説明

画像処理装置、その制御方法及びそのプログラム

【課題】同一画像の複数部印刷が指令された場合でも印刷時間の短縮化の実効を図る。
【解決手段】フォトプリンタでは、ディスプレイの選択写真表示エリア21に所定の写真画像が表示されている状態でタッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいてタッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定する。そして、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには所定の画像のうち閉領域又は閉領域以外の領域をトリミング領域として設定する。このため、ユーザは所定の画像上で自分の好きな形状の閉領域の輪郭線を描くことで、その閉領域又はその領域以外の領域がトリミング領域に設定される。したがって、ユーザの所望の形状で画像を切り取ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、その制御方法及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ディスプレイの表面に重ねられユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルを備えたタッチ式入力装置が知られている。また、こうしたタッチ式入力装置を利用した画像処理装置も種々開発されている。例えば特許文献1に開示されている画像処理装置では、タッチ式入力装置のディスプレイに画像が表示されている状態でユーザが拡大したい部分をペン入力により略円形又は略楕円形に囲むと、それに外接する長方形のトリミング枠を生成させ、該トリミング枠で切り出した画像を拡大するようにしている。
【特許文献1】特開平8−137620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した画像処理装置では、ユーザが囲んだ形状にかかわらずその形状を自動的に長方形のトリミング枠に変換してしまうため、ユーザは所望の形状で画像を切り出すことができないという問題があった。
【0004】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ユーザの所望の形状で画像を切り取ることが可能な画像処理装置、その制御方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の画像処理装置は、
ディスプレイと、
該ディスプレイの表面に重ねられユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルと、
前記ディスプレイに所定の画像が表示されている状態で前記タッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいて前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには前記所定の画像のうち前記閉領域又は前記閉領域以外の領域をトリミング領域として設定するトリミング領域設定手段と、
を備えたものである。
【0007】
この画像処理装置では、ディスプレイに所定の画像が表示されている状態でタッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいてタッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには所定の画像のうち閉領域又は閉領域以外の領域をトリミング領域として設定する。このため、ユーザは所定の画像上に自分の好きな形状の閉領域の輪郭線を描くことで、その閉領域又はその領域以外の領域をトリミング領域に設定することができる。したがって、ユーザの所望の形状で画像を切り取ることができる。
【0008】
ここで、閉領域の輪郭線は直線であってもよいし曲線であってもよい。また、閉領域の形状は特に限定されるものではなく、ユーザが任意に決定すればよい。例えば、多角形(三角形や四角形、五角形など)でもよいし円形でもよいし楕円形でもよいし山形や星形などでもよい。また、ユーザはタッチパネルをペンでタッチしてもよいし指でタッチしてもよい。また、閉領域の輪郭線については、部分的に所定の画像の外周境界線を含むものでもよい。
【0009】
本発明の画像処理装置は、更に、前記トリミング領域については前記画像がそのまま表示されるよう前記ディスプレイを制御し、前記トリミング領域以外の非トリミング領域については前記画像が被覆されるよう前記ディスプレイを制御する表示制御手段を備えていてもよい。こうすれば、ユーザは切り出される画像をディスプレイ上で容易に視認することができる。ここで、非トリミング領域の画像を被覆するにあたり、所定の色(特に限定されるものではないが例えば黒やグレー、白など)で塗りつぶすことにより画像を被覆してもよい。
【0010】
本発明の画像処理装置において、前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには、前記所定の画像のうち前記閉領域及び前記閉領域以外の領域のいずれかがユーザによってトリミング領域として指定されたことを前記タッチ位置に基づいて認識したとき、該指定された領域をトリミング領域として設定してもよい。あるいは、前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには、前記所定の画像のうち前記閉領域及び前記閉領域以外の領域のいずれかがユーザによって非トリミング領域として指定されたことを前記タッチ位置に基づいて認識したとき、該指定された領域以外の領域をトリミング領域として設定してもよい。こうすれば、ユーザは自分の好みに応じて閉領域の画像を切り出すのか、閉領域以外の画像を切り出すのかを決めることができる。なお、前記トリミング設定手段は、前記閉領域を自動的にトリミング領域として設定してもよい。こうすれば、ユーザが閉領域を指定する手間が軽減される。
【0011】
本発明の画像処理装置において、前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、任意の始点から連続して描かれた線の終点が前記始点と重なっているとき又は該線が交差しているときに閉領域の輪郭線が描かれたと判定してもよい。こうすれば、ユーザが描いた形状をそのまま閉領域の輪郭線とすることができる。
【0012】
本発明の画像処理装置において、前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、連続して描かれた線の一端と該描かれた線(他端も含む)との距離が所定の近接範囲に収まる接近箇所が存在しているときには、閉領域の輪郭線が描かれたと判定し、前記接近箇所を自動的に繋いで閉領域の輪郭線を生成してもよい。あるいは、前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、連続して描かれた線が途中で折り返され該折り返される前後でドット間距離が所定の近接範囲に収まる接近箇所が存在しているときには、閉領域の輪郭線が描かれたと判定し、前記接近箇所を自動的に繋いで閉領域の輪郭線を生成してもよい。こうすれば、きちんと閉領域の輪郭線を描けなかったとしても自動的に閉領域の輪郭線が生成されるため、本発明の効果が有効に得られる。ここで、近接範囲とは、ディスプレイ解像度や経験則などに基づいて適宜設定すればよく、例えば数ドット以内とか数十ドット以内というように定めてもよい。
【0013】
本発明の画像処理装置の制御方法は、
ディスプレイと、該ディスプレイの表面に重ねられユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルとを備えた画像処理装置をコンピュータ・ソフトウェアによって制御する方法であって、
前記ディスプレイに所定の画像が表示されている状態で前記タッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいて前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには前記所定の画像のうち前記閉領域又は前記閉領域以外の領域をトリミング領域として設定するものである。
【0014】
この画像処理装置の制御方法では、ディスプレイに所定の画像が表示されている状態でタッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいてタッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには所定の画像のうち閉領域又は閉領域以外の領域をトリミング領域として設定する。このため、ユーザは所定の画像上に自分の好きな形状の閉領域の輪郭線を描くことで、その閉領域又はその領域以外の領域をトリミング領域に設定することができる。したがって、ユーザの所望の形状で画像を切り取ることができる。なお、この画像処理装置の制御方法において、上述したいずれかの画像処理装置の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【0015】
本発明のプログラムは、1又は複数のコンピュータに、本発明の画像処理装置の制御方法の各ステップを実行させるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した本発明の画像処理装置の制御方法と同様の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の画像処理装置の一実施形態であるフォトプリンタ10の前面扉14及びカバー36を開けた状態の斜視図、図2は、フォトプリンタ10の電気的構成の概略を示すブロック図、図3は、操作パネル19を構成するタッチパネル40の電気回路図である。
【0017】
本実施形態のフォトプリンタ10は、プリンタ本体12の上面に設けられた操作パネル19と、プリンタ本体12の上面の奥の一辺に開閉自在に取り付けられ閉状態で操作パネル19を覆うカバー36と、プリンタ本体12に内蔵された印刷機構50(図2参照)と、プリンタ本体12の前面を開閉可能な前面扉14と、フォトプリンタ10の全体の制御を司るコントローラ70(図2参照,本発明のトリミング領域設定手段と表示制御手段に相当)とを備えている。
【0018】
操作パネル19は、押下するたびにオンオフが切り替わる押しボタン式の電源スイッチ34と、ペン入力が可能なタッチ式入力装置39とを備えている。タッチ式入力装置39は、図3に示すように、文字や図形、記号などを表示するディスプレイ20の表面に抵抗膜方式の透明なタッチパネル40が重層されたものである。ディスプレイ20は、各画素を格子状に均等に配列し、TFT(薄膜トランジスタ)などのアクティブ素子を各画素に配置して駆動を行う周知のカラー液晶ディスプレイである。タッチパネル40は、左右両側に電極41a,41bを有する第1導電膜41と上下両側に電極42a,42bを有する第2導電膜42とが図示しないドットスペーサを介して離間して配置されている。第1導電膜41のうち、片方の電極41aは定電圧Vsを印加するか否かを切替可能であり、もう片方の電極41bはそのまま接地するか電圧計43を介して接地するかを切替可能である。また、第2導電膜42も、片方の電極42aは定電圧Vsを印加するか否かを切替可能であり、もう片方の電極42bはそのまま接地するか電圧計43を介して接地するかを切替可能である。そして、ユーザがタッチパネル40上にペン入力したとき、そのペン入力位置(タッチ位置)で両導電膜41,42は押圧されるため電気的に繋がる。すなわち、図示しないドットスペーサは所定間隔ごとに設けられているため、ドットスペーサが設けられていない部分で電気的に繋がる。ここで、ペン入力位置の検出について説明する。ペン入力位置を検出するにあたり、まず、第1導電膜41につき、片方の電極41aに定電圧Vsを印加すると共にもう片方の電極41bをそのまま接地し、第2導電膜42につき、片方の電極42aには定電圧Vsを印加せずもう片方の電極42bを電圧計43を介して接地する(図3の実線参照)。このときの電圧計43の電圧値はペン入力位置のX座標に依存して決まるため、その電圧値に基づいてペン入力位置のX座標を特定することができる。続いて、第1導電膜41につき、片方の電極41aには定電圧Vsを印加せずもう片方の電極41bを電圧計43を介して接地し、第2導電膜42につき、片方の電極42aに定電圧Vsを印加すると共にもう片方の電極42bをそのまま接地する。このときの電圧計43の電圧値はペン入力位置のY座標に依存して決まるため、その電圧値に基づいてペン入力位置のY座標を特定することができる。このタッチパネル40は透明であるため、ユーザはディスプレイ20に表示される内容をタッチパネル40を介して視認可能である。
【0019】
カバー36は、プリンタ本体12の上面を覆うことのできる大きさに成形された樹脂板であり、開状態では操作パネル19の表面を外部に露出し(図1参照)、閉状態では操作パネル19を覆う。このカバー36は、ディスプレイ20と同じ大きさの窓38を備えており、カバー36が閉状態のときにはユーザはこの窓38を介してディスプレイ20の表示内容を確認することができる。更に、カバー36は、開状態のときに操作パネル19に対して斜め後方に傾斜した状態で保持されるようになっている。このため、開状態のカバー36の裏面は、用紙を印刷機構50へ供給するためのトレイとして利用可能である。また、操作パネル19の奥には、印刷機構50の給紙口58が設けられ、この給紙口58には、ガイド幅が用紙の幅に合うように左右方向にスライド操作される一対の用紙ガイド59,59が設けられている。
【0020】
印刷機構50は、プリンタ本体12の内部に配置されている。この印刷機構50は、インクを用紙に向かって吐出する印刷ヘッド54を搭載したキャリッジ56を主走査方向(図2の左右方向)に往復動させながら、用紙を副走査方向(図2の前後方向)に搬送することにより印刷を実行する周知のインクジェット印刷機構である。ここでは、印刷ヘッド54にインクを供給するインクカートリッジ52をキャリッジ56に搭載したオンキャリッジタイプを図示したが、インクカートリッジをキャリッジ56以外の場所に配置したオフキャリッジタイプとしてもよい。また、印刷ヘッド54は、圧電素子に電圧をかけることによりその圧電素子を変形させてインクを加圧する方式を採用してもよいし、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけてインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。
【0021】
前面扉14は、プリンタ本体12の前面を開閉するための蓋であり、開状態のときには、プリンタ本体12の前面から排紙される用紙を受けるための排紙トレイとして機能すると共に、プリンタ本体12の前面に設けられた各種のメモリカードスロット16をユーザが利用可能な状態となる。メモリカードスロット16には、メモリカードMが差し込まれている。このメモリカードMには、複数のJPEG画像ファイルが記憶されている。メモリカードスロット16にメモリカードMが差し込まれると、コントローラ70はメモリカードMに保存されているすべての写真画像に対して、撮影日時の古いものから昇順となるように写真番号(画像番号)を付与する。つまり、ユーザが印刷対象画像として選択設定可能なすべての写真画像に対して写真番号を付与する。
【0022】
コントローラ70は、図2に示すように、CPU71を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムや各種データなどを記憶したROM72と、一時的にデータを記憶するRAM73とを備え、これらはバス74を介して互いに信号のやり取りが可能なように接続されている。また、操作パネル19や印刷機構50、リーダライタ18もバス74に接続されている。コントローラ70は、メモリカードスロット16に挿入されたメモリカードMの写真画像をリーダライタ18を介して入力するほか、印刷機構50の各部からの検出信号や操作パネル19のタッチパネル20からの指令信号などを入力する。また、コントローラ70は、リーダライタ18を介してメモリカードMに編集画像を保存するほか、印刷機構50の印刷ヘッド54などへの制御信号や操作パネル19のディスプレイ20への制御信号などを出力する。
【0023】
次に、こうして構成された本実施形態のフォトプリンタ10の機能について、ディスプレイ20に表示される画像合成画面の一例を図2に示す。この画像合成画面は、PIF(Print Image Framer)と称する飾り枠合成機能を利用するときに開く画面である。ここでは、既にユーザは、予めROM72に記憶されている複数の飾り枠画像の中から所望の飾り枠画像を選択しているものとして説明する。画像合成画面の左上には、ユーザによって選択された写真を表示する選択写真表示エリア21が配置されている。また、選択写真表示エリア21の下には写真情報表示エリア22が配置され、この写真情報表示エリア22には選択写真表示エリア21に表示されている写真のファイル名や撮影した日付が表示される。写真情報表示エリア22の左右両側には、写真送りボタン23と写真戻りボタン24とが配置されている。写真送りボタン23がペンでタッチされると、選択写真表示エリア21に表示されている写真の日付の次に新しい日付を持つ写真がメモリカードMから読み出されて選択写真表示エリア21に新たに表示される。一方、写真戻りボタン24がペンでタッチされると、選択写真表示エリア21に表示されている写真の日付の次に古い日付を持つ写真が選択写真表示エリア21に新たに表示される。写真情報表示エリア22の下には、トリミング領域指定エリア25が配置されている。トリミング領域指定エリア25には、トリミング領域設定モードに切り替えるためのペンボタン25aと、トリミング領域以外の領域を塗り潰すための塗潰ボタン25bと、塗り潰した領域を元に戻すための消しボタン25cと、最初からトリミング領域の指定をやり直すための解除ボタン25dが配置されている。ユーザがペンボタン25aにタッチすると、トリミング領域設定モードに切り替わり、選択写真表示エリア21に表示されている写真上でユーザがペンで線を描くことができるようになる。ここで、トリミング領域を指定するには、ユーザは写真上に一筆書きをして閉領域の輪郭線を描き、続いて、塗潰ボタン25bをタッチしたあと閉領域又は閉領域以外の領域をタッチする。こうすることにより、タッチした領域をトリミング領域に指定することができる。このとき、トリミング領域以外の領域はグレーで塗り潰されて選択写真表示エリア21に表示される。画像合成画面の右上には、合成画像表示エリア26が配置されている。この合成画像表示エリア26には、写真を選択する前に予めユーザによって選択設定された飾り枠画像が表示されている。ユーザは、選択写真表示エリア21でトリミング領域を指定したあと、右矢印形状の合成開始ボタン27にタッチすると、トリミング領域で切り出された画像(切り出し画像)と飾り枠画像とを重ね合わせた合成画像が生成され、該合成画像が合成画像表示エリア26に表示される。合成画像表示エリア26の右側にはユーザによって指定された印刷部数を表示する印刷部数表示エリア28が配置され、この印刷部数表示エリア28の上側には部数を増やすためのカウントアップボタン29と部数を減らすためのカウントダウンボタン30とが配置されている。画像合成画面の右下には、合成画像表示エリア26に表示された合成画像を用紙Sに印刷するときにタッチされる印刷ボタン31が配置されている。
【0024】
次に、上述した飾り枠合成機能において、画像合成画面でトリミング領域を設定するときの具体的な動作について説明する。図4はトリミング領域設定ルーチンのフローチャート、図5は選択写真表示エリア21に描かれた線と閉領域の輪郭線との関係を表す説明図、図6は選択写真表示エリア21でトリミング領域を表示するときの説明図、図7は合成画像表示エリア26に表示される合成画像の説明図である。トリミング領域設定ルーチンは、ユーザによって画像合成画面(図2参照)でペンボタン25aがタッチされてトリミング領域設定モードに設定されたときに、CPU71によって実行される処理である。なお、トリミング領域設定ルーチンのプログラムはROM72に記憶されている。
【0025】
トリミング領域設定ルーチンが開始されると、CPU71は、まず、選択写真表示エリア21に線が描かれたか否かをタッチパネル40からのタッチ位置に関する検出信号に基づいて判定し(ステップS102)、線が描かれていないときには再びステップS102に戻る。本実施形態では、タッチパネル40のうちの任意の点(始点)がペンで押圧されたあとその押圧状態が維持されたまま押圧箇所が移動して別の点(終点)で押圧が解除されたときに、線が描かれたと判定する。ステップS102で選択写真表示エリア21に線が描かれたと判定したときには、始点のXY座標と終点のXY座標とが一致しているという条件及び描線が途中で交差しているという条件のいずれか一方を満たすかを判定し(ステップS104)、いずれかの条件を満たすときには、描線のうち閉領域の輪郭線のみを選択写真表示エリア21に表示する(ステップS106)。例えば、図5(a)のように描線の始点と終点とが一致するときには、図5(e)のようにその描線がそのまま閉領域の輪郭線となる。また、図5(b)のように描線が途中で交差しているときには、交点を始点及び終点であるとみなし、図5(e)のように閉領域の輪郭線を表示する。
【0026】
ここで、選択写真表示エリア21に描かれた閉領域を自動認識する手順について説明する。図6は閉領域を自動認識するときの説明図である。この図6に示すように、選択写真表示エリア21上に水平方向の走査ラインを上下方向に多数並べ、各走査ラインにいくつドットがあるかそのドット数をカウントし、そのドット数に基づいて各走査ラインのどの位置からどの位置までが閉領域に入るかを判定する。例えば、閉領域が略円形の領域であり、輪郭線の太さが1ドット分であるとすると、ドット数がゼロ又は値1の走査ラインL1についてはその走査ラインL1上のすべてのドットが閉領域以外の領域を構成すると判定し、ドット数が値2の走査ラインL2,L3,…については、それらの走査ラインL2,L3,…のうち両ドットに挟まれた範囲内のドットは閉領域を構成すると判定し、その範囲以外のドットは閉領域以外の領域を構成すると判定する。こうすることにより、自動的に閉領域を認識することができる。
【0027】
さて、ステップS104でいずれの条件も満たしていなかったときには、描線の一端(始点又は終点)と描線との距離が所定の近接範囲(例えば10ドット以内とか20ドット以内)に収まる接近箇所があるか否かを判定し(ステップS108)、そのような接近箇所があるときには、接近箇所を繋いで閉領域の輪郭線を自動生成して選択写真表示エリア21に表示する(ステップS110)。例えば、図5(c)では、点線の楕円で囲んだ部分が接近箇所であり、この接近箇所では終点と描線との距離が所定の近接範囲に収まるため、CPU71はユーザが閉領域の輪郭線を描こうとしたものとみなして、接近箇所を自動的に繋げて図5(e)のように閉領域の輪郭線を表示する。
【0028】
一方、ステップS108で描線の一端と描線との距離が所定範囲に収まる接近箇所がなかったときには、多数のドットで構成される描線が折り返された形状を有し該折り返される前後でドット間距離が所定の近接範囲に収まる接近箇所があるか否かを判定し(ステップS112)、そのような接近箇所があるときには、接近箇所を繋いで閉領域の輪郭線を自動生成して選択写真表示エリア21に表示する(ステップS110)。例えば、図5(d)では、点線の楕円で囲んだ部分が接近箇所であり、この接近箇所ではドット間距離が所定の近接範囲に収まるため、CPU71はユーザが閉領域の輪郭線を描こうとしたものとみなして、接近箇所を自動的に繋げて図5(e)のように閉領域の輪郭線を表示する。
【0029】
なお、所定の近接範囲は、ディスプレイ解像度や経験則などに応じて適宜設定すればよい。また、ステップS110で接近箇所を自動的に繋ぐには、接近している2つのドットを線分で繋いでもよいし、描線を僅かに変形させることにより一方のドットが他方のドットに重なるようにしてもよい。
【0030】
ステップS108,S112のいずれにおいても否定判定されたとき、CPU71は閉領域の輪郭線が描かれていないとみなして今回描かれた線を選択写真表示エリア21から消去し(ステップS114)、再びステップS102に戻る。一方、ステップS106かステップS108で閉領域の輪郭線を選択写真表示エリア21に表示したあと(図5(e)参照)、塗潰ボタン25bがペンでタッチされるのに続いて選択写真表示エリア21がペンでタッチされるという操作がなされたか否かを判定し(ステップS116)、そのような操作がなされていないときには再びステップS116に戻る。一方、そのような操作がなされたときには、選択写真表示エリア21におけるタッチ位置に応じて非トリミング領域とトリミング領域を設定する(ステップS118)。具体的には、タッチ位置が閉領域以外の領域であれば、閉領域以外の領域を非トリミング領域に設定し、閉領域をトリミング領域に設定する。一方、タッチ位置が閉領域であれば、閉領域を非トリミング領域に設定し、閉領域以外の領域をトリミング領域に設定する。そして、選択写真表示エリア21に表示されている写真につき、トリミング領域はそのまま写真を表示し、トリミング領域以外の領域を所定の色(例えばグレーや黒など)で塗り潰して表示する(ステップS120)。例えば、図7では、図5(e)において閉領域の内部がタッチされて閉領域がトリミング領域に設定されたときの選択写真表示エリア21の表示内容を示す。
【0031】
続いて、合成開始ボタン27がタッチされたか否かを判定し(ステップS122)、合成開始ボタン27がタッチされていないときには消しボタン25cがタッチされたか否かを判定する(ステップS124)。そして、合成開始ボタン27も消しボタン25cもタッチされていないときには、再びステップS122に戻る。一方、消しボタン25cがタッチされたときには、塗り潰しを解除し(ステップS126)、再びステップS116に戻る。この結果、選択写真表示エリア21の表示内容は図7から図5(e)に戻る。一方、ステップS122で合成開始ボタン27がタッチされたときには、トリミング領域によって切り出された画像(切り出し画像)と飾り枠画像とを重ね合わせることにより合成画像を生成し、その合成画像を合成画像表示エリア26に表示し(ステップS128)、本ルーチンを終了する。このときの様子を図8に示す。なお、図4では省略したが、本ルーチンの途中で解除ボタン25dがタッチされたときには、最初からトリミング領域の指定をやり直すためにステップS102に戻る。
【0032】
次に、本実施形態のフォトプリンタ10では、PIFと称する飾り枠合成機能を利用するにあたり、ユーザが切り出し画像をレイアウトするときの順序を任意に決めることが可能であるため、この点について図9を用いて説明する。図9はレイアウト設定画面の説明図である。ここで、レイアウト種別としては、用紙の全面に1つの写真を配置する1アップ、用紙を2つの写真枠に分割し各写真枠に写真を配置する2アップ、用紙を4つの写真枠に分割し各写真枠に写真を配置する4アップなどがROM72に記憶されている。また、メモリカードMに保存されている写真画像には、予め撮影日時の古いものから昇順となるように写真番号が付与されている。更に、トリミング領域の形状としては、上述したようにユーザが描線してトリミング領域の形状を決めることもできるし、予め用意された複数のトリミング領域の形状の中から選択することもできる。図9では、レイアウトとして2アップが選択され、トリミング領域の形状として四角形が選択されている。また、2アップの写真枠へのはめ込み順は、デフォルトでは、最初に選択した切り出し画像を上の写真枠にはめ込み、次に選択した切り出し画像を下の写真枠にはめ込むように決められている。
【0033】
レイアウト設定画面において、図2に示した画像合成画面と同じエリアについては同じ符号を付してその説明を省略する。選択写真表示エリア21の周囲には、画像操作エリア65が配置されている。画像操作エリア65には、それぞれの三角形にタッチすると画像がその方向に拡大する第1拡大ボタン65aと、タッチするたびに画像がアスペクト比を維持したまま拡大する第2拡大ボタン65bと、それぞれの三角形にタッチすると画像がその方向に縮小する第1縮小ボタン65cと、タッチするたびに画像がアスペクト比を維持したまま縮小する第2縮小ボタン65dと、タッチするたびに画像の中心回りに画像が一定角度ずつ回転する第1回転ボタン65eと、タッチするたびに画像の中心回りに画像が90°ずつ回転する第2回転ボタン65fと、それぞれの三角形にタッチすると画像がその方向に移動する移動ボタン65gとが配置されている。ユーザが各ボタン65a〜65gにタッチすると、選択写真表示エリア21におけるトリミング領域(図9では四角形)の位置は固定されたまま写真画像が拡大・縮小したり回転したり移動したりする。ユーザが各ボタン65a〜65gを利用して所望の大きさ、角度、位置となるように写真画像を操作したあと、右矢印形状の合成開始ボタン27にタッチすると、トリミング領域で切り出された画像(切り出し画像)が2アップの上の写真枠にはめ込まれた合成画像が生成され、該合成画像が合成画像表示エリア26に表示される。これと共に、合成画像表示エリア26の周囲には、先ほどの画像操作エリア65と同様の画像操作エリアが表示されるが、この画像操作エリアは合成画像表示エリア26に表示された切り出し画像を操作するためのものである。ユーザは、この画像操作エリアの各ボタンを利用して所望の大きさ、角度、位置となるように切り出し画像を操作する。ここでは、ユーザは切り出し画像を上の写真枠から下の写真枠へ移動したとする。つまり、切り出し画像をレイアウトするときの順序をデフォルトの順序から変更したとする。また、ユーザは、必要に応じてバックカラー指定ボタン66にタッチして合成画像表示エリア26で色を確認しながらバックカラー(背景色)を決定する。その後、写真送りボタン23や写真戻りボタン24で別の写真を選択して切り出し画像を設定し、合成開始ボタン27にタッチすると、その切り出し画像は2アップのうち空いている写真枠にはめ込まれる。その後、所望の印刷部数となるようにカウントアップボタン29又はカウントダウンボタン30にタッチしたあと、印刷ボタン31にタッチする。すると、印刷機構50により用紙Sへの印刷が実行される。なお、必要に応じてレイアウト登録ボタン68にタッチすることにより、合成画像表示エリア26に表示されたレイアウトに関する情報(例えば2アップのときの2つの写真枠に写真を配置するとき、最初に選択した切り出し画像が下の写真枠、次に選択した切り出し画像が上の写真枠となるように配置するといった情報など)をメモリカードMなどに保存することができる。保存したレイアウトに関する情報は、次回以降、利用することが可能となる。
【0034】
以上詳述した本実施形態のフォトプリンタ10によれば、選択写真表示エリア21に表示された写真画像上で自分の好きな形状の閉領域の輪郭線をユーザが描くことにより、その閉領域がトリミング領域に設定されるため、ユーザの所望の形状で画像を切り取ることができる。また、トリミング領域には写真画像がそのまま選択写真表示エリア21に表示され、トリミング領域以外の非トリミング領域には写真画像が塗り潰されて表示されるため、ユーザは切り出される画像をディスプレイ20上で容易に視認することができる。更に、ユーザは閉領域の輪郭線を描いたあと、自分の好みに応じて閉領域の画像を切り出すのか、閉領域以外の画像を切り出すのかを決めることができる。更にまた、ユーザがきちんと閉領域の輪郭線を描けなかったとしても自動的に閉領域の輪郭線が生成されるため、本発明の効果が有効に得られることになる。
【0035】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0036】
例えば、上述した実施形態では、選択写真表示エリア21に閉領域の輪郭線が描かれたあと、非トリミング領域つまり塗り潰したい領域にユーザがタッチするようにしたが、トリミング領域つまり切り出したい領域にユーザがタッチするようにしてもよい。具体的には、タッチ位置が閉領域であれば、閉領域がトリミング領域に設定され閉領域以外の領域が非トリミング領域に設定され、タッチ位置が閉領域以外の領域であれば、閉領域以外の領域がトリミング領域に設定され、閉領域が非トリミング領域に設定される。あるいは、選択写真表示エリア21に閉領域の輪郭線が描かれたときにはユーザのタッチ操作を待つことなく、自動的に閉領域をトリミング領域として設定し、閉領域以外の領域を非トリミング領域に設定してもよい。
【0037】
上述した実施形態のステップS104において、図10(a)に示すように描線が選択写真表示エリア21の外周境界線21aと交差しているときには、外周境界線21aのうち描線で区切られた部分21bも描線とみなし、便宜的に始点のXY座標と終点のXY座標とが一致しているという条件を満たすと判定してもよい。このときの閉領域の輪郭線を図10(b)に示す。こうすれば、選択写真表示エリア21に表示された画像を描線で仕切るだけで閉領域の輪郭線が完成するため、ユーザにとって利便性が高い。
【0038】
上述した実施形態では、一筆書きで閉領域が一つだけ描かれた場合を例示したが、一筆書きで閉領域が複数描かれた場合には最初の閉領域のみを採用するようにしてもよい。
【0039】
上述した実施形態では、タッチパネル40として抵抗膜方式を採用したが、赤外線方式やアナログ容量結合方式、超音波方式などの他の方式を採用してもよい。いずれの場合でも、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0040】
上述した実施形態では、メモリカードMに記憶された写真画像を利用するものとして説明したが、フォトプリンタ10に接続された外部機器(例えばデジタルカメラや携帯電話、CD/DVDドライブ装置など)に記憶された写真画像を利用するものとしてもよいし、フォトプリンタ10にネットワーク経由で配信されてきた写真画像を保存しそれを利用するものとしてもよい。また、印刷対象画像として、写真画像以外の画像(文書や表、グラフなど)を利用してもよい。
【0041】
上述した実施形態では、画像処理装置としてインクジェット方式のフォトプリンタ10を例示したが、インクジェット方式の印刷機構のほかにスキャナなどを備えたマルチファンクションプリンタやFaxなどに本発明を適用してもよいし、印刷機構50を有さないタッチ式入力装置に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】フォトプリンタの前面扉及びカバーを開けた状態の斜視図。
【図2】フォトプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図。
【図3】操作パネルを構成するタッチパネルの電気回路図。
【図4】トリミング領域設定ルーチンのフローチャート。
【図5】選択写真表示エリアに描かれた閉領域の輪郭線の説明図。
【図6】閉領域を自動認識するときの説明図。
【図7】閉領域をトリミング領域とした場合の一例を示す説明図。
【図8】切り出し画像と飾り枠画像との合成画像の一例を示す説明図。
【図9】レイアウト設定画面の一例を示す説明図。
【図10】選択写真表示エリアに描かれた閉領域の輪郭線の別例を示す説明図。
【符号の説明】
【0043】
10 フォトプリンタ、12 プリンタ本体、14 前面扉、16 メモリカードスロット、18 リーダライタ、19 操作パネル、20 ディスプレイ、21 選択写真表示エリア、22 写真情報表示エリア、23 写真送りボタン、24 写真戻りボタン、25 トリミング領域指定エリア、25a ペンボタン、25b 塗潰ボタン、25c 消しボタン、25d 解除ボタン、26 合成画像表示エリア、27 合成開始ボタン、28 印刷部数表示エリア、29 カウントアップボタン、30 カウントダウンボタン、31 印刷ボタン、34 電源スイッチ、36 カバー、38 窓、39 タッチ式入力装置、40 タッチパネル、41 第1導電膜、41a,41b 電極、42 第2導電膜、42a,42b 電極、43 電圧計、50 印刷機構、52 インクカートリッジ、54 印刷ヘッド、56 キャリッジ、58 給紙口、59 用紙ガイド、65 画像操作エリア、65a 第1拡大ボタン、65b 第2拡大ボタン、65c 第1縮小ボタン、65d 第2縮小ボタン、65e 第1回転ボタン、65f 第2回転ボタン、65g 移動ボタン、66 バックカラー指定ボタン、68 レイアウト登録ボタン、70 コントローラ、71 CPU、72 ROM、73 RAM、74 バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイと、
該ディスプレイの表面に重ねられユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルと、
前記ディスプレイに所定の画像が表示されている状態で前記タッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいて前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには前記所定の画像のうち前記閉領域又は前記閉領域以外の領域をトリミング領域として設定するトリミング領域設定手段と、
を備えた画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記トリミング領域については前記画像がそのまま表示されるよう前記ディスプレイを制御し、前記トリミング領域以外の非トリミング領域については前記画像が被覆されるよう前記ディスプレイを制御する表示制御手段
を備えた画像処理装置。
【請求項3】
前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには、前記所定の画像のうち前記閉領域及び前記閉領域以外の領域のいずれかがユーザによってトリミング領域として指定されたことを前記タッチ位置に基づいて認識したとき、該指定された領域をトリミング領域として設定する、
請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには、前記所定の画像のうち前記閉領域及び前記閉領域以外の領域のいずれかがユーザによって非トリミング領域として指定されたことを前記タッチ位置に基づいて認識したとき、該指定された領域以外の領域をトリミング領域として設定する、
請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、任意の始点から連続して描かれた線の終点が前記始点と重なっているとき又は該線が交差しているときに閉領域の輪郭線が描かれたと判定する、
請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、連続して描かれた線の一端と該描かれた線(他端も含む)との距離が所定の近接範囲に収まる接近箇所が存在しているときには、閉領域の輪郭線が描かれたと判定し、前記接近箇所を自動的に繋いで閉領域の輪郭線を生成する、
請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記トリミング領域設定手段は、前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定するにあたり、連続して描かれた線が途中で折り返され該折り返される前後でドット間距離が所定の近接範囲に収まる接近箇所が存在しているときには、閉領域の輪郭線が描かれたと判定し、前記接近箇所を自動的に繋いで閉領域の輪郭線を生成する、
請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
ディスプレイと、該ディスプレイの表面に重ねられユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルとを備えた画像処理装置をコンピュータ・ソフトウェアによって制御する方法であって、
前記ディスプレイに所定の画像が表示されている状態で前記タッチパネルによって検出されたタッチ位置に基づいて前記タッチパネル上に閉領域の輪郭線が描かれたか否かを判定し、閉領域の輪郭線が描かれたと判定したときには前記所定の画像のうち前記閉領域又は前記閉領域以外の領域をトリミング領域として設定する、
画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の各ステップを1又は複数のコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−242650(P2008−242650A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−80041(P2007−80041)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】