説明

画像処理装置、データ配信方法及びデータ配信プログラム

【課題】複数のユーザの個人用記憶領域に内容の異なるデータを配信する場合に、データの一括的な配信処理を可能として配信者の配信設定操作を簡素化した画像処理装置等を提供する。
【解決手段】ユーザ毎に設けられた個人用記憶領域22,23・・・と、グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域20、21、27と、グループ用記憶領域に入力され、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データ50から、ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定する特定手段9と、特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信する送信手段13を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書、画像等のデータをグループ毎にあるいはユーザ毎に保存可能な記憶領域を備えた画像処理装置、前記データをユーザ個人の記憶領域に配信するためのデータ配信方法、及びデータ配信処理を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのデータ配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多機能デジタル複合機であるMFP(Multi function peripherals)に代表される画像処理装置には、装置内に各ユーザ毎に個人用記憶領域が設定され、これら個人用記憶領域間でのデータの送受信が可能となされているものがある。
【0003】
ところで、複数のユーザにデータを配信する方法として、メーリングリストを利用した電子メールによる方法が良く知られている。ところが、このメーリングリストは複数の受信者に対して同一内容の電子メールを一度に配信することは可能であるが、ユーザ個々に異なる内容のデータの配信を行いたい場合には利用できず、この場合には個々の受信者毎にメールを作成し、個別に配信するしか方法がない。
【0004】
画像処理装置内の個人用記憶領域相互間のデータの配信に関しても上記と同様なことが言える。即ち、複数のユーザの個人用記憶領域に異なる内容のデータを配信する際には、配信者はユーザ個々に対応したデータを1つ1つ作成し、そのデータを該当するユーザの個人用記憶領域に手操作で入力するしか方法がなく、一括的な配信処理ができなかった。このため、手間と時間がかかるという問題があった。
【0005】
なお、特許文献1には、画像情報又は文書情報が記録媒体に保存された場合に、保存された情報のうち、特定の対象物を自動的に消去する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平7−177277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、画像情報等のうち特定の情報を消去することによって記録媒体のメモリの節約が可能であるものの、画像処理装置内の複数の個人用記憶領域に異なる内容のデータを配信する際に生じる、一括的な配信処理ができないという前述の問題を根本的に解決しうるものではない。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、複数のユーザの個人用記憶領域に内容の異なるデータを配信する場合に、データの一括的な配信処理を可能として配信者の配信設定操作を簡素化した画像処理装置及びデータ配信方法、並びにデータ配信処理を画像処理装置のコンピュータに実行させるための文書配信プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、以下の手段により解決される。
(1)ユーザ毎に設けられた個人用記憶領域と、グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域と、前記グループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定する配信先特定手段と、前記配信先特定手段により特定された前記個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(2)前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するユーザ宛データ抽出手段をさらに備えている前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記集約データには、複数のグループ用記憶領域に集約データを順に送信するための回覧情報が含まれるとともに、前記グループ用記憶領域に入力された集約データから、前記回覧情報を検出する回覧情報検出手段をさらに備え、前記送信手段は、前記検出された回覧情報に基づいて、次の送信先である他のグループ用記憶領域に集約データを送信する前項2に記載の画像処理装置。
(4)前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から前記抽出手段により抽出されたユーザ宛データを削除する削除手段を備え、前記送信手段は前記削除手段による削除後の集約データを次のグループ用記憶領域へ送信する前項3に記載の画像処理装置。
(5)次の送信先である前記他のグループ用記憶領域は他の画像処理装置に存在し、
前記送信手段はネットワークを介して前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する前項3または4に記載の画像処理装置。
(6)集約データは1つの記憶領域に保存され、前記集約データが保存されている記憶領域に定期的にアクセスして前記集約データを取得し、取得した集約データを前記グループ用記憶領域に入力する集約データ取得手段をさらに備えている前項1に記載の画像処理装置。
(7)前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、前記集約データ取得手段はネットワークを介して前記記憶領域から集約データを取得する前項6に記載の画像処理装置。
(8)前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれるとともに、集約データは1つの記憶領域に保存されており、前記記憶領域に保存された集約データから、前記グループ情報に基づいて各グループのユーザ宛データを抽出し、抽出された各ユーザ宛データを対応するグループ用記憶領域に入力する仕分け手段をさらに備えている前項1に記載の画像処理装置。
(9)前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、ネットワークを介して送信されてきた前記ユーザ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域に入力する受信手段を備えている前項8に記載の画像処理装置。
(10)グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定するステップと、前記特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信するステップと、を備えたことを特徴とするデータ配信方法。
(11)前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するステップをさらに備えている前項10に記載のデータ配信方法。
(12)グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定するステップと、前記特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信するステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのデータ配信プログラム。
(13)前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するステップをさらにコンピュータに実行させる前項12に記載のデータ配信プログラム。
(14)前記集約データには、複数のグループ用記憶領域に集約データを順に送信するための回覧情報が含まれるとともに、前記グループ用記憶領域に入力された集約データから、前記回覧情報を検出するステップと、前記検出された回覧情報に基づいて、次の送信先である他のグループ用記憶領域に集約データを送信するステップと、をさらにコンピュータに実行させる前項13に記載のデータ配信プログラム。
(15)前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から前記抽出されたユーザ宛データを削除するステップをさらにコンピュータに実行させ、前記送信ステップでは前記削除後の集約データを次のグループ用記憶領域へ送信させる前項14に記載のデータ配信プログラム。
(16)次の送信先である前記他のグループ用記憶領域は他の画像処理装置に存在し、前記送信ステップではネットワークを介して前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信させる前項15に記載のデータ配信プログラム。
(17)前記集約データは1つの記憶領域に保存されており、この集約データが保存されている記憶領域に定期的にアクセスして前記集約データを取得し、取得した集約データを前記グループ用記憶領域に入力するステップを、さらにコンピュータに実行させる前項12に記載のデータ配信プログラム。
(18)前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、前記集約データ取得ステップではネットワークを介して前記記憶領域から集約データを取得させる前項17に記載のデータ配信プログラム。
(19)前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれるとともに、集約データは1つの記憶領域に保存されており、前記記憶領域に保存された集約データから、前記グループ情報に基づいて各グループのユーザ宛データを抽出し、抽出された各ユーザ宛データを対応するグループ用記憶領域に入力する仕分けステップを、さらにコンピュータに実行させる前項12に記載のデータ配信プログラム。
(20)前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、ネットワークを介して送信されてきた前記ユーザ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域に入力するステップを、さらにコンピュータに実行させる前項19に記載のデータ配信プログラム。
【発明の効果】
【0009】
前項(1)に記載の発明によれば、グループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データが、グループ用記憶領域に入力されると、この集約データから、ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域が特定され、この特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データが送信される。つまり、ユーザ宛データを集約データに集約してグループ用記憶領域に入力するだけで、各ユーザ宛データが、対応するユーザの個人用記憶領域に自動的に配信されるから、複数のユーザにそれぞれ内容の異なるデータを配信する場合であっても、配信者は各ユーザの個人記憶領域への配信設定を個々に行う必要はなくなり、配信設定操作を極めて簡素化できる。
【0010】
前項(2)に記載の発明によれば、1つの集約データに、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれている場合には、前記グループ情報に基づいて、集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データが抽出され、各個人用記憶領域に配信されるから、配信者は1つの集約データに複数のグループのユーザ宛データを集約することができ、集約データの作成作業を簡素化でき、ひいては配信設定操作をさらに簡素化できる。
【0011】
前項(3)に記載の発明によれば、1つのグループ用記憶領域へ集約データが入力されると、集約データの回覧情報が検出され、回覧情報に基づいて次のグループ用記憶領域へ自動的に集約データが送信され、各グループ用記憶領域において、そのグループに属するユーザ宛のデータが対応する個人用記憶領域に自動的に配信される。このため、配信者は複数のグループに分散しているユーザへデータを送信したい場合でも、1つのグループ用記憶領域へ集約データを入力すれば良いから、さらに配信操作を簡素化できる。
【0012】
前項(4)に記載の発明によれば、他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から既に抽出済のユーザ宛データを削除して送信するから、不要なデータが存在しない状態で集約データを送信することができ、送信データサイズを小さくできると共に、次のグループ用記憶領域でのユーザ宛データの抽出処理を簡素化できる。
【0013】
前項(5)に記載の発明によれば、次の送信先であるグループ用記憶領域が他の画像処理装置に存在していても、ネットワークを介して次のグループ用記憶領域へ集約データを送信できる。
【0014】
前項(6)に記載の発明によれば、集約データを1つの記憶領域に保存しておけば、この記憶領域に定期的にアクセスするアクセス手段により集約データが取得され、グループ用記憶領域に自動的に入力されるから、配信者は記憶領域へ集約データを保存させるだけの簡単な操作で、各ユーザに異なるユーザ宛データを配信することができる。
【0015】
前項(7)に記載の発明によれば、集約データが保存されている記憶領域が他の画像処理装置に存在していても、ネットワークを介して集約データを取得できる。
前項(8)に記載の発明によれば、複数のグループの各ユーザ宛データが含まれた集約データを、1つの記憶領域に保存すれば、この集約データからグループ情報に基づいて各グループのユーザ宛データが抽出され、対応するグループ用記憶領域へ自動的に入力されるから、集約データが保存されている記憶領域へ定期的にアクセスする処理を不要となしうる。
【0016】
前項(9)に記載の発明によれば、集約データが保存されている記憶領域が他の画像処理装置に存在していても、ネットワークを介して送信されてきたグループ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域へ入力できる。
【0017】
前項(10)に記載の発明によれば、ユーザ宛データを集約データに集約してグループ用記憶領域に入力するだけで、各ユーザ宛データが配信先であるユーザの個人用記憶領域に自動的に配信されるから、複数のユーザにそれぞれ内容の異なるデータを配信する場合であっても、配信者は各ユーザの個人記憶領域への配信設定を個々に行う必要はなくなり、配信設定操作を極めて簡素化できる。
【0018】
前項(11)に記載の発明によれば、配信者は1つの集約データに複数のグループ宛データを集約することができ、集約データの作成作業が簡単になる。
【0019】
前項(12)に記載の発明によれば、一人または二人以上のユーザ宛データが集約された1つの集約データから、ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定するステップと、この特定された個人用記憶領域に、ユーザ宛データを送信するステップを、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0020】
前項(13)に記載の発明によれば、複数のグループの各ユーザ宛データが含まれる集約データの中から、グループ情報に基づいて、集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0021】
前項(14)に記載の発明によれば、1つのグループ用記憶領域へ入力された集約データから、回覧情報を検出し、検出した回覧情報に基づいて次のグループ用記憶領域へ集約データを送信する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0022】
前項(15)に記載の発明によれば、他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から抽出されたユーザ宛データを削除して送信する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0023】
前項(16)に記載の発明によれば、次の送信先であるグループ用記憶領域が他の画像処理装置に存在していても、ネットワークを介して次のグループ用記憶領域へ集約データを送信する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0024】
前項(17)に記載の発明によれば、集約データが保存されている記憶領域に定期的にアクセスして前記集約データを取得し、取得した集約データをグループ用記憶領域に入力する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0025】
前項(18)に記載の発明によれば、集約データが保存されている記憶領域が他の画像処理装置に存在していても、ネットワークを介して前記集約データを取得する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0026】
前項(19)に記載の発明によれば、複数のグループの各ユーザ宛データが含まれた集約データから、各グループのユーザ宛データを抽出し、対応するグループ用記憶領域に入力する仕分け処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0027】
前項(20)に記載の発明によれば、集約データが保存されている記憶領域が他の画像処理装置に存在している場合に、ネットワークを介して送信されてきたユーザ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域へ入力する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられたデータ配信システムの全体構成を示す図である。
【0030】
なお、以下の実施形態においては、配信者が個々のユーザに配信するデータが文書である場合を説明するが、配信されるデータは文書に限定されることはなく、他のデータであっても良い。
【0031】
このデータ配信システムは、画像処理装置1、2及び端末装置3などから構成されており、これらの画像処理装置1、2及び端末装置3は、ネットワーク4を介してそれぞれ互いに接続されている。
【0032】
画像処理装置1、2は、画像形成装置としての多機能デジタル複合機であるMFPからなり、ユーザによる操作パネル部17(図2に示す)からの指示に基づいてスキャナ部12により読み取られた文書や、端末装置3からネットワーク4を介して送信されてきた文書の印刷又は保存等を行う。
【0033】
端末装置3は、パーソナルコンピュータからなり、ユーザが文書等を作成する際に使用される文書作成用ソフトウェアや、画像処理装置1、2に対応するプリンタドライバを含む各種ソフトウェアが保存されている。前記文書作成用ソフトウェアを用いてユーザにより文書等が作成された後、前記作成文書等の出力指示がなされた場合、前記プリンタドライバは印刷ジョブを作成し、ネットワーク4を介して画像処理装置1又は2に当該印刷ジョブの送信を行う。
【0034】
次に、画像処理装置1の構成を説明する。なお、画像処理装置2の構成は、画像処理装置1と同じなので、ここでは説明を省略する。
【0035】
図2に示すように、画像処理装置1は、主制御部8、スキャナ部12、ネットワークコンローラ部13、プリンタ記述言語解析部(以下では、PDL解析部という)14、E-Mail送受信部15、プリンタ部16、操作パネル部17及びハードディスク(HDDという)18等から構成されている。
【0036】
主制御部8は、画像処理装置1の全体を統括的に制御するものであり、画像処理装置の各機能や動作を実現するためのCPU9と、CPU9の動作プログラムやその他のデータを記憶するROM10、CPU9がプログラムを実行する際の作業領域となるRAM11等を備えている。CPU9によって実現される画像処理装置の各機能や動作としては、例えば原稿読取、プリント、データ送受信等、画像処理装置の一般的な機能や動作の他、この実施形態では、後述するユーザの個人用記憶領域、グループ用記憶領域等の記憶領域(以下、記憶領域をボックスともいう)に関する機能がある。
【0037】
スキャナ部12は、ユーザによりセットされた原稿を読み取って電子データである画像データに変換し、この画像データを主制御部8に送出する。
【0038】
ネットワークコントローラ部13は、他の画像処理装置2や端末装置3とネットワーク4を介してデータの送受信を行うためのものであり、画像処理装置2や端末装置3から送信されてきたデータを受信して、PDL解析部14やE-Mail送受信部15等に送出する。
【0039】
PDL解析部14は、ネットワークコントローラ部13から送られてきたプリントデータに対して所定の解析を行い、画像データに変換して主制御部8に送出する。
【0040】
E−Mail送受信部15は、E−Mailで送信されてきた文書を画像データに変換し、主制御部8内の各処理部に送出する。
【0041】
プリンタ部16は、スキャナ部12で読み取られた原稿やネットワーク4で受信されたプリントデータ等の印刷を行う。
【0042】
操作パネル部17は、ログイン画面やボックス表示画面等の各種画面を表示したり、ユーザからの各種設定を受け付けたり、設定内容を主制御部8に通知する。
【0043】
HDD18は、主制御部8内の蓄積文書管理部(図示せず)が管理する文書や、その他のデータ、プログラム等を記憶する。また、HDD18には、データをユーザ毎に記憶するユーザ個々の個人用記憶領域であるユーザボックス22、23、・・・や、グループメンバーである複数のユーザで共有され、データをグループ毎に記憶するグループ用記憶領域である1個または複数のグループボックス20、21や、ユーザ全員がアクセス可能な記憶領域である共有保存ボックス107、などの各種ボックスが作成されている。また、HDD18には、各ユーザとそのユーザに対応するユーザボックス、そのユーザが所属するグループとそのグループのグループボックスについての情報も記憶されている。
【0044】
この実施形態では、前記ボックスに関して、ボックスの本来的な機能である文書等の保存機能の他、主制御部8のCPU9により次のような機能が実現されるものとなされている。
【0045】
即ち、グループボックス20、21に関して、該グループボックスに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛の文書が集約された1つの集約データが入力されると、その集約データから各ユーザ宛文書の配信先であるユーザボックス22、23・・を特定する機能や、特定されたユーザボックスに、対応するユーザ宛文書を送信する機能が実現されている。また、集約データに、複数のグループの各ユーザ宛文書と、ユーザ宛文書がいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれている場合には、グループ情報に基づいて、そのグループのユーザ宛文書を抽出する機能が実現されている。さらに、複数のグループボックスに集約データを順に送信するための回覧情報が集約データに含まれている場合に、集約データから回覧情報を検出する機能や、検出した回覧情報に基づいて集約データを次の送信先であるグループボックスへ送信する機能が実現されている。さらにまた、次のグループボックスへ集約データを送信する場合に、現在のグループボックスで抽出されたユーザ宛文書等を削除する機能も実現されている。さらには、共有保存ボックス107に定期的にアクセスして、集約データが保存されていればそれを取得してグループボックス20、21に入力する機能等も実現されている。
【0046】
一方、共有保存ボックス107に関しては、集約データが共有保存ボックス107に保存されると、集約データを各グループボックス20、21へ送信する機能や、集約データに複数のグループのユーザ宛文書が含まれている場合には、各グループ毎にユーザ宛文書を抽出して対応するグループボックスに入力させる仕分け機能などが実現されている。
【0047】
次に、図3及び図4を用いて、グループボックス及びユーザボックスについて詳細に説明する。
【0048】
図3に示すように、画像処理装置1はグループボックス20、21及びユーザA、B、C、D、Eにそれぞれ割り当てられたユーザボックス22〜26を、また図4に示すように画像処理装置2はグループボックス27及びユーザF、Gにそれぞれ割り当てられたユーザボックス28,29をそれぞれ有している。
【0049】
また、画像処理装置1及び画像処理装置2のユーザボックスを使用するユーザA〜Gは、それぞれ以下のようなグループに所属している。
【0050】
即ち、ユーザA、B、Cは同じグループG1に属し、ユーザA、B、Cの各ユーザボックス22〜24にはグループボックス20から各ユーザ宛文書が送信されるものとなされている。また、ユーザD、Eは同じグループG2に属し、ユーザD、Eのユーザボックス25、26にはグループボックス21から各ユーザ宛文書が送信されるものとなされている。また、ユーザF、Gは同じグループG3に属し、ユーザF、Gのユーザボックス28、29にはグループボックス27から各ユーザ宛文書が送信されるものとなされている。
【0051】
各グループボックス20、21及び27は、前述したように、それぞれ文書を一時的に保存する保存機能の他、主制御部8のCPU9の動作によって実現される、集約データや文書の送受信機能、自己のグループのユーザ宛文書を集約データから抽出する機能、複数のグループボックスに文書を順に送信するための回覧情報を集約データから検出する機能、不要なデータの削除機能等を有している。
【0052】
図5は、配信者によって作成された1つの集約データの書式の一例を示すものである。
【0053】
図5に示すように、集約データ50には、複数のグループのユーザ宛文書57〜63が含まれている。各ユーザ宛文書57〜63は、ユーザ宛文書57〜63の具体的な配信先ユーザを示すユーザ名52と具体的な文書内容からなり、これらはグループ名51と対応付けて記述されている。前記グループ名51は、ユーザ宛文書57〜63がそれぞれどのグループのものかを示すためのグループ情報として機能する。
【0054】
この実施形態では、ユーザ宛文書57〜59がグループG1の文書であって、ユーザA〜C宛のものであることが、ユーザ宛文書60、61がグループG2の文書であって、ユーザD、E宛のものであることが、ユーザ宛文書62、63がグループG3の文書であって、ユーザF、G宛のものであることが、それぞれ示されている。
【0055】
このような集約データ50が、各グループボックス20、21、27に入力されると、各グループボックスでは、グループ情報であるグループ名51が検索され、このグループ名51に基づいて、ユーザ宛文書57〜63のうち、自己のグループのユーザ宛文書が抽出される。さらに、各ユーザ宛文書のユーザ名52が抽出され、このユーザ名52に基づいて、ユーザ宛データの配信先であるユーザボックスが特定され、その特定されたユーザボックス22,23・・・に、対応するユーザ宛文書が送信されるものとなされている。
【0056】
なお、集約データ50からグループ名51やユーザ名52を抽出する方法は、公知の種々の方法を適用でき、特に限定されない。例えば、集約データ50に対してOCR処理を行い、生成されたテキストに特定の文字が含まれているか否かによりグループ名51やユーザ名52の検索を行うようにしても良い。
【0057】
また、集約データ50の書式は、図5の例に限定されることはなく、例えばグループ情報としてグループ名51の代わりにグループボックス20、21、27を示す情報が記述されていても良いし、ユーザ名52の代わりに、直接にユーザボックス22,23・・・を示す情報が記述されていても良い。
[画像処理装置1の動作]
次に、図6のフローチャートを用いて、画像処理装置1の動作を説明する。なお、この動作はROM10等の記録媒体に保存されているプログラムをCPU9が実行することにより、実現される。
【0058】
配信者は、予め図5に示すような集約データ50を作成し、自己のユーザボックスに保存しておく。そして、操作パネル部17又は端末装置3から、前記保存されている集約データ50を指定して、グループボックス20、21、27への入力を指示すると、画像処理装置1のCPU9は、これを受け付けたのち(ステップS71)、集約データ50をグループボックス20、21、27へ送信する(ステップS72)。これにより、各グループボックス20、21、27へ集約データ50が入力されることになる。なお、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50ではなく、スキャナ部12で読み取った集約データや端末装置3からネットワーク4を介して送信された集約データを、直接に各グループボックス20、21、27へ入力しても良い。
【0059】
なお、グループボックス27は他の画像処理装置2に存在しているので、グループボックス27へはネットワーク4を介して集約データ50が送信されることになる。以後の処理は、グループボックス20、21については画像処理装置1において、グループボックス27については画像処理装置2において実行される。
【0060】
グループボックス20、21が集約データ50を受信すると(ステップS73)、CPU9は集約データ50の読み込みを行い(ステップS74)、グループ名51を検索することにより、それぞれ自己のグループボックス20、21に対応するユーザ宛文書の抽出を行う(ステップS75)。抽出されたユーザ宛文書以外は不必要なので、抽出されたユーザ宛文書を除く他のデータは削除する(ステップS76)。
【0061】
次に、CPU9は、抽出された各ユーザ宛文書から、ユーザ名52の抽出を行って配信先であるユーザボックスを特定し(ステップS77)、各ユーザ宛文書を前記特定されたユーザボックスへ送信する(ステップS78)。これにより、ユーザ宛文書が対応するユーザのユーザボックスに配信される。
【0062】
例えば、図7に示すように、配信者であるユーザAが、自己のユーザボックス22に保存されている集約データ50の各グループボックス20、21、27への入力を指示すると、集約データ50がグループボックス20、グループボックス21、及びネットワーク4を介してグループボックス27にそれぞれ送信され、入力される。
【0063】
集約データ50がグループボックス20に入力されると、集約データ50からグループG1のユーザ宛文書57〜59の抽出が行われ、残りの部分は削除される。次に、各ユーザ宛文書57〜59からユーザ名A〜Cがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス22、23及び24が特定され、これらのユーザボックスに各ユーザ宛文書57〜59が送信される。
【0064】
なお、グループボックス21及びグループボックス27での処理も、グループボックス20と同様に行われる。
【0065】
このように、この実施形態によれば、グループボックスに集約データ50が入力されると、グループボックスでは入力された集約データ50から自動的に自己のグループのユーザ宛文書の抽出と、各ユーザ宛文書の配信先であるユーザ名の抽出とユーザボックスの特定が行われたのち、ユーザ宛文書の各ユーザボックスへの送信が行われる。
【0066】
これにより、複数のユーザに内容の異なる文書を配信する場合であっても、配信者は集約データ50を作成してグループボックスへ入力すれば良く、複数のユーザに対する各文書の配信が一括して自動的に行われるので、ユーザ一人一人に対して文書を送信するための煩雑な設定作業から解放される。
【0067】
なお、上記第1の実施形態では、複数のグループのユーザ宛文書57〜63を含む集約データ50を、各グループボックス20、21、27へ入力した例を示したが、1つのグループボックスに対応する1つのグループのユーザ宛文書のみを含む集約データ50を、前記対応するグループボックスに入力する構成としても良い。また、グループボックスに関連付けられた全てのユーザボックスに文書を送信する必要はなく、少なくとも1人のユーザ(少なくとも1個のユーザボックス)に文書を送信する構成としても良い。
【0068】
また、グループボックス20、21、27がユーザボックスへの配信機能と非配信機能を共に有している場合には、ユーザボックスへの配信用データであることを示す文字、マーク等の識別子を集約データ50に付与しておき、この識別子を検出することで、集約データ50であることを判別する構成としても良い。
(実施形態2)
次に、この発明の第2実施形態を説明する。
【0069】
第1実施形態は、集約データ50がそれぞれのグループボックス20、21、27に入力されたが、第2実施形態では、1つの集約データ50がグループボックス間で回覧され、それぞれのグループボックスで所定の処理がなされるものである。なお、第2実施形態に係る画像処理装置の構成は、第1実施形態と同じなのでここでは説明を省略する。
[画像処理装置1の動作]
次に、上記処理をする際の画像処理装置1の動作を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この動作は、CPU9がROM10等の記録媒体に保存されているプログラムを実行することにより実現される。
【0070】
この実施形態で用いられる集約データ50は、前記第1の実施形態と同じものであり、図5に示すように、各グループG1、G2、G3のユーザ宛文書57〜63が含まれている。また、グループ名51がG1、G2、G3の順番で記述されており、グループG1に対応するグループボックス20の次にグループG2に対応するグループボックス21へ送信し、次にグループG3に対応するグループボックス27へと送信することが示されている。つまり、この実施形態では、グループ名51の記載順が、複数のグループボックスに文書を順に送信するための回覧情報として機能している。なお、グループ名51の記載順によることなく、記載の順序を数字や記号等により明記しておいても良い。
【0071】
配信者が操作パネル部17又は端末装置3から、自己のユーザボックスに保存されている集約データ50を指定して、1つのグループボックス(例えばグループボックス20)への入力を指示すると、画像処理装置1のCPU9は、これを受け付けたのち(ステップS91)、集約データ50をグループボックス20へ送信する(ステップS92)。これにより、グループボックス20へ集約データ50が入力されることになる。なお、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50ではなく、スキャナ部12で読み取った集約データや端末装置3からネットワーク4を介して送信された集約データを、直接にグループボックス20へ入力しても良い。
【0072】
グループボックス20が集約データ50を受信すると(ステップS93)、CPU9は集約データ50の読み込みを行い(ステップS94)、グループ名51を検索することにより、自己のグループボックス20に対応するユーザ宛文書57〜59の抽出を行う(ステップS95)。
【0073】
次に、CPU9は、抽出された各ユーザ宛文書から、ユーザ名52の抽出を行って配信先であるユーザボックスを特定したのち(ステップS96)、各ユーザ宛文書57〜59を、ユーザ名A〜Cに対応するユーザボックス22〜24へ送信する(ステップS97)。
【0074】
次いで、次の送信先が存在するか否かを調べるために、CPU9は次のグループ名51の検索を実施し(ステップS98)、次の送信先があるか否かの判定を行う(ステップS99)。すなわち、図5の例では、グループ名51としてG2が記載されているか否かを判定する。
【0075】
次の送信先があると判定された場合(ステップS99でYES)、既に抽出した自己のグループG1のユーザ宛文書57〜59及びグループ名G1は不必要であるから、CPU9はこれらユーザ宛文書57〜59等の削除を行い(ステップS100)、削除後の集約データ50を、検索された次のグループボックス21に送信したのち(ステップS101)、ステップS93に戻る。そして、次の送信先のグループボックスがないと判定されるまで、ステップS93〜ステップS101を繰り返す。
【0076】
なお、次の送信先のグループボックスが他の画像処理装置2に存在する場合には、ネットワーク4を介して送信される。
【0077】
一方、次の送信先がないと判定された場合(ステップS99でNO)、これ以上の送信を行う必要はないから、CPU9は集約データ50を破棄し(ステップS102)、送信者に集約データを破棄したこと及び各ユーザへの配信処理が終了したことを通知する(ステップS103)。
【0078】
例えば、図9に示すように、配信者であるユーザAが、自己のユーザボックス22に保存されている集約データ50のグループボックス20への入力を指示すると、集約データ50がグループボックス20に送信され、入力される。
【0079】
集約データ50がグループボックス20に入力されると、集約データ50からグループG1のユーザ宛文書57〜59が抽出される。次に、抽出された各ユーザ宛文書57〜59からユーザ名A〜Cがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名からユーザボックス22、23及び24が特定され、各ユーザ宛文書57〜59が送信される。
さらに、集約データ50の検索が行われ、次のグループ名G2が検出されると、集約データ50から既に抽出済みのユーザ宛文書57〜59等のデータが削除され、削除後の集約データ105が、次の送信先であるグループボックス21に送信される。
【0080】
次に、削除後の集約データ105を受信したグループボックス21では、集約データ105からグループG2のユーザ宛文書60及び61の抽出と、ユーザ宛文書60及び61からユーザ名D、Eの抽出が行われ、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス25、26が特定され、各ユーザ宛文書60、61が送信される。
【0081】
さらに、集約データ105の検索が行われ、次のグループ名G3が検索されると、集約データ105からユーザ宛文書60、61等が削除された集約文書106が、次の送信先であるグループボックス27に送信される。この例では、グループボックス27は他の画像処理装置2に存在するから、ネットワーク4を介して送信される。
【0082】
次に、集約データ106を受信したグループボックス27では、ユーザ宛文書62、63が抽出された後、各ユーザ宛文書からユーザ名F、Gが抽出され、対応するユーザボックス28、29が特定され、ユーザ宛文書62及び63がそれぞれユーザボックス28及び29に送信される。
【0083】
その後、集約データ106から次の送信先の検索がなされるが、次の送信先は存在しないため、グループボックス27は集約データ106の破棄を行い、その旨及び送信完了の通知を配信者であるユーザAに対して行う。具体的には、配信者が画像処理装置1の操作パネル部17を介して集約データの入力操作を行った場合は、当該画像処理装置1上に設けられた表示部(例えば操作パネル部17のディスプレイ等)にメッセージを表示する。また、配信者が端末装置3等の外部装置を介して集約データの入力操作を行った場合は、当該外部装置3上に設けられた表示部(例えばPCのモニターディスプレイ等)にメッセージを表示する。
【0084】
このように、この実施形態によれば、配信者から入力された集約データが回覧情報に従ってグループボックス間で回覧され、グループボックスによって必要なユーザ宛文書の抽出が行われ、回覧終了後には当該集約データを入力した配信者にその旨の通知がなされる。
【0085】
これにより、配信者は複数のユーザに内容の異なる文書を配信する場合、1度の配信作業だけで各ユーザへの配信が可能となるので、個々のユーザへの配信設定作業の手間から解放される。しかも、複数のグループに分散しているユーザへ文書を配信したい場合でも、1つのグループボックスへ集約データを入力すれば良いから極めて便利である。さらに、配信完了時にはその旨の通知により各ユーザに文書の配信が完了したのを確認できる。
【0086】
また、次のグループボックスへ集約データ50を送信する場合に、集約データの中から既に抽出済のユーザ宛文書等は削除して送信されるから、不要な情報が存在しない状態で集約データを送信することができ、送信データサイズを小さくできると共に、次のグループボックスでのユーザ宛データの抽出処理が簡素化される。
(実施形態3)
次に、この発明の第3実施形態を説明する。
【0087】
この第3実施形態では、集約データ50は、ユーザ全員が利用可能な画像処理装置1の共有保存ボックス107へ保存されるものとなされている。そして、共有保存ボックス107に、各グループボックス20、21、27が定期的にアクセスして、新規な集約データ50が保存されているかどうかをチェックし、新規な集約データ50が保存されていた場合には、各グループボックスが前記文書を取得したのち、各ユーザボックスに文書を送信するものである。なお、集約データ50が保存されるボックスは共有保存ボックス107に限定されることはない。
【0088】
なお、第3実施形態に係る画像処理装置の構成は、第1実施形態と同じなのでここでは説明を省略する。
[画像処理装置1の動作]
次に、上記処理を実施する際の画像処理装置1の動作を、図10のフローチャートを用いて説明する。なお、この動作は、CPU9がROM10等の記録媒体に保存されているプログラムを実行することにより実現される。
【0089】
配信者が操作パネル部17又は端末装置3から、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50を指定して共有保存ボックス107への入力を指示すると、画像処理装置1のCPU9は、これを受け付けたのち(ステップS111)、集約データ50を共有保存ボックス107へ送信する(ステップS112)。なお、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50ではなく、スキャナ部12で読み取った集約データや端末装置3からネットワーク4を介して送信された集約データを、直接に共有保存ボックス107へ送信しても良い。
【0090】
共有保存ボックス107が集約データ50を受信し保存すると(ステップS113)、各グループボックス20、21、27に文書を送信するために、CPU9はグループボックス20、21及び27からアクセスがあるか否か、換言すれば集約データ50の取得要求があるか否かの判定を行う(ステップS114)。
【0091】
グループボックス20、21及び27からアクセスがあったと判定された場合(ステップS114でYES)、グループボックスからの文書取得要求に応じて、アクセスのあったグループボックスに集約データ50の送信を行い(ステップS117)、次いでステップS118に進む。アクセスがないと判定された場合(ステップS114でNO)、ステップS115に進む。
【0092】
ステップS118で、CPU9はすべてのグループボックス20、21、27からアクセスがあったか否かの判定を行い、すべてのグループボックスからアクセスがあったと判定された場合(ステップS118でYES)、すべてのグループボックス20、21、27が当該集約データ50を取得したものとして、ステップS119に進む。
【0093】
一方、ステップS118で、まだアクセスのないグループボックスが1つでもあれば(ステップS118でNO)、ステップS115に進む。
【0094】
ステップS115では、CPU9は共有保存ボックス107へ集約データ50が保存されてから所定の時間が経過したか否かの判定を行う。
【0095】
集約データ50が保存されてから所定の時間が経過していないと判定された場合(ステップS115でNO)、ステップS114に戻り、全てのグループボックスからのアクセスがあると判定されるか若しくは集約データ50が保存されてから所定の時間が経過したと判定されるまで、ステップS114、S115、S117、S118を繰り返す。一方、集約データ50が保存されてから所定の時間が経過したと判定された場合(ステップS115でYES)、グループボックスへの集約データの送信処理が長時間に亘り実行されないのを防ぐため、CPU9は集約データ50をアクセスのないグループボックスに強制送信し(ステップS116)、ステップS119に進む。
【0096】
ステップS119で、各グループボックスは集約データ50を受信したのち、受信した集約データ50の読み込みを行い(ステップS120)、集約データ50からグループ名51に基づいてユーザ宛文書57〜63の抽出を行い(ステップS121)、抽出されたユーザ宛文書以外の不要なデータを削除する(ステップS122)。
【0097】
次に、CPU9は、ユーザボックスに文書の送信を行うために、ユーザ宛文書からユーザ名52の抽出を行って配信先であるユーザボックスを特定し(ステップS123)、特定されたユーザボックスに、ユーザ宛文書を送信する(ステップS124)。
【0098】
例えば、図11に示すように、各グループボックス20、21及び27は共有保存ボックス107に定期的にアクセスし、集約データ50が保存されているか否かのチェックを実施する。ユーザAから新規集約データ50が共有保存ボックス107に入力されると、各グループボックスはその集約データ50をそれぞれ取得する。なお、所定の時間が経過してもアクセスがないグループボックスに対しては、集約データ50が強制送信される。図11の例では、グループボックス27へ強制送信が行われた場合を示している。
【0099】
集約データ50を取得したグループボックス20では、集約データ50から、グループG1のユーザ宛文書57〜59の抽出が行われ、抽出された文書以外のデータは破棄される。次に、抽出された各ユーザ宛文書57〜59からユーザ名A〜Cがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス22、23及び24が特定され、各ユーザ宛文書57〜59が送信される。
【0100】
集約データ50を取得したグループボックス21では、グループ名に基づいて集約データ50からグループG2のユーザ宛文書60、61の抽出が行われ、抽出された文書以外のデータは破棄される。次に、抽出された各ユーザ宛文書60、61からユーザ名D、Eがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス25、26が特定され、各ユーザ宛文書60、61が送信される。
【0101】
ネットワーク4を介して集約データ50を強制送信された画像処理装置2内のグループボックス27では、グループ名に基づいて集約データ50からグループG3のユーザ宛文書62、63の抽出が行われ、抽出された文書以外のデータは破棄される。次に、抽出された各ユーザ宛文書62、63からユーザ名F、Gがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス28、29が特定され、各ユーザ宛文書62、63が送信される。
【0102】
なお、図11では、グループボックス27へ集約データ50が強制送信されたものとして説明したが、グループボックス27からネットワーク4を介して、共有保存ボックス107に定期的にアクセスし、集約データ50が保存されているか否かのチェックを実施し、新規集約データ50が保存されていると、これをネットワーク4を介して取得して、グループボックス27に入力しても良いことは勿論である。この場合、グループボックス27で実施されるユーザ宛文書の抽出とその後の処理は、前述した強制送信の場合と同様である。
【0103】
このように、この実施形態によれば、集約データ50を共有保存ボックス107に保存すれば、各グループボックスの共有保存ボックス107への定期的アクセスにより、保存された集約データ50が取得され、また一定時間の経過後には、アクセスのないグループボックスに集約データ50が強制的に送信される。そして、集約データ50を取得しまたは強制送信されたグループボックスは、ユーザ宛文書の抽出とユーザボックスの特定を行い、特定されたユーザボックスに対応するユーザ宛文書を送信する。
【0104】
つまり、配信者は共有保存ボックスに集約データを保存するだけの簡単な操作を行えば、集約データが各ユーザに自動的に配信されるので、煩雑な送信設定操作から解放される。しかもこの実施形態では、共有保存ボックスは全てのユーザが使用可能であるので、画像処理装置1にユーザボックス等を有していない配信者であっても、文書の一括配信が可能となる。
(実施形態4)
次に、この発明の第4実施形態を説明する。
【0105】
前述の第3実施形態では、集約データ50が保存された画像処理装置1の共有保存ボックス107に、各グループボックス20、21、27が定期的にアクセスすることにより、集約データ50を取得するものとしたが、この実施形態は、集約データ50に含まれる各グループのユーザ宛文書をグループ毎に抽出して各グループボックスへ送信する仕分け機能を、共有保存ボックス107が有している例を示すものである。
【0106】
なお、第4実施形態に係る画像処理装置の構成は、第1実施形態と同じなのでここでは説明を省略する。
[画像処理装置1の動作]
次に、上記処理を実施する際の画像処理装置1の動作を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この動作は、CPU9がROM10等の記録媒体に保存されているプログラムを実行することにより実現される。
【0107】
配信者が操作パネル部17又は端末装置3から、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50を指定して共有保存ボックス107への入力を指示すると、画像処理装置1のCPU9は、これを受け付けたのち(ステップS131)、集約データ50を共有保存ボックス107へ送信する(ステップS132)。なお、自己のユーザボックスに予め保存されている集約データ50ではなく、スキャナ部12で読み取った集約データや端末装置3からネットワーク4を介して送信された集約データを、直接に共有保存ボックス107へ入力しても良い。
【0108】
共有保存ボックス107が集約データ50を受信すると(ステップS133)、その集約データ50を読み込み(ステップS134)、集約データ50からグループ名51を検索して各グループ毎のユーザ宛文書を抽出し(ステップS135)、抽出された各グループのユーザ宛文書を、それぞれ対応するグループボックス20、21、27に送信する(ステップS136)。なお、グループボックス27へはネットワーク4を介して送信され、画像形成装置2のネットワークコントローラ部13は、ネットワーク4を介して送信されてきたユーザ宛文書を受信し、受信されたユーザ宛文書がグループボックス27へ入力される。
【0109】
各グループボックス20、21、27は、ユーザ宛文書を受信すると(ステップS137)、各ユーザ宛文書からユーザ名を抽出して対応するユーザボックスを特定したのち(ステップS138)、各ユーザボックスにユーザ宛文書を送信する(ステップS139)。
【0110】
例えば、図13に示すように、配信者であるユーザAから新規集約データ50が共有保存ボックス107に入力されると、共有保存ボックス107において、集約データ50から、グループG1のユーザ宛文書57〜59が、グループG2のユーザ宛文書60、61が、グループG3のユーザ宛文書62、63がそれぞれ抽出される。抽出されたユーザ宛文書57〜63はそれぞれ対応するグループボックス20、21及び27に送信される。
【0111】
グループボックス20では、送信されてきた各ユーザ宛文書57〜59からユーザ名A〜Cがそれぞれ抽出され、抽出されたユーザ名に対応するユーザボックス22、23及び24が特定され、それらのユーザボックスに各ユーザ宛文書57〜59が送信される。
【0112】
なお、グループボックス21及びグループボックス27での処理も、グループボックス20と同様に行われる。
【0113】
このように、この実施形態によれば、共有保存ボックス107に集約データ50が保存されると、この集約データ50のグループ情報であるグループ名51に基づいて、各グループのユーザ宛文書が抽出された後に、それぞれのグループボックスに、抽出されたユーザ宛文書が送信される。そして、ユーザ宛文書を受信した各グループボックスでは、各ユーザ宛文書が対応するユーザボックスに送信される。
【0114】
このように、この実施形態では、配信者は共有保存ボックスに集約データを保存するだけの簡単な操作を行えば、集約データが各ユーザに自動的に配信されるので、煩雑な送信設定操作から解放される。しかもこの実施形態では、共有保存ボックスは全てのユーザが使用可能であるので、画像処理装置1にユーザボックス等を有していない配信者であっても、文書の一括配信が可能となる。また、画像処理装置1においては、共有保存ボックスへ定期的にアクセスする処理が不要となる。
【0115】
なお、上記の第4実施形態では、共有保存ボックス107へ保存された集約データから、集約データの一部である各グループのユーザ宛文書が抽出され、それぞれ対応するグループボックスに送信されるものとしたが、集約データの全部を各グループボックスへ送信し、各グループボックスにおいてその集約データから自己のグループに対応するユーザ宛文書を抽出しても良い。
【0116】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、画像処理装置としてMFPを例示したが、本発明は、ボックス機能を有する装置であれば、MFPに限定されない。例えば、スキャナやプリンタ等にも本発明を適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置を用いたデータ配信システムの構成図である。
【図2】画像処理装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】1つの画像処理装置内に設けられているグループボックス及びユーザボックスの関係を説明するための説明図である。
【図4】他の画像処理装置内に設けられているグループボックス及びユーザボックスの関係を説明するための説明図である。
【図5】本実施形態で使用する集約データの書式の一例である。
【図6】第1実施形態に係る画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1実施形態に係る画像処理装置内のデータの流れを説明するための図である。
【図8】第2実施形態に係る画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】第2実施形態の係る画像処理装置内のデータの流れを説明するための図である。
【図10】第3実施形態に係る画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】第3実施形態に係る画像処理装置内のデータの流れを説明するための図である。
【図12】第4実施形態に係る画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】第4実施形態に係る画像処理装置内のデータの流れを説明するための図である。
【符号の説明】
【0118】
1、2・・・画像処理装置(MFP)
3・・・端末装置
4・・・ネットワーク
8・・・主制御部
9・・・CPU
10・・・ROM
11・・・RAM
12・・・スキャナ部
13・・・ネットワークコントローラ部
14・・・PDL解析部
15・・・E-Mail送受信部
16・・・プリンタ部
17・・・操作パネル部
18・・・ハードディスク(HDD)
20、21、27・・・グルーブボックス
22〜26、28、29・・・ユーザボックス
50・・・集約データ
107・・・共有保存ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に設けられた個人用記憶領域と、
グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域と、
前記グループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定する配信先特定手段と、
前記配信先特定手段により特定された前記個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、
前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するユーザ宛データ抽出手段をさらに備えている請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記集約データには、複数のグループ用記憶領域に集約データを順に送信するための回覧情報が含まれるとともに、前記グループ用記憶領域に入力された集約データから、前記回覧情報を検出する回覧情報検出手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記検出された回覧情報に基づいて、次の送信先である他のグループ用記憶領域に集約データを送信する請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から前記抽出手段により抽出されたユーザ宛データを削除する削除手段を備え、
前記送信手段は前記削除手段による削除後の集約データを次のグループ用記憶領域へ送信する請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
次の送信先である前記他のグループ用記憶領域は他の画像処理装置に存在し、
前記送信手段はネットワークを介して前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
集約データは1つの記憶領域に保存され、
前記集約データが保存されている記憶領域に定期的にアクセスして前記集約データを取得し、取得した集約データを前記グループ用記憶領域に入力する集約データ取得手段をさらに備えている請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、前記集約データ取得手段はネットワークを介して前記記憶領域から集約データを取得する請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれるとともに、集約データは1つの記憶領域に保存されており、
前記記憶領域に保存された集約データから、前記グループ情報に基づいて各グループのユーザ宛データを抽出し、抽出された各ユーザ宛データを対応するグループ用記憶領域に入力する仕分け手段をさらに備えている請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、ネットワークを介して送信されてきた前記ユーザ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域に入力する受信手段を備えている請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定するステップと、
前記特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信するステップと、
を備えたことを特徴とするデータ配信方法。
【請求項11】
前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、
前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するステップをさらに備えている請求項10に記載のデータ配信方法。
【請求項12】
グループメンバーである複数のユーザで共有されたグループ用記憶領域に入力されるとともに、そのグループのメンバーである一人または二人以上のユーザ宛のデータが集約された1つの集約データから、前記ユーザ宛データの配信先である個人用記憶領域を特定するステップと、
前記特定された個人用記憶領域に、対応するユーザ宛データを送信するステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのデータ配信プログラム。
【請求項13】
前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれており、
前記グループ情報に基づいて、前記集約データから、該集約データが入力されたグループ用記憶領域に対応するグループのユーザ宛データを抽出するステップをさらにコンピュータに実行させる請求項12に記載のデータ配信プログラム。
【請求項14】
前記集約データには、複数のグループ用記憶領域に集約データを順に送信するための回覧情報が含まれるとともに、前記グループ用記憶領域に入力された集約データから、前記回覧情報を検出するステップと、
前記検出された回覧情報に基づいて、次の送信先である他のグループ用記憶領域に集約データを送信するステップと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項13に記載のデータ配信プログラム。
【請求項15】
前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信する場合に、集約データの中から前記抽出されたユーザ宛データを削除するステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記送信ステップでは前記削除後の集約データを次のグループ用記憶領域へ送信させる請求項14に記載のデータ配信プログラム。
【請求項16】
次の送信先である前記他のグループ用記憶領域は他の画像処理装置に存在し、
前記送信ステップではネットワークを介して前記他のグループ用記憶領域へ集約データを送信させる請求項15に記載のデータ配信プログラム。
【請求項17】
前記集約データは1つの記憶領域に保存されており、この集約データが保存されている記憶領域に定期的にアクセスして前記集約データを取得し、取得した集約データを前記グループ用記憶領域に入力するステップを、さらにコンピュータに実行させる請求項12に記載のデータ配信プログラム。
【請求項18】
前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、前記集約データ取得ステップではネットワークを介して前記記憶領域から集約データを取得させる請求項17に記載のデータ配信プログラム。
【請求項19】
前記集約データには、複数のグループの各ユーザ宛データと、ユーザ宛データがいずれのグループのものかを示すグループ情報が含まれるとともに、集約データは1つの記憶領域に保存されており、
前記記憶領域に保存された集約データから、前記グループ情報に基づいて各グループのユーザ宛データを抽出し、抽出された各ユーザ宛データを対応するグループ用記憶領域に入力する仕分けステップを、さらにコンピュータに実行させる請求項12に記載のデータ配信プログラム。
【請求項20】
前記集約データが保存されている記憶領域は他の画像処理装置に存在し、ネットワークを介して送信されてきた前記ユーザ宛データを受信して対応するグループ用記憶領域に入力するステップを、さらにコンピュータに実行させる請求項19に記載のデータ配信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−219669(P2008−219669A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56423(P2007−56423)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】