画像処理装置、マクロ名称決定方法及びマクロ名称決定プログラム
【課題】適切なマクロの名称を自動で決定すること。
【解決手段】アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、登録されたマクロの設定値と初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能のマクロの設定値に基づいて、マクロの名称を決定する名称決定手段と、を備える。
【解決手段】アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、登録されたマクロの設定値と初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能のマクロの設定値に基づいて、マクロの名称を決定する名称決定手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションの一連の操作内容を登録するマクロの名称を決定する画像処理装置、マクロ名称決定方法及びマクロ名称決定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機において、定型的な操作の手間を減らすため、一連の操作内容を記憶しておき、ワンタッチの操作でその操作内容を呼び出すことのできる技術が知られている。この一連の操作内容を登録することを、マクロ登録やプログラム登録という。
【0003】
マクロを登録する技術として、特許文献1には、ジョブの履歴を使ってマクロ登録する方法が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、複合機のマクロ登録では、ユーザがマクロの名称を任意につけるのが一般的である。この場合、ユーザが自由にマクロの名称を決定できる反面、入力が面倒であったり、登録内容が不明の名称をつけてしまったりするという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、適切なマクロの名称を自動で決定することができる画像処理装置、マクロ名称決定方法及びマクロ名称決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の画像処理装置は、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、前記マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、登録された前記マクロの設定値と前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する名称決定手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の他の態様のマクロ名称決定方法は、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、をコンピュータが実行する。
【0008】
また、本発明の他の態様のマクロ名称決定プログラムは、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切なマクロの名称を自動で決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図。
【図2】実施例におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図3】マクロの呼出を行う場合の画面遷移の一例を示す図。
【図4】マクロ初期設定値を登録する場合の画面遷移の一例を示す図。
【図5】機能名称情報の一例を示す図。
【図6】設定値名称情報の一例を示す図。
【図7】現在の設定値情報の一例を示す図。
【図8】マクロ名称情報の一例を示す図。
【図9】マクロ設定値情報の一例を示す図。
【図10】名称決定方法情報の一例を示す図。
【図11】差異機能情報の一例を示す図。
【図12】マクロ名称が決定される場合の画面遷移の一例を示す図。
【図13】設定値情報(その1)の一例を示す図。
【図14】差異機能情報(その1)の一例を示す図。
【図15】設定値情報(その2)の一例を示す図。
【図16】差異機能情報(その2)の一例を示す図。
【図17】設定値情報(その3)の一例を示す図。
【図18】差異機能情報(その3)の一例を示す図。
【図19】マクロ名称決定処理の一例を示すフローチャート。
【図20】実施例2におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図21】優先順情報の一例を示す図。
【図22】実施例3におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図23】アイコン画像情報の一例を示す図。
【図24】文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その1)を示す図。
【図25】文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その2)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。画像処理装置としてMFP(Multifunction Peripheral)を例にして説明する。
[実施例1]
<ハードウェア>
図1は、実施例1におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図である。図1に示すように、MFP1は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記録装置I/F部14、ネットワークI/F部15、操作部16、表示部17、エンジン部18を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0012】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12や補助記憶部13に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0013】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0014】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0015】
外部記録装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体19(例えば、フラッシュメモリ、SDカードなど)とMFP1とのインタフェースである。
【0016】
また、記録媒体19に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体19に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部14を介してMFP1にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP1により実行可能となる。
【0017】
ネットワークI/F部15は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP1とのインタフェースである。
【0018】
操作部16や表示部17は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とを含み、MFP1が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0019】
エンジン部18は、画像データの入出力ユニットとして、紙原稿の読み取り転写紙への印刷を行う。エンジン部18は、スキャンエンジンなどをさらに備える。
【0020】
<機能>
次に、MFP1の機能について説明する。図2は、実施例1におけるMFP1の機能の一例を示すブロック図である。MFP1は、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40、拡張アプリ制御手段45、API(Application Program Interface)50、システム管理部61、メモリ管理部62、エンジン管理部63、ユーザ管理部64、送信管理部65を含む。また、MFP1は、表示手段70、入力手段71、マクロ登録手段72、マクロ呼出手段73、マクロ名称決定手段74、第1記憶手段75、第2記憶手段76、第3記憶手段77を含む。
【0021】
標準搭載アプリ20は、MFP1に標準で搭載されているアプリケーションである。例えば、コピーアプリ21、スキャナーアプリ22、プリンターアプリ23、FAX(ファクス)アプリ24が標準搭載アプリ20である。
【0022】
標準搭載アプリ20は、そのアプリの操作画面の作成やアプリのジョブを実行することができる。また、標準搭載アプリ20は、マクロ呼出手段73により第2記憶手段76から呼び出されたマクロを実行することもできる。標準搭載アプリ20は、API50を用いて、表示手段70などに各種データを出力する。
【0023】
拡張アプリ40は、SDK(Software Development Kit)によって追加インストールされたアプリケーションである。また、拡張アプリ40は、その拡張アプリの操作画面の作成やアプリケーションのジョブを実行する。
【0024】
拡張アプリ40は、標準搭載アプリ20から不要な機能を省いたり、逆に標準搭載アプリ20ではできないことを実現したりするために作られるアプリケーションである。拡張アプリ40は、拡張アプリ制御手段45を通じてメモリ管理部62やエンジン管理部63などを利用することで機能を実現する。
【0025】
SDK簡単コピーアプリ(以下、簡単コピーアプリとも呼ぶ)41は、例えば、Java(登録商標)で開発したアプリの1つであり、標準搭載アプリ20のコピーアプリ21と比べて簡単にコピーできるようなアプリケーションである。
【0026】
SDK簡単スキャナーアプリ(以下、簡単スキャナーアプリとも呼ぶ)42は、Java(登録商標)で開発したアプリの1つであり、標準搭載アプリ20のスキャナーアプリ22と比べて、簡単にスキャンできるようなアプリケーションである。
【0027】
拡張アプリ制御手段45は、SDKアプリ全般を管理する。拡張アプリ制御手段45は、各管理部、入力手段71、表示手段70などに対する拡張アプリ40とのインタフェースである。拡張アプリ制御手段45は、拡張アプリ40からの処理実行要求を受けると、エンジン管理部63などにその処理を要求する。
【0028】
システム管理部61は、システム全体の状態管理をする。システム管理部61は、入力手段71から通知された内容に基づいて、各標準搭載アプリに対して画面の表示要求を行う。メモリ管理部62は、メモリ管理やスキャンしたファイルデータの作成を行う。
【0029】
エンジン管理部63は、原稿の読み取りの制御などを行う。ユーザ管理部64は、ログインのユーザ認証やスキャナー送信先の管理を行う。送信管理部65は、MFP1から他機器へのデータ送信を制御する。
【0030】
表示手段70は、標準搭載アプリ20や拡張アプリ40が作成した操作画面を表示する。この操作画面には、マクロの登録画面などが含まれる。
【0031】
入力手段71は、操作画面内のボタンへの押下を検知したり、ホーム画面からのアイコンの押下を検知したりする。例えば、入力手段71は、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40の操作画面から、各機能の設定値が変更され、この状態でマクロの登録ボタンの押下を検知する。
【0032】
マクロ登録手段72は、アプリケーション(標準アプリ20や拡張アプリ40)の各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する。例えば、マクロ登録手段72は、アプリの操作画面で設定された各機能の設定値を、マクロとして、設定内容記憶手段761に登録する。設定変更されなかった機能は、初期設定値を用いればよい。マクロ登録手段72は、マクロの登録を行うと、その旨をマクロ名称決定手段72に通知する。
【0033】
マクロ呼出手段73は、各機能の初期設定値、又はマクロの各設定値を呼び出し、アプリの各機能の現在の設定項目に反映するよう標準アプリ20又は拡張アプリ40に通知する。
【0034】
マクロ名称決定手段74は、マクロが登録されたことを通知されると、登録されたマクロの設定値とこのマクロの初期設定値とを機能毎に比較する。比較の結果、設定値同士が異なる機能(差異がある機能とも言う)の各設定値を、差異機能記憶手段772に記憶する。
【0035】
マクロ名称決定手段74は、差異機能記憶手段772に記憶した差異がある機能の設定値に基づいて、このマクロの名称を決定する。例えば、マクロ名称決定手段74は、差異がある機能の設定値を連結してマクロ名称とする。マクロ名称決定手段74は、決定したマクロ名称を、設定内容記憶手段761に記憶する。
【0036】
第1記憶手段75は、例えばROMであり、ユーザによって変更されることがないデータを保持する。実施例1においては、第1記憶手段75は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0037】
機能名称記憶手段751は、MFPの各アプリケーションで設定できる各機能に対し、その名称を保持する。コピーアプリの場合、機能名称は「カラーモード」、「両面」等がある。
【0038】
設定値名称記憶手段752は、各アプリケーションの各機能で取り得る設定値に対し、その名称を保持する。コピーアプリを例にすると、機能「カラーモード」の場合、「フルカラー」、「白黒」の設定値名称があり、機能「両面」の場合、「OFF」、「ON」の設定値名称がある。
【0039】
名称決定方法記憶手段753は、実施例1において、各機能に対するマクロの名称を決定する方法を保持する。例えば、機能「カラーモード」に対して、マクロ名称は「設定名称」で決定する。また、機能「両面」に対して、マクロ名称は「機能名称」+「設定名称」で決定する。ただし、設定値が「ON」のときは設定値名称を省略する。
【0040】
第2記憶手段76は、例えば不揮発RAMであり、ユーザによって変更され、電源を切っても保持するデータを記憶する。実施例1においては、第2記憶手段76は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0041】
設定内容記憶手段761は、マクロの各機能における初期設定値及び登録された各マクロの各機能における設定値を保持する。マクロの初期設定値は、マクロ登録手段72を用いて変更可能である。
【0042】
第3記憶手段77は、例えばRAMであり、ユーザによって変更され、電源を切ったら保持する必要のないデータを記憶する。第3記憶手段77は、その他、MFP1が動作中に一時的に値を保持するのにも用いられる。実施例1においては、第3記憶手段77は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0043】
現在設定値記憶手段771は、MFP1の現在のアプリにおける各機能の設定値を保持する。ユーザがある機能の設定値を変えると、その機能の設定値が現在設定値記憶手段771に記憶される。
【0044】
なお、リセット操作が行われると、現在の設定値がそのマクロの初期設定値に置き換わり、登録されたマクロが呼び出されると、現在の設定値がそのマクロの設定値に置き換わる。また、現在の設定値は、マクロの初期設定値や新規マクロとして登録することができる。
【0045】
差異機能記憶手段772は、マクロ名称決定手段74により抽出された差異がある機能の、そのマクロの設定値及び初期設定値を記憶する。
【0046】
なお、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40、各管理部61〜65、マクロ登録手段72、マクロ呼出手段73、マクロ名称決定手段74は、制御部11、ワークメモリとしての主記憶部12、各種プログラムを保持する補助記憶部13などにより実現されうる。
【0047】
また、第1記憶手段75は、例えば補助記憶部13、第2記憶手段76は、例えば主記憶部12及び/又は補助記憶部13、第3記憶手段77は、例えば主記憶部12などにより実現されうる。表示手段70は、例えば表示部17により実現され、入力手段71は、例えば操作部16などにより実現されうる。
【0048】
<マクロの呼出/登録/初期設定値の登録>
次に、マクロの呼出/登録/初期設定値の登録について説明する。
【0049】
(マクロ呼出)
図3は、マクロの呼出を行う場合の画面遷移の一例を示す図である。図3に示す例では、コピーアプリ21のトップ画面101から「マクロ登録/呼出」ボタンが押下された場合、マクロ選択画面102に遷移する。
【0050】
マクロ選択画面102から呼び出したいマクロをユーザが押下すると、そのマクロの設定値が反映されたトップ画面に遷移する。例えば、図3に示す例では、マクロ「1:フルカラー ステープル」のボタンが押下されると、マクロ呼出手段73が、そのマクロの各設定値を設定内容記憶手段761から取得する。
【0051】
マクロ呼出手段73は、取得したマクロの各設定値をコピーアプリ21に通知し、この設定値が反映されたトップ画面103をコピーアプリ21が作成する。コピーアプリ21は、作成したトップ画面103を表示部70に出力し、トップ画面103が表示される。トップ画面103では、トップ画面101と比較して、カラーモードが「フルカラー」に変更され、ステープルが「ON」に変更される。これにより、マクロの各設定値が反映される。
【0052】
(マクロ登録)
次に、マクロを登録する場合には、ユーザはトップ画面101から各機能の設定値を変更し、「マクロ登録/呼出」ボタンを押下する。次に、マクロ選択画面102から、未登録のボタンを押下することで、トップ画面での設定値がマクロとして登録される。
【0053】
具体的には、マクロ登録手段72は、未登録ボタンが押下されたことを入力手段71から通知されると、画面遷移前のトップ画面の各機能の設定値を現在設定値記憶手段771から取得する。
【0054】
マクロ登録手段72は、取得した各機能の設定値をマクロとして設定内容記憶手段761に記憶する。このとき、このマクロの名称は、マクロ名称決定手段74により決定される。名称の決定方法は後述する。
【0055】
(マクロ初期設定値の登録)
次に、マクロの初期設定値を登録する場合について説明する。図4は、マクロ初期設定値を登録する場合の画面遷移の一例を示す図である。図4に示すように、マクロ選択画面102から「初期値として登録」ボタンが押下されると、登録確認画面104に遷移する。
【0056】
具体的には、マクロ登録手段72は、「初期値として登録」ボタンが押下されたことを入力手段71から通知されると、画面遷移前のトップ画面の各機能の設定値を現在設定値記憶手段771から取得する。
【0057】
マクロ登録手段72は、取得した各機能の設定値をマクロの初期設定値として設定内容記憶手段761に記憶する。このとき、マクロの名称は、初期設定値であるため決定されない。
【0058】
<データ構造>
次に、マクロの名称を決定するのに用いられる情報のデータ構造について説明する。以下に説明する例は、コピーアプリのマクロを例にして説明するが、その他のアプリでも同様である。
【0059】
図5は、機能名称情報の一例を示す図である。図5に示す機能名称情報は、機能名称記憶手段751に記憶される。
【0060】
図5に示す機能名称情報は、各機能に対して機能Noを割り当て、その機能Noに対する機能名称を文字列で保持する。例えば、機能No「0」は、「カラーモード」の機能を示す。
【0061】
図6は、設定値名称情報の一例を示す図である。図6に示す設定値名称情報は、設定値名称記憶手段752に記憶される。
【0062】
図6に示す設定値名称情報は、各機能で設定されうる設定値に対して設定値Noを割り当て、その設定値名称Noに対する設定値名称を文字列で保持する。例えば、設定値No「0」は、「OFF」という名称の設定値であることを示す。なお、機能が「部数」のように、その設定値が数字となるものは設定値名称を定義しない。
【0063】
図7は、現在の設定値情報の一例を示す図である。図7に示す現在の設定値情報は、現在設定値記憶手段771に記憶される。
【0064】
図7に示す現在の設定値情報は、MFP1で設定されている現在の各機能の設定値を表す。図7に示すように、現在の設定値情報は、機能Noごとに、設定値No又は数値で定義される。例えば、現在の機能No「0」(カラーモード)の設定値は、設定値No「2」が示す「白黒」である。なお、図7に示す例では、機能が「部数」の場合には、設定値を数値で表し、その他の機能の場合には、設定値を設定値Noで表す。
【0065】
図8は、マクロ名称情報の一例を示す図である。図8に示すマクロ名称情報は、設定内容記憶手段761に記憶される。
【0066】
図8に示すマクロ名称情報は、ユーザにより登録された各マクロのマクロNoに対してマクロ名称を保持する。このマクロ名称は、マクロ名称決定手段74により決定される。未登録のマクロは、「未登録」という名称で保持される。なお、初期設定値のマクロは、マクロ名称を決定する必要がないため、このマクロ名称情報には保持されない。例えば、マクロNoが「1」のマクロは、「フルカラー ステープル」というマクロ名称である。
【0067】
図9は、マクロ設定値情報の一例を示す図である。図9に示すマクロ設定値情報は、設定内容記憶手段771に記憶される。
【0068】
図9に示すマクロ設定値情報は、初期設定値、登録されたマクロに対し、各機能の設定値を保持する。図9に示す例でも、設定値には、設定値No又は数値を用いる。例えば、機能No「0」の「カラーモード」について、初期設定値とマクロ2では、設定値は「白黒」であるが、マクロ1では、設定値は「フルカラー」である。なお、マクロ1は、マクロNoが「1」の略記である。
【0069】
図10は、名称決定方法情報の一例を示す図である。図10に示す名称決定方法は、名称決定方法記憶手段753に記憶される。
【0070】
図10に示す名称決定方法は、各機能の機能Noに対し、名称決定方法を保持する。名称決定方法は、各機能に対する名称を決定するための定義であり、次の通りである。
0:設定値名称
1:機能名称+設定値(数値)
2:機能名称+設定値名称
3:機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)
上記0〜3の方法Noが、機能Noに対して設定されている。
【0071】
図11は、差異機能情報の一例を示す図である。図11に示す差異機能情報は、差異機能記憶手段772に記憶される。
【0072】
図11に示す差異機能情報は、初期設定値と登録されたマクロの設定値に差異がある機能に対して、その機能の各設定値を保持する。マクロ名称決定手段74により、初期設定値と登録されたマクロの設定値との比較が機能毎に行われた結果、差異がある機能に関する情報が抽出されて差異機能情報が生成される。
【0073】
例えば、図11に示す差異機能情報は、図9に示す初期設定値とマクロ1とを比較した際に、マクロ名称決定手段74により生成される情報である。この差異機能情報に基づいて、マクロ名称決定手段74は、マクロ名称を決定する。
【0074】
<マクロ名称決定処理>
次に、マクロ名称決定処理について説明する。まず、マクロ名称が決定される場合の画面遷移について説明する。
【0075】
図12は、マクロ名称が決定される場合の画面遷移の一例を示す図である。図12に示すマクロ選択画面201は、トップ画面において、「集約」を「OFF」に変更され、「部数」を「2」に設定された後に、「マクロ登録/呼出」ボタンが押下されたときに表示されているとする。
【0076】
図12に示すマクロ選択画面201で、「未登録」ボタンが押下されると、この押下は、マクロを新規に登録することを意味する。このとき、直前のトップ画面の各機能の設定値をマクロ登録手段72が取得し、マクロの登録を行う。
【0077】
また、このとき、マクロ名称決定手段74が、登録されるマクロの各機能の設定値と初期設定値とを比較して、比較結果に基づいてマクロ名称を決定する。図12に示す場合、マクロ名称は、「部数2 集約OFF」と決定されたとする。
【0078】
図12に示すマクロ名称確認画面202は、マクロ選択画面201の「未登録」ボタンが押下された場合に遷移する。この画面遷移の間に、マクロ名称決定手段74は、マクロ名称を決定し、マクロ名称確認画面202にマクロ名称が表示されるようにする。
【0079】
なお、ユーザは、システムで自動的に設定されたマクロ名称を変更したい場合は、マクロ名称確認画面202の「名称変更」ボタンを押下する。このボタン押下により、変更画面203に画面が遷移する。ユーザは、変更画面203を用いて、マクロ名称を変更することもできる。
【0080】
また、システムで自動的に設定されたマクロ名称で問題ない場合は、ユーザは、「登録実行」ボタンを押下する。このボタンの押下により、マクロ選択画面204に画面が遷移する。マクロ名称決定手段74は、「登録実行」ボタンが押下されたことを入力手段71により通知されると、マクロ名称を設定内容記憶手段761内のマクロ名称情報に登録する。
【0081】
(処理例1)
次に、マクロ名称決定処理の処理例1について説明する。以下では、初期設定値のマクロを初期値マクロといい、ユーザにより登録されるマクロを登録マクロと呼ぶ。
【0082】
図13は、設定値情報(その1)の一例を示す図である。図13に示す例では、機能No「1」(部数)と「3」(集約)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0083】
図14は、差異機能情報(その1)の一例を示す図である。図14に示す差異機能情報は、図13に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0084】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「1」の名称決定方法は、「機能名称+設定値(数値)」であり、機能No「3」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0085】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「部数2」と「集約OFF」をスペースを空けて連結して「部数2 集約OFF」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0086】
(処理例2)
図15は、設定値情報(その2)の一例を示す図である。図15に示す例では、機能No「0」(カラーモード)と「4」(ステープル)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0087】
図16は、差異機能情報(その2)の一例を示す図である。図16に示す差異機能情報は、図15に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0088】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「0」の名称決定方法は、「設定値名称」であり、機能No「4」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0089】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「フルカラー」と「ステープル」をスペースを空けて連結して「フルカラー ステープル」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0090】
(処理例3)
図17は、設定値情報(その3)の一例を示す図である。図17に示す例では、機能No「0」(カラーモード)と「3」(集約)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0091】
図18は、差異機能情報(その3)の一例を示す図である。図18に示す差異機能情報は、図17に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0092】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「0」の名称決定方法は、「設定値名称」であり、機能No「3」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0093】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「フルカラー」と「集約OFF」をスペースを空けて連結して「フルカラー 集約OFF」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0094】
なお、上記処理例1〜3の別の例として、マクロ名称決定手段74は、設定値に差異がある機能に対し、初期設定値からマクロの設定値への変更をマクロ名称に表してもよい。
【0095】
例えば、処理例3の場合、マクロ名称決定手段74は、機能No「0」に対しては「白黒→フルカラー」とし、機能No「3」に対しては「集約ON→OFF」とし、これらを連結して「白黒→フルカラー 集約ON→OFF」をマクロ名称としてもよい。
【0096】
これにより、初期値マクロに対してマクロを呼び出すと、どういう設定変更がなされるのかが、より分かりやすくなる。
【0097】
<動作>
次に、実施例1におけるMFP1の動作について説明する。図19は、マクロ名称決定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す処理は、マクロ登録手段72によりマクロが登録された場合に、マクロ名称決定手段74で実行される処理である。
【0098】
ステップS101で、マクロ名称決定手段74は、変数iとNとの初期化を行う(i=0、N=0)。Nは、登録マクロと初期値マクロで差異がある機能数を表す。
【0099】
ステップS102で、マクロ名称決定手段74は、機能No=iの設定値が、初期値マクロと登録マクロとで異なるか否かを判定する。設定値同士が異なる場合は(ステップS102−YES)ステップS103に進み、設定値同士が同じである場合は(ステップS102−NO)ステップS105に進む。
【0100】
ステップS103で、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報のNo=Nに対し、機能No=i、機能iの初期値マクロの初期設定値、機能iの登録マクロの設定値を関連付けて登録する。
【0101】
ステップS104で、マクロ名称決定手段74は、Nを1つインクリメントする(N=N+1)。
【0102】
ステップS105で、マクロ名称決定手段74は、iを1つインクリメントする(i=i+1)。
【0103】
ステップS106で、マクロ名称決定手段74は、i<機能数であるかを判定する。i<機能数である場合(ステップS106−YES)ステップS102に戻り、i≧機能数である場合(ステップS106−NO)ステップS107に進む。ステップS101〜S106の処理により、差異機能情報が生成される。
【0104】
ステップS107で、マクロ名称決定手段74は、i=0に設定し、Nameを空にする。
【0105】
ステップS108で、マクロ名称決定手段74は、Nが0であるかを判定する。N=0である場合(ステップS108−YES)ステップS114に進み、Nが0でない場合(ステップS108−NO)ステップS109に進む。
【0106】
ステップS109で、マクロ名称決定手段74は、名称決定方法記憶手段753から、差異機能情報のNo=iに保持されている機能の名称決定方法を取得する。
【0107】
ステップS110で、マクロ名称決定手段74は、取得した名称決定方法に従って、差異機能情報No=iに保持されている機能No、設定値から、その機能に対する名称を決定する。
【0108】
ステップS111で、マクロ名称決定手段74は、決定した名称をNameに追加する。このとき、Nameが空でない場合は、マクロ名称決定手段74は、決定した名称を、スペースを付加してから追加する。
【0109】
ステップS112で、マクロ名称決定手段74は、iを1つインクリメントする(i=i+1)。
【0110】
ステップS113で、マクロ名称決定手段74は、i<Nであるかを判定する。i<Nである場合(ステップS113−YES)ステップS109に戻り、i≧Nである場合(ステップS113−NO)この処理を終了する。
【0111】
ステップS114で、マクロ名称決定手段74は、登録しようとするマクロの設定値が初期設定値と同一であるため、その旨を知らせる警告を表示するよう表示手段70に要求する。なお、ステップS114は、他の処理として、マクロ名称をユーザに入力させるようにしてもよい。
【0112】
ステップS109〜S113の処理により、初期設定値と差異がある機能に基づいて、適切なマクロ名称を自動的に決定することができる。
【0113】
以上、実施例1によれば、適切なマクロの名称を自動で決定することができる。また、実施例1によれば、初期設定値と変更された設定値とをマクロ名称に表すことで、初期設定値からの変更を分かりやすくすることができる。
【0114】
[実施例2]
次に、実施例2におけるMFPについて説明する。実施例2では、機能に優先順を付与し、差異がある機能の中で優先順の高い機能からマクロ名称を決定するようにする。なお、実施例2におけるMFPのハードウェア構成は、実施例1におけるMFP1のハードウェア構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0115】
<機能>
図20は、実施例2におけるMFPの機能の一例を示すブロック図である。図20に示す機能において、図2に示す機能と同様のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0116】
マクロ名称決定手段80は、マクロ名称を決定する際、優先順記憶手段811から、差異がある機能の優先順を取得し、取得した優先順に従ってマクロの名称を決定する。例えば、マクロ名称決定手段80は、マクロ名称の前方(先頭)から、優先順に従って機能に基づく名称を連結するようにする。
【0117】
第2記憶手段81は、実施例1と比べて、さらに優先順記憶手段811を含む。優先順記憶手段811が保持する優先順情報は、機能ごとに、優先順が定義されている。
【0118】
図21は、優先順情報の一例を示す図である。図21に示す例では、機能No「4」(ステープル)、機能No「5」(パンチ)、機能No「1」(部数)、・・・の順に優先順が設定されている。
【0119】
マクロ名称決定手段80は、差異機能情報に対し、優先順情報の優先順に従って機能Noをソートすればよい。
【0120】
<マクロ名称決定処理>
実施例1の図16で説明した差異機能情報を用いて、実施例2におけるマクロ名称決定処理を説明する。図16に示す例は、マクロ名称決定手段80が、機能No「0」(カラーモード)と機能No「4」(ステープル)とが差異があるとして抽出した例である。
【0121】
次に、マクロ名称決定手段80は、優先順記憶手段811の優先順情報を参照して、機能No「0」と「4」との優先順を取得する。図21に示す優先順情報の場合、機能No「0」の優先順は「4」であり、機能No「4」の優先順は「1」である。
【0122】
マクロ名称決定手段80は、優先順が高い機能No「4」で決定された名称「ステープル」に、次に優先順が高い機能No「0」で決定された名称「フルカラー」をスペースを空けて連結し、「ステープル フルカラー」を、マクロ名称に決定する。このように、マクロ名称決定手段80は、差異がある機能の優先順に従って、マクロの名称におけるマクロの設定値の並び順を決定する。
【0123】
<動作>
次に、実施例2におけるマクロ名称決定処理について説明する。基本的には、図19で説明した実施例1におけるマクロ名称決定処理と同様である。異なる処理としては、ステップS109の前に、差異機能情報を優先順に従ってソートしておく処理があり、他の処理は図19に示す処理と同様である。
【0124】
以上、実施例2によれば、優先度の高い機能が変更されたマクロは、その機能の設定内容がマクロ名称の前方(先頭)に表されるので、ユーザは、優先度の高い順にマクロの設定値内容を認識することができるようになる。
【0125】
なお、図21に示す優先順情報の優先順は、ユーザが設定変更できるようにしておけばよい。
【0126】
また、差異がある機能が多くあると、マクロ名称が長くなってしまうので、マクロの特徴が分かりにくくなる。そこで、マクロ名称決定手段80は、マクロ名称に表す機能数を所定値(L)以下としてもよい。所定値は、例えば3とする。これにより、優先順が高い上位L個の機能だけを、マクロ名称に反映させればよい。
【0127】
なお、マクロ名称に反映させる機能数を所定値L個以下にすることは、実施例1にも適用できる。
【0128】
[実施例3]
次に、実施例3におけるMFPについて説明する。実施例3では、実施例1や実施例2で説明したマクロ名称を、文字列の代わりにアイコン画像で表現する。なお、実施例3におけるMFPのハードウェア構成は、実施例1におけるMFP1のハードウェア構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0129】
<機能>
図22は、実施例3におけるMFPの機能の一例を示すブロック図である。図22に示す機能において、図2に示す機能と同様のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0130】
マクロ名称決定手段90は、マクロ名称を決定する際、アイコン画像記憶手段911から、差異がある機能の設定値に対応するアイコン画像を取得し、取得したアイコン画像に基づきマクロの名称を決定する。
【0131】
第1記憶手段91は、実施例1と比べて、さらにアイコン画像記憶手段911を含む。アイコン画像記憶手段911は、機能の設定値ごとに、アイコン画像情報を保持する。
【0132】
図23は、アイコン画像情報の一例を示す図である。図23に示すように、アイコン画像情報は、機能の設定値内容を示すアイコン画像を保持する。例えば、白黒を示すアイコン画像、フルカラーを示すアイコン画像が保持される。
【0133】
第2記憶手段92は、設定内容記憶手段921を含む。設定内容記憶手段921が保持するマクロ名称情報が、実施例1と異なる。設定内容記憶手段921に記憶されるマクロ名称情報は、マクロ名称に対して文字列ではなくて、アイコン画像が保持されることになる。
【0134】
<具体例>
図24は、文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その1)を示す図である。図24に示すように、マクロ1、2のマクロ名称が、設定値を示すアイコン画像で表されている。
【0135】
図25は、文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その2)を示す図である。図25に示すように、マクロ1、2のマクロ名称が、初期設定値から変更された設定値を示すアイコン画像で表されている。
【0136】
<動作>
次に、実施例3におけるマクロ名称決定処理について説明する。基本的には、図19で説明した実施例1におけるマクロ名称決定処理と同様である。異なる処理としては、ステップS110で、マクロ名称決定手段90は、差異機能情報No=iに保持されている機能No、設定値に対応するアイコン画像をアイコン画像記憶手段911から取得する。
【0137】
ステップS111で、マクロ名称決定手段90は、決定したアイコン画像をNameに追加する。このとき、Nameが空でない場合は、マクロ名称決定手段90は、決定したアイコン画像を、スペースを付加してから追加する。その他の処理は、図19に示す処理と同様である。
【0138】
以上、実施例3によれば、マクロ名称を文字列で表示する代わりにアイコン画像で表示することで、そのマクロを使用した時の機能のイメージが直感的に分かるようになる。
【0139】
[変形例]
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0140】
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0141】
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0142】
各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、制御部11(プロセッサ)が補助記憶部13からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段が主記憶部12上にロードされ、1又は複数の各手段が主記憶部12上に生成されるようになっている。
【0143】
なお、本発明は、上記各実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記各実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 MFP
11 制御部
12 主記憶部
13 補助記憶部
14 外部記憶装置I/F部
15 ネットワークI/F部
16 操作部
17 表示部
20 標準搭載アプリ
40 拡張アプリ
45 拡張アプリ制御手段
70 表示手段
71 入力手段
72 マクロ登録手段
73 マクロ呼出手段
74、80、90 マクロ名称決定手段
75、91 第1記憶手段
76、81、92 第2記憶手段
77 第3記憶手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0145】
【特許文献1】特開2007−208440号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションの一連の操作内容を登録するマクロの名称を決定する画像処理装置、マクロ名称決定方法及びマクロ名称決定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機において、定型的な操作の手間を減らすため、一連の操作内容を記憶しておき、ワンタッチの操作でその操作内容を呼び出すことのできる技術が知られている。この一連の操作内容を登録することを、マクロ登録やプログラム登録という。
【0003】
マクロを登録する技術として、特許文献1には、ジョブの履歴を使ってマクロ登録する方法が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、複合機のマクロ登録では、ユーザがマクロの名称を任意につけるのが一般的である。この場合、ユーザが自由にマクロの名称を決定できる反面、入力が面倒であったり、登録内容が不明の名称をつけてしまったりするという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、適切なマクロの名称を自動で決定することができる画像処理装置、マクロ名称決定方法及びマクロ名称決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の画像処理装置は、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、前記マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、登録された前記マクロの設定値と前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する名称決定手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の他の態様のマクロ名称決定方法は、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、をコンピュータが実行する。
【0008】
また、本発明の他の態様のマクロ名称決定プログラムは、アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切なマクロの名称を自動で決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図。
【図2】実施例におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図3】マクロの呼出を行う場合の画面遷移の一例を示す図。
【図4】マクロ初期設定値を登録する場合の画面遷移の一例を示す図。
【図5】機能名称情報の一例を示す図。
【図6】設定値名称情報の一例を示す図。
【図7】現在の設定値情報の一例を示す図。
【図8】マクロ名称情報の一例を示す図。
【図9】マクロ設定値情報の一例を示す図。
【図10】名称決定方法情報の一例を示す図。
【図11】差異機能情報の一例を示す図。
【図12】マクロ名称が決定される場合の画面遷移の一例を示す図。
【図13】設定値情報(その1)の一例を示す図。
【図14】差異機能情報(その1)の一例を示す図。
【図15】設定値情報(その2)の一例を示す図。
【図16】差異機能情報(その2)の一例を示す図。
【図17】設定値情報(その3)の一例を示す図。
【図18】差異機能情報(その3)の一例を示す図。
【図19】マクロ名称決定処理の一例を示すフローチャート。
【図20】実施例2におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図21】優先順情報の一例を示す図。
【図22】実施例3におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図23】アイコン画像情報の一例を示す図。
【図24】文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その1)を示す図。
【図25】文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その2)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。画像処理装置としてMFP(Multifunction Peripheral)を例にして説明する。
[実施例1]
<ハードウェア>
図1は、実施例1におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図である。図1に示すように、MFP1は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記録装置I/F部14、ネットワークI/F部15、操作部16、表示部17、エンジン部18を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0012】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12や補助記憶部13に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0013】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0014】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0015】
外部記録装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体19(例えば、フラッシュメモリ、SDカードなど)とMFP1とのインタフェースである。
【0016】
また、記録媒体19に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体19に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部14を介してMFP1にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP1により実行可能となる。
【0017】
ネットワークI/F部15は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP1とのインタフェースである。
【0018】
操作部16や表示部17は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とを含み、MFP1が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0019】
エンジン部18は、画像データの入出力ユニットとして、紙原稿の読み取り転写紙への印刷を行う。エンジン部18は、スキャンエンジンなどをさらに備える。
【0020】
<機能>
次に、MFP1の機能について説明する。図2は、実施例1におけるMFP1の機能の一例を示すブロック図である。MFP1は、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40、拡張アプリ制御手段45、API(Application Program Interface)50、システム管理部61、メモリ管理部62、エンジン管理部63、ユーザ管理部64、送信管理部65を含む。また、MFP1は、表示手段70、入力手段71、マクロ登録手段72、マクロ呼出手段73、マクロ名称決定手段74、第1記憶手段75、第2記憶手段76、第3記憶手段77を含む。
【0021】
標準搭載アプリ20は、MFP1に標準で搭載されているアプリケーションである。例えば、コピーアプリ21、スキャナーアプリ22、プリンターアプリ23、FAX(ファクス)アプリ24が標準搭載アプリ20である。
【0022】
標準搭載アプリ20は、そのアプリの操作画面の作成やアプリのジョブを実行することができる。また、標準搭載アプリ20は、マクロ呼出手段73により第2記憶手段76から呼び出されたマクロを実行することもできる。標準搭載アプリ20は、API50を用いて、表示手段70などに各種データを出力する。
【0023】
拡張アプリ40は、SDK(Software Development Kit)によって追加インストールされたアプリケーションである。また、拡張アプリ40は、その拡張アプリの操作画面の作成やアプリケーションのジョブを実行する。
【0024】
拡張アプリ40は、標準搭載アプリ20から不要な機能を省いたり、逆に標準搭載アプリ20ではできないことを実現したりするために作られるアプリケーションである。拡張アプリ40は、拡張アプリ制御手段45を通じてメモリ管理部62やエンジン管理部63などを利用することで機能を実現する。
【0025】
SDK簡単コピーアプリ(以下、簡単コピーアプリとも呼ぶ)41は、例えば、Java(登録商標)で開発したアプリの1つであり、標準搭載アプリ20のコピーアプリ21と比べて簡単にコピーできるようなアプリケーションである。
【0026】
SDK簡単スキャナーアプリ(以下、簡単スキャナーアプリとも呼ぶ)42は、Java(登録商標)で開発したアプリの1つであり、標準搭載アプリ20のスキャナーアプリ22と比べて、簡単にスキャンできるようなアプリケーションである。
【0027】
拡張アプリ制御手段45は、SDKアプリ全般を管理する。拡張アプリ制御手段45は、各管理部、入力手段71、表示手段70などに対する拡張アプリ40とのインタフェースである。拡張アプリ制御手段45は、拡張アプリ40からの処理実行要求を受けると、エンジン管理部63などにその処理を要求する。
【0028】
システム管理部61は、システム全体の状態管理をする。システム管理部61は、入力手段71から通知された内容に基づいて、各標準搭載アプリに対して画面の表示要求を行う。メモリ管理部62は、メモリ管理やスキャンしたファイルデータの作成を行う。
【0029】
エンジン管理部63は、原稿の読み取りの制御などを行う。ユーザ管理部64は、ログインのユーザ認証やスキャナー送信先の管理を行う。送信管理部65は、MFP1から他機器へのデータ送信を制御する。
【0030】
表示手段70は、標準搭載アプリ20や拡張アプリ40が作成した操作画面を表示する。この操作画面には、マクロの登録画面などが含まれる。
【0031】
入力手段71は、操作画面内のボタンへの押下を検知したり、ホーム画面からのアイコンの押下を検知したりする。例えば、入力手段71は、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40の操作画面から、各機能の設定値が変更され、この状態でマクロの登録ボタンの押下を検知する。
【0032】
マクロ登録手段72は、アプリケーション(標準アプリ20や拡張アプリ40)の各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する。例えば、マクロ登録手段72は、アプリの操作画面で設定された各機能の設定値を、マクロとして、設定内容記憶手段761に登録する。設定変更されなかった機能は、初期設定値を用いればよい。マクロ登録手段72は、マクロの登録を行うと、その旨をマクロ名称決定手段72に通知する。
【0033】
マクロ呼出手段73は、各機能の初期設定値、又はマクロの各設定値を呼び出し、アプリの各機能の現在の設定項目に反映するよう標準アプリ20又は拡張アプリ40に通知する。
【0034】
マクロ名称決定手段74は、マクロが登録されたことを通知されると、登録されたマクロの設定値とこのマクロの初期設定値とを機能毎に比較する。比較の結果、設定値同士が異なる機能(差異がある機能とも言う)の各設定値を、差異機能記憶手段772に記憶する。
【0035】
マクロ名称決定手段74は、差異機能記憶手段772に記憶した差異がある機能の設定値に基づいて、このマクロの名称を決定する。例えば、マクロ名称決定手段74は、差異がある機能の設定値を連結してマクロ名称とする。マクロ名称決定手段74は、決定したマクロ名称を、設定内容記憶手段761に記憶する。
【0036】
第1記憶手段75は、例えばROMであり、ユーザによって変更されることがないデータを保持する。実施例1においては、第1記憶手段75は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0037】
機能名称記憶手段751は、MFPの各アプリケーションで設定できる各機能に対し、その名称を保持する。コピーアプリの場合、機能名称は「カラーモード」、「両面」等がある。
【0038】
設定値名称記憶手段752は、各アプリケーションの各機能で取り得る設定値に対し、その名称を保持する。コピーアプリを例にすると、機能「カラーモード」の場合、「フルカラー」、「白黒」の設定値名称があり、機能「両面」の場合、「OFF」、「ON」の設定値名称がある。
【0039】
名称決定方法記憶手段753は、実施例1において、各機能に対するマクロの名称を決定する方法を保持する。例えば、機能「カラーモード」に対して、マクロ名称は「設定名称」で決定する。また、機能「両面」に対して、マクロ名称は「機能名称」+「設定名称」で決定する。ただし、設定値が「ON」のときは設定値名称を省略する。
【0040】
第2記憶手段76は、例えば不揮発RAMであり、ユーザによって変更され、電源を切っても保持するデータを記憶する。実施例1においては、第2記憶手段76は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0041】
設定内容記憶手段761は、マクロの各機能における初期設定値及び登録された各マクロの各機能における設定値を保持する。マクロの初期設定値は、マクロ登録手段72を用いて変更可能である。
【0042】
第3記憶手段77は、例えばRAMであり、ユーザによって変更され、電源を切ったら保持する必要のないデータを記憶する。第3記憶手段77は、その他、MFP1が動作中に一時的に値を保持するのにも用いられる。実施例1においては、第3記憶手段77は、次のデータを保持する記憶手段を含む。
【0043】
現在設定値記憶手段771は、MFP1の現在のアプリにおける各機能の設定値を保持する。ユーザがある機能の設定値を変えると、その機能の設定値が現在設定値記憶手段771に記憶される。
【0044】
なお、リセット操作が行われると、現在の設定値がそのマクロの初期設定値に置き換わり、登録されたマクロが呼び出されると、現在の設定値がそのマクロの設定値に置き換わる。また、現在の設定値は、マクロの初期設定値や新規マクロとして登録することができる。
【0045】
差異機能記憶手段772は、マクロ名称決定手段74により抽出された差異がある機能の、そのマクロの設定値及び初期設定値を記憶する。
【0046】
なお、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40、各管理部61〜65、マクロ登録手段72、マクロ呼出手段73、マクロ名称決定手段74は、制御部11、ワークメモリとしての主記憶部12、各種プログラムを保持する補助記憶部13などにより実現されうる。
【0047】
また、第1記憶手段75は、例えば補助記憶部13、第2記憶手段76は、例えば主記憶部12及び/又は補助記憶部13、第3記憶手段77は、例えば主記憶部12などにより実現されうる。表示手段70は、例えば表示部17により実現され、入力手段71は、例えば操作部16などにより実現されうる。
【0048】
<マクロの呼出/登録/初期設定値の登録>
次に、マクロの呼出/登録/初期設定値の登録について説明する。
【0049】
(マクロ呼出)
図3は、マクロの呼出を行う場合の画面遷移の一例を示す図である。図3に示す例では、コピーアプリ21のトップ画面101から「マクロ登録/呼出」ボタンが押下された場合、マクロ選択画面102に遷移する。
【0050】
マクロ選択画面102から呼び出したいマクロをユーザが押下すると、そのマクロの設定値が反映されたトップ画面に遷移する。例えば、図3に示す例では、マクロ「1:フルカラー ステープル」のボタンが押下されると、マクロ呼出手段73が、そのマクロの各設定値を設定内容記憶手段761から取得する。
【0051】
マクロ呼出手段73は、取得したマクロの各設定値をコピーアプリ21に通知し、この設定値が反映されたトップ画面103をコピーアプリ21が作成する。コピーアプリ21は、作成したトップ画面103を表示部70に出力し、トップ画面103が表示される。トップ画面103では、トップ画面101と比較して、カラーモードが「フルカラー」に変更され、ステープルが「ON」に変更される。これにより、マクロの各設定値が反映される。
【0052】
(マクロ登録)
次に、マクロを登録する場合には、ユーザはトップ画面101から各機能の設定値を変更し、「マクロ登録/呼出」ボタンを押下する。次に、マクロ選択画面102から、未登録のボタンを押下することで、トップ画面での設定値がマクロとして登録される。
【0053】
具体的には、マクロ登録手段72は、未登録ボタンが押下されたことを入力手段71から通知されると、画面遷移前のトップ画面の各機能の設定値を現在設定値記憶手段771から取得する。
【0054】
マクロ登録手段72は、取得した各機能の設定値をマクロとして設定内容記憶手段761に記憶する。このとき、このマクロの名称は、マクロ名称決定手段74により決定される。名称の決定方法は後述する。
【0055】
(マクロ初期設定値の登録)
次に、マクロの初期設定値を登録する場合について説明する。図4は、マクロ初期設定値を登録する場合の画面遷移の一例を示す図である。図4に示すように、マクロ選択画面102から「初期値として登録」ボタンが押下されると、登録確認画面104に遷移する。
【0056】
具体的には、マクロ登録手段72は、「初期値として登録」ボタンが押下されたことを入力手段71から通知されると、画面遷移前のトップ画面の各機能の設定値を現在設定値記憶手段771から取得する。
【0057】
マクロ登録手段72は、取得した各機能の設定値をマクロの初期設定値として設定内容記憶手段761に記憶する。このとき、マクロの名称は、初期設定値であるため決定されない。
【0058】
<データ構造>
次に、マクロの名称を決定するのに用いられる情報のデータ構造について説明する。以下に説明する例は、コピーアプリのマクロを例にして説明するが、その他のアプリでも同様である。
【0059】
図5は、機能名称情報の一例を示す図である。図5に示す機能名称情報は、機能名称記憶手段751に記憶される。
【0060】
図5に示す機能名称情報は、各機能に対して機能Noを割り当て、その機能Noに対する機能名称を文字列で保持する。例えば、機能No「0」は、「カラーモード」の機能を示す。
【0061】
図6は、設定値名称情報の一例を示す図である。図6に示す設定値名称情報は、設定値名称記憶手段752に記憶される。
【0062】
図6に示す設定値名称情報は、各機能で設定されうる設定値に対して設定値Noを割り当て、その設定値名称Noに対する設定値名称を文字列で保持する。例えば、設定値No「0」は、「OFF」という名称の設定値であることを示す。なお、機能が「部数」のように、その設定値が数字となるものは設定値名称を定義しない。
【0063】
図7は、現在の設定値情報の一例を示す図である。図7に示す現在の設定値情報は、現在設定値記憶手段771に記憶される。
【0064】
図7に示す現在の設定値情報は、MFP1で設定されている現在の各機能の設定値を表す。図7に示すように、現在の設定値情報は、機能Noごとに、設定値No又は数値で定義される。例えば、現在の機能No「0」(カラーモード)の設定値は、設定値No「2」が示す「白黒」である。なお、図7に示す例では、機能が「部数」の場合には、設定値を数値で表し、その他の機能の場合には、設定値を設定値Noで表す。
【0065】
図8は、マクロ名称情報の一例を示す図である。図8に示すマクロ名称情報は、設定内容記憶手段761に記憶される。
【0066】
図8に示すマクロ名称情報は、ユーザにより登録された各マクロのマクロNoに対してマクロ名称を保持する。このマクロ名称は、マクロ名称決定手段74により決定される。未登録のマクロは、「未登録」という名称で保持される。なお、初期設定値のマクロは、マクロ名称を決定する必要がないため、このマクロ名称情報には保持されない。例えば、マクロNoが「1」のマクロは、「フルカラー ステープル」というマクロ名称である。
【0067】
図9は、マクロ設定値情報の一例を示す図である。図9に示すマクロ設定値情報は、設定内容記憶手段771に記憶される。
【0068】
図9に示すマクロ設定値情報は、初期設定値、登録されたマクロに対し、各機能の設定値を保持する。図9に示す例でも、設定値には、設定値No又は数値を用いる。例えば、機能No「0」の「カラーモード」について、初期設定値とマクロ2では、設定値は「白黒」であるが、マクロ1では、設定値は「フルカラー」である。なお、マクロ1は、マクロNoが「1」の略記である。
【0069】
図10は、名称決定方法情報の一例を示す図である。図10に示す名称決定方法は、名称決定方法記憶手段753に記憶される。
【0070】
図10に示す名称決定方法は、各機能の機能Noに対し、名称決定方法を保持する。名称決定方法は、各機能に対する名称を決定するための定義であり、次の通りである。
0:設定値名称
1:機能名称+設定値(数値)
2:機能名称+設定値名称
3:機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)
上記0〜3の方法Noが、機能Noに対して設定されている。
【0071】
図11は、差異機能情報の一例を示す図である。図11に示す差異機能情報は、差異機能記憶手段772に記憶される。
【0072】
図11に示す差異機能情報は、初期設定値と登録されたマクロの設定値に差異がある機能に対して、その機能の各設定値を保持する。マクロ名称決定手段74により、初期設定値と登録されたマクロの設定値との比較が機能毎に行われた結果、差異がある機能に関する情報が抽出されて差異機能情報が生成される。
【0073】
例えば、図11に示す差異機能情報は、図9に示す初期設定値とマクロ1とを比較した際に、マクロ名称決定手段74により生成される情報である。この差異機能情報に基づいて、マクロ名称決定手段74は、マクロ名称を決定する。
【0074】
<マクロ名称決定処理>
次に、マクロ名称決定処理について説明する。まず、マクロ名称が決定される場合の画面遷移について説明する。
【0075】
図12は、マクロ名称が決定される場合の画面遷移の一例を示す図である。図12に示すマクロ選択画面201は、トップ画面において、「集約」を「OFF」に変更され、「部数」を「2」に設定された後に、「マクロ登録/呼出」ボタンが押下されたときに表示されているとする。
【0076】
図12に示すマクロ選択画面201で、「未登録」ボタンが押下されると、この押下は、マクロを新規に登録することを意味する。このとき、直前のトップ画面の各機能の設定値をマクロ登録手段72が取得し、マクロの登録を行う。
【0077】
また、このとき、マクロ名称決定手段74が、登録されるマクロの各機能の設定値と初期設定値とを比較して、比較結果に基づいてマクロ名称を決定する。図12に示す場合、マクロ名称は、「部数2 集約OFF」と決定されたとする。
【0078】
図12に示すマクロ名称確認画面202は、マクロ選択画面201の「未登録」ボタンが押下された場合に遷移する。この画面遷移の間に、マクロ名称決定手段74は、マクロ名称を決定し、マクロ名称確認画面202にマクロ名称が表示されるようにする。
【0079】
なお、ユーザは、システムで自動的に設定されたマクロ名称を変更したい場合は、マクロ名称確認画面202の「名称変更」ボタンを押下する。このボタン押下により、変更画面203に画面が遷移する。ユーザは、変更画面203を用いて、マクロ名称を変更することもできる。
【0080】
また、システムで自動的に設定されたマクロ名称で問題ない場合は、ユーザは、「登録実行」ボタンを押下する。このボタンの押下により、マクロ選択画面204に画面が遷移する。マクロ名称決定手段74は、「登録実行」ボタンが押下されたことを入力手段71により通知されると、マクロ名称を設定内容記憶手段761内のマクロ名称情報に登録する。
【0081】
(処理例1)
次に、マクロ名称決定処理の処理例1について説明する。以下では、初期設定値のマクロを初期値マクロといい、ユーザにより登録されるマクロを登録マクロと呼ぶ。
【0082】
図13は、設定値情報(その1)の一例を示す図である。図13に示す例では、機能No「1」(部数)と「3」(集約)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0083】
図14は、差異機能情報(その1)の一例を示す図である。図14に示す差異機能情報は、図13に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0084】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「1」の名称決定方法は、「機能名称+設定値(数値)」であり、機能No「3」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0085】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「部数2」と「集約OFF」をスペースを空けて連結して「部数2 集約OFF」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0086】
(処理例2)
図15は、設定値情報(その2)の一例を示す図である。図15に示す例では、機能No「0」(カラーモード)と「4」(ステープル)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0087】
図16は、差異機能情報(その2)の一例を示す図である。図16に示す差異機能情報は、図15に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0088】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「0」の名称決定方法は、「設定値名称」であり、機能No「4」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0089】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「フルカラー」と「ステープル」をスペースを空けて連結して「フルカラー ステープル」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0090】
(処理例3)
図17は、設定値情報(その3)の一例を示す図である。図17に示す例では、機能No「0」(カラーモード)と「3」(集約)に対して、初期値マクロと登録マクロとの設定値が異なる。よって、マクロ名称決定手段74は、この異なる機能部分を抽出して、差異機能情報として差異機能記憶手段772に記憶する。
【0091】
図18は、差異機能情報(その3)の一例を示す図である。図18に示す差異機能情報は、図17に示す設定値情報から差異がある機能に関する情報が抽出されている。この場合、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報に保持される機能の名称決定方法に従ってマクロ名称を決定する。
【0092】
マクロ名称決定手段74は、名称決定方法情報を参照することで、機能No「0」の名称決定方法は、「設定値名称」であり、機能No「3」の名称決定方法は、「機能名称+設定値名称(ONの場合は省略)」であることが分かる。
【0093】
マクロ名称決定手段74は、この登録マクロに対して、名称決定方法により決定された「フルカラー」と「集約OFF」をスペースを空けて連結して「フルカラー 集約OFF」というマクロ名称に決定する。決定されたマクロ名称は、マクロ名称情報に記憶される。
【0094】
なお、上記処理例1〜3の別の例として、マクロ名称決定手段74は、設定値に差異がある機能に対し、初期設定値からマクロの設定値への変更をマクロ名称に表してもよい。
【0095】
例えば、処理例3の場合、マクロ名称決定手段74は、機能No「0」に対しては「白黒→フルカラー」とし、機能No「3」に対しては「集約ON→OFF」とし、これらを連結して「白黒→フルカラー 集約ON→OFF」をマクロ名称としてもよい。
【0096】
これにより、初期値マクロに対してマクロを呼び出すと、どういう設定変更がなされるのかが、より分かりやすくなる。
【0097】
<動作>
次に、実施例1におけるMFP1の動作について説明する。図19は、マクロ名称決定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す処理は、マクロ登録手段72によりマクロが登録された場合に、マクロ名称決定手段74で実行される処理である。
【0098】
ステップS101で、マクロ名称決定手段74は、変数iとNとの初期化を行う(i=0、N=0)。Nは、登録マクロと初期値マクロで差異がある機能数を表す。
【0099】
ステップS102で、マクロ名称決定手段74は、機能No=iの設定値が、初期値マクロと登録マクロとで異なるか否かを判定する。設定値同士が異なる場合は(ステップS102−YES)ステップS103に進み、設定値同士が同じである場合は(ステップS102−NO)ステップS105に進む。
【0100】
ステップS103で、マクロ名称決定手段74は、差異機能情報のNo=Nに対し、機能No=i、機能iの初期値マクロの初期設定値、機能iの登録マクロの設定値を関連付けて登録する。
【0101】
ステップS104で、マクロ名称決定手段74は、Nを1つインクリメントする(N=N+1)。
【0102】
ステップS105で、マクロ名称決定手段74は、iを1つインクリメントする(i=i+1)。
【0103】
ステップS106で、マクロ名称決定手段74は、i<機能数であるかを判定する。i<機能数である場合(ステップS106−YES)ステップS102に戻り、i≧機能数である場合(ステップS106−NO)ステップS107に進む。ステップS101〜S106の処理により、差異機能情報が生成される。
【0104】
ステップS107で、マクロ名称決定手段74は、i=0に設定し、Nameを空にする。
【0105】
ステップS108で、マクロ名称決定手段74は、Nが0であるかを判定する。N=0である場合(ステップS108−YES)ステップS114に進み、Nが0でない場合(ステップS108−NO)ステップS109に進む。
【0106】
ステップS109で、マクロ名称決定手段74は、名称決定方法記憶手段753から、差異機能情報のNo=iに保持されている機能の名称決定方法を取得する。
【0107】
ステップS110で、マクロ名称決定手段74は、取得した名称決定方法に従って、差異機能情報No=iに保持されている機能No、設定値から、その機能に対する名称を決定する。
【0108】
ステップS111で、マクロ名称決定手段74は、決定した名称をNameに追加する。このとき、Nameが空でない場合は、マクロ名称決定手段74は、決定した名称を、スペースを付加してから追加する。
【0109】
ステップS112で、マクロ名称決定手段74は、iを1つインクリメントする(i=i+1)。
【0110】
ステップS113で、マクロ名称決定手段74は、i<Nであるかを判定する。i<Nである場合(ステップS113−YES)ステップS109に戻り、i≧Nである場合(ステップS113−NO)この処理を終了する。
【0111】
ステップS114で、マクロ名称決定手段74は、登録しようとするマクロの設定値が初期設定値と同一であるため、その旨を知らせる警告を表示するよう表示手段70に要求する。なお、ステップS114は、他の処理として、マクロ名称をユーザに入力させるようにしてもよい。
【0112】
ステップS109〜S113の処理により、初期設定値と差異がある機能に基づいて、適切なマクロ名称を自動的に決定することができる。
【0113】
以上、実施例1によれば、適切なマクロの名称を自動で決定することができる。また、実施例1によれば、初期設定値と変更された設定値とをマクロ名称に表すことで、初期設定値からの変更を分かりやすくすることができる。
【0114】
[実施例2]
次に、実施例2におけるMFPについて説明する。実施例2では、機能に優先順を付与し、差異がある機能の中で優先順の高い機能からマクロ名称を決定するようにする。なお、実施例2におけるMFPのハードウェア構成は、実施例1におけるMFP1のハードウェア構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0115】
<機能>
図20は、実施例2におけるMFPの機能の一例を示すブロック図である。図20に示す機能において、図2に示す機能と同様のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0116】
マクロ名称決定手段80は、マクロ名称を決定する際、優先順記憶手段811から、差異がある機能の優先順を取得し、取得した優先順に従ってマクロの名称を決定する。例えば、マクロ名称決定手段80は、マクロ名称の前方(先頭)から、優先順に従って機能に基づく名称を連結するようにする。
【0117】
第2記憶手段81は、実施例1と比べて、さらに優先順記憶手段811を含む。優先順記憶手段811が保持する優先順情報は、機能ごとに、優先順が定義されている。
【0118】
図21は、優先順情報の一例を示す図である。図21に示す例では、機能No「4」(ステープル)、機能No「5」(パンチ)、機能No「1」(部数)、・・・の順に優先順が設定されている。
【0119】
マクロ名称決定手段80は、差異機能情報に対し、優先順情報の優先順に従って機能Noをソートすればよい。
【0120】
<マクロ名称決定処理>
実施例1の図16で説明した差異機能情報を用いて、実施例2におけるマクロ名称決定処理を説明する。図16に示す例は、マクロ名称決定手段80が、機能No「0」(カラーモード)と機能No「4」(ステープル)とが差異があるとして抽出した例である。
【0121】
次に、マクロ名称決定手段80は、優先順記憶手段811の優先順情報を参照して、機能No「0」と「4」との優先順を取得する。図21に示す優先順情報の場合、機能No「0」の優先順は「4」であり、機能No「4」の優先順は「1」である。
【0122】
マクロ名称決定手段80は、優先順が高い機能No「4」で決定された名称「ステープル」に、次に優先順が高い機能No「0」で決定された名称「フルカラー」をスペースを空けて連結し、「ステープル フルカラー」を、マクロ名称に決定する。このように、マクロ名称決定手段80は、差異がある機能の優先順に従って、マクロの名称におけるマクロの設定値の並び順を決定する。
【0123】
<動作>
次に、実施例2におけるマクロ名称決定処理について説明する。基本的には、図19で説明した実施例1におけるマクロ名称決定処理と同様である。異なる処理としては、ステップS109の前に、差異機能情報を優先順に従ってソートしておく処理があり、他の処理は図19に示す処理と同様である。
【0124】
以上、実施例2によれば、優先度の高い機能が変更されたマクロは、その機能の設定内容がマクロ名称の前方(先頭)に表されるので、ユーザは、優先度の高い順にマクロの設定値内容を認識することができるようになる。
【0125】
なお、図21に示す優先順情報の優先順は、ユーザが設定変更できるようにしておけばよい。
【0126】
また、差異がある機能が多くあると、マクロ名称が長くなってしまうので、マクロの特徴が分かりにくくなる。そこで、マクロ名称決定手段80は、マクロ名称に表す機能数を所定値(L)以下としてもよい。所定値は、例えば3とする。これにより、優先順が高い上位L個の機能だけを、マクロ名称に反映させればよい。
【0127】
なお、マクロ名称に反映させる機能数を所定値L個以下にすることは、実施例1にも適用できる。
【0128】
[実施例3]
次に、実施例3におけるMFPについて説明する。実施例3では、実施例1や実施例2で説明したマクロ名称を、文字列の代わりにアイコン画像で表現する。なお、実施例3におけるMFPのハードウェア構成は、実施例1におけるMFP1のハードウェア構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0129】
<機能>
図22は、実施例3におけるMFPの機能の一例を示すブロック図である。図22に示す機能において、図2に示す機能と同様のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0130】
マクロ名称決定手段90は、マクロ名称を決定する際、アイコン画像記憶手段911から、差異がある機能の設定値に対応するアイコン画像を取得し、取得したアイコン画像に基づきマクロの名称を決定する。
【0131】
第1記憶手段91は、実施例1と比べて、さらにアイコン画像記憶手段911を含む。アイコン画像記憶手段911は、機能の設定値ごとに、アイコン画像情報を保持する。
【0132】
図23は、アイコン画像情報の一例を示す図である。図23に示すように、アイコン画像情報は、機能の設定値内容を示すアイコン画像を保持する。例えば、白黒を示すアイコン画像、フルカラーを示すアイコン画像が保持される。
【0133】
第2記憶手段92は、設定内容記憶手段921を含む。設定内容記憶手段921が保持するマクロ名称情報が、実施例1と異なる。設定内容記憶手段921に記憶されるマクロ名称情報は、マクロ名称に対して文字列ではなくて、アイコン画像が保持されることになる。
【0134】
<具体例>
図24は、文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その1)を示す図である。図24に示すように、マクロ1、2のマクロ名称が、設定値を示すアイコン画像で表されている。
【0135】
図25は、文字列の代わりにアイコンでマクロ名称を表した例(その2)を示す図である。図25に示すように、マクロ1、2のマクロ名称が、初期設定値から変更された設定値を示すアイコン画像で表されている。
【0136】
<動作>
次に、実施例3におけるマクロ名称決定処理について説明する。基本的には、図19で説明した実施例1におけるマクロ名称決定処理と同様である。異なる処理としては、ステップS110で、マクロ名称決定手段90は、差異機能情報No=iに保持されている機能No、設定値に対応するアイコン画像をアイコン画像記憶手段911から取得する。
【0137】
ステップS111で、マクロ名称決定手段90は、決定したアイコン画像をNameに追加する。このとき、Nameが空でない場合は、マクロ名称決定手段90は、決定したアイコン画像を、スペースを付加してから追加する。その他の処理は、図19に示す処理と同様である。
【0138】
以上、実施例3によれば、マクロ名称を文字列で表示する代わりにアイコン画像で表示することで、そのマクロを使用した時の機能のイメージが直感的に分かるようになる。
【0139】
[変形例]
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0140】
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0141】
また、各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0142】
各実施例の画像処理装置で実行されるマクロ名称決定プログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、制御部11(プロセッサ)が補助記憶部13からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段が主記憶部12上にロードされ、1又は複数の各手段が主記憶部12上に生成されるようになっている。
【0143】
なお、本発明は、上記各実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記各実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 MFP
11 制御部
12 主記憶部
13 補助記憶部
14 外部記憶装置I/F部
15 ネットワークI/F部
16 操作部
17 表示部
20 標準搭載アプリ
40 拡張アプリ
45 拡張アプリ制御手段
70 表示手段
71 入力手段
72 マクロ登録手段
73 マクロ呼出手段
74、80、90 マクロ名称決定手段
75、91 第1記憶手段
76、81、92 第2記憶手段
77 第3記憶手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0145】
【特許文献1】特開2007−208440号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、
前記マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、
登録された前記マクロの設定値と前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する名称決定手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記名称決定手段は、
前記差異がある機能に対し、前記初期設定値から前記マクロの設定値への変更を前記マクロの名称に表す請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記各機能の優先順を記憶する優先順記憶手段をさらに備え、
前記名称決定手段は、
前記差異がある機能の優先順に従って、前記マクロの名称における前記マクロの設定値の並び順を決定する請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記名称決定手段は、
前記マクロの名称に用いる機能数を、所定値以下とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記各機能の設定値に対応するアイコン画像を記憶するアイコン画像記憶手段をさらに備え、
前記名称決定手段は、
前記マクロの設定値に対応するアイコン画像で前記マクロの名称を表す請求項1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、
登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、
登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、
をコンピュータが実行するマクロ名称決定方法。
【請求項7】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、
登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、
登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、
をコンピュータに実行させるマクロ名称決定プログラム。
【請求項1】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録手段と、
前記マクロの各機能における初期設定値を記憶する記憶手段と、
登録された前記マクロの設定値と前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する名称決定手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記名称決定手段は、
前記差異がある機能に対し、前記初期設定値から前記マクロの設定値への変更を前記マクロの名称に表す請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記各機能の優先順を記憶する優先順記憶手段をさらに備え、
前記名称決定手段は、
前記差異がある機能の優先順に従って、前記マクロの名称における前記マクロの設定値の並び順を決定する請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記名称決定手段は、
前記マクロの名称に用いる機能数を、所定値以下とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記各機能の設定値に対応するアイコン画像を記憶するアイコン画像記憶手段をさらに備え、
前記名称決定手段は、
前記マクロの設定値に対応するアイコン画像で前記マクロの名称を表す請求項1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、
登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、
登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、
をコンピュータが実行するマクロ名称決定方法。
【請求項7】
アプリケーションの各機能における設定値を呼び出すためのマクロを登録する登録ステップと、
登録された前記マクロの各機能における初期設定値を記憶手段から取得する取得ステップと、
登録された前記マクロの設定値と、取得された前記初期設定値とを機能毎に比較し、差異がある機能の前記マクロの設定値に基づいて、前記マクロの名称を決定する決定ステップと、
をコンピュータに実行させるマクロ名称決定プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−9067(P2013−9067A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139144(P2011−139144)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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