説明

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム。

【課題】 プレビュー時、特色記録剤を用いて印刷を行う領域の質感が確認しやすいよう、光源の映り込みが発生する度合いを調整する方法が煩雑であった。
【解決手段】 仮想印刷物において特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定し、指定された領域に対して、特色記録剤を用いて印刷した場合の反射率を算出する。そしてこの仮想印刷物に対し、算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定し、この設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在するように仮想印刷物をプレビュー表示することを特徴とする画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関するものである。特に、特色記録剤を用いた印刷を実行でき、この印刷実行前に出力する画像を仮想空間内にて立体的にプレビューすることができる画像処理装置も関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホストコンピュータから供給される描画データを取り込み、この描画データに基づいて画像形成を行う装置として画像処理装置がある。この画像処理装置における印刷方式としては、例えば電子写真方式がある。この電子写真方式の印刷装置では、帯電器で感光ドラムを帯電させ、画像データに応じた書き込み光で感光ドラム上に静電潜像を形成する。この静電潜像に対して現像器でトナーを付着させて現像し、可視像とする。次に、トナー像を感光ドラムから用紙に転写し、熱や圧力で用紙上に定着する。
【0003】
こうした電子写真方式の画像処理装置において、プロセスカラーといわれる基本の印刷色であるCMYK(シアンー、マゼンター、イエロー、ブラック)トナーを使用する。これに加えて、印刷される画像の一部または全部に特色記録剤として、透明色のトナーを印刷することが行われている(特許文献1)。
【0004】
特色記録剤には、CMYKトナー以外トナーであるのグリーン、オレンジ、金銀、透明トナーが含まれる。
【0005】
中でもこの透明トナーとは、透過性がある画像を付加する特徴を有する透明記録剤である。また、透明トナーを用いると、有色トナーのみ用いて行われた印刷とは異なった光沢感やつや感マット感等の特殊な質感を表現することができる。
【0006】
また、特色記録剤を用いて印刷を行う前に、予め印刷出力物のプレビューを提供する装置も提案されている(特許文献2)。この特許文献2では、特色記録剤を使用して、印刷データを印刷出力する際に、予め特色記録剤を用いて印刷出力される部分を検出し、検出された部分を特定の色やパターンでプレビュー表示する。
【0007】
さらに、この特許文献2においては、特色記録剤のプレビュー表示はOFF/Auto/指定色を設定可能としている。例えば、OFF設定の場合は表示せず、Auto設定の場合は特色記録剤が載る箇所の色を検出してその色と異なる色を特色部分としてプレビュー表示する機能を有する。また、また、指定色設定の場合、ユーザが指定した色で特色記録剤が載る位置を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−251722号公報
【特許文献2】特開2008‐145784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特色記録剤を用いて印刷を行った場合、特色記録剤を用いた効果が常に一定であれば(特色グリーンや特色オレンジによるベタ塗りなど)、その特色記録剤を載せる箇所を表現するためのプレビューは、特許文献2に開示される方法を用いればよい。すなわち、図1の101、102、103で示すように、所定の色やパターンで表示することで、ユーザは印刷の仕上がりを十分想像できる。しかし、近年、市場に出現している透明トナーを用いた印刷を用いて印刷を行うと、印刷出力物表面の光の反射率を変化させることができる。この特性を活かして、印刷出力物に対して透かし模様を施したり、質感のある装飾効果を生み出すことが可能である。透明トナーには、この透明トナーを付加する下地の状態に応じて、光の反射率を変化させるという特徴がある。(ここで、下地とは、透明トナーを付加する前の印字媒体(出力用紙)表面の状態である。なお、下地の状態に応じて反射率が変化するという特徴については、その事例を後述する)。透明トナーを用いた場合、このトナーがもたらす印刷効果は上記の特色グリーンや特色オレンジのベタ塗りのように、その部分の印刷効果が常に一定にならない。
【0010】
ここで、透明トナーを用いて印刷する場合、下地の状態に応じて変化する光の反射率について下地の特徴別にその事例を図2の201〜204に示す。図2の201は、平滑度の高いいわゆるコート紙上に透明トナーを用いた印刷を行った際、印刷出力物における光の反射率を示した模式図である。
【0011】
印刷出力物において、印刷時にトナーを用いなかった部分である(a)では、その部分の平滑度は高いままなので反射率が高い。しかし、同一の印刷出力物において透明トナーを用いた印刷を行った部分である(b)では、透明トナーがもたらす凹凸によりその部分の平滑度が失われて光の反射率が落ちる。
【0012】
これ対して図2の202は、平滑度の低いいわゆるマット紙上に透明トナーを用いた印刷を行った際に印刷出力物における光の反射率を示した模式図である。
【0013】
印刷出力物において、印刷時にトナーを用いなかった部分である(a)では、その部分の平滑度が低いので反射率も低い。しかし、同一の印刷出力物において透明トナーを用いた印刷を行った部分である(b)では、マット紙にそのものの凹凸が透明トナーによって平滑化されて反射率が高くなる。
【0014】
さらに、図2の203は、印刷用紙の上にイエロートナーのような、色素の特性が比較的透明に近いトナーを用いて印刷を行った場合について示した模式図である。(a)はイエロートナーを用いた印刷を行った部分の上にさらに透明トナーを用いた印刷を行った場合の光の反射率を示した模式図である。(a)には、透明トナーと同様の特性を有するトナーを用いて印刷された部分に、さらに透明トナーを用いないで印刷を行った状態の光の反射について模式的に示す。(b)には、透明トナーと色素の特性が近いトナーを用いて印刷された部分にさらに透明トナーを用いて印刷を行った状態の光の反射について模式的に示す。(a)と(b)に示す図から両者の反射率はそれほど変わらない。
【0015】
透明トナーと色素の特性が近いトナーとは、たとえば、色素の薄いイエロートナーがあげられる。
【0016】
一般的に、白色(色素が薄い)と黒色(色素が濃い)を比較すると、黒色の方が光を吸収するため光の反射量は少ない。一方、白色は光を吸収しないため光の反射量は多い。
【0017】
この白色と同様に、イエロートナーも色が薄いため、光の吸収量が少なく反射が大きい。また、透明トナーも色が薄く、イエロートナーと同様の性質を有する。
【0018】
よって、反射率が大きいイエロートナーの上に反射率の大きい透明トナーを載せても、透明トナーを載せる前後の光の反射率に違いがでないと言える。
【0019】
この図2の203に対し、204では、印刷用紙上にブラックトナーのような色素の特性が透明トナーとは異なるトナーを用いて印刷を行った部分の上にさらに透明トナーを用いた印刷を行った場合の光の反射率を示した模式図である。(a)には、透明トナーと色素の特性が異なるトナーを用いた印刷を行った部分の光の反射について模式的に示す。(b)には、透明トナーと色素の特性が異なるトナーを用いた印刷を行った部分の上に透明トナーを用いて印刷を行った部分の光の反射について模式的に示す。(a)と(b)に示す図から両者の反射率は変化する結果となる。
【0020】
これは、203とは反対に、透明トナーとは色素の特性が大きく異なり、色素が濃く、光を吸収し、光の反射率が小さいブラックトナーの上に、光の反射率の大きい用い透明トナーの載せたためといえる。
【0021】
このように、印刷出力後、印刷を行った部分に対して光の反射率が変化する特色記録剤がある。このような特性の特色記録剤を用いた印刷を行う場合、この印刷を実行する前のプレビューにおいて、単に所定の色で特色記録剤が印刷される領域を表示するだけでは、ユーザは印刷結果を明確に確認することが困難である。
【0022】
よって、光の反射率が変化する特色記録剤を用いた印刷を行う前にユーザが、印刷出力物の出来上がりを確認するためのプレビューでは、以下のようなプレビュー方法が好ましいとされる。すなわち、図4の401のように、仮想の立体空間内に仮想の光源と、仮想の印刷物を配置する。そして、ユーザが仮想の印刷物を図5の501、502、503のように、マウス等を介して自由に回転させることで、仮想空間内に置かれた仮想印刷物に対する光の反射(「光源の映り込み」と呼ぶ)による質感が得られるようなプレビュー方法を提供する。
【0023】
このような、仮想空間に仮想光源による光をあてられて存在する仮想印刷物をプレビューする方法を以降「立体プレビュー」と表現する。
【0024】
しかし、このような立体プレビューを提供する上で、仮想印刷物において特色記録剤を用いて印刷される領域の質感を確認しやすいよう、ユーザが光源の映り込みが発生する度合いを調整する方法は煩雑であった。つまり、プレビュー内の仮想印刷物を、ユーザがマウス等を介して回転させる際に、光源の映り込みを最適に調整して仮想印刷物をプレビューすることが困難であった。
【0025】
このため、仮想の光源の設定によっては、図6の601に示すように仮想の光源が仮想の出力物へ映り込む量が大きすぎて、ユーザが見たい部分が確認し辛いようなプレビュー表示をしてしまうことがある。よって、どのように調整すれば、一番見やすいプレビュー表示ができるのか、ユーザにとってわかりにくかった。
【0026】
そこで本発明では、特色記録剤の質感を確認するプレビューを提供することを目的とする。さらに、そのプレビューにおいて、ユーザによって設定された光源の映り込みの割合で、仮想印刷物における特色記録剤の質感を確認することができる。
【0027】
さらに、仮想印刷物を自動でユーザがプレビューする際に、最適な範囲で回転させることができる。つまり、特色記録剤を用いて印刷を行う領域に対して、自動的に最適な光源の映り込みの割合を考慮して、仮想印刷物の質感を確認することができるプレビュー機能を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を実現するため、仮想印刷物において特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された領域に対して、前記特色記録剤を用いて印刷した場合の前記領域における反射率を算出する算出手段と、前記仮想印刷物に対し、前記算出手段により算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在する
前記仮想印刷物のプレビューを表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、上記のような仮想印刷物のプレビューを提供することができる。よって、ユーザの好みに合わせた光源の映り込みの割合で特色記録剤の質感を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】特色記録剤を載せたプレビューの例を示した図である。
【図2】光の反射率の例を示した図である。
【図3】光の反射率の例を示した図である。
【図4】立体プレビューの例を示した図である。
【図5】立体プレビューを自由回転させた例を示した図である。
【図6】立体プレビューの例を示した図である。
【図7】立体プレビューにおいて、光沢段差が確認できる例を示した図である。
【図8】特色記録剤を載せる設定を行うことができる編集アプリケーションのユーザーインターフェースの例を示した図である。
【図9】ルックアップテーブルの例を示した図である。
【図10】光の反射に関して、その模式を示した図である。
【図11】ハードウェア構成の例を示した図である。
【図12】本画像処理装置の処理手順を示したフローチャートである。
【図13】本実施形態のユーザーインターフェースの例を示した図である。
【図14】特定の画素から、トナーの載り量に変換した例を示した図である。
【図15】本画像処理装置における、光源を確定させる処理の処理手順を示したフローチャートと、その補足図である。
【図16】映り込む光源の割合を設定する設定ダイアログの例を示した図である。
【図17】光源の映り込みに関して、その模式を示した図である。
【図18】本画像処理装置における、回転範囲の確定処理の処理手順を示したフローチャートと、その補足図である。
【図19】光源の映り込みの軌跡の例を示した図である。
【図20】光源の映り込みの順序を設定する設定ダイアログの例を示した図である。
【図21】光源の映り込みの軌跡の形を設定する設定ダイアログの例を示した図である。
【図22】各オブジェクトの情報をテーブル化した例を示した図である。
【図23】光源の確定処理を設定する設定ダイアログの例を示した図である。
【図24】光源のフォーカスが遷移する例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではなく、また本実施例で説明されている特徴を組み合わせたもののすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0032】
また、特色記録材として、透明トナーを用いるが、これに限られたことはなく、下地の状態で、光の反射率を変えるような記録剤であればよい。たとえば、淡トナー、クリアインク、などがある。
【0033】
また、以下において、図2の201〜204で示したように、透明トナーを用いて印刷する前と印刷した後で、印刷対象部分に生じる反射率の差を「光沢段差」と定義する。この光沢段差は透明トナーと下地状態の関係により光沢段差は生じ、下地状態との差異によって光沢段差の大きさはかわる)。
【0034】
なお、本願発明では光沢段差を定量的に扱うが、この光沢段差を、透明トナーを用いて印刷する前の光の反射率と、透明トナーを用いて印刷した後の光の反射率との差として定義する。光の反射率は百分率によって表されるので、その差異である光沢段差についても百分率で表すことができる。また、この反射率の差は、透明トナー印刷前の出力用紙表面の凹凸と、透明トナー印刷後の出力用紙表面の凹凸の変化量に比例しているといえる。
【0035】
この光沢段差は透明トナーを用いることで得られる効果であり、立体プレビューによる光源の反射の差によって確かめることができる。図7に、マット紙に対して縦縞になるように透明トナーを載せた場合において、光沢段差が表れている例を示す。701は透明トナーを用いて印刷を行う領域であり、その領域の光の反射率が高くなり、光源の映り込みが多い。これに対して、702は透明トナーを用いて印刷を行わない領域で、その領域の光の反射率は701に比べて低く、光源の映り込みが少ないことが確認できる。
【0036】
図3は、図2の201〜204における光沢段差を示した模式図である。301は透明トナーを用いて印刷されたことで、トナーを用いずに印刷された場合と比較して反射率が下がる状態((a)>(b))を表している。この状態を「光沢が下がる」と表現する。
【0037】
302と304は、透明トナーを用いて印刷を行うことで、透明トナーを用いずに印刷された場合と比較して反射率が上がる状態((a)<(b))を表している。この状態を「光沢が上がる」と表現する。303は、透明トナーを用いて印刷しても、用いずに印刷しても反射率に変化は生じない((a)=(b))。この場合を「光沢段差なし」と表現する。
【0038】
以下、各実施形態において説明するのは、特色記録剤を用いて印刷ができる画像処理装置であり、特色記録剤を用いて印刷をする画像のプレビュー機能を提供するものである。ただし、図2の201〜204で示したように、下地の状態によって印刷の仕上がり効果が変化する特色記録剤を含むプレビューについては、以下の処理を実行する。
【0039】
この一連の処理について簡単に説明をする。
【0040】
まず、立体プレビューを行う前に、印刷物上で特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定する必要がある。本実施例において、ページ上に特色記録剤を載せる部分を指定する方法において、図8に示すような編集アプリケーションを用いることができる。例えば、801に示すようなアノテーション形式のスタンプのオブジェクトがある。ここから、一般的なマウス操作であるドラッグ&ドロップの操作によって、ユーザの好みのスタンプオブジェクトを編集対象の画面へ挿入することで、ページ上に特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定することができる。例えば、802のスタンプをドラッグし、803、804、805といった任意の位置にドロップすることで、ページ上において部分的に特色記録剤を用いた印刷を行う領域の指定を行うことができる。807では、光源の反射率に影響する紙種を選択する。さらに、806に示すような立体プレビューを開始するためのボタンを押下することで、立体プレビューを開始することができる。
【0041】
また、光源の反射率を算出する際には、光の反射率に関するデータが収められたルックアップテーブルを用い、仮想空間内において画像への光源の映り込みをプレビューする。
【0042】
上記、「光の反射率に関するデータが収められたルックアップテーブル(LUT)」とは、各種条件(紙の種類、光源の照射角度、CMYKトナーの載り量、透明トナーの載り量など)によって変化する、光の反射率に関するデータを収めた情報テーブルである。
【0043】
ルックアップテーブルは、印刷したカラーチャートを光学計測器で測ることによる実測上の測定値をもとに作成することもあれば、色材シミュレータなどによる論理上の測定値をもとに作成することもある。また、LUTに光の反射率のデータを収める場合においては、双方向反射率分布関数といった光の反射率を一般化した光学モデルにて用いられる形に変換し、そのモデルの関数のパラメーターのみを収める。この色材シミュレータは、実測上の測定を行う代わりに、コンピュータ上で測定を行う。この測定を行うには、まず紙種の特性(凹凸等を示すもの)や、色別の特性(屈折率や波長別の反射特性(スペクトル))をこのシミュレータに入力する。すると、ある紙種に対するトナー載り量CMYK(0,0,0,0)→CMYK(50%,50%,50%,50%)→CMYK(100%,100%,100%,100%)の組み合わせに対する、光の反射特性(ルックアップテーブル)を自動で算出する。
【0044】
また、光学計測器にて実測した前記測定結果をこの光学モデルに変換する際には、最小二乗法などによる近似を行い、対象とするモデルの関数のパラメーターを決定するのが一般である。
【0045】
なお、光の反射に関するモデルはフレネル反射のような簡易的なモデルをはじめ数多く存在している。以下で説明する実施形態においては、光沢段差を算出するのに必要な光の反射率を求めることができるモデルであれば、どのモデルを用いてもよい。
【0046】
また、本発明において、光源が映り込む状態とは、光の反射率が90%以上になる状態として定義する。(この閾値は変更可能である)
なお、LUTを簡易的に模式したものが図9である。LUTは、901〜908に示すように、条件の組み合わせに対して、対象とするモデルの関数のパラメーターが与えられているテーブルである。なお、実際のLUTは、本画像処理装置のみが読み解くことのできる、条件とパラメーターを列挙したファイルである。
【0047】
このLUTを用いることができる画像処理装置においては、光の反射率(光の反射率)を求めるための必要な条件として次のデータが必要となる。具体的には、紙のタイプ901、光源の入射角度902、シアントナーの載り量903、マゼンタトナーの載り量904、イエロートナーの載り量905、ブラックトナーの載り量906、透明トナーの載り量907である。
【0048】
よって、以下、これら条件の組み合わせに対する対象モデルの関数のパラメーター(908)を収めたLUTが、画像処理装置内部又は画像処理装置とネットワークを介して接続されているメモリに保持されていることを前提に処理を行う。
【0049】
本実施例で用いるLUTからは、各条件を入力することで、対象とするモデル関数のパラメーターが得られ、さらに、そのパラメーターをモデルの関数に代入することで、下地の各状況に対応する反射率を求めることが出来る。利用する光学モデルにもよるが、簡易的には図10で示すような関係によって、光の反射現象が成り立っている。1001は光の反射を表した模式図である。Nは表面法線を表し、Hは光源の入射方向と観測者の観測方向のなす角の2等分線を表し、θはNとHの間になす角を表している。このとき、光源の反射率とθの関係は1002のような結果として表れる。この結果は、前記各条件から得られる対象とするモデル関数のパラメーターによって変化するものである。
【0050】
以上のように定義できるLUT及び光学モデルを用いて、各実施形態を説明する。
【0051】
[実施形態1]
(本実施形態の画像処理装置の構成例)
図11は、本実施形態の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。1101は演算制御用のCPUである。1102はデータ及び指示入力のためのヒューマンインターフェースデバイスであり、キーボードやマウス、タッチパネルといったものが相当する。1103は画像処理装置の画像を表示するディスプレイである。1104はあらゆるデータを格納するハードディスクである。1105は装置を制御するプログラムや必要な情報をあらかじめ記憶するROMである。1106は様々なワークエリアとして利用されるRAMである。1107は本実施形態の画像処理装置の処理部である。
【0052】
なお、画像処理装置の処理部1107は、ROM1105に格納されたコンピュータプログラムをCPU1101が実行することで実現される。すなわち、コンピュータプログラムは、コンピュータを、画像処理装置の処理部1107として機能させることができる。なお、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、RO1105に限るものではなく、例えばハードディスク1104であってもよい。
【0053】
また、以下の説明では、特色記録剤として透明トナーを用いるが、この特色記録剤には、透明トナー以外にも、印刷用紙等の媒体、又はトナー等が積載された媒体上に光沢度を変更させるようなトナー、インク等であればよい。例えば、透明トナーの他にも、淡トナーや透明インク等、他の特色記録剤を用いても構わない。
【0054】
(本実施形態の画像処理装置の動作例)
図12は、本実施形態に係る画像処理装置を表すフローチャートであり、本画像処理装置のユーザはディスプレイ1103を確認しながら、ヒューマンインターフェースデバイス1102を操作することで処理を実行する。まず、本画像処理装置は、図13の1301に示すようなウィンドウとインターフェースが用意されておりPDF(Portable Document Format。 PDFはアドビ社の登録商標)などの描画可能な電子文書データを取り込むことで、1302の領域にその描画可能な電子文書データを表示して開始する。なお、PDFデータに限らず、描画可能な電子文書データであればPDFデータ同様に、本画像処理装置に取り込めることはいうまでもない。また、描画可能な電子文書データは、プロセスカラーであるCMYKの描画データに変換しておく。これは、CMYKの各チャンネルの大きさを、CMYKの各トナーの載り量に相当させ、光の反射率の算出時のパラメーターとして用いるためである。
【0055】
図14は特定の画素について、CMYKの各チャンネルの大きさを、CMYKの各トナーの載り量に変換した例を示している。各色8bitで表現されるCMYKの描画データから、1401の画素を取り出し、この画素1401における各チャンネルの大きさ1402を得る。各色8bitのCMYKの描画データであることから、画素1401におけるCMYKの各トナーの載り量は、1402で得た値から、1403の結果を得ることができる。
【0056】
本実施形態における立体プレビューの作成は、図8の806のボタンが押下されたタイミングで開始する(ステップS1201)。ステップS1202において、図8の803、804、805のように、特色記録剤を用いて印刷を行う設定がされたオブジェクトがページ上のどの位置に設定されたか特定する。
【0057】
ステップS1203では、ステップS1202で特定したオブジェクトに対し、インデックス番号を付与する。インデックス番号は、図8の編集アプリケーション上で、ユーザが設定した順番(1、2、3、…)に従って付与するシリアル番号である。ステップS1202とステップS1203で処理されたオブジェクトは、図22の2201に示すように、各オブジェクトの情報をテーブル化しておく。
【0058】
さらに、ステップS1204では、インデックス番号が1となるオブジェクトを選択し、そのオブジェクトに対する立体プレビューの準備を行う。
【0059】
ステップS1205は、光源の確定処理を行う。ステップS1205における光源の確定処理については、図15(a)のフローチャートを使って説明する。
【0060】
ステップS1501において、前記ステップで選択された、特色記録剤が載せられているオブジェクトの範囲を確認する。オブジェクトの範囲は、インデックス番号1のオブジェクトを例にすると、図22の2202に対する2205に示すようにオブジェクトが収まる矩形の範囲とする。
【0061】
ステップS1502においては、本画像処理装置における光源の確定処理が、品質重視であるか速度重視であるかを判定する。なお、本画像処理装置における光源の確定処理が、品質重視であるか速度重視であるかは、図23の2301のような設定ダイアログによってユーザから事前に設定されているものとする。
【0062】
ステップS1502において品質重視であった場合には、ステップS1503に進み、ステップS1501で確認した矩形範囲における、全画素のピックアップを行う。また、ステップS1502において速度重視であった場合には、ステップS1504に進み、特定画素のピックアップを行う。特定の画素のピックアップ方法としては、例えば乱数を用い、矩形内の位置を決定することで、図15(b)に示すようにランダムに特定画素のサンプリングする方法でよい。
【0063】
ステップS1505では、ステップS1503もしくはステップS1504でピックアップした画素に対するLUTを取得する。LUTから本画像処理装置が対象とする光学モデルのパラメーターを参照し、さらに前記パラメーターを該光学モデルの関数に代入して各画素の反射率を算出するためである。なお、本実施形態では反射率を求める際の前提となる仮想光源の位置はオブジェクトの中心とし、高さは既定値としてページの横幅のサイズを与える固定な値であってもよいが、任意に設定可能であって、個別に光源の位置を指定してもよい。
【0064】
ステップS1506では、ステップS1503もしくはステップS1504でサンプリングした画素のうち、光源の映り込みが発生する割合が所定以上になるように、光源の特性(光源の大きさ)を決定する。なお、光源の映り込みの割合については、本実施形態のトリガーとなるステップS1201より以前に、本画像処理装置が保持している図16の1601のような設定ダイアログによってユーザから設定されているものとする。
【0065】
また、この表示画面には、映り込みの割合が、ダイアログによって設定された値である場合の仮想印刷物のサムネイル画像を表示してもよい。
【0066】
以下、本実施形態において「映り込み」とは、仮想印刷物の表面に対する仮想光源の反射率が90%以上の状態と規定する。なお、この閾値は任意に決めることも可能である。
【0067】
なお、映り込みとは、得られた反射率に合わせて仮想印刷物の表面に光源色の色に関する情報を与えることである。例えば、光源が白色(RGB=255,255,255)の場合に、ある画素における反射率が100%の状態であれば、仮想印刷物の表面に印刷される記録剤の色が何色であったとしても、その画素を白色(RGB=255,255,255)として表示する。
【0068】
例えば、光源が白色(255,255,255)で、ある仮想印刷物の表面の画素が黒色(0,0,0)のときに、その画素に反射率50%が与えられた場合には、その画素を中間の色 (128,128,128)として表示する。
【0069】
このように、仮想印刷物の表面に対して光源をあてると輝度が上がり、仮想印刷物表面自信の色情報が失われていく。その一方、用いられる光源の色によって、表面の色は変化する。例えば、黄色味が強い光源を用いると、光源が白色の場合よりも、仮想印刷物表面の色は黄色がかった色になる。このように用いる仮想照明の色によって用いるルックアップテーブルを変更してもよい。
【0070】
また、例えば、以下のような式で、仮想の光源が当たった場合における元の画像の表示色を求めてもよい。表示する色 = 元画像の色 + (光源の色−元画像の色)×反射率
ここで、光源が映り込む現象について、簡易的な模式図を図17に示す。ある光学モデルとある光源の特性において、1701のような反射率が得られる場合、紙面に対しては1702に示すような領域に対して映り込みを発生させることができる。また、光源を大きくするなど、光源の特性を調整した場合、1703のような反射率が得られ、紙面に対して1704に示すような、1702に比べより広い領域に映り込みを発生させることができる。
【0071】
本実施形態においては画素ごとの光の反射率が異なるので、必ずしも図17のような正規的な反射率の分布は得られない。ただし、ステップS1506においては、前記ピックアップした画素ごとにステップS1505で用意したLUTから反射率を算出し、ピックアップした画素全体での光源の映り込みが届いている領域が、紙面(印刷物)に対し所定の割合になるように光源の大きさを調整している。光源の大きさを調整する方法としては、例えば、複数サイズの光源を用意して、それぞれの光源に対する画素ごとの反射率を算出し、そのなかで所定の割合に最も近くなる光源のサイズに決定する方法がある。
【0072】
ステップS1506で光源の大きさが決まると、ステップS1206へ進む。ステップS1206は立体プレビュー上で行う、ページを傾ける回転範囲を確定する処理である。ステップS1206における回転範囲の確定処理については、図18(a)のフローチャートを使って説明する。
【0073】
ステップS1801において、ページの縦方向の回転に対し、光源が印刷物に映り込むことができる角度φ1の範囲を取得する。その方法としては、図18(b)に示すように、光源の鏡面反射が発生する角度に視点が入る範囲を求める。これは、平面鏡に人が映る角度を求める要領と同様である。なお、厳密に映り込みが発生する角度の範囲を求めようとする場合、図17に示すように、鏡面反射が発生する角度(θ=0°)以外の角度も映り込みが発生することになるため前記方法においては、高精度な角度範囲は取得できない。ただし、立体プレビューにおいて、プレビュー対象を自動回転させる際、その角度の範囲が僅かに違っても、見た目のプレビュー結果にはそれほど影響はない。よって、厳密性より高速性を優先し、光源の鏡面反射が発生する角度に視点が入る方法によって光源の映り込みが得られる角度φ1の範囲を取得する。
【0074】
ステップS1802では、ステップS1801と同じ要領にて、図18(c)に示すようにページの横方向の回転に対して光源が印刷物に映り込むことができる角度φ2の範囲を取得する。その後、回転範囲の確定処理を終了し、ステップS1207に戻る。
【0075】
ステップS1207では、ステップS1205で確定した光源とステップS1206で確定した回転範囲を用いて、プレビュー対象である仮想印刷物を仮想空間内にて自動回転させる立体プレビューを行う。
【0076】
ステップS1206で取得したφ1及びφ2の使い方にもよるが、例えばφ1の回転を与える周期を2秒周期とし、φ2の回転を与える周期を1秒周期とした場合、図19の1901に示すような仮想光源の映り込みの軌跡が2秒周期で得られる。
【0077】
ステップS1208では、未処理のオブジェクトがあるか判定し、未処理のオブジェクトがある場合はステップS1209に進み、次のインデックス番号のオブジェクトを選択してステップS1205の処理に再び戻る。また、未処理のオブジェクトが無い場合は、本実施形態の処理を終了する。なお、ステップS1207からステップS1208に進むトリガーとして、ヒューマンインターフェースデバイス1102においての所定のキー入力をトリガーとする。
【0078】
また、ユーザが所望するプレビュー表示ができない場合は図8の編集画面に戻り、特色記録剤を付加する位置や効果の指定をし直してもよい。
【0079】
以上により、本実施形態を用いると、ユーザは、仮想光源が仮想印刷物に映り込む割合を指定することできるので、好みに合った映り込みの割合で特色記録剤の質感を確認することができる。さらに、ユーザは立体プレビューにおいてマウス等を介して仮想印刷物を自由に回転させて特色記録剤を用いて印刷を行う領域に光源を当てながら質感を確認するという操作を煩うことなく確認することができる。
【0080】
[実施形態2]
実施形態1のステップS1203において、オブジェクトへのインデックス番号を付与する際、図8の編集アプリケーション上で、ユーザが設定した順番(1、2、3、…)に従って付与していた。しかし、この順序が最良の順序とは限らないため、図20の2001のような設定ダイアログを提供し、特色記録剤が載せられたオブジェクトに対して光源の映り込みを行う順序(フォーカスの順序)をユーザから選択できるようにする。例えば、2002や2003のように、ページ上の配置位置による順序でフォーカスされる仕組みを与えても良い。
【0081】
従来、図22で示しているオブジェクトのインデックス番号は、ユーザが設定した順番で付与されており、2202はインデックス番号1であり、2203はインデックス番号2であり、2204はインデックス番号3である。しかし、設定ダイアログにて2002を選択した場合、2202はインデックス番号1、2203はインデックス番号2、2204はインデックス番号3が与えられることになり、図24の2401に示しているような光源のフォーカスが行われる。
【0082】
以上により、本実施形態を用いると、立体プレビューにおいて自動回転させるオブジェクトの順序をユーザの好みで設定することができる。
【0083】
[実施形態3]
実施形態1のステップS1207において、図21の2101に示すような設定ダイアログと提供し、自動回転によって与える光源の映り込みの軌跡と周期を選択可能とする。選択できる光源を映り込ませる軌跡の形は、例えば、2102、2103、2104に示すような三角関数によって制御可能な軌跡であれば、滑らかに自動回転させることができるので、軌跡の形の選択肢として好適である。また、光源の映り込みの軌跡を描く周期は、図21の2105に示すような入力ボックスによって設定する。
【0084】
以上により、本実施形態を用いると、立体プレビューにおいて、映り込みの軌跡の形とその周期をユーザの好みで設定することができる。
【0085】
(その他の実施形態)
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想印刷物において特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された領域に対して、前記特色記録剤を用いて印刷した場合の前記領域における反射率を算出する算出手段と、
前記仮想印刷物に対し、前記算出手段により算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在する
前記仮想印刷物のプレビューを表示する表示手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記設定手段により設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在するように、仮想光源の大きさを調整し、該調整された仮想光源を用いてプレビューを表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記設定手段にて設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在する範囲で、前記仮想印刷物を回転させて表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記指定手段により指定された領域が複数ある場合、
ユーザによって設定された順序により前記特色記録剤を用いて印刷を行う領域の光源の映り込みを遷移させる遷移手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記指定手段により指定された領域が、ページ上に複数ある場合、
該ページの配置位置による順序で、前記指定された領域に対する前記仮想の光源の映り込みを遷移させる第2の遷移手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記指定手段により指定された領域に光源が映り込むプレビューになるように仮想印刷物を回転させる場合、ユーザから設定された光源の映り込む軌跡の形に合わせて、仮想印刷物を回転させる自動回転手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記自動回転手段は、前記仮想印刷物を回転させる場合、ユーザから設定された周期で、仮想の印刷物を回転させることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記算出手段では、前記仮想印刷物を印刷出力する際に用いる用紙の種類によってルックアップテーブルを作成し、該作成されたルックアップテーブルを参照して、前記特色記録剤を用いて印刷した場合の前記領域における反射率を得ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記設定手段は、前記印刷物において、前記算出手段により算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定する際に、設定された割合における前記印刷物のサムネイル画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記特色記録剤とは、透明トナーであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項11】
仮想印刷物において特色記録剤を用いて印刷を行う領域を指定する指定ステップと、
前記指定ステップにより指定された領域に対して、前記特色記録剤を用いて印刷した場合の前記領域における反射率を算出する算出ステップと、
前記仮想印刷物に対し、前記算出ステップにより算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定する設定ステップと、
前記設定ステップにより設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在する
前記仮想印刷物のプレビューを表示する表示ステップを有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記設定ステップにより設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在するように、仮想光源の大きさを調整し、該調整された仮想光源を用いてプレビューを表示することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項13】
前記表示ステップは、前記設定ステップにて設定された割合で反射率が閾値より大きい領域が存在する範囲で、前記仮想印刷物を回転させて表示することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記指定ステップにより指定された領域が複数ある場合、
ユーザによって設定された順序により前記特色記録剤を用いて印刷を行う領域の光源の映り込みを遷移させる遷移ステップを有することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記指定ステップにより指定された領域が、ページ上に複数ある場合、
該ページの配置位置による順序で、前記指定された領域に対する前記仮想の光源の映り込みを遷移させる第2の遷移ステップを有することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記指定ステップにより指定された領域に光源が映り込むプレビューになるように仮想印刷物を回転させる場合、ユーザから設定された光源の映り込む軌跡の形に合わせて、仮想印刷物を回転させる自動回転ステップを有することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項17】
前記自動回転ステップは、前記仮想印刷物を回転させる場合、ユーザから設定された周期で、仮想の印刷物を回転させることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記算出ステップでは、前記仮想印刷物を印刷出力する際に用いる用紙の種類によってルックアップテーブルを作成し、該作成されたルックアップテーブルを参照して、前記特色記録剤を用いて印刷した場合の前記領域における反射率を得ることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項19】
前記設定ステップは、前記印刷物において、前記算出ステップにより算出された反射率が閾値より大きい領域が占める割合を設定する際に、設定された割合における前記印刷物のサムネイル画像を表示することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項20】
前記特色記録剤とは、透明トナーであることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項21】
コンピュータに、請求項11に記載の方法を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−48132(P2012−48132A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192400(P2010−192400)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】