説明

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

【課題】ホーム画面の表示中に原稿を読み取ることを可能にし、ユーザビリティを向上させる。
【解決手段】各アプリケーションを呼び出すためのUI部品、アプリケーションで予め登録された各設定値が記録されたマクロを呼び出すためのUI部品及びWebページを呼び出すためのUI部品の一覧が表示されるホーム画面の画面情報を記憶する画面情報記憶手段と、画面情報に基づいて前記ホーム画面を作成する画面作成手段と、画面作成手段により作成されたホーム画面を表示する表示手段と、ホーム画面の表示中に原稿の読取要求があった場合、画像編集を可能とする画像を示す汎用画像の作成を指示する画像作成制御手段と、画像作成制御手段から汎用画像の作成指示を受けると、読み取られた原稿のデータから汎用画像を作成する画像処理手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホーム画面を制御する画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機は、多機能性が進歩し、標準搭載するアプリケーションに加え、Software Development Kit(以下、SDKともいう)を使用して3rdベンダーが追加するアプリケーション、Webページの閲覧といった機能が搭載されている。アプリケーションは、例えば、コピー、スキャナ、FAX、プリンタなどがある。
【0003】
また、複合機は、各アプリケーション(例えばコピーアプリ)に事前に登録された設定値(例えばA4サイズ、白黒、集約、ステープルあり)を呼び出すことができるマクロ機能も搭載されている。
【0004】
また、複合機において、各アプリケーションで事前登録したマクロ設定(例えばA4サイズ、白黒、集約、ステープルあり)を呼び出すことができるショートカットアイコンを表示させることで、操作性の高いUI(ユーザインタフェース)を提供する。
【0005】
例えば、特許文献1には、操作性を向上させるため、登録した情報の呼び出しを容易にするためのポータルボタンをトップ画面に表示するUIが記載されている。
【0006】
一方、近年の複合機において、出力先や画像に対する各種設定をする前に原稿の読み取りを開始し、読み取られた原稿の画像を、後から画像編集することができる技術がある。
【0007】
例えば、特許文献2には、原稿を置いた時点で読み取りを開始し、後からスタート指示して、設定値に応じた画像処理を行うことが記載されている。また、特許文献3には、画像の再利用が可能であり、出力先に応じて画像フォーマットを変換することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来技術では、原稿を先に読み込む機能は、そのアプリケーションの操作画面からできるものであり、アプリケーションのショートカットアイコンの一覧が表示されるホーム画面からできるものではない。よって、原稿を先に読み込む機能を用いる前に、ユーザは、ホーム画面からそのアプリケーションの操作画面を表示するまでの操作が必要になり、操作性がよくないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ホーム画面の表示中に原稿を読み取ることを可能にし、ユーザビリティを向上させることができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の画像処理装置は、各アプリケーションを呼び出すためのUI部品、前記アプリケーションで予め登録された各設定値が記録されたマクロを呼び出すためのUI部品及びWebページを呼び出すためのUI部品の一覧が表示されるホーム画面の画面情報を記憶する画面情報記憶手段と、前記画面情報に基づいて前記ホーム画面を作成する画面作成手段と、前記画面作成手段により作成された前記ホーム画面を表示する表示手段と、前記ホーム画面の表示中に原稿の読取要求があった場合、画像編集を可能とする画像を示す汎用画像の作成を指示する画像作成制御手段と、前記画像作成制御手段から前記汎用画像の作成指示を受けると、読み取られた前記原稿のデータから前記汎用画像を作成する画像処理手段と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ホーム画面の表示中に原稿を読み取ることを可能にし、ユーザビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例における画像処理装置のハードウェアの一例を示す図。
【図2】実施例における画像処理装置の機能の一例を示すブロック図。
【図3】アイコン画像情報の一例を示す図。
【図4】アイコン配置情報の一例を示す図。
【図5】コピーアプリの設定値の一例を示す図。
【図6】URL情報の一例を示す図。
【図7】ホーム画面の一例を示す図。
【図8】画面遷移の一例を示す図。
【図9】ホーム画面を表示するまでの処理の一例を示すシーケンス図。
【図10】ホーム画面から読み取りジョブを開始した場合の画面遷移の一例を示す図。
【図11】ジョブ実行画面の構成例を示す図。
【図12】ジョブ実行用のアイコン配置情報の作成を説明するための図。
【図13】図10に示す画面遷移における画像処理装置の処理の一例を示すシーケンス図。
【図14】画面制御手段における指示の判定処理の一例を示すフローチャート。
【図15】実施例におけるキャンセル処理の一例を示すシーケンス図。
【図16】サムネイル表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
[実施例]
<ハードウェア>
図1は、実施例における画像処理装置のハードウェアの一例を示す図である。図1に示す例では、画像処理装置10は、コントローラ11、スキャナ12、プリンタ13、モデム14、操作パネル15、ネットワークインタフェース16、及びSDカードスロット17等のハードウェアを有する。画像処理装置10は、例えば複合機等である。
【0014】
コントローラ11は、CPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112、ROM(Read Only Memory)113、HDD(Hard Disk Drive)114、及びNVRAM(Non Volatile RAM)115等を有する。
【0015】
ROM113には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶されている。RAM112は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。
【0016】
CPU111は、RAM112にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDD114には、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記憶される。NVRAM115には、各種の設定情報等が記憶される。
【0017】
スキャナ12は、原稿より画像データを読み取るためのハードウェアである。プリンタ13は、印刷データを印刷用紙に印刷するためのハードウェアである。モデム14は、電話回線に接続するためのハードウェアであり、FAX通信による画像データの送受信を実行するために用いられる。
【0018】
操作パネル15は、ユーザからの入力の受け付けを行うためのボタン等の入力手段や、液晶パネル等の表示手段等を備えたハードウェアである。ネットワークインタフェース16は、LAN等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない)に接続するためのハードウェアである。
【0019】
SDカードスロット17は、SDカード80に記憶されたプログラムを読み取るために利用される。すなわち、画像処理装置10では、ROM113に記憶されたプログラムだけでなく、SDカード80に記憶されたプログラムもRAM112にロードされ、実行されうる。
【0020】
なお、他の記録媒体(例えば、CD−ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリ等)によってSDカード80が代替されてもよい。すなわち、SDカード80の位置付けに相当する記録媒体の種類は、所定のものに限定されない。この場合、SDカードスロット17は、記録媒体の種類に応じたハードウェアによって代替されればよい。
【0021】
<機能>
次に、画像処理装置10の機能について説明する。図2は、実施例における画像処理装置10の機能の一例を示すブロック図である。画像処理装置10は、標準搭載アプリ20、設定値情報記憶手段25、Webブラウザ30、URL情報記憶手段31、拡張アプリ40、拡張アプリ制御手段45、SDK−IF46、API(Application Program Interface)50、システム管理部61、メモリ管理部62、エンジン管理部63、ユーザ管理部64、送信管理部65、表示手段70、入力手段71、画面制御手段72、画面情報記憶手段73、画面作成手段74、及び画像作成制御手段75等を有する。
【0022】
標準搭載アプリ20は、画像処理装置10に標準で搭載されているアプリケーションである。アプリケーションは、単にアプリとも呼ぶ。例えば、コピーアプリ21、スキャナアプリ22、プリンタアプリ23、FAXアプリ24が標準搭載アプリ20である。
【0023】
標準搭載アプリ20は、操作画面の作成やアプリケーションのジョブを実行することができ、設定値情報記憶手段25に対して、設定値の登録、呼び出しを行う。アプリケーションで予め登録された各設定値をマクロと呼び、このマクロを呼び出す機能をマクロ機能と呼ぶ。標準搭載アプリ20は、API50を用いて、表示手段70にデータを出力する。
【0024】
設定値情報記憶手段25は、各標準搭載アプリに対して、各設定項目に対し、予め登録された設定値を記憶する。
【0025】
Webブラウザ30は、httpサーバと通信を行ない、Webページを表示する。Webブラウザ30は、URL情報記憶手段31から、URL情報を取得して、このURLのWebページを表示手段70に出力する。URL情報記憶手段31は、Webブラウザ30で表示するURL情報を記憶する。
【0026】
拡張アプリ40は、SDK(Software Development Kit)によって追加インストールできるアプリケーションである。また、拡張アプリ40は、操作画面の作成やアプリケーションのジョブを実行する。C言語で開発されたSDKアプリをTypeCと分類し、Java(登録商標)で開発されたSDKアプリをTypeJと分類する。
【0027】
SDKコピーアプリ41は、C言語で開発されたSDKアプリの1つである。SDKコピーアプリ41は、TypeC(C言語で作成)のSDKアプリに分類される。
【0028】
JavaSDK開発プラットフォーム42は、C言語で開発されたSDKアプリの1つである。JavaSDK開発プラットフォーム42は、TypeCのSDKアプリに分類され、Java(登録商標)で開発したSDKアプリを搭載するためのJavaVMプラットフォームである。
【0029】
SDK簡単スキャナ43は、Java(登録商標)で開発したSDKアプリの1つである。SDK簡単スキャナ43は、TypeJのSDKアプリに分類される。
【0030】
SDK文書蓄積44は、Java(登録商標)で開発したSDKアプリの1つである。SDK文書蓄積44は、TypeJ(Java(登録商標)で作成)のSDKアプリに分類される。
【0031】
拡張アプリ制御手段45は、SDKアプリ全般を管理する。SDK−IF46は、各管理部、入力手段、表示手段などに対するSDKアプリ(SDK簡単スキャナ、など)とのインタフェースである。
【0032】
拡張アプリ制御手段45は、TypeCのSDKアプリを直接管理する。しかし、JavaSDK開発プラットフォーム42というTypeCのSDKアプリにより、そこにTypeJのSDKアプリを搭載することを実現している。
【0033】
システム管理部61は、システム全体の状態管理をする。システム管理部61は、各アプリに対して操作画面の表示要求を行う。メモリ管理部62は、メモリ管理やスキャンしたファイルデータの作成を行う。
【0034】
メモリ管理部62は、画像処理手段66を有する。画像処理手段66は、後述する画像作成制御手段75から画像作成要求を受けると、読み取られた原稿のデータから画像を作成する。この画像は、汎用画像である。汎用画像とは、後から設定値を指定することで、画像編集を可能とする画像であり、例えば画像処理装置10の最大スペックの画像である。最大スペックは、例えばフルカラー、最大解像度などである。画像処理手段66は、汎用画像からアプリの各設定値でのプレビュー画像を作成することもできる。また、画像処理手段66は、作成した画像の画像管理を行う。
【0035】
エンジン管理部63は、原稿の読み取り等の制御を行う。ユーザ管理部64は、ユーザ認証やスキャナ送信先の管理を行う。送信管理部65は、画像処理装置10から他機器へのデータ送信を制御する。
【0036】
表示手段70は、後述する画面作成手段74により作成されたホーム画面やジョブ実行画面を表示する。ホーム画面は、標準搭載アプリ20のショートカットアイコン、マクロのショートカットアイコン、Webページのショートカットアイコン、拡張アプリ40のショートカットアイコンなどの一覧を表示する画面である。ショートカットアイコンは、アプリやWebページやマクロを呼ぶ出すためのUI部品である。
【0037】
ジョブ実行画面は、例えば、アプリのショートカットアイコンの一覧と、読み取った画像のプレビュー画像とを表示する画面である。ジョブ実行画面は、ショートカットアイコンの一覧を含まなくてもよい。
【0038】
また、表示手段70は、標準搭載アプリ20の操作画面、拡張アプリ40の操作画面、又はWebブラウザ30によるWebページを表示する。
【0039】
入力手段71は、ホーム画面内のショートカットアイコン(単に、アイコンとも呼ぶ)への押下を検知する。アイコンへの押下は、そのアイコンに対する操作要求として入力手段71が受け付ける。また、入力手段71は、標準搭載アプリ20、拡張アプリ40の操作画面からの入力、Webページからの入力を受け付ける。
【0040】
画面制御手段72は、入力手段71から要求されたホーム画面のアイコンに応じて各標準搭載アプリ20、拡張アプリ40、Webブラウザ30の中から画面表示オーナーを判断し、オーナーに対して画面表示要求を出す。画面制御手段72は、拡張アプリ40の状態やホーム画面編集などによるアイコン配置情報の修正を行う。アイコン配置情報は後述する。
【0041】
また、画面制御手段72は、所定のトリガにより、画面作成手段74に対し、ホーム画面の作成要求を行う。所定のトリガは、例えば、電源のON、ホーム画面を表示することを示すボタンの押下などである。
【0042】
画面制御手段72は、ホーム画面の表示中に、原稿の読み取りを示すボタンが押下された場合には、画像作成制御手段75に対して汎用画像の作成及びプレビュー画像の作成を要求し、画面作成手段74に対して画面切替を要求する。つまり、画面制御手段72は、ホーム画面に関する制御を行う。
【0043】
また、画面制御手段72は、マクロのアイコンが押下された場合、原稿の読み取りが開始されているか否かを判定する。画面制御手段72は、判定結果に基づいて、プレビュー画像の作成を要求するか、アプリの操作画面の表示を要求するかを判断する。
【0044】
画面情報記憶手段73は、ホーム画面に表示されるアイコンのアイコン画像情報、アイコン配置情報を記憶する。アイコン配置情報は、通常のアイコン配置情報と、ジョブ用のアイコン配置情報とがある。アイコン画像情報及びアイコン配置情報は、ホーム画面の画面情報である。ホーム画面の画面情報については後述する。
【0045】
通常のアイコン配置情報は、ホーム画面のアイコンなどのレイアウトを示す情報であり、ジョブ用のアイコン配置情報は、ジョブ実行画面のプレビュー画像、アイコンなどのレイアウトを示す情報である。
【0046】
画面作成手段74は、画面制御手段72からホーム画面の作成要求を受けると、画面情報記憶手段73から取得したアイコン画像情報、通常のアイコン配置情報を基にホーム画面を作成する。
【0047】
また、画面作成手段74は、画面制御手段72から画面切替要求を受けた場合、画面情報記憶手段73から取得したジョブ用のアイコン配置情報に基づき、プレビュー画像を含むジョブ実行画面を作成する。
【0048】
画像作成制御手段75は、汎用画像の作成を制御する。例えば、画像作成制御手段75は、画面制御手段72から汎用画像及び/又はプレビュー画像の作成を要求されると、画像処理手段66に対し、画像作成を要求する。
【0049】
なお、拡張アプリ制御手段45は、従来は拡張アプリ専用の画面を出していたが、本実施例では拡張アプリ制御手段45では専用の画面は出さない。また、本実施例では、画面制御手段72において、拡張アプリ40、標準搭載アプリ20、Webブラウザ30を含めた全てのアプリへの画面遷移を管理する。
【0050】
なお、標準搭載アプリ20、Webブラウザ30、拡張アプリ40、各管理部61〜65、画面制御手段72、画面作成手段74、画像作成制御手段75、拡張アプリ制御手段45は、CPU111、ワークメモリとしてのRAM112、各種プログラムを保持するHDD114などにより実現されうる。また、設定値情報記憶手段25、URL情報記憶手段31、画面情報記憶手段73は、ROM113などにより実現されうる。表示手段70及び入力手段71は、操作パネル15などにより実現されうる。
【0051】
<データ構造>
次に、本実施例で用いる各種データのデータ構造について説明する。画面情報記憶手段73は、アイコン画像情報、アイコン配置情報を記憶する。図3は、アイコン画像情報の一例を示す図である。
【0052】
図3に示すアイコン画像情報は、アイコンIDとアイコンの画像データとが対応付けられる。アイコンの画像データは、予め登録されている画像データや、後から追加された画像データなどである。アイコンの画像データが追加された場合、アイコンIDは、例えば画面制御手段72により自動で割り当てられる。
【0053】
図4は、アイコン配置情報の一例を示す図である。図4に示す通常のアイコン配置情報は、アイコンの配置IDに対して、ホーム画面での座標、アイコン画像データと対応するアイコンID、画面を表示するオーナーを特定する表示画面オーナーID、標準搭載アプリ20についてはマクロの各設定値(ある場合のみ)の設定値番号、及びWebブラウザ30についてはURL番号を保持するデータ構造となっている。
【0054】
また、新規に拡張アプリ40がインストールされる場合、画面制御手段72が、使用している配置IDの最大値をインクリメントした値を、配置IDとして割り当てる。座標は、空いている所定位置の座標がアイコン配置情報に追加され、表示画面オーナーIDは、拡張アプリ40が最初から保持している新規IDがアイコン配置情報に追加される。
【0055】
アイコンIDは、拡張アプリ40で用意されたアイコンがあれば、使用しているアイコンIDの最大値をインクリメントしてアイコンIDを割り当て、アイコン画像情報も更新する。アイコンがなければシステムデフォルトのアイコンIDが割り当てられる。
【0056】
図4に示すように、標準搭載アプリ20と拡張アプリ40のアイコンが同じ一覧画面に表示されるようになる。例えば、配置IDが「004」の標準搭載アプリ20のスキャナアプリ22と、配置IDが「005」の拡張アプリ40のSDKコピーアプリ41とが同じ一覧画面に表示される。また、同じコピーアプリ21であっても、マクロ機能の設定値が異なれば、異なるアイコンが表示されるようになる。例えば、配置IDが「007」のコピーアプリ21と、配置IDが「008」のコピーアプリ21が異なるアイコンとなる。
【0057】
次に、設定値情報記憶手段25に記憶される、標準搭載アプリ20のマクロ機能の設定値について説明する。図5は、コピーアプリ21の設定値の一例を示す図である。
【0058】
図5に示すように、設定値情報は、各設定値番号に対して、登録名称と設定値を予めユーザが登録する。設定値番号が、ホーム画面のアイコン配置情報(図4参照)に対応付けられている。
【0059】
例えば、設定値番号「1」のマクロ機能は、登録名称が「集約印刷」であり、設定値についてカラー「フルカラー」、給紙トレイ「A4横」、原稿種類「写真」、セット方向「読める向き」、濃度「普通」、両面集約分割「集約」、変倍「71%」、仕上げ「ソート」が設定されている。
【0060】
次に、URL情報記憶手段31に記憶される、URL情報について説明する。図6は、URL情報の一例を示す図である。図6に示すように、URL番号に対して、登録名称とURLを予めユーザが登録する。URL番号が、ホーム画面のアイコン配置情報に対応付けられている(図4参照)。
【0061】
例えば、URL番号「1」は、登録名称が「AAAホームページ」、URLが「http://www.AAA.co.jp/」が対応付けられている。
【0062】
<ホーム画面例及びホーム画面からの基本的な画面遷移例>
次に、ホーム画面例やホーム画面からの基本的な画面遷移例について説明する。図7は、ホーム画面の一例を示す図である。図7に示すように、ホーム画面の1画面内に、標準搭載アプリ20(コピー、スキャナ、プリンタ)、拡張アプリ40(typeCのSDKコピー、typeJのSDK簡単スキャナ)、標準搭載アプリ20のマクロ(スキャナのA3送信設定、コピーの白黒設定、コピーの両面A4設定)、Webブラウザ30のURL(AAAのホームページ、BBBのホームページ)、に対するショートカットアイコンが配置される。
【0063】
図7に示すホーム画面内の各アイコンが押下されると、該当するアプリケーションの操作画面や、Webページ、マクロの各設定値を設定した状態でのアプリケーションの操作画面が表示される。アイコンが1画面内に収まらない場合は、右下のページ送りボタン100が押下されることで次ページに画面遷移できる。
【0064】
次に、ホーム画面からの基本的な画面遷移例について説明する。図8は、画面遷移の一例を示す図である。図8に示すように、ホーム画面201から左上のコピーアイコンが押下されると、コピーアプリ画面202が表示される。また、ホーム画面201からAAAホームページのアイコンが押下されると、AAAホームページ画面203が表示される。これにより、各アプリのアイコン一覧が表示されたホーム画面から、一つの操作(アイコン押下)により各機能の画面を表示することができ、ユーザの負担を減らすことができる。これらの画面遷移の制御は、画面制御手段72が行う。
【0065】
《ホーム画面の表示処理》
次に、実施例における画像処理装置10のホーム画面の表示動作について説明する。図9は、ホーム画面を表示するまでの処理の一例を示すシーケンス図である。
【0066】
(画面情報の取得)
図9に示すステップS101で、画面制御手段72は、所定のトリガにより、画面情報記憶手段73に対し、画面情報の取得を要求する。所定のトリガは、例えば、画像処理装置10の起動時、又は入力手段71からホーム画面の表示要求がされた時などである。
【0067】
S102で、画面制御手段72は、画面情報記憶手段73からアイコン配置情報と、アイコン画像情報とを取得する。次に、画面制御手段72は、ステップS103以降で、アイコン配置情報に基づいて、対象となる各オーナーモジュールに対して配置ID単位やアプリ機能単位で状態確認を行う。
【0068】
(標準搭載アプリへの確認)
ステップS103で、画面制御手段72は、標準搭載アプリ20に対して、設定値番号をパラメータとし、状態確認要求を出す。
【0069】
ステップS104で、標準搭載アプリ20は、設定値情報記憶手段25に対し、設定値名称の取得を要求する。
【0070】
ステップS105で、標準搭載アプリ20は、設定値情報記憶手段25から設定値番号をキーにして、設定値名称を取得する。標準搭載アプリ20は、キーとなる設定値番号がなければこのマクロ機能は利用できないと判定し、設定名称が取得できればこのマクロ機能は利用できると判定する。
【0071】
ステップS106で、画面制御手段72は、標準搭載アプリ20から、設定値情報の利用可否と、設定値名称を取得する。
【0072】
ステップS107で、画面制御手段72は、取得した情報に基づき、アイコン配置情報を更新する。例えば、画面制御手段72は、設定値情報に、キーとなる設定値番号がない場合、その設定値情報については、アイコン配置情報から削除する。なお、キーとなる設定情報が全て利用可能であれば、アイコン配置情報は更新されない。
【0073】
(Webブラウザへの確認)
ステップS108で、画面制御手段72は、Webブラウザ30に対して、URL番号をパラメータとして状態確認要求を出す。
【0074】
ステップS109で、Webブラウザ30は、URL情報記憶手段31に対し、URL名称の取得を要求する。
【0075】
ステップS110で、Webブラウザ30は、URL情報記憶手段31からURLの名称を取得する。Webブラウザ30は、要求したURLがURL情報記憶手段31になければ、このURLは利用できないと判定し、URLの名称が取得できれば、このURLは利用できると判定する。
【0076】
ステップS111で、画面制御手段72は、Webブラウザ30からURLの利用可否と、URLの名称を取得する。
【0077】
ステップS112で、画面制御手段72は、取得した情報に基づき、アイコン配置情報を更新する。例えば、画面制御手段72は、URLの利用が不可であれば、このURLをアイコン配置情報から削除する。
【0078】
(拡張アプリへの確認)
ステップS113で、画面制御手段72は、拡張アプリ制御手段45に対し、拡張アプリ40のインストール状態を確認する。
【0079】
ステップS114で、画面制御手段72は、新規にインストールされている拡張アプリ40があった場合、新規の拡張アプリ40が持つ画面表示オーナーIDを取得し、アイコン配置情報に新規追加する。また、新規の拡張アプリ40が、アイコン画像データを持っている場合は、拡張アプリ制御手段45を介して画面制御手段72はアイコン画像データを取得し、アイコン画像情報に新規追加する。
【0080】
ステップS115で、画面制御手段72は、拡張アプリ40に対し、状態確認要求を行う。
【0081】
ステップS116で、画面制御手段72は、拡張アプリ40から、拡張アプリ40の利用可否を取得する。このとき、拡張アプリ40がアンインストールされていれば、利用不可となる。
【0082】
ステップS117で、画面制御手段72は、アイコン配置情報の更新を行う。拡張アプリ40が利用不可であれば、その拡張アプリ40の情報をアイコン配置情報から削除し、新規に拡張40アプリがインストールされていれば、その拡張アプリ40の情報をアイコン配置情報に追加する。
【0083】
(ホーム画面作成)
ステップS118で、画面制御手段72は、画面作成手段74に対して画面作成を要求する。
【0084】
ステップS119で、画面作成手段74は、取得した情報や、アイコン配置情報に基づき、ホーム画面を作成する。このとき、画面作成手段74は、取得した設定値名称やURL名称をホーム画面の各アイコンの下方に配置する。
【0085】
ステップS120で、画面作成手段74は、作成したホーム画面を表示手段70に出力する。表示手段70は、ホーム画面を表示する。
【0086】
なお、設定値名称やURL名称を表示する場合は、各記憶手段の登録状況によって随時変化するため、画面制御手段72は名称取得を行う。一方、標準アプリ名称(コピー、スキャナ、プリンター、FAX)、拡張アプリ名称(SDKコピー、SDK簡単スキャナ)については事前に名称が設定されているものとする。
【0087】
以上のようにして、各種アプリケーションやマクロやWebページのアイコン一覧を含むホーム画面が表示される。以下では、このホーム画面が表示されている状態から、原稿の読み取りを行う処理について説明する。
【0088】
<ホーム画面の表示中に原稿を読み取る処理>
次に、ホーム画面の表示中に原稿を読み取る処理について説明する。本実施例では、ホーム画面からアプリケーションの操作画面に遷移しなくても、原稿の読み取り処理が可能になる。つまり、ユーザの操作数を減らすことができ、ユーザビリティが向上する。
【0089】
《ホーム画面から読み取りジョブを開始した場合の画面遷移》
ホーム画面から読み取りジョブを開始すると、例えば図10に示すような画面遷移が可能になる。
【0090】
図10は、ホーム画面から読み取りジョブを開始した場合の画面遷移の一例を示す図である。
(1)通常のホーム画面を表示
まず、通常のホーム画面301が表示されている状態で、原稿がセットされ、読み取りを示すボタン(例えばスタートボタン)が押下されたことを入力手段71が検知したとする。このボタンの押下が、読み取りジョブのスタートを示す。
【0091】
(2)ジョブ実行画面を表示
次に、読み取りジョブが開始すると、画面制御手段72は、ホーム画面からジョブ実行画面302に切り替わるよう制御する。ジョブ実行画面302は、通常のホーム画面に含まれるアイコンのうち、読み取りジョブに関係するアイコンが表示される領域321と、プレビュー画像を表示する領域322とを有する。領域321には、読み取りジョブと関係がないWebページのアイコンが削除されている。ジョブ実行画面302では、汎用画像の作成が完了しておらず、領域322には、「Please Wait・・・」が表示される。ジョブ実行画面は、画面作成手段74により作成される。
【0092】
(3)汎用画像のプレビュー画像を表示
次に、汎用画像の作成が完了した場合、画面作成手段74は、汎用画像のプレビュー画像331が領域322に表示されるようジョブ実行画面を更新する。これにより、ユーザは、プレビューボタンなどを押下しなくても、原稿がどのように読み取られたかを容易に把握することができる。
【0093】
(4)「2in1コピー」選択時に編集結果のプレビュー画像を表示
次に、「2in1」コピーが押下されて選択されると、画像処理手段66は、「2in1」コピーで画像編集した結果のプレビュー画像341を作成する。画面作成手段74は、このプレビュー画像341が領域322に表示されるようジョブ実行画面を更新する。これにより、ユーザは、1操作で、そのアプリを実行した場合の編集結果を容易に把握することができる。
【0094】
《ジョブ実行画面》
図11は、ジョブ実行画面の構成例を示す図である。図11に示すように、ジョブ実行画面は、ショートカットアイコンの表示領域を示す領域321、プレビュー画像の表示領域を示す領域322を含む。ジョブ実行画面のレイアウト情報は、ジョブ実行用のアイコン配置情報として、画面情報記憶手段73に記憶される。
【0095】
ここで、画面作成手段74は、ジョブ実行画面に配置する対象として選択されたアイコンを、領域321の001の位置から順番に表示されるようにする。
【0096】
次に、画面作成手段74が、通常のアイコン配置情報から、ジョブ実行用のアイコン配置情報を作成する処理について説明する。
【0097】
図12は、ジョブ実行用のアイコン配置情報の作成を説明するための図である。画面作成手段74は、図12に示す通常のアイコン配置情報401から、ジョブ実行用のアイコン配置情報402を作成する。このとき、読み取りジョブに関係ないアイコン配置情報401の配置ID「005」「007」「009」は、削除される。
【0098】
画面作成手段74は、アイコン配置情報401で削除されずに残ったアイコンを、ジョブ実行用のアイコン配置情報に順に挿入していく。その結果、作成されたジョブ実行用のアイコン配置情報402が、図12に示すアイコン配置情報である。
【0099】
画面作成手段74は、ジョブ実行用のアイコン配置情報に基づいて、領域321にアイコンを配置する。また、画面作成手段74は、領域322には画像処理手段66により作成されたプレビュー画像を配置する。これにより、図11に示すようなジョブ実行画面が構成される。
【0100】
《ジョブ実行画面の表示処理》
次に、実施例における画像処理装置10のジョブ実行画面の表示動作について説明する。図13は、図10に示す画面遷移における画像処理装置10の処理の一例を示すシーケンス図である。
【0101】
(初期のジョブ実行画面の表示)
ステップS201で、入力手段71は、ホーム画面の表示中に、原稿がセットされ、スタートボタンの押下を検知すると、原稿の読取要求であると判断し、画面制御手段72に読取ジョブのスタートを指示する。
【0102】
ステップS202で、画面制御手段72は、読取ジョブのスタート指示を受けると、画像作成制御手段75に対し、汎用画像とプレビュー画像の作成を指示する。
【0103】
ステップS203で、画像作成制御手段75は、画面制御手段72から作成要求を受けると、エンジン管理部63に対し、原稿の読み取りを指示する。
【0104】
ステップS204で、エンジン管理部63は、スキャナ12を制御し、原稿を読み取り、画像データを生成する。生成された画像データ(スキャンデータ)は、メモリ管理部62に保持される。エンジン管理部63は、原稿の画像データを生成すると、その旨の応答を画像作成制御手段75に通知する。
【0105】
ステップS205で、画像作成制御手段75は、画像処理手段66に対し、汎用画像の作成を指示する。
【0106】
ステップS206で、画像処理手段66は、画像作成制御手段75から汎用画像の作成を指示されると、原稿の画像データから汎用画像を作成する。汎用画像は、前述した通り、後に画像編集が可能なように装置の最大スペックで作成される。このとき、画像処理手段66は、表示用に汎用画像のプレビュー画像も作成する。
【0107】
ステップS207で、画像処理手段66は、画像の作成が完了した場合、その旨の応答を画像作成制御手段75に通知する。
【0108】
ステップS208で、画像作成制御手段75は、画面制御手段72に対し、画像の作成が完了したことを示す応答を通知する。
【0109】
ここで、ステップS202の指示と平行して、画面制御手段72は、ステップS209の指示を行う。
【0110】
ステップS209で、画面制御手段72は、画面作成手段74に対し、ホーム画面からジョブ実行画面への切替を指示する。
【0111】
ステップS210で、画面作成手段74は、画面情報記憶手段73に対し、ジョブ実行用のアイコン配置情報の取得を要求する。
【0112】
ステップS211で、画面作成手段74は、画面情報記憶手段73からジョブ実行用のアイコン配置情報を取得する。画面作成手段74は、このとき、通常のアイコン配置情報の表示画面オーナーIDから、読み取りジョブに関係があるアイコンだけを抽出する。つまり、Webページのアイコンが削除される。画面作成手段74は、抽出したアイコンを、ジョブ実行用のアイコン配置情報に挿入する(図12のアイコン配置情報402参照)。
【0113】
ステップS212で、画面作成手段74は、ジョブ実行用のアイコン配置情報に基づいて、アイコンを領域321に配置する。また、画面作成手段74は、プレビュー画像が作成中の場合、領域322に「Please Wait・・・」などのメッセージを表示するようにする(図10(2)参照)。
【0114】
(プレビュー画像表示)
ステップS213で、画面制御手段72は、画面作成手段74に対し、プレビュー画像の表示を指示する。
【0115】
ステップS214で、画面作成手段74は、ジョブ実行画面の領域322にプレビュー画像を配置し、ジョブ実行画面にプレビュー画像を表示させる(図10(3)参照)。
【0116】
なお、画像の受け渡しは全て画像を示すIDで行われ、画像自体はメモリ管理部62に問い合わせることで取得することができる。
【0117】
(「2in1コピー」マクロ選択時のプレビュー画像表示)
ステップS215で、入力手段71は、ホーム画面で「2in1コピー」マクロの押下を検知すると、「2in1コピー」マクロを示す情報を画面制御手段72に通知する。
【0118】
ステップS216で、画面制御手段72は、画面情報記憶手段73に対し、アイコン配置情報の取得を要求する。
【0119】
ステップS217で、画面制御手段72は、画面情報記憶手段73からアイコン配置情報を取得する。
【0120】
ステップS218で、画面制御手段72は、アイコン配置情報の表示オーナーIDと設定値番号とを検知し、画像作成制御手段75に対し、プレビュー画像の作成を指示する。
【0121】
ステップS219で、画像作成制御手段75は、表示画面オーナーIDが示すコピーアプリ21に対し、設定値番号を通知して、この設定値番号が示すマクロの各設定値を取得するよう要求する。
【0122】
ステップS220で、コピーアプリ21は、設定値情報記憶手段25に対し、設定値番号が示すマクロの各設定値を取得するよう要求する。
【0123】
ステップS221で、コピーアプリ21は、設定値情報記憶手段25からマクロの各設定値を取得する。
【0124】
ステップS222で、コピーアプリ21は、取得した各設定値を画像処理手段66に通知して、プレビュー画像の作成を指示する。
【0125】
ステップS223で、画像処理手段66は、通知された各設定値を用いて汎用画像を編集し、このマクロを実行した場合のプレビュー画像を作成する。
【0126】
ステップS224で、画像処理手段66は、作成したプレビュー画像のIDを含む応答をコピーアプリ21に通知する。
【0127】
ステップS225で、コピーアプリ21は、画像作成制御手段75に対し、画像作成完了の応答を通知する。
【0128】
ステップS226で、画像作成制御手段75は、画面制御手段72に対し、プレビュー画像のIDを含む応答を通知する。
【0129】
ステップS227で、画面制御手段72は、画面作成手段74に対し、プレビュー画像のIDを通知すると共に、プレビュー画像の表示を指示する。
【0130】
ステップS228で、画面作成手段74は、取得したプレビュー画像のIDを用いてメモリ管理部62からプレビュー画像を取得し、領域322に配置する。これにより、ジョブ実行画面に、マクロを実行した場合のプレビュー画像を表示することができる。
【0131】
《画面制御手段の判定処理》
次に、画面制御手段72における指示の判定処理について説明する。図14は、画面制御手段72における指示の判定処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す処理で画面制御手段72は、押下されたアイコンが、アプリのアイコンか、マクロのアイコンかにより指示を変える。また、画面制御手段72は、マクロのアイコンの場合でも原稿の読み取りが開始されているか否かにより指示を変える。
【0132】
ステップS301で、画面制御手段72は、ホーム画面のショートカットアイコンが押下されたことを入力手段71により通知される。
【0133】
ステップS302で、画面制御手段72は、画面情報記憶手段73から取得したアイコン配置情報を参照して、押下されたショートカットアイコンがアプリのマクロアイコンであるか否かを判定する。
【0134】
押下されたショートカットアイコンがアプリのマクロアイコンであれば(S302−YES)ステップS304に進み、押下されたショートカットアイコンがアプリのマクロアイコンでなければ(ステップS302−NO)ステップS303に進む。
【0135】
ステップS303で、画面制御手段72は、押下されたショートカットアイコンの表示オーナーであるアプリに対して、アプリの操作画面を表示するよう指示する。
【0136】
なお、画面制御手段72は、表示オーナーがWebブラウザ30の場合は、Webブラウザ30にWebページの表示を指示する。
【0137】
ステップS304で、画面制御手段72は、エンジン管理部63に問い合わせて、スキャナ12による原稿の読み取りが開始されているかを判定する。読み取りが開始されていれば(ステップS304−YES)ステップS305に進み、読み取りが開始されていなければ(ステップS304−NO)ステップS306に進む。
【0138】
ステップS305で、画面制御手段72は、押下されたマクロアイコンを実行した場合のプレビュー画像の作成を画像作成制御手段75に指示する。
【0139】
ステップS306で、画面制御手段72は、押下されたショートカットアイコンの表示オーナーに対し、アプリの操作画面でマクロの各設定値を展開して表示するよう指示する。
【0140】
これにより、原稿の読み取りが開始されているか否かで、マクロの各設定値が展開された操作画面が表示されるよう指示するか、マクロを実行した場合のプレビュー画面が表示されるよう指示するかを変えることができる。
【0141】
《キャンセル処理》
次に、ジョブ実行画面の表示中に、キャンセルボタンを押下したときの処理について説明する。
【0142】
図15は、実施例におけるキャンセル処理の一例を示すシーケンス図である。図15に示すステップS401で、入力手段71は、ジョブ実行画面の表示中に、キャンセルボタンの押下を検知すると、画面制御手段72に対して、キャンセル指示を出す。
【0143】
ステップS402で、画面制御手段72は、作成された汎用画像及びプレビュー画像の削除を画面制御手段72に指示する。
【0144】
ステップS403で、画面制御手段72は、画面作成手段74に対し、ホーム画面への表示切替を指示する。
【0145】
ステップS404で、画面作成手段74は、画面情報記憶手段73に対し、通常のアイコン配置情報の取得を要求する。
【0146】
ステップS405で、画面作成手段74は、画面情報記憶手段73から、通常のアイコン配置情報を取得する。
【0147】
ステップS406で、画面作成手段74は、通常のアイコン配置情報に基づいて、ホーム画面を作成する。これにより、操作パネル15には、ホーム画面が表示される。
【0148】
ステップS407で、画像作成制御手段75は、画像処理手段66に対し、作成した汎用画像及びプレビュー画像を削除するよう指示する。
【0149】
ステップS408で、画像処理手段66は、作成した汎用画像及びプレビュー画像を削除する。
【0150】
ステップS409で、画像処理手段66は、画像作成制御手段75に対し、削除したことを示す応答を通知する。
【0151】
ステップS410で、画像作成制御手段75は、画面制御手段72に対し、削除したことを示す応答を通知する。なお、ステップS403〜406の処理と、ステップS402、S407〜S410の処理とは、並列して行われてもよい。
【0152】
これにより、アプリの操作画面に遷移しなくても、ジョブのキャンセルが可能となり、ユーザビリティが向上する。
【0153】
<複数のプレビュー画像を表示>
次に、複数のプレビュー画像を表示する処理について説明する。ホーム画面の表示中に、複数の原稿を読み取る処理が行われたとする。これは、ホーム画面の表示中に、複数の原稿がセットされ、スタートボタンが押下されることで実現される。
【0154】
この場合、画像処理手段66は、複数の原稿に基づき複数の汎用画像を作成する。また、画像処理手段66は、複数の汎用画像から、プレビュー用に縮小画像を作成してもよい。
【0155】
画面作成手段74は、複数の縮小画像が作成されると、複数の縮小画像を含むジョブ実行画面を作成する。表示手段70は、複数の縮小画像を含むジョブ実行画面を表示する。これにより、複数の画像を一度にサムネイル表示することができる。
【0156】
図16は、サムネイル表示の一例を示す図である。図16に示すように、領域322に、複数の縮小画像が表示される。よって、読み取った画像を複数表示することができるので、プレビューの一覧性を向上させることができる。
【0157】
以上、実施例によれば、ホーム画面の表示中に原稿を読み取ることを可能にし、ユーザビリティを向上させることができる。
【0158】
[変形例]
実施例の画像処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0159】
また、実施例の画像処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施例の画像処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0160】
また、実施例の画像処理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0161】
実施例の画像処理装置で実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU111がHDD114からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段がRAM112上にロードされ、1又は複数の各手段がRAM112上に生成されるようになっている。
【0162】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0163】
10 画像処理装置
11 コントローラ
12 スキャナ
13 プリンタ
14 モデム
15 操作パネル
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 HDD
115 NVRAM
20 標準搭載アプリ
25 設定値情報記憶手段
30 Webブラウザ
31 URL情報記憶手段
40 拡張アプリ
45 拡張アプリ制御手段
62 メモリ管理部
63 エンジン管理部
66 画像処理手段
70 表示手段
71 入力手段
72 画面制御手段
73 画面情報記憶手段
74 画面作成手段
75 画像作成制御手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0164】
【特許文献1】特開2010−114825号公報
【特許文献2】特開2006−203874号公報
【特許文献3】特開2007−235384号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各アプリケーションを呼び出すためのUI部品、前記アプリケーションで予め登録された各設定値が記録されたマクロを呼び出すためのUI部品及びWebページを呼び出すためのUI部品の一覧が表示されるホーム画面の画面情報を記憶する画面情報記憶手段と、
前記画面情報に基づいて前記ホーム画面を作成する画面作成手段と、
前記画面作成手段により作成された前記ホーム画面を表示する表示手段と、
前記ホーム画面の表示中に原稿の読取要求があった場合、画像編集を可能とする画像を示す汎用画像の作成を指示する画像作成制御手段と、
前記画像作成制御手段から前記汎用画像の作成指示を受けると、読み取られた前記原稿のデータから前記汎用画像を作成する画像処理手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記画像処理手段は、
前記汎用画像のプレビュー画像を作成し、
前記画面作成手段は、
前記プレビュー画像を含むジョブ実行画面を作成し、
前記表示手段は、
前記プレビュー画像を含むジョブ実行画面を表示する請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画面作成手段は、
前記汎用画像と関係があるUI部品を判断し、前記汎用画像と関係があるUI部品のみを、前記ジョブ実行画面に含める請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像処理手段は、
前記ジョブ実行画面の表示中に、前記マクロのUI部品が押下された場合、前記マクロの各設定値を設定して実行した場合のプレビュー画像を前記汎用画像から作成する請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記マクロのUI部品が押下された場合、前記原稿の読み取りが開始されているか否かを判定する画面制御手段をさらに備え、
前記画像作成手段は、
前記画面制御手段により前記原稿の読み取りが開始されていると判定された場合、前記マクロの各設定値を設定して実行した場合のプレビュー画像を作成し、
前記表示手段は、
前記画面制御手段により前記原稿の読み取りが開始されていないと判定された場合、前記マクロの各設定値が設定されたアプリケーションの操作画面を表示する請求項2又は3記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画面制御手段は、
前記汎用画像に関するジョブのキャンセルが指示された場合、前記画像作成制御手段に対して前記汎用画像の削除を要求し、前記画面作成手段に対して前記ホーム画面への切替を指示する請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記画像作成制御手段は、
前記ホーム画面の表示中に、複数の原稿の読取要求があった場合、複数の前記汎用画像を作成する指示を行い、
前記画像処理手段は、
前記画像作成制御手段の指示により、縮小されたプレビュー画像を複数の前記汎用画像から作成し、
前記画面作成手段は、
複数の前記縮小されたプレビュー画像を含むジョブ実行画面を作成し、
前記表示手段は、
複数の前記縮小されたプレビュー画像を含むジョブ実行画面を表示する請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
各アプリケーションを呼び出すためのUI部品、前記アプリケーションで予め登録された各設定値が記録されたマクロを呼び出すためのUI部品及びWebページを呼び出すためのUI部品の一覧が表示されるホーム画面の画面情報を、記憶手段から取得する取得ステップと、
取得された前記画面情報に基づいて前記ホーム画面を作成する画面作成ステップと、
作成された前記ホーム画面を表示する表示ステップと、
前記ホーム画面の表示中に原稿の読取要求があった場合、画像編集を可能とする画像を示す汎用画像の作成を指示する画像作成制御ステップと、
前記汎用画像の作成指示があった場合、読み取られた前記原稿のデータから前記汎用画像を作成する画像処理ステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項9】
各アプリケーションを呼び出すためのUI部品、前記アプリケーションで予め登録された各設定値が記録されたマクロを呼び出すためのUI部品及びWebページを呼び出すためのUI部品の一覧が表示されるホーム画面の画面情報を、記憶手段から取得する取得ステップと、
取得された前記画面情報に基づいて前記ホーム画面を作成する画面作成ステップと、
作成された前記ホーム画面を表示する表示ステップと、
前記ホーム画面の表示中に原稿の読取要求があった場合、画像編集を可能とする画像を示す汎用画像の作成を指示する画像作成制御ステップと、
前記汎用画像の作成指示があった場合、読み取られた前記原稿のデータから前記汎用画像を作成する画像処理ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−90299(P2013−90299A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232257(P2011−232257)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】