画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラム
【課題】例えば、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる画像処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、第1オブジェクトと、第1オブジェクトとの間の距離が変化するようにして移動する第2オブジェクト(52)と、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクト(54)が仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクト(54)は第2オブジェクト(52)の移動に従って移動する。そして、第1オブジェクトと、第2オブジェクト(52)又は第3オブジェクト(54)と、の間の距離に基づいて、前記画面における第3オブジェクト(54)の表示出力が制限される。
【解決手段】本発明は、第1オブジェクトと、第1オブジェクトとの間の距離が変化するようにして移動する第2オブジェクト(52)と、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクト(54)が仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクト(54)は第2オブジェクト(52)の移動に従って移動する。そして、第1オブジェクトと、第2オブジェクト(52)又は第3オブジェクト(54)と、の間の距離に基づいて、前記画面における第3オブジェクト(54)の表示出力が制限される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置が知られている。例えば、サッカーゲームを実行するゲーム装置(画像処理装置)では、フィールドを表すフィールドオブジェクトと、サッカー選手を表す選手オブジェクトと、サッカーボールを表すボールオブジェクトと、が配置された仮想3次元空間がゲーム画面に表示される。
【特許文献1】特開2006−110218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、上記のようなサッカーゲームを実行するゲーム装置では、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現したい場合がある。従来、このような表現を行うための方法としては、芝を表す多数の芝オブジェクトをフィールドオブジェクト全体に立てる方法が用いられていた。しかしながら、この方法を用いた場合、フィールドオブジェクト全体に多数の芝オブジェクトを配置しなければならなくなるため、処理負荷が増大してしまう。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0012】
本発明は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトが仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクトが第2オブジェクトの移動に従って移動する。また、第1オブジェクトと、第2オブジェクト又は第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて(又は、第1オブジェクトと、第2オブジェクト又は第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って)、画面における第3オブジェクトの表示出力が制限される。「画面における第3オブジェクトの表示出力を制限する」とは、例えば、第3オブジェクトの全体又は一部を画面に表示しないようにすることや、ユーザにとって第3オブジェクトが認識し難くなる(見難くなる)ようにすることを含む。本発明によれば、例えば、フィールドを表すオブジェクトを「第1オブジェクト」とし、サッカー選手の足(靴)を表すオブジェクトを「第2オブジェクト」とし、芝を表すオブジェクトを「第3オブジェクト」とすることによって、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。また本発明によれば、上記のような表現を行う場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0013】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0014】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0015】
また本発明の一態様では、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0019】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0020】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が所定距離以上である場合に、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0021】
またこの態様では、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が前記所定距離未満である場合に、前記第2オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの一部の表示出力を制限する手段を含むようにしてもよい。
【0022】
また、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0026】
本発明は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトが仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクトが第2オブジェクトの移動に従って移動する。また、第2オブジェクト又は第3オブジェクトの姿勢に基づいて、画面における第3オブジェクトの表示出力が制限される。本発明によれば、例えば、フィールドを表すオブジェクトを「第1オブジェクト」とし、サッカー選手の足(靴)を表すオブジェクトを「第2オブジェクト」とし、芝を表すオブジェクトを「第3オブジェクト」とすることによって、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。また本発明によれば、上記のような表現を行う場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0027】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0028】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0029】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0030】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0031】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0032】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0033】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、画像処理装置の一態様であるゲーム装置に本発明を適用した場合について説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。なお、本発明はゲーム装置以外の画像処理装置にも適用できる。
【0035】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置(画像処理装置)の全体構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11と、モニタ32と、スピーカ34と、光ディスク36(情報記憶媒体)と、を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0036】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28及びコントローラ30を含む。コントローラ30以外の構成要素は家庭用ゲーム機11の筐体内に収容される。
【0037】
マイクロプロセッサ14は図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、光ディスク36又はハードディスク26から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含む。主記憶16には光ディスク36又はハードディスク26から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18及び入出力処理部20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0038】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、画像処理部18はVRAM上に描画されたゲーム画面をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ32に出力する。すなわち画像処理部18は、マイクロプロセッサ14から視点座標系での各ポリゴンの頂点座標、頂点色情報(RGB値)、テクスチャ座標及びアルファ値等を受け取る。そして、それら情報を用いて表示画像を構成する各画素の色情報、Z値(奥行き情報)及びアルファ値等をVRAMの表示用バッファに描画する。このとき、VRAMにはテクスチャ画像が予め書き込まれており、各テクスチャ座標により特定されるテクスチャ画像中の領域が、それらテクスチャ座標に対応する頂点座標により特定されるポリゴンにマッピング(貼付)されるようになっている。こうして生成される表示画像は所定タイミングでモニタ32に出力される。
【0039】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36又はハードディスク26からサウンドバッファに読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ34から出力する。通信インタフェース28はインターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0040】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。
【0041】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。なお、コントローラ30は家庭用ゲーム機11に有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。
【0042】
ゲーム装置10では、光ディスク36又はハードディスク26から読み出されるプログラムによって、例えばサッカーゲームが実行される。
【0043】
主記憶16には仮想3次元空間が構築される。図2は仮想3次元空間の一例を示す。図2に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すフィールドオブジェクト42(第1オブジェクト)が配置される。フィールドオブジェクト42上には、ゴールを表すゴールオブジェクト44と、サッカー選手を表す選手オブジェクト46と、サッカーボールを表すボールオブジェクト48と、が配置される。選手オブジェクト46はユーザの操作又は所定のアルゴリズムに従って仮想3次元空間40内で動作し、ボールオブジェクト48はユーザの操作又は所定のアルゴリズムに従って仮想3次元空間40内を移動する。図2では省略されているが、22体の選手オブジェクト46がフィールドオブジェクト42上に配置される。また図2では各オブジェクトが簡略化されている。
【0044】
各オブジェクトにはテクスチャ画像がマッピングされる。例えば、フィールドオブジェクト42には芝目、ゴールライン43やタッチライン45等が描かれたテクスチャ画像がマッピングされる。また例えば、選手オブジェクト46には、サッカー選手の顔が描かれたテクスチャ画像や靴が描かれたテクスチャ画像等がマッピングされる。
【0045】
選手オブジェクト46の各頂点(すなわち、選手オブジェクト46を構成する複数のポリゴンの各頂点)の位置は、選手オブジェクト46の代表点を原点とするローカル座標系で管理される。なお、選手オブジェクト46の代表点の位置はワールド座標系(図2に示すWxWyWz座標系)で管理される。選手オブジェクト46の各頂点のワールド座標値は、代表点のワールド座標値と、各頂点のローカル座標値と、に基づいて特定される。ボールオブジェクト48の各頂点の位置についても同様である。
【0046】
選手オブジェクト46内には複数のスケルトンが設定される。スケルトンは、関節部分に相当するジョイントと、ジョイント間を接続するボーンと、を含んで構成される。各ジョイントやボーンには、選手オブジェクト46の構成要素であるポリゴンの頂点の少なくとも一部が関連づけられる。ジョイントやボーンの状態(回転角度や位置等)が変化した場合、そのジョイントやボーンに関連づけられた頂点がそのジョイントやボーンの状態変化に基づいて移動し、その結果として、選手オブジェクト46の姿勢が変化する。
【0047】
仮想3次元空間40には仮想カメラ49(視点)も設定される。仮想カメラ49は例えばボールオブジェクト48の移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動する。この仮想カメラ49から仮想3次元空間40を見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。ユーザはこのゲーム画面を見ながら選手オブジェクト46を操作し、自分のチームの得点イベントを発生させることを目指す。
【0048】
以下、上記サッカーゲームにおいて、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減するための技術について説明する。
【0049】
図3は、本実施の形態における選手オブジェクト46が履く靴を表す靴オブジェクト50の一例を示す図である。図3に示すように、靴オブジェクト50は靴本体オブジェクト52(第2オブジェクト)と芝オブジェクト54(第3オブジェクト)とを含む。靴本体オブジェクト52は立体オブジェクトであり、靴本体オブジェクト52内は空洞である。芝オブジェクト54はフィールドオブジェクト42に関連する表示出力を行うためのオブジェクトであり、フィールド上に生えた芝を表すためのオブジェクトである。芝オブジェクト54は板状のオブジェクトであり、靴本体オブジェクト52の底面に対して垂直に配置される。芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52に基づく位置に配置され、靴本体オブジェクト52の移動に従って移動する。靴本体オブジェクト52及び芝オブジェクト54の各頂点(すなわち、靴本体オブジェクト52及び芝オブジェクト54の構成要素であるポリゴンの各頂点)の位置はローカル座標系で管理される。なお以下では、芝オブジェクト54の、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aに対応する部分54aのことを「第1部分」と記載する。また、芝オブジェクト54の、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bに対応する部分54bのことを「第2部分」と記載する。
【0050】
選手オブジェクト46が走行等の動作を行う場合、靴本体オブジェクト52は、フィールドオブジェクト42に接したり、フィールドオブジェクト42から離れたりしながら移動する。すなわち、靴本体オブジェクト52は、フィールドオブジェクト42との間の距離が変化するようにして移動する。本実施の形態では、靴本体オブジェクト52の移動に伴って、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。言い換えれば、フィールドオブジェクト42から靴本体オブジェクト52(又は芝オブジェクト54)までの高さの変化に伴って、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合、芝オブジェクト54の全体又は一部がゲーム画面に表示される。
【0051】
また本実施の形態では、靴本体オブジェクト52(又は芝オブジェクト54)の姿勢に基づいて、ゲーム画面における芝オブジェクト54の一部の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42につま先側部分52aのみが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54の第1部分54a以外の部分はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42にかかと側部分52bのみが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54の第2部分54b以外の部分はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42につま先側部分52a及びかかと側部分52bが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示される。
【0052】
ここで、ゲーム装置10が記憶するデータについて説明する。例えば、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。より具体的には、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値や、選手オブジェクト46の各頂点のローカル座標値が記憶される。
【0053】
また、選手オブジェクト46に各種動作を行わせるためのモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレーム(例えば1/60秒)ごとの選手オブジェクト46の頂点の位置(ローカル座標値)の変化を定めたデータである。モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレームごとの選手オブジェクト46の姿勢の変化を定めたデータともいうことができる。例えば、モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレームごとの各スケルトンの状態変化を定めたデータである。ゲーム装置10は、モーションデータに従って選手オブジェクト46の頂点の位置を変化させることによって、選手オブジェクト46に各種動作を行わせる。なお以下では、モーションデータに従って選手オブジェクト46の頂点の位置を変化させることを「モーションデータを再生する」と記載する。モーションデータとしては、例えば走行モーションデータ(第2オブジェクト制御データ)が記憶される。走行モーションデータは、両足を交互に上げて走行する動作を選手オブジェクト46に行わせるためのモーションデータであり、選手オブジェクト46が移動する際に再生される。
【0054】
さらに、芝オブジェクト制御データ(第3オブジェクト制御データ)が光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する距離条件と、芝オブジェクト54の各頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなるデータである。または、芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)の姿勢に関する距離条件と、上記の位置制御情報と、を対応づけてなるデータである。
【0055】
図4は芝オブジェクト制御データの一例を示す。図4に示す芝オブジェクト制御データは、「距離条件」及び「姿勢条件」の組み合わせと、「位置制御情報」と、を対応づけてなるデータである。図4における「距離条件」は、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かの条件である。なお、ここでは、「距離条件」が、靴本体オブジェクト52とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する条件になっているが、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52に従動するため、「距離条件」は、芝オブジェクト54とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する条件としてもよい。「姿勢条件」は、靴本体オブジェクト52の姿勢に関する条件である。図4における「姿勢条件」は、靴本体オブジェクト52がどのような姿勢でフィールドオブジェクト42に接しているかの条件である。なお、ここでは、「姿勢条件」が、靴本体オブジェクト52の姿勢に関する条件になっているが、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52の底面に対して垂直に配置されるため(すなわち、芝オブジェクト54の姿勢と靴本体オブジェクト52の姿勢は一定の関係を有するため)、「姿勢条件」は、芝オブジェクト54の姿勢に関する条件としてもよい。また、図4における「位置制御情報」は、例えば芝オブジェクト54の各頂点のローカル座標値を取得するための情報である。「位置制御情報」としては、例えば、芝オブジェクト54の各頂点の、靴本体オブジェクト52(靴本体オブジェクト52の代表点及び代表方向)に対する相対的な位置を選手オブジェクト46のローカル座標系で示す情報が記憶される。
【0056】
図4に示す芝オブジェクト制御データでは、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合と、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合と、の位置制御情報が定められている。図5〜図7は位置制御情報の内容について説明するための図である。なお図5〜図7において、芝オブジェクト54の点線で表された部分は靴本体オブジェクト52内に含まれていることを示している。
【0057】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合の位置制御情報(第1の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52内に含まれるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図5参照)。
【0058】
一方、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報としては、(1)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合と、(2)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、(3)靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、の靴本体オブジェクト52の3種類の姿勢に対応する位置制御情報が定められている。
【0059】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第2の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0060】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)のみが靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図6参照)。
【0061】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)のみが靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図7参照)。
【0062】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図8はゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうち、本発明に関連するものを主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36又はハードディスク26に記憶されるプログラムに従って、図8に示す処理を実行する。
【0063】
図8に示すように、マイクロプロセッサ14は各選手オブジェクト46やボールオブジェクト48の状態を更新する(S101)。例えば、各選手オブジェクト46やボールオブジェクト48の代表点のワールド座標値が、プレイヤの操作又は所定のアルゴリズムに従って更新される。また例えば、選手オブジェクト46のスケルトンの状態(回転角度や位置)がモーションデータに従って更新される。すなわち、現在フレームにおけるスケルトンの状態がモーションデータから取得され、選手オブジェクト46のスケルトンの状態がその状態に設定される。その結果、選手オブジェクト46の各頂点のローカル座標値も更新されることになる。なお、芝オブジェクト54の各頂点の位置(ローカル座標値)は下記に説明する処理(S102〜S108)によって更新される。
【0064】
S101の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(制限手段)は下記に説明する処理(S102〜S108)を各選手オブジェクト46ごとに実行する。また、下記に説明する処理(S102〜S108)は、左足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54と、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54と、の両方に対してそれぞれ実行される。
【0065】
まず、マイクロプロセッサ14は、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S102)。このステップの処理では、つま先側部分52aの底面に設定される第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。具体的には、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離(すなわち、第1基準点と、第1基準点からフィールドオブジェクト42への垂線の足と、の間の距離)が0であるか否かが判定される。この距離が0である場合、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定され、この距離が0より大きい場合、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定される。そして、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接している場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。なお、第1基準点とフィールドオブジェクト42とが十分に近付いている場合には、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定されるようにしてもよい。すなわち、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下であるか否かが判定されるようにしてもよい。そして、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下である場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定し、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下である場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していないと判定するようにしてもよい。またS102の処理では、かかと側部分52bの底面に設定される第2基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かも判定される。この判定は、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する場合と同様に実行される。そして、第2基準点がフィールドオブジェクト42に接している場合、かかと側部分52bがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0066】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接していると判定されなかった場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第1の位置制御情報に基づいて設定する(S103)。上述したように、位置制御情報は、芝オブジェクト54の各頂点の、靴本体オブジェクト52(靴本体オブジェクト52の代表点及び代表方向)に対する相対的な位置を選手オブジェクト46のローカル座標系で示す情報である。このため、このステップの処理では、芝オブジェクト54の各頂点のローカル座標値が、第1の位置制御情報と、靴本体オブジェクト52の代表点のローカル座標値と、靴本体オブジェクト52の代表方向と、に基づいて特定される。なお、このステップの処理が実行された場合、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52内に含まれることになる(図5参照)。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようになる。すなわち、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されないようになる。
【0067】
一方、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、つま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S104)。このステップの処理では、上記の第1基準点及び第2基準点の両方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。第1基準点及び第2基準点の両方がフィールドオブジェクト42に接している場合、つま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0068】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第2の位置制御情報に基づいて設定する(S105)。この場合、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52の外に出される(図3参照)。その結果、芝オブジェクト54全体に関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0069】
一方、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接しているとは判定されなかった場合、すなわち、つま先側部分52aとかかと側部分52bのいずれか一方がフィールドオブジェクト42に接していない場合、マイクロプロセッサ14は、つま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S106)。このステップの処理では、上記の第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。そして、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、つま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0070】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第3の位置制御情報に基づいて設定する(S107)。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aが靴本体オブジェクト52の外に出される(図6参照)。その結果、芝オブジェクト54の第1部分54aに関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴のつま先部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0071】
S106において靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定する。そして、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第4の位置制御情報に基づいて設定する(S108)。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bのみが靴本体オブジェクト52の外に出される(図7参照)。その結果、芝オブジェクト54の第2部分54bに関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴のかかと部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0072】
S102〜S108の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14及び画像処理部18はゲーム画面を更新する(S109)。このステップの処理では、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値や選手オブジェクト46(芝オブジェクト54を含む)の各頂点のローカル座標値等に基づいて、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表す画像がVRAMに生成される。VRAM上に生成された画像はゲーム画面としてモニタ32に表示される。ところで、このとき、芝オブジェクト54の色を、その芝オブジェクト54(又は靴本体オブジェクト52、靴オブジェクト50、選手オブジェクト46)の配置位置に対応するフィールドオブジェクト42上の位置の色に基づいて設定するようにすると好適である。芝オブジェクト54の色と、その芝オブジェクト54の付近のフィールドオブジェクト42の色と、が異なっていると、ユーザに違和感を感じさせてしまうおそれがあるが、このようにすれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように図ることが可能になる。
【0073】
なお、S102,S104又はS106の処理では、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52a又はかかと側部分52bがフィールドオブジェクト42に接しているか否かを、靴本体オブジェクト52内に設定される足スケルトンの状態(回転角度等)に基づいて判定するようにしてもよい。この態様では、芝オブジェクト制御データにおける「姿勢条件」とは、足スケルトンの状態に関する条件ということができる。
【0074】
ところで、芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置(ローカル座標値)の変化を定めたデータとしてもよい。言い換えれば、芝オブジェクト制御データは、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)が再生される場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータとしてもよい。
【0075】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の全体が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に含まれるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図5参照)。
【0076】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の全体が、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0077】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aが、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置され、かつ、それ以外の部分が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図6参照)。
【0078】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bが、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置され、かつ、それ以外の部分が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図7参照)。
【0079】
上記のような芝オブジェクト制御データは、例えば、各モーションデータごとに用意され、各モーションデータに対応づけて記憶される。また、モーションデータと芝オブジェクト制御データとは一体的なデータとしてもよい。
【0080】
また、上記のような芝オブジェクト制御データはモーションデータの再生と同期して再生される。すなわち、選手オブジェクト46の足スケルトンの状態(言い換えれば、靴本体オブジェクト52の各頂点の位置、又は靴本体オブジェクト52の姿勢)がモーションデータに従って変化されるのに同期して、芝オブジェクト54の各頂点の位置が芝オブジェクト制御データに従って変化される。例えば、図8に示す処理では、下記に説明するような処理がS102〜S108の処理の代わりに実行される。すなわち、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置が芝オブジェクト制御データから特定され、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。なお、このような場合においても、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを確認し、その確認結果に基づいて、芝オブジェクト54の全部又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。こうすれば、例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない状態で芝オブジェクト54が表示されてしまうことを防ぐことが可能になる。
【0081】
第1実施形態に係るゲーム装置10では、靴本体オブジェクト52に芝オブジェクト54が従動する。ゲーム装置10によれば、多数の芝オブジェクトをフィールドオブジェクト42全体に配置しなくても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の靴(足)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。すなわち、ゲーム装置10によれば、仮想3次元空間40に配置される芝オブジェクトの数を減らすことが可能になる。その結果、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0082】
またゲーム装置10では、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離によって、芝オブジェクト54の表示出力が制限される。例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、芝オブジェクト54がゲーム画面に表示されなくなる。サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されてしまうと、ユーザに違和感を感じさせてしまう。この点、ゲーム装置10によれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0083】
さらにゲーム装置10では、靴本体オブジェクト52がどのような姿勢でフィールドオブジェクト42に接しているかに基づいて、芝オブジェクト54の一部の表示出力が制限される。例えば、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合には、つま先側部分52aに対応する芝オブジェクト54の第1部分54aのみがゲーム画面に表示され、その他の部分はゲーム画面に表示されなくなる。同様に、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接していない場合には、かかと側部分52bに対応する芝オブジェクト54の第2部分54bのみがゲーム画面に表示され、その他の部分はゲーム画面に表示されなくなる。つまり、靴本体オブジェクト52のうちのフィールドオブジェクト42に接していない部分に対応する芝オブジェクト54の部分についてはゲーム画面に表示されなくなる。サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうと、ユーザに違和感を感じさせてしまう。この点、ゲーム装置10によれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0084】
なお、ゲーム装置10では、芝オブジェクト54の位置が、靴本体オブジェクト52と同じく、選手オブジェクト46のローカル座標系で管理される。このため、選手オブジェクト46が移動した場合(すなわち、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値が更新された場合)、それに応じて、芝オブジェクト54も移動するようになる。すなわち、選手オブジェクト46の移動に従って芝オブジェクト54を移動させるための処理の簡易化が図られている。
【0085】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るゲーム装置について説明する。第2実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成(図1参照)を備える。第2実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様の仮想3次元空間40(図2参照)が主記憶16に構築される。
【0086】
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、靴オブジェクト50は靴本体オブジェク52と芝オブジェクト54とを含む。第1実施形態では、芝オブジェクト54の全体又は一部を靴本体オブジェクト52内に配置することによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようにした。この点、第2実施形態は、芝オブジェクト54の大きさ(高さ又は/及び幅)を変化させることによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限する点で第1実施形態とは異なる。
【0087】
第2実施形態においても、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。また、選手オブジェクト46のモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。
【0088】
また、第1実施形態と同様に、第2実施形態においても芝オブジェクト制御データが記憶される。この芝オブジェクト制御データは、例えば図4に示す芝オブジェクト制御データと同様のデータである。図9及び図10は、第2実施形態の芝オブジェクト制御データにおける位置制御情報について説明するための図である。
【0089】
例えば、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第2の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さ及び幅が所定長(以下「基本長」と記載する。)及び所定幅(以下「基本幅」と記載する。)になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図4参照)。
【0090】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図9参照)。なお、この位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さが基本長になり、かつ、芝オブジェクト54の幅が基本幅よりも短い幅になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定されるようにしてもよい。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54b側の端部の頂点(頂点55c,55d:図4参照)が、第1部分54a側の端部の頂点(頂点55a,55b:図4参照)に近づくように移動するようにして、芝オブジェクト54の幅を短くする。
【0091】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図10参照)。なお、この位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さが基本長になり、かつ、芝オブジェクト54の幅が基本幅よりも短い幅になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定されるようにしてもよい。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54a側の端部の頂点(頂点55a,55b:図4参照)が、第2部分54b側の端部の頂点(頂点55c,55d:図4参照)に近づくように移動するようにして、芝オブジェクト54の幅を短くする。
【0092】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合の位置制御情報(第1の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。
【0093】
第2実施形態に係るゲーム装置10も、第1実施形態に係るゲーム装置10が実行する処理(図8参照)と同様の処理を実行する。
【0094】
すなわち、S103の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第1の位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0になる。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限される。すなわち、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されなくなる。
【0095】
また、S105の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第2の位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の高さ及び幅は基本長及び基本幅になる(図4参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54全体に関して、表示出力の制限が行われない。すなわち、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0096】
また、S107の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第3位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になる(図9参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。すなわち、サッカー選手の靴のつま先部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0097】
また、S108の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第4位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になる(図10参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。すなわち、サッカー選手の靴のかかと部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0098】
なお、第1実施形態と同様、第2実施形態においても、芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータとしてもよい。
【0099】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0となるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。
【0100】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の高さ及び幅が基本長及び基本幅となるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0101】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、かつ、それ以外の部分の高さが0になるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図9参照)。
【0102】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、かつ、それ以外の部分の高さが0になるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図10参照)。
【0103】
第1実施形態に係るゲーム装置10と同様に、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。また、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。さらに、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうことに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0104】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るゲーム装置について説明する。第3実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成(図1参照)を備える。第3実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様の仮想3次元空間40(図2参照)が主記憶16に構築される。
【0105】
また、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、靴オブジェクト50は靴本体オブジェク52と芝オブジェクト54とを含む。第1実施形態では、芝オブジェクト54の全体又は一部を靴本体オブジェクト52内に配置することによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようにした。この点、第3実施形態は、芝オブジェクト54の全体又は一部の透明度を変化させることによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限する点で第1実施形態とは異なる。
【0106】
第3実施形態においても、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。また、選手オブジェクト46のモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。
【0107】
また、第1実施形態と同様に、第3実施形態においても芝オブジェクト制御データが記憶される。ただし、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する距離条件と、芝オブジェクト54の各点(画素又は頂点)の透明度の制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなるデータである。または、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)の姿勢に関する姿勢条件と、上記の透明度制御情報と、を対応づけてなるデータである。
【0108】
図11は、第3実施形態における芝オブジェクト制御データの一例を示す。図11に示す芝オブジェクト制御データは、「距離条件」及び「姿勢条件」の組み合わせと、「α値制御情報」と、を対応づけてなるデータである。図11における「距離条件」や「姿勢条件」は、第1実施形態における芝オブジェクト制御データ(図4参照)の「距離条件」や「姿勢条件」と同様である。「α値制御情報」とは、例えば芝オブジェクト54の各点のα値(透明度)を取得するための情報である。「α値制御情報」としては、例えば、芝オブジェクト54の各点のα値を示す情報が記憶される。
【0109】
図11に示す芝オブジェクト制御データでは、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合と、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合と、のα値制御情報が定められている。また、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報としては、(1)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合と、(2)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、(3)靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、の靴本体オブジェクト52の3種類の姿勢に対応するα値制御情報が定められている。
【0110】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第2のα値制御情報)では、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全不透明に対応する所定値(以下「基本値」と記載する。)に設定される。
【0111】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第3のα値制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が基本値に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0112】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第4のα値制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が基本値に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0113】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合のα値制御情報(第1のα値制御情報)では、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0114】
第3実施形態に係るゲーム装置10も、第1実施形態に係るゲーム装置10が実行する処理(図8参照)と類似の処理を実行する。ただし、第3実施形態における処理は、下記に説明する点で、第1実施形態における処理とは相違する。
【0115】
S101の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置も更新される。例えば、芝オブジェクト54の各頂点の位置は靴本体オブジェクト52の位置に基づいて更新される。なお、第3実施形態では、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータが記憶されるようにしてもよい。言い換えれば、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)が再生される場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータが記憶されるようにしてもよい。このデータとモーションデータとは一体的なデータとしてもよい。この場合、S101の処理では、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置がこのデータから特定され、芝オブジェクト54の各頂点の位置がその位置に設定される。
【0116】
また、S103の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第1のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されなくなる。すなわち、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限される。
【0117】
また、S105の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第2のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全不透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。なお、芝オブジェクト54にテクスチャ画像がマッピングされた際には、芝オブジェクト54の点のうちで、テクスチャ画像内の芝が描かれていない領域に関連付けられた点については、α値が完全透明に対応する値に設定されることになる。
【0118】
また、S107の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第3のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が、完全不透明に対応する値に設定され、それ以外の部分のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。その結果、サッカー選手の靴のつま先部分のみが芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0119】
また、S108の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第4のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が、完全不透明に対応する値に設定され、それ以外の部分のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。その結果、サッカー選手の靴のかかと部分のみが芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0120】
ところで、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度を定義したデータとしてもよい。言い換えれば、芝オブジェクト制御データは、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)を再生した場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度の変化を定義したデータとしてもよい。
【0121】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54のすべての点のα値が、基本値(例えば完全不透明に対応する値)よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0122】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54のすべての点のα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定される。
【0123】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0124】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0125】
上記のような芝オブジェクト制御データは、例えば、各モーションデータごとに用意され、各モーションデータに対応づけて記憶される。また、モーションデータと芝オブジェクト制御データとは一体的なデータとしてもよい。
【0126】
また、上記のような芝オブジェクト制御データはモーションデータの再生と同期して再生される。すなわち、選手オブジェクト46の足スケルトンの状態(言い換えれば、靴本体オブジェクト52の各頂点の位置、又は靴本体オブジェクト52の姿勢)をモーションデータに従って変化されるのに同期して、芝オブジェクト54の各点の透明度が芝オブジェクト制御データに従って変化される。例えば、図8に示す処理では、下記に説明するような処理がS102〜S108の処理の代わりに実行される。すなわち、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度が芝オブジェクト制御データから特定され、芝オブジェクト54の各点の透明度が設定される。なお、このような場合においても、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを確認し、その確認結果に基づいて、芝オブジェクト54の全部又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。こうすれば、例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない状態で芝オブジェクト54が表示されてしまうことを防ぐことが可能になる。
【0127】
第1実施形態に係るゲーム装置10と同様に、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。また、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。さらに、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうことに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0128】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0129】
例えば、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52を囲むようなオブジェクトとしてもよい。また、靴オブジェクト50は複数の芝オブジェクト54が含んで構成されるようにしてもよい。その場合、それら複数の芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52を囲むように配置されるようにしてもよい。
【0130】
また例えば、本発明は、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の靴(足)の一部が隠れる様子を表現する場合以外にも適用することができる。例えば、靴本体オブジェクト52(靴オブジェクト50)と同様にして、ボールオブジェクト48(第2オブジェクト)にも芝オブジェクト54を関連付けるようにすれば、フィールド上に生えた芝によってサッカーボールの一部が隠れる様子を表現することも可能になる。
【0131】
また、本発明はサッカーゲーム以外のゲームにも適用することができる。例えば、キャラクタオブジェクトが仮想3次元空間を移動するアクションゲームやロールプレイングゲーム等にも本発明は適用することができる。例えば、仮想3次元空間に草地又は砂地を表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合には、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に、草又は砂を表すオブジェクト(第3オブジェクト)を芝オブジェクト54と同様にして関連付けるようにすればよい。こうすれば、ゲームキャラクタが草地や砂地の中に足を踏み入れた場合に足が草や砂によって隠れる様子を処理負荷の軽減を図りつつ表現できるようになる。また例えば、仮想3次元空間に沼地又は水たまりを表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合には、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に、泥又は水を表すオブジェクト(第3オブジェクト)を芝オブジェクト54と同様にして関連付けるようにすればよい。こうすることによって、ゲームキャラクタが沼地や水たまりに足を踏み入れた場合に足が泥や水たまりによって隠れる様子を処理負荷の軽減を図りつつ表現できるようになる。なお、例えば、仮想3次元空間に草地又は砂地を表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合において、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に関連付けられるオブジェクト(第3オブジェクト)は草又は砂を表すオブジェクトに限られない。草又は砂を表すオブジェクト以外のオブジェクト(第3オブジェクト)がキャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に関連付けられるようにしてもよい。
【0132】
なお、これまでに説明した例は、いずれも、第1オブジェクト(例えばフィールドオブジェクト42)と、第2オブジェクト(例えば靴本体オブジェクト52)及び第3オブジェクト(例えば芝オブジェクト54)と、が離れた場合に第3オブジェクトの表示出力が制限され、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が近づいた場合に第3オブジェクトの表示出力の制限が解除される例であった。しかしながら、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が近づいた場合に第3オブジェクトの表示出力が制限され、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が離れた場合に第3オブジェクトの表示出力の制限が解除されるようにしてもよい。例えば、フィールド上に設けられた水たまりオブジェクト(第1オブジェクト)と、靴本体オブジェクト(第2オブジェクト)と、が近づいた場合に泥オブジェクト(第3オブジェクト)の表示出力が制限され、水たまりオブジェクトと、靴本体オブジェクトと、が離れた場合に泥オブジェクトの表示出力の制限が解除されるようにしてもよい。こうすれば、ゲームキャラクタが水たまりから足を出した場合に靴に泥がつき、ゲームキャラクタが水たまりに足を入れた場合に、靴についた泥が消える様子を表現できるようになる。また、これまでに説明した例は、いずれも、第2オブジェクト(例えば靴本体オブジェクト52)が、第1オブジェクト(例えばフィールドオブジェクト42)との間の距離が変化するようにして移動する例であった。しかしながら、例えば、第2オブジェクトは第1オブジェクトに接したまま移動するようなオブジェクトであってもよい。このような態様において、第2オブジェクトの姿勢が変化する場合には、第2オブジェクトがどのような姿勢で第1オブジェクトに接しているかによって、第1オブジェクトに関する表示出力を行うための第3オブジェクトの全体又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。
【0133】
また例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たる光ディスク36を介してゲーム装置10に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムをゲーム装置10に配信するようにしてもよい。図12は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図12に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図12に示すように、このプログラム配信システム100はゲーム装置10、通信ネットワーク106、プログラム配信装置108を含む。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含む。プログラム配信装置108はデータベース102、サーバ104を含む。このシステムでは、データベース(情報記憶媒体)102に、光ディスク36に記憶されたプログラムと同様のプログラムが記憶される。そして、ゲーム装置10を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてデータベース102からプログラムを読み出し、それをゲーム装置10に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図3】靴オブジェクトの一例を示す図である。
【図4】芝オブジェクト制御データの一例を示す図である。
【図5】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図6】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図7】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図8】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図9】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図10】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図11】芝オブジェクト制御データの一例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 仮想3次元空間、42 フィールドオブジェクト、43 ゴールライン、44 ゴールオブジェクト、45 タッチライン、46 選手オブジェクト、48 ボールオブジェクト、49 仮想カメラ、50 靴オブジェクト、52 靴本体オブジェクト、52a つま先側部分、52b かかと側部分、54 芝オブジェクト、54a 第1部分、54b 第2部分、100 プログラム配信システム、102 データベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 プログラム配信装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置が知られている。例えば、サッカーゲームを実行するゲーム装置(画像処理装置)では、フィールドを表すフィールドオブジェクトと、サッカー選手を表す選手オブジェクトと、サッカーボールを表すボールオブジェクトと、が配置された仮想3次元空間がゲーム画面に表示される。
【特許文献1】特開2006−110218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、上記のようなサッカーゲームを実行するゲーム装置では、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現したい場合がある。従来、このような表現を行うための方法としては、芝を表す多数の芝オブジェクトをフィールドオブジェクト全体に立てる方法が用いられていた。しかしながら、この方法を用いた場合、フィールドオブジェクト全体に多数の芝オブジェクトを配置しなければならなくなるため、処理負荷が増大してしまう。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0012】
本発明は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトが仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクトが第2オブジェクトの移動に従って移動する。また、第1オブジェクトと、第2オブジェクト又は第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて(又は、第1オブジェクトと、第2オブジェクト又は第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って)、画面における第3オブジェクトの表示出力が制限される。「画面における第3オブジェクトの表示出力を制限する」とは、例えば、第3オブジェクトの全体又は一部を画面に表示しないようにすることや、ユーザにとって第3オブジェクトが認識し難くなる(見難くなる)ようにすることを含む。本発明によれば、例えば、フィールドを表すオブジェクトを「第1オブジェクト」とし、サッカー選手の足(靴)を表すオブジェクトを「第2オブジェクト」とし、芝を表すオブジェクトを「第3オブジェクト」とすることによって、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。また本発明によれば、上記のような表現を行う場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0013】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0014】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0015】
また本発明の一態様では、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0019】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0020】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が所定距離以上である場合に、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0021】
またこの態様では、前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が前記所定距離未満である場合に、前記第2オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの一部の表示出力を制限する手段を含むようにしてもよい。
【0022】
また、本発明に係る画像処理装置は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る画像処理装置の制御方法は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係るプログラムは、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0026】
本発明は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置に関する。本発明では、第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトが仮想3次元空間に配置され、第3オブジェクトが第2オブジェクトの移動に従って移動する。また、第2オブジェクト又は第3オブジェクトの姿勢に基づいて、画面における第3オブジェクトの表示出力が制限される。本発明によれば、例えば、フィールドを表すオブジェクトを「第1オブジェクト」とし、サッカー選手の足(靴)を表すオブジェクトを「第2オブジェクト」とし、芝を表すオブジェクトを「第3オブジェクト」とすることによって、フィールド上に生えた芝によって選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。また本発明によれば、上記のような表現を行う場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0027】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0028】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0029】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0030】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御するようにしてもよい。
【0031】
また本発明の一態様では、前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限するようにしてもよい。
【0032】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【0033】
また本発明の一態様では、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、画像処理装置の一態様であるゲーム装置に本発明を適用した場合について説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。なお、本発明はゲーム装置以外の画像処理装置にも適用できる。
【0035】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置(画像処理装置)の全体構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11と、モニタ32と、スピーカ34と、光ディスク36(情報記憶媒体)と、を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0036】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28及びコントローラ30を含む。コントローラ30以外の構成要素は家庭用ゲーム機11の筐体内に収容される。
【0037】
マイクロプロセッサ14は図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、光ディスク36又はハードディスク26から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含む。主記憶16には光ディスク36又はハードディスク26から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18及び入出力処理部20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0038】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、画像処理部18はVRAM上に描画されたゲーム画面をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ32に出力する。すなわち画像処理部18は、マイクロプロセッサ14から視点座標系での各ポリゴンの頂点座標、頂点色情報(RGB値)、テクスチャ座標及びアルファ値等を受け取る。そして、それら情報を用いて表示画像を構成する各画素の色情報、Z値(奥行き情報)及びアルファ値等をVRAMの表示用バッファに描画する。このとき、VRAMにはテクスチャ画像が予め書き込まれており、各テクスチャ座標により特定されるテクスチャ画像中の領域が、それらテクスチャ座標に対応する頂点座標により特定されるポリゴンにマッピング(貼付)されるようになっている。こうして生成される表示画像は所定タイミングでモニタ32に出力される。
【0039】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36又はハードディスク26からサウンドバッファに読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ34から出力する。通信インタフェース28はインターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0040】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。
【0041】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。なお、コントローラ30は家庭用ゲーム機11に有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。
【0042】
ゲーム装置10では、光ディスク36又はハードディスク26から読み出されるプログラムによって、例えばサッカーゲームが実行される。
【0043】
主記憶16には仮想3次元空間が構築される。図2は仮想3次元空間の一例を示す。図2に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すフィールドオブジェクト42(第1オブジェクト)が配置される。フィールドオブジェクト42上には、ゴールを表すゴールオブジェクト44と、サッカー選手を表す選手オブジェクト46と、サッカーボールを表すボールオブジェクト48と、が配置される。選手オブジェクト46はユーザの操作又は所定のアルゴリズムに従って仮想3次元空間40内で動作し、ボールオブジェクト48はユーザの操作又は所定のアルゴリズムに従って仮想3次元空間40内を移動する。図2では省略されているが、22体の選手オブジェクト46がフィールドオブジェクト42上に配置される。また図2では各オブジェクトが簡略化されている。
【0044】
各オブジェクトにはテクスチャ画像がマッピングされる。例えば、フィールドオブジェクト42には芝目、ゴールライン43やタッチライン45等が描かれたテクスチャ画像がマッピングされる。また例えば、選手オブジェクト46には、サッカー選手の顔が描かれたテクスチャ画像や靴が描かれたテクスチャ画像等がマッピングされる。
【0045】
選手オブジェクト46の各頂点(すなわち、選手オブジェクト46を構成する複数のポリゴンの各頂点)の位置は、選手オブジェクト46の代表点を原点とするローカル座標系で管理される。なお、選手オブジェクト46の代表点の位置はワールド座標系(図2に示すWxWyWz座標系)で管理される。選手オブジェクト46の各頂点のワールド座標値は、代表点のワールド座標値と、各頂点のローカル座標値と、に基づいて特定される。ボールオブジェクト48の各頂点の位置についても同様である。
【0046】
選手オブジェクト46内には複数のスケルトンが設定される。スケルトンは、関節部分に相当するジョイントと、ジョイント間を接続するボーンと、を含んで構成される。各ジョイントやボーンには、選手オブジェクト46の構成要素であるポリゴンの頂点の少なくとも一部が関連づけられる。ジョイントやボーンの状態(回転角度や位置等)が変化した場合、そのジョイントやボーンに関連づけられた頂点がそのジョイントやボーンの状態変化に基づいて移動し、その結果として、選手オブジェクト46の姿勢が変化する。
【0047】
仮想3次元空間40には仮想カメラ49(視点)も設定される。仮想カメラ49は例えばボールオブジェクト48の移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動する。この仮想カメラ49から仮想3次元空間40を見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。ユーザはこのゲーム画面を見ながら選手オブジェクト46を操作し、自分のチームの得点イベントを発生させることを目指す。
【0048】
以下、上記サッカーゲームにおいて、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減するための技術について説明する。
【0049】
図3は、本実施の形態における選手オブジェクト46が履く靴を表す靴オブジェクト50の一例を示す図である。図3に示すように、靴オブジェクト50は靴本体オブジェクト52(第2オブジェクト)と芝オブジェクト54(第3オブジェクト)とを含む。靴本体オブジェクト52は立体オブジェクトであり、靴本体オブジェクト52内は空洞である。芝オブジェクト54はフィールドオブジェクト42に関連する表示出力を行うためのオブジェクトであり、フィールド上に生えた芝を表すためのオブジェクトである。芝オブジェクト54は板状のオブジェクトであり、靴本体オブジェクト52の底面に対して垂直に配置される。芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52に基づく位置に配置され、靴本体オブジェクト52の移動に従って移動する。靴本体オブジェクト52及び芝オブジェクト54の各頂点(すなわち、靴本体オブジェクト52及び芝オブジェクト54の構成要素であるポリゴンの各頂点)の位置はローカル座標系で管理される。なお以下では、芝オブジェクト54の、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aに対応する部分54aのことを「第1部分」と記載する。また、芝オブジェクト54の、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bに対応する部分54bのことを「第2部分」と記載する。
【0050】
選手オブジェクト46が走行等の動作を行う場合、靴本体オブジェクト52は、フィールドオブジェクト42に接したり、フィールドオブジェクト42から離れたりしながら移動する。すなわち、靴本体オブジェクト52は、フィールドオブジェクト42との間の距離が変化するようにして移動する。本実施の形態では、靴本体オブジェクト52の移動に伴って、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。言い換えれば、フィールドオブジェクト42から靴本体オブジェクト52(又は芝オブジェクト54)までの高さの変化に伴って、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合、芝オブジェクト54の全体又は一部がゲーム画面に表示される。
【0051】
また本実施の形態では、靴本体オブジェクト52(又は芝オブジェクト54)の姿勢に基づいて、ゲーム画面における芝オブジェクト54の一部の表示出力を制限したり、該制限を解除したりする。例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42につま先側部分52aのみが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54の第1部分54a以外の部分はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42にかかと側部分52bのみが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54の第2部分54b以外の部分はゲーム画面に表示されない。また例えば、靴本体オブジェクト52の姿勢が、フィールドオブジェクト42につま先側部分52a及びかかと側部分52bが接するような姿勢である場合には、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示される。
【0052】
ここで、ゲーム装置10が記憶するデータについて説明する。例えば、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。より具体的には、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値や、選手オブジェクト46の各頂点のローカル座標値が記憶される。
【0053】
また、選手オブジェクト46に各種動作を行わせるためのモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレーム(例えば1/60秒)ごとの選手オブジェクト46の頂点の位置(ローカル座標値)の変化を定めたデータである。モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレームごとの選手オブジェクト46の姿勢の変化を定めたデータともいうことができる。例えば、モーションデータは、選手オブジェクト46が各種動作を行う場合の各フレームごとの各スケルトンの状態変化を定めたデータである。ゲーム装置10は、モーションデータに従って選手オブジェクト46の頂点の位置を変化させることによって、選手オブジェクト46に各種動作を行わせる。なお以下では、モーションデータに従って選手オブジェクト46の頂点の位置を変化させることを「モーションデータを再生する」と記載する。モーションデータとしては、例えば走行モーションデータ(第2オブジェクト制御データ)が記憶される。走行モーションデータは、両足を交互に上げて走行する動作を選手オブジェクト46に行わせるためのモーションデータであり、選手オブジェクト46が移動する際に再生される。
【0054】
さらに、芝オブジェクト制御データ(第3オブジェクト制御データ)が光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する距離条件と、芝オブジェクト54の各頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなるデータである。または、芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)の姿勢に関する距離条件と、上記の位置制御情報と、を対応づけてなるデータである。
【0055】
図4は芝オブジェクト制御データの一例を示す。図4に示す芝オブジェクト制御データは、「距離条件」及び「姿勢条件」の組み合わせと、「位置制御情報」と、を対応づけてなるデータである。図4における「距離条件」は、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かの条件である。なお、ここでは、「距離条件」が、靴本体オブジェクト52とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する条件になっているが、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52に従動するため、「距離条件」は、芝オブジェクト54とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する条件としてもよい。「姿勢条件」は、靴本体オブジェクト52の姿勢に関する条件である。図4における「姿勢条件」は、靴本体オブジェクト52がどのような姿勢でフィールドオブジェクト42に接しているかの条件である。なお、ここでは、「姿勢条件」が、靴本体オブジェクト52の姿勢に関する条件になっているが、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52の底面に対して垂直に配置されるため(すなわち、芝オブジェクト54の姿勢と靴本体オブジェクト52の姿勢は一定の関係を有するため)、「姿勢条件」は、芝オブジェクト54の姿勢に関する条件としてもよい。また、図4における「位置制御情報」は、例えば芝オブジェクト54の各頂点のローカル座標値を取得するための情報である。「位置制御情報」としては、例えば、芝オブジェクト54の各頂点の、靴本体オブジェクト52(靴本体オブジェクト52の代表点及び代表方向)に対する相対的な位置を選手オブジェクト46のローカル座標系で示す情報が記憶される。
【0056】
図4に示す芝オブジェクト制御データでは、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合と、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合と、の位置制御情報が定められている。図5〜図7は位置制御情報の内容について説明するための図である。なお図5〜図7において、芝オブジェクト54の点線で表された部分は靴本体オブジェクト52内に含まれていることを示している。
【0057】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合の位置制御情報(第1の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52内に含まれるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図5参照)。
【0058】
一方、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報としては、(1)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合と、(2)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、(3)靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、の靴本体オブジェクト52の3種類の姿勢に対応する位置制御情報が定められている。
【0059】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第2の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0060】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)のみが靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図6参照)。
【0061】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)のみが靴本体オブジェクト52の外に出るように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図7参照)。
【0062】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図8はゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうち、本発明に関連するものを主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36又はハードディスク26に記憶されるプログラムに従って、図8に示す処理を実行する。
【0063】
図8に示すように、マイクロプロセッサ14は各選手オブジェクト46やボールオブジェクト48の状態を更新する(S101)。例えば、各選手オブジェクト46やボールオブジェクト48の代表点のワールド座標値が、プレイヤの操作又は所定のアルゴリズムに従って更新される。また例えば、選手オブジェクト46のスケルトンの状態(回転角度や位置)がモーションデータに従って更新される。すなわち、現在フレームにおけるスケルトンの状態がモーションデータから取得され、選手オブジェクト46のスケルトンの状態がその状態に設定される。その結果、選手オブジェクト46の各頂点のローカル座標値も更新されることになる。なお、芝オブジェクト54の各頂点の位置(ローカル座標値)は下記に説明する処理(S102〜S108)によって更新される。
【0064】
S101の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(制限手段)は下記に説明する処理(S102〜S108)を各選手オブジェクト46ごとに実行する。また、下記に説明する処理(S102〜S108)は、左足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54と、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54と、の両方に対してそれぞれ実行される。
【0065】
まず、マイクロプロセッサ14は、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S102)。このステップの処理では、つま先側部分52aの底面に設定される第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。具体的には、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離(すなわち、第1基準点と、第1基準点からフィールドオブジェクト42への垂線の足と、の間の距離)が0であるか否かが判定される。この距離が0である場合、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定され、この距離が0より大きい場合、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定される。そして、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接している場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。なお、第1基準点とフィールドオブジェクト42とが十分に近付いている場合には、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定されるようにしてもよい。すなわち、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下であるか否かが判定されるようにしてもよい。そして、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下である場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していると判定し、第1基準点とフィールドオブジェクト42との間の距離が所定距離以下である場合、つま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していないと判定するようにしてもよい。またS102の処理では、かかと側部分52bの底面に設定される第2基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かも判定される。この判定は、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する場合と同様に実行される。そして、第2基準点がフィールドオブジェクト42に接している場合、かかと側部分52bがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0066】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接していると判定されなかった場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第1の位置制御情報に基づいて設定する(S103)。上述したように、位置制御情報は、芝オブジェクト54の各頂点の、靴本体オブジェクト52(靴本体オブジェクト52の代表点及び代表方向)に対する相対的な位置を選手オブジェクト46のローカル座標系で示す情報である。このため、このステップの処理では、芝オブジェクト54の各頂点のローカル座標値が、第1の位置制御情報と、靴本体オブジェクト52の代表点のローカル座標値と、靴本体オブジェクト52の代表方向と、に基づいて特定される。なお、このステップの処理が実行された場合、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52内に含まれることになる(図5参照)。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようになる。すなわち、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されないようになる。
【0067】
一方、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの少なくとも一方がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、つま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S104)。このステップの処理では、上記の第1基準点及び第2基準点の両方がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。第1基準点及び第2基準点の両方がフィールドオブジェクト42に接している場合、つま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0068】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第2の位置制御情報に基づいて設定する(S105)。この場合、芝オブジェクト54の全体が靴本体オブジェクト52の外に出される(図3参照)。その結果、芝オブジェクト54全体に関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0069】
一方、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接しているとは判定されなかった場合、すなわち、つま先側部分52aとかかと側部分52bのいずれか一方がフィールドオブジェクト42に接していない場合、マイクロプロセッサ14は、つま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接しているか否かを判定する(S106)。このステップの処理では、上記の第1基準点がフィールドオブジェクト42に接しているか否かが判定される。そして、第1基準点がフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、つま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定される。
【0070】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定された場合、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第3の位置制御情報に基づいて設定する(S107)。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aが靴本体オブジェクト52の外に出される(図6参照)。その結果、芝オブジェクト54の第1部分54aに関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴のつま先部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0071】
S106において靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接していないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接していると判定する。そして、マイクロプロセッサ14は芝オブジェクト54の各頂点の位置を第4の位置制御情報に基づいて設定する(S108)。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bのみが靴本体オブジェクト52の外に出される(図7参照)。その結果、芝オブジェクト54の第2部分54bに関して、表示出力の制限が解除される。すなわち、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴のかかと部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0072】
S102〜S108の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14及び画像処理部18はゲーム画面を更新する(S109)。このステップの処理では、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値や選手オブジェクト46(芝オブジェクト54を含む)の各頂点のローカル座標値等に基づいて、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表す画像がVRAMに生成される。VRAM上に生成された画像はゲーム画面としてモニタ32に表示される。ところで、このとき、芝オブジェクト54の色を、その芝オブジェクト54(又は靴本体オブジェクト52、靴オブジェクト50、選手オブジェクト46)の配置位置に対応するフィールドオブジェクト42上の位置の色に基づいて設定するようにすると好適である。芝オブジェクト54の色と、その芝オブジェクト54の付近のフィールドオブジェクト42の色と、が異なっていると、ユーザに違和感を感じさせてしまうおそれがあるが、このようにすれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように図ることが可能になる。
【0073】
なお、S102,S104又はS106の処理では、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52a又はかかと側部分52bがフィールドオブジェクト42に接しているか否かを、靴本体オブジェクト52内に設定される足スケルトンの状態(回転角度等)に基づいて判定するようにしてもよい。この態様では、芝オブジェクト制御データにおける「姿勢条件」とは、足スケルトンの状態に関する条件ということができる。
【0074】
ところで、芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置(ローカル座標値)の変化を定めたデータとしてもよい。言い換えれば、芝オブジェクト制御データは、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)が再生される場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータとしてもよい。
【0075】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の全体が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に含まれるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図5参照)。
【0076】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の全体が、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0077】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aが、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置され、かつ、それ以外の部分が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図6参照)。
【0078】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bが、右足に対応する靴本体オブジェクト52の外に配置され、かつ、それ以外の部分が、右足に対応する靴本体オブジェクト52内に配置されるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図7参照)。
【0079】
上記のような芝オブジェクト制御データは、例えば、各モーションデータごとに用意され、各モーションデータに対応づけて記憶される。また、モーションデータと芝オブジェクト制御データとは一体的なデータとしてもよい。
【0080】
また、上記のような芝オブジェクト制御データはモーションデータの再生と同期して再生される。すなわち、選手オブジェクト46の足スケルトンの状態(言い換えれば、靴本体オブジェクト52の各頂点の位置、又は靴本体オブジェクト52の姿勢)がモーションデータに従って変化されるのに同期して、芝オブジェクト54の各頂点の位置が芝オブジェクト制御データに従って変化される。例えば、図8に示す処理では、下記に説明するような処理がS102〜S108の処理の代わりに実行される。すなわち、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置が芝オブジェクト制御データから特定され、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。なお、このような場合においても、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを確認し、その確認結果に基づいて、芝オブジェクト54の全部又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。こうすれば、例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない状態で芝オブジェクト54が表示されてしまうことを防ぐことが可能になる。
【0081】
第1実施形態に係るゲーム装置10では、靴本体オブジェクト52に芝オブジェクト54が従動する。ゲーム装置10によれば、多数の芝オブジェクトをフィールドオブジェクト42全体に配置しなくても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の靴(足)の一部が隠れる様子を表現できるようになる。すなわち、ゲーム装置10によれば、仮想3次元空間40に配置される芝オブジェクトの数を減らすことが可能になる。その結果、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。
【0082】
またゲーム装置10では、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離によって、芝オブジェクト54の表示出力が制限される。例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、芝オブジェクト54がゲーム画面に表示されなくなる。サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されてしまうと、ユーザに違和感を感じさせてしまう。この点、ゲーム装置10によれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0083】
さらにゲーム装置10では、靴本体オブジェクト52がどのような姿勢でフィールドオブジェクト42に接しているかに基づいて、芝オブジェクト54の一部の表示出力が制限される。例えば、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合には、つま先側部分52aに対応する芝オブジェクト54の第1部分54aのみがゲーム画面に表示され、その他の部分はゲーム画面に表示されなくなる。同様に、靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接していない場合には、かかと側部分52bに対応する芝オブジェクト54の第2部分54bのみがゲーム画面に表示され、その他の部分はゲーム画面に表示されなくなる。つまり、靴本体オブジェクト52のうちのフィールドオブジェクト42に接していない部分に対応する芝オブジェクト54の部分についてはゲーム画面に表示されなくなる。サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうと、ユーザに違和感を感じさせてしまう。この点、ゲーム装置10によれば、そのような違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0084】
なお、ゲーム装置10では、芝オブジェクト54の位置が、靴本体オブジェクト52と同じく、選手オブジェクト46のローカル座標系で管理される。このため、選手オブジェクト46が移動した場合(すなわち、選手オブジェクト46の代表点のワールド座標値が更新された場合)、それに応じて、芝オブジェクト54も移動するようになる。すなわち、選手オブジェクト46の移動に従って芝オブジェクト54を移動させるための処理の簡易化が図られている。
【0085】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るゲーム装置について説明する。第2実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成(図1参照)を備える。第2実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様の仮想3次元空間40(図2参照)が主記憶16に構築される。
【0086】
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、靴オブジェクト50は靴本体オブジェク52と芝オブジェクト54とを含む。第1実施形態では、芝オブジェクト54の全体又は一部を靴本体オブジェクト52内に配置することによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようにした。この点、第2実施形態は、芝オブジェクト54の大きさ(高さ又は/及び幅)を変化させることによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限する点で第1実施形態とは異なる。
【0087】
第2実施形態においても、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。また、選手オブジェクト46のモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。
【0088】
また、第1実施形態と同様に、第2実施形態においても芝オブジェクト制御データが記憶される。この芝オブジェクト制御データは、例えば図4に示す芝オブジェクト制御データと同様のデータである。図9及び図10は、第2実施形態の芝オブジェクト制御データにおける位置制御情報について説明するための図である。
【0089】
例えば、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第2の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さ及び幅が所定長(以下「基本長」と記載する。)及び所定幅(以下「基本幅」と記載する。)になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図4参照)。
【0090】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図9参照)。なお、この位置制御情報(第3の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さが基本長になり、かつ、芝オブジェクト54の幅が基本幅よりも短い幅になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定されるようにしてもよい。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54b側の端部の頂点(頂点55c,55d:図4参照)が、第1部分54a側の端部の頂点(頂点55a,55b:図4参照)に近づくように移動するようにして、芝オブジェクト54の幅を短くする。
【0091】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合の位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図10参照)。なお、この位置制御情報(第4の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さが基本長になり、かつ、芝オブジェクト54の幅が基本幅よりも短い幅になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定されるようにしてもよい。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54a側の端部の頂点(頂点55a,55b:図4参照)が、第2部分54b側の端部の頂点(頂点55c,55d:図4参照)に近づくように移動するようにして、芝オブジェクト54の幅を短くする。
【0092】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合の位置制御情報(第1の位置制御情報)では、芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0になるように、芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。
【0093】
第2実施形態に係るゲーム装置10も、第1実施形態に係るゲーム装置10が実行する処理(図8参照)と同様の処理を実行する。
【0094】
すなわち、S103の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第1の位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0になる。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限される。すなわち、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されなくなる。
【0095】
また、S105の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第2の位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の高さ及び幅は基本長及び基本幅になる(図4参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54全体に関して、表示出力の制限が行われない。すなわち、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0096】
また、S107の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第3位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になる(図9参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。すなわち、サッカー選手の靴のつま先部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0097】
また、S108の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置が第4位置制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、それ以外の部分の高さが0になる(図10参照)。その結果、靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aがフィールドオブジェクト42に接している場合には、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。すなわち、サッカー選手の靴のかかと部分が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0098】
なお、第1実施形態と同様、第2実施形態においても、芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータとしてもよい。
【0099】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の高さ又は/及び幅が0となるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される。
【0100】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の高さ及び幅が基本長及び基本幅となるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図3参照)。
【0101】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aの高さが基本長になり、かつ、それ以外の部分の高さが0になるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図9参照)。
【0102】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bの高さが基本長になり、かつ、それ以外の部分の高さが0になるように、その芝オブジェクト54の各頂点の位置が設定される(図10参照)。
【0103】
第1実施形態に係るゲーム装置10と同様に、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。また、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。さらに、第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうことに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0104】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るゲーム装置について説明する。第3実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成(図1参照)を備える。第3実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様の仮想3次元空間40(図2参照)が主記憶16に構築される。
【0105】
また、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、靴オブジェクト50は靴本体オブジェク52と芝オブジェクト54とを含む。第1実施形態では、芝オブジェクト54の全体又は一部を靴本体オブジェクト52内に配置することによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限されるようにした。この点、第3実施形態は、芝オブジェクト54の全体又は一部の透明度を変化させることによって、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力を制限する点で第1実施形態とは異なる。
【0106】
第3実施形態においても、選手オブジェクト46の現在位置を示す情報が主記憶16に記憶される。また、選手オブジェクト46のモーションデータが光ディスク36又はハードディスク26に記憶される。
【0107】
また、第1実施形態と同様に、第3実施形態においても芝オブジェクト制御データが記憶される。ただし、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)とフィールドオブジェクト42との間の距離に関する距離条件と、芝オブジェクト54の各点(画素又は頂点)の透明度の制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなるデータである。または、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、靴オブジェクト50(靴本体オブジェクト52又は芝オブジェクト54)の姿勢に関する姿勢条件と、上記の透明度制御情報と、を対応づけてなるデータである。
【0108】
図11は、第3実施形態における芝オブジェクト制御データの一例を示す。図11に示す芝オブジェクト制御データは、「距離条件」及び「姿勢条件」の組み合わせと、「α値制御情報」と、を対応づけてなるデータである。図11における「距離条件」や「姿勢条件」は、第1実施形態における芝オブジェクト制御データ(図4参照)の「距離条件」や「姿勢条件」と同様である。「α値制御情報」とは、例えば芝オブジェクト54の各点のα値(透明度)を取得するための情報である。「α値制御情報」としては、例えば、芝オブジェクト54の各点のα値を示す情報が記憶される。
【0109】
図11に示す芝オブジェクト制御データでは、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合と、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合と、のα値制御情報が定められている。また、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報としては、(1)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合と、(2)靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、(3)靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合と、の靴本体オブジェクト52の3種類の姿勢に対応するα値制御情報が定められている。
【0110】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aとかかと側部分52bの両方がフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第2のα値制御情報)では、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全不透明に対応する所定値(以下「基本値」と記載する。)に設定される。
【0111】
靴本体オブジェクト52のつま先側部分52aのみがフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第3のα値制御情報)では、芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が基本値に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0112】
靴本体オブジェクト52のかかと側部分52bのみがフィールドオブジェクト42に接している場合のα値制御情報(第4のα値制御情報)では、芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が基本値に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0113】
靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合のα値制御情報(第1のα値制御情報)では、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0114】
第3実施形態に係るゲーム装置10も、第1実施形態に係るゲーム装置10が実行する処理(図8参照)と類似の処理を実行する。ただし、第3実施形態における処理は、下記に説明する点で、第1実施形態における処理とは相違する。
【0115】
S101の処理では、芝オブジェクト54の各頂点の位置も更新される。例えば、芝オブジェクト54の各頂点の位置は靴本体オブジェクト52の位置に基づいて更新される。なお、第3実施形態では、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータが記憶されるようにしてもよい。言い換えれば、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)が再生される場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置の変化を定めたデータが記憶されるようにしてもよい。このデータとモーションデータとは一体的なデータとしてもよい。この場合、S101の処理では、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各頂点の位置がこのデータから特定され、芝オブジェクト54の各頂点の位置がその位置に設定される。
【0116】
また、S103の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第1のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない場合には、芝オブジェクト54はゲーム画面に表示されなくなる。すなわち、ゲーム画面における芝オブジェクト54の表示出力が制限される。
【0117】
また、S105の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第2のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54のすべての点のα値が、完全不透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54全体がゲーム画面に表示され、サッカー選手の靴が芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。なお、芝オブジェクト54にテクスチャ画像がマッピングされた際には、芝オブジェクト54の点のうちで、テクスチャ画像内の芝が描かれていない領域に関連付けられた点については、α値が完全透明に対応する値に設定されることになる。
【0118】
また、S107の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第3のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が、完全不透明に対応する値に設定され、それ以外の部分のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54の第1部分54a(つま先側部分52aに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。その結果、サッカー選手の靴のつま先部分のみが芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0119】
また、S108の処理では、芝オブジェクト54の各点のα値が第4のα値制御情報に基づいて設定される。この場合、芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が、完全不透明に対応する値に設定され、それ以外の部分のα値が、完全透明に対応する値に設定される。その結果、芝オブジェクト54の第2部分54b(かかと側部分52bに対応する部分)がゲーム画面に表示され、その他の部分の表示出力が制限される。その結果、サッカー選手の靴のかかと部分のみが芝に隠れる様子がゲーム画面に表される。
【0120】
ところで、第3実施形態における芝オブジェクト制御データは、選手オブジェクト46が各種動作(例えば走行動作)を行う場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度を定義したデータとしてもよい。言い換えれば、芝オブジェクト制御データは、各種モーションデータ(例えば走行モーションデータ)を再生した場合の各フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度の変化を定義したデータとしてもよい。
【0121】
この場合、例えば、選手オブジェクト46が右足を上げているフレーム(すなわち、選手オブジェクト46の右足が接地していないフレーム)では、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54のすべての点のα値が、基本値(例えば完全不透明に対応する値)よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0122】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先及びかかとが接地しているフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54のすべての点のα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定される。
【0123】
また例えば、選手オブジェクト46の右足のつま先が接地しており、かかとが接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第1部分54aのα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0124】
また例えば、選手オブジェクト46が右足のかかとが接地しており、つま先が接地していないフレームでは、右足に対応する靴本体オブジェクト52に関連付けられた芝オブジェクト54の第2部分54bのα値が基本値(例えば完全不透明に対応する値)に設定され、その他の部分のα値が、基本値よりも高い透明度を示す所定値(例えば完全透明に対応する値)に設定される。
【0125】
上記のような芝オブジェクト制御データは、例えば、各モーションデータごとに用意され、各モーションデータに対応づけて記憶される。また、モーションデータと芝オブジェクト制御データとは一体的なデータとしてもよい。
【0126】
また、上記のような芝オブジェクト制御データはモーションデータの再生と同期して再生される。すなわち、選手オブジェクト46の足スケルトンの状態(言い換えれば、靴本体オブジェクト52の各頂点の位置、又は靴本体オブジェクト52の姿勢)をモーションデータに従って変化されるのに同期して、芝オブジェクト54の各点の透明度が芝オブジェクト制御データに従って変化される。例えば、図8に示す処理では、下記に説明するような処理がS102〜S108の処理の代わりに実行される。すなわち、現在フレームにおける芝オブジェクト54の各点の透明度が芝オブジェクト制御データから特定され、芝オブジェクト54の各点の透明度が設定される。なお、このような場合においても、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接しているか否かを確認し、その確認結果に基づいて、芝オブジェクト54の全部又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。こうすれば、例えば、靴本体オブジェクト52がフィールドオブジェクト42に接していない状態で芝オブジェクト54が表示されてしまうことを防ぐことが可能になる。
【0127】
第1実施形態に係るゲーム装置10と同様に、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の足(靴)の一部が隠れる様子を表現する場合の処理負荷を軽減できるようになる。また、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)とフィールドとの間の距離が離れているにも関わらず、足(靴)の付近に芝が表示されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。さらに、第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、サッカー選手の足(靴)の、フィールドに接していない部分の付近に芝が表示されてしまうことに起因する違和感をユーザに感じさせないように担保することが可能になる。
【0128】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0129】
例えば、芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52を囲むようなオブジェクトとしてもよい。また、靴オブジェクト50は複数の芝オブジェクト54が含んで構成されるようにしてもよい。その場合、それら複数の芝オブジェクト54は靴本体オブジェクト52を囲むように配置されるようにしてもよい。
【0130】
また例えば、本発明は、フィールド上に生えた芝によってサッカー選手の靴(足)の一部が隠れる様子を表現する場合以外にも適用することができる。例えば、靴本体オブジェクト52(靴オブジェクト50)と同様にして、ボールオブジェクト48(第2オブジェクト)にも芝オブジェクト54を関連付けるようにすれば、フィールド上に生えた芝によってサッカーボールの一部が隠れる様子を表現することも可能になる。
【0131】
また、本発明はサッカーゲーム以外のゲームにも適用することができる。例えば、キャラクタオブジェクトが仮想3次元空間を移動するアクションゲームやロールプレイングゲーム等にも本発明は適用することができる。例えば、仮想3次元空間に草地又は砂地を表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合には、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に、草又は砂を表すオブジェクト(第3オブジェクト)を芝オブジェクト54と同様にして関連付けるようにすればよい。こうすれば、ゲームキャラクタが草地や砂地の中に足を踏み入れた場合に足が草や砂によって隠れる様子を処理負荷の軽減を図りつつ表現できるようになる。また例えば、仮想3次元空間に沼地又は水たまりを表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合には、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に、泥又は水を表すオブジェクト(第3オブジェクト)を芝オブジェクト54と同様にして関連付けるようにすればよい。こうすることによって、ゲームキャラクタが沼地や水たまりに足を踏み入れた場合に足が泥や水たまりによって隠れる様子を処理負荷の軽減を図りつつ表現できるようになる。なお、例えば、仮想3次元空間に草地又は砂地を表すオブジェクト(第1オブジェクト)が配置されている場合において、キャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に関連付けられるオブジェクト(第3オブジェクト)は草又は砂を表すオブジェクトに限られない。草又は砂を表すオブジェクト以外のオブジェクト(第3オブジェクト)がキャラクタオブジェクトの足オブジェクト(第2オブジェクト)に関連付けられるようにしてもよい。
【0132】
なお、これまでに説明した例は、いずれも、第1オブジェクト(例えばフィールドオブジェクト42)と、第2オブジェクト(例えば靴本体オブジェクト52)及び第3オブジェクト(例えば芝オブジェクト54)と、が離れた場合に第3オブジェクトの表示出力が制限され、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が近づいた場合に第3オブジェクトの表示出力の制限が解除される例であった。しかしながら、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が近づいた場合に第3オブジェクトの表示出力が制限され、第1オブジェクトと、第2オブジェクト及び第3オブジェクトと、が離れた場合に第3オブジェクトの表示出力の制限が解除されるようにしてもよい。例えば、フィールド上に設けられた水たまりオブジェクト(第1オブジェクト)と、靴本体オブジェクト(第2オブジェクト)と、が近づいた場合に泥オブジェクト(第3オブジェクト)の表示出力が制限され、水たまりオブジェクトと、靴本体オブジェクトと、が離れた場合に泥オブジェクトの表示出力の制限が解除されるようにしてもよい。こうすれば、ゲームキャラクタが水たまりから足を出した場合に靴に泥がつき、ゲームキャラクタが水たまりに足を入れた場合に、靴についた泥が消える様子を表現できるようになる。また、これまでに説明した例は、いずれも、第2オブジェクト(例えば靴本体オブジェクト52)が、第1オブジェクト(例えばフィールドオブジェクト42)との間の距離が変化するようにして移動する例であった。しかしながら、例えば、第2オブジェクトは第1オブジェクトに接したまま移動するようなオブジェクトであってもよい。このような態様において、第2オブジェクトの姿勢が変化する場合には、第2オブジェクトがどのような姿勢で第1オブジェクトに接しているかによって、第1オブジェクトに関する表示出力を行うための第3オブジェクトの全体又は一部の表示出力を制限するようにしてもよい。
【0133】
また例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たる光ディスク36を介してゲーム装置10に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムをゲーム装置10に配信するようにしてもよい。図12は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図12に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図12に示すように、このプログラム配信システム100はゲーム装置10、通信ネットワーク106、プログラム配信装置108を含む。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含む。プログラム配信装置108はデータベース102、サーバ104を含む。このシステムでは、データベース(情報記憶媒体)102に、光ディスク36に記憶されたプログラムと同様のプログラムが記憶される。そして、ゲーム装置10を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてデータベース102からプログラムを読み出し、それをゲーム装置10に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図3】靴オブジェクトの一例を示す図である。
【図4】芝オブジェクト制御データの一例を示す図である。
【図5】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図6】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図7】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図8】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図9】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図10】靴オブジェクトの状態の一例を示す図である。
【図11】芝オブジェクト制御データの一例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 仮想3次元空間、42 フィールドオブジェクト、43 ゴールライン、44 ゴールオブジェクト、45 タッチライン、46 選手オブジェクト、48 ボールオブジェクト、49 仮想カメラ、50 靴オブジェクト、52 靴本体オブジェクト、52a つま先側部分、52b かかと側部分、54 芝オブジェクト、54a 第1部分、54b 第2部分、100 プログラム配信システム、102 データベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 プログラム配信装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置において、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が所定距離より大きい場合に、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が前記所定距離以下である場合に、前記第2オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの一部の表示出力を制限する手段を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項17】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項19】
請求項17に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項20】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項21】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項22】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項23】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項24】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項25】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置において、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の現在の距離が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第3オブジェクト制御データに基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が所定距離より大きい場合に、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離が前記所定距離以下である場合に、前記第2オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの一部の表示出力を制限する手段を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段と、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトは立体オブジェクトであり、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部を前記第2オブジェクト内に含ませることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの大きさを小さくすることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの頂点の位置制御に関する位置制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記位置制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの頂点の位置を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの頂点の位置を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項17】
請求項12に記載の画像処理装置において、
前記制限手段は、前記第3オブジェクトの全体又は一部の透明度を高めることによって、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限することを特徴とする画像処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に関する条件と、前記第3オブジェクトの各点の透明度制御に関する透明度制御情報と、を対応づけてなる第3オブジェクト制御データを記憶する手段を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの現在の姿勢が満足する前記条件に対応する前記透明度制御情報に基づいて、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項19】
請求項17に記載の画像処理装置において、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第2オブジェクトの姿勢を特定するための第2オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合の各フレームにおける前記第3オブジェクトの各点の透明度を特定するための第3オブジェクト制御データを記憶する手段と、
前記第2オブジェクトが移動する場合、前記第2オブジェクト制御データを再生することによって、前記第2オブジェクトの姿勢を変化させる手段と、を含み、
前記制限手段は、前記第2オブジェクト制御データの再生と同期して前記第3オブジェクト制御データを再生することによって、前記第3オブジェクトの各点の透明度を制御する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項20】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項21】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項22】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置の制御方法において、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させるステップと、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項23】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項24】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第1オブジェクトと、前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトと、の間の距離の変化に伴って、前記第3オブジェクトの全体又は一部の前記画面への表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項25】
第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を画面に表示する画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1オブジェクトに関連する表示出力を行うための第3オブジェクトを前記仮想3次元空間に配置し、前記第3オブジェクトを前記第2オブジェクトの移動に従って移動させる手段、及び、
前記第2オブジェクト又は前記第3オブジェクトの姿勢に基づいて、前記画面における前記第3オブジェクトの表示出力を制限する制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−244971(P2009−244971A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87909(P2008−87909)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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