説明

画像処理装置、連携方法および連携プログラム

【課題】 携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にすること。
【解決手段】 画像処理装置は、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント部53と、自装置操作画面と携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを同時に表示する表示制御部55と、画面情報を携帯情報装置から受信する画面情報受信部65と、遠隔操作画面が表示される領域内で自装置操作を検出する自装置操作検出部79と、画面情報に基づいて、自装置操作の位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定部67と、自装置操作画面が表示される領域内で操作位置を検出する操作位置検出部83と、データ識別情報で識別されるデータに対し、自装置操作画面において操作位置に対応して予め定められた処理を実行する処理実行部59と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置、連携方法および連携プログラムに関し、特に、携帯情報装置と連携して処理を実行する画像処理装置、その画像処理装置で実行される連携方法および連携プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパー等のPDA(Personal Digital Assistants)またはスマートホン等の携帯情報装置は、電子化された文書を記憶可能であり、時と場所を選ばず、文書を閲覧したり、編集したりできる。さらに、携帯情報装置に記憶された文書を複合機(以下「MFP」という)等の画像処理装置に送信し、画像処理装置で印刷または記憶等の処理を実行させることができる。しかしながら、携帯情報装置と画像処理装置とを、それぞれ別個に操作する必要があり、操作が煩雑になるといった問題がある。
【0003】
一方、特開2005−129068号公報には、コンテンツの配信先を探して、コンテンツの伝送を開始するコンピューティングデバイスが記載されている。しかしながら、コンテンツを伝送した先の装置においては、コンテンツを表示することはできるが、伝送先の装置からコンテンツを選択することはできないといった問題がある。
【特許文献1】特開2005−129068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした画像処理装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした連携方法を提供することである。
【0006】
この発明のさらに他の目的は、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした連携プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像処理装置は、携帯情報装置と通信する通信手段と、画像を表示する表示手段と、遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と通信手段を介して通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、クライアント手段により携帯情報装置から受信され、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、表示手段に同時に表示する表示制御手段と、遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、携帯情報装置から通信手段を介して受信する画面情報受信手段と、表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段により遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出手段と、位置検出手段により遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、かつ、自装置操作検出手段によって自装置操作が検出されない場合に、検出された位置をクライアント手段に出力する遠隔操作受付手段と、自装置操作検出手段により自装置操作が検出される場合、受信された画面情報に基づいて、検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定手段と、位置検出手段により自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出手段と、決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、自装置操作画面において操作位置に対応して予め定められた処理を実行する処理実行手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、1つの表示手段に自装置操作画面と遠隔操作画面とを同時に表示するので、自装置と携帯情報装置に対する操作を1つの表示面を見ながらすることができ、操作が容易となる。また、画面情報を携帯情報装置から受信しておき、画面情報に基づいて、遠隔操作画面が表示される領域内でユーザーにより指示された位置に対応するデータ識別情報を決定し、決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して自装置操作画面においてユーザーにより指示された操作位置に対応して予め定められた処理が実行される。このため、携帯情報装置に記憶されているデータに対して自装置で処理する操作を、容易にすることができる。その結果、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした画像処理装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、画面情報は、遠隔操作画面の1部の領域に対応する指示画像をさらに含み、自装置操作検出手段により自装置操作が検出される場合、受信された画面情報に基づいて、検出された位置に対応する指示画像を決定する指示画像決定手段と、指示画像が決定される場合、決定された指示画像を移動可能に表示手段に表示する指示画像表示手段と、をさらに備え、操作位置検出手段は、位置検出手段により検出される位置に基づいて、指示画像が移動した後の位置を操作位置として検出する。
【0010】
この局面に従えば、遠隔操作画面が表示される領域内がユーザーにより指示され、自装置操作が検出される場合、遠隔操作画面の1部の領域に対応する指示画像を含む画面情報に基づいて、検出された位置に対応する指示画像が決定され、移動可能に表示され、指示画像が移動した後の位置が操作位置として検出される。指示画像を移動可能に表示されるので、携帯情報装置に記憶されているデータが処理対象に選択されていることをユーザーに通知することができる。また、ユーザーは、移動可能に表示される指示画像を見ながら操作位置を決めることができるので、ユーザーが入力する操作を視覚で通知することができる。
【0011】
好ましくは、データ決定手段によりデータ識別情報が決定されることに応じて、決定されたデータ識別情報で識別されるデータを携帯情報装置から取得する個別取得手段を、さらに備える。
【0012】
この局面に従えば、データ識別情報が決定されることに応じて、データが携帯情報装置から取得されるので、携帯情報装置から処理対象となるデータを、処理が実行される前に取得することができる。
【0013】
好ましくは、画面情報受信手段により画面情報が受信されることに応じて、画面情報に含まれるデータ識別情報で識別されるデータを、表示制御手段により遠隔操作画面が表示される前に、携帯情報装置から取得する事前取得手段を、さらに備える。
【0014】
この局面に従えば、画面情報に含まれるデータ識別情報で識別されるデータを、遠隔操作画面が表示される前に携帯情報装置から取得するので、遠隔操作画面が表示される領域内で自装置操作が検出される前に取得することができ、自装置操作画面内で自装置操作が検出されてから処理を実行するまでの時間を短くすることができる。
【0015】
好ましくは、クライアント手段が携帯情報装置と通信しなくなることに応じて、事前取得手段により取得されたデータを消去する消去手段を、さらに備える。
【0016】
この局面に従えば、携帯情報装置と通信しなくなることに応じて、携帯情報装置から取得されたデータを消去するので、携帯情報装置から取得されたデータのセキュリティを向上させることができる。
【0017】
この発明の他の局面によれば、連携方法は、画像処理装置で実行される連携方法であって、画像処理装置は、携帯情報装置と通信する通信手段と、画像を表示する表示手段と、遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と通信手段を介して通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備えており、携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、クライアント手段により携帯情報装置から受信され、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、表示手段に同時に表示するステップと、遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、携帯情報装置から通信手段を介して受信するステップと、表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出ステップと、位置検出手段により遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出ステップと、位置検出ステップにおいて遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、自装置操作検出ステップにおいて自装置操作が検出されない場合に、検出された位置をクライアント手段に出力するステップと、自装置操作検出ステップにおいて自装置操作が検出される場合、受信された画面情報に基づいて、検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定ステップと、位置検出ステップにおいて自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出ステップと、決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、自装置操作画面において操作位置に対応して予め定められた処理を実行するステップと、を含む。
【0018】
この局面に従えば、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした連携方法を提供することができる。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、連携プログラムは、画像処理装置を制御するコンピューターで実行される連携プログラムであって、画像処理装置は、携帯情報装置と通信する通信手段と、画像を表示する表示手段と、遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と通信手段を介して通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備えており、携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、クライアント手段により携帯情報装置から受信され、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、表示手段に同時に表示するステップと、遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、携帯情報装置から通信手段を介して受信するステップと、表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出ステップと、位置検出手段により遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出ステップと、位置検出ステップにおいて遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、自装置操作検出ステップにおいて自装置操作が検出されない場合に、検出された位置をクライアント手段に出力するステップと、自装置操作検出ステップにおいて自装置操作が検出される場合、受信された画面情報に基づいて、検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定ステップと、位置検出ステップにおいて自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出ステップと、決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、自装置操作画面において操作位置に対応して予め定められた処理を実行するステップと、をコンピューターに実行させる。
【0020】
この局面に従えば、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にした連携プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作パネルの一例を示す平面図である。
【図4】携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図5】MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
【図6】連携操作の一例を示す図である。
【図7】連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】遠隔操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
【図10】変形例における連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】変形例における遠隔操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、それぞれがネットワーク3に接続されたMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100Bと、携帯情報装置200と、無線局5と、を含む。
【0024】
なお、図ではネットワーク3に、画像処理装置として3台のMFP100,100A,100Bが接続される例を示しているが、MFPの数はこれに限定されるものではなく、1台以上であればよい。また、MFP100,100A,100Bに代えて、画像を処理する機能を備えた装置であれば、例えば、コンピューター、ファクシミリ、プリンタ等であってもよい。
【0025】
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク3は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続されている。このため、MFP100,100A,100Cは、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
【0026】
携帯情報装置200は、電子ペーパー等、または、スマートホンなどの通信機能を備えたPDAである。ここでは、携帯情報装置200を、スマートホンとする場合を例に説明する。携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
【0027】
ネットワーク3には無線局5がさらに接続される。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク3に接続する。このため、携帯情報装置200は、ネットワーク3に接続された、MFP100,100A,100Bとデータの送受信が可能である。
【0028】
本実施の形態における画像処理システム1においては、携帯情報装置200と、MFP100,100A,100Bのいずれかとが通信し、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、特に限定されることはなく、任意のプロトコルを用いることが可能である。携帯情報装置200は、それに記憶されたデータを、MFP100,100A,100Bのいずれかに送信し、MFP100,100A,100Bのいずれかにデータを保存、表示、送信または画像形成等の処理をさせることができる。携帯情報装置200が記憶するデータは、ネットワーク3に接続されたコンピューター等からダウンロードしたアプリケーションデータであってもよいし、携帯情報装置200にインターネットブラウザプログラムがインストールされている場合には、インターネットに接続されたサーバーからダウンロードしたデータであってもよい。データは、マークアップ言語で記述されたWebデータを含む。
【0029】
以下の説明では、携帯情報装置200が、MFP100と通信する場合を例に説明する。携帯情報装置200とMFP100とが通信する場合、携帯情報装置200がサーバーとして機能し、MFP100がクライアントとして機能する。この場合、MFP100の操作パネルには、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面と、MFP100を操作するための操作画面とが同時に表示される。以下、MFP100の操作パネルに表示される操作画面であって、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面を遠隔操作画面といい、MFP100を操作するための操作画面を自装置操作画面という。
【0030】
MFP100,100A,100Bは、ハードウエア構成は同じであってもよく異なっていてもよいが、少なくとも画像データに基づいて紙などの用紙に画像を形成するための画像形成部を備えている。MFP100,100A,100B各々が有するハードウエア構成は同じではない場合があるが、ここではMFP100が、他のMFP100A,100Bの少なくとも1つが有する構成を有しているとし、特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
【0031】
図2は、MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0032】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0033】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
【0034】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。図3は、操作パネルの一例を示す平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161の表示面の位置を検出するタッチパネル165をさらに含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU111に出力する。
【0035】
図2に戻って、通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してネットワーク3に接続された他のMFP100A,100Bまたは無線局5との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
【0036】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部117は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部117は、受信されたファクシミリデータをHDD116に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
【0037】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0038】
図4は、携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU211と、カメラ212と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ213と、通話部215と、通話部215と接続された無線通信部214と、情報を表示する表示部216と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部217と、無線LANインターフェース(I/F)218と、を含む。
【0039】
無線通信部214は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部214は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部215を用いた通話を可能とする。無線通信部214は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部215に出力する。また、無線通信部214は、通話部215から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部215は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部214から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部214に出力する。さらに、無線通信部214は、CPU211により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネットに接続する。
【0040】
カメラ212は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。
【0041】
表示部216は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。操作部217は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
【0042】
また、操作部217は、タッチパネル217Aを含む。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル217Aは、表示部216の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル217Aは、表示部216に重畳して設けられるので、タッチパネル217Aは、ユーザーが表示部216の表示面を指示すれば、表示部216の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0043】
無線LANI/F218は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F218を介してMFP100,100A、100Bと通信することができ、データの送受信が可能である。
【0044】
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図5に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶された連携プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図5を参照して、CPU111は、操作を受け付ける操作受付部51と、クライアントとして機能するクライアント部53と、表示部161を制御する表示制御部55と、指示画像決定部57と、処理決定部59と、操作画面を決定する操作画面決定部61と、処理を実行する処理実行部63と、画面情報受信部65と、データ決定部67と、個別取得部69と、を含む。
【0045】
操作画面決定部61は、MFP100を操作するための操作画面であって、表示部161に表示するための自装置操作画面を決定する。操作画面決定部61は、後述する自装置操作受付部85により受け付けられるユーザーによる操作に従って、自装置操作画面を決定する。操作画面決定部61は、決定した自装置操作画面を表示制御部55および処理決定部59に出力する。
【0046】
クライアント部53は、後述する連携指示受付部71から起動指示が入力されることに応じて起動し、通信I/F部112を介して、サーバーとして機能する携帯情報装置200と通信し、携帯情報装置200を遠隔操作するクライアントとして機能する。具体的には、クライアント部53は、ユーザーが携帯情報装置200を遠隔操作するための遠隔操作画面を携帯情報装置200から受信し、受信された遠隔操作画面を、表示制御部55に出力する。
【0047】
表示制御部55は、表示部161を制御し、表示部161に画像を表示させる。表示制御部55は、遠隔操作画面表示部91と、指示画像表示部93と、自装置操作画面表示部95と、を含む。遠隔操作画面表示部91は、クライアント部53から入力される遠隔操作画面を表示部161に表示させる。このため、MFP100を操作するユーザーは、表示部161に表示された遠隔操作画面を見て、携帯情報装置200を遠隔操作することができる。
【0048】
クライアント部53は、後述する遠隔操作受付部77から遠隔操作画面中の位置を示す位置情報が入力される。遠隔操作受付部77の詳細は後述するが、ユーザーが遠隔操作画面中を指でタッチするなどすれば、遠隔操作受付部77は、タッチパネル165から入力される位置情報に基づいて、遠隔操作画面中の位置を示す位置情報を、クライアント部53に出力する。クライアント部53は、遠隔操作受付部77から入力される位置情報を、通信I/F112を介して携帯情報装置200に送信する。
【0049】
自装置操作画面表示部95は、操作画面決定部から入力される自装置操作画面を、表示部161に表示させる。遠隔操作画面表示部91により遠隔操作画面が表示される場合、自装置操作画面表示部95は、自装置操作画面を遠隔操作画面と並べて配置する。このため、遠隔操作画面表示部91により遠隔操作画面が表示される場合、換言すれば、MFP100がクライアントとして機能する場合、表示部161に自装置操作画面と遠隔操作画面とが同時に表示されるので、MFP100のユーザーは、表示部161を見ながら、MFP100を操作することができるとともに、携帯情報装置200を遠隔操作することができる。
【0050】
表示制御部55は、表示情報を操作受付部51に出力する。表示情報は、表示部161に自装置操作画面のみを表示している場合には、自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、自装置操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。また、表示情報は、表示部161に自装置操作画面および遠隔操作画面を表示している場合には、自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、自装置操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とに加えて、遠隔操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。
【0051】
操作受付部51は、表示制御部55から表示情報が入力され、ユーザーにより入力される操作を受け付ける。ユーザーにより入力される操作は、自装置に対する操作である自装置操作と、携帯情報装置に対する操作である遠隔操作とを含む。操作受付部51は、連携指示受付部71と、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出部73と、検出された位置に基づいて自装置操作画面と遠隔操作画面とのいずれが指示されたかを判定する判定部75と、遠隔操作受付部77と、自装置操作検出部79と、移動操作検出部81と、操作位置検出部83と、自装置操作受付部85と、を含む。
【0052】
連携指示受付部71は、ユーザーが入力する連携指示を受け付ける。例えば、表示部161に連携設定画面を表示し、ユーザーが操作部163に入力する連携指示を受け付ける。連携設定画面は、連携相手の装置を選択するための画面である。ここでは、携帯情報装置200を連携相手の装置として選択可能な連携設定画面を表示する。連携相手の装置は、予めMFP100に登録されている。連携指示は、連携設定画面において、ユーザーにより指定された連携の相手となる装置、ここでは携帯情報装置200を識別するための装置識別情報を含む。連携指示受付部71は、連携指示を受け付けると、クライアント部53に起動指示を出力するとともに、画面情報受信部65に画面情報受信指示を出力する。起動指示および画面情報受信指示は、連携相手の装置、ここでは携帯情報装置200の装置識別情報を含む。
【0053】
なお、ユーザーが、携帯情報装置200を操作して、携帯情報装置200から連携指示をMFP100に送信するようにしてもよい。この場合、ユーザーは、携帯情報装置200に連携相手の装置として、MFP100を指定すれば、MFP100に対して連携要求を送信する。連携指示受付部71は、通信I/F112が連携要求を受信すると、MFP100から連携指示を受け付ける。連携指示受付部71は、連携要求を送信してきたMFP100を、連携相手として特定する。
【0054】
画面情報受信部65は、連携指示受付部71から画面情報受信指示が入力され、画面情報受信指示に含まれる装置識別情報で識別される携帯情報装置200から画面情報を受信する。連携指示受付部71は、画面情報受信指示を出力する場合、クライアント部53に起動指示を出力する。上述したようにクライアント部53は、連携指示受付部71から起動指示が入力されることに応じて起動し、通信I/F部112を介して、サーバーとして機能する携帯情報装置200と通信する。携帯情報装置200は、サーバーとして機能する場合、遠隔操作画面を送信するが、遠隔操作画面を送信する前にその遠隔操作画面に関する画面情報を送信する。画面情報受信部65は、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200が送信する画面情報を受信する。画面情報受信部65は、画面情報を受信することに応じて、受信された画面情報を指示画像決定部57およびデータ決定部67に出力する。
【0055】
携帯情報装置200は、遠隔操作画面ごとに画面情報を送信する。具体的には、携帯情報装置は、遠隔操作画面を別の遠隔操作画面に切り換える場合、別の遠隔操作画面を送信する前に、別の遠隔操作画面に関する画面情報を送信する。したがって、画面情報受信部65は、携帯情報装置200が遠隔操作画面を切り換えるごとに、切り換え後の遠隔操作画面に対応する画面情報を受信する。
【0056】
画面情報は、それに対応する遠隔操作画面に含まれる指示画像と、その指示画像の遠隔操作画面における位置を示す位置情報と、指示画像に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報と、を含む。画面情報は、遠隔操作画面が複数の指示画像を含む場合、複数の指示画像ごとに、位置情報とデータ識別情報とを関連付ける。指示画像は、遠隔操作画面の1部の領域である。位置情報は、遠隔操作画面中で指示画像に対応する1部の領域の位置を示す。指示画像にデータ識別情報が関連付けられているので、データ識別情報は、指示画像の位置情報に関連付けられている。指示画像は、データ識別情報で識別されるデータに対応する画像であり、例えば、アイコンである。また、指示画像は、データを縮小した画像であってもよい。
【0057】
位置検出部73は、タッチパネル165と接続され、タッチパネル165から表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置の座標値が入力される。位置検出部73は、タッチパネル165から入力される座標値を、判定部75および移動操作検出部81に出力する。
【0058】
判定部75は、表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、位置検出部73から入力される座標値の示す位置が、自装置操作画面および遠隔操作画面のいずれに属するかを検出する。判定部75は、位置検出部73から入力される座標値が示す位置が自装置操作画面に属する場合は、位置検出部73から入力される座標値を含む位置情報を操作位置検出部83に出力する。また、判定部75は、位置検出部73から入力される座標値が示す位置が遠隔操作画面に属する場合は、位置検出部73から入力される座標値を含む位置情報を自装置操作検出部79に出力する。
【0059】
自装置操作検出部79は、判定部75から所定時間T1以上継続して同じ位置情報が入力される場合に自装置操作を検出する。また、判定部75から同じ位置情報が所定時間以下入力される場合に自装置操作を検出するようにしてもよい。さらに、操作部163が備える予め定められたキーが指示される間に、位置検出部73から座標値が入力される場合に、自装置操作を検出するようにしてもよい。自装置操作検出部79は、自装置操作を検出する場合、表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、判定部75から入力される位置情報に含まれる座標値を遠隔操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値を含む位置情報を指示画像決定部57およびデータ決定部67に出力するとともに、判定部75から入力される位置情報を移動操作検出部81に出力する。自装置操作検出部79が自装置操作を検出する場合に判定部75から入力される位置情報で定まる位置を、ドラッグ位置ともいう。
【0060】
自装置操作検出部79は、自装置操作を検出しない場合、判定部75から入力される位置情報を遠隔操作受付部77に出力する。遠隔操作受付部77は、表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、自装置操作検出部79から入力される位置情報に含まれる座標値を遠隔操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値をクライアント部53に出力する。
【0061】
移動操作検出部81は、自装置操作検出部79から位置情報が入力された後に、位置検出部73から座標値が入力される間、移動操作を受け付ける。移動操作検出部81は、移動操作を受け付けている間、位置検出部73から入力される座標値を指示画像表示部93に出力するとともに、検出許可信号を操作位置検出部83に出力する。
【0062】
指示画像決定部57は、画面情報受信部65から画面情報が入力される。指示画像決定部57は、自装置操作検出部79から位置情報が入力されることに応じて、画面情報に基づいて位置情報で特定される指示画像を決定する。画面情報に含まれる1以上の指示画像のうち、自装置操作検出部79から入力される位置情報に含まれる座標値によって特定される遠隔操作画面中の位置と関連付けられた指示画像を決定する。指示画像決定部57は、決定された指示画像を指示画像表示部93に出力する。
【0063】
指示画像表示部93は、指示画像決定部57から入力される指示画像を、表示部161に表示する。表示部161の表示面において、移動操作検出部81から入力される座標値で定まる位置に、指示画像を表示する。このため、ユーザーが、表示部161に表示された遠隔操作画面に含まれる1以上の指示画像のいずれかを、指で所定時間以上指示すれば、その指示画像が移動可能に表示される。いわゆる、ドラッグ操作が可能になる。さらに、ユーザーが指示画像をドラッグした状態で、指を表示面上を移動させると、指の移動に伴って指示画像が表示面中で移動する。移動操作検出部81は、自装置操作検出部79において、自装置操作が検出されてから、位置検出部73から座標値が入力されている間、移動操作を検出する。自装置操作検出部79において自装置操作が検出されるのは、ユーザーが遠隔操作画面中の指示画像を指示した場合である。このため、ユーザーは、遠隔操作画面中の指示画像を、遠隔操作画面から自装置操作画面に移動させる操作を入力することができる。遠隔操作画面と、自装置操作画面は、同じ表示部161に表示されているので、遠隔操作画面と自装置操作画面との間に、物理的な凹凸は存在しない。このため、指示画像を移動させる操作を容易にすることができる。
【0064】
操作位置検出部83は、位置検出部73により検出された座標値を含む位置情報が入力され、移動操作検出部81から検出許可信号が入力される。操作位置検出部83は、移動操作検出部81から検出許可信号が入力されていない状態で、位置検出部73から位置情報が入力される場合、表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、位置情報に含まれる座標値を自装置操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値を含む位置情報を自装置操作受付部85に出力する。
【0065】
操作位置検出部83は、移動操作検出部81から検出許可信号が入力されている状態で、位置検出部73により検出された座標値を含む位置情報が入力される場合、移動操作検出部81から検出許可信号が入力されなくなった時点で、その直前に位置検出部73により検出された座標値を含む位置情報で定まる位置を操作位置に決定する。操作位置は、ドロップ位置ともいう。そして、操作位置検出部83は、表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、特定された位置情報に含まれる座標値を自装置操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値を含む位置情報を処理決定部59に出力する。移動操作検出部81から検出許可信号が入力されている状態から、位置検出部73から位置情報が入力されなくなる状態に変化する時点は、ユーザーが、指示画像をドラッグしながら自装置操作画面内まで移動させた後に、表示部161の表示面から指を離した時点である。いわゆるユーザーによるドロップ操作である。
【0066】
処理決定部59は、操作位置検出部83から位置情報が入力されることに応じて、操作画面決定部61から入力される自装置操作画面と、位置情報に含まれる座標値とに基づいて、処理を決定する。具体的には、自装置操作画面において、位置情報に含まれる座標値の位置に対応付けられた処理を決定する。処理決定部59は、決定された処理の実行を指示するコマンドを処理実行部63に出力する。
【0067】
例えば、自装置操作画面が、画像を形成する処理、データを記憶する処理、データを外部に送信する処理それぞれが割り当てられたボタンを含む場合について説明する。処理決定部59は、位置情報に含まれる座標値が、自装置操作画面中で画像を形成する処理が割り当てられたボタン内の位置を特定する場合は画像を形成する処理を特定する。また、処理決定部59は、位置情報に含まれる座標値が、自装置操作画面中でデータを記憶する処理が割り当てられたボタン内の位置を特定する場合はデータを記憶する処理を特定する。さらに、処理決定部59は、位置情報に含まれる座標値が、自装置操作画面中でデータを外部に送信する処理が割り当てられたボタン内の位置を特定する場合はデータを外部に送信する処理を特定する。
【0068】
データ決定部67は、画面情報受信部65から画面情報が入力される。データ決定部67は、自装置操作検出部79から位置情報が入力されることに応じて、画面情報に基づいて位置情報で特定されるデータ識別情報を決定する。画面情報に含まれる1以上のデータ識別情報のうち、自装置操作検出部79から入力される位置情報に含まれる座標値によって特定される遠隔操作画面中の位置と関連付けられたデータ識別情報を決定する。データ決定部67は、決定されたデータ識別情報を個別取得部69に出力する。
【0069】
個別取得部69は、データ決定部67から入力されるデータ識別情報で特定されるデータを取得する。具体的には、個別取得部69は、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200にデータの送信を要求し、携帯情報装置200が返信するデータを受信する。個別取得部69が、データを取得するタイミングは、限定するものではないが、自装置操作検出部79により自装置操作が検出された時点、換言すれば、ユーザーが遠隔操作画面中の指示画像をドラッグした時点が好ましい。また、操作位置検出部83により操作位置が検出された時点、換言すれば、ユーザーが指示画像を自装置操作画面にドロップした時点としてもよい。個別取得部69は、携帯情報装置200から取得されたデータを、処理実行部63に出力する。
【0070】
処理実行部63は、処理決定部59から入力されるコマンドで特定される処理を、個別取得部69から入力されるデータを処理対象として、実行する。なお、処理実行部63は、処理決定部59からコマンドが入力された後に、自装置操作受付部85から、コマンドに対応する処理を実行するためのパラメータが入力される場合には、そのパラメータの入力を待って、コマンドに対応する処理をパラメータに従って実行する。パラメータは、例えば、画像を形成する処理に対する印刷枚数、用紙サイズ、拡大率または縮小率であり、データを送信する処理であれば送信方法、送信先を特定する電話番号、電子メールアドレスであり、データを記憶する処理であればデータを記憶する位置である。
【0071】
図6は、連携操作の一例を示す図である。図6を参照して、表示部161の表示面301に、自装置操作画面311と、携帯情報装置200の外観を示す画像321とを含む。画像321は、携帯情報装置200を操作するための遠隔操作画面323を含む。自装置操作画面311は、保存の文字が表されたボタン313と、送信の文字が表されたボタン315と、印刷の文字が表されたボタン317と、を含む。ボタン313にはデータを記憶する処理が割り当てられ、ボタン315にはデータを送信する処理が割り当てられ、ボタン317にはデータの画像を形成する処理が割り当てられている。
【0072】
遠隔操作画面323は、指示画像325を含む。指示画像325は、携帯情報装置200に記憶されたデータと関連付けられたアイコンである。ユーザーが指331で、指示画像325をドラッグして、矢印333で示す軌道で指示画像325を移動させる様子を示している。この場合、指示画像325がボタン313でドロップされるので、指示画像325に関連付けられたデータを記憶する処理が実行される。
【0073】
図7は、連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。連携処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶された連携プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図7を参照して、CPU111は、連携指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。操作部163が備えるキーであって、連携指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより指示されると連携指示を受け付ける。連携指示を受け付けるまで待機状態となり、連携指示を受け付けたならば処理をステップS02に進める。
【0074】
ステップS02においては、携帯情報装置200と連携可能か否かを判断する。連携する相手の装置として携帯情報装置200のネットワークアドレスを予め記憶しており、そのネットワークアドレスを用いて、携帯情報装置200に連携可能か否かを問い合わせるための連携依頼を送信し、許可信号の返信があれば連携可能と判断する。連携可能ならば処理をステップS03に進めるが、そうでなければ処理を終了する。
【0075】
なお、連携可能な複数の携帯情報装置のネットワークアドレスを予め記憶しておき、複数の携帯情報装置ぞれぞれの装置識別情報をリスト表示し、ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置と通信可能か否かを判断するようにしてもよい。また、ブロードキャストで問い合わせ信号を送信する等して通信可能な携帯情報装置を検索し、検索により検出された通信可能な1以上の携帯情報装置の装置識別情報をリスト表示し、ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置を連携可能な装置として特定するようにしてもよい。
【0076】
ステップS03においては、クライアントタスクを起動する。具体的には、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶されたクライアントプログラムを実行する。この際、サーバーとなる携帯情報装置200のネットワークアドレス、例えばIP(Internet Protocol)アドレスとを、クライアントタスクに引数として渡す。この段階で、クライアントタスクが、携帯情報装置200から遠隔操作画面を受信する。
【0077】
次のステップS04においては、自装置操作画面と遠隔操作画面それぞれの表示領域を決定する。表示部161の表示面における表示領域を決定する。自装置操作画面は、MFP100を操作するための操作画面である。遠隔操作画面は、クライアントタスクが携帯情報装置200から受信する操作画面であって、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面である。ステップS05においては、ステップS04において自装置操作画面のために決定された表示領域を、自装置操作画面を表示するための領域として設定する。ステップS06においては、ステップS04において遠隔操作画面のために決定された表示領域を、ステップS03において起動されたクライアントタスクが出力する遠隔操作画面を表示するための領域として設定する。
【0078】
ステップS07においては、携帯情報装置200から画面情報を受信したか否かを判断する。画面情報を受信したならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければステップS08をスキップして処理をステップS09に進める。ステップS08においては、受信された画面情報をRAM114に記憶し、処理をステップS09に進める。
【0079】
ステップS09においては、指示位置を検出したか否かを判断する。タッチパネル165から表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置の座標値が入力されると、座標値で特定される位置を指示位置として検出する。指示位置を検出したならば処理をステップS10に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に戻す。
【0080】
ステップS10においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。指示位置が、連携処理の終了する指示が割り当てられたキーの領域の場合、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。ステップS11においては、クライアントである携帯情報装置200に連携終了を通知し、処理をステップS12に進める。具体的には、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に連携終了信号を送信する。携帯情報装置は、クライアントであるMFP100から連携終了信号を受信すると、サーバーとしての機能を終了し、以後、遠隔操作画面の送信を停止する。ステップS12においては、自装置操作画面の表示領域を、表示部161の表示面の全領域に設定し、処理を終了する。
【0081】
一方、ステップS13においては、指示位置が自装置操作画面の表示領域か否かを判断する。自装置操作画面の表示領域は、ステップS05において設定され、表示部161の表示面中の領域である。指示位置が自装置操作画面の表示領域内ならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければ処理をステップS15に進める。ステップS14においては、指示位置に対応する操作を受け付け、処理をステップS07に戻す。
【0082】
ステップS15においては、指示位置が遠隔操作画面の表示領域か否かを判断する。遠隔操作画面の表示領域は、ステップS06において設定され、表示部161の表示面中の領域である。指示位置が遠隔操作画面の表示領域内ならば処理をステップS16に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に戻す。ステップS16においては、遠隔操作受付処理を実行し、処理をステップS07に戻す。
【0083】
図8は、遠隔操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8を参照して、CPUは、ドラッグ操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。指示位置を検出する指示時間がしきい値T1以上ならばドラッグ操作と判断し、処理をステップS22に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS33においては、指示位置をクライアントタスクに出力し、処理を連携処理に戻す。クライアントタスクにおいては、指示位置を指示する操作を、サーバーである携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200においては、遠隔操作画面の指示位置が指示されたことを検出し、遠隔操作を受け付け、対応する処理を実行する。
【0084】
ステップS22においては、図7のステップS09において検出された指示位置と、ステップS07において受信された画面情報とに基づいて、データを決定する。具体的には、画面情報に含まれる1以上のデータ識別情報のうち、指示位置によって特定される遠隔操作画面中の位置と関連付けられたデータ識別情報を決定する。
【0085】
次のステップS23においては、決定されたデータを取得する。具体的には、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200に、ステップS22において決定されたデータ識別情報のデータの送信を要求し、携帯情報装置200が返信するデータを受信する。
【0086】
次に、指示画像を特定する(ステップS24)。具体的には、画面情報に含まれる1以上の指示画像のうち、指示位置によって特定される遠隔操作画面中の位置と関連付けられた指示画像を決定する。そして、決定された指示画像を、表示部161の表示面において指示位置に表示する(ステップS25)。
【0087】
次のステップS26においては、指示位置の移動を検出したか否かを判断する。タッチパネル165から入力される座標値が変化したならば指示位置の移動を検出する。指示位置の移動を検出したならば処理をステップS27に進めるが、そうでなければステップS27をスキップして処理をステップS28に進める。ステップS27においては、指示画像を移動させ、処理をステップS28に進める。表示部161の表示面において移動後の指示位置に指示画像を表示する。
【0088】
ステップS28においては、ドロップ操作を検出したか否かを判断する。タッチパネル165から入力されていた座標値が、入力されなくなると、ドロップ操作を検出する。ドロップ操作を検出したならば、最後に入力された座標値を操作位置としてRAMに記憶し、処理をステップS29に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に戻す。
【0089】
ステップS29においては、操作位置が自装置操作画面の表示領域か否かを判断する。自装置操作画面の表示領域は、図7のステップS05において設定され、表示部161の表示面中の領域である。指示位置が自装置操作画面の表示領域内ならば処理をステップS30に進めるが、そうでなければ処理をステップS32に進める。
【0090】
ステップS30においては、処理を決定する。自装置操作画面において、操作位置に対応付けられた処理を決定する。そして、決定された処理をステップS23において取得されたデータを処理対象として実行し、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、指示画像の表示を終了し、処理を連携処理に戻す。
【0091】
例えば、自装置操作画面が、画像を形成する処理、データを記憶する処理、データを外部に送信する処理それぞれが割り当てられたボタンを含む場合、操作位置が自装置操作画面中で画像を形成する処理が割り当てられたボタン内ならば画像を形成する処理を実行し、操作位置が自装置操作画面中でデータを記憶する処理が割り当てられたボタン内ならばデータを記憶する処理を実行し、操作位置が自装置操作画面中でデータを外部に送信する処理が割り当てられたボタン内ならばデータを外部に送信する処理を実行する。
【0092】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、自装置を操作するための自装置操作画面と、携帯情報装置200を遠隔操作するための遠隔操作画面とを表示部161に同時に表示するので、自装置と携帯情報装置200に対する操作を1つの表示面を見ながらすることができ、操作が容易となる。また、画面情報を携帯情報装置200から受信しておき、画面情報に基づいて、遠隔操作画面が表示される領域内でユーザーにより指示された指示位置に対応するデータ識別情報を決定し、決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して自装置操作画面においてユーザーにより指示された操作位置に対応して予め定められた処理を実行する。このため、携帯情報装置に記憶されているデータに対して自装置で処理を実行させる操作を、容易にすることができる。その結果、携帯情報装置と自装置とで連携した処理を実行させる操作を容易にすることができる。
【0093】
また、遠隔操作画面が表示される領域内がユーザーにより指示され、自装置操作を検出する場合、画面情報に基づいて、自装置操作によって特定される位置に対応する指示画像を決定し、指示画像を移動可能に表示するので、データを処理対象に指定するドラッグ操作を、ユーザーは視覚で認識することができる。また、指示画像が移動した後の位置が操作位置として検出するので、ユーザーは、移動可能に表示される指示画像を見ながら操作位置を決めることができる。さらに、処理対象に指定されたデータに対する処理を決定するドラッグ操作を、ユーザーは視覚で認識することができる。
【0094】
また、自装置操作によって特定される位置に対応する指示画像を決定し、指示画像に対応するデータ識別情報が決定されることに応じて、決定されたデータ識別情報で識別されるデータを携帯情報装置200から取得する。このため、携帯情報装置200から処理対象となるデータを、処理が実行される前に取得することができる。処理対象となるデータのみを携帯情報装置から受信するので、携帯情報装置200との間の通信量を少なくすることができる。
【0095】
<変形例>
上述した実施の形態においては、クライアントとして機能するMFP100は、サーバーとして機能する携帯情報装置200から受信される遠隔操作画面中の指示画像がドラッグされた時点、または、ドロップされた時点で、データを取得するようにした。変形例におけるMFP100は、サーバーとして機能する携帯情報装置200から遠隔操作画面を受信するごとに、その遠隔操作画面に関連付けられた1以上のデータすべてを、遠隔操作画面を受信する前に受信するようにしたものである。以下、上述したMFP100と異なる点を主に説明する。
【0096】
図9は、変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図9を参照して、図5に示した機能と異なる点は、個別取得部69が削除された点、事前取得部97、消去部98およびデータ読出部99が追加された点である。その他の機能は、図5に示した機能と同じなので、ここでは、説明を繰り返さない。
【0097】
事前取得部97は、画面情報受信部65から画面情報が入力される。変形例における携帯情報装置200は、サーバーとして機能する場合、遠隔操作画面を送信する前に、その遠隔操作画面に対応する画面情報を送信する。事前取得部97は、画面情報受信部65から画面情報が入力されることに応じて、画面情報に含まれる1以上のデータ識別情報でそれぞれ特定されるデータのすべてを、携帯情報装置200から取得し、取得された1以上のデータを、対応するデータ識別情報と関連付けた関連データ115Aとして、EEPROM115に記憶する。
【0098】
データ読出部99は、データ決定部67からデータ識別情報が入力される。データ読出部99は、EEPROM115に記憶されている関連データ115Aのうちからデータ決定部67から入力されるデータ識別情報で特定される関連データ115Aを読み出し、読み出された関連データを処理実行部63に出力する。
【0099】
処理実行部63は、処理決定部59から入力されるコマンドで特定される処理を、データ読出部99から入力される関連データ115Aを処理対象として実行する。
【0100】
消去部98は、クライアント部53が起動を停止する場合、換言すれば、サーバーとして機能する携帯情報装置200との通信を終了した場合に、EEPROM115に記憶されている関連データ115Aを消去する。このため、EEPROM115に関連データ115Aが記憶された状態が維持されるのを防止して、関連データ115Aに対するセキュリティを向上させることができる。また、記憶資源を有効に利用することができる。
【0101】
図10は、変形例における連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10を参照して、図7に示した連携処理と異なる点は、ステップS08とステップS09との間にステップS41およびステップS42が追加された点、ステップS12の後にステップS43が追加された点、ステップS16における遠隔操作受付処理が変更された点である。その他の処理は図7に示した連携処理と同じなので、ここでは異なる点を主に説明する。
【0102】
ステップS07においては、画面情報を受信した場合に処理をステップS08に進め、画面情報を受信しない場合は処理をステップS09に進める。ステップS08においては、受信された画面情報をRAM114に記憶し、処理をステップS41に進める。
【0103】
ステップS41においては、関連データを取得する。具体的には、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200に、ステップS07において受信された画面情報に含まれる1以上のデータ識別情報それぞれで特定される関連データのすべての送信を要求し、携帯情報装置200が返信する関連データを受信する。次のステップS42においては、受信された関連データをEEPROM115に記憶し、処理をステップS09に進める。
【0104】
ステップS43においては、ステップS42においてEEPROM115に記憶された関連データ115Aを消去し、処理を終了する。
【0105】
図11は、変形例における遠隔操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11を参照して、図8に示した遠隔操作受付処理と異なる点は、ステップS23に代えてステップS23Aが実行される点である。その他の処理は図8に示した遠隔操作受付処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0106】
ステップS23Aにおいては、ステップS22において決定されたデータ識別情報で識別される関連データを、EEPROM115から読み出し、処理をステップS24に進める。関連データは、ステップS31において処理を実行する際の、処理対象となる。
【0107】
変形例におけるMFP100は、サーバーとして機能する携帯情報装置200から遠隔操作画面を受信するごとに、その遠隔操作画面に関連付けられた1以上のデータすべてを、遠隔操作画面を受信する前に受信する。このため、ユーザーによりドロップ操作が検出されてから処理対象となる関連データ115AをEEPROM115から読み出せばよいので、処理を実行するまでの時間を短くすることができる。
【0108】
また、携帯情報装置200と通信が終了し、クライアントとして機能しなくなると、携帯情報装置200から取得され、EEPROM115に記憶された関連データ115Aを消去するので、携帯情報装置200から取得された関連データのセキュリティを向上させることができる。
【0109】
なお、上述した実施の形態においては、画像処理システム1について説明したが、図7および図8に示した連携処理、または図10および図11に示した連携処理をMFP100,100A、100Bそれぞれに実行させる画像形成方法、または、その連携処理をMFP100,100A、100Bそれぞれが備えるCPU111に実行させる連携プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0110】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記画面情報は、前記遠隔操作画面の1部の領域に対応する指示画像をさらに含み、
前記自装置操作検出ステップにおいて前記自装置操作が検出される場合、前記受信された画面情報に基づいて、前記検出された位置に対応する指示画像を決定する指示画像決定ステップと、
前記指示画像が決定される場合、前記決定された指示画像を移動可能に前記表示手段に表示する指示画像表示手段ステップと、をさらに含む、
前記操作位置検出ステップは、前記位置検出ステップにおいて検出される位置に基づいて、前記指示画像が移動した後の位置を操作位置として検出するステップを含む、請求項6に記載の連携方法。
(2) 前記画面情報受信ステップにおいて前記画面情報が受信されることに応じて、前記画面情報に含まれるデータ識別情報で識別されるデータを、前記表示制御ステップにおいて前記遠隔操作画面が表示される前に、前記携帯情報装置から取得する事前取得ステップを、さらに含む請求項6または(1)に記載の連携方法。
(3) 前記クライアント手段が前記携帯情報装置と通信しなくなることに応じて、前記事前取得ステップにおいて取得されたデータを消去する消去ステップを、さらに含む(2)に記載の連携方法。
(4) 前記データ決定ステップにおいて前記データ識別情報が決定されることに応じて、前記決定されたデータ識別情報で識別されるデータを前記携帯情報装置から取得する個別取得ステップをさらに含む、請求項6または(2)に記載の連携方法。
【符号の説明】
【0111】
1 画像処理システム、100,100A,100B MFP、200 携帯情報装置、3 ネットワーク、5 無線局、51 操作受付部、53 クライアント部、55 表示制御部、57 指示画像決定部、59 処理決定部、61 操作画面決定部、63 処理実行部、65 画面情報受信部、67 データ決定部、69 個別取得部、71 連携指示受付部、73 位置検出部、75 判定部、77 遠隔操作受付部、79 自装置操作検出部、81 移動操作検出部、83 操作位置検出部、85 自装置操作受付部、91 遠隔操作画面表示部、93 指示画像表示部、95 自装置操作画面表示部、97 事前取得部、98 消去部、99 データ読出部、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、115A 関連データ、116 HDD、117 ファクシミリ部、119 外部記憶装置、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示部、163 操作部、165 タッチパネル、200 携帯情報装置、211 CPU、212 カメラ、213 フラッシュメモリ、214 無線通信部、215 通話部、216 表示部、217 操作部、217A タッチパネル、218 無線LANI/F。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯情報装置と通信する通信手段と、
画像を表示する表示手段と、
遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と前記通信手段を介して通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、
前記携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記クライアント手段により前記携帯情報装置から受信され、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、前記表示手段に同時に表示する表示制御手段と、
前記遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、前記携帯情報装置から前記通信手段を介して受信する画面情報受信手段と、
前記表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出手段と、
前記位置検出手段により前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、かつ、前記自装置操作検出手段によって前記自装置操作が検出されない場合に、前記検出された位置を前記クライアント手段に出力する遠隔操作受付手段と、
前記自装置操作検出手段により前記自装置操作が検出される場合、前記受信された画面情報に基づいて、前記検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定手段と、
前記位置検出手段により前記自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出手段と、
前記決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、前記自装置操作画面において前記操作位置に対応して予め定められた処理を実行する処理実行手段と、を備えた画像処理装置。
【請求項2】
前記画面情報は、前記遠隔操作画面の1部の領域に対応する指示画像をさらに含み、
前記自装置操作検出手段により前記自装置操作が検出される場合、前記受信された画面情報に基づいて、前記検出された位置に対応する指示画像を決定する指示画像決定手段と、
前記指示画像が決定される場合、前記決定された指示画像を移動可能に前記表示手段に表示する指示画像表示手段と、をさらに備え、
前記操作位置検出手段は、前記位置検出手段により検出される位置に基づいて、前記指示画像が移動した後の位置を操作位置として検出する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記データ決定手段により前記データ識別情報が決定されることに応じて、前記決定されたデータ識別情報で識別されるデータを前記携帯情報装置から取得する個別取得手段を、さらに備えた請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画面情報受信手段により前記画面情報が受信されることに応じて、前記画面情報に含まれるデータ識別情報で識別されるデータを、前記表示制御手段により前記遠隔操作画面が表示される前に、前記携帯情報装置から取得する事前取得手段を、さらに備えた請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記クライアント手段が前記携帯情報装置と通信しなくなることに応じて、前記事前取得手段により取得されたデータを消去する消去手段を、さらに備えた請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像処理装置で実行される連携方法であって、
前記画像処理装置は、
携帯情報装置と通信する通信手段と、
画像を表示する表示手段と、
遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と前記通信手段を介して通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備えており、
前記携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記クライアント手段により前記携帯情報装置から受信され、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、前記表示手段に同時に表示するステップと、
前記遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、前記携帯情報装置から前記通信手段を介して受信するステップと、
前記表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出ステップと、
前記位置検出手段により前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出ステップと、
前記位置検出ステップにおいて前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、前記自装置操作検出ステップにおいて前記自装置操作が検出されない場合に、前記検出された位置を前記クライアント手段に出力するステップと、
前記自装置操作検出ステップにおいて前記自装置操作が検出される場合、前記受信された画面情報に基づいて、前記検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定ステップと、
前記位置検出ステップにおいて前記自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出ステップと、
前記決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、前記自装置操作画面において前記操作位置に対応して予め定められた処理を実行するステップと、を含む連携方法。
【請求項7】
画像処理装置を制御するコンピューターで実行される連携プログラムであって、
前記画像処理装置は、
携帯情報装置と通信する通信手段と、
画像を表示する表示手段と、
遠隔操作されるサーバーとして機能する携帯情報装置と前記通信手段を介して通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備えており、
前記携帯情報装置を遠隔操作する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記クライアント手段により前記携帯情報装置から受信され、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面とを、前記表示手段に同時に表示するステップと、
前記遠隔操作画面の1部の領域の位置を示す位置情報と、該位置情報に関連付けられたデータを識別するためのデータ識別情報とを含む画面情報を、前記携帯情報装置から前記通信手段を介して受信するステップと、
前記表示手段の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する位置検出ステップと、
前記位置検出手段により前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出される場合、自装置に対する自装置操作を検出する自装置操作検出ステップと、
前記位置検出ステップにおいて前記遠隔操作画面が表示される領域内の位置が検出され、前記自装置操作検出ステップにおいて前記自装置操作が検出されない場合に、前記検出された位置を前記クライアント手段に出力するステップと、
前記自装置操作検出ステップにおいて前記自装置操作が検出される場合、前記受信された画面情報に基づいて、前記検出された位置に対応するデータ識別情報を決定するデータ決定ステップと、
前記位置検出ステップにおいて前記自装置操作画面が表示される領域内で検出された位置を操作位置として検出する操作位置検出ステップと、
前記決定されたデータ識別情報で識別されるデータに対して、前記自装置操作画面において前記操作位置に対応して予め定められた処理を実行するステップと、を前記コンピューターに実行させる連携プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−80377(P2013−80377A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220010(P2011−220010)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】