説明

画像処理装置および方法

【課題】取得した画像データに、取得した所定情報を自動的に付加する。
【解決手段】画像処理装置は、画像データを取得する画像取得部405と、リモコン信号を取得するリモコン信号取得部と、取得したリモコン信号を、取得した画像データに付加する画像処理部401を備える。画像取得部405は、画像データを、当該画像データを取得したときを指す時刻と関連付けて取得する。リモコン信号取得部406は、リモコン信号を、それを取得したときを指す時刻と関連付けて取得する。画像処理部401は、画像取得時刻とリモコン信号取得時刻とを比較し、比較結果に基づき所定条件が成立すると判定した時刻に関連付けて取得された画像データに、リモコン信号情報を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理装置および方法に関し、特に、画像と別途取得した情報とを関連付けて表示する画像処理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラにより、静止画や動画を撮影するのが容易になった。また、撮影した画像や動画に文字などを挿入するといった編集も容易になった。このような技術に関連して、特許文献1には、ユーザが動画に対して、挿入すべきコメント情報とコメント情報を挿入する時刻とを付加することを可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−242838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テレビジョン(以下、テレビという)を大量生産する工程における製品テストに際しては、テレビを操作し、テレビが操作の指令通りに動作するかを、容易に確認できる装置の提供が望まれていた。つまり、指令の情報と、指令を与えたタイミングに同期してテレビが如何に動作したかを示す情報をエビデンスとして記録し、記録内容をオペレータが確認できる装置の提供が望まれていた。
【0005】
特許文献1の構成では、動画中に挿入するべきコメント情報(文字列)およびコメント情報を挿入するべき時刻は手動にて指定する必要があった。したがって、大量生産されるテレビの製品テストに適用した場合には、オペレータは各テレビについて、操作したタイミングと、操作により与えた指令とを指定する必要があり、手間がかかる。
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、取得した画像データに、取得した所定情報を自動的に付加する画像処理装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のある局面に従うと、画像処理装置は、画像データを取得する画像取得手段と、所定情報を取得する情報取得手段と、取得した所定情報を、取得した画像データに付加する画像処理手段と、を備える。
【0008】
好ましくは、画像取得手段は、画像データを、当該画像データを取得したときを指す第1時刻と関連付けて取得する手段を含み、情報取得手段は、所定情報を、当該所定情報を取得したときを指す第2時刻と関連付けて取得する手段を含み、画像処理手段は、第1時刻と第2時刻とを比較し、比較結果に基づき所定条件が成立すると判定した第1時刻に関連付けて取得された画像データに、所定情報を付加する。
【0009】
好ましくは、画像取得手段は、画像データを、当該画像データを取得したときを指す第1時刻と関連付けて取得する手段を含み、情報取得手段は、所定情報を、当該所定情報を取得したときを指す第2時刻と関連付けて取得する手段を含み、画像処理手段は、第1時刻と第2時刻とを比較し、比較結果に基づき所定条件が成立すると判定した第1時刻に関連付けて取得された画像データを表示する際に、所定情報を付加して(または関連付けて)表示する。
【0010】
好ましくは、所定条件は、第2時刻と第1時刻とは等しいという条件である。
好ましくは、所定条件は、第2時刻は、第1時刻よりも前の時刻を指すという条件である。
【0011】
好ましくは、画像取得手段は、複数個の画像データのそれぞれを、当該画像データを取得したときを指す第1時刻と関連付けて取得し、画像処理手段は、複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた第1時刻と第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、第2時刻に最も近い時刻を指す第1時刻が関連付けされた画像データに、所定情報を付加する。
【0012】
好ましくは、画像処理手段は、複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた第1時刻と第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、第2時刻よりも後の時刻であって最も早い時刻を指す第1時刻が関連付けされた画像データに、所定情報を付加する。
【0013】
好ましくは、情報取得手段は、取得した所定情報を格納する格納部を含み、新たな所定情報が取得される毎に、格納部の所定情報を、取得した新たな所定情報を格納することにより更新する。画像処理手段は、画像取得手段が画像データを取得したとき、格納部に格納されている所定情報を読出し、読出した所定情報を、取得した画像データに付加する。
【0014】
好ましくは、情報取得手段は、取得する所定情報を格納する格納部を含み、新たな所定情報が取得される毎に、格納部の所定情報を、取得した新たな所定情報を格納することにより更新する。画像処理手段は、画像取得手段が取得する画像データの取得時刻が、格納部に格納されている所定情報の取得時刻と、次位に取得される所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示するときは、当該画像データに格納部に格納されている所定情報を読出し付加する。
【0015】
好ましくは、画像処理手段は、画像取得手段が取得する画像データであって、当該画像データの取得時刻が、期間内の時刻を指示する画像データのうち、格納部に格納されている所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された画像データには、格納部に格納されている所定情報を読出し、読出された所定情報を付加する。
【0016】
好ましくは、画像処理手段は、画像取得手段が取得する画像データであって、当該画像データの取得時刻が、期間内の時刻を指示する画像データのうち、格納部に格納されている所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された画像データには、格納部に格納されている所定情報を読出し、読出された所定情報を所定表示態様となるように付加する。
【0017】
好ましくは、情報取得手段は、取得する所定情報を格納する格納部を含み、画像処理手段は、画像取得手段による取得時刻が、格納部に格納されている所定情報の取得時刻と、次位に取得される所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示する画像データのうち、格納部に格納されている所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された画像データには、格納部に格納されている所定情報を読出し、読出された所定情報を所定表示態様となるように付加する。
【0018】
好ましくは、所定表示態様は、所定情報が指示する文字の線幅、文字の傾きおよび文字の色のいずれかにより指示される、または、それらの組合わせによる指示される。
【0019】
好ましくは、情報取得手段は、所定情報を外部操作により入力する。
好ましくは、所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、画像データは、リモコン信号により操作される被操作対象を撮像した画像を指す。
【0020】
好ましくは、所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、リモコン信号により操作される被操作対象は画像表示装置であって、画像データは、画像表示装置が出力する画像を指す。
【0021】
好ましくは、画像データは、フレーム単位の画像データを指す。
好ましくは、画像処理手段は、所定情報を、取得した画像データに基づく画像に拡張領域を設け、拡張領域において所定情報が表示されるように付加する。
【0022】
好ましくは、所定情報が付加された複数の画像データを用いて動画を作成する。
好ましくは、画像データを表示する際に、所定情報を付加して(または関連付けて)表示するとは、当該画像データと当該所定情報とを同期して表示する、または当該画像データに当該所定情報を重ね合わせて表示する、または同一画面において当該画像データと当該所定情報とを異なる領域に表示することを指す。
【0023】
この発明の他の局面に従うと、コンピュータを用いて実行する画像処理方法であって、コンピュータの画像取得手段が、画像データを取得するステップと、コンピュータの情報取得手段が、所定情報を取得するステップと、コンピュータの画像処理手段が、取得された所定情報を、取得された画像データに付加するように画像処理するステップとを、備える。
【0024】
この発明のさらに他の局面に従うプログラムは、上述の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0025】
発明によれば、取得した画像データに、取得した所定情報を自動的に付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】各実施の形態に係る画像処理システムの概略構成図である。
【図2】各実施の形態に係るテレビのハードウェア構成図である。
【図3】各実施の形態に係るコンピュータのハードウェア構成図である。
【図4】各実施の形態に係る画像処理装置の機能構成図である。
【図5】(A)と(B)は、第1の実施の形態に係る合成画像の表示例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る画像処理のフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態に係る画像処理の他のフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る画像再生処理のフローチャートである。
【図9】(A)〜(C)は、第1の実施の形態に係る再生画像の表示例を示す図である。
【図10】(A)と(B)は、第1の実施の形態に係る画像処理で参照されるテーブルの1例を示す図である。
【図11】(A)〜(C)は、第2の実施の形態を説明するための画像の表示例を示す図である。
【図12】(A)〜(C)は、第2の実施の形態を説明するための画像の他の表示例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る画像処理のフローチャートである。
【図14】第2の実施の形態に係る他の画像処理のフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態の画像処理で参照されるテーブルの一例を示す図である。
【図16】(A)〜(F)は、第2の実施の形態に係る画像処理による動画像の生成の具体例を示す図である。
【図17】第2の実施の形態に係る画像再生処理のフローチャートである。
【図18】(A)〜(C)は、第3の実施の形態を説明するための画像表示例を示す図である。
【図19】(A)〜(C)は、第3の実施の形態を説明するための他の画像表示例を示す図である。
【図20】第3の実施の形態に係る画像処理のフローチャートである。
【図21】第3の実施の形態に係る他の画像処理のフローチャートである。
【図22】第3の実施の形態の画像処理で参照されるテーブルの一例を示す図である。
【図23】(A)〜(F)は、第3の実施の形態に係る画像処理による動画像の生成の具体例を示す図である。
【図24】(A)〜(C)は、第3の実施の形態に係る画像処理による表示態様の変更例を説明する図である。
【図25】図24(A)〜(C)の表示態様とするための画像処理のフローチャートである。
【図26】図24(A)〜(C)の表示態様とするための他の画像処理のフローチャートである。
【図27】第3の実施の形態に係る画像再生処理のフローチャートである。
【図28】第4の実施の形態を説明するための画像表示例の図である。
【図29】第4の実施の形態を説明するための他の画像表示例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0028】
各実施の形態では、画像処理対象としてテレビの画像について記載するが、これは1例であり、テレビなどの表示装置に限らず、操作を行うと視覚的に状態変化が確認できる全てのものに適用可能である。
【0029】
<第1の実施形態>
図1には、各実施の形態に係る画像処理システムの概略構成が示される。図1を参照して、画像処理システムは、画像処理装置に対応するコンピュータ1、コンピュータ1と通信する撮像部に対応したカメラ2、リモコン(リモートコントローラの略)3、リモコン3が送信するリモコン信号によって操作される被操作対象のテレビ4、およびリモコン3が送信するリモコン信号を受信可能な位置に設けられて、且つコンピュータ1と通信するリモコン信号受信装置5を備える。リモコン3は、オペレータによる操作を受付けて、操作に応じた指令信号を赤外線で変調してリモコン信号としてテレビ4に送信する。ここでは、カメラ2の撮像方向にテレビ4が位置すると想定する。
【0030】
リモコン3は無線にてリモコン信号を送信するとしているが、リモコン3はテレビ4とリモコン信号受信装置5とにケーブルで接続されて、リモコン3から送信されたリモコン信号は、ケーブルを経由してテレビ4およびリモコン受信装置5により受信されるとしてもよい。
【0031】
ここでは、テレビ4の動作を制御する指令(コマンド)のデータを与えるものはリモコン3としているが、リモコンに限定されない。たとえば、テレビ4の前面に設けられた図示のない操作部のスイッチを操作することにより出力される指令信号を、テレビ4とリモコン信号受信装置5に指令データを与えるようにしてもよい。また、テレビ4とリモコン信号受信装置5はモーションセンサが取り付けられて、モーションセンサによりオペレータの動きを検出し、検出結果に基づき当該動きが指示する指令データに変換するとしてもよい。
【0032】
カメラ2はテレビ4を撮影し、撮影した画像データをコンピュータ1に送信する。リモコン信号受信装置5は受信したリモコン信号の情報をコンピュータ1に送信する。リモコン信号受信装置5は、テレビ4のリモコン信号を受信するリモコン受信部26の近くに設置される。つまり、リモコン3から送信されたリモコン信号は、テレビ4のリモコン受信部26に受信されると同時にリモコン信号受信装置5により受信される。
【0033】
図2を参照してテレビ4は、アンテナ63およびモニタ40を接続するとともに、リモコン3からリモコン信号を受信する。アンテナ63は、放送信号を受信し、受信した放送信号をチューナ16に出力する。モニタ40は、後述の信号処理部23から出力された映像信号および音声信号を入力し、画面に画像を出力するとともに、図示のないスピーカから音声を出力する。
【0034】
テレビ4は、制御部10、チューナ16、デジタル復調器18、HD(High Definition)放送の符号化方式に対応するMPEG(Moving Picture Experts Group)に従った復号機能を有するMPEGデコーダ22、信号処理部23、各部に電力を供給するための電源(図面ではPWRと略す)部29、およびリモコン信号を受信するリモコン受信部26を含む。制御部10は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)10A、各種のデータを記憶するメモリ10B、および時間を計時するタイマ10Cを含む。
【0035】
アンテナ63は高周波数信号RFである放送信号を受信し、IF信号(中間周波数信号)に変換して出力する。チューナ16は、アンテナ63を介して受信した放送信号(IF信号)を入力し、入力した放送信号の中から、CPU10Aからの指示(選局すべき物理チャンネルの情報を含む)に応じて選択した物理チャンネルに対応する放送信号を抽出して出力する。チューナ16は、抽出した放送信号をデジタル復調器18へ出力する。
【0036】
デジタル復調器18は、チューナ16から放送信号を受けて、放送信号を映像および音声がデジタル符号化されたTS(Transport Stream)信号に復調し、MPEGデコーダ22に出力する。
【0037】
MPEGデコーダ22は、与えられるTS信号を入力し、映像信号および音声信号に復号する。そして、復号した映像信号および音声信号を信号処理部23に出力する。信号処理部23は、制御部10から与えられるデータ(リモコン3から受信するリモコン信号の指令データに基づいた視聴する局(チャンネル)を選択するデータ等)に基づいて、MPEGデコーダ22から入力した映像信号および音声信号をモニタ40に出力可能なように信号を処理し、信号処理した映像信号および音声信号をモニタ40に出力する。モニタ40は、与えられる映像信号を画像として表示し、音声信号をスピーカ(図示せず)から出力する。
【0038】
リモコン信号は0/1ビットのパターン列であって、所定のスタートビットで開始し、所定のエンドビットで終了する。テレビ4はリモコン受信部26からリモコン信号を受信すると、受信したリモコン信号を解析して、解析結果に基づく指令データに従った動作を開始する。ここでは説明を間単にするために、スタートビットを受信してからエンドビットを受信終了するまでの間に、テレビ4は受信したリモコン信号の指令に応じた動作をすると想定する。
【0039】
図3を参照してコンピュータ1は、CRT(陰極線管)などからなるディスプレイ610、キーボード650およびマウス660を有する入力部700、該コンピュータ1自体を集中的に制御するためのCPU622、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memoryの略)を含んで構成されるメモリ624、固定ディスク626、FD(フレキシブルディスク)632が着脱自在に装着されて、装着されたFD632をアクセスするFD駆動装置630、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)642が着脱自在に装着されて、装着されたCD−ROM642をアクセスするCD−ROM駆動装置640、通信回線300と、該コンピュータ1とを通信接続するための通信インターフェィス680、プリンタ690および時間を計時するタイマ691を含む。これらの各部はバスを介して通信接続される。
【0040】
各実施の形態に係る後述の画像処理フローチャートは、予めプログラムとしてメモリ624に格納される。フローチャートが示す画像処理の機能は、CPU622がメモリ624からプログラムを読出し、読出したプログラムの命令コードを実行することにより実現される。
【0041】
図4には、各実施の形態に係る画像処理装置の機能構成が示される。画像処理装置は、画像データについて各種の処理を施す画像処理部401、画像データを格納する画像格納部402、リモコン信号受信装置5から出力されるリモコン信号を入力し、入力したリモコン信号を解析し、解析結果に基づく指令データを生成して出力するリモコン信号取得部406、リモコン信号取得部406から出力される指令データが格納されるリモコン信号データ保持部403、カメラ2が撮影して出力する画像データを入力する画像取得部405、画像取得部405から出力される画像データが格納される画像保持部404、画像データに基づく画像をディスプレイ610に表示するための画像出力部407、および入力部700からオペレータ操作による各種指示を入力するための指示入力部408を備える。
【0042】
リモコン信号取得部406は上述のようにリモコン信号から指令データを生成する。たとえば、テレビ4では、指令データによりチャネル変更や音量の増減などの操作(テレビ4の動作)が制御される。指令データは、チャンネル番号などのデータそのものか、あるいは、チャネル変更や音量の増減などのコマンドを指す。リモコン3は赤外線を用いて0/1ビットの連続パターンであるリモコン信号を出力する。リモコン信号取得部406は、0と1の連続パターンの種類に基づき、リモコン信号が指す指令を検出する。メモリ624には、予め複数種類の0/1のパターン列と、パターン列のそれぞれに対応して指令データが登録されたテーブルが格納される。リモコン信号取得部406は、リモコン信号を解析して得られた0/1のパターン列に基づきテーブルを検索して、パターン列に対応付けされた指令データをテーブルから読出す。これにより、受信したリモコン信号が指示する指令データが検出される。ここでは、説明を簡単するために、リモコン信号が指す指令データは、チャンネルの切替を指令するものであると想定する。したがって、合成画像には、指令データが指す切替え先のチャンネル番号の数値(文字)が付加されると想定する。
【0043】
画像格納部402、リモコン信号データ保持部403および画像保持部404は、メモリ624または固定ディスク626などの各種メモリに対応する。他の各部の機能は予めプログラムとしてメモリ624の所定領域に格納される。CPU622がメモリ624からプログラムを読出し、読出したプログラムの各種命令を実行することにより、各部の機能が実現される。
【0044】
画像格納部402には、画像データは後述する画像作成時刻と関連付けされて格納される。したがって、画像格納部402から画像データを読出す場合には、関連付けされた画像作成時刻に従うことで時系列順に読出すことができる。
【0045】
画像処理部401は、取得した画像データに、取得したリモコン信号に基づく情報を付加するように所定プログラムに従って合成処理する。この合成処理は、周知の手順である。例えばmicrosoft(登録商標)社が提供するDrawStringという画像に文字列を描画する処理プログラムを用いることにより画像合成が可能である。合成処理後の画像データに基づく表示画面の一例が図5(A)と(B)に示される。図5(A)には、カメラ2がテレビ4のモニタ40の画面を撮影して出力する画像データに、リモコン3からテレビ4に送信されたリモコン信号に基づく指令データが付加された合成画像がディスプレイ610に表示された状態が示される。図5(A)の画面では、放送信号に基づく番組の画像に、リモコン信号の指令データが指すチャンネル番号「4ch」の文字列が合成されている。
【0046】
図1の画像処理システムでは、コンピュータ1を用いて図5(A)の画像を表示したが、テレビ4がその機能を備えるようにしてもよい。つまり、テレビ4がカメラ2、リモコン信号受信装置5、およびコンピュータ1の機能を兼ね備えてもよい。この場合には、テレビ4がモニタ40に出力する映像を構成するフレーム単位の画像データをメモリ10Bに格納するとともに、リモコン受信部26で受信したリモコン信号に基づく指令データも格納する。表示に際しては、CPU10Aは、メモリ10Bから画像データを読出し、読出した画像データに、メモリ10Bから読出した指令データの文字列を信号処理部23のOSD(On Screen Display)機能により重畳し、文字列が重畳にされた合成画像データによる画像をモニタ40に表示する。この場合のモニタ40の表示画面の一例が図5(B)に示される。図5(B)では、図5(A)と同じく、リモコン信号の指令データが指すチャンネル番号「4ch」の文字列が合成されている。図5(A)では、図5(B)の画像とは異なり、カメラ2がモニタ40の表示画像を撮像して出力した画像であるので、モニタ40の外枠が表示されている。
【0047】
図6には、本実施の形態に係る画像処理のフローチャートが示される。図6では、テレビ4は受信する放送信号に基づく映像をモニタ40に表示している状態において、カメラ2によりモニタ40の画面を撮影し、リモコン3からリモコン信号の送信の有無が検出されると想定する。
【0048】
まず、指示入力部408からの入力指示に基づき処理が開始されると、画像取得部405はカメラ2が出力するテレビ4のモニタ40を撮影した画像データをフレーム単位の静止画で入力し、画像保持部404に出力する(ステップS(以下、単にSと略す)3)。これにより画像保持部404には、フレーム単位で画像データが順次格納される。
【0049】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号受信装置5からリモコン信号を入力するか否かを判定する(S5)。具体的には、リモコン信号受信装置5からリモコン信号の所定のスタートビットが検出されるか否かにより判定する。ここでは、画像データを取得した直後にリモコン信号の受信があるかを判定しているが、連続する画像データの取得の間にリモコン信号の受信があれば、リモコン信号を受信していると判定してもよい。
【0050】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信していないと判定すると(S5でNO)、画像処理部401は、画像取得部405が取得した画像データを画像保持部404から読出し、読出した画像データを画像格納部402に格納する(S9)。
【0051】
一方、リモコン信号取得部406はリモコン信号を受信していると判定すると(S5でYES)、取得したリモコン信号に基づき指令データを検出して画像処理部401に出力する。画像処理部401は、画像取得部405が取得した画像データを画像保持部404から読出し、読出した画像データと、リモコン信号取得部406から入力した指令データとを合成して、合成後の画像データ(合成画像データという)を画像格納部402に格納する(S9)。
【0052】
画像格納部402には、画像データは画像作成時刻(すなわち、カメラ2の撮像時刻)と関連付けて格納される。合成画像データについても、合成処理の元となった画像データの画像作成時刻が関連付けて格納される。
【0053】
画像処理部401は、指示入力部408から処理の終了命令が入力されるかを検出する(S11)。終了命令が入力されたと検出されない場合には(S11でNO)、処理はS3に戻り、以降の処理が終了命令の入力が検出される(S11でYES)まで繰り返される。つまり、連続的に画像データの取得が行われる。
【0054】
終了命令の入力が検出されると(S11でYES)、動画作成処理が行われる(S13)。
【0055】
動画作成処理について説明する。画像処理部401は画像格納部402から画像データ(合成画像データを含む)を画像作成時刻の時系列順に従って読出し、すなわち撮像された順番に従って読出し、時系列順に連続する動画データを作成する(S13)。動画データの作成は、自動で開始するとしてもよく、または指示入力部408から動画作成命令が入力された場合に行うとしてもよい。作成された動画データは、画像格納部402に格納される。指示入力部408から再生指示が入力されたときに、画像処理部401が画像格納部402から読出し、画像出力部407に与える。画像出力部407は与えられる動画データをディスプレイ610に表示する。動画データの表示は、動画データが作成される(S13)と自動的に表示されるとしてもよい。
【0056】
ここでは、動画データの作成時には、予め画像データと指令データの合成画像データが準備されているとしているが、合成画像データは、動画データの作成時に生成されるようにしてもよい。つまり、画像格納部402には、合成すべき画像データと指令データを関連付けて格納しておき、動画データ作成時に、画像格納部402から読出した画像データと、画像データに関連付けされた指令データを用いて、画像データに指令データに基づく画像(文字、絵など)を付加するように画像合成しながら、動画データを作成するようにしてもよい。
【0057】
表示される動画の一画面が、たとえば図5(A)に示される。図5(A)では、リモコン3によりテレビ4の受信チャンネルが4CHに切替え操作されたときの表示画像であることが分かる。
【0058】
図6の処理によれば、リモコン信号が送信されるタイミングにおいて、リモコン信号の指令データが付加された合成画像、あるいは、動画を自動的に作成することができる。
【0059】
なお、カメラ4が撮影する画像は、静止画または動画である。動画は複数個のフレーム画像(静止画)が連続したものであるから、リモコン信号の指令データを、動画中の、リモコン信号が検出されたタイミングに対応のフレーム画像データに付加するように合成することは容易である。
【0060】
テレビ4に図6の機能を備えるとした場合には、メモリ10Bに、リモコン信号の0/1のパターン列と指令データを対応付けたテーブルが予め格納される。MPEGに従ってエンコードされた動画データは、一旦MPEGデコーダ22によりデコードすることにより連続した静止画として検出される。リモコン受信部26が受信したリモコン信号の指令データは、メモリ10Bのテーブルを検索することにより取得される。信号処理部23は検出された静止画(フレーム画像)を入力し、入力したフレーム画像と取得した指令データをOSDにより合成する。これにより、リモコン信号の指令データが合成された動画を得て、モニタ40に表示することが可能となる。
【0061】
(他の処理)
図6の処理フローチャートによれば、画像データの取得と並行し、リモコン信号の指令データを用いた画像合成処理が行われるので、画像処理に係る負荷は大きい。そこで、図7の処理フローチャートに示すように画像データの取得の際は、リモコン信号の指令データを用いた画像合成処理は行なわないとしてもよい。つまり、リモコン信号の受信時刻と指令データを関連付けて格納しておき(図10参照)、画像取得を終了した後に、格納されたリモコン信号の各指令データを、対応するフレームの画像と合成処理すれば、処理の負荷は小さくなる。
【0062】
図10(A)と(B)には、カメラ2から取得されて画像保持部404に格納される画像データの情報を格納するテーブルTB1と、受信するリモコン信号に関する情報を格納するテーブルTB2の一例が示される。テーブルTB1とTB2は画像保持部404とリモコン信号データ保持部403それぞれに格納される。
【0063】
図10(A)を参照してテーブルTB1には、画像保持部404の所定領域にファイル形式で格納されるフレーム単位の画像データのそれぞれに関連付けて、当該画像データの画像ファイル名のデータD1と、画像データのファイルが格納された、すなわち作成された時刻を指すデータD2とが格納される。カメラ2から撮影画像を画像ファイルとして取得するとした場合、通常、画像ファイルは画像作成時刻=撮影時刻の情報を有するので、画像ファイルからデータD2の情報を取得するとしてもよい。
【0064】
図10(B)を参照してテーブルTB2には、受信したリモコン信号のそれぞれに関連付けて、0/1のパターン列のデータD3と、受信開始時刻および終了時刻のデータD4とD5が格納される。データD2、D4およびD5はタイマ691の計時データに基づき取得される。データD4は、リモコン信号の所定のスタートビットを検出した時刻を指し、データD5はリモコン信号の所定の終了ビットを検出した時刻を指す。
【0065】
図7を参照して、画像取得部405は、カメラ2から出力される画像データを取得する(S21)。画像取得部405は、取得した画像データを画像ファイルとして画像保持部404の所定領域に格納する。また、画像ファイルのファイル名のデータD1と、画像作成時刻のデータD2を関連付けてテーブルTB1に格納する。
【0066】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号受信装置5から入力する信号に基づきリモコン信号を受信しているかを判定する(S23)。受信していると判定すれば(S23でYES)、受信したリモコン信号の0/1のパターン列を検出して、検出したパターン列をデータD3としてテーブルTB2に格納する(S25)。このとき、タイマ691の計時データに基づき、データD4とD5も関連付けて格納される。
【0067】
指示入力部408を介して処理の終了命令が入力されるか否かを判定する(S27)。入力されたと判定されないとき(S27でNO)、処理はS21に戻り、以降の処理が同様に繰返される。
【0068】
終了命令が入力されたと判定されると(S27でYES)、自動的に引き続いて、あるいは、処理命令があった場合に、リモコン信号の指令データを用いた画像合成処理を行う。テーブルTB2には、データD3は、受信した順番に従って格納されていると想定する。
【0069】
まず、画像処理部401は、全ての画像ファイルを画像保持部404から読出したかを判定する(S29)。読出していないと判定すると(S29でNO)、テーブルTB1を検索して、データD2の時系列の順番に(取得した画像データの順に)関連付けされたデータD1を読出し、読出したデータD1の画像ファイル名に基づき画像保持部404の所定領域を検索して、関連付けされる画像データ(画像ファイル)を読出す。
【0070】
次に、読出したデータD1に関連付けされたデータD2をテーブルTB1から読出し、データD3それぞれに関連付けされたデータD4とD5をテーブルTB2から読出す。そして、データD2の画像作成時刻と各データD3のデータD4とD5が指す受信開始〜終了までの期間を指す受信時刻とを比較する。比較結果に基づき、所定条件が成立するかを判定する。すなわち、当該作成時刻が受信時刻と等しい、すなわち作成時刻が受信開始〜終了までの期間内の時刻を指すの条件が成立すると判定すると(S35でYES)、関連付けされたデータD3が指すビット列に対応の指令データと、S33で読出された画像データとは合成処理されて(S37)、合成画像は画像格納部402に格納される(S39)。
【0071】
一方、画像データの作成時刻が受信開始〜終了までの期間内の時刻を指すとの条件が成立しないと判定すると(S35でNO)、S33で読出された画像データは、そのまま画像格納部402に格納される(S39)。
【0072】
S39の処理後は、S29の処理に戻り、テーブルTB1の次位のデータD1が指す画像ファイルについて以降の処理が同様に行われる。
【0073】
画像合成に用いられたデータD3が指す指令データは、以降では使用されない。
テーブルTB2のデータD1が指す画像ファイルの全てについて、図7の処理が終了すると(S29でYES)、自動的に、あるいは、指示入力部408から処理命令が入力された場合に、画像処理部401は画像格納部402から読出した画像データ(合成画像データを含む)を、関連付けされたデータD2の画像作成時刻の順番に従って動画作成処理が行われる(S31)。作成された動画像データは画像格納部402に格納されるとともに、画像出力部407を介してディスプレイ610に表示される。
【0074】
図7では、データD2が指す画像作成時刻がリモコン信号の受信時刻に該当した場合に(S35でYES)、画像合成処理を行うとしているが、画像作成時刻がリモコン信号の受信時刻に最も近い画像に当該リモコン信号の指令データを付加する合成処理を施すとしてもよい。この場合、リモコン信号の受信開直前に取得した画像データに、リモコン信号の指令データが付加されることもある。
【0075】
(さらなる他の処理)
本実施の形態では、リモコン信号を受信したタイミングの画像、動画のフレームを再生する際に、指令データを表示する例が示される。
【0076】
フレーム単位の画像または動画の取得時は、上述の実施の形態1の他の処理のように、図10の態様に従って、画像データの情報とリモコン信号の情報とを関連付けて格納しておく。その後の画像再生表示モード時には、再生される画像に指令データを関連付けて表示する。これにより、合成画像を作成しないので、記憶装置への負荷が軽減できる。
【0077】
図8のフローチャートを参照して、再生表示モード時には、画像あるいは動画の各フレームのデータを画像保持部404からフレーム単位で読出す(ステップT3)。読出された画像データを表示する際に、各画像あるいはフレームについて図7のステップS35と同様の条件成立の判定処理を行い(ステップT4)、条件が成立すると判定した際には(ステップT4でYES)、指令データを関連付けて画像、あるいはフレームを表示し(ステップT5)、成立しないと判定する際には(ステップT4でNO)、読出した画像またはフレームのみを表示する(ステップT6)。図8の処理は、画像の読出しが終了するまで繰返される。
【0078】
ステップT5の表示例が、図9に示される。図9(A)と(B)では、OSD表示により画像またはフレームにリモコン信号のデータが重畳表示される。また図9(C)のように画像または動画表示ビューワと、リモコン信号の文字表示ビューワとで別々に表示してもよい。
【0079】
図9(A)〜(C)では、画像データを表示する際に、リモコン信号による指令データが付加されて、または相互に関連付けて表示されるが、取分け、図9(A)では、当該画像データと指令データとが同期するようにして、すなわち同じ時期に表示され、図9(B)では相互に重ね合わせて表示され、図9(C)では同一画面の異なる領域(ビューワ領域)において表示タイミングを同期させて、または表示タイミングをずらして表示される。
【0080】
<第2の実施形態>
第1の実施の形態では、フレーム単位で画像を取得する際にリモコン信号を受信した場合に限り、リモコン信号の指令データを用いた合成画像を作成される。そのため、リモコン信号の指令データが付加された画像を連続的に切り替えて視聴する場合や、画像を用いて作成した動画を視聴した際、リモコン信号の指令データはたとえばフレーム単位という短時間しか表示されず、オペレータは合成画像および合成された指令データを確認するのが容易ではない。つまり、図11では(A)→(B)→(C)の順番に、フレーム単位で連続して画像が表示(動画表示)されるが、リモコン信号が受信された瞬間に取得した画像(図11(B)参照)にのみ指令データ(“4CH”)が表示されるので、指令データを確認するのが容易ではない。
【0081】
そこで、本実施の形態では、確認を容易ならしめるように、取得した画像とともにリモコン信号の指令データを連続的に表示する。つまり、図11(A)〜(C)の画像を、図12(A)〜(C)のように指令データが複数フレームにわたって連続表示されるようにする。
【0082】
図13には第2の実施の形態に係る画像処理フローチャートが示される。図13では、テレビ4は受信する放送信号に基づく映像をモニタ40に表示している状態において、カメラ2によりモニタ40の画面を撮影し、リモコン3からリモコン信号が送信されると想定する。この状態において、処理が開始される。
【0083】
ここでは、リモコン信号取得部406は、リモコン信号受信装置5から入力するリモコン信号の情報を一時的に格納する内部バッファを有する。
【0084】
指示入力部408からの入力指示に基づき処理が開始されると、リモコン信号取得部406は、内部バッファを、たとえば空データを格納して初期化する(S43)。
【0085】
画像取得部405はカメラ2が出力するテレビ4のモニタ40を撮影した画像データをフレーム単位の静止画で入力し、画像保持部404に出力する(S45)。これにより画像保持部404には、フレーム単位で画像データが順次格納される。
【0086】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信するか否かを判定する(S47)。リモコン信号を受信していないと判定すると(S47でNO)、処理はステップS51の処理に移行する。リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信していると判定すると(S47でYES)、受信したリモコン信号の指令データを内部バッファに書込み、内部バッファのデータを更新する(S49)。その後、処理はステップS51に移行する。
【0087】
ステップS51では、画像処理部401は、画像取得部405が取得した画像データを画像保持部404から読出し、読出した画像データに、リモコン信号取得部406の内部バッファのデータ(空データ、またはS47で受信したリモコン信号の指令データ)を付加する画像合成処理を行い、合成画像データを画像格納部402に格納する。
【0088】
次に、指示入力部408から処理の終了命令が入力されるかを検出する(S53)。終了命令が入力されたと検出されない場合には(S53でNO)、処理はS45に戻り、以降の処理が終了命令の入力が検出される(S53でYES)まで繰り返される。つまり、連続的に画像データの取得が行われながら、リモコン信号が受信される毎に、画像取得部405の内部バッファの値は、当該リモコン信号の指令データを指すように更新される。
【0089】
終了命令の入力が検出されると(S53でYES)、画像処理部401は画像格納部402から画像データ(合成画像データを含む)を読出し、動画作成処理を行う(S55)。
【0090】
作成された動画の表示画面例が、図12(A)〜(C)に示される。図12(A)の画面は、リモコン信号取得部406の内部バッファが初期化された直後(リモコン信号未受信)であるので、画像には指令データは何も付加されていない。その後は、リモコン信号が受信されて内部バッファは更新されるので、内部バッファの指令データに基づき“4CH”を表示する合成画像が表示される(図12(B),(C)参照)。
【0091】
図13の画像処理のフローチャートによれば、リモコン信号が受信される毎に、次のリモコン信号が受信されるまでの期間において取得された画像データそれぞれは、当該受信リモコン信号が指す同一の指令データが付加されるよう合成処理される。このため、取得した画像をスライドショーのように連続的に切り替えて表示して視聴する場合や、作成された動画データを再生して視聴する際に、リモコン信号の指令データは複数フレームにわたって連続して表示されるので、オペレータはリモコン信号による指令データを容易に確認できる。
【0092】
(他の処理)
図14の画像処理フローチャートを参照して、画像データおよびリモコン信号の取得と、画像データとリモコン信号の指令データの合成処理とを別々に行う場合の処理手順を説明する。
【0093】
ここでは、カメラ2から取得されて画像保持部404に格納される画像データの情報を格納するテーブルTB1(図10(A)参照)と、受信するリモコン信号に関する情報を格納する図15のテーブルTB3が参照される。テーブルTB1は画像保持部404に格納され、テーブルTB3はリモコン信号データ保持部403に格納される。
【0094】
図15を参照してテーブルTB3には、受信したリモコン信号のそれぞれに関連付けて、指令データDD3と、受信開始時刻および終了時刻のデータD4とD5が格納される。
【0095】
図14を参照して、まず、指示入力部408からの入力指示に基づき処理が開始されると、リモコン信号取得部406は、テーブルTB3に空データを格納して初期化する(S61)。
【0096】
画像取得部405はカメラ2が出力する撮影画像データをフレーム単位の静止画で入力し、画像保持部404に出力する(S63)。これにより画像保持部404の所定領域にはフレーム単位で画像データが順次格納されるとともに、テーブルTB1には対応する画像ファイル名のデータD1と画像作成時刻のデータD2が関連付けされて格納される。
【0097】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信するか否かを判定する(S65)。リモコン信号を受信していないと判定すると(S65でNO)、処理はステップS69に移行する。リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信していると判定すると(S65でYES)、受信したリモコン信号の指令データをテーブルTB3のデータDD3として格納し、同時に、受信開始および終了の時刻のデータD4とD5を関連付けて格納する(S67)。
【0098】
次に、指示入力部408から処理の終了命令が入力されるかを検出する(S69)。終了命令が入力されたと検出されない場合には(S69でNO)、処理はS63に戻り、以降の処理が終了命令の入力が検出される(S69でYES)まで繰り返される。つまり、連続的に画像データの取得が行われながら、リモコン信号が受信される毎に、受信したリモコン信号のデータDD3、D4およびD5がテーブルTB3に追加して格納される。
【0099】
終了命令の入力が検出されると(S69でYES)、ステップS71において、画像処理部401は、画像合成に用いるリモコン信号の指令データを一時的に格納するための内部バッファをたとえば空データを格納することにより初期化する。このとき、次に受信されたリモコン信号の受信開始時刻がセットされるべき変数(以下、次位時刻変数という)に、テーブルTB3を検索して読出した、最初に受信したリモコン信号のデータDD3の時刻を設定する。
【0100】
画像処理部401は、テーブルTB1から全ての画像ファイル名のデータD1が読出されたかを判定する(S73)。全て読出されたと判定すると(S73でYES)、自動的に、あるいは、命令があった場合に、処理はS83に移行するが、読出されていないと判定すると処理はステップS75に移行する。
【0101】
ステップS75では、テーブルTB1から読出したデータD1が指す画像ファイル名に基づき、画像保持部404の所定領域を検索して、対応する画像データを読出す。また、テーブルTB1からは、対応するデータD2を読出す。
【0102】
画像処理部401は、読出されたデータD2の画像作成時刻と、次位時刻変数が指すリモコン信号の受信開始時刻とを比較する。比較結果に基づき、所定条件が成立するかを判定する。つまり、画像作成時刻は次位の受信開始時刻よりも後の時刻であるとの条件が成立すると判定すると(S77でYES)、テーブルTB3を検索して、次位時刻変数の受信開始時刻のデータD2に関連付けされたデータDD3を読出し、内部バッファに格納する(S79)。そして、内部バッファから読出したデータDD3が指す指令データとS75で読出した画像データとを合成処理し、生成された合成画像データを、画像格納部402に格納する(S81)。
【0103】
一方、画像処理部401は、読出されたデータD2の画像作成時刻と、次位時刻変数が指すリモコン信号の受信開始時刻との比較結果に基づき、画像作成時刻は次位の受信開始時刻と同じか、または以前の時刻を指すと判定すると(S77でNO)、内部バッファの指令データは更新されないので(S79をパス)、内部バッファに前回格納された指令データと、S75で読出した画像データとが合成処理されて、合成画像データが画像格納部402に格納される(S81)。
【0104】
ステップS81の処理が終了後は、処理はS73に戻り、テーブルTB1の次位のデータD1が指す画像データについて以降の処理が同様に行われる。
【0105】
ステップS83では、画像格納部402から画像データ(合成画像データを含む)を画像データ作成時刻の順番に読出し、動画作成処理が行われる。
【0106】
図16(A)〜(F)には、図14の画像処理による動画像の生成の具体例が示される。テーブルTB3に図15のようにデータが格納されたと想定して場合において、図16では、左側に画像取得部405が取得する画像データ100と、当該画像データ100の画像作成時刻のデータD2が対応付けて示される。右側には、図15のテーブルTB3に基づく画像データ100の取得に並行して受信されるリモコン信号の指令データDD3と受信開始時刻のデータD4が対応付けて示される。また右側にはS81で生成される合成画像データ101が示される。
【0107】
図16(A)〜(F)に示されるように、今回リモコン信号が受信開始された時刻から、次のリモコン信号が受信開始される時刻までの期間において取得された画像データ100の全ては、今回受信されたリモコン信号の指令データを付加する画像合成処理がされて合成画像データ101が生成される。
【0108】
図16(B)〜図16(D)までの期間に取得する画像データ100については、図16(B)の画像データ100を取得する前に受信したリモコン信号による指令データDD3(“CH4”)が合成された画像データ101が生成される。図16(D)の画像取得後であって図16(E)の画像取得前に次のリモコン信号が受信されたので、図16(E)以降の期間に取得する画像データ100については、次のリモコン信号の指令データDD3(“CH8”)が合成された画像データ101が生成される。
【0109】
これにより、リモコン信号が受信される毎に、次位のリモコン信号が受信されるまでの期間では、今回受信したリモコン信号の指令データによる合成画像が表示される。したがって、オペレータはリモコン3から送信されている指令データを容易に確認することができる。
【0110】
(さらなる他の処理)
ここでは、フレーム単位の画像または動画の取得時は、画像データの情報とリモコン信号の情報とを関連付けて格納しておき、その後の画像再生表示モード時には、図17のフローチャートに従って、再生される画像に指令データを関連付けて表示する。これにより、合成画像を作成しないので、記憶装置への負荷が軽減できる。
【0111】
図17のフローチャートを参照して、画像あるいは動画の各フレームのデータを画像保持部404からフレーム単位で読出す(ステップT7)。読出された画像データを表示する際に、各画像あるいはフレームについて図14のステップS77と同様の条件成立の判定処理を行い(ステップT9)、条件が成立すると判定した際には(ステップT9でYES)、リモコン信号のバッファを更新し(ステップT11)、成立しないと判定する際には(ステップT9でNO)、読出した画像またはフレームにリモコン信号を関連付けて表示する(ステップT13)。図17の処理は、画像の読出しが終了するまで繰返される。表示例は、図9(A)〜(C)に示される。
【0112】
<第3の実施の形態>
第2の実施の形態では、リモコン信号が受信されると、それ以降に取得した画像データ全てに(図18(A)〜(C)を参照)、当該リモコン信号の指令データが付加されて表示されることになるため、指令データが長い期間表示され、わずらわしい場合もある。そこで、本実施の形態では、リモコン信号を受信すると、受信したタイミング以降の一定期間内に取得した画像データにのみリモコン信号の指令データを付加する。つまり、図19(A)と(B)の一定期間に取得した画像データにのみ指令データが表示されるようにし、一定期間終了後に取得された図19(C)の画像データでは表示されないようにする。これにより、合成画像を用いた動画像の表示時には、指令データが必要以上に長い期間表示されることはなくなり、オペレータは、画像データとの関連付けによりリモコン3が操作されたタイミング(指令データの切替えタイミング)を容易に特定することができる。
【0113】
図20には第3の実施の形態に係る画像処理フローチャートが示される。図20では、テレビ4は受信する放送信号に基づく映像をモニタ40に表示している状態において、カメラ2によりモニタ40の画面を撮影し、リモコン3からリモコン信号が送信されると想定する。この状態において、処理が開始される。
【0114】
ここでは、リモコン信号取得部406は、リモコン信号受信装置5から入力するリモコン信号を一時的に格納する内部バッファを有する。
【0115】
指示入力部408からの入力指示に基づき処理が開始されると、リモコン信号取得部406は、内部バッファを、たとえば空データを格納して初期化する(S91)。
【0116】
画像取得部405はカメラ2が出力するテレビ4のモニタ40を撮影した画像データをフレーム単位の静止画で入力し、画像保持部404に出力する(S93)。これにより画像保持部404には、フレーム単位で画像データが順次格納される。
【0117】
リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信するか否かを判定する(S95)。リモコン信号を受信していないと判定すると(S95でNO)、処理はステップS99に移行する。リモコン信号取得部406は、リモコン信号を受信していると判定すると(S95でYES)、受信したリモコン信号の指令データと受信開始時刻を内部バッファに書込み、内部バッファのデータを更新する(S97)。その後、処理はステップS99に移行する。
【0118】
ステップS99では、所定条件が成立するかを判定する。つまり、画像処理部401は、タイマ691の計時データに基づき、内部バッファから読出したリモコン信号の受信開始時刻から一定時間が経過したか否かを判定する(S99)。経過していないと判定すると(S99でNO)、S93で取得した画像データと内部バッファから読出した指令データとを合成処理し、合成画像データを画像格納部402に格納する(S103)。一方、経過していると判定すると(S99でYES)、S93で取得した画像データを合成処理せずに、そのまま画像格納部402に格納する(S103)。
【0119】
画像が格納されると、指示入力部408から処理の終了命令が入力されるかを検出する(S105)。終了命令が入力されたと検出されない場合には(S105でNO)、処理はS93に戻り、以降の処理が終了命令の入力が検出される(S105でYES)まで繰り返される。つまり、連続的に画像データの取得が行われながら、リモコン信号が受信される毎に、リモコン信号の受信開始時刻から一定期間において取得される画像データには、当該リモコン信号の指令データが付加されるように画像合成処理が行われる。
【0120】
終了命令の入力が検出されると(S105でYES)、画像処理部401は画像格納部402から画像データ(合成画像データを含む)を読出し、動画作成処理を行う(S107)。
【0121】
これにより、リモコン信号を受信開始したタイミング以降、一定期間内に取得した画像データのみにリモコン信号の指令データが付加されて表示されるので、オペレータは動画が表示された場合に、どのタイミングでリモコン3が操作されたかを画像データと関連付けて確認できる。
【0122】
(他の処理)
図21の画像処理フローチャートを参照して、画像データおよびリモコン信号の取得と、画像データとリモコン信号の指令データの画像合成処理とを別々に行う場合を説明する。
【0123】
図21のステップS111〜S121およびS135の処理は、図14のステップS63〜S73およびS83の処理と同様である。また、図21のS123〜S127の処理は、図14のS75〜S79の処理と同様である。
【0124】
図21では、ステップS129において、ステップS123で読出した画像データの画像作成時刻が、内部バッファに格納されたリモコン信号の受信開始時刻から一定時間経過した時刻よりも後の時刻を指すか否かを判定する。
【0125】
一定時間よりも後の時刻を指さない、すなわちリモコン信号の受信開始時刻から一定時間内に取得された画像データであると判定されると(S129でNO)、画像データとリモコン信号の指令データとで画像合成処理が行われて(S131)、合成画像データは画像格納部402に格納される(S133)。一方、一定時間よりも後の時刻を指す、すなわちリモコン信号の受信開始時刻から一定時間経過した後に取得された画像データであると判定されると(S129でYES)、画像合成処理は行われずに、画像データはそのまま画像格納部402に格納される(S133)。
【0126】
図23(A)〜(F)には、本実施の形態の画像処理による動画像の生成の具体例が示される。テーブルTB3に図22のようにデータが格納されたと想定した場合において、図23では、左側に画像取得部405が取得する画像データ100と、当該画像データ100の画像作成時刻のデータD2が対応付けて示される。右側には、図22のテーブルTB3に基づく画像データ100の取得に並行して受信されるリモコン信号の指令データDD3と受信開始時刻のデータD4が対応付けて示される。また右側には動画を構成する画像データ101が示される。図23のデータRSTは、受信したリモコン信号の指令データDD3と受信開始時刻の組を指す。
【0127】
図23(A)〜(F)に示されるように、今回リモコン信号が受信開始された時刻から、次のリモコン信号が受信開始される時刻までの期間において取得された画像データ100のうち、受信開始時刻から一定時間(ここでは、たとえば3秒間)において取得された画像データ100には今回受信されたリモコン信号の指令データを付加する画像合成処理がされて画像データ101が生成される。
【0128】
図示されるように、“CH4”を指す指令データDD3のリモコン信号の受信開始時刻から3秒間のうちに取得した画像データ100については画像合成処理が行われることがわかる(図23(B)〜図23(C)を参照)。
【0129】
これにより、リモコン信号が受信される毎に、リモコン信号の受信開始時刻から一定期間内に取得した画像データについて、受信したリモコン信号の指令データによる合成画像を取得できる。
【0130】
(表示態様の変更)
上述の実施の形態では、リモコン信号の受信開始時刻から一定時間の間に取得された画像にのみリモコン信号の指令データを付加するとしたが、図24(A)〜(C)のようにしてもよい。つまり、今回のリモコン信号の受信開始時刻から次のリモコン信号の受信開始時刻までの期間内に取得された画像データのうち、今回のリモコン信号受信開始時刻から一定時間の間に取得された画像データに付加する指令データと、一定時間経過後に取得された画像データに付加する指令データとでは、表示態様を異ならせるよう画像合成処理をしてもよい。図24(A)と(B)の、一定時間の間に取得された画像データに付加される指令データの文字は、図24(C)の一定時間経過後に取得される画像データに付加される指令データの文字よりも太字、斜体かつ下線付きの強調表示の態様としている。
【0131】
図24のように表示態様を切替えるための画像処理フローチャートを図25に示す。図25のステップS143〜S149、S157およびS159の処理は、図20のステップS91〜S97、S105およびS107の処理と同様である。
【0132】
図25のステップS151では、所定条件が成立するかを判定する。つまり、画像処理部401は、タイマ691の計時データに基づき、内部バッファから読出したリモコン信号の受信開始時刻から一定時間が経過したか否かを判定する(S151)。経過していないと判定すると(S151でNO)、S145で取得した画像データと内部バッファから読出した指令データとを図24(A)と(B)に示したように強調表示されるよう合成処理し、合成画像データを画像格納部402に格納する(S155)。一方、一定時間が経過していると判定すると(S151でYES)、S145で取得した画像データと内部バッファから読出した指令データとを強調表示することなく合成処理し、合成画像データを画像格納部402に格納する(S153)。
【0133】
このような表示態様の変更処理は、取得した画像データの画像再生表示モード時においても適用することができる。
【0134】
(さらなる他の処理)
図26の画像処理フローチャートを参照して、画像データおよびリモコン信号の取得と、画像データとリモコン信号の指令データの画像合成処理とを別々に行う場合を説明する。
【0135】
図26のステップS161〜S171およびS185の処理は、図21のステップS111〜S121およびS135の処理と同様である。また、図25のS173〜S177の処理は、図21のS123〜S127の処理と同様である。
【0136】
図25では、ステップS179において、ステップS173で読出した画像データの画像作成時刻が、内部バッファに格納されたリモコン信号の受信開始時刻から一定時間経過した時刻よりも後の時刻を指すか否かを判定する。
【0137】
一定時間よりも後の時刻を指さない、すなわちリモコン信号の受信開始時刻から一定時間内に取得された画像データであると判定されると(S179でNO)、画像データとリモコン信号の指令データとは強調表示がされるように画像合成処理が行われて、合成画像データは画像格納部402に格納される(S183)。一方、一定時間よりも後の時刻を指す、すなわちリモコン信号の受信開始時刻から一定時間経過した後に取得された画像データであると判定されると(S179でYES)、強調表示は伴わない画像合成処理が行われて、合成画像データは画像格納部402に格納される(S181)。このように合成画像データが画像格納部402に格納されると、処理はステップS171に戻り、以降の処理が次の画像データについて同様に行われる。
【0138】
(さらなる他の処理)
ここでは、フレーム単位の画像または動画の取得時は、画像データの情報とリモコン信号の情報とを関連付けて格納しておき、その後の画像再生表示時には、図27のフローチャートに従って、再生される画像に指令データを関連付けて表示する。これにより、合成画像を作成しないので、記憶装置への負荷が軽減できる。
【0139】
図27のフローチャートを参照して、画像再生表示モード時には、画像あるいは動画の各フレームのデータを画像保持部404からフレーム単位で読出す(ステップT15)。読出された画像データを表示する際に、各画像あるいはフレームについて図21のステップS125〜S129と同様の条件成立の判定を含む処理を行い(ステップT17〜T21)、条件が成立するか否かの判定結果に従って、読出した画像またはフレームにリモコン信号を関連付けて表示するか(ステップT25)、単に画像またはフレームのみを表示する(ステップT23)。図27の処理は、画像の読出しが終了するまで繰返される。
【0140】
または図26の処理と同様に、画像時刻がリモコン信号受信後一定時間内の画像には指令データを関連付けて表示する際において、指令データを異なる態様で表示するようにしてもよい。
【0141】
(第4の実施の形態)
上述の各実施の形態では、画像データに付加するリモコン信号の指令データについて、付加する位置や、指令データの文字の色などについて特に言及していないが、カメラ2の位置や、撮影対象であるテレビ4の状態によっては、画像処理部401は画像合成処理において付加する位置や文字の色などを変更する必要がある。
【0142】
たとえば、カメラ2の撮像画像の左下に撮影対象の物体(テレビ4)が写っている場合、テレビ4の画像と指令データの文字が重なるのを回避するために、指令データは撮影画像中の別の位置に付加するのが望ましい。この場合、情報を付加する位置を調整するか、カメラ2の位置を調整して撮影する必要がある。
【0143】
また、付加する指令データの文字の色と、画像データ中の指令データが付加されるべき部分の色が同じ場合には、指令データの文字を判別し難い。この場合、情報を付加する位置を調整するか、文字の色を調整する必要がある。
【0144】
このような問題に対応するためには、画像合成処理により合成画像においては、撮影画像の表示領域である撮影部分EAと指令データが付加されるように表示される領域である拡張部分EBとに区分し、撮影部分EAには、撮影された画像データを配置し、拡張部分EBには指令データに基づく文字などを配置する。これにより、図28の合成画像を図29のような合成画像に変更することができる。
【0145】
また、以上の説明では、取得画像全てを対象として、リモコン信号の指令データを付加する画像合成処理や、動画作成を行うとしたが、全てを対象としなくてもよい。すなわち、指示入力部408を介して予め指定された時間期間を指す画像作成時刻のデータD2に関連付けされたデータD1の画像ファイル名で指示される画像データを対象として、指令データを付加する画像合成処理を行い、また、動画作成を行うとしてもよい。
【0146】
また、以上の説明では、画像データに付加されるべき所定情報は、リモコン信号の指令データとしているが、これに限定されない。たとえば、定型文字列や他の画像などの所定情報をメモリ624に予め格納しておき、指示入力部408から指示が入力されたときには、画像処理部401はメモリ624から所定情報を読出し、取得した画像データに付加する画像合成処理を行うとしてもよい。
【0147】
また、所定情報はメモリ624に予め格納されるものに限定されず、指示入力部408から入力されるとしてもよい。
【0148】
(第5の実施の形態)
以上説明した処理機能を有したシステムは、プログラムで実現される。このプログラムはコンピュータで読取可能な記録媒体に格納される。
【0149】
本実施の形態では、この記録媒体として、図3に示されているコンピュータ1で処理が行なわれるために必要なメモリ、たとえばメモリ624のようなそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてCD−ROM駆動装置640などのプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体であるCD−ROM642が挿入されることで読取可能なプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPU622がアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムが一旦読出されて、読出されたプログラムは、図3の所定のプログラム記憶エリアにロードされて、CPU622により読出されて実行される方式であってもよい。
【0150】
ここで、上述したプログラムメディアはコンピュータ1本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、FD630や固定ディスク626などの磁気ディスクやCD−ROM642/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable and Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0151】
また、本実施の形態においては、コンピュータ1はインターネットを含む通信回線300と通信インターフェィス680を介して接続可能な構成が採用されているから、これら通信回線300からプログラムがダウンロードされることで流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0152】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0153】
1 コンピュータ、2 カメラ、3 リモコン、4 テレビ、5 リモコン信号受信装置、401 画像処理部、402 画像格納部、403 リモコン信号データ保持部、404 画像保持部、405 画像取得部、406 リモコン信号取得部、407 画像出力部、408 指示入力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを取得する画像取得手段と、
所定情報を取得する情報取得手段と、
取得した前記所定情報を、取得した前記画像データに付加する画像処理手段と、を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記画像取得手段は、
前記画像データを、当該画像データを取得したときを指す第1時刻と関連付けて取得する手段を含み、
前記情報取得手段は、
前記所定情報を、当該所定情報を取得したときを指す第2時刻と関連付けて取得する手段を含み、
前記画像処理手段は、
前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき所定条件が成立すると判定した前記第1時刻に関連付けて取得された前記画像データに、前記所定情報を付加する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記所定条件は、
前記第2時刻と前記第1時刻とは等しいという条件である、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記所定条件は、
前記第2時刻は、前記第1時刻よりも前の時刻を指すという条件である、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像取得手段は、
複数個の前記画像データのそれぞれを、当該画像データを取得したときを指す前記第1時刻と関連付けて取得し、
前記画像処理手段は、
前記複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、前記第2時刻に最も近い時刻を指す前記第1時刻が関連付けされた前記画像データに、前記所定情報を付加する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理手段は、
前記複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、前記第2時刻よりも後の時刻であって最も早い時刻を指す前記第1時刻が関連付けされた前記画像データに、前記所定情報を付加する、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記情報取得手段は、
取得した前記所定情報を格納する格納部を含み、
新たな前記所定情報が取得される毎に、前記格納部の前記所定情報を、取得した新たな前記所定情報を格納することにより更新し、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が前記画像データを取得したとき、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出した前記所定情報を、取得した前記画像データに付加する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記情報取得手段は、
取得する前記所定情報を格納する格納部を含み、
新たな前記所定情報が取得される毎に、前記格納部の前記所定情報を、取得した新たな前記所定情報を格納することにより更新し、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データの取得時刻が、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻と、次位に取得される前記所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示するときは、当該画像データに前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し付加する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データであって、当該画像データの取得時刻が、前記期間内の時刻を指示する画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データには、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を付加する、請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データであって、当該画像データの取得時刻が、前記期間内の時刻を指示する画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データには、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を所定表示態様となるように付加する、請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記情報取得手段は、
取得する前記所定情報を格納する格納部を含み、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段による取得時刻が、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻と、次位に取得される前記所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示する前記画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データには、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を所定表示態様となるように付加する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記所定表示態様は、
前記所定情報が指示する文字の線幅、文字の傾きおよび文字の色のいずれかにより指示される、または、それらの組合わせによる指示される、請求項10または11に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記情報取得手段は、
前記所定情報を外部操作により入力する、請求項1から12のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、
前記画像データは、前記リモコン信号により操作される被操作対象を撮像した画像を指す、請求項1から12のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、
前記リモコン信号により操作される被操作対象は画像表示装置であって、
前記画像データは、前記画像表示装置が出力する画像を指す、請求項1から12のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記画像データは、フレーム単位の画像データを指す、請求項1から15のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記画像処理手段は、
前記所定情報を、取得した前記画像データに基づく画像に拡張領域を設け、前記拡張領域において前記所定情報が表示されるように付加する、請求項1から16のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記所定情報が付加された複数の前記画像データを用いて動画を作成する、請求項1から17のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項19】
コンピュータを用いて実行する画像処理方法であって、
前記コンピュータの画像取得手段が、画像データを取得するステップと、
前記コンピュータの情報取得手段が、所定情報を取得するステップと、
前記コンピュータの画像処理手段が、取得された前記所定情報を、取得された前記画像データに付加するように画像処理するステップとを、備える画像処理方法。
【請求項20】
請求項19に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項21】
前記画像取得手段は、
前記画像データを、当該画像データを取得したときを指す第1時刻と関連付けて取得する手段を含み、
前記情報取得手段は、
前記所定情報を、当該所定情報を取得したときを指す第2時刻と関連付けて取得する手段を含み、
前記画像処理手段は、
前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき所定条件が成立すると判定した前記第1時刻に関連付けて取得された前記画像データを表示する際に、前記所定情報を関連付けて表示する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項22】
前記所定条件は、
前記第2時刻と前記第1時刻とは等しいという条件である、請求項21に記載の画像処理装置。
【請求項23】
前記所定条件は、
前記第2時刻は、前記第1時刻よりも前の時刻を指すという条件である、請求項21に記載の画像処理装置。
【請求項24】
前記画像取得手段は、
複数個の前記画像データのそれぞれを、当該画像データを取得したときを指す前記第1時刻と関連付けて取得し、
前記画像処理手段は、
前記複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、前記第2時刻に最も近い時刻を指す前記第1時刻が関連付けされた前記画像データを表示する際に、前記所定情報を関連付けて表示する、請求項21に記載の画像処理装置。
【請求項25】
前記画像処理手段は、
前記複数個の画像データそれぞれについて関連付けされた前記第1時刻と前記第2時刻とを比較し、比較結果に基づき、前記第2時刻よりも後の時刻であって最も早い時刻を指す前記第1時刻が関連付けされた前記画像データを表示する際に、前記所定情報を関連付けて表示する、請求項24に記載の画像処理装置。
【請求項26】
前記情報取得手段は、
取得した前記所定情報を格納する格納部を含み、
新たな前記所定情報が取得される毎に、前記格納部の前記所定情報を、取得した新たな前記所定情報を格納することにより更新し、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が前記画像データを表示する際に、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出した前記所定情報を、取得した前記画像データに関連付けて表示する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項27】
前記情報取得手段は、
取得する前記所定情報を格納する格納部を含み、
新たな前記所定情報が取得される毎に、前記格納部の前記所定情報を、取得した新たな前記所定情報を格納することにより更新し、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データの取得時刻が、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻と、次位に取得される前記所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示するときは、当該画像データを表示する際に前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し関連付けて表示する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項28】
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データであって、当該画像データの取得時刻が、前記期間内の時刻を指示する画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データを表示する際には、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を関連付けて表示する、請求項27に記載の画像処理装置。
【請求項29】
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段が取得する前記画像データであって、当該画像データの取得時刻が、前記期間内の時刻を指示する画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データを表示する際には、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を所定表示態様となるように関連付けて表示する、請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項30】
前記情報取得手段は、
取得する前記所定情報を格納する格納部を含み、
前記画像処理手段は、
前記画像取得手段による取得時刻が、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻と、次位に取得される前記所定情報の取得時刻との間を指す期間内の時刻を指示する前記画像データのうち、前記格納部に格納されている前記所定情報の取得時刻から一定時間内に取得された前記画像データを表示する際には、前記格納部に格納されている前記所定情報を読出し、読出された前記所定情報を所定表示態様となるように関連付けて表示する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項31】
前記所定表示態様は、
前記所定情報が指示する文字の線幅、文字の傾きおよび文字の色のいずれかにより指示される、または、それらの組合わせによる指示される、請求項29または30に記載の画像処理装置。
【請求項32】
前記情報取得手段は、
前記所定情報を外部操作により入力する、請求項21から31のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項33】
前記所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、
前記画像データは、前記リモコン信号により操作される被操作対象を撮像した画像を指す、請求項21から31のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項34】
前記所定情報は、リモコン信号に基づく情報を指し、
前記リモコン信号により操作される被操作対象は画像表示装置であって、
前記画像データは、前記画像表示装置が出力する画像を指す、請求項21から31のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項35】
前記画像データは、フレーム単位の画像データを指す、請求項21から34のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項36】
前記画像処理手段は、
前記所定情報を、取得した前記画像データに基づく画像に拡張領域を設け、前記拡張領域において前記所定情報が表示されるように付加する、請求項21から35のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項37】
関連付けて表示する、とは、画像データと所定情報を同期して表示することを特徴とする、請求項21から36のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項38】
関連付けて表示する、とは、画像データに所定情報を重ね合わせて表示することを特徴とする、請求項21から36のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項39】
関連付けて表示するとは、同一画面において当該画像データと当該所定情報とを異なる領域に表示することを指す、請求項21から36のいずれかに記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−124761(P2011−124761A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−280445(P2009−280445)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】