説明

画像処理装置と画像処理装置の処理方法とプログラム

【課題】 認証に成功した場合にジョブの操作を許可するとき、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの操作を行えるようにする。
【解決手段】 操作表示制御部6は、ジョブの実行中、操作表示部3からのジョブ実行停止指示を検出したとき、操作表示部3からの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ認証制御部8による認証を経ることなく、操作表示部3から実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けると、操作表示部3にジョブ一覧画面を表示し、操作表示部3からの実行待機中のジョブの削除の指示を受け付けると認証情報の入力を受け付け、ジョブ制御部7が、認証制御部8による上記認証情報を用いた認証の成功を経て実行待機中のジョブの削除又は設定変更を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ファクシミリ装置、画像読取装置、プリント装置、複写装置、並びにそれらの装置の機能を備えた複合装置を含む画像処理装置と画像処理装置の処理方法とプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファクシミリ装置、画像読取装置、プリント装置、複写装置、並びにそれらの装置の機能を備えた複合装置を含む画像処理装置では、紙の節約などが求められ、ユーザから印刷ミスを防ぎたいという要求が強まっている。
また、上記画像処理装置には、セキュリティを向上したいという要求も存在し、ユーザによって使用できるアプリとできないアプリなどの設定ができるようにすることや、他人の予約ジョブに対する操作はできないようにすることも必要となっている。
上記アプリとは、ファクシミリ通信、ネットワーク通信(インターネットを利用した通信も含む)、画像読取(スキャナ)、印刷(プリント)、又は複写(コピー)を実行する機能をいう。
【0003】
従来、予約ジョブの1つが選択され、その選択された予約ジョブに対する設定変更又は削除の指示が入力された場合、上記予約ジョブに対して登録されたユーザIDを表示すると共に、そのユーザIDに対応するパスワードの入力を促すユーザ認証の画面を表示する。
そして、ユーザ認証の画面に入力されたパスワードが上記予約ジョブに登録されたユーザIDに対応するパスワードとに合致したと判断した場合、上記予約ジョブに対する設定変更又は削除の操作を可能にする画像処理装置(例えば、特許文献1参照)があった。
しかし、上述した従来の技術では、ユーザ認証が成功する前に設定変更又は削除の操作対象である予約ジョブが終了してしまう恐れがあった。
【0004】
そこで、ログインした画像形成ジョブのコピー印刷実行中にクリア/ストップキーが押下されると、印刷出力を一旦停止して認証画面を表示する。
次に、認証画面に入力されたユーザ名とパスワードが上記画像形成ジョブに登録されたユーザIDとパスワードとにそれぞれ一致したと判定した場合、認証画面を閉じてコピー動作中断画面を表示する。
そして、上記コピー動作中断画面に表示した中止キーが押下されたと判定した場合、上記ログインした画像形成ジョブのコピー印刷を中止する画像処理装置(例えば、特許文献2参照)があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したログインした画像形成ジョブのコピー印刷実行中にそのコピー印刷を中止する技術は、実行中以外の他の予約ジョブに対する設定変更又は削除の操作を可能にするものではなかった。
もし、コピー、プリント、スキャナ等の各アプリ毎にアプリ利用権限を設定可能にした場合、ユーザは、画像処理装置の利用の認証に成功していたとしても、表示中(実行中)のアプリのアプリ利用権限がなければ、実行中のアプリのジョブを停止することはできない。
【0006】
また、実行中のジョブに対して停止の指示が入力された場合、実行中のジョブと予約ジョブの全てを一旦停止させる設定にした場合、認証画面を表示した時点で全てのジョブを一旦停止するが、実行中のアプリのアプリ利用権限がなければ、停止操作は拒絶されて全てのジョブが再開されてしまう。
したがって、ユーザにとってアプリ利用権限のないアプリが実行中は、それ以外の他の予約ジョブに対する設定変更又は削除の操作ができないという問題があった。
【0007】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、認証に成功した場合にジョブの操作を許可するとき、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの操作を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は上記の目的を達成するため、画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行手段と、ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合にジョブ実行手段によって実行するジョブの操作を許可する認証手段を備えた画像処理装置であって、ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出手段と、そのジョブ実行停止指示検出手段がジョブ実行停止指示を検出したとき、上記ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ認証手段による認証を経ることなく、上記ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付手段と、その第1指示受付手段が上記実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、表示手段に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、上記ユーザからの上記一覧画面でのジョブの選択の指示とその選択されたジョブの操作の指示を受け付ける第2指示受付手段と、第1指示受付手段が上記実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に上記認証情報の入力を受け付け、第2指示受付手段が上記実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも上記認証情報の入力を受け付ける認証情報受付手段と、第1指示受付手段で受け付けた実行中のジョブの操作の指示に基いて認証情報受付手段で受け付けた認証情報を用いて認証手段が認証に成功して上記実行中のジョブの操作を許可した場合は、上記実行中のジョブの操作を実行し、第2指示受付手段で受け付けたジョブの選択の指示とその選択されたジョブの操作の指示に基いて認証情報受付手段で受け付けた認証情報を用いて上記認証手段が認証に成功して上記選択された実行待機中のジョブの操作を許可した場合は、上記選択された実行待機中のジョブの操作を実行する操作実行手段を備えた画像処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
この発明による画像処理装置と画像処理装置の処理方法とプログラムは、認証に成功した場合にジョブの操作を許可するとき、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの操作を行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発明の一実施形態である画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置1がユーザからのジョブ実行停止要求の指示を検出したときの処理を示すフローチャート図である。
【図3】画像処理装置でジョブ実行停止指示があった場合の参考となる画面表示例を示す図である。
【図4】同じく画像処理装置でジョブ実行停止指示があった場合の参考となる画面表示例を示す図である。
【図5】図1に示す画像処理装置におけるジョブ実行停止指示があった場合の画面表示例を示す図である。
【図6】同じく図1に示す画像処理装置におけるジョブ実行停止指示があった場合の画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、発明の一実施形態である画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
画像処理装置1は、ファクシミリ通信、画像読み取り、印刷、及び複写等の画像処理に係る機能を備えた複合機であり、画像処理装置1の全体の制御を司る制御部2を備えている。この画像処理装置1は画像形成装置とも呼ぶ。
【0012】
また、原稿の画像を読み取り、その画像データを入力するスキャナ部(画像読取部)11と、ファクシミリ通信、ネットワーク通信によって受信したデータ、スキャナ部11によって読み取った画像データを印刷するプロッタ部12とを備えた画像形成手段である画像形成部5と、ユーザ(利用者)が画像処理装置1に対する各種の指示を入力すると共に、ユーザに対する各種の画面を表示する表示手段である操作表示部3と、画像データを含む各種のデータを記憶する記憶部4を備えている。
【0013】
制御部2は、画像処理装置1の全体の制御を司る制御手段であるCPUと、CPUが実行するプログラム(「ファームウェア」ともいう)を記憶したROMと、CPUがROMのプログラムを実行する際の作業領域として使用すると共に、画像データを含む各種情報を記憶するRAMを有する。
【0014】
上記プログラムには、データ通信、画像読み取り、印刷、又は複写等を含む画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行手順(ジョブ実行工程の処理)と、ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合に上記ジョブ実行手順(ジョブ実行工程の処理)によって実行するジョブの操作(例えば、削除及び設定変更を含む操作)を許可する認証手順(認証工程の処理)が含まれている。
【0015】
また、上記プログラムには、ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出手順(ジョブ実行停止指示検出工程の処理)と、そのジョブ実行停止指示検出手順(ジョブ実行停止指示検出工程の処理)でジョブ実行停止指示を検出したとき、上記ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ上記認証手順(認証工程の処理)による認証を経ることなく、上記ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)が含まれている。
【0016】
さらに、上記プログラムには、上記第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)で上記実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、表示手段に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、上記ユーザからの上記一覧画面でのジョブの選択の指示とその選択されたジョブの削除又は設定変更の指示を受け付ける第2指示受付手順(第2指示受付工程の処理)と、上記第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)で上記実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に上記認証情報の入力を受け付け、上記第2指示受付手順(第2指示受付工程の処理)で上記実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも上記認証情報の入力を受け付ける認証情報受付手順(認証情報受付工程の処理)が含まれている。
【0017】
また、上記プログラムには、上記第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)で受け付けた実行中のジョブの操作の指示に基いて上記認証情報受付手順(認証情報受付工程の処理)で受け付けた認証情報を用いて上記認証手順(認証工程の処理)で認証に成功して上記実行中のジョブの操作を許可した場合は、上記実行中のジョブの操作を実行し、上記第2指示受付手順(第2指示受付工程の処理)で受け付けたジョブの選択の指示とその選択されたジョブの操作の指示に基いて上記認証情報受付手順(認証情報受付工程の処理)で受け付けた認証情報を用いて上記認証手順(認証工程の処理)で認証に成功して上記選択された実行待機中のジョブの操作を許可した場合は、上記選択された実行待機中のジョブの操作を実行する操作実行手順(操作実行工程の処理)が含まれている。
【0018】
さらに、上記プログラムには、上記ジョブ実行停止指示検出手順(ジョブ実行停止指示検出工程の処理)でジョブ実行停止指示を検出したとき、実行待機中のジョブの有無を判断し、実行待機中のジョブがあると判断した場合、上記第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)を有効にし、実行待機中のジョブがないと判断した場合、上記第1指示受付手順(第1指示受付工程の処理)を無効にし、上記認証情報の入力を受け付け、その受け付けた認証情報を用いて上記認証手順(認証工程の処理)で認証に成功して上記実行中のジョブの操作を許可した場合は、上記実行中のジョブの操作を実行する手順を含む。
【0019】
そして、制御部2は、上記CPUが上記各手順を含む処理を実行することによって実現される機能部として、操作表示制御部6、ジョブ制御部7、認証制御部8、通信制御部9及び画像処理部10を備えている。
操作表示制御部6は、操作表示部3からのユーザによる指示入力と画面表示の制御を司り、ユーザからのジョブ実行停止要求をジョブ制御部7へ送り、ユーザからの認証情報を認証制御部8へ送り、ユーザからの実行中のジョブの操作、及び複数の予約ジョブから選択された予約ジョブの操作の指示をジョブ制御部7へ送る。
また、操作表示制御部6は、ユーザからの指示に応じた選択画面、一覧画面を含む各種の画面を表示する。
【0020】
すなわち、ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出手段と、そのジョブ実行停止指示検出手段がジョブ実行停止指示を検出したとき、ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ認証制御部8による認証を経ることなく、ユーザから実行中のジョブの削除又は設定変更を含む操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付手段の機能を果たす。
【0021】
また、操作表示制御部6は、上記第1指示受付手段が実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、操作表示部3に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、ユーザからの一覧画面でのジョブの選択の指示とその選択されたジョブの操作の指示を受け付ける第2指示受付手段と、上記第1指示受付手段が実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に認証情報の入力を受け付け、上記第2指示受付手段が実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも認証情報の入力を受け付ける認証情報受付手段の機能を果たす。
【0022】
ジョブ制御部7は、通信制御部9を用いて通信網上の他の画像処理装置、又は情報処理装置との間の画像データのファクシミリ送受信又はインターネットを介したデータ通信の制御を司る。
また、ジョブ制御部7は、スキャナ部11を用いた画像読み取りの制御と、プロッタ部12を用いた画像データの印刷の制御と、スキャナ部11及びプロッタ部12を用いた複写の制御を司る。
すなわち、ジョブ制御部7は、データ通信、画像読み取り、印刷、又は複写を含む画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行手段の機能を果たす。
【0023】
さらに、ジョブ制御部7は、操作表示制御部6から送られたユーザによるジョブ停止要求の指示を受けて、実行中のジョブの停止、及び予約ジョブの実行停止をする。
また、ジョブ制御部7は、認証制御部8からジョブの操作を許可する通知を受け取ると、操作表示制御部6からの指示されたジョブ又は予約ジョブの操作を実行し、その実行後はジョブの実行停止を解除して再開する。
さらに、ジョブ制御部7は、認証制御部8から不許可の通知を受け取ると、ユーザからの指示を無効としてジョブの実行停止を解除して再開する。
【0024】
さらにまた、ジョブ制御部7は、上記ジョブ実行停止指示検出手段がジョブ実行停止指示を検出したとき、実行待機中のジョブの有無を判断し、実行待機中のジョブがあると判断した場合、上記第1指示受付手段を有効にし、実行待機中のジョブがないと判断した場合、上記第1指示受付手段を無効にし、上記認証情報の入力を受け付け、その受け付けた認証情報を用いて上記認証手段が認証に成功して上記実行中のジョブの操作を許可した場合は、上記操作実行手段に上記実行中のジョブの操作を実行させる手段の機能も果たす。
【0025】
認証制御部8は、ユーザからの認証情報と記憶部4に予め登録された認証情報とを照合して認証の成功か失敗かを判断する。
上記認証情報は、この画像処理装置1の利用権限を有するユーザに付与される情報であり、例えば、ユーザIDとパスワードとからなる。
また、この画像処理装置1では、ユーザ毎に画像処理装置1の利用と共にデータ通信機能、画像読取機能、印刷機能、複写機能を含む複数種類の機能毎に利用権限の有無を設けている。
【0026】
例えば、ユーザAには上記全ての機能の利用権限を付与し、ユーザBには印刷機能のみの利用権限を付与するといったようにである。
このユーザIDは、例えば、画像処理装置1の管理者がユーザ毎に付与し、ユーザ毎に異なる識別情報である。
また、上記ユーザIDに対応するパスワードは、ユーザが任意に設定してもよいし、あるいは管理者によってユーザに付与したものでもよい。
【0027】
そして、上記ユーザ毎のユーザIDとパスワードと、そのユーザに利用権限を付与した機能の種類を示す識別情報を対応させて記憶部4に記憶する。
上記ユーザIDとパスワードと利用権限を付与した機能の種類を示す識別情報の記憶形式は、例えばテーブル形式で記憶すれば、認証制御部8が認証の処理の際に参照し易くすることができる。
【0028】
そして、認証制御部8は、画像処理装置1の各機能毎の利用について、ユーザからのユーザID及びパスワードと記憶部4のユーザID及びパスワードとの一致を確認し、ユーザが利用を要求している機能、及び削除又は設定変更を要求しているジョブを実行中の機能が記憶部4のユーザID及びパスワードに対応する利用権限を付与した機能の種類を示す識別情報の示す機能と合致すれば認証の成功と判断し、不一致ならば認証の失敗と判断する。
【0029】
また、認証制御部8は、認証の成功ならユーザから指示されたジョブ(予約ジョブ)の削除又は設定変更を許可する通知をジョブ制御部7へ通知し、認証の失敗なら不許可の通知を通知する。
すなわち、この認証制御部8は、ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合に前記ジョブ実行手段によって実行するジョブの操作を許可する認証手段の機能を果たす。
【0030】
通信制御部9は、電話回線、ネットワーク通信網、インターネットを含む通信網を介して外部装置との間のファクシミリ通信(FAX送信、FAX受信)とネットワーク通信とインターネット通信を制御する。
さらに、画像処理部10は、スキャナ部11とプロッタ部12向けの各種の画像処理を制御する。
【0031】
次に、画像処理装置1がユーザからのジョブ実行停止要求の指示を検出したときの処理について説明する。
図2は、図1に示した画像処理装置1がユーザからのジョブ実行停止要求の指示を検出したときの処理を示すフローチャート図である。
図1に示した画像処理装置1では、図1のジョブ制御部7によってジョブ実行手順(ジョブ実行工程)が実行される。また、図1の認証制御部8によって認証手順(認証工程)が実行される。
【0032】
ステップ(図中「S」で示す)1では、図1の操作表示制御部6が、ユーザからのジョブ実行停止指示を検出すると、図1のジョブ制御部7にジョブ実行停止指示を通知して、ステップ2へ進む。
ステップ1のジョブ実行停止指示は、例えば、ユーザが操作表示部3に設けたストップキーを押下したことで検出する。
このステップ1はジョブ実行停止指示検出手順(ジョブ実行停止指示検出工程)に相当する。
【0033】
ステップ2では、図1のジョブ制御部7が、実行中のジョブ及び実行待機中の予約ジョブの実行を停止させるジョブ実行停止処理を実施し、ステップ3へ進む。
ステップ3では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3にジョブ操作画面を表示し、ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ認証を経ることなく、ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付け、ステップ4へ進む。
【0034】
上記ジョブ操作画面には、実行中のジョブの操作を指示するキー、実行中のジョブ及び実行待機中のジョブの一覧表示を指示するキー、ジョブの実行停止を解除してジョブの実行を継続させる指示のキーを表示する。
そして、図1の操作表示制御部6は、ジョブ操作画面によってユーザからの実行中のジョブの操作の指示、実行中のジョブ及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示、ジョブの実行停止を解除してジョブの実行を継続させる指示を受け付ける。
このステップ3は第1指示受付手順(第1指示受付工程)に相当する。
【0035】
ステップ4では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3からユーザのジョブ一覧表示の指示があったか否かを判断し、ジョブ一覧表示の指示があった場合(Yの場合)はステップ5へ進み、ジョブ一覧表示の指示がなかった場合(Nの場合)はステップ11へ進む。
ステップ5では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3にジョブ一覧画面を表示し、その一覧画面に実行中のジョブ及び実行待機中のジョブを一覧表示させ、ユーザからのジョブ一覧画面でのジョブの選択の指示とその選択されたジョブの操作の指示を受け付け、ステップ6へ進む。
【0036】
上記一覧画面には、実行中のジョブ及び実行待機中の予約ジョブを一覧表示し、その一覧表示されたジョブ及び予約ジョブから操作の対象とするジョブを選択し、その選択されたジョブの操作を指示するキー、ジョブの実行停止を解除してジョブの実行を継続させる指示のキーを表示する。
このステップ5が第2指示受付手順(第2指示受付工程)に相当する。
【0037】
ステップ6では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3からユーザのジョブの選択と、その選択されたジョブの操作の指示があったか否かを判断し、ジョブの選択と操作の指示があった場合(Yの場合)はステップ7へ進み、ジョブの選択と操作の指示がなかった場合(Nの場合)はステップ5へ戻ってジョブ一覧画面の表示を継続する。
ステップ6において、図1の操作表示制御部6は、ユーザのジョブの選択と、その選択されたジョブの操作の指示をジョブ制御部7に通知する。
【0038】
ステップ7では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3に認証画面を表示し、図1の操作表示部3からユーザのユーザID及びパスワードの入力を受け付け、ステップ8へ進む。
上記認証画面は、ユーザに自己のユーザIDとパスワードを入力させるための画面である。
このステップ7は認証情報受付手順(認証情報受付工程)に相当する。
そして、図1の認証制御部8が、ステップ7で受け付けたユーザIDとパスワードを図1の操作表示制御部6から受け取ると、図1の記憶部4に登録された認証情報を用いて認証を行う。
【0039】
ステップ8では、図1の認証制御部8が、認証成功か否かを判断し、認証成功の場合(Yの場合)はステップ9へ進み、認証成功でない場合、すなわち、認証失敗の場合(Nの場合)はステップ10へ進む。
ステップ8において、図1の認証制御部8は、図1のジョブ制御部7に認証成功あるいは認証失敗を通知する。
ステップ8の判断では、実行中のジョブ及び実行待機中のジョブの中から選択されたジョブの操作の指示について、その指示をしたユーザが選択したジョブを実行する機能の利用権限を有する場合は認証成功と判断し、利用権限を有しない場合は認証失敗と判断する。
【0040】
ステップ9では、図1のジョブ制御部7が、図1の認証制御部8から認証成功の通知を受け、図1の操作表示制御部6から通知されたユーザによって選択されたジョブの操作を実行し、ステップ10へ進む。
ステップ10では、図1のジョブ制御部7が、ジョブの実行停止を解除し、停止中のジョブの実行を再開し、この処理を終了する。
【0041】
ステップ10において、図1のジョブ制御部7は、実行中のジョブを削除した場合は、予約ジョブから次に実行するものを実行し、予約ジョブを削除した場合は実行停止したジョブを再開する。また、実行中のジョブの設定変更をした場合は、変更後の設定によってジョブを再実行する。
一方、ステップ11では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3からユーザの実行中のジョブの操作の指示があったか否かを判断し、実行中のジョブの操作の指示があった場合(Yの場合)はステップ12へ進み、実行中のジョブの操作の指示がなかった場合(Nの場合)はステップ13へ進む。
【0042】
ステップ12では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3に認証画面を表示し、実行中のジョブの操作の指示を受け付け、ステップ8へ進む。
このステップ12も認証情報受付手順(認証情報受付工程)に相当する。
この場合のステップ8の判断では、実行中のジョブの操作の指示について、その指示をしたユーザが選択したジョブを実行する機能の利用権限を有する場合は認証成功と判断し、利用権限を有しない場合は認証失敗と判断する。
【0043】
また、ステップ13では、図1の操作表示制御部6が、図1の操作表示部3からジョブの停止を解除して処理を継続する継続指示があったか否かを判断し、継続指示があった場合(Yの場合)はステップ10へ進んでジョブの実行停止を解除し、継続指示がなかった場合(Nの場合)はステップ3へ戻ってジョブ操作画面の表示を継続する。
上記ステップ8〜10は操作実行手順(操作実行工程)に相当する。
このようにして、認証に成功した場合にジョブの削除と設定変更を許可するとき、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの削除と設定変更を可能にすることができる。
【0044】
また、上述の処理について、次のような制御処理を追加しても良い。
図1のジョブ制御部7は、操作表示制御部6からジョブ実行停止指示の通知を受けると、上記ステップ2の処理の後、実行待機中のジョブの有無を判断する処理のステップを実行する。
この判断処理では、記憶部4を直接参照して実行待機中のジョブの有無を判断しても良いし、ジョブ制御部7が管理する実行待機中のジョブ一覧のテーブルデータ(このテーブルデータは、例えば、図示を省略したRAMに記憶されている)を参照して判断しても良い。
【0045】
そして、図1のジョブ制御部7は、実行待機中のジョブがあると判断した場合、操作表示制御部6の上記第1指示受付手順(第1指示受付工程)の処理を有効にする処理のステップを実行することにより、上記ステップ3へ処理は移行する。その後は、上述した処理の流れが実行される。
一方、図1のジョブ制御部7は、実行待機中のジョブがないと判断した場合、操作表示制御部6の上記第1指示受付手順(第1指示受付工程)の処理を無効にする処理のステップを実行する。
【0046】
操作表示制御部6は、その無効により、図1の操作表示部3に認証画面を表示し、図1の操作表示部3からユーザのユーザID及びパスワードの入力を受け付け、現在実行中の機能の認証のための認証情報の入力を受け付ける処理のステップを実行する。
さらに、図1の認証制御部8が、認証成功か否かを判断し、図1の操作表示制御部6に認証成功あるいは認証失敗を通知する処理のステップを実行する。
そして、図1の操作表示制御部6は、図1の認証制御部8から認証成功の通知を受けると、現在実行中のジョブの操作を可能にするジョブ操作画面を操作表示部3に表示し、認証成功でない通知を受けると、認証失敗の通知画面を表示する。
【0047】
上記認証失敗の通知は図1のジョブ制御部7にも通知され、図1のジョブ制御部7は、実行中のジョブを削除した場合は、ジョブの実行停止を解除し、停止中のジョブの実行を再開し、この処理を終了する。
また、図1の操作表示制御部6が、ジョブ操作画面の表示において、図1の操作表示部3から現在実行中のジョブの操作の指示があったか否かを判断し、操作の指示があった場合は、図1のジョブ制御部7にその操作の実行を通知し、図1のジョブ制御部7が、現在実行中のジョブに対する操作を実行する。
【0048】
このようにして、実行待機中ジョブが無く現在実行中のジョブのみの場合は、直ちに認証を求めるので、ユーザがジョブ操作画面に早く到達することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0049】
次に、画像処理装置1におけるジョブ実行停止指示があった場合の画面表示例について説明する。
図3及び図4は、画像処理装置でジョブ実行停止指示があった場合の参考となる画面表示例を示す図である。
図5及び図6は、図1に示す画像処理装置1におけるジョブ実行停止指示があった場合の画面表示例を示す図である。
【0050】
まず、図3及び図4を用いて、画像処理装置でジョブ実行停止指示があった場合の参考となる画面表示例を説明する。
この説明において、ユーザAは画像処理装置のコピー印刷の機能の利用権限を持ち、ユーザBは画像処理装置の印刷機能の利用権限のみ持つものとする。
ユーザAが画像処理装置においてコピー印刷を実行すると、その実行中は図3の表示画面20を表示する。この表示画面20には、コピー印刷実行中であることを示すメッセージを表示し、ユーザが認証画面の表示を指示するためのログイン画面21を表示している。
【0051】
なお、このログイン画面21は、ユーザが画像形成装置にログインしていない場合にのみ表示画面20に表示される。
つまり、図3のログイン画面21を含む表示画面20が表示された状態は、ユーザAが画像形成装置にログインして印刷機能の実行を開始した後にログアウトした状態である(後述する図4の表示画面30、図5の表示画面40や、図6の表示画面50も同様)。
【0052】
図3の表示画面20の表示中、ユーザBが自己の操作するPCから画像処理装置へ印刷のジョブを送信し、予約ジョブとして登録した後、その予約ジョブを削除するために、画像処理装置まで行って、図3の表示画面20の表示中にジョブ実行停止指示のストップキー(図示を省略)を押下した場合を説明する。
【0053】
画像処理装置はジョブの実行を停止した後、表示画面22でユーザが認証画面の表示を指示するためのログイン画面23を表示すると、画像処理装置はログイン画面23で呼び出される認証画面では、実行停止中のジョブを実行するコピー印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザAが認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると認証成功し、表示画面25を表示してコピー印刷中のジョブの削除、ジョブ一覧、処理継続の指示を入力できるジョブ操作画面26を表示する。
【0054】
一方、ユーザBが、ログイン画面23で呼び出した認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると、ユーザBは表示画面22を表示しているコピー印刷の機能については利用権限がないため、認証失敗し、表示画面24のように利用権限がない旨のメッセージを表示すると共に、停止中のジョブを再開するので、ユーザBはPCから画像処理装置に登録した予約ジョブを削除するためには、その予約ジョブが開始されるまで手の施しようが無く、用紙を無駄に使用してしまう。
【0055】
また、図4の表示画面30は、ユーザAが画像処理装置においてコピー印刷を実行中の画面であり、このジョブの他に予約ジョブがない場合、ユーザAがログイン画面31で呼び出される認証画面では、実行停止中のジョブを実行するコピー印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザAが認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると認証成功し、表示画面34を表示してコピー印刷中のジョブの削除、処理継続の指示を入力できるジョブ操作画面35を表示する。
【0056】
次に、この実施形態の画像処理装置1におけるジョブ実行停止指示があった場合の画面表示例を説明する。
図5に示した画面の遷移は図2のフローチャート図で示した処理によって実行される。
また、図5に示した画面の遷移は、図2のフローチャート図の処理に、実行待機中のジョブの有無の判断処理を追加し、その判断処理で実行待機中のジョブがある場合の処理例でも実行される。
この説明において、ユーザAは画像処理装置のコピー印刷の機能の利用権限を持ち、ユーザBは画像処理装置の印刷機能の利用権限のみ持つものとする。
ユーザAが画像処理装置においてコピー印刷を実行すると、その実行中は図5の表示画面40を表示する。この表示画面40には、コピー印刷実行中であることを示すメッセージを表示し、ユーザが認証画面の表示を指示するためのログイン画面41を表示している。
【0057】
図5の表示画面40の表示中、ユーザBが自己の操作するPCから画像処理装置1へ印刷のジョブを送信し、画像処理装置1に予約ジョブとして登録した後、その予約ジョブを削除するために、画像処理装置1まで行って、図5の表示画面40の表示中にジョブ実行停止指示のストップキー(図示を省略)を押下した場合を説明する。
【0058】
画像処理装置1は、実行中のジョブ及び予約ジョブの実行を停止した後、図1の操作表示部3に表示画面42を表示する。その表示画面42にはジョブ操作画面43を表示する。
このジョブ操作画面43には、実行中のジョブの削除を指示する削除キーと、実行中のジョブ及び実行待機中のジョブの一覧表示を指示するジョブ一覧キーと、ジョブの実行停止を解除してジョブの実行を継続させる指示の継続キーを表示する。
ユーザBは、ジョブ操作画面43のジョブ一覧キーを押下すると、画像処理装置1は表示画面44でジョブ一覧画面45を表示する。
【0059】
このジョブ一覧画面45には、実行中のジョブ及び実行待機中のジョブを一覧表示し、ユーザからのジョブ一覧画面でのジョブの選択の指示とその選択されたジョブの削除を指示する削除キーを表示する。
ユーザBは、ジョブ一覧画面45のうち、自己が予約した予約ジョブ(図中「ジョブ2」)のボタンを押下して削除キーを押下すると、画像処理装置1は表示画面46でログイン画面47を表示する。
【0060】
ここで、ユーザBがログイン画面47で呼び出される認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると、自己が予約した予約ジョブを実行する印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザBは認証成功し、自己が予約した予約ジョブを実行前に削除することができる。
このようにして、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの削除を行える。
【0061】
また、表示画面42のジョブ操作画面43でユーザAが削除キーを押下すると、画像処理装置は表示画面48のログイン画面29で呼び出される認証画面では、実行停止中のジョブを実行するコピー印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザAが認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると認証成功し、実行途中のコピー印刷のジョブを削除して、表示画面51を表示して新たなコピー印刷が可能な状態であることを示すメッセージを表示し、処理待機状態に移行する。
【0062】
一方、表示画面42のジョブ操作画面43でユーザBが削除キーを押下すると、画像処理装置は表示画面48のログイン画面29で呼び出される認証画面では、実行停止中のジョブを実行するコピー印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザBが認証画面でユーザID及びパスワードを入力しても認証失敗し、表示画面50を表示してコピー印刷の機能の利用権限がない旨のメッセージを表示し、停止中のジョブを再開する。
このようにして、ユーザによる利用権限のない機能で実行される他のユーザのジョブへの操作を禁止することができる。
【0063】
図6に示す画面の遷移は、図2のフローチャート図の処理に、実行待機中のジョブの有無の判断処理を追加し、その判断処理で実行待機中のジョブがない場合の処理例で実行される。
この説明において、ユーザAは画像処理装置のコピー印刷の機能の利用権限を持ち、ユーザBは画像処理装置の印刷機能の利用権限のみ持つものとする。
また、ユーザAによるコピー印刷実行中のみであり、他の予約ジョブはないものとする。
ユーザAが画像処理装置においてコピー印刷を実行すると、その実行中は図6の表示画面60を表示する。この表示画面60には、コピー印刷実行中であることを示すメッセージを表示し、ユーザが認証画面の表示を指示するためのログイン画面61を表示している。
【0064】
図6の表示画面60の表示中、ユーザAがジョブ実行停止指示のストップキー(図示を省略)を押下した場合を説明する。
画像処理装置1は、ジョブの実行を停止した後、表示画面62でユーザが認証画面の表示を指示するためのログイン画面63を表示すると、画像処理装置1はログイン画面63で呼び出される認証画面では、実行停止中のジョブを実行するコピー印刷機能の利用権限の有無を判断するので、ユーザAが認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると認証成功し、表示画面65を表示してコピー印刷中のジョブの削除、処理継続の指示を入力できるジョブ操作画面66を表示する。
【0065】
一方、ユーザBが、ログイン画面63で呼び出した認証画面でユーザID及びパスワードを入力すると、ユーザBは表示画面62を表示しているコピー印刷の機能については利用権限がないため、認証失敗し、表示画面64のように利用権限がない旨のメッセージを表示すると共に、停止中のジョブを再開するので、ユーザBが利用権限のないコピー印刷の機能で実行されているユーザAのジョブを削除することはできない。
【0066】
上述の処理により、ジョブの実行中、それを実行している機能の利用権限を持っていないユーザが、この機能についての認証を経ずに、自己が利用権限を持っている機能で実行する予約ジョブの削除の操作を行うことができる。
なお、上記認証画面の表示については、ユーザの次の操作回数に基いて認証画面の表示を先にするか否かを決定することができる。
また、次に表示する画面でできる操作がジョブの操作だけしかないか否かと、ユーザの次の操作回数とに基いて認証画面の表示を先にするか否かを決定することもできる。
さらに、上述の処理では、ジョブの削除について説明したが、ジョブの設定変更についても上述と同様にして実施できる。
【0067】
この実施形態の画像処理装置1は、ジョブ実行中にそのジョブの画面を表示中、ユーザからのストップキーの押下を検出すると、実行中のジョブと予約ジョブの実行を停止する。
その後、実行中のジョブの削除の指示と実行中のジョブ及び予約ジョブの一覧表示の指示ができる選択画面を表示する。
さらに、選択画面からジョブの一覧表示が指示されると、実行中のジョブ及び予約ジョブの一覧表示と、その一覧表示中からジョブを選択し、その選択したジョブの削除が指示できる一覧画面を表示する。
【0068】
そして、一覧画面でジョブが選択されて削除が指示された場合に認証画面を表示し、その認証画面でユーザが入力した認証情報を用いて認証が成功すれば、一覧画面で選択されたジョブの削除を実行する。
したがって、認証に成功した場合にジョブの削除と設定変更を許可するとき、実行中と実行待機中のそれぞれのジョブがあった場合、実行中のジョブの認証を経ないでも実行待機中のジョブの削除と設定変更を行える。
【符号の説明】
【0069】
1:画像処理装置 2:制御部 3:操作表示部 4:記憶部 5:画像形成部 6:操作表示制御部 7:ジョブ制御部 8:認証制御部 9:通信制御部 10:画像処理部 11:スキャナ部 12:プロッタ部 21、23、31、33、41、47、49、61、63:認証画面 26、35、43、66:ジョブ操作画面 45:ジョブ一覧画面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献1】特開2001−111743号公報
【特許文献2】特開2005−161677号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行手段と、
ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合に前記ジョブ実行手段によって実行するジョブの操作を許可する認証手段とを備えた画像処理装置であって、
ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出手段と、
該ジョブ実行停止指示検出手段がジョブ実行停止指示を検出したとき、前記ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ前記認証手段による認証を経ることなく、前記ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付手段と、
該第1指示受付手段が前記実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、表示手段に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、前記ユーザからの前記一覧画面でのジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示を受け付ける第2指示受付手段と、
前記第1指示受付手段が前記実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に前記認証情報の入力を受け付け、前記第2指示受付手段が前記実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも前記認証情報の入力を受け付ける認証情報受付手段と、
前記第1指示受付手段で受け付けた実行中のジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付手段で受け付けた認証情報を用いて前記認証手段が認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記実行中のジョブの操作を実行し、前記第2指示受付手段で受け付けたジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付手段で受け付けた認証情報を用いて前記認証手段が認証に成功して前記選択された実行待機中のジョブの操作を許可した場合は、前記選択された実行待機中のジョブの操作を実行する操作実行手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ジョブ実行停止指示検出手段がジョブ実行停止指示を検出したとき、実行待機中のジョブの有無を判断し、実行待機中のジョブがあると判断した場合、前記第1指示受付手段を有効にし、実行待機中のジョブがないと判断した場合、前記第1指示受付手段を無効にし、前記認証情報の入力を受け付け、該受け付けた認証情報を用いて前記認証手段が認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記操作実行手段に前記実行中のジョブの操作を実行させる手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
画像処理に係るジョブを実行する画像処理装置の処理方法であって、画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行工程と、ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合に前記ジョブ実行工程によって実行するジョブの操作を許可する認証工程と、ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出工程と、該ジョブ実行停止指示検出工程でジョブ実行停止指示を検出したとき、前記ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ前記認証工程による認証を経ることなく、前記ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付工程と、該第1指示受付工程で前記実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、表示手段に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、前記ユーザからの前記一覧画面でのジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示を受け付ける第2指示受付工程と、前記第1指示受付工程で前記実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に前記認証情報の入力を受け付け、前記第2指示受付工程で前記実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも前記認証情報の入力を受け付ける認証情報受付工程と、前記第1指示受付工程で受け付けた実行中のジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付工程で受け付けた認証情報を用いて前記認証工程で認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記実行中のジョブの操作を実行し、前記第2指示受付工程で受け付けたジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付工程で受け付けた認証情報を用いて前記認証工程で認証に成功して前記選択された実行待機中のジョブの操作を許可した場合は、前記選択された実行待機中のジョブの操作を実行する操作実行工程とからなることを特徴とする画像処理装置の処理方法。
【請求項4】
前記ジョブ実行停止指示検出工程でジョブ実行停止指示を検出したとき、実行待機中のジョブの有無を判断し、実行待機中のジョブがあると判断した場合、前記第1指示受付工程を有効にし、実行待機中のジョブがないと判断した場合、前記第1指示受付工程を無効にし、前記認証情報の入力を受け付け、該受け付けた認証情報を用いて前記認証工程で認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記操作実行工程で前記実行中のジョブの操作を実行させる工程を含むことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置の処理方法。
【請求項5】
画像処理装置を制御するコンピュータに、画像処理に係るジョブを実行するジョブ実行手順と、
ユーザから入力された認証情報を用いた認証が成功した場合に前記ジョブ実行手順によって実行するジョブの操作を許可する認証手順と、
ユーザからのジョブ実行停止指示を検出するジョブ実行停止指示検出手順と、
該ジョブ実行停止指示検出手順でジョブ実行停止指示を検出したとき、前記ユーザからの認証情報の入力を受け付けることなく、且つ前記認証手順による認証を経ることなく、前記ユーザから実行中のジョブの操作、及び実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付ける第1指示受付手順と、
該第1指示受付手順で前記実行待機中のジョブの一覧表示の指示を受け付けた場合、表示手段に実行待機中のジョブを一覧表示する一覧画面を表示させ、前記ユーザからの前記一覧画面でのジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示を受け付ける第2指示受付手順と、
前記第1指示受付手順で前記実行中のジョブの操作の指示を受け付けた場合に前記認証情報の入力を受け付け、前記第2指示受付手順で前記実行待機中のジョブの操作の指示を受け付けた場合にも前記認証情報の入力を受け付ける認証情報受付手順と、
前記第1指示受付手順で受け付けた実行中のジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付手順で受け付けた認証情報を用いて前記認証手順で認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記実行中のジョブの操作を実行し、前記第2指示受付手順で受け付けたジョブの選択の指示と該選択されたジョブの操作の指示に基いて前記認証情報受付手順で受け付けた認証情報を用いて前記認証手順で認証に成功して前記選択された実行待機中のジョブの操作を許可した場合は、前記選択された実行待機中のジョブの操作を実行する操作実行手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項6】
前記ジョブ実行停止指示検出手順でジョブ実行停止指示を検出したとき、実行待機中のジョブの有無を判断し、実行待機中のジョブがあると判断した場合、前記第1指示受付手順を有効にし、実行待機中のジョブがないと判断した場合、前記第1指示受付手順を無効にし、前記認証情報の入力を受け付け、該受け付けた認証情報を用いて前記認証手順で認証に成功して前記実行中のジョブの操作を許可した場合は、前記操作実行手順で前記実行中のジョブの操作を実行させる手順を含む請求項5記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−62754(P2013−62754A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201302(P2011−201302)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】