説明

画像処理装置

【課題】キーワードまたは/およびキー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力すること。
【解決手段】複数の画像を保持する画像データベースを生成し、データベースからキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理装置であって、画像データベース56は、複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成され、類似画像一覧出力部62は、キーワードに基づいて画像データベースから擬似特徴ベクトルの順に類似画像の一覧を出力し、または、キー画像擬似特徴ベクトル生成部65によって生成されたキー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて画像データベースから類似画像の一覧を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置に関し、特に、キーワードまたは/およびキー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力する画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像を保持する画像処理装置が知られている。かかる画像処理装置は、キーワードまたは画像の特徴を画像と対応付けて複数の画像を保持する画像データベースを生成し、キーワードまたはキー画像に基づいて類似画像の一覧を出力していた。類似画像をソートする場合は、画像の類似の基準として類似度、すなわち、画像の多次元の特徴ベクトルからユークリッド距離を算出する必要がある。この類似度の算出時間を短縮するため、予めキーワードに基づいて画像データベースからあるカテゴリの複数の画像に絞り込んだ後に、複数の画像を画像の特徴の順にソートし、類似画像の一覧を出力していた。または、キー画像に基づいて多次元インデックス手法を用いて類似度を算出し、類似画像の一覧を出力していた。
【0003】
例えば、非特許文献1では、キーワードに基づいて画像データベースからあるカテゴリの複数の画像に絞込んだ後に、複数の画像を代表色のカテゴリ毎に、すなわち赤、茶、黄、緑、青、黒、白毎にソートして類似画像の一覧を出力する従来技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】椎谷秀一、外4他、“画像の特徴を用いた商品検索サービス”、情報処理、第42回グループウエアとネットワークサービス研究会、研究報2002−GN−42,pp37−42(2002).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非特許文献1の従来技術では、キーワードに基づいて画像データベースからあるカテゴリの複数の画像に絞込んだ後に、複数の画像を代表色のカテゴリ毎にソートして、類似画像の一覧を出力する技術であり、キーワードに基づいて複数の画像の代表色の類似の順に類似画像の一覧を出力することができないという問題点があった。
【0006】
また、キー画像に基づいて多次元インデックス手法を用いて類似度を算出し、類似画像の一覧を出力する従来技術では、データベースの更新に時間が掛かり、また、リレーショナルデータベースとの連携が困難であるなど、高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができないという問題点があった。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、キーワードまたは/およびキー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力する画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、キーワードに基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理装置であって、前記複数の画像それぞれの代表色に対する類似度の基準である一次元量の類似特徴ベクトルと各画像とを対応付けて生成された画像データベースと、前記キーワードの擬似特徴ベクトルの値に対して、前記画像データベースから前記一次元量の擬似特徴ベクトルの値が類似する順に前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の画像それぞれの代表色に対する類似度の基準である一次元量の類似特徴ベクトルと各画像とを対応付けて生成された画像データベースと、キーワードの擬似特徴ベクトルの値に対して、画像データベースから一次元量の擬似特徴ベクトルの値が類似する順に類似画像の一覧を出力することとしたので、キーワードに基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施の形態1に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示す画像処理システムの画像データベースの一例を示す図である。
【図3】図1に示す画像処理システムの画像データベース生成手順を示すフローチャートである。
【図4】図3示す画像の代表色の抽出手順をさらに詳細に示すフローチャートである。
【図5】図4に示す画像の代表色の一例を示す図である。
【図6】図3に示す擬似特徴ベクトルの生成手順をさらに詳細に示すフローチャートである。
【図7】図6に示す画像の代表色の擬似特徴ベクトルの一例を示す図である。
【図8】図1に示す画像処理システムのキーワードに基づく類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態2に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図10】図9に示す類似範囲指定部が指定するキー画像の擬似特徴ベクトルの類似範囲を説明する図である。
【図11】図9に示す画像処理システムのキー画像基づく類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態3に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図13】図12に示す画像処理システムのカテゴリ別画像データベースの一例を示す図である。
【図14】図12に示すカテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部により生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルの一例を示す図である。
【図15】図12に示す画像処理システムの画像データベース生成手順を示すフローチャートである。
【図16】図12に示す画像処理システムのキー画像に基づくカテゴリ別の類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。
【図17】本実施の形態4に係るコンピュータシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図18】図17に示すコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る画像処理装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、下記に示す実施の形態1では、本発明に係る画像処理装置をキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムに適用する場合について説明し、実施の形態2では、本発明に係る画像処理装置をキー画像に基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムに適用する場合について説明し、実施の形態3では本発明に係る画像処理装置をキー画像に基づいてカテゴリ別に類似画像の一覧を出力する画像処理システムに適用する場合について説明することとする。また、実施の形態4では画像処理プログラムを実行するコンピュータシステムについて説明する。最後に、他の実施の形態として種々の変形例を説明する。
【0012】
(実施の形態1)
本実施の形態1では、本発明に係る本発明に係る画像処理装置をキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムに適用する場合について説明する。なお、ここでは、本実施の形態1に係る画像処理システムの概要および特徴を説明した後に、この画像処理システムの構成を説明し、最後に、この画像処理システムの画像データベース生成手順およびキーワードに基づく類似画像の一覧の出力手順など種々の処理手順について説明する。
【0013】
[概要および特徴]
最初に、本実施の形態1に係る画像処理システムの概要および主たる特徴を説明する。図1は、本実施の形態1に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【0014】
同図に示す画像処理システムは、概略的には、複数の画像を保持する画像処理システムであり、キーワードまたは/およびキー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することを特徴とする。
【0015】
具体的には、本発明の請求項1に係る画像処理装置50は、複数の画像の特徴を抽出し、複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを生成することを特徴とする。具体的には、画像処理装置50は、画像を画素毎にRGB値にデコードし、各画素の代表色のRGB値を色相、彩度、明度、すなわちHSI値に変換し、画像の代表色を抽出し(図5参照)、画像の代表色に対する有彩色および無彩色の類似の基準である有彩色の擬似特徴ベクトルおよび無彩色の擬似特徴ベクトルから一次元量の擬似特徴ベクトル(式1〜式9、図7参照)を生成することを特徴とする。従って、リレーショナルデータベースとの連携が容易であり、複数の画像を擬似特徴ベクトルに対応付けて保持することができ、もってキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力することができる。また、キー画像に基づいて画像の代表色に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0016】
[画像処理システムの構成]
本発明に係る本実施の形態1に係る画像処理システムの構成について説明する。図1に示すように、画像処理システムは、画像入力装置10と、画像処理装置50とからなる。
【0017】
画像入力装置10は、画像読取部12と、画像データ保持部14と、IF部16からなる。このうち、画像読取部12は、画像を読み取る入力部であり、具体的には、画像スキャナーなどの画像読み取り装置である。また、画像データ保持部14は、画像読取部12によって読み取られた画像を一時的に保持する保持部であり、具体的には、HDDなどの記憶装置である。また、IF部16は、画像データ保持部14に保持された画像データを画像処理装置50に入力するためのIF部であり、具体的には、SCSIインタフェースなどである。
【0018】
画像処理装置50は、入力部52と、擬似特徴ベクトル生成部56と、画像データベース保持部58と、類似画像一覧出力部62と、画像入力IF部72と、制御部74とからなる。このうち、入力部52は、ユーザの要求や指示、データなどを入力する入力部であり、具体的には、キーボード、マウス、タッチペンなどの入力装置である。
【0019】
擬似特徴ベクトル生成部56は、複数の画像の特徴を抽出し、複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを生成する処理部である。具体的には、画像を画素毎にRGB値にデコードし、各画素の代表色のRGB値を色相、彩度、明度、すなわちHSI値に変換し、画像の代表色を抽出し、以下に示すように、画像の代表色に対する有彩色および無彩色の類似の基準である擬似特徴ベクトルVcおよびVaから一次元量の擬似特徴ベクトルV=Vc+Vaを生成する。
【0020】
すなわち、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像の代表色が有彩色である場合は、色相を基準に以下の式に基づいて有彩色の擬似特徴ベクトルVcを算出する。
Vc=Hv×Fmax+F(S,I) (式1)
F(S,I)=Iv*Smax+Sv (式2)
Sv=rup((S−0.2)*5)−1 (式3)
Iv=rup((I−0.2)*10)−1 (式4)
Fmax=F(1.0,1.0)=24 (式5)
Smax=Svmax=3 (式6)
なお、有彩色の場合は、0≦色相(H)≦359、0.2<彩度(S)、0.2<明度(I)である。また、rupは、小数点以下切り上げ関数である。
【0021】
また、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像の代表色が無彩色である場合は、明度を基準に以下の式に基づいて無彩色の擬似特徴ベクトルVaを算出する。
Va=Vcmax+Ia+1 (式7)
Vcmax=864 (式8)
Ia=rup(I*100)−1 (式9)
ただし、I=0のときはIa=0となる。なお、無彩色の場合は、0≦色相(H)≦359、0.2≧彩度(S)、0.2≧明度(I)である。
【0022】
画像データベース58は、画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成された画像データベースである。ここで、図1に示す画像処理装置の画像データベースの一例について説明する。図2は、図1に示す画像処理装置の画像データベースの一例を示す図である。具体的には、画像データベースは、画像IDと、画像パスと、擬似特徴ベクトルと、解説文とが対応付けられたリレーショナルデータベースである。このうち、画像IDは、画像に付加されたID番号である。また、画像パスは、画像が保持されているファイルへのパスである。また、擬似特徴ベクトルは、画像の代表色の擬似特徴ベクトルの値である。また、解説文は、画像のタイトルなどである。
【0023】
例えば、図2の擬似特徴ベクトルについて具体的に説明すると、画像ID=1の富士山は、代表色が青(H,S,I)=(190,0.33,0.50)であるので、式1から擬似特徴ベクトルV=465となる。また、画像ID=2の夜の東京タワーは、代表色が黒(H,S,I)=(210,0.15,0.32)であるので、式7から擬似特徴ベクトルV=905となる。また、画像ID3=3の海は、代表色が青(H,S,I)=(240,0.54,0.25)であるので、式1から擬似特徴ベクトルV=577となる。
【0024】
図1の説明に戻ると、類似画像一覧出力部62は、画像データベース58からキーワードに基づいて擬似特徴ベクトルの順に前記類似画像の一覧を出力する処理部であり、具体的には、CRTやLCDなどの画像表示装置、プリンタなどである。また、画像入力IF部72は、画像入力装置10から画像データを入力する入力インタフェースであり、具体的には、SCSIインタフェースである。また、制御部74は、ユーザの要求、指示を受け付けて画像処理装置50の全体および各処理部の間のデータの流れを制御する。
【0025】
[画像データベースの生成手順]
次に、図1に示す画像処理システムの画像データベース生成手順について説明する。図3は、図1に示す画像処理システムの画像データベース生成手順を示すフローチャートである。
【0026】
同図に示すように、ユーザによって画像の画像パスが入力部52から入力される(ステップS301)。同時に、画像入力装置10の画像読取部12が画像データを読み取ると、画像データは、IF部16および画像入力IF部72を介して画像処理装置50に入力され、予めユーザによって入力された画像パスが指定する画像データベース58のファイルに保持される(ステップS302)。
【0027】
そして、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像パスで指定されたファイルに保持された画像を画素毎にRGB値にデコードし、画像データベース58のファイルに保持する(ステップS303)。さらに、擬似特徴ベクトル生成部56は、各画素のRGB値を色相、彩度、明度、すなわちHSI値に変換し(ステップS304)、画像の代表色を抽出する(ステップS305)。
【0028】
ここで、図3示す画像の代表色の抽出手順をさらに詳細に説明する。図4は、図3示す画像の代表色の抽出手順をさらに詳細に示すフローチャートである。同図に示すように、擬似特徴ベクトル生成部56は、まず、HSI色空間を有限個の部分色空間に分割する(ステップS401)。そして、画像データから画素を抽出し(ステップS402)、画素の属する部分色空間を算出する(ステップ403)。さらに、擬似特徴ベクトル生成部56は、各部分色空間に属する画素数を計数する(ステップS404)。
【0029】
そして、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像データの全画素を抽出したか否かを調べる(ステップS405)。その結果、画像データの全画素が抽出されていない場合は(ステップS405否定)、ステップS402に戻り、画素の抽出をする。一方、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像データの全画素が抽出された場合は(ステップS405肯定)、部分色空間に属する画素数を抽出し(ステップS406)、部分色空間に属する画素数が画像データの全画素数の30%以上であるか否かを調べる(ステップS407)。
【0030】
その結果、擬似特徴ベクトル生成部56は、部分色空間に属する画素数が画像データの全画素数の30%以上である場合は(ステップS407肯定)、部分色空間の画素の色の平均値を算出し(ステップS408)、代表色を決定する(ステップS409)。一方、擬似特徴ベクトル生成部56は、部分色空間に属する画素数が画像データの全画素数の30%未満である場合は(ステップS407否定)、全部分色空間の画素数が抽出されたか否かを調べる(ステップS410)。
【0031】
その結果、擬似特徴ベクトル生成部56は、全部分色空間の画素数が抽出されなかった場合は(ステップS410否定)、ステップS406に戻り、次の部分色空間の画素数を抽出する。一方、擬似特徴ベクトル生成部56は、全部分色空間の画素数が抽出された場合は(ステップS410肯定)、さらに、画像データの代表色が有るか否かを調べる(ステップS411)。
【0032】
その結果、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像データの代表色が有る場合は(ステップS411肯定)、本手順を終了する。一方、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像データの代表色が無い場合は(ステップS411否定)、画素数が最大の部分色空間を抽出し(ステップS412)、部分色空間の画素の色の平均値を算出し(ステップS408)、画像データの代表色を決定し(ステップS409)、本手順を終了する。
【0033】
ここで、さらに、図4に示す画像の代表色の一例について説明する。図5は、図4に示す画像の代表色の一例を示す図である。図5(A)は、閾値以上の代表色が複数ある場合、図5(B)は、閾値以上の代表色が無いので、画素数が最大の画素の色の平均値を代表色とした場合である。なお、閾値は、本実施の形態1では30%としているが、任意に設定することができる。
【0034】
図3の説明に戻ると、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像の代表色に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを生成する(ステップS306)。ここで、図3に示す擬似特徴ベクトルの生成手順をさらに詳細に説明する。図6は、図3に示す擬似特徴ベクトルの生成手順をさらに詳細に示すフローチャートである。
【0035】
同図に示すように、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像の代表色が有彩色か否かを調べる(ステップS601)。その結果、画像の代表色が有彩色である場合は(ステップS601肯定)、式1〜式6に基づいて有彩色の擬似特徴ベクトルVcを算出する(ステップS602)。
【0036】
一方、擬似特徴ベクトル生成部56は、画像の代表色が無彩色である場合は(ステップS601否定)、式7〜式9に基づいて無彩色の擬似特徴ベクトルVaを算出する(ステップS603)。そして、式1の有彩色の擬似特徴ベクトルVcと式7の無彩色の擬似特徴ベクトルVaから擬似特徴ベクトルVを生成する(ステップS604)。
【0037】
ここで、さらに、図6に示す画像の代表色の擬似特徴ベクトルの一例について説明する。図7は、図6に示す画像の代表色の擬似特徴ベクトルの一例を示す図である。同図に示すように、画像の代表色の擬似特徴ベクトルは、赤、茶、黄、緑、青、紫、黒、白の順に並んでいるだけではなく、それぞれの代表色が数値化されて類似の順に並んでいる。式1から有彩色は、0〜864、また、式7から無彩色は864〜964であることが分かる。また、有彩色のうち青は、432〜792となる。
【0038】
図3の説明に戻ると、このように擬似特徴ベクトル生成部56が生成した擬似特徴ベクトルは、画像の代表色に対する類似度の基準であり、具体的には、図2に示すように、画像ID、画像パスなどと共に画像データベース58に保持される(ステップS307)。
【0039】
以上に説明したように、擬似特徴ベクトル生成部56は、複数の画像の代表色を抽出し、複数の画像の代表色に対する類似の基準である一次元量の擬似特徴ベクトルを画像毎に生成することとしたので、リレーショナルデータベースとの連携が容易であり、複数の画像を擬似特徴ベクトルに対応付けて保持することができ、もってキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力することができる。また、キー画像に基づいて画像の代表色に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0040】
[キーワードに基づく類似画像の一覧の出力手順]
次に、図1に示す画像処理システムのキーワードに基づく類似画像の一覧の出力手順について説明する。図8は、図1に示す画像処理システムのキーワードに基づく類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。
【0041】
同図に示すように、まず、入力部52は、ユーザ要求に基づいて画像データベースから出力すべき類似画像のキーワードを入力する(ステップS801)。そして、類似画像一覧出力部62は、入力部52によって入力されたキーワード“青”に基づき画像データベース58から擬似特徴ベクトルの順に類似画像の一覧を出力するためのクエリーを生成する(ステップS802)。具体的には、図7に示すように青の擬似特徴ベクトルは、(432〜792)であるので、SQL言語で生成されるクエリーは、以下のようになる。
SELECT 画像特徴、CPU FROM TABLE WHERE NO
BETWEEN 432 AND 792;
【0042】
類似画像一覧出力部62は、このSQL言語で生成されたクエリーを画像データベース58に送付し(ステップS803)、類似画像の一覧を出力する(ステップS804)。具体的には、図7に示すように擬似特徴ベクトルの青(432〜792)に対応付けられた類似画像の一覧を出力する。
【0043】
以上に説明したように、画像データベース58は、複数の画像の代表色に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成され、類似画像一覧出力部62は、キーワードに基づいて画像データベースから擬似特徴ベクトルの順に類似画像の一覧を出力することとしたので、キーワードに基づいて画像の代表色の類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0044】
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、キーワードに基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、キー画像に基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合に適用することもできる。そこで、本実施の形態2では、キー画像に基づき類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合について説明する。なお、本実施の形態2に係る画像処理システムの画像データベース生成手順は、実施の形態1の画像データベース生成手順と全く同じであるので説明を省略し、キー画像に基づく類似画像の一覧の出力手順についてのみ説明する。また、その他においても上記実施の形態1と同じ部分については説明を省略し、相違する部分についてのみ説明する。
【0045】
[画像処理システムの構成]
まず、本実施の形態2に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図は、実施の形態1で示した図1とほぼ同様なものとなり、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60と、類似画像一覧出力部62とが相違する。そこで、本実施の形態2では、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60と、類似画像一覧出力部62とを中心に説明する。
【0046】
図9は、本実施の形態2に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、キー画像の代表色を抽出し、キー画像の代表色に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成する処理部である。具体的には、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、図3のステップS301〜ステップS306で説明したように擬似特徴ベクトル生成部56と同様にキー画像の擬似特徴ベクトルを生成する。
【0047】
類似画像一覧出力部62は、類似範囲指定部66と、類似度算出部68とからなる。また、類似範囲指定部66は、キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像一覧の類似範囲を指定する処理部である。ここで、図9に示す類似範囲指定部66が指定するキー画像の擬似特徴ベクトルの類似範囲の一例について説明する。図10は、図9に示す類似範囲指定部66が指定するキー画像の擬似特徴ベクトルの類似範囲を説明する図である。
【0048】
同図に示すように、類似範囲指定部66は、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60によって生成されたキー画像の擬似特徴ベクトルの値がKである場合、類似範囲指定部66は、予め設定されている類似範囲パラメータをDとして、下限値K−Dと、上限値K+Dとの範囲を類似範囲とする。なお、類似範囲パラメータDは、二つの画像の代表色に関する擬似特徴ベクトルの値の差がD以下の場合に二つの画像は似ていると定義する値である。
【0049】
図9の説明に戻ると、類似度算出部68は、キー画像の擬似特徴ベクトルと類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出する処理部である。
【0050】
[キー画像に基づく類似画像の一覧の出力手順]
次に、図9に示す画像処理システムのキー画像基づく類似画像の一覧の出力手順について説明する。図11は、図9に示す画像処理システムのキー画像に基づく類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。
【0051】
同図に示すように、ユーザによってキー画像の画像パスが入力部52から入力される(ステップS1101)。同時に、画像入力装置10の画像読取部12がキー画像データを読み取ると、画像データは、IF部16および画像入力IF部72を介して画像処理装置50に入力され、予めユーザによって入力された画像パスが指定する画像データベース58のファイルに保持される(ステップS1102)。
【0052】
そして、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、画像パスで指定されたファイルに保持されたキー画像を画素毎にRGB値にデコードし、画像データベース58のファイルに保持する(ステップS1103)。さらに、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、各画素のRGB値を色相、彩度、明度、すなわちHSI値に変換し(ステップS1104)、キー画像の代表色を抽出する(ステップS1105)。なお、キー画像の代表色の抽出手順は、実施の形態1の図4の画像の代表色の抽出手順と全く同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0053】
そして、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、キー画像の代表色を類似の順に並べたキー画像の擬似特徴ベクトルを生成する(ステップS1106)。なお、キー画像の擬似特徴ベクトルの生成手順は、実施の形態1の図6の擬似特徴ベクトルの生成手順と全く同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0054】
さらに、類似範囲指定部66は、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60によって生成されたキー画像の擬似特徴ベクトルの値Kに基づいて類似範囲(K−D〜K+D)を指定し、類似画像一覧出力部62は、類似範囲に基づき画像データベース58から類似画像の一覧を出力するためのクエリーを生成する(ステップS1107)。具体的には、SQL言語で生成されるクエリーは以下のようになる。
SELECT 画像特徴、CPU FROM TABLE WHERE NO
BETWEEN K−D AND K+D;
【0055】
そして、類似画像一覧出力部62は、このSQL言語で生成されたクエリーを画像データベース58に送付し、画像一覧を選出する(ステップS1108)。さらに、類似度算出部68は、キー画像の擬似特徴ベクトルと前記類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出し(ステップS1109)、類似画像一覧出力部62は、類似度の昇順に画像一覧を並べて、出力する(ステップS1110)。
【0056】
以上に説明したように、画像データベース58は、複数の画像の代表色に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成され、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60は、キー画像の代表色を抽出し、キー画像の代表色に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成し、類似画像一覧出力部62は、キー画像擬似特徴ベクトル生成部60によって生成されたキー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて画像データベースから類似画像の一覧を出力することとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0057】
また、キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像一覧の類似範囲を指定する類似範囲指定部66をさらに備えることとしたので、キー画像に基づいて高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0058】
また、キー画像の擬似特徴ベクトルと類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出する類似度算出部68をさらに備えることとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0059】
また、擬似特徴ベクトルは、画像の代表色の有彩色または/および無彩色に対する類似の基準であることとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色に対する類似の順に類似画像の一覧を出力することができる。
【0060】
(実施の形態3)
ところで、上記実施の形態2では、キー画像に基づいて類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、キー画像の特徴をカテゴリに分類し、カテゴリ毎に類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合に適用することもできる。そこで、本実施の形態3では、キー画像の画像特徴をカテゴリに分類し、カテゴリ毎に類似画像の一覧を出力する画像処理システムの場合について説明する。なお、上記実施の形態2と同じ部分については説明を省略し、相違する部分についてのみ説明する。
【0061】
[画像処理システムの構成]
まず、本実施の形態3に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図について説明する。図12は、本実施の形態3に係る画像処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【0062】
同図に示すように、本機能ブロック図は、実施の形態2で示した図9とほぼ同様でありカテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57と、カテゴリ別画像データベース59と、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル61と、類似画像一覧出力部62とが相違する。そこで、本実施の形態3では、カテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57と、カテゴリ別画像データベース59と、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル61と、類似画像一覧出力部62とを中心に説明する。
【0063】
カテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57は、複数の画像の代表色を抽出し、複数の画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する処理部であり、具体的には、複数の画像の代表色を抽出し、複数の画像の代表色の複数の色相、白または黒に対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する。
【0064】
例えば、青、白、黒のカテゴリ別擬似特徴ベクトルについて具体的に説明する。青の擬似特徴ベクトルVbは、以下のようになる。
Vb=Hb*Fmax+F(S,I) (式10)
Hb=int((H−180)/10) (式11)
F(S,I)=Iv*Smax+Sv (式12)
Sv=rup((S−0.2)*5)−1 (式13)
Iv=rup((I−0.2)*10) (式14)
Fmax=F(1.0,1.0)=24 (式15)
なお、画像の代表色が青の場合、180≦色相(H)<320、0.2<彩度(S)、0.2<明度(I)である。
【0065】
また、白の擬似特徴ベクトルVwは、以下のようになる。
Vw=rup((I−0.5)*100)−1 (式16)
なお、画像の代表色が白の場合、0≦色相(H)<359、0.2≧彩度(S)、0.5<明度(I)である。
【0066】
また、黒の擬似特徴ベクトルVIは、以下のようになる。
VI=rup(I*100)−1 (式17)
ただし、I=0.0のときはVI=0となる。なお、画像の代表色が黒の場合、0≦色相(H)<359、0.2≧彩度(S)、0.5≧明度(I) 、または明度(I)=0.2である。
【0067】
カテゴリ別画像データベース59は、複数の画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルに対応付けて生成された画像データベースである。ここで、図12に示す画像処理装置のカテゴリ別画像データベースの一例について説明する。図13は、図12に示す画像処理装置のカテゴリ別画像データベースの一例を示す図である。カテゴリ別画像データベース59は、画像IDと、画像パスと、カテゴリIDと、解説文が対応付けられたリレーショナルデータベースである。このうち、画像IDは、画像に付加されたID番号である。また、画像パスは、画像が保持されているファイルへのパスである。また、カテゴリIDは、画像の代表色の擬似特徴ベクトルの値である。また、解説文は、画像のタイトルなどである。
【0068】
さらに、図13のカテゴリIDについて具体的に説明すると、画像ID=1の富士山のカテゴリIDは、代表色が青、(H,S,I)=(190,0.33,0.50)と、白、(H,S,I)=(180,0.14,0.78)であるので、式10と式16から擬似特徴ベクトルVb=33、Vw=27となる。また、画像ID=2の夜の東京タワーのカテゴリIDは、代表色が黒、すなわち(H,S,I)=(210,0.15,0.32)であるので、式17から擬似特徴ベクトルVI=31となる。また、画像ID=3の海のカテゴリIDは、代表色が青(H,S,I)=(240,0.54,0.25)であるので、式10から擬似特徴ベクトルVb=145となる。
【0069】
図12の説明に戻ると、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61は、キー画像の代表色を抽出し、キー画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する処理部である。ここで、図12に示すカテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61により生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルの一例について説明する。図14は、図12に示すカテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61により生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルの一例を示す図である。例えば、キー画像として赤いTシャツと白いTシャツが映っている写真を入力すると、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61は、写真から赤と白を代表色として抽出し、例えば、赤のカテゴリの25と白のカテゴリ79というキー画像の複数のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する。
【0070】
図12の説明に戻ると、類似画像一覧出力部62は、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトル基づいてカテゴリ別画像データベースから類似画像の一覧を出力する、具体的には、カテゴリ別類似範囲指定部67と、カテゴリ別類似度算出部69とからなる。カテゴリ別類似範囲指定部67は、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像の一覧の類似範囲をカテゴリ別に指定する処理部である。また、カテゴリ別類似度算出部69は、キー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルとカテゴリ別類似範囲指定部67によってカテゴリ別に指定された類似画像の一覧のそれぞれの画像の対応するカテゴリ別擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出する処理部である。
【0071】
[画像データベースの生成手順]
次に、図12に示す画像処理システムの画像データベース生成手順について説明する。図15は、図12に示す画像処理システムの画像データベース生成手順を示すフローチャートである。なお、本手順のステップ1501からステップ1505までは実施の形態1の図3のステップS301からステップS305と全く同じなので説明は省略する。
【0072】
カテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57は、画像の代表色を抽出すると、さらに、代表色の画素値のHSI部分色空間を抽出し(ステップ1506)、代表色のカテゴリを決定する(ステップS1507)。ここでは、カテゴリは、赤、茶、黄、緑、青、紫、黒、白の8つであるが、これに代表色が無い画像のカテゴリを追加することもできる。また、一つの画像の複数の代表色が同じカテゴリに含まれる場合は、それらの代表色のうち対応する画素数の多い方を残し、小さい方を削除する。または、両方の画素の平均値を代表色とすることもできる。
【0073】
そして、画像の代表色のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する(ステップS1508)。さらに、画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルは、画像ID、画像パスなどと共に画像データベースに保持される(ステップS1509)。具体的には、画像データベースは、図13に示すようなリレーショナルデータベースである。なお、代表色のないカテゴリは、空欄のままか、−1などの値をいれる。
【0074】
以上説明したように、複数の画像の代表色を抽出し、複数の画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルを画像毎に生成するカテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57をさらに備えたこととしたので、リレーショナルデータベースとの連携が容易であり、複数の画像をカテゴリ別擬似特徴ベクトルに対応付けて保持することができ、もってキーワードに基づいてカテゴリ別の類似画像の一覧を出力することができる。また、キー画像に基づいて画像の代表色の複数のカテゴリに対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0075】
[キー画像に基づくカテゴリ別の類似画像の一覧の出力手順]
次に、図12に示す画像処理システムのキー画像に基づくカテゴリ別の類似画像の一覧の出力手順について説明する。図16は、図12に示す画像処理システムのキー画像に基づくカテゴリ別の類似画像の一覧の出力手順を示すフローチャートである。なお、本手順のステップ1601からステップ1605までは実施の形態1の図3のステップS1101からステップS1105と全く同じなので説明は省略する。
【0076】
カテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部57は、キー画像の代表色を抽出すると、さらに、キー画像の代表色の画素値のHSI部分色空間を抽出し(ステップ1606)、キー画像の代表色のカテゴリを決定する(ステップS1607)。そして、キー画像の代表色のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成する(ステップS1608)。
【0077】
さらに、カテゴリ別類似範囲指定部67は、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルの値に基づいて類似画像の一覧の類似範囲をカテゴリ別に指定し、類似画像一覧出力部62は、カテゴリ別類似範囲に基づきカテゴリ別画像データベース59から類似画像を検索するためのクエリーを生成する(ステップS1609)。
【0078】
具体的には、類似画像一覧出力部62は、図14のキー画像の代表色のカテゴリ別擬似特徴ベクトルの値K、すなわち、赤のカテゴリの25と白のカテゴリ79に基づいてクエリーを生成する。例えば、画像処理システムに予め設定されている類似範囲パラメ−メータD=10とすると、SQL言語で生成されるクエリーは以下のようになる。
SELECT 赤、CPU FROM TABLE WHERE NO
BETWEEN 15 AND 35;
SELECT 赤、CPU FROM TABLE WHERE NO
BETWEEN 69 AND 89;
なお、キー画像と同じように赤と白が写っている画像を選出したい場合は、上記二つのクエリーの論理積をとり、赤か白のどちらかが写っている画像を選出したい場合は、論理和をとる。
【0079】
そして、類似画像一覧出力部62は、このSQL言語で生成されたクエリーをカテゴリ別画像データベース59に送付し、画像一覧を選出する(ステップS1610)。さらに、カテゴリ別類似度算出部69は、キー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルとカテゴリ別類似範囲指定部67によってカテゴリ別に指定された類似画像一覧のそれぞれの画像の対応するカテゴリ別擬似特徴ベクトルとの差の絶対値、すなわちカテゴリ別類似度を算出し(ステップS1611)、類似画像一覧出力部62は、類似度の昇順に画像一覧を出力する(ステップS1612)。
【0080】
以上説明したように、複数の画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルに対応付けて生成されたカテゴリ別画像データベース57と、キー画像の代表色を抽出し、キー画像の代表色の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成するカテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61と、をさらに備えることとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色のカテゴリに対して類似画像の一覧を出力することができる。
【0081】
また、カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部61によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像の一覧の類似範囲をカテゴリ別に指定するカテゴリ別類似範囲指定部67をさらに備えることとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色のカテゴリに対して簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0082】
また、キー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルとカテゴリ別類似範囲指定部67によってカテゴリ別に指定された類似画像の一覧のそれぞれの画像の対応するカテゴリ別擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出することとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色のカテゴリに対して類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0083】
また、カテゴリ別擬似特徴ベクトルは、画像の代表色の赤、茶、黄、緑、青、紫、黒、白のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であることとしたので、キー画像に基づいて画像の代表色の赤、茶、黄、緑、青、紫、黒、白のカテゴリに対する類似の順に類似画像の一覧を出力することができる。
【0084】
(実施の形態4)
ところで、上記実施の形態1〜3で説明した画像処理装置は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。そこで、本実施の形態4では、上記実施の形態1〜3で説明した画像処理装置と同様の機能を有する画像処理プログラムを実行するコンピュータシステムについて説明する。
【0085】
図17は、本実施の形態5に係るコンピュータシステムの構成を示すシステム構成図であり、図18は、このコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。図17に示すように、本実施の形態に係るコンピュータシステム100は、本体部101と、本体部101からの指示によって表示画面102aに画像などの情報を表示するためのディスプレイ102と、このコンピュータシステム100に種々の情報を入力するためのキーボード103と、ディスプレイ102の表示画面102a上の任意の位置を指定するためのマウス104とを備える。
【0086】
また、このコンピュータシステム100における本体部101は、図18に示すように、CPU121と、RAM122と、ROM123と、ハードディスクドライブ(HDD)124と、CD−ROM109を受け入れるCD−ROMドライブ125と、フレキシブルディスク(FD)108を受け入れるFDドライブ126と、ディスプレイ102、キーボード103並びにマウス104を接続するI/Oインターフェース127と、ローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワーク(LAN/WAN)106に接続するLANインターフェース128とを備える。
【0087】
さらに、このコンピュータシステム100には、インターネットなどの公衆回線107に接続するためのモデム105が接続されるとともに、LANインターフェース128およびLAN/WAN106を介して、他のコンピュータシステム(PC)111、サーバ112並びにプリンタ113などが接続される。
【0088】
そして、このコンピュータシステム100は、所定の記録媒体に記録された画像処理プログラムを読み出して実行することで画像処理装置を実現する。ここで、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)108、CD−ROM109、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステム100の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)124や、RAM122、ROM123などの「固定用の物理媒体」、さらに、モデム105を介して接続される公衆回線107や、他のコンピュータシステム111並びにサーバ112が接続されるLAN/WAN106などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステム100によって読み取り可能な画像処理プログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。
【0089】
すなわち、画像処理プログラムは、上記した「可搬用の物理媒体」、「固定用の物理媒体」、「通信媒体」などの記録媒体に、コンピュータ読み取り可能に記録されるものであり、コンピュータシステム100は、このような記録媒体から画像処理プログラムを読み出して実行することで画像処理装置および画像処理方法を実現する。なお、画像処理プログラムは、コンピュータシステム100によって実行されることに限定されるものではなく、他のコンピュータシステム111またはサーバ112が画像処理プログラムを実行する場合や、これらが協働して画像処理プログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【0090】
(他の実施の形態)
さて、これまで本発明の実施の形態1〜4について説明したが、本発明は上述した実施の形態1〜4以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてもよいものである。
【0091】
例えば、本実施の形態では、本発明を画像の代表色に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の画像の特徴、例えば、画像の形状に適用することができる。
【0092】
また、本実施の形態では、キー画像に基づいてカテゴリ別画像データベースから類似画像の一覧を出力する場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、キーワードに基づいてカテゴリ別画像データベースから類似画像の一覧を出力する場合に適用することができる。
【0093】
また、本実施の形態では、本発明を画像の代表色の複数のカテゴリとして赤、茶、黄、緑、青、紫、白、黒の場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、他のカテゴリ、例えば、有彩色と無彩色のカテゴリの場合に適用することができる。
【0094】
また、本実施の形態では、本発明を画像の代表色の擬似特徴ベクトルとして有彩色の擬似特徴ベクトルに式1、無彩色の擬似特徴ベクトルに式7を適用する場合、または、カテゴリ別擬似特徴ベクトルとして青、白、黒に式10、式16および式17を適用する場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、擬似特徴ベクトル、またはカテゴリ別擬似特徴ベクトルについてこれら以外の他の式を適用することができる。
【0095】
また、本実施の形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0096】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0097】
以上説明したように、本発明によれば、複数の画像の特徴を抽出し、複数の画像の特徴に対する類似の基準である一次元量の擬似特徴ベクトルを画像毎に生成するよう構成したので、リレーショナルデータベースとの連携が容易であり、複数の画像を擬似特徴ベクトルに対応付けて保持することができ、もってキーワードに基づいて類似画像の一覧を出力することができる。また、キー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0098】
また、本発明によれば、複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成し、画像データベースからキーワードに基づいて擬似特徴ベクトルの順に類似画像の一覧を出力するよう構成したので、キーワードに基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に画像処理を行うことができる。
【0099】
また、本発明によれば、複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成し、キー画像の特徴に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成し、画像データベースからキー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像の一覧を出力するよう構成したので、キーワードに基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0100】
また、本発明によれば、キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて類似画像の一覧の類似範囲を指定する類似範囲指定手段をさらに備えるよう構成したので、キー画像に基づいて高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0101】
また、本発明によれば、キー画像の擬似特徴ベクトルと類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出するよう構成したので、キー画像に基づいて画像の特徴に対する類似の順に高速で簡易に類似画像の一覧を出力することができる。
【0102】
(付記1)複数の画像を保持する画像処理装置であって、
前記複数の画像の特徴を抽出し、該複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを画像毎に生成する擬似特徴ベクトル生成手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【0103】
(付記2)キーワードに基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理装置であって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成された画像データベースと、
前記キーワードに基づいて前記画像データベースから前記擬似特徴ベクトルの順に前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【0104】
(付記3)キー画像に基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理装置であって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて生成された画像データベースと、
前記キー画像の特徴を抽出し、該キー画像の特徴に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成するキー画像擬似特徴ベクトル生成手段と、
前記キー画像擬似特徴ベクトル生成手段によって生成された前記キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて前記画像データベースから前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【0105】
(付記4)前記キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて前記類似画像の一覧の類似範囲を指定する類似範囲指定手段をさらに備え、
前記類似画像一覧出力手段は、前記画像データベースから前記類似範囲指定手段によって指定された類似範囲にある前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
【0106】
(付記5)前記キー画像の擬似特徴ベクトルと前記類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出する類似度算出手段をさらに備え、
前記類似画像一覧出力手段は、前記類似度算出手段によって算出された前記差の絶対値の昇順または降順に前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
【0107】
(付記6)前記複数の画像の特徴を抽出し、該複数の画像の特徴の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルを画像毎に生成するカテゴリ別擬似特徴ベクトル生成手段をさらに備えたことを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
【0108】
(付記7)前記複数の画像の特徴の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるカテゴリ別擬似特徴ベクトルに対応付けて生成されたカテゴリ別画像データベースと、
前記キー画像の特徴を抽出し、該キー画像の特徴の複数のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であるキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルを生成するカテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成手段と、をさらに備え、
前記類似画像一覧出力手順は、前記カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成手段によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトル基づいて前記カテゴリ別画像データベースから前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
【0109】
(付記8)前記カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成手段によって生成されたキー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルに基づいて前記類似画像の一覧の類似範囲をカテゴリ別に指定するカテゴリ別類似範囲指定手段をさらに備え、
前記類似画像一覧出力手段は、前記カテゴリ別画像データベースから前記カテゴリ別類似範囲指定手段によってカテゴリ別に指定された類似範囲にある前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記7に記載の画像処理装置。
【0110】
(付記9)前記キー画像のカテゴリ別擬似特徴ベクトルと前記カテゴリ別類似範囲指定手段によってカテゴリ別に指定された類似画像の一覧のそれぞれの画像の対応するカテゴリ別擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出するカテゴリ別類似度算出手段をさらに備え、
前記類似画像一覧出力手段は、前記カテゴリ別類似度算出手段によって算出された前記差の絶対値の昇順または降順に前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記7に記載の画像処理装置。
【0111】
(付記10)前記擬似特徴ベクトルは、前記画像の代表色の有彩色または/および無彩色に対する類似の基準であることを特徴とする付記1から付記5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【0112】
(付記11)前記カテゴリ別擬似特徴ベクトルは、前記画像の代表色の赤、茶、黄、緑、青、紫、黒、白のカテゴリに対するそれぞれの類似の基準であることを特徴とする付記6から付記9のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【0113】
(付記12)複数の画像を保持する画像処理装置に用いられる画像処理方法であって、
前記複数の画像の特徴を抽出し、該複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを画像毎に生成する擬似特徴ベクトル生成工程を含んだことを特徴とする画像処理方法。
【0114】
(付記13)キーワードに基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理方法であって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成する画像データベース生成工程と、
前記画像データベース生成工程によって生成された画像データベースから前記キーワードに基づいて前記擬似特徴ベクトルの順に前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力工程と、
を含んだことを特徴とする画像処理方法。
【0115】
(付記14)キー画像に基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理方法であって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成する画像データベース生成工程と、
前記キー画像の特徴を抽出し、該キー画像の特徴に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成するキー画像擬似特徴ベクトル生成工程と、
前記画像データベース生成工程によって生成された画像データベースから前記キー画像擬似特徴ベクトル生成工程によって生成された前記キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力工程と、
を含んだことを特徴とする画像処理方法。
【0116】
(付記15)前記キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて前記類似画像の一覧の類似範囲を指定する類似範囲指定工程をさらに含み、
前記類似画像一覧出力工程は、前記画像データベースから前記類似範囲指定工程によって指定された類似範囲にある前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記14に記載の画像処理方法。
【0117】
(付記16)前記キー画像の擬似特徴ベクトルと前記類似画像の一覧のそれぞれの画像の擬似特徴ベクトルとの差の絶対値を算出する類似度算出工程をさらに含み、
前記類似画像一覧出力工程は、前記類似度算出工程によって算出された前記差の絶対値の昇順または降順に前記類似画像の一覧を出力することを特徴とする付記14に記載の画像処理方法。
【0118】
(付記17)複数の画像を保持する画像処理装置に用いられる画像処理プログラムであって、
前記複数の画像の特徴を抽出し、該複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルを画像毎に生成する擬似特徴ベクトル生成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【0119】
(付記18)キーワードに基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理プログラムであって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成する画像データベース生成手順と、
前記画像データベース生成手順によって生成された画像データベースから前記キーワードに基づいて前記擬似特徴ベクトルの順に前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【0120】
(付記19)キー画像に基づいて複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理プログラムであって、
前記複数の画像の特徴に対する類似の基準である擬似特徴ベクトルに対応付けて画像データベースを生成する画像データベース生成手順と、
前記キー画像の特徴を抽出し、該キー画像の特徴に対する類似の基準であるキー画像の擬似特徴ベクトルを生成するキー画像擬似特徴ベクトル生成手順と、
前記画像データベース生成手順によって生成された画像データベースから前記キー画像擬似特徴ベクトル生成手順によって生成された前記キー画像の擬似特徴ベクトルに基づいて前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【符号の説明】
【0121】
10 画像入力装置
12 画像読取部
14 画像データ保持部
16 IF部
50 画像処理装置
52 入力部
56 擬似特徴ベクトル生成部
57 カテゴリ別擬似特徴ベクトル生成部
58 画像データベース
59 カテゴリ別画像データベース
60 キー画像擬似特徴ベクトル生成部
61 カテゴリ別キー画像擬似特徴ベクトル生成部
62 画像一覧出力部
66 類似範囲指定部
67 カテゴリ別類似範囲指定部
68 類似度算出部
69 カテゴリ別類似度算出部
72 画像入力IF部
74 制御部
100 コンピュータシステム
101 本体部
102 ディスプレイ
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
105 モデム
106 ローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワーク(LAN/WAN)
107 公衆回線
108 フレキシブルディスク(FD)
109 CD−ROM
111 他のコンピュータシステム(PC)
112 サーバ
113 プリンタ
121 CPU
122 RAM
123 ROM
124 ハードディスクドライブ(HDD)
125 CD−ROMドライブ
126 FDドライブ
127 I/Oインターフェース
128 LANインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
色を示すキーワードに基づいて、複数の画像を保持する画像データベースから類似画像の一覧を出力する画像処理装置であって、
前記複数の画像それぞれの代表色に対する類似度の基準である一次元量の類似特徴ベクトルと各画像とを対応付けて生成された画像データベースと、
前記キーワードが示す色の擬似特徴ベクトルを求め、該求めた擬似特徴ベクトルの値に対して、前記画像データベースから前記一次元量の擬似特徴ベクトルの値が類似する順に前記類似画像の一覧を出力する類似画像一覧出力手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像処理装置が複数の画像を保持し、
前記画像データベースを生成する、
前記複数の画像それぞれから画素を抽出し、各画素の属する部分色空間を算出する算出手段と、
前記画像ごとに、前記算出手段によって算出された各部分色空間に属する画素数を計数し、各部分色空間に属する画素数が画像データの全画素数に対して所定の閾値以上の割合であるかそれぞれ判定する判定手段と、
前記画像ごとに、前記判定手段によって属する画素数が画像データの全画素数に対して所定の閾値以上である部分色空間について、該部分色空間に属する画素の色の平均値を算出し、代表色として抽出する代表色抽出手段と、
前記画像ごとに、前記代表色抽出手段によって抽出された代表色に対する類似度の基準である一次元量の類似特徴ベクトルを生成する類似特徴ベクトル生成手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2009−238249(P2009−238249A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166163(P2009−166163)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【分割の表示】特願2003−190287(P2003−190287)の分割
【原出願日】平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】