説明

画像印刷製本システム

【課題】利用者が用意する静止画像データ及び動画像データから、比較的低コストに、動画像を手軽に楽しむことができる疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することを目的とする。
【解決手段】通信ネットワークを介して、通信端末から送信される静止画像データ及び動画像データを元に、疑似動画像冊子及び付加価値を付与した疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、時系列に連続する静止画像を印刷し、製本するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
静止画像が印刷された頁を順にめくることによって、残像効果により動画像として認識される冊子(以下、「疑似動画像冊子」という。)は、以前より所謂パラパラまんがとして広く知られており、娯楽用途などに用いられてきた。そして、このような冊子に関する技術が開示されている。
また、動画像ファイルからフレームを抽出し、切り出した静止画像を印刷する画像印刷装置に関する技術が開示されている。
【特許文献1】実用新案登録第3131693号公報
【特許文献2】特開2005−39626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在において、動画像はテレビ、ビデオ、映画等以外にも、インターネットを通じて配信されるなど、種々の手段での観賞が可能であるが、動画像再生装置が必要であるため、いつでもどこでも気軽に観賞できるというわけにはいかない。ポータブル動画像再生装置も販売されているが、電源が必要であるため、電池容量がなくなると、電池を交換したり、充電しなければならないという煩わしさがある。
しかし、疑似動画像冊子であれば、動力源は人の指の力であって、電源を必要としない簡単な構造であるため、携帯時の形態を小さくでき、観賞する場所を選ばないという利点がある。
そして、比較的低コストにて、大量生産が可能であることから、広告宣伝媒体としての利用ニーズもある。
【0004】
また、家庭用ビデオカメラも広く普及し、個人レベルでの動画像の撮影も手軽にできるようになっている上、パーソナル・コンピュータの普及も相まって、動画像の編集も手軽に行えるようになっている。そして、家庭用プリンタによって、静止画像の印刷も容易にできる。
しかし、個人レベルで疑似動画像冊子を作成するには、動画像データのフレームから、静止画像を切り出し、それら静止画像を多数印刷し、さらに製本しなければならない等の作業が必要であり、面倒なものであった。
【0005】
そこで、本発明は、ネットワークを介して、利用者より送信される静止画像データ若しくは動画像データから抽出した静止画像を印刷し、疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システム、さらに前記疑似動画像冊子に付加価値を付与した疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の画像印刷製本システムは、通信端末と、前記通信端末から送信された複数の静止画像データを取り込む静止画像データ取込手段と、前記静止画像データ取込手段により取り込まれた複数の静止画像データを時系列順に並び替える並替手段と、前記静止画像データを格納する静止画像データ格納手段とを備えた画像処理装置と、前記静止画像データを印刷する印刷手段と、印刷結果を製本する製本手段とを備えた印刷製本装置とが、ネットワークを介して接続された画像印刷製本システムにおいて、時系列に連続した静止画像を複数枚の頁に各々印刷し、前記複数枚の頁を順にめくることにより、前記静止画像が動画像として認識される、前記複数枚の頁を綴じた冊子を作成することを特徴とする。
【0007】
前記の発明によれば、複数の静止画像データから、それら静止画像を時系列に並び替えた疑似動画像冊子を作成することができるため、利用者がデジタルカメラ等にて撮影した複数の静止画像データを、記録された撮影日時データを利用して、撮影日時順に並び替えられた静止画像データを各頁に順に印刷した疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することができる。
【0008】
請求項2記載の画像印刷製本システムは、通信端末と、前記通信端末から送信された動画像データを取り込む動画像データ取込手段と、前記動画像データ取込手段により取り込まれた動画像データから時系列に連続する静止画像データを生成する手段と、前記静止画像データを格納する静止画像データ格納手段とを備えた画像処理装置と、前記静止画像データを印刷する印刷手段と、印刷結果を製本する製本手段とを備えた印刷製本装置とが、ネットワークを介して接続された画像印刷製本システムにおいて、時系列に連続した静止画像を複数枚の頁に各々印刷し、前記複数枚の頁を順にめくることにより、前記静止画像が動画像として認識される、前記複数枚の頁を綴じた冊子を作成することを特徴とする。
【0009】
前記の発明によれば、動画像データのフレームから、時系列順に静止画像を切り出し、それら静止画像データを各頁に順に印刷した疑似動画像冊子を作成することができるため、利用者が家庭用ビデオカメラ等にて撮影した動画像データから、疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することができる。
【0010】
請求項3記載の画像印刷製本システムは、請求項2記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記通信端末から動画像データを編集できる動画像編集手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
前記の発明によれば、請求項2記載の画像印刷製本システムにおいて、通信端末より送信した動画像データを通信端末上で編集が可能であるため、印刷に不要な部分をあらかじめ削除したり、複数の動画像データを結合したりすることにより、利用者の便に供することとなる、疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することができる。
【0012】
請求項4記載の画像印刷製本システムは、請求項1〜3いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、頁に香りが添加された前記冊子を作成することを特徴とする。
【0013】
前記の発明によれば、1〜3いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、香りが添加されているという付加価値が付与された疑似動画像冊子を作成することができる画像印刷製本システムを提供することができる。
【0014】
請求項5記載の画像印刷製本システムは、請求項4記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記冊子に添加される香りを前記通信端末から選択することができる選択手段を備えていることを特徴とする。
【0015】
前記の発明によれば、請求項4記載の画像印刷製本システムにおいて、疑似動画像冊子に添加される香りを通信端末上で選択することができることとなる。
【0016】
請求項6記載の画像印刷製本システムは、請求項1〜5いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、音声を発生する前記冊子を作成することを特徴とする。
【0017】
前記の発明によれば、請求項1〜5いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、音声を発するという付加価値が付与された疑似動画像冊子を作成することができる画像印刷製本システムを提供することができる。
【0018】
請求項7記載の画像印刷製本システムは、請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記冊子から発生する音声を前記通信端末から選択することができる選択手段を備えていることを特徴とする。
【0019】
前記の発明によれば、請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、疑似動画像冊子から発生する音声を通信端末上で選択することができることとなる。
【0020】
請求項8記載の画像印刷製本システムは、請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記通信端末から送信された音声データを取り込む音声データ取込手段と、前記音声データ取込手段により取り込まれた音声データを格納する音声データ格納手段とを備えていることを特徴とする。
【0021】
前記の発明によれば、請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、利用者が作成した音声データを、疑似動画像冊子から発する音声として利用できることとなる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、利用者は、ネットワークを介して、動画像データ若しくは静止画像データを送信することにより、容易に疑似動画像冊子を作成できるとともに、香り又は音声、若しくはその両方を備えた、付加価値の付与された疑似動画像冊子を作成できる等の優れた効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態については、ネットワークとしてインターネットを利用し、通信端末としてコンピュータ端末を利用した場合について説明する。
【0024】
なお、本実施の形態の説明としては、ネットワークとしてインターネットを利用しているが、これは例示であって、イントラネット等の他の通信ネットワーク環境下においても実施可能である。
【0025】
また同様に、通信端末としてコンピュータ端末を利用しているが、ネットワークに接続して静止画像データ等の情報のやりとりが可能であるものならば、携帯電話端末他のどのような端末であってもよい。
【0026】
本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムの構成について説明をする。図1は、全体構成を示す機能ブロック図である。
【0027】
本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムは、動画像データ・静止画像データ等を格納する画像処理装置10と、コンピュータ端末から構成される通信端末2と、印刷・製本を行う印刷製本装置20と、音声ICチップ製造装置30とが、インターネット1を介して接続された環境下において、画像処理装置10が、通信端末2、印刷製本装置20及び音声ICチップ製造装置30との接続を制御することができるように構成されている。
【0028】
画像処理装置10は、経路制御装置、電話回線、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等を経由してインターネット1に接続されている。
【0029】
制御手段11は、CPU等から構成され、各部の制御や、データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行う。入力制御手段12は、インターネット1を介して接続された通信端末2から入力されるデータを制御する。出力制御手段13は、通信端末2、印刷製本装置20及び音声ICチップ製造装置30に出力されるデータを制御する。符号14〜17は、それぞれ以下のファイルが格納されているデータベースとなっている。
【0030】
データベース14には、通信端末2から送信された動画像データ、編集された動画像データ等が格納され、データベース15には、通信端末2から送信された静止画像データ、前記動画像データから切り出された静止画像データ、時系列順の静止画像データ情報等が格納され、データベース16は通信端末2から送信された音声データ等が格納され、データベース17には、香りデータ情報等が格納される。
【0031】
プログラム18は、画像処理装置10と通信端末2との接続を制御するプログラム、データベース14に格納されている動画像データを編集するプログラム、印刷製本装置20及び音声ICチップ製造装置30を制御するプログラム等が記憶されており、制御手段11において用いられる。
【0032】
印刷製本装置20は、静止画像データを印刷する機能、印刷する用紙・インクを選択する機能、印刷された各頁を製本する機能等を有している。音声ICチップ製造装置30は、音声データをICチップに書き込む機能等を有している。
【0033】
次に、図2を参照しつつ、利用者より送信された静止画像データから、疑似動画像冊子を作成する手順について説明する。ここで、図2は本実施例の静止画像データから疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【0034】
通信端末2から、インターネット1を介して、画像処理装置10にアクセスし、複数の静止画像データを送信すると(ステップ101)、それら静止画像データを画像処理装置10が取得する(ステップ102)。次に、前記静止画像データに記録されている撮影日時情報(タイムスタンプ)等のパラメータから、前記静止画像データを時系列順に並び替えて(ステップ103)、当該データを印刷製本装置20に送信し、その順に各頁が印刷される(ステップ104)。
【0035】
そして、図3に示すような疑似動画像冊子が製本される(ステップ105)。図4〜6に示すように複数枚の各頁には時系列順の静止画像が各々印刷されており、図7〜9に示すように、任意の速度で前記複数枚の頁を順にめくることにより、残像効果によって、前記静止画像が動画像として認識されることとなる。
【0036】
なお、本実施例においては、前記複数枚の頁毎の各頁の左側一端が綴じ部材によって固定されている。本実施例においては、綴じ部材として接着剤を各頁に塗布し製本しているが、綴じ部材として、綴じ紐やステープル等を使用して固定することもできる。また、本実施例においては、特に表紙・背表紙を設けてはいないが、これらを設けてもよい。
【0037】
また、本実施例においては、冊子の形状として四角形としているが、特に限定されるものでなく、任意の形状としても実施可能である。そして、その寸法についても限定されるものではないが、手でめくるものであるため、手帳サイズからA4サイズ程度が望ましい。頁数については、複数頁であることを必要とするが、動画像として認識され、快適にめくるためには、5頁から300頁程度の範囲であることが望ましい。
さらに、各頁の素材は紙に限定されるものではなく、手でめくることができ、ある程度の柔軟性・耐久性を有するものであれば、樹脂、木の薄板等も使用可能である。
そして、前記静止画像データは、実写されたものに限られず、スケッチ画・イラスト画等をデータ化したものも使用可能である。
【0038】
本実施例での利用例として、風景写真を定点から一定の時間間隔で撮影した静止画像データを使用することにより、同一風景の1日の変化、季節による変化等を動画として楽しめる疑似動画像冊子を作成することができる。
【0039】
次に、図10を参照しつつ、利用者より送信された動画像データから、疑似動画像冊子を作成する手順について説明する。ここで、図10は本実施例の動画像データから疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【0040】
通信端末2から、インターネット1を介して、画像処理装置10にアクセスし、動画像データを送信すると(ステップ201)、その動画像データを画像処理装置10が取得し(ステップ202)、プログラム18によって、前記動画像データの各フレームから時系列順に複数の静止画像データ生成し(ステップ203)、データベース15に格納するが、時系列は前記動画像データに含まれるタイムコードデータ等により管理される。

【0041】
ここで、時系列順に並んでいる静止画像データから印刷開始位置と印刷終了位置を指定することにより、印刷する静止画像を切り出す範囲を指定する(ステップ204)。その指定方法として、図11に示すように、画像処理装置10から送信され、通信端末2の画面上にブラウザを通して表示される複数の静止画像51から、その切り出す範囲を指定してもよく、動画像データのタイムライン上から指定することもできる。もちろん、元の動画像データから生成したすべての静止画像を指定してもよい。
【0042】
そして、図12に示すように、切り出された静止画像データ61から、印刷する静止画像62を抽出し指定する(ステップ205)。ここで、動画像データのフレームレートが30fps(frame per second)であれば、1秒間につき30の静止画像データが抽出されているわけであるが、30すべての静止画像を指定することもできるし、指定する静止画像数、指定する静止画像の時間間隔も任意である。
その抽出方法として、画像処理装置10から送信され、通信端末2の画面上にブラウザを通して表示される、切り出された複数の静止画像61から、任意の静止画像62を抽出してもよく、任意の一定時間につき一枚の静止画像を抽出するといった方法が考えられるが、プログラム18によって、様々な抽出方法を設定できることとなる。
その抽出様態によって、作成される疑似動画像冊子から認識される動画の印象が変化することとなり、同一の動画像データを使用した場合であっても、様々な態様の疑似動画像冊子の作成が可能となる。
そして、抽出された静止画像データを印刷製本装置20に送信し、時系列順に各頁が印刷され(ステップ206)、疑似動画像冊子が製本される(ステップ207)。
なお、前記動画像データは、実写されたものに限られず、アニメーション動画等をデータ化したものも使用可能である。
【0043】
また、画像処理装置10に送信した動画像データの分割、削除、結合といった編集機能も、プログラム18によって、通信端末2から実行することが可能となる。
【0044】
次に、印刷する頁の材料自体に香料成分を浸透させたり、印刷に使用する印刷インクに香料成分を包含させることにより、頁から香りがする疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することも可能である。
前記頁が紙である場合には、香料成分を粉末化したものを紙に漉き込む方法、紙を液体香料に浸漬する方法などがあり、また香料成分を封入したマイクロカプセルを印刷インクに内包させたり、香料成分を溶解した印刷インクを使用する方法などがある。
なお、香りを添加する頁は、すべての頁でも、一部の頁でもよく、任意である。
【0045】
さらに、香りを発する天然木の角材を薄く剥いた極薄突板に補強紙を貼り合わせた突板積層シートを前記頁に用いることによっても、頁から香りがする疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することが可能となる。
極薄突板を補強紙で補強することにより、頁をめくる際の曲げによる極薄突板の割れがおさえられ、長期間の使用に耐え得る疑似動画像冊子の作成が可能となる。なお、前記突板積載シートは、柔軟性を確保するために、20μm程度の厚さであることが望ましい。
【0046】
そして、利用者が通信端末2から香りを選択し、選択された香りが頁に添加された疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することも可能である。
図13を参照しつつ、通信端末2から選択された香りが頁に添加された疑似動画像冊子を作成する手順を説明する。
【0047】
図14に示す通信端末2に表示される香り選択画面73から一の香りを選択し、画像処理装置10に送信されると(ステップ301)、画像処理装置10が当該情報を取得し(ステップ302)、印刷製本装置20に送信される(ステップ303)。印刷製本装置20は当該情報の香りが添加された用紙を選択し(ステップ304)、静止画像を印刷し(ステップ305)、製本される(ステップ306)。
【0048】
なお、本実施例においては、香りが添加された用紙に印刷する場合について説明しているが、香料成分が包含された印刷インクを使用する場合、上記の場合、ステップ304において、当該情報の香料成分が包含された印刷インクを選択し、印刷することとなる(ステップ305)。
図14においては、六の果実の香りから選択するようになっているが、香りの数は任意であり、果実の香りに限定されるものではない。
【0049】
香りが添加された疑似動画像冊子の利用例として、木造建築の建築行程を一定期間、一定間隔にて撮影した複数の静止画像を使用し、檜等の天然木の香りを添加することによって、工務店等が効果的な広告宣伝媒体として利用することが考えられる。
【0050】
さらに、音声を発する疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することもできる。
音声を発生させる手段として、疑似動画像冊子に表紙を設け、表紙内に音声データが書き込まれたICチップ、増幅回路、小型スピーカー、マイクロスイッチ等を埋め込み、表紙を開くと同時にスイッチが入り、音声が発する構造が考えられる。なお、音声発生構造として、疑似動画像冊子に内蔵可能であれば、他の音声発生構造においても実施可能である。
【0051】
そして、利用者が通信端末2から音声を選択し、選択された音声が発生する疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することも可能である。
図15を参照しつつ、通信端末2から選択された音声が発生する疑似動画像冊子を作成する手順を説明する。
【0052】
図16に示す通信端末2に表示される音声選択画面74から一の音声を選択し、画像処理装置10に送信されると(ステップ401)、画像処理装置10が当該情報を取得し(ステップ402)、音声ICチップ製造装置30に送信され(ステップ403)、選択された音声データをICチップに書き込む(ステップ404)。印刷製本装置20によって、当該ICチップ等の音声発生装置を表紙に埋め込み(ステップ405)、製本される(ステップ406)。
図16においては、六の音声から選択するようになっているが、音声の数は任意であり、特定の音声に限定されるものではない。
【0053】
さらに、あらかじめ用意されている音声を選択するだけでなく、利用者自身が用意する音声データを発生する疑似動画像冊子を作成する画像印刷製本システムを提供することも可能である。
図17を参照しつつ、通信端末2より送信される音声データの音声が発生する疑似動画像冊子を作成する手順を説明する。
【0054】
通信端末2から、インターネット1を介して、画像処理装置10にアクセスし、音声データを送信すると(ステップ501)、音声データを画像処理装置10が取得する(ステップ502)。次に、必要であれば音声データの一部削除、分割等の編集作業を通信端末2の画面上から行い(ステップ503)、当該音声データが音声ICチップ製造装置30に送信され、音声ICチップに書き込まれる(ステップ504)。そして、印刷製本装置20によって、音声ICチップ等の音声発生装置を表紙に埋め込み(ステップ505)、製本される(ステップ506)。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムの概要構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおける静止画像データから疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の閉じた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の頁の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の頁の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の頁の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の使用状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像冊子の使用状態を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおいて作成する疑似動画像の使用状態を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおける動画像データから疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【図11】動画像データから静止画像を切り出す範囲を指定する方法の一例を示す図である。
【図12】切り出された静止画像から印刷する静止画像を抽出する方法の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおける選択された香りが頁に添加された疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【図14】通信端末の表示画面の一例である。
【図15】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおける選択された音声を発生させる疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【図16】通信端末の表示画面の一例である。
【図17】本発明の実施の形態に係る画像印刷製本システムにおける通信端末から送信される音声データの音声を発生させる疑似動画像冊子を作成する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1 インターネット
2 通信端末
10 画像処理装置
11 制御手段
12 入力制御手段
13 出力制御手段
14 動画像データ・データベース
15 静止画像データ・データベース
16 音声データ・データベース
17 香りデータ情報データベース
18 プログラム
20 印刷製本装置
30 音声ICチップ製造装置
41 疑似動画像冊子の頁
42 疑似動画像冊子の綴じ部
43 印刷された静止画像
51 動画像データより生成された静止画像
61 切り出された静止画像
62 抽出された静止画像
71 通信端末の画面
72 通信端末の印刷静止画像表示画面
73 通信端末の香り選択画面
74 通信端末の音声選択画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、前記通信端末から送信された複数の静止画像データを取り込む静止画像データ取込手段と、前記静止画像データ取込手段により取り込まれた複数の静止画像データを時系列順に並び替える並替手段と、前記静止画像データを格納する静止画像データ格納手段とを備えた画像処理装置と、前記静止画像データを印刷する印刷手段と、印刷結果を製本する製本手段とを備えた印刷製本装置とが、ネットワークを介して接続された画像印刷製本システムにおいて、時系列に連続した静止画像を複数枚の頁に各々印刷し、前記複数枚の頁を順にめくることにより、前記静止画像が動画像として認識される、前記複数枚の頁を綴じた冊子を作成する画像印刷製本システム
【請求項2】
通信端末と、前記通信端末から送信された動画像データを取り込む動画像データ取込手段と、前記動画像データ取込手段により取り込まれた動画像データから時系列に連続する静止画像データを生成する手段と、前記静止画像データを格納する静止画像データ格納手段とを備えた画像処理装置と、前記静止画像データを印刷する印刷手段と、印刷結果を製本する製本手段とを備えた印刷製本装置とが、ネットワークを介して接続された画像印刷製本システムにおいて、時系列に連続した静止画像を複数枚の頁に各々印刷し、前記複数枚の頁を順にめくることにより、前記静止画像が動画像として認識される、前記複数枚の頁を綴じた冊子を作成する画像印刷製本システム
【請求項3】
請求項2記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記通信端末から動画像データを編集できる動画像編集手段を備えていることを特徴とする画像印刷製本システム
【請求項4】
請求項1〜3いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、頁に香りが添加された前記冊子を作成する画像印刷製本システム
【請求項5】
請求項4記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記冊子に添加される香りを前記通信端末から選択することができる選択手段を備えていることを特徴とする画像印刷製本システム
【請求項6】
請求項1〜5いずれか記載の画像印刷製本システムにおいて、音声を発生する前記冊子を作成する画像印刷製本システム
【請求項7】
請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記冊子から発生する音声を前記通信端末から選択することができる選択手段を備えていることを特徴とする画像印刷製本システム
【請求項8】
請求項6記載の画像印刷製本システムにおいて、前記画像処理装置は、前記通信端末から送信された音声データを取り込む音声データ取込手段と、前記音声データ取込手段により取り込まれた音声データを格納する音声データ格納手段とを備えていることを特徴とする画像印刷製本システム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−155372(P2010−155372A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334507(P2008−334507)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(506323382)株式会社三和印刷 (1)
【Fターム(参考)】