説明

画像形成システム、画像形成装置、画像形成処理分担方法及びプログラム

【課題】出力対象のデータ取得処理の最適化を行って、画像形成システム全体として処理の生産性を向上させる画像形成システム等を提供する。
【解決手段】第1の画像処理装置は、文書の取得及び出力に伴う動作条件を設定する条件設定手段と、動作条件、文書の書誌情報に基づいて、文書サーバから文書の取得処理を行う取得処理分担先を決定する処理分担先決定手段と、取得処理分担先と前記文書サーバとを接続するネットワーク上の複数の経路から文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定する文書取得経路決定手段と、文書の取得ジョブ、出力ジョブの少なくともいずれかを含むジョブを作成し、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、ジョブを第2の画像処理装置に転送するジョブ転送手段を有し、処理分担先決定手段により決定された文書の取得処理分担先が、第2の画像処理装置であるとき、ジョブ転送手段は文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと決定された文書取得経路とを第2の画像処理装置に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像形成装置、画像形成処理分担方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、FAX装置、プリンタ装置、複合機(画像形成装置;Multi Function Peripheralともいう)などの画像形成装置が知られている。画像形成装置は、単にデジタル複写機としての機能だけでなく、ネットワーク化されたファクシミリ、プリンタ及びスキャナ機能等の様々な機能を搭載し、利用者のネットワーク環境において様々な場面で利用されている。
【0003】
また複数の画像形成装置がネットワークによって接続され、画像形成システムとして利用されるような環境では、画像形成装置単体としてではなく、複数の画像形成装置を有効に活用したいという要望がある。
【0004】
例えば、ある1つの画像形成装置において、PC上からの文書印刷、原稿コピー、FAX送信など、多くの出力が集中してしまうと、その結果出力までに時間、負荷がかかってしまう。画像形成システムとしてみた場合、特定のある画像形成装置は頻繁に稼動しているが、他の画像形成装置は全く稼動していないという状態にあり、ここで、稼動していない状態の画像形成装置も使用するようにすれば、出力までの待ち時間を削減できる。
【0005】
このように、画像形成システムとして考えたとき、システムを構成する複数の画像形成装置というリソースを使い切れていないという課題があるが、この課題に対し、画像形成に関する処理をシステム上の複数の画像形成装置で分担することによって、システム上のリソースを有効活用し、システム全体としての出力パフォーマンスを上げることができる(機器連携機能)。
【0006】
これに関する技術として、例えば特許文献1、2には、文書印刷時の生産性を向上させる目的で、各機器が持っている能力(保持しているリソースなど)の情報を元にその機器にどの処理を分担させるかを決定し、各能力に合わせた処理を分担させることによって処理の時間短縮を図り、結果、生産性を向上させる構成が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の画像形成システムにおいては、次のような問題があった。ネットワーク上にある複数の画像形成装置を使用して、画像データ群の出力処理を分担して行なう場合、出力対象のデータの受け渡し方法について、どのような処理を行なうにせよ、決まった方法で実施されており、これを出力処理の分担のやり方ごとに見ていくと、効率的なやりとりをしているとはいえない部分があった。
【0008】
例えば、ネットワーク上にある機器(文書サーバ)内にある複数の文書を印刷する場合を考える。図1は、システム構成図(その1)を示す。この画像形成システムは、3台の画像形成装置1〜3、内部の記憶領域に複数の文書を保管している文書サーバ4を含み構成される。画像形成装置のうち、操作機(親機)1は、文書の印刷処理を依頼するためにユーザが操作する操作機であり、出力機(子機)2、3は、文書の印刷処理を担当する機器である。
【0009】
この画像形成システムにおいて、ユーザの操作機(親機)1で入力操作した印刷処理を、出力機(子機)2で分担して実施する例を考える。ここでは、文書サーバ4内にある文書を文書ごとに異なる出力機(子機)を使って印刷するという分担方法で印刷処理を実施する。このとき従来のやり方では、出力対象のデータ(文書)は、操作機(親機)から出力機(子機)へ送信されるという流れになっていた。即ち次の図に示すようなやりとりで印刷を実施していた。
【0010】
図2は、システム構成図(その2)を示す。図に示されるように、ユーザが(1)文書Aの出力要求を行うと、操作機(親機)1は、(2)文書サーバ4から文書Aを取得する。そして操作機(親機)1は、(3)出力機(子機)2それぞれに対し、文書Aとともに出力指示を行う。出力機(子機)2は、(4)受信した文書Aを印刷する。
【0011】
このように従来は、出力処理を複数の機器で分担する際、親機が出力対象となる文書データを用意し、子機に渡すというデータの流れで出力処理を分担していた。しかしながら、このようなデータの流れの場合、文書サーバ4から操作機(親機)1を経由して文書を取得する経路が、通信経路として冗長になるという問題がある。この場合、出力機(子機)2が文書サーバ4から文書Aを取得する方が通信効率はよく適当である。
【0012】
といっても、常に出力機(子機)が文書サーバから文書データを取得すればよいという訳ではなく、たとえ通信経路として冗長であっても、親機が出力対象となる文書データを用意した方がよい場合もある。例えばセキュリティの関係上、親機のみが文書サーバにアクセスが許可されているケースでは、通信効率よりもセキュリティを優先し、親機が出力対象となる文書データを用意する方が適当である。
【0013】
このように、そもそもデータの取得方法というものは、状況によって最適な方法は変わってくるものであるが、それにもかかわらず、従来においては単一的(画一的)な方法でしか文書取得処理を行えず、その結果、データ取得の経路に冗長な経路が含まれることにより、その経路での通信が画像形成システムの出力処理全体からみたときに、生産性の低下をもたらしてしまう虜がある。
【0014】
つまり、出力対象の文書の種類やユーザが設定した動作条件に応じてデータの取得方法は様々であるため、最適なデータの取得方法は、状況によって異なるべきものである。そして従来単一的な方法でしか文書取得処理を行えなかったところ、出力対象の文書の種類やユーザが設定した動作条件の内容に応じて、複数のデータ取得方法(方式)からそのときに最適な取得方法及び取得機器を選択(決定)し、最終的に通信効率よくデータが取得され処理されることが望ましい。
【0015】
なお、上述の特許文献1、2記載のものは、文書の印刷を行なう際に、複数の画像形成装置を利用して、処理を分担することによって印刷までにかかる時間を短縮し、結果、印刷にかかる生産性を向上させるが、出力データの作成に関する処理のみを分担するというところに着眼しているのみであって、出力までの処理には、ネットワーク上のある場所(例えば文書サーバ)から出力対象のデータを持ってくる必要がある点に関しては考慮されていない。
【0016】
本発明では上記のような問題に鑑みて、画像形成システムのネットワーク上に接続された機器同士でデータ処理を分担しあう分散処理において、出力対象のデータ取得処理の最適化を行って、画像形成システム全体として処理の生産性を向上させる画像形成システム、画像形成装置、画像形成処理分担方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像形成システムは、複数の画像処理装置と文書サーバとがネットワークを介して接続され、第1の画像処理装置からの出力要求により、第1の画像処理装置又は第2の画像処理装置のいずれかが前記文書サーバから文書を取得し、前記第2の画像処理装置が取得された前記文書を出力する画像形成システムであって、前記第1の画像処理装置は、前記文書の取得及び出力に伴う動作条件を設定する条件設定手段と、前記動作条件、前記文書の書誌情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の画像処理装置又は前記第2の画像処理装置のうち、前記文書サーバから前記文書の取得処理を行う取得処理分担先を決定する処理分担先決定手段と、決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路から、文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定する文書取得経路決定手段と、前記文書の取得ジョブ、出力ジョブの少なくともいずれかを含むジョブを作成し、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、前記ジョブを前記第2の画像処理装置に転送するジョブ転送手段と、を有し、前記処理分担先決定手段により決定された文書の取得処理分担先が、前記第2の画像処理装置であるとき、前記ジョブ転送手段は、前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第2の画像処理装置に転送し、前記第2の画像処理装置は、前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第1の画像処理装置から受信する受信手段と、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、を有し、前記ジョブ制御手段により受信したジョブが実行制御されることにより、前記文書は前記文書取得経路を使用して前記文書サーバから取得されて出力されることを特徴とする。
【0018】
また、上記の目的を達成するために、上記画像形成システムにおいて、前記第1の画像処理装置において、取得及び出力すべき前記文書が複数であるとき、前記ジョブ制御手段は、該文書数に応じて文書毎のジョブを作成し、前記ジョブ転送手段は、作成された文書毎のジョブを自装置以外の各画像形成装置それぞれに転送することを特徴とする。
【0019】
また、上記の目的を達成するために、上記画像形成システムにおいて、前記文書の書誌情報は、該文書の章区切り情報を含み、前記第1の画像処理装置において、取得及び出力すべき前記文書の章区切り情報が複数であるとき、前記ジョブ制御手段は、該区切られた章数に応じて章毎のジョブを作成し、前記ジョブ転送手段は、作成された章毎のジョブを自装置以外の各画像形成装置それぞれに転送することを特徴とする。
【0020】
また、上記の目的を達成するために、上記画像形成システムにおいて、前記文書の書誌情報は、該文書の種類情報を含み、前記第1の画像処理装置は、取得及び出力すべき前記文書の種類情報が機密文書であるとき、前記処理分担先決定手段が該第1の画像処理装置を前記文書の取得処理分担先と決定すると、前記文書取得経路を使用して前記文書を前記文書サーバから取得し、前記ジョブ制御手段は、前記文書の出力ジョブのみを含むジョブを作成し、前記ジョブ転送手段は、作成された前記文書の出力ジョブのみを含むジョブを前記文書サーバから取得した前記文書とともに前記第2の画像処理装置に転送することを特徴とする。
【0021】
また、上記の目的を達成するために、上記画像形成システムにおいて、前記文書取得経路決定手段は、決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路の実績速度、実績信頼度の少なくともいずれかに基づき文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定することを特徴とする。
【0022】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、画像形成システムのネットワーク上に接続された機器同士でデータ処理を分担しあう分散処理において、出力対象のデータ取得処理の最適化を行って、画像形成システム全体として処理の生産性を向上させる画像形成システム、画像形成装置、画像形成処理分担方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】システム構成図(その1)を示す。
【図2】システム構成図(その2)を示す。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置1〜3のハードウェア構成の一例を示す。
【図4】本実施形態に係る画像形成装置の一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。
【図5】本実施例に係る親機の処理動作を説明するシーケンス図である。
【図6】本実施例に係る子機の処理動作を説明するシーケンス図である。
【図7】アプリ選択画面例を示す。
【図8】動作条件の設定画面例(その1)を示す。
【図9】動作条件の設定画面例(その2)を示す。
【図10】動作条件例を示す。
【図11】処理分担先判定情報の例を示す。
【図12】処理分担先決定処理を説明するフローチャートである。
【図13】判定項目リストの例を示す。
【図14】経路情報例を示す。
【図15】最短経路選択を説明する図(その1)である。
【図16】最短経路選択を説明する図(その2)である。
【図17】本実施例に係る処理分担先判定情報1700の例を示す。
【図18】分散処理用に作成された動作条件例を示す。
【図19】分散処理先の子機の表示画面例を示す。
【図20】本実施例に係る処理分担先判定情報2000の例を示す。
【図21】分散処理用に作成された動作条件例を示す。
【図22】分散処理先の子機の表示画面例を示す。
【図23】本実施例に係る処理分担先判定情報2300の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
[システム構成]
(ネットワーク構成)
はじめに、本発明を実施するにあたってのネットワーク構成について説明する。本実施形態に係るネットワーク構成は、図1のものを採用する。再び図1を参照すると、本実施形態に係る画像形成システムは、3台の画像形成装置1〜3、内部の記憶領域に複数の文書を保管している文書サーバ4を含み構成される。画像形成装置のうち、操作機(親機)1は、文書の印刷処理を依頼するためにユーザが操作する操作機であり、出力機(子機)2、3は、文書の印刷処理を担当する機器である。ネットワーク5は、LAN(Local Area Network)及びWAN(Wide Area Network)を含むネットワークであり、各装置はネットワーク5を介し相互に通信を行う。なおいうまでもなく子機は2台以上あってもよい。
【0027】
この画像形成システムにおいて、ユーザの操作機(親機)1から入力操作された出力処理を、出力機(子機)2や、ときに出力機(子機)3で分担して実施する。より具体的に、操作機(親機)1の指示の下、文書サーバ4内にある文書を出力機(子機)2を使って印刷するという分担方法で印刷処理を実施する。そして本実施形態においては、ケースに応じて、操作機(親機)が出力対象のデータ(文書)を取得してから出力機(子機)へ送信したり、もしくは出力機(子機)が出力対象のデータ(文書)を直接取得したりするようになっているものである(詳細後述)。以下、上述の操作機を「親機」、上述の出力機を「子機」と称して説明していく。
【0028】
(ハードウェア)
ここで本実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成について簡単に説明しておく。図3は、本実施形態に係る画像形成装置1〜3のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係る画像形成装置1は、操作パネル11と、記憶メディアI/F12と、コントローラ13と、データ通信I/F14と、スキャナ15と、プロッタ16と、HDD(Hard Disk Drive)17とから構成され、それぞれ相互に接続されている。
【0029】
操作部(操作パネル)11は、入力装置11aと表示装置11bとを有しており、入力装置11aは、ハードキーなどで構成され、装置本体に各操作信号を入力するのに用いられる。また、表示装置11bは、ディスプレイなどで構成され、例えば画像形成動作に関する各種情報を表示する。データ通信I/F14は、インタフェース装置14aを有しており、画像形成装置をネットワークやファックスなどのデータ伝送路に接続するインタフェースである。HDD17は、画像形成装置で取り扱われる受信文書データや読み取り画像データ、各アプリケーションにより利用されるデータなど、各種データを格納している。また、HDD17は、これらの各種データを、所定のファイルシステムやDB(Data Base)により管理している。
【0030】
HDD17に格納される各種データの中には、記録媒体12bから入力されるデータを含む。記録媒体12bは、記憶メディアI/F12が有するドライブ装置12aにセットされ各種データが記録媒体12bからドライブ装置12aを介してHDD17に格納される。
【0031】
コントローラ13は、ROM(Read Only Memory)13a、RAM(Random Access Memory)13b、及びCPU(Central Processing Unit)13cとを有しており、ROM13aは、画像形成装置が起動されるときに実行されるプログラムや各種データを格納している。また、RAM13bは、ROM13aやHDD17から読み出された各種プログラムやデータを一時保持する。更に、CPU13cは、RAM13bが一時保持しているプログラムを実行する。コントローラ13は、例えば、データ通信I/F14を介して印刷データを受信した場合に、ROM13aからRAM13b上に読み出された、PDL(Page Description Language)を解釈可能なプログラム(PDLパーサ)をCPU13cにより実行し、印刷データを解釈してビットマップイメージを生成する。
【0032】
スキャナ15は、画像読取装置15aを有しており、読み取り面に配置された原稿を光学的に読み取り画像データを生成する。プロッタ16は、印刷装置16aを有しており、例えば、電子写真プロセス方式によってビットマップイメージを記録紙に印刷する。
【0033】
このように、本実施形態に係る画像形成装置1〜3は、上記ハードウェア構成により、コピー、スキャナ、プリント、ファクシミリなど画像形成に係る基本的な機能を実現している。
【0034】
(機能構成)
次に、本実施形態に係る画像形成装置1〜3の主要機能構成についてそれぞれ簡単に説明する。図4は、本実施形態に係る画像形成装置の一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。
【0035】
本図においては、説明の便宜上、親機側又は子機側というようにそのときの役割に応じて機能を分けて示している。具体的に、親機側は、処理分担先決定手段103、文書取得経路決定手段104、ジョブ転送手段106を有し、子機側は、転送ジョブ受信手段107を有する。しかし実際には、1の画像形成装置が親機、子機のいずれの役割を担えるよう各機能101〜114の全てを有するように構成されると望ましい。以下各機能部を説明する。
【0036】
条件設定手段101は、操作部11のキー押下情報を受け、画面の表示、画面の遷移を行ない、出力先の設定を実施する。また、ジョブ管理手段102への実行制御指示を伝達する。
【0037】
ジョブ管理手段102は、ジョブの実行管理と複数のジョブが実行される際の実行順管理を行う。
【0038】
処理分担先手段103は、親機側の機能であり、自機で受け付けたジョブをどの機器(子機)でどのように分担して処理するか決定する。その決定に基づいて各機器の出力ジョブ条件を生成する。
【0039】
文書取得経路決定手段104は、親機側の機能であり、出力対象データの取得に使用する通信経路を決定する。
【0040】
ジョブ制御手段105は、入力と出力を組み合わせたジョブの実行制御を行う。
【0041】
ジョブ転送手段106は、親機側の機能であり、自機で受け付けたジョブを、処理フローに関する情報とジョブ情報を送ることによって処理を他機(子機)に委譲する。
【0042】
転送ジョブ受信手段107は、子機側の機能であり、他機(親機)から転送されてきたジョブ情報と処理フローに関する情報を解釈し、自機で実行するジョブとして出力処理を実施する。
【0043】
読み取り手段108は、画像形成装置のスキャナ15を制御することで原稿読取を読み取り、機器内で取り扱い可能な形で画像データを生成する画像入力機能を提供する。
【0044】
FAX受信手段109は、電話回線などのデータ通信I/F14を使用して送られてくる画像データを画像形成装置に取り込む画像入力機能を提供する。
【0045】
文書読み出し手段110は、画像形成装置内の記憶装置(例えばHDD17)に保管した画像データを読み出す画像入力機能を提供する。またデータ通信I/F14を介し、文書サーバ4など外部装置に保管されている文書データ(及び書誌情報)を読み出すこともできる。
【0046】
FAX送信手段111は、電話回線などのデータ通信I/F14を使用して他機に画像データを送出する画像出力機能を提供する。
【0047】
印刷手段112は、画像形成装置のプロッタ16を制御することで、機器内の画像データを紙に印字することによって機器外に画像出力する機能を提供する。
【0048】
文書保管手段113は、画像形成装置内の記憶装置(例えばHDD17)に画像データを保管する画像出力機能を提供する。また必要に応じてデータ通信I/F14を介し、文書サーバ4など外部装置に画像データを保管することもできる。
【0049】
記憶手段114は、各種情報を記憶するメモリであり、本実施形態においては、ユーザによって設定された動作条件を一時的に記憶したり、処理分担先判定情報を記憶したり、また演算過程で判定項目リストを一時的に記憶したり、また経路情報を記憶する(後述)。具体的にはRAM13b、HDD17により実現されればよい。
【0050】
なお、読み取り手段108、FAX受信手段109及び文書読み出し手段110は、データ入力系手段であり、FAX送信手段111、印刷手段112及び文書保管手段113は、データ入力系手段である。基本的な画像形成装置が有する入出力手段を複数挙げているが、入力手段、出力手段は少なくともそれぞれ1つずつ有すればよい。
【0051】
さて一方、文書管理サーバ4は、文書データを保管するサーバである。但し保管するデータは、テキストデータのみならず、画像データや各種アプリケーションファイル等も含む。また各データに対し書誌情報を併せて保管している。アクセス管理手段401は、文書サーバ内で保管している文書に対するアクセス制御を実施する。文書読み出し手段402は、例えば外部機器からの文書取得要求に応じて、文書サーバ内の記憶装置に保管した文書データを読み出す機能を提供する。文書保管手段403は、例えば外部機器からの文書保管要求に応じて、文書サーバ内の記憶装置に文書データを保管する機能を提供する。
【0052】
以上これらの機能は、実際には各装置のCPUが実行するプログラムによりコンピュータに実現させるものである。
【0053】
[実施例1]
本実施例の概要としては、はじめにユーザは親機を操作し、子機に対して文書サーバ4に保管される文書の出力要求(ここでは印刷要求とする)を行う。このときユーザは親機の操作部を操作し、出力に際する各種の動作条件(例えば印刷文書指定、印刷条件等)を設定する。するとまず親機は、動作条件に応じて、文書サーバ4から文書取得を親機自身で行うのか子機に行わせるのか、文書取得処理を行う処理分担先の機器を決定する。取得処理を行う処理分担先の機器を決定すると、その機器が文書サーバ4から文書を取得する際の文書取得経路を決定する。これらが決定され、文書取得を子機に行わせる場合には、親機はこれらを子機に実現させるためのジョブを子機に対し転送する。子機はジョブを受信すると、当該ジョブに従って動作を行う。最終的にこの場合、親機から操作された文書サーバ4の文書データ印刷要求は分散され、子機により印刷され出力される。
【0054】
図5は、本実施例に係る親機の処理動作を説明するシーケンス図である。また図6は、本実施例に係る子機の処理動作を説明するシーケンス図である。以下本シーケンスに沿いながら、適宜具体例を挙げて説明していくものとする。
【0055】
(S10〜S17:動作条件入力)
図7は、アプリ選択画面例を示す。画像形成装置1は起動が完了すると、図に示されるようなアプリ選択画面が表示される。ユーザは操作部11を操作して使用するアプリを選択すると、条件設定手段101により「アプリを選択する」が実行される(S10)。ここでは例えば、アプリ選択画面においてユーザは「保管文書印刷」を選択するものとする。保管文書印刷は、保管された文書を印刷するアプリである。
【0056】
次に、条件設定手段101は、動作条件の設定を開始し(S11)、設定を促すために、アプリにあわせて設定画面を表示する。ユーザは、この画面を利用して動作条件の各種設定を行なう(S12)。このとき条件設定手段101は、設定された動作条件を一時メモリ(例えば記憶手段114)上に作成する。
【0057】
図8は、動作条件の設定画面例(その1)を示す。本設定画面においては、ユーザは印刷するに際し印刷関係の動作条件を設定できる。ここで印刷対象の文書を指定する際、ローカル文書の場合「文書選択」ボタンを押下する。一方外部機器に保管される文書の場合「機器検索」801ボタンを押下する(次の設定画面へ進む)。
【0058】
図9は、動作条件の設定画面例(その2)を示す。続いて本設定画面においては、ユーザは保管文書を選択し出力したい文書を設定できる。「保管場所」901のところには、ネットワーク5上で保管文書を保持している文書サーバで選択可能なものが表示される。画面上左側にあるリスト902は、ユーザにより選択され出力対象となる文書の一覧、画面上右側にあるリスト903は、保管文書の候補が表示される。「保管場所」901で、所望のサーバを選択するとそのサーバ内で保管している保管文書の一覧がリスト903に表示される。ここから出力したい文書を選択し「追加」904ボタンを押下すると、リスト902に追加できる。ここでは文書サーバ「機器S1」に保管される「文書A1.doc」、「文書A2.doc」の2文書が出力したい文書として選択されたことが示されている。
【0059】
なお文書サーバ「機器S1」は上述図1の文書サーバ4に相当するものとし、文書サーバ「機器S2」、「機器S3」は図1には非図示である。
【0060】
図10は、動作条件例を示す。特に本例は、文書サーバ上の文書を印刷する場合の動作条件例を示している。ユーザが動作条件を設定するたびに「条件を設定する」を実行するので、このように設定された動作条件は先の一時メモリ上に格納される。
【0061】
ユーザは動作条件の設定を終え、印刷を実行するために例えば操作部11のスタートキーを押下する。条件設定手段101は、スタートキー押下をトリガーにして、「ジョブを実行する」(S13)。条件設定手段101は、「設定を終える」を実行して(S14)、その時点で一時メモリ上保持している動作条件に対する設定の受付を不可にする。これによって送信ジョブの実行中に不用意に設定内容が変更できないようにする。その後、条件設定手段101は、ジョブ管理手段102に対して設定された動作条件を渡して、「ジョブを実行する」を指示する(S15)。
【0062】
ジョブ管理手段102は、文書取得経路決定手段104に動作条件を渡して、「動作条件を確定する」を指示する(S16)。
【0063】
(S17、S18:分担先決定処理)
文書取得経路決定手段104は、動作条件の確定指示を受けると、処理の分担先を決めるために、処理分担先決定手段103に対して、「分担先を決定する」を指示する(S17)。続いて設定された動作条件を実現するために、どの機器でどの処理を実施するべきかを決定していく(処理分担先決定処理)。より具体的には、どの機器が文書取得処理を実施するべきかを決定する。
【0064】
図11は、処理分担先判定情報の例を示す。処理分担先判定情報1100は処理分担先決定処理に使用されるもので、予め管理者により規定され記憶手段114に記憶されている。
【0065】
処理分担先判定情報1100は、「どのようなとき」に、「どの処理をどの機器で実施するべきか」という処理の分担規則を示している。図に示されるように、処理分担先判定情報1100は、大きく2つの要素から構成される。
【0066】
ひとつは「どのようなときに」を示す判定条件1101である。処理の分担先は、ユーザが設定した動作条件を元に決定されるため、判定条件1101は、その参照先となる動作条件の種別1102と、条件(判定対象とする動作条件上の設定項目名とその値)1103からなっている。
【0067】
図に即して具体的に説明すると、判定条件1101において、動作条件の種別1102が「入力系条件」というのは、動作条件の種別として入力処理に関する条件を対象とすることを意味する。本実施例の構成(図4)では、入力処理に関する手段は、読み取り手段108、FAX受信手段109、文書読み出し手段110の3種類があり、これら手段がここでいう入力系条件に含まれることになる。そして、これら入力系条件に対して、条件1103の値、例えば入力文書数>1、総ページ数>100を満たす場合が、「どのようなとき」を表わすことになる。入力文書数>1とは出力対象文書が複数選択されている場合、総ページ数>100とは出力対象文書の総ページ数が100ページを超えている場合という意味になる。
【0068】
以上まとめると、本例の「どのようなとき」を規定する判定条件1101は、読み取り手段108、FAX受信手段109、文書読み出し手段110のいずれかに対して設定された動作条件において、出力対象文書が複数選択され、かつ出力対象文書の総ページ数が100ページを超えているとき、ということになる。
【0069】
また、もうひとつは「どの処理をどの機器で実施するべきか」を示す処理分担先1104である。処理分担先1104には、入力から出力までのどの処理をどの機器が実施するかを示す値が入る。本例ではそのとり得る値は、「入力〜出力までを子機に任せる」(最適な分担先)1105、「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」(デフォルトの分担先)1106のどちらかが設けられている。管理者は、上述の判定条件1101を満たすときに、処理分担先をいずれかにすべく選択する。但し、管理者が処理分担先判定情報100で判定条件1101を設定するときは、その判定条件が満たされたときに、処理分担先を「入力〜出力までを子機に任せる」としたい場合であるので、自ずとここは「入力〜出力までを子機に任せる」1105が選択される。特段の判定条件が規定されていない場合には、デフォルトの分担先として「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」となるためである。
【0070】
そして本例においては、出力対象文書が複数選択され、かつ出力対象文書の総ページ数が100ページを超えているときには、「入力〜出力までを子機に任せる」1105をしておくものとする。文書量が非常に多いため、入力処理の分担先を親機としてしまうと親機が取得するコスト及び親機から子機への転送コストが大きく、むしろ子機が直接文書サーバから取得した方がコスト負荷は小さいためである。
【0071】
このように、管理者は予め処理分担先判定情報100において、判定条件1101と、その判定条件を満たす際の処理分担先1104とを規定(設定)しておくことができる。より詳細には、ある動作条件下で処理分担先を「入力〜出力までを子機に任せる」としたい場合には、判定条件1101に所望の動作条件を規定しておくことができる。なお本例の他にも、判定条件1101の動作条件種別1102や条件1103には、様々なパラメータを規定できるが、この点は後述の実施例で触れることにする。
【0072】
さて続いて、この処理分担先判定情報1100を使用した処理分担先決定処理を説明する。図12は、処理分担先決定処理を説明するフローチャートである。分担先の決定は当該フローに従って実施される。以下説明する。
【0073】
まず処理分担先判定情報を参照し、判定項目リストを作成する(S18−1)。判定項目リストは分担先が決定されるまで一時的にメモリに保持する情報である。図13は、判定項目リストの例を示す。複数の判定項目からなり、それぞれの判定項目には、処理分担先判定情報1100の判定条件1101が入力される。
【0074】
判定項目リストが作成されると、判定項目リストに含まれる全て判定項目のチェックを「未」に初期設定する(S18−2)。そして、一時パラメータである判定結果を「合致しない」に初期設定する(S18−3)。ここで、判定結果とはユーザが設定した動作条件が、判定項目リストに含まれる判定項目に当てはまるような設定になっているかどうかを示す一時パラメータである。判定結果が「合致する」であれば、判定条件を満たすことになるため、処理分担先判定情報1100に設定されている処理分担先を適用するケースであることを示す(即ち「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」)。一方、判定結果が「合致しない」であれば、判定条件を満たさないため、デフォルトの処理分担先を適用するケースであることを示す(即ち「入力〜出力までを子機に任せる」)。
【0075】
次に、作成した判定項目リストを元にユーザが設定した動作条件(例えば図10参照)が当てはまるのかを順次照合していく。判定項目リストからチェック「未」となっている判定項目がある場合(S18−4)、未チェックの判定項目Xを取り出す(S18−5)。ここでは、説明上判定項目Xとおく。ユーザが設定した動作条件の中に、判定項目Xに設定されている参照先の動作条件の種別に合致する種別を持つ動作条件が存在するかどうかを確認する(S18−6)。存在する場合は、続けて判定項目Xに設定されている動作条件の値に合致するかどうかを確認する(S18−7)。
【0076】
判定項目Xに合致する場合は、判定結果を「合致した」に設定する(S18−8)。そしてチェック「未」である他の判定項目に対して同様の照合を継続実施する(再びS18−4へ)。判定結果が合致し、判定項目リストにチェック「未」の判定項目が残っている間同様の照合を継続する。
【0077】
一方、判定項目Xに合致しない場合は、判定結果を「合致しない」に設定する(S18−9)。判定項目リスト内にチェック「未」の判定項目が残存する場合であっても、その時点でこれ以上の照合を終了する。つまり複数の判定項目がある場合であっても、1つでも判定条件1101を満たさないと、判定結果は「合致しない」となる。
【0078】
次に、照合の結果、判定結果が「合致する」となっているかどうかを確認し(S18−10)、判定結果が「合致する」となっている場合には、処理分担先として処理分担先判定情報1100で設定されている最適な分担先を適用する(S18−11)。つまり「入力〜出力までを子機に任せる」ことになり、子機それぞれが文書サーバ4から直接文書データを取得し、文書の出力を行うことになる。
【0079】
一方、判定結果が「合致しない」となっている場合には、デフォルトの分担先を適用する(S18−12)。つまり「入力までを親機で実施し、出力を子機で実施する」ということになり、親機が文書サーバ4から文書データを取得し、子機が文書の出力を行うことになる。以上が、処理分担先決定処理である。
【0080】
(S19:文書取得経路決定処理)
再び図5に戻る。上述の処理分担先決定処理によって分担先が決定されると、文書取得経路決定手段104は、決定された分担先を受けとる。続いて、文書の取得方法の決定を行なう。つまり決定された分担先に合わせて文書取得を最短経路で取得するための文書取得経路を決定する。そして分担先決定処理で、「入力〜出力までを子機に任せる」と決定された場合は、文書取得は子機それぞれで出力対象の文書を取得するため、子機と文書サーバ間の最短経路を決定することになる。一方「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」と決定された場合は、文書取得は親機で出力対象の文書を取得するため、親機と文書サーバ間の最短経路を決定することになる。
【0081】
本実施例ではこの最短経路の決定に際し、ネットワーク上のある隣あう2地点間の通信能力を「速度」、「信頼性」(信頼度)という尺度で評価することにより、文書取得における通信の最短経路を算出する。
【0082】
図14は、経路情報例を示す。経路情報は、任意の最小通信区間の通信の平均速度及び信頼性(信頼度)を表す情報である。図に示されるように例えば、「AA」と「BB」との通信区間では、通信の平均速度「100bps」、通信の信頼性「90%」となっている。なおこの経路情報は、実績値(実測値)に基づくものである。平均速度及び信頼性の計算方法は、図に示されるとおりであるが、単純にハードウェアとしての回線能力を示す速度ではなく、実際に通信したときの実績値から算出された平均速度及び信頼性と採用することによって、机上の理論値のみで算出した架空の速度ではなく、実績値に基づく値から最短経路を決定する。理論値に基づくものは常にその速度で通信できるわけではないからである。なおこの経路情報(及び経路情報に含まれる情報を算出するに必要な各実績値)は、文書取得経路決定処理時に周辺機器(例えば子機やルータ等)から取得することもできるが、親機で予め定期的に収集し準備するようにするとよい。
【0083】
図15は、最短経路選択を説明する図(その1)である。最短経路を決定するにあたっては、例えば具体的に上述の経路情報を元に出力文書が保管されている文書サーバまでの道のり(ルート)を求める。図の例では、「AA」と「FF」間において2つのルートが算出されている。次に、取得対象のデータサイズを受信するのにどのくらいの時間がかかるかを計算する。この時間が最小になる経路を選択するようにする。ここではルート1は21s、ルート2は35sかかるので、ルート1の方が速度の点において最短経路といえる。
【0084】
図16は、最短経路選択を説明する図(その2)である。図15の最短経路選択において、「速度」の点から、仮に同じ速度のルートが複数存在した場合、さらに信頼性(信頼度)を加味し信頼性の高い方を最短経路として決定する。信頼性の高さは、例えば各経路の信頼性の積を各ルートの信頼性とすることができる。
【0085】
最終的に最短経路が決定されると、図15に示すようなアクセスルート情報1501を作成する。親機もしくは子機いずれもが文書を取得する際は、このアクセスルート情報501を元に各中継点(ルータ等)ひいては文書サーバとの通信を行い、文書データを取得する。ここで、親機や子機などの画像形成装置は、例えば同一フロアなどの近い場所に位置するものの、文書サーバ4は同一LAN上に位置しない場合も少なくない。即ち文書サーバ4はサーバ室に配置されたり、ときに大規模なネットワークではWANを介し非常に離れた位置に配置されることが多く、このような場合、文書サーバ4までの最短経路を算出する効果は大きい。
【0086】
(S20〜:ジョブの作成)
再び図5に戻る。処理分担先と文書取得経路が決定されたので、ジョブ管理手段102は、ジョブ制御手段105に対して「ジョブを作成する」を指示する(S20)。指示を受けたジョブ制御手段105は、動作条件の通りに実行するためのジョブを作成し、ジョブIDを結果として返す。例えば図10の動作条件を実行させるためのジョブの場合、機器S1(文書サーバ4とする)から「文書A1.doc」、「文書A2.doc」を取得する文書取得ジョブ、そして取得した文書データを優先度「普通」、使用トレイ「自動」、転写面「片面」、カラーモード「フルカラー」、倍率「等倍」、部数「1」の印刷条件で印刷する印刷ジョブが作成される。
【0087】
続いてジョブ管理手段102は、ジョブ制御手段105に対してジョブIDを指定して、「ジョブを開始する」を指示する(S21)。このときジョブ管理手段102は、処理分担先(「入力〜出力までを子機に任せる」又は「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」)と文書取得経路(例えばアクセスルート情報1501)もあわせて通知する。
【0088】
・入力〜出力までを子機に任せる場合(入力〜出力を子機で実施する場合)
ジョブ制御手段105は、転送先の機器(子機)に対して文書の入出力処理委譲するために、ジョブ転送手段106に対して、「ジョブを転送する」を指示する(S22)。ジョブ転送手段106は、子機のジョブ受信手段107に対し文書取得ジョブ及び印刷ジョブを含むジョブを転送する(S23)。またこのとき文書取得経路(例えばアクセスルート情報1501)もあわせて通知する。
【0089】
・入力までを親機で実施し、出力を子機で実施する場合
ジョブ制御手段105は、文書読み出し手段110に対して、文書取得ジョブを渡して「文書取得ジョブの実行」を指示する(S24)。文書読み出し手段110は、文書取得ジョブを実行し、文書サーバ4から該当する文書データを取得する(S25)。即ち例えば機器S1から「文書A1.doc」、「文書A2.doc」を取得する。ジョブ管理手段105は、ジョブ転送手段106に対して、「印刷ジョブと文書データを転送する」を指示する(S26)。ジョブ転送手段106は、子機のジョブ受信手段107に対し印刷ジョブ及び文書データを転送する(S27)。またこのとき文書取得経路(例えばアクセスルート情報1501)もあわせて通知する。以上が親機担う処理である。
【0090】
さて、今度は図6を参照する。子機の処理は図に示すとおりであるが、子機では、親機から転送されたジョブ及び文書取得経路に従って処理を実施する。
【0091】
入力〜出力までを子機に任せる場合には、ジョブ受信手段107は、文書取得ジョブ、印刷ジョブ及び文書取得経路を親機から「受信する」(S30)。
【0092】
ジョブ受信手段107はジョブ等の受信をジョブ管理手段102に「通知」すると(S31)、ジョブ管理手段102は、ジョブ制御手段105に対し「ジョブの実行を開始する」(S32)。ジョブ制御手段105は、まず文書読み出し手段110に対し「文書取得ジョブの実行」を指示する(S33)。このとき文書取得経路もあわせて渡す。文書読み出し手段110は、文書取得ジョブを実行し、文書サーバ4から該当する文書データを取得する(S34)。即ち例えば機器S1から「文書A1.doc」、「文書A2.doc」を取得する。なお文書取得時には文書取得経路に従った文書取得経路を使用する。例えばアクセスルート情報1501(図15)に従って、ルート1を使用して文書サーバ4にアクセスすることになる。
【0093】
次いでジョブ制御手段105は、印刷手段112に対し「印刷ジョブの実行」を指示する(S35)。このとき文書サーバ4から取得した文書データも渡す。印刷手段112は、文書データの印刷処理を実行する(S36)。
【0094】
一方、入力までを親機で実施、出力を子機で実施する場合には、ジョブ受信手段107は、印刷ジョブ及び文書データを親機から「受信する」(S30)。上述のS31、32を経て(S33、S34は実施せず)、S36へ進み、ジョブ制御手段105は、印刷手段112に対し「印刷ジョブの実行」を指示する(S35)。このとき親機から転送されてきた文書データも渡す。印刷手段112は、文書データの印刷処理を実行する(S36)。子機は出力処理のみ実施するので、親機から受け取った文書データをそのまま出力する形となる。
【0095】
[実施例2]
本実施例では、文書データが複数あるときには、処理分担先を1文書1子機となるようにする。出力したい文書が複数あってかつ、その分量が多く時間がかかるような場合は、複数の機器を使って処理分担する方が画像形成システム全体として早く出力を終えることができる。ユーザは、基本的に印刷指示をしたら印刷はすぐ行なわれるものという意識があるものの、出力に時間がかかってしまうと、業務に支障をきたすことがある。よって出力文書が多いような場合は、自動的に出力を分担して実施するようにすることでこれを解消できる。また、文書データが複数ある場合の出力処理を1機器1文書で分担するようにすることによって、文書単位という分かりやすいまとまりで出力を分けているので、各機器の出力を回収がやりやすいという効果がある。
【0096】
図17は、本実施例に係る処理分担先判定情報1700の例を示す。判定条件1101及び処理分担先1104は上述(図11)した通りであるが、本実施例では、詳細1701が追加されている。判定条件1101には、入力文書数>1、各文書のページ数>300となっており、出力対象文書が複数選択されている場合、かつ各文書のページ数が300ページを超えている場合という意味になる。そしてこの判定条件が満たされるとき、処理分担先として「入力〜出力までを子機に任せる」が決定されるが、詳細1701において、「文書単位で処理を分散する」1702と設定されている。つまり管理者が出力対象文書が複数選択され、各文書のページ数が300ページを超えているような状況では、処理分担先を1文書1子機となるような分散処理を設定したものである(もし詳細1701が未設定であると、この出力対象文書が複数選択され、各文書のページ数が300ページを超えている場合、その処理分担先は「入力〜出力までを子機に任せる」に決定されるが、1の子機が入力〜出力までを実施する可能性がある)。
【0097】
図18は、分散処理用に作成された動作条件例を示す。意図するとおり子機に動作させる場合には、それぞれの子機に対してジョブを親機が作成する必要がある。そのため親機はユーザの設定した動作条件に対し、上述の意図する動作を子機に行わせるべく一定の修正を加える。具体的に図を参照し、「ユーザの設定した動作条件」は、図に示されるように、機器S1から「文書A1.doc」、「文書A2.doc」を取得し(読み出し)、取得した文書データ(「文書A1.doc」の場合)について、優先度「普通」、使用トレイ「自動」、転写面「片面」、カラーモード「フルカラー」、倍率「等倍」、部数「1」の印刷条件となっている。なおまた「文書A1.doc」の書誌情報によれば、この文書のページ数は「345」となっている。なおまた「文書A2.doc」の書誌情報は非図示であるが、その文書のページ数は例えば「301」である。ここでは図18の判定条件1101を満たしている。
【0098】
親機は、親機はこのユーザの設定した動作条件に対し一定の修正(変更)を加え、例えば子機2、3に文書単位で分散処理を行わせる場合、子機2、子機3用の動作条件を作成する。ここでも図に示されるように、子機2用の動作条件、子機3用の動作条件が新たに作成されている。そして動作条件はジョブの元になるものであるため、これら子機2用の動作条件、子機3用の動作条件に基づいて、子機2用のジョブ、子機3用のジョブが作成され、子機2、子機3それぞれにジョブが転送されれば、文書データが複数ある場合の出力処理を1文書1機器で分担させることができる。
【0099】
なお、これまで実施例においては、操作部11による条件設定段階でユーザは出力先(分散処理先)を意識しておらず、分担先の子機は自動的に親機が選択し決定するものである。子機の選択方法は様々な方法があるが、従来技術においてその点(分担先の子機決定方法)に着目したものが多数存在するので、ここでの詳細な説明は省略する。但し、自動的に分散処理先の子機を決定した場合、親機の操作部11において、ユーザにフィードバックを行う。図19は、分散処理先の子機の表示画面例を示す。スタートキー押下後にこのような画面が表示されればよい。
【0100】
[実施例3]
本実施例では、1文書データが章で区切られているときには、1文書のあるページからあるページまでの区間ごとに子機で出力をするようにする。単独の文書を出力する際に、その文書のページ数が膨大である場合には出力までの所要時間がかかってしまうため、出力を分散して処理することによって時間短縮を図るものであるが、文書を適当に出力分散してしまうと、後で出力を回収する際に、もとのひとまとまりの文書にする作業に労力を要する。従って文書が所定数以上の章で区切られている場合には、その章区切りのよいまとまりでページ束に分割し出力を分散処理することによって、回収後一まとめにする作業を軽減させる効果がある。
【0101】
図20は、本実施例に係る処理分担先判定情報2000の例を示す。この判定条件1101には、入力文書数=1、総ページ数>300、章区切りの数>3となっており、出力対象文書が複数選択されている場合、かつ各文書のページ数が300ページを超えている場合、かつ章区切りが存在しその章区切りの数が3を超える場合という意味になる。そしてこの判定条件が満たされるとき、処理分担先として「入力〜出力までを子機に任せる」が決定されるが、詳細1701において、「章単位で処理を分散する」2002と設定されている。つまり管理者が出力対象文書が複数選択され、各文書のページ数が300ページを超え、章区切りが存在しその章区切りの数が3を超えているような状況では、処理分担先を1章1子機となるような分散処理を設定したものである。
【0102】
図21は、分散処理用に作成された動作条件例を示す。意図するとおり子機に動作させる場合には、それぞれの子機に対してジョブを親機が作成する必要がある。そのため親機はユーザの設定した動作条件に対し、上述の意図する動作を子機に行わせるべく一定の修正を加える。具体的に図を参照し、「ユーザの設定した動作条件」は、図に示されるように、機器S1から「文書A1.doc」を取得し(読み出し)、取得した文書データ(「文書A1.doc」)について、優先度「普通」、使用トレイ「自動」、転写面「片面」、カラーモード「フルカラー」、倍率「等倍」、部数「1」の印刷条件となっている。なおまた「文書A1.doc」の書誌情報によれば、この文書のページ数は「345」であり、章情報では1章〜3章までのページ番号が規定されている。ここでは図20の判定条件1101を満たしている。
【0103】
親機は、親機はこのユーザの設定した動作条件に対し一定の修正(変更)を加え、例えば子機2、3、4(図1では非図示)に文書単位で分散処理を行わせる場合、子機2、子機3、子機4用の動作条件を作成する。ここでも図に示されるように、子機2用の動作条件、子機3、子機4用の動作条件が新たに作成されている。そして動作条件はジョブの元になるものであるため、これら子機2用の動作条件、子機3用の動作条件、子機4用の動作条件に基づいて、子機2用のジョブ、子機3用のジョブ、子機43用のジョブが作成され、子機2、子機3、子機4それぞれにジョブが転送されれば、出力処理を1章1機器で分担させることができる。
【0104】
また自動的に分散処理先の子機を決定した場合、親機の操作部11において、ユーザにフィードバックを行う。図22は、分散処理先の子機の表示画面例を示す。スタートキー押下後にこのような画面が表示されればよい。
【0105】
[実施例4]
本実施例では、セキュリティ度の高い文書を扱う場合、処理分担先として文書の「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」するようにし、親機側が文書取得方法として認証処理や文書取得の際のアクセス制御を一括で実施する。機密文書のようにセキュリティ度の高い文書を扱う場合、文書の取得に複数の通信経路を使用すると、経路に登場する機器それぞれで文書データを扱うため、文書データに触れる機器が多くなってしまう。これはデータが不正アクセスされる機会を増やすことになる。また、経路の途中にセキュリティの低い機器がいる可能性も考えられる。また文書サーバ4側のアクセス制限により親機のみがアクセスを許可されている場合もあるからである。
【0106】
図23は、本実施例に係る処理分担先判定情報2300の例を示す。この判定条件1101には、文書の種類=機密文書となっており、「文書の種類」(普通文書又は機密文書などがある)が「機密文書」である場合という意味になる。そしてこの判定条件が満たされるとき、処理分担先として「入力までを親機で実施、出力を子機で実施」1106が決定される。
【0107】
なお「文書の種類」は、書誌情報に含まれており、例えば図10の例においては、「文書A.doc」の書誌情報内に文書の「種類」なる項目があり、その設定値が参照される。ここでは設定値が「普通文書」となっているが、「文書A.doc」の文書の種類が機密文書であれば、この設定値は「機密文書」となる。
【0108】
以上、上述の本実施形態によれば、画像形成システムのネットワーク上に接続された機器同士でデータ処理を分担しあう分散処理において、出力対象のデータ取得処理の最適化を行って、画像形成システム全体として処理の生産性を向上させる画像形成システム、画像形成装置、画像形成処理分担方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【0109】
各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記各実施形態にあげたその他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。また、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【符号の説明】
【0110】
1―3 画像形成装置
4 文書サーバ
5 ネットワーク
11 操作部(操作パネル)
11a 入力装置
11b 表示装置
12 記憶メディアI/F
12a ドライブ装置
12b 記録媒体
13 コントローラ(部)
13a ROM
13b RAM
13c CPU
14 データ通信I/F
14a インタフェース装置
15 スキャナ
15a 画像読取装置
16 プロッタ
16a 印刷装置
17 HDD
101 条件設定手段
102 ジョブ管理手段
103 処理分担先手段
104 文書取得経路決定手段
105 ジョブ制御手段
106 ジョブ転送手段
107 転送ジョブ受信手段
108 読み取り手段
109 FAX受信手段
110 文書読み出し手段
111 FAX送信手段
112 印刷手段
113 文書保管手段
114 記憶手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】
【特許文献1】特開2001−261661号公報
【特許文献2】特開平10−196360号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像処理装置と文書サーバとがネットワークを介して接続され、第1の画像処理装置からの出力要求により、第1の画像処理装置又は第2の画像処理装置のいずれかが前記文書サーバから文書を取得し、前記第2の画像処理装置が取得された前記文書を出力する画像形成システムであって、
前記第1の画像処理装置は、
前記文書の取得及び出力に伴う動作条件を設定する条件設定手段と、
前記動作条件、前記文書の書誌情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の画像処理装置又は前記第2の画像処理装置のうち、前記文書サーバから前記文書の取得処理を行う取得処理分担先を決定する処理分担先決定手段と、
決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路から、文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定する文書取得経路決定手段と、
前記文書の取得ジョブ、出力ジョブの少なくともいずれかを含むジョブを作成し、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、
前記ジョブを前記第2の画像処理装置に転送するジョブ転送手段と、
を有し、
前記処理分担先決定手段により決定された文書の取得処理分担先が、前記第2の画像処理装置であるとき、前記ジョブ転送手段は、前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第2の画像処理装置に転送し、
前記第2の画像処理装置は、
前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第1の画像処理装置から受信する受信手段と、
ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、
を有し、
前記ジョブ制御手段により受信したジョブが実行制御されることにより、前記文書は前記文書取得経路を使用して前記文書サーバから取得されて出力されること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記第1の画像処理装置において、
取得及び出力すべき前記文書が複数であるとき、前記ジョブ制御手段は、該文書数に応じて文書毎のジョブを作成し、前記ジョブ転送手段は、作成された文書毎のジョブを自装置以外の各画像形成装置それぞれに転送すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記文書の書誌情報は、該文書の章区切り情報を含み、
前記第1の画像処理装置において、
取得及び出力すべき前記文書の章区切り情報が複数であるとき、前記ジョブ制御手段は、該区切られた章数に応じて章毎のジョブを作成し、前記ジョブ転送手段は、作成された章毎のジョブを自装置以外の各画像形成装置それぞれに転送すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記文書の書誌情報は、該文書の種類情報を含み、
前記第1の画像処理装置は、
取得及び出力すべき前記文書の種類情報が機密文書であるとき、前記処理分担先決定手段が該第1の画像処理装置を前記文書の取得処理分担先と決定すると、前記文書取得経路を使用して前記文書を前記文書サーバから取得し、
前記ジョブ制御手段は、前記文書の出力ジョブのみを含むジョブを作成し、
前記ジョブ転送手段は、作成された前記文書の出力ジョブのみを含むジョブを前記文書サーバから取得した前記文書とともに前記第2の画像処理装置に転送すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記文書取得経路決定手段は、決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路の実績速度、実績信頼度の少なくともいずれかに基づき文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定すること、
を特徴とする請求項1ないし4何れか一項記載の画像形成システム。
【請求項6】
複数の画像処理装置と文書サーバとにネットワークを介して接続され、自装置である第1の画像処理装置からの出力要求により、第1の画像処理装置又は第2の画像処理装置のいずれかが前記文書サーバから文書を取得し、前記第2の画像処理装置が取得された前記文書を出力する画像形成システムにおける第1の画像形成装置あって、
前記文書の取得及び出力に伴う動作条件を設定する条件設定手段と、
前記動作条件、前記文書の書誌情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の画像処理装置又は前記第2の画像処理装置のうち、前記文書サーバから前記文書の取得処理を行う取得処理分担先を決定する処理分担先決定手段と、
決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路から、文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定する文書取得経路決定手段と、
前記文書の取得ジョブ、出力ジョブの少なくともいずれかを含むジョブを作成し、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段と、
前記ジョブを前記第2の画像処理装置に転送するジョブ転送手段と、
を有し、
前記処理分担先決定手段により決定された文書の取得処理分担先が、前記第2の画像処理装置であるとき、前記ジョブ転送手段は、前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第2の画像処理装置に転送すること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
複数の画像処理装置と文書サーバとにネットワークを介して接続され、第1の画像処理装置からの出力要求により、第1の画像処理装置又は第2の画像処理装置のいずれかが前記文書サーバから文書を取得し、前記第2の画像処理装置が取得された前記文書を出力する画像形成システムにおける画像形成処理分担方法あって、
前記文書の取得及び出力に伴う動作条件を設定する条件設定手順と、
前記動作条件、前記文書の書誌情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の画像処理装置又は前記第2の画像処理装置のうち、前記文書サーバから前記文書の取得処理を行う取得処理分担先を決定する処理分担先決定手順と、
決定された前記取得処理分担先と前記文書サーバとを接続する前記ネットワーク上の複数の経路から、文書取得通信時に使用する文書取得経路を決定する文書取得経路決定手順と、
前記文書の取得ジョブ、出力ジョブの少なくともいずれかを含むジョブを作成し、ジョブの実行を制御するジョブ制御手順と、
前記ジョブを前記第2の画像処理装置に転送するジョブ転送手順と、
を有し、
前記処理分担先決定手順により決定された文書の取得処理分担先が、前記第2の画像処理装置であるとき、前記ジョブ転送手順は、前記文書の取得ジョブ及び出力ジョブを含むジョブと、決定された前記文書取得経路とを前記第2の画像処理装置に転送すること、
を特徴とする画像形成処理分担方法。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成処理分担方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−53854(P2012−53854A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198129(P2010−198129)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】