説明

画像形成システム

【課題】印刷制御装置及び画像形成装置の各Webブラウザ上に表示する各操作画面を適切に同期させることが可能となる画像形成システムを提供する。
【解決手段】Webサーバ111は、画像形成装置107が送信したHTMLリクエストパケット中のUser-Agentタグ内に含まれている機器情報(例えば、機器名)を参照してリクエスト元を特定し、印刷制御装置101及び画像形成装置107の各画面データを生成して、2つの画面データを1つのリプライに含めて返信する。このリプライを受信した印刷制御装置101のプロキシサーバ550は、このリプライから画像形成装置107用の画面データと印刷制御装置101用の画面データとを分割し、それぞれの装置に対応する画面データを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Webサーバと、Webブラウザを備え、前記Webサーバとネットワークを介して通信可能な印刷制御装置と、Webブラウザを備え、前記印刷制御装置に接続された画像形成装置とからなる画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
PCなどの情報処理装置がネットワーク上のWebサーバと接続され、Webサーバにより提供される操作画面を、情報処理装置が備えるWebブラウザ上に表示するようにした情報処理システムは、従来から知られている。
【0003】
この従来の情報処理システムでは、情報処理装置のWebブラウザがWebサーバに対して操作画面を要求する。この要求に応えて、Webサーバ上のWebアプリケーションは、Webブラウザに操作画面を表示させるためのHTML(hypertext markup language)ファイルを情報処理装置に送信する。情報処理装置のWebブラウザは、受信したHTMLファイルを解析し、受信したHTMLファイルの記述に基づいた操作画面を表示する。
【0004】
さらに、Webブラウザに表示された操作画面からユーザが指示を入力すると、Webブラウザは、入力された指示をWebサーバに通知する。この通知を受けたWebサーバ上のWebアプリケーションは、入力された指示に従って処理を実行する。
【0005】
最近では、スキャナ機能やプリンタ機能を備えた画像形成装置の中にも、Webブラウザを備えているものがある。この種の画像形成装置は、上述した手順に従ってWebサーバから提供される操作画面を画像形成装置のWebブラウザに表示し、表示された操作画面からユーザの各種指示を受け付ける。
【0006】
また、画像形成装置の中には、印刷制御装置を付属しているものがある。印刷制御装置は、画像形成装置にネットワークプリンタの機能を設ける目的や、予め画像形成装置が具備するネットワークプリンタの機能を拡張及び補充する目的で利用される。そして、印刷制御装置には、操作画面及びWebブラウザを備えているものがあり、WebサーバからHTMLファイルを受信し、HTMLファイルの記述に基づいた操作画面を表示することができる。
【0007】
一方、複数のディスプレイを備え、各ディスプレイのそれぞれに操作画面を表示する、いわゆるマルチディスプレイシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなマルチディスプレイシステムでは、操作画面をWebサーバから取得し、各ディスプレイに表示する。より具体的には、ブラウザ制御部は、入力装置から入力されたアドレスに基づいて、プロキシ(proxy)部に画面取得を依頼する。これに応じてプロキシ部は、Webサーバからコンテンツを取得する。画像表示部は、プロキシ部から画面を取得すると、自分の表示領域部分だけを表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−085057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、Webサーバの保持する操作画面の表示用データを要求する場合、印刷制御装置のWebブラウザが要求する場合と、画像形成装置のWebブラウザが要求する場合とがある。そして、例えば画像形成装置のWebブラウザが要求する場合は、画像形成装置のWebブラウザの表示内容を更新させるだけでなく、これと同期して印刷制御装置のWebブラウザの表示内容も更新させたい場合がある。一方、印刷制御装置のWebブラウザが要求する場合は、印刷制御装置のWebブラウザの表示内容は更新させるものの、画像形成装置のWebブラウザの表示内容は更新させたくない場合がある。しかしながら、従来は、どのWebブラウザが表示用データを要求したかに応じて、両方のWebブラウザの表示内容を更新するか、一方のWebブラウザの表示内容のみを更新するかを切り替えることはできなかった。即ち、上述した特許文献1の場合、プロキシ部がWebサーバからコンテンツを取得したときに、全てのディスプレイの表示内容を更新することしかできない。
【0010】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、印刷制御装置及び画像形成装置の各Webブラウザ上に表示する各操作画面を適切に同期させることが可能となる画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の画像形成システムは、Webサーバと、Webブラウザを備え、前記Webサーバとネットワークを介して接続された印刷制御装置と、Webブラウザを備え、前記印刷制御装置に接続された画像形成装置とからなる画像形成システムであって、前記Webサーバは、前記印刷制御装置からの画面更新のリクエストを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した画面更新のリクエストが、前記印刷制御装置のWebブラウザからのリクエストに基づくものか、または前記画像形成装置のWebブラウザからのリクエストに基づくものかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定の結果に応じて、前記受信手段が受信した画面更新のリクエストに対する応答として、前記印刷制御装置のWebブラウザまたは前記画像形成装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データを、前記印刷制御装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、Webサーバが印刷制御装置及び画像形成装置の各操作画面を1つのリクエストに対して応答可能なため、印刷制御装置及び画像形成装置の各操作画面を適切に同期させることができる。これにより、画像形成装置に表示する操作画面に対する操作補助情報を、印刷制御装置に表示させることが可能となり、ユーザにより使用し易いシステムを提供することができる。また、印刷制御装置の設定データ等、Webサーバが保持している設定情報に応じて、画像形成装置及び印刷制御装置の各操作画面として最適なものを選択することが可能となる。さらに、印刷制御装置単体での操作画面遷移も可能となるため、印刷制御装置の操作性も落とすことがなく、ユーザにより使用し易いシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの接続構成を示す模式図である。
【図2】図1中の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1中の印刷制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図1中のWebサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図5】図1の画像形成システム全体のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図6】図1の画像形成システムが実行する制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図5中のプレゼンテーション部が生成するHTMLファイルの一例を示す図である。
【図8】図1中の画像形成装置及び印刷制御装置にそれぞれ表示された各初期画面の一例を示す図である。
【図9】図1中の画像形成装置及び印刷制御装置にそれぞれ表示されたWebアプリケーション画面及びそのヘルプ画面の一例を示す図である。
【図10】セキュリティ設定値データベースの一例を示す図である。
【図11】図1中の画像形成装置及び印刷制御装置にそれぞれ表示された確認画面及び設定変更画面の一例を示す図である。
【図12】図1中の画像形成装置及び印刷制御装置にそれぞれ表示された各処理完了画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムが実行する制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムに含まれる印刷制御装置に表示された初期画面の一例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムに含まれる印刷制御装置に表示された設定変更画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの接続構成を示す模式図である。
【0016】
同図に示すように、本実施の形態の画像形成システムは主として、Webサーバ111、印刷制御装置101および画像形成装置107によって構成されている。
【0017】
印刷制御装置101は、複数(図示例では、2個)のネットワークインタフェースカード(network interface card;以下“NIC”と略して言う)102及び103を備えている。そして印刷制御装置101は、NIC102を介してネットワーク112と接続されている。
【0018】
ネットワーク112にはWebサーバ111も接続され、Webサーバ111から出力されたデータは、ネットワーク112、信号線110及びNIC102を通って印刷制御装置101に入力される。
【0019】
印刷制御装置101と画像形成装置107は、印刷制御装置101側のNIC103、信号線105及び画像形成装置107側のNIC108を介して接続されている。さらに印刷制御装置101と画像形成装置107は、印刷制御装置101側の専用伝送路インタフェースボード104、専用伝送線106及び画像形成装置107側の専用伝送路インタフェースボード109を介しても接続されている。
【0020】
図2は、画像形成装置107の概略構成を示すブロック図である。
【0021】
同図に示すように、画像形成装置107は、画像形成装置本体201及び画像入出力制御部205によって構成されている。
【0022】
画像形成装置本体201は、操作部202、リーダ部203及びプリンタ部204によって構成されている。操作部202は、画像形成装置本体201及び画像入出力制御部205を操作するために使用され、操作用の表示パネルも一体的に取り付けられている。リーダ部203は、原稿画像を読み取り、原稿画像に応じた画像データをプリンタ部204及び画像入出力制御部205へ出力する。プリンタ部204は、リーダ部203又は画像入出力制御部205からの画像データに応じた画像を記録紙上に記録する。
【0023】
画像入出力制御部205は、リーダ部203に接続されており、インタフェース部206、画像メモリ207、制御部208及びハードディスクドライブ(HDD)209によって構成されている。インタフェース部206には、NIC108及び専用伝送路インタフェースボード109が接続されている。なおHDD209には、例えば、アドレス帳、操作履歴、ユーザ設定、ID(identification)設定、ネットワーク設定などの、画像形成装置107の設定情報が保存されている。
【0024】
インタフェース部206は、印刷制御装置101と画像形成装置107との間のインタフェースを取るためのものである。インタフェース部206は、印刷制御装置101から転送されてきた画像データを表すコードデータを、専用伝送路インタフェースボード109によって受信する。そしてインタフェース部206は、受信したコードデータをプリンタ部204で記録できる画像データに展開して制御部208に渡す。またインタフェース部206は、印刷制御装置101から送信されてきた画像データを表すコードデータをNIC108によって受信する。そしてインタフェース部206は、受信したコードデータをプリンタ部204で記録できるデータに展開する必要があれば展開して、制御部208に渡す。なおNIC108は、本実施の形態では、イーサネット(登録商標)等のネットワークインタフェースを採用し、画像形成装置107は、印刷制御装置101とネットワークを介して接続される構成とした。しかしこれに限らず、パラレルインタフェースやUSB(universal serial bus)インタフェース等のインタフェースを採用し、画像形成装置107は、印刷制御装置101とインタフェースケーブル等を介して直接接続される構成としても良い。また、使用するケーブルの本数も、1本に限らず、複数本であっても良い。
【0025】
制御部208は、CPU208a、ROM208b及びRAM208c等によって構成されている。そしてCPU208aが、ROM208b又は他の記憶媒体に格納された制御プログラムをRAM208c上にロードして実行する。これによりCPU208aは、リーダ部203、インタフェース部206及び画像メモリ207等のそれぞれの間のデータの流れを制御する。なお、HDD209に代えて、電源供給が停止されたとしてもデータが消去されない不揮発性メモリを設けるようにし、この不揮発性メモリに、HDD209に保存されるデータを保存するようにしても良い。
【0026】
図3は、印刷制御装置101の概略構成を示すブロック図である。
【0027】
同図に示すように、印刷制御装置101は、第1NIC部301を備えており、第1NIC部301は、前記NIC102を含んでいる。本実施の形態では、ネットワークに接続されるインタフェースをNICに限定して説明するが、ネットワークに接続可能な他のインタフェースを採用しても良い。
【0028】
第1NIC部301は、LAN(local area network)との低位レイヤレベルの接続を司る第1のネットワークインタフェースとしての機能を有する。第1NIC部301には、RIP(raster image processer)部302及びハードディスクドライブ(HDD)部305が接続されている。RIP部302は、受信したPDL(page description language)等の印刷言語或いは特定の(例えば、JBIG(joint bi-level image experts group)などで圧縮された)データフォーマットをラスタイメージ化する機能を有する。HDD部305は、第1NIC部301で受信した印刷データを一時的に保管(スプール)しておく、又はRIP処理後の圧縮データを一時的に保管しておくための記憶部である。第1メモリ部306は、RIP部302が画像展開処理に利用するためのメモリである。
【0029】
RIP部302によってラスタイメージ化されたデータは、エンコード部303に入力される。エンコード部303は、その入力されたデータを、画像形成装置107がサポートする形式の印刷データ或いはデータフォーマットに変換する。
【0030】
また、印刷制御装置101は、第2NIC部304及びイメージインタフェース部311を備えている。第2NIC部304は、前記第1NIC部301と同様に、前記NIC103を含み、低位レイヤレベルの接続を司る第2のネットワークインタフェースとして機能する。また、エンコード部303から出力されたデータは、イメージインタフェースボード部311を介して画像形成装置107へ出力される。
【0031】
さらに印刷制御装置101は、CPU307、第2メモリ部308、操作部309及び表示部310を備えている。CPU307は、印刷制御装置101全体の制御を司り、第2メモリ部308は、CPU307がデータの一時保存領域として利用する。操作部309は、ボタンやキー等を備え、ユーザが印刷制御装置101を操作するために利用される。表示部310は、画像や文字を画面上に表示することによってユーザに情報を通知する。表示部310は、操作部309と一体的に形成される操作パネルから成り、本実施の形態では、タッチパネル方式のものを採用している。その他、外部モニタ装置(ディスプレイ)や外部操作部(マウス/キーボード)をそれぞれ、印刷制御装置101に接続する構成を採るようにしても良い。
【0032】
印刷制御装置101は、データを、前記イメージインタフェースボード部311を介して専用伝送線106上に伝搬し、画像形成装置107へ送信する。
【0033】
Webサーバ111から印刷制御装置101へのデータパケットは、ネットワーク112上を伝搬され、NIC102を介して印刷制御装置101に入力される。印刷制御装置101内では、第1NIC部301がデータパケットの受信処理を行う。第1NIC部301の受信したデータパケットが、TCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)に準じたデータパケットである場合には、パケットのヘッダ情報部に宛先ポート番号が含まれている。
【0034】
宛先ポート番号は、パケットを受け取った装置のどのプログラム/プロセスにデータを送るべきかを示す情報であり、通信プロトコルやプログラム毎に異なるポート番号が割り振られている。
【0035】
ポート番号は、例えば次のように割り振られる。
【0036】
FTP(file transfer protocol)=Port21
SMTP(simple mail transfer protocol)=Port25
HTTP(hypertext transfer protocol)=Port80
したがって、受信したデータパケットのヘッダに含まれるポート番号を基に、印刷処理に対応するポート番号かどうかを判定することによって、そのパケットが印刷データであるのか、或いは制御データ等の他のデータであるのかを判定することができる。
【0037】
この判定の結果、受信したパケットが印刷データである場合には、CPU307は、必要に応じてその印刷データをHDD部305へ書き込む。これは、データの転送速度を向上させること等を目的として一般的に行われているキューイング(スプール)である。HDD部305に書き込まれた印刷データは、CPU307の指示に応じて、HDD部305からRIP部302に読み出される。一方、キューイングが行われなかった印刷データは、CPU307の指示に応じて、第1NIC部301から直接、RIP部302へ転送される。
【0038】
こうしてRIP部302へ送信された印刷データは、RIP部302によってラスタイメージ化処理が行われる。続いてエンコード部303では、予め設定されている画像形成装置107が解釈可能なデータ形式と、受信したデータのデータ形式とに基づいて、画像形成装置107が解釈可能なデータ形式へのエンコード処理が行われる。なおデータ形式は、本実施の形態では予め設定されているものを用いたが、これに限らず、通信によって画像形成装置107から取得されたものを用いても、操作部309から指定されたものを用いても良い。
【0039】
上記エンコード処理は必要に応じて行われるため、受信した印刷データのデータ形式がそのままでも画像形成装置107で解釈可能な場合など、エンコード処理を行う必要がなければエンコード処理は行わなくても良い。エンコード処理後のデータのデータ形式は、画像形成装置107が解釈可能なものである。そのデータ形式は、例えば、所定の印刷言語形式や、JBIG等の所定の方法で圧縮されたデータフォーマット、ドキュメントフォーマット等、画像形成装置107が内蔵する解釈手段の能力等によって変動する。
【0040】
こうして必要に応じてエンコード処理されたデータは、第2NIC部304によって再びデータパケット化された後、信号線105上に送出され、画像形成装置107へ送信される。
【0041】
このデータパケットを受信した画像形成装置107は、自身が有する印刷処理手順に従って、受信したデータパケットに応じた画像を紙などの記録媒体に印刷する。
【0042】
なお、他のデータ転送方法としては、エンコード部303からイメージインタフェース部311へ送信し、専用伝送路インタフェースボード104を通って専用伝送路106に送出し、最後に画像形成装置107に接続された専用伝送路インタフェースボード109を介して画像形成装置107へ送信する方法が考えられる。
【0043】
図4は、Webサーバ111の概略構成を示すブロック図である。
【0044】
CPU402を含む制御部401は、Webサーバ111全体の動作を制御する。CPU402は、ROM403に記憶された制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。RAM404は、CPU402の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD405は、画像データや各種プログラム、或いは後述する各種情報テーブルを記憶する。
【0045】
ネットワークインタフェース(I/F)406は、制御部401、つまりWebサーバ111をネットワーク112に接続する。ネットワークI/F406は、ネットワーク112上の他の装置との間で各種情報を送受信する。
【0046】
図5は、本実施の形態の画像形成システム全体のソフトウェア構成を示すブロック図である。同図に示す各機能部は、画像形成装置107/印刷制御装置101/Webサーバ111のそれぞれに備えられているCPUが制御プログラムを実行することにより実現される。
【0047】
画像形成装置107は、Webブラウザ510及びサービスプロバイダ520を備えている。Webブラウザ510は、入力処理部511及び画像表示部512を含んでいる。入力処理部511は、前記操作部202上でのユーザ操作を解析し、HTTPに従って画面更新のリクエストを前記インタフェース部206を介して送信する。画像表示部512は、受信したHTMLファイルを解析し、操作部202上に操作画面を表示する。このように表示される画面を、以下「Webブラウザ画面」と呼ぶことにする。サービスプロバイダ520は、Webアプリケーション560内のロジック部561からの処理依頼をインタフェース部206を介して受信し、処理を実行するためのジョブを生成して実行する。
【0048】
印刷制御装置101は、Webブラウザ530、Webサーバ540及びプロキシ(Proxy)サーバ550を備えている。Webブラウザ530は、前記Webブラウザ510の機能と同様の機能を備えている。Webサーバ540は、プロキシサーバ550経由でWebブラウザ510もしくはWebブラウザ530からのリクエストを受信し、リクエストに応じた画面を生成して応答する。プロキシサーバ550は、Webブラウザ510もしくはWebブラウザ530からのリクエストを受信し、Webサーバ540及びWebサーバ111のうちのいずれか適切な方に、受信したリクエストを転送する。そのために、リクエスト解析部551がリクエストの中身を解析する。またプロキシサーバ550は、いずれかのWebサーバ、つまり前記受信したリクエストを転送したWebサーバが、当該リクエストに応じて生成し、送信したHTMLファイルを受信し、リクエスト元のWebブラウザに転送する。そのために、受信データ解析部552がHTMLファイルの中身を解析する。
【0049】
Webサーバ111は、Webアプリケーション560を備えている。Webアプリケーション560は、プレゼンテーション部562及びロジック部561を含んでいる。プレゼンテーション部562は、外部装置からのリクエストに応えて外部装置のWebブラウザで表示すべき画面を生成し、応答する。外部装置からのリクエストが、画像形成装置107に対する処理依頼であった場合には、Webアプリケーション560は、依頼内容に従って各種処理を実行するとともに、画像形成装置107に対して処理の実行を依頼する。処理の具体例としては、画像形成装置107のプリンタ部204による印刷処理の実行や、リーダ部203による読取処理の実行、或いはインタフェース部206による送信処理の実行を挙げることができる。
【0050】
以上のように構成された画像形成システムが実行する制御処理を、図6〜図12を参照して詳細に説明する。
【0051】
本実施の形態では、Webサーバ111が画像形成装置107と印刷制御装置101に異なる画面データを送信したときに、画像形成装置107に表示される画面と印刷制御装置101に表示される画面とを連動させる制御処理について説明する。なお本実施の形態では、画像形成装置107はNICを1枚だけ備えているとするが、複数枚備えていたとしても、本発明は同様に適用できる。
【0052】
図6は、本実施の形態の画像形成システムが実行する制御処理の手順を示すフローチャートである。本制御処理は、画像形成装置107がリーダ部203で生成したファイルをFTPでWebサーバ111へ送信する処理を示している。
【0053】
画像形成装置107と印刷制御装置101が起動すると、ステップS601へ遷移する。ステップS601では、画像形成装置107は、操作部202のWebブラウザ510に表示するメニュー画面を取得するために、Webサーバ111へ画面の問い合わせを行う。この問い合わせのリクエストパケットには、画像形成装置107のWebブラウザ510の情報(ブラウザバージョンや機器名)が付与される。さらに、取得した画面を画像形成装置107にのみ表示する場合には、この情報、つまり取得した画面を画像形成装置107にのみ表示することを示す情報も付与される。本実施の形態では、HTTPのUser-Agentタグの中に、これらの情報を格納する例について説明するが、その他のタグやコメント、本文中の文書にこれらの情報を格納しても良い。また、HTTPに代えて、他のプロトコルを使用しても良い。さらに本実施の形態では、問い合わせの送信先をWebサーバ111としたが、印刷制御装置107としても良い。
【0054】
画像形成装置107が画面更新のリクエストを送信すると、ステップS602へ遷移する。ステップS602は、印刷制御装置101での動作となる。ステップS602にて、印刷制御装置101のプロキシサーバ550がリクエストを受信すると、プロキシサーバ550のリクエスト解析部551は、このリクエストを解析する。リクエスト解析部551はこのとき、このリクエストがWebサーバ111へ送信されたリクエストと判断し、ステップS603へ遷移する。
【0055】
ステップS603では、印刷制御装置101は、リクエスト解析部551による判断結果に応じて、このリクエストをWebサーバ111へ送信し、ステップS604に遷移する。ステップS604は、Webサーバ111での動作となる。ステップS604にて、Webサーバ111が、印刷制御装置101から送信されてきたリクエストを受信すると、ステップS605に遷移する。
【0056】
ステップS605では、Webアプリケーション560のプレゼンテーション部562がリクエスト元を解析する。リクエスト元の解析は、ステップS601のリクエスト送信時にリクエストパケットに含められた、画像形成装置107の情報に基づいて行う。リクエスト元の解析が終了すると、ステップS606に遷移する。
【0057】
ステップS606では、受信したリクエストが、画像形成装置107からのリクエストであるか、印刷制御装置101からのリクエストであるかによって、処理を変える。受信したリクエストが画像形成装置107からのリクエストである場合には、ステップS607に遷移する。一方、受信したリクエストが印刷制御装置101からのリクエストである場合には、ステップS620に遷移する。ステップS620では、プレゼンテーション部562は印刷制御装置101の画面を生成する。
【0058】
ステップS607に遷移すると、プレゼンテーション部562は、画像形成装置107から送信されたリクエストのデータを解析する。より具体的には、プレゼンテーション部562は、リクエストのデータ部を解析し、このリクエストがどのような処理を実行するためのものであるかを判断し、このリクエストが実行可能かどうかを判断する。このリクエストは、初期画面を取得するためのリクエストであり、初期画面においてWebサーバ111の保持しているデータにより、変更する必要があるかどうかを判断する。このリクエストでは、変更の必要はなく、デフォルトの初期画面を生成すると判断し、解析を終了する。解析が終了すると、ステップS608へ遷移する。
【0059】
ステップS608では、プレゼンテーション部562は、ステップS607で行った解析結果に基づいて、画面を生成する処理へ遷移する。このとき、画像形成装置107と印刷制御装置101の両方の画面を必要とする場合には、ステップS609へ遷移する。一方、画像形成装置107のみの画面が必要な場合には、ステップS619へ遷移する。ステップS619では、プレゼンテーション部562は画像形成装置の画面のみを生成する。
【0060】
ステップS609に遷移すると、プレゼンテーション部562は、Webブラウザ510及び530で表示可能な画面ファイルを生成する。画面ファイルとしては、本実施の形態ではHTMLファイルを作成するが、その他Java(登録商標)Scriptのようなスクリプトファイルなどを作成しても良い。
【0061】
図7は、プレゼンテーション部562が生成するHTMLファイルの一例を示す図である。このHTMLファイルは、印刷制御装置101及び画像形成装置107のそれぞれのWebブラウザ530及び510に送信される。
【0062】
図7(a)は、画像形成装置107と印刷制御装置101の画面をdivタグの使用により、1つのHTMLデータとしている例を示している。<div id="main">が、画像形成装置107の画面となり、<div id="sub">が、印刷制御装置101の画面となる。
【0063】
図7(b)は、HTMLのコメントを使用して、画像形成装置107と印刷制御装置101の画面を区別している例を示している。bodyタグの本文が、画像形成装置107の画面となり、<! -- subでコメントとして扱われているのが、印刷制御装置101の画面となる。画像形成装置107の画面も、コメントになっていても良い。
【0064】
図7(c)は、divタグを使用して画像形成装置107の画面のみがHTMLで作成された例を示している。印刷制御装置101の画面のみがHTMLで作成される場合も同様に、<div id="sub">のみがHTMLで作成される。
【0065】
図7(d)は、コメントを使用して画像形成装置107の画面のみがHTMLで作成された例を示している。印刷制御装置101の画面のみがHTMLで作成される場合も同様に、<! -- subのみがHTMLで作成される。
【0066】
プレゼンテーション部562が画面の生成を終了すると、ステップS610へ遷移する。ステップS610では、Webサーバ111は、プレゼンテーション部562の生成した画面を印刷制御装置101へリプライする。
【0067】
ステップS611は、再び印刷制御装置101での動作となる。ステップS611にて、印刷制御装置101のプロキシサーバ550がリプライパケットを受信すると、ステップS612へ遷移する。ステップS612では、プロキシサーバ550の受信データ解析部552は、受信したリプライパケットのデータを解析する。ここで、リプライパケット、つまりHTMLデータの解析は、前記ステップS609でWebサーバ111がHTMLデータ、つまり画面を作成したときに使用した手法に基づいて行う。より具体的には、リプライパケット中、divタグ或いはコメントで作成された画面数を解析する。解析が終了すると、ステップS613に遷移する。
【0068】
ステップS613では、受信データ解析部552が2画面分のデータを検知したかどうかを判断する。受信データ解析部552が2画面分のデータを検知した場合には、印刷制御装置101と画像形成装置107に画面を表示する必要があると判断し、ステップS614へ遷移する。一方、受信データ解析部552が1画面分のデータしか検知しなかった場合には、その1画面分のデータは画像形成装置107に表示する画面となるため、ステップS616へ遷移する。なお1画面分のデータしか検知しない場合は、印刷制御装置101にのみ表示する画面の場合もあるが、この場合については、第2の実施の形態で後述する。
【0069】
ステップS614では、プロキシサーバ550は、印刷制御装置101の画面更新が可能かどうかを判断する。この判断は、前記第1メモリ部306もしくはHDD部305に保存されている画面更新可能フラグの設定値をチェックすることで行う。この判断の結果、画面を更新してもよければ、ステップS615へ遷移する。一方、画面を更新してはいけなければ、ステップS616に遷移する。画面を更新しないパターンについては、第2の実施の形態で後述する。
【0070】
ステップS615では、プロキシサーバ550は、Webブラウザ530に画面を表示させるため、受信データ解析部552が解析した結果に基づき印刷制御装置101用の画面のHTMLデータを生成する。そしてプロキシサーバ550は、生成したHTMLデータでWebサーバ540のコンテンツを上書きする。Webブラウザ530は常に、Webサーバ540の特定のコンテンツに対してポーリングを行っている。したがって、Webサーバ540のHTMLデータがプロキシサーバ550によって更新されると、印刷制御装置101の画面が更新される。画面の更新は、この他に、タイマを使用してリロードをすることで更新する方法や、Webサーバ540がリクエストを受信しておき、画面更新が行われたときに画面を更新するリプライを返す方法を用いても良い。さらには、受信データ解析部552が、Webブラウザ530にリロードを指示する方法を用いても良い。また、Webブラウザ530は、Webサーバ540にデータを取得しに行くのではなく、受信データ解析部552にデータを取得しに行っても良い。さらには、受信データ解析部552が、Webブラウザ530に直接データを送信しても良い。
【0071】
図8(b)は、印刷制御装置101に表示する画面の一例を示している。印刷制御装置101に画面が表示されると、ステップS616に遷移する。
【0072】
ステップS616では、受信データ解析部552は、画像形成装置107用の画面を生成し、生成した画面を画像形成装置107に送信する。
【0073】
ステップS617は、再び画像形成装置107での動作となる。ステップS617では、Webブラウザ510がリプライデータを受信し、ステップS618に遷移する。ステップS618では、Webブラウザ510の入力処理部511がHTMLデータを処理し、画像表示部512が画面を表示する。
【0074】
図8(a)は、画像形成装置107に表示する画面の一例を示している。本実施の形態では、印刷制御装置101がHTMLデータを生成しなおしたが、印刷制御装置101は、Webサーバ111が生成したHTMLデータをそのまま画像形成装置107に送信し、画像形成装置107が自身に表示する際にHTMLデータを加工しても良い。
【0075】
図8(a),(b)は、画像形成装置107の初期画面取得時にステップS615及びS618によりWebブラウザ530及び510に表示されるそれぞれの装置用のメニュー画面の一例である。図8(a)は、画像形成装置107の画面で、画像形成装置107でどの機能を利用するかを選択するボタン801〜804が配置されている。ユーザが行った操作により、Webブラウザ510は、ボタン801〜804のいずれが押下されかを検知する。ユーザが実行を望む機能が選択されると、Webブラウザ510はステップS601にて、押下を検知したボタンに対応した機能の画面の要求をWebサーバ111に行う。一方、図8(b)は、印刷制御装置101の画面で、画像形成装置107のボタン801〜804のそれぞれの説明が表示される。
【0076】
以下、ボタン801が押下されて、そのボタン801に割り当てられた「スキャン」機能が選択されたときの制御処理について説明する。前記ステップS601〜S618の手順に従って画面を表示すると、図9の画面が表示される。図9(a)は、画像形成装置107のリーダ部203を用いて原稿上の画像を読み取って画像データを生成し、生成した画像データをネットワーク112上のFTPサーバに送信することを指示するWebアプリケーション画面となっている。図9(b)は、図9(a)の画面のヘルプ情報を表示した画面である。
【0077】
図9(a)に示す例では、画像データをPDFフォーマットで生成し、「test.pdf」というファイル名を付与することが設定された状態となっている。ここで、実行ボタン901の押下が検知されると、前記図6のステップS601に遷移し、前述の手順に従ってステップS607まで遷移する。ステップS607では、Webアプリケーション560は、FTP操作を実行するために必要な印刷制御装置101の設定値データベースを検索する。設定値データベースは、Webサーバ111のHDD405上に構築されていても良いし、印刷制御装置101のHDD部305上に構築されていても良い。印刷制御装置101のHDD部305上に構築されている場合には、Webサーバ111が必要に応じて印刷制御装置101から設定値を取得する。本実施の形態では、Webサーバ111のHDD405に設定値が保持されているとする。印刷制御装置101がセキュリティ機能を保有している場合、印刷制御装置101では、FTPで使用するポートの使用が禁止されている場合があり、この場合には画像形成装置107から送信されるFTPの通信が失敗する可能性がある。そのため、Webアプリケーション560は、印刷制御装置101のセキュリティ設定がFTPを許可している状態であるかどうかを判断する。
【0078】
図10は、セキュリティ設定値データベースの一例を示す図である。同図に示すように、FTPが使用不可な設定になっている場合には、Webアプリケーション560は、ステップS608にて2画面作成と判断し、設定変更を促す画面を用意するためにステップS609に遷移する。ステップS609では、Webアプリケーション560は、印刷制御装置101用の表示画面として図11(b)に示すFTPポート変更設定画面を作成し、画像形成装置107用には図11(a)に示す印刷制御装置101の画面を確認するようにユーザに促す画面を作成する。これ以外に、ステップS608にて1画面のみと判断し、ステップS619に遷移して画像形成装置107の画面に印刷制御装置101の設定画面を表示しても良い。ステップS610〜S618の処理を実行すると、図12(a)に示すような実行結果表示画面に遷移する。画面遷移ステップは上記と同様である。ユーザが設定を行い、これが印刷制御装置101に反映されるとFTPサーバに画像が送信され、図12(a)に示すような処理完了画面が表示される。
【0079】
図12(b)は、実行結果を表示するための画面を説明した一例の図である。図12(a)では、実行結果をユーザに情報提示している。ここで、OKボタン1202の押下が検知されると、図8(a)の画面に戻ることになる。画面遷移ステップは上記と同様である。
【0080】
なお本実施の形態では、Webサーバ111へファイルの転送を行うが、Webサーバ111以外のネットワーク上に接続されたサーバへ転送してもかまわない。
【0081】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムについて説明する。
【0082】
本実施の形態の画像形成システムは、上記第1の実施の形態の画像形成システムに対して、制御処理の一部が異なるのみであるので、ハードウェアは、上記第1の実施の形態の画像形成システムと同様のもの、すなわち前記図1〜図4に記載のものをそのまま用いることにする。
【0083】
本実施の形態では、印刷制御装置で画面を独立して動作させたいときの例について説明する。本実施の形態では、印刷制御装置101専用の処理を行うため、画像形成装置107の画面とは別に、印刷制御装置101の画面のみを更新したい場合がある。一例としては、印刷制御装置101の設定変更や印刷制御装置101のBOX機能(HDD部305に保存されている印刷可能なデータを操作可能な機能)を使用する場合である。以下、印刷制御装置101の設定値を変更する場合の制御処理について、図13〜図15を参照して説明する。
【0084】
図13は、本実施の形態の画像形成システムが実行する制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0085】
図14は、印刷制御装置101の起動時の画面の一例を示し、画像形成装置107に表示されている画面に対応する印刷制御装置101の画面である。印刷制御装置101は、ユーザによって設定実行ボタン1401が押下されたことを検知すると、ステップS1301に遷移する。ステップS1301では、印刷制御装置101がWebサーバ111へ画面取得のリクエストを送信する。
【0086】
ステップS1302は、Webサーバ111での動作となる。ステップS1302では、Webサーバ111は画面取得のリクエストを受信し、ステップS1303に遷移する。ステップS1303では、リクエストを送信した送信元の解析を行う。前記第1の実施の形態と同様に、本実施の形態でもUser-Agentタグを使用することにするが、他のHTMLタグやコメントを使用することで、送信元を特定しても良い。また、機器特有の値やMACアドレスなどを事前にWebサーバ111に登録しておき、機器の特定にこの情報を使用しても良い。
【0087】
ステップ1303で、送信元が印刷制御装置101と特定できた場合には、ステップS1304に遷移する。ステップS1304では、印刷制御装置101の画面を作成する。
【0088】
図15は、作成した印刷制御装置101の画面の一例を示し、図中、ボタン1501は、印刷制御装置101の画面をロックする/しないを選択するためのラジオボタンである。ラジオボタン1501で「ロックする」が選択された場合には、画像形成装置107の画面と連動しないモードとなる。この場合には、印刷制御装置101のWebブラウザ530は、画面のリロードを行わない設定に変更され、画像形成装置107との画面連動を行わない。これにより、印刷制御装置101の画面が変更されるのは、印刷制御装置101のブラウザ530から操作を行ったときだけとなる。一方、「ロックしない」が選択された場合には、Webブラウザ530のリロード設定を変更せず、画像形成装置107と画面連動をするモードのままとなる。この場合には、印刷制御装置101の画面が画像形成装置107により更新されてしまう可能性がある。
【0089】
ステップS1304で、印刷制御装置101の画面を作成すると、ステップS1305に遷移し、作成した画面を印刷制御装置101へリプライする。
【0090】
ステップS1306は、再び印刷制御装置101での動作となる。ステップS1306にて、印刷制御装置101がこの画面を受信すると、ステップS1307に遷移し、Webサーバ111が返信したHTMLデータを解析する。Webサーバ111は、画像形成装置107がリクエストを送信したときと同様に、印刷制御装置101の画面をdivタグ等で区切り返信するため、Webブラウザ530が表示することが可能な形式に変更し、ステップS1308へ遷移する。Webブラウザ530は、印刷制御装置101からのリクエストの場合、1画面しか作成しないため、divタグを使用した画面指定を行わなくても良い。そのため、ステップS1307は省略して、Webサーバ111が返信するデータをWebブラウザ530にそのまま表示してもかまわない。
【0091】
ステップS1308では、プロキシサーバ550は画面をWebブラウザ530に表示する。なお、Webブラウザ530上でユーザがラジオボタン1501を選択した場合、すぐにリロードするように設定を変更しても良いし、ユーザが次のリクエストを送信した時に、設定を変更しても良い。
【0092】
なお、本実施の形態においては印刷制御装置が接続された構成について説明を行うが、画像形成装置のみの構成においても、本実施の形態は適用可能である。
【0093】
また、上述した各実施の形態は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ(CPUやプロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【符号の説明】
【0094】
101 印刷制御装置
102,103,108 ネットワークインタフェースカード
104 専用伝送路インタフェースボード
105,110 信号線
106 専用伝送線
107 画像形成装置
109 専用伝送路インタフェースボード
111 Webサーバ
112 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバと、Webブラウザを備え、前記Webサーバとネットワークを介して接続された印刷制御装置と、Webブラウザを備え、前記印刷制御装置に接続された画像形成装置とからなる画像形成システムであって、
前記Webサーバは、
前記印刷制御装置からの画面更新のリクエストを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した画面更新のリクエストが、前記印刷制御装置のWebブラウザからのリクエストに基づくものか、または前記画像形成装置のWebブラウザからのリクエストに基づくものかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果に応じて、前記受信手段が受信した画面更新のリクエストに対する応答として、前記印刷制御装置のWebブラウザまたは前記画像形成装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データを、前記印刷制御装置に送信する送信手段と
を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記判定手段による判定の結果、前記受信手段が受信した画面更新のリクエストが前記画像形成装置のWebブラウザからのリクエストに基づくものである場合には、前記送信手段は、前記画像形成装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データと、前記印刷制御装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データとを1つの画面データとして前記印刷制御装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記印刷制御装置はさらに、
前記送信手段により送信された画面データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した画面データを解析し、前記印刷制御装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データと、前記画像形成装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データとを特定する解析手段と、
前記解析手段により前記印刷制御装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データと特定された画面データに応じた操作画面を当該Webブラウザに表示する表示手段と
を有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記印刷制御装置はさらに、
前記解析手段により前記画像形成装置のWebブラウザに操作画面を表示させるための画面データと特定された画面データを当該画像形成装置に送信する送信手段
を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記印刷制御装置はさらに、
前記画像形成装置のWebブラウザに表示する操作画面とは独立して、前記印刷制御装置のWebブラウザに表示する操作画面のみを更新する更新手段
を有することを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−123590(P2011−123590A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279439(P2009−279439)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】