説明

画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラム

【課題】本発明は、中間データによる印刷条件の設定の制約を抑制しつつ、処理時間を短縮して、利用性を向上させる。
【解決手段】プリンタ装置1は、ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データを、描画データに基づいて用紙に画像を印刷出力する印刷部3で印刷可能な該描画データに変換する際に、操作パネル4によって該ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する印刷部3での印刷条件が設定されると、CPU15が、指定された該印刷対象データが、設定された該印刷条件に応じて該印刷対象データを描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定し、変換不可能なデータ形式であると判定された印刷対象データを、操作パネル4で設定された印刷条件で描画処理可能なデータ形式に変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関し、詳細には、印刷対象データを設定された印刷条件に応じて描画データに変換して印刷する画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置は、近年、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されて、該ネットワーク上のコンピュータ等の情報処理装置から送られてくる印刷データを、ハードディスク等のデータ蓄積部に一旦印刷対象データとして蓄積した後、操作表示部から設定された印刷条件に基づいて、印刷部で印刷可能な描画データに変換して該印刷部で用紙やシート等の被記録媒体(以下、単に、用紙という。)に画像を記録出力する。
【0003】
また、画像形成装置は、各種記録メディアのインターフェイスを備えており、スマートメディア、DVD(Digital Video Disk)、CD−R(Compact Disc Recordable )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、コンパクトフラッシュ(CF:登録商標)、マルチメディアカード(MMC)、SDカード(Secure Digital:SD)、メモリスティック(Memory Stick:MS)及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の印刷対象データの記録されている各種記憶メディアが該インターフェイスに挿入される。画像形成装置は、インターフェイスに挿入された記録メディア内の印刷対象データを指定して、印刷条件を設定された後に、印刷開始が指示操作されると、該印刷対象データを印刷部が印刷可能な描画データに変換して該印刷部で用紙に画像を記録出力する。
【0004】
そして、このようにネットワークや記録媒体で供給される印刷対象データは、種々のデータ形式であることが多くなってきており、例えば、TIFF(Tag Image File Format)、PDF(Portable Document Format)、JPEG(Joint Picture Engineering Group)等のデータ形式であることが多い。
【0005】
ところが、設定された印刷条件とデータ形式によっては、描画データに変換することのできない組み合わせがあり、印刷対象データのデータ形式によっては、設定された印刷条件で印刷することができない事態が発生する。
【0006】
そして、従来、文書ファイルを展開可能な文書ファイル展開プログラムを起動する起動プログラムを文書ファイルの文書形式毎に記述した起動プログラムテーブルを有して、印刷対象の複数の文書ファイルの文書形式を順次取得して、該起動プログラムテーブルを参照して、取得した文書形式に対応する文書ファイル展開プログラムを順次起動し、起動した文書ファイル展開プログラムによって出力される文書ファイル名に対応する文書ファイルの印刷用中間ファイルを取得して記憶手段に一旦記憶して、該印刷用中間ファイルを出力書式に従って編集して印刷手段で印刷する技術が公開されている(特許文献1参照)。
【0007】
すなわち、この従来技術は、異なる文書形式の複数の文書ファイルを共通の印刷用中間ファイルに一旦変換して、該中間データに対して出力書式に従った編集を行って印刷している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、文書形式の異なる文書ファイルを共通の印刷用中間ファイルに変換してから出力書式に従って編集を行っているため、必ず中間ファイルに変換する必要があり、処理時間が長くかかるとともに、該中間ファイルに対して設定可能な印刷条件のみしか設定することができず、利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0009】
そこで、本発明は、中間データによる印刷条件の設定の制約を抑制して、処理時間を短縮しつつ、意図する印刷条件での印刷を行えるようにし、利用性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、複数種類のデータ形式の印刷対象データを蓄積可能なデータ保管手段の該印刷対象データを、印刷手段で印刷可能な描画データに変換する際に、印刷条件設定手段によって該データ保管手段の印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する印刷手段での印刷条件が設定されると、指定された該印刷対象データが、設定された該印刷条件に応じて該印刷対象データを描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定し、変換不可能なデータ形式であると判定された印刷対象データを、該印刷条件設定手段で設定された該印刷条件で描画処理可能なデータ形式に変換することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、中間データによる印刷条件の設定の制約を抑制して、処理時間を短縮しつつ、意図する印刷条件での印刷を行えるようにすることができ、利用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例を適用したプリンタ装置の要部ブロック構成図。
【図2】PDLによる各印刷可否と印刷条件として集約印刷が選択されたときの各印刷条件の選択可否情報の一例を示す図。
【図3】PDLによる各印刷可否と印刷条件としてバナー印刷が選択されたときの各印刷条件の選択可否情報の一例を示す図。
【図4】各変換データ形式と変換速度を示す図。
【図5】両面印刷の有無によるデータ形式変換速度の一例を示す図。
【図6】速度と画質の優先項目と各データ変換形式の設定情報の一例を示す図。
【図7】プロッタ装置のコントローラの機能ブロック構成図。
【図8】受信データの印刷・蓄積制御処理を示すフローチャート。
【図9】基本印刷制御処理を示すフローチャート。
【図10】集約印刷が選択されるときの印刷制御処理を示すフローチャート。
【図11】図10の続きの処理を示すフローチャート。
【図12】バナー印刷が選択されるときの印刷制御処理を示すフローチャート。
【図13】図12の続きの処理を示すフローチャート。
【図14】トナーセーブ印刷と変換速度優先が選択されるときの印刷制御処理を示すフローチャート。
【図15】図14の続きの処理を示すフローチャート。
【図16】図14の続きの処理を示すフローチャート。
【図17】図16の続きの処理であって、トナーセーブ印刷と他の機能の影響によって変換方法の選択を行う場合の印刷制御処理を示すフローチャート。
【図18】図16の続きの処理であって、トナーセーブ印刷と設定項目の項目値によって変換方法の選択を行う場合の印刷制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0014】
図1〜図18は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を適用したプリンタ装置1の要部ブロック構成図である。
【0015】
図1において、プリンタ装置1は、コントローラ2、印刷部3及び操作パネル4等を備えており、コントローラ2は、通信制御部11、RAM(Random Access Memory)12、NV−RAM(Non Volatile RAM)13、操作パネル制御部14、CPU(Central Processing Unit)15、ROM(Read Only Memory)16、ハードディスク(HDD)17、印刷制御部18及び媒体制御部19等を備えていて、各部は、バス20によって接続されている。
【0016】
印刷部(印刷手段)3は、所定の画像形成方式、例えば、電子写真方式、インク噴射方式等によって画像を用紙(被記録媒体)に形成出力する印刷エンジンであり、例えば、電子写真方式のエンジンの場合、用紙搬送部、感光体、感光体を中心にその周囲に配設された帯電部、光書き込み部、現像部、転写部、除電部及びクリーニング部、トナー画像の転写された用紙を加熱・加圧して定着させる定着部及び排紙部等を備えている。印刷部3は、光書き込み部が、コントローラ2から渡される描画データに基づいて変調したレーザ光を、帯電部によって一様に帯電されて所定速度で回転駆動される感光体上に照射して、感光体上に静電潜像を形成し、現像部によって感光体にトナーを付与して感光体上の静電潜像を現像してトナー画像を形成する。印刷部3は、感光体上に形成されたトナー画像を用紙搬送部から感光体と転写部との間に搬送されてきた用紙に、転写部によって転写し、トナー画像の転写の完了した感光体上の残留トナーを除電部及びクリーニング部によって清浄にして、再度、画像形成に供する。印刷部3は、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送し、定着部で、用紙上のトナー画像を用紙に定着させた後、図示しないフィニッシャに送り込んだり、または、排紙トレイに排出する。なお、以下、印刷部3は、電子写真方式のエンジンであるとして説明する。
【0017】
操作パネル(印刷条件設定手段、情報通知手段)4は、スタートキー、ストップキー、テンキー、画質設定キー等のプリンタ装置1の操作を行うのに必要な各種操作キーを備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)を備え、上記各操作キーからは、プリンタ装置1を動作させるための各種操作、特に、本発明の画像形成制御方法の印刷条件の設定操作等が行われる。操作パネル制御部14は、CPU15の制御下で、操作パネル4のディスプレイ(情報通知手段)に、操作キーから入力された命令内容やプリンタ装置1からユーザに通知する各種情報、特に、本発明の画像形成制御処理において必要な各種情報を表示して通知する。
【0018】
通信制御部11は、ネットワークNWを介してホスト装置HSに接続され、ホスト装置HSから受け取った印刷ジョブを解析して、印刷データ等のジョブ管理情報を取り出してCPU15に渡したり、印刷結果等のプリント情報を、ネットワークNWを介してホスト装置HSに送信する。
【0019】
ホスト装置HSは、通常のハードウェア構成及びソフトウェア構成のコンピュータ等が用いられ、一般的に、ハードディスク、ROM、RAM等のメモリ、CPU、ディスプレイ、キーボード、マウス等の入出力部等のハードウェアを備えていて、該ハードウェアのメモリに、ウィンドウズ(登録商標)等のOS(Operating System)上に、印刷データを含む印刷ジョブをプリンタ装置1に送って印刷要求するホスト用画像形成制御プログラムやプリンタドライバ及び文書作成ソフトウェア等のソフトウェアが搭載されている。
【0020】
ホスト装置HSは、文書作成ソフトウェア等で作成されり、他のホスト装置HS等から受信した文書データを指定してプリンタ装置1を印刷先として指定して印刷指示が行われると、プリンタドライバが印刷ジョブを生成してネットワークNWを介してプリンタ装置1に印刷ジョブを送信する。
【0021】
印刷制御部18には、印刷部3が接続されており、印刷制御部18は、通信制御部11がホスト装置HSから受信した印刷データに対してCPU15で必要な画像処理の行われた描画データを受け取って印刷部3に送って、印刷部3を制御して、該描画データに基づいた画像を印刷出力させる。
【0022】
ROM16は、プリンタ装置1の印刷部3を制御して印刷動作を行わせる基本プログラムや必要なシステムデータ及び後述する本発明の印刷対象データのデータ形式に応じた得た処理を伴う画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムと必要なデータが格納されており、CPU(描画処理手段、データ形式判定手段、データ形式変換手段、通知制御手段)15は、ROM16内のプログラムに基づいてRAM12をワークメモリとして利用しつつ、プリンタ装置1の各部を制御して、プリンタ装置1としての基本処理を実行するとともに、後述する画像形成制御処理を実行する。
【0023】
NV−RAM(変換手順記憶手段)13は、プリンタ装置1の電源がOFFの場合にも記憶内容を保持する不揮発性メモリであり、操作パネル4からのモード指示の内容、動作履歴等のプリンタ装置1の動作に関する各種情報及び後述する画像形成制御処理に必要な各種情報、例えば、印刷対象データのデータ形式毎に該データ形式を複数の他のデータ形式に変換する複数のデータ形式変換手順、印刷対象データのデータ形式に対して選択された印刷条件の選択可否情報(図2、図3参照)、各データ形式から他のデータ形式へのデータ変換における変換速度情報(図4参照)、印刷条件として両面印刷の選択有無によるデータ変換速度情報(図5参照)及び優先項目として速度と画質のいずれが設定されているかによる画像変換可否情報(図6参照)等を記憶する。
【0024】
すなわち、NV−RAM13は、図2に示すように、印刷対象データのデータ形式がPDL(Page Description Language)である場合に、各印刷条件(例えば、両面印刷、集約印刷、トナーセーブ印刷、バナー印刷)が可能であるか否かの印刷可否情報と印刷条件として集約印刷が選択されたときの各印刷条件(PDF、JPEG、TIFF)の選択可否情報を記憶し、また、図3に示すように、印刷対象データのデータ形式がPDL(Page Description Language)である場合に、各印刷条件(例えば、両面印刷、集約印刷、トナーセーブ印刷、バナー印刷)が可能であるか否かの印刷可否情報と印刷条件としてバナー印刷が選択されたときの各印刷条件(PDF、JPEG、TIFF)の選択可否情報を記憶する。さらに、NV−RAM13は、図4に示すように、各データ形式から他のデータ形式へのデータ変換における変換速度情報を記憶し、図5に示すように、両面印刷を行うか否かによるデータ形式の変換(TIFF→PDF、TIFF→JPEG)における変換速度(遅い、速い)情報を記憶する。また、NV−RAM13は、図6に示すように、速度優先と画質優先の優先項目の設定と各データ形式の変換形式(TIFF→PDF、TIFF→JPEG)の設定情報を記憶する。
【0025】
操作パネル制御部14には、上記操作パネル4が接続されており、操作パネル4での操作の監視を行って操作内容のCPU15への通知、CPU15から送られてきた表示データの操作パネル4のディスプレイへの表示、操作パネル4に設けられているLED(Light Emitting Diode)の点灯、消灯及び点滅等を制御する。操作パネル制御部14は、後述するように、操作パネル4で印刷条件の設定操作が行われると、設定操作された該印刷条件情報を取得してCPU15に渡す。
【0026】
ハードディスク(データ保管手段)17は、大容量のデータ記憶媒体であり、CPU15の制御下で、大容量のデータ、特に、印刷データ(印刷対象データ)を印刷ジョブ毎に記憶し、また、必要なプログラムやその他のデータ等を記憶する。なお、上記図2から図6に示した各情報は、NV−RAM13に格納する場合に限るものではなく、ハードディスク17等に格納してもよい。
【0027】
媒体制御部19には、印刷対象データの記録されている各種記憶メディア30が着脱可能に装着され、記憶メディア(データ保管手段)30は、スマートメディア、DVD、CD−R、CD−RW、コンパクトフラッシュ、マルチメディアカード、SDカード、メモリスティック及びUSBメモリ等が用いられる。
【0028】
そして、プリンタ装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでROM16やハードディスク17等に導入することで、後述する印刷対象データのデータ形式と印刷条件に基づいて印刷対象データのデータ処理を適切に行って印刷処理する画像形成制御方法を実行する画像形成制御装置として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0029】
プリンタ装置1は、この画像形成制御プログラムが導入されることで、図7に示すような機能ブロックが構築される。すなわち、プリンタ装置1のコントローラ2は、画像形成制御プログラムが導入されることにより、通信制御機能部21、ファイル管理機能部22、印刷条件設定機能部23、操作パネル制御機能部24、設定項目管理機能部25、印刷条件判断機能部26、入力データ変換機能部27、描画処理機能部28及び印刷制御機能部29等が構築される。
【0030】
通信制御機能部21は、通信I/F5を介してネットワークNWに接続され、ホスト装置HSから通信I/F5を介して受け取った印刷ジョブを解析して、印刷データ等のジョブ管理情報を取り出してファイル管理機能部22及び描画処理機能部28に渡し、また、印刷結果等のプリント情報をネットワークNWを介してホスト装置HSに送信する。
【0031】
ファイル管理機能部22は、ハードディスク17及び記憶メディア30に接続され、ハードディスク17及び記憶メディア30に記憶されている印刷対象データ(印刷対象ファイル)の読み出し等の管理及び受信して通信制御機能部21から渡された印刷対象データのハードディスク17または記憶メディア30への記憶等のファイル管理を行う。また、操作パネル制御機能部24は、操作パネル4での操作信号に応じてハードディスク17及び記憶メディア30の印刷対象データ及び該印刷対象データのデータ形式等の各種情報をファイル管理機能部23に渡し、また、印刷条件設定機能部23に渡す。
【0032】
印刷条件設定機能部23は、ファイル管理機能部22から受け取った印刷対象データやデータ形式等の情報、操作パネル制御機能部24からの印刷設定条件情報、設定項目管理機能部25から渡される印刷設定条件項目及び印刷条件判断機能部26からの印刷条件判断結果に基づいて、印刷対象データに対する印刷条件を設定して印刷対象データ及び印刷条件を入力データ変換機能部27へ、または、該入力データ変換機能部27を迂回して描画処理機能部28に渡す。
【0033】
操作パネル制御機能部24は、操作パネル4とのデータの入出力を行い、現在のプリンタ装置1の状態を操作パネル4のディスプレイに表示させ、また、操作パネル4の操作キーの入力操作内容を取得して、ファイル管理機能部22、印刷条件設定機能部23及び設定項目管理機能部25に伝える。特に、操作パネル制御機能部24は、設定項目管理機能部25からの印刷設定可否情報を受け取って操作パネル4のディスプレイに表示させる。
【0034】
設定項目管理機能部25は、印刷条件設定機能部23から渡される印刷対象データのデータ形式及び操作パネル設定機能部24から渡される操作パネル4で設定操作された印刷条件等に基づいて、NV−RAM13の選択可否情報(図2、図3参照)、変換速度情報(図4参照)、データ変換速度情報(図5参照)及び画像変換可否情報(図6参照)を参照して、該データ形式の印刷データに対して設定可能な印刷条件を管理し、操作パネル制御機能部24に渡して、操作パネル4のディスプレイに表示させたり、印刷条件設定機能部23に渡す。
【0035】
印刷条件判断機能部26は、印刷条件設定機能部23から渡される印刷対象データのデータ形式、印刷条件等に基づいて印刷条件の適否を判定する。
【0036】
印刷条件設定機能部23は、印刷対象データに対して設定可能な印刷条件の設定を完了すると、該印刷対象データに対して、該印刷条件に応じた描画データを生成するためには、印刷対象データを現在のデータ形式から他のデータ形式に変換する必要があるか否か判断して、他のデータ形式への変換が必要であると、印刷対象データと変換先のデータ形式を指示する変換指示情報を入力データ変換機能部27に出力し、他のデータ形式への変換が不要であると、印刷対象データを、入力データ変換機能部27を迂回させて、描画処理機能部28に出力する。上記印刷条件設定機能部23、設定項目管理機能部25及び印刷条件判断機能部26は、全体として、データ形式判定手段として機能し、印刷条件設定機能部23は、通知制御手段として機能している。
【0037】
入力データ変換機能部(データ形式変換手段)27は、印刷条件設定機能部23から渡される印刷対象データに対して、該印刷対象データのデータ形式を、印刷条件設定機能部23から指示されたデータ形式に変換して描画処理機能部28に渡す。
【0038】
描画処理機能部(描画処理手段)28は、印刷条件設定機能部23から渡される印刷対象データまたは入力データ変換機能b27から渡される印刷対象データを、通信制御機能部21から渡される印刷設定に基づいて、印刷部3で印刷可能な描画データに印刷条件に合わせて変換して印刷制御機能部29に渡す。
【0039】
印刷制御機能部29は、描画処理機能部28から渡される描画データと印刷設定に基づいて印刷部3を制御して、印刷部3に用紙Pに画像を記録出力させる。
【0040】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例のプリンタ装置1は、ハードディスク17または記憶メディア30に記憶されている印刷対象データのデータ形式の変換処理を、印刷条件によって必要な場合にのみ、実行して印刷する。
【0041】
まず、ネットワークNW上のホスト装置HSからデータを受信した場合の印刷・蓄積制御処理について、図8に基づいて説明する。
【0042】
プリンタ装置1は、図8に示すように、通信制御機能部21が通信I/F5を介してホスト装置HSからデータを受信すると(ステップS101)、通信制御機能部21が、該データを解析して、印刷可能なデータであるかチェックし(ステップS102)、該データが印刷可能なデータでないとき、すなわち、印刷ジョブでないときには、該データに適した処理を行うために印刷・蓄積処理を終了する。
【0043】
ステップS102で、受信したデータが印刷可能なデータ、すなわち、印刷ジョブであると、通信機能部21は、該印刷ジョブを解析して、該印刷ジョブがハードディスク17または記憶メディア30に一旦蓄積した後に該印刷ジョブの印刷対象データに基づいて印刷する蓄積印刷であるか否かチェックし(ステップS103)、蓄積印刷でないときには、該印刷ジョブの印刷対象データと印刷設定を描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が、印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS104)。
【0044】
印刷制御機能部29は、描画処理機能部28から受け取った描画データと印刷設定に基づいて印刷部3を制御して、該描画データに対応する画像を用紙に印刷出力させて受信データの印刷・蓄積制御処理を終了する(ステップS105)。
【0045】
ステップS103で、蓄積印刷であるときには、通信制御機能部21は、受信したデータ、すなわち、印刷対象データをファイル管理機能部22に渡し、ファイル管理機能部22は、該印刷対象データに対して操作表示部4で印刷指示があったかをチェックし(ステップS106)、印刷指示があると、該印刷ジョブの印刷対象データと操作表示部4で設定された印刷条件を、描画処理機能部28に渡して、または、入力データ変換機能部27に渡して入力データ変換機能部27でデータ形式を変換した後に描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が、印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS104)。
【0046】
ステップS106で、印刷指示がないときには、ファイル管理機能部22は、受信した印刷対象データをハードディスク17または記憶メディア30に蓄積して、印刷/蓄積制御処理を終了する(ステップS107)。
【0047】
次に、ハードディスク17または記憶メディア30に蓄積されているデータの基本印刷制御処理について、図9に基づいて説明する。
【0048】
ファイル管理機能部22は、図9に示すように、操作表示部4でキー操作されて操作パネル制御機能部24から記憶媒体であるハードディスク17または記憶メディア30のファイル取得操作が行われると、ハードディスク17または記憶メディア30に蓄積されているファイルのファイル情報を読み出して(ステップS201)、該ファイル情報から印刷可能なファイルがあるかチェックする(ステップS202)。すなわち、ハードディスク17や記憶メディア30には、印刷可能なファイルと印刷不可能なファイルが蓄積されており、すべてのファイルが印刷不可能なファイルであるかチェックする。
【0049】
ステップS202で、印刷可能なファイルが存在しないときには、ファイル管理機能部22は、該印刷不可能なファイルに適した処理を行うために、データ印刷制御処理を終了する。
【0050】
ステップS202で、印刷可能なファイルがあるときには、ファイル管理機能部22は、操作パネル4で選択操作されたファイル選択情報を操作パネル制御機能部24から取得して、該ファイル選択情報に対応するファイルである印刷対象データを印刷条件設定機能部23に渡し(ステップS203)、印刷条件設定機能部23が、操作パネル4で設定入力された印刷条件を操作パネル制御機能部24から取得する(ステップS204)。
【0051】
印刷条件設定機能部23は、操作パネル4で印刷開始操作が行われたことを操作パネル制御機能部24から取得すると(ステップS205)、設定項目管理機能部25及び印刷条件判断機能部26に、指定されたファイルである印刷対象データのデータ形式と設定された印刷条件に基づいてデータ形式を変換する必要があるか、すなわち、ファイル変換する必要があるかチェックさせる(ステップS206)。
【0052】
ステップS206で、ファイル変換の必要がないときには、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データ(印刷対象のファイル)を描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行う(ステップS207)。
【0053】
また、ステップS206で、ファイル変換の必要があるときには、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データ(印刷対象のファイル)を入力データ変換機能部27に渡して、入力データ変換機能部27が、該印刷対象データのデータ形式を、該印刷条件で該印刷対象データを描画データに変換可能なデータ形式に変換し(ステップS208)、データ形式変換後の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が、該対象データを描画データに変換する描画処理を行う(ステップS207)。
【0054】
描画処理機能部28は、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡し、印刷制御機能部29が、印刷部3を制御して、該描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS209)。
【0055】
そして、プリンタ装置1は、操作パネル4の操作によって、印刷条件として、種々の印刷条件が設定されるが、代表的な印刷条件として、以下、集約印刷が選択されたとき(図10及び図11)、バナー印刷が選択されたとき(図12及び図13)、トナーセーブ印刷と変換速度優先が選択されたとき(図14及び図15)、トナーセーブ印刷と他の機能による影響を考慮したとき(図16及び図17)及びトナーセーブ印刷と設定項目の設定値を考慮したとき(図18)のそれぞれについて、以下、説明する。
【0056】
まず、操作パネル4で印刷条件として、集約印刷が選択されるときの印刷制御処理について、図10及び図11に基づいて説明する。プリンタ装置1は、図10に示すように、操作表示部4で、ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データの印刷であるメディアプリント開始が指示操作されると(ステップS301)、ファイル管理機能部22は、利用可能なメディア情報を取得し(ステップS302)、記憶メディア30として、SDカードが選択されると(ステップS303)、SDカード内のファイル情報を取得して(ステップS304)、操作パネル制御機能部24を介して操作表示部4のディスプレイにファイル選択画面を表示する(ステップS305)。
【0057】
操作表示部4で、該ファイル選択画面の表示に基づいて、例えば、複数のファイル(印刷対象データ)が選択操作されると(ステップS306)、該選択情報が操作パネル制御機能部24からファイル管理機能部22に通知され、ファイル管理機能部22が、選択されたファイルの種類をSDカードから取得してRAM12等に保存させる(ステップS307)。次いで、操作パネル制御機能部24は、操作パネル4で印刷条件設定開始を指示する操作情報が入力されると(ステップS308)、操作パネル4のディスプレイに、印刷条件設定画面を表示し(ステップS309)、操作パネル4で、「集約印刷をする」が設定操作されると(ステップS310)、印刷条件設定機能部23が、設定項目管理機能部25に、選択された印刷対象データ(ファイル)のデータ形式に基づいて、NV−RAM13の選択可否情報(図2、図3参照)を参照させて他の印刷条件のうち、両面印刷の実行の可否を、集約印刷が選択されたときの各印刷条件の選択可否情報(図2参照)から判定する(ステップS311)。
【0058】
いま、図2に示すように、集約印刷が選択されているときには、両面印刷がいずれのファイル種類(データ形式)であっても印刷が可能であるので、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイに両面印刷が選択可能である旨を表示させ(ステップS312)、次に、印刷条件設定機能部23は、NV−RAM13の選択可否情報からバナー印刷の実行可否をNV−RAM13の選択可否情報(図2参照)から判定する(ステップS313)。
【0059】
いま、図2に示すように、集約印刷が選択されているときには、バナー印刷がPDF、JPEGのデータ形式において印刷不可であり、TIFFのデータ形式の場合のみ印刷可能であるため、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイにバナー印刷が選択不可能である旨を表示させ(ステップS314)、図11に示すように、最終的な印刷条件設定画面を操作パネル4のディスプレイに表示させる(ステップS315)。
【0060】
次に、操作パネル4で、印刷条件設定画面において、印刷条件設定終了が指示操作されると(ステップS316)、印刷条件設定機能部23は、設定された印刷条件をRAM12等に保存し(ステップS317)、操作パネル4で印刷開始の指示操作があると(ステップS318)、集約印刷の変換情報をNV−RAM13から取得して(ステップS319)、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なPDFであるかチェックする(ステップS320)。
【0061】
ステップS320において、印刷対象データのデータ形式が描画処理可能なPDFであると、印刷条件設定機能部23は、入力データであるPDF形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS321)。
【0062】
ステップS320において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がPDFでないときには、入力データである印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該PDF形式でない印刷対象データをPDF形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS322)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でPDFに変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS321)。
【0063】
印刷制御機能部29は、印刷部3を制御して、描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS323)。
【0064】
印刷条件設定機能部23は、1ファイルの印刷が完了すると、印刷指定された全ての入力データである印刷対象データ(全ファイル)の印刷が完了したかチェックし(ステップS324)、全ての印刷対象データの印刷が完了していないときには、次の印刷対象データの印刷開始をセットして(ステップS325)、ステップS320に戻って、上記同様に処理する(ステップS320〜S325)。
【0065】
ステップS324で、全ての印刷対象データに対して印刷処理を完了すると、プリンタ装置1は、集約印刷が選択されたときの印刷制御処理を終了する。
【0066】
次に、操作パネル4で印刷条件として、バナー印刷が選択されたときの印刷制御処理について、図12及び図13に基づいて説明する。なお、図12及び図13において、上記図10及び図11と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化または省略する。
【0067】
プリンタ装置1は、図12に示すように、操作表示部4で、ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データの印刷であるメディアプリント開始が指示操作されると(ステップS301)、ファイル管理機能部22は、利用可能なメディア情報を取得し(ステップS302)、記憶メディア30として、SDカードが選択されると(ステップS303)、SDカード内のファイル情報を取得して(ステップS304)、操作パネル制御機能部24を介して操作表示部4のディスプレイにファイル選択画面を表示する(ステップS305)。
【0068】
操作表示部4で、該ファイル選択画面の表示に基づいて複数のファイルが選択操作されると(ステップS306)、該選択情報が操作パネル制御機能部24からファイル管理機能部22に通知され、ファイル管理機能部22が、選択されたファイルの種類をSDカードから取得してRAM12等に保存させる(ステップS307)。次いで、操作パネル制御機能部24は、操作パネル4で印刷条件設定開始を指示する操作情報が入力されると(ステップS308)、操作パネル4のディスプレイに、印刷条件設定画面を表示する(ステップS309)。
【0069】
印刷条件設定機能部23は、印刷条件設定画面に基づいて、操作パネル4で、「バナー印刷をする」が設定操作されると(ステップS401)、設定項目管理機能部25に、選択された印刷対象データ(ファイル)のデータ形式に基づいて、NV−RAM13の選択可否情報(図2、図3参照)を参照させて他の印刷条件のうち、両面印刷の実行の可否を、バナー印刷が選択されているときの各印刷条件の選択可否情報(図3参照)から判定する(ステップS402)。いま、図3に示すように、バナー印刷が選択されているときには、両面印刷がいずれのファイル種類(データ形式)であっても印刷が可能であるので、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイに両面印刷が選択可能である旨を表示させ(ステップS403)、次に、印刷条件設定機能部23は、NV−RAM13の選択可否情報から集約印刷の実行可否をNV−RAM13の選択可否情報(図3参照)から判定する(ステップS404)。
【0070】
いま、図3に示すように、バナー印刷が選択されているときには、集約印刷がJPEG、TIFFのデータ形式において印刷不可であり、PDFのデータ形式の場合のみ印刷可能であるため、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイに集約印刷が選択不可能である旨を表示させ(ステップS405)、図13に示すように、最終的な印刷条件設定画面を操作パネル4のディスプレイに表示させる(ステップS315)。
【0071】
次に、操作パネル4で、印刷条件設定画面において、印刷条件設定終了が指示操作されると(ステップS316)、印刷条件設定機能部23は、設定された印刷条件をRAM12等に保存し(ステップS317)、操作パネル4で印刷開始の指示操作があると(ステップS318)、集約印刷の変換情報をNV−RAM13から取得して(ステップS319)、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なTIFFであるかチェックする(ステップS406)。
【0072】
ステップS406において、印刷対象データのデータ形式が描画処理可能なTIFFであると、印刷条件設定機能部23は、入力データであるTIFF形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS407)。
【0073】
ステップS406において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がTIFFでないときには、入力データである印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該TIFF形式でない印刷対象データをTIFF形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS408)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でTIFFに変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS407)。
【0074】
印刷制御機能部29は、印刷部3を制御して、描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS323)。
【0075】
印刷条件設定機能部23は、1ファイルの印刷が完了すると、印刷指定された全ての入力データである印刷対象データの印刷が完了したかチェックし(ステップS324)、全ての印刷対象データの印刷が完了していないときには、次の印刷対象データの印刷開始をセットして(ステップS325)、ステップS406に戻って、上記同様に処理する(ステップS406〜S408、S323〜S325)。
【0076】
ステップS324で、全ての印刷対象データに対して印刷処理を完了すると、プリンタ装置1は、バナー印刷が選択されたときの印刷制御処理を終了する。
【0077】
次に、トナーセーブ印刷と変換速度優先が選択されたときの印刷制御処理について、図14及び図15に基づいて説明する。なお、図14及び図15において、上記図10及び図11と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化または省略する。
【0078】
プリンタ装置1は、図14に示すように、操作表示部4で、ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データの印刷であるメディアプリント開始が指示操作されると(ステップS301)、ファイル管理機能部22は、利用可能なメディア情報を取得し(ステップS302)、記憶メディア30として、SDカードが選択されると(ステップS303)、SDカード内のファイル情報を取得して(ステップS304)、操作パネル制御機能部24を介して操作表示部4のディスプレイにファイル選択画面を表示する(ステップS305)。
【0079】
操作表示部4で、該ファイル選択画面の表示に基づいて複数のファイルが選択操作されると(ステップS306)、該選択情報が操作パネル制御機能部24からファイル管理機能部22に通知され、ファイル管理機能部22が、選択されたファイルの種類をSDカードから取得してRAM12等に保存させる(ステップS307)。次いで、操作パネル制御機能部24は、操作パネル4で印刷条件設定開始を指示する操作情報が入力されると(ステップS308)、操作パネル4のディスプレイに、印刷条件設定画面を表示する(ステップS309)。
【0080】
印刷条件設定機能部23は、印刷条件設定画面に基づいて、操作パネル4で、「集約印刷をする」が設定操作されると(ステップS310)、設定項目管理機能部25に、選択された印刷対象データ(ファイル)のデータ形式に基づいて、NV−RAM13の選択可否情報(図2、図3参照)を参照させて他の印刷条件のうち、両面印刷の実行の可否を、集約印刷が選択されているときの各印刷条件の選択可否情報(図2参照)から判定する(ステップS311)。いま、図2に示したように、集約印刷が選択されているときには、両面印刷がいずれのファイル種類(データ形式)であっても印刷が可能であるので、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイに両面印刷が選択可能である旨を表示させ(ステップS312)、次に、印刷条件設定機能部23は、NV−RAM13の選択可否情報からトナーセーブ印刷の実行可否をNV−RAM13の選択可否情報(図2参照)から判定する(ステップS501)。
【0081】
いま、図2に示したように、集約印刷が選択されているときには、トナーセーブ印刷がPDF、JPEGのデータ形式において印刷可能であり、TIFFのデータ形式の場合において印刷不可であるため、印刷条件設定機能部23は、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイにトナーセーブ印刷が選択可能である旨を表示させ(ステップS502)、図15に示すように、印刷条件設定画面を操作パネル4のディスプレイに表示させる(ステップS503)。
【0082】
次に、操作パネル4で、印刷条件設定画面において、「トナーセーブ印刷をする」が設定操作され(ステップS504)、次いで、印刷条件設定終了が指示操作されると(ステップS316)、印刷条件設定機能部23は、設定された印刷条件をRAM12等に保存し(ステップS317)、操作パネル4で印刷開始の指示操作があると(ステップS318)、トナーセーブ印刷の変換情報をNV−RAM13から取得して(ステップS505)、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なTIFF以外であるかチェックする(ステップS506)。
【0083】
ステップS506において、印刷対象データのデータ形式が描画処理可能なTIFF以外であると、印刷条件設定機能部23は、入力データであるTIFF以外の形式(PDF形式またはJPEG形式)の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS507)。
【0084】
ステップS506において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がTIFF以外でないときには、入力データである印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該TIFF形式の印刷対象データをJPEG形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS508)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でPDF形式またはJPEG形式に変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS507)。
【0085】
印刷制御機能部29は、印刷部3を制御して、描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS323)。
【0086】
印刷条件設定機能部23は、1ファイルの印刷が完了すると、印刷指定された全ての入力データである印刷対象データの印刷が完了したかチェックし(ステップS324)、全ての印刷対象データの印刷が完了していないときには、次の印刷対象データの印刷開始をセットして(ステップS325)、ステップS506に戻って、上記同様に処理する(ステップS506〜S508、S323〜S325)。
【0087】
ステップS324で、全ての印刷対象データに対して印刷処理を完了すると、プリンタ装置1は、バナー印刷が選択されたときの印刷制御処理を終了する。
【0088】
そして、トナーセーブ印刷と他の機能による影響を考慮して変換方法を決定する場合の印刷制御処理について、図16及び図17に基づいて説明する。なお、図16は、図14の続きの処理フローを示しており、図16及び図17において、上記図10と図11及び図14と図15と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化または省略する。
【0089】
プリンタ装置1は、トナーセーブ印刷を選択する場合、図14に示したように、集約印刷をすることが選択されて、印刷条件設定機能部23が、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイにトナーセーブ印刷の選択が可能である旨を表示させると、図16に示すように、印刷条件設定画面を操作パネル4のディスプレイに表示させ(ステップS503)、操作パネル4で、該印刷条件設定画面において、「トナーセーブ印刷をする」が設定操作されて(ステップS504)、次いで、印刷条件設定終了が指示操作されると(ステップS316)、設定された印刷条件をRAM12等に保存する(ステップS317)。
【0090】
印刷条件設定機能部23は、操作パネル4で印刷開始の指示操作があると(ステップS318)、図17に示すように、NV−RAM13から図4に示したようにトナーセーブ印刷の変換情報を取得して(ステップS505)、「両面印刷をする」が選択されているかチェックする(ステップS601)。
【0091】
ステップS601で、「両面印刷をする」が選択されていると、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なJPEG形式であるかチェックし(ステップS602)、JPEG形式の場合には、入力データであるJPEG形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS603)。
【0092】
ステップS602において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がJPEG形式でないときには、入力データである印刷対象データが描画処理機能部28で描画処理可能なPDF形式であるかチェックし(ステップS604)、PDF形式の場合には、入力データであるPDF形式印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS605)。
【0093】
ステップS604において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がPDF形式でないときには、該印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該印刷対象データをPDF形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS606)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でPDF形式に変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS605)。
【0094】
ステップS601で、「両面印刷をする」が選択されていないときには、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なPDF形式であるかチェックし(ステップS607)、PDF形式の場合には、入力データであるPDF形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS608)。
【0095】
ステップS607において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がPDF形式でないときには、入力データである印刷対象データが描画処理機能部28で描画処理可能なJPEG形式であるかチェックし(ステップS604)、JPEG形式の場合には、入力データであるJPEG形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS610)。
【0096】
ステップS609において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がJPEG形式でないときには、該印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該印刷対象データをJPEG形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS611)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でJPEG形式に変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS610)。
【0097】
印刷制御機能部29は、印刷部3を制御して、描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS323)。
【0098】
印刷条件設定機能部23は、1ファイルの印刷が完了すると、印刷指定された全ての入力データである印刷対象データの印刷が完了したかチェックし(ステップS324)、全ての印刷対象データの印刷が完了していないときには、次の印刷対象データの印刷開始をセットして(ステップS325)、ステップS601に戻って、上記同様に処理する(ステップS601〜S611、S323〜S325)。
【0099】
ステップS324で、全ての印刷対象データに対して印刷処理を完了すると、プリンタ装置1は、バナー印刷が選択されたときの印刷制御処理を終了する。
【0100】
さらに、トナーセーブ印刷と設定項目の設定値によって変換方法を決定する場合の印刷制御処理について、図18に基づいて説明する。なお、図18は、図14の続きの処理を図16のように行った後の処理フローを示しており、図18において、上記図10及び図11と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化または省略する。
【0101】
プリンタ装置1は、トナーセーブ印刷を選択する場合、図14に示したように、集約印刷をすることが選択されて、印刷条件設定機能部23が、操作パネル制御機能部24を介して操作パネル4のディスプレイにトナーセーブ印刷の選択が可能である旨を表示させると、図16に示すように、印刷条件設定画面を操作パネル4のディスプレイに表示させ(ステップS503)、操作パネル4で、該印刷条件設定画面において、「トナーセーブ印刷をする」が設定操作されて(ステップS504)、次いで、印刷条件設定終了が指示操作されると(ステップS316)、設定された印刷条件をRAM12等に保存する(ステップS317)。
【0102】
印刷条件設定機能部23は、操作パネル4で印刷開始の指示操作があると(ステップS318)、図18に示すように、NV−RAM13から、図5に示した変換方法の設定情報と変換情報を取得して(ステップS701)、画質優先であるかチェックする(ステップS702)。
【0103】
ステップS702で、画質優先であると、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なJPEG形式であるかチェックし(ステップS703)、JPEG形式の場合には、入力データであるJPEG形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS704)。
【0104】
ステップS703において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がJPEG形式でないときには、入力データである印刷対象データが描画処理機能部28で描画処理可能なPDF形式であるかチェックし(ステップS705)、PDF形式の場合には、入力データであるPDF形式印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS706)。
【0105】
ステップS705において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がPDF形式でないときには、該印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該印刷対象データをPDF形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS707)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でPDF形式に変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS706)。
【0106】
ステップS702で、画質優先でないときには、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式が描画処理機能部28で描画処理可能なPDF形式であるかチェックし(ステップS708)、PDF形式の場合には、入力データであるPDF形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS709)。
【0107】
ステップS708において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がPDF形式でないときには、入力データである印刷対象データが描画処理機能部28で描画処理可能なJPEG形式であるかチェックし(ステップS710)、JPEG形式の場合には、入力データであるJPEG形式の印刷対象データを描画処理機能部28に渡して、描画処理機能部28が該印刷対象データを描画データに変換する描画処理を行って、変換した描画データを印刷制御機能部29に渡す(ステップS711)。
【0108】
ステップS710において、印刷条件設定機能部23は、印刷対象データのデータ形式がJPEG形式でないときには、該印刷対象データを入力データ変換機能部27に渡し、入力データ変換機能部27が、該印刷対象データをJPEG形式の印刷対象データに変換して描画処理機能部28に渡す(ステップS712)。描画処理機能部28は、入力データ変換機能部27でJPEG形式に変換された印刷対象データを描画データに変換して印刷制御機能部29に渡す(ステップS711)。
【0109】
印刷制御機能部29は、印刷部3を制御して、描画データに基づいて画像を用紙に印刷出力させる(ステップS323)。
【0110】
印刷条件設定機能部23は、1ファイルの印刷が完了すると、印刷指定された全ての入力データである印刷対象データの印刷が完了したかチェックし(ステップS324)、全ての印刷対象データの印刷が完了していないときには、次の印刷対象データの印刷開始をセットして(ステップS325)、ステップS702に戻って、上記同様に処理する(ステップS702〜S712、S323〜S325)。
【0111】
ステップS324で、全ての印刷対象データに対して印刷処理を完了すると、プリンタ装置1は、バナー印刷が選択されたときの印刷制御処理を終了する
このように、本実施例のプリンタ装置1は、複数種類のデータ形式の印刷対象データを蓄積可能なハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データを、描画データに基づいて用紙(記録媒体)に画像を印刷出力する印刷部(印刷手段)3で印刷可能な該描画データに変換する際に、操作パネル(印刷条件設定手段)4によって該ハードディスク17または記憶メディア30の印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する印刷部3での印刷条件が設定されると、印刷条件設定機能部23が、指定された該印刷対象データが、設定された該印刷条件に応じて描画処理機能部28によって該印刷対象データを描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定し、変換不可能なデータ形式であると判定された印刷対象データを、入力データ変換機能部(データ形式変換手段)27によって、操作パネル4で設定された印刷条件で描画処理可能なデータ形式に変換させる。
【0112】
したがって、従来のように全ての印刷対象データを共通の中間データに変換することなく、描画データに変換することのできないデータ形式の印刷対象データに対してのみ、そのデータ形式を変換することができる。その結果、中間データによる印刷条件の設定の制約を抑制して、処理時間を短縮しつつ、意図する印刷条件での印刷を行えるようにすることができ、利用性を向上させることができる。
【0113】
また、本実施例のプリンタ装置1は、印刷条件設定機能部(通知制御手段)23が、操作パネル4で設定された印刷対象データのデータ形式において、該操作パネル4で設定された印刷条件での描画データへの変換可否判定に基づいて、該印刷対象データに対する他の印刷条件の選択可否を判定して該選択可否情報を、操作パネル4のディスプレイ(情報通知手段)から通知させている。
【0114】
したがって、ユーザの利用形態に応じて必要な印刷条件を適切に選択して、意図する状態で印刷出力させることができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0115】
さらに、本実施例のプリンタ装置1は、印刷条件設定機能部23が、上記選択可否情報として、印刷対象データを描画データへ変換可能な印刷条件のみを操作パネル4のディスプレイに表示する等によって通知している。
【0116】
したがって、速やかに処理できる印刷条件の設定を速やかにかつ簡単に行えるようにすることができ、利用性を向上させることができる。
【0117】
また、本実施例のプリンタ装置1は、印刷条件設定機能部23が、データ形式毎に該データ形式を複数の他のデータ形式に変換する複数のデータ形式変換手順をNV−RAM(変換手順記憶手段)13に記憶し、印刷対象データのデータ形式及び印刷条件等の変換条件に基づいて複数の該データ形式変換手順のうち1つを選択して、入力データ変換機能部27に該印刷対象データのデータ形式を変換させている。
【0118】
したがって、印刷対象データのデータ形式を、速やかにかつ適切に変換することができ、処理速度を向上させて利用性を向上させることができる。
【0119】
さらに、本実施例のプリンタ装置1は、データ保管手段として、SDカード、USBメモリ等の着脱可能な可搬性の不揮発性記憶手段を用いている。
【0120】
したがって、コンピュータや複合装置等の他の装置で作成、取得、編集等された印刷対象データが、描画データに変換することのできないデータ形式の印刷対象データであるときのみ、そのデータ形式を変換して印刷することができ、中間データによる印刷条件の設定の制約を抑制することができるとともに、処理時間を短縮して、利用性を向上させることができる。
【0121】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0122】
1 プリンタ装置
2 コントローラ
3 印刷部
4 操作パネル
5 通信I/F
11 通信制御部
12 RAM
13 NV−RAM
14 操作パネル制御部
15 CPU
16 ROM
17 ハードディスク
18 印刷制御部
19 媒体制御部
20 バス
21 通信制御機能部
22 ファイル管理機能部
23 印刷条件設定機能部
24 操作パネル制御機能部
25 設定項目管理機能部
26 印刷条件判断機能部
27 入力データ変換機能部
28 描画処理機能部
29 印刷制御機能部
30 記憶メディア
【先行技術文献】
【特許文献】
【0123】
【特許文献1】特開2005−258669号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のデータ形式の印刷対象データを蓄積可能なデータ保管手段と、
描画データに基づいて記録媒体に画像を印刷出力する印刷手段と、
前記データ保管手段の前記印刷対象データを前記印刷手段で印刷可能な描画データに変換する描画処理手段と、
前記データ保管手段の前記印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する前記印刷手段での印刷条件を設定する印刷条件設定手段と、
前記印刷条件設定手段で指定された前記印刷対象データのデータ形式が、設定された前記印刷条件に応じて前記描画処理手段が該印刷対象データを前記描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定するデータ形式判定手段と、
前記データ形式判定手段が変換不可能なデータ形式であると判定した前記印刷対象データを前記印刷条件設定手段で設定された前記印刷条件で前記描画処理手段が描画処理可能なデータ形式に変換するデータ形式変換手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
所定の情報通知手段と、
前記印刷条件設定手段で指定された前記印刷対象データの前記データ形式において、該印刷条件設定手段で設定された前記印刷条件での前記描画データへの前記データ形式判定手段による変換可否判定に基づいて、該印刷対象データに対する他の印刷条件の選択可否を判定して該選択可否情報を前記情報通知手段から通知させる通知制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記通知制御手段は、
前記選択可否情報として、前記印刷対象データを前記描画データへ変換可能な印刷条件のみを前記情報通知手段から通知させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記データ形式判定手段は、
前記データ形式毎に該データ形式を複数の他のデータ形式に変換する複数のデータ形式変換手順を変換手順記憶手段に記憶し、前記印刷対象データのデータ形式及び前記印刷条件等の変換条件に基づいて複数の該データ形式変換手順のうち1つを選択して、前記データ形式変換手段に該印刷対象データのデータ形式を変換させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記データ保管手段は、
着脱可能な可搬性の不揮発性記憶手段であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
描画データに基づいて記録媒体に画像を印刷出力する印刷処理ステップと、
複数種類のデータ形式の印刷対象データを蓄積可能なデータ保管手段の該印刷対象データを前記印刷処理ステップで印刷可能な描画データに変換する描画処理ステップと、
印刷条件設定手段によって前記データ保管手段の前記印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する前記印刷手段での印刷条件が設定されると、指定された該印刷対象データが、設定された該印刷条件に応じて前記描画処理ステップで該印刷対象データを前記描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定するデータ形式判定処理ステップと、
前記データ形式判定処理ステップで変換不可能なデータ形式であると判定された前記印刷対象データを前記印刷条件設定手段で設定された前記印刷条件で前記描画処理ステップで描画処理可能なデータ形式に変換するデータ形式変換処理ステップと、
を有することを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
描画データに基づいて記録媒体に画像を印刷出力する印刷処理と、
複数種類のデータ形式の印刷対象データを蓄積可能なデータ保管手段の該印刷対象データを前記印刷処理で印刷可能な描画データに変換する描画処理と、
印刷条件設定手段によって前記データ保管手段の前記印刷対象データを指定して該印刷対象データに対する前記印刷手段での印刷条件が設定されると、指定された該印刷対象データが、設定された該印刷条件に応じて前記描画処理で該印刷対象データを前記描画データに変換可能なデータ形式であるか否か判定するデータ形式判定処理と、
前記データ形式判定処理で変換不可能なデータ形式であると判定された前記印刷対象データを前記印刷条件設定手段で設定された前記印刷条件で前記描画処理で描画処理可能なデータ形式に変換するデータ形式変換処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−250442(P2012−250442A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124875(P2011−124875)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MEMORY STICK
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】