説明

画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラム

【課題】本発明は、廃記録剤の管理を適切に行いつつ画像形成する。
【解決手段】画像形成システム1は、画像形成装置10が、作像ユニットの感光及び中間転写ベルトから除去されたトナーを収納する廃トナーボトルと、廃トナーボトルに収納されるトナーを一時収納するサブホッパと、サブホッパ内のトナーを廃トナーボトルに搬送する廃トナー搬送部と、廃トナーボトルのトナーを検出する廃トナー検知センサと、廃トナーボトルのトナーが満杯であることを廃トナー検知センサが検出すると、廃トナー搬送部によるトナーの搬送を停止させて、該検出時点において印刷処理中の一連の印刷処理を最後まで完了させるとともに、印刷処理待ちの他の印刷処理を待機状態とする印刷制御処理を行うシステム制御部と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関し、詳細には、廃記録剤の管理を適切に行いつつ画像形成する画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体に画像データに応じた静電潜像を形成して、該静電潜像をトナー等の記録剤(以下、トナーという。)で現像してトナー画像を形成し、該感光体上のトナー画像を用紙または中間転写ベルトに転写して最終的に用紙に転写して、該トナー画像の転写された用紙を加熱・加圧してトナー画像を用紙に定着させることで画像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置においては、感光体や中間転写ベルトに残留するトナーをクリーナで除去して、廃トナーとして廃トナーボトルに回収している。
【0004】
このような従来の画像形成装置においては、廃トナーボトル内の廃トナーが満杯になったか否かを検出して、満杯になると、印刷動作を停止するとともに、操作表示部のディスプレイに廃トナーボトルが満杯である旨のメッセージを表示して、廃トナーボトルの交換や廃トナーボトル内の廃トナーを廃棄した後の廃トナーボトルの装着を要求している。
【0005】
そして、従来、廃トナーを一時的にバッファ部に貯蔵して、該バッファ部の廃トナーを搬送手段によって廃トナー容器に搬送するとともに、バッファ部と廃トナー容器の廃トナー量を検知し、該検知結果に基づいて少なくとも搬送手段による搬送または画像形成動作を制御する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
また、従来、廃トナーを収納する廃トナー収納容器への廃トナーの搬送経路の途中に、重力方向の上側と下側に停止位置を有して、該停止位置を変更可能なバッファ容器が設けられていて、バッファ容器のトナー量を検知して、廃トナー収納容器が正常にセットされていて満杯でないときには、バッファ容器を上側の停止位置に位置させ、廃トナー収納容器が満杯または取り出されているときには、バッファ容器を下側の停止位置に位置させて、該バッファ容器のトナー量の検知結果に基づいて画像形成動作を継続可能とする画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、印刷処理中に廃トナー収納容器が満杯となった場合の画像形成装置の利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0008】
すなわち、特許文献1記載の従来技術にあっては、廃トナー容器と該廃トナー容器への搬送経路途中のバッファ部の廃トナー量を検知して該検知結果に基づいて、バッファ部から廃トナー容器への廃トナーの搬送手段による搬送または画像形成動作を制御しているため、印刷処理中にバッファ部が満杯になると、印刷動作を中止することとなり、複数枚の印刷や後処理(例えば、ステープル処理)を伴う一連の印刷動作を伴う印刷処理の場合には、一連の印刷動作の途中で印刷動作が中止することとなる。その結果、他の画像形成装置で印刷処理をやり直すか、廃トナー容器を交換する等の処理を行った後に、再度、一連の印刷動作を行う必要があり、画像形成装置の利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0009】
また、特許文献2記載の従来技術にあっては、廃トナー収納容器の手前に、バッファ容器を位置変更可能に配置して、廃トナー収納容器が満杯になると、バッファ容器を廃トナーを収納可能な位置に位置変更して該バッファ容器のトナー量の検知結果に基づいて画像形成動作を制御しているため、廃トナー収納容器が満杯になっても、バッファ容器に廃トナーの収納先を切り替えて画像形成動作を継続することはできるが、バッファ容器が満杯になると画像形成動作を中止することとなる。その結果、他の画像形成装置で印刷処理をやり直すか、廃トナー容器を交換する等の処理を行った後に、再度、一連の印刷動作を行う必要があり、画像形成装置の利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0010】
そこで、本発明は、廃トナー収納容器が満杯になっても、一連の印刷処理を適切に完了することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、感光体または/及び中間転写体から除去された廃記録剤を収納する廃記録剤収納容器と、前記廃記録剤収納容器に収納される前記廃記録剤を一時収納する予備収納容器と、前記予備収納容器内の前記廃記録剤を前記廃記録剤収納容器に搬送する搬送手段と、前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量を検出する廃記録剤量検出手段と、前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量が満杯であることを前記廃記録剤量検出手段が検出すると、前記搬送手段による前記廃記録剤の搬送を停止させて、該検出時点において画像形成処理中の一連の画像形成処理を最後まで完了させるとともに、画像形成処理待ちの他の画像形成処理を待機状態とする画像形成制御処理を行う制御手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、廃トナー収納容器が満杯になっても、一連の印刷処理を適切に完了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像形成システムの正面外観図。
【図2】図1の画像形成システムの正面概略構成図。
【図3】廃トナーボトル部分の断面図。
【図4】画像形成システムの要部ブロック構成図。
【図5】印刷ジョブ受付処理を示すフローチャート。
【図6】印刷処理を示すフローチャート。
【図7】廃トナーによる処理内容制御処理を示すフローチャート。
【図8】継続処理決定処理を示すフローチャート。
【図9】保留中処理再開処理を示すフローチャート。
【図10】廃トナーに基づくジョブ受付・処理内容制御処理を示すフローチャート。
【図11】印刷ジョブ受付処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0015】
図1〜図11は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を適用した画像形成システム1の正面外観図である。
【0016】
図1において、画像形成システム1は、画像形成装置10に、後処理装置20として、紙折りユニット21とシフト・ステープルユニット22が接続されている。
【0017】
画像形成装置10は、本体筐体11の上部に、操作表示部12を備えており、本体筐体11の下部に複数の給紙トレイ13a、13b(図1では、2つであるが、2つに限るものではない。)、廃トナーボトルカバー14が設けられているとともに、本体筐体11の前面に、開閉扉15が設けられている。
【0018】
操作表示部12は、表示部12a、スタートキー12b及びその他のキー12c等を備えており、キー12b、12cからは画像形成装置10に動作処理を行わせるのに必要な各種命令が入力される。表示部12aは、操作表示部12のキー12b、12cから入力された各種命令や画像形成装置10からユーザに通知する各種情報を表示する。
【0019】
給紙トレイ13a、13bは、それぞれ用紙サイズの異なる用紙P(図2参照)を複数枚収納可能であり、廃トナーボトルカバー14は、廃トナーを回収する際に開閉されて、廃トナーボトル52(図3参照)内の廃トナーの回収が行われる。
【0020】
開閉扉15は、ジャム紙の除去、消耗品の交換、退避トレイ34(図2参照)内の用紙Pの回収等のメンテナンス時に開閉される。この開閉扉15は、施錠されていて、画像形成システム1の管理者のみが開閉できるようになっていてもよい。
【0021】
画像形成装置10には、LAN(Local Area Network)等のネットワークNWが接続されており、ネットワークNWには、画像形成装置10に印刷データと印刷情報を印刷ジョブ(画像形成ジョブ)として送信して印刷要求するパーソナルコンピュータPCが接続されている。
【0022】
紙折りユニット21は、プルーフトレイ21aを備えており、シフト・ステープルユニット22は、2つのフィニッシャトレイ22a、22bを備えている。また、紙折りユニット21及びシフト・ステープルユニット22は、それぞれ内部のジャム紙除去や消耗品の交換等のメンテナンスを行うための開閉扉21b、22cが設けられている。
【0023】
画像形成装置10及び後処理装置20は、図2に示すように、概略構成されており、画像形成装置10は、画像形成部31、用紙搬送部32、用紙反転部33、退避トレイ34、用紙排出搬送部35、用紙切り替え部36及び廃トナー部50等を備えている。画像形成部31は、中間転写ベルト41、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の作像ユニット42C、42M、42Y、42K、2次転写部43、レジストローラ44、定着部45等を備えている。画像形成部31の作像ユニット42C、42M、42Y、42Kは、符号を付さないが、それぞれ図2において反時計方向に回転駆動される感光体を中心に、帯電部、光書き込み部、現像部、1次転写部、クロック部、除電部等が配設されており、帯電部によって一様に帯電された感光体に、光書き込み部から印刷データに基づいて変調されたレーザ光を照射して、感光体に静電潜像を形成する。作像ユニット42C、42M、42Y、42Kは、静電潜像の形成された感光体に現像部からそれぞれ対応する色のトナーを付与して各色のトナー画像を形成し、各色のトナー画像を、1次転写部で中間転写ベルト(中間転写体)41に順次重ねあわせて転写することで、フルカラーのトナー画像を中間転写ベルト41上に転写する。作像ユニット42C、42M、42Y、42Kは、トナー画像の転写の完了した感光体をクリーニング部で、感光体上に残留する残留トナーを残留トナークリーニングして、廃トナー部50に廃トナーとして搬送するとともに、除電部で除電した後、帯電部で帯電させて、再度、画像形成に供する。
【0024】
そして、画像形成装置10は、ネットワークNWを介してパーソナルコンピュータPCに接続されている。画像形成装置10は、画像形成部31の該パーソナルコンピュータPCから印刷ジョブが送られてくると、画像形成部31が、該印刷ジョブに含まれている印刷データと印刷設定情報に基づいて、上述のように、作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの光書き込み部が、変調したレーザ光を各作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの感光体に照射させて、各感光体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像した各色のトナー画像を、順次中間転写ベルト41上に重ね合わせて転写して、中間転写ベルト41上にトナー画像を形成するとともに、用紙搬送部32が、適宜の給紙トレイ13a、13bから用紙Pを画像形成部31に搬送する。
【0025】
画像形成装置10は、用紙搬送部32から搬送されてきた用紙Pをレジストローラ44で一時停止させた後に、中間転写ベルト41上のトナー画像の位置とタイミングを合わせて、レジストローラ44によって用紙Pを2次転写部43と中間転写ベルト41との間に搬送して、中間転写ベルト41上のトナー画像を用紙Pに転写し、トナー画像の転写された用紙Pを定着部45に搬送して、用紙Pを加熱しつつ加圧してトナー画像を用紙Pに定着させる。
【0026】
画像形成装置10は、定着の完了した用紙Pを、両面印刷の場合には、用紙切り替え部36によって用紙反転部33に送り込んで、用紙反転部33で用紙Pの表裏を反転させて、レジストローラ44に搬送し、以降、上記同様にして、用紙Pの裏面にトナー画像を転写して、定着部45で定着が完了すると、用紙切り替え部36で用紙排出搬送部35に送り出す。用紙排出搬送部35は、用紙切り替え部36からの用紙Pを後処理装置20の紙折りユニット21に搬送排出する。
【0027】
また、画像形成装置10は、図示しないが、時計方向に回転駆動される中間転写ベルト41の回転方向下流側には、クリーニング部が配設されており、クリーニング部は、中間転写ベルト41に接触して該中間転写ベルト41上に残留する残留トナーを除去して、廃トナーとして廃トナー部50に搬送する。
【0028】
さらに、画像形成装置10は、画像形成の途中で、電源スイッチのオフ等の電源供給停止を伴う異常が発生すると、画像形成途中の用紙Pの排出先として、後処理装置20のトレイ21a、22a、22bへ排出するよりも退避トレイ34の方が近い場合に、退避トレイ34に用紙Pを排出する。
【0029】
紙折りユニット21は、紙折りトレイ21c等を備えており、画像形成装置10で画像形成された用紙Pに対して、紙折りトレイ21cを利用して、4つ折り、3つ折り等の所定の折り方法で折り処理を施して、下流側のシフト・ステープルユニット22に送り出する。また、紙折りユニット21は、紙折りが指定されていないときには、画像形成装置10から送られてきた画像形成済みの用紙Pをそのまま下流側のシフト・ステープルユニット22に送り出す。さらに、紙折りユニット21は、プルーフトレイ21aを備えており、画像形成装置10から送られてきた用紙Pであって、後処理を施さない用紙Pをプルーフトレイ21aに排出する。
【0030】
シフト・ステープルユニット22は、スタッカートレイ22dを備えており、紙折りユニット21から送られてきた用紙Pに対して、スタッカートレイ22dを利用して、指定されたステープル処理、パンチ処理等を施して、フィニッシャトレイ22aまたはフィニッシャトレイ22bに排出する。
【0031】
そして、画像形成装置10は、上記作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの感光体上からクリーニング部によって除去された廃トナー及び中間転写ベルト41上からクリーニング部によって除去された廃トナーを、図示しない廃トナー搬送部によって上記廃トナー部50に搬送する。
【0032】
廃トナー部50は、本体筺体11に形成されている廃トナー収納部51に、廃トナーボトル(廃記録剤収納容器)52が装填及び取り出し可能に収納されており、廃トナーボトル52の上部には、サブホッパ(予備収納容器)53が配置されている。サブホッパ53には、各作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの感光体から除去された廃トナーや中間転写ベルト41から除去された廃トナー(廃記録剤)が、廃トナーパイプ54を通して搬送されてくる。
【0033】
サブホッパ53は、廃トナーボトル52に連結パイプ55によって接続されており、連結パイプ55の途中には、廃トナー搬送器56が配設されている。
【0034】
廃トナー搬送器(搬送手段)56は、回転駆動されることで、サブホッパ53内の廃トナーを廃トナーボトル52に搬送し、回転駆動が停止されることで、サブホッパ53から廃トナーボトル52への廃トナーの搬送を停止する。
【0035】
廃トナー収納部51には、廃トナーボトル52が廃トナー収納部51へ装填されているか否かを検出するボトルセンサ57及び廃トナーボトル52内の廃トナーの量、特に、廃トナーボトル52内の廃トナーが満杯であるか否かを検出する廃トナー検知センサ(廃記録剤量検出手段)58が配設されている。
【0036】
そして、画像形成装置10は、図4に示すように、システム制御部61、操作表示部12、ネットワーク制御部62、上記画像形成部31、画像処理部63、画像蓄積部64及び後処理制御部65等を備えており、上記システム制御部61、操作表示部12、ネットワーク制御部62、画像形成部31、画像処理部63、画像蓄積部64及び後処理制御部65は、バス66により接続されている。また、画像形成装置10は、図示しない電源供給部と電源スイッチを備えており、電源スイッチは、画像形成装置10の電源のオン/オフを指示操作するのに使用される。電源供給部は、AC(交流)100Vの外部商用電源電力が供給され、該外部商用電源電力に整流、変圧等を行って、画像形成装置10及び必要に応じて後処理装置20で使用するAC及びDC(直流)の電源電力(内部電力)を生成して、必要な各部に供給する。
【0037】
システム制御部(制御手段)61は、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えており、ROM内には、画像形成装置10としての基本プログラム、本発明の画像形成制御プログラム及び必要なデータが格納されている。システム制御部61は、CPUが、ROM内のプログラムに基づいてRAMをワークメモリとして利用しつつ、画像形成装置10の各部を制御して、後処理装置20の制御を伴う画像形成装置10としての基本処理を実行するとともに、本発明の画像形成制御処理(印刷制御処理)を実行する。
【0038】
すなわち、画像形成装置10は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでシステム制御部61のROMやハードディスク等に導入することで、後述する廃トナーボトル52が満杯となったときの画像形成動作を制御して、廃トナーボトル52が満杯になっても、一連の印刷処理を適切に完了する画像形成制御方法を実行して速やかにかつ安全な画像形成制御方法を実行する画像形成装置10として構築されている。この画像形成制御処理プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0039】
操作表示部12は、表示部12a、操作キー12b及びスタートキー12c等が設けられており、操作キー12及びスタートキー12cにより画像形成装置10を利用した画像形成に必要な操作が行われる。操作表示部12は、画像形成装置10からユーザに通知する各種情報を表示部12aに表示出力する。
【0040】
ネットワーク制御部62には、上記ネットワークNWが接続され、該ネットワークNWに接続されているパーソナルコンピュータPCとの間で、コマンド及びデータの授受を行なって、パーソナルコンピュータPCからの印刷ジョブを受信し、また、印刷結果等の情報をパーソナルコンピュータPCに送信する。
【0041】
画像処理部63は、システム制御部61の制御下で、パーソナルコンピュータPCから送られてきた印刷ジョブの印刷データに対して、印刷ジョブで指定されている印刷設定で画像形成部31において画像形成するのに必要な画像処理を施す。
【0042】
画像蓄積部64は、パーソナルコンピュータPCから送られてきた印刷ジョブを、システム制御部61の制御下で蓄積し、必要に応じて読み出される。
【0043】
後処理制御部65は、印刷ジョブの印刷設定において、後処理が指定されていると、画像形成部31で画像形成された用紙Pに対して、後処理装置20に、該指定の後処理を実行させる。
【0044】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像形成システム1は、廃トナー検知センサ58が廃トナーボトル52内の廃トナーが満杯であることを検出しても、実行中の一連の画像形成処理(印刷処理)を適切に完了させる。
【0045】
すなわち、画像形成システム1は、ネットワークNWを介してコンピュータPCから送られてきた印刷ジョブを一旦画像蓄積部64に保管した後、通常、ジョブの受信順に印刷ジョブをキューに登録して、該印刷ジョブに基づいて画像形成する。この場合、画像形成システム1は、まず、画像形成装置10の画像形成部31が、該印刷ジョブに含まれている印刷データと印刷設定情報に基づいて、作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの光書き込み部が、変調したレーザ光を各作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの感光体に照射させて、各感光体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像した各色のトナー画像を、順次中間転写ベルト41上に重ね合わせて転写して、中間転写ベルト41上にトナー画像を形成するとともに、用紙搬送部32が、適宜の給紙トレイ13a、13bから用紙Pを画像形成部31に搬送する。
【0046】
画像形成装置10は、用紙搬送部32から搬送されてきた用紙Pをレジストローラ44で一時停止させた後に、中間転写ベルト41上のトナー画像の位置とタイミングを合わせて、レジストローラ44によって用紙Pを2次転写部43と中間転写ベルト41との間に搬送して、中間転写ベルト41上のトナー画像を用紙Pに転写し、トナー画像の転写された用紙Pを定着部45に搬送して、用紙Pを加熱しつつ加圧してトナー画像を用紙Pに定着させる。
【0047】
そして、画像形成装置10は、上記作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの転写の完了した各感光体上からクリーニング部によって除去した廃トナー及び用紙Pへのトナー画像の転写が完了した中間転写ベルト41上からクリーニング部によって除去した廃トナーを、廃トナー部50に搬送し、廃トナーパイプ54を通してサブホッパ53に送り込んで、サブホッパ53に送り込んだ廃トナーを、連結パイプ55を通して廃トナー搬送器56によって廃トナーボトル52に搬送する。
【0048】
そして、この廃トナーボトル52の廃トナー量、特に、廃トナーボトル52が満杯であるか否かを廃トナー検知センサ58によって検出して、検出結果をシステム制御部61に出力する。
【0049】
システム制御部61は、印刷ジョブに基づいた印刷処理(画像形作処理)を実行するとともに、廃トナー検知センサ58からの検出結果に基づいて、印刷処理を制御する。
【0050】
すなわち、システム制御部61は、印刷ジョブを受信したときの印刷ジョブ受付処理を、図5に示すように実行する。すなわち、システム制御部61は、印刷ジョブを受け取ると、図5に示すように、まず、キューの順番を示す変数iと印刷処理の順番を示す変数jを、リセットし(i=0、j=0)(ステップS101)、変数iを「1」だけインクリメントする(i=i+1)(ステップS102)。
【0051】
システム制御部61は、次のi番目のキューが空いているかチェックし(ステップS103)、空いていないときには、ステップS102に戻って、変数iをインクリメントして(ステップS102)、i番目のキューが空いているかのチェックを、空いているキューが見つかるまで繰り返し行う(ステップS102、S103)。
【0052】
ステップS103で、i番目のキューが空いていると、システム制御部61は、i番目のキューにj番目の印刷処理を登録し(ステップS104)、全ての印刷処理を登録したかチェックする(ステップS105)。
【0053】
ステップS105で、全ての印刷処理を登録していないときには、システム制御部61は、変数jをインクリメントし(j=j+1)(ステップS106)、i番目のキューにj番目の印刷処理を登録して、全ての印刷処理の登録が完了したかチェックする処理を、i番目のキューに全ての印刷処理の登録が完了するまで、繰り返し実行する(ステップS104〜S106)。
【0054】
なお、ここで、画像形成装置10は、画像処理を1ページずつ実行し、この1ページ単位の印刷処理(画像形成処理)を、印刷処理単位として、空いているキューに印刷ジョブを登録して、該印刷ジョブの全ての印刷処理を各キューに登録する。
【0055】
ステップS106で、印刷ジョブにおける全ての印刷処理の登録を完了すると、システム制御部61は、現在、受信した印刷ジョブ以外の印刷ジョブの印刷処理が実行中であるかチェックし(ステップS107)、ステップS107で、印刷処理が実行中でないときには、該印刷ジョブの印刷処理の実行を開始して、印刷ジョブ受付処理を終了する(ステップS108)。
【0056】
ステップS107で、他の印刷ジョブの印刷処理が実行中であると、該印刷ジョブを印刷キューに登録した状態で待機させて、印刷ジョブ受付処理を終了する。
【0057】
そして、システム制御部61は、図6に示すように印刷処理を実行する。すなわち、システム制御部61は、印刷処理においては、まず、上記キューの順番を示す変数iをリセットした後(i=0)(ステップS201)、変数iをインクリメントして(i=i+1)(ステップS202)、全てのキューを検索したかチェックする(ステップS203)。
【0058】
システム制御部61は、ステップS203で、全てのキューを検索していないときには、印刷処理を完了していないと判断して、i番目のキューの情報を取得して、i番目のキューに対する印刷保留フラグが「1」であるかチェックし(ステップS205)、印刷保留フラグが「1」であると、当該キューの印刷を実行することができないと判断して、ステップS202に戻って、変数iをインクリメント(i=i+1)する処理から上記同様の処理を繰り返し行う(ステップS202〜S205)。
【0059】
ステップS205で、印刷保留フラグが「0」のときには、システム制御部61は、変数iのキューの印刷処理を実行し(ステップS206)、該キューの一連の印刷処理を完了すると、次の印刷を開始可能であるかチェックする(ステップS207)。
【0060】
ステップS207で、次の印刷が実行不可能であるときには、システム制御部61は、所定時間毎に次の印刷開始可能であるかのチェックを行って、印刷処理が実行可能になるまで、待つ(ステップS207)。
【0061】
ステップS207で、次の印刷を開始可能であるときには、システム制御部61は、ステップS202に戻って、変数iを「1」だけインクリメントして、全てのキューを検索済みかの処理から上記同様に実行する(ステップS202〜S207)。
【0062】
ステップS203で、全てのキューが検索済みになると、システム制御部61は、印刷対象のキューが存在せず、印刷ジョブの全てのキューを実行したと判断して、印刷処理を終了する。
【0063】
そして、システム制御部61は、図7に示すように、常時、廃トナー検知センサ58及びボトルセンサ57からの検出信号により廃トナーボトル52の廃トナーが満杯であるか否か及び廃トナーボトル52が廃トナー収納部51に装填されているか否かチェックして、印刷処理を制御する。
【0064】
すなわち、システム制御部61は、図7に示すように、廃トナー検知センサ58及びボトルセンサ57から検出信号を受け取って、該検出信号に基づいて廃トナーボトル52が満杯であるか及びボトルセンサ57の信号状態に変化があったかチェックし(ステップS301)、廃トナーボトル52が満杯ではなく、かつ、ボトルセンサ57の信号状態に変化がないとき(ステップS301で、NOのとき)には、廃トナーによる処理内容に影響がないと判断して、所定時間毎に、廃トナー検知センサ58及びボトルセンサ57から検出信号を受け取って、該検出信号に基づいて廃トナーボトル52が満杯であるか及びボトルセンサ57の信号状態に変化があったかチェックをチェックする(ステップS301)。
【0065】
ステップS301で、廃トナーボトル52が満杯であるか、ボトルセンサ57の信号状態に変化があると(ステップS301で、YESであると)、システム制御部61は、廃トナーボトル52が満杯または廃トナーボトル52が廃トナー収納部51から抜かれているかチェックし(ステップS302)、廃トナーボトル52が満杯、または、廃トナーボトル52が廃トナー収納部51から取り出されたとき(ステップS302で、YESのとき)には、廃トナーを収納できるのがサブホッパ53のみであるため、継続する処理を決定する継続処理決定処理を行って、ステップS301に戻る(ステップS303)。
【0066】
また、ステップS302で、廃トナーボトル52が満杯ではなく、廃トナーボトル52が廃トナー収納部51に装填されたとき(ステップS302で、NOのとき)には、システム制御部61は、廃トナーを廃トナーボトル52に十分に廃トナーを収納することができると判断して、保留中の処理の再開を行う処理再開処理を行って、ステップS301に戻る(ステップS304)。
【0067】
そして、システム制御部61は、上記継続処理決定処理を、図8に示すように実行する。すなわち、システム制御部61は、変数iをリセット(i=0)した後(ステップS401)、「1」だけインクリメントして(i=i+1)(ステップS402)、i番目の印刷処理の情報を取得する(ステップS403)。
【0068】
システム制御部61は、取得したi番目の印刷処理情報に基づいて、該当印刷処理が実行中であるかチェックし(ステップS404)、実行中のときには、全ての印刷処理を判定したかチェックし(ステ407)、全ての印刷処理を判定していないときには、ステップS402に戻って、変数iをインクリメント(i=i+1)する処理から上記同様に処理する(ステップS402〜S404、S407)。
【0069】
ステップS404で、i番目の印刷処理が実行中でないとき(ステップS404で、NOのとき)には、システム制御部61は、実行中の印刷処理とi番目の印刷処理とが連続した処理であるかチェックする(ステップS405)。この「連続した処理]は、例えば、ユーザがコンピュータPCで印刷実行操作を行ったときの該印刷実行操作で指定されている処理単位である。すなわち、継続処理で、纏まった一連の連続処理として取り扱う処理は、ユーザが、自己の必要とする印刷したい用紙全てが印刷されないと、結局全ての処理を他の画像形成装置でやり直す等が必要となる処理の纏まりであり、受け付けた印刷ジョブで要求されている全ての処理を実施することであって、途中まで印刷した用紙を無駄にしないようにすることができる。この「印刷中の連続した処理」は、印刷ジョブで指定されている全ての処理に限るものではなく、例えば、ステープル等の複数部数の製本処理が印刷ジョブで指定されている場合、ステープル等の一部の製本処理を一連の連続処理としてもよい。すなわち、この場合、ステープル処理される印刷済み用紙は、ステープルされる単位の枚数の印刷済み用紙が揃っていないとステープルすることができず、ステープル単位の印刷処理中の途中で印刷が停止すると、前回のステープル処理終了以降印刷された用紙が無駄になるため、ステープル単位の印刷処理を連続処理として取り扱う。また、ステープル単位で印刷を停止させて待機状態としても、例えば、他の画像形成装置で、残りのステープル単位の部数の印刷を行わせるだけで処理を完了することができ、ユーザの利用性を軽減することができる。さらに、印刷ジョブで、複数部数のスタック印刷が指定されている場合、1ページ目を指定部数分印刷した後、2ページ目を指定部数分印刷する処理を、ページ数分順次印刷するスタック印刷における同一ページの部数分の印刷処理を、「印刷中の連続した処理」の連続処理としてもよい。この場合、同一ページは、全て印刷されるため、ユーザがスタック印刷で印刷されなかったページからスタック印刷を再開するか、他の画像形成装置で印刷されなかったページからスタック印刷を行うことで、対応することができ、印刷用紙の無駄を省きつつ、画像形成装置10や画像形成システム1の利用性を向上させることができる。
【0070】
ステップS405で、実行中の処理と連続した処理であるとき(ステップ405で、YESのとき)には、システム制御部61は、全ての印刷処理を判定したかチェックし(ステ407)、全ての印刷処理を判定していないときには、ステップS402に戻って、変数iをインクリメント(i=i+1)する処理から上記同様に処理する(ステップS402〜S405、S407)。
【0071】
ステップS405で、変数iの処理が、実行中の処理と連続した処理でないときには、システム制御部61は、i番目の印刷処理に対する保留フラグに、「1」をセットして(ステップS406)、全ての印刷処理を判定したかチェックし(ステップS407)、全ての印刷処理を判定していないときには、ステップS402に戻って、変数iをインクリメント(i=i+1)する処理から上記同様に処理する(ステップS402〜S407)。
【0072】
ステップS407で、全ての印刷処理を判定すると、システム制御部61は、継続処理決定処理を終了する。
【0073】
そして、システム制御部61は、図7の保留中の処理を再開する保留中処理再開処理を、図9に示すように実行する。すなわち、システム制御部61は、変数iをリセットした後(i=0)(ステップS501)、変数iをインクリメントして(i=i+1)(ステップS502)、i番目の印刷処理の情報を取得し(ステップS503)、印刷保留フラグが「1」であるかチェックする(ステップS504)。
【0074】
ステップS504で、印刷保留フラグが「1」のとき(ステップS504で、YESのとき)には、システム制御部61は、該i番目の印刷保留フラグを「0」にリセットし(ステップS505)、全ての印刷処理を判定したかチェックする(ステップS506)。
【0075】
ステップS506で、全ての印刷処理を判定していないとき(ステップS506で、NOのとき)には、システム制御部61は、ステップS502に戻って、変数iをインクリメントする処理から上記同様に実行し(ステップS502〜S506)、ステップS504で、印刷保留フラグが「0」のときには、変数iの印刷処理は保留中ではないと判断して、ステップS506に移行して、全ての印刷処理を判定したかチェックする(ステップS506)。
【0076】
ステップS506で、全ての印刷処理を判定していないとき(ステップS506で、NOのとき)には、システム制御部61は、ステップS502に戻って、変数iをインクリメントする処理から上記同様に実行し(ステップS502〜S506)、ステップS506で、全ての印刷処理を判定しているとき(ステップS506で、YESのとき)には、保留中の印刷処理の再開処理を終了する。
【0077】
なお、上記説明においては、廃トナーボトル52の検出結果に基づいて、継続処理の決定と保留中処理再開処理を制御しているが、さらに、図10及び図11に示すように、未受信の印刷ジョブの受付を制御してもよい。なお、図10の説明においては、図7と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化し、また、図12の説明においては、図5と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を省略する。
【0078】
すなわち、図10において、システム制御部61は、廃トナー検知センサ58及びボトルセンサ57から検出信号を受け取って、該検出信号に基づいて廃トナーボトル52が満杯であるか及びボトルセンサ57の信号状態に変化があったかチェックして(ステップS301)、廃トナーボトル52が満杯であるか、ボトルセンサ57の信号状態に変化があると、廃トナーボトル52が満杯または廃トナーボトル52が廃トナー収納部51から抜かれているかチェックする(ステップS302)。
【0079】
ステップS302で、廃トナーボトル52が満杯、または、廃トナーボトル52が廃トナー収納部51から取り出されたときには、システム制御部61は、廃トナーを収納できるのがサブホッパ53のみであるため、ジョブ受付禁止フラグに、「1」をセットして(ステップS601)、継続する処理を決定する上記継続処理決定処理を行って、ステップS301に戻る(ステップS303)。
【0080】
また、ステップS302で、廃トナーボトル52が満杯ではなく、廃トナーボトル52が廃トナー収納部51に装填されたときには、システム制御部61は、廃トナーを廃トナーボトル52に十分に収納することができると判断して、ジョブ受付禁止フラグに、「0」をセットし(ステップS602)、保留中の処理の再開を行う上記処理再開処理を行って、ステップS301に戻る(ステップS304)。
【0081】
そして、システム制御部61は、図11に示すように、印刷ジョブ受付処理において、まず、ジョブ受付禁止フラグが「1」であるかチェックし(ステップS701)、ジョブ受付禁止フラグが「0」のとき(ステップS701で、NOのとき)には、上記図5に示した印刷ジョブ受付処理を実行する(ステップS101〜S108)。
【0082】
ステップS701で、ジョブ受付禁止フラグが「1」のとき(ステップS701で、YESのとき)には、システム制御部61は、ネットワーク制御部62を介してジョブを送ってきたコンピュータPCにジョブ受付不可である旨のメッセージの送信を行って通知したり、操作表示部12の表示部12aにジョブ受付不可である旨のメッセージを表示することで、ユーザにジョブ受付ができない旨を通知して、処理を終了する(ステップS702)。
【0083】
このように、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置10が、作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの各感光及び中間転写ベルト(中間転写体)41から除去されたトナー(廃記録剤)を収納する廃トナーボトル(廃記録剤収納容器)52と、廃トナーボトル52に収納されるトナーを一時収納するサブホッパ(予備収納容器)53と、サブホッパ53内のトナーを廃トナーボトル52に搬送する廃トナー搬送部(搬送手段)56と、廃トナーボトル52のトナーを検出する廃トナー検知センサ(廃記録剤量検出手段)58と、廃トナーボトル52のトナーが満杯であることを廃トナー検知センサ58が検出すると、廃トナー搬送部56によるトナーの搬送を停止させて、該検出時点において印刷処理(画像形成処理)中の一連の印刷処理を最後まで完了させるとともに、印刷処理待ちの他の印刷処理を待機状態とする印刷制御処理を行うシステム制御部(制御手段)61と、を備えている。
【0084】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、トナーが溢れることを防止して、一連の印刷処理を適切に完了することができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性を向上させることができる。
【0085】
また、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置10が、作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの各感光及び中間転写ベルト及び中間転写ベルト41から除去されたトナーを一時サブホッパ53に収納した後、該サブホッパ53内のトナーを廃トナー搬送部56によって廃トナーボトル52に搬送する搬送処理ステップと、廃トナーボトル52のトナー量を廃トナー検知センサ58によって検出する廃記録剤量検出処理ステップと、廃記録剤量検出処理ステップで廃トナーボトル52の廃トナー量が満杯であることを検出すると、システム制御部61によって、廃トナー搬送部56による搬送処理を停止させて、該検出時点において印刷処理中の一連の印刷処理を最後まで完了させるとともに、印刷処理待ちの他の印刷処理を待機状態とする印刷制御処理を行う制御処理ステップと、を有する画像形成制御方法を実行している。
【0086】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、トナーが溢れることを防止して、一連の印刷処理を適切に完了することができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性を向上させることができる。
【0087】
さらに、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置10が、コンピュータに、作像ユニット42C、42M、42Y、42Kの各感光及び中間転写ベルト及び中間転写ベルト41から除去されたトナーを一時サブホッパ53に収納した後、該サブホッパ53内のトナーを廃トナー搬送部56によって廃トナーボトル52に搬送する搬送処理と、廃トナーボトル52のトナー量を廃トナー検知センサ58によって検出する廃記録剤量検出処理と、廃記録剤量検出処理で廃トナーボトル52の廃トナー量が満杯であることを検出すると、システム制御部61によって、廃トナー搬送部56による搬送処理を停止させて、該検出時点において印刷処理中の一連の印刷処理を最後まで完了させるとともに、印刷処理待ちの他の印刷処理を待機状態とする印刷制御処理を行う制御処理と、を実行させる画像形成制御プログラムを搭載している。
【0088】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、トナーが溢れることを防止して、一連の印刷処理を適切に完了することができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性を向上させることができる。
【0089】
また、本実施例の画像形成装置10は、システム制御部(前記制御手段)61が、印刷ジョブ(画像形成ジョブ)単位の印刷処理(画像形成処理)を前記一連の印刷処理(画像形成処理)として前記印刷制御処理(画像形成制御処理)を行っている。
【0090】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、ユーザの意図する印刷ジョブを完了させることができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性を向上させることができる。
【0091】
さらに、本実施例の画像形成装置10は、システム制御部61が、印刷処理後に後処理を行う場合には、該後処理における処理単位を一連の印刷処理として印刷制御処理を行っている。
【0092】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、後処理を含めた処理を完了させることができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性をより一層向上させることができる。
【0093】
また、本実施例の画像形成装置10は、システム制御部61が、複数部数を部単位で印刷(画像形成)するスタック印刷(スタック画像形成)を行う場合には、該部単位の印刷を前記一連の印刷処理として印刷制御処理を行っている。
【0094】
したがって、廃トナーボトル52が廃トナーで満杯となっても、スタック印刷の部単位の印刷処理を完了させることができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性をより一層向上させることができる。
【0095】
さらに、本実施例の画像形成装置10は、システム制御部61が、廃トナー検知センサ58が廃トナーボトル52のトナーが満杯であることを検出すると、新たな印刷ジョブ(画像形成要求)の受付を拒否する。
【0096】
したがって、蓄積できる印刷ジョブ以上のジョブを受け付けて印刷ジョブの適切な管理を行えなくなることを防止することができ、画像形成装置10及び画像形成システム1の利用性をより一層向上させることができる。
【0097】
また、本実施例の画像形成装置10は、サブホッパ53のトナーが満杯になると、一連の印刷処理を行っている途中であっても、該印刷処理を中断してもよい。
【0098】
このようにすると、トナーが溢れることをより一層適切に防止することができ、画像形成装置10の適切な運用を行うことができる。
【0099】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0100】
1 画像形成システム
10 画像形成装置
11 本体筐体
12 操作表示部
12a 表示部
12b スタートキー
12c その他のキー
13a、13b 給紙トレイ
14 廃トナーボトルカバー
15 開閉扉
20 後処理装置
21 紙折りユニット
21a プルーフトレイ
21b 開閉扉
21c 紙折りトレイ
22 シフト・ステープルユニット
22a、22b フィニッシャトレイ
22c 開閉扉
22d スタッカートレイ
31 画像形成部
32 用紙搬送部
33 用紙反転部
34 退避トレイ
35 用紙排出搬送部
36 用紙切り替え部
50 廃トナー部
41 中間転写ベルト
42C、42M、42Y、42K 作像ユニット
43 2次転写部
44 レジストローラ
45 定着部
50 廃トナー部
51 廃トナー収納部
52 廃トナーボトル
53 サブホッパ
54 廃トナーパイプ
55 連結パイプ
56 廃トナー搬送器
57 ボトルセンサ
58 廃トナー検知センサ
61 システム制御部
62 ネットワーク制御部
63 画像処理部
64 画像蓄積部
65 後処理制御部
66 バス
P 用紙
NW ネットワーク
PC パーソナルコンピュータ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0101】
【特許文献1】特開2005−242274号公報
【特許文献2】特開2011−043527号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体または/及び中間転写体から除去された廃記録剤を収納する廃記録剤収納容器と、
前記廃記録剤収納容器に収納される前記廃記録剤を一時収納する予備収納容器と、
前記予備収納容器内の前記廃記録剤を前記廃記録剤収納容器に搬送する搬送手段と、
前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量を検出する廃記録剤量検出手段と、
前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量が満杯であることを前記廃記録剤量検出手段が検出すると、前記搬送手段による前記廃記録剤の搬送を停止させて、該検出時点において画像形成処理中の一連の画像形成処理を最後まで完了させるとともに、画像形成処理待ちの他の画像形成処理を待機状態とする画像形成制御処理を行う制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
画像形成ジョブ単位の画像形成処理を前記一連の画像形成処理として前記画像形成制御処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
画像処理後に後処理を行う場合には、該後処理における処理単位を前記一連の画像形成処理として前記画像形成制御処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
複数部数を部単位で画像形成するスタック画像形成を行う場合には、該部単位の画像形成を前記一連の画像形成処理として前記画像形成制御処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記廃記録剤量検出手段が前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量が満杯であることを検出すると、新たな画像形成要求の受付を拒否することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
感光体または/及び中間転写体から除去された廃記録剤を一時予備収納容器に収納した後、該予備収納容器内の該廃記録剤を搬送手段によって廃記録剤収納容器に搬送する搬送処理ステップと、
前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量を廃記録剤量検出手段によって検出する廃記録剤量検出処理ステップと、
前記廃記録剤量検出処理ステップで前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量が満杯であることを検出すると、制御手段によって、前記搬送手段による前記搬送処理を停止させて、該検出時点において画像形成処理中の一連の画像形成処理を最後まで完了させるとともに、画像形成処理待ちの他の画像形成処理を待機状態とする画像形成制御処理を行う制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
感光体または/及び中間転写体から除去された廃記録剤を一時予備収納容器に収納した後、該予備収納容器内の該廃記録剤を搬送手段によって廃記録剤収納容器に搬送する搬送処理と、
前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量を廃記録剤量検出手段によって検出する廃記録剤量検出処理と、
前記廃記録剤量検出処理で前記廃記録剤収納容器の前記廃記録剤量が満杯であることを検出すると、制御手段によって、前記搬送手段による前記搬送処理を停止させて、該検出時点において画像形成処理中の一連の画像形成処理を最後まで完了させるとともに、画像形成処理待ちの他の画像形成処理を待機状態とする画像形成制御処理を行う制御処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−41007(P2013−41007A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176435(P2011−176435)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】