画像形成装置およびプログラム
【課題】画像形成装置に関する管理動作が実行される際において、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能な技術を提供する。
【解決手段】MFPは、外部装置からのプリントジョブの受信に応答して、MFPに関する管理動作中であるか否かを判定する(ステップS31)。また、MFPは、管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報を外部装置(コンピュータ等)に送信する(ステップS36,S53)。
【解決手段】MFPは、外部装置からのプリントジョブの受信に応答して、MFPに関する管理動作中であるか否かを判定する(ステップS31)。また、MFPは、管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報を外部装置(コンピュータ等)に送信する(ステップS36,S53)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル)などの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFPなどの画像形成装置においては、様々な機能が設けられる。また、このような機能に関する変更動作も可能である。例えば、基本構成を有する画像形成装置において、ステープル機能などのハードウエア的な機能を追加することなどが可能である。このとき、追加機能(ステープル機能等)を画像形成装置において有効にするための設定変更動作(管理動作)等も実行される。
【0003】
また、画像形成装置においては、各種のソフトウエア的要素に関する様々な設定が存在し、このような設定内容に関する変更動作も可能である。例えば、ネットワーク通信に関する設定内容を変更することが可能である。
【0004】
なお、本願発明とは直接的な関連性を有しないが、特許文献1には、ジョブの進捗状況を確認する技術が記載されている。具体的には、ホストコンピュータ(プリンタドライバ)からプリンタに向けて送信される印刷データの一部に返信用情報を設けておき、プリンタが当該返信用情報を受信すると、プリンタからホストコンピュータに返信用情報が返信される。これにより、ホストコンピュータは、返信用情報に基づいてプリントジョブの進捗状況を把握することが可能である。また、特許文献2には、コピーモードをスキャナモードに変更するときに、スキャナモードの使用の可否を当該画像形成装置の表示部に表示することが示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−353131号公報
【特許文献2】特開2005−45426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のようなハードウエア的およびソフトウエア的な各種要素に関する様々な変更動作は、主に管理者によって行われる。このような管理者による変更動作は、たとえば、管理者が画像形成装置に管理者権限でログインし、当該画像形成装置が管理者モードに移行した状態で実行される。
【0007】
このような管理者モードを用いた変更動作においては、画像形成装置は、通常、外部からの全てのユーザジョブの受付を拒否する。換言すれば、当該変更動作においては、画像形成装置は、ユーザからのジョブを受け付けない状態、端的に言えば「ロック」された状態に移行する。これにより、画像形成装置は、実行不可能なジョブを受け付けてしまうこと(たとえば、削除対象の機能を利用したプリントジョブを受け付けること)などを防止することができる。
【0008】
しかしながら、このような画像形成装置の「ロック」状態においてプリントジョブが当該画像形成装置に送信されてきた場合には、当該プリントジョブは実行されず、ユーザから送信されてくるプリントジョブは結果的に失敗する。この場合、ユーザは、或るプリントジョブの失敗後において、当該プリントジョブを再送信する必要がある。
【0009】
また、プリントジョブの再送信時において画像形成装置のロック状態が既に解除されているとは限らないため、再送信したプリントジョブが再び失敗する可能性も高い。プリントジョブが成功するまでプリントジョブの再送信を繰り返すことは、非効率的である。
【0010】
このように、画像形成装置に関する変更動作(管理動作)が実行されているときには、プリントジョブを効率的に正常終了させることは容易ではない。
【0011】
なお、上記特許文献1に記載の技術によれば、プリントジョブの失敗を直ちに知得することは可能である。しかしながら、この場合においても、ユーザは、装置自体の状態を知得することができないため、プリント成功の確信を得ることなくプリントジョブを再送信することを求められる。プリントジョブが成功するまでプリントジョブの再送信を繰り返す作業を行うことは、非効率的である。
【0012】
そこで、この発明は、画像形成装置に関する管理動作が実行される際において、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能な画像形成装置およびそれに関連する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像形成装置であって、外部装置からプリントジョブを受信するジョブ受付部と、前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像形成装置において、前記管理動作中であると判定される場合において、前記管理動作の内容に応じて前記プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを決定する決定手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る画像形成装置において、前記プリントジョブが保留される場合に、前記プリントジョブに関するプリントデータを一時的に格納する格納手段、をさらに備え、前記ジョブ受付部は、前記管理動作の終了後に前記プリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データとプリントデータとを合成して前記プリントジョブを更新することを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項2の発明に係る画像形成装置において、前記決定手段は、前記プリントジョブを拒否する場合には、前記プリントジョブを破棄することを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る画像形成装置において、前記判定手段は、前記画像形成装置が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、前記画像形成装置に関する管理動作中である旨を判定することを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、画像形成装置に内蔵されたコンピュータに、a)外部装置からプリントジョブを受信する手順と、b)前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する手順と、c)前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する手順とを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明は、コンピュータに、a)画像形成装置にプリントジョブを送信する手順と、b)前記画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を、前記画像形成装置から受信すると、当該第1の情報を前記コンピュータの表示部に表示する手順とを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明は、請求項7の発明に係るプログラムにおいて、前記手順b)は、b-1)前記第1の情報の受信に応答して、前記第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、を有することを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明は、請求項7の発明に係るプログラムにおいて、c)前記管理動作の終了を示す第2の情報を前記画像形成装置から受信する手順と、d)前記第2の情報の受信に応答して、前記プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じて前記プリントジョブに関する差分データを送信する手順とを前記コンピュータにさらに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0022】
請求項10の発明は、請求項9の発明に係るプログラムにおいて、前記手順d)は、d-1)前記第2の情報の受信に応答して、前記第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1ないし請求項6に記載の発明によれば、管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す第1の情報が外部装置に送信されるので、ユーザは画像形成装置に関する管理動作が実行されていることを知得することができる。したがって、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能である。
【0024】
請求項7ないし請求項10に記載の発明によれば、画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を画像形成装置から受信すると、当該第1の情報がコンピュータの表示部に表示されるので、ユーザは画像形成装置に関する管理動作が実行されていることを知得することができる。したがって、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能である。
【0025】
特に、請求項2に記載の発明によれば、プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを適切に決定することが可能である。
【0026】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、プリントジョブの保留時には、格納手段に格納されるプリントデータと管理動作終了後に受信される差分データとが合成されてプリントジョブが更新されるので、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0027】
また特に、請求項8に記載の発明によれば、第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から管理動作対象項目を含む画面が選択して表示されるので、プリントジョブの再送信操作時の操作性を向上させることが可能である。
【0028】
また特に、請求項9に記載の発明によれば、第2の情報の受信に応答して、プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じてプリントジョブに関する差分データが送信されるので、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0029】
また特に、請求項10に記載の発明によれば、第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から管理動作対象項目を含む画面が選択して表示されるので、プリントジョブの再送信動作を容易に行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
<1.システム構成概略>
図1は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)1とコンピュータ90とを備えるプリントシステム100の構成を示す概略図である。
【0032】
MFP1は、画像形成装置として機能する。より具体的には、MFP1は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)として構成される。
【0033】
MFP1は、ネットワークNWを介してコンピュータ90に接続されており、当該コンピュータ90との間でデータの送受信が可能である。なお、ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどの各種のネットワークを含む。
【0034】
特に、MFP1は、コンピュータ90からのプリントジョブを実行するプリンタとして機能する。具体的には、コンピュータ90は、当該コンピュータ90にインストールされているプリンタドライバ(ソフトウエアプログラム)等を介して、MFP1に対してプリントジョブを送信する。一方、MFP1は、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブを受信し、当該プリントジョブを実行する。これによって、MFP1による印刷出力処理が実行される。
【0035】
具体的には、図2の機能ブロック図に示すように、MFP1は、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0036】
画像読取部2は、MFP1の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
【0037】
印刷出力部3は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0038】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP1は、所望の相手先との間で各種のデータ(利用情報データ等を含む)を授受することが可能である。また、MFP1は、このネットワーク通信を利用することによって、コンピュータ90からのプリントジョブを受信することなども可能である。
【0039】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成された原稿画像(画像データ)が格納される。また、格納部5においては、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブが一時的に格納される。
【0040】
入出力部6は、MFP1に対する入力を受け付ける操作入力部61と、各種情報の表示出力を行う表示部62とを備えている。詳細には、MFP1には操作パネル63(図1参照)が設けられている。この操作パネル63は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部62の一部として機能するとともに、操作入力部61の一部としても機能する。
【0041】
コントローラ9は、MFP1に内蔵され、MFP1を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ9の制御下において各種の処理部が動作することによって、MFP1の各種の機能が実現される。例えば、コントローラ9の制御下において、画像読取部2を用いて所望の画像を光学的に読み取ることによって、原稿をスキャニングした画像(原稿画像)が取得され、スキャナ機能が実現される。また、コントローラ9は、次述するような各種の処理をも制御する。
【0042】
コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。
【0043】
具体的には、コントローラ9は、印刷制御部11、プリントジョブ受付部13、状態判定部15、動作決定部17および通信制御部19を含む各種の処理部を実現する。
【0044】
印刷制御部11は、印刷出力部3の動作等を制御する。
【0045】
プリントジョブ受付部13は、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブを通信部4および通信制御部19と協働して受信する。
【0046】
状態判定部15は、各種センサの出力値および/または各種フラグの値に基づいて、MFP1の状態を検出する。具体的には、状態判定部15は、MFP1が管理動作中であるか否かを判定する。より詳細には、状態判定部15は、MFP1が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、MFP1に関する「管理動作中」であると判定する。この状態判定動作は、プリントジョブの受信に応答して実行される。
【0047】
通信制御部19は、通信部4と協働して通信動作を制御する。たとえば、通信制御部19は、状態判定部15により「管理動作中」であると判定される場合には、「管理動作中」であることを示す情報M1をコンピュータ90に送信する。また、通信制御部19は、状態判定部15により「管理動作完了(状態)」であると判定される場合には、「管理動作完了」を示す情報M2をコンピュータ90に送信する。
【0048】
動作決定部17は、状態判定部15により検出された「管理動作」の内容に応じて、プリントジョブを保留するか拒否するかを決定する。また、動作決定部17は、プリントジョブが保留される場合には、プリントジョブを格納部5に一時的に格納する動作等をも制御する。
【0049】
また、プリントジョブ受付部13は、通信制御部19および通信部4と協働して、「管理動作」の終了後にプリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データに基づいて当該プリントジョブを更新して新たなプリントジョブを生成する。この新たなプリントジョブは、当該差分データと格納部5に一時的に格納されていたプリントジョブ(プリントデータ)とを合成して生成される。
【0050】
図3は、コンピュータ90の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0051】
コンピュータ90は、いわゆるパーソナルコンピュータとして構成される。コンピュータ90は、CPUおよび半導体メモリ等を備えている。また、図3に示されるように、コンピュータ90は、送信制御部91、受信制御部92、表示制御部93等を備えている。
【0052】
コンピュータ90には、プリンタドライバ(ソフトウエアプログラム)がインストールされており、当該プリンタドライバを用いてMFP1に対してプリント出力指示を送出することが可能である。
【0053】
送信制御部91は、MFP1に対してプリントジョブを送信する動作を制御し、受信制御部92は、MFP1からの各種情報(M1,M2等)を受信する動作を制御する。たとえば、受信制御部92は、MFP1が管理動作中であることを示す情報M1を、当該MFP1から受信する動作を制御する。また、受信制御部92は、MFP1における管理動作の終了を示す情報M2を受信する動作をも制御する。また、送信制御部91は、MFP1における管理動作終了後において、MFP1に対してプリントジョブに関する差分データを生成して送信する動作等をも制御する。
【0054】
表示制御部93は、コンピュータの表示部97bにおける表示動作を制御する。たとえば、表示制御部93は、情報M1,M2をコンピュータ90の表示部97bに表示する動作を制御する。
【0055】
また、コンピュータは、入出力部97をも備えている。入出力部97は、コンピュータ90に対する入力を受け付ける操作入力部97aと、各種情報の表示出力を行う表示部97bとを有している。たとえば、操作入力部97aとしてはキーボードおよびマウス等が設けられ、表示部97bとしては液晶表示装置等が設けられる。
【0056】
<2.動作>
図4〜図6は、MFP1の動作を示すフローチャートであり、図7は、コンピュータ90の動作を示すフローチャートである。また、図8および図9は、MFP1とコンピュータ90との通信動作を概念的に示す図である。図8は拒否メッセージMG1(後述)が送受信される場合を示し、図9は変更中(管理動作中)メッセージMG2(後述)および完了メッセージMG5(後述)が送受信される場合を示す。さらに、図10は、MFP1における管理動作の類別を示す図であり、図11〜図17は、コンピュータ90のプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【0057】
以下では、これらの図を参照しながら、プリントシステム100における動作について説明する。
【0058】
図7に示すように、ユーザは、コンピュータ90を用いて印刷対象の文書(プリント文書とも称する)を作成し(ステップS61)、マウス操作等によってプリンタドライバの設定画面DGをコンピュータ90の表示部97bに表示させる(ステップS62)。そして、設定画面DGを用いて当該プリントに関する各種の設定項目を設定する。
【0059】
図11は、プリンタドライバの設定画面DGの一例を示す図である。図11に示すように、この設定画面DGには「基本設定」、「レイアウト」、「仕上げ」などに関する複数のサブ画面(タブ画面)が設けられている。各サブ画面は、画面DG内の上部の対応タブをマウスでクリックすることなどによって、表示部97bにおいて選択的に表示される。図11では、設定画面DGのうちの「基本設定」に関するサブ画面DG1が表示されている。図12では、設定画面DGのうちの「仕上げ」に関するサブ画面DG2が表示されている。また、図13においては、画面DG4が表示されている。この画面DG4は、設定画面DGのうちの「画像品質」に関するサブ画面DG3(不図示)内の項目「画質調整」を選択すると表示される詳細設定用のサブ画面である。
【0060】
ユーザがこのような設定画面DGを用いて適宜にプリント内容を指定してOKボタンBN1を押下すると、コンピュータ90は、当該指定内容を反映したプリントジョブを生成する(ステップS63)。そして、コンピュータ90はMFP1に対して当該プリントジョブを送信する(ステップS64)。図8および図9に示すように、送信されたプリントジョブは、MFP1によって受信される。
【0061】
今度は、図4〜図6を参照しながらMFP1の動作を中心に説明する。
【0062】
図4に示されるように、MFP1は、操作パネル63を用いた処理要求が受け付けられた場合には当該処理要求に応じた処理を実行する(ステップS11,S12)。
【0063】
また、MFP1は、外部装置(たとえばコンピュータ90等)からの処理要求が受け付けられた場合には、当該処理要求に応じた処理を実行する(ステップS13およびステップS14以降)。
【0064】
当該処理要求がプリントジョブ以外に関するものであるときには、当該要求された処理が実行される(ステップS15)。
【0065】
一方、当該処理要求がプリントジョブに関するものであるときには、ステップS21に進む。すなわち、MFP1は、コンピュータ90(外部装置)からプリントジョブを受信する(ステップS13)と、当該プリントジョブの受信に応答して、当該プリントジョブの処理動作(ステップS21以降)を実行する。
【0066】
以下では、MFP1がコンピュータ90からのプリントジョブを受信したものとしてステップS21以降の処理について説明する。
【0067】
ステップS21(図5)においては、MFP1は、その動作モードが管理者モードであるか否かに応じて、MFP1に関する管理動作中であるか否かを判定する。具体的には、MFP1の動作モードが管理者以外のユーザの利用を許可しないモード(管理者モード)であるときには、MFP1に関する管理動作中であると判定される。一方、MFP1が管理者以外のユーザの利用を許可するモード(通常モード)であるときには、MFP1に関する管理動作中ではないと判定される。
【0068】
管理者モードでない(すなわち管理動作中ではない)と判定されるときには、ステップS23に進み、当該プリントジョブが格納部5に登録される。その後、プリントジョブは、所定のタイミングで実行される。すなわちプリント処理が実行される(ステップS24)。
【0069】
一方、管理者モードである(すなわち管理動作中である)と判定されるときには、ステップS31(図6)に進む。
【0070】
ステップS31では、MFP1における管理者による管理動作の内容(設定変更内容)が検知される。例えば、管理者によるパンチ機能の追加作業中であるときには、その旨が検知される。具体的には、管理者がパンチ機能の追加作業を行う旨をMFP1の操作パネル63のメニュー画面等を用いて入力した上で当該作業を行う場合には、「パンチ機能の追加作業中」であることを表すデータがMFP1内部のデータテーブルに登録される。このとき、当該データを検出することによって、MFP1は、「パンチ機能の追加作業中」であることを検知することができる。
【0071】
また、ステップS32では、MFP1は、ステップS31で検知された管理動作内容に応じて、プリントジョブを保留するか、あるいは逆に、プリントジョブを拒否するかを決定する。
【0072】
より詳細には、管理者による現在実行中の管理動作(設定変更処理)の所要時間に基づいて、プリントジョブを保留するかあるいは拒否するかが決定される。各管理動作は、その所要時間が閾値THよりも小さいか否かに応じて、2つのタイプTa,Tbに区分される。
【0073】
具体的には、比較的所要時間が短いタイプTa(図10参照)の管理動作中であるときには、プリントジョブは保留される。たとえば数分程度で処理が終了するパンチ機能(穴あけ機能)の追加処理中においては、プリントジョブは保留(換言すれば仮受理)される。
【0074】
一方、比較的所要時間が長いタイプTb(図10参照)の管理動作中であるときには、プリントジョブは拒否される。たとえば数十分程度を要する画像安定化処理の実行中においては、プリントジョブは受理されず拒否される。
【0075】
なお、図10は、このような処理の一覧を示す図である。上欄にはタイプTaの各処理が列挙されており、下欄にはタイプTbの各処理が列挙されている。
【0076】
図10に示されるように、タイプTaの処理(管理動作)としては、
1)ステープル機能およびパンチ機能の変更(追加・削除等)、
2)印刷設定(フォント、ICCプロファイル、濃度、階調、両面印刷等)の変更、
3)ネットワーク設定(TCP/IP設定、FTP設定等)の変更、
4)環境設定(日時設定、パワーセーブ設定等)の変更、
5)消耗品確認(トナー確認、用紙確認等)、
などが例示される。
【0077】
また、タイプTbの処理(管理動作)としては、
1)画像定化処理、
2)認証設定(ユーザ認証設定、部門管理設定等)、
3)セキュリティ設定(SSL通信設定、セキュリティ強化モード設定、HDDフォーマット等)、
などが例示される。
【0078】
プリントジョブの拒否が決定された場合にはステップS33からステップS51に進む。ステップS51では、MFP1は、プリントジョブ(プリントデータ)を格納部5から削除する。このように、MFP1は、プリントジョブを拒否する場合には、当該プリントジョブを登録せずに破棄する。
【0079】
また、MFP1は、「拒否メッセージ」MG1を示すデータ(情報)M1を作成し(ステップS52)、当該拒否メッセージMG1等を含むデータ(情報)M1をコンピュータ90に送信する(ステップS53)(図8も参照)。このように、管理者による管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報M1がコンピュータ90に送信される。その後、MFP1においてはプリント処理が実行されることなくステップS11に戻る。
【0080】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得されたメッセージが拒否メッセージMG1であると判定されると、ステップS66からステップS67に進む。ステップS67では、コンピュータ90は、拒否メッセージMG1を含む画面(たとえばDG1)を表示する。
【0081】
たとえば、管理者による認証設定変更処理(管理動作)の実行中においては、プリントジョブの送信後に、図14のような画面DG1がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が拒否される。図14の画面DG1においては、「現在、管理者によるシステム変更中です。変更終了までしばらく時間がかかります。(現在プリントジョブを受け付けられません。)」との内容が拒否メッセージMG1として表示されている(矩形領域RG1内参照)。また、矩形領域RG1の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。
【0082】
この拒否メッセージMG1は、プリントジョブを拒否する旨を示すメッセージである。また、当該拒否メッセージMG1は、MFP1が管理動作中であることを示す情報であるとも表現される。
【0083】
なお、画面DG1においてOKボタンBN1あるいはキャンセルボタンBN2が押下されると、当該ダイアログ画面DGは閉じられる。
【0084】
再び図6を参照する。
【0085】
プリントジョブの保留が決定された場合にはステップS33からステップS34に進む。
【0086】
ステップS34では、MFP1は、当該プリントジョブを格納部5に一時的に格納して登録する。ただし、このプリントジョブは、実行保留状態で登録される。具体的には、プリントデータは、格納部5に登録されたままであるが、プリントジョブは未だ実行されない。なお、後述するように、プリントジョブはステップS41の処理の後に実行され得る。
【0087】
その後、MFP1は、変更内容(管理動作内容)を通知するメッセージMG2を示すデータ(情報)M1を作成し(ステップS35)、当該メッセージMG2等を含むデータ(情報)M1をコンピュータ90に送信する(ステップS36)。このメッセージMG2は、管理動作中であることを通知するメッセージであるとも表現される。このように、管理者による管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報M1がコンピュータ90に送信される(図9参照)。
【0088】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得されたメッセージが、管理動作(変更動作)中に関する通知メッセージMG2であると判定されると、ステップS66からステップS68に進む。ステップS68では、コンピュータ90は、コンピュータ90は、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,... の中から、管理動作対象項目(設定変更動作対象項目とも称する)(例えば「パンチ機能」に関する設定項目)を有する画面(例えばDG2)を選択して表示部97bに表示する(図15参照)。また、この画面(DG2)には、メッセージMG2も含まれる。
【0089】
図15の画面DG2においては、その下側中央に「現在、2穴パンチ機能追加中です。まもなく使用できます。」との内容が当該通知メッセージMG2として表示されている(矩形領域RG2内参照)。また、矩形領域RG2の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。例えば、管理者による2穴パンチ機能の追加処理実行中においては、このようなメッセージMG2がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が保留される。
【0090】
この画面DG2は、メッセージMG2の受信に応答して表示部97bに表示される。また特に、メッセージMG2に関するデータに含まれる管理動作対象項目の種類(例えば「パンチ」)の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から管理動作対象項目(ここではパンチ)を含む画面DG2が選択して表示される。但し、この時点では、「パンチ」に関するリストボックスLBは、グレイアウトされており、未だ有効化されていない。
【0091】
なお、ここでは、図15の画面DG2が通知メッセージMG2として送受信される場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、管理者によるICCプロファイルの追加処理実行中において、図16の画面DG4のようなメッセージMG2がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が保留されるようにしてもよい。図16の画面DG4においては、その左下側に「現在、ICCプロファイル(sRGB)追加中です。まもなく使用できます。」との内容が当該通知メッセージMG2として表示されている(矩形領域RG4内参照)。また、矩形領域RG4の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。なお、ICCプロファイルは、カラーマネージメント用のデータである。
【0092】
再び図6を参照する。
【0093】
ステップS36の次のステップS37においては、管理者による管理動作が完了したか否かが判定される。そして、当該管理動作が完了していないと判定される場合には所定期間(たとえば1秒)経過後に再びステップS36に戻る。これにより、上記の動作が繰り返し実行される。一方、当該管理動作が完了したと判定される場合には、ステップS38に進む。
【0094】
ステップS38では、MFP1は、管理動作が終了した旨(処理完了)を通知するメッセージMG5を示すデータ(情報)M2を作成する。その後、MFP1は、当該メッセージMG5等を含むデータ(情報)M2をコンピュータ90に送信する(ステップS39)。このように、管理者による管理動作が完了したと判定される場合には、処理完了の通知メッセージMG5を含む情報M2がMFP1からコンピュータ90に送信される(図9も参照)。
【0095】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得(受信)されたメッセージが、管理動作(変更動作)完了に関する完了メッセージMG5であると判定されると、ステップS66からステップS69に進む。ステップS69では、コンピュータ90は、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目を有する画面(例えばDG2)を選択して表示する(図17参照)。
【0096】
ここにおいて、メッセージMG5に関する転送データに含まれる管理動作対象項目の種類(例えば「パンチ」)の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から管理動作対象項目(ここではパンチ)を含む画面DG2が選択して表示される。
【0097】
図17の画面DG2においては、その下側中央に「現在、2穴パンチ機能の追加が完了しました。機能を使用することができます。」との内容が当該完了メッセージMG5として表示されている(矩形領域RG5内参照)。矩形領域RG5の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。たとえば、管理者による2穴パンチ機能の追加処理が完了した後においては、このような完了メッセージMG5がコンピュータ90の表示部97bに表示される。このように、画面(DG2)には、完了メッセージMG5も含まれる。
【0098】
ユーザは、この画面DG2(図17)を用いて、2穴パンチ機能の利用を指定することができる(ステップS71)。すなわち、コンピュータ90は、設定更新指定を受け付ける。具体的には、ユーザは、マウス操作等によって、画面DG2の中央の「パンチ」に関するリストボックスLB内の選択肢の中から「2穴」を選択して、「2穴」パンチ機能を利用する旨を指定すればよい。なお、図17の画面DG2は、図15の画面DG2と比較すると判るように、グレイアウトされていた「パンチ」に関する指定項目(リストボックスLB等)が有効化されている。
【0099】
その後、OKボタンBN1が押下されることによって指定内容が確定され、ユーザによる当該プリントジョブに関する更新処理(プリントジョブ更新処理とも称する)が実行される。
【0100】
このように、「保留」中のプリントジョブが存在する場合(プリントジョブが保留されMFP1で一時的に格納されている場合)には、コンピュータ90は、完了メッセージMG5の受信に応答して、プリントジョブに関する設定更新指定を受け付ける。
【0101】
そして、ステップS72において、コンピュータ90は、プリントジョブ更新処理に関する差分データをMFP1に送信する(図9も参照)。具体的には、プリントデータ自体は既に送信済みであるため、ステップS72では送信されない。その一方で、2穴パンチ機能を利用する旨を含むデータ(情報)が、「差分データ」として、ステップS72でコンピュータ90からMFP1へと送信される。このように、設定更新指定(ステップS71)の内容に応じて、プリントジョブに関する差分データが送信される(ステップS72)。
【0102】
その後、ステップS41(図6)において、MFP1は、プリントジョブ更新処理に関する差分データを受信する。このようにして、MFP1は、管理者による管理動作の終了後にプリントジョブに関する差分データを受信する。
【0103】
そして、ステップS42において、MFP1は、ステップS41で受信した差分データとステップS34で一時的に保存していたプリントデータとを合成して、プリントジョブ更新処理の内容を反映した新たな(更新後の)プリントデータを生成する。そして、MFP1は、当該合成後(更新後)のプリントデータに基づいてプリントジョブを実行する。このようなプリント処理によって、ユーザは所望のプリント結果を得ることができる。
【0104】
なお、ステップS42の終了後は再びステップS11に戻る。
【0105】
以上のような動作によれば、MFP1に関する管理動作中であると判定(ステップS22)される場合には、管理動作中であることを示すメッセージを含む情報がMFP1からコンピュータ90に送信される(ステップS36,S53)。したがって、ユーザは、MFP1に関する管理動作が実行されていることをコンピュータ90から知得することができるので、プリントジョブの無用な再送信を低減することができる。このように、ユーザは、MFP1の状態を把握し、MFP1に対するプリントジョブの送信動作を効率化することができる。
【0106】
また、MFP1における管理動作中であると判定される場合において、管理動作の内容(特に当該管理動作の所要時間)に応じてプリントジョブを保留するか或いは拒否するかが決定される(ステップS32)。これによれば、管理動作の内容に応じてプリントジョブを保留するか或いは拒否するかが適切に決定される。
【0107】
また、プリントジョブの保留時には、格納部5に格納されるプリントデータとその後に受信される差分データとが合成されて、プリントジョブが更新される(ステップS41,S42)。したがって、プリントジョブに関するプリントデータ本体自体をも再び送信する場合に比べて、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0108】
また、コンピュータ90は、メッセージMG5を受信すると、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目(例えば「パンチ機能」)を含む画面(例えばDG2)を選択して表示する(ステップS69)。したがって、ユーザは、管理動作完了後に再びプリンタドライバ画面を自らの操作で開き直すことを要することなく、自動的に表示された当該画面(例えばDG2)を用いて容易に新たな設定動作を行うことができる。すなわち、プリントジョブの再送信動作を容易に行うことが可能である。
【0109】
また、コンピュータ90は、メッセージMG2を受信するときにも、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目(例えば「パンチ機能」)を含む画面(例えばDG2)を選択して表示する。したがって、ユーザは、当該画面を見ながら新たなプリントジョブの指定内容を予め考えておくことが可能である。特に、当該画面にはMFP1からのメッセージ(例えばMG2)も表示されているので、MFP1の状態を確認しつつ、新たなプリントジョブの指定内容を予め考えておくことが可能である。このようにプリントジョブの再送信操作時の操作性を向上させることが可能である。
【0110】
<3.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0111】
たとえば、上記実施形態においては、ステップS71,S72において設定更新動作を実行し且つ差分データを送信する場合を例示したが、これに限定されない。具体的には、図17の画面DG2において、当初のプリント指定内容と同様の内容を指定して、プリントジョブを確定させるようにしてもよい。このときには、コンピュータ90は差分データの代わりに、「変更無し」を指示する調整データをMFP1に送信するようにすればよい。そして、MFP1は当該調整データに基づいて、元のプリントデータに基づいてステップS42でプリントジョブを実行するようにすればよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、画像形成装置としてMFPを例示したが、これに限定されず、単機能プリンタなどの画像形成装置において上記の思想を適用するようにしてもよい。
【0113】
また、上記実施形態においては、「パンチ」機能の追加等について主に説明したが、これに限定されず、その他の種類の管理動作について上記の思想を適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】プリントシステムの構成を示す概略図である。
【図2】MFPの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】コンピュータの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図4】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図5】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図6】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図7】コンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図8】MFPとコンピュータとの通信動作を概念的に示す図である。
【図9】MFPとコンピュータとの通信動作を概念的に示す図である。
【図10】MFPにおける管理動作の類別を示す図である。
【図11】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図12】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図13】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図14】拒否メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図15】保留メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図16】保留メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図17】完了メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
1 MFP
9 コントローラ
90 コンピュータ
97b 表示部
100 プリントシステム
DG ダイアログ画面
DG1,DG2 サブ画面
M1,M2 情報
MG1 拒否メッセージ
MG2 通知メッセージ
MG5 完了メッセージ
NW ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル)などの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFPなどの画像形成装置においては、様々な機能が設けられる。また、このような機能に関する変更動作も可能である。例えば、基本構成を有する画像形成装置において、ステープル機能などのハードウエア的な機能を追加することなどが可能である。このとき、追加機能(ステープル機能等)を画像形成装置において有効にするための設定変更動作(管理動作)等も実行される。
【0003】
また、画像形成装置においては、各種のソフトウエア的要素に関する様々な設定が存在し、このような設定内容に関する変更動作も可能である。例えば、ネットワーク通信に関する設定内容を変更することが可能である。
【0004】
なお、本願発明とは直接的な関連性を有しないが、特許文献1には、ジョブの進捗状況を確認する技術が記載されている。具体的には、ホストコンピュータ(プリンタドライバ)からプリンタに向けて送信される印刷データの一部に返信用情報を設けておき、プリンタが当該返信用情報を受信すると、プリンタからホストコンピュータに返信用情報が返信される。これにより、ホストコンピュータは、返信用情報に基づいてプリントジョブの進捗状況を把握することが可能である。また、特許文献2には、コピーモードをスキャナモードに変更するときに、スキャナモードの使用の可否を当該画像形成装置の表示部に表示することが示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−353131号公報
【特許文献2】特開2005−45426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のようなハードウエア的およびソフトウエア的な各種要素に関する様々な変更動作は、主に管理者によって行われる。このような管理者による変更動作は、たとえば、管理者が画像形成装置に管理者権限でログインし、当該画像形成装置が管理者モードに移行した状態で実行される。
【0007】
このような管理者モードを用いた変更動作においては、画像形成装置は、通常、外部からの全てのユーザジョブの受付を拒否する。換言すれば、当該変更動作においては、画像形成装置は、ユーザからのジョブを受け付けない状態、端的に言えば「ロック」された状態に移行する。これにより、画像形成装置は、実行不可能なジョブを受け付けてしまうこと(たとえば、削除対象の機能を利用したプリントジョブを受け付けること)などを防止することができる。
【0008】
しかしながら、このような画像形成装置の「ロック」状態においてプリントジョブが当該画像形成装置に送信されてきた場合には、当該プリントジョブは実行されず、ユーザから送信されてくるプリントジョブは結果的に失敗する。この場合、ユーザは、或るプリントジョブの失敗後において、当該プリントジョブを再送信する必要がある。
【0009】
また、プリントジョブの再送信時において画像形成装置のロック状態が既に解除されているとは限らないため、再送信したプリントジョブが再び失敗する可能性も高い。プリントジョブが成功するまでプリントジョブの再送信を繰り返すことは、非効率的である。
【0010】
このように、画像形成装置に関する変更動作(管理動作)が実行されているときには、プリントジョブを効率的に正常終了させることは容易ではない。
【0011】
なお、上記特許文献1に記載の技術によれば、プリントジョブの失敗を直ちに知得することは可能である。しかしながら、この場合においても、ユーザは、装置自体の状態を知得することができないため、プリント成功の確信を得ることなくプリントジョブを再送信することを求められる。プリントジョブが成功するまでプリントジョブの再送信を繰り返す作業を行うことは、非効率的である。
【0012】
そこで、この発明は、画像形成装置に関する管理動作が実行される際において、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能な画像形成装置およびそれに関連する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像形成装置であって、外部装置からプリントジョブを受信するジョブ受付部と、前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像形成装置において、前記管理動作中であると判定される場合において、前記管理動作の内容に応じて前記プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを決定する決定手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る画像形成装置において、前記プリントジョブが保留される場合に、前記プリントジョブに関するプリントデータを一時的に格納する格納手段、をさらに備え、前記ジョブ受付部は、前記管理動作の終了後に前記プリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データとプリントデータとを合成して前記プリントジョブを更新することを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項2の発明に係る画像形成装置において、前記決定手段は、前記プリントジョブを拒否する場合には、前記プリントジョブを破棄することを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る画像形成装置において、前記判定手段は、前記画像形成装置が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、前記画像形成装置に関する管理動作中である旨を判定することを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、画像形成装置に内蔵されたコンピュータに、a)外部装置からプリントジョブを受信する手順と、b)前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する手順と、c)前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する手順とを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明は、コンピュータに、a)画像形成装置にプリントジョブを送信する手順と、b)前記画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を、前記画像形成装置から受信すると、当該第1の情報を前記コンピュータの表示部に表示する手順とを実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明は、請求項7の発明に係るプログラムにおいて、前記手順b)は、b-1)前記第1の情報の受信に応答して、前記第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、を有することを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明は、請求項7の発明に係るプログラムにおいて、c)前記管理動作の終了を示す第2の情報を前記画像形成装置から受信する手順と、d)前記第2の情報の受信に応答して、前記プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じて前記プリントジョブに関する差分データを送信する手順とを前記コンピュータにさらに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0022】
請求項10の発明は、請求項9の発明に係るプログラムにおいて、前記手順d)は、d-1)前記第2の情報の受信に応答して、前記第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1ないし請求項6に記載の発明によれば、管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す第1の情報が外部装置に送信されるので、ユーザは画像形成装置に関する管理動作が実行されていることを知得することができる。したがって、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能である。
【0024】
請求項7ないし請求項10に記載の発明によれば、画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を画像形成装置から受信すると、当該第1の情報がコンピュータの表示部に表示されるので、ユーザは画像形成装置に関する管理動作が実行されていることを知得することができる。したがって、プリントジョブの送信動作を効率化することが可能である。
【0025】
特に、請求項2に記載の発明によれば、プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを適切に決定することが可能である。
【0026】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、プリントジョブの保留時には、格納手段に格納されるプリントデータと管理動作終了後に受信される差分データとが合成されてプリントジョブが更新されるので、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0027】
また特に、請求項8に記載の発明によれば、第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から管理動作対象項目を含む画面が選択して表示されるので、プリントジョブの再送信操作時の操作性を向上させることが可能である。
【0028】
また特に、請求項9に記載の発明によれば、第2の情報の受信に応答して、プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じてプリントジョブに関する差分データが送信されるので、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0029】
また特に、請求項10に記載の発明によれば、第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から管理動作対象項目を含む画面が選択して表示されるので、プリントジョブの再送信動作を容易に行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
<1.システム構成概略>
図1は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)1とコンピュータ90とを備えるプリントシステム100の構成を示す概略図である。
【0032】
MFP1は、画像形成装置として機能する。より具体的には、MFP1は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)として構成される。
【0033】
MFP1は、ネットワークNWを介してコンピュータ90に接続されており、当該コンピュータ90との間でデータの送受信が可能である。なお、ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどの各種のネットワークを含む。
【0034】
特に、MFP1は、コンピュータ90からのプリントジョブを実行するプリンタとして機能する。具体的には、コンピュータ90は、当該コンピュータ90にインストールされているプリンタドライバ(ソフトウエアプログラム)等を介して、MFP1に対してプリントジョブを送信する。一方、MFP1は、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブを受信し、当該プリントジョブを実行する。これによって、MFP1による印刷出力処理が実行される。
【0035】
具体的には、図2の機能ブロック図に示すように、MFP1は、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0036】
画像読取部2は、MFP1の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
【0037】
印刷出力部3は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0038】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP1は、所望の相手先との間で各種のデータ(利用情報データ等を含む)を授受することが可能である。また、MFP1は、このネットワーク通信を利用することによって、コンピュータ90からのプリントジョブを受信することなども可能である。
【0039】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成された原稿画像(画像データ)が格納される。また、格納部5においては、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブが一時的に格納される。
【0040】
入出力部6は、MFP1に対する入力を受け付ける操作入力部61と、各種情報の表示出力を行う表示部62とを備えている。詳細には、MFP1には操作パネル63(図1参照)が設けられている。この操作パネル63は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部62の一部として機能するとともに、操作入力部61の一部としても機能する。
【0041】
コントローラ9は、MFP1に内蔵され、MFP1を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ9の制御下において各種の処理部が動作することによって、MFP1の各種の機能が実現される。例えば、コントローラ9の制御下において、画像読取部2を用いて所望の画像を光学的に読み取ることによって、原稿をスキャニングした画像(原稿画像)が取得され、スキャナ機能が実現される。また、コントローラ9は、次述するような各種の処理をも制御する。
【0042】
コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。
【0043】
具体的には、コントローラ9は、印刷制御部11、プリントジョブ受付部13、状態判定部15、動作決定部17および通信制御部19を含む各種の処理部を実現する。
【0044】
印刷制御部11は、印刷出力部3の動作等を制御する。
【0045】
プリントジョブ受付部13は、コンピュータ90から送信されてきたプリントジョブを通信部4および通信制御部19と協働して受信する。
【0046】
状態判定部15は、各種センサの出力値および/または各種フラグの値に基づいて、MFP1の状態を検出する。具体的には、状態判定部15は、MFP1が管理動作中であるか否かを判定する。より詳細には、状態判定部15は、MFP1が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、MFP1に関する「管理動作中」であると判定する。この状態判定動作は、プリントジョブの受信に応答して実行される。
【0047】
通信制御部19は、通信部4と協働して通信動作を制御する。たとえば、通信制御部19は、状態判定部15により「管理動作中」であると判定される場合には、「管理動作中」であることを示す情報M1をコンピュータ90に送信する。また、通信制御部19は、状態判定部15により「管理動作完了(状態)」であると判定される場合には、「管理動作完了」を示す情報M2をコンピュータ90に送信する。
【0048】
動作決定部17は、状態判定部15により検出された「管理動作」の内容に応じて、プリントジョブを保留するか拒否するかを決定する。また、動作決定部17は、プリントジョブが保留される場合には、プリントジョブを格納部5に一時的に格納する動作等をも制御する。
【0049】
また、プリントジョブ受付部13は、通信制御部19および通信部4と協働して、「管理動作」の終了後にプリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データに基づいて当該プリントジョブを更新して新たなプリントジョブを生成する。この新たなプリントジョブは、当該差分データと格納部5に一時的に格納されていたプリントジョブ(プリントデータ)とを合成して生成される。
【0050】
図3は、コンピュータ90の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0051】
コンピュータ90は、いわゆるパーソナルコンピュータとして構成される。コンピュータ90は、CPUおよび半導体メモリ等を備えている。また、図3に示されるように、コンピュータ90は、送信制御部91、受信制御部92、表示制御部93等を備えている。
【0052】
コンピュータ90には、プリンタドライバ(ソフトウエアプログラム)がインストールされており、当該プリンタドライバを用いてMFP1に対してプリント出力指示を送出することが可能である。
【0053】
送信制御部91は、MFP1に対してプリントジョブを送信する動作を制御し、受信制御部92は、MFP1からの各種情報(M1,M2等)を受信する動作を制御する。たとえば、受信制御部92は、MFP1が管理動作中であることを示す情報M1を、当該MFP1から受信する動作を制御する。また、受信制御部92は、MFP1における管理動作の終了を示す情報M2を受信する動作をも制御する。また、送信制御部91は、MFP1における管理動作終了後において、MFP1に対してプリントジョブに関する差分データを生成して送信する動作等をも制御する。
【0054】
表示制御部93は、コンピュータの表示部97bにおける表示動作を制御する。たとえば、表示制御部93は、情報M1,M2をコンピュータ90の表示部97bに表示する動作を制御する。
【0055】
また、コンピュータは、入出力部97をも備えている。入出力部97は、コンピュータ90に対する入力を受け付ける操作入力部97aと、各種情報の表示出力を行う表示部97bとを有している。たとえば、操作入力部97aとしてはキーボードおよびマウス等が設けられ、表示部97bとしては液晶表示装置等が設けられる。
【0056】
<2.動作>
図4〜図6は、MFP1の動作を示すフローチャートであり、図7は、コンピュータ90の動作を示すフローチャートである。また、図8および図9は、MFP1とコンピュータ90との通信動作を概念的に示す図である。図8は拒否メッセージMG1(後述)が送受信される場合を示し、図9は変更中(管理動作中)メッセージMG2(後述)および完了メッセージMG5(後述)が送受信される場合を示す。さらに、図10は、MFP1における管理動作の類別を示す図であり、図11〜図17は、コンピュータ90のプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【0057】
以下では、これらの図を参照しながら、プリントシステム100における動作について説明する。
【0058】
図7に示すように、ユーザは、コンピュータ90を用いて印刷対象の文書(プリント文書とも称する)を作成し(ステップS61)、マウス操作等によってプリンタドライバの設定画面DGをコンピュータ90の表示部97bに表示させる(ステップS62)。そして、設定画面DGを用いて当該プリントに関する各種の設定項目を設定する。
【0059】
図11は、プリンタドライバの設定画面DGの一例を示す図である。図11に示すように、この設定画面DGには「基本設定」、「レイアウト」、「仕上げ」などに関する複数のサブ画面(タブ画面)が設けられている。各サブ画面は、画面DG内の上部の対応タブをマウスでクリックすることなどによって、表示部97bにおいて選択的に表示される。図11では、設定画面DGのうちの「基本設定」に関するサブ画面DG1が表示されている。図12では、設定画面DGのうちの「仕上げ」に関するサブ画面DG2が表示されている。また、図13においては、画面DG4が表示されている。この画面DG4は、設定画面DGのうちの「画像品質」に関するサブ画面DG3(不図示)内の項目「画質調整」を選択すると表示される詳細設定用のサブ画面である。
【0060】
ユーザがこのような設定画面DGを用いて適宜にプリント内容を指定してOKボタンBN1を押下すると、コンピュータ90は、当該指定内容を反映したプリントジョブを生成する(ステップS63)。そして、コンピュータ90はMFP1に対して当該プリントジョブを送信する(ステップS64)。図8および図9に示すように、送信されたプリントジョブは、MFP1によって受信される。
【0061】
今度は、図4〜図6を参照しながらMFP1の動作を中心に説明する。
【0062】
図4に示されるように、MFP1は、操作パネル63を用いた処理要求が受け付けられた場合には当該処理要求に応じた処理を実行する(ステップS11,S12)。
【0063】
また、MFP1は、外部装置(たとえばコンピュータ90等)からの処理要求が受け付けられた場合には、当該処理要求に応じた処理を実行する(ステップS13およびステップS14以降)。
【0064】
当該処理要求がプリントジョブ以外に関するものであるときには、当該要求された処理が実行される(ステップS15)。
【0065】
一方、当該処理要求がプリントジョブに関するものであるときには、ステップS21に進む。すなわち、MFP1は、コンピュータ90(外部装置)からプリントジョブを受信する(ステップS13)と、当該プリントジョブの受信に応答して、当該プリントジョブの処理動作(ステップS21以降)を実行する。
【0066】
以下では、MFP1がコンピュータ90からのプリントジョブを受信したものとしてステップS21以降の処理について説明する。
【0067】
ステップS21(図5)においては、MFP1は、その動作モードが管理者モードであるか否かに応じて、MFP1に関する管理動作中であるか否かを判定する。具体的には、MFP1の動作モードが管理者以外のユーザの利用を許可しないモード(管理者モード)であるときには、MFP1に関する管理動作中であると判定される。一方、MFP1が管理者以外のユーザの利用を許可するモード(通常モード)であるときには、MFP1に関する管理動作中ではないと判定される。
【0068】
管理者モードでない(すなわち管理動作中ではない)と判定されるときには、ステップS23に進み、当該プリントジョブが格納部5に登録される。その後、プリントジョブは、所定のタイミングで実行される。すなわちプリント処理が実行される(ステップS24)。
【0069】
一方、管理者モードである(すなわち管理動作中である)と判定されるときには、ステップS31(図6)に進む。
【0070】
ステップS31では、MFP1における管理者による管理動作の内容(設定変更内容)が検知される。例えば、管理者によるパンチ機能の追加作業中であるときには、その旨が検知される。具体的には、管理者がパンチ機能の追加作業を行う旨をMFP1の操作パネル63のメニュー画面等を用いて入力した上で当該作業を行う場合には、「パンチ機能の追加作業中」であることを表すデータがMFP1内部のデータテーブルに登録される。このとき、当該データを検出することによって、MFP1は、「パンチ機能の追加作業中」であることを検知することができる。
【0071】
また、ステップS32では、MFP1は、ステップS31で検知された管理動作内容に応じて、プリントジョブを保留するか、あるいは逆に、プリントジョブを拒否するかを決定する。
【0072】
より詳細には、管理者による現在実行中の管理動作(設定変更処理)の所要時間に基づいて、プリントジョブを保留するかあるいは拒否するかが決定される。各管理動作は、その所要時間が閾値THよりも小さいか否かに応じて、2つのタイプTa,Tbに区分される。
【0073】
具体的には、比較的所要時間が短いタイプTa(図10参照)の管理動作中であるときには、プリントジョブは保留される。たとえば数分程度で処理が終了するパンチ機能(穴あけ機能)の追加処理中においては、プリントジョブは保留(換言すれば仮受理)される。
【0074】
一方、比較的所要時間が長いタイプTb(図10参照)の管理動作中であるときには、プリントジョブは拒否される。たとえば数十分程度を要する画像安定化処理の実行中においては、プリントジョブは受理されず拒否される。
【0075】
なお、図10は、このような処理の一覧を示す図である。上欄にはタイプTaの各処理が列挙されており、下欄にはタイプTbの各処理が列挙されている。
【0076】
図10に示されるように、タイプTaの処理(管理動作)としては、
1)ステープル機能およびパンチ機能の変更(追加・削除等)、
2)印刷設定(フォント、ICCプロファイル、濃度、階調、両面印刷等)の変更、
3)ネットワーク設定(TCP/IP設定、FTP設定等)の変更、
4)環境設定(日時設定、パワーセーブ設定等)の変更、
5)消耗品確認(トナー確認、用紙確認等)、
などが例示される。
【0077】
また、タイプTbの処理(管理動作)としては、
1)画像定化処理、
2)認証設定(ユーザ認証設定、部門管理設定等)、
3)セキュリティ設定(SSL通信設定、セキュリティ強化モード設定、HDDフォーマット等)、
などが例示される。
【0078】
プリントジョブの拒否が決定された場合にはステップS33からステップS51に進む。ステップS51では、MFP1は、プリントジョブ(プリントデータ)を格納部5から削除する。このように、MFP1は、プリントジョブを拒否する場合には、当該プリントジョブを登録せずに破棄する。
【0079】
また、MFP1は、「拒否メッセージ」MG1を示すデータ(情報)M1を作成し(ステップS52)、当該拒否メッセージMG1等を含むデータ(情報)M1をコンピュータ90に送信する(ステップS53)(図8も参照)。このように、管理者による管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報M1がコンピュータ90に送信される。その後、MFP1においてはプリント処理が実行されることなくステップS11に戻る。
【0080】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得されたメッセージが拒否メッセージMG1であると判定されると、ステップS66からステップS67に進む。ステップS67では、コンピュータ90は、拒否メッセージMG1を含む画面(たとえばDG1)を表示する。
【0081】
たとえば、管理者による認証設定変更処理(管理動作)の実行中においては、プリントジョブの送信後に、図14のような画面DG1がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が拒否される。図14の画面DG1においては、「現在、管理者によるシステム変更中です。変更終了までしばらく時間がかかります。(現在プリントジョブを受け付けられません。)」との内容が拒否メッセージMG1として表示されている(矩形領域RG1内参照)。また、矩形領域RG1の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。
【0082】
この拒否メッセージMG1は、プリントジョブを拒否する旨を示すメッセージである。また、当該拒否メッセージMG1は、MFP1が管理動作中であることを示す情報であるとも表現される。
【0083】
なお、画面DG1においてOKボタンBN1あるいはキャンセルボタンBN2が押下されると、当該ダイアログ画面DGは閉じられる。
【0084】
再び図6を参照する。
【0085】
プリントジョブの保留が決定された場合にはステップS33からステップS34に進む。
【0086】
ステップS34では、MFP1は、当該プリントジョブを格納部5に一時的に格納して登録する。ただし、このプリントジョブは、実行保留状態で登録される。具体的には、プリントデータは、格納部5に登録されたままであるが、プリントジョブは未だ実行されない。なお、後述するように、プリントジョブはステップS41の処理の後に実行され得る。
【0087】
その後、MFP1は、変更内容(管理動作内容)を通知するメッセージMG2を示すデータ(情報)M1を作成し(ステップS35)、当該メッセージMG2等を含むデータ(情報)M1をコンピュータ90に送信する(ステップS36)。このメッセージMG2は、管理動作中であることを通知するメッセージであるとも表現される。このように、管理者による管理動作中であると判定される場合には、管理動作中であることを示す情報M1がコンピュータ90に送信される(図9参照)。
【0088】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得されたメッセージが、管理動作(変更動作)中に関する通知メッセージMG2であると判定されると、ステップS66からステップS68に進む。ステップS68では、コンピュータ90は、コンピュータ90は、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,... の中から、管理動作対象項目(設定変更動作対象項目とも称する)(例えば「パンチ機能」に関する設定項目)を有する画面(例えばDG2)を選択して表示部97bに表示する(図15参照)。また、この画面(DG2)には、メッセージMG2も含まれる。
【0089】
図15の画面DG2においては、その下側中央に「現在、2穴パンチ機能追加中です。まもなく使用できます。」との内容が当該通知メッセージMG2として表示されている(矩形領域RG2内参照)。また、矩形領域RG2の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。例えば、管理者による2穴パンチ機能の追加処理実行中においては、このようなメッセージMG2がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が保留される。
【0090】
この画面DG2は、メッセージMG2の受信に応答して表示部97bに表示される。また特に、メッセージMG2に関するデータに含まれる管理動作対象項目の種類(例えば「パンチ」)の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から管理動作対象項目(ここではパンチ)を含む画面DG2が選択して表示される。但し、この時点では、「パンチ」に関するリストボックスLBは、グレイアウトされており、未だ有効化されていない。
【0091】
なお、ここでは、図15の画面DG2が通知メッセージMG2として送受信される場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、管理者によるICCプロファイルの追加処理実行中において、図16の画面DG4のようなメッセージMG2がコンピュータ90の表示部97bに表示されるとともに、MFP1においてはプリントジョブの実行が保留されるようにしてもよい。図16の画面DG4においては、その左下側に「現在、ICCプロファイル(sRGB)追加中です。まもなく使用できます。」との内容が当該通知メッセージMG2として表示されている(矩形領域RG4内参照)。また、矩形領域RG4の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。なお、ICCプロファイルは、カラーマネージメント用のデータである。
【0092】
再び図6を参照する。
【0093】
ステップS36の次のステップS37においては、管理者による管理動作が完了したか否かが判定される。そして、当該管理動作が完了していないと判定される場合には所定期間(たとえば1秒)経過後に再びステップS36に戻る。これにより、上記の動作が繰り返し実行される。一方、当該管理動作が完了したと判定される場合には、ステップS38に進む。
【0094】
ステップS38では、MFP1は、管理動作が終了した旨(処理完了)を通知するメッセージMG5を示すデータ(情報)M2を作成する。その後、MFP1は、当該メッセージMG5等を含むデータ(情報)M2をコンピュータ90に送信する(ステップS39)。このように、管理者による管理動作が完了したと判定される場合には、処理完了の通知メッセージMG5を含む情報M2がMFP1からコンピュータ90に送信される(図9も参照)。
【0095】
これに対して、コンピュータ90は、図7に示すように、ステップS64の次のステップS65において、MFP1からのメッセージを取得(受信)する。そして、取得(受信)されたメッセージが、管理動作(変更動作)完了に関する完了メッセージMG5であると判定されると、ステップS66からステップS69に進む。ステップS69では、コンピュータ90は、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目を有する画面(例えばDG2)を選択して表示する(図17参照)。
【0096】
ここにおいて、メッセージMG5に関する転送データに含まれる管理動作対象項目の種類(例えば「パンチ」)の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から管理動作対象項目(ここではパンチ)を含む画面DG2が選択して表示される。
【0097】
図17の画面DG2においては、その下側中央に「現在、2穴パンチ機能の追加が完了しました。機能を使用することができます。」との内容が当該完了メッセージMG5として表示されている(矩形領域RG5内参照)。矩形領域RG5の中の文字は赤色で表示されており、他の部分の文字と容易に区別される。たとえば、管理者による2穴パンチ機能の追加処理が完了した後においては、このような完了メッセージMG5がコンピュータ90の表示部97bに表示される。このように、画面(DG2)には、完了メッセージMG5も含まれる。
【0098】
ユーザは、この画面DG2(図17)を用いて、2穴パンチ機能の利用を指定することができる(ステップS71)。すなわち、コンピュータ90は、設定更新指定を受け付ける。具体的には、ユーザは、マウス操作等によって、画面DG2の中央の「パンチ」に関するリストボックスLB内の選択肢の中から「2穴」を選択して、「2穴」パンチ機能を利用する旨を指定すればよい。なお、図17の画面DG2は、図15の画面DG2と比較すると判るように、グレイアウトされていた「パンチ」に関する指定項目(リストボックスLB等)が有効化されている。
【0099】
その後、OKボタンBN1が押下されることによって指定内容が確定され、ユーザによる当該プリントジョブに関する更新処理(プリントジョブ更新処理とも称する)が実行される。
【0100】
このように、「保留」中のプリントジョブが存在する場合(プリントジョブが保留されMFP1で一時的に格納されている場合)には、コンピュータ90は、完了メッセージMG5の受信に応答して、プリントジョブに関する設定更新指定を受け付ける。
【0101】
そして、ステップS72において、コンピュータ90は、プリントジョブ更新処理に関する差分データをMFP1に送信する(図9も参照)。具体的には、プリントデータ自体は既に送信済みであるため、ステップS72では送信されない。その一方で、2穴パンチ機能を利用する旨を含むデータ(情報)が、「差分データ」として、ステップS72でコンピュータ90からMFP1へと送信される。このように、設定更新指定(ステップS71)の内容に応じて、プリントジョブに関する差分データが送信される(ステップS72)。
【0102】
その後、ステップS41(図6)において、MFP1は、プリントジョブ更新処理に関する差分データを受信する。このようにして、MFP1は、管理者による管理動作の終了後にプリントジョブに関する差分データを受信する。
【0103】
そして、ステップS42において、MFP1は、ステップS41で受信した差分データとステップS34で一時的に保存していたプリントデータとを合成して、プリントジョブ更新処理の内容を反映した新たな(更新後の)プリントデータを生成する。そして、MFP1は、当該合成後(更新後)のプリントデータに基づいてプリントジョブを実行する。このようなプリント処理によって、ユーザは所望のプリント結果を得ることができる。
【0104】
なお、ステップS42の終了後は再びステップS11に戻る。
【0105】
以上のような動作によれば、MFP1に関する管理動作中であると判定(ステップS22)される場合には、管理動作中であることを示すメッセージを含む情報がMFP1からコンピュータ90に送信される(ステップS36,S53)。したがって、ユーザは、MFP1に関する管理動作が実行されていることをコンピュータ90から知得することができるので、プリントジョブの無用な再送信を低減することができる。このように、ユーザは、MFP1の状態を把握し、MFP1に対するプリントジョブの送信動作を効率化することができる。
【0106】
また、MFP1における管理動作中であると判定される場合において、管理動作の内容(特に当該管理動作の所要時間)に応じてプリントジョブを保留するか或いは拒否するかが決定される(ステップS32)。これによれば、管理動作の内容に応じてプリントジョブを保留するか或いは拒否するかが適切に決定される。
【0107】
また、プリントジョブの保留時には、格納部5に格納されるプリントデータとその後に受信される差分データとが合成されて、プリントジョブが更新される(ステップS41,S42)。したがって、プリントジョブに関するプリントデータ本体自体をも再び送信する場合に比べて、データ通信量を削減して効率的にプリントジョブを実行することができる。
【0108】
また、コンピュータ90は、メッセージMG5を受信すると、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目(例えば「パンチ機能」)を含む画面(例えばDG2)を選択して表示する(ステップS69)。したがって、ユーザは、管理動作完了後に再びプリンタドライバ画面を自らの操作で開き直すことを要することなく、自動的に表示された当該画面(例えばDG2)を用いて容易に新たな設定動作を行うことができる。すなわち、プリントジョブの再送信動作を容易に行うことが可能である。
【0109】
また、コンピュータ90は、メッセージMG2を受信するときにも、複数の設定項目に関する複数の画面DG1,DG2,...の中から、管理動作対象項目(例えば「パンチ機能」)を含む画面(例えばDG2)を選択して表示する。したがって、ユーザは、当該画面を見ながら新たなプリントジョブの指定内容を予め考えておくことが可能である。特に、当該画面にはMFP1からのメッセージ(例えばMG2)も表示されているので、MFP1の状態を確認しつつ、新たなプリントジョブの指定内容を予め考えておくことが可能である。このようにプリントジョブの再送信操作時の操作性を向上させることが可能である。
【0110】
<3.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0111】
たとえば、上記実施形態においては、ステップS71,S72において設定更新動作を実行し且つ差分データを送信する場合を例示したが、これに限定されない。具体的には、図17の画面DG2において、当初のプリント指定内容と同様の内容を指定して、プリントジョブを確定させるようにしてもよい。このときには、コンピュータ90は差分データの代わりに、「変更無し」を指示する調整データをMFP1に送信するようにすればよい。そして、MFP1は当該調整データに基づいて、元のプリントデータに基づいてステップS42でプリントジョブを実行するようにすればよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、画像形成装置としてMFPを例示したが、これに限定されず、単機能プリンタなどの画像形成装置において上記の思想を適用するようにしてもよい。
【0113】
また、上記実施形態においては、「パンチ」機能の追加等について主に説明したが、これに限定されず、その他の種類の管理動作について上記の思想を適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】プリントシステムの構成を示す概略図である。
【図2】MFPの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】コンピュータの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図4】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図5】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図6】MFPの動作を示すフローチャートである。
【図7】コンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図8】MFPとコンピュータとの通信動作を概念的に示す図である。
【図9】MFPとコンピュータとの通信動作を概念的に示す図である。
【図10】MFPにおける管理動作の類別を示す図である。
【図11】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図12】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図13】コンピュータのプリンタドライバの設定画面を示す図である。
【図14】拒否メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図15】保留メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図16】保留メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【図17】完了メッセージが表示された設定画面を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
1 MFP
9 コントローラ
90 コンピュータ
97b 表示部
100 プリントシステム
DG ダイアログ画面
DG1,DG2 サブ画面
M1,M2 情報
MG1 拒否メッセージ
MG2 通知メッセージ
MG5 完了メッセージ
NW ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
外部装置からプリントジョブを受信するジョブ受付部と、
前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記管理動作中であると判定される場合において、前記管理動作の内容に応じて前記プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを決定する決定手段、
をさらに備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記プリントジョブが保留される場合に、前記プリントジョブに関するプリントデータを一時的に格納する格納手段、
をさらに備え、
前記ジョブ受付部は、前記管理動作の終了後に前記プリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データとプリントデータとを合成して前記プリントジョブを更新することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記決定手段は、前記プリントジョブを拒否する場合には、前記プリントジョブを破棄することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記判定手段は、前記画像形成装置が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、前記画像形成装置に関する管理動作中である旨を判定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
画像形成装置に内蔵されたコンピュータに、
a)外部装置からプリントジョブを受信する手順と、
b)前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する手順と、
c)前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
a)画像形成装置にプリントジョブを送信する手順と、
b)前記画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を、前記画像形成装置から受信すると、当該第1の情報を前記コンピュータの表示部に表示する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記手順b)は、
b-1)前記第1の情報の受信に応答して、前記第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
c)前記管理動作の終了を示す第2の情報を前記画像形成装置から受信する手順と、
d)前記第2の情報の受信に応答して、前記プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じて前記プリントジョブに関する差分データを送信する手順と、
を前記コンピュータにさらに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記手順d)は、
d-1)前記第2の情報の受信に応答して、前記第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項1】
画像形成装置であって、
外部装置からプリントジョブを受信するジョブ受付部と、
前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記管理動作中であると判定される場合において、前記管理動作の内容に応じて前記プリントジョブを保留するか或いは拒否するかを決定する決定手段、
をさらに備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記プリントジョブが保留される場合に、前記プリントジョブに関するプリントデータを一時的に格納する格納手段、
をさらに備え、
前記ジョブ受付部は、前記管理動作の終了後に前記プリントジョブに関する差分データを受信し、当該差分データとプリントデータとを合成して前記プリントジョブを更新することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記決定手段は、前記プリントジョブを拒否する場合には、前記プリントジョブを破棄することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記判定手段は、前記画像形成装置が管理者以外のユーザの利用を許可しないときに、前記画像形成装置に関する管理動作中である旨を判定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
画像形成装置に内蔵されたコンピュータに、
a)外部装置からプリントジョブを受信する手順と、
b)前記プリントジョブの受信に応答して、前記画像形成装置に関する管理動作中であるか否かを判定する手順と、
c)前記管理動作中であると判定される場合には、前記管理動作中であることを示す第1の情報を前記外部装置に送信する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
a)画像形成装置にプリントジョブを送信する手順と、
b)前記画像形成装置が管理動作中であることを示す第1の情報を、前記画像形成装置から受信すると、当該第1の情報を前記コンピュータの表示部に表示する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記手順b)は、
b-1)前記第1の情報の受信に応答して、前記第1の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
c)前記管理動作の終了を示す第2の情報を前記画像形成装置から受信する手順と、
d)前記第2の情報の受信に応答して、前記プリントジョブに関する設定更新指定を受け付け、当該設定更新指定の内容に応じて前記プリントジョブに関する差分データを送信する手順と、
を前記コンピュータにさらに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記手順d)は、
d-1)前記第2の情報の受信に応答して、前記第2の情報に含まれる管理動作対象項目の情報に基づいて、複数の設定項目に関する複数の画面の中から前記管理動作対象項目を含む画面を選択して表示する手順、
を有することを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−28172(P2010−28172A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−183438(P2008−183438)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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