説明

画像形成装置及びジャム処理方法

【課題】ロール紙に記録中ジャムが発生した場合においても、プリントロスを少なくするとともに生産性との両立を図ることのできるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】搬送経路を搬送されるロール状の記録媒体に対して画像を記録する画像形成手段と、前記搬送経路におけるジャムの発生を検出するジャム検出手段と、画像が記録された前記ロール状の記録媒体を排出するためにシート状にカットする前記搬送経路の最下流側に配置された第1のカッターと、前記搬送経路の前記画像形成手段の下流直後に配置された第2のカッターと、を備え、前記ジャム検出手段がジャムの発生を検出した場合に、ジャム発生時に記録中の画像については画像記録を続行し、該画像記録が終了したら前記第2のカッターにより該画像の後端をカットすることを特徴とする画像形成装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びジャム処理方法に係り、特に、ロール紙を搬送する搬送装置を備えロール紙にインクジェット記録を行う画像形成装置及びジャム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の露光記録及び画像形成は、瞬間的なハロゲンランプ光による爆射、もしくはレーザを光源として利用した主走査/副走査デジタル記録が一般的である。これは1枚の画像記録を略一瞬で終えることができる点から高生産が可能である。
【0003】
一方、インクジェット記録は、記録媒体の搬送方向と略直交する方向への主走査送りをしながら、記録媒体の搬送方向への副走査送りを実施して、記録媒体上にインクを液滴として吐出し、記録媒体上に高密度にインク滴を着弾させることによって行われる。
【0004】
このような画像形成装置において、記録媒体が搬送装置や切断装置等に詰まって記録媒体の搬送が適性に行われなくなる、いわゆるジャムが発生すると、特に記録媒体がロール紙の場合にジャム発生した後の処理が大変になる。
【0005】
すなわち、ロール紙に対して画像記録を行った後の工程である画像記録より下流側のエリアにおいてジャム等が発生した場合には、その記録媒体搬送路のジャムが発生した点よりも下流側が搬送できないため、それよりも上流側の記録媒体は全て搬送を停止させられてしまい、結果的には記録中の画像も画像記録を停止せざるを得ない。
【0006】
そこで、従来、ロール紙に対して記録を行う記録装置においてジャムが発生した場合に対処する様々な手法が提案されている。
【0007】
例えば、ロール本体からロールシートを引きだして原稿画像を複写する複写機において、ジャム発生時にユーザのシート除去作業を簡単にするために、ジャムが発生したと検知された場合には無条件にロールシートを切断するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0008】
また、記録媒体である連続紙をカットするカッターを備えた画像形成装置において、画像形成装置本体内でジャムが発生した場合にジャム処理を行うとき、カッターにより連続紙をカットするようにしてジャム処理を容易にしたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−43918号公報
【特許文献2】特開2006−327113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、上述したような従来の露光記録機の場合には、記録媒体の搬送路においてジャム等が発生して記録中の記録媒体を瞬間停止させることがあっても、記録も一瞬であるので描画途中であるケースが確率的に低く、ロスが少ない。
【0011】
しかしながら、ロール紙に対してインクジェット記録しているときにジャムが発生した場合、途中で記録を止めた画像は、ジャム紙そのものを除去した後、その停滞していた記録を再開しその記録を止めた記録媒体に対して継続記録しても、インクジェット記録における画像の緻密性から画像欠損となることが想定され結果的にはロスとなってしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、インクジェット記録装置においてロール紙に記録中、ジャムが発生した場合においても、プリントロスを少なくするとともに生産性との両立を図ることのできる画像形成装置及びジャム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、搬送経路を搬送されるロール状の記録媒体に対して画像を記録する画像形成手段と、前記搬送経路におけるジャムの発生を検出するジャム検出手段と、画像が記録された前記ロール状の記録媒体を排出するためにシート状にカットする前記搬送経路の最下流側に配置された第1のカッターと、前記搬送経路の前記画像形成手段の下流直後に配置された第2のカッターと、を備え、前記ジャム検出手段がジャムの発生を検出した場合に、ジャム発生時に記録中の画像については画像記録を続行し、該画像記録が終了したら前記第2のカッターにより該画像の後端をカットすることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0014】
これにより、ロール紙に記録中、ジャムが発生した場合においても、プリントロスを少なくするとともに生産性との両立を図ることが可能となる。
【0015】
また、請求項2に示すように、請求項1に記載の画像形成装置であって、さらに、メッセージを表示する表示手段を備え、前記第2のカッターにより前記画像の後端をカットした後、画像記録動作を停止し、ジャムが発生した旨のメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0016】
これにより、メッセージを見たユーザが装置のカバーを開けても、すでにロール紙はカットされているので、プリントロスもなくジャム処理が容易となる。
【0017】
また、請求項3に示すように、請求項1または2に記載の画像形成装置であって、さらに、前記第1のカッターと前記第2のカッターとの間の前記搬送経路上に前記ロール状の記録媒体を保持するバッファを備えたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に示すように、前記バッファは、前記ロール状の記録媒体を少なくとも1画像分保持することを特徴とする。
【0019】
このように、バッファを設けることでジャム発生時においても画像記録の継続が可能となる。
【0020】
また、請求項5に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置であって、さらに、前記第2のカッターに替えて前記画像形成手段により画像が形成された前記ロール状の記録媒体の該画像の後端をカットしてシート状の記録媒体にする後端カッターを備えると共に、該シート状にされた記録媒体の表裏を反転させて再度前記画像形成手段に送給する反転搬送経路とを備え、ジャムが発生した場合には、前記後端カッターが前記第2のカッターを兼用することを特徴とする。
【0021】
これにより、両面印刷の場合の後端カッターを利用することでジャム処理が容易となる。
【0022】
また、請求項6に示すように、前記画像形成手段は、前記ロール状の記録媒体にインク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式であることを特徴とする。
【0023】
これにより、特にインクジェット記録において画像記録を中断した場合のプリントロスを防ぐことができる。
【0024】
また、同様に前記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、搬送経路を搬送されるロール状の記録媒体に対して画像を記録する画像形成装置において、ジャムの発生が検出された場合には、ジャム発生時に記録中の画像については、その画像記録を継続するとともに、該画像記録が終了したら、その画像の後端をカットすることを特徴とするジャム処理方法を提供する。
【0025】
これにより、ロール紙に記録中、ジャムが発生した場合においても、プリントロスを少なくするとともに生産性との両立を図ることが可能となる。
【0026】
また、請求項8に示すように、前記画像の後端をカットした後で、ジャムが発生した旨のメッセージを表示することを特徴とする。
【0027】
これにより、メッセージを見たユーザが装置のカバーを開けても、すでにロール紙はカットされているので、プリントロスもなくジャム処理が容易となる。
【0028】
また、請求項9に示すように、前記搬送経路の前記記録媒体に対する画像記録位置よりも下流側に前記記録媒体を保持するバッファを備えたことを特徴とする。
【0029】
これにより、バッファを設けることでジャム発生時においても画像記録の継続が可能となる。
【0030】
また、請求項10に示すように、前記記録媒体に対する画像記録は、インク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式であることを特徴とする。
【0031】
これにより、特にインクジェット記録において画像記録を中断した場合のプリントロスを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0032】
以上説明したように、本発明によれば、ロール紙に記録中、ジャムが発生した場合においても、プリントロスを少なくするとともに生産性との両立を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の概略を示す全体構成図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の吸着搬送部の概略構成を示す斜視図である。
【図3】吸着搬送部の幅方向の断面図である。
【図4】本実施形態の画像形成装置の電気系の概略を示す要部構成図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の概略を示す全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る画像形成装置及びジャム処理方法について詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の概略を示す全体構成図である。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、記録用紙に画像等を形成する画像形成部12を備え、該画像形成部12は、記録用紙に向けてインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14及び該インクジェット記録ヘッド14を保持するキャリッジ16とを有している。
【0037】
以下本実施形態においては、画像形成装置10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(黒)の4色でカラー画像を形成するカラー式の画像形成装置として説明するが、これに限定されるものではなく、モノクロ式の画像形成装置であっても本発明が適用可能であることはいうまでもない。
【0038】
また、画像形成装置10は、記録用紙のインクジェット記録ヘッド14により画像が形成された面側に乾燥風を送給してインク滴を固化させるドライヤー18、記録用紙を画像毎に切断するカッター(第1のカッター)20、及びインクジェット記録ヘッド14からドライヤー18、カッター20へと記録用紙を順次搬送するメイン搬送経路22とを備えている。
【0039】
なお、図1においては、カッター20として2枚の刃が描かれているが、刃の枚数は2枚に限定されるものではなく、1枚であってもよい。
【0040】
メイン搬送経路22には、記録用紙を水平方向へ搬送する水平部分22A及び水平方向に搬送される記録用紙の搬送方向を上側に所定の曲率でU字状に変更すると共に記録用紙を湾曲させる変更湾曲部22Bが設けられている。
【0041】
水平部分22Aには、インクジェット記録ヘッド14による画像形成位置、ドライヤー18による乾燥風の送給位置がこの順に配置されている。また、水平部分22Aには、インクジェット記録ヘッド14による画像形成の処理速度に応じて記録用紙を搬送するための複数のローラ対23Aが設置されている。
【0042】
また、変更湾曲部22Bには、カッター20による切断の処理速度に応じて記録用紙を搬送するための複数のローラ対23Bが設置されている。この変更湾曲部22Bは、記録用紙の搬送を一時的に滞留させて記録用紙を外側に湾曲させることにより記録用紙を一時的に保持することが可能なバッファを形成する。図1に示すように、本実施形態では変更湾曲部(バッファ)22Bは、記録用紙の搬送方向が最初に変わる部分で記録用紙の搬送を一時的に滞留させることが可能なように構成されている。
【0043】
変更湾曲部(バッファ)22Bには、形成可能な最大画像で1枚分の記録用紙が保持されて記録用紙が外側に湾曲した位置に記録用紙を検出する用紙センサ80が設けられている。用紙センサ80は、例えば、発光素子80Aと受光素子80Bが対向されて配置され、受光素子80Bによって受光すべき発光素子80Aからの光が記録用紙によって遮断されたことを検知することにより記録用紙を検出するように構成されている。
【0044】
変更湾曲部22Bを通過した記録用紙はカッター20に搬送され、カッター20によって画像毎に切断される。画像毎に切断された記録用紙は、複数のローラ対23Cによって搬送され、スイッチバック収納部70に一旦収納され、その後搬送方向が反転されて排紙口72からトレイ73に排出されるようになっている。
【0045】
メイン搬送経路22のローラ対23Aはモータ82Aから駆動伝達経路84Aを介して伝達された駆動力によって回転駆動し、変更湾曲部22Bのローラ対23Bはモータ82Bからの駆動伝達経路84Bを介して伝達された駆動力によって回転駆動するようになっている。
【0046】
すなわち、本実施形態においては、ローラ対23Aを駆動させる駆動源及び駆動伝達経路と、ローラ対23Bを駆動させる駆動源及び駆動伝達経路を別々に備えている。
【0047】
また、画像形成装置10は、シート状の記録用紙PSを給紙するシート式給紙部24と、長尺状の記録用紙を給紙する第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28とを備えている。シート式給紙部24は、記録用紙の上面側が大気開放面側となるように記録紙を収容する給紙カセット25を備えている。
【0048】
給紙カセット25は、例えば、内部の仕切り部材等の位置を調整することによってサイズの異なるシート状の記録用紙PSのサイズを検出するための複数のメカニカルスイッチ(図示省略)が設けられている。複数のメカニカルスイッチは、収納されたシート状の記録用紙PSに当接されることにより、当該シート状の記録用紙PSのサイズに応じてオン、オフ状態の組み合わせに応じて収納されている記録用紙PSのサイズを検出することができるようになっている。
【0049】
第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28は、例えば、102mm〜254mmの間で幅の異なる長尺状の記録用紙をロール状に巻回したロール状記録用紙27が収納可能となっている。第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28にも、収納されたロール状記録用紙27の幅を検出するための複数のメカニカルスイッチ(図示省略)が設けられている。
【0050】
さらに、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28には、ロール状記録用紙27の厚さに基づいてロール状記録用紙27の残量を検出する残量センサ29がそれぞれ設けられている。なお、残量センサ29は、ロール状記録用紙27の厚さではなくその重さに基づいてその残量を検出するものであってもよい。
【0051】
画像形成装置10は、シート式給紙部24から送り出されたシート状の記録用紙PSを搬送するシート搬送部30と、第1ロール式給紙部26から巻き出された長尺状の記録用紙PR1を搬送する第1ロール搬送部32と、第2ロール式給紙部28から巻き出された長尺状の記録用紙PR2を搬送する第2ロール搬送部34とを備えている(以下、説明の都合上、記録用紙PS、PR1、PR2を総称して単に記録用紙Pと呼ぶ場合もある)。
【0052】
また、画像形成装置10は、シート式給紙部24、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28からの記録用紙Pをメイン搬送経路22に送給する副走査ローラ40を備えている。シート状の記録用紙PS、長尺状の記録用紙PR1、PR2(ロール状記録用紙27)は選択的に副走査ローラ40を介してメイン搬送経路22に搬送される。
【0053】
なお、記録用紙Pは、例えば写真プリントに用いるフォトプリント用の用紙や普通紙である。フォトプリント用の用紙では、吸水性のシリカ粒子を含有するコーティング層が両面に形成されている。従って、記録用紙Pの片面で乾燥が進むと、この片面側のコーティング層が収縮し、この片面が凹となるようにカールする。また、普通紙の場合でも、同様に、片面が大気面と接すると、この片面の乾燥が進んで紙繊維の収縮が進み、この片面が凹となるようにカールする。さらに、ロール状記録用紙27の場合には、ロール状に巻回されているため、巻回された内側が凹となるようにカールする。
【0054】
そこで、メイン搬送経路22には、インクジェット記録ヘッド14による画像形成位置に搬送される記録用紙Pの平面性を確保しつつ記録用紙Pとインクジェット記録ヘッド14との距離を一定に保つため、吸着搬送部42が設けられている。この吸着搬送部42は、副走査ローラ40から搬出された記録用紙Pを、吸着しつつ画像形成部12で画像が形成される領域(すなわちインクジェット記録ヘッド14の直下)に吸着搬送するようになっている。
【0055】
また、本実施形態の画像形成装置10は、記録用紙の搬送路上でジャムの発生を検知するジャム検出手段を備えている。ジャム検出手段としては、特に限定されるものではなく、公知の様々なジャム検出手段が適用可能である。
【0056】
例えば、図1に示すように、搬送路を搬送される記録用紙Pを検出する投受光センサ90を搬送路中の様々な場所に設け、この投受光センサ90によって搬送路を搬送される記録用紙Pが検出されなかった場合には、それよりも上流側でジャムが発生したと判断するようにしてもよい。なお、投受光センサ90を設置する位置については、図1に示す位置はただの例示であって、実際の設置位置がこれに限定されるものではない。
【0057】
またあるいは、カッター20に記録用紙Pが挟まってジャムが発生した場合には、カッター20を駆動してから初期位置に復帰するまでに時間がかかるので、カッター20の位置を検出する位置検出センサを設け、カッター20を駆動してから初期位置にもどるまでの時間に基づいてジャムを検出するようにしてもよい。なお、いずれの場合においても、ジャム検出の判断は、後述するCPU(中央処理装置)がセンサからの検出信号を受けて判断する。
【0058】
また、本実施形態の画像形成装置10は、画像形成部12とドライヤー18との間に、ジャムが発生した場合に記録用紙Pを切断するジャム処理用カッター(第2のカッター)92を備えている。
【0059】
詳しくは後述するが、本実施形態においてはジャムが発生した場合でも記録中の画像は中止せずに画像記録を続けるのであるが、このジャム処理用カッター92は、その画像の記録が終了した後その画像の後端を切断するためのものである。
【0060】
図2は、吸着搬送部42の概略構成を示す斜視図である。
【0061】
図2に示すように、吸着搬送部42は、記録用紙Pの幅方向(記録用紙Pの搬送方向(図の左右方向)に略直交する方向)に対して2つの空気室(チャンバー)48A、48Bを形成する空気室形成部材50で構成され、その上面がメイン搬送経路22を形成するようになっている。空気室形成部材50は、記録用紙Pの幅方向に対する幅が、本実施形態の画像形成装置10で使用可能な記録用紙Pの最大幅よりも大きく形成されている。また、メイン搬送経路22を形成する空気室形成部材50の上面には、空気室48A、48Bとメイン搬送経路22側とを連通させるための多数の吸引孔49が形成されている。
【0062】
図3は、吸着搬送部42の幅方向の断面図である。
【0063】
図3に示すように、空気室形成部材50に形成された各空気室48A、48Bの下側に、負圧吸引を行う吸引ファン52A、52Bがそれぞれに対応して設けられている。また、空気室形成部材50の底面側には、各吸引ファン52A、52Bがそれぞれ各空気室48A、48Bと連通するように、開口62A、62Bが形成されている。
【0064】
また、図3に示したように、記録用紙Pは、幅方向の一端が空気室形成部材50の幅方向一端と略一致するように吸着搬送部42に搬送される。
【0065】
図4は、本実施形態の画像形成装置10の電気系の概略を示す要部構成図である。
【0066】
図4に示すように、画像形成装置10は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)100と、各種データを一時的に記憶するRAM102と、装置全体を制御する制御プログラムを含む各種プログラムや後述する吸引制御処理プログラム等が予め記憶されたROM104と、各種情報を記憶する不揮発性メモリ105と、各種の操作画面を表示する液晶表示パネル等の表示装置106に接続されて当該表示装置106を制御する表示制御部108と、ユーザからの各種の操作指示が入力される操作パネル110に接続されて当該操作パネル110に対する操作を検出する操作入力検出部112とを備えている。
【0067】
また、画像形成装置10は、上述した画像形成部12による画像形成処理を制御する画像形成制御部116と、吸着搬送部42の吸引ファン52A、52Bを制御する吸引制御部118と、記録用紙Pの搬送を制御する搬送制御部120と、ジャム処理用カッター92及びカッター20による切断動作を制御するカッター制御部121とを備えている。
【0068】
搬送制御部120は、シート搬送部30、第1ロール搬送部32、第2ロール搬送部34を制御して、記録用紙Pを選択的にメイン搬送経路22に搬送させる。また、搬送制御部120は、モータ82A及び82Bを制御して、記録用紙Pのメイン搬送経路22の搬送を制御する。
【0069】
CPU100、RAM102、ROM104、不揮発性メモリ105、表示制御部108、操作入力検出部112、画像形成制御部116、吸引制御部118、搬送制御部120及びカッター制御部121は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU100は、RAM102、ROM104及び不揮発性メモリ105へのアクセスと、表示制御部108を介して表示装置106への操作画面、各種メッセージ等の各種情報の表示の制御と、画像形成制御部116を介した画像形成部12の作動の制御と、吸引制御部118を介した記録用紙Pの吸着の制御と、搬送制御部120を介した記録用紙Pの搬送の制御とを各々行うことができる。また、CPU100は、操作入力検出部112により検出された操作情報に基づく操作パネル110に対する操作内容を把握することができる。
【0070】
また、システムバスBUSには、用紙センサ80、用紙サイズ検出部122及び残量センサ29が接続されている。CPU100は、用紙センサ80からの信号により、変更湾曲部22Bに最大画像で1枚分の記録用紙Pが保持されたか否かの把握を行うことができる。また、用紙サイズ検出部122は、シート状の記録用紙PSのサイズ毎に記録用紙PSの幅を示した用紙幅情報が記憶されている。用紙サイズ検出部122は、給紙カセット25に設けられた複数のメカニカルスイッチのオン、オフ状態の組み合わせに応じて給紙カセット25に収納された記録用紙PSのサイズを検出し、用紙幅情報に基づいて検出された記録用紙PSの幅を導出する。また、用紙サイズ検出部122は、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28にそれぞれ設けられた複数のメカニカルスイッチのオン、オフ状態の組み合わせに応じて第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の幅を検出する。従って、CPU100は、給紙カセット25に収納された記録用紙PSの幅や第1ロール式給紙部26、第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の幅の把握と、第1ロール式給紙部26、第2ロール式給紙部28に収納されたロール状記録用紙27の残量の把握とをそれぞれ行うことができる。
【0071】
また、システムバスBUSには、さらに、投受光センサ90が接続されている。投受光センサ90からの検出信号に基づいてCPU100はジャムの発生を検出する。またCPU100は、ジャムが発生したと判断した場合には、画像形成制御部116及び搬送制御部120を制御して、ジャム発生時に記録中であった画像の記録を続行する。そしてジャム発生時に記録中であった画像の記録が終了したら、CPU100は、カッター制御部121を制御してジャム処理用カッター92により、その画像の後端を切断し、その後の記録動作を中止する。そしてCPU100は、表示制御部108を制御してジャムが発生した旨のメッセージを表示装置106に表示させるようになっている。
【0072】
なお、ここではジャム検出手段として投受光センサ90を例示したが、投受光センサ90に限定されるものではなく、他のジャム検出手段を用いる場合には、それがシステムバスBUSに接続されており、その検出信号に基づいてCPU100がジャムの発生を判断するようになっているものとする。
【0073】
以下、本実施形態の作用について説明する。
【0074】
画像を形成する場合、メイン搬送経路22には、シート状の記録用紙PS、長尺状の記録用紙PR1、またはPR2から選択的に画像形成対象とする記録用紙Pが搬送されるが、ここでは、長尺状の記録用紙PR1またはPR2(ロール状記録用紙27)を用いて画像記録を行う場合について説明することとする。
【0075】
記録用紙Pを搬送する際、図2に示すように、記録用紙Pの幅方向の一端が略空気室形成部材50の幅方向の一端となるように搬送される。記録用紙Pは、吸着搬送部42からの吸着力が作用していない場合、メイン搬送経路22に対して若干凸となる向きにカールしている。
【0076】
CPU100は、記録用紙Pに対して画像形成を行う場合、吸引制御処理プログラムを実行し、吸着搬送部42を制御して記録用紙Pを吸着させる。また、CPU100は、画像形成部12を制御してキャリッジ16を走査させるとともにインクジェット記録ヘッド14からインク滴を吐出させて記録用紙Pに画像を一定幅ずつ形成させ、画像が一定幅形成される毎に搬送制御部120を介してモータ82Aを制御してローラ対23Aを回転駆動させ、記録用紙Pを搬送方向に間欠搬送させる。
【0077】
以下、ロール状記録用紙27(長尺状の記録用紙PR1、又はPR2)を用いて画像記録を行う場合について説明する。
【0078】
第1ロール式給紙部26または第2ロール式給紙部28から引き出されたロール状記録用紙27は、副走査ローラ40によってメイン搬送経路22に搬送される。メイン搬送経路22に搬送されたロール状記録用紙27は、吸着搬送部42によって、用紙の平面性を確保されつつ用紙とインクジェット記録ヘッド14との距離を一定に保ちながら、インクジェット記録ヘッド14の直下である画像形成領域に吸着搬送される。
【0079】
インクジェット記録ヘッド14によって画像が形成されたロール状記録用紙27はメイン搬送経路22上を画像形成部12の下流のドライヤー18の位置へ搬送され、ドライヤー18により送給される乾燥風によって記録面のインク滴が固化される。
【0080】
その後ロール状記録用紙27は変更湾曲部22Bを介してカッター20へ搬送され、画像毎に切断される。ロール状記録用紙27は、カッター20で画像毎に切断されると一旦スイッチバック収納部70に収納された後、搬送方向が反転されて排紙口72からトレイ73へ排出される。
【0081】
次に、ジャムが検出された場合の処理について説明する。
【0082】
ジャム検出手段、例えば、搬送路に複数配置された投受光センサ90からの信号によりCPU100がジャム発生を検出した場合には、その時画像形成部12において画像記録中の画像についてだけは画像記録を中断することなくそのまま画像記録を続行する。画像記録を続行するとロール状記録用紙27の副走査(搬送)も行われるが、本実施形態の画像形成装置10は変更湾曲部(バッファ)22Bを備えているため、より下流側でジャムが発生してロール状記録用紙27が詰まっていても、ロール状記録用紙27の余分な部分をこの変更湾曲部(バッファ)22Bが吸収するので、画像記録の続行が可能である。
【0083】
そして、ジャム検出時に記録中であった画像の画像記録が終了したら、その画像の後端をジャム処理用カッター92で切断する。切断された画像については、ドライヤー18で乾燥・定着が行われる。
【0084】
このように、ジャム処理用カッター92は、通常の画像記録時においては用いられず、ジャム検出時においてのみ用いられ、ジャム検出時に記録中であった画像の記録が終わったらその画像の後端を切断するようになっている。ロール状記録用紙27を用いてインクジェット画像記録を行う際、ロール状のままメイン搬送経路22を搬送して画像記録を行い、最後にカッター20でシート状に切断して排出するようにし、通常の画像記録時においてはジャム処理用カッター92では切断しないようにしているため、ロール状記録用紙27を用いる利点を活かし充分な生産性を確保することができる。
【0085】
その後、CPU100は、画像記録を停止し、表示制御部108を介して表示装置106にジャムが発生した旨のメッセージを表示する。
【0086】
ユーザはこのエラーメッセージを確認したら、画像形成装置10のカバーを開けてジャム紙を取り除く。このとき、本実施形態においては、ジャム発生時に記録中の画像も記録を中断することなく最後まで記録し、画像後端をカットしたので、取り除いたジャム紙全体をロスとすることなく、少なくともジャム発生時に記録中のエリアの画像は商品として提供することが可能である。
【0087】
なお、ジャム発生時に直ちにエラーメッセージを表示するとユーザが画像形成装置10のカバーをすぐに開けてしまう虞れがあり、その場合にはインターロックが作動し電源が切れ記録中の画像記録が停止されてしまう。また、従来はジャムが発生すると、ジャム紙を取り出すことに主眼をおいて、直ちに画像記録を停止してロール状記録用紙をカットしていた。
【0088】
しかし、ジャム等で画像記録を途中停止した場合には、インクジェット記録における記録方式及び画像の緻密性から、ジャム発生時に画像記録を途中停止した画像について、ジャム紙除去後にその画像記録を継続して行うようにしても画像欠損となることが想定されて記録媒体のロスとなってしまう。
【0089】
これに対して、本実施形態においては、エラーメッセージを表示する前にジャム検出時に記録中の画像については画像記録を続行し、その画像記録が終了したらその画像の後端を装置で自動的にカットするようにしているため、ジャム発生時に記録中であったエリアの記録画像は商品として扱うことができ、ジャムが発生した場合の記録媒体のロスを少なくすることができる。
【0090】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以上説明した第1実施形態は、ロール状記録用紙の片面にインクジェット記録ヘッドで画像記録を行う場合に、画像記録の生産性の確保を図ると共に、ジャム発生時に記録用紙のロスを少なくするようにしたものであったが、以下説明する第2実施形態は、特に、ロール状記録用紙の両面にインクジェット記録ヘッドで画像記録を行う場合に、ジャム発生時に記録用紙のロスを少なくするようにするものである。
【0091】
図5に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
【0092】
図5に示すように、本実施形態に係る画像形成装置210は、前述した図1に示す第1実施形態の画像形成装置10と略同様の構成を有している。本実施形態の画像形成装置210が第1実施形態の画像形成装置10と異なる点は、ロール状記録用紙の両面に対して画像記録を可能とするために、メイン搬送経路に復路(スイッチバック)を設けたことである。
【0093】
すなわち、図5に示すように、画像形成装置210は、両面印刷用の反転搬送経路(スイッチバック)74を備えている。反転搬送経路74は、ローラ対74Aを含んで構成されている。両面記録は、ロール状記録用紙の片面に画像記録を行った後、ロール状記録用紙をシート状に切断して、このシート状にした記録用紙を反転搬送経路74により再び画像記録位置に搬送することによって行われる。
【0094】
そのため、画像記録位置の直後にロール状記録用紙をシート状に切断するためのカッター(後端カッター)17が配置されている。
【0095】
なお、画像形成装置210のその他の構成要素は、前述した図1に示す第1実施形態の画像形成装置10と同様であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して詳しい説明は省略することとする。
【0096】
インクジェット記録ヘッド14により片面に画像が形成されたロール状記録用紙27は、後端カッター17によってその画像の後端でカットされシート状にされた後、反転搬送経路74で表裏が反転されて再びメイン搬送経路22に送給される。これにより、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0097】
図5に示すように、後端カッター17は、画像形成部12とドライヤー18の間に配置されている。このように、後端カッター17は、第1実施形態の画像形成装置10におけるジャム処理用カッター92と同様の位置に配置されているが、後端カッター17は、ジャム処理用カッター92とは異なり、両面印刷を行うために、ロール状記録用紙27の片面に画像が形成される毎にその画像後端を毎回切断するものである。
【0098】
反転搬送経路74のローラ対74Aは、モータ82Aから駆動伝達経路84Aを介して伝達された駆動力によって回転駆動するようになっている。
【0099】
また、反転搬送経路74は、記録用紙をデカール処理するデカール搬送部38を備えている。デカール搬送部38は、画像が形成されて上面が凹にカールした記録用紙のデカールを行って、メイン搬送経路22上でその表面が凸となるようにカールさせるようにするものである。反転搬送経路74で反転された記録用紙は、副走査ローラ40を介してメイン搬送経路22に送給される。
【0100】
以下、本実施形態の作用について、ロール状記録用紙の両面に画像を記録する場合について説明する。
【0101】
ロール状記録用紙27の両面に画像を記録する場合には、まず、ロール状記録用紙27の片面に画像を記録する。片面に画像を記録するまでは前述した第1実施形態と同様である。
【0102】
ロール状記録用紙27は、その片面に画像が記録された後、後端カッター17でその画像の後端が切断されシート状にされ、ドライヤー18によりその記録画像が固化されて、反転搬送経路74によって搬送方向が逆方向に切り換えられて搬送される。
【0103】
インク吐出滴に含まれている溶媒は、このシート状とされた記録用紙のコーティング層もしくは紙の繊維に吸収され、記録用紙の上面側が下面側よりも吸湿して伸長する。このため、このシート状記録用紙には、上面側にさらに凸となるようにカールする力が作用する。
【0104】
そこで、反転搬送経路74では、このシート状記録用紙をデカール搬送部38でデカール処理する。このようにデカール搬送部38でデカール処理されたシート状記録用紙は、カール方向が反転する。すなわち、デカール搬送部38から搬出された状態では記録用紙は上に凸、すなわちメイン搬送経路22上で凸にカールしている。従って、2回目の画像形成(反対面側への画像形成)でメイン搬送経路22をシート状となった記録用紙が搬送される際、1回目の画像形成のときと同様、記録用紙は搬送経路形状に沿った形状にされて搬送され、先端がメイン搬送経路22から浮き上がることがない。
【0105】
なお、後端カッター17によって切断され画像形成部12より上流側に残ったロール状記録用紙27は、片面に画像記録がなされたシート状記録用紙を再びメイン搬送経路22に搬送するのに先立って、その搬送を阻害しないようにある程度の位置まで巻き戻しておくものとする。
【0106】
このようにして両面に対して画像形成が行われたシート状記録用紙は、変更湾曲部22Bを介してスイッチバック収納部70に送られ、排紙口72からトレイ73へ排出される。なお、カッター20においては、必要に応じてプリント仕上げのためのカットが行われる。
【0107】
次に、ジャムが検出された場合の処理について説明する。
【0108】
ジャム検出手段からの信号によりCPU100がジャム発生を検出した場合には、その時画像形成部12において画像記録中の画像についてだけは画像記録を中断することなくそのまま画像記録を続行する。
【0109】
このとき、画像記録中の画像がまだロール状記録用紙27の片面側への記録画像であった場合には、その片面の画像記録を継続し、画像記録後に後端カッター17でその画像の後端を切断しシート状にして、反転搬送経路74で反転搬送し、再びメイン搬送経路22に搬送して裏面側の画像記録を行いドライヤー18側へ搬送する。その後、画像記録を停止して、ジャムが発生した旨のメッセージを表示する。
【0110】
また、ジャム発生時、すでにシート状となった記録用紙の裏面側への画像記録中であった場合には、そのまま画像記録を続行して、画像記録が終了したらそのままドライヤー18側へ搬送し、その後画像記録を停止して、ジャムが発生した旨のメッセージを表示する。
【0111】
このようにジャム発生時に記録中であった画像記録を中断することなく、画像記録を続行することで、ジャム発生時に記録中であったエリアの記録画像を商品として扱うことができ、ジャムが発生した場合の記録媒体のロスを少なくすることが可能となる。
【0112】
また、第2実施形態の画像形成装置210により、ロール状記録用紙27に片面印刷を行う場合、通常の画像記録が行われる場合には、反転搬送経路74及び後端カッター17は用いられず、前述した第1実施形態の画像形成装置10の作用と同様にして片面印刷が行われる。
【0113】
このとき、ジャムが発生した場合には、両面印刷のために備えられていた後端カッター17を第1実施形態におけるジャム処理用カッター92として用いることで前述した第1実施形態と同様のジャム処理を実行することができる。
【0114】
従って、この場合には、もともと画像形成装置210に備えられていた後端カッター17をジャム処理用カッター92として兼用することにより、特に余分な設備を備えることなく、ジャム発生時における記録用紙のロスを少なくすることができるとともに、ロール状記録用紙を用いた生産性の確保をも図ることが可能となる。
【0115】
以上、本発明の画像形成装置及びジャム処理方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0116】
10、210…画像形成装置、12…画像形成部、14…インクジェット記録ヘッド、16…キャリッジ、17…後端カッター、18…ドライヤー、20…カッター、22…メイン搬送経路、22A…水平部分、22B…変更湾曲部(バッファ)、27…ロール状記録用紙、70…スイッチバック収納部、72…排紙口、73…トレイ、74…反転搬送経路、80…用紙センサ、90…投受光センサ、92…ジャム処理用カッター、100…CPU、106…表示装置、108…表示制御部、116…画像形成制御部、120…搬送制御部、121…カッター制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路を搬送されるロール状の記録媒体に対して画像を記録する画像形成手段と、
前記搬送経路におけるジャムの発生を検出するジャム検出手段と、
画像が記録された前記ロール状の記録媒体を排出するためにシート状にカットする前記搬送経路の最下流側に配置された第1のカッターと、
前記搬送経路の前記画像形成手段の下流直後に配置された第2のカッターと、
を備え、前記ジャム検出手段がジャムの発生を検出した場合に、ジャム発生時に記録中の画像については画像記録を続行し、該画像記録が終了したら前記第2のカッターにより該画像の後端をカットすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置であって、さらに、メッセージを表示する表示手段を備え、前記第2のカッターにより前記画像の後端をカットした後、画像記録動作を停止し、ジャムが発生した旨のメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像形成装置であって、さらに、前記第1のカッターと前記第2のカッターとの間の前記搬送経路上に前記ロール状の記録媒体を保持するバッファを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記バッファは、前記ロール状の記録媒体を少なくとも1画像分保持することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置であって、さらに、前記第2のカッターに替えて前記画像形成手段により画像が形成された前記ロール状の記録媒体の該画像の後端をカットしてシート状の記録媒体にする後端カッターを備えると共に、該シート状にされた記録媒体の表裏を反転させて再度前記画像形成手段に送給する反転搬送経路とを備え、ジャムが発生した場合には、前記後端カッターが前記第2のカッターを兼用することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成手段は、前記ロール状の記録媒体にインク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
搬送経路を搬送されるロール状の記録媒体に対して画像を記録する画像形成装置において、ジャムの発生が検出された場合には、ジャム発生時に記録中の画像については、その画像記録を継続するとともに、該画像記録が終了したら、その画像の後端をカットすることを特徴とするジャム処理方法。
【請求項8】
前記画像の後端をカットした後で、ジャムが発生した旨のメッセージを表示することを特徴とする請求項7に記載のジャム処理方法。
【請求項9】
前記搬送経路の前記記録媒体に対する画像記録位置よりも下流側に前記記録媒体を保持するバッファを備えたことを特徴とする請求項7または8に記載のジャム処理方法。
【請求項10】
前記記録媒体に対する画像記録は、インク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のジャム処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−5831(P2011−5831A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−154022(P2009−154022)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】