画像形成装置及び画像形成プログラム
【課題】消耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間機器の利用可能期間を延長することを目的としている。
【解決手段】前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、前記上限カウント数算出手段は、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【解決手段】前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、前記上限カウント数算出手段は、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば複数のユーザが一台の画像形成装置を使用する際に、ユーザ毎の出力回数をカウントし、出力回数のカウント値が予め設定した期間内に上限まで達した場合に、該当するユーザによる画像形成装置の利用を制限する技術が既に知られている。また、画像形成装置における出力の設定内容から、出力時のカウントを算出する技術も既に知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、省エネルギー化の意識向上と柔軟で適正な課金制を実現する目的で、モード設定から省エネに関するモードを抽出/解析し、予めモードごとに指定された基本ポイントや条件式を利用してカウント数を算出する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、例えば1ヶ月間など、予め設定された期間内での出力カウントを抑制する目的は達成している。しかし上記従来の技術では、トナーや用紙等の消耗品の残量は考慮されていない。このため消耗品が少なくなったときでも通常通りに消耗品が使用され、消耗品が無くなると交換品が届くまでの間画像形成装置が使用できなくなるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、消耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間機器の利用可能期間を延長することが可能な画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
【0006】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置であって、前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、前記上限カウント数算出手段は、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【0007】
また本発明の画像形成装置は、日毎に画像形成処理回数を記録する画像処理回数記録手段と、サプライを注文してから前記サプライが届くまでの平均日数を設定する平均日数設定手段と、を有し、前記上限カウント数算出手段は、所定期間における前記画像形成処理回数の平均回数を算出し、前記平均回数と前記平均日数設定手段に設定された平均日数とに基づき、ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【0008】
また本発明の画像形成装置は、前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数を一時的に変更することが可能である。
【0009】
また本発明の画像形成装置は、ユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、他のユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、一時的に交換することが可能である。
【0010】
また本発明の画像形成装置は、サプライの種類別に、前記サプライ残量に応じた当該画像形成装置全体の上限カウント数を設けるか否かを設定する手段を有する。
【0011】
また本発明の画像形成装置は、前記サプライ残量が低下したとき、前記サプライ残量の低下を通知するサプライ残量通知手段と、当該画像形成装置全体の上限カウント数を変更するか否かを設定する手段と、を有する。
【0012】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行い、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルを有する画像形成装置において実行される画像形成プログラムであって、前記画像形成装置に、前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理ステップと、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理ステップと、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出ステップと、を実行させ、前記上限カウント数算出ステップは、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間機器の利用可能期間を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置の機能構成を説明する図である。
【図3】カウント数情報管理部を説明する図である。
【図4】画像形成回数計測部について説明する図である。
【図5】サプライ別平均調達日数の設定を説明する図である。
【図6】サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定を説明する図である。
【図7】装置全体の上限カウント数を変えるタイミングを説明する図である。
【図8】上限カウント数算出部によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出を説明する図である。
【図9】ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面の例を示す図である。
【図10】一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面の例を示す図である。
【図11】本実施形態の画像形成装置の動作を説明するシーケンス図である。
【図12】サプライ残量が低下した場合の動作を説明するシーケンス図である。
【図13】サプライ残量が低下した時に管理者に通知して設定を変更させる画面の例を示す図である。
【図14】サプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、消耗品(以下、サプライ)の残量が減少したときに、残りの画像形成可能回数を装置全体の画像形成可能回数の上限カウント数とし、ユーザの権限別に上限カウント数からユーザが利用できる枚数を減らす。
【0016】
以下に図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0017】
画像形成装置100は、それぞれバスBで相互に接続されているスキャン装置11、プロッタ装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、メモリ装置15、演算処理装置16、インターフェース装置17、操作パネル18で構成される。
【0018】
スキャン装置11はスキャナ、スキャナエンジン、エンジン制御部等で構成され、原稿をスキャンして文書データとするために用いられる。プロッタ装置12はプロッタ、プロッタエンジン、エンジン制御部等で構成され、文書データを印刷するために用いられる。操作パネル18は、表示機能を有するタッチパネル等で実現され、画像形成装置100を操作するための操作画面が表示される。また操作パネル18は、画像形成装置100による処理の進捗の案内画面等が表示される。
【0019】
インターフェース装置17は、モデム、LANカードなどで構成されており、ネットワークに接続する為に用いられる。
【0020】
本発明の画像形成プログラムは、画像形成装置100を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。画像形成プログラムは例えば記録媒体19の配布やネットワークからのダウンロードなどによって提供される。画像形成プログラムを記録した記録媒体19は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0021】
また、画像形成プログラムを記録した記録媒体19がドライブ装置13にセットされると、画像形成プログラムは記録媒体19からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた画像形成プログラムは、インターフェース装置17を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0022】
補助記憶装置14は、インストールされた画像形成プログラムを格納すると共に、必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置15は、コンピュータの起動時に補助記憶装置14から画像形成プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置16はメモリ装置15に格納された画像形成プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0023】
図2は、画像形成装置の機能構成を説明する図である。本実施形態の画像形成装置100は、画像形成処理制御部110、カウント数情報管理部120、上限カウント数算出部130、サプライ残量管理部140、サプライ残量通知部150、画像形成回数計測部160、ネットワーク制御部170を有する。
【0024】
画像形成制御部110は、ユーザにより要求された画像形成処理(ジョブ)を制御する。また画像形成制御部110は、ユーザごとの利用制限情報を管理し、ジョブ実行可否を判断する。カウント数情報管理部120は、ユーザ/グループ毎の上限カウント数、残カウント数を管理する。本実施形態のカウント数情報管理部120は、管理者に対して、ユーザ/グループ別の上限カウント数の設定と、サプライ残量低下時の利用権限の設定とを行わせる。サプライ残量低下時の利用権限とは、サプライ残量低下時も制限無く利用できる権限又はほとんど利用できない権限等がある。
【0025】
上限カウント数算出部130は、画像形成する際に、トナー、用紙等のサプライ残量、日ごとの画像形成回数とサプライ別平均調達日数、およびサプライ別の残量低下時上限カウント設定から、ユーザ別の上限カウント数を算出する。
【0026】
サプライ残量管理部140は、現在のトナー、用紙、感光体等のサプライ残量を管理する。またサプライ残量管理部150は、管理者に対して、サプライ別に平均調達日数(注文してから届くまでの日数)の設定とその設定値の記憶を行う手段と、サプライ別の残量低下時上限カウント数の設定とその設定値の記憶を行う。
【0027】
サプライ残量通知部150は、各サプライの残量が低下したときに、管理者に通知を行う。また本実施形態のサプライ残量通知部150は、管理者のメールアドレスの設定とその設定値の記憶を行う。画像形成回数計測部160は、画像形成処理がされたことを回数として計測する。画像形成回数計測部160は、日ごとに計測値(画像形成に利用したサプライの情報を含む)を記録している。ネットワーク制御部170は、画像形成装置100とLAN等で接続されたコンピュータとの間のジョブ(プリンタジョブ等)や情報のやりとり(通知メールの送信、Webページの表示等)の制御を行う。
【0028】
以下に各部の詳細を説明する。図3は、カウント数情報管理部を説明する図である。
【0029】
本実施形態のカウント数情報管理部120は、管理者に対してユーザ別の上限カウント数の設定と、サプライ残量低下時の利用権限の設定とを行わせる。本実施形態の上限カウント数とは、毎月の画像形成可能回数数を示す。図3(A)に示すように、例えばA社長は上限カウント数として1000回の画像形成が可能と設定されている。また図3(B)に示すように、カウント数情報管理部120は、ユーザ毎にサプライ残量低下時の利用制限の設定と上限カウント数を設定することができる。
【0030】
サプライ残量低下時の利用制限の設定とは、サプライ残量が低下した場合に画像形成の利用を制限するか否かをユーザの権限に応じて設定することである。例えばA社長は「装置の上限に従う」となっており、装置全体の上限枚数の値まで画像形成が可能であると設定されている。また、B部長は「制限:弱」で、弱い制限がかかっており、装置全体の上限枚数の値よりは少ない枚数までしか利用可能でない設定となっている。さらにD社員の場合は「制限:強」であり、サプライ残量が低下したときにはほとんど画像形成できなくなる設定となっている。
【0031】
尚実施形態では、サプライ残量低下時の利用制限の設定において、制限が「弱」の場合の画像形成可能回数、制限が「中」の場合の画像形成可能回数、制限が「強」の場合の画像形成可能回数がそれぞれ設定されていても良い。
【0032】
次に、図4を参照して画像形成回数計測部160に記録される情報について説明する。図4は、画像形成回数計測部について説明する図である。
【0033】
本実施形態の画像形成回数計測部160は、画像形成処理がされたことを、画像形成に利用したサプライの情報とともに日毎に計測値として記録している。図4の例では、サプライの中で各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針を上限カウント値が可変なサプライ種別としたため、画像形成回数計測部160はそれらについて利用情報を記録している。
【0034】
例えば2010/1/31の場合、KトナーをA4用紙換算でカバレッジ率35%使用し、同様にYトナーを12%、Mトナーを8%、Cトナーを15%使用したことを記録している。尚カバレッジ率とは、用紙1ページの書き込み可能ドット数に対する書き込みドット数の比率である。
【0035】
また、感光体は作像を行った回数を記録しており、Kトナーを用いる作像を3回、Yトナー、Mトナー、Cトナーを用いる作像をそれぞれ1回行ったことを記録している。通常、モノクロ印刷の場合にはKトナーのみ、フルカラー印刷の場合にはKトナー、Yトナー、Mトナー、Cトナーを全て利用する。尚単色印刷や2色印刷を行った場合にはYトナー、Mトナー、Cトナーを利用した作像回数がそろわないことがある。また、用紙は利用した枚数を記録しており、A4用紙を2枚使用したことを記録している。ここで、作像回数と利用枚数が一致していないのは、用紙1枚の両面に作像を行う両面印刷を行ったためである。
【0036】
次に、サプライ残量管理部140について説明する。本実施形態のサプライ残量管理部140は、サプライ別に平均調達日数の設定とその設定値の記憶を行う。またサプライ残量管理部140は、サプライ別の残量低下時上限カウント数の設定とその設定値の記憶を行う。
【0037】
以下に、図5、図6を参照してサプライ別平均調達日数の設定と、サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定について説明する。
【0038】
図5は、サプライ別平均調達日数の設定を説明する図である。サプライ別平均調達日数とは、サプライを注文してから届くまでの平均日数を示しており、画像形成装置100の管理者により設定される。本実施形態では、例えば図5に示す画面を画像形成装置100の操作パネル18に表示させ、設定を受けつける。
【0039】
図5の例では、装置全体の上限カウント数を制限するサプライ種別を、各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針としたため、それらについて注文してから届くまでの平均日数が設定できる。(図5(A)、(B))。「トナー:K」などはボタンになっており、押下すると色が変わり(反転表示)、テンキーで数字を入力できるようになる(図5(C))。
【0040】
図6は、サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定を説明する図である。
【0041】
図6の例では、装置全体の上限カウント数を制限するサプライ種別を、各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針とした。本実施形態では、これらの各種サプライについて、サプライ残量が低下したときに装置全体の上限カウント数を制限するか、又は通常通りにして制限しないか否かの設定が行える(図6(A)、(B))。「トナー:K」などはボタンになっており、押下すると制限するかしないかの選択画面が表示され、どちらかを選ぶことができる(図6(C))。
【0042】
次に、上限カウント数算出部130について説明する。本実施形態の上限カウント数算出部130は、サプライ残量管理部140により設定されたサプライ別平均調達日数と残量低下時上限カウント数とに基づき、ユーザ別の上限カウント数を算出する。
【0043】
図7は、装置全体の上限カウント数を変えるタイミングを説明する図である。
【0044】
図7では、KトナーとK感光体を一例として説明する。Kトナーは2010/2/1から2010/2/14までの2週間の実績を見ると、一日平均でカバレッジ率529%の利用となっている。尚Kトナーによる作像回数は、K感光体の利用カウント数から37回/日であることがわかる。すなわち、529%/37回≒14%/回で、平均的には、A4用紙1ページあたりカバレッジ率14%程度トナーを消費するよう印刷をしていることがわかる。尚ここでは過去の実績として2週間という値を用いたが、例えば1ヶ月でもよい。実績とする期間が短すぎると予測精度が落ちるが、長すぎると繁忙期と閑散期の切り替わりに対応できない可能性が生じるため、本実施形態では2週間とした。
【0045】
図7の例では、管理者はKトナーを注文してから届くまでの日数を3日と設定している。したがってKトナー残量が529%×3日=1593%となったときにサプライを注文すれば、届くまでの間Kトナーを使用できることが想定される。そこで上限カウント数算出部130は、このタイミングで装置全体の(Kトナーを利用する画像形成の)上限カウント数(画像形成可能回数)を算出して設定する。
【0046】
上述の通り、平均的にはカバレッジ率14%であったため、1593%/14%=113枚が、装置全体の上限カウント数となる。ここで、もし各ユーザの残カウント数が残っていたとしても、Kトナーが届くまではこの上限カウント数を超えて画像形成することはできなくなる。
【0047】
同様にK感光体は、残り作像可能回数が37回×10日=370回となったときにサプライを注文すれば、新たに注文したサプライが届くまでの間画像形成を行うことができることが想定される。そこで上限カウント数算出部130は、このタイミングで装置全体の(K感光体を利用する画像形成の)上限カウント数(画像形成可能回数)を370回と算出して設定する。
【0048】
すなわち本実施形態では、サプライが、予め設定された期間の過去の実績から算出される一日の平均的消費量と、平均調達日数とを乗算した値となった場合に、サプライ残量が低下したものと判断される。
【0049】
尚画像形成の際にKトナーを利用するのであれば、K感光体も利用することになる。どちらかの残量が少なくなっている場合には、少なくなっている方のサプライの予想残日数に基づいて、上限カウント数が決められる。例えば、Kトナーの残量が3000%、K感光体の残り作像可能回数が30回となっている状態であれば、Kトナーの残量にはまだ余裕があるが、K感光体の残り作像可能回数は上記で計算された37回を下回っている。このためモノクロ印刷、フルカラー印刷(いずれもKトナーとK感光体を利用する)、およびKトナーを含む2色印刷(KトナーとK感光体を利用する)の装置全体の上限カウント数は30回に設定される。
【0050】
同様に、どちらも残量が減っている場合、例えばKトナーの残量が1593%、K感光体の残り作像可能回数が370回に同時になった場合は、上述の通りKトナーは113枚の画像形成が可能と予想されるのに対し、K感光体の残り作像可能回数は370回である。よって装置全体の(KトナーとK感光体を利用する)上限カウント数は113となる。
【0051】
次に、上限カウント数算出部130によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出について説明する。図8は、上限カウント数算出部によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出を説明する図である。
【0052】
図8では、図3の例と図7の例を用いており、Kトナーの残量が1593%となり、他のサプライは残量が低下していないものとする。このとき、Kトナーを用いる画像形成回数の装置全体の上限カウント数は、上述の通り113である。
【0053】
図8(A)は、ユーザ毎の上限カウント値と、現在の利用カウント数とを示す利用テーブルである。図8(B)は、サプライ残量低下時の利用権限と、係数とを対応付けた係数対応テーブルの例を示している。図8(C)は、上限カウント数算出部130によるユーザ別のカウント数の算出を説明するフローチャートである。
【0054】
図8(A)に示す利用テーブル81は、例えば画像形成回数計測部160に保持されている。利用テーブル82における利用カウント数とは、既に画像形成を利用した回数である。
【0055】
図8(B)に示す係数対応テーブル82は、上限カウント数算出部130により参照されるものであり、上限カウント数算出部130により保持されていても良い。本実施形態の係数対応テーブル82では、例えばサプライ残量低下時の利用権限が「装置の上限に従う」であった場合の係数は1である。同様にサプライ残量低下時の利用権限が「中」であった場合の係数は0.5である。本実施形態の係数とは、上限カウント数とサプライ残量低下時の上限カウント数との比率を示す数である。例えば係数が1の場合は、予め設定された上限カウント数の100%がサプライ残量低下時の上限カウント数となる。また係数が0.5の場合は、予め設定された上限カウント数の50%がサプライ残量低下時の上限カウント数となる。
【0056】
以下に図8(C)を参照して上限カウント数算出部130の処理を説明する。始めにA社長を例として説明する。上限カウント算出部130は、係数対応テーブル82からユーザのサプライ残量低下時の利用権限を参照する(ステップS801)。A社長の場合、利用権限は「装置の上限に従う」の設定である。次に上限カウント数算出部130は、A社長の上限カウント数の1000から現在の利用カウント数658を引いた342と、装置全体の上限カウント数113を比較する(ステップS802)。ステップS802において、装置全体の上限カウント数の113の方が小さい場合、上限カウント数算出部130は、装置全体の上限カウント数と、係数対応テーブル82におけるA社長の利用権限と対応する係数とを乗算した数をA社長のサプライ残量低下時の上限カウント数とする(ステップS803)。そのため、A社長はこの時点以降、最大でも113枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0057】
ステップS802において、装置全体の上限カウント数の113の方が大きい場合、上限カウント数算出部130は、上限カウント数から現在の利用カウント数を引いた数と、係数対応テーブル82におけるA社長の利用権限と対応する係数とを乗算した数をA社長のサプライ残量低下時の上限カウント数とする(ステップS804)。
【0058】
また例えばB部長の場合、サプライ残量低下時の利用権限は「制限:弱」の設定となっている。このため係数対応テーブル82によると、B部長は上限カウント数の0.8倍までしかKトナーを利用することができない。B部長の現在の残りカウント数は500−325=175で、装置全体の上限カウント値113の方が小さい。したがってB部長は、サプライ残量低下時には、最大でも113×0.8=90枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0059】
C課長のサプライ残量低下時の利用権限は「制限:中」に設定されており、係数対応テーブル82の係数は0.5である。よってサプライ残量低下時は、上限カウント数の0.5倍までしかKトナーを利用することができない。C課長の現在の残りカウント数は400−219=181で、装置全体の上限カウント値113の方が小さい。したがってC課長は、差プサイ残量低下時は、最大でも113×0.5=56枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0060】
D社員のサプライ残量低下時の利用権限は「制限:強」に設定されており、係数対応テーブル82の係数は0.3である。よってサプライ残量低下時は、上限カウント数の0.3倍までしかKトナーを利用することができない。D社員の現在の残りカウント数は300−257=43で、装置全体の上限カウント値113の方が大きい。したがってD社員は、サプライ残量低下時には、最大でも43×0.3=12枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0061】
次に、ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面について説明する。図9は、ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面の例を示す図である。
【0062】
図9では、図8で示した例を用いて説明する。図9では、Kトナーの残量が減っていることをメッセージ表示して示している。
【0063】
また、A社長の場合はフルカラーコピー(Kトナーを用いる)の場合でも、装置全体の上限カウント数まで画像形成が可能であるため、あと113枚の画像形成(印刷)が可能であることを示している(図9(A))。
【0064】
B部長の場合は、フルカラーコピー(Kトナーを用いる)の場合は前述の通り最大でも90枚までしか画像形成できないため、その旨を表示している(図9(B))。尚B部長がKトナーを使わない単色コピー(例えばMトナーしか使わないコピー)の設定を行った場合、このジョブ実行に関係するサプライ残量の低下は発生していないので、装置全体の上限カウント数は規定されていない。そのため、ユーザ別の利用可能カウント数(B部長の残カウント数)に応じた枚数(175枚)が表示される(図9(C))。
【0065】
また、図9に示す画面では、管理者向けに、利用可能枚数の制限が行われていること、すなわち装置全体の上限カウント数が規定されていることを吹き出しメッセージで表示している。この吹き出し内の詳細ボタンを押下したときの説明は後述する。
【0066】
次に、図10を参照して一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面について説明する。図10は、一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面の例を示す図である。
【0067】
図10の画面は、図9に示す吹き出し内の詳細ボタンを押下した際に表示される画面である。図10に示す画面では、例えば制限されている画像形成モード(カラーモード)とその制限枚数の情報が表示される。
【0068】
図9で説明したように、Kトナーの残量が低下しているため、フルカラー、2色のブラック使用時、白黒の各カラーモードでは、印刷可能枚数が制限され、B部長は90枚までしか印刷することはできない(図10(A))。本実施形態では、このとき権限交換のボタンが押下されると、一時的に別のユーザと権限を交換することができる。尚本実施形態における「一時的」とは、これから実行しようとする画像形成ジョブに限ってもよいし、その日の間限りとしてもよいし、どのような期限でも良い。
【0069】
権限交換のボタンが押下されると、図10(B)に示す画面が表示されて他のユーザの一覧が表示される。例えばA社長は、前述の通りどのカラーモードでも、装置全体の上限カウント数まで画像形成が可能である。よってA社長については、あと113枚の画像形成(印刷)が可能であることが示される。C課長、D社員も図8で説明した通り、それぞれの係数に従って制限枚数が計算され、それぞれ56枚と12枚となる。
【0070】
ここでA社長のボタンを押すと、A社長と権限を交換するためにA社長の同意が必要となる。そのため、A社長のパスワードを入力させる画面が表示される(図10(C))。この画面において、A社長のパスワードが正しく入力されてOKボタンが押下されると、B部長は一時的にA社長の権限で画像形成が可能となる。すなわちB部長は、Kトナーを用いる画像形成を113枚まで実行可能となる。
【0071】
次に、本実施形態の画像形成装置100の動作について説明する。図11は、本実施形態の画像形成装置の動作を説明するシーケンス図である。
【0072】
本実施形態の画像形成装置100において、画像形成処理制御部110はユーザにより要求された画像形成処理要求をジョブ実行要求として受け付ける(ステップS1101)。画像形成処理制御部110がジョブ実行要求を受け付けると、受け付けた要求の実行可否を判断するために、カウント数情報管理部120へカウント数情報の取得要求を行う(ステップS1102)。カウント数情報管理部120は、この要求をうれて上限カウント数算出部130からそのユーザの利用上限カウント数、残カウント数、現在の装置全体の上限カウント数を取得する(ステップS1103)。
【0073】
次に上限カウント数算出部130は、サプライ残量管理部140のもつサプライ残量情報及び平均調達日数、サプライ残量低下時の上限カウント数設定を取得する(ステップS1104、1105、1106)。続いて上限カウント数算出部130は、画像形成回数計測部160のもつ平均サプライ利用回数を取得する(ステップS1107)。そして上限カウント数算出部130は、サプライ残量情報とサプライ残量低下時の上限カウント数設定、および最近の利用のされ方から、装置全体の上限カウント数を算出する。そして。そこから今回の画像形成処理での上限カウント数を算出する(ステップS1108)。
【0074】
画像形成処理制御部110は、取得した情報からジョブが実行可能かどうか判断し(ステップS1109)、そのユーザの残カウント数を通知(操作パネルに表示)する(ステップS1110)。
【0075】
ステップS1109においてジョブが実行可能と判断した場合、既存の画像シーケンス処理によりジョブが実行される(ステップS1111)。ジョブを実行した結果、コピー完了等のタイミングで画像形成回数計測部160が画像形成完了したことを検出し、その旨をカウント数情報管理部120に通知する(ステップS1112)。カウント数情報管理部120は、通知された情報から、カウント情報を更新する。
【0076】
次に本実施形態の画像形成装置100においてサプライ残量が低下した場合の動作について説明する。図12は、サプライ残量が低下した場合の動作を説明するシーケンス図である。本実施形態の画像形成装置100は、サプライ残量が低下すると、管理者にその旨を通知する。
【0077】
画像形成装置において画像形成処理(既存の画像シーケンス処理)が実行されると、コピー完了等のタイミングで画像形成回数計測部160が画像形成完了したことを検出し、その旨を上限カウント数算出部130に通知する(ステップS1201)。
【0078】
上限カウント数算出部130は、この通知を受けてサプライ残量管理部120のもつサプライ残量情報及び平均調達日数、サプライ残量低下時の上限カウント数設定を取得する(ステップS1202、1203、1204)。続いて上限カウント数算出部130は、画像形成回数計測部160のもつ平均サプライ利用回数を取得する(ステップS1205)。
【0079】
続いて上限カウント数算出部130は、サプライ残量情報とサプライ残量低下時の上限カウント数設定、および最近の利用のされ方から、装置全体の上限カウント数を算出する。そしてそこから今後の画像形成処理での上限カウント数を算出する(ステップS1206)。
【0080】
ここで、何らかのサプライ残量の低下により、装置全体の上限カウント数が制限されることとなった場合、上限カウント数算出部130はサプライ残量通知部150にその旨を通知する(ステップS1207)。尚図6で説明した設定により、サプライ残量の低下時にも装置全体の上限カウント数を制限しないサプライの残量だけが低下した場合には、通知は行わない。
【0081】
サプライ残量通知部150は、特定のサプライの残量が低下していることと、それによって装置全体の上限カウント数が制限されていることを管理者に通知する(ステップS1208)。またサプライ残量通知部150は、管理者に対し、このまま上限カウント数の制限を維持するか否かの設定画面への誘導を行う(ステップS1209)。この通知は、例えば操作パネルへの表示であってもよいし、電子メールによるものであってもよい。操作パネルへの表示の場合の例と電子メールでの通知の場合の例は後述する。
【0082】
尚図示していないが、電子メールによる通知の場合には、サプライ残量通知部150はネットワーク制御部170を通じて管理者に対して電子メールを送信する。また管理者はネットワーク制御部170が提供するWebページを用いて上限カウント数制限設定画面にアクセスしても良い。
【0083】
以下にサプライ残量が低下した時に管理者へ通知する際の画面について説明する。図13は、サプライ残量が低下した時に管理者に通知して設定を変更させる画面の例を示す図である。
【0084】
図13の例も、図9で説明したように、Kトナーの残量が低下しているものとする。このとき、画面上部に管理者向けに利用可能枚数の制限が行われていること、すなわち装置全体の上限カウント数が規定されていることを吹き出しメッセージで表示している(図13(A))。
【0085】
ここで「詳細」ボタンを押すと、Kトナーの残量が低下していることと、画面にはサプライ残量低下時の上限カウント数の設定を変更するかどうかのメッセージが表示される。また、同時に現在の設定が表示される(図13(B))。管理者は、Kトナーの在庫があるので利用枚数制限をする必要がないと判断すれば、「制限しない」に設定すればよい。この設定は図6で説明した設定内容を変更するための別の操作フローである。設定を変更して「OK」ボタンを押すと、管理者パスワードを入力させる画面が表示される(図13(C))。
【0086】
ここで管理者によりパスワードが入力された場合には、設定が変更され、「制限しない」に変更した場合には、それ以降、Kトナーを利用する画像形成に上限カウント数の制限は行われなくなる。すなわち、サプライ残量から算出される残り画像形成可能枚数によらず、ユーザ別の上限カウントによってのみ制限されるようになる。
【0087】
次にサプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面について説明する。図14は、サプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面の例を示す図である。
【0088】
図14では、図13と同様に、Kトナーの残量が低下しているものとする。このとき、サプライ残量通知部150はネットワーク制御部170を通じて、あらかじめ登録されていた管理者のメールアドレス宛にメール通知を行う。このメールでは、Kトナーの残量が低下していること、予想される画像形成可能枚数(印刷可能枚数)、Kトナーのサプライ残量低下時の上限カウント数の設定が「制限する」であること、サプライ残量低下時の利用制限種別ごとの最大印刷可能枚数、および設定を変更するためのWebページへのリンクが記載されている(図14(A))。
【0089】
リンク先のWebページを表示すると、まず管理者パスワードを入力させ(図示せず)、パスワードが正しければ次にKトナーのサプライ残量低下時の上限カウント数を制限するかどうかの設定画面を表示する(図14(B))。ここで「制限しない」に変更してOKボタンを押した場合には、それ以降、Kトナーを利用する画像形成に上限カウント数の制限は行われなくなる。すなわち、サプライ残量から算出される残り画像形成可能枚数によらず、ユーザ別の上限カウント数によってのみ制限されるようになる。
【0090】
以上に説明したように、本実施形態によれば、サプライ残量が低下した際には、現在の利用可能カウント数に、ユーザ毎に設定された利用権限と対応した係数を乗算してサプライ低下時の上限カウント数とする。すなわち本実施形態では、消耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間、実行可能な画像形成処理回数を制限するため、画像形成装置の利用可能期間を延長することができる。
【0091】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0092】
100 画像形成装置
110 画像形成処理部
120 カウント数情報管理部
130 上限カウント数算出部
140 サプライ残量管理部
150 サプライ残量通知部
160 画像形成回数計測部
170 ネットワーク制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】
【特許文献1】特開2008−191436号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば複数のユーザが一台の画像形成装置を使用する際に、ユーザ毎の出力回数をカウントし、出力回数のカウント値が予め設定した期間内に上限まで達した場合に、該当するユーザによる画像形成装置の利用を制限する技術が既に知られている。また、画像形成装置における出力の設定内容から、出力時のカウントを算出する技術も既に知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、省エネルギー化の意識向上と柔軟で適正な課金制を実現する目的で、モード設定から省エネに関するモードを抽出/解析し、予めモードごとに指定された基本ポイントや条件式を利用してカウント数を算出する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、例えば1ヶ月間など、予め設定された期間内での出力カウントを抑制する目的は達成している。しかし上記従来の技術では、トナーや用紙等の消耗品の残量は考慮されていない。このため消耗品が少なくなったときでも通常通りに消耗品が使用され、消耗品が無くなると交換品が届くまでの間画像形成装置が使用できなくなるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、消耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間機器の利用可能期間を延長することが可能な画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
【0006】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置であって、前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、前記上限カウント数算出手段は、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【0007】
また本発明の画像形成装置は、日毎に画像形成処理回数を記録する画像処理回数記録手段と、サプライを注文してから前記サプライが届くまでの平均日数を設定する平均日数設定手段と、を有し、前記上限カウント数算出手段は、所定期間における前記画像形成処理回数の平均回数を算出し、前記平均回数と前記平均日数設定手段に設定された平均日数とに基づき、ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【0008】
また本発明の画像形成装置は、前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数を一時的に変更することが可能である。
【0009】
また本発明の画像形成装置は、ユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、他のユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、一時的に交換することが可能である。
【0010】
また本発明の画像形成装置は、サプライの種類別に、前記サプライ残量に応じた当該画像形成装置全体の上限カウント数を設けるか否かを設定する手段を有する。
【0011】
また本発明の画像形成装置は、前記サプライ残量が低下したとき、前記サプライ残量の低下を通知するサプライ残量通知手段と、当該画像形成装置全体の上限カウント数を変更するか否かを設定する手段と、を有する。
【0012】
本発明は、サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行い、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルを有する画像形成装置において実行される画像形成プログラムであって、前記画像形成装置に、前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理ステップと、前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理ステップと、前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出ステップと、を実行させ、前記上限カウント数算出ステップは、前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間機器の利用可能期間を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置の機能構成を説明する図である。
【図3】カウント数情報管理部を説明する図である。
【図4】画像形成回数計測部について説明する図である。
【図5】サプライ別平均調達日数の設定を説明する図である。
【図6】サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定を説明する図である。
【図7】装置全体の上限カウント数を変えるタイミングを説明する図である。
【図8】上限カウント数算出部によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出を説明する図である。
【図9】ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面の例を示す図である。
【図10】一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面の例を示す図である。
【図11】本実施形態の画像形成装置の動作を説明するシーケンス図である。
【図12】サプライ残量が低下した場合の動作を説明するシーケンス図である。
【図13】サプライ残量が低下した時に管理者に通知して設定を変更させる画面の例を示す図である。
【図14】サプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、消耗品(以下、サプライ)の残量が減少したときに、残りの画像形成可能回数を装置全体の画像形成可能回数の上限カウント数とし、ユーザの権限別に上限カウント数からユーザが利用できる枚数を減らす。
【0016】
以下に図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0017】
画像形成装置100は、それぞれバスBで相互に接続されているスキャン装置11、プロッタ装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、メモリ装置15、演算処理装置16、インターフェース装置17、操作パネル18で構成される。
【0018】
スキャン装置11はスキャナ、スキャナエンジン、エンジン制御部等で構成され、原稿をスキャンして文書データとするために用いられる。プロッタ装置12はプロッタ、プロッタエンジン、エンジン制御部等で構成され、文書データを印刷するために用いられる。操作パネル18は、表示機能を有するタッチパネル等で実現され、画像形成装置100を操作するための操作画面が表示される。また操作パネル18は、画像形成装置100による処理の進捗の案内画面等が表示される。
【0019】
インターフェース装置17は、モデム、LANカードなどで構成されており、ネットワークに接続する為に用いられる。
【0020】
本発明の画像形成プログラムは、画像形成装置100を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。画像形成プログラムは例えば記録媒体19の配布やネットワークからのダウンロードなどによって提供される。画像形成プログラムを記録した記録媒体19は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0021】
また、画像形成プログラムを記録した記録媒体19がドライブ装置13にセットされると、画像形成プログラムは記録媒体19からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた画像形成プログラムは、インターフェース装置17を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0022】
補助記憶装置14は、インストールされた画像形成プログラムを格納すると共に、必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置15は、コンピュータの起動時に補助記憶装置14から画像形成プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置16はメモリ装置15に格納された画像形成プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0023】
図2は、画像形成装置の機能構成を説明する図である。本実施形態の画像形成装置100は、画像形成処理制御部110、カウント数情報管理部120、上限カウント数算出部130、サプライ残量管理部140、サプライ残量通知部150、画像形成回数計測部160、ネットワーク制御部170を有する。
【0024】
画像形成制御部110は、ユーザにより要求された画像形成処理(ジョブ)を制御する。また画像形成制御部110は、ユーザごとの利用制限情報を管理し、ジョブ実行可否を判断する。カウント数情報管理部120は、ユーザ/グループ毎の上限カウント数、残カウント数を管理する。本実施形態のカウント数情報管理部120は、管理者に対して、ユーザ/グループ別の上限カウント数の設定と、サプライ残量低下時の利用権限の設定とを行わせる。サプライ残量低下時の利用権限とは、サプライ残量低下時も制限無く利用できる権限又はほとんど利用できない権限等がある。
【0025】
上限カウント数算出部130は、画像形成する際に、トナー、用紙等のサプライ残量、日ごとの画像形成回数とサプライ別平均調達日数、およびサプライ別の残量低下時上限カウント設定から、ユーザ別の上限カウント数を算出する。
【0026】
サプライ残量管理部140は、現在のトナー、用紙、感光体等のサプライ残量を管理する。またサプライ残量管理部150は、管理者に対して、サプライ別に平均調達日数(注文してから届くまでの日数)の設定とその設定値の記憶を行う手段と、サプライ別の残量低下時上限カウント数の設定とその設定値の記憶を行う。
【0027】
サプライ残量通知部150は、各サプライの残量が低下したときに、管理者に通知を行う。また本実施形態のサプライ残量通知部150は、管理者のメールアドレスの設定とその設定値の記憶を行う。画像形成回数計測部160は、画像形成処理がされたことを回数として計測する。画像形成回数計測部160は、日ごとに計測値(画像形成に利用したサプライの情報を含む)を記録している。ネットワーク制御部170は、画像形成装置100とLAN等で接続されたコンピュータとの間のジョブ(プリンタジョブ等)や情報のやりとり(通知メールの送信、Webページの表示等)の制御を行う。
【0028】
以下に各部の詳細を説明する。図3は、カウント数情報管理部を説明する図である。
【0029】
本実施形態のカウント数情報管理部120は、管理者に対してユーザ別の上限カウント数の設定と、サプライ残量低下時の利用権限の設定とを行わせる。本実施形態の上限カウント数とは、毎月の画像形成可能回数数を示す。図3(A)に示すように、例えばA社長は上限カウント数として1000回の画像形成が可能と設定されている。また図3(B)に示すように、カウント数情報管理部120は、ユーザ毎にサプライ残量低下時の利用制限の設定と上限カウント数を設定することができる。
【0030】
サプライ残量低下時の利用制限の設定とは、サプライ残量が低下した場合に画像形成の利用を制限するか否かをユーザの権限に応じて設定することである。例えばA社長は「装置の上限に従う」となっており、装置全体の上限枚数の値まで画像形成が可能であると設定されている。また、B部長は「制限:弱」で、弱い制限がかかっており、装置全体の上限枚数の値よりは少ない枚数までしか利用可能でない設定となっている。さらにD社員の場合は「制限:強」であり、サプライ残量が低下したときにはほとんど画像形成できなくなる設定となっている。
【0031】
尚実施形態では、サプライ残量低下時の利用制限の設定において、制限が「弱」の場合の画像形成可能回数、制限が「中」の場合の画像形成可能回数、制限が「強」の場合の画像形成可能回数がそれぞれ設定されていても良い。
【0032】
次に、図4を参照して画像形成回数計測部160に記録される情報について説明する。図4は、画像形成回数計測部について説明する図である。
【0033】
本実施形態の画像形成回数計測部160は、画像形成処理がされたことを、画像形成に利用したサプライの情報とともに日毎に計測値として記録している。図4の例では、サプライの中で各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針を上限カウント値が可変なサプライ種別としたため、画像形成回数計測部160はそれらについて利用情報を記録している。
【0034】
例えば2010/1/31の場合、KトナーをA4用紙換算でカバレッジ率35%使用し、同様にYトナーを12%、Mトナーを8%、Cトナーを15%使用したことを記録している。尚カバレッジ率とは、用紙1ページの書き込み可能ドット数に対する書き込みドット数の比率である。
【0035】
また、感光体は作像を行った回数を記録しており、Kトナーを用いる作像を3回、Yトナー、Mトナー、Cトナーを用いる作像をそれぞれ1回行ったことを記録している。通常、モノクロ印刷の場合にはKトナーのみ、フルカラー印刷の場合にはKトナー、Yトナー、Mトナー、Cトナーを全て利用する。尚単色印刷や2色印刷を行った場合にはYトナー、Mトナー、Cトナーを利用した作像回数がそろわないことがある。また、用紙は利用した枚数を記録しており、A4用紙を2枚使用したことを記録している。ここで、作像回数と利用枚数が一致していないのは、用紙1枚の両面に作像を行う両面印刷を行ったためである。
【0036】
次に、サプライ残量管理部140について説明する。本実施形態のサプライ残量管理部140は、サプライ別に平均調達日数の設定とその設定値の記憶を行う。またサプライ残量管理部140は、サプライ別の残量低下時上限カウント数の設定とその設定値の記憶を行う。
【0037】
以下に、図5、図6を参照してサプライ別平均調達日数の設定と、サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定について説明する。
【0038】
図5は、サプライ別平均調達日数の設定を説明する図である。サプライ別平均調達日数とは、サプライを注文してから届くまでの平均日数を示しており、画像形成装置100の管理者により設定される。本実施形態では、例えば図5に示す画面を画像形成装置100の操作パネル18に表示させ、設定を受けつける。
【0039】
図5の例では、装置全体の上限カウント数を制限するサプライ種別を、各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針としたため、それらについて注文してから届くまでの平均日数が設定できる。(図5(A)、(B))。「トナー:K」などはボタンになっており、押下すると色が変わり(反転表示)、テンキーで数字を入力できるようになる(図5(C))。
【0040】
図6は、サプライ別の残量低下時の上限カウント数の設定を説明する図である。
【0041】
図6の例では、装置全体の上限カウント数を制限するサプライ種別を、各色(KYMC)のトナー、各色の感光体、用紙、ステープル針とした。本実施形態では、これらの各種サプライについて、サプライ残量が低下したときに装置全体の上限カウント数を制限するか、又は通常通りにして制限しないか否かの設定が行える(図6(A)、(B))。「トナー:K」などはボタンになっており、押下すると制限するかしないかの選択画面が表示され、どちらかを選ぶことができる(図6(C))。
【0042】
次に、上限カウント数算出部130について説明する。本実施形態の上限カウント数算出部130は、サプライ残量管理部140により設定されたサプライ別平均調達日数と残量低下時上限カウント数とに基づき、ユーザ別の上限カウント数を算出する。
【0043】
図7は、装置全体の上限カウント数を変えるタイミングを説明する図である。
【0044】
図7では、KトナーとK感光体を一例として説明する。Kトナーは2010/2/1から2010/2/14までの2週間の実績を見ると、一日平均でカバレッジ率529%の利用となっている。尚Kトナーによる作像回数は、K感光体の利用カウント数から37回/日であることがわかる。すなわち、529%/37回≒14%/回で、平均的には、A4用紙1ページあたりカバレッジ率14%程度トナーを消費するよう印刷をしていることがわかる。尚ここでは過去の実績として2週間という値を用いたが、例えば1ヶ月でもよい。実績とする期間が短すぎると予測精度が落ちるが、長すぎると繁忙期と閑散期の切り替わりに対応できない可能性が生じるため、本実施形態では2週間とした。
【0045】
図7の例では、管理者はKトナーを注文してから届くまでの日数を3日と設定している。したがってKトナー残量が529%×3日=1593%となったときにサプライを注文すれば、届くまでの間Kトナーを使用できることが想定される。そこで上限カウント数算出部130は、このタイミングで装置全体の(Kトナーを利用する画像形成の)上限カウント数(画像形成可能回数)を算出して設定する。
【0046】
上述の通り、平均的にはカバレッジ率14%であったため、1593%/14%=113枚が、装置全体の上限カウント数となる。ここで、もし各ユーザの残カウント数が残っていたとしても、Kトナーが届くまではこの上限カウント数を超えて画像形成することはできなくなる。
【0047】
同様にK感光体は、残り作像可能回数が37回×10日=370回となったときにサプライを注文すれば、新たに注文したサプライが届くまでの間画像形成を行うことができることが想定される。そこで上限カウント数算出部130は、このタイミングで装置全体の(K感光体を利用する画像形成の)上限カウント数(画像形成可能回数)を370回と算出して設定する。
【0048】
すなわち本実施形態では、サプライが、予め設定された期間の過去の実績から算出される一日の平均的消費量と、平均調達日数とを乗算した値となった場合に、サプライ残量が低下したものと判断される。
【0049】
尚画像形成の際にKトナーを利用するのであれば、K感光体も利用することになる。どちらかの残量が少なくなっている場合には、少なくなっている方のサプライの予想残日数に基づいて、上限カウント数が決められる。例えば、Kトナーの残量が3000%、K感光体の残り作像可能回数が30回となっている状態であれば、Kトナーの残量にはまだ余裕があるが、K感光体の残り作像可能回数は上記で計算された37回を下回っている。このためモノクロ印刷、フルカラー印刷(いずれもKトナーとK感光体を利用する)、およびKトナーを含む2色印刷(KトナーとK感光体を利用する)の装置全体の上限カウント数は30回に設定される。
【0050】
同様に、どちらも残量が減っている場合、例えばKトナーの残量が1593%、K感光体の残り作像可能回数が370回に同時になった場合は、上述の通りKトナーは113枚の画像形成が可能と予想されるのに対し、K感光体の残り作像可能回数は370回である。よって装置全体の(KトナーとK感光体を利用する)上限カウント数は113となる。
【0051】
次に、上限カウント数算出部130によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出について説明する。図8は、上限カウント数算出部によるサプライ残量低下時のユーザ別の上限カウント数の算出を説明する図である。
【0052】
図8では、図3の例と図7の例を用いており、Kトナーの残量が1593%となり、他のサプライは残量が低下していないものとする。このとき、Kトナーを用いる画像形成回数の装置全体の上限カウント数は、上述の通り113である。
【0053】
図8(A)は、ユーザ毎の上限カウント値と、現在の利用カウント数とを示す利用テーブルである。図8(B)は、サプライ残量低下時の利用権限と、係数とを対応付けた係数対応テーブルの例を示している。図8(C)は、上限カウント数算出部130によるユーザ別のカウント数の算出を説明するフローチャートである。
【0054】
図8(A)に示す利用テーブル81は、例えば画像形成回数計測部160に保持されている。利用テーブル82における利用カウント数とは、既に画像形成を利用した回数である。
【0055】
図8(B)に示す係数対応テーブル82は、上限カウント数算出部130により参照されるものであり、上限カウント数算出部130により保持されていても良い。本実施形態の係数対応テーブル82では、例えばサプライ残量低下時の利用権限が「装置の上限に従う」であった場合の係数は1である。同様にサプライ残量低下時の利用権限が「中」であった場合の係数は0.5である。本実施形態の係数とは、上限カウント数とサプライ残量低下時の上限カウント数との比率を示す数である。例えば係数が1の場合は、予め設定された上限カウント数の100%がサプライ残量低下時の上限カウント数となる。また係数が0.5の場合は、予め設定された上限カウント数の50%がサプライ残量低下時の上限カウント数となる。
【0056】
以下に図8(C)を参照して上限カウント数算出部130の処理を説明する。始めにA社長を例として説明する。上限カウント算出部130は、係数対応テーブル82からユーザのサプライ残量低下時の利用権限を参照する(ステップS801)。A社長の場合、利用権限は「装置の上限に従う」の設定である。次に上限カウント数算出部130は、A社長の上限カウント数の1000から現在の利用カウント数658を引いた342と、装置全体の上限カウント数113を比較する(ステップS802)。ステップS802において、装置全体の上限カウント数の113の方が小さい場合、上限カウント数算出部130は、装置全体の上限カウント数と、係数対応テーブル82におけるA社長の利用権限と対応する係数とを乗算した数をA社長のサプライ残量低下時の上限カウント数とする(ステップS803)。そのため、A社長はこの時点以降、最大でも113枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0057】
ステップS802において、装置全体の上限カウント数の113の方が大きい場合、上限カウント数算出部130は、上限カウント数から現在の利用カウント数を引いた数と、係数対応テーブル82におけるA社長の利用権限と対応する係数とを乗算した数をA社長のサプライ残量低下時の上限カウント数とする(ステップS804)。
【0058】
また例えばB部長の場合、サプライ残量低下時の利用権限は「制限:弱」の設定となっている。このため係数対応テーブル82によると、B部長は上限カウント数の0.8倍までしかKトナーを利用することができない。B部長の現在の残りカウント数は500−325=175で、装置全体の上限カウント値113の方が小さい。したがってB部長は、サプライ残量低下時には、最大でも113×0.8=90枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0059】
C課長のサプライ残量低下時の利用権限は「制限:中」に設定されており、係数対応テーブル82の係数は0.5である。よってサプライ残量低下時は、上限カウント数の0.5倍までしかKトナーを利用することができない。C課長の現在の残りカウント数は400−219=181で、装置全体の上限カウント値113の方が小さい。したがってC課長は、差プサイ残量低下時は、最大でも113×0.5=56枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0060】
D社員のサプライ残量低下時の利用権限は「制限:強」に設定されており、係数対応テーブル82の係数は0.3である。よってサプライ残量低下時は、上限カウント数の0.3倍までしかKトナーを利用することができない。D社員の現在の残りカウント数は300−257=43で、装置全体の上限カウント値113の方が大きい。したがってD社員は、サプライ残量低下時には、最大でも43×0.3=12枚までしかKトナーを利用する画像形成を行うことができなくなる。
【0061】
次に、ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面について説明する。図9は、ユーザにサプライ残量の低下と利用可能枚数を知らせる画面の例を示す図である。
【0062】
図9では、図8で示した例を用いて説明する。図9では、Kトナーの残量が減っていることをメッセージ表示して示している。
【0063】
また、A社長の場合はフルカラーコピー(Kトナーを用いる)の場合でも、装置全体の上限カウント数まで画像形成が可能であるため、あと113枚の画像形成(印刷)が可能であることを示している(図9(A))。
【0064】
B部長の場合は、フルカラーコピー(Kトナーを用いる)の場合は前述の通り最大でも90枚までしか画像形成できないため、その旨を表示している(図9(B))。尚B部長がKトナーを使わない単色コピー(例えばMトナーしか使わないコピー)の設定を行った場合、このジョブ実行に関係するサプライ残量の低下は発生していないので、装置全体の上限カウント数は規定されていない。そのため、ユーザ別の利用可能カウント数(B部長の残カウント数)に応じた枚数(175枚)が表示される(図9(C))。
【0065】
また、図9に示す画面では、管理者向けに、利用可能枚数の制限が行われていること、すなわち装置全体の上限カウント数が規定されていることを吹き出しメッセージで表示している。この吹き出し内の詳細ボタンを押下したときの説明は後述する。
【0066】
次に、図10を参照して一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面について説明する。図10は、一時的に別のユーザと権限を交換する設定の画面の例を示す図である。
【0067】
図10の画面は、図9に示す吹き出し内の詳細ボタンを押下した際に表示される画面である。図10に示す画面では、例えば制限されている画像形成モード(カラーモード)とその制限枚数の情報が表示される。
【0068】
図9で説明したように、Kトナーの残量が低下しているため、フルカラー、2色のブラック使用時、白黒の各カラーモードでは、印刷可能枚数が制限され、B部長は90枚までしか印刷することはできない(図10(A))。本実施形態では、このとき権限交換のボタンが押下されると、一時的に別のユーザと権限を交換することができる。尚本実施形態における「一時的」とは、これから実行しようとする画像形成ジョブに限ってもよいし、その日の間限りとしてもよいし、どのような期限でも良い。
【0069】
権限交換のボタンが押下されると、図10(B)に示す画面が表示されて他のユーザの一覧が表示される。例えばA社長は、前述の通りどのカラーモードでも、装置全体の上限カウント数まで画像形成が可能である。よってA社長については、あと113枚の画像形成(印刷)が可能であることが示される。C課長、D社員も図8で説明した通り、それぞれの係数に従って制限枚数が計算され、それぞれ56枚と12枚となる。
【0070】
ここでA社長のボタンを押すと、A社長と権限を交換するためにA社長の同意が必要となる。そのため、A社長のパスワードを入力させる画面が表示される(図10(C))。この画面において、A社長のパスワードが正しく入力されてOKボタンが押下されると、B部長は一時的にA社長の権限で画像形成が可能となる。すなわちB部長は、Kトナーを用いる画像形成を113枚まで実行可能となる。
【0071】
次に、本実施形態の画像形成装置100の動作について説明する。図11は、本実施形態の画像形成装置の動作を説明するシーケンス図である。
【0072】
本実施形態の画像形成装置100において、画像形成処理制御部110はユーザにより要求された画像形成処理要求をジョブ実行要求として受け付ける(ステップS1101)。画像形成処理制御部110がジョブ実行要求を受け付けると、受け付けた要求の実行可否を判断するために、カウント数情報管理部120へカウント数情報の取得要求を行う(ステップS1102)。カウント数情報管理部120は、この要求をうれて上限カウント数算出部130からそのユーザの利用上限カウント数、残カウント数、現在の装置全体の上限カウント数を取得する(ステップS1103)。
【0073】
次に上限カウント数算出部130は、サプライ残量管理部140のもつサプライ残量情報及び平均調達日数、サプライ残量低下時の上限カウント数設定を取得する(ステップS1104、1105、1106)。続いて上限カウント数算出部130は、画像形成回数計測部160のもつ平均サプライ利用回数を取得する(ステップS1107)。そして上限カウント数算出部130は、サプライ残量情報とサプライ残量低下時の上限カウント数設定、および最近の利用のされ方から、装置全体の上限カウント数を算出する。そして。そこから今回の画像形成処理での上限カウント数を算出する(ステップS1108)。
【0074】
画像形成処理制御部110は、取得した情報からジョブが実行可能かどうか判断し(ステップS1109)、そのユーザの残カウント数を通知(操作パネルに表示)する(ステップS1110)。
【0075】
ステップS1109においてジョブが実行可能と判断した場合、既存の画像シーケンス処理によりジョブが実行される(ステップS1111)。ジョブを実行した結果、コピー完了等のタイミングで画像形成回数計測部160が画像形成完了したことを検出し、その旨をカウント数情報管理部120に通知する(ステップS1112)。カウント数情報管理部120は、通知された情報から、カウント情報を更新する。
【0076】
次に本実施形態の画像形成装置100においてサプライ残量が低下した場合の動作について説明する。図12は、サプライ残量が低下した場合の動作を説明するシーケンス図である。本実施形態の画像形成装置100は、サプライ残量が低下すると、管理者にその旨を通知する。
【0077】
画像形成装置において画像形成処理(既存の画像シーケンス処理)が実行されると、コピー完了等のタイミングで画像形成回数計測部160が画像形成完了したことを検出し、その旨を上限カウント数算出部130に通知する(ステップS1201)。
【0078】
上限カウント数算出部130は、この通知を受けてサプライ残量管理部120のもつサプライ残量情報及び平均調達日数、サプライ残量低下時の上限カウント数設定を取得する(ステップS1202、1203、1204)。続いて上限カウント数算出部130は、画像形成回数計測部160のもつ平均サプライ利用回数を取得する(ステップS1205)。
【0079】
続いて上限カウント数算出部130は、サプライ残量情報とサプライ残量低下時の上限カウント数設定、および最近の利用のされ方から、装置全体の上限カウント数を算出する。そしてそこから今後の画像形成処理での上限カウント数を算出する(ステップS1206)。
【0080】
ここで、何らかのサプライ残量の低下により、装置全体の上限カウント数が制限されることとなった場合、上限カウント数算出部130はサプライ残量通知部150にその旨を通知する(ステップS1207)。尚図6で説明した設定により、サプライ残量の低下時にも装置全体の上限カウント数を制限しないサプライの残量だけが低下した場合には、通知は行わない。
【0081】
サプライ残量通知部150は、特定のサプライの残量が低下していることと、それによって装置全体の上限カウント数が制限されていることを管理者に通知する(ステップS1208)。またサプライ残量通知部150は、管理者に対し、このまま上限カウント数の制限を維持するか否かの設定画面への誘導を行う(ステップS1209)。この通知は、例えば操作パネルへの表示であってもよいし、電子メールによるものであってもよい。操作パネルへの表示の場合の例と電子メールでの通知の場合の例は後述する。
【0082】
尚図示していないが、電子メールによる通知の場合には、サプライ残量通知部150はネットワーク制御部170を通じて管理者に対して電子メールを送信する。また管理者はネットワーク制御部170が提供するWebページを用いて上限カウント数制限設定画面にアクセスしても良い。
【0083】
以下にサプライ残量が低下した時に管理者へ通知する際の画面について説明する。図13は、サプライ残量が低下した時に管理者に通知して設定を変更させる画面の例を示す図である。
【0084】
図13の例も、図9で説明したように、Kトナーの残量が低下しているものとする。このとき、画面上部に管理者向けに利用可能枚数の制限が行われていること、すなわち装置全体の上限カウント数が規定されていることを吹き出しメッセージで表示している(図13(A))。
【0085】
ここで「詳細」ボタンを押すと、Kトナーの残量が低下していることと、画面にはサプライ残量低下時の上限カウント数の設定を変更するかどうかのメッセージが表示される。また、同時に現在の設定が表示される(図13(B))。管理者は、Kトナーの在庫があるので利用枚数制限をする必要がないと判断すれば、「制限しない」に設定すればよい。この設定は図6で説明した設定内容を変更するための別の操作フローである。設定を変更して「OK」ボタンを押すと、管理者パスワードを入力させる画面が表示される(図13(C))。
【0086】
ここで管理者によりパスワードが入力された場合には、設定が変更され、「制限しない」に変更した場合には、それ以降、Kトナーを利用する画像形成に上限カウント数の制限は行われなくなる。すなわち、サプライ残量から算出される残り画像形成可能枚数によらず、ユーザ別の上限カウントによってのみ制限されるようになる。
【0087】
次にサプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面について説明する。図14は、サプライ残量が低下した時の管理者へのメール通知と設定を変更させるWeb画面の例を示す図である。
【0088】
図14では、図13と同様に、Kトナーの残量が低下しているものとする。このとき、サプライ残量通知部150はネットワーク制御部170を通じて、あらかじめ登録されていた管理者のメールアドレス宛にメール通知を行う。このメールでは、Kトナーの残量が低下していること、予想される画像形成可能枚数(印刷可能枚数)、Kトナーのサプライ残量低下時の上限カウント数の設定が「制限する」であること、サプライ残量低下時の利用制限種別ごとの最大印刷可能枚数、および設定を変更するためのWebページへのリンクが記載されている(図14(A))。
【0089】
リンク先のWebページを表示すると、まず管理者パスワードを入力させ(図示せず)、パスワードが正しければ次にKトナーのサプライ残量低下時の上限カウント数を制限するかどうかの設定画面を表示する(図14(B))。ここで「制限しない」に変更してOKボタンを押した場合には、それ以降、Kトナーを利用する画像形成に上限カウント数の制限は行われなくなる。すなわち、サプライ残量から算出される残り画像形成可能枚数によらず、ユーザ別の上限カウント数によってのみ制限されるようになる。
【0090】
以上に説明したように、本実施形態によれば、サプライ残量が低下した際には、現在の利用可能カウント数に、ユーザ毎に設定された利用権限と対応した係数を乗算してサプライ低下時の上限カウント数とする。すなわち本実施形態では、消耗品の残量が少なくなった場合には、交換用の消耗品が届くまでの間、実行可能な画像形成処理回数を制限するため、画像形成装置の利用可能期間を延長することができる。
【0091】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0092】
100 画像形成装置
110 画像形成処理部
120 カウント数情報管理部
130 上限カウント数算出部
140 サプライ残量管理部
150 サプライ残量通知部
160 画像形成回数計測部
170 ネットワーク制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】
【特許文献1】特開2008−191436号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置であって、
前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、
前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、
前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、
前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、
前記上限カウント数算出手段は、
前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する画像形成装置。
【請求項2】
日毎に画像形成処理回数を記録する画像処理回数記録手段と、
サプライを注文してから前記サプライが届くまでの平均日数を設定する平均日数設定手段と、を有し、
前記上限カウント数算出手段は、
所定期間における前記画像形成処理回数の平均回数を算出し、前記平均回数と前記平均日数設定手段に設定された平均日数とに基づき、ユーザ毎の上限カウント数を算出する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数を一時的に変更することが可能な請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
ユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、他のユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、一時的に交換することが可能な請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
サプライの種類別に、前記サプライ残量に応じた当該画像形成装置全体の上限カウント数を設けるか否かを設定する手段を有する請求項1ないし4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記サプライ残量が低下したとき、
前記サプライ残量の低下を通知するサプライ残量通知手段と、
当該画像形成装置全体の上限カウント数を変更するか否かを設定する手段と、を有する請求項1ないし5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行い、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルを有する画像形成装置において実行される画像形成プログラムであって、
前記画像形成装置に、
前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理ステップと、
前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理ステップと、
前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出ステップと、を実行させ、
前記上限カウント数算出ステップは、
前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する画像形成プログラム。
【請求項1】
サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行う画像形成装置であって、
前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理手段と、
前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理手段と、
前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出手段と、
前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルと、を有し、
前記上限カウント数算出手段は、
前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する画像形成装置。
【請求項2】
日毎に画像形成処理回数を記録する画像処理回数記録手段と、
サプライを注文してから前記サプライが届くまでの平均日数を設定する平均日数設定手段と、を有し、
前記上限カウント数算出手段は、
所定期間における前記画像形成処理回数の平均回数を算出し、前記平均回数と前記平均日数設定手段に設定された平均日数とに基づき、ユーザ毎の上限カウント数を算出する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数を一時的に変更することが可能な請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
ユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、他のユーザに設定された前記利用権限と対応した前記係数と、一時的に交換することが可能な請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
サプライの種類別に、前記サプライ残量に応じた当該画像形成装置全体の上限カウント数を設けるか否かを設定する手段を有する請求項1ないし4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記サプライ残量が低下したとき、
前記サプライ残量の低下を通知するサプライ残量通知手段と、
当該画像形成装置全体の上限カウント数を変更するか否かを設定する手段と、を有する請求項1ないし5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
サプライ残量に基づきユーザ毎の利用権限の管理を行い、前記サプライ残量が低下したときの前記利用権限と係数とが対応付けられた係数テーブルを有する画像形成装置において実行される画像形成プログラムであって、
前記画像形成装置に、
前記サプライ残量を管理するサプライ残量管理ステップと、
前記ユーザ毎の上限カウント数及び利用可能カウント数を管理するカウント数情報管理ステップと、
前記サプライ残量に基づき実行可能な画像形成処理回数の上限カウント数を算出する上限カウント数算出ステップと、を実行させ、
前記上限カウント数算出ステップは、
前記サプライ残量が低下したとき、前記係数テーブルにおいて前記ユーザ毎に設定された前記利用権限と対応した前記係数と、前記ユーザ毎の利用可能カウント数とに基づき、前記サプライ残量低下時の前記ユーザ毎の上限カウント数を算出する画像形成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−14076(P2012−14076A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152285(P2010−152285)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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