説明

画像形成装置

【課題】 時間帯に依存せずに不正な出力を確実に防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置は、画像形成を行うための画像データの出力を制限する旨を示す出力制限情報が付与された画像データを受信する受信部51aと、この受信部51aによって受信した画像データに付与された出力制限情報の制限度合いを判断する出力制限情報判断部52aと、時間情報を供給する時間情報供給部54と、この時間情報供給部54から供給される時間情報に基づいて、出力制限情報判断部52aによって判断された出力制限情報の制限度合いを昇格させる出力制限情報昇格部52bと、この出力制限情報昇格部52bによる昇格結果に基づいて、受信部51aによって受信した画像データの出力可否を判断する出力可否判断部52cとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された画像データに基づいて記録媒体に対して画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のネットワーク技術の発達にともない、企業等のオフィスにおいても、各種社内ネットワークを構築している。かかるネットワークシステムにおいては、ファイルの共有等の様々な利便を享受できるものの、不正なユーザによるファイルの入手や使用が行われる可能性も生じる。そのため、このような不正なファイルの入手や使用を抑制するための技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。また、ネットワークシステムには、画像形成装置も端末の1つとして接続されるが、かかる画像形成装置としても、機密漏洩の防止や媒体使用量の削減といった様々な観点から、画像形成を行うための画像データの出力を制限する出力制限を行うものが提案されている。例えば、画像形成装置としては、ユーザ毎に与えられた出力の権限の有無に応じて、当該ユーザの正当性を認証し、データの使用制限を行うものが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−62945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、夜間や休日といった人目につきにくい時間帯を悪用し、なりすまし等による不正な出力が行われるおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、時間帯に依存せずに不正な出力を確実に防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成する本発明にかかる画像形成装置は、入力された画像データに基づいて記録媒体に対して画像を形成する画像形成装置において、画像形成を行うための画像データの出力を制限する旨を示す出力制限情報が付与された画像データを受信する受信部と、前記受信部によって受信した画像データに付与された出力制限情報の制限度合いを判断する出力制限情報判断部と、時間情報を供給する時間情報供給部と、前記時間情報供給部から供給される時間情報に基づいて、前記出力制限情報判断部によって判断された出力制限情報の制限度合いを昇格させる出力制限情報昇格部と、前記出力制限情報昇格部による昇格結果に基づいて、前記受信部によって受信した画像データの出力可否を判断する出力可否判断部とを備えることを特徴としている。
【0007】
このような本発明にかかる画像形成装置においては、出力制限情報が付与された画像データについて、時間情報に基づく段階的な出力制限の度合いを設定することができ、人目につきにくい時間帯については人目が多い時間帯よりも当該出力制限情報の制限度合いを昇格させることができる。
【0008】
また、本発明にかかる画像形成装置は、前記出力可否判断部による判断結果に基づいて、前記受信部によって受信した画像データを出力する際の認証方法を判断する認証方法判断部を備える。これにより、本発明にかかる画像形成装置においては、人目につきにくい時間帯については人目が多い時間帯よりも当該出力制限情報の制限度合いを昇格させ、画像データを出力するために必要となる認証レベルを時間帯に応じて段階的に高くすることができる。
【0009】
さらに、本発明にかかる画像形成装置は、管理者の指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを変更させる管理者出力制限変更部を備える。これにより、本発明にかかる画像形成装置においては、管理者が自発的に出力制限情報の制限度合いの変更指令を行うことができ、当該管理者の状態に応じて出力制限の制限度合いを一時的に変更することができる。具体的には、前記管理者出力制限変更部は、前記管理者の昇格指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを昇格させることにより、管理者が不在となる場合等であっても出力制限の制限度合いを一時的に高くすることができ、不正な出力を確実に防止することができる。また、前記管理者出力制限変更部は、前記管理者の昇格中止指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いの昇格を中止させることにより、休日の出勤時等における業務遂行を妨げることなく、当該管理者の不在時であっても不正な出力を確実に防止することができる。このとき、前記管理者出力制限変更部は、ユーザ毎に指定された前記管理者の指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを当該ユーザ毎に変更させたり、時間帯毎に指定された前記管理者の指令に応じて、前記時間情報供給部から供給される時間情報に基づいて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを当該時間帯毎に変更させたりするのが望ましい。
【0010】
なお、前記時間情報供給部としては、時刻を計数して出力するタイマや、曜日又は日付を出力するカレンダを用いて構成することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明においては、出力制限情報が付与された画像データについて、時間情報に基づく段階的な出力制限の度合いを設定することができることから、監視が困難な時間帯であっても不正な出力を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
この実施の形態は、静電潜像担持体としての感光体ドラムの帯電及び露光、当該感光体ドラム上に形成された静電潜像のトナーによる現像、得られたトナー画像の記録媒体上への転写、当該記録媒体上のトナー画像の定着といったプロセスを経ることにより、入力された画像データに基づいて当該記録媒体に対して画像を形成する電子写真記録方式の画像形成装置である。特に、この画像形成装置は、出力制限情報が付与されたデータに対して、時間情報に基づく段階的な出力制限を行うことにより、時間帯に依存せずに不正な出力を確実に防止することができるものである。
【0014】
まず、本発明の第1の実施の形態として示す画像形成装置について説明する。
【0015】
画像形成装置は、図1に示す画像形成部13を有する。画像形成部13は、例えばアルミニウム等からなる導電性基層と有機感光体とからなる表層が形成された感光体ドラム1を備える。また、この感光体ドラム1の周囲には、当該感光体ドラム1と接触させて帯電ローラ2が配設されている。この帯電ローラ2は、例えば導電性の金属シャフトにエピクロルヒドリンゴム等の半導電性のゴム材がロール状に形成されたものであり、図示しない制御部の制御のもとに所定の電圧が印加されることにより、接触した感光体ドラム1の表面を一様電圧に帯電させる。さらに、感光体ドラム1の周囲には、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode;以下、LEDという。)素子がアレイ状に配列されたLEDヘッド3が配設されている。このような画像形成装置においては、帯電ローラ2によって一様電圧に帯電された感光体ドラム1の表面に、図示しない上位装置から受信した画像データに基づいて画像変調した光をLEDヘッド3によって照射して露光し、当該感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する。
【0016】
また、画像形成装置は、感光体ドラム1上に形成された静電潜像をトナーによって現像する現像ローラ4を備える。現像ローラ4は、例えば導電性の金属シャフトにシリコン等の半導電性ゴムがロール状に形成されたものであり、図示しない制御部の制御のもとに所定の電圧が印加されることにより、接触した感光体ドラム1上に形成された静電潜像をトナーによって現像する。また、この現像ローラ4の周囲には、例えば導電性の金属シャフトにトナーの搬送性を向上させるためゴム混練時に発泡剤を添加して形成されたロール状のゴムが形成され、当該現像ローラ4にトナーを供給するトナー供給ローラ5が、当該現像ローラ4に接触した状態で配設されている。画像形成装置においては、トナー供給ローラ5によってトナーを帯電させた状態で現像ローラ4に供給し、さらに、この現像ローラ4に供給されたトナーを感光体ドラム1上に供給して当該感光体ドラム1上の静電潜像を可視像とする。
【0017】
さらに、画像形成装置は、感光体ドラム1の周囲に、当該感光体ドラム1と接触させてクリーニングローラ6が配設されている。このクリーニングローラ6は、感光体ドラム1の表面に残存する転写残トナーを除去する。
【0018】
さらにまた、画像形成装置は、媒体搬送経路Cを挟むように感光体ドラム1に対向させて、転写ローラ7を備える。転写ローラ7は、所定の高電圧が印加され、現像ローラ4によって現像されて感光体ドラム1上に形成されているトナー像を、媒体搬送経路Cに搬送された記録媒体としての記録用紙上に転写する。
【0019】
このような画像形成装置においては、記録用紙上に画像形成を行い、当該記録用紙を、媒体搬送経路Cを構成する図示しない搬送ベルトに静電気的に吸着させた状態で、媒体搬送方向下流に配設された定着部10へと搬送する。
【0020】
定着部10は、例えば金属の中空ローラの外周に弾性部材を接着して構成される定着ローラ11と、この定着ローラ11とともに記録用紙を押圧する加圧ローラ12とを有する。加圧ローラ12は、定着ローラ11に対向して当接されるように配設され、記録用紙を挟み込むニップ部を形成する。また、定着ローラ11の内部には、図示しない電源によって発光するハロゲンランプが埋設されている。このような定着部10は、図示しない制御部の制御のもとに、ハロゲンランプを発光させることによって定着ローラ11を加熱し、定着ローラ11及び加圧ローラ12を回転させてニップ部に記録用紙を通紙させ、当該記録用紙を加熱及び押圧することにより、当該記録用紙上のトナーを溶融させ、トナー像を熱定着させる。画像形成装置においては、このような定着部10によって記録用紙上に画像を定着させると、図示しない排出ローラによって当該記録用紙を当該画像形成装置外部へと搬送して排紙させ、所定のスタッカ上に積載させる。
【0021】
このような画像形成装置における制御系は、図2に示すように構成される。すなわち、画像形成装置は、図示しない上位装置と通信を行う通信部51と、上位装置から受信した画像データの出力制限を行う出力制限部52と、後述する判断基準となる判断情報を含む各種情報を記憶した記憶部53と、時間情報を供給する時間情報供給部54と、ユーザの認証を行う認証部55と、LEDヘッド3への画像データの出力を行う出力部56とを備える。ここで、出力部56は、図示しない画像制御部を介して画像形成部13を制御するように構成される。
【0022】
通信部51は、データを受信する受信部51aと、データを送信する送信部51bとを有する。通信部51は、上位装置から送信された画像データを受信部51aによって受信すると、その画像データを出力制限部52における出力制限情報判断部52aに供給する。また、通信部51は、上位装置から後述する判断基準となる判断情報を受信部51aによって受信すると、その判断情報を記憶部53の各部に供給して記憶させる。さらに、通信部51は、画像データの出力が不可とされた場合には、送信部51bを介して、上位装置に対して出力不可通知を出力する。
【0023】
出力制限部52は、出力制限情報の有無及び制限度合いを判断する出力制限情報判断部52aと、出力制限情報の昇格を行う出力制限情報昇格部52bと、画像データの出力可否の判断を行う出力可否判断部52cとを有する。出力制限部52は、通信部51によって受信された画像データについて、出力制限情報が付与されているか否かを出力制限情報判断部52aによって判断する。ここで、出力制限情報とは、出力制限を管理するための情報であり、上位装置による画像データの作成時に、プロパティの一部として機密度等の出力制限レベルに応じて付与されるものである。なお、ここでは、説明の便宜上、機密度が低い順に、「Sランク」、「SSランク」、「SSSランク」の3段階の出力制限情報があるとする。出力制限部52は、出力制限判断情報記憶部53aに記憶されている出力制限判断情報に基づいて、画像データに付与された出力制限情報の制限度合いを出力制限情報判断部52aによって判断する。すなわち、出力制限部52は、受信した画像データに対して、Sランク、SSランク、SSSランクのうち、いずれの出力制限情報が付与されているのかを出力制限情報判断部52aによって判断する。また、出力制限部52は、時間情報供給部54から供給される時間情報と、昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報とに基づいて、出力制限情報の制限度合い、すなわち、ランクを出力制限情報昇格部52bによって昇格する。さらに、出力制限部52は、出力制限情報昇格部52bによる昇格結果と、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている出力可否判断情報とに基づいて、画像データの出力可否の判断を出力可否判断部52cによって行う。
【0024】
記憶部53は、出力制限情報判断部52aの判断基準となる出力制限判断情報を記憶した出力制限判断情報記憶部53aと、出力制限情報昇格部52bの判断基準となる昇格判断情報を記憶した昇格判断情報記憶部53bと、出力可否判断部52cの判断基準となる出力可否判断情報を記憶した出力可否判断情報記憶部53cと、認証方法判断部55aの判断基準となる認証方法判断情報を記憶した認証方法判断情報記憶部53dと、認証実行部55bによって用いられる認証照合情報を記憶した認証照合情報記憶部53eとを有する。これら各種判断情報は、管理者の設定に応じて予め記憶部53に記憶されたものであり、このうち、出力制限判断情報記憶部53aに記憶されている出力制限判断情報は、出力制限情報判断部52aによって読み出され、昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報は、出力制限情報昇格部52bによって読み出され、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている出力可否判断情報は、出力可否判断部52cによって読み出され、認証方法判断情報記憶部53dに記憶されている認証方法判断情報は、認証方法判断部55aによって読み出され、認証照合情報記憶部53eに記憶されている認証照合情報は、認証実行部55bによって読み出される。
【0025】
時間情報供給部54は、時刻を計数して出力するタイマや、曜日や日付を出力するカレンダから構成され、現在時刻や現在日付といった現在の時間情報を出力制限部52に供給する。
【0026】
認証部55は、認証方法を判断する認証方法判断部55aと、認証を実行する認証実行部55bとを有する。認証部55は、出力可否判断部52cによる判断結果と、認証方法判断情報記憶部53dに記憶されている認証方法判断情報とに基づいて、画像データを出力する際の認証方法を判断する。具体的には、認証部55は、出力制限情報のランクが高いほど認証レベルを高くし、より厳しい認証を行う。なお、ここでは、説明の便宜上、出力制限情報がSランクである場合には、画像データの出力者の1人のみの認証を行うことを求める認証方法を選択し、出力制限情報がSSランクである場合には、画像データの出力者とその上司の2人の認証を行うことを求める認証方法を選択し、出力制限情報がSSSランクである場合には、画像データの出力者及び上司並びに管理者の3人の認証を行うことを求める認証方法を選択するものとする。そして、認証部55は、認証方法判断部55aによって判断された認証方法と、認証照合情報記憶部53eに記憶されている認証照合情報とに基づいて、認証実行部55bによって認証を実行する。
【0027】
出力部56は、出力が許可された画像データをLEDヘッド3に対して出力する。
【0028】
このような画像形成装置においては、例えば図3に示すような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行う。
【0029】
まず、画像形成装置においては、同図に示すように、ステップS1において、上位装置から送信された画像データを受信部51aによって受信すると、ステップS2において、当該画像データについて、出力制限情報が付与されているか否かを出力制限情報判断部52aによって判断する。
【0030】
ここで、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されていないものと判断した場合には、当該画像データは出力制限がなくそのまま出力することを許可されたものであることから、ステップS3において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0031】
一方、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されているものと判断した場合には、ステップS4へと処理を移行してその出力制限情報を出力制限情報判断部52aによって取得し、出力制限判断情報記憶部53aに記憶されている出力制限判断情報に基づいて、当該出力制限情報のランクを判断する。
【0032】
続いて、画像形成装置においては、ステップS5において、時間情報供給部54から供給される時間情報に基づいて、昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報のうち、その時間情報が示す現在時刻や現在日付等に対応する昇格判断情報を出力制限情報昇格部52bによって取得する。そして、画像形成装置においては、ステップS6において、取得した昇格判断情報に基づいて、出力制限情報のランクを昇格するか否かを出力制限情報昇格部52bによって判断し、昇格するものと判断した場合には、ステップS7において、当該出力制限情報のランクを昇格する一方で、昇格しないものと判断した場合には、ステップS8へと処理を移行する。
【0033】
具体的には、画像形成装置においては、これらステップS5乃至ステップS7の処理として、例えば以下のような処理を行う。
【0034】
昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報は、例えば図4に示すように、出力制限情報のランクと時間帯とを対応付けた情報であり、どの時間帯にどのランクの出力制限情報を取得した場合に、当該出力制限情報を昇格する度合いを示すものである。なお、同図には、出力可否判断情報も含まれている。すなわち、昇格判断情報は、出力制限情報が付与された画像データについて、人目につきにくい時間帯については人目が多い就業時間よりも当該出力制限情報のランクを昇格させるように構成される。画像形成装置においては、ステップS5において、時間情報供給部54から供給される時間情報に基づいて、その時間情報が示す現在時刻や現在日付等が、「就業時間」、「残業時間」、又は「夜間・早朝・休日」のいずれの時間帯区分に属するかを判断し、図4に示すような昇格判断情報から、対応する時間帯区分に応じた情報を出力制限情報昇格部52bによって取得する。そして、画像形成装置においては、ステップS6において、取得した昇格判断情報が「昇格せず」、「1ランク昇格」、又は「2ランク昇格」のいずれかであるかを出力制限情報昇格部52bによって判断し、「1ランク昇格」又は「2ランク昇格」である場合には、ステップS7において、出力制限情報のランクを該当するランク分だけ昇格する一方で、「昇格せず」である場合には、ステップS8へと処理を移行する。
【0035】
続いて、画像形成装置においては、図3中ステップS8において、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている出力可否判断情報に基づいて、画像データの出力可否を出力可否判断部52cによって判断する。すなわち、画像形成装置においては、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている図4に示したような出力可否判断情報から、出力制限情報のランクを昇格していない場合にはそのランク、また、出力制限情報のランクを昇格した場合には昇格後のランクに対応する情報を出力可否判断部52cによって取得し、画像データの出力可否を判断する。なお、同図に示す例においては、出力制限情報のランクを昇格した結果、SSSランクよりも上のランクになる場合には、出力不可としている。
【0036】
ここで、画像形成装置においては、画像データの出力が不可であるものと判断した場合には、図3中ステップS9において、上位装置に対して、画像データを出力することができない旨を示す出力不可通知を、送信部51bを介して出力し、例えば図5に示すようなメッセージを当該上位装置の表示画面に表示させ、一連の処理を終了する。
【0037】
一方、画像形成装置においては、画像データの出力が可能であるものと判断した場合には、図3中ステップS10において、認証方法判断情報記憶部53dに記憶されている認証方法判断情報に基づいて、上述したように、出力制限情報のランクに応じた認証方法を判断して決定する。そして、画像形成装置においては、ステップS11において、認証方法判断部55aによって判断された認証方法と、認証照合情報記憶部53eに記憶されている認証照合情報とに基づいて、認証実行部55bによって認証を実行し、ステップS12において、認証が完了すると、ステップS13において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0038】
画像形成装置においては、このような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行うことができる。
【0039】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態として示す画像形成装置においては、出力制限情報が付与された画像データについて、人目につきにくい時間帯については人目が多い就業時間よりも当該出力制限情報のランクを昇格させ、当該画像データを出力するために必要となる認証レベルを高くすることにより、監視が困難な時間帯であっても不正な出力を確実に防止することができる。
【0040】
つぎに、第2の実施の形態として示す画像形成装置について説明する。
【0041】
第1の実施の形態として示した画像形成装置においては、予めスケジュールされた時間帯に応じて出力制限情報を昇格させているが、例えば、昇格させない就業時間においても、出力制限情報が付与された画像データの出力を監視する管理者が席を外すこともあり、一時的な監視レベルの低下を招来するおそれがある。
【0042】
これに対して、第2の実施の形態として示す画像形成装置は、第1の実施の形態として示した画像形成装置を改良し、管理者による出力制限情報の昇格指令を行うことができるものである。したがって、この第2の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態の説明と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
【0043】
この第2の実施の形態として示す画像形成装置における制御系は、図6に示すように構成される。すなわち、画像形成装置は、上述した通信部51、時間情報供給部54、認証部55、及び出力部56の他に、出力制限部52の代わりに出力制限部102を備えるとともに、記憶部53の代わりに記憶部103を備える。
【0044】
出力制限部102は、上述した出力制限情報判断部52a、出力制限情報昇格部52b、及び出力可否判断部52cの他に、管理者による出力制限情報のランク変更を行う管理者出力制限変更部102aを有する。出力制限部102は、時間情報供給部54から供給される時間情報と、管理者出力制限変更情報記憶部103aとに基づいて、通信部51によって受信された画像データに付与された出力制限情報のランクを変更するか否かを管理者出力制限変更部102aによって判断し、変更する場合には、その指令を出力制限情報昇格部52bに与える。なお、ここでの出力制限情報のランク変更とは、ランクを昇格させることを意味する。
【0045】
記憶部103は、上述した出力制限判断情報記憶部53a、昇格判断情報記憶部53b、出力可否判断情報記憶部53c、認証方法判断情報記憶部53d、及び認証照合情報記憶部53eの他に、管理者出力制限変更部102aによる出力制限情報のランク変更の判断基準となる管理者出力制限変更情報を記憶した管理者出力制限変更情報記憶部103aを有する。管理者出力制限変更情報は、上位装置を介して管理者によって入力され、受信部51aを介して受信することによって管理者出力制限変更情報記憶部103aに記憶されたものである。具体的には、管理者は、例えば図7に示すように、出力制限情報のランクを変更する時間を指定するためのボックスや、変更解除を行う時間を指定するためのボックス等からなる入力画面を上位装置の表示画面に表示させ、当該入力画面を介して指定を行う。そして、上位装置は、管理者によって時間等の情報が指定され、OKボタンが押下されるのに応じて、指定された情報を管理者出力制限変更情報として、画像形成装置に対して送信する。これに応じて、画像形成装置は、受信部51aを介して、上位装置から送信された管理者出力制限変更情報を受信し、管理者出力制限変更情報記憶部103aに記憶する。なお、同図には、時間による指定を行う場合の入力画面を示しているが、曜日や日付等による予約指定も可能とされる。このようにして管理者出力制限変更情報記憶部103aに記憶された管理者出力制限変更情報は、管理者出力制限変更部102aによって読み出される。
【0046】
このような画像形成装置においては、例えば図8に示すような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行う。
【0047】
まず、画像形成装置においては、先に図3に示したステップS1乃至ステップS4と同様の処理を行う。すなわち、画像形成装置においては、図8に示すように、ステップS21において、上位装置から送信された画像データを受信部51aによって受信すると、ステップS22において、当該画像データについて、出力制限情報が付与されているか否かを出力制限情報判断部52aによって判断する。
【0048】
ここで、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されていないものと判断した場合には、当該画像データは出力制限がなくそのまま出力することを許可されたものであることから、ステップS23において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0049】
一方、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されているものと判断した場合には、ステップS24へと処理を移行してその出力制限情報を出力制限情報判断部52aによって取得し、出力制限判断情報記憶部53aに記憶されている出力制限判断情報に基づいて、当該出力制限情報のランクを判断する。
【0050】
また、画像形成装置においては、ステップS25において、管理者出力制限変更情報記憶部103aに管理者出力制限変更情報が記憶されているか否かを管理者出力制限変更部102aによって判断する。
【0051】
ここで、画像形成装置においては、管理者出力制限変更情報がない場合には、ステップS28へと処理を移行する。一方、画像形成装置においては、管理者出力制限変更情報がある場合には、ステップS26において、時間情報供給部54から供給される時間情報と管理者出力制限変更情報とに基づいて、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要があるか否かを管理者出力制限変更部102aによって判断する。そして、画像形成装置においては、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要がないものと判断した場合には、ステップS28へと処理を移行する一方で、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要があるものと判断した場合には、ステップS27において、当該出力制限情報のランクを出力制限情報昇格部52bによって昇格させ、ステップS28へと処理を移行する。
【0052】
続いて、画像形成装置においては、ステップS28において、時間情報供給部54から供給される時間情報に基づいて、昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報のうち、その時間情報が示す現在時刻や現在日付等に対応する昇格判断情報を出力制限情報昇格部52bによって取得する。そして、画像形成装置においては、ステップS29において、取得した昇格判断情報に基づいて、出力制限情報のランクを昇格するか否かを出力制限情報昇格部52bによって判断し、昇格するものと判断した場合には、ステップS30において、当該出力制限情報のランクを昇格する一方で、昇格しないものと判断した場合には、ステップS31へと処理を移行する。なお、これらステップS28乃至ステップS30の処理は、先に図3に示したステップS5乃至ステップS7の処理と同様である。
【0053】
そして、画像形成装置においては、先に図3に示したステップS8乃至ステップS13と同様の処理を行う。すなわち、画像形成装置においては、図8に示すように、ステップS31において、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている出力可否判断情報に基づいて、画像データの出力可否を出力可否判断部52cによって判断し、画像データの出力が不可であるものと判断した場合には、ステップS32において、上位装置に対して、画像データを出力することができない旨を示す出力不可通知を、送信部51bを介して出力し、一連の処理を終了する。
【0054】
一方、画像形成装置においては、画像データの出力が可能であるものと判断した場合には、ステップS33において、認証方法判断情報記憶部53dに記憶されている認証方法判断情報に基づいて、上述したように、出力制限情報のランクに応じた認証方法を判断して決定する。そして、画像形成装置においては、ステップS34において、認証方法判断部55aによって判断された認証方法と、認証照合情報記憶部53eに記憶されている認証照合情報とに基づいて、認証実行部55bによって認証を実行し、ステップS35において、認証が完了すると、ステップS36において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0055】
画像形成装置においては、このような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行うことができる。
【0056】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態として示す画像形成装置においては、管理者が自発的に出力制限情報の昇格指令を行うことにより、当該管理者が不在となる場合等であっても出力制限のレベルを一時的に高くすることができ、不正な出力を確実に防止することができる。
【0057】
最後に、第3の実施の形態として示す画像形成装置について説明する。
【0058】
第1の実施の形態及び第2の実施の形態として示した画像形成装置においては、全てのユーザに対して出力制限情報が付与された画像データの出力を禁止する設定となっている。しかしながら、かかる構成においては、例えば、休日の出勤時等において、出力制限情報が付与された画像データを出力する必要が生じた場合に対応することができないという不都合がある。
【0059】
これに対して、第3の実施の形態として示す画像形成装置は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態として示した画像形成装置を改良し、特定ユーザに対する管理者による出力制限情報の昇格中止指令を行うことができるものである。したがって、この第3の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の説明と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
【0060】
この第3の実施の形態として示す画像形成装置における制御系は、図9に示すように構成される。すなわち、画像形成装置は、上述した通信部51、時間情報供給部54、認証部55、及び出力部56の他に、出力制限部52,102の代わりに出力制限部202を備えるとともに、記憶部53,103の代わりに記憶部203を備える。
【0061】
出力制限部202は、上述した出力制限情報判断部52a、出力制限情報昇格部52b、及び出力可否判断部52cの他に、管理者による出力制限情報のランク変更を行う管理者出力制限変更部202aを有する。出力制限部202は、時間情報供給部54から供給される時間情報と、管理者出力制限変更情報記憶部203aとに基づいて、通信部51によって受信された画像データに付与された出力制限情報のランクを変更するか否かを管理者出力制限変更部202aによって判断し、変更する場合には、その指令を出力制限情報昇格部52bに与える。なお、ここでの出力制限情報のランク変更とは、ランクの昇格を中止させることを意味する。そして、出力制限部202は、出力制限が解除された旨を示す出力制限解除通知を送信部51bに対して出力する。
【0062】
記憶部203は、上述した出力制限判断情報記憶部53a、昇格判断情報記憶部53b、出力可否判断情報記憶部53c、認証方法判断情報記憶部53d、及び認証照合情報記憶部53eの他に、管理者出力制限変更部202aによる出力制限情報のランク変更の判断基準となる管理者出力制限変更情報を記憶した管理者出力制限変更情報記憶部203aを有する。管理者出力制限変更情報は、上位装置を介して管理者によって入力され、受信部51aを介して受信することによって管理者出力制限変更情報記憶部203aに記憶されたものである。具体的には、管理者は、例えば図10に示すように、出力制限の解除対象のユーザを指定するためのボックスや、出力制限解除通知を出力するタイミングを指定するためのボックス等からなる入力画面を上位装置の表示画面に表示させ、当該入力画面を介して指定を行う。そして、上位装置は、管理者によって出力制限の解除対象のユーザ等の情報が指定され、OKボタンが押下されるのに応じて、指定された情報を管理者出力制限変更情報として、画像形成装置に対して送信する。これに応じて、画像形成装置は、受信部51aを介して、上位装置から送信された管理者出力制限変更情報を受信し、管理者出力制限変更情報記憶部203aに記憶する。なお、同図には、出力制限の解除対象のユーザの指定を行う場合の入力画面を示しているが、出力制限を解除する時間、曜日、日付等による予約指定も可能とされる。このようにして管理者出力制限変更情報記憶部203aに記憶された管理者出力制限変更情報は、管理者出力制限変更部202aによって読み出される。
【0063】
このような画像形成装置においては、例えば図11に示すような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行う。
【0064】
まず、画像形成装置においては、先に図3に示したステップS1乃至ステップS4と同様の処理を行う。すなわち、画像形成装置においては、図11に示すように、ステップS41において、上位装置から送信された画像データを受信部51aによって受信すると、ステップS42において、当該画像データについて、出力制限情報が付与されているか否かを出力制限情報判断部52aによって判断する。
【0065】
ここで、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されていないものと判断した場合には、当該画像データは出力制限がなくそのまま出力することを許可されたものであることから、ステップS43において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0066】
一方、画像形成装置においては、画像データに出力制限情報が付与されているものと判断した場合には、ステップS44へと処理を移行してその出力制限情報を出力制限情報判断部52aによって取得し、出力制限判断情報記憶部53aに記憶されている出力制限判断情報に基づいて、当該出力制限情報のランクを判断する。
【0067】
また、画像形成装置においては、ステップS45において、管理者出力制限変更情報記憶部203aに管理者出力制限変更情報が記憶されているか否かを管理者出力制限変更部202aによって判断する。
【0068】
ここで、画像形成装置においては、管理者出力制限変更情報がない場合には、ステップS49へと処理を移行する。一方、画像形成装置においては、管理者出力制限変更情報がある場合には、ステップS46において、時間情報供給部54から供給される時間情報と管理者出力制限変更情報とユーザを特定するユーザ情報とに基づいて、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要があるか否かを管理者出力制限変更部202aによって判断する。そして、画像形成装置においては、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要がないものと判断した場合には、ステップS49へと処理を移行する。画像形成装置においては、ステップS49へと処理を移行すると、時間情報供給部54から供給される時間情報に基づいて、昇格判断情報記憶部53bに記憶されている昇格判断情報のうち、その時間情報が示す現在時刻や現在日付等に対応する昇格判断情報を出力制限情報昇格部52bによって取得する。そして、画像形成装置においては、ステップS50において、取得した昇格判断情報に基づいて、出力制限情報のランクを昇格するか否かを出力制限情報昇格部52bによって判断し、昇格するものと判断した場合には、ステップS51において、当該出力制限情報のランクを昇格する一方で、昇格しないものと判断した場合には、ステップS52へと処理を移行する。なお、これらステップS49乃至ステップS51の処理は、先に図3に示したステップS5乃至ステップS7の処理と同様である。
【0069】
また、画像形成装置においては、ステップS46において、管理者による出力制限情報のランク変更を行う必要があるものと判断した場合には、ステップS47へと処理を移行し、管理者出力制限変更情報によって指定されているユーザについての当該出力制限情報のランクの昇格を管理者出力制限変更部202aによって中止させる。そして、画像形成装置においては、ステップS48において、当該ユーザが操作する上位装置に対して、出力制限が解除された旨を示す出力制限解除通知を、送信部51bを介して出力し、例えば図12に示すようなメッセージを当該上位装置の表示画面に表示させ、ステップS52へと処理を移行する。
【0070】
そして、画像形成装置においては、先に図3に示したステップS8乃至ステップS13と同様の処理を行う。すなわち、画像形成装置においては、図11に示すように、ステップS52において、出力可否判断情報記憶部53cに記憶されている出力可否判断情報に基づいて、画像データの出力可否を出力可否判断部52cによって判断し、画像データの出力が不可であるものと判断した場合には、ステップS53において、上位装置に対して、画像データを出力することができない旨を示す出力不可通知を、送信部51bを介して出力し、一連の処理を終了する。
【0071】
一方、画像形成装置においては、画像データの出力が可能であるものと判断した場合には、ステップS54において、認証方法判断情報記憶部53dに記憶されている認証方法判断情報に基づいて、上述したように、出力制限情報のランクに応じた認証方法を判断して決定する。そして、画像形成装置においては、ステップS55において、認証方法判断部55aによって判断された認証方法と、認証照合情報記憶部53eに記憶されている認証照合情報とに基づいて、認証実行部55bによって認証を実行し、ステップS56において、認証が完了すると、ステップS57において、出力部56によって当該画像データをLEDヘッド3に対して出力して記録用紙に対する画像形成を行い、一連の処理を終了する。
【0072】
画像形成装置においては、このような一連の手順にしたがって、画像データの出力制限を行うことができる。
【0073】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態として示す画像形成装置においては、画像データの出力を必要とするユーザ毎に、管理者が自発的に出力制限情報の昇格中止指令を行うことにより、休日の出勤時等における業務遂行を妨げることなく、当該管理者の不在時であっても不正な出力を確実に防止することができる。
【0074】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、感光体ドラム1に光を照射して露光する露光素子として、複数のLED素子からなる列を備えた画像形成装置を用いて説明したが、本発明は、電子写真方式による画像形成装置に適用する場合には、レーザやEL(Electronic Luminescent)素子アレイ等を露光素子として用いてもよい。また、本発明は、複数の発熱素子からなる列を備えたサーマルヘッドを使用した画像形成装置にも適用することができる。すなわち、本発明は、露光素子や発熱素子といった任意の記録素子を用いた記録ヘッドを備えた画像形成装置であれば適用することができる。
【0075】
さらに、本発明は、所定の記録媒体に対する印刷を行う機器であればいかなるものであっても適用することができ、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機、及びこれらの機能を複合的に備える装置に適用して好適である。
【0076】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施の形態として示す画像形成装置の概略構成を説明する図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態として示す画像形成装置における制御系の構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態として示す画像形成装置において画像データの出力制限を行う際の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図4】昇格判断情報及び出力可否判断情報の具体例を説明する図である。
【図5】上位装置の表示画面に表示される出力不可通知に基づくメッセージ画面の具体例を説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態として示す画像形成装置における制御系の構成を説明するブロック図である。
【図7】出力制限情報のランクを変更する時間等を指定するために管理者の上位装置の表示画面に表示される入力画面の具体例を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態として示す画像形成装置において画像データの出力制限を行う際の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態として示す画像形成装置における制御系の構成を説明するブロック図である。
【図10】出力制限の解除対象のユーザ等を指定するために管理者の上位装置の表示画面に表示される入力画面の具体例を説明する図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態として示す画像形成装置において画像データの出力制限を行う際の一連の処理を説明するフローチャートである。
【図12】上位装置の表示画面に表示される出力制限解除通知に基づくメッセージ画面の具体例を説明する図である。
【符号の説明】
【0078】
1 感光体ドラム
2 帯電ローラ
3 LEDヘッド
4 現像ローラ
5 トナー供給ローラ
6 クリーニングローラ
7 転写ローラ
10 定着部
11 定着ローラ
12 加圧ローラ
13 画像形成部
51 通信部
51a 受信部
51b 送信部
52,102,202 出力制限部
52a 出力制限情報判断部
52b 出力制限情報昇格部
52c 出力可否判断部
53,103,203 記憶部
53a 出力制限判断情報記憶部
53b 昇格判断情報記憶部
53c 出力可否判断情報記憶部
53d 認証方法判断情報記憶部
53e 認証照合情報記憶部
54 時間情報供給部
55 認証部
55a 認証方法判断部
55b 認証実行部
56 出力部
102a,202a 管理者出力制限変更部
103a,203a 管理者出力制限変更情報記憶部
C 媒体搬送経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像データに基づいて記録媒体に対して画像を形成する画像形成装置において、
画像形成を行うための画像データの出力を制限する旨を示す出力制限情報が付与された画像データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信した画像データに付与された出力制限情報の制限度合いを判断する出力制限情報判断部と、
時間情報を供給する時間情報供給部と、
前記時間情報供給部から供給される時間情報に基づいて、前記出力制限情報判断部によって判断された出力制限情報の制限度合いを昇格させる出力制限情報昇格部と、
前記出力制限情報昇格部による昇格結果に基づいて、前記受信部によって受信した画像データの出力可否を判断する出力可否判断部とを備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記出力可否判断部による判断結果に基づいて、前記受信部によって受信した画像データを出力する際の認証方法を判断する認証方法判断部を備えること
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
管理者の指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを変更させる管理者出力制限変更部を備えること
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記管理者出力制限変更部は、前記管理者の昇格指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを昇格させること
を特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記管理者出力制限変更部は、前記管理者の昇格中止指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いの昇格を中止させること
を特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記管理者出力制限変更部は、ユーザ毎に指定された前記管理者の指令に応じて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを当該ユーザ毎に変更させること
を特徴とする請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記管理者出力制限変更部は、時間帯毎に指定された前記管理者の指令に応じて、前記時間情報供給部から供給される時間情報に基づいて、前記出力制限情報昇格部に前記出力制限情報の制限度合いを当該時間帯毎に変更させること
を特徴とする請求項3乃至請求項5のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記時間情報供給部は、時刻を計数して出力するタイマであること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記時間情報供給部は、曜日又は日付を出力するカレンダであること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−260989(P2007−260989A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−86680(P2006−86680)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】