説明

画像形成装置

【課題】従来の排紙までの時間を維持しつつ、電装部のメンテナンス性および、装置に影響を及ぼさないで消耗部品の収納・取り出し性を向上する画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙部6と画像形成部59と排紙部26とを下方から上方へ積層配置する画像形成装置において、前記給紙部6および前記画像形成部59を駆動または制御する電装部10bを画像形成部59の背面に配置し、前記給紙部6と前記画像形成部59と前記排紙部26と前記電装部10bとで形成された空間に収納部10を設ける画像形成装置100である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真技術を利用した複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置に関するものである。特に収納部を有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、転写紙やトナー等の消耗品は専用の収納棚及び収納ケースが必要になっており、装置よりは離れた場所に設置され、収納され、消耗品の交換に手間取っている、また、収納ケース等ない場合は机の上に放置され、埃、湿気等の影響を受け画像に影響を与えていた。
このような不具合を解消する方式として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この方式では、装置本体とは別に基台をかねて収納スペースを確保している。しかしながら、特許文献1の方式では、本体とは別に購入する必要がありコスト高になる。また、収納場所が下位に位置しているため使い勝手も悪いという問題点があった。
このため、特許文献2のように装置内部に設けたものが、提案されている。しかしながら、この場合はユニットの大きさしかスペースが取れないため、収納物が限られたものになってしまう。また、収納部は作像ユニットを抜いたスペースのため、トナー等の粉塵が原因で収納物が汚れる可能性がある。さらに、この装置はフル装備をしてしまうとスペースは確保できないという問題点があった。
【0003】
特許文献3には、給紙カセットから用紙を繰り出して分離した後から定着するまでの搬送経路を略直方に配置し、前記給紙カセットの上方に設けた排紙トレイに定着後の用紙を積載する画像形成装置が、開示されている。この画像形成装置において、給紙カセットと排紙トレイとの間には、画像形成部や紙搬送手段の駆動部や電源供給部などの電装部が配置されており、画像形成装置側部から給紙カセットの引き出し方向と直行に向かって、電装部が引き出し可能である。
また、特許文献4には、機能制御のための電気回路基板を備えた制御部と電装部とが、下方の給紙カセットと上方の排紙トレイの間で、かつ作像部の隣に位置している画像形成装置が、開示されている。
さらに、特許文献5には、画像形成装置に使用する消耗部品(例えば用紙、トナー容器)は、画像形成装置とは別のテーブルに保管するか、画像形成装置の最下段に収納している画像形成装置が、開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献3において、電装部をメンテナンスするためには画像形成装置の幅+引き出し幅が必要となるから、スペースが必要になる。これに対しては、給紙カセットの引き出し方向に対向する側(装置背面)に電装部を回動可能に設ければ、画像形成装置幅方向の問題が解決できるが、このようなレイアウトとすると、従来配置されていた電装部の範囲が空間となり、無駄なスペースが発生してしまう。そこで、画像形成部を構成する各部材のレイアウトを変更し、画像形成装置を小型化することも考えられるが、上記各部材の大きさは決められており、且つ上記のような略直方のレイアウトを崩すと、給紙から排紙までの搬送パスが長くなる虞がある。
また、搬送パスの上下方向の距離を短くすると、給紙部から画像形成部へのガイドの曲率が小さくなるため、厚紙の場合、紙のコシによって搬送が困難になる可能性がある。
また、特許文献5において、消耗品を装置最下段に収納する場合、例えば車椅子に乗ったユーザーが消耗品を収納・取り出すには手が届きにくく操作性が悪い。さらに、ユーザーが画像形成装置付近を通過する際に、床の埃が舞えば、下段の収納部に埃がたまりやすく、その結果消耗品に付着する。すると、埃が付着したままの消耗品を画像形成装置に装着することにより、その埃が画像形成装置内に循環し、画像形成装置の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
【特許文献1】実平7−12350号公報
【特許文献2】特開平11−231756号公報
【特許文献3】特開2004−85889号公報
【特許文献4】特開2000−174956号公報
【特許文献5】実開平05−22427号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、従来の排紙までの時間を維持しつつ、電装部のメンテナンス性および、装置に影響を及ぼさないで消耗部品の収納・取り出し性を向上する画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明は、給紙部と画像形成部と排紙部とを下方から上方へ積層配置する画像形成装置において、前記給紙部および前記画像形成部を駆動または制御する電装部を画像形成部の背面に配置し、前記給紙部と前記画像形成部と前記排紙部と前記電装部とで形成された空間に収納部を設けることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記画像形成装置正面から物品を収納できる開口部を有し、前記開口部以外の面は閉塞した面で構成されることを特徴とする。
本発明は、前記画像形成装置正面に、前記収納部の開口部を閉塞する第一のカバーと、前記画像形成部を露出可能とする第二のカバーと、を設け、前記第一のカバーの開閉状態に関わらず前記画像形成装置を動作可能とすることを特徴とする。
本発明は、前記収納部は、前記画像形成装置本体のフレームに締結されることを特徴とする。
本発明は、前記収納部の閉塞した面の少なくとも1面に熱気逃げ孔を設けることを特徴とする。
本発明は、前記収納部は断熱材で形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、前記解決するための手段によって、従来の排紙までの時間を維持しつつ、電装部のメンテナンス性および、装置に影響を及ぼさないで消耗部品の収納・取り出し性を向上する画像形成装置を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0010】
画像形成装置全体についての説明する。
図1は、モノクロ縦搬送方式の画像形成装置の断面図であり、図2は画像形成装置の概観図である。この縦搬送方式は、転写紙が本体右側を縦に搬送されながら複写されるシステムを有している。給紙トレイ9の右側より送られる転写紙は給紙のタイミングを調整するための給紙部6を通り、感光体1と接触する。このとき感光体1上には上部の読取部7によって読み取られた原稿データから書込み部2で感光体1上に潜像を形成し、現像部3によって現像されたトナー像が形成されている。そして転写部4によって感光体1上のトナー像は転写紙に転写された後、定着部5を通ることによってトナー像は転写紙に溶融定着されてから画像形成装置100外に排紙される。また、図には示していないトナー補給部によってトナーボトル8から現像部3にトナーが補給される。縦搬送方式には、搬送パスが短く印刷時間が短縮されるという特徴がある。
【0011】
上記のような縦搬送方式の画像形成装置100では収納部10の個所に従来、制御部10a及び電装部10bが設けられていた。この電装部10bは、画像形成装置100本体における例えばユニットのモーター等の部品を制御するためのCPU51を含んだものであり、画像形成装置100には不可欠となっている。
また縦搬送方式でかつモノクロの画像形成装置100の場合には、感光体1が一つであるために図1の制御部10a・電装部10bが画像形成装置100本体の幅の2分の1を締めるほどに広く設けられる。電装部10b・制御部10aが筐体内にある場合、メンテナンスは引き出して行わなければならないため、画像形成装置100の幅+引き出し幅のスペースが必要になる。
そこで給紙カセットの引き出し方向に対向する側(画像形成装置100背面)に電装部10bを回動可能に設ければ、画像形成装置100幅方向の問題が解決できる。図3は画像形成装置背面に電装部を設けた上面図である。また、図4は画像形成装置背面に電装部を設けた斜視概観図である。電装部10bの回動は、図示したような水平的な回動に限られるものではなく、上下に垂直的に回動する構成や、画像形成装置100後方に引き出す構成でもよい、
【0012】
しかしながら、このようなレイアウトとすると、従来配置されていた電装部10bの範囲が空間となり、無駄なスペースが発生してしまう。そこで下方の給紙部6と右側の画像形成部59と上方の排紙トレイと後方の電装部10bとで形成された空間を、消耗品等を保管する収納スペース(収納部)10として利用する(図1、図5参照)。ここで、図5は、画像形成装置の側面斜視図である。
また、消耗品を装置最下段に収納する場合、手が届きにくく操作性が悪い、埃がたまりやすい等の、悪影響がある。そのため本発明のように画像形成装置100本体内部で、かつできる限り上方の、給紙部6と画像形成部59と排紙トレイと電装部10bとで形成される空間を収納部10とすることは有効である。
本実施例では収納部10の位置は画像形成装置100本体高さ600mm(給紙ユニットを除外した本体)に対し320mmの位置にあり、収納部10の幅は画像形成装置100本体幅560mmに対し300mmを確保できる。
【0013】
まず消耗品収納スペース(収納部)10について詳細に説明する。収納部10は従来電装部10bがあった個所に設けられる(図5参照)。それゆえ収納部10全体の形状は電装部10bがあった個所の形状に左右される。図1及び図6では収納部10は直方体の収納部10を想定しているが、それに限られない。ここで、図6は、画像形成措置中の収納部を示した図である。
図7は、画像形成装置の断面図である。電装部10b・制御部10aがあった個所が図7のように分かれている場合は、収納部10はこの2箇所を繋げて利用してもよく、その際は収納部10の上方が段状になる。この他、収納部10を収納される消耗品に合わせた形状にしてもよい。例えば、感光体1やトナーボトル8に合わせて収納部10を円筒形にするなど、多様な形状が考えられる。
図6に示す通り、収納部10の大きさは感光体1、トナーボトル8両方が一度に入る上にさらに余裕がある大きさを有する。そのため、消耗品補充時に一度に全ての消耗品を収納部10に入れておくことができ、保守サービスマンが補充作業を行う回数を減らせる効果がある。
【0014】
収納部10はフレームや面板を、装置本体フレーム61に締結させることで形成する。収納部10には、消耗品を出し入れするための開口部56が必要である。収納部10は電装部10bがあった所に設けられるため、収納部10の右側は画像形成部59であり、後方は電装部10b、上方は排紙部26であるので(図5、図6参照)、収納部10が有する面のうち画像形成装置100前面と同じ面に開口部56を設けることになる。または、画像形成装置100左側面に開口部56を設けることや、画像形成装置100前面と左側面両方に開口部56を設けることも可能である。
縦搬送方式の画像形成装置100では消耗品交換等のために画像形成装置100内部を開放する面が前面にあるので、収納部10も前面に開放部があれば、消耗品交換やメンテナンス全てが前面のみで可能になるという利点がある。
【0015】
縦搬送方式の画像形成装置100において、画像形成部59を開放するためのカバー52は前面にある。画像形成部59は作動中高温になっており、またローラー等を有していることもあり、作動中にジャム処理やメンテナンスのために内部に手を入れることは危険である。そのため、多くの画像形成装置100では、画像形成部開閉カバー52を開けるとスイッチが作像動作を停止させるという機能がある。
一方、収納部10の開閉カバー53も上記のように前面にあるが、収納部10は画像形成部59が作動中であっても手を入れることに危険性はない。そこで、画像形成部開閉カバー52とは独立させた別のカバー53を収納部10に設けることができる。それにより、収納部10を開放する際に作像動作を中断せずに済むので、作像効率が向上する(図5、図8参照)。さらに、トナー等の粉塵から守ることが可能になる。ここで、図8は、画像形成装置のカバーを示した図である。
収納部開閉のカバー53は垂直方向に回動するものでも、水平方向に回動するものでもよい。また図8のように、収納部開閉カバー53が水平方向左に、画像形成部開閉カバー52が水平方向右に、窓のように開くことを可能にすれば、消耗品交換やメンテナンス時に、作業者が装置中央の2つのカバー間に体を入れて作業でき、さらに左の収納部10から右の画像形成部59に物品を移動させやすく、作業性が向上する効果がある。
【0016】
収納部10の構成について以下詳細に説明する。
収納部10は箱状に構成されている。図9は、収納部の詳細を示した図である。図9のように収納部10はフレーム60を有し、そのフレーム60が装置本体フレーム61(構造体)に連結されている。収納部フレーム60は複数枚の板状部材で形成され、装置本体フレーム61と直線及び面で接する部位で締結する。具体的には、収納部10は奥側と前側、及び右側(画像形成部側)と左側(装置本体左側面)をそれぞれ繋ぎ合わせるように設置される。締結は収納部フレーム60に第1フランジ部57aを設け、画像形成装置100奥側にネジ62で締結、固定する。
収納部フレーム60を締結する前の装置本体フレーム61を示したものが図10であり、フランジ組立図が、図11である。まず、収納部フレーム60同士を第3フランジ部57cで締結する。具体的には右板と左板の上下及び奥側にフランジ部57を設け、上板、下板、後板にそれぞれ締結する(図11参照)。収納部フレーム60右側の締結については、まず図10のフレーム前側板64の左半分を切り落とし、残ったフレーム前側板64右半分の左端に第2フランジ部57b(図9)を設けて、収納部フレーム60右側面を締結する。収納部フレーム60左側は、本体フレーム左側板63にフランジ部57を設けて収納部フレーム60左側面に締結する。収納部フレーム60前側には、収納部フレーム60から下方と左方に伸びる第4フランジ部57d(図9)を設けて、本体フレーム前側板64に締結する。収納部フレーム60後ろ側は、上方と右方及び下方に伸びる第1フランジ部57aを設けて装置本体フレーム後側版65に締結する。また締結はネジ止めの他、溶接でも可能である。
さらに収納部フレーム60は板状部材に限らず、棒状部材で骨組みを作りその上に板状部材を載せて形成することも可能である。フレームの材質は金属や樹脂などを用いるが、画像形成装置100内部から発生する熱が収納部10に伝わらないように、断熱材を用いた構成にするのもよい。収納部10の画像形成装置100手前側は収納する物品の出し入れを行うために開放させる。
【0017】
以上のように構成することで、装置本体フレーム61が収納部フレーム60によってその前後左右で連結されるとともに、実質的に収納部フレーム60が装置本体フレーム61の一部となる。書込み部2、作像ユニット等、画像形成部59は装置本体フレーム61に取り付けられているため装置本体フレーム61の全体強度が画像性能に大きく影響を与えている。装置本体フレーム61の強度が弱いと、メインモータ等からの振動を書込み部2が影響を受け画像ブレ等、画像劣化の原因となっている。また、画像形成装置100外部からの力が加わると、装置本体フレーム61にねじれが生じて、装置本体フレーム61に固定されている装置内部のユニットの位置精度が低下し、画像が劣化する虞がある。特に、電装部10bを背面に移動させたことで画像形成装置100内部に空間が生まれるため、装置本体フレーム61本体の強度低下という問題が生じる場合がある。図10のように装置本体フレーム61が上から見て方形状に形成される場合、特に横方向からの力に対する強度は低い。
そのため、装置本体フレーム61の強度を得るためには側板等をできるだけ面積の大きい部材で強固に連結する必要がある。そこで収納部フレーム60を上記のように締結させたことにより、装置本体フレーム61が内外からの力や振動に対して強固になるという効果を達成できる。装置本体フレーム61全体の強度があがると安定した画像性能を得られる。
また、収納部10の形状は本実施例では直方体を挙げたが、これに限らない。例えば図7のように従来の制御部10aや電装部10bを合わせた部位が直方体以外の形を形成するときには、スペースをできる限り大きく設けるために収納部10に段差があるような構成でも構わないし、収納部10を2つ設けることも考えられる。
【0018】
図12は、画像形成装置における熱について示した図である。画像形成装置100は、定着部5を始め感光体1、書込み部2など、作動中に高熱を発するものを複数有している。収納部10は画像形成装置100本体内部の、書込み部2やトナーボトル8、感光体1の近くに設けられているので、図12のように収納部10内部に熱が必然的に伝わってくる。収納部10にはトナーボトル8や感光体1等の消耗品を収納することを想定しているが、熱によってこれら収納している消耗品を劣化させる虞がある。そこで収納部10に熱気逃げ孔71を設けた(図4、図6、図12参照)。
図12のように、熱は発熱部位が存在し、収納部10の右方及び下方から伝わり、収納部10内部に篭る(図12の実線矢印と蓄熱72)。また、画像形成装置100背面にも電装部10bを有しているため、熱は収納部10後方からも伝わる。そのため、熱気逃げ孔71は、収納部10の左方・上方・手前側に設ける。
収納部10の左方は、画像形成装置100本体の左側面に接している。それゆえ収納部10の左方に熱気逃げ孔71を設ける場合は、蓄熱72を外に逃がすために、画像形成装置100本体左側面に存する外装カバー70にも熱気逃げ孔71を設ける(図12参照)。また、収納部10の上方は排紙部26であるが、これも左方同様に外装カバー70にも熱気逃げ孔71を設ける(図4、図12参照)。
【0019】
収納部10の手前側は消耗品の取り出し口として開放してあるので、収納部10そのものに熱気逃げ孔71を設ける必要はないが、その開放口に収納部開閉カバー53を設ける場合は、収納部開閉カバー53にも熱気逃げ孔71を設ける(図4参照)。このように熱気逃げ孔71の位置は、収納部10における外気に通じる位置に設ければ効果が大きいが、これに限られない。
図4、図6、図12では熱気逃げ孔71は長方形の形状で、収納部10に沿って複数の列をなして形成している。しかし図示しているものに限られず、円形・ルーバー状その他の形状でもよい。数は単数でも複数でも可能である。
このように熱気逃げ孔71を設けることで、図12に実線矢印で示すように熱が収納部10に伝わってきたとしても、熱気逃げ孔71において外気(点線矢印)と空気の入れ替わりが起こる。そのため収納部10に蓄熱72が篭ってしまうことを防ぐことができ、その結果消耗品の劣化を防止することができる。
【0020】
収納部10の消耗品の熱による劣化を防ぐためには、収納部10に断熱材55を設けることも効果がある(図4参照)。画像形成装置100の熱は、書込み部2や定着部5、感光体1、電装部10b等の発熱体がある個所から収納部10に向かって伝わってくる。それゆえ収納部10の右方・下方・奥側に重点的に断熱材55を設ける。
断熱材55は収納部10の右と下と奥の壁の全面に敷きつめる。特にフレームが金属の場合は収納部10内部に熱が伝わりにくいように断熱材55を厚く施す必要がある。収納部10の壁面である金属製部材や樹脂製部材の上に断熱材55を設けるか、もしくは壁面そのものを断熱材55を用いて設けてもよい。このように、断熱材55を施すことで熱が収納部10へと伝わってくることを防げるので、消耗品の劣化を防止することができる。
また断熱材55を設けただけでは収納部10への熱の侵入を防ぎきれない場合は、熱気逃げ孔71を上述のように左方・上方・手前側に設けると同時に、断熱材55を用いるといっそう効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】モノクロ縦搬送方式の画像形成装置の断面図である。
【図2】画像形成装置の概観図である。
【図3】画像形成装置背面に電装部を設けた上面図である。
【図4】画像形成装置背面に電装部を設けた斜視概観図である。
【図5】画像形成装置の側面斜視図である。
【図6】画像形成措置中の収納部を示した図である。
【図7】画像形成装置の断面図である。
【図8】画像形成装置のカバーを示した図である。
【図9】収納部の詳細を示した図である。
【図10】収納部フレームを締結する前の装置本体フレームを示した図である。
【図11】フランジ組立図である。
【図12】画像形成装置における熱について示した図である。
【符号の説明】
【0022】
1 感光体
2 書込み部
3 現像部
4 転写部
5 定着部
6 給紙部
7 読取部
8 トナーボトル
9 給紙トレイ
10 収納部
10a 制御部
10b 電装部
26 排紙部
51 CPU
52 画像形成部開閉カバー
53 収納部開閉カバー
55 断熱材
56 開口部
57 フランジ部
57a 第1フランジ部
57b 第2フランジ部
57c 第3フランジ部
57d 第4フランジ部
59 画像形成部
60 収納部フレーム
61 装置本体フレーム
62 ネジ
63 フレーム左側板
64 フレーム前側板
65 フレーム後側板
70 外装カバー
71 熱気逃げ孔
72 蓄熱
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給紙部と画像形成部と排紙部とを下方から上方へ積層配置する画像形成装置において、
前記画像形成装置は、前記給紙部および前記画像形成部を駆動または制御する電装部を画像形成部の背面に配置し、
前記給紙部と前記画像形成部と前記排紙部と前記電装部とで形成された空間に収納部を設ける
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記収納部は、前記画像形成装置正面から物品を収納できる開口部を有し、
前記開口部以外の面は閉塞した面で構成される
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置正面に、
前記収納部の開口部を閉塞する第一のカバーと、
前記画像形成部を露出可能とする第二のカバーと、を設け、
前記第一のカバーの開閉状態に関わらず前記画像形成装置を動作可能とする
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
前記収納部は、前記画像形成装置本体のフレームに締結される
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
前記収納部の閉塞した面の少なくとも1面に熱気逃げ孔を設ける
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
前記収納部は断熱材で形成される
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−264397(P2007−264397A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−90813(P2006−90813)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】