画像形成装置
【課題】ユーザが携帯した荷物を保持可能な画像形成装置を得る。
【解決手段】画像出力装置12の上面のメディアドライブ20側に収納凹部26を凹設し、該収納凹部26を開閉する蓋体28を設けている。この収納凹部26内にデジタルカメラ25を収納し、蓋体28を閉止する。これにより、該デジタルカメラ25は拘束されることとなる。したがって、UI操作部14の操作を行っている間に、画像出力装置12上に置いたデジタルカメラ25が盗難されたり、デジタルカメラ25に当って該デジタルカメラ25を落下させてしまったり等の問題は生じない。
【解決手段】画像出力装置12の上面のメディアドライブ20側に収納凹部26を凹設し、該収納凹部26を開閉する蓋体28を設けている。この収納凹部26内にデジタルカメラ25を収納し、蓋体28を閉止する。これにより、該デジタルカメラ25は拘束されることとなる。したがって、UI操作部14の操作を行っている間に、画像出力装置12上に置いたデジタルカメラ25が盗難されたり、デジタルカメラ25に当って該デジタルカメラ25を落下させてしまったり等の問題は生じない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ,コピー機,スキャナ,ファックシミリ,複合装置等に代表される画像形成装置には、印刷媒体である用紙をセットしておくための給紙カセットが一つ又は二つ以上備えられているが、給紙カセットに補給されている用紙が、例えば小切手や有価証券等の原紙(高額用紙)である場合、それら高額用紙の盗難による金銭的な被害と不正使用の危険性を防止するため、特許文献1では、給紙カセット内の用紙が無くなるまで開錠できないようにしている。
【0003】
ところで、コンビニエンスストアなどのパブリック市場では、お客様(ユーザ)がコピーする原稿とともに、かばんなど自分の荷物を持ち込む事が多いが、画像形成装置の周辺に不特定多数の人が出入りするため、コピー作業において、自分が持ち込んだ荷物に関して注意を払う必要がある。
【特許文献1】特開平2005−157334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、ユーザが携帯した荷物を保持可能な画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成装置において、ユーザの携帯物の置場スペース、収納室、又は引掛け部を装置本体に設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記収納室は、引出し箱又は開閉蓋付の箱であることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記置場スペースは、前記装置本体から取り出される板材であることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記引掛け部は、前記装置本体に固定されたフックと、回転して前記フックの開放部を閉じるロック部材と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明では、ユーザの携帯物(かばん、ハンドバッグ、リュック、買い物袋、傘、コピーする原稿、ファイルなど)を置場スペースに置いたり、収納室内に収納したり、又は引掛け部に引っ掛けたりすることで、該携帯物の盗難・紛失の恐れが少なくなる。
【0010】
請求項2、4に記載の発明では、ユーザの携帯物を拘束することができるため、該携帯物の盗難を防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、不要なときは、装置本体に収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の画像形成装置に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0013】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0014】
図1には、コンビニエンスストア等パブリック市場で用いられるデジタルプリント装置10が示されている。このデジタルプリント装置10は、コピー、プリンタ、及びFAX機能を備えた画像出力装置12と、液晶表示板からなる表示パネル上にタッチパネルが重ねられて構成されたユーザインタフェース操作部14(以下、「UI操作部14」という)を備えたパソコン16(以下、「PC16」という)と、投入された金額に応じた枚数のコピー/プリントを許可するための課金装置18と、を備えている。
【0015】
PC16は、装填された記録媒体(図示省略)に対してデータを読み書きするメディアドライブ20を有している。このメディアドライブ20に装填された記録媒体から読み取ったメディアデータは、メディアドライブ20に内蔵された制御部(図示省略)を介してUI操作部14に表示される。
【0016】
このUI操作部14には、ユーザがデジタルカメラ25で撮影した際の画像データ等が記録された記録媒体(スマートメディア(登録商標)等の記録メディア)から読み取ったメディアデータをプリントする際に必要な一連の操作(プリントする画像データの選択、プリント枚数の入力、編集指示、プリント開始等)も表示されるようになっている。
【0017】
一方、画像出力装置12は、原稿を載せる原稿台46と、該原稿台46を覆うカバー48が原稿台46に対して開閉可能に設けられ、画像出力装置12の上面に設けられた操作パネル50を操作してコピー操作を可能としている。また、画像出力装置12はプリント部22を有しており、このプリント部22は、図示はしないが、感光体、露光部、現像部及び定着搬送部などの機構を含んで構成されている。
【0018】
そして、PC16から入力された記録媒体のメディアデータ、或いはスキャナ機能を構成するスキャナモジュール、FAX機能を構成するFAXモジュール、又はプリンタ機能を構成するプリンタモジュールからの画像データ、に基づいて、課金装置18に投入した金額に応じて、画像を形成する。
【0019】
そして、記録媒体のメディアデータに基づいて画像が形成された記録紙は、画像出力装置12に設けられたプリント取出口24から排出され、プリンタモジュール等による画像データに基づいて画像が形成された記録紙は、画像出力装置12の側面などに設けられた排出トレイ上に排出されることとなるが、ここでは、説明の便宜上、排出トレイの位置は特定しないため、図示を省略する。
【0020】
次に、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の要旨について説明する。
【0021】
図1に示すように、画像出力装置12の上面のメディアドライブ20側に、略箱状の収納凹部26を凹設している。この収納凹部26には、該収納凹部26を開閉する蓋体28を設け、画像出力装置12の奥方へ向かって開放可能としている。そして、この収納凹部26の大きさを、デジタルカメラ25が収納可能な大きさとしている。
【0022】
デジタルカメラ25に装填された記録媒体をメディアドライブ20に装填するとき、記録媒体を抜き取った後のデジタルカメラ25は、UI操作部14の操作を行うに当って邪魔になってしまう。このため、このデジタルカメラ25を収納凹部26内に収納し、蓋体28を閉止する。これにより、該デジタルカメラ25は拘束されることとなる。
【0023】
したがって、UI操作部14の操作を行っている間に、画像出力装置12上に置いたデジタルカメラ25が盗難されたり、デジタルカメラ25に当って該デジタルカメラ25を落下させてしまったり等の問題は生じない。また、このような問題が生じないため、安心、かつ集中してUI操作部14の操作を行うことができる。
【0024】
なお、ここでは、収納凹部26内にデジタルカメラ25を収納するようにしたが、デジタルカメラに限るものではない。また、この収納凹部26を画像出力装置12の上面に設けたが、この位置に限るものではない。例えば、図示はしないが、画像出力装置12の前面や側面に収納箱を設けても良い。
【0025】
また、図2に示すように(なお、ここでは、課金装置18などの図示を省略している)、PC16及びメディアドライブ20を載せる載置台30を中空状にし、引出しタイプの収納箱32を該載置台30内でスライド移動させるようにしても良い。
【0026】
収納箱32の前面には、切欠き部32Aを形成し、指が掛るようにする。この切欠き部32Aに指を掛け、収納箱32を手前側に引くと該収納箱32が引き出され、収納箱32内にデジタルカメラ25を収納させることができる。そして、収納箱32を載置台30の内部に収納すると、該デジタルカメラ25は拘束され、容易に取り出すことはできない。
【0027】
さらに、図3に示すように、載置台30に凹部34を形成し(ここでは、該凹部34の断面は略弓形形状を成しているが、表面が凹んでいれば特にその形状は特定されない)、該凹部34内にデジタルカメラ25を置くようにしても良い。
【0028】
この場合、デジタルカメラ25はその外観が露出することとなるが、UI操作部14を操作するユーザの立ち位置は該凹部34の前であり、UI操作部14とユーザとの間に凹部34が配置されることとなるため、該凹部34内にデジタルカメラ25を仮置きすることで、該デジタルカメラ25を監視することができ、安心してUI操作部14の操作を行うことができる。
【0029】
またさらに、図4に示すように、載置台30の下部に一対の軸部36を設け、デジタルカメラ25を仮置きする矩形凹部38が凹設されたトレイ40を、該軸部36で回転可能に支持し、必要なときに軸部36を中心に該トレイ40を180度回転させ、載置台30の前面に露出させて使用できるようにしても良い。この場合、該軸部36にはラチェット機構等(図示省略)を設け、トレイ40が水平状態を維持できるようにする。
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0031】
図5に示すように、コピー、プリンタ、及びFAX機能を備えた画像出力装置12において(なお、ここでは、図1示すUI操作部14及びパソコン16は必ずしも必要ではない)、画像出力装置12の前面に画像出力装置12の幅方向に沿って、A4サイズのファイル43が収納可能な収納ボックス44を2個設けている。
【0032】
画像出力装置12を利用するユーザは、画像出力装置12の原稿台46に原稿を載せた状態で、カバー48を閉止し、課金装置18に投入した金額に応じて、画像出力装置12の上面に設けられた操作パネル50を操作してコピーを行うが、ファイル、書類入れなどの中から、コピーしたい原稿を抜き出した際、そのファイル、書類入れなどを該収納ボックス44に収納することができる。
【0033】
また、収納ボックス44は2個あるため、一方の収納ボックス44にコピー前の原稿を収納し、他方の収納ボックス44にコピー後の原稿を収納することで、コピー前の原稿とコピー後の原稿が混ざらないようにすることができる。
【0034】
このように、収納ボックス44内にファイル、原稿、記録紙などを収納することで、これらに機密情報などが含まれている場合でも、情報の漏洩を防止することができる。また、コピー操作等に集中していても、これらの資料が盗難、紛失などに遭う恐れはない。
【0035】
なお、ここでは、収納ボックス44を画像出力装置12の前面側に設けたが、給紙カセットの位置などによって、収納ボックス44を設ける位置は変わる。また、ファイルや原稿などを保持することができれば良いため、収納ボックス44に限るものではない。
【0036】
例えば、図6に示すように、画像出力装置12の側面(前面でも良い)に、断面がL字状のファイルポケット45を設け、該ファイルポケット45にファイル47や原稿などを保持させるようにしても良い。この場合、ファイルポケット45の幅方向の側壁は開口となっているため、A4以上のファイル47でも保持可能となる。
【0037】
また、図7に示すように、画像出力装置12の周囲を立壁48で囲い、画像出力装置12の幅方向に位置する該立壁48の内側に、ファイルポケット45を設けても良い。この場合、ファイルポケット45が外部に露出しないため、コピー操作等に集中していても、これらの資料が盗難、紛失などに遭う恐れはない。
【0038】
ここで、上述の画像出力装置12では、排出トレイについて言及していないが、例えば、図8に示すように、排出トレイ52の基部側に軸部54を設け、排出トレイ52を開閉するカバー56を該軸部54で開閉可能に支持する。そして、カバー56を開放して初めて排出トレイ52が開放され、該排出トレイ52上の記録紙Pを取り出せるようにしても良い。これにより、コピー中に排出された記録紙Pの盗難や紛失に遭うことを防止する。
【0039】
また、図9(A)、(B)に示すように、排出トレイ58が画像出力装置60の中央部に設けられている場合、開口部62に蛇腹状のカバー64を設けても良い。開口部62の上下及びカバー64の屈曲部64Aにマグネット66を設け、カバー64を開放させると互いに磁着させるようにすることで、開放状態は維持される。そして、カバー64を開放して初めて排出トレイ58が開放され、該排出トレイ58上の記録紙Pを取り出せるようにする。
【0040】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第2実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0041】
図10に示すように、画像出力装置12の前面(側面でも良い)に板状の載置台68を設けるようにしても良い。パブリック市場で画像出力装置12を利用する場合、ユーザの多くは、かばん67、ハンドバッグ、リュック、買い物袋などの荷物を持っている。
【0042】
このため、コピー操作を行う際には、これらの荷物が邪魔になるため、足下に置いたりする場合もあるが、本実施例によれば、載置台68にこれらの荷物を載せることができるため、荷物の紛失を防止でき、安心かつ集中してコピーなどの操作ができる。
【0043】
ここで、載置台68を必要としない場合もあり、この場合は該載置台68が却って邪魔になってしまう。このため、図示はないが、該載置台68を折り畳み式にするか、或いは図11に示すように、載置台68を画像出力装置12内に収納可能にしても良い。
【0044】
この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔70が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔70と繋がる箱状の中空部72が形成されて、該中空部72内で載置台68をスライド可能としている。
【0045】
また、矩形孔70の上壁中央には、切欠き部70Aが形成されている。一方、載置台68の前方側には、孔部68Aが形成され、切欠き部70Aを通じて、該孔部68Aに手が掛るようにしている。これにより、載置台68の引出しが可能となる。
【0046】
なお、ここでは、載置台68を手動で引き出すようにしたが、載置台68及び画像出力装置12に、所謂プッシュ・オープン式のロック機構(ハートカムを用いて該ハートカムの外形に沿ってピンを移動させることでロック或いはロック解除される機構)を設け、載置台68の前面を押圧すると、ロック状態が解除されバネ力によって、該載置台68が押出され、再度載置台68の前面を押圧すると、載置台68が画像出力装置12内に収納された状態でロックされるようにしても良い。
【0047】
また、載置台68は一つに限るものではなく、図12に示すように、上下二段に引出し可能としても良いし、また、二つの載置台68が垂直方向で互い違いとなるようにしても良い。
【0048】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第3実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0049】
図13に示すように、画像出力装置12の上面の操作パネル50の近傍に位置する画像出力装置12の角部に、円柱状の引掛け部74を突出させている。この引掛け部74には、かばんやハンドバッグ75、リュック、買い物袋などの荷物を引っ掛けることができるため、コピー操作を行う際に、これらの荷物を足下に置く必要がなくなる。
【0050】
ここで、例えば、前述したプッシュ・オープン式のロック機構を用いて、引掛け部74を画像出力装置12に対して出入可能にすることで、引掛け部74が不要なとき、該引掛け部74を画像出力装置12内に収納させるようにしても良い。
【0051】
また、図14に示すように、該引掛け部74を複数設けることで、複数の荷物を該引掛け部74に引っ掛けることができるようにしても良い。この場合、引掛け部74を画像出力装置12の幅方向に沿った両角部に設けるようにしても良く、画像出力装置12の配置場所などによって都合の良い側の引掛け部74を使用するようにしても良い。
【0052】
また、引掛け部74以外にも、図15に示すように、画像出力装置12の前面(側面でも良い)に、断面が略L字状を成すフック76を設け、該フック76にかばんやハンドバッグ75、リュック、買い物袋などの荷物を引っ掛けるようにしても良い。
【0053】
そして、図16(A)、(B)に示すように、画像出力装置12の前面に略矩形状の収納部78を設け、該フック76が該収納部78内に収納されるようにしても良い。この場合、フック76は軸部80で回転可能に支持されて、フック76が収納部78の底壁78Aに当った状態で該フック76は移動規制され、フック76が外部に露出して使用可能となる。また、フック76が収納部78の奥壁78Bに当った状態で収納部78内に収納される。また、この場合も、図17(A)、(B)に示すように、フック76を複数設けても良い。
【0054】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第4実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0055】
図18(A)、(B)に示すように、画像出力装置12の前面に、断面が略L字状を成すフック76を設け、該フック76の上部には、画像出力装置12に設けられた軸部84に対して回転可能なロック部材86を設けて、フック76の開放部を閉塞可能としている。
【0056】
このロック部材86がフック76の先端部に当ることで、フック76が閉塞された状態となり、フック76にかばんやハンドバッグ75などを引っ掛けることも、また、フック76に引っ掛けたかばんやハンドバッグ75をフック76から取り外すこともできなくなる。つまり、これにより、かばんやハンドバッグ75を拘束し、第三者によって不用意に持っていかれないようにする。
【0057】
また、図19に示すように、画像出力装置12の前面に、荷物を収納できる荷物入れ88を出入可能に設けても良い。この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔90が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔90と繋がる箱状の中空部92が形成されて、該中空部92内で箱状の荷物入れ88をスライド可能としている。
【0058】
また、荷物入れ88の前面上端部には、円弧状の切欠き部88Aが形成され、該切欠き部88Aに手を掛けた状態で荷物入れ88を引張ると、荷物入れ88が引き出され、外部に露出することとなる。このように、荷物入れ88が引き出された状態で、荷物入れ88内にかばん67等の荷物を入れ、該荷物入れ88を画像出力装置12内に収納すると、荷物入れ88内の荷物は拘束されることとなり、第三者によって不用意に持っていかれることがない。
【0059】
さらに、図20に示すように、画像出力装置12の側部に荷物部94を設けても良い。この荷物部94に略箱状(略箱状に限るものではない)の荷物入れ96を凹設し、該荷物入れ96内に荷物を収納可能とする。また、荷物部94には、荷物入れ96を開閉する開閉蓋98を設け、荷物入れ96内に荷物を入れ、開閉蓋98を閉止すると、該荷物は荷物入れ96内で拘束されることとなる。
【0060】
ここでは、収納された荷物などを拘束できるようにし、開閉蓋98を開放すると該荷物が取り出せるようにしたが、例えば、課金装置18と連動させ、この拘束の有無を行うことができるようにしても良い。つまり、画像出力装置12を使用すると、開閉蓋98が閉止状態のままロックされ、画像出力装置12の使用を終了すると、開閉蓋98の閉止状態が解除されるようにする。
【0061】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第5実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0062】
図21に示すように、画像出力装置12の前面に傘立て100を設けても良い。この傘立て100は直方体状を成し垂直方向に沿って略円錐状の凹部100Aが形成されているが、この形状に限るものではない。また、傘に限るものではなく、つえなどでも良い。
【0063】
パブリック市場では、傘立てが設けられ、該傘立てに傘を入れるようになっているが、不特定多数の人が訪れるため、傘を間違えられたり盗難されたりすることも懸念され、傘を持ち歩く人が増えている。このように、傘を持ち歩く場合、コピー時にはその傘が邪魔になってしまう。このため、画像出力装置12に傘立て100を設けることで、コピー時にその傘101を該傘立て100内に入れることができ、傘101が邪魔にならない。
【0064】
また、図22に示すように、この傘立て100を収納可能にしても良い。この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔102が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔102と繋がる箱状の中空部104が形成されて、該中空部104内を傘立て100がスライド可能となる。
【0065】
傘立て100の前面には、把持部106が形成されており、該把持部106に手を掛け引張ると、傘立て100が引出される。傘立て100を必要としない場合は、該傘立て100を画像出力装置12内に収納しておく。この場合もまた、図23に示すように、傘立て100を複数設けても良い。
【0066】
なお、ここでは、傘立て100の前面に把持部106を設け、該把持部106に手を掛け傘立て100を画像出力装置12に対して出入させるようにしたが、前述したプッシュ・オープン式のロック機構を用いて、該傘立て100を出入させるようにしても良い。
【0067】
さらに、図24に示すように、画像出力装置12の前面にペダル108を設けて、該ペダル108の動作と角錐状の傘立て110の動作を連動させ、ペダル108を踏むことで、該ペダル108の動作に連動して傘立て110を前方へ倒れ込ませ、画像出力装置12の前方へ露出させて使用できるようにしても良い。そして、ペダル108を元の位置に戻すと、該ペダル108の動作に連動して、傘立て110を元の位置に戻し、画像出力装置12に収納されるようにする。
【0068】
また、これ以外にも、図25に示すように、折り畳み式の傘立て112を用いても良い。画像出力装置12の側面に、収納凹部114、116を上下に設け、収納凹部114内には板状のホルダー118が収納可能となっており、収納凹部116内には、箱状の容器120が収納可能となっている。このホルダー118と容器120の側壁は、リンク122によって連結され、該リンク122の上下移動によって、ホルダー118及び容器120が一体に開閉する。
【0069】
ところで、ホルダー118は略長方形状を成しており、長手方向に沿った一方には、円形の貫通孔124が形成され、傘を挿通可能としている。挿通された傘から流れるしずくは、ホルダー118の下方に位置する容器120内に貯留される。
【0070】
また、ホルダー118の貫通孔124の反対側には、略U字状の切欠き部126が形成され、ホルダー118の側端部の上面には、円弧状の凹部128Aが凹設されて、フック128が設けられている。切欠き部126を通じて、該フック128にかばんなどを引っ掛けることができる。
【0071】
これらの実施形態によれば、不特定多数の人が訪れるパブリックな場において、設置されている複写機(複合機)を利用する際、コピー、デジカメプリントなどを行う際に、ユーザの荷物、その他、作業に関して付随的に必要となり持参してきた物(携帯物)を、容易に保持、収納する事で安心して効率的に作業が図れる。また、これらの携帯物を拘束することで、盗難防止となり、安心かつ集中してコピー、デジカメプリントなどの操作が行える。
【0072】
本発明は、上記の実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記では実施形態毎に説明したが、上記で説明した複数の実施形態を併せ持った構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置の排出トレイを示す斜視図である。
【図9】(A)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の排出トレイの変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図16】(A)は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図17】(A)は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第4変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図18】(A)は、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す斜視図である。
【図19】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図22】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図23】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図である。
【図25】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第4変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
10 デジタルプリント装置(画像形成装置)
12 画像出力装置(画像形成装置)
26 収納凹部(箱、収納室)
28 蓋体(開閉蓋)
30 載置台(拘束手段)
32 収納箱(引出し箱、収納室)
34 凹部(置場スペース)
38 矩形凹部(置場スペース)
44 収納ボックス(収納室)
46 ファイルポケット(置場スペース)
68 載置台(板材、置場スペース)
74 引掛け部
76 フック(引掛け部)
86 ロック部材(引掛け部)
88 荷物入れ(引出し箱、収納室)
96 荷物入れ(箱、収納室)
98 開閉蓋
100 傘立て(置場スペース)
124 貫通孔(収納室)
128 フック(引掛け部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ,コピー機,スキャナ,ファックシミリ,複合装置等に代表される画像形成装置には、印刷媒体である用紙をセットしておくための給紙カセットが一つ又は二つ以上備えられているが、給紙カセットに補給されている用紙が、例えば小切手や有価証券等の原紙(高額用紙)である場合、それら高額用紙の盗難による金銭的な被害と不正使用の危険性を防止するため、特許文献1では、給紙カセット内の用紙が無くなるまで開錠できないようにしている。
【0003】
ところで、コンビニエンスストアなどのパブリック市場では、お客様(ユーザ)がコピーする原稿とともに、かばんなど自分の荷物を持ち込む事が多いが、画像形成装置の周辺に不特定多数の人が出入りするため、コピー作業において、自分が持ち込んだ荷物に関して注意を払う必要がある。
【特許文献1】特開平2005−157334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、ユーザが携帯した荷物を保持可能な画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成装置において、ユーザの携帯物の置場スペース、収納室、又は引掛け部を装置本体に設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記収納室は、引出し箱又は開閉蓋付の箱であることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記置場スペースは、前記装置本体から取り出される板材であることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記引掛け部は、前記装置本体に固定されたフックと、回転して前記フックの開放部を閉じるロック部材と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明では、ユーザの携帯物(かばん、ハンドバッグ、リュック、買い物袋、傘、コピーする原稿、ファイルなど)を置場スペースに置いたり、収納室内に収納したり、又は引掛け部に引っ掛けたりすることで、該携帯物の盗難・紛失の恐れが少なくなる。
【0010】
請求項2、4に記載の発明では、ユーザの携帯物を拘束することができるため、該携帯物の盗難を防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、不要なときは、装置本体に収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の画像形成装置に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0013】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0014】
図1には、コンビニエンスストア等パブリック市場で用いられるデジタルプリント装置10が示されている。このデジタルプリント装置10は、コピー、プリンタ、及びFAX機能を備えた画像出力装置12と、液晶表示板からなる表示パネル上にタッチパネルが重ねられて構成されたユーザインタフェース操作部14(以下、「UI操作部14」という)を備えたパソコン16(以下、「PC16」という)と、投入された金額に応じた枚数のコピー/プリントを許可するための課金装置18と、を備えている。
【0015】
PC16は、装填された記録媒体(図示省略)に対してデータを読み書きするメディアドライブ20を有している。このメディアドライブ20に装填された記録媒体から読み取ったメディアデータは、メディアドライブ20に内蔵された制御部(図示省略)を介してUI操作部14に表示される。
【0016】
このUI操作部14には、ユーザがデジタルカメラ25で撮影した際の画像データ等が記録された記録媒体(スマートメディア(登録商標)等の記録メディア)から読み取ったメディアデータをプリントする際に必要な一連の操作(プリントする画像データの選択、プリント枚数の入力、編集指示、プリント開始等)も表示されるようになっている。
【0017】
一方、画像出力装置12は、原稿を載せる原稿台46と、該原稿台46を覆うカバー48が原稿台46に対して開閉可能に設けられ、画像出力装置12の上面に設けられた操作パネル50を操作してコピー操作を可能としている。また、画像出力装置12はプリント部22を有しており、このプリント部22は、図示はしないが、感光体、露光部、現像部及び定着搬送部などの機構を含んで構成されている。
【0018】
そして、PC16から入力された記録媒体のメディアデータ、或いはスキャナ機能を構成するスキャナモジュール、FAX機能を構成するFAXモジュール、又はプリンタ機能を構成するプリンタモジュールからの画像データ、に基づいて、課金装置18に投入した金額に応じて、画像を形成する。
【0019】
そして、記録媒体のメディアデータに基づいて画像が形成された記録紙は、画像出力装置12に設けられたプリント取出口24から排出され、プリンタモジュール等による画像データに基づいて画像が形成された記録紙は、画像出力装置12の側面などに設けられた排出トレイ上に排出されることとなるが、ここでは、説明の便宜上、排出トレイの位置は特定しないため、図示を省略する。
【0020】
次に、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の要旨について説明する。
【0021】
図1に示すように、画像出力装置12の上面のメディアドライブ20側に、略箱状の収納凹部26を凹設している。この収納凹部26には、該収納凹部26を開閉する蓋体28を設け、画像出力装置12の奥方へ向かって開放可能としている。そして、この収納凹部26の大きさを、デジタルカメラ25が収納可能な大きさとしている。
【0022】
デジタルカメラ25に装填された記録媒体をメディアドライブ20に装填するとき、記録媒体を抜き取った後のデジタルカメラ25は、UI操作部14の操作を行うに当って邪魔になってしまう。このため、このデジタルカメラ25を収納凹部26内に収納し、蓋体28を閉止する。これにより、該デジタルカメラ25は拘束されることとなる。
【0023】
したがって、UI操作部14の操作を行っている間に、画像出力装置12上に置いたデジタルカメラ25が盗難されたり、デジタルカメラ25に当って該デジタルカメラ25を落下させてしまったり等の問題は生じない。また、このような問題が生じないため、安心、かつ集中してUI操作部14の操作を行うことができる。
【0024】
なお、ここでは、収納凹部26内にデジタルカメラ25を収納するようにしたが、デジタルカメラに限るものではない。また、この収納凹部26を画像出力装置12の上面に設けたが、この位置に限るものではない。例えば、図示はしないが、画像出力装置12の前面や側面に収納箱を設けても良い。
【0025】
また、図2に示すように(なお、ここでは、課金装置18などの図示を省略している)、PC16及びメディアドライブ20を載せる載置台30を中空状にし、引出しタイプの収納箱32を該載置台30内でスライド移動させるようにしても良い。
【0026】
収納箱32の前面には、切欠き部32Aを形成し、指が掛るようにする。この切欠き部32Aに指を掛け、収納箱32を手前側に引くと該収納箱32が引き出され、収納箱32内にデジタルカメラ25を収納させることができる。そして、収納箱32を載置台30の内部に収納すると、該デジタルカメラ25は拘束され、容易に取り出すことはできない。
【0027】
さらに、図3に示すように、載置台30に凹部34を形成し(ここでは、該凹部34の断面は略弓形形状を成しているが、表面が凹んでいれば特にその形状は特定されない)、該凹部34内にデジタルカメラ25を置くようにしても良い。
【0028】
この場合、デジタルカメラ25はその外観が露出することとなるが、UI操作部14を操作するユーザの立ち位置は該凹部34の前であり、UI操作部14とユーザとの間に凹部34が配置されることとなるため、該凹部34内にデジタルカメラ25を仮置きすることで、該デジタルカメラ25を監視することができ、安心してUI操作部14の操作を行うことができる。
【0029】
またさらに、図4に示すように、載置台30の下部に一対の軸部36を設け、デジタルカメラ25を仮置きする矩形凹部38が凹設されたトレイ40を、該軸部36で回転可能に支持し、必要なときに軸部36を中心に該トレイ40を180度回転させ、載置台30の前面に露出させて使用できるようにしても良い。この場合、該軸部36にはラチェット機構等(図示省略)を設け、トレイ40が水平状態を維持できるようにする。
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0031】
図5に示すように、コピー、プリンタ、及びFAX機能を備えた画像出力装置12において(なお、ここでは、図1示すUI操作部14及びパソコン16は必ずしも必要ではない)、画像出力装置12の前面に画像出力装置12の幅方向に沿って、A4サイズのファイル43が収納可能な収納ボックス44を2個設けている。
【0032】
画像出力装置12を利用するユーザは、画像出力装置12の原稿台46に原稿を載せた状態で、カバー48を閉止し、課金装置18に投入した金額に応じて、画像出力装置12の上面に設けられた操作パネル50を操作してコピーを行うが、ファイル、書類入れなどの中から、コピーしたい原稿を抜き出した際、そのファイル、書類入れなどを該収納ボックス44に収納することができる。
【0033】
また、収納ボックス44は2個あるため、一方の収納ボックス44にコピー前の原稿を収納し、他方の収納ボックス44にコピー後の原稿を収納することで、コピー前の原稿とコピー後の原稿が混ざらないようにすることができる。
【0034】
このように、収納ボックス44内にファイル、原稿、記録紙などを収納することで、これらに機密情報などが含まれている場合でも、情報の漏洩を防止することができる。また、コピー操作等に集中していても、これらの資料が盗難、紛失などに遭う恐れはない。
【0035】
なお、ここでは、収納ボックス44を画像出力装置12の前面側に設けたが、給紙カセットの位置などによって、収納ボックス44を設ける位置は変わる。また、ファイルや原稿などを保持することができれば良いため、収納ボックス44に限るものではない。
【0036】
例えば、図6に示すように、画像出力装置12の側面(前面でも良い)に、断面がL字状のファイルポケット45を設け、該ファイルポケット45にファイル47や原稿などを保持させるようにしても良い。この場合、ファイルポケット45の幅方向の側壁は開口となっているため、A4以上のファイル47でも保持可能となる。
【0037】
また、図7に示すように、画像出力装置12の周囲を立壁48で囲い、画像出力装置12の幅方向に位置する該立壁48の内側に、ファイルポケット45を設けても良い。この場合、ファイルポケット45が外部に露出しないため、コピー操作等に集中していても、これらの資料が盗難、紛失などに遭う恐れはない。
【0038】
ここで、上述の画像出力装置12では、排出トレイについて言及していないが、例えば、図8に示すように、排出トレイ52の基部側に軸部54を設け、排出トレイ52を開閉するカバー56を該軸部54で開閉可能に支持する。そして、カバー56を開放して初めて排出トレイ52が開放され、該排出トレイ52上の記録紙Pを取り出せるようにしても良い。これにより、コピー中に排出された記録紙Pの盗難や紛失に遭うことを防止する。
【0039】
また、図9(A)、(B)に示すように、排出トレイ58が画像出力装置60の中央部に設けられている場合、開口部62に蛇腹状のカバー64を設けても良い。開口部62の上下及びカバー64の屈曲部64Aにマグネット66を設け、カバー64を開放させると互いに磁着させるようにすることで、開放状態は維持される。そして、カバー64を開放して初めて排出トレイ58が開放され、該排出トレイ58上の記録紙Pを取り出せるようにする。
【0040】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第2実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0041】
図10に示すように、画像出力装置12の前面(側面でも良い)に板状の載置台68を設けるようにしても良い。パブリック市場で画像出力装置12を利用する場合、ユーザの多くは、かばん67、ハンドバッグ、リュック、買い物袋などの荷物を持っている。
【0042】
このため、コピー操作を行う際には、これらの荷物が邪魔になるため、足下に置いたりする場合もあるが、本実施例によれば、載置台68にこれらの荷物を載せることができるため、荷物の紛失を防止でき、安心かつ集中してコピーなどの操作ができる。
【0043】
ここで、載置台68を必要としない場合もあり、この場合は該載置台68が却って邪魔になってしまう。このため、図示はないが、該載置台68を折り畳み式にするか、或いは図11に示すように、載置台68を画像出力装置12内に収納可能にしても良い。
【0044】
この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔70が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔70と繋がる箱状の中空部72が形成されて、該中空部72内で載置台68をスライド可能としている。
【0045】
また、矩形孔70の上壁中央には、切欠き部70Aが形成されている。一方、載置台68の前方側には、孔部68Aが形成され、切欠き部70Aを通じて、該孔部68Aに手が掛るようにしている。これにより、載置台68の引出しが可能となる。
【0046】
なお、ここでは、載置台68を手動で引き出すようにしたが、載置台68及び画像出力装置12に、所謂プッシュ・オープン式のロック機構(ハートカムを用いて該ハートカムの外形に沿ってピンを移動させることでロック或いはロック解除される機構)を設け、載置台68の前面を押圧すると、ロック状態が解除されバネ力によって、該載置台68が押出され、再度載置台68の前面を押圧すると、載置台68が画像出力装置12内に収納された状態でロックされるようにしても良い。
【0047】
また、載置台68は一つに限るものではなく、図12に示すように、上下二段に引出し可能としても良いし、また、二つの載置台68が垂直方向で互い違いとなるようにしても良い。
【0048】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第3実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0049】
図13に示すように、画像出力装置12の上面の操作パネル50の近傍に位置する画像出力装置12の角部に、円柱状の引掛け部74を突出させている。この引掛け部74には、かばんやハンドバッグ75、リュック、買い物袋などの荷物を引っ掛けることができるため、コピー操作を行う際に、これらの荷物を足下に置く必要がなくなる。
【0050】
ここで、例えば、前述したプッシュ・オープン式のロック機構を用いて、引掛け部74を画像出力装置12に対して出入可能にすることで、引掛け部74が不要なとき、該引掛け部74を画像出力装置12内に収納させるようにしても良い。
【0051】
また、図14に示すように、該引掛け部74を複数設けることで、複数の荷物を該引掛け部74に引っ掛けることができるようにしても良い。この場合、引掛け部74を画像出力装置12の幅方向に沿った両角部に設けるようにしても良く、画像出力装置12の配置場所などによって都合の良い側の引掛け部74を使用するようにしても良い。
【0052】
また、引掛け部74以外にも、図15に示すように、画像出力装置12の前面(側面でも良い)に、断面が略L字状を成すフック76を設け、該フック76にかばんやハンドバッグ75、リュック、買い物袋などの荷物を引っ掛けるようにしても良い。
【0053】
そして、図16(A)、(B)に示すように、画像出力装置12の前面に略矩形状の収納部78を設け、該フック76が該収納部78内に収納されるようにしても良い。この場合、フック76は軸部80で回転可能に支持されて、フック76が収納部78の底壁78Aに当った状態で該フック76は移動規制され、フック76が外部に露出して使用可能となる。また、フック76が収納部78の奥壁78Bに当った状態で収納部78内に収納される。また、この場合も、図17(A)、(B)に示すように、フック76を複数設けても良い。
【0054】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第4実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0055】
図18(A)、(B)に示すように、画像出力装置12の前面に、断面が略L字状を成すフック76を設け、該フック76の上部には、画像出力装置12に設けられた軸部84に対して回転可能なロック部材86を設けて、フック76の開放部を閉塞可能としている。
【0056】
このロック部材86がフック76の先端部に当ることで、フック76が閉塞された状態となり、フック76にかばんやハンドバッグ75などを引っ掛けることも、また、フック76に引っ掛けたかばんやハンドバッグ75をフック76から取り外すこともできなくなる。つまり、これにより、かばんやハンドバッグ75を拘束し、第三者によって不用意に持っていかれないようにする。
【0057】
また、図19に示すように、画像出力装置12の前面に、荷物を収納できる荷物入れ88を出入可能に設けても良い。この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔90が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔90と繋がる箱状の中空部92が形成されて、該中空部92内で箱状の荷物入れ88をスライド可能としている。
【0058】
また、荷物入れ88の前面上端部には、円弧状の切欠き部88Aが形成され、該切欠き部88Aに手を掛けた状態で荷物入れ88を引張ると、荷物入れ88が引き出され、外部に露出することとなる。このように、荷物入れ88が引き出された状態で、荷物入れ88内にかばん67等の荷物を入れ、該荷物入れ88を画像出力装置12内に収納すると、荷物入れ88内の荷物は拘束されることとなり、第三者によって不用意に持っていかれることがない。
【0059】
さらに、図20に示すように、画像出力装置12の側部に荷物部94を設けても良い。この荷物部94に略箱状(略箱状に限るものではない)の荷物入れ96を凹設し、該荷物入れ96内に荷物を収納可能とする。また、荷物部94には、荷物入れ96を開閉する開閉蓋98を設け、荷物入れ96内に荷物を入れ、開閉蓋98を閉止すると、該荷物は荷物入れ96内で拘束されることとなる。
【0060】
ここでは、収納された荷物などを拘束できるようにし、開閉蓋98を開放すると該荷物が取り出せるようにしたが、例えば、課金装置18と連動させ、この拘束の有無を行うことができるようにしても良い。つまり、画像出力装置12を使用すると、開閉蓋98が閉止状態のままロックされ、画像出力装置12の使用を終了すると、開閉蓋98の閉止状態が解除されるようにする。
【0061】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第5実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0062】
図21に示すように、画像出力装置12の前面に傘立て100を設けても良い。この傘立て100は直方体状を成し垂直方向に沿って略円錐状の凹部100Aが形成されているが、この形状に限るものではない。また、傘に限るものではなく、つえなどでも良い。
【0063】
パブリック市場では、傘立てが設けられ、該傘立てに傘を入れるようになっているが、不特定多数の人が訪れるため、傘を間違えられたり盗難されたりすることも懸念され、傘を持ち歩く人が増えている。このように、傘を持ち歩く場合、コピー時にはその傘が邪魔になってしまう。このため、画像出力装置12に傘立て100を設けることで、コピー時にその傘101を該傘立て100内に入れることができ、傘101が邪魔にならない。
【0064】
また、図22に示すように、この傘立て100を収納可能にしても良い。この場合、画像出力装置12の前面には、矩形孔102が形成され、画像出力装置12の内部には、該矩形孔102と繋がる箱状の中空部104が形成されて、該中空部104内を傘立て100がスライド可能となる。
【0065】
傘立て100の前面には、把持部106が形成されており、該把持部106に手を掛け引張ると、傘立て100が引出される。傘立て100を必要としない場合は、該傘立て100を画像出力装置12内に収納しておく。この場合もまた、図23に示すように、傘立て100を複数設けても良い。
【0066】
なお、ここでは、傘立て100の前面に把持部106を設け、該把持部106に手を掛け傘立て100を画像出力装置12に対して出入させるようにしたが、前述したプッシュ・オープン式のロック機構を用いて、該傘立て100を出入させるようにしても良い。
【0067】
さらに、図24に示すように、画像出力装置12の前面にペダル108を設けて、該ペダル108の動作と角錐状の傘立て110の動作を連動させ、ペダル108を踏むことで、該ペダル108の動作に連動して傘立て110を前方へ倒れ込ませ、画像出力装置12の前方へ露出させて使用できるようにしても良い。そして、ペダル108を元の位置に戻すと、該ペダル108の動作に連動して、傘立て110を元の位置に戻し、画像出力装置12に収納されるようにする。
【0068】
また、これ以外にも、図25に示すように、折り畳み式の傘立て112を用いても良い。画像出力装置12の側面に、収納凹部114、116を上下に設け、収納凹部114内には板状のホルダー118が収納可能となっており、収納凹部116内には、箱状の容器120が収納可能となっている。このホルダー118と容器120の側壁は、リンク122によって連結され、該リンク122の上下移動によって、ホルダー118及び容器120が一体に開閉する。
【0069】
ところで、ホルダー118は略長方形状を成しており、長手方向に沿った一方には、円形の貫通孔124が形成され、傘を挿通可能としている。挿通された傘から流れるしずくは、ホルダー118の下方に位置する容器120内に貯留される。
【0070】
また、ホルダー118の貫通孔124の反対側には、略U字状の切欠き部126が形成され、ホルダー118の側端部の上面には、円弧状の凹部128Aが凹設されて、フック128が設けられている。切欠き部126を通じて、該フック128にかばんなどを引っ掛けることができる。
【0071】
これらの実施形態によれば、不特定多数の人が訪れるパブリックな場において、設置されている複写機(複合機)を利用する際、コピー、デジカメプリントなどを行う際に、ユーザの荷物、その他、作業に関して付随的に必要となり持参してきた物(携帯物)を、容易に保持、収納する事で安心して効率的に作業が図れる。また、これらの携帯物を拘束することで、盗難防止となり、安心かつ集中してコピー、デジカメプリントなどの操作が行える。
【0072】
本発明は、上記の実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記では実施形態毎に説明したが、上記で説明した複数の実施形態を併せ持った構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置の排出トレイを示す斜視図である。
【図9】(A)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の排出トレイの変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図16】(A)は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図17】(A)は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の第4変形例を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す断面図である。
【図18】(A)は、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図であり、(B)は、要部を示す斜視図である。
【図19】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図22】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す斜視図である。
【図23】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す斜視図である。
【図25】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の第4変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
10 デジタルプリント装置(画像形成装置)
12 画像出力装置(画像形成装置)
26 収納凹部(箱、収納室)
28 蓋体(開閉蓋)
30 載置台(拘束手段)
32 収納箱(引出し箱、収納室)
34 凹部(置場スペース)
38 矩形凹部(置場スペース)
44 収納ボックス(収納室)
46 ファイルポケット(置場スペース)
68 載置台(板材、置場スペース)
74 引掛け部
76 フック(引掛け部)
86 ロック部材(引掛け部)
88 荷物入れ(引出し箱、収納室)
96 荷物入れ(箱、収納室)
98 開閉蓋
100 傘立て(置場スペース)
124 貫通孔(収納室)
128 フック(引掛け部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの携帯物の置場スペース、収納室、又は引掛け部を装置本体に設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記収納室は、引出し箱又は開閉蓋付の箱であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記置場スペースは、前記装置本体から取り出される板材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記引掛け部は、前記装置本体に固定されたフックと、回転して前記フックの開放部を閉じるロック部材と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項1】
ユーザの携帯物の置場スペース、収納室、又は引掛け部を装置本体に設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記収納室は、引出し箱又は開閉蓋付の箱であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記置場スペースは、前記装置本体から取り出される板材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記引掛け部は、前記装置本体に固定されたフックと、回転して前記フックの開放部を閉じるロック部材と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図15】
【図16】
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【図18】
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【図20】
【図21】
【図22】
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【図24】
【図25】
【公開番号】特開2008−298995(P2008−298995A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−143893(P2007−143893)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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