説明

画像形成装置

【課題】部品点数が増加するのを抑制しつつ、ねじりばねに付勢力(ねじり応力)を生じさせることが容易であり、かつ、ねじりばねががたつくのを抑制することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】この昇華型プリンタ100(画像形成装置)は、印字ヘッド2と、一方端側に力が作用されることによって生じる付勢力(ねじり応力)を用いて他方端側において印字ヘッド2に対して力を作用させるねじりコイルばね32と、ねじりコイルばね32の一方端を支持する軸部30sとねじりコイルばね32の他方端を支持する軸部30tとが一体的に設けられた支持部材30とを備え、少なくとも軸部30sまたは30tのいずれか一方は、軸中心E3およびE4がねじりコイルばね32の軸中心E1よりもねじりコイルばね32の一方端または他方端に対する力の作用点側に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関し、特に、印字ヘッドを押圧するばねを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印字ヘッドを押圧するばねを備えた画像形成装置が知られている(たとえば、特許文献1〜5参照)。
【0003】
上記特許文献1には、サーマルヘッド(印字ヘッド)と、両端に巻き部の軸中心を横切るように軸方向と垂直方向に延びるように設けられた折り曲げガイド部を有し、サーマルヘッドを押圧する圧縮コイルばねとが設けられているサーマルプリンタ(画像形成装置)が開示されている。また、この特許文献1に記載のサーマルプリンタには、圧縮コイルばねの一方端を支持する平板形状の軸が曲げ起こしによって一体的に設けられた固定側フレームが設けられている。さらに、サーマルプリンタには、圧縮コイルばねの軸方向に固定側フレームに対して移動可能なように構成される可動側フレームが設けられている。この可動側フレームには、圧縮コイルばねの他方端を支持する平板形状の軸が曲げ起こしによって一体的に設けられているとともに、圧縮コイルばねの付勢力によってサーマルヘッドを押圧するように構成されている。また、このサーマルプリンタの圧縮コイルばねの両端には、圧縮コイルばねの折り曲げガイド部とばね巻き部とによって、平板形状の軸を差し込むための半円状の形状を有する取付部が形成されている。この圧縮コイルばねの取付部に固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸を差し込むことによって、固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸が固定される。これにより、固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸に対する圧縮コイルばねの取付け位置が規定されるように構成されている。
【0004】
また、上記特許文献2には、サーマルヘッド(印字ヘッド)と、サーマルヘッドの上方に回動可能に支持され、サーマルヘッドを押圧するアーム部と、アーム部をサーマルヘッド側に押圧する線状ばね(ねじりばね)と、ねじりばねを支持する支持軸と、支持軸を回転可能に支持する基枠とを備えた熱転写プリンタ(画像形成装置)が開示されている。また、この特許文献2に記載の熱転写プリンタのアーム部の回動部近傍には、フックが設けられており、このフックには、アーム部を起立方向に付勢するコイルばねの一方端が係止されている。また、コイルばねの他方端部は、基枠に一体的に設けられた軸に支持されているものの、コイルばねの一方端部は、軸によって支持されていない。
【0005】
また、上記特許文献3には、本体と、フロントドアと、一方端はフロンドドアを押圧するとともに他方端は本体を押圧するねじりコイルばね(ねじりばね)と、フロントドアの下側に設けられ、ねじりコイルばねを回転可能に支持する回転軸とを備えた画像形成装置が開示されている。
【0006】
また、上記特許文献4には、サーマルヘッド(印字ヘッド)と、ねじりコイルばね(ねじりばね)と、ねじりコイルばねを支持する支持軸と、支持軸を支持するフレームとを備えたサーマルプリンタ(画像形成装置)が開示されている。
【0007】
また、上記特許文献5には、サーマルヘッド(印字ヘッド)と、ねじりコイルばね(ねじりばね)と、ねじりコイルばねを支持するピン軸と、ピン軸を支持する耳片とを備えたサーマルヘッドの取付け装置が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2007−62307号公報
【特許文献2】特許第3849796号公報
【特許文献3】特開2001−117301号公報
【特許文献4】特許第3661357号公報
【特許文献5】実用新案登録第2576744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に記載のサーマルプリンタでは、圧縮コイルばねの取付部に固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸を差し込むことによって、圧縮コイルばねと固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸とを固定しているため、固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸は、軸の上部において、平板の角が圧縮コイルばねのばね巻き部と接触するとともに、軸の下部において、平板の下面が圧縮コイルばねの折り曲げガイド部と接触するように構成されていると考えられる。ここで、ねじりばねにねじり方向の力が加えられると、内径が小さくなるように変形することにより、ねじりばねは、付勢力(ねじり応力)を生じる。このため、圧縮コイルばねに替えて取付部が設けられたねじりばねを用いた場合には、ねじりばねの取付部と固定側フレームの平板形状の軸および可動側フレームの平板形状の軸とが軸の上下で接触することにより、ねじりばねが変形するのが困難であるという不都合があると考えられる。この結果、上記特許文献1に記載のサーマルプリンタにおいて、圧縮コイルばねに替えてねじりばねを用いた場合には、ねじりばねに付勢力を生じさせることが困難であるという問題点があると考えられる。
【0010】
また、上記特許文献2に記載の熱転写プリンタでは、線状ばねを支持するために支持軸が別途必要になるため、その分、部品点数が増加するという問題点がある。また、コイルばねは、他方端部のみが支持され一方端部は支持されていないため、コイルばねに力が加えられた際に、コイルばねががたつくという問題点もある。
【0011】
また、上記特許文献3に記載の画像形成装置では、ねじりコイルばねを支持するために回転軸が別途必要になるため、その分、部品点数が増加するという問題点がある。
【0012】
また、上記特許文献4に記載のサーマルプリンタでは、ねじりコイルばねを支持するために支持軸が別途必要になるため、その分、部品点数が増加するという問題点がある。
【0013】
また、上記特許文献5に記載のサーマルヘッドの取付け装置では、ねじりコイルばねを支持するためにピン軸が別途必要になるため、その分、部品点数が増加するという問題点がある。
【0014】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数が増加するのを抑制しつつ、ねじりばねに付勢力(ねじり応力)を生じさせることが容易であり、かつ、ねじりばねががたつくのを抑制することが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0015】
この発明の一の局面による画像形成装置は、用紙に画像を印刷可能な印字ヘッドと、一方端および他方端を有し、一方端側に力が作用されることによって生じるねじり応力を用いて他方端側において印字ヘッドに対して力を作用させるねじりばねと、ねじりばねの一方端を支持する第1軸部とねじりばねの他方端を支持する第2軸部とが一体的に設けられた支持部材とを備え、少なくとも第1軸部または第2軸部のいずれか一方は、軸中心がねじりばねの軸中心よりもねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側に位置している。
【0016】
この一の局面による画像形成装置では、上記のように、支持部材に、ねじりばねの一方端を支持する第1軸部とねじりばねの他方端を支持する第2軸部とが一体的に設けられていることによって、ねじりばねを支持するために別途部材を必要としないので、部品点数の増加を抑制することができる。また、支持部材に、ねじりばねの一方端を支持する第1軸部とねじりばねの他方端を支持する第2軸部とが設けられていることによって、支持部材の第1軸部および第2軸部によりねじりばねの両端が支持されているので、ねじりばねががたつくのを抑制することができる。また、少なくとも第1軸部または第2軸部のいずれか一方は、軸中心がねじりばねの軸中心よりもねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側に位置していることによって、少なくともねじりばねの軸中心よりもねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側とは反対側では、ねじりばねと第1軸部または第2軸部との間にそれぞれ隙間が形成されるので、ねじりばねを、内径が小さくなるように変形させることができる。これにより、容易に、ねじりばねに付勢力(ねじり応力)を生じさせることができる。
【0017】
また、この一の局面による画像形成装置では、上記のように、少なくとも第1軸部または第2軸部のいずれか一方は、軸中心がねじりばねの軸中心よりもねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側に位置していることによって、第1軸部または第2軸部を、ねじりばねの一方端の力が作用された方向への移動、または、ねじりばねの他方端の力を作用させた方向の反対方向への移動を抑制するように、ねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側に位置させることになるので、力が作用することに起因してねじりばねの一方端側または他方端側が傾くのを、第1軸部または第2軸部の少なくとも一方により抑制することができる。これにより、ねじりばねの押圧力のばらつきおよびがたつきを抑制することができる。
【0018】
上記一の局面による画像形成装置において、好ましくは、支持部材は、板金製であり、第1軸部および第2軸部は、板金製の支持部材の一部を曲げることによって支持部材と一体に、かつ、平板形状にそれぞれ形成されている。このように構成すれば、支持部材を折り曲げるのみによって、支持部材に第1軸部および第2軸部を形成させることができるので、容易に、支持部材に第1軸部および第2軸部を形成させることができる。
【0019】
この場合、好ましくは、平板形状の第1軸部の軸中心は、ねじりばねの軸中心よりも一方端に対する力の作用点側に位置しているとともに、平板形状の第2軸部の軸中心は、ねじりばねの軸中心よりも他方端に対する力の作用点側に位置している。このように構成すれば、力が作用することに起因してねじりばねの一方端側および他方端側が傾くのを、第1軸部および第2軸部により抑制することができるので、ねじりばねの両端で、ねじりばねが傾くことを抑制することができる。これにより、ねじりばねの押圧力のばらつきおよびがたつきをより抑制することができる。
【0020】
上記平板形状の第1軸部の軸中心および平板形状の第2軸部の軸中心が、ねじりばねの軸中心よりも一方端および他方端に対する力の作用点側にそれぞれ位置している画像形成装置において、好ましくは、ねじりばねの一方端側を押圧する押圧部材をさらに備え、平板形状の第1軸部の軸中心は、ねじりばねの軸中心よりも押圧部材側に位置しているとともに、平板形状の第2軸部の軸中心は、ねじりばねの軸中心よりも印字ヘッド側に位置している。このように構成すれば、平板形状の第1軸部によって、押圧部材側であるねじりばねの力が作用された方向への移動が抑制されるとともに、平板形状の第2軸部によって、印字ヘッド側であるねじりばねの力を作用させた方向の反対方向への移動が抑制されるので、ねじりばねの両端で、ねじりばねが傾くことを抑制することができる。これにより、ねじりばねの押圧力のばらつきおよびがたつきをより抑制することができる。
【0021】
この場合、好ましくは、平板形状の第1軸部は、ねじりばねの軸中心よりも押圧部材側に位置しているとともに、平板形状の第2軸部は、ねじりばねの軸中心よりも印字ヘッド側に位置している。このように構成すれば、第1軸部および第2軸部の厚みが小さい平板形状である場合に、容易に、ねじりばねの両端で、ねじりばねが傾くことを抑制することができる。これにより、容易に、ねじりばねの押圧力のばらつきおよびがたつきを抑制することができる。
【0022】
上記平板形状の第1軸部の軸中心および平板形状の第2軸部の軸中心が、ねじりばねの軸中心よりも一方端および他方端に対する力の作用点側にそれぞれ位置している画像形成装置において、好ましくは、平板形状の第1軸部および平板形状の第2軸部は、ねじりばねの軸中心よりも一方端に対する力の作用点側の面の角およびねじりばねの軸中心よりも他方端に対する力の作用点側の面の角において、ねじりばねをそれぞれ支持している。このように構成すれば、平板形状の第1軸部および第2軸部が、一方端に対する力の作用点側の面の角および他方端に対する力の作用点側の面の角において、ねじりばねとそれぞれ接しているので、平板形状の第1軸部および第2軸部によって、ねじりばねの一方端の力が作用された方向への移動、および、ねじりばねの他方端の力を作用させた方向の反対方向への移動をさらに抑制することができる。これにより、ねじりばねの押圧力のばらつきおよびがたつきをさらに抑制することができる。
【0023】
上記一の局面による画像形成装置において、好ましくは、第1軸部および第2軸部の少なくともいずれか一方は、平面的に見て、先端の一部が面取りされている。このように構成すれば、ねじりばねを第1軸部または第2軸部に取り付ける際に、面取り部を介して取り付けることができるので、容易に、ねじりばねを第1軸部または第2軸部に取り付けることができる。
【0024】
上記一の局面による画像形成装置において、好ましくは、ねじりばねは、ねじりばねの軸方向に圧縮された状態で、第1軸部および第2軸部に支持されている。このように構成すれば、ねじりばねの巻き数が増加した状態で、ねじりばねを第1軸部および第2軸部に支持させることができるので、ねじりばねにより大きい付勢力(ねじり応力)を生じさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態による昇華型プリンタの全体構成を示した分解斜視図である。図2は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの斜視図である。図3は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの内部構造を示した断面図である。図4〜図15は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの詳細を説明するための図である。まず、図1〜図15を参照して、本発明の一実施形態による昇華型プリンタ100の構造について説明する。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例である昇華型プリンタに本発明を適用した場合について説明する。
【0027】
本発明の一実施形態による昇華型プリンタ100の装置本体90は、図1に示すように、金属製のシャーシ1と、印字を行うための印字ヘッド2と、印字ヘッド2に対向するように配置されたプラテンローラ3(図4参照)と、金属製の送りローラ4(図4参照)と、所定の押圧力で送りローラ4を押圧する金属製の押さえローラ5(図4参照)と、金属製の支持棒6と、印字ヘッド2の上部を所定の押圧力で押圧するためのヘッド部押圧部材7および8と、樹脂製の駆動ギア9と、送りローラギア10(図5参照)とを備えている。なお、ヘッド部押圧部材7および8は、それぞれ本発明の「押圧部材」の一例である。
【0028】
また、昇華型プリンタ100の装置本体90は、図2に示すように、樹脂製の下部用紙ガイド11aと、樹脂製の上部用紙ガイド11bと、ゴム製の給紙ローラ12と、給紙ローラギア13と、ゴム製の排紙ローラ14と、排紙ローラギア15と、巻取リール16と、モータブラケット17と、用紙60(図3参照)を搬送するためのステッピングモータ18と、印字ヘッド2を回動させる際の駆動源となるステッピングモータ19と、揺動可能な揺動ギア20と、複数の中間ギア21〜24(図5参照)と、インクシート51(図1参照)が収納されたインクシートカートリッジ50(図1参照)を支持するカートリッジ支持部25とを備えている。また、装置本体90は、図3に示すように、樹脂製の筐体26の内部に配置されるように構成されている。また、本実施形態による昇華型プリンタ100は、インクシートカートリッジ50と、装置本体90に供給する用紙60を収納するための給紙カセット70とが装置本体90に着脱可能に装着されている。
【0029】
また、図1に示すように、シャーシ1は、互いに対向するように配置された一方側面1aおよび他方側面1bと、底面1cとを有している。また、シャーシ1の一方側面1aには、図2に示すように、モータブラケット17が取り付けられている。また、図1に示すように、シャーシ1の一方側面1aに対向する他方側面1bには、インクシートカートリッジ50を挿入するためのカートリッジ挿入孔1dが設けられている。また、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bには、それぞれヘッド部押圧部材7および8が取り付けられた支持棒6を回動可能に支持する支持孔1eが設けられている。また、シャーシ1の底面1cには、図4に示すように、印刷時に用紙60の前端部60aおよび後端部60bを検出するための用紙センサ27aおよび27bが設けられている。
【0030】
また、2つのプラテンローラ軸受3aは、図7に示すように、それぞれシャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに取り付けられているとともに、2つのプラテンローラ軸受3aにプラテンローラ3が回動可能に支持されるように構成されている。また、送りローラ4は、図5に示すように、送りローラギア10に挿入される送りローラギア挿入部4aを有している。また、送りローラ4は、シャーシ1に取り付けられた図示しない送りローラ軸受に回動可能に支持されるように構成されている。また、押さえローラ5(図4参照)は、図示しない押さえローラ軸受に回動可能に支持されるように構成されている。また、送りローラ4および押さえローラ5は、図4に示すように、用紙60を間に挟んだ状態で回動することにより、用紙60を給紙方向(矢印T1方向)または排紙方向(矢印U1方向)に搬送する機能を有している。また、給紙ローラ12は、図3に示すように、給紙カセット70に収納された用紙60を装置本体90の内部に搬送する機能を有している。また、排紙ローラ14は、印刷終了後の用紙60を装置本体90の外部に搬送する機能を有している。
【0031】
また、図7に示すように、支持棒6の両端は、それぞれシャーシ1の一方側面1aの支持孔1eおよび他方側面1bの支持孔1eに回動可能に挿入されるように構成されている。また、支持棒6の両端部の内側には、それぞれヘッド部押圧部材7および8が、支持棒6に対して空回りすることなく取り付けられている。これにより、ヘッド部押圧部材7の回動に伴って、支持棒6およびヘッド部押圧部材8を回動させることが可能なように構成されている。また、ヘッド部押圧部材7および8は、それぞれシャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1b側に配置されている。また、ヘッド部押圧部材7には、押圧部7aと、ギア部7bとが一体的に形成されている。また、ヘッド部押圧部材8には、押圧部8aと、支持棒6が延びる方向(矢印X2方向)に突出する突起部8bとが一体的に形成されている。
【0032】
また、印字ヘッド2は、図1および図4に示すように、支持軸2aと、プラテンローラ3(図4参照)に対向するように配置されたヘッド部2bと、支持軸2aとヘッド部2bとを連結する一対のアーム部2cと、印刷時にヘッド部2bの熱を放熱するためのアルミニウム製の放熱部2dと、ヘッド部2bの下面に突出するように設けられた印字部2eとを有する。また、印字ヘッド2は、図8に示すように、後述する複数のフック部28b(図6参照)に係合し、印字ヘッド2を後述する用紙ガイド部材28(図4参照)に対して位置決めするための係合溝2fおよび2gと、後述する支持部材30の長孔30wおよび挿入孔30xに嵌め込まれ、印字ヘッド2を支持部材30に対して位置決めするための円柱状の突起部2hおよび2iとをさらに有する。
【0033】
また、印字ヘッド2には、図4に示すように、ヘッド部2bに下方から樹脂製の用紙ガイド部材28が別部材として取り付けられている。また、用紙ガイド部材28は、印刷開始時に印字ヘッド2とともに矢印P1方向に回動され、所定の位置で静止されることによって、印字ヘッド2とプラテンローラ3との間を通過した後の用紙60の前端部60aの搬送方向を規制する役割を有している。
【0034】
また、用紙ガイド部材28には、図4に示すように、用紙60の搬送方向を規制するための用紙ガイド部28aと、用紙ガイド部材28を印字ヘッド2の放熱部2dに取り付けるための複数のフック部28b(図6参照)とが設けられている。また、印刷時のインクシート51は、後述する供給ボビン52から送出された直後に、用紙ガイド部材28によって、印字ヘッド2の印字部2eに向かって搬送されるように構成されている。
【0035】
また、図6に示すように、印字部2e(図4参照)の内部には、複数の発熱体29(外形を破線で示す)が埋め込まれている。また、印字ヘッド2は、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの内面側にそれぞれ取り付けられた一対の支持軸2aを中心として、上下方向(図4の矢印P1方向および矢印P2方向)に回動可能となるように配置されている。
【0036】
また、図8に示すように、印字ヘッド2の上面には、板金製の支持部材30がネジ31によって取り付けられている。また、支持部材30には、放熱部2dのうちヘッド部2bに対応する部分の上面に固定される固定部30aと、印字ヘッド2の前面側(矢印Y1方向側)に固定部30aから実質的に垂直方向下向きに折り曲げられて延びる連結部30bと、連結部30bから印字ヘッド2の幅方向(矢印X方向)に沿って延びるように配置された凸形状を有するインクシートガイド部30cと、印字ヘッド2の後面側(矢印Y2方向側)に固定部30aから実質的に垂直方向上向きに折り曲げられて延びる背面部30dとが、支持部材30を曲げ起こすことにより一体に設けられている。
【0037】
また、図8および図9に示すように、固定部30aのネジ31(図8参照)が挿入されるネジ止め孔30eの矢印X方向の両側面には、それぞれ開口部30fおよび30gが形成されている。また、開口部30fおよび30gの部分の板金の一部を曲げ起こすことによって、それぞれ側壁部30hおよび30iが形成されている。また、側壁部30hには、フック状の係合部30jが形成されている。この係合部30jは、ヘッド部押圧部材8(図4参照)の突起部8b(図4参照)と係合することにより、印字ヘッド2(図4参照)を上下動させるように構成されている。また、固定部30aの矢印X方向の両側面には、板金を垂直上方に曲げ起こすことによって、それぞれ側壁部30kおよび30lが形成されている。側壁部30kおよび30lには、それぞれ、図8に示すように、ねじりコイルばね32の後述する係止部32aおよびねじりコイルばね33の後述する係止部33aを係止するための突出部30mおよび30nが設けられている。
【0038】
また、図8および図9に示すように、背面部30d、側壁部30hおよび側壁部30kに囲まれた領域に、第1バネ固定部30oが形成されているとともに、背面部30d、側壁部30iおよび側壁部30lに囲まれた領域に、第2バネ固定部30pが形成されている。また、第1バネ固定部30oおよび第2バネ固定部30pには、それぞれ孔部30qおよび30rが形成されている。
【0039】
ここで、本実施形態では、図10および図11に示すように、孔部30q(図10参照)には、側壁部30kから矢印X2方向に向かって延びる軸部30sと、側壁部30hから矢印X1方向に向かって延びる軸部30tとが、板金製の支持部材30を曲げ起こすことによって形成されている。また、孔部30r(図10参照)には、側壁部30lから矢印X1方向に向かって延びる軸部30uと、側壁部30iから矢印X2方向に向かって延びる軸部30vとが、板金製の支持部材30を曲げ起こすことによって形成されている。また、図11に示すように、軸部30s、30t、30uおよび30vは、板金と同じ厚みの平板状の形状(矢印X方向に横長の長方形の断面形状)を有している。なお、軸部30sおよび30uは、本発明の「第1軸部」の一例であり、軸部30tおよび30vは、本発明の「第2軸部」の一例である。また、図10に示すように、平面的に見て、軸部30sおよび30uは、矢印Y1方向側の先端部が三角形状に面取りされている。
【0040】
また、図10に示すように、第1バネ固定部30oには、矢印X方向に長い略楕円形状を有する長孔30wが設けられているとともに、第2バネ固定部30pには、円形状を有する挿入孔30xが設けられている。長孔30wおよび挿入孔30xは、印字ヘッド2の突起部2hおよび2i(図8参照)が嵌め込まれることによって、印字ヘッド2(図8参照)を位置決めするために設けられている。また、長孔30wは、突起部2hおよび2i間の間隔(ピッチ)の寸法誤差を吸収するために、略楕円形状を有するように構成されている。
【0041】
また、本実施形態では、図13に示すように、第1バネ固定部30o(図8参照)には、ねじりコイルばね32が配置されている。また、ねじりコイルばね32は、軸部30sによってねじりコイルばね32の一方端が支持されているとともに、軸部30tによってねじりコイルばね32の他方端が支持されている。なお、ねじりコイルばね32は、本発明の「ねじりばね」の一例である。また、ねじりコイルばね32の矢印X1方向側の一方端の先端には、図12に示すように、矢印X1方向に折り曲げられて係止部32aが形成されている。この係止部32aは、図8に示すように、側壁部30kの突出部30mに係止されるように構成されている。また、図12に示すように、係止部32aの近傍には、斜め上方(矢印R方向)に延びるように折り曲げられた上部押圧部32bが形成されている。ここで、図7に示すように、上部押圧部32bのコイル巻き部32c側から頭頂部32d側に向かって、ヘッド部押圧部材8の押圧部8aがねじりコイルばね32を押圧することによって、ねじりコイルばね32に下方(矢印P1方向)の押圧力が加えられる。これにより、ねじりコイルばね32に付勢力(ねじり応力)を生じさせるように構成されている。また、図12に示すように、ねじりコイルばね32の矢印X2方向側の他方端には、下部押圧部32eが形成されている。ここで、図7に示すように、ねじりコイルばね32に生じた付勢力によって、ねじりコイルばね32の他方端側の下部押圧部32eが固定部30aの押圧部30y(図8参照)を下方(矢印P1方向)に押圧する。これによって、ねじりコイルばね32は、固定部30aの下方に設けられている印字ヘッド2を、下方に押圧するように構成されている。
【0042】
また、本実施形態では、図13に示すように、第2バネ固定部30p(図8参照)には、ねじりコイルばね33が配置されている。また、ねじりコイルばね33は、軸部30uによってねじりコイルばね33の一方端が支持されているとともに、軸部30vによってねじりコイルばね33の他方端が支持されている。なお、ねじりコイルばね33は、本発明の「ねじりばね」の一例である。ここで、図7および図8に示すように、ねじりコイルばね32とねじりコイルばね33とは、鏡像対称(ミラー対称)であるように構成されている。つまり、ねじりコイルばね33の矢印X2方向側の一方端の先端には、矢印X2方向に折り曲げられて係止部33aが形成されている。この係止部33aは、図8に示すように、側壁部30lの突出部30nに係止されるように構成されている。また、係止部33aの近傍には、斜め上方に延びるように折り曲げられた上部押圧部33bが形成されている。ここで、図7に示すように、上部押圧部33bのコイル巻き部33c側から頭頂部33d側に向かって、ヘッド部押圧部材7の押圧部7aがねじりコイルばね33を押圧することによって、ねじりコイルばね33に下方(矢印P1方向)の押圧力が加えられる。これにより、ねじりコイルばね33に付勢力(ねじり応力)を生じさせるように構成されている。また、ねじりコイルばね33の矢印X1方向側の他方端には、下部押圧部33eが形成されており、ねじりコイルばね33に生じた付勢力によって、ねじりコイルばね33の他方端側の下部押圧部33eが固定部30aの押圧部30z(図8参照)を下方(矢印P1方向)に押圧する。これによって、ねじりコイルばね33は、固定部30aの下方に設けられている印字ヘッド2を、下方に押圧するように構成されている。
【0043】
また、図7に示すように、ねじりコイルばね32は、軸部30sおよび30tにねじりコイルばね32の軸方向(矢印X方向)に圧縮された状態で支持されているとともに、ねじりコイルばね33は、軸部30uおよび30vにねじりコイルばね33の軸方向(矢印X方向)に圧縮された状態で支持されている。
【0044】
また、本実施形態では、図13に示すように、軸部30sおよび軸部30sの軸中心E3は、ねじりコイルばね32の軸中心E1よりも上方側(矢印P2方向側)に位置するように設けられている。これにより、軸部30sおよび軸部30sの軸中心E3は、ねじりコイルばね32の軸中心E1よりも、ヘッド部押圧部材8の押圧部8a(図7参照)による押圧力が作用される上方側に位置するように設けられているとともに、図7に示すように、ヘッド部押圧部材8が配置されている上方側に設けられている。また、図13に示すように、軸部30tおよび軸部30tの軸中心E4は、ねじりコイルばね32の軸中心E1よりも下方側(矢印P1方向側)に位置するように設けられている。これにより、軸部30tおよび軸部30tの軸中心E4は、ねじりコイルばね32の軸中心E1よりも、ねじりコイルばね32の下部押圧部32eが印字ヘッド2(図7参照)に対して力を作用させる下方側に位置するように設けられているとともに、図7に示すように、印字ヘッド2が配置されている下方側に設けられている。
【0045】
また、軸部30sは、図14に示すように、ねじりコイルばね32の軸中心E1(図13参照)の上方側(矢印P2方向側)に軸部30sの上面の角がそれぞれ接するように設けられているとともに、軸部30tは、図15に示すように、ねじりコイルばね32の軸中心E1(図13参照)の下方側(矢印P1方向側)に軸部30sの下面の角がそれぞれ接するように設けられている。
【0046】
また、本実施形態では、図13に示すように、軸部30uおよび軸部30uの軸中心E5は、ねじりコイルばね33の軸中心E2よりも上方側(矢印P2方向側)に位置するように設けられている。これにより、軸部30uおよび軸部30uの軸中心E5は、ねじりコイルばね33の軸中心E2よりも、ヘッド部押圧部材7の押圧部7a(図7参照)による押圧力が作用される上方側に位置するように設けられているとともに、図7に示すように、ヘッド部押圧部材7が配置されている上方側に設けられている。また、図13に示すように、軸部30vおよび軸部30vの軸中心E6は、ねじりコイルばね33の軸中心E2よりも下方側(矢印P1方向側)に位置するように設けられている。これにより、軸部30vおよび軸部30vの軸中心E6は、ねじりコイルばね33の軸中心E2よりも、ねじりコイルばね33の下部押圧部33eが印字ヘッド2(図7参照)に対して力を作用させる下方側(矢印P1方向側)に位置するように設けられているとともに、図7に示すように、印字ヘッド2が配置されている下方側に設けられている。
【0047】
また、図13に示すように、ねじりコイルばね32の軸中心E1と、ねじりコイルばね33の軸中心E2とは同一線上に位置するように構成されている。また、軸部30sの軸中心E3と、軸部30uの軸中心E5とは、同一線上に位置するように構成されているとともに、軸部30tの軸中心E4と、軸部30vの軸中心E6とは、同一線上に位置するように構成されている。
【0048】
また、軸部30uは、図14に示すように、ねじりコイルばね33の軸中心E2(図13参照)の上方側(矢印P2方向側)に軸部30uの上面の角がそれぞれ接するように設けられているとともに、軸部30vは、図15に示すように、ねじりコイルばね33の軸中心E2(図13参照)の下方側(矢印P1方向側)に軸部30vの下面の角がそれぞれ接するように設けられている。
【0049】
また、図4および図7に示すように、ヘッド部押圧部材7(図7参照)およびヘッド部押圧部材8が下方(図4の矢印Q1方向)に回動する際には、ヘッド部押圧部材7および8がねじりコイルばね32および33(図7参照)を押圧することによって生じた、ヘッド部2bの上面に伝達されたねじりコイルばね32および33の付勢力(ねじり応力)により、ヘッド部2bの印字部2eがプラテンローラ3側に所定の押圧力で押圧されることが可能なように構成されている。
【0050】
また、図4および図7に示すように、ヘッド部押圧部材8が上方(図4の矢印Q2方向)に回動する際は、ヘッド部押圧部材8の突起部8bと支持部材30の係合部30jとが係合することによって、ヘッド部2bも上方(図4の矢印P2方向)に回動されるように構成されている。その結果、図4に示すように、ヘッド部押圧部材8が上方(矢印Q2方向)に回動する際は、プラテンローラ3に押圧されたヘッド部2bがプラテンローラ3から上方に離間されるように構成されている。なお、係合部30jの開口側には、突起部8bとの係合を容易に行わせるために、面取加工が施されている。
【0051】
また、図7に示すように、駆動ギア9および中間ギア34は、ステッピングモータ19の駆動力をヘッド部押圧部材7および8に伝達して、ヘッド部押圧部材7および8を回動させるために設けられている。この駆動ギア9は、シャーシ1の一方側面1aの内側に取り付けられている。また、中間ギア34およびステッピングモータ19は、モータブラケット17を介してシャーシ1の一方側面1a側の外側に取り付けられている。また、駆動ギア9の小径ギア部9aは、ヘッド部押圧部材7のギア部7bに噛合されているとともに、駆動ギア9の大径ギア部9bは、中間ギア34の小径ギア34aに噛合されている。また、中間ギア34の大径ギア34bは、図6に示すように、ステッピングモータ19のモータギア35に噛合されている。これにより、図7に示すように、ステッピングモータ18の駆動力が、中間ギア34および駆動ギア9を介してヘッド部押圧部材7および8に伝達されることが可能なように構成されている。
【0052】
また、図5に示すように、モータブラケット17に取り付けられたステッピングモータ18の軸部には、モータギア36が取り付けられている。また、ステッピングモータ18は、巻取リール16のギア部16aと、給紙ローラギア13と、排紙ローラギア15と、送りローラギア10とを駆動させるための駆動源としての機能を有している。
【0053】
また、巻取リール16(図5参照)は、図4に示すように、インクシートカートリッジ50の後述する巻取ボビン収納部54bの内部に配置された巻取ボビン53に係合することによって、巻取ボビン53に巻き付けられたインクシート51を巻き取るように構成されている。また、図5に示すように、巻取リール16のギア部16aは、揺動ギア20が揺動することによって噛合するように配置されている。
【0054】
また、図4に示すように、下部用紙ガイド11aは、送りローラ4および押さえローラ5の近傍に設置されている。また、上部用紙ガイド11bは、下部用紙ガイド11aの上部に取り付けられている。この上部用紙ガイド11bは、給紙時には、用紙60が下面側を通過するようにして印刷部への給紙経路に案内するとともに、排紙時には、用紙60が上面側を通過するようにして排紙経路に案内することが可能なように構成されている。
【0055】
また、筐体26は、図3に示すように、蓋部材26aおよび26bと、押しボタンスイッチ26cとを含んでいる。また、蓋部材26aおよび26bは、下端部を中心として筐体26の外部側に回動可能に設けられている。また、筐体26の蓋部材26aは、給紙カセット70を装置本体90に装着するために開閉可能に設けられている。なお、給紙カセット70が取り外された状態においては、蓋部材26aを閉じることにより、装置本体90の内部に埃などが侵入するのが抑制されるように構成されている。また、筐体26の蓋部材26bは、インクシートカートリッジ50を装置本体90に装着するために開閉可能に設けられている。なお、インクシートカートリッジ50の着脱時以外は、蓋部材26bを閉じることにより、装置本体90の内部に埃などが侵入するのが抑制されるように構成されている。また、筐体26の押しボタンスイッチ26cは、ユーザが印刷を開始する際の操作ボタンとして設けられている。
【0056】
また、図1に示すように、インクシートカートリッジ50は、インクシート51を供給するための供給ボビン52と、供給されたインクシート51を矢印A方向に巻き取るための巻取ボビン53とを含む。また、インクシートカートリッジ50を構成するカートリッジケース54は、図1に示すように、供給ボビン52を回動可能に収納する供給ボビン収納部54aと、巻取ボビン53を回動可能に収納する巻取ボビン収納部54bと、供給ボビン収納部54aおよび巻取ボビン収納部54bを所定の距離を隔てて連結する一対の連結部54cおよび54dとから構成されている。これにより、図1および図4に示すように、供給ボビン収納部54aおよび巻取ボビン収納部54bに、それぞれ供給ボビン52および巻取ボビン53が収納されると、供給ボビン52および巻取ボビン53に巻き付けられたインクシート51は、供給ボビン収納部54aと巻取ボビン収納部54bとの所定の距離の間で、外部に露出された状態となる。また、インクシート51は、Y色(イエロー色)インクシート、M色(マゼンダ)インクシートおよびC色(シアン色)インクシートの3色のインクシートが順に繋げられて構成されている。また、インクシートカートリッジ50の供給ボビン収納部54aおよび巻取ボビン収納部54bの内部には、それぞれ図示しない圧縮コイルバネが設けられている。この圧縮コイルバネにより、インクシートカートリッジ50は、装置本体90に装着された状態で、インクシートカートリッジ50の取り出し方向(図1の矢印B方向)に常に付勢されている。
【0057】
図16〜図18は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの印刷動作を説明するための図である。次に、図3〜図8および図14〜図18を参照して、本実施形態による昇華型プリンタ100の印刷動作について説明する。
【0058】
まず、印刷開始前の状態では、図16に示すように、印字ヘッド2のヘッド部2bが、プラテンローラ3に対して上方に離間された位置に保持されている。また、この場合、ヘッド部2bは、ヘッド部押圧部材8の突起部8bがヘッド部2bの上部に設けられた支持部材30の係合部30jと係合していることにより、ヘッド部2bは矢印P1方向への回動が抑制されている。また、ヘッド部押圧部材8の押圧部8aは、ねじりコイルばね32の上部押圧部32bのコイル巻き部32c側に位置しているとともに、ヘッド部押圧部材7(図7参照)の押圧部7a(図7参照)は、ねじりコイルばね33(図7参照)の上部押圧部33b(図7参照)のコイル巻き部33c(図7参照)側に位置している。
【0059】
そして、ユーザが押しボタンスイッチ26c(図3参照)を押圧することによって印刷動作が開始されると、図16に示すように、ステッピングモータ19(図6参照)が駆動して、ステッピングモータ19(図6参照)の駆動力が中間ギア34(図6参照)の大径ギア34b(図6参照)、小径ギア34a(図6参照)および駆動ギア9(図6参照)を介してヘッド部押圧部材7(図7参照)のギア部7b(図7参照)に伝達されることにより、ヘッド部押圧部材7(図7参照)が支持棒6を支点として矢印Q1方向に回動される。この際、ヘッド部押圧部材7および8(図7参照)が支持棒6に対して空回りすることがないので、ヘッド部押圧部材8もヘッド部押圧部材7(図7参照)と共に矢印Q1方向に回動される。
【0060】
ここで、本実施形態では、ヘッド部押圧部材8が矢印Q1方向に回動することによって、ヘッド部押圧部材8の押圧部8aは、ねじりコイルばね32の上部押圧部32bを下方(矢印P1方向)に押圧しながら、コイル巻き部32c側から頭頂部32d側に向かって移動する。同様に、ヘッド部押圧部材7(図7参照)が矢印Q1方向に回動することによって、ヘッド部押圧部材7の押圧部7a(図7参照)は、ねじりコイルばね33(図7参照)の上部押圧部33b(図7参照)を下方(矢印P1方向)に押圧しながら、コイル巻き部33c(図7参照)側から頭頂部33d(図7参照)側に向かって移動する。ここで、ヘッド部押圧部材8の押圧部8aによって、ねじりコイルばね32の上部押圧部32bが下方(矢印P1方向)に押圧された際には、図14に示すように、ヘッド部押圧部材8側に設けられた軸部30sの上面の角が、ねじりコイルばね32のコイル巻き部32cにそれぞれ接した状態で、ねじりコイルばね32は、付勢力(ねじり応力)を生じさせるように変形させられる。同様に、ヘッド部押圧部材7の押圧部7aによって、ねじりコイルばね33の上部押圧部33bが下方(矢印P1方向)に押圧された際には、ヘッド部押圧部材7側に設けられた軸部30u(図7参照)の上面の角が、ねじりコイルばね33のコイル巻き部33cにそれぞれ接した状態で、ねじりコイルばね33は、付勢力(ねじり応力)を生じさせるように変形させられる。これによって、ねじりコイルばね32および33(図7参照)に付勢力(ねじり応力)が生じる。
【0061】
そして、ねじりコイルばね32および33の付勢力によって、下部押圧部32eおよび33e(図8参照)は、固定部30a(図8参照)の押圧部30y(図8参照)および30z(図8参照)を下方(矢印P1方向)に押圧する。この際、図15に示すように、印字ヘッド2側に設けられた軸部30tおよび30v(図7参照)の下面の角が、ねじりコイルばね32のコイル巻き部32cおよびねじりコイルばね33のコイル巻き部33cにそれぞれ接した状態で、下部押圧部32eおよび33eは、固定部30aの下方に設けられている印字ヘッド2を、下方に押圧する。この結果、図16に示した状態から、図4に示すように、ヘッド部2bがプラテンローラ3に対して上方に離間された位置から徐々に降下し始め、プラテンローラ3側(押圧側)に移動を開始される。
【0062】
また、印字ヘッド2の矢印P1方向への回動に伴って、図16に示した状態から、用紙60が印刷開始位置に向かって矢印T1方向に搬送(給紙)されるとともに、用紙60の前端部60aおよび後端部60bを検出するための用紙センサ27aおよび27bによって、用紙60の頭出しが行われる。また、図4に示すように、用紙60の前端部60aが、印字ヘッド2とプラテンローラ3との間を略水平方向に通過した後、用紙ガイド部材28の用紙ガイド部28aの下面に当接しながら斜め下方向に案内されることによって、用紙60の前端部60aが、インクシートカートリッジ50の供給ボビン収納部54aの内部に入り込むことが抑制されながら、用紙センサ27bの上部を矢印T1方向に通過する。
【0063】
なお、給紙時には、図5に示すように、ステッピングモータ18が駆動するのに伴って、ステッピングモータ18に取り付けられたモータギア36が矢印C3方向に回動し、中間ギア21および22を介して、送りローラギア10が矢印C1方向に回動する。これにより、図16に示すように、送りローラ4が、矢印C1方向に回動する。さらに、図5に示すように、中間ギア23および24を介して、給紙ローラギア13および給紙ローラ12が、矢印C4方向に回動する。これにより、図4に示すように、用紙60が給紙方向(矢印T1方向)に搬送される。このとき、図5に示すように、揺動可能な揺動ギア20は、巻取リール16のギア部16aに噛合しておらず、巻取リール16のギア部16aは回動しない。これにより、図4に示すように、給紙時には、供給ボビン52に巻き付けられたインクシート51は、巻取ボビン53によって巻き取られない。
【0064】
そして、図17に示すように、用紙60の頭出し完了後に、印字ヘッド2がインクシート51および用紙60を押圧する位置に移動された状態で、さらにヘッド部押圧部材7(図7参照)およびヘッド部押圧部材8が矢印Q1方向に回動される。これにより、ヘッド部2bの印字部2eが、インクシート51(Y色インクシート)および用紙60を介して、プラテンローラ3に押圧される。そして、印字部2eの発熱体29(図6参照)が発熱することによって、インクシート51(Y色インクシート)のインクが溶融・昇華して、用紙60にインクが転写される。
【0065】
また、図5に示すように、ステッピングモータ18が駆動するのに伴って、ステッピングモータ18に取り付けられたモータギア36が矢印D3方向に回動し、中間ギア21および22を介して、送りローラギア10が矢印D1方向に回動する。これにより、送りローラ4は、図17に示すように、送りローラギア10(図5参照)の回動に伴って、矢印D1方向に回動されているので、用紙60は、排紙方向(矢印U1方向)に搬送される。また、揺動可能な揺動ギア20は、図5に示すように、巻取リール16のギア部16aに噛合する方向(矢印D2方向)に揺動されて、巻取リール16のギア部16aと噛合される。これにより、巻取リール16のギア部16aが矢印D4方向に回動されるので、供給ボビン52(図17参照)に巻き付けられたインクシート51が巻取ボビン53に巻き取られる。このようにして、図17に示すように、用紙60およびインクシート51は、ともに排紙方向(矢印U1方向)に搬送されながら、インクシート51(Y色インクシート)のインクが連続して用紙60に転写される。
【0066】
次に、Y色(イエロー色)インクシートの印刷が終了されると、図7に示すように、ステッピングモータ19が駆動され、ステッピングモータ19の駆動力が、中間ギア34および駆動ギア9を介してヘッド部押圧部材7のギア部7bに伝達される。そして、ヘッド部押圧部材7(図7参照)が、図18に示すように、支持棒6を中心として矢印Q2方向に回動される。このとき、ヘッド部押圧部材7および8が支持棒6に対して空回りすることがないので、ヘッド部押圧部材8も矢印Q2方向に回動される。そして、ヘッド部押圧部材8の突起部8bが矢印Q2方向に回動されることにより、突起部8bと係合する印字ヘッド2の支持部材30の係合部30jが上方に持ち上げられるとともに、印字ヘッド2のヘッド部2bが矢印P2方向に回動される。これにより、ねじりコイルばね32および33の付勢力が、印字ヘッド2に伝えられなくなるため、印字ヘッド2のヘッド部2bがプラテンローラ3に対して離間された位置に移動される。
【0067】
そして、図5に示すように、ステッピングモータ18が駆動するのに伴って、ステッピングモータ18に取り付けられたモータギア36が矢印C3方向に回動されるとともに、中間ギア21および22を介して、送りローラギア10が矢印C1方向に回動される。これにより、送りローラ4は、図18に示すように、送りローラギア10(図5参照)の回動に伴って、矢印C1方向に回動されているので、用紙60は給紙方向(矢印T1方向)に再び搬送され、用紙センサ27aおよび27bによって、用紙60の頭出しが行われる。また、図5に示すように、揺動可能な揺動ギア20は、巻取リール16のギア部16aと離間する方向(矢印C2方向)に揺動される。これにより、供給ボビン52に巻き付けられたインクシート51が巻取ボビン53に巻き取られることなく、用紙60のみが給紙方向に搬送される。
【0068】
その後、M色(マゼンタ色)インクシートおよびC色(シアン色)インクシートについて、図16〜図18に示した上記のY色(イエロー色)インクシートを印刷する際の印刷動作と同様の動作が繰り返し行われる。そして、印字部2eの発熱体29(図6参照)が発熱することによって、インクシート51(M色インクシートおよびC色インクシート)のインクが溶融・昇華して、用紙60にインクが転写される。
【0069】
そして、全ての色のインクシート51の印刷が終了されると、用紙60が排紙方向(図16の矢印U1方向)に搬送され、装置本体90の外部に排出され、用紙60への印刷動作が終了される。
【0070】
本実施形態では、上記のように、支持部材30に、軸部30s、30t、30uおよび30vを一体的に設けることによって、ねじりコイルばね32および33を支持するために別途部材を必要としないので、部品点数の増加を抑制することができる。また、支持部材30の軸部30sおよび30tによりねじりコイルばね32の両端が支持されているとともに、支持部材30の軸部30uおよび30vによりねじりコイルばね33の両端が支持されているので、ねじりコイルばね32および33ががたつくのを抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、上記のように、軸部30sの軸中心E3および軸部30uの軸中心E5を、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりもヘッド部押圧部材8および7側に配置するとともに、軸部30tの軸中心E4および軸部30vの軸中心E6を、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりも印字ヘッド2側に配置することによって、ねじりコイルばね32と軸部30sおよび30tとの間、および、ねじりコイルばね33と軸部30uおよび30vとの間にそれぞれ隙間が形成されるので、ねじりコイルばね32および33を、内径が小さくなるように変形させることができる。これにより、容易に、ねじりコイルばね32および33に付勢力を生じさせることができる。
【0072】
また、本実施形態では、上記のように、軸部30sの軸中心E3および軸部30uの軸中心E5を、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりもヘッド部押圧部材8および7側に配置するとともに、軸部30tの軸中心E4および軸部30vの軸中心E6を、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりも印字ヘッド2側に配置することによって、軸部30sおよび30uが、ヘッド部押圧部材8および7側であるねじりコイルばね32および33の力が作用された方向(矢印P1方向)への移動を抑制するとともに、軸部30tおよび30vが、印字ヘッド2側であるねじりコイルばね32および33の力を作用させた方向とは反対方向(矢印P2方向)への移動を抑制するので、力が作用することに起因してねじりコイルばね32の一方端側および他方端側が傾くのを、軸部30sおよび30tにより抑制することができるとともに、ねじりコイルばね33の一方端側および他方端側が傾くのを、軸部30uおよび30vにより抑制することができる.これにより、ねじりコイルばね32および33の両端で、ねじりコイルばね32および33が傾くことを抑制することができるので、ねじりコイルばね32および33の押圧力のばらつきおよびがたつきを抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態では、上記のように、軸部30s、30t、30uおよび30vを、板金製の支持部材30の一部を曲げることにより支持部材30と一体に、かつ、平板形状にそれぞれ形成することによって、支持部材30を折り曲げるのみにより、支持部材30に軸部30s、30t、30uおよび30vを形成させることができるので、容易に、支持部材30に軸部30s、30t、30uおよび30vを形成させることができる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、平板形状の軸部30sおよび30uを、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりもヘッド部押圧部材8および7側に配置するとともに、平板形状の軸部30tおよび30vを、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりも印字ヘッド2側に配置することによって、軸部30s、30t、30uおよび30vの厚みが小さい平板形状であっても、容易に、ねじりコイルばね32および33の両端で、ねじりコイルばね32および33が傾くことを抑制することができる。これにより、容易に、ねじりコイルばね32および33の押圧力のばらつきおよびがたつきをより抑制することができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、平板形状の軸部30sおよび30uが、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりも力が作用された方向の反対方向側(矢印P2方向側)の面の角において、ねじりコイルばね32および33を支持するように構成するとともに、軸部30tおよび30vが、ねじりコイルばね32の軸中心E1およびねじりコイルばね33の軸中心E2よりも力を作用させた方向側(矢印P1方向側)の面の角において、ねじりコイルばね32および33を支持するように構成することによって、軸部30sおよび30uが、ねじりコイルばね32および33の力が作用された方向の反対方向側(矢印P2方向側)の面の角において、ねじりコイルばね32および33とそれぞれ接しているので、軸部30sおよび30uによって、ねじりコイルばね32およびねじりコイルばね33の力が作用された方向(矢印P1方向)への移動をさらに抑制することができる。また、軸部30tおよび30vが、ねじりコイルばね32および33の力を作用させた方向側(矢印P1方向側)の面の角において、ねじりコイルばね32および33とそれぞれ接しているので、軸部30tおよび30vによって、ねじりコイルばね32およびねじりコイルばね33の力を作用させた方向の反対方向(矢印P2方向)への移動をさらに抑制することができる。これにより、ねじりコイルばね32および33の押圧力のばらつきおよびがたつきをさらに抑制することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、軸部30sおよび30uにおいて、平面的に見て、先端の一部を面取りすることによって、ねじりコイルばね32および33を軸部30sおよび30uに取り付ける際に、面取り部を介して取り付けることができるので、容易に、ねじりコイルばね32および33を軸部30sおよび30uに取り付けることができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、ねじりコイルばね32を、ねじりコイルばね32の軸方向に圧縮した状態で、軸部30sおよび30tに支持するように構成するとともに、ねじりコイルばね33を、ねじりコイルばね33の軸方向に圧縮した状態で、軸部30uおよび30vに支持するように構成することによって、ねじりコイルばね32の巻き数が増加した状態で、ねじりコイルばね32を軸部30sおよび30tに支持させることができるとともに、ねじりコイルばね33の巻き数を増やして、ねじりコイルばね33を軸部30uおよび30vに支持させることができるので、ねじりコイルばね32および33により大きい付勢力(ねじり応力)を生じさせることができる。
【0078】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0079】
たとえば、上記実施形態では、画像形成装置の一例としての昇華型プリンタに本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、印字ヘッドを押圧するばねを備えた画像形成装置であれば、昇華型プリンタ以外の他の画像形成装置にも適用可能である。
【0080】
また、上記実施形態では、ねじりコイルばねが、ヘッド部押圧部材によって下方(矢印P1方向)に押圧されるとともに、ねじりコイルばねによって、印字ヘッドが下方(矢印P1方向)に押圧される例を示したが、本発明はこれに限らず、ねじりコイルばねが押圧される方向およびねじりコイルばねによって押圧される方向は、下方に限られず、上方でもよいし、その他の方向でもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、軸部を、板金製の支持部材を曲げ起こすことによって、支持部材と一体に設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、軸部を、支持部材に溶接などによって取り付けることによって、支持部材と一体的に設けてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、軸部を、ねじりコイルばねの軸中心よりも上方(矢印P2方向)または下方(矢印P1方向)に位置するように設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、軸部を、軸部の一部がねじりコイルばねの軸中心に重なる位置に設けてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、第1軸部の先端を面取りした例を示したが、本発明はこれに限らず、第2軸部の先端を面取りしてもよいし、第1軸部の先端および第2軸部の先端の両方を面取りしてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、第1軸部の先端を直角三角形の形状となるように面取りした例を示したが、本発明はこれに限らず、面取りの形状は、楕円状や、円状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施形態による昇華型プリンタの全体構成を示した分解斜視図である。
【図2】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの斜視図である。
【図3】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの全体構成を示した斜視図である。
【図4】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの内部構造を示した断面図である。
【図5】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタのギアの配置位置を示した図である。
【図6】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの上面図である。
【図7】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの正面図である。
【図8】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの印字ヘッドおよび支持部材を示した斜視図である。
【図9】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの支持部材を示した斜視図である。
【図10】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの支持部材を示した上面図である。
【図11】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの支持部材を示した正面図である。
【図12】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタのねじりコイルばねを示した斜視図である。
【図13】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタのねじりコイルばねと軸部との関係を示した断面図である。
【図14】図13の200−200線から見た、ねじりコイルばねと軸部との関係を示した図である。
【図15】図13の300−300線から見た、ねじりコイルばねと軸部との関係を示した図である。
【図16】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの印刷動作を説明するための図である。
【図17】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの印刷動作を説明するための図である。
【図18】図1に示した一実施形態による昇華型プリンタの印刷動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0086】
2 印字ヘッド
7、8 ヘッド部押圧部材(押圧部材)
30s、30u 軸部(第1軸部)
30t、30v 軸部(第2軸部)
32、33 ねじりコイルばね(ねじりばね)
60 用紙
100 画像形成装置(昇華型プリンタ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に画像を印刷可能な印字ヘッドと、
一方端および他方端を有し、前記一方端側に力が作用されることによって生じるねじり応力を用いて前記他方端側において前記印字ヘッドに対して力を作用させるねじりばねと、
前記ねじりばねの一方端を支持する第1軸部と前記ねじりばねの他方端を支持する第2軸部とが一体的に設けられた支持部材とを備え、
少なくとも前記第1軸部または前記第2軸部のいずれか一方は、軸中心が前記ねじりばねの軸中心よりも前記ねじりばねの一方端または他方端に対する力の作用点側に位置している、画像形成装置。
【請求項2】
前記支持部材は、板金製であり、
前記第1軸部および前記第2軸部は、前記板金製の支持部材の一部を曲げることによって前記支持部材と一体に、かつ、平板形状にそれぞれ形成されている、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記平板形状の第1軸部の軸中心は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記一方端に対する力の作用点側に位置しているとともに、前記平板形状の第2軸部の軸中心は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記他方端に対する力の作用点側に位置している、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ねじりばねの一方端側を押圧する押圧部材をさらに備え、
前記平板形状の第1軸部の軸中心は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記押圧部材側に位置しているとともに、前記平板形状の第2軸部の軸中心は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記印字ヘッド側に位置している、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記平板形状の第1軸部は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記押圧部材側に位置しているとともに、前記平板形状の第2軸部は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記印字ヘッド側に位置している、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記平板形状の第1軸部および前記平板形状の第2軸部は、前記ねじりばねの軸中心よりも前記一方端に対する力の作用点側の面の角および前記ねじりばねの軸中心よりも前記他方端に対する力の作用点側の面の角において、前記ねじりばねをそれぞれ支持している、請求項3〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1軸部および前記第2軸部の少なくともいずれか一方は、平面的に見て、先端の一部が面取りされている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ねじりばねは、前記ねじりばねの軸方向に圧縮された状態で、前記第1軸部および前記第2軸部に支持されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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