説明

画像形成装置

【課題】保持部材の屈曲振動を軽減し、記録ヘッドから突出されるインクの着弾位置のズレを抑制する。
【解決手段】往復移動可能な記録ヘッドに液体を供給する屈曲可能な複数本のチューブが屈曲可能な保持部材としてのチェーンリンク14R、14Lによって保持され、チェーンリンクは記録ヘッドの往復移動に応じてその屈曲位置を変化させて記録ヘッドの移動に追従する。しかし、チェーンリンクはそのピッチP毎にS部において屈曲するため、その反力がメインレールを中心としたモーメントとなりキャリッジを振動させる。ここで、チェーンリンク14R、14Lの端部間の距離をDとしたとき、D=P×K+P×N(K:正整数、N:0<N<1)の関係を満たすようにし、チェーンリング14Rと14Lの屈曲周期の位相を異ならせた。これにより、モーメントが倍増せず、キャリッジの振動が抑制され安定した記録が行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の搬送方向に対して垂直な方向に記録ヘッドを往復運動させつつ、該記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット方式の画像形成装置では、記録ヘッドが搭載されたキャリッジを記録媒体の搬送方向に対して垂直な方向に往復運動させつつ、記録ヘッドからインクを吐出させる。具体的には、記録媒体を搬送方向に1バンド分だけ搬送させて記録媒体を止め、キャリッジを上記の所定方向に1往復運動させながら、記録信号に応じて記録ヘッドからインクを吐出させて1バンド分の画像を形成する。その後、さらに、記録媒体を1バンド分だけ搬送させて止め、再びキャリッジを上記の所定方向に1往復運動させながら、記録信号に応じて記録ヘッドからインクを吐出させ1バンド分の画像を形成する。以後、この動作を繰り返すことにより記録媒体に所定の画像を形成する。
【0003】
上記のようにして画像を形成する画像形成装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている画像形成装置の記録ヘッドは、キャリッジユニットに搭載されている。キャリッジの背面には、2本のチェーンリンクのそれぞれの一端と、それらチェーンリンクに通されたループチューブの一端とが接続されている。なお、ループチューブは、チューブジョイントを介してキャリッジに接続されている。一方、ループチューブの他端は、チューブジョイント本体に接続されている。チューブジョイント本体と各チェーンリンクの他端は、筐体に固定されたキャタピラベースに接続されている。
【0004】
キャリッジユニットに搭載された記録ヘッドは、筐体に沿って左右に移動するキャリッジユニットと共に同方向に移動しながらインクを吐出して所定の画像を形成する。その際、キャリッジユニットに接続される側のチェーンリンクは、キャタピラベースに接続される側を固定点として、キャリッジユニットの移動に伴って移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−159603号公報
【特許文献2】特開平6−328729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インクジェット方式の画像形成装置では、記録ヘッドが記録媒体に対して非接触である。従って、記録ヘッドから吐出されたインクは、記録ヘッドと記録媒体との間を飛んで、記録媒体上に着弾する。
【0007】
よって、記録ヘッドが、何らかの要因によって、移動中に振動したり、スムーズな移動が阻害されたりすると、実際の着弾位置が本来の着弾位置からズレてしまう。
【0008】
上記要因の一つとしてチェーンリンクの影響がある。記録ヘッドは、ヘッドホルダに保持され、そのヘッドホルダは、トランスレータに保持されている。そして、トランスレータのヘッドホルダと対向する側には、内部にチューブが通された2本のチェーンリンクの一端がそれぞれ取り付けられている。各チェーンリンクの他端は、本体に取り付けられている。そして、各チェーンリンクは、記録ヘッドの移動に伴って移動する。
【0009】
チェーンリンクは、多数のリンク部材を一列に並べると共に、隣接するリンク部材同士をピンで回動可能に連結して全体として屈曲可能とした部材であって、チューブの垂れ下がり防止(真直維持)とチューブ屈曲をサポートするための保持案内部材である。しかし、かかる構造を有するチェーンリンクには、その屈曲時に振動が発生する。屈曲振動は、チェーンリンクの内部に通されたチューブ反力(曲げ難さ)と相関している。そして、チューブ反力(曲げ難さ)は、チェーンリンクの内部に通されたチューブの本数が多い或いは太い程に大きくなるので、屈曲振動も大きくなる。特に、2本のチェーンリンクが全体としてループを形成している場合には、各チェーンリンクの屈曲タイミングによっては、上記振動が倍増されてしまう。
【0010】
その結果、屈曲振動がトランスレータから記録ヘッドに伝わり、インクの着弾位置のズレを生じさせる。なお、リンク部材間のピッチを極力小さくして屈曲振動を分散化する方法もあるがこれはリンク部材数を増やしコストアップとなってしまう。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、チェーンリンクの屈曲振動を軽減し、記録ヘッドから突出されるインクの着弾位置のズレを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の画像形成装置の一つは、往復移動可能な記録ヘッドに液体を供給する屈曲可能な複数本のチューブが屈曲可能な保持部材によって保持され、前記記録ヘッドの往復移動に応じて前記チューブ及び前記保持部材がその屈曲位置を変化させる画像形成装置であって、前記複数本のチューブの一部を保持する第1の保持部材と、前記複数本のチューブの他の一部を保持する第2の保持部材とを備え、前記第1の保持部材および前記第2の保持部材は、それぞれ、互いに回動可能に連結された複数のリンク部材を一列に並べることによって屈曲可能に形成されており、前記第1の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第1端部と、前記第2の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第2端部とは、前記記録ヘッドの往復移動方向に前記記録ヘッドを介して配置され、前記第1の保持部材は、前記第1端部から第1の方向に引き出されており、前記第2の保持部材は、前記第2端部から前記第1の方向とは反対の第2の方向に引き出されており、前記第1端部から前記第2端部までの距離をD、前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP、としたとき、D=P×K+P×N(K:正整数、N:0<N<1)の関係を満たすことを特徴とする。
【0013】
本発明の画像形成装置の他の一つは、往復移動可能な記録ヘッドに液体を供給する屈曲可能な複数本のチューブが屈曲可能な保持部材によって保持され、前記記録ヘッドの往復移動に応じて前記チューブ及び前記保持部材がその屈曲位置を変化させる画像形成装置であって、前記複数本のチューブの一部を保持する第1の保持部材と、前記複数本のチューブの他の一部を保持する第2の保持部材とを備え、前記第1の保持部材および前記第2の保持部材は、それぞれ、互いに回動可能に連結された複数のリンク部材を一列に並べることによって屈曲可能に形成されており、前記第1の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第1端部と、前記第2の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第2端部とは、前記記録ヘッドの往復移動方向に前記記録ヘッドを介して配置され、前記第1の保持部材は、前記第1端部から第1の方向に引き出されており、前記第2の保持部材は、前記第2端部から前記第1の方向とは反対の第2の方向に引き出されており、前記第1端部から前記第2端部までの距離をD、前記第1の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP1、前記第2の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP2(≠P1)、としたとき、前記距離Dと、前記ピッチP1と前記ピッチP2の最小公倍数との合算値が、前記第1の保持部材の長さと前記第2の保持部材の長さの合算値以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
保持部材の屈曲振動が軽減され、記録ヘッドから突出されるインクの着弾位置のズレが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の画像形成装置の実施形態の一例を示す概観斜視図である。
【図2】本発明を適用したキャリッジの背面斜視図である。
【図3】本発明を適用したキャリッジの正面斜視図である。
【図4】キャリッジ及びリンク部材の状態を示す概略側面図である。
【図5】トランスレータへのチェーンリンクの取り付け状態の一例を示す概略背面図である。
【図6】トランスレータへのチェーンリンクの取り付け状態の他の一例を示す概略背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の画像形成装置の実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置(ラージフォーマットプリンター)の概観斜視図である。
【0017】
先ず、装置全体の概略構成について説明する。図1に示すように、装置本体1はスタンド3の上に配置されており、装置本体1の中に主要ユニットが収められている。例えば、装置本体1の中には、ロール状の記録用紙Prを引き出して搬送するための搬送ユニット、記録ヘッドが搭載される往復移動可能なキャリッジ2が収めされている。さらに、装置本体1には、キャリッジ2を駆動させるためのキャリッジ駆動ユニット、記録ヘッドを回復するための回復ユニット、インクを貯蔵するタンクユニット4R、4Lが収めされている。このうち、搬送ユニット、キャリッジ駆動ユニット及び回復ユニットは、便宜上の理由から図示を省略してある。なお、タンク数はタンクユニット4Rに6本、タンクユニット4Lに6本の合計12本である。
【0018】
装置本体1は、図示されていないパソコンと接続されており、パソコンから出力される印字命令(信号)に従って記録用紙Prに所定の画像を形成する。より具体的には、記録ヘッドは、液体(インク)を吐出するための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えており、記録ヘッドが信号に応じてインクを吐出することによって、記録用紙Prに所定の画像を形成する。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置は、液体吐出方式(インクジェット記録方式)の画像形成装置である。
【実施例1】
【0019】
図2、図3を参照して本発明の画像形成装置の第1の実施例について詳細に説明する。
【0020】
夫々6色のノズル列を有する記録ヘッド20L、20Rは、ヘッドホルダ10L、10
Rにそれぞれ保持されている。各記録ヘッド20L、20Rは、ヘッドレバー11、12を操作することにより、インク供給チューブとの接続・接続解除と、ヘッドホルダ10L、10Rへの取り付け・取り外しが可能となっている。なお、図3では、記録ヘッド20R側のヘッドレバーの図示は省略されている。
【0021】
ヘッドホルダ10R、10Lは、トランスレータ13の前面側に保持されている。トランスレータ13の背面側には、筐体30上に配された第1の保持部材としてのチェーンリンク14Rと、第2の保持部材としてのチェーンリンク14Lとが固定されている。
【0022】
各チェーンリンク14R、14Lは、多数のリンク部材14aを一列に並べると共に、隣接するリンク部材同士をピン14bで回動可能に連結して全体として屈曲可能としたキャタピラ状の部材である。チェーンリンク14Rには、複数本のチューブ(ループチューブ)の一部(本実施形態では3本)が通されている。また、チェーンリンク14Lには、複数本のチューブ(ループチューブ)の他の一部(本実施形態では3本)が通されている。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置では、6本のループチューブが、半数ずつチェーンリンク14R、14Lに通されて保持されている。
【0023】
6本のループチューブのそれぞれの一端は、トランスレータ13に設けられた三叉のチューブジョイント16に接続され、それぞれの他端は、装置本体1に取り付き、三叉のチューブジョイント本体(不図示)に接続されている。さらに、チューブジョイント16には、ヘッドチューブ17R、17Lの一端が接続され、ヘッドチューブ17R、17Lの他端はジョイント部(不図示)を介して記録ヘッド20R、20Lに接続されている。チューブジョイント本体(不図示)は、不図示のタンクチューブを介してタンクユニット4R、4Lにそれぞれ接続されている。
【0024】
上記接続構造により、各タンクに収容されているインクは、タンクチューブ、チューブジョイント本体、ループチューブ、チューブジョイント16、ヘッドチューブ17R、17L、ジョイント部を経由して記録ヘッド20R、20Lへ供給される。
【0025】
また、チェーンリンク14R、14Lと、その中に通されたループチューブとは、記録ヘッドの往復移動に応じてその屈曲位置を変化させて記録ヘッドの移動に追従する。
【0026】
次に、動作について説明する。不図示のパソコンから出力された印字命令が入力されると、回復ユニットよる記録ヘッド20R、20Lの回復動作が行われる。回復動作は、印字命令が入力されたときに、記録ヘッド20R、20Lがホームポジションに位置していればその場所で、ホームポジション以外に位置していれば、記録ヘッド20R、20Lをホームポジションに戻してから行われる。
【0027】
その後、搬送ユニットによって、記録用紙Prが所定量だけ副走査方向に搬送される。次いで、キャリッジ2が記録用紙Prの左端部+αの位置まで主走査方向に移動して一時停止した後に、記録用紙Prの右端部+αの位置まで上記とは逆方向に移動して一時停止する。この1往復動作中に、キャリッジ2に搭載されている記録ヘッド20R、20Lは、入力された印字データに基づき所定の印字(インクの吐出)を行う。その後、キャリッジ2は、記録用紙Prの左端部+αの位置まで主走査方向に移動して一時停止した後に、記録用紙Prの右端部+αの位置まで上記とは逆方向に移動して一時停止する。この1往復動作中にも、記録ヘッド20R、20Lは、入力された印字データに基づき所定の印字(インク吐出)を行う。かかる動作を入力された印字長さ分だけ繰り返すことによって1枚の画像を形成する。印字長さが長い場合には、途中で上記回復動作を再度行う場合もある。いずれにしても、1枚の画像が形成されると、キャリッジ2(記録ヘッド20R、20L)は最初の位置(ホームポジション)に戻る。以上によって一連の動作が終了する。
【0028】
次に、本発明の特徴について図4、図5を参照しながら説明する。図4は、キャリッジ2の保持状態を示す模式的側面図である。図5は、チェーンリンク14R、14Lの記録ヘッド側(トランスレータ13)への取り付け状態を示す模式的背面図である。
【0029】
図5に示すように、チェーンリンク14Rは、トランスレータ13に固定された一方の端部(第1端部15R)から記録ヘッドに対して第1の方向(紙面左方向)に引き出されている。一方、チェーンリンク14Lは、トランスレータ13に固定された一方の端部(第2端部15L)から記録ヘッドに対して第1の方向とは反対の第2の方向(紙面右方向)に引き出されている。
【0030】
図4に示すように、キャリッジ2は、筐体30に固定されているメインレール31と、サブレール32とによって主走査方向(レールの長手方向)に往復動作可能に保持されている。ここで、キャリッジ2の揺動を低減すべく、キャリッジ2に設けられた2対のCRコロ18によってサブレール32を挟持する構造を採用している。
【0031】
しかし、キャリッジ2の往復動作に合わせて、チェーンリンク14R、14Lは、そのピッチP毎にS部において屈曲する。ここで、チェーンリンクのピッチPとは、隣接する2本のピン14bの中心間の距離を意味する。上記屈曲が発生すると、その反力Fがメインレール31を中心としたモーメント力Mとなりキャリッジ2を少なからず揺動させる。
【0032】
ここで、トランスレータ13に固定されたチェーンリンク14Rの一方の端部(第1端部15R)からチェーンリンク14Lの一方の端部(第2端部15L)までの距離(チェーンリンクの取付スパン)Dと、ピッチPとは、次式に示す関係を満たす。
【0033】
D=P×K+P×N
K:正整数
N:0<N<1(本例ではN=0.5)
上記の関係より、前記屈曲周期の位相が180度異なるため、屈曲タイミングが一致することなく、上記モーメント力Mを倍増させることはない。したがって、チェーンリンク14R、14L内に通されるループチューブの本数が多い場合にもキャリッジ2(記録ヘッド20R、20L)の揺動が抑制され、安定した記録が行える。
【実施例2】
【0034】
図6に基づいて、本発明の画像形成装置の第二の実施例について説明する。本例の画像形成装置の基本構成は、実施例1に係る画像形成装置と同一である。よって、ここでは、本例の画像形成装置が実施例1に係る画像形成装置と異なる点についてのみ説明する。
【0035】
図6に示すように、本例の画像形成装置では、チェーンリンクが左右で異なる。
【0036】
具体的には、図中左側のチェーンリンク14'RのピッチP1と、右側のチェーンリンク14'LのピッチP2とが異なる(P1≠P2)。
【0037】
そして、上記距離Dと、ピッチP1とピッチP2の最小公倍数との合算値が、チェーンリンク14'Rと14'Lの長さの合算値以上である。
【0038】
上記の関係により、屈曲タイミングが一致することはないので、実施例1と同様、反力Fの影響を倍増させることなく、安定した記録が行える。
【符号の説明】
【0039】
20R、20L 記録ヘッド
14R、14L、14'R、14'L チェーンリンク
14a リンク部材
15R 第1端部
15L 第2端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
往復移動可能な記録ヘッドに液体を供給する屈曲可能な複数本のチューブが屈曲可能な保持部材によって保持され、前記記録ヘッドの往復移動に応じて前記チューブ及び前記保持部材がその屈曲位置を変化させる画像形成装置であって、
前記複数本のチューブの一部を保持する第1の保持部材と、
前記複数本のチューブの他の一部を保持する第2の保持部材とを備え、
前記第1の保持部材および前記第2の保持部材は、それぞれ、互いに回動可能に連結された複数のリンク部材を一列に並べることによって屈曲可能に形成されており、
前記第1の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第1端部と、前記第2の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第2端部とは、前記記録ヘッドの往復移動の方向に前記記録ヘッドを介して配置され、
前記第1の保持部材は、前記第1端部から第1の方向に引き出されており、
前記第2の保持部材は、前記第2端部から前記第1の方向とは反対の第2の方向に引き出されており、
前記第1端部から前記第2端部までの距離をD、
前記第1の保持部材および前記第2の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP、としたとき、
D=P×K+P×N
K:正整数
N:0<N<1
の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
往復移動可能な記録ヘッドに液体を供給する屈曲可能な複数本のチューブが屈曲可能な保持部材によって保持され、前記記録ヘッドの往復移動に応じて前記チューブ及び前記保持部材がその屈曲位置を変化させる画像形成装置であって、
前記複数本のチューブの一部を保持する第1の保持部材と、
前記複数本のチューブの他の一部を保持する第2の保持部材とを備え、
前記第1の保持部材および前記第2の保持部材は、それぞれ、互いに回動可能に連結された複数のリンク部材を一列に並べることによって屈曲可能に形成されており、
前記第1の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第1端部と、前記第2の保持部材の前記記録ヘッド側に固定された第2端部とは、前記記録ヘッドの往復移動の方向に前記記録ヘッドを介して配置され、
前記第1の保持部材は、前記第1端部から第1の方向に引き出されており、
前記第2の保持部材は、前記第2端部から前記第1の方向とは反対の第2の方向に引き出されており、
前記第1端部から前記第2端部までの距離をD、
前記第1の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP1、前記第2の保持部材を形成している前記リンク部材のピッチをP2(≠P1)、としたとき、
前記距離Dと、前記ピッチP1と前記ピッチP2の最小公倍数との合算値が、前記第1の保持部材の長さと前記第2の保持部材の長さの合算値以上であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記記録ヘッドが信号に応じ液体を吐出して記録を行う液体吐出方式であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記録ヘッドが液体を吐出するための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−247401(P2010−247401A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−98050(P2009−98050)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】