画像形成装置
【課題】第2搬送路を通過した媒体の整合ズレを抑制すること。
【解決手段】第1搬送路(SH1)と連結するとともに、片面に画像が形成された媒体(S)を再度画像形成部((UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+B)へ搬送する際に媒体(S)が通過する第2搬送路(SH4〜SH6,SH1)と、第1搬送路(SH1)上に設けられ、媒体(S)を整合する整合部(Sha+Rc+SGa)と、第2搬送路上(SH4〜SH6,SH1)に設けられ、整合部(Sha+Rc+SGa)へ搬送される媒体(S)の幅方向の位置を調整する調整部(Sk+81+91)とを備えた画像形成装置(U)。
【解決手段】第1搬送路(SH1)と連結するとともに、片面に画像が形成された媒体(S)を再度画像形成部((UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+B)へ搬送する際に媒体(S)が通過する第2搬送路(SH4〜SH6,SH1)と、第1搬送路(SH1)上に設けられ、媒体(S)を整合する整合部(Sha+Rc+SGa)と、第2搬送路上(SH4〜SH6,SH1)に設けられ、整合部(Sha+Rc+SGa)へ搬送される媒体(S)の幅方向の位置を調整する調整部(Sk+81+91)とを備えた画像形成装置(U)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置において、画像が記録される画像記録領域に搬送される媒体の傾きを補正する技術として、例えば、下記の特許文献1,2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開2004−284795号公報には、シート供給ユニット(22)から搬送されたシート(S)を搬送する斜行ロール(321〜323)と、前記斜行ロール(321〜323)によって搬送された前記シート(S)の側端を揃えるサイドガイド(310)とを有する搬送ユニット(340)についての技術が記載されている。
特許文献1には、ガイドモータ(353)や駆動伝達系(354)やホームセンサ(361)等を有する第1の調整機構(350)を制御して前記サイドガイド(310)をシート搬送方向下流端の揺動支点(351)を回転中心として回転させるだけでなく、ユニットモータ(373)や駆動伝達系(374)やホームセンサ(386)等を有する第2の調整機構(370)を制御して前記搬送ユニット(340)自体についてもシート搬送方向下流端の揺動支点(371)を回転中心として回転させる技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2としての特開2005−314097号公報には、給紙装置(U2)から搬送された記録用紙(S)のサイドスキューを補正するスキュー補正ユニット(Us)についての技術が記載されている。特許文献2には、スキュー補正ユニット(Us)の手動位置調節バー(31)を回転させることにより、傘歯歯車(34,37)、中間ギア(G1〜G5)、位置調節用カム(52)およびカムフォロア(17)等を介して、ピボット(4)を回転中心として、前記スキュー補正ユニット(Us)を回転移動させる技術が記載されている。
すなわち、特許文献1,2には、搬入されるまでの用紙の搬送経路が長い場合に、前記用紙の幅方向の通過位置が大きくズレる可能性があるスキュー補正ユニット自体を回転させて前記用紙のサイドスキューを補正する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−284795号公報(「0029」〜「0036」、「0043」、図1〜図13)
【特許文献2】特開2005−314097号公報(「0029」〜「0036」、「0059」、図1〜図12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、第2搬送路を通過した媒体の整合ズレを抑制することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
媒体へ画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部へ搬送される前記媒体が通過する第1搬送路と、
前記第1搬送路と連結するとともに、前記画像形成部によって片面に画像が形成された前記媒体を再度前記画像形成部へ搬送する際に前記媒体が通過する第2搬送路と、
前記第1搬送路上に設けられ、前記画像形成部へ搬送される前記媒体を整合する整合部と、
前記第2搬送路上に設けられ、前記整合部へ搬送される前記媒体の搬送方向と直交する幅方向の位置を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記各搬送路を有する画像形成装置本体と、
搬入部から搬入された前記媒体を搬送方向下流側に搬送する前記第1ユニットを有する前記整合部と、
前記第1ユニットに前記媒体を搬送する第2ユニットを有する前記調整部と、
前記媒体を搬送する媒体搬送部材を回転可能に支持する前記第2ユニットの枠体と、
前記枠体に設けられた被支持部と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被支持部を前記幅方向から支持する支持部と、
前記被支持部と前記支持部との間に着脱可能に構成されて、前記被支持部と前記支持部との間に装着された場合に、前記第2ユニットを搬送方向に対して前記幅方向に傾斜させて、前記媒体搬送部材により搬送される前記媒体の前記幅方向の位置を調整する調整部材であって、前記媒体が前記搬入部に搬入される搬入位置が予め設定された搬入可能範囲よりも外側となる場合に、前記搬入可能範囲より内側となるように前記第2ユニットを傾斜させる前記調整部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記媒体の前記幅方向側端を揃える側端揃え部材を有する前記第1ユニットと、
前記媒体に画像が記録される画像記録領域を通過して片面に画像が記録された前記媒体の表裏を反転させて前記搬入部に搬入させる反転路を有する前記第2搬送路と、
前記側端揃え部材から前記幅方向に離れた位置に、前記側端揃え部材側の前記媒体の前記幅方向側端が設定された前記搬入位置と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体の前記搬送方向の長さである枠体長が、予め設定された前記媒体の前記搬送方向の長さの最大値である媒体最大長以上に設定された
ことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体に設けられ、前記媒体搬送部材を回転駆動させる駆動源、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体に設けられ、前記第2ユニットを傾斜させない場合に、前記被支持部と前記支持部との間から外された前記調整部材が収容される収容部、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記第2ユニットの前記搬送方向上流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向上流側の前記第2搬送路との間に形成された上流側の隙間と、
前記第2ユニットの前記搬送方向下流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向下流側の前記第2搬送路との間に形成された下流側の隙間と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、第2搬送路を通過した媒体の整合ズレを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第2ユニットを傾斜させる構成を有しない場合に比べ、簡素な構成で媒体の幅方向のズレを低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、側端揃え部材から幅方向に離れた搬入位置に媒体が搬入されない場合に比べ、媒体の傾きを精度良く補正することができると共に、側端揃え部材の搬送方向上流端に反転された媒体の搬送方向前端が接触する媒体の詰まりを低減することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、媒体全体が第2ユニット内に収容される期間を確保でき、第2ユニット内部の媒体搬送部材のみで媒体の幅方向のズレを打ち消す方向へ搬送することができ、第2ユニット内外の搬送路に跨って媒体が搬送される構成に比べ、媒体の幅方向のズレを打ち消す方向へ媒体を搬送し易くすることができると共に、媒体のねじれやシワの発生を低減できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、駆動源を有する第2ユニットを傾斜させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、第2ユニットを傾斜させない場合でも、第2ユニット内に調整部材を収容することができる。
請求項7に記載の発明によれば、各隙間が形成されていない構成に比べ、第2ユニットの傾斜が妨げられることが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は実施例1のプリンタの全体説明図である。
【図2】図2は実施例1のプリンタの画像形成装置本体の説明図である。
【図3】図3は実施例1のプリンタのインターフェースモジュールおよびスタッカ装置の説明図である。
【図4】図4は実施例1の画像形成装置本体の要部拡大説明図であり、可視像形成装置およびベルトモジュールの説明図である。
【図5】図5は実施例1の媒体搬送ユニットの説明図であり、図5Aは媒体搬送ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bは右方から見た媒体搬送ユニットの開閉の説明図である。
【図6】図6は媒体搬送ユニットを後方の左斜め下方の位置から右斜め上方に見上げた状態の説明図である。
【図7】図7は実施例1のハンドルおよびラッチの斜視拡大説明図である。
【図8】図8は実施例1の本体固定ブラケットの拡大説明図である。
【図9】図9は実施例1のスペーサの拡大説明図である。
【図10】図10は図7の状態から右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサを装着した状態の説明図である。
【図11】図11は右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットをローワーシュートの下方から見下ろした状態の要部拡大説明図である。
【図12】図12は媒体搬送ユニットの傾斜についての説明図であり、図12Aは右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図であり、図12Bは左側の被支持部と左側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図である。
【図13】図13は実施例1のスキュー補正ユニットの搬入位置についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0019】
(実施例1のプリンタUの説明)
図1は実施例1のプリンタの全体説明図である。
図2は実施例1のプリンタの画像形成装置本体の説明図である。
図3は実施例1のプリンタのインターフェースモジュールおよびスタッカ装置の説明図である。
図1〜図3において、画像形成装置の一例としてのプリンタUは、画像形成装置本体U1と、画像形成装置本体U1の媒体排出方向下流側に配置され、プリンタUを操作するための操作部UIを有する湾曲除去装置の一例としてのインターフェースモジュールU2と、インターフェースモジュールU2の媒体排出方向下流側に配置された媒体排出積載装置の一例としてのスタッカ装置U3とを有する。
【0020】
(実施例1の画像形成装置本体U1の説明)
図2において、前記画像形成装置本体U1は、画像記録部U1aと、定着反転部U1bとを有し、前記画像形成装置本体U1の制御を行う本体側制御部C1や、外部の情報送信装置COMからインターフェースモジュールU2を介して送信された画像情報を受信する図示しない情報送受信装置、および前記本体側制御部C1により制御される潜像形成装置駆動回路D、電源回路E等を有する。
本体側制御部C1により作動を制御される画像記録部U1aの潜像形成装置駆動回路Dは、前記インターフェースモジュールU2を介して送信された画像情報に基づいて、G:グリーン、O:オレンジ、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像情報を作成し、それらに応じた駆動信号を予め設定された時期に各色G〜Kの潜像形成装置ROSg,ROSo,ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。
【0021】
図4は実施例1の画像形成装置本体の要部拡大説明図であり、可視像形成装置およびベルトモジュールの説明図である。
図2、図4において、前記各色G〜Kの潜像形成装置ROSg〜ROSkの下方には、各色G〜Kの像保持体ユニットUG,UO,UY,UM,UC,UKと、現像装置の一例としての各色G〜Kの現像器GG,GO,GY,GM,GC,GKとが着脱可能に装着される。
黒Kの像保持体ユニットUKは、像保持体の一例としての感光体ドラムPk、帯電器CCkおよび像保持体用清掃器の一例としてのドラムクリーナCLkを有する。また、前記感光体ドラムPkの右方には、黒Kの現像器GKの現像部材の一例としての現像ロールR0kが隣接して配置される。
【0022】
そして、他の各色G〜Cの像保持体ユニットUG〜UCも、感光体ドラムPg,Po,Py,Pm,Pc、帯電器CCg,CCo,CCy,CCm,CCc、ドラムクリーナCLg,CLo,CLy,CLm,CLcを有する。また、前記他の各色G〜Cの感光体ドラムPg〜Pcの右方には、他の各色G〜Cの現像器GG〜GCの現像部材の一例としての現像ロールR0g,R0o,R0y,R0m,R0cが、それぞれ隣接して配置される。
なお、実施例1では、使用頻度の高く表面の磨耗が多いK色の感光体ドラムPkは、他の色の感光体ドラムPg〜Pcに比べて大径に構成され、高速回転対応および長寿命化が図られている。
前記各像保持体ユニットUG〜UKと前記各現像器GG〜GKとにより、可視像形成装置(UG+GG),(UO+GO),(UY+GY),(UM+GM),(UC+GC),(UK+GK)が構成される。
【0023】
図2、図4において、前記感光体ドラムPg〜Pkは、それぞれ帯電器CCg〜CCkにより一様に帯電された後、前記潜像形成装置ROSg〜ROSkの出力する潜像書込光の一例としてのレーザビームLg,Lo,Ly,Lm,Lc,Lkにより、その表面に静電潜像が形成される。前記感光体ドラムPg〜Pk表面の静電潜像は、現像器GG〜GK内の現像剤により、G:グリーン、O:オレンジ、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像、可視像の一例としてのトナー像に現像される。
なお、現像により現像器Gg〜Gk内の現像剤が消費されると、画像形成装置本体U1の上部に設けられた現像剤補給装置U1cから現像剤が現像器Gg〜Gkに補給される。前記現像剤補給装置U1cには、現像剤補給容器の一例としてのトナーカートリッジKg,Ko,Ky,Km,Kc,Kkが着脱、交換可能に支持されている。
【0024】
図2、図4において、感光体ドラムPg〜Pk表面上のトナー像は、1次転写領域Q3g,Q3o,Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて、1次転写部材の一例としての1次転写ロールT1g,T1o,T1y,T1m,T1c,T1kにより、中間転写体の一例としての中間転写ベルトB上に順次重ねて転写され、中間転写ベルトB上に多色画像、いわゆる、カラー画像が形成される。中間転写ベルトB上に形成されたカラー画像は、画像記録領域の一例としての2次転写領域Q4に搬送される。
なお、黒画像データのみの場合は黒Kの感光体ドラムPkおよび現像器GKのみが使用され、黒Kのトナー像のみが形成される。また、Y,M,C,Kの4色印刷や、使用者の設定等に応じた2色、3色印刷等が行われる場合には、該当する感光体ドラムPg〜Pkおよび現像器GG〜GKが使用される。
1次転写後、感光体ドラムPg〜Pk表面の残留トナーは感光体ドラム用の各ドラムクリーナCLg〜CLkによりクリーニングされ、帯電器CCg〜CCkで再帯電される。
【0025】
図1、図2、図4において、各感光体ドラムPg〜Pkの下方には、中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが、前記各感光体ドラムPg〜Pkの下面に接触する上昇位置と前記下面から下方に離れた下降位置との間で昇降可能に支持されている。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBを有している。前記中間転写ベルトBは、中間転写ベルトBを裏面から支持する中間転写体駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRdにより矢印Ya方向に回転駆動され、張力付与部材の一例としてのテンションロールRtにより張力が付与されて張架される。また、前記中間転写ベルトBは、前記中間転写ベルトBの蛇行を防止する蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRwや、従動部材の一例としての複数のアイドラロールRf、2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aにより裏面側が支持される。
【0026】
また、図4において、実施例1では、G色の1次転写ロールT1gの矢印Ya方向上流側には、矢印Ya方向に対して垂直な方向であって前記感光体ドラムPgに対して前記中間転写ベルトBを接触・離隔させる方向である接離方向に移動可能に支持された接離用中間転写体支持部材の一例としての第1リトラクトロールR1が配置されている。また、O色の各1次転写ロールT1oの矢印Ya方向下流側且つY色の各1次転写ロールT1yの矢印Ya方向上流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第2リトラクトロールR2および第3リトラクトロールR3が並んで配置されている。また、C色の各1次転写ロールT1cの矢印Ya方向下流側且つK色の各1次転写ロールT1kの矢印Ya方向上流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第4リトラクトロールR4が配置されている。さらに、K色の各1次転写ロールT1kの矢印Ya方向下流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第5のリトラクトロールR5が配置されている。
【0027】
また、図4において、前記各1次転写ロールT1g〜T1kの矢印Ya方向下流側には、前記中間転写ベルトB裏面の電荷を除電する除電部材の一例としての平板状の除電板金JBが配置されている。なお、実施例1の前記除電板金JBは、前記中間転写ベルトBとは非接触で配置されており、例えば、前記中間転写ベルトBの裏面から2mm離れた位置に配置できる。
前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5により、前記中間転写ベルトBを裏面から回転可能に支持する中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5が構成される。
また、前記中間転写ベルトB、前記ベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5、前記各1次転写ロールT1g〜T1k、前記除電板金JB等により、実施例1の前記ベルトモジュールBMが構成される。
【0028】
前記バックアップロールT2aの下方には、2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニットUtには、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが設けられている。前記2次転写ロールT2bは、中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに接触、離隔可能に配置されており、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと圧接する領域により2次転写領域Q4が形成されている。また、前記バックアップロールT2aには、接触導通部材の一例としてのコンタクトロールT2cが当接している。前記コンタクトロールT2cには、本体側制御部C1により制御される電源回路Eから予め設定された時期に現像剤の帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
【0029】
前記バックアップロールT2a、2次転写ロールT2b、コンタクトロールT2cにより、実施例1の2次転写器T2が構成される。前記1次転写ロールT1g〜T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2により、実施例1の転写装置T1g〜T1k+T2+Bが構成される。
前記可視像形成装置(UG+GG)〜(UK+GK)および前記転写装置T1g〜T1k+T2+B等により、実施例1の画像形成部(UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+Bが構成されている。
【0030】
前記ベルトモジュールBMの下方には、媒体の一例としての記録シートSが収容される媒体収容部の一例として給紙トレイTR1,TR2が設けられている。前記給紙トレイTR1,TR2に収容された記録シートSは、媒体取出部材の一例としてのピックアップロールRpにより給紙トレイTR1,TR2から取り出され、捌き部材の一例としての捌きロールRsで一枚ずつ分離されて、第1搬送路の一例としての媒体供給路SH1に搬送される。
前記媒体供給路SH1に搬送された記録シートSは、媒体搬送部材の一例としての搬送ロールRaにより、媒体不要部除去装置の一例としてのバリ取り装置Btに搬送される。前記バリ取り装置Btは、加圧部材の一例としての加圧ロールBt1と、対向部材の一例として、前記加圧ロールBt1に加圧されて接触する対向ロールBt2とを有する。前記加圧ロールBt1と対向ロールBt2とによって、記録シートSは、加圧されて挟まれて搬送され、記録シートS端部の不要部の除去、いわゆる、記録シートSのバリ取りが行われる。
【0031】
バリ取りされた記録シートSは、重送検知装置Jkに搬送される。前記重送検知装置Jkは、記録シートSについて、前記捌きロールRsにより捌ききれずに搬送され、複数枚の記録シートSが重なって搬送されているか否か、すなわち、重送か否かを検知する。
なお、前記重送検知装置Jkの搬送方向の一例としての媒体搬送方向の上流側には、手差し供給路SH0が接続されており、図示しない手差し媒体供給部から供給された記録シートSも重送検知装置Jkで重送の検知がされる。
重送か否かが検知された記録シートSは、第1ユニットの一例であって、傾斜姿勢補正ユニットの一例としてのスキュー補正ユニットShに搬送される。前記スキュー補正ユニットShは、斜行ロールの一例としてのクロストロールRcと、前記スキュー補正ユニットShの前端部に配置された後述する図13に示す側端揃え部材の一例としてのサイドガイドSGaとを有する。実施例1では、前記クロストロールRcによって、記録シートSを前方のサイドガイドSGaに接触させて、記録シートSの傾斜姿勢、いわゆる、スキューを補正する。
スキューが補正された記録シートSは、搬送時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。
【0032】
前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、中間転写ベルトB上の多色画像または単色画像が2次転写領域Q4に搬送される時期に合わせて、転写前媒体案内部材SG1を通って、2次転写領域Q4に搬送される。
前記中間転写ベルトB上の多色画像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2により前記記録シートSに転写される。なお、多色画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括して記録シートSに2次転写される。2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
【0033】
図1〜図3において、未定着可視像が2次転写された記録シートSは、転写後媒体案内部材SG2を通って、定着前媒体搬送部材の一例としての搬送ベルトHBによって、定着反転部U1bに設けられた定着装置Fに搬送される。
図3において、前記定着装置Fは、加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpとを有する。前記記録シートSは、一対の定着部材Fh,Fpが、圧力が作用した状態で接触する定着領域Q5に搬送される。前記記録シートS上の未定着可視像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
【0034】
図2において、加熱定着された記録シートSは、冷却装置Coに搬送される。前記冷却装置Coは、無端帯状の上側搬送部材の一例として、回転可能に張架された上側搬送ベルトCo1と、無端帯状の下側搬送部材の一例として、前記上側搬送ベルトCo1に対向して回転可能に張架された下側搬送ベルトCo2とを有する。前記上側搬送ベルトCo1の内側には、放熱部材の一例としてのヒートシンクCo3が配置されており、上側搬送ベルトCo1の熱が奪われて、図示しない送風部材により外部に放出される。
これにより、定着装置Fによって加熱された記録シートSが、一対の搬送ベルトCo1,Co2に挟まれて搬送されると、記録シートSの熱が、搬送ベルトCo1,Co2によって奪われて、前記記録シートSが冷却される。
【0035】
冷却された記録シートSは、本体側の湾曲除去装置の一例としての本体デカール装置Hdに搬送される。前記本体デカール装置Hdは、第1湾曲除去部材の一例として、大径で上側の軟性円筒部材と小径で下側の硬性円筒部材とによって記録シートSを挟み、記録シートSの湾曲、いわゆる、カールを除去するロール型デカール部材Hd1を有する。前記ロール型デカール部材Hd1の媒体搬送方向下流側には、第2湾曲除去部材の一例として、張架された無端帯状部材と前記無端帯状部材に上側から接触する円筒部材とによって記録シートSを挟み、カールを除去するベルト型デカール部材Hd2が配置されている。
本体デカール装置Hdでは、ロール型デカール部材Hd1、ベルト型デカール部材Hd2によって、カールが除去された後に、排出部材Hd3によって、記録シートSが本体デカール装置Hdから排出される。
【0036】
前記本体デカール装置Hdの媒体搬送方向下流側には、搬送路切替部材GT1が設けられている。前記搬送路切替部材GT1は、媒体搬送路の一例としての本体処理路SH2を搬送された記録シートSの搬送先を、本体排出路SH3または媒体反転路SH4のいずれかに選択的に切り替える。
前記本体排出路SH3に搬送された記録シートSは、本体排出部材の一例としての本体排出ロールRhにより、画像の記録された画像記録面が上向きの状態のまま、いわゆる、フェイスアップの状態で、インターフェースモジュールU2に搬送される。
【0037】
記録シートSの画像記録面を上向きの状態から下向きの状態に反転して、いわゆる、フェイスダウンの状態でインターフェースモジュールU2に搬送する場合、本体処理路SH2から搬送された記録シートSは、前記搬送路切替部材GT1によって媒体反転路SH4に案内される。そして、前記記録シートSの媒体搬送方向後端が、媒体反転路SH4の分岐部に設けられた搬送路切替部材GT2を通過すると、反転搬送部材の一例としての正逆回転可能な反転ロールRbによって、記録シートSが逆搬送されて、いわゆる、スイッチバックする。そして、スイッチバックした記録シートSは、前記搬送路切替部材GT2によって本体排出路SH3に案内されて、記録シートSの画像記録面が上向きの状態から下向きの状態に反転されて、インターフェースモジュールU2に搬送される。
【0038】
記録シートSの両面に画像が記録される場合、本体処理路SH2から搬送された片面に画像が記録済みの記録シートSは、搬送路切替部材GT1によって、媒体反転路SH4に案内される。そして、前記記録シートSは、媒体反転路SH4の反転ロールRbによって、第2ユニットの一例としての媒体搬送ユニットSkを有する媒体循環路SH5に搬送され、両面記録反転路SH6に向けて搬送される。前記記録シートSの媒体搬送方向後端が、媒体循環路SH5と両面記録反転路SH6の接続部に設けられた搬送路切替部材GT3を通過すると、記録シートSがスイッチバックされる。スイッチバックした記録シートSは、前記搬送路切替部材GT3によって媒体供給路SH1側に案内され、媒体供給路SH1に再送される。
【0039】
これにより、片面に画像が記録された記録シートSは、表裏が反転した状態で、媒体供給路SH1を搬送されて2次転写領域Q4に再送され、画像の記録されていないもう一方の面にも画像が記録される。
前記各符号SH4〜SH6等により、実施例1の反転路(SH4〜SH6)が構成されており、反転路(SH4〜SH6)および媒体供給路SH1により、実施例1の第2搬送路が構成されている。また、前記各符号SH1〜SH6等により、実施例1の搬送路(SH1〜SH6)が構成されている。
【0040】
(実施例1のインターフェースモジュールU2の説明)
図3において、インターフェースモジュールU2の操作部UIは、情報を表示する表示部UI1やプリンタUの各種設定を行うための入力釦UI2を有する。また、インターフェースモジュールU2は、外部の情報送信装置COMから送信された画像情報を受信して、各種処理およびプリンタUの制御を行う主制御部C2を有する。
前記インターフェースモジュールU2の内部には、湾曲除去装置の搬送路の一例としてのカール除去路SH21が設けられている。前記カール除去路SH21には、画像形成装置本体U1の本体排出路SH3から記録シートSが搬送される。前記カール除去路SH21に搬送された記録シートSは、搬送ロールMRaによって、湾曲除去装置本体の一例としてのモジュールデカール装置Mdに搬送される。前記記録シートSは、前記モジュールデカール装置Mdによって、カールが除去され、排出ロールMRhによって、カール除去路SH21からスタッカ装置U3に排出される。なお、前記モジュールデカール装置Mdは、従来公知であり、例えば、特開2006−520333号公報に記載されている構成と同様の構成を採用可能であるため、その詳細な説明は省略する。
【0041】
(実施例1のスタッカ装置U3の説明)
図3において、実施例1のスタッカ装置U3は、媒体排出積載装置の搬送路の一例として、前記インターフェースモジュールU2のカール除去路SH21に接続されたスタッカ排出路SH31を有する。前記スタッカ排出路SH31の媒体搬送方向下流側には、媒体排出積載装置の媒体排出部材の一例としてのスタッカ排出ロールSRhが配置されている。前記スタッカ排出ロールSRhによって、下方に配置された積載容器の一例としてのスタッカ容器TRhに、記録シートSが排出、積載される。前記スタッカ容器TRh内には、積載部材の一例として、上面に記録シートSが積載される底板TRh1が配置されている。前記底板TRh1は、記録シートSの積載量に応じて自動的に昇降する。
【0042】
(実施例1の媒体搬送ユニットSkの説明)
図5は実施例1の媒体搬送ユニットの説明図であり、図5Aは媒体搬送ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bは右方から見た媒体搬送ユニットの開閉の説明図である。
図6は媒体搬送ユニットを後方の左斜め下方の位置から右斜め上方に見上げた状態の説明図である。
図5、図6において、実施例1の前記媒体搬送ユニットSkは、前記画像形成装置本体U1に固定された下側の固定部1と、前記固定部1に対して開閉可能に支持された上側の開閉部2とを有する。
【0043】
(実施例1の固定部1の説明)
前記固定部1は、枠体の一例として、前記画像形成装置本体U1に支持される固定フレーム3を有する。
実施例1の前記固定フレーム3は、下側案内部材の一例としてのローワーシュート4と、前記ローワーシュート4の前後両端を上端部で支持する前側支持部の一例としての前側支持プレート6と後側支持部の一例としての後側支持プレート7とを有する。前記ローワーシュート4の幅方向の一例としての媒体幅方向である前後方向中央部には、左右方向に間隔を空けてコロ貫通孔4aが形成されている。
また、前記各支持プレート6,7には、前記コロ貫通孔4aに対応する位置に、前後方向に延びる前記搬送ロールRaの駆動軸8が支持されている。また、前記駆動軸8には、前記コロ貫通孔4aに対応して、駆動コロ9が支持されており、前記駆動コロ9は、一部が前記コロ貫通孔4aを上方に貫通した状態で支持されている。
また、実施例1の前記各支持プレート6,7の下端部には、左右両側に配置された右側連結部の一例としての右側タイバー11と左側連結部の一例としての左側タイバー12とが支持されている。
【0044】
すなわち、実施例1の前記各支持プレート6,7は、前記ローワーシュート4と、前記駆動軸8と、前記各タイバー11,12とによって連結されている。
また、実施例1の前記前側支持プレート6の前端面6aの中央部には、前方に突出した被保持部の一例としてのラッチ受け部13,14が左右方向に間隔を空けて形成されている。また、前記前端面6aの左右両端の下端部には、前方に突出した案内軸支持部の一例としてのガイドバー支持部16,17が支持されている。また、前記ガイドバー支持部16,17の前端部には、案内軸の一例としてのガイドバー18,19が、左右方向に延びる下端の回転軸16a,17aを回転中心として回転可能に支持されている。また、前記ガイドバー18,19には、押圧部材の一例としての押圧バネ21,22が貫通された状態で装着されている。
【0045】
また、前記前側支持プレート6の右側下端部には、右側の固定部の一例としての右側の螺子貫通孔23および右側の突起貫通孔24が形成されている。また、前記右側の螺子貫通孔23および前記右側の突起貫通孔24の上方には、右側の調整固定部の一例としての右側の螺子貫通孔26および右側の突起貫通孔27が形成されている。
また、前記前側支持プレート6の左側下端部にも、前記各孔23〜27と同様に、左側の固定部の一例としての左側の螺子貫通孔28および左側の突起貫通孔29と、左側の調整固定部の一例としての左側の螺子貫通孔31および左側の突起貫通孔32とが形成されている。
また、前記前側支持プレート6の中央下端部には、各螺子貫通孔26,31および各突起貫通孔27,32と同様に、収容固定部の一例としての中央の螺子貫通孔33および中央の突起貫通孔34が形成されている。
【0046】
図5Bにおいて、実施例1の前記後側支持プレート7の前端面7aには、前方に突出する開閉軸受部35が支持されている。
また、図5、図6において、実施例1の前記後側支持プレート7の後端面7bの左側上端部には、前記搬送ロールRaを回転駆動する駆動源の一例としての駆動モータ36が支持されている。
また、前記後端面7bの上下方向中央部には、前記駆動軸8が貫通して後方に延びており、貫通した前記駆動軸8どうしの間には、後方に延びる複数の軸部37が形成されている。また、前記駆動軸8および前記軸部37には、駆動伝達部材の一例としてのプーリー38が支持されており、前記プーリー38には前記駆動モータ36の図示しない回転軸の回転駆動によって回転する無端帯状部材の一例としてのベルト39が張架されている。
【0047】
よって、実施例1では、前記駆動モータ36の駆動力が前記ベルト39および前記プーリー38を介して前記駆動軸8に伝達されることにより、前記駆動軸8および前記駆動コロ9が回転駆動する。
また、前記後端面7bの上下方向中央部には、前記駆動軸8および前記軸部37より後方に延びる後側被支持部の一例としての後側ブラケット41,42が左右方向に間隔を空けて支持されている。前記後側ブラケット41,42の後端面には、後方に突出する後側被位置決め部の一例としてのボス41a,42aが形成されている。
実施例1では、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に装着される際に、前記ボス41a,42aが前記画像形成装置本体U1側の図示しない孔部に嵌まることにより、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に対して位置決めされる。
【0048】
(実施例1の開閉部2の説明)
また、開閉部2は、下端壁の一例として、前記ローワーシュート4に対向して配置され、前記ローワーシュート4との間で前記媒体循環路SH5を構成する上側案内部材の一例としてのアッパーシュート51を有する。前記アッパーシュート51の前後両端は、前側支持部の一例としての前側支持プレート52および後側支持部の一例としての後側支持プレート53の下端で支持されている。前記各支持プレート52,53の間は、右側連結部の一例としての右側タイバー54および左側連結部の一例としての左側タイバー56によって連結されている。
図5Bにおいて、前記後側支持プレート53の後端面53aには、左右方向に延びる開閉軸57が支持されており、前記開閉軸57は、前記後側支持プレート7の開閉軸受部35に回転可能に支持されている。このため、実施例1の前記開閉部2は、前記開閉軸57を回転中心として、前記固定フレーム3に対して回転可能に支持されている。
【0049】
前記アッパーシュート51の前後方向中央部には、前記ローワーシュート4のコロ貫通孔4aと同様のコロ貫通孔51aが形成されている。また、前記アッパーシュート51の上端面51bには、前記コロ貫通孔51aに対応する位置に、上方に突出する従動軸受部51cが形成されており、前記従動軸受部51cには前記駆動軸8に対応する前記搬送ロールRaの従動軸58が回転可能に支持されている。また、前記従動軸58には、前記コロ貫通孔52aに対応して、前記駆動コロ9と対向する従動コロ59が支持されており、前記従動コロ59は、一部が前記コロ貫通孔52aを下方に貫通し且つ下端部が前記駆動コロ9の上端部と接触可能に支持されている。
また、前記従動軸58どうしの間には、前記搬送ロールRaによって搬送される記録シートSを検知する媒体検知部材の一例としてのシートセンサSN1が配置されている。
よって、実施例1では、前記シートセンサSN1によって前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入されたことが検知されると、駆動モータ36により回転する駆動コロ9と前記従動コロ59との間でシートSが挟まれながら媒体搬送方向下流側の左方に搬送される。
【0050】
図7は実施例1のハンドルおよびラッチの斜視拡大説明図である。
また、図5、図7において、実施例1の前記前側支持プレート53の前端面53aの中央部には、操作支持部の一例として、前方に突出する板状のハンドル支持部61が形成されている。ハンドル支持部61の左右方向中央部には、上下方向に貫通する開口61aが形成されている。ハンドル支持部61の前端には、操作部の一例としてのハンドル62が支持されている。また、ハンドル支持部61の左右方向両端には、上方に延びる軸受部63,63が支持されている。軸受部63,63の左右外側には、前記前端面53aから前方に延びる軸受部材の一例としての軸支持ブラケット64,64が支持されている。
【0051】
前記軸受部63,63および前記軸支持ブラケット64,64には、閉塞保持軸の一例として、左右方向に延びるロック軸66が回転可能に支持されている。ロック軸66の左右両側端部には、閉塞保持部材の一例としてのラッチ67,67の基端部67a,67aが支持されている。図6において、ラッチ67,67は、基端部67a,67aを回転中心として、ロック軸66と一体的に回転可能に支持されており、基端部67a,67aからラッチ受け部13,14に向けて延びる先端部67b,67bには、閉塞保持部の一例として、後方に突出してラッチ受け部13,14の下面に引っ掛け可能な鉤爪状の引っ掛け部67c,67cが形成されている。
【0052】
ロック軸66の左右方向中央部には、閉塞解除部材の一例としてのラッチ解除レバー68が支持されている。ラッチ解除レバー68は、解除操作部の一例として、前記開口61aを貫通して下方に延びるレバーグリップ69を有する。
また、ロック軸66の左右方向中央部には、付勢部材の一例として、線材が弦巻き状に巻かれて形成されたねじりバネ71が装着されている。ねじりバネ71の一端は、前記ハンドル支持部61に支持され、他端はラッチ解除レバー68によって支持されている。
なお、実施例1のねじりバネ71は、いわゆる、トーションバネで構成されており、ラッチ解除レバー68のレバーグリップ69を常時下方に付勢している。
また、前記前側支持プレート53の前端面53aの左右両端部には、前方に突出した被案内部72,73が支持されており、前記被案内部72,73の前端部には、前記ガイドバー18,19が貫通するガイドバー貫通孔72a,73aが形成されている。
【0053】
(実施例1の開閉部2の閉塞位置と開放位置との間の移動についての説明)
ここで、実施例1では、図5Aおよび図5Bの実線に示すように、画像形成動作、いわゆる、ジョブの実行時には、前記開閉部2のアッパーシュート51が前記固定部1のローワーシュート4に対向して前記媒体循環路SH5が構成された状態となっている。すなわち、前記開閉部2が前記固定部1に対して閉塞した閉塞位置に移動した状態となっている。
このとき、前記開閉部2および前記固定部1の各前端面53a,6aでは、前記ラッチ67,67は、ねじりバネ71の付勢力でレバーグリップ69が下方に付勢され、図5、図7に示すように引っ掛け部67c,67cがラッチ受け部13,14に掛かった引っ掛け位置で保持されている。したがって、前記ラッチ67,67と前記ラッチ受け部13,14との引っ掛けにより、前記開閉部2が前記閉塞位置に保持されている。なお、押圧バネ21,22は、被案内部72,73によって下方に押圧されて自然長より縮んだ状態で保持されている。
【0054】
この状態から、前記媒体搬送ユニットSk内部で紙詰まり等が発生して、媒体循環路SH5が開放される場合、作業者によってレバーグリップ69とハンドル62とが把持されると、レバーグリップ69が上方に移動し、ねじりバネ71の付勢力に抗して、ロック軸66を介し、ラッチ67,67が上方に向けて回転して、引っ掛け部67c,67cがラッチ受け部13,14から外れる解除位置に移動し、ロックが解除される。したがって、前記開閉部2が前記固定部1に対して回転可能となり、作業者が前記開閉部2を上方に回転させると、前記開閉部2が図5Bの破線で示す開放位置に移動して、前記媒体循環路SH5が開放される。
【0055】
この結果、実施例1では、前記開閉部2を、図5Aの実線に示す閉塞位置と、図5Bの破線に示す開放位置との間で移動させることが可能となっている。
なお、前記ラッチ67,67が解除されると、押圧バネ21,22が被案内部71,72を上方に押圧するため、作業者が前記開閉部2を持ち上げる作業の補助がされる。また、押圧バネ21,22は、前記開閉部2が開放位置から閉塞位置に移動しようとした場合に制動する方向に力を作用させるので、前記開閉部2が自重等により作業者の意図に反して閉塞位置に移動することを抑制することができ、作業者の操作性が向上する。
【0056】
(実施例1の本体固定ブラケット81およびスペーサ91の説明)
図8は実施例1の本体固定ブラケットの拡大説明図である。
また、図6、図8において、実施例1の前記前側支持プレート6の後端面6bには、本体固定部材の一例として、左右一対の本体固定ブラケット81,81が支持されており、前記本体固定ブラケット81,81を介して、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に固定されている。
実施例1の前記本体固定ブラケット81は、前記後端面6bに対向して配置され且つ後方から支持する前記媒体搬送ユニットSkの支持部の一例であって、ユニット支持部の一例としての平板状の枠体支持部82と、前記枠体支持部82の下端から後方に延びて下方の前記画像形成装置本体U1に支持される平板状の本体被支持部83とを有する。
前記枠体支持部82の左側には、前方に突起して各突起貫通孔24,29を貫通して前記枠体支持部82の位置決めをする突起部84が形成されている。また、前記枠体支持部82の右側には、螺子孔85が形成されており、前記螺子孔85には各螺子貫通孔23,28を貫通する螺子86,86が螺子止めされている。
【0057】
したがって、前記各孔23〜27が形成されて右側の枠体支持部82により支持される後端面6bの右端部に、右側の被支持部6cが形成されており、前記各孔28〜32が形成されて左側の枠体支持部82により支持される後端面6bの左端部に、左側の被支持部6dが形成されている。すなわち、実施例1では、前記右側の被支持部6cと前記左側の被支持部6dとが前記前側支持プレート6に一体的に配置されている。
また、前記本体被支持部83の左側には、丸孔状の本体螺子貫通孔87が形成され、前記本体被支持部83の右側には、左右方向に延びる長孔状の本体螺子貫通長孔88が形成されている。前記本体被支持部83は、前記各孔87,88を貫通する図示しない螺子が前記画像形成装置本体U1側の図示しない本体螺子孔に螺子止めされることで前記画像形成装置本体U1に支持される。
【0058】
図9は実施例1のスペーサの拡大説明図である。
また、図6において、実施例1の前記前側支持プレート6の後端面6bには、調整部材の一例としてのスペーサ91が支持されている。
図6、図9において、実施例1の前記スペーサ91は、調整部材本体の一例として、前記後端面6bに対向して配置されたの平板状のスペーサ本体91aを有する。前記スペーサ本体91aの左端上部には、左方に延びる延長部91bが形成されており、前記延長部91bの左端部には、前方に突起して各突起貫通孔27,32,34を貫通して前記スペーサ91の位置決めが可能な突起部92が形成されている。また、前記スペーサ本体91aの右端上部には、螺子孔93が形成されており、前記螺子孔93は、各螺子貫通孔26,31,33を貫通する螺子94によって螺子止め可能となっている。また、前記スペーサ本体91aの中央部には、後方に突出する錐壁状の錐壁突出部96が形成されており、前記錐壁突出部96には、前後方向に貫通する螺子貫通孔96aが形成されている。なお、実施例1の前記螺子貫通孔96aは、前記本体固定ブラケット81の螺子孔86より大径となるように形成されている。
【0059】
(実施例1のスペーサ91の着脱についての説明)
図6において、実施例1では、中央の突起貫通孔34を突起部92が貫通して位置決めされ且つ中央の螺子貫通孔33を貫通した螺子94に螺子孔93が螺子止めされて前記スペーサ91が後端面6bの中央部に支持されることにより、前記スペーサ91が前記媒体搬送ユニットSkの内部に収容されている。
したがって、前記各孔33,34が形成され且つ前記スペーサ91が収容される後端面6bの中央部に、スペーサ91の収容部6eが形成されている。すなわち、実施例1では、前記収容部6eが前記前側支持プレート6に一体的に配置されている。
【0060】
図10は図7の状態から右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサを装着した状態の説明図である。
図11は右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットをローワーシュートの下方から見下ろした状態の要部拡大説明図である。
図12は媒体搬送ユニットの傾斜についての説明図であり、図12Aは右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図であり、図12Bは左側の被支持部と左側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図である。
また、実施例1では、図10〜図12に示すように、前記スペーサ91を前記後端壁6bの各被支持部6c,6dと前記本体固定ブラケット81の枠体支持部82との間に装着することも可能となっている。
【0061】
具体的には、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間にスペーサ91を装着する場合には、まず、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82とを離隔して、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1から取り外す。次に、突起部92を右側の突起貫通孔27に貫通させ且つ右側の螺子貫通孔26を貫通する螺子94で螺子孔93を螺子止めして、スペーサ91を右側の被支持部6cに支持する。そして、突起部84を右側の突起貫通孔24に貫通させ且つ各螺子貫通孔23,96aを貫通する螺子86で螺子孔85を螺子止めして、右側の被支持部6cを右側の本体固定ブラケット81が支持することにより、スペーサ91が右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間に装着された状態になる。
【0062】
この結果、図10、図11に示すように、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合には、図12Aの1点鎖線に示すように、前記媒体搬送ユニットSkの右端部が左端部より前方に配置され、前記媒体搬送ユニットSkが左右方向に対して傾斜した状態で前記画像形成装置本体U1に固定される。よって、傾斜した前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入された場合には、前記搬送ロールRaによって、記録シートSが媒体搬送方向である左右方向より後方に傾斜した方向に搬送される。すなわち、スペーサ91を装着した場合にはスペーサ91を装着しない場合における記録シートSの媒体搬送方向に対して、交差する方向へ記録シートSは搬送される。
【0063】
また、左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間にスペーサ91を装着する場合にも、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1から取り外し、スペーサ91を左側の被支持部6dに支持した後で、左側の被支持部6dを左側の本体固定ブラケット81が支持することにより、スペーサ91が左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間に装着された状態になる。
この結果、左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合には、図12Bの2点鎖線に示すように、前記媒体搬送ユニットSkの左端部が右端部より前方に配置され、前記媒体搬送ユニットSkが左右方向に対して傾斜した状態で前記画像形成装置本体U1に固定される。よって、傾斜した前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入された場合には、前記搬送ロールRaによって、記録シートSが媒体搬送方向である左右方向より前方に傾斜した方向に搬送される。
【0064】
ここで、実施例1では、前記各被支持部6c,6dと枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合でも、本体螺子貫通長孔88よって画像形成装置本体U1の本体螺子孔の上方が開放される。このため、本体螺子貫通長孔88を貫通させた螺子を本体螺子孔に螺子止めすることが可能となっている。すなわち、各孔87,88を貫通する2本の螺子によって前記本体被支持部83が前記画像形成装置本体U1に固定支持可能になっている。
また、図11に示すように、スペーサ91と枠体支持部82とについては、錐壁突出部96の後端部のみが枠体支持部82に接触しており、スペーサ91と枠体支持部82との接触面積が小さくなっている。
ここで、仮に、錐壁突出部96が形成されておらず、スペーサ91と枠体支持部82とを面で対向させた状態で螺子止めする場合では、媒体搬送ユニットSkと画像形成装置本体U1とが傾斜して、互いに傾斜する板状のスペーサ本体91aと枠体支持部82とが螺子止めされることになる。
【0065】
この場合、螺子86を締めすぎると、傾斜するスペーサ本体91aと枠体支持部82とが面接触するまで歪んでしまい、スペーサ91が固定されている媒体搬送ユニットSkが全体としてねじれたり、歪んだりする変形のおそれがある。そして、媒体搬送ユニットSkがねじれたりすると、記録シートSの搬送方向が変化する等の搬送不良が発生するおそれがある。
これに対して、実施例1では、錐壁突出部96で接触するため、螺子止めをした場合に、接触面が小さく、歪みも少なくて済むと共に、螺子86を締めすぎても、主として、錐壁突出部96が歪むだけで、媒体搬送ユニットSk全体の歪み等への影響が軽減可能となっている。このため、媒体搬送ユニットSkが変形して媒体搬送ユニットSkが搬送する記録シートSの搬送方向が変化する等の搬送不良が低減されている。
【0066】
なお、図12において、実施例1では、前記媒体搬送ユニットSkの右端より右方には、上流側の隙間SP1が形成されており、前記媒体搬送ユニットSkの左端より左方には、下流側の隙間SP2が形成されている。なお、実施例1の前記各隙間SP1,SP2は、前記媒体搬送ユニットSkが傾斜可能な程度の大きさで十分であり、例えば、3[mm]に設定できる。
また、実施例1の前記固定フレーム3の左右方向の長さである枠体長L1は、記録シートSの最大サイズの左右方向の長さである媒体最大長以上に設定されている。具体的には、予め設定された最大サイズである「A3SEF(Short Edge Feed)」の左右方向の長さである420[mm]以上となる488[mm]に設定されている。
【0067】
また、実施例1の前記固定フレーム3の前後方向の長さである枠体幅L2は、記録シートSの最大サイズの前後方向の長さである媒体最大幅より大きくなるように設定されている。具体的には、「A3SEF」の前後方向の長さである297[mm]より大きい345[mm]に設定されている。
前記媒体搬送ユニットSk、前記本体固定ブラケット81、前記スペーサ91等により、実施例1の調整部(Sk+81+91)が構成されている。
【0068】
(実施例1のスキュー補正ユニットShの搬入位置の説明)
図13は実施例1のスキュー補正ユニットの搬入位置についての説明図である。
また、図13において、実施例1の前記スキュー補正ユニットShの左端には、記録シートSの搬入部Shaが形成されている。実施例1では、前記搬入部Shaにおける記録シートSの搬入位置が、記録シートSの前端が前記サイドガイドSGaから予め設定された突き当て間隔L3より後方に離れた位置となるように予め設定されている。
前記スキュー補正ユニットShの搬入部Sha、クロスとロールRc、サイドガイドSGa等により、実施例1の整合部(Sha+Rc+SGa)が構成されている。
【0069】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、ジョブが実行されると、図示しない手差し媒体供給部や給紙トレイTR1,TR2から供給された記録シートSが媒体供給路SH1を搬送され、スキュー補正ユニットShでスキュー補正が実行された後、レジロールRrによってトナー像が2次転写領域Q4に搬送される時期に合わせて搬送されて、1面目に画像が記録される。また、記録シートSの両面に画像が記録される場合には、2次転写領域Q4で画像が記録された記録シートSが、定着領域Q5、本体処理路SH2、反転路(SH4〜SH6)および媒体供給路SH1を通過して、片面記録済の記録シートSが表裏反転されて、スキュー補正ユニットShの搬入部Shaに再び搬入される。
【0070】
ここで、実施例1の前記プリンタUでは、図1、図2に示すように、反転路(SH4〜SH6)を通過した反転シートSが搬入部Shaに搬入されるまでの搬送経路(Q4,Q5,SH2,SH4〜SH6,SH1)の長さが、1面目の記録シートSが搬入部Shaに搬入されるまでの搬送経路(SH1)の長さに比べ、長く設定されている。よって、搬送経路(SH1)上に配置された搬送ロールRaが多くなり、前記プリンタUの製造時の取り付け誤差により、全ての搬送ロールRaの媒体搬送方向が精確に揃わず、媒体搬送方向が幅方向に傾斜する可能性がある。
また、実施例1の前記プリンタUでは、2次転写領域Q4と定着領域Q5との間の搬送経路と、反転路(SH4〜SH6)と媒体供給路SH1との間の搬送経路とについては、画像記録部U1aおよび定着反転部U1bの異なる筐体で連結されている。よって、前記プリンタUの設置時の組み付け誤差により、連結部分で幅方向である前後方向にズレる可能性がある。
【0071】
さらに、実施例1の前記プリンタUでは、1面目の記録シートSは、前記手差し媒体供給部や給紙トレイTR1,TR2の図示しない側端揃え部材によって幅方向の位置決めが精度良く実行されているのに対して、反転シートSは、1面目に画像が記録されてから搬入部Shaに再び搬入されるまでに幅方向の位置決めが実行されない。
したがって、反転シートSは、1面目の記録シートSに比べ、前記搬入部Shaの図13に示す搬入位置から前後方向(すなわち、記録シートSの媒体搬送方向に直交する方向である記録シートSの幅方向)にズレる可能性があり、スキュー補正ユニットShでスキューを補正しきれなくなるおそれがある。そして、記録シートSの搬入位置が前方に大きくズレると、最悪の場合、搬入部Shaの搬入可能範囲を超えてしまい、記録シートSの媒体搬送方向前端がサイドガイドSGaの媒体搬送方向上流端に突き当たって紙詰まり等が発生する可能性もある。
【0072】
これに対して、実施例1では、前記プリンタUの設置時に、まず、スペーサ91を媒体搬送ユニットSk内部の収容部6eに収容して媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1に対して傾斜させない状態で、調整作業として、反転路(SH4〜SH6)を経由した反転シートSをスキュー補正ユニットShの搬入部Shaまで搬入させてみる。そして、搬送された記録シートSが搬入位置より前後方向にズレていたり傾いていたりした場合には、図12に示すように、反転シートSのズレや傾きを打ち消す側にスペーサ91を取り付けて搬入位置の調整が完了する。
例えば、反転シートSが搬入位置より前方にズレていた場合には、右側の被支持部6cと枠体支持部82との間にスペーサ91を装着して、媒体搬送ユニットSkを図12Aに示す状態で前記画像形成装置本体U1に対して傾斜させて固定する。このため、前記媒体搬送ユニットSkに搬入された反転シートSが、左右方向より後方に傾斜した方向に搬送され、搬入部Shaにおける前方のズレが打ち消される。
【0073】
この結果、実施例1の前記プリンタUは、スペーサ91を装着して媒体搬送ユニットSkを傾斜させない従来の構成に比べ、各被支持部6c,6dと枠体支持部82との間にスペーサ91を装着するという簡素な構成で記録シートSの幅方向のズレが低減される。よって、実施例1の前記プリンタUは、第2の搬送路(SH4〜SH6,SH1)を通過した反転シートSの整合、すなわち、サイドレジ補正・リードレジ補正・スキュー補正等の用紙の位置や姿勢の補正のズレである整合ズレが抑制される。
また、実施例1の前記プリンタUは、搬入部SHaの搬入位置が、サイドガイドSGaから突き当て間隔L3より後方に離れた位置に設定されており、サイドガイドSGaから離れていない場合に比べ、記録シートSの詰まりが低減されると共に、記録シートSの傾きが精度良く補正される。
【0074】
また、実施例1の前記プリンタUは、固定フレーム3の枠体長L1および枠体幅L2が記録シートSの最大サイズより大きく設定されている。
ここで、仮に、枠体長L1が反転シートSの最大サイズよりも短い場合、反転シートSは、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとに跨った状態で搬送され易く、媒体搬送方向を傾斜させようとする媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、傾斜させようとしない媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとの間で、反転シートSがねじれたり、シワが発生したりするおそれがある。また、媒体搬送方向を傾斜させようとする媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、傾斜させようとしない媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとの間で跨った状態では、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaのみで搬送される場合に比べ、媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaが、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaでの媒体搬送方向の傾斜の妨げとなるおそれもある。
【0075】
これに対して、実施例1の前記プリンタUでは、枠体長L1が反転シートSの最大サイズよりも長く設定されており、反転シートS全体が媒体搬送ユニットSk内に収容される期間が確保され、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaのみでズレを打ち消す方向へ搬送させることが可能となっている。この結果、媒体搬送ユニットSk内外の搬送ロールに跨って反転シートSが搬送される場合に比べ、反転シートSのズレを打ち消す方向への搬送が妨げられず、反転シートSのねじれやシワの発生が低減される。
【0076】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置としてのプリンタUを例示したが、これに限定されず、FAXや複写機あるいはこれらすべてまたは複数の機能を備えた複合機とすることも可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。さらに、本発明は電子写真方式の画像形成装置以外のインクジェット記録式の画像形成装置や熱転写式の画像形成装置等にも適用することも可能である。
【0077】
(H02)前記実施例では、スキュー補正ユニットShを画像記録部U1aに配置し、且つ、媒体搬送ユニットSkを定着反転部U1bに配置して、各ユニットSh,Skが異なる筐体に保持されるように構成したが、これに限定されず、スキュー補正ユニットShの媒体搬送方向上流側に媒体搬送ユニットSkが配置されていれば、各ユニットSh,Skが共に画像記録部U1aに配置された場合や定着反転部U1bに配置された場合でも、本発明の作用効果を奏することが可能である。このため、媒体搬送ユニットSkは、媒体循環路SH5に配置されることに限定されず、スキュー補正ユニットShの媒体搬送方向上流側の他の搬送路SH2,SH4,SH6,SH1に配置することが可能である。
【0078】
(H03)前記実施例では、本体固定ブラケット81を介して、媒体搬送ユニットSkの下端部が画像形成装置本体U1に支持されていたが、媒体搬送ユニットSkが画像形成装置本体U1に支持される位置は下端部に限定されず、スペーサ91を装着して媒体搬送ユニットSkが前後方向に傾斜可能であれば、例えば、媒体搬送ユニットSkの上端部や前後両端部が画像形成装置本体U1に支持されて宙吊り状態となる構成とすることも可能である。
(H04)前記実施例では、1種類のスペーサ91を装着して、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1に対して予め設定された傾斜角度だけ傾斜させていたが、これに限定されず、例えば、錐壁突出部96の前後方向の長さが異なる数種類のスペーサ91を準備しておき、傾斜の程度に応じていずれかを選択的に装着して、前記傾斜角度を調節する構成とすることも可能である。
【0079】
(H05)前記実施例のように、スペーサ91に錐壁突出部96を形成して、媒体搬送ユニットSk全体のねじれや歪み等の変形を低減することが好ましいが、スペーサ91の形状については、各被支持部6c,6dと右側の枠体支持部82との間に装着可能であれば、任意に変更可能であり、錐壁突出部96を省略することも可能である。
(H06)前記実施例のように、スペーサ91を媒体搬送ユニットSk内部の収容部6eに収容可能とすることが好ましいが、これに限定されず、収容部6を省略して、媒体搬送ユニットSkの外部に保管する構成も可能である。
(H07)前記実施例のように、固定フレーム3の枠体長L1が記録シートSの媒体最大長以上に設定して、反転シートSのズレを十分に打ち消す構成とすることが好ましいが、固定フレーム3の枠体長L1を媒体最大長より短く設定することも可能である。
【符号の説明】
【0080】
3…枠体、6c,6d…被支持部、6e…収容部、82…支持部、91…調整部材、L1…枠体長、Ra…媒体搬送部材、S…媒体、SGa…側端揃え部材、(Sha+Rc+SGa)…整合部、Sh…第1ユニット、Sha…搬入部、SH1…第1搬送路、(SH4〜SH6)…反転路、(SH4〜SH6,SH1)…第2搬送路、(Sk+81+91)…調整部、Sk…第2ユニット、SP1…上流側の隙間、SP2…下流側の隙間、Q4…画像記録領域、U…画像形成装置、U1…画像形成装置本体、(UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+B…画像形成部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置において、画像が記録される画像記録領域に搬送される媒体の傾きを補正する技術として、例えば、下記の特許文献1,2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開2004−284795号公報には、シート供給ユニット(22)から搬送されたシート(S)を搬送する斜行ロール(321〜323)と、前記斜行ロール(321〜323)によって搬送された前記シート(S)の側端を揃えるサイドガイド(310)とを有する搬送ユニット(340)についての技術が記載されている。
特許文献1には、ガイドモータ(353)や駆動伝達系(354)やホームセンサ(361)等を有する第1の調整機構(350)を制御して前記サイドガイド(310)をシート搬送方向下流端の揺動支点(351)を回転中心として回転させるだけでなく、ユニットモータ(373)や駆動伝達系(374)やホームセンサ(386)等を有する第2の調整機構(370)を制御して前記搬送ユニット(340)自体についてもシート搬送方向下流端の揺動支点(371)を回転中心として回転させる技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2としての特開2005−314097号公報には、給紙装置(U2)から搬送された記録用紙(S)のサイドスキューを補正するスキュー補正ユニット(Us)についての技術が記載されている。特許文献2には、スキュー補正ユニット(Us)の手動位置調節バー(31)を回転させることにより、傘歯歯車(34,37)、中間ギア(G1〜G5)、位置調節用カム(52)およびカムフォロア(17)等を介して、ピボット(4)を回転中心として、前記スキュー補正ユニット(Us)を回転移動させる技術が記載されている。
すなわち、特許文献1,2には、搬入されるまでの用紙の搬送経路が長い場合に、前記用紙の幅方向の通過位置が大きくズレる可能性があるスキュー補正ユニット自体を回転させて前記用紙のサイドスキューを補正する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−284795号公報(「0029」〜「0036」、「0043」、図1〜図13)
【特許文献2】特開2005−314097号公報(「0029」〜「0036」、「0059」、図1〜図12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、第2搬送路を通過した媒体の整合ズレを抑制することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
媒体へ画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部へ搬送される前記媒体が通過する第1搬送路と、
前記第1搬送路と連結するとともに、前記画像形成部によって片面に画像が形成された前記媒体を再度前記画像形成部へ搬送する際に前記媒体が通過する第2搬送路と、
前記第1搬送路上に設けられ、前記画像形成部へ搬送される前記媒体を整合する整合部と、
前記第2搬送路上に設けられ、前記整合部へ搬送される前記媒体の搬送方向と直交する幅方向の位置を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記各搬送路を有する画像形成装置本体と、
搬入部から搬入された前記媒体を搬送方向下流側に搬送する前記第1ユニットを有する前記整合部と、
前記第1ユニットに前記媒体を搬送する第2ユニットを有する前記調整部と、
前記媒体を搬送する媒体搬送部材を回転可能に支持する前記第2ユニットの枠体と、
前記枠体に設けられた被支持部と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被支持部を前記幅方向から支持する支持部と、
前記被支持部と前記支持部との間に着脱可能に構成されて、前記被支持部と前記支持部との間に装着された場合に、前記第2ユニットを搬送方向に対して前記幅方向に傾斜させて、前記媒体搬送部材により搬送される前記媒体の前記幅方向の位置を調整する調整部材であって、前記媒体が前記搬入部に搬入される搬入位置が予め設定された搬入可能範囲よりも外側となる場合に、前記搬入可能範囲より内側となるように前記第2ユニットを傾斜させる前記調整部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記媒体の前記幅方向側端を揃える側端揃え部材を有する前記第1ユニットと、
前記媒体に画像が記録される画像記録領域を通過して片面に画像が記録された前記媒体の表裏を反転させて前記搬入部に搬入させる反転路を有する前記第2搬送路と、
前記側端揃え部材から前記幅方向に離れた位置に、前記側端揃え部材側の前記媒体の前記幅方向側端が設定された前記搬入位置と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体の前記搬送方向の長さである枠体長が、予め設定された前記媒体の前記搬送方向の長さの最大値である媒体最大長以上に設定された
ことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体に設けられ、前記媒体搬送部材を回転駆動させる駆動源、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記枠体に設けられ、前記第2ユニットを傾斜させない場合に、前記被支持部と前記支持部との間から外された前記調整部材が収容される収容部、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記第2ユニットの前記搬送方向上流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向上流側の前記第2搬送路との間に形成された上流側の隙間と、
前記第2ユニットの前記搬送方向下流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向下流側の前記第2搬送路との間に形成された下流側の隙間と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、第2搬送路を通過した媒体の整合ズレを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第2ユニットを傾斜させる構成を有しない場合に比べ、簡素な構成で媒体の幅方向のズレを低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、側端揃え部材から幅方向に離れた搬入位置に媒体が搬入されない場合に比べ、媒体の傾きを精度良く補正することができると共に、側端揃え部材の搬送方向上流端に反転された媒体の搬送方向前端が接触する媒体の詰まりを低減することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、媒体全体が第2ユニット内に収容される期間を確保でき、第2ユニット内部の媒体搬送部材のみで媒体の幅方向のズレを打ち消す方向へ搬送することができ、第2ユニット内外の搬送路に跨って媒体が搬送される構成に比べ、媒体の幅方向のズレを打ち消す方向へ媒体を搬送し易くすることができると共に、媒体のねじれやシワの発生を低減できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、駆動源を有する第2ユニットを傾斜させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、第2ユニットを傾斜させない場合でも、第2ユニット内に調整部材を収容することができる。
請求項7に記載の発明によれば、各隙間が形成されていない構成に比べ、第2ユニットの傾斜が妨げられることが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は実施例1のプリンタの全体説明図である。
【図2】図2は実施例1のプリンタの画像形成装置本体の説明図である。
【図3】図3は実施例1のプリンタのインターフェースモジュールおよびスタッカ装置の説明図である。
【図4】図4は実施例1の画像形成装置本体の要部拡大説明図であり、可視像形成装置およびベルトモジュールの説明図である。
【図5】図5は実施例1の媒体搬送ユニットの説明図であり、図5Aは媒体搬送ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bは右方から見た媒体搬送ユニットの開閉の説明図である。
【図6】図6は媒体搬送ユニットを後方の左斜め下方の位置から右斜め上方に見上げた状態の説明図である。
【図7】図7は実施例1のハンドルおよびラッチの斜視拡大説明図である。
【図8】図8は実施例1の本体固定ブラケットの拡大説明図である。
【図9】図9は実施例1のスペーサの拡大説明図である。
【図10】図10は図7の状態から右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサを装着した状態の説明図である。
【図11】図11は右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットをローワーシュートの下方から見下ろした状態の要部拡大説明図である。
【図12】図12は媒体搬送ユニットの傾斜についての説明図であり、図12Aは右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図であり、図12Bは左側の被支持部と左側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図である。
【図13】図13は実施例1のスキュー補正ユニットの搬入位置についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0019】
(実施例1のプリンタUの説明)
図1は実施例1のプリンタの全体説明図である。
図2は実施例1のプリンタの画像形成装置本体の説明図である。
図3は実施例1のプリンタのインターフェースモジュールおよびスタッカ装置の説明図である。
図1〜図3において、画像形成装置の一例としてのプリンタUは、画像形成装置本体U1と、画像形成装置本体U1の媒体排出方向下流側に配置され、プリンタUを操作するための操作部UIを有する湾曲除去装置の一例としてのインターフェースモジュールU2と、インターフェースモジュールU2の媒体排出方向下流側に配置された媒体排出積載装置の一例としてのスタッカ装置U3とを有する。
【0020】
(実施例1の画像形成装置本体U1の説明)
図2において、前記画像形成装置本体U1は、画像記録部U1aと、定着反転部U1bとを有し、前記画像形成装置本体U1の制御を行う本体側制御部C1や、外部の情報送信装置COMからインターフェースモジュールU2を介して送信された画像情報を受信する図示しない情報送受信装置、および前記本体側制御部C1により制御される潜像形成装置駆動回路D、電源回路E等を有する。
本体側制御部C1により作動を制御される画像記録部U1aの潜像形成装置駆動回路Dは、前記インターフェースモジュールU2を介して送信された画像情報に基づいて、G:グリーン、O:オレンジ、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像情報を作成し、それらに応じた駆動信号を予め設定された時期に各色G〜Kの潜像形成装置ROSg,ROSo,ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。
【0021】
図4は実施例1の画像形成装置本体の要部拡大説明図であり、可視像形成装置およびベルトモジュールの説明図である。
図2、図4において、前記各色G〜Kの潜像形成装置ROSg〜ROSkの下方には、各色G〜Kの像保持体ユニットUG,UO,UY,UM,UC,UKと、現像装置の一例としての各色G〜Kの現像器GG,GO,GY,GM,GC,GKとが着脱可能に装着される。
黒Kの像保持体ユニットUKは、像保持体の一例としての感光体ドラムPk、帯電器CCkおよび像保持体用清掃器の一例としてのドラムクリーナCLkを有する。また、前記感光体ドラムPkの右方には、黒Kの現像器GKの現像部材の一例としての現像ロールR0kが隣接して配置される。
【0022】
そして、他の各色G〜Cの像保持体ユニットUG〜UCも、感光体ドラムPg,Po,Py,Pm,Pc、帯電器CCg,CCo,CCy,CCm,CCc、ドラムクリーナCLg,CLo,CLy,CLm,CLcを有する。また、前記他の各色G〜Cの感光体ドラムPg〜Pcの右方には、他の各色G〜Cの現像器GG〜GCの現像部材の一例としての現像ロールR0g,R0o,R0y,R0m,R0cが、それぞれ隣接して配置される。
なお、実施例1では、使用頻度の高く表面の磨耗が多いK色の感光体ドラムPkは、他の色の感光体ドラムPg〜Pcに比べて大径に構成され、高速回転対応および長寿命化が図られている。
前記各像保持体ユニットUG〜UKと前記各現像器GG〜GKとにより、可視像形成装置(UG+GG),(UO+GO),(UY+GY),(UM+GM),(UC+GC),(UK+GK)が構成される。
【0023】
図2、図4において、前記感光体ドラムPg〜Pkは、それぞれ帯電器CCg〜CCkにより一様に帯電された後、前記潜像形成装置ROSg〜ROSkの出力する潜像書込光の一例としてのレーザビームLg,Lo,Ly,Lm,Lc,Lkにより、その表面に静電潜像が形成される。前記感光体ドラムPg〜Pk表面の静電潜像は、現像器GG〜GK内の現像剤により、G:グリーン、O:オレンジ、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像、可視像の一例としてのトナー像に現像される。
なお、現像により現像器Gg〜Gk内の現像剤が消費されると、画像形成装置本体U1の上部に設けられた現像剤補給装置U1cから現像剤が現像器Gg〜Gkに補給される。前記現像剤補給装置U1cには、現像剤補給容器の一例としてのトナーカートリッジKg,Ko,Ky,Km,Kc,Kkが着脱、交換可能に支持されている。
【0024】
図2、図4において、感光体ドラムPg〜Pk表面上のトナー像は、1次転写領域Q3g,Q3o,Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて、1次転写部材の一例としての1次転写ロールT1g,T1o,T1y,T1m,T1c,T1kにより、中間転写体の一例としての中間転写ベルトB上に順次重ねて転写され、中間転写ベルトB上に多色画像、いわゆる、カラー画像が形成される。中間転写ベルトB上に形成されたカラー画像は、画像記録領域の一例としての2次転写領域Q4に搬送される。
なお、黒画像データのみの場合は黒Kの感光体ドラムPkおよび現像器GKのみが使用され、黒Kのトナー像のみが形成される。また、Y,M,C,Kの4色印刷や、使用者の設定等に応じた2色、3色印刷等が行われる場合には、該当する感光体ドラムPg〜Pkおよび現像器GG〜GKが使用される。
1次転写後、感光体ドラムPg〜Pk表面の残留トナーは感光体ドラム用の各ドラムクリーナCLg〜CLkによりクリーニングされ、帯電器CCg〜CCkで再帯電される。
【0025】
図1、図2、図4において、各感光体ドラムPg〜Pkの下方には、中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが、前記各感光体ドラムPg〜Pkの下面に接触する上昇位置と前記下面から下方に離れた下降位置との間で昇降可能に支持されている。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBを有している。前記中間転写ベルトBは、中間転写ベルトBを裏面から支持する中間転写体駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRdにより矢印Ya方向に回転駆動され、張力付与部材の一例としてのテンションロールRtにより張力が付与されて張架される。また、前記中間転写ベルトBは、前記中間転写ベルトBの蛇行を防止する蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRwや、従動部材の一例としての複数のアイドラロールRf、2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aにより裏面側が支持される。
【0026】
また、図4において、実施例1では、G色の1次転写ロールT1gの矢印Ya方向上流側には、矢印Ya方向に対して垂直な方向であって前記感光体ドラムPgに対して前記中間転写ベルトBを接触・離隔させる方向である接離方向に移動可能に支持された接離用中間転写体支持部材の一例としての第1リトラクトロールR1が配置されている。また、O色の各1次転写ロールT1oの矢印Ya方向下流側且つY色の各1次転写ロールT1yの矢印Ya方向上流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第2リトラクトロールR2および第3リトラクトロールR3が並んで配置されている。また、C色の各1次転写ロールT1cの矢印Ya方向下流側且つK色の各1次転写ロールT1kの矢印Ya方向上流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第4リトラクトロールR4が配置されている。さらに、K色の各1次転写ロールT1kの矢印Ya方向下流側には、前記第1リトラクトロールR1と同様に構成された前記接離用中間転写体支持部材の一例としての第5のリトラクトロールR5が配置されている。
【0027】
また、図4において、前記各1次転写ロールT1g〜T1kの矢印Ya方向下流側には、前記中間転写ベルトB裏面の電荷を除電する除電部材の一例としての平板状の除電板金JBが配置されている。なお、実施例1の前記除電板金JBは、前記中間転写ベルトBとは非接触で配置されており、例えば、前記中間転写ベルトBの裏面から2mm離れた位置に配置できる。
前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5により、前記中間転写ベルトBを裏面から回転可能に支持する中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5が構成される。
また、前記中間転写ベルトB、前記ベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2a,R1〜R5、前記各1次転写ロールT1g〜T1k、前記除電板金JB等により、実施例1の前記ベルトモジュールBMが構成される。
【0028】
前記バックアップロールT2aの下方には、2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニットUtには、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが設けられている。前記2次転写ロールT2bは、中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに接触、離隔可能に配置されており、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと圧接する領域により2次転写領域Q4が形成されている。また、前記バックアップロールT2aには、接触導通部材の一例としてのコンタクトロールT2cが当接している。前記コンタクトロールT2cには、本体側制御部C1により制御される電源回路Eから予め設定された時期に現像剤の帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
【0029】
前記バックアップロールT2a、2次転写ロールT2b、コンタクトロールT2cにより、実施例1の2次転写器T2が構成される。前記1次転写ロールT1g〜T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2により、実施例1の転写装置T1g〜T1k+T2+Bが構成される。
前記可視像形成装置(UG+GG)〜(UK+GK)および前記転写装置T1g〜T1k+T2+B等により、実施例1の画像形成部(UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+Bが構成されている。
【0030】
前記ベルトモジュールBMの下方には、媒体の一例としての記録シートSが収容される媒体収容部の一例として給紙トレイTR1,TR2が設けられている。前記給紙トレイTR1,TR2に収容された記録シートSは、媒体取出部材の一例としてのピックアップロールRpにより給紙トレイTR1,TR2から取り出され、捌き部材の一例としての捌きロールRsで一枚ずつ分離されて、第1搬送路の一例としての媒体供給路SH1に搬送される。
前記媒体供給路SH1に搬送された記録シートSは、媒体搬送部材の一例としての搬送ロールRaにより、媒体不要部除去装置の一例としてのバリ取り装置Btに搬送される。前記バリ取り装置Btは、加圧部材の一例としての加圧ロールBt1と、対向部材の一例として、前記加圧ロールBt1に加圧されて接触する対向ロールBt2とを有する。前記加圧ロールBt1と対向ロールBt2とによって、記録シートSは、加圧されて挟まれて搬送され、記録シートS端部の不要部の除去、いわゆる、記録シートSのバリ取りが行われる。
【0031】
バリ取りされた記録シートSは、重送検知装置Jkに搬送される。前記重送検知装置Jkは、記録シートSについて、前記捌きロールRsにより捌ききれずに搬送され、複数枚の記録シートSが重なって搬送されているか否か、すなわち、重送か否かを検知する。
なお、前記重送検知装置Jkの搬送方向の一例としての媒体搬送方向の上流側には、手差し供給路SH0が接続されており、図示しない手差し媒体供給部から供給された記録シートSも重送検知装置Jkで重送の検知がされる。
重送か否かが検知された記録シートSは、第1ユニットの一例であって、傾斜姿勢補正ユニットの一例としてのスキュー補正ユニットShに搬送される。前記スキュー補正ユニットShは、斜行ロールの一例としてのクロストロールRcと、前記スキュー補正ユニットShの前端部に配置された後述する図13に示す側端揃え部材の一例としてのサイドガイドSGaとを有する。実施例1では、前記クロストロールRcによって、記録シートSを前方のサイドガイドSGaに接触させて、記録シートSの傾斜姿勢、いわゆる、スキューを補正する。
スキューが補正された記録シートSは、搬送時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。
【0032】
前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、中間転写ベルトB上の多色画像または単色画像が2次転写領域Q4に搬送される時期に合わせて、転写前媒体案内部材SG1を通って、2次転写領域Q4に搬送される。
前記中間転写ベルトB上の多色画像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2により前記記録シートSに転写される。なお、多色画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括して記録シートSに2次転写される。2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
【0033】
図1〜図3において、未定着可視像が2次転写された記録シートSは、転写後媒体案内部材SG2を通って、定着前媒体搬送部材の一例としての搬送ベルトHBによって、定着反転部U1bに設けられた定着装置Fに搬送される。
図3において、前記定着装置Fは、加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpとを有する。前記記録シートSは、一対の定着部材Fh,Fpが、圧力が作用した状態で接触する定着領域Q5に搬送される。前記記録シートS上の未定着可視像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
【0034】
図2において、加熱定着された記録シートSは、冷却装置Coに搬送される。前記冷却装置Coは、無端帯状の上側搬送部材の一例として、回転可能に張架された上側搬送ベルトCo1と、無端帯状の下側搬送部材の一例として、前記上側搬送ベルトCo1に対向して回転可能に張架された下側搬送ベルトCo2とを有する。前記上側搬送ベルトCo1の内側には、放熱部材の一例としてのヒートシンクCo3が配置されており、上側搬送ベルトCo1の熱が奪われて、図示しない送風部材により外部に放出される。
これにより、定着装置Fによって加熱された記録シートSが、一対の搬送ベルトCo1,Co2に挟まれて搬送されると、記録シートSの熱が、搬送ベルトCo1,Co2によって奪われて、前記記録シートSが冷却される。
【0035】
冷却された記録シートSは、本体側の湾曲除去装置の一例としての本体デカール装置Hdに搬送される。前記本体デカール装置Hdは、第1湾曲除去部材の一例として、大径で上側の軟性円筒部材と小径で下側の硬性円筒部材とによって記録シートSを挟み、記録シートSの湾曲、いわゆる、カールを除去するロール型デカール部材Hd1を有する。前記ロール型デカール部材Hd1の媒体搬送方向下流側には、第2湾曲除去部材の一例として、張架された無端帯状部材と前記無端帯状部材に上側から接触する円筒部材とによって記録シートSを挟み、カールを除去するベルト型デカール部材Hd2が配置されている。
本体デカール装置Hdでは、ロール型デカール部材Hd1、ベルト型デカール部材Hd2によって、カールが除去された後に、排出部材Hd3によって、記録シートSが本体デカール装置Hdから排出される。
【0036】
前記本体デカール装置Hdの媒体搬送方向下流側には、搬送路切替部材GT1が設けられている。前記搬送路切替部材GT1は、媒体搬送路の一例としての本体処理路SH2を搬送された記録シートSの搬送先を、本体排出路SH3または媒体反転路SH4のいずれかに選択的に切り替える。
前記本体排出路SH3に搬送された記録シートSは、本体排出部材の一例としての本体排出ロールRhにより、画像の記録された画像記録面が上向きの状態のまま、いわゆる、フェイスアップの状態で、インターフェースモジュールU2に搬送される。
【0037】
記録シートSの画像記録面を上向きの状態から下向きの状態に反転して、いわゆる、フェイスダウンの状態でインターフェースモジュールU2に搬送する場合、本体処理路SH2から搬送された記録シートSは、前記搬送路切替部材GT1によって媒体反転路SH4に案内される。そして、前記記録シートSの媒体搬送方向後端が、媒体反転路SH4の分岐部に設けられた搬送路切替部材GT2を通過すると、反転搬送部材の一例としての正逆回転可能な反転ロールRbによって、記録シートSが逆搬送されて、いわゆる、スイッチバックする。そして、スイッチバックした記録シートSは、前記搬送路切替部材GT2によって本体排出路SH3に案内されて、記録シートSの画像記録面が上向きの状態から下向きの状態に反転されて、インターフェースモジュールU2に搬送される。
【0038】
記録シートSの両面に画像が記録される場合、本体処理路SH2から搬送された片面に画像が記録済みの記録シートSは、搬送路切替部材GT1によって、媒体反転路SH4に案内される。そして、前記記録シートSは、媒体反転路SH4の反転ロールRbによって、第2ユニットの一例としての媒体搬送ユニットSkを有する媒体循環路SH5に搬送され、両面記録反転路SH6に向けて搬送される。前記記録シートSの媒体搬送方向後端が、媒体循環路SH5と両面記録反転路SH6の接続部に設けられた搬送路切替部材GT3を通過すると、記録シートSがスイッチバックされる。スイッチバックした記録シートSは、前記搬送路切替部材GT3によって媒体供給路SH1側に案内され、媒体供給路SH1に再送される。
【0039】
これにより、片面に画像が記録された記録シートSは、表裏が反転した状態で、媒体供給路SH1を搬送されて2次転写領域Q4に再送され、画像の記録されていないもう一方の面にも画像が記録される。
前記各符号SH4〜SH6等により、実施例1の反転路(SH4〜SH6)が構成されており、反転路(SH4〜SH6)および媒体供給路SH1により、実施例1の第2搬送路が構成されている。また、前記各符号SH1〜SH6等により、実施例1の搬送路(SH1〜SH6)が構成されている。
【0040】
(実施例1のインターフェースモジュールU2の説明)
図3において、インターフェースモジュールU2の操作部UIは、情報を表示する表示部UI1やプリンタUの各種設定を行うための入力釦UI2を有する。また、インターフェースモジュールU2は、外部の情報送信装置COMから送信された画像情報を受信して、各種処理およびプリンタUの制御を行う主制御部C2を有する。
前記インターフェースモジュールU2の内部には、湾曲除去装置の搬送路の一例としてのカール除去路SH21が設けられている。前記カール除去路SH21には、画像形成装置本体U1の本体排出路SH3から記録シートSが搬送される。前記カール除去路SH21に搬送された記録シートSは、搬送ロールMRaによって、湾曲除去装置本体の一例としてのモジュールデカール装置Mdに搬送される。前記記録シートSは、前記モジュールデカール装置Mdによって、カールが除去され、排出ロールMRhによって、カール除去路SH21からスタッカ装置U3に排出される。なお、前記モジュールデカール装置Mdは、従来公知であり、例えば、特開2006−520333号公報に記載されている構成と同様の構成を採用可能であるため、その詳細な説明は省略する。
【0041】
(実施例1のスタッカ装置U3の説明)
図3において、実施例1のスタッカ装置U3は、媒体排出積載装置の搬送路の一例として、前記インターフェースモジュールU2のカール除去路SH21に接続されたスタッカ排出路SH31を有する。前記スタッカ排出路SH31の媒体搬送方向下流側には、媒体排出積載装置の媒体排出部材の一例としてのスタッカ排出ロールSRhが配置されている。前記スタッカ排出ロールSRhによって、下方に配置された積載容器の一例としてのスタッカ容器TRhに、記録シートSが排出、積載される。前記スタッカ容器TRh内には、積載部材の一例として、上面に記録シートSが積載される底板TRh1が配置されている。前記底板TRh1は、記録シートSの積載量に応じて自動的に昇降する。
【0042】
(実施例1の媒体搬送ユニットSkの説明)
図5は実施例1の媒体搬送ユニットの説明図であり、図5Aは媒体搬送ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bは右方から見た媒体搬送ユニットの開閉の説明図である。
図6は媒体搬送ユニットを後方の左斜め下方の位置から右斜め上方に見上げた状態の説明図である。
図5、図6において、実施例1の前記媒体搬送ユニットSkは、前記画像形成装置本体U1に固定された下側の固定部1と、前記固定部1に対して開閉可能に支持された上側の開閉部2とを有する。
【0043】
(実施例1の固定部1の説明)
前記固定部1は、枠体の一例として、前記画像形成装置本体U1に支持される固定フレーム3を有する。
実施例1の前記固定フレーム3は、下側案内部材の一例としてのローワーシュート4と、前記ローワーシュート4の前後両端を上端部で支持する前側支持部の一例としての前側支持プレート6と後側支持部の一例としての後側支持プレート7とを有する。前記ローワーシュート4の幅方向の一例としての媒体幅方向である前後方向中央部には、左右方向に間隔を空けてコロ貫通孔4aが形成されている。
また、前記各支持プレート6,7には、前記コロ貫通孔4aに対応する位置に、前後方向に延びる前記搬送ロールRaの駆動軸8が支持されている。また、前記駆動軸8には、前記コロ貫通孔4aに対応して、駆動コロ9が支持されており、前記駆動コロ9は、一部が前記コロ貫通孔4aを上方に貫通した状態で支持されている。
また、実施例1の前記各支持プレート6,7の下端部には、左右両側に配置された右側連結部の一例としての右側タイバー11と左側連結部の一例としての左側タイバー12とが支持されている。
【0044】
すなわち、実施例1の前記各支持プレート6,7は、前記ローワーシュート4と、前記駆動軸8と、前記各タイバー11,12とによって連結されている。
また、実施例1の前記前側支持プレート6の前端面6aの中央部には、前方に突出した被保持部の一例としてのラッチ受け部13,14が左右方向に間隔を空けて形成されている。また、前記前端面6aの左右両端の下端部には、前方に突出した案内軸支持部の一例としてのガイドバー支持部16,17が支持されている。また、前記ガイドバー支持部16,17の前端部には、案内軸の一例としてのガイドバー18,19が、左右方向に延びる下端の回転軸16a,17aを回転中心として回転可能に支持されている。また、前記ガイドバー18,19には、押圧部材の一例としての押圧バネ21,22が貫通された状態で装着されている。
【0045】
また、前記前側支持プレート6の右側下端部には、右側の固定部の一例としての右側の螺子貫通孔23および右側の突起貫通孔24が形成されている。また、前記右側の螺子貫通孔23および前記右側の突起貫通孔24の上方には、右側の調整固定部の一例としての右側の螺子貫通孔26および右側の突起貫通孔27が形成されている。
また、前記前側支持プレート6の左側下端部にも、前記各孔23〜27と同様に、左側の固定部の一例としての左側の螺子貫通孔28および左側の突起貫通孔29と、左側の調整固定部の一例としての左側の螺子貫通孔31および左側の突起貫通孔32とが形成されている。
また、前記前側支持プレート6の中央下端部には、各螺子貫通孔26,31および各突起貫通孔27,32と同様に、収容固定部の一例としての中央の螺子貫通孔33および中央の突起貫通孔34が形成されている。
【0046】
図5Bにおいて、実施例1の前記後側支持プレート7の前端面7aには、前方に突出する開閉軸受部35が支持されている。
また、図5、図6において、実施例1の前記後側支持プレート7の後端面7bの左側上端部には、前記搬送ロールRaを回転駆動する駆動源の一例としての駆動モータ36が支持されている。
また、前記後端面7bの上下方向中央部には、前記駆動軸8が貫通して後方に延びており、貫通した前記駆動軸8どうしの間には、後方に延びる複数の軸部37が形成されている。また、前記駆動軸8および前記軸部37には、駆動伝達部材の一例としてのプーリー38が支持されており、前記プーリー38には前記駆動モータ36の図示しない回転軸の回転駆動によって回転する無端帯状部材の一例としてのベルト39が張架されている。
【0047】
よって、実施例1では、前記駆動モータ36の駆動力が前記ベルト39および前記プーリー38を介して前記駆動軸8に伝達されることにより、前記駆動軸8および前記駆動コロ9が回転駆動する。
また、前記後端面7bの上下方向中央部には、前記駆動軸8および前記軸部37より後方に延びる後側被支持部の一例としての後側ブラケット41,42が左右方向に間隔を空けて支持されている。前記後側ブラケット41,42の後端面には、後方に突出する後側被位置決め部の一例としてのボス41a,42aが形成されている。
実施例1では、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に装着される際に、前記ボス41a,42aが前記画像形成装置本体U1側の図示しない孔部に嵌まることにより、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に対して位置決めされる。
【0048】
(実施例1の開閉部2の説明)
また、開閉部2は、下端壁の一例として、前記ローワーシュート4に対向して配置され、前記ローワーシュート4との間で前記媒体循環路SH5を構成する上側案内部材の一例としてのアッパーシュート51を有する。前記アッパーシュート51の前後両端は、前側支持部の一例としての前側支持プレート52および後側支持部の一例としての後側支持プレート53の下端で支持されている。前記各支持プレート52,53の間は、右側連結部の一例としての右側タイバー54および左側連結部の一例としての左側タイバー56によって連結されている。
図5Bにおいて、前記後側支持プレート53の後端面53aには、左右方向に延びる開閉軸57が支持されており、前記開閉軸57は、前記後側支持プレート7の開閉軸受部35に回転可能に支持されている。このため、実施例1の前記開閉部2は、前記開閉軸57を回転中心として、前記固定フレーム3に対して回転可能に支持されている。
【0049】
前記アッパーシュート51の前後方向中央部には、前記ローワーシュート4のコロ貫通孔4aと同様のコロ貫通孔51aが形成されている。また、前記アッパーシュート51の上端面51bには、前記コロ貫通孔51aに対応する位置に、上方に突出する従動軸受部51cが形成されており、前記従動軸受部51cには前記駆動軸8に対応する前記搬送ロールRaの従動軸58が回転可能に支持されている。また、前記従動軸58には、前記コロ貫通孔52aに対応して、前記駆動コロ9と対向する従動コロ59が支持されており、前記従動コロ59は、一部が前記コロ貫通孔52aを下方に貫通し且つ下端部が前記駆動コロ9の上端部と接触可能に支持されている。
また、前記従動軸58どうしの間には、前記搬送ロールRaによって搬送される記録シートSを検知する媒体検知部材の一例としてのシートセンサSN1が配置されている。
よって、実施例1では、前記シートセンサSN1によって前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入されたことが検知されると、駆動モータ36により回転する駆動コロ9と前記従動コロ59との間でシートSが挟まれながら媒体搬送方向下流側の左方に搬送される。
【0050】
図7は実施例1のハンドルおよびラッチの斜視拡大説明図である。
また、図5、図7において、実施例1の前記前側支持プレート53の前端面53aの中央部には、操作支持部の一例として、前方に突出する板状のハンドル支持部61が形成されている。ハンドル支持部61の左右方向中央部には、上下方向に貫通する開口61aが形成されている。ハンドル支持部61の前端には、操作部の一例としてのハンドル62が支持されている。また、ハンドル支持部61の左右方向両端には、上方に延びる軸受部63,63が支持されている。軸受部63,63の左右外側には、前記前端面53aから前方に延びる軸受部材の一例としての軸支持ブラケット64,64が支持されている。
【0051】
前記軸受部63,63および前記軸支持ブラケット64,64には、閉塞保持軸の一例として、左右方向に延びるロック軸66が回転可能に支持されている。ロック軸66の左右両側端部には、閉塞保持部材の一例としてのラッチ67,67の基端部67a,67aが支持されている。図6において、ラッチ67,67は、基端部67a,67aを回転中心として、ロック軸66と一体的に回転可能に支持されており、基端部67a,67aからラッチ受け部13,14に向けて延びる先端部67b,67bには、閉塞保持部の一例として、後方に突出してラッチ受け部13,14の下面に引っ掛け可能な鉤爪状の引っ掛け部67c,67cが形成されている。
【0052】
ロック軸66の左右方向中央部には、閉塞解除部材の一例としてのラッチ解除レバー68が支持されている。ラッチ解除レバー68は、解除操作部の一例として、前記開口61aを貫通して下方に延びるレバーグリップ69を有する。
また、ロック軸66の左右方向中央部には、付勢部材の一例として、線材が弦巻き状に巻かれて形成されたねじりバネ71が装着されている。ねじりバネ71の一端は、前記ハンドル支持部61に支持され、他端はラッチ解除レバー68によって支持されている。
なお、実施例1のねじりバネ71は、いわゆる、トーションバネで構成されており、ラッチ解除レバー68のレバーグリップ69を常時下方に付勢している。
また、前記前側支持プレート53の前端面53aの左右両端部には、前方に突出した被案内部72,73が支持されており、前記被案内部72,73の前端部には、前記ガイドバー18,19が貫通するガイドバー貫通孔72a,73aが形成されている。
【0053】
(実施例1の開閉部2の閉塞位置と開放位置との間の移動についての説明)
ここで、実施例1では、図5Aおよび図5Bの実線に示すように、画像形成動作、いわゆる、ジョブの実行時には、前記開閉部2のアッパーシュート51が前記固定部1のローワーシュート4に対向して前記媒体循環路SH5が構成された状態となっている。すなわち、前記開閉部2が前記固定部1に対して閉塞した閉塞位置に移動した状態となっている。
このとき、前記開閉部2および前記固定部1の各前端面53a,6aでは、前記ラッチ67,67は、ねじりバネ71の付勢力でレバーグリップ69が下方に付勢され、図5、図7に示すように引っ掛け部67c,67cがラッチ受け部13,14に掛かった引っ掛け位置で保持されている。したがって、前記ラッチ67,67と前記ラッチ受け部13,14との引っ掛けにより、前記開閉部2が前記閉塞位置に保持されている。なお、押圧バネ21,22は、被案内部72,73によって下方に押圧されて自然長より縮んだ状態で保持されている。
【0054】
この状態から、前記媒体搬送ユニットSk内部で紙詰まり等が発生して、媒体循環路SH5が開放される場合、作業者によってレバーグリップ69とハンドル62とが把持されると、レバーグリップ69が上方に移動し、ねじりバネ71の付勢力に抗して、ロック軸66を介し、ラッチ67,67が上方に向けて回転して、引っ掛け部67c,67cがラッチ受け部13,14から外れる解除位置に移動し、ロックが解除される。したがって、前記開閉部2が前記固定部1に対して回転可能となり、作業者が前記開閉部2を上方に回転させると、前記開閉部2が図5Bの破線で示す開放位置に移動して、前記媒体循環路SH5が開放される。
【0055】
この結果、実施例1では、前記開閉部2を、図5Aの実線に示す閉塞位置と、図5Bの破線に示す開放位置との間で移動させることが可能となっている。
なお、前記ラッチ67,67が解除されると、押圧バネ21,22が被案内部71,72を上方に押圧するため、作業者が前記開閉部2を持ち上げる作業の補助がされる。また、押圧バネ21,22は、前記開閉部2が開放位置から閉塞位置に移動しようとした場合に制動する方向に力を作用させるので、前記開閉部2が自重等により作業者の意図に反して閉塞位置に移動することを抑制することができ、作業者の操作性が向上する。
【0056】
(実施例1の本体固定ブラケット81およびスペーサ91の説明)
図8は実施例1の本体固定ブラケットの拡大説明図である。
また、図6、図8において、実施例1の前記前側支持プレート6の後端面6bには、本体固定部材の一例として、左右一対の本体固定ブラケット81,81が支持されており、前記本体固定ブラケット81,81を介して、前記媒体搬送ユニットSkが前記画像形成装置本体U1に固定されている。
実施例1の前記本体固定ブラケット81は、前記後端面6bに対向して配置され且つ後方から支持する前記媒体搬送ユニットSkの支持部の一例であって、ユニット支持部の一例としての平板状の枠体支持部82と、前記枠体支持部82の下端から後方に延びて下方の前記画像形成装置本体U1に支持される平板状の本体被支持部83とを有する。
前記枠体支持部82の左側には、前方に突起して各突起貫通孔24,29を貫通して前記枠体支持部82の位置決めをする突起部84が形成されている。また、前記枠体支持部82の右側には、螺子孔85が形成されており、前記螺子孔85には各螺子貫通孔23,28を貫通する螺子86,86が螺子止めされている。
【0057】
したがって、前記各孔23〜27が形成されて右側の枠体支持部82により支持される後端面6bの右端部に、右側の被支持部6cが形成されており、前記各孔28〜32が形成されて左側の枠体支持部82により支持される後端面6bの左端部に、左側の被支持部6dが形成されている。すなわち、実施例1では、前記右側の被支持部6cと前記左側の被支持部6dとが前記前側支持プレート6に一体的に配置されている。
また、前記本体被支持部83の左側には、丸孔状の本体螺子貫通孔87が形成され、前記本体被支持部83の右側には、左右方向に延びる長孔状の本体螺子貫通長孔88が形成されている。前記本体被支持部83は、前記各孔87,88を貫通する図示しない螺子が前記画像形成装置本体U1側の図示しない本体螺子孔に螺子止めされることで前記画像形成装置本体U1に支持される。
【0058】
図9は実施例1のスペーサの拡大説明図である。
また、図6において、実施例1の前記前側支持プレート6の後端面6bには、調整部材の一例としてのスペーサ91が支持されている。
図6、図9において、実施例1の前記スペーサ91は、調整部材本体の一例として、前記後端面6bに対向して配置されたの平板状のスペーサ本体91aを有する。前記スペーサ本体91aの左端上部には、左方に延びる延長部91bが形成されており、前記延長部91bの左端部には、前方に突起して各突起貫通孔27,32,34を貫通して前記スペーサ91の位置決めが可能な突起部92が形成されている。また、前記スペーサ本体91aの右端上部には、螺子孔93が形成されており、前記螺子孔93は、各螺子貫通孔26,31,33を貫通する螺子94によって螺子止め可能となっている。また、前記スペーサ本体91aの中央部には、後方に突出する錐壁状の錐壁突出部96が形成されており、前記錐壁突出部96には、前後方向に貫通する螺子貫通孔96aが形成されている。なお、実施例1の前記螺子貫通孔96aは、前記本体固定ブラケット81の螺子孔86より大径となるように形成されている。
【0059】
(実施例1のスペーサ91の着脱についての説明)
図6において、実施例1では、中央の突起貫通孔34を突起部92が貫通して位置決めされ且つ中央の螺子貫通孔33を貫通した螺子94に螺子孔93が螺子止めされて前記スペーサ91が後端面6bの中央部に支持されることにより、前記スペーサ91が前記媒体搬送ユニットSkの内部に収容されている。
したがって、前記各孔33,34が形成され且つ前記スペーサ91が収容される後端面6bの中央部に、スペーサ91の収容部6eが形成されている。すなわち、実施例1では、前記収容部6eが前記前側支持プレート6に一体的に配置されている。
【0060】
図10は図7の状態から右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサを装着した状態の説明図である。
図11は右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットをローワーシュートの下方から見下ろした状態の要部拡大説明図である。
図12は媒体搬送ユニットの傾斜についての説明図であり、図12Aは右側の被支持部と右側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図であり、図12Bは左側の被支持部と左側の枠体支持部との間にスペーサが装着された媒体搬送ユニットを上方から見下ろした状態の説明図である。
また、実施例1では、図10〜図12に示すように、前記スペーサ91を前記後端壁6bの各被支持部6c,6dと前記本体固定ブラケット81の枠体支持部82との間に装着することも可能となっている。
【0061】
具体的には、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間にスペーサ91を装着する場合には、まず、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82とを離隔して、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1から取り外す。次に、突起部92を右側の突起貫通孔27に貫通させ且つ右側の螺子貫通孔26を貫通する螺子94で螺子孔93を螺子止めして、スペーサ91を右側の被支持部6cに支持する。そして、突起部84を右側の突起貫通孔24に貫通させ且つ各螺子貫通孔23,96aを貫通する螺子86で螺子孔85を螺子止めして、右側の被支持部6cを右側の本体固定ブラケット81が支持することにより、スペーサ91が右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間に装着された状態になる。
【0062】
この結果、図10、図11に示すように、右側の被支持部6cと右側の枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合には、図12Aの1点鎖線に示すように、前記媒体搬送ユニットSkの右端部が左端部より前方に配置され、前記媒体搬送ユニットSkが左右方向に対して傾斜した状態で前記画像形成装置本体U1に固定される。よって、傾斜した前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入された場合には、前記搬送ロールRaによって、記録シートSが媒体搬送方向である左右方向より後方に傾斜した方向に搬送される。すなわち、スペーサ91を装着した場合にはスペーサ91を装着しない場合における記録シートSの媒体搬送方向に対して、交差する方向へ記録シートSは搬送される。
【0063】
また、左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間にスペーサ91を装着する場合にも、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1から取り外し、スペーサ91を左側の被支持部6dに支持した後で、左側の被支持部6dを左側の本体固定ブラケット81が支持することにより、スペーサ91が左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間に装着された状態になる。
この結果、左側の被支持部6dと左側の枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合には、図12Bの2点鎖線に示すように、前記媒体搬送ユニットSkの左端部が右端部より前方に配置され、前記媒体搬送ユニットSkが左右方向に対して傾斜した状態で前記画像形成装置本体U1に固定される。よって、傾斜した前記媒体搬送ユニットSkに記録シートSが搬入された場合には、前記搬送ロールRaによって、記録シートSが媒体搬送方向である左右方向より前方に傾斜した方向に搬送される。
【0064】
ここで、実施例1では、前記各被支持部6c,6dと枠体支持部82との間にスペーサ91が装着された場合でも、本体螺子貫通長孔88よって画像形成装置本体U1の本体螺子孔の上方が開放される。このため、本体螺子貫通長孔88を貫通させた螺子を本体螺子孔に螺子止めすることが可能となっている。すなわち、各孔87,88を貫通する2本の螺子によって前記本体被支持部83が前記画像形成装置本体U1に固定支持可能になっている。
また、図11に示すように、スペーサ91と枠体支持部82とについては、錐壁突出部96の後端部のみが枠体支持部82に接触しており、スペーサ91と枠体支持部82との接触面積が小さくなっている。
ここで、仮に、錐壁突出部96が形成されておらず、スペーサ91と枠体支持部82とを面で対向させた状態で螺子止めする場合では、媒体搬送ユニットSkと画像形成装置本体U1とが傾斜して、互いに傾斜する板状のスペーサ本体91aと枠体支持部82とが螺子止めされることになる。
【0065】
この場合、螺子86を締めすぎると、傾斜するスペーサ本体91aと枠体支持部82とが面接触するまで歪んでしまい、スペーサ91が固定されている媒体搬送ユニットSkが全体としてねじれたり、歪んだりする変形のおそれがある。そして、媒体搬送ユニットSkがねじれたりすると、記録シートSの搬送方向が変化する等の搬送不良が発生するおそれがある。
これに対して、実施例1では、錐壁突出部96で接触するため、螺子止めをした場合に、接触面が小さく、歪みも少なくて済むと共に、螺子86を締めすぎても、主として、錐壁突出部96が歪むだけで、媒体搬送ユニットSk全体の歪み等への影響が軽減可能となっている。このため、媒体搬送ユニットSkが変形して媒体搬送ユニットSkが搬送する記録シートSの搬送方向が変化する等の搬送不良が低減されている。
【0066】
なお、図12において、実施例1では、前記媒体搬送ユニットSkの右端より右方には、上流側の隙間SP1が形成されており、前記媒体搬送ユニットSkの左端より左方には、下流側の隙間SP2が形成されている。なお、実施例1の前記各隙間SP1,SP2は、前記媒体搬送ユニットSkが傾斜可能な程度の大きさで十分であり、例えば、3[mm]に設定できる。
また、実施例1の前記固定フレーム3の左右方向の長さである枠体長L1は、記録シートSの最大サイズの左右方向の長さである媒体最大長以上に設定されている。具体的には、予め設定された最大サイズである「A3SEF(Short Edge Feed)」の左右方向の長さである420[mm]以上となる488[mm]に設定されている。
【0067】
また、実施例1の前記固定フレーム3の前後方向の長さである枠体幅L2は、記録シートSの最大サイズの前後方向の長さである媒体最大幅より大きくなるように設定されている。具体的には、「A3SEF」の前後方向の長さである297[mm]より大きい345[mm]に設定されている。
前記媒体搬送ユニットSk、前記本体固定ブラケット81、前記スペーサ91等により、実施例1の調整部(Sk+81+91)が構成されている。
【0068】
(実施例1のスキュー補正ユニットShの搬入位置の説明)
図13は実施例1のスキュー補正ユニットの搬入位置についての説明図である。
また、図13において、実施例1の前記スキュー補正ユニットShの左端には、記録シートSの搬入部Shaが形成されている。実施例1では、前記搬入部Shaにおける記録シートSの搬入位置が、記録シートSの前端が前記サイドガイドSGaから予め設定された突き当て間隔L3より後方に離れた位置となるように予め設定されている。
前記スキュー補正ユニットShの搬入部Sha、クロスとロールRc、サイドガイドSGa等により、実施例1の整合部(Sha+Rc+SGa)が構成されている。
【0069】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、ジョブが実行されると、図示しない手差し媒体供給部や給紙トレイTR1,TR2から供給された記録シートSが媒体供給路SH1を搬送され、スキュー補正ユニットShでスキュー補正が実行された後、レジロールRrによってトナー像が2次転写領域Q4に搬送される時期に合わせて搬送されて、1面目に画像が記録される。また、記録シートSの両面に画像が記録される場合には、2次転写領域Q4で画像が記録された記録シートSが、定着領域Q5、本体処理路SH2、反転路(SH4〜SH6)および媒体供給路SH1を通過して、片面記録済の記録シートSが表裏反転されて、スキュー補正ユニットShの搬入部Shaに再び搬入される。
【0070】
ここで、実施例1の前記プリンタUでは、図1、図2に示すように、反転路(SH4〜SH6)を通過した反転シートSが搬入部Shaに搬入されるまでの搬送経路(Q4,Q5,SH2,SH4〜SH6,SH1)の長さが、1面目の記録シートSが搬入部Shaに搬入されるまでの搬送経路(SH1)の長さに比べ、長く設定されている。よって、搬送経路(SH1)上に配置された搬送ロールRaが多くなり、前記プリンタUの製造時の取り付け誤差により、全ての搬送ロールRaの媒体搬送方向が精確に揃わず、媒体搬送方向が幅方向に傾斜する可能性がある。
また、実施例1の前記プリンタUでは、2次転写領域Q4と定着領域Q5との間の搬送経路と、反転路(SH4〜SH6)と媒体供給路SH1との間の搬送経路とについては、画像記録部U1aおよび定着反転部U1bの異なる筐体で連結されている。よって、前記プリンタUの設置時の組み付け誤差により、連結部分で幅方向である前後方向にズレる可能性がある。
【0071】
さらに、実施例1の前記プリンタUでは、1面目の記録シートSは、前記手差し媒体供給部や給紙トレイTR1,TR2の図示しない側端揃え部材によって幅方向の位置決めが精度良く実行されているのに対して、反転シートSは、1面目に画像が記録されてから搬入部Shaに再び搬入されるまでに幅方向の位置決めが実行されない。
したがって、反転シートSは、1面目の記録シートSに比べ、前記搬入部Shaの図13に示す搬入位置から前後方向(すなわち、記録シートSの媒体搬送方向に直交する方向である記録シートSの幅方向)にズレる可能性があり、スキュー補正ユニットShでスキューを補正しきれなくなるおそれがある。そして、記録シートSの搬入位置が前方に大きくズレると、最悪の場合、搬入部Shaの搬入可能範囲を超えてしまい、記録シートSの媒体搬送方向前端がサイドガイドSGaの媒体搬送方向上流端に突き当たって紙詰まり等が発生する可能性もある。
【0072】
これに対して、実施例1では、前記プリンタUの設置時に、まず、スペーサ91を媒体搬送ユニットSk内部の収容部6eに収容して媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1に対して傾斜させない状態で、調整作業として、反転路(SH4〜SH6)を経由した反転シートSをスキュー補正ユニットShの搬入部Shaまで搬入させてみる。そして、搬送された記録シートSが搬入位置より前後方向にズレていたり傾いていたりした場合には、図12に示すように、反転シートSのズレや傾きを打ち消す側にスペーサ91を取り付けて搬入位置の調整が完了する。
例えば、反転シートSが搬入位置より前方にズレていた場合には、右側の被支持部6cと枠体支持部82との間にスペーサ91を装着して、媒体搬送ユニットSkを図12Aに示す状態で前記画像形成装置本体U1に対して傾斜させて固定する。このため、前記媒体搬送ユニットSkに搬入された反転シートSが、左右方向より後方に傾斜した方向に搬送され、搬入部Shaにおける前方のズレが打ち消される。
【0073】
この結果、実施例1の前記プリンタUは、スペーサ91を装着して媒体搬送ユニットSkを傾斜させない従来の構成に比べ、各被支持部6c,6dと枠体支持部82との間にスペーサ91を装着するという簡素な構成で記録シートSの幅方向のズレが低減される。よって、実施例1の前記プリンタUは、第2の搬送路(SH4〜SH6,SH1)を通過した反転シートSの整合、すなわち、サイドレジ補正・リードレジ補正・スキュー補正等の用紙の位置や姿勢の補正のズレである整合ズレが抑制される。
また、実施例1の前記プリンタUは、搬入部SHaの搬入位置が、サイドガイドSGaから突き当て間隔L3より後方に離れた位置に設定されており、サイドガイドSGaから離れていない場合に比べ、記録シートSの詰まりが低減されると共に、記録シートSの傾きが精度良く補正される。
【0074】
また、実施例1の前記プリンタUは、固定フレーム3の枠体長L1および枠体幅L2が記録シートSの最大サイズより大きく設定されている。
ここで、仮に、枠体長L1が反転シートSの最大サイズよりも短い場合、反転シートSは、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとに跨った状態で搬送され易く、媒体搬送方向を傾斜させようとする媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、傾斜させようとしない媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとの間で、反転シートSがねじれたり、シワが発生したりするおそれがある。また、媒体搬送方向を傾斜させようとする媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaと、傾斜させようとしない媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaとの間で跨った状態では、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaのみで搬送される場合に比べ、媒体搬送ユニットSk外部の搬送ロールRaが、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaでの媒体搬送方向の傾斜の妨げとなるおそれもある。
【0075】
これに対して、実施例1の前記プリンタUでは、枠体長L1が反転シートSの最大サイズよりも長く設定されており、反転シートS全体が媒体搬送ユニットSk内に収容される期間が確保され、媒体搬送ユニットSk内部の搬送ロールRaのみでズレを打ち消す方向へ搬送させることが可能となっている。この結果、媒体搬送ユニットSk内外の搬送ロールに跨って反転シートSが搬送される場合に比べ、反転シートSのズレを打ち消す方向への搬送が妨げられず、反転シートSのねじれやシワの発生が低減される。
【0076】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置としてのプリンタUを例示したが、これに限定されず、FAXや複写機あるいはこれらすべてまたは複数の機能を備えた複合機とすることも可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。さらに、本発明は電子写真方式の画像形成装置以外のインクジェット記録式の画像形成装置や熱転写式の画像形成装置等にも適用することも可能である。
【0077】
(H02)前記実施例では、スキュー補正ユニットShを画像記録部U1aに配置し、且つ、媒体搬送ユニットSkを定着反転部U1bに配置して、各ユニットSh,Skが異なる筐体に保持されるように構成したが、これに限定されず、スキュー補正ユニットShの媒体搬送方向上流側に媒体搬送ユニットSkが配置されていれば、各ユニットSh,Skが共に画像記録部U1aに配置された場合や定着反転部U1bに配置された場合でも、本発明の作用効果を奏することが可能である。このため、媒体搬送ユニットSkは、媒体循環路SH5に配置されることに限定されず、スキュー補正ユニットShの媒体搬送方向上流側の他の搬送路SH2,SH4,SH6,SH1に配置することが可能である。
【0078】
(H03)前記実施例では、本体固定ブラケット81を介して、媒体搬送ユニットSkの下端部が画像形成装置本体U1に支持されていたが、媒体搬送ユニットSkが画像形成装置本体U1に支持される位置は下端部に限定されず、スペーサ91を装着して媒体搬送ユニットSkが前後方向に傾斜可能であれば、例えば、媒体搬送ユニットSkの上端部や前後両端部が画像形成装置本体U1に支持されて宙吊り状態となる構成とすることも可能である。
(H04)前記実施例では、1種類のスペーサ91を装着して、媒体搬送ユニットSkを画像形成装置本体U1に対して予め設定された傾斜角度だけ傾斜させていたが、これに限定されず、例えば、錐壁突出部96の前後方向の長さが異なる数種類のスペーサ91を準備しておき、傾斜の程度に応じていずれかを選択的に装着して、前記傾斜角度を調節する構成とすることも可能である。
【0079】
(H05)前記実施例のように、スペーサ91に錐壁突出部96を形成して、媒体搬送ユニットSk全体のねじれや歪み等の変形を低減することが好ましいが、スペーサ91の形状については、各被支持部6c,6dと右側の枠体支持部82との間に装着可能であれば、任意に変更可能であり、錐壁突出部96を省略することも可能である。
(H06)前記実施例のように、スペーサ91を媒体搬送ユニットSk内部の収容部6eに収容可能とすることが好ましいが、これに限定されず、収容部6を省略して、媒体搬送ユニットSkの外部に保管する構成も可能である。
(H07)前記実施例のように、固定フレーム3の枠体長L1が記録シートSの媒体最大長以上に設定して、反転シートSのズレを十分に打ち消す構成とすることが好ましいが、固定フレーム3の枠体長L1を媒体最大長より短く設定することも可能である。
【符号の説明】
【0080】
3…枠体、6c,6d…被支持部、6e…収容部、82…支持部、91…調整部材、L1…枠体長、Ra…媒体搬送部材、S…媒体、SGa…側端揃え部材、(Sha+Rc+SGa)…整合部、Sh…第1ユニット、Sha…搬入部、SH1…第1搬送路、(SH4〜SH6)…反転路、(SH4〜SH6,SH1)…第2搬送路、(Sk+81+91)…調整部、Sk…第2ユニット、SP1…上流側の隙間、SP2…下流側の隙間、Q4…画像記録領域、U…画像形成装置、U1…画像形成装置本体、(UG+GG)〜(UK+GK),T1g〜T1k+T2+B…画像形成部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体へ画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部へ搬送される前記媒体が通過する第1搬送路と、
前記第1搬送路と連結するとともに、前記画像形成部によって片面に画像が形成された前記媒体を再度前記画像形成部へ搬送する際に前記媒体が通過する第2搬送路と、
前記第1搬送路上に設けられ、前記画像形成部へ搬送される前記媒体を整合する整合部と、
前記第2搬送路上に設けられ、前記整合部へ搬送される前記媒体の搬送方向と直交する幅方向の位置を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記各搬送路を有する画像形成装置本体と、
搬入部から搬入された前記媒体を搬送方向下流側に搬送する前記第1ユニットを有する前記整合部と、
前記第1ユニットに前記媒体を搬送する第2ユニットを有する前記調整部と、
前記媒体を搬送する媒体搬送部材を回転可能に支持する前記第2ユニットの枠体と、
前記枠体に設けられた被支持部と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被支持部を前記幅方向から支持する支持部と、
前記被支持部と前記支持部との間に着脱可能に構成されて、前記被支持部と前記支持部との間に装着された場合に、前記第2ユニットを搬送方向に対して前記幅方向に傾斜させて、前記媒体搬送部材により搬送される前記媒体の前記幅方向の位置を調整する調整部材であって、前記媒体が前記搬入部に搬入される搬入位置が予め設定された搬入可能範囲よりも外側となる場合に、前記搬入可能範囲より内側となるように前記第2ユニットを傾斜させる前記調整部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体の前記幅方向側端を揃える側端揃え部材を有する前記第1ユニットと、
前記媒体に画像が記録される画像記録領域を通過して片面に画像が記録された前記媒体の表裏を反転させて前記搬入部に搬入させる反転路を有する前記第2搬送路と、
前記側端揃え部材から前記幅方向に離れた位置に、前記側端揃え部材側の前記媒体の前記幅方向側端が設定された前記搬入位置と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記枠体の前記搬送方向の長さである枠体長が、予め設定された前記媒体の前記搬送方向の長さの最大値である媒体最大長以上に設定された
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記枠体に設けられ、前記媒体搬送部材を回転駆動させる駆動源、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記枠体に設けられ、前記第2ユニットを傾斜させない場合に、前記被支持部と前記支持部との間から外された前記調整部材が収容される収容部、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2ユニットの前記搬送方向上流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向上流側の前記第2搬送路との間に形成された上流側の隙間と、
前記第2ユニットの前記搬送方向下流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向下流側の前記第2搬送路との間に形成された下流側の隙間と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項1】
媒体へ画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部へ搬送される前記媒体が通過する第1搬送路と、
前記第1搬送路と連結するとともに、前記画像形成部によって片面に画像が形成された前記媒体を再度前記画像形成部へ搬送する際に前記媒体が通過する第2搬送路と、
前記第1搬送路上に設けられ、前記画像形成部へ搬送される前記媒体を整合する整合部と、
前記第2搬送路上に設けられ、前記整合部へ搬送される前記媒体の搬送方向と直交する幅方向の位置を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記各搬送路を有する画像形成装置本体と、
搬入部から搬入された前記媒体を搬送方向下流側に搬送する前記第1ユニットを有する前記整合部と、
前記第1ユニットに前記媒体を搬送する第2ユニットを有する前記調整部と、
前記媒体を搬送する媒体搬送部材を回転可能に支持する前記第2ユニットの枠体と、
前記枠体に設けられた被支持部と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被支持部を前記幅方向から支持する支持部と、
前記被支持部と前記支持部との間に着脱可能に構成されて、前記被支持部と前記支持部との間に装着された場合に、前記第2ユニットを搬送方向に対して前記幅方向に傾斜させて、前記媒体搬送部材により搬送される前記媒体の前記幅方向の位置を調整する調整部材であって、前記媒体が前記搬入部に搬入される搬入位置が予め設定された搬入可能範囲よりも外側となる場合に、前記搬入可能範囲より内側となるように前記第2ユニットを傾斜させる前記調整部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体の前記幅方向側端を揃える側端揃え部材を有する前記第1ユニットと、
前記媒体に画像が記録される画像記録領域を通過して片面に画像が記録された前記媒体の表裏を反転させて前記搬入部に搬入させる反転路を有する前記第2搬送路と、
前記側端揃え部材から前記幅方向に離れた位置に、前記側端揃え部材側の前記媒体の前記幅方向側端が設定された前記搬入位置と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記枠体の前記搬送方向の長さである枠体長が、予め設定された前記媒体の前記搬送方向の長さの最大値である媒体最大長以上に設定された
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記枠体に設けられ、前記媒体搬送部材を回転駆動させる駆動源、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記枠体に設けられ、前記第2ユニットを傾斜させない場合に、前記被支持部と前記支持部との間から外された前記調整部材が収容される収容部、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2ユニットの前記搬送方向上流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向上流側の前記第2搬送路との間に形成された上流側の隙間と、
前記第2ユニットの前記搬送方向下流端と、前記第2ユニットの前記搬送方向下流側の前記第2搬送路との間に形成された下流側の隙間と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−121749(P2011−121749A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282031(P2009−282031)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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