説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置本体の上方にイオン発生装置が外付けされた画像形成装置において、イオン発生装置のフィルター交換等のメンテナンスを容易にする。
【解決手段】空気中の塵埃等を除去するためのフィルターを有するイオン発生装置71を、支持部材70にて、画像形成装置本体100aの上方に片持ち支持し、かつ、支持部材70を回転自在にもうけ、イオン発生装置71を、イオン発生装置71を動作させる動作位置と、イオン発生装置71のメンテナンスを行うメンテナンス位置とに移動可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置であって、イオン発生装置が付設された画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、オフィスや家庭、病院等においては、室内の空気を浄化する空気清浄機が普及しつつある。本願出願人は、先に、正イオン及び負イオンを同時に発生し、正イオン及び負イオンにより空気中の浮遊細菌を効果的に除去するイオン発生装置を開発し、市場に提供している(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、本願出願人は、画像形成装置本体の上方に上記イオン発生装置を外付けした画像形成装置を創案し、発表している。これによれば、画像形成装置本体の上方の空間を有効利用して、イオン発生装置を設置することができる。また、イオンを比較的高い位置から室内に放出するため、タバコの臭いや空気中の浮遊細菌を効果的に除去することができる。
【0004】
一方、画像形成装置からは、アレルギー症、頭痛、又は目眩等の健康被害が発症する、いわゆるシックハウス症候群の原因物質の一つであるVOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)が放出されることが知られている。また、ロンギフォレン、オゾン、又はトナー臭等の臭気が、放出されることも知られている。
【0005】
このような画像形成装置から放出される、VOCや臭気等の揮発性化学物質を含む排出ガスの問題は、マイナスイオンによって低減させることができることが判明しており、マイナスイオン発生装置を搭載した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2,3)。
【0006】
従って、本願出願人が発表している画像形成装置本体の上方にイオン発生装置を外付けした画像形成装置においても、イオン発生装置からマイナスイオンを発生させることで、画像形成装置から放出される排出ガスに対しては、発生源である画像形成装置の上方よりマイナスイオンを放出することにより、画像形成装置からの排出ガスを効果的に除去することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−058731号公報
【特許文献2】特開2005−004144号公報
【特許文献3】特開2005−055515号公報
【特許文献4】特開2007−107804号公報
【特許文献5】特開2003−161482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、このようなイオン発生装置は、通常、イオン発生部に送る空気中の塵埃等を除去するためのフィルターを有しており、定期的に該フィルターを交換する等のメンテナンスが必要である。特許文献4,5には、機器本体のフロントパネルを開放して、フィルターを交換する空気調和機、空気清浄機が開示されている。また、機器本体のリアパネルを開放してフィルターを交換する機器もある。
【0009】
ところが、画像形成装置本体の上方に外付けされたイオン発生装置では、フィルター交換等のメンテナンスを容易に行うことができないという新たな問題が判明した。
【0010】
つまり、多くの画像形成装置においては、指示入力のための操作パネルは画像形成装置の正面(前面)側に配され、また、原稿台カバーの開閉も画像形成装置の背面側を軸として行われる。従って、画像形成装置本体の上方にイオン発生装置を外付けする場合、イオン発生装置は、画像形成装置本体の背面側に配置せざるを得ない。
【0011】
しかしながら、その場合、画像形成装置の正面側から、イオン発生装置のフロントパネルを開放して内部のフィルターを交換する構成では、画像形成装置本体の有する奥行きのために、画像形成装置の正面側より両手を伸ばすようにして作業する必要があり、作業が行い難いといった問題がある。なお、画像形成装置の側面側からフィルター交換等の作業を行うことも不可能ではないが、画像形成装置の側面には、用紙排出用トレイや手差しトレイ、原稿排出用トレイ等が、側面より突出するように備えられている。そのため、結局はこれらトレイを挟んで両手を伸ばすようにして作業する必要があり、やはり作業が行い難い。
【0012】
また、リアパネルを開放して画像形成装置の背面側よりフィルターを背面から交換する構成では、作業者が画像形成装置の背面側に回り込む必要があるため、画像形成装置を移動させなければならないといった問題がある。
【0013】
本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなされたものであり、画像形成装置本体の上方にイオン発生装置が外付けされた画像形成装置において、フィルター交換等のメンテナンス性に優れた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成装置であって、空気中の塵埃等を除去するためのフィルターを有するイオン発生装置と、上記イオン発生装置を上記画像形成装置本体の背面側上方において支持する支持部材とを有し、上記支持部材は、上記イオン発生装置を、上記イオン発生装置を動作させる動作位置と、上記イオン発生装置のメンテナンスを行うメンテナンス位置とに移動自在に支持することを特徴としている。
【0015】
上記発明によれば、画像形成装置本体の上方に支持されたイオン発生装置は、支持部材によって、イオン発生装置を動作させる動作位置と、イオン発生装置のメンテナンスを行うメンテナンス位置とに移動自在に支持されている。
【0016】
このため、フィルター交換等のメンテナンス時には、イオン発生装置を画像形成装置本体が支障とならないメンテナンス位置に移動させることで、画像形成装置本体の奥行きを支障とすることなく、また、たとえ、画像形成装置の背面側でもあるイオン発生装置の背面側よりフィルター交換を行うような仕様であっても、画像形成装置を移動させることなく、フィルター交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0017】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記イオン発生装置は、上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部において、上記支持部材にて片持ち支持されており、上記動作位置は、上記画像形成装置の上方より見た上記イオン発生装置の投影面が上記画像形成装置本体の上面に、画像形成装置本体の背面側において重畳する位置であり、上記メンテナンス位置は、上記画像形成装置の上方より見た上記イオン発生装置の投影面が、上記画像形成装置本体の上面に、上記支持部材が設けられた片側コーナー部を除いて重畳しない上記画像形成装置の側方の位置である構成とすることもできる。
【0018】
メンテナンス位置を、上記のような画像形成装置本体と重ならない位置とすることで、画像形成装置の奥行きを支障とすることなく、イオン発生装置の近くで作業することができる。
【0019】
この場合、上記メンテナンス位置は、上記画像形成装置における、ジャム処理のために開放される側壁を有する側の側方とすることがより好ましい。
【0020】
画像形成装置においては、シートの搬送パスが設けられている側の側壁を、搬送途中で詰まったシートを取り除く、所謂ジャム処理のために開放可能に構成しており、開放される側壁を有する側の空間は、通常、空きスペースとなっている。
【0021】
従って、動作位置から例えば180度回転させた位置をメンテナンス位置とした場合でも、このジャム処理のために確保されている画像形成装置側方の空間を利用することで、画像形成装置の設置スペースを増大させることがない。
【0022】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記支持部材は、上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部に固定された、上記画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、上記支柱を軸として回転する回転部材とを有し、上記イオン発生装置は上記回転部材に取り付けられている構成とすることもできる。
【0023】
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記支持部材は、上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部に固定された、上記画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、上記支柱の上部に設けられ、上記支柱の上部において上記イオン発生装置を、上記画像形成装置を正面より見た場合の横方向にスライド自在に支持するスライド部材とを有する構成とすることもできる。
【0024】
このような支持部材では、回転動作、或いはスライド動作にて、イオン発生装置を容易に動作位置からメンテナンス位置へと移動させることができる。
【0025】
回転部材を備える支持部材の場合、回転部材をメンテナンス位置で固定する固定部材を備えることが好ましく、スライド部材を備える支持部材の場合は、上記スライド部材をメンテナンス位置で固定する固定部材を備えることが好ましい。
【0026】
イオン発生装置をメンテナンス位置に固定できるので、フィルター交換等の作業を容易に行うことができる。
【0027】
回転部材を備える支持部材には、フィルターを交換するための筐体開放部を背面側に備えるイオン発生装置との組み合わせが適しており、スライド部材を備える支持部材には、フィルターを交換するための筐体開放部を正面側に備えるイオン発生装置との組み合わせが適している。
【0028】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記フィルターは、該フィルターの交換時に上記イオン発生装置より取り外される筐体の一部に取り付けられている構成とすることもできる。
【0029】
上記構成によれば、取り外す筐体の一部に一体的にフィルターが設けられているので、交換をさらに容易に行うことができる。
【0030】
また、本発明には、イオン発生装置を動作位置とメンテナンス位置とに移動自在に支持する支持部材も、発明の範疇としている。
【0031】
本発明の支持部材は、画像形成装置本体の上方においてイオン発生装置を片持ち支持するイオン発生装置の支持部材であって、一端側が画像形成装置本体に固定され、上記画像形成装置本体に固定された状態で当該画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、該支柱における他端側に該支柱を軸として回転自在に設けられ、上記イオン発生装置を保持可能な回転部材とを有している。
【0032】
本発明の別の支持部材は、画像形成装置本体の上方においてイオン発生装置を片持ち支持するイオン発生装置の支持部材であって、一端側が画像形成装置本体に固定され、上記画像形成装置本体に固定された状態で当該画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、
該支柱における他端側において、上記イオン発生装置を、上記画像形成装置を正面より見た場合の横方向にスライド自在に支持するスライド部材とを有している。
【発明の効果】
【0033】
以上のように、本発明は、支持部材にて、イオン発生装置を、画像形成装置本体の上方の動作位置から、メンテナンスを行うメンテナンス位置へと移動できる構成である。
【0034】
それゆえ、画像形成装置本体の上方にイオン発生装置が支持された画像形成装置において、フィルター交換等のメンテナンス性に優れた画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示すもので、画像形成装置に搭載されたイオン発生装置の動作位置とメンテナンス位置とを説明する正面側より見た斜視図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。
【図3】図2の画像形成装置におけるイオン発生装置の構成を示す断面図である。
【図4】図3のイオン発生装置におけるイオン発生素子を例示する平面図である。
【図5】図5(a)は、図3に示すイオン発生装置の正面側を示す斜視図であり、図5(b)は背面側を示す斜視図である。
【図6】図3に示すイオン発生装置が備える吸入開口カバーを開放した状態を示す斜視図である。
【図7】図3に示すイオン発生装置が備える吸入開口カバーのG−G断面図である。
【図8】図8(a)は、図3に示すイオン発生装置が備えるフィルター部材の表面側を示す斜視図であり、図8(b)は、フィルター部材の裏面側を示す斜視図である。
【図9】図2の画像形成装置に搭載されたイオン発生装置が動作している状態を示す正面側より見た斜視図である。
【図10】図2の画像形成装置の側面図である。
【図11】図2の画像形成装置に搭載されたイオン発生装置の動作位置とメンテナンス位置とを説明する上面側より見た上面図である。
【図12】図2の画像形成装置に搭載されたイオン発生装置を支持する支持部材を説明するための斜視図である。
【図13】図12に示す支持部材の要部を示す拡大断面図である。
【図14】図12の支持部材に用いられているスラスト玉軸受けの分解斜視図である。
【図15】図12の支持部材の支柱に形成されている、回転部材の回転を規制して位置を固定するストッパーとこれが嵌入される嵌入穴とを示す斜視図である。
【図16】実施形態1における画像形成装置の変形例の画像形成装置における、イオン発生装置が動作している状態を示す正面側より見た斜視図である。
【図17】図16の画像形成装置において、イオン発生装置がメンテナンス位置にある状態を示す正面側より見た斜視図である。
【図18】図3のイオン発生装置に採用できる、フィルターが吸入開口カバーと一体化された、フィルター付カバー部材を示す斜視図である。
【図19】本発明に係る画像形成装置のその他の実施形態を示すもので、画像形成装置に搭載されたイオン発生装置が動作している状態を示す正面側より見た斜視図である。
【図20】図19の画像形成装置に搭載されたイオン発生装置を支持する支持部材を説明するための斜視図である。
【図21】図20に示す破線丸枠内を示す拡大図である。
【図22】図19の画像形成装置に搭載されたイオン発生装置の動作位置とメンテナンス位置とを説明する正面側より見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図18に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施形態では、記録用紙(シート)に対して画像形成を行う画像形成装置本体の上方に、イオン発生装置が外付けされた画像形成装置であって、イオン発生装置が、イオン発生装置を動作させる動作位置と、イオン発生装置のメンテナンスを行うメンテナンス位置とに移動可能に設けられている構成について説明する。
【0037】
図2は、本実施形態における画像形成装置100を示す断面図である。画像形成装置100は、単体でプリンタ機能を有するプリンタ装置101を中心に、各種の周辺機器が、オプションにて付設されてなる。本実施形態の画像形成装置100においては、図2に示すように、プリンタ装置101に対して、原稿搬送装置42と、原稿読取装置102と、イオン発生装置71とが付設されている。なお、以下、プリンタ装置101に、原稿読取装置102、原稿搬送装置42が付設されてなる塊を、画像形成装置本体100aと定義する。
【0038】
以下では、本実施形態における画像形成装置100の構成として、まず、プリンタ装置101、原稿搬送装置42、原稿読取装置102について説明した後、画像形成装置本体100aの上方に支持されたイオン発生装置71、及びこれを支える支持部材70について説明する。
【0039】
<画像形成装置、原稿搬送装置、原稿読取装置の説明>
まず、プリンタ装置101、原稿搬送装置42、原稿読取装置102について説明する。プリンタ装置101は、記録用紙に対して画像形成を行う装置である。プリンタ装置101は、プリンタ装置101の上部に、原稿読取装置102が備えられ、さらにその上部に原稿搬送装置42が備えられている。
【0040】
プリンタ装置101は、原稿読取装置102によって読取られた原稿の画像、又は外部から受信した画像を、カラー若しくは単色で記録用紙に記録する。
【0041】
原稿読取装置102は、原稿搬送装置42によって搬送されている原稿画像を読取るものである。原稿搬送装置42では、原稿が原稿セットトレイ41にセットされると、原稿ピックアップローラ44を原稿表面に押し付けて回転し、原稿を原稿セットトレイ41から引き出す。引き出された原稿は、サバキローラ45と分離パッド46との間を通過して、1枚ずつに分離されてから搬送経路47へと搬送される。
【0042】
この搬送経路47では、原稿の先端は、原稿レジストローラ49に当接し、原稿レジストローラ49と平行に揃えられる。この後、原稿は、原稿レジストローラ49によって搬送されて、読取ガイド51と読取ガラス52との間を通過する。さらに、原稿は、搬送ローラ57によって搬送され、排紙ローラ58を介して排紙トレイ59に排出される。
【0043】
原稿読取装置102では、原稿が読取ガイド51と読取ガラス52との間を通過するに際し、第1走査部53の光源の光が読取ガラス52を介して原稿表面に照射される。そして、原稿表面に照射された光の反射光は、読取ガラス52を介して第1走査部53に入射し、第1走査部53、及び第2走査部54のミラーでさらに反射されて結像レンズ55へと導かれ、結像レンズ55によって原稿の画像がCCD(Charge Coupled Device)56上に結像される。CCD56は、原稿の画像を読取り、原稿の画像を示す画像データを出力する。
【0044】
また、原稿読取装置102では、原稿台ガラス61上に載置された原稿を読取ることができる。原稿搬送装置42は、原稿読取装置102の背面側で開閉可能に枢支されており、この原稿搬送装置42が開かれると、原稿台ガラス61が露出し、原稿台ガラス61上に原稿を載置することができる。原稿が原稿台ガラス61上に載置されて、原稿搬送装置42が閉じられ、スタートキーが押圧されると、第1走査部53、及び第2走査部54が副走査方向に移動しつつ、第1走査部53によって原稿台ガラス61上の原稿表面を露光する。
【0045】
第1走査部53、及び第2走査部54によって原稿表面からの反射光が結像レンズ55へと導かれ、結像レンズ55によって原稿の画像がCCD56上に結像される。このとき、第1走査部53、及び第2走査部54が相互に所定の速度関係を維持しつつ移動して、原稿表面→第1走査部53、及び、第2走査部54→結像レンズ55→CCD56という反射光の光路の長さが変化しないように第1走査部53、及び第2走査部54の位置関係が常に維持され、これによりCCD56上での原稿の画像のピントが常に正確に維持される。
【0046】
こうして読取られた原稿の画像全体は、画像データとしてプリンタ装置101のレーザ露光装置1へと送受され、プリンタ装置101において画像が記録用紙に記録される。
【0047】
また、プリンタ装置101は、内部に、レーザ露光装置1、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナ装置4、中間転写ベルト装置8、定着装置12、用紙搬送経路S、給紙トレイ10、及び、用紙排出トレイ15等を備えている。
【0048】
プリンタ装置101において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたもの、又は単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像に応じたものである。従って、現像装置2と、感光体ドラム3と、帯電器5と、クリーナ装置4とは、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローに対応付けられて、4つの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
【0049】
各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdにおいて、感光体ドラム3はほぼ中央に配置されている。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、接触型であるローラ型やブラシ型の帯電器のほか、チャージャー型の帯電器が用いられる。
【0050】
レーザ露光装置1は、レーザダイオード、及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)であり、帯電された感光体ドラム3表面を画像データに応じて露光して、その表面に画像データに対応する静電潜像を形成する。
【0051】
現像装置2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を(K、C、M、Y)のトナーによって現像する。クリーナ装置4は、現像、及び画像転写後に感光体ドラム3表面に残留したトナーを除去及び回収する。
【0052】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルト装置8は、中間転写ベルト7と、駆動ローラ21と、従動ローラ22と、中間転写ローラ6と、ベルトクリーニング装置9とを備えている。駆動ローラ21、中間転写ローラ6、及び従動ローラ22等は、中間転写ベルト7を張架して支持し、中間転写ベルト7を矢印C方向に周回移動させる。
【0053】
中間転写ローラ6は、中間転写ベルト7の近傍に回転可能に支持され、中間転写ベルト7を介して感光体ドラム3に圧接され、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7に転写するための転写バイアスを印加されている。
【0054】
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3に接触するように設けられており、各感光体ドラム3表面のトナー像を中間転写ベルト7に順次重ねて転写することにより、カラーのトナー像(各色のトナー像)を形成する。この転写ベルトは、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端ベルト状に形成されている。
【0055】
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7裏面に圧接されている中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ6は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面は、導電性の弾性材(例えば、EPDM、発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、記録用紙に対して均一に高電圧を印加することができる。
【0056】
上述のように、各感光体ドラム3表面のトナー像は、中間転写ベルト7で積層され、画像データにより示されるカラーのトナー像となる。このように積層された各色のトナー像は、中間転写ベルト7と共に搬送され、中間転写ベルト7と接触する2次転写装置11の転写ローラ11aによって記録用紙上に転写される。
【0057】
中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11aとは相互に圧接されて、ニップ域を形成する。また、2次転写装置11の転写ローラ11aには、中間転写ベルト7上の各色のトナー像を記録用紙に転写させるための電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。さらに、そのニップ域を定常的に得るために、2次転写装置11の転写ローラ11a、若しくは駆動ローラ21の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、又は発泡性樹脂ローラ等)としている。
【0058】
また、2次転写装置11によって中間転写ベルト7上のトナー像が記録用紙上に完全に転写されず、中間転写ベルト7上にトナーが残留することがあり、この残留トナーが次工程でトナーの混色を発生させる原因となる。このため、ベルトクリーニング装置9によって残留トナーを除去及び回収する。ベルトクリーニング装置9には、例えば、クリーニング部材として、中間転写ベルト7に接触して残留トナーを除去するクリーニングブレードが設けられており、クリーニングブレードが接触する部位で、従動ローラ22によって中間転写ベルト7裏側が支持されている。
【0059】
給紙トレイ10は、記録用紙を格納しておくためのトレイであり、プリンタ装置101の画像形成部の下側に設けられて、トレイ内の記録用紙を供給する。
【0060】
プリンタ装置101には、給紙トレイ10から供給された記録用紙を2次転写装置11や定着装置12を経由させて用紙排出トレイ15に送るための、Sの字形状の用紙搬送経路Sが設けられている。この用紙搬送経路Sに沿って、用紙ピックアップローラ16、用紙レジストローラ14、定着装置12、及び記録用紙を搬送する搬送ローラ等が配置されている。
【0061】
用紙ピックアップローラ16は、給紙トレイ10の端部に設けられ、給紙トレイ10から記録用紙を1枚ずつ用紙搬送経路Sに供給する呼び込みローラである。搬送ローラは、記録用紙の搬送を促進補助するための小型のローラであり、複数個設けられている。
【0062】
用紙レジストローラ14は、搬送されて来た記録用紙を一旦停止させて、記録用紙の先端を揃え、中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11aとの間のニップ域で中間転写ベルト7上のカラーのトナー像が記録用紙に転写されるように、感光体ドラム3及び中間転写ベルト7の回転にあわせて、記録用紙をタイミングよく搬送する。
【0063】
例えば、用紙レジストローラ14は、レジスト前検知スイッチ(図示省略)の検出出力に基づき、中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11aとの間のニップ域で中間転写ベルト7上のカラーのトナー像の先端が記録用紙の画像形成領域の先端に合うように、記録用紙を搬送する。
【0064】
定着装置12は、加熱ローラ31及び加圧ローラ32等を備えている。加熱ローラ31及び加圧ローラ32は、中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11aとの間のニップ域を通過して来た記録用紙を挟み込んで搬送する。
【0065】
加熱ローラ31は、図示しない温度検出器の検出出力に基づき、所定の定着温度となるように制御されており、加圧ローラ32と共に記録用紙を熱圧着することにより、記録用紙に転写されたトナー像を溶融、混合、圧接し、記録用紙に対して熱定着させる機能を有している。
【0066】
各色のトナー像の定着後の記録用紙は、搬送ローラによって用紙排出トレイ15上にフェイスダウンで排出される。
【0067】
以上のように、プリンタ装置101によれば、原稿読取装置102によって読取られた原稿の画像、又は外部から受信した画像を、カラー若しくは単色で記録用紙に記録することができる。
【0068】
<イオン発生装置の説明>
次に、イオン発生装置71について説明する。本実施形態における画像形成装置100において、イオン発生装置71は、画像形成装置本体100aの上方に、支持部材70によって片持ち支持されている。
【0069】
イオン発生装置71は、プラスイオン及びマイナスイオン、或いはマイナスイオンを発生して外部に放出するものであり、プラズマクラスターイオン発生装置、又はマイナスイオン発生装置等を使用することができる。プラズマクラスターイオン発生装置は、主に、タバコの臭いを消臭する、又は空気中の浮遊細菌を除去する等の目的に好適に使用することができる。一方、マイナスイオン発生装置は、主に、プリンタ装置101から放出されるVOCや臭気等の揮発性化学物質を含む排出ガスを浄化する等の目的に好適に使用することができる。
【0070】
図3は、プラズマクラスターイオン発生装置からなるイオン発生装置71の断面図である。このイオン発生装置71は、本体筐体73、本体筐体73の内部に配置されたファンユニット92、本体筐体73の背面側壁に形成された吸入開口73aを覆う、複数の吸入孔74bを有する吸入開口カバー74とファンユニット92の吸入口92aとの間に配置されたフィルター部材99及び吸入ダクト93、本体筐体73の上部に形成された吹き出し口75とファンユニット92の吹き出し口92bとの間に配置された吹き出しダクト94、及びファンユニット92の周囲に配置された複数のイオン発生素子95を備えている。
【0071】
イオン発生装置71は、画像形成装置100の幅方向(正面より見た場合の幅方向)に長い(図2参照)。そのため、本体筐体73、ファンユニット92、吸入開口73a,各吸入孔74b、吸入ダクト93、吹き出し口92b、吹き出しダクト94、吹き出し口75も画像形成装置100の幅方向に長く、また複数のイオン発生素子95を画像形成装置100の幅方向に配列している。
【0072】
ファンユニット92のファン92cは、モータ(図示せず)により回転駆動されると、矢印Gに示すような空気流を発生し、空気を各吸入孔74bから吸入ダクト93を通じてファンユニット92内へと吸入し、空気を各イオン発生素子95近傍に流してから、空気を吹き出しダクト94を通じて吹き出し口75から放出する。
【0073】
このファン92cのモータは、プリンタ装置101に内蔵の制御部68に接続され、制御部68により駆動制御される。制御部68は、プリンタ装置101だけでなく、画像形成装置100全体の制御を司っており、電源スイッチがオンになると、予め設定された手順でプリンタ装置101、原稿読取装置102、原稿搬送装置42の各部を駆動制御して、画像形成装置100を待機状態に設定する。
【0074】
各イオン発生素子95は、プラズマクラスターイオン(登録商標)発生素子(PCI)である。図3の矢印A方向から各イオン発生素子95を見ると、図4に示すように2個のイオン発生素子95がプリンタ装置101の幅方向に配列され、イオン発生素子95毎に、プラスイオンを発生する一対のプラスイオン発生部95aと、マイナスイオンを発生する一対のマイナスイオン発生部95bとが配列されている。これらイオン発生素子95も、プリンタ装置101に内蔵の制御部68に接続され、制御部68により駆動が制御され、マイナスイオン、プラスイオンの発生量が制御される。なお、このようなイオン発生素子95は、本願発明の出願人が先に出願した特許文献1に詳しく開示されている。
【0075】
このイオン発生素子95により発生されたプラスイオン及びマイナスイオンは、ファンユニット92のファン92cにより発生された空気流と共に吹き出しダクト94を通じて吹き出し口75から放出される。
【0076】
図5(a)(b)は、イオン発生装置71の斜視図である。このうち、図5(a)は正面側より見た斜視図である。図5(a)に示すように、イオン発生装置71は、正面側に動作表示ランプ76が設けられている。動作表示ランプ76は、イオン発生装置71の作動状態をLED等の発光体によって表示するものである。
【0077】
一方、図5(b)は背面側より見た斜視図である。図5(b)に示すように、本体筐体73の背面側壁の中央部には、矩形の吸入開口73aが設けられており、該吸入開口73aに、上記した複数の吸入孔74bを有する吸入開口カバー74が取り付けられている。吸入開口カバー74は、本体筐体73と同じく、樹脂等からなる幅方向に長い矩形の板状部材である。
【0078】
吸入開口カバー74は、図6に示すように、その長手方向の一端側が吸入開口73aを形成する本体筐体73の開口部端面に枢支され、水平方向に開閉可能になっている。図6は、イオン発生装置71が備える吸入開口カバー74を開放した状態を示す斜視図である。
【0079】
吸入開口カバー74を開放すると、本体筐体73の吸入開口73aが露呈する。吸入開口73aには、後述する、フィルター部材99がセットされている。
【0080】
吸入開口カバー74における本体筐体73の開口部端面に枢支されていない他端側には、ロック爪74cを有するつまみ74aが形成されている。ここで、ロック爪74cを有するつまみ74aは、樹脂の弾性で撓むようになっている。
【0081】
一方、本体筐体73における、吸入開口カバー74が閉じられた状態でつまみ74aが当接する開口部端面には、つまみ74aに形成されたロック爪74cが嵌入可能な凹部71bが形成されており、ロック爪74cを凹部71bに嵌入させることによって、吸入開口カバー74を本体筐体73に係止して、閉状態を保持できるようになっている。
【0082】
吸入開口カバー74の外縁部を除く部分には、水平方向に延びる上記した複数の吸入孔74bが平行に設けられており、外部の空気を取り込むことができるようになっている。
【0083】
図7に、吸入開口カバー74における、図5(b)に示すG−G断面図を示す。図7に示すように、吸入開口カバー74の外縁部の除く部分は、ルーバー構造になっており、複数の羽板74dが平行に配設されている。羽板74dは、吸入開口カバー74の面に対して所定の角度θで配設されおり、角度θは適宜変更することができる。
【0084】
図8(a)(b)は、フィルター部材99の斜視図である。このうち、図8(a)は正面側より見た斜視図であり、図8(b)は背面側より見た斜視図である。図8(a)に示すように、フィルター部材99は、枠体よりなるホルダー78にフィルター77が取り付けられてなる。ここでは、フィルター77は、ホルダー78に貼り付けられている。フィルター77は、吸入孔74bから取り込んだ空気中の塵埃等を捕集し、除去するものである。
【0085】
ホルダー78は、樹脂等からなり、フィルター77の外縁部と背面部とを保持することによってフィルター77を保持している。ホルダー78の正面側における長手方向の一端側には、フィルター部材99の吸入開口73aからの取り外しを容易にするための凹部78aが形成されている。凹部78aは、フィルター部材99が吸入開口73aにセットされたとき、本体筐体73における開口部端面に形成された上記凹部71bに収まる位置に形成されている。(図6参照)。
【0086】
また、図8(b)に示すように、ホルダー78のフィルター77の背面を保持する部分は、グリッド構造になっており、複数の開口部が形成されている。フィルター77によって塵埃等が除去された空気は、該開口部を通って、イオン発生部(図示省略)に送られる。
【0087】
以上のような構成のイオン発生装置71によれば、まず、吸入開口カバー74に形成された複数の吸入孔74bから、外部の空気が取り込まれ、吸入開口73aを通過する際に、フィルター77によって空気中の塵埃等が除去される。塵埃等が除去された空気は、吸入ダクト93を通じてファンユニット92内へと吸入され、各イオン発生素子95近傍を通過し、各イオン発生素子95が発生させたプラスイオン及びマイナスイオンと共に、吹き出し口75から放出される。
【0088】
<画像形成装置の説明>
次に、画像形成装置100について説明する。本実施形態における画像形成装置100では、画像形成装置本体100aの上方にイオン発生装置71を設け、イオン発生装置71によってプラスイオン及びマイナスイオンを発生させる。これにより、画像形成装置本体100aの上方の空間を有効利用し、室内の空気中の浮遊細菌を効果的に除去することができる。
【0089】
図9は、本実施形態における画像形成装置100の斜視図である。図9に示すように、画像形成装置100では、画像形成装置本体100aの背面側の片側コーナー部100b(斜線部分)に付設された、画像形成装置本体100aの上方へと延びる支柱72を有する支持部材70にて、イオン発生装置71が片持ち支持されている。
【0090】
支持部材70は、上記支柱72と、上記支柱72を軸として回転する回転部材79(図11参照)を有しており、イオン発生装置71は上記回転部材79に取り付けられている。なお、支持部材70の詳細については後述する。
【0091】
イオン発生装置71は、上述したように、プラスイオン及びマイナスイオンを、吹き出し口75から矢印Dの方向に放出する。これにより、プラスイオン及びマイナスイオンが、主に画像形成装置本体100aの正面側、すなわち、画像形成装置100が設置される室内方向に向かって上方から放出されるため、室内の空気中の浮遊細菌を効果的に除去することができる。
【0092】
図10は、図9に示す画像形成装置100の側面図である。図10に示すように、支持部材70は、画像形成装置本体100aの背面側にボルト(図示省略)等によって固定されている。原稿搬送装置42は、原稿読取装置102の背面側、つまり、画像形成装置本体100aの背面側で開閉可能に枢支されている。従って、イオン発生装置71を画像形成装置本体100aの上方に配置するにあたり、不用意に画像形成装置本体100aの上方正面側、又は上方側面側に配置すると、原稿搬送装置42の開閉等に支障をきたす。
【0093】
このため、本実施形態における画像形成装置100では、画像形成装置本体100aの背面側における片側コーナー部100bの近傍に突設された支持部材70によってイオン発生装置71を画像形成装置本体100aの上方背面側に水平に支持している。これにより、イオン発生装置71が原稿搬送装置42の開閉に支障をきたすことがないため、画像形成装置100の操作性を維持することができる。
【0094】
また、画像形成装置100を、背面を部屋の壁面に向けて配置する場合、画像形成装置100は、通常、配線等の理由で壁面と少しの間隔を置いて配置される。このため、イオン発生装置71を取り付けたことによって、画像形成装置100の設置スペースが増大するという問題は生じない。
【0095】
以上のような画像形成装置100によれば、画像形成装置本体100aの上方の空間を有効利用して、室内の空気中の浮遊細菌を効果的に除去することができる。
【0096】
また、画像形成装置100が備えるプリンタ装置101においては、〔背景技術〕で述べたように、電子写真方式により記録用紙の印刷を行うに際し、VOCや臭気等の揮発性化学物質を含む有害な排出ガスが生じることがある。このような有害な排出ガスを放置していたのでは、画像形成装置100の利用者に不快感を与えてしまい、好ましくない。
【0097】
ここで、上述のとおり、イオン発生装置71は、制御部68(図2参照)により駆動が制御され、マイナスイオン、プラスイオンの発生量を制御することができる。そこで、マイナスイオンの放出量を増大させるようにイオン発生装置71を制御することにより、プリンタ装置101から放出される排出ガスを低減させることもできる。
【0098】
例えば、プリンタ装置101が備える制御部68は、画像形成装置100の動作状態に応じて、イオン発生装置71におけるプラスイオン及びマイナスイオンの発生量及び発生割合を変化させる。具体的には、定着装置12の作動時に、プラスイオン及びマイナスイオンの発生量及び発生割合を通常時と変化させ、イオン発生装置71から放出されるマイナスイオンの量を増大させるようになっている。つまり、定着装置12からは、定着動作に伴い、VOCや臭気を含む排出ガスが放出されるが、これらVOCや臭気の消去、除去には、マイナスイオンがより効果的である。そこで、画像形成装置本体100aから排出ガスが放出されている状態では、イオン発生装置71からのイオン発生量を増大させ、さらに、マイナスイオンの発生割合を高めるように切り換えることによって、より多くのマイナスイオンを含む空気流を、画像形成装置本体100aに向かって放出させる。このとき、エアーカーテンのように、マイナスイオンが主に画像形成装置本体100aの正面側を覆うため、排出ガスに含まれるVOCや臭気等の揮発性化学物質に除去することができる。
【0099】
このように、イオン発生装置71として、プラズマクラスターイオン発生装置を使用した場合であっても、イオン発生装置71から放出されるマイナスイオンの量を増大させることにより、排出ガスに含まれるVOCや臭気等の揮発性化学物質に除去することができる。
【0100】
なお、イオン発生装置71としてマイナスイオン発生装置を使用することにより、プリンタ装置101から放出される排出ガスを効果的に低減させる構成であってもよい。
【0101】
ところで、<イオン発生装置の説明>で説明したように、イオン発生装置71は、各イオン発生素子95(図4参照)に送る空気中の塵埃等を除去するためのフィルター部材99を備えている。フィルター部材99は、イオン発生装置71を正常に作動させるために定期的に交換が必要である。イオン発生装置71のフィルター部材99を交換する(以下、フィルター交換)場合、イオン発生装置71の背面側の吸入開口カバー74を開放して、吸入開口カバー74の内側に取り付けられたフィルター部材99を交換する必要がある。
【0102】
しかしながら、上述したように、画像形成装置100は、背面を部屋の壁面に向けて配置されるようになっているため、イオン発生装置71のフィルター交換に際して、部屋の壁面との間に作業スペースを確保するために、画像形成装置100を移動させる必要が生じる。
【0103】
ここで、画像形成装置100の側面側を作業スペースとすることで、画像形成装置100を移動させることなく、イオン発生装置71のフィルター交換を行うこともできなくはないが、当然、作業性は悪くなる。しかも、フィルター交換に際しては、吸入開口カバー74を開放する必要があるため、イオン発生装置71の背面と部屋の壁面との間に吸入開口カバー74の開閉を妨げることがない程度の空間を確保する必要が生じる。イオン発生装置71を取り付けたことによる画像形成装置100の設置スペースの増大を避けるには、イオン発生装置71の背面と部屋の壁面との間は、吸入開口カバー74に設けられた吸入孔74bからの空気の取り込みが可能な程度とすることが好ましい。
【0104】
そこで、本実施形態における画像形成装置100では、図1に示すように、イオン発生装置71は、支持部材70によって回転自在に支持されており、イオン発生装置71を動作させる動作位置と、イオン発生装置71のメンテナンスを行うためのメンテナンス位置とに移動可能となっている。
【0105】
上記動作位置とは、図11(a)に示すように、画像形成装置100の上方より見たイオン発生装置71の投影面が、画像形成装置本体100aの上面、画像形成装置本体100aの背面側において重畳する位置である。
【0106】
一方、上記メンテナンス位置とは、図11(b)に示すように、画像形成装置100の上方より見たイオン発生装置71の投影面が、画像形成装置本体100aの上面に、上記支持部材70が設けられた片側コーナー部100bを除いて重畳しない、画像形成装置100の側方の位置である。図11(b)では、メンテナンス位置は、動作位置より、支持部材70を中心に約180度回転した位置となっている。
【0107】
これにより、イオン発生装置71のフィルター交換を、画像形成装置100を移動させたり、また、画像形成装置100を移動させることなくフィルター交換が可能なように、画像形成装置100を部屋の壁面より必要以上に離して設置したりすることなく容易に実施できる。
【0108】
ここで、支持部材70を取り付ける画像形成装置本体100aの背面側の片側コーナー部100bの選択であるが、画像形成装置本体100aにおけるジャム処理のために開放される側壁を有する側のコーナー部を選択することが好ましい。
【0109】
画像形成装置本体100aが備えるプリンタ装置101においては、記録用紙の搬送パスが設けられている側の側壁を、搬送途中で詰まった記録用紙を取り除く、所謂ジャム処理のために開放可能に構成しており、開放される側壁を有する側の空間は、通常、空きスペースとなっている。
【0110】
従って、図1のように180度回転させた位置をメンテナンス位置としたとしても、このジャム処理のために確保されている画像形成装置100側方の空間を利用することで、画像形成装置100の設置スペースを増大させるといった問題は生じない。
【0111】
以下、イオン発生装置71を支持する支持部材70の構成について説明する。
<支持部材の説明>
図12は、本実施形態における支持部材70を説明するための斜視図である。図12に示すように、支持部材70は、画像形成装置本体100aの背面側の片側コーナー部100bに取り付けられ、画像形成装置本体100aの上方へと延びる支柱72と、該支柱72を軸として回転する回転部材79とから構成されている。支柱72は、円柱形状の棒状部材である。また、回転部材79は、支柱72の先端部に取り付けられた中空の円柱形状部材であり、支柱72と同軸上に設けられている。ここで、イオン発生装置71は、回転部材79を介して、支柱72によって底面の一端部を支持されている。
【0112】
図13は、図12に示す支持部材70における拡大断面図である。図13に示すように、回転部材79の底面には、支柱72の先端部を挿入するための開口部79aが形成されている。回転部材79の内部には、該開口部79aから挿入された支柱72の上面72aと当接する面に、スラスト玉軸受け80が備えられており、支柱72の上面72aとスラスト玉軸受け80とは接着剤等により固定されている。
【0113】
スラスト玉軸受け80は、図11に示すように、軸軌道板80aとハウジング軌道板80bとの間に複数の玉80cが備えられた構成であり、ハウジング軌道板80bと軸軌道板80aとは相互に円滑に回転するものである。このようなスラスト玉軸受け80を介して支柱72に取り付けられることで、回転部材79は、支柱72の軸を中心に回転することができる。
【0114】
イオン発生装置71は、本体筐体73の底面部に回転部材79と接合するための凹部73bを有しており、該凹部73bに回転部材79の上部が嵌合され、固定されている。これにより、イオン発生装置71は、回転部材79を介して、支柱72によって支持され、かつ、支柱72の軸を中心に回転することができる。
【0115】
また、回転部材79の外周面には、図13に示すように、イオン発生装置71の回転を規制するストッパー(角度固定部材)81を嵌入する貫通穴79bが形成されており、支柱72には、ストッパー81の先端部が嵌入される嵌入穴72bが形成されている。
【0116】
図15は、支柱72の要部の斜視図である。図15に示すように、回転部材79の内部に挿入される支柱72の先端部には、ストッパー81の先端部を嵌入される嵌入穴72bが形成されている。
【0117】
該嵌入穴72bを複数設ける、或いは、回転部材79側に貫通穴79bを複数設けることにより、支柱72周りの回転部材79の位置、つまり、イオン発生装置71の位置を、複数箇所で固定させることができる。
【0118】
本実施形態では、上記した動作位置、及び、動作位置より180度回転したメンテナンス位置においてイオン発生装置71を固定できるように、嵌入穴72bが2箇所、或いは1つの嵌入穴72bに対して2つの貫通穴79bが設けられている。また、動作位置より図1のD方向に90度回転した位置においてイオン発生装置71を固定できるように、3つめの嵌入穴72b、或いは3つめの貫通穴79bを設けてもよい。
【0119】
また、ストッパー81の先端部の外周面には、脱落防止の突起81aが形成されている。一方、ストッパー81が嵌入された状態で突起81aが位置する嵌入穴72bの内壁には、嵌入されたストッパー81が回転されることで、突起81aと係合する係合穴72cが設けられており、これにより、ストッパー81の脱落を防止している。
【0120】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置100では、イオン発生装置71は、回転部材79を介して支柱72によって支持されている。これにより、イオン発生装置71を、動作位置からメンテナンス位置へと簡単に移動させることができる。
【0121】
<まとめ>
図1は、本実施形態における画像形成装置100のフィルター交換時の状態を示す斜視図である。図1に示すように、画像形成装置100では、動作位置にあるイオン発生装置71を、画像形成装置100の正面方向に180度回転させて、メンテナンス位置へと移動させることができる。
【0122】
これにより、イオン発生装置71のフィルター交換を、画像形成装置100を移動させることなく、また、画像形成装置100を部屋の壁面より必要以上に離して設置したりすることなく、容易に行うことができる。
【0123】
<画像形成装置の変形例>
図16は、本実施形態における画像形成装置100の変形例を示す斜視図である。図16に示すように、画像形成装置100’におけるイオン発生装置171は、動作表示ランプ76を有する正面側に、吸入開口73aを有しており、吸入開口カバー74が設けられているタイプである。
【0124】
図17に、画像形成装置100’のフィルター交換時の状態を示す斜視図である。図17に示すように、画像形成装置100’では、動作位置にあるイオン発生装置171を、画像形成装置100の正面方向に90度回転させて、メンテナンス位置へと移動させることができる。
【0125】
吸入開口73aを正面側に有するタイプのイオン発生装置171を上記した支持部材70で支持する本画像形成装置100’の場合、動作位置より支柱72周りに正面側に約90度回転させた位置がメンテナンス位置となる。
【0126】
なお、本実施形態では、支柱72の先端部に設けられた回転部材79が回転することによって、イオン発生装置71を動作位置からメンテナンス位置へと回転させる構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、支柱72とイオン発生装置71が固定されており、支柱72が画像形成装置本体100aに対して回動する構成であってもよい。
【0127】
また、本実施形態では、メンテナンス位置として、イオン発生装置71を90度又は180度回転させる場合について例示したが本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成装置100,100’の設置条件等に合わせて回転角度を適宜変更してもよい。
【0128】
<イオン発生装置における吸入開口カバー及びフィルターの変形例>
図18は、イオン発生装置71、171に採用可能な、図6に示したフィルター77が吸入開口カバー74と一体化された、フィルター付カバー部材199の斜視図である。
【0129】
図17に示すように、フィルター付カバー部材199では、吸入開口カバー174の裏面に、フィルター77が貼り付けられた構成であり、吸入開口カバー174がホルダー78の機能を兼ね備えている。
【0130】
吸入開口カバー174の長手方向の一端側には、図6に示した吸入開口カバー74と同様に、ロック爪74cを有するつまみ74aが形成される一方、吸入開口カバー74では枢支されていた側の他端側には、吸入開口73aにおける開口部端面に形成された係止穴(図示せず)に嵌合することで、吸入開口73aにフィルター付カバー部材199を固定するための突起174aが2つ形成されている。
【0131】
これによれば、吸入開口カバー74のように、開閉する必要がないので、フィルター交換をより容易に行うことができる。
【0132】
特に、図16、図17で示した、動作表示ランプ76を有する正面側に、吸入開口73aを有しているタイプのイオン発生装置171の場合、特許文献4,5に開示されている構成のように、本体筐体を分断し、フロントパネルとし、これを外してフィルター交換する構成とすると、動作表示ランプ76のハーネスについても、外したり付けたりする作業が必要となる。
【0133】
しかしながら、上記したように、本体筐体に吸入開口73aを覆う開閉式の吸入開口カバー74を設ける構成や、フィルター付カバー部材199の構成とすることで、動作表示ランプ76のハーネスについての煩わしい作業が不要となる。
【0134】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図19〜図22に基づいて説明すれば以下のとおりである。実施形態1では、イオン発生装置71,171を回転させて、メンテナンス位置へと移動させる構成について説明したが、本実施形態では、イオン発生装置171を、画像形成装置の正面より見て横方向にスライドさせて移動させる構成について説明する。この構成は、正面側に吸入開口73aを有する、イオン発生装置171との組み合わせに適したものであり、背面側に吸入開口73aを有する、イオン発生装置71との組み合わせは不適当である。
【0135】
また、説明の便宜上、上記形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
<画像形成装置の説明>
図19は、本実施形態における画像形成装置300の斜視図である。図19に示すように、画像形成装置300では、実施形態1で説明した画像形成装置100と同様に、画像形成装置本体300aの背面片側のコーナー部300b近傍に突設された支持部材270によって、イオン発生装置171が片持ち支持されている。
【0136】
画像形成装置100’と画像形成装置300との違いは、支持部材270の構成にある。以下、画像形成装置300おける支持部材270の構成について説明する。
【0137】
<支持部材270の説明>
図20は、本実施形態における支持部材270を説明するための斜視図である。図20に示すように、支持部材270は、支柱72と、支柱72の上部に設けられ、支柱72の上部においてイオン発生装置171を、画像形成装置300を正面より見た場合の横方向にスライド自在に支持するスライド部材273とから構成されている。
【0138】
さらに、スライド部材273は、保持台274と、載置台275とを備えている。保持台274は、長方形の板状部材であり、下面の長手方向の一端部が支柱72に固定され、イオン発生装置171の動作位置に固定されている。そして、保持台274の上面には、長手方向に沿って、連続した凸部形状のガイド274aが2本平行に形成されている。
【0139】
一方、載置台275は、保持台274と略同寸法の板状部材であり、保持台274の上面に当接して重なるように配設されている。また、載置台275の下面には、保持台274の上面に形成された2つのガイド274aに係合する連続した凹部(図示省略)が形成されている。これにより、載置台275は、ガイド274aに沿って保持台274の上面をスライドすることができる。イオン発生装置171は、載置台275の上面に固定されている。
【0140】
このように、本実施形態における画像形成装置300では、イオン発生装置171は、スライド部材273を介して支柱72によって支持されている。これにより、イオン発生装置171を、動作位置からメンテナンス位置へと簡単に移動させることができる。
【0141】
なお、保持台274及び載置台275の形状及び寸法は特に限定されず、使用されるイオン発生装置171の形状によって、適宜変更することができる。
【0142】
図21は、図20に示す破線丸枠内を示す拡大図である。図21に示すように、保持台274の上面の支柱72にて固定されている側の端部近傍には、短手方向に連続した凸部形状の規制部274bが形成されている。また、載置台275の下面における、保持台274における規制部274bが形成されている側とは反対側の端部にも、同様に短手方向に連続した凸部形状の規制部275bが形成されている。
【0143】
これにより、イオン発生装置171を画像形成装置300の側方にスライドさせて移動させたときに、規制部274bと規制部275bと係合する位置で、イオン発生装置171のスライドは停止される。これにより、保持台274から載置台275が脱落し、ひいては、イオン発生装置171が脱落することを防止することができる。
【0144】
そして、さらに、規制部274bと規制部275bとが係合し、保持台274と載置台275とが互いの端部を重畳させた状態で停止した位置において、保持台274と載置台275との位置関係を固定できるように、保持台274には、図21に示すように、スライド移動を規制するストッパー81を嵌入する貫通穴274cが形成され、載置台275には、ストッパー81の先端部が嵌入される嵌入穴275cが形成されている。
【0145】
これにより、ストッパー281を、保持台274側の貫通穴274cより嵌入し、その先端部を載置台275側の嵌入穴275cに嵌入させることで、イオン発生装置171をメンテナンス位置に固定させることができる。
【0146】
ここで、ストッパー281は、ストッパー281の軸に設けられた引っ張りバネ282によって保持台274の下面に取り付けられており、矢印bにて示す上方(保持台274の方向)に付勢されている。そのため、イオン発生装置171をスライドさせる際、載置台275の下面は、ストッパー281の先端部を擦るようにして移動し、イオン発生装置171が、規制部274bと規制部275bとが係合する位置にまで引き出され、貫通穴274cの位置上に嵌入穴275cが到達すると、ストッパー281の先端が、嵌入穴275cに嵌合し、イオン発生装置171を自動的に固定するようになっている。
【0147】
固定の解除は、ストッパー281を引っ張りバネ282の力に抗って下方に引っ張り、先端部を嵌入穴275cより引き出すことによって解除され、載置台275を動作位置へと復帰させることができる。
【0148】
<まとめ>
図22は、本実施形態における画像形成装置300のフィルター交換時の状態を示す斜視図である。図22に示すように、画像形成装置300は、イオン発生装置171を、画像形成装置100の支柱72が設けられた側方にスライド移動させることができる。これにより、フィルター交換時に、画像形成装置300の奥行きが支障とならないため、フィルター交換作業を容易に行うことができる。
【0149】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。また、実施形態1で記載したフィルター部材の変形例等は、実施形態2と組み合わせ可能であることは言うまでもない。
【0150】
また、本実施形態では、イオン発生装置に、上面からプラスイオン及びマイナスイオン放出するタイプのものを使用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、底面、或いは側面からプラスイオン及びマイナスイオン放出するタイプのイオン発生装置を使用してもよい。
【0151】
また、本実施形態では、プラスイオン及びマイナスイオンの放出方向を矢印Dに設定しているが、本発明はこれに限定されない。プラスイオン及びマイナスイオンが画像形成装置本体の周辺に放出されるのであれば、プラスイオン及びマイナスイオンの放出方向を変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、様々な画像形成装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0153】
68 制御部
70 支持部材
71 イオン発生装置(イオン発生手段)
72 支柱(支持部材)
77 フィルター
79 回転部材
80 スラスト玉軸受け
81 ストッパー(角度固定部材)
100 画像形成装置
100a 画像形成装置本体
100’ 画像形成装置
171 イオン発生装置(イオン発生手段)
273 スライド部材
281 ストッパー(位置固定部材)
300 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
空気中の塵埃等を除去するためのフィルターを有するイオン発生装置と、
上記イオン発生装置を上記画像形成装置本体の背面側上方において支持する支持部材とを有し、
上記支持部材は、上記イオン発生装置を、上記イオン発生装置を動作させる動作位置と、上記イオン発生装置のメンテナンスを行うメンテナンス位置とに移動自在に支持することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上記イオン発生装置は、上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部において、上記支持部材にて片持ち支持されており、
上記動作位置は、上記画像形成装置の上方より見た上記イオン発生装置の投影面が上記画像形成装置本体の上面に、画像形成装置本体の背面側において重畳する位置であり、
上記メンテナンス位置は、上記画像形成装置の上方より見た上記イオン発生装置の投影面が、上記画像形成装置本体の上面に、上記支持部材が設けられた片側コーナー部を除いて重畳しない上記画像形成装置の側方の位置であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記メンテナンス位置は、上記画像形成装置における、ジャム処理のために開放される側壁を有する側の側方であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記支持部材は、
上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部に固定された、上記画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、
上記支柱を軸として回転する回転部材とを有し、
上記イオン発生装置は上記回転部材に取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記支持部材は、さらに、上記回転部材をメンテナンス位置で固定するための固定部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
上記イオン発生装置は、上記フィルターを交換するための筐体開放部を、上記動作位置にある状態で、上記画像形成装置の背面側に備えることを特徴とする請求項2、3、4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
上記支持部材は、
上記画像形成装置本体の背面側の片側コーナー部に固定された、上記画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、
上記支柱の上部に設けられ、上記支柱の上部において上記イオン発生装置を、上記画像形成装置を正面より見た場合の横方向にスライド自在に支持するスライド部材とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項8】
上記支持部材は、さらに、上記スライド部材をメンテナンス位置で固定する固定部材を備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
上記イオン発生装置は、上記フィルターを交換するための筐体開放部を、上記動作位置にある状態で、上記画像形成装置の正面側に備えることを特徴とする請求項2、3、7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
上記フィルターは、該フィルターの交換時に上記イオン発生装置より取り外される筐体の一部に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
画像形成装置本体の上方においてイオン発生装置を片持ち支持するイオン発生装置の支持部材であって、
一端側が画像形成装置本体に固定され、上記画像形成装置本体に固定された状態で当該画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、
該支柱における他端側に該支柱を軸として回転自在に設けられ、上記イオン発生装置を保持可能な回転部材とを有することを特徴とするイオン発生装置の支持部材。
【請求項12】
画像形成装置本体の上方においてイオン発生装置を片持ち支持するイオン発生装置の支持部材であって、
一端側が画像形成装置本体に固定され、上記画像形成装置本体に固定された状態で当該画像形成装置本体の上方へと延びる支柱と、
該支柱における他端側において、上記イオン発生装置を、上記画像形成装置を正面より見た場合の横方向にスライド自在に支持するスライド部材とを有することを特徴とするイオン発生装置の支持部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−81059(P2011−81059A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231270(P2009−231270)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】