説明

画像形成装置

【課題】さらなる小型化を図ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、感光体ドラム52と、感光体ドラム52を帯電させる帯電器100と、感光体ドラム52を露光する露光装置(LEDユニット40)とを備える。帯電器100は、感光体ドラム52の軸方向に沿って延びるワイヤ電極110と、ワイヤ電極110と感光体ドラム52の間で感光体ドラム52に対向して配置されるグリッド面121を有するグリッド電極120と、ワイヤ電極110を挟んで対向して配置され、グリッド電極120に対して略直交する方向に延びる一対のシールド電極131,132とを備える。グリッド面121は、ワイヤ電極110と感光体ドラム52の回転中心Cを含む平面PL1よりも感光体ドラム52の回転方向下流側においてグリッド電極120とシールド電極131が感光体ドラム52に近づくように、平面PL1の直交面PL2に対して傾斜している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラムを帯電させる帯電器を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、放電ワイヤ(ワイヤ電極)とグリッド電極を有し、ワイヤ電極からコロナ放電を発生させることにより感光体ドラムの表面を帯電させる帯電器を備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来の構成において、帯電器は、グリッド電極(感光体ドラムに対向するグリッド面)がワイヤ電極と感光体ドラムの回転中心を含む平面に対して直交するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−184751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の画像形成装置の小型化に伴って、感光体ドラムも小径化が図られている。しかしながら、感光体ドラムは、その周面上に、露光装置により露光される露光位置を有していたり、帯電器や現像ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどが配置されていたりするので、小径化によって、これらの間隔が狭くなることとなる。そして、特に帯電器は、サイズをそれほど小さくできないため、従来の構成においては、感光体ドラムの小径化(画像形成装置の小型化)に限界が生じていた。
【0005】
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、さらなる小型化を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、回転駆動する感光体ドラムと、前記感光体ドラムを帯電させる帯電器と、前記感光体ドラムを露光する露光装置と、前記感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤担持体とを備えた画像形成装置であって、前記帯電器は、前記感光体ドラムの軸方向に沿って延び、前記感光体ドラムを露光させるための電圧が印加されるワイヤ電極と、前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの間で前記感光体ドラムに対向して配置されるグリッド面を有するグリッド電極と、前記ワイヤ電極を挟んで対向して配置され、前記グリッド電極に対して略直交する方向に延びる一対のシールド電極と、を備え、前記グリッド面は、前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの回転中心を含む平面よりも前記感光体ドラムの回転方向下流側において前記グリッド電極と前記シールド電極が前記感光体ドラムに近づくように、前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの回転中心を含む平面の直交面に対して傾斜していることを特徴とする。
【0007】
このように構成された画像形成装置によれば、グリッド面は、ワイヤ電極と感光体ドラムの回転中心を含む平面よりも感光体ドラムの回転方向下流側においてグリッド電極とシールド電極が感光体ドラムに近づくように、ワイヤ電極と感光体ドラムの回転中心を含む平面の直交面に対して傾斜しているので、帯電器のうち、感光体ドラムの回転方向下流側に位置するシールド電極の感光体ドラム側の端部を、露光光の光軸から遠ざけることが可能となる。これにより、帯電器と露光光の光軸との間にスペースを確保できるので、帯電器を光軸に近づけて配置することが可能となるため、感光体ドラムの径をより小さくすることができる。その結果、画像形成装置のさらなる小型化が可能となる。
【0008】
また、グリッド電極は、ワイヤ電極と感光体ドラムの回転中心を含む平面よりも感光体ドラムの回転方向下流側が感光体ドラムに近づくように傾斜しているので、感光体ドラムの表面とグリッド電極(グリッド面)との間隔は、回転方向下流側が狭く、回転方向上流側が広くなっている。これにより、回転方向下流側(露光位置側)に流れるイオン(コロナ放電によってイオン化した空気)の量を減らすことができるので、感光体ドラム表面の露光後の再帯電を抑制でき、結果として、良好な画像を形成することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、感光体ドラムの回転方向下流側においてグリッド電極とシールド電極が感光体ドラムに近づくように、グリッド電極がワイヤ電極と感光体ドラムの回転中心を含む平面の直交面に対して傾斜しているので、感光体ドラムの径をより小さくすることができ、画像形成装置のさらなる小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】画像形成装置の一例としてのカラープリンタの全体構成を示す図である。
【図2】感光体ドラム周辺の構成を示す拡大図である。
【図3】本発明の効果の説明図であり、グリッド面を直交面に対して平行に配置した比較例の構成を示す図(a)と、グリッド面を直交面に対して傾斜させた実施形態の構成を示す図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1の全体構成について簡単に説明した後、本発明の特徴部分について詳細に説明する。
【0012】
また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0013】
<カラープリンタの全体構成>
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体10内に、用紙Sを供給する給紙部20と、供給された用紙Sに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Sを排出する排紙部90とを主に備えている。
【0014】
本体筐体10の上側には、後側を支点として上下に回動可能(開閉可能)に構成されたアッパーカバー12が設けられている。このアッパーカバー12の上面には本体筐体10内から排出された用紙Sが載置される排紙トレイ13が設けられており、下面にはLEDユニット40を保持する4つの保持部14が設けられている。
【0015】
給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられ、用紙Sを収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21から用紙Sを画像形成部30に供給する用紙供給機構22とを主に備えている。給紙トレイ21内の用紙Sは、用紙供給機構22によって1枚ずつ分離されて画像形成部30に供給される。
【0016】
画像形成部30は、露光装置の一例としての4つのLEDユニット40と、4つのプロセスユニット50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
【0017】
LEDユニット40は、アッパーカバー12を閉じた状態において感光体ドラム52の上方に対向して配置され、感光体ドラム52の表面を露光するように構成されている。また、LEDユニット40は、保持部14を介してアッパーカバー12に保持されているので、アッパーカバー12を開くことにより感光体ドラム52から離間するように構成されている。LEDユニット40の詳細については後述する。
【0018】
プロセスユニット50は、アッパーカバー12と給紙部20との間で前後方向に沿って並列配置され、アッパーカバー12が開かれた状態において本体筐体10に対し着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスユニット50は、プロセスフレーム51と、感光体ドラム52と、帯電器100と、現像器54と、クリーニングローラ55とを主に備えている。
【0019】
プロセスフレーム51は、感光体ドラム52やクリーニングローラ55を回転可能に支持するとともに、帯電器100の後述するワイヤ電極110やグリッド電極120、シールド電極131,132を支持している。
【0020】
感光体ドラム52は、導電性を有する円筒状のドラム本体の表面(外周面)に感光層が形成された感光体であり、図1の反時計回り方向(矢印で示す方向)に回転駆動するように構成されている。
【0021】
帯電器100は、感光体ドラム52の表面を帯電させるスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム52の後斜め上方に対向して配置されている。帯電器100の詳細については後述する。
【0022】
現像器54は、プロセスフレーム51に対して着脱可能に装着される構成となっており、プロセスフレーム51に装着された状態において感光体ドラム52の前斜め上方に配置されている。この現像器54は、感光体ドラム52にトナー(現像剤)を供給する現像剤担持体の一例としての現像ローラ54Aと、供給ローラ54Bと、層厚規制ブレード54Cと、トナーを収容するトナー収容部54Dとを主に備えている。
【0023】
クリーニングローラ55は、感光体ドラム52の表面に付着した紙粉・塵埃などの異物や、感光体ドラム52の表面に残留したトナーなどを回収するローラであり、感光体ドラム52の後方に接した状態で配置されている。
【0024】
転写ユニット70は、給紙部20とプロセスユニット50との間に設けられ、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、駆動ローラ71および従動ローラ72の間に張設された無端状の搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを主に備えている。搬送ベルト73は、外側の面が各感光体ドラム52に接しており、その内側には各転写ローラ74が各感光体ドラム52との間で搬送ベルト73を挟持するように配置されている。
【0025】
定着ユニット80は、プロセスユニット50および転写ユニット70の後方に設けられ、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置されて加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを主に備えている。
【0026】
画像形成部30では、感光体ドラム52の表面が、帯電器100により一様に帯電された後、LEDユニット40により露光されることで、感光体ドラム52上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部54D内のトナーは、供給ローラ54Bを介して現像ローラ54Aに供給され、現像ローラ54Aと層厚規制ブレード54Cとの間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ54A上に担持される。
【0027】
そして、現像ローラ54A上に担持されたトナーが感光体ドラム52に供給されることで、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム52上にトナー像が形成される。その後、給紙部20から供給された用紙Sが、感光体ドラム52と搬送ベルト73(転写ローラ74)の間を搬送されることで、各感光体ドラム52上に形成されたトナー像が用紙S上に順次重ね合わせて転写される。トナー像が転写された用紙Sは、加熱ローラ81と加圧ローラ82の間を搬送されることでトナー像が熱定着される。
【0028】
排紙部90は、定着ユニット80から搬出された用紙Sを案内するための排紙経路91と、用紙Sを搬送する複数の搬送ローラ92とを主に備えている。トナー像が熱定着された用紙Sは、搬送ローラ92によって排紙経路91を搬送され、本体筐体10の外部に排出されて排紙トレイ13上に載置される。
【0029】
<感光体ドラム周辺の詳細構成>
次に、本発明の特徴部分、具体的には、LEDユニット40や帯電器100の構成・配置などを中心とした感光体ドラム52周辺の詳細な構成について説明する。
【0030】
図2に示すように、LEDユニット40は、露光ヘッドの一例としてのLEDヘッド41と、支持フレーム42とを主に備えて構成されている。このLEDユニット40、より詳細には、LEDヘッド41は、現像ローラ54A(現像器54)と帯電器100の間で、感光体ドラム52の表面に対向して配置されている。
【0031】
LEDヘッド41は、左右方向(感光体ドラム52の軸方向)に沿って延びており、アッパーカバー12を閉じた状態において、その下端(先端)が感光体ドラム52の表面に近接して配置されている。LEDヘッド41の先端には、図示しない複数の発光部(LED)が左右方向に配列されている。ちなみに、本発明において、発光部は、左右方向に沿って、直線状に配列されていてもよいし、千鳥状に配列されていてもよい。また、発光部の列は、1つであってもよいし、前後方向に2つ以上並べて形成されていてもよい。
【0032】
支持フレーム42は、LEDヘッド41をアッパーカバー12に保持するための部材であり、その下部でLEDヘッド41を支持しつつ、上部が保持部14を介してアッパーカバー12に取り付けられている。
【0033】
LEDユニット40では、画像データに基づいて発光部を明滅させることで、帯電後の感光体ドラム52の表面を露光する。ここで、以下の説明においては、感光体ドラム52の表面のうちLEDユニット40によって露光される部位を露光位置PEと称する。本実施形態においては、左右方向から見て、感光体ドラム52の表面とLEDヘッド41から出射される露光光の光軸との交点(交線)が露光位置PEとなる。
【0034】
なお、LEDヘッド41の発光部が千鳥状に配列されている場合や、発光部の列が前後方向に2つ以上並べて形成されている場合、左右方向から見て、露光光の光軸は複数となる。このような場合には、感光体ドラム52の周方向において、感光体ドラム52の表面のうち、当該表面と感光体ドラム52の回転方向最上流側の光軸との交線と、感光体ドラム52の表面と回転方向最下流側の光軸との交線との中間となる位置を露光位置とする。
【0035】
帯電器100は、ワイヤ電極110と、グリッド電極120と、一対のシールド電極131,132とを主に備えて構成されている。この帯電器100は、感光体ドラム52の後斜め上方において、感光体ドラム52の表面から所定間隔を隔てて対向配置されている。
【0036】
ワイヤ電極110は、感光体ドラム52を露光させるための電圧が印加されることでコロナ放電を発生させる金属製のワイヤである。このワイヤ電極110は、感光体ドラム52の回転軸(回転中心C)に対して平行に張設されており、一対のシールド電極131,132の間において左右方向に沿って延びている。
【0037】
グリッド電極120は、ワイヤ電極110と異なる電位(電位0を含む)に設定されることで感光体ドラム52の表面に到達するイオンの量を制御する金属製の板状部材である。このグリッド電極120は、ワイヤ電極110と感光体ドラム52の間で感光体ドラム52に対向して配置される平面状のグリッド面121を有している。グリッド面121は、左右方向に沿って延びており、ワイヤ電極110のコロナ放電によって発生したイオンを通過させるための複数のグリッド孔122を有している。
【0038】
一対のシールド電極131,132は、左右方向から見て、ワイヤ電極110を挟んで対向して配置され、グリッド電極120(グリッド面121)に対して略直交する方向に延びる金属製の板状部材である。この一対のシールド電極131,132は、感光体ドラム52の回転中心C(左右方向)に沿って延びる略長板形状をなしており、互いに平行に配置されている。ちなみに、本実施形態において、シールド電極131,132は、グリッド電極120と一体に形成されているが、これに限定されず、グリッド電極120とは別の部品であってもよい。
【0039】
ここで、以下の説明においては、一対のシールド電極131,132のうち、感光体ドラム52の回転方向下流側(前側)に配置されたものを前側シールド電極131といい、回転方向上流側(後側)に配置されたものを後側シールド電極132というものとする。
【0040】
本実施形態において、帯電器100、より詳細には、グリッド面121は、ワイヤ電極110と感光体ドラム52の回転中心Cを含む平面PL1よりも前側において、グリッド電極120と前側シールド電極131が感光体ドラム52に近づくように、平面PL1の直交面PL2に対して傾斜している。
【0041】
このように帯電器100が配置されることで、図3(a)に示すような帯電器100’のグリッド面121’が直交面PL2に沿って配置される構成と比較して、図3(b)に示す本実施形態の構成は、前側シールド電極131の下端部133をLEDユニット40(露光光の光軸(平面PL3参照))から遠ざけることが可能となる。これによれば、帯電器100とLEDユニット40との間にスペースを確保できるので、図3(b)に示すように、帯電器100とLEDユニット40を近づけて配置することが可能となる。その結果、感光体ドラム52の径をより小さくすることができるので、カラープリンタ1のさらなる小型化を図ることができる。
【0042】
なお、図2に示すように、グリッド面121と直交面PL2とがなす角度θ1は、5°以上、15°以下であることが望ましい。これによれば、帯電器100(グリッド面121)を傾斜させつつも、感光体ドラム52の表面を良好に帯電させることが可能となる。
【0043】
また、平面PL1と、感光体ドラム52の回転中心Cと露光位置PEを含む平面PL3とがなす角度θ2は、30°以下であることが望ましい。これによれば、帯電器100とLEDユニット40がより近づくことになるので、感光体ドラム52のより一層の小径化を図ることができ、結果として、カラープリンタ1のより一層の小型化を図ることが可能となる。
【0044】
さらに述べると、感光体ドラム52の直径D1は、18mm以下であることが望ましい。また、このとき、一対のシールド電極131,132の間隔D2は、7mm以上であることが望ましい。これによれば、スパークが起こりにくくなるので、コロナ放電を安定させることが可能となる。
【0045】
本実施形態において、グリッド電極120は、平面PL1よりも前側が感光体ドラム52に近づくように傾斜しているので、感光体ドラム52の表面とグリッド面121との間隔は、平面PL1よりも前側が狭く、平面PL1よりも後側が広くなっている。そのため、図3(a)に示す構成と比較して、図3(b)に示す本実施形態の構成は、LEDヘッド41側に流れるイオン(矢印参照)の量を減らすことができる。これにより、感光体ドラム52の表面の露光後の再帯電などを抑制できるので、露光部と未露光部との電位差を大きくすることができ、結果として良好な画像を形成することが可能となる。
【0046】
以上説明した本発明は、カラープリンタ1のように、露光装置が、現像ローラ54Aと帯電器100の間で感光体ドラム52に対向して配置されている構成において特に有効である。このような構成は、例えば、複数のプロセスユニットの上方などに配置された露光装置からレーザ光を照射して感光体ドラムを露光する構成と比較して、感光体ドラム52の小径化が容易でないからである。したがって、カラープリンタ1のような構成の画像形成装置に本発明を適用することで、感光体ドラムの小径化が可能となるので、さらなる小型化を図ることが可能となる。
【0047】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0048】
前記実施形態では、前側シールド電極131が直接LEDユニット40と対面している構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前側シールド電極131とLEDユニット40との間に、シールド電極131,132やグリッド電極120を支持する帯電器100のフレームの壁を有していてもよい。なお、このような構成に本発明を適用した場合、フレームの壁も、シールド電極131,132やグリッド電極120とともに直交面PL2に対して傾斜して配置されることとなる。
【0049】
前記実施形態では、プロセスユニット50は、感光体ドラム52に対して現像器54(現像ローラ54A)が着脱可能な構成であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プロセスユニットは、感光体ドラムと現像ローラ(現像剤担持体)が一体(着脱不能)に構成されていてもよい。
【0050】
前記実施形態では、感光体ドラム52の表面に近接して配置される露光ヘッドとして、複数のLED(発光部)が配列されたLEDヘッド41を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、発光部として、EL素子や蛍光体などを採用してもよい。また、露光ヘッドは、蛍光灯やLEDなどのバックライトの出射側に、液晶素子やPLZT素子などの光学シャッタが配列された構成としてもよい。
【0051】
前記実施形態では、現像ローラ54A(現像剤担持体)と帯電器100の間で感光体ドラム52に対向して配置される露光装置として、LEDユニット40を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像剤担持体と帯電器の間で感光体ドラムに対向して配置される露光装置は、各感光体ドラムに対応して設けられ、レーザ光を感光体ドラムの表面で高速走査することにより、帯電後の感光体ドラムの表面を露光するレーザスキャナなどであってもよい。
【0052】
また、露光装置は、現像剤担持体と帯電器の間で感光体ドラムに対向して配置されるものに限定されず、複数のプロセスユニット(感光体ドラム)の上方などに配置された1つの露光装置(レーザスキャナなど)であってもよい。
【0053】
前記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、モノクロ画像を形成するプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 カラープリンタ
40 LEDユニット
41 LEDヘッド
50 プロセスユニット
51 プロセスフレーム
52 感光体ドラム
54 現像器
54A 現像ローラ
100 帯電器
110 ワイヤ電極、
120 グリッド電極
121 グリッド面
131 前側シールド電極
132 後側シールド電極
C 回転中心
D1 直径
D2 間隔
PE 露光位置
PL1 平面
PL2 直交面
PL3 平面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動する感光体ドラムと、前記感光体ドラムを帯電させる帯電器と、前記感光体ドラムを露光する露光装置と、前記感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤担持体とを備えた画像形成装置であって、
前記帯電器は、
前記感光体ドラムの軸方向に沿って延び、前記感光体ドラムを露光させるための電圧が印加されるワイヤ電極と、
前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの間で前記感光体ドラムに対向して配置されるグリッド面を有するグリッド電極と、
前記ワイヤ電極を挟んで対向して配置され、前記グリッド電極に対して略直交する方向に延びる一対のシールド電極と、を備え、
前記グリッド面は、前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの回転中心を含む平面よりも前記感光体ドラムの回転方向下流側において前記グリッド電極と前記シールド電極が前記感光体ドラムに近づくように、前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの回転中心を含む平面の直交面に対して傾斜していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記露光装置は、前記現像剤担持体と前記帯電器の間で前記感光体ドラムに対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記露光装置は、前記感光体ドラムの軸方向に沿って延び、前記感光体ドラムの表面に近接して配置される露光ヘッドを有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記グリッド面と前記直交面とがなす角度は、5°以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記グリッド面と前記直交面とがなす角度は、15°以下であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ワイヤ電極と前記感光体ドラムの回転中心を含む平面と、前記感光体ドラムの回転中心と前記感光体ドラムの表面のうち前記露光装置によって露光される露光位置を含む平面とがなす角度は、30°以下であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記感光体ドラムの直径は、18mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記一対のシールド電極の間隔は、7mm以上であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−98382(P2012−98382A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244232(P2010−244232)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】