説明

画像検索装置及びその方法

【課題】 動画中に含まれる複数のフレームの中から、所望の文字列を含むフレームを特定するのは容易ではなかった。
【解決手段】 検索対象の文字が入力されると(S1)、複数のフレームを含む動画データの中から、その入力された文字が存在するフレームを検索し(S3)、その検索されたフレームにおいて、その文字の位置が等しいフレームが予め定められた量連続している場合(S7)に、当該文字を含むフレームを静止画データとして切り出す(S8)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画データに含まれる複数のフレームのうち、いずれかのフレームを静止画データとして切り出す画像検索装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ及びデジタルカムコーダ、またはデジタルテレビ放送の普及、さらにはインターネット通信の高速化により、動画コンテンツを扱うことが容易になっている。動画コンテンツには、デジタルカメラで録画した日常風景やテレビの情報番組など、様々な種類が存在する。
【0003】
そして、動画中の一部の画像を静止画として切り出して利用するための技術が考えられている。特許文献1には、デジタルカメラで撮影した動画データの中から静止画に適するフレームを自動的に選択することが記載されている。
【0004】
具体的には、動画中の連続する各フレームをそれぞれ比較して、類似する画像か否かを判定する。そしてこの判定の結果、類似するフレームが所定数以上連続している場合に、静止画に適するフレームであると判定して、選択したフレームを印刷する。
【特許文献1】特開2005−236483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来技術では、テレビの情報番組や料理番組のようにイメージよりも文字情報が重要な意味を持ち、ユーザがその文字情報が表示されているフレームを静止画として切り出すことが不可能であった。
【0006】
即ち、例えば料理番組の場合には、料理のレシピが画面の端に一定時間連続して表示されているが、それ以外の領域では出演者が料理を行うなど画面の内容・レイアウトなどが動的に変化している。
【0007】
このような場合、上記従来技術を用いると、画面全体が一定時間変化しない訳ではないので、静止画に適するフレームであるとは判定されない。即ち、ユーザは料理番組で表示されるレシピや情報番組で紹介される各種文字情報が表示されたフレームを動画中から切り出して利用したい場合には、動画をはや送りするなどして自ら探さなければならず、面倒であった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0009】
本願発明の特徴は、指定した文字を含む動画データのフレームを容易に切り出すことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像検索装置は以下のような構成を備える。即ち、
検索対象の文字を入力する文字入力手段と、
複数のフレームを含む動画データの中から前記文字入力手段で入力された文字が存在するフレームを検索する検索手段と、
前記検索手段で検索されたフレームにおいて、前記文字の位置が等しいフレームが予め定められた量連続している場合に、当該文字を含むフレームを静止画データとして切り出す画像切り出し手段と、
を有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像検索方法は以下のような工程を備える。即ち、
検索対象の文字を入力する文字入力工程と、
複数のフレームを含む動画データの中から前記文字入力工程で入力された文字が存在するフレームを検索する検索工程と、
前記検索工程で検索されたフレームにおいて、前記文字の位置が等しいフレームが予め定められた量連続している場合に、当該文字を含むフレームを静止画データとして切り出す画像切り出し工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが所望する文字を含むフレームを、動画データの中から自動的に切り出すことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0014】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。以下に説明する本実施の形態では、この画像処理装置は、画像検索して処理する画像検索装置としても機能している。
【0015】
100は、この実施の形態に係る画像処理装置を示し、この装置は例えばパーソナルコンピュータ(PC)でもよい。CPU101は、RAM102にロードされたプログラムを実行して、後述する各種処理を実行する。RAM102は、CPU101の制御の下に実行されるでプログラムを記憶したり、またプログラムの実行時に各種データを記憶するワークエリアを提供している。HDD103はハードディスク等の大容量記憶装置で、OSや各種アプリケーションプログラムがインストールされており、実行時にそのプログラムがRAM102にロードされてCPU101により実行される。又このHDD103は、動画や静止画などの画像データをも記憶している。通信インターフェース104は、USB等の有線通信のインターフェース或はBluetooth等の無線インターフェースを有している。UI(ユーザインターフェース)105は表示部や操作部を有し、ユーザへのメッセージの表示やユーザよりのコマンドの入力などを行っている。
【0016】
図2は、本実施の形態に係る画像処理装置で実行されるソフトウェアモジュールの構成を説明するブロック図である。
【0017】
201は動画データである。UI制御部202は、図3に示すUI(ユーザインターフェース)をUI105に表示し、これによりユーザが検索する文字や、検索する動画データを入力できるように制御している。文字検知部203は、UI制御部202から入力された文字が、このUI制御部202で選択された動画データ201のフレームに含まれるか否かを文字認識機能により検知する。位置計算部204は、文字検知部203で検知された文字列が、画面上のどの位置に表示されているかを検知する。フレーム比較部205は、現在のフレームと1つ前のフレームとを比較し、文字検知部203で検知された文字列が、これらフレームの同じ位置に存在しているか否かを判別する。前フレーム情報記憶部206は、フレーム比較部205による比較の結果、直前のフレームに該当文字列が存在していると判定されると、その文字列の位置情報を保持する。カウンタ207は、その検知された文字列が、何フレームに亘って同じ位置に存在しているかをカウントしている。画像切り出し部208は、カウンタ207による計数値が所定値に達した時に、動画データ201から、そのフレーム画像を静止画データとして切り出す。
【0018】
図3は、本実施の形態に係る画像処理装置におけるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。
【0019】
図において、301は、検索対象の動画ファイルを選択するためのウインドウである。このウインドウ301には、例えばHDD103に記憶されている動画ファイルが一覧表示される。302は、検索対象の文字列を入力する入力欄である。こうしてウインドウ301で選択された動画ファイルに含まれる、この欄302に入力された文字列を含むフレームが検索される。尚、検索する文字欄302に入力される文字(文字列)は、単数或は複数の文字のいずれでも良いが、以下の説明では、複数の文字からなる文字列として説明する。
【0020】
図4は、本実施の形態1に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM102に記憶されており、CPU101の制御の下に実行される。
【0021】
まずステップS1で、図3に示すUI105を使用して、ユーザにより検索対象の動画ファイル及び検索する文字列が入力されるとステップS2に進む。ステップS2では、フレーム中で見つけた文字列が存在している位置情報を記憶するRAM102の記録エリア及びカウンタ207を「0」に初期化する。次にステップS3に進み、その選択された動画ファイルの先頭フレームに、ステップS1で指定された文字列が存在しているか否かを判定する。存在していると判定するとステップS4に進み、その検索した文字列が位置している文字位置情報をRAM102の記憶エリアに記憶する。次にステップS5に進み、その検出した文字列の位置が、直前に検出したフレームにおける位置情報と一致しているか否かを判定する。ここで先頭フレームの場合は、直前のフレームにおける位置情報が記憶されていないため判定は否となってステップS9に進む。ステップS9では、ステップS4で検知した文字位置情報を記憶し、カウンタ207を「0」に初期化してステップS10に進む。そしてステップS10で、最終フレームの処理が終了したかを調べ、最終フレームであれば処理を終了するが、最終フレームでないときはステップS11に進み、次のフレームを取り出してステップS3に進む。
【0022】
一方、ステップS5で直前のフレームと同じ位置に同じ文字列が検出されるとステップS6に進み、カウンタ207のカウント値を+1する。次にステップS7に進み、そのカウンタ207のカウント値が所定値以上になったかどうかをみる。所定値以上であればステップS8に進み、そのフレームを切り出してステップS10に進む。こうして切り出されたフレーム画像は、RAM102に記憶される。そして、例えば後の印刷処理等で使用される。
【0023】
尚、本実施の形態1では、フレーム画像の切り出しに成功した場合に次にフレームを検索するようにしたが、その時点で処理を終了しても良い。また、指定された文字列を含むフレームが複数存在している場合は、それら複数のフレームを全て記憶して、或は印刷しても良い。また或は、指定された文字列を含む複数フレームをUI105に表示し、それら検索された複数フレーム内のいずれを印刷するかをユーザに選択させるようにしても良い。
【0024】
以上説明したように本実施の形態1によれば、指定した文字列が予め定められた数以上のフレームにわたって連続して同じ位置に出現する場合に、そのフレームを切り出すことができる。
【0025】
[実施の形態2]
前述の実施の形態1では、画面上の同一場所に連続して同一の文字列が現れるフレーム数(時間)が所定数(所定時間)以上になると、そのフレームを切り出していた。しかし、このフレーム数(或は時間)をユーザが任意に設定できるようにしても良い。
【0026】
図5は、本発明の実施の形態2に係る画像処理装置のUI105の一例を示す図で、前述の図2と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0027】
この実施の形態2では、切り出し対象となるフレームを決定する時間を指定する時間指定欄501が含まれている。尚、この時間は、フレーム数にも換算できる。
【0028】
図6は、本実施の形態2に係る画像処理装置において、動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM102に記憶されており、CPU101の制御の下に実行される。またこの図6のフローチャートにおいて、ステップS22〜S26、S28〜S31は、図4のステップS2〜S6,S8〜S11と同じであるため、その説明を省略する。
【0029】
ここではまずステップS21で、文字列を検索する対象となる動画ファイルを選択し、また検索する文字列を入力するとともに、図5の入力欄501を利用して、ユーザが対象文字列を検索する時間を入力する。そしてステップS27では、カウンタ207による計数値が、ステップS21で指定された時間以上になったかどうかを判断する。そしてユーザにより指定された時間以上になるとステップS28に進み、そのフレームを切り出してRAM102に格納する。
【0030】
以上説明したように本実施の形態2によれば、指定した文字列が連続してフレームの同じ位置に連続して出現する時間を指定して、対象となるフレームを切り出すことができる。
【0031】
[実施の形態3]
前述の実施の形態1,2では、フレームの全体を文字列の検索対象としたが、例えばある情報番組では、店舗情報が必ず画面の右下1/4に表示されるという傾向がある。この傾向を利用して、フレームの内、文字列の有無を検出する領域を限定することにより、文字認識処理に要する時間を短縮することができる。
【0032】
図7は、本発明の実施の形態3に係る画像処理装置のUI105の一例を示す図で、前述の図2と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0033】
このUI105では、前述の実施の形態1の構成に加えて、画像切り出し対象エリアを指定するエリア701を設けている。図7の例では、フレームを4分割し、その4分割された画面の右下半分が指定されている。
【0034】
図8は、本実施の形態3に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM102に記憶されており、CPU101の制御の下に実行される。またこの図8のフローチャートにおいて、ステップS41〜S42、S44〜S51は、図4のステップS1〜S2,S4〜S11と同じであるため、その説明を省略する。
【0035】
この実施の形態3では、ステップS43で、図7の画面のエリア指定欄701で指定された領域に、ステップS41で入力された検索対象の文字列が存在するか判別している。こうして、その指定されたエリアに、その指定された文字列が存在しているとステップS44に進み、その文字列の位置を検知してステップS45で同じ位置かどうかを調べる。その他の処理は前述の実施の形態1の場合と同じである。
【0036】
以上説明したように本実施の形態3によれば、前述の実施の形態1,2の効果に加えて、文字列が含まれているかどうかの判別処理に要する時間を短縮できるという効果がある。
【0037】
[実施の形態4]
前述の実施の形態1〜3では、一定時間、或はユーザにより指定された時間連続して同じ位置に同じ文字列が出願するフレームを切り出し対象としたが、この時間内に表示される動画の任意のフレームを取り出すようにすることも可能である。
【0038】
ここでは例えば、先頭フレームを切り出すか、或はその時間内の連続するフレームを均等に分割し、その中からユーザに印刷したいフレームを選択させるようにしても良い。
【0039】
図9は、本発明の実施の形態4に係る画像処理装置のUI105の一例を示す図である。
【0040】
ここでは、切り出し対象とするフレームを指定するウインドウ901を表示する機能を追加する。
【0041】
図9の例では、切り出し候補となるフレームを指定する枠902a,902b〜902eが表示されている。ここで各枠は、連続する各フレームに1つずつ対応したものでも良く、或は上述のように、その時間内の連続するフレームを均等に分割した各ブロックの代表フレーム(例えば、各ブロックの先頭フレーム)に対応しても良い。
【0042】
図10は、本実施の形態4に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM102に記憶されており、CPU101の制御の下に実行される。またこの図10のフローチャートにおいて、ステップS61〜S67,S69〜S71は、図4のステップS1〜S7,S9〜S11と同じであるため、その説明を省略する。
【0043】
ここではステップS67で、カウント値が、設定されている値よりも大きくなるとステップS72に進み、その時間内の複数フレームの内、切り出したいフレームを選択するための画面(図9)を表示する。次にステップS73で、その表示された画面において、ユーザが所望の枠を選択するとステップS74に進み、その選択された枠に対応するフレームを切り出し対象として表示すると共に、RAM102に記憶する。
【0044】
以上説明したように本実施の形態4によれば、前述の実施の形態1,2の効果に加えて、該当する連続フレームが存在する場合、それら連続する複数のフレームの中からユーザが表示或は印刷したいフレームを選択できるという効果がある。
【0045】
尚、上述の実施の形態2〜実施の形態4はそれぞれ単独で実施しても良く、或は適宜各実施の形態を組み合わせて(例えば、実施の形態2と3とを組み合わせる等)実施してもよい。
【0046】
[実施の形態5]
前述の実施の形態1〜4では、画像処理装置は、PC等の情報処理装置である場合で説明した。この実施の形態5では、画像形成装置を印刷装置に適応することも可能である。この場合は、切り出したフレームは印刷対象のフレームとなる。
【0047】
図11は、本発明の実施の形態5に係る画像処理装置の一例である印刷装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0048】
1100は、この実施の形態に係る印刷装置を示す。CPU1101は、ROM1107に記憶されたプログラムを実行して、後述する各種処理を実行する。RAM1102は、CPU1101による制御動作時に各種データを記憶するワークエリアを提供している。HDD1103はハードディスク等の大容量記憶装置で、外部装置から受信した印刷データ等を記憶するのに用いられる。通信インターフェース1104は、USB等の有線通信のインターフェース或はBluetooth等の無線インターフェースを有している。UI(ユーザインターフェース)1105は表示部や操作部を有し、ユーザへのメッセージの表示やユーザよりのコマンドの入力などを行っている。1106は、例えば電子写真方式或はインクジェット方式などのプリンタエンジンである。
【0049】
図12は、本実施の形態5に係る印刷装置1100で実行されるソフトウェアモジュールの構成を説明するブロック図である。尚、この図12において、前述の図2と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0050】
ここで図2と異なるのは、画像切り出し部208により切り出したフレームをプリンタエンジン1106に出力して印刷する点にある。
【0051】
図13は、本実施の形態5に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM1102に記憶されており、CPU1101の制御の下に実行される。またこの図13のフローチャートにおいて、ステップS1〜S91は、図4のステップS1〜S11と同じであるため、その説明を省略する。
【0052】
このフローチャートでは、ステップS88で、印刷対象のフレームを切り出し、次にステップS92で、その切り出したフレームをプリンタエンジン1106に出力して印刷している。
【0053】
以上説明したように本実施の形態5によれば、前述の実施の形態1と同様に、指定した文字列が連続して同じ位置に連続して出現する場合に、そのフレームを取り出して印刷させることができる。
【0054】
[実施の形態6]
前述の実施の形態5では、動画データ201が印刷装置1100内に記憶されていたが、通常の印刷動作と同様に、印刷装置とPC(情報処理装置)とを接続し、そのPCから動画ファイルと検索文字列を指示するようにしても良い。
【0055】
図14は、本発明の実施の形態6に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。尚、印刷装置1100の構成は前述の図11と同様であるため、その説明を省略する。
【0056】
1400は、この実施の形態6に係るパーソナルコンピュータ(PC)を示す。CPU1401は、RAM1402にロードされたプログラムを実行して、後述する各種処理を実行する。RAM1402は、CPU1401の制御の下に実行されるでプログラムを記憶したり、またプログラムの実行時に各種データを記憶するワークエリアを提供している。HDD1403はハードディスク等の大容量記憶装置で、OSや各種アプリケーションプログラムがインストールされており、実行時にそのプログラムがRAM1402にロードされてCPU1401により実行される。又このHDD1403は、動画や静止画などの画像データも記憶している。通信インターフェース1404は、USB等の有線通信のインターフェース或はBluetooth等の無線インターフェースを有している。UI(ユーザインターフェース)1405は表示部や操作部を有し、ユーザへのメッセージの表示やユーザよりのコマンドの入力などを行っている。
【0057】
図15は、本発明の実施の形態6に係るソフトウェアモジュールの構成を示すブロック図である。
【0058】
PC1400において、1501は動画データである。1502は図16に示すUI1405を表示し、ユーザに検索する文字列や、検索対象の動画ファイルを選択させるUI制御部である。データ送信部1503は、UI制御部1502の制御の下で入力された検索する文字列や動画データを、通信I/F1404を通じて印刷装置1100に送信する。
【0059】
ここで印刷装置1100におけるソフトウェアモジュールの構成は、PC1400からのデータを受信するデータ受信部1551を有する以外は、前述の図15と同じである。データ受信部1551は、PC1400から送信される動画ファイルと文字列とを通信I/F1104を通じて受信する。こうして受信した動画ファイルは、動画データ201として、印刷装置1100のHDD1103或はRAM1102に記憶される。また検索対象の文字列は文字検知部203に送られる。
【0060】
図16は、本実施の形態6に係る画像処理装置におけるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。
【0061】
図において、1601は、検索対象の動画ファイルを選択するためのウインドウである。このウインドウ1601には、例えばHDD1403に記憶されている動画ファイルが一覧表示される。1602は、検索対象の文字列を入力する入力欄である。こうしてウインドウ1601で選択された動画ファイルにおける、この欄1602に入力された文字列を含むフレームが検索される。
【0062】
図17は、本発明の実施の形態6に係るPC1400の処理を示すフローチャートである。この処理を実行するプログラムは、実行時にRAM1402に記憶されており、CPU1401の制御の下に実行される。
【0063】
まずステップS101で、図16に示すようなUI画面をUI1405に表示する。次にステップS102に進み、図16に示す画面を使用して入力される動画ファイルの指定情報及び文字列を入力する。次にステップS103に進み、ステップS102で指示された動画ファイルを取得し、同じくステップS102で入力された検索対象文字列と共に、印刷装置1100に送信する。
【0064】
図18は、本実施の形態6に係る印刷装置1100において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはRAM1102に記憶されており、CPU1101の制御の下に実行される。またこの図18のフローチャートにおいて、ステップS112〜S121は、図4のステップS2〜S11と同じであるため、その説明を省略する。
【0065】
まずステップS111で、検索対象の文字列と動画ファイルとをPC1400から受信する。次にステップS131で、PC1400から受信した動画ファイルをRAM1102或はHDD1103に動画データ201として保存する。そしてステップS112以降の処理(図2のステップS2〜S11の処理と同じ)を実行して、その指示された動画ファイルの中から、その指定された検索対象の文字列を含むフレームを取り出すことができる。
【0066】
上述の実施の形態5,6はそれぞれ単独で実施されても良く、或は適宜組み合わせて実行されても良い。更にこの実施の形態5,6の構成に、前述の実施の形態2〜4のいずれかに係る構成を追加しても良い。
【0067】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0068】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムを読み出して実行することによっても達成され得る。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0069】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0070】
プログラムを供給するための記録媒体としては、様々なものが使用できる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
【0071】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。その場合、ダウンロードされるのは、本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0072】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布する形態としても良い。その場合、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムが実行可能な形式でコンピュータにインストールされるようにする。
【0073】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される形態以外の形態でも実現可能である。例えば、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0074】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれるようにしてもよい。この場合、その後で、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置で実行されるソフトウェアモジュールの構成を説明するブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る画像処理装置におけるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。
【図4】本実施の形態1に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像処理装置のUIの一例を示す図である。
【図6】本実施の形態2に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3に係る画像処理装置のUIの一例を示す図である。
【図8】本実施の形態3に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態4に係る画像処理装置のUIの一例を示す図である。
【図10】本実施の形態4に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態5に係る画像処理装置の一例である印刷装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図12】本実施の形態5に係る印刷装置で実行されるソフトウェアモジュールの構成を説明するブロック図である。
【図13】本実施の形態5に係る画像処理装置において動画ファイルからフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態6に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態6に係るソフトウェアモジュールの構成を示すブロック図である。
【図16】本実施の形態6に係る画像処理装置におけるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態6に係るPCによる処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施の形態6に係る印刷装置においてPCから動画ファイルと検索文字列を受信してフレームを切り出す処理を説明するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象の文字列を入力する文字列入力手段と、
複数のフレームを含む動画データの中から前記文字入力手段で入力された文字列が存在するフレームを検索する検索手段と、
前記検索手段で検索されたフレームにおいて、前記文字列の位置が等しいフレームが予め定められた量連続している場合に、当該文字列を含むフレームを静止画データとして切り出す画像切り出し手段と、
を有することを特徴とする画像検索装置。
【請求項2】
検索対象の動画データを指定する動画データ指定手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像検索装置。
【請求項3】
前記予め定められた量は、フレーム数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像検索装置。
【請求項4】
前記動画データ中の各フレームにおける検索対象エリアを指定するエリア指定手段を更に備え、前記検索手段は、前記複数のフレームの中から、エリア指定手段により指定されたエリア内に前記文字列が存在するフレームを検索することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像検索装置。
【請求項5】
前記検索手段により検索され、前記文字列の位置が等しい連続する複数フレームの中から前記画像切り出し手段により切り出すための切り出し対象となるフレームを選択する選択手段を更に有し、前記画像切り出し手段は、前記連続する複数フレームの中から前記選択手段により選択されたフレームを切り出すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像検索装置。
【請求項6】
前記画像切り出し手段により切り出されたフレームの画像を印刷する印刷手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像検索装置。
【請求項7】
検索対象の文字列を入力する文字列入力工程と、
複数のフレームを含む動画データの中から前記文字列入力工程で入力された文字列が存在するフレームを検索する検索工程と、
前記検索工程で検索されたフレームにおいて、前記文字列の位置が等しいフレームが予め定められた量連続している場合に、当該文字列を含むフレームを静止画データとして切り出す画像切り出し工程と、
を有することを特徴とする画像検索方法。
【請求項8】
検索対象の動画データを指定する動画データ指定工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の画像検索方法。
【請求項9】
前記予め定められた量は、フレーム数であることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像検索方法。
【請求項10】
前記動画データ中の各フレームにおける検索対象エリアを指定するエリア指定工程を更に備え、前記検索工程は、前記複数のフレームの中から、前記エリア指定工程で指定されたエリア内に前記文字列が存在するフレームを検索することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像検索方法。
【請求項11】
前記検索工程で検索され、前記文字列の位置が等しい連続する複数フレームの中から前記画像切り出し工程で切り出すための切り出し対象となるフレームを選択する選択工程を更に有し、前記画像切り出し工程は、前記連続する複数フレームの中から前記選択工程により選択されたフレームを切り出すことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の画像検索方法。
【請求項12】
前記画像切り出し工程で切り出されたフレームの画像を印刷する印刷工程を更に有することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の画像検索方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−130050(P2008−130050A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317768(P2006−317768)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】