説明

画像表示システム

【課題】自身の意図に合致した画像に容易にアクセス可能とすることを通じて、蓄積文書の有効活用を促進する。
【解決手段】ユーザ端末67からネットワークを介して文書蓄積部73に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、自身の意図に沿った画像にアクセスしようと試みるユーザが、ユーザ端末67側から表示対象となる文書ボックスを指定操作すると、画像形成装置側において、指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像が、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換され、かかる形式変換後の文書ファイルに係る画像が、画像形成装置側からユーザ端末側へと送出され、表示装置69の表示画面上に順次スライドショー表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末と、文書蓄積機能を有する画像形成装置との間をネットワークを介して接続して構成される画像表示システムに係り、特に、蓄積文書の有効活用を促進可能な画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ側に備えられる情報処理装置(以下、ユーザ端末という場合がある。)と、例えばプリンタや複合機等の画像形成装置との間をネットワークを介して接続して構成され、ユーザ端末と画像形成装置との間で印刷データ等の交換を行うシステムが知られている。
【0003】
一方で、画像形成装置に備えられる各種機能のひとつとして、文書蓄積機能が知られている。かかる文書蓄積機能を有する画像形成装置の一例として、ユーザが文書蓄積ボタンを押下すると、現在の機能が蓄積制限対象の機能であるか判断し、蓄積制限対象の場合、蓄積文書数が範囲内であるか判断し、範囲内であるときには、蓄積ページ数が範囲内であるか判断し、範囲内であるときには、文書蓄積機能を有効にする一方、いずれかが範囲外であるときには、蓄積機能が無効である旨の表示を行って、文書蓄積機能を無効にする技術が公知である(例えば特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の技術によれば、ユーザ毎に文書の蓄積状態を設定でき、記憶可能な文書数およびページ数を監視して多数のユーザが蓄積機能を有効利用することができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザ端末からネットワークを介して画像形成装置に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、ユーザが自身の意図に沿った画像にアクセスしようと試みた場合に、その作業を補助する機能は備えられていない。そのため、かかる作業を具現化することは困難を極め、蓄積文書を有効活用する観点から改良の余地があった。
【0006】
【特許文献1】特開2004−112691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、従来技術では、ユーザ端末からネットワークを介して画像形成装置に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、ユーザが自身の意図に沿った画像にアクセスしようと試みた場合に、その作業を具現化することは困難を極め、蓄積文書を有効活用する観点から改良の余地があった点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ユーザ端末からネットワークを介して画像形成装置に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、ユーザが自身の意図に沿った画像に簡易かつ速やかにアクセス可能とすることで、蓄積文書の有効活用を促進することを目的として、各種情報を表示画面上に表示可能な表示手段を備えるユーザ端末と、文書ボックス単位で文書ファイルに係る画像が蓄積される文書蓄積手段を備える画像形成装置と、の間を、ネットワークを介して接続して構成され、前記表示手段の表示画面上に、前記文書蓄積手段に蓄積されている画像を表示させる画像表示システムであって、前記ユーザ端末は、表示対象となる文書ボックスを指定するための操作情報、又は前記文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報を受け付ける操作情報受付手段を備える一方、前記画像形成装置は、前記操作情報受付手段の操作情報を取得する操作情報取得手段と、当該操作情報取得手段で取得した操作情報に基づいて、前記指定された表示対象となる文書ファイルに係る画像を、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換する形式変換手段と、当該形式変換手段で形式変換後の文書ファイルに係る画像を前記ユーザ端末宛に送出する画像送出手段と、を備え、前記ユーザ端末は、前記画像送出手段から送出されてきた文書ファイルに係る画像を取得する画像取得手段と、当該画像取得手段で取得した文書ファイルに係る画像を、前記表示手段の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行う表示制御手段と、をさらに備えて構成されることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る画像表示システムは、各種情報を表示画面上に表示可能な表示手段を備えるユーザ端末と、文書ボックス単位で文書ファイルに係る画像が蓄積される文書蓄積手段を備える画像形成装置と、の間を、ネットワークを介して接続して構成され、前記表示手段の表示画面上に、前記文書蓄積手段に蓄積されている画像を表示させる画像表示システムであって、前記ユーザ端末は、表示対象となる文書ボックスを指定するための操作情報、又は前記文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報を受け付ける操作情報受付手段を備える一方、前記画像形成装置は、前記操作情報受付手段の操作情報を取得する操作情報取得手段と、当該操作情報取得手段で取得した操作情報に基づいて、前記指定された表示対象となる文書ファイルに係る画像を、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換する形式変換手段と、当該形式変換手段で形式変換後の文書ファイルに係る画像を前記ユーザ端末宛に送出する画像送出手段と、を備え、前記ユーザ端末は、前記画像送出手段から送出されてきた文書ファイルに係る画像を取得する画像取得手段と、次述する表示制御手段と、をさらに備えて構成され、表示制御手段は、当該画像取得手段で取得した文書ファイルに係る画像を、前記表示手段の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行うので、これによって、ユーザ端末側から表示対象となる文書ボックスを指定操作すると、画像形成装置側において、指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像が、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換され、かかる形式変換後の文書ファイルに係る画像が、画像形成装置側からユーザ端末側へと送出され、表示手段の表示画面上に順次スライドショー表示されるので、ユーザは、こうしてスライドショー表示された画像をネットワーク経由でユーザ端末を介して視ることで、ユーザ端末からネットワークを介して画像形成装置に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、ユーザが自身の意図に沿った画像に簡易かつ速やかにアクセス可能となる結果として、蓄積文書の有効活用を促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
蓄積文書の有効活用を促進するといった目的を、画像取得手段で取得した文書ファイルに係る画像を、表示手段の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行う表示制御手段により実現した。
【実施例】
【0011】
以下、本発明実施例に係る画像表示システムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下において、本発明の必須構成要件である、文書蓄積機能を有する画像形成装置の一例としてデジタル複合機を例示するとともに、かかるデジタル複合機に蓄積されている画像を、同複合機にネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(以下、ユーザ端末という。)のもとへ送出し、こうして取得した画像を、ユーザ端末側において順次スライドショー表示させる例を挙げて説明する。
【0012】
[画像表示システムの概略構成]
図1は、本発明実施例に係る画像表示システムの概略構成図である。
【0013】
デジタル複合機は、印刷出力、スキャナ、ファックス送信、メール送信、及びデータ送信を含む各種機能を利用可能であり、マイクロコンピュータ及び専用のハードウェア回路等から構成される主制御部11によって制御される。この主制御部11に接続され諸機能を担う入出力機器として、本機は、スキャナ部21、画像処理部31、エンジン部41、操作パネル部51、ファクシミリ通信部61、HDD(ハードディスクドライブ)63、並びにネットワークI/F(インタフェース)部65を備える。
【0014】
主制御部11は、スキャナ機能を実現するための動作制御を行うスキャナコントローラ13と、ファクシミリ機能を実現するための動作制御を行うファクシミリコントローラ15、プリンタ機能を実現するための動作制御を行うプリンタコントローラ17、並びに、コピー機能を実現するための動作制御を行うコピーコントローラ19を内蔵し、本機全体の動作を統括制御する。
【0015】
スキャナ部21(本発明の「読取手段」に相当する。)は、図示しないスキャナを構成する画像照射ランプ23及びCCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)センサー25を含む。スキャナ部21は、画像照射ランプ23により原稿を照射し、その反射光をCCDセンサー25で受光することにより、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像データを画像処理部31へ出力する。
【0016】
画像処理部31は、補正部33、画像加工部35及び画像メモリ37を含む。画像処理部31は、スキャナ部21で読み取られた画像データを必要に応じて補正部33及び画像加工部35により処理し、処理された画像データを画像メモリ37に記憶したり、エンジン部41、ファクシミリ通信部61等へ出力する。補正部33は、スキャナ部21で読み取られた画像データに対してレベル補正、Y補正等の所定の補正処理を行う。画像加工部35は、画像データの圧縮又は伸張処理、及び拡大又は縮小処理等の種々の加工処理を行う。
【0017】
エンジン部41は、図示しない給紙カセットや給紙ローラ等から構成される用紙搬送部43、図示しない感光体ドラム、露光装置、現像装置等から構成される画像形成部45、図示しない転写ローラ等から構成される転写部47、及び図示しない定着ローラ等から構成される定着部49を含む。エンジン部41は、スキャナ部21で読み取られた画像データ、ネットワークI/F部65を介してLAN(Local Area Network)によりクライアントPC(パーソナルコンピュータ)等から送信された画像データ、ファクシミリ通信部61を用いて外部のファクシミリ装置等から受信したファクスデータ等の画像データを用いて画像を用紙に印刷する。具体的には、用紙搬送部43は用紙を画像形成部45へ搬送し、画像形成部45は上記の画像データに対応するトナー像を形成し、転写部47はトナー像を用紙に転写し、定着部49はトナー像を用紙に定着させて画像を形成する。
【0018】
操作パネル部51は、タッチパネル部53及び操作キー部55を含む。操作パネル部51は、ユーザがスキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等に関する操作を行うために使用され、ユーザによる操作指令等を主制御部11に与える。
【0019】
タッチパネル部53は、タッチパネルとカラーLCD(Liquid Crystal Display)とを組み合わせたタッチパネルユニット等から構成され、種々の操作画面、例えば、コピー機能実行時には、原稿サイズ、コピーサイズ、複写部数等に関する情報を表示するとともに、ユーザが該当部分をタッチすることにより種々の操作指令を入力するための操作ボタン類を表示する。
【0020】
操作キー部55は、ユーザの操作入力を受付けるための複数の操作キーを備えており、例えば、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能など諸機能のなかから、所要機能のキー入力操作をユーザが選択的に実行する際に、又は、ユーザが複写部数やコピー実行指令などを操作入力する際に用いられる。
【0021】
ファクシミリ通信部61は、符号化/復号化部(図示省略)、変復調部(図示省略)及びNCU(Network Control Unit)(図示省略)を含む。ファクシミリ通信部61は、スキャナ部21によって読み取られた原稿の画像データを電話回線を介してファクシミリ装置等へ送信したり、ファクシミリ装置等から送信された画像データを受信する。
【0022】
HDD(ハードディスクドライブ)63は、複数の文書ボックスのための記憶領域を有しており、スキャナ部21によって読み取られた画像データ及び同画像データに設定されている出力形式等の種々のデータ等を記憶する。ここで、文書ボックスとは、一又は二以上の文書ファイル(画像を含む)を保存するための場所(一般に、ディレクトリ又はフォルダと呼ばれるものと同意である。)をいう。HDDに記憶されている画像データは、画像表示システム、プログラム及び記録媒体内部で使用されるだけでなく、必要に応じて、ネットワークI/F部65を介してクライアントPC等から確認したり、クライアントPCやFTPサーバ等の所定のフォルダへ転送される。
【0023】
ネットワークI/F部65は、ネットワークインタフェース(10/100Base−TX)等を用い、LANを介して接続されたクライアントPC等のユーザ端末67に対する種々のデータの送受信を制御する。具体的には、ネットワークI/F部65は、例えば、ユーザ端末67から送信されてきた、表示対象となる文書ボックスを指定するための操作情報、又は文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報を受信し、受信した操作情報を主制御部11宛に転送する一方で、主制御部11から送出されてきた、次述する形式変換部で形式変換後の文書ファイルに係る画像を受信し、受信した画像情報をユーザ端末67宛に転送する機能を有している。
【0024】
ユーザ端末67からネットワークを介して画像形成装置(文書蓄積部)に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、自身の意図に沿った画像に簡易かつ速やかにアクセス可能とすることで、蓄積文書の有効活用を促進するために、ユーザ端末67は、各種情報を表示画面上に表示可能な表示装置(本発明の「表示手段」に相当する。)69と、表示対象となる文書ボックスを指定するための操作情報、又は文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報を受け付ける操作情報受付部(本発明の「操作情報受付手段」に相当する。)71と、を備える一方で、デジタル複合機における主制御部11は、文書ボックス単位で文書ファイルに係る画像が蓄積される文書蓄積部(本発明の「文書蓄積手段」に相当する。)73と、操作情報受付部71の操作情報を取得する操作情報取得部(本発明の「操作情報取得手段」に相当する。)75と、操作情報取得部75で取得した操作情報に基づいて、指定された表示対象となる文書ファイルに係る画像を、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換する形式変換部(本発明の「形式変換手段」に相当する。)77と、形式変換部77で形式変換後の文書ファイルに係る画像をユーザ端末67宛に送出する画像送出部(本発明の「画像送出手段」に相当する。)79と、を備えている。
【0025】
また、ユーザ端末67は、画像送出部79から送出されてきた文書ファイルに係る画像を取得する画像取得部(本発明の「画像取得手段」に相当する。)81と、画像取得部81で取得した文書ファイルに係る画像を、表示装置69の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行う表示制御部(本発明の「表示制御手段」に相当する。)83と、をさらに備えて構成されている。なお、表示制御部83は、スライドショー表示に係る画像のコマ送り時間を設定するための時間設定機能を有している。
【0026】
ここで、スライドショー機能とは、複数の画像を表示画面上に次々と表示していく機能である。こうしたスライドショー機能を実行するために、ユーザ端末67」には、適宜のWebブラウザがインストールされている。従って、スライドショー機能は、Webブラウザに読み込まれ実行されるJava(登録商標)アプレット(Java(登録商標) Applet)の動作によって、サムネイルと呼ばれる、画像データのイメージを小さく表示した縮小画像に基づいて実行されるように構成されている。
【0027】
[本発明実施例に係る画像表示システムの動作]
次に、本発明実施例に係る画像表示システムの動作について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、本画像表示システムの一構成要素であるユーザ端末の動作フローチャートを示し、図3は、ユーザ端末における画像のスライドショー表示に係る表示画面例を示し、図4は、ファイル形式変換に係る概念図を示す。
【0028】
ユーザ端末67からネットワークを介して、文書蓄積部73に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、自身の意図に沿った画像にアクセスしようと試みるユーザが、ユーザ端末67に装備されているマウス(不図示)等を介して表示対象となる文書ボックスを指定操作し(ステップS11)、次いで、「画像ダウンロード」ボタン(図3参照)を押下(本発明の「文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報」に相当する。)すると(ステップS12)、これらの操作情報が操作情報受付部71で受け付けられる。これらの操作情報は、ネットワークI/F部65を介して、操作情報受付部71から主制御部11(操作情報取得部75)宛に転送される。
【0029】
これを受けて形式変換部77は、ステップS11で指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像を、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換する(ステップS13)。なお、ステップS13におけるファイル形式変換処理を、ユーザ端末67側で実行してもよい。
【0030】
ここで、文書ボックスに蓄積される文書ファイルの形式として、JPEG,TIFF,PDFの三つがサポートされている場合を想定して説明すると、ユーザ端末67におけるスライドショー機能では、JPEG,TIFFについてはそのまま使えるが、PDFについては、JPEG又はTIFF形式に変換する必要がある。そのため、指定された文書ボックス中にPDF形式の文書ファイルが存在する場合には、原則として、図4に示すように、スライドショー機能に適合したJPEG又はTIFF形式に変換することとしている。図4の例では、PDF形式の文書ファイルを、JPEG形式(図4中の下線付きで明示)に自動変換する態様を示している。なお、ユーザが「設定」ボタン(図3参照)を操作することで、PDF形式の文書ファイルを表示対象から除外する設定を行うことができるように構成してもよい。
【0031】
次いで、画像送出部79は、変換部77で形式変換後の文書ファイルに係る画像を、ネットワークI/F部65を介して、ユーザ端末67(画像取得部81)宛に送出する(ステップS14)。
【0032】
このとき、ユーザ端末67においてユーザが「再生」ボタン(図3参照)を押下すると(ステップS15)、その旨が表示制御部83に送られる。これを受けて表示制御部83は、ステップS13で形式変換後の文書ファイルに係る画像を、タッチパネル部53の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行う(ステップS16)。なお、複数の文書ボックスの各々には、各自を一意に識別するための識別情報(例えば、「#1」,「#2」,「#3」・・・)が付されている。この場合、表示制御部83は、ステップS11で指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像を、識別情報に従う順序(例えば昇順又は降順などの、予めユーザが設定可能な順序)でスライドショー表示するように構成してもよい。ユーザは、こうしてスライドショー表示された画像をネットワーク経由でユーザ端末67を介して視ることで、ユーザ端末67からネットワークを介してデジタル複合機(画像形成装置)に蓄積されている文書ファイルに係る画像のなかから、自身の意図に沿った画像に簡易かつ速やかにアクセスとなる結果として、蓄積文書の有効活用を促進することができる。
【0033】
なお、図3に示す表示画面例のうち、「一時停止」ボタンはユーザがスライドショーを一時停止させる際に操作されるものであり、また、「停止」ボタンはユーザがスライドショーを停止させる際に操作されるものである。なお、「設定」ボタンは、PDF形式の文書ファイルを表示対象から除外する設定を行う以外に、ユーザがスライドショー表示に係る画像のコマ送り時間(例えば3秒等のユーザが適宜設定可能な時間)を設定する際にも操作される。
【0034】
以上述べたように、本発明実施例に係る画像表示システムによれば、ユーザ端末67からネットワークを介して文書蓄積部73に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、自身の意図に沿った画像にアクセスしようと試みるユーザが、ユーザ端末側から表示対象となる文書ボックスを指定操作すると、デジタル複合機(画像形成装置)側において、指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像が、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換され、かかる形式変換後の文書ファイルに係る画像が、デジタル複合機(画像形成装置)側からユーザ端末側へと送出され、表示装置69の表示画面上に順次スライドショー表示される。ユーザは、こうしてスライドショー表示された画像をネットワーク経由でユーザ端末67を介して視ることで、ユーザ端末67からネットワークを介して文書蓄積部73に蓄積されている複数の文書ファイルに係る画像のなかから、ユーザが自身の意図に沿った画像に簡易かつ速やかにアクセス可能となる結果として、蓄積文書の有効活用を促進することができる。
【0035】
[その他]
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは技術思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像表示システムもまた、本発明における技術的範囲の射程に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明実施例に係る画像表示システムの概略構成図である。
【図2】本画像表示システムの一構成要素であるユーザ端末の動作フローチャート図である。
【図3】ユーザ端末における画像のスライドショー表示に係る表示画面例を示す図である。
【図4】ファイル形式変換に係る概念図である。
【符号の説明】
【0037】
11 主制御部
21 スキャナ部(読取手段)
67 ユーザ端末
69 表示装置(表示手段)
71 操作情報受付部(操作情報受付手段)
73 文書蓄積部(文書蓄積手段)
75 操作情報取得部(操作情報取得手段)
77 形式変換部(形式変換手段)
79 画像送出部(画像送出手段)
81 画像取得部(画像取得手段)
83 表示制御部(表示制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種情報を表示画面上に表示可能な表示手段を備えるユーザ端末と、文書ボックス単位で文書ファイルに係る画像が蓄積される文書蓄積手段を備える画像形成装置と、の間を、ネットワークを介して接続して構成され、前記表示手段の表示画面上に、前記文書蓄積手段に蓄積されている画像を表示させる画像表示システムであって、
前記ユーザ端末は、
表示対象となる文書ボックスを指定するための操作情報、又は前記文書ファイルに係る画像を取得するための操作情報を受け付ける操作情報受付手段を備える一方、
前記画像形成装置は、
前記操作情報受付手段の操作情報を取得する操作情報取得手段と、
当該操作情報取得手段で取得した操作情報に基づいて、前記指定された表示対象となる文書ファイルに係る画像を、スライドショー機能に適合したファイル形式に変換する形式変換手段と、
当該形式変換手段で形式変換後の文書ファイルに係る画像を前記ユーザ端末宛に送出する画像送出手段と、
を備え、
前記ユーザ端末は、
前記画像送出手段から送出されてきた文書ファイルに係る画像を取得する画像取得手段と、
当該画像取得手段で取得した文書ファイルに係る画像を、前記表示手段の表示画面上に順次スライドショー表示させる制御を行う表示制御手段と、
をさらに備えて構成される、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像表示システムであって、
前記画像形成装置は、
原稿画像を読み取る読取手段をさらに備え、
前記文書蓄積手段には、
前記読取手段で読み取った画像が蓄積される、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像表示システムであって、
前記形式変換手段で形式変換後の文書ファイルに係る画像は、JPEG又はTIFF形式のサムネイル画像である、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記表示制御手段は、
前記スライドショー表示に係る画像のコマ送り時間を設定するための時間設定機能を有する、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記文書ボックスには識別情報が付されており、
前記表示制御手段は、
前記指定された文書ボックスに収容されている文書ファイルに係る画像を、前記識別情報に従う順序でスライドショー表示する、
ことを特徴とする画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−77282(P2009−77282A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−245799(P2007−245799)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】