説明

画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システム及びサーバ

【課題】画像を受信したことを簡易な構成で報知することが可能な画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システム及びサーバを提供する。
【解決手段】画像表示制御装置1は、制御部10と、記憶部20と、タッチパネル30と、人感センサ40と、入力部50と、通信部60と、から構成され、通信部60を用いて受信した画像を、記憶部20の画像変換プログラム記憶部22に記憶された画像変換プログラムを用いて変換し、通知用の変換画像を生成する。そして、通知用の変換画像をタッチパネル30の表示部31に表示することでユーザに受信を通知する。画像表示制御装置1は、予め定められた所定の条件に基づいてユーザが通知用の変換画像に気がついたか否か判別し、ユーザが通知用の変換画像に気がついたと判別すると、タッチパネル30に受信した画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システム及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のデジタル画像を保存し、順次切り替えてスライドショーを行う画像表示装置として、デジタルフォトフレームが知られている。デジタルフォトフレームの中には、通信によって画像を受信し、当該受信した画像を表示する機能を備えたものもある。しかし、デジタルフォトフレームは、通常、ある程度離れた位置から観察するため、せっかく新たな画像を受信しても気づかないことが多いという問題がある。画像を受信した事をLEDやアラーム等によって通知することも可能ではあるが、部品点数が増加し構造が複雑化してしまうと共にユーザに「受信した画像を見なければならない」という心理的圧迫を与えてしまう。
【0003】
また、画像を受信して表示する技術に関連して、送受信する画像の一部を変換処理して表示する技術が、特許文献1,2に開示されているが、これらは、送信者が自らのプライバシーを保護するために画像を変換して送信するというものであり、かかる課題の解決には寄与できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−174281号公報
【特許文献1】特開2006−197096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、画像を受信したことを簡易な構成で報知することを可能とする画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システム及びサーバを提供することを目的とする。
また、本発明は、画像を受信した事をユーザに心理的圧迫を与えない方法で通知することを可能とする画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システム及びサーバを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願発明に係る画像表示制御装置は、
画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が画像を受信すると、該画像に対応する通知用の変換画像を取得する変換画像取得手段と、
表示手段に前記変換画像取得手段が取得した前記通知用の変換画像を表示させる変換画像表示制御手段と、
ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを、予め定められた条件に従って判別する判別手段と、
前記判別手段が、ユーザが前記通知用の変換画像に気がついたと判別すると、前記表示手段に前記受信した画像を表示させる画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システムは、画像を受信すると当該受信した画像と対応する通知用の変換画像を表示することができる。そして、ユーザが変換画像に気がついたと判別すると、受信した画像を表示することができる。
そのため、本発明の画像表示制御装置、プログラム、画像表示制御システムによれば、画像を受信したことを簡易な構成で報知することが可能となる。また、画像を受信したことをユーザに心理的圧迫を与えない方法で通知することが可能となる。
また、本発明のサーバを用いて画像表示制御装置に受信した画像と通知用の変換画像とを送信すれば、上記画像表示制御システムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像表示制御装置の構成を表すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る画像表示制御装置の処理の概要を示す図である。
【図3】実施形態1に係る画像表示処理を表すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態2に係る画像表示制御装置の構成を表すブロック図である。
【図5】実施形態2に係る画像表示制御装置の処理の概要を示す図である。
【図6】実施形態2に係る画像表示処理を表すフローチャートである。
【図7】実施形態2に係る変換元画像選択処理を表すフローチャートである。
【図8】実施形態2に係る顔年齢推定処理を説明する図である。
【図9】本発明の実施形態3に係る画像表示制御システムの構成を表すブロック図である。
【図10】実施形態3に係る送受信アドレス表の構成を示す図である。
【図11】実施形態3に係る画像表示制御システムの処理の概要を示す図である。
【図12】実施形態3に係る画像変換・送信処理を表すフローチャートである。
【図13】本発明のその他の実施形態に係る、中間の画像を表示する処理の概要を表す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る画像表示制御装置のハードウェア構成を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を、図を参照しながら説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0010】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る画像表示制御装置1は、画像を受信すると当該受信した画像を変換して表示し、ユーザを検出すると変換前の画像を表示するデジタルフォトフレームであり、図1に示すように、制御部10と、記憶部20と、タッチパネル30と、人感センサ40と、入力部50と、通信部60と、から構成される。
【0011】
制御部10は、物理的にはCPU(Central processing unit)、DPS(Digital signal processer)、内部メモリ等から構成され、記憶部20に記憶されたプログラムに基づき動作し、記憶部20と、タッチパネル30と、人感センサ40と、入力部50と、通信部60と、を制御する。制御部10は、このような構成により、機能的には、人感制御部11と、タッチパネル制御部12と、入力制御部13と、通信制御部14と、記憶制御部15と、を備える。
【0012】
人感制御部11は、人感センサ40の出力信号に基づいて、画像表示制御装置1の周辺に人(ユーザ)が居るか否かを判別する。
【0013】
タッチパネル制御部12は、タッチパネル30を制御する。具体的には、タッチパネル制御部12は、タッチパネル30を構成する表示部31に画像を表示させ、また、タッチセンサ32が検出したユーザの操作を示す情報を受け取る。
【0014】
入力制御部13は、入力部50からユーザが行った入力操作を特定する情報を受け取る。
【0015】
通信制御部14は、通信部60を制御し、他機器と通信する。具体的には、他機器が送信する情報を受信し、他機器に情報を送信する。
【0016】
記憶制御部15は、記憶部20を制御する。具体的には、記憶制御部15は、記憶部20に制御部10の処理結果に基づく情報を記憶させ、記憶部20に記憶されていた情報を読み出す。
【0017】
記憶部20は、物理的には不揮発性メモリ等から構成され、機能的には、画像記憶部21と、画像変換プログラム記憶部22と、から構成される。
【0018】
画像記憶部21は、通信制御部14が受信した情報に含まれた画像と、制御部10が生成する当該画像を変換した変換画像と、を記憶する。画像記憶部21が記憶する受信した画像は任意の画像であって良いが、下記の絵画調変換プログラムで変換した場合に差が際だつように、写真であることが望ましい。
【0019】
画像変換プログラム記憶部22は、制御部10が画像変換を実行するための画像変換プログラムを記憶する。画像変換プログラムの種類は任意であるが、例えば、i)写真を絵画風(油彩調、水彩調等)に変換するプログラム、ii)写真中の背景部分を特定し、背景部分に他の画像を合成するプログラム、iii)写真中の人物を特定し、人物を加工するプログラム、iv)画像の全部又は一部の画素の色相・彩度・明度を変換するプログラム等、既知の任意のプログラムを採用できる。
【0020】
タッチパネル30は、画面を表示し、ユーザによる画面をなぞる等の操作を検出するデバイスである。
上述した機能を実現するために、タッチパネル30は、タッチパネル制御部12から指定された画像を表示する表示部31の上に、その画像をなぞる等によって行われた操作を検出するタッチセンサ32が重ねられた構造を有する。タッチパネル30は、タッチセンサ32が検出した上記操作の情報をタッチパネル制御部12に伝達する。
【0021】
人感センサ40は、焦電型赤外線センサから構成され、37度近辺の熱を持つ物体を検出する。人感センサ40は、所定の領域で37度近辺の物体を検出すると、当該検出結果を人感制御部11に伝達する。
【0022】
入力部50は、複数のキーと、キー操作を入力制御部13に伝達する入出力部と、から構成される。
【0023】
次に、画像表示制御装置1が実行する処理の概要を、図2を参照して説明する。
画像表示制御装置1は、起動されると受信待ち状態となり、画像I1を含む情報を他機器200から受信すると、受信した画像I1を所定の変換プログラムを用いて変換して通知用の変換画像I2を生成し、これを表示する。並行して、ユーザが通知用の変換画像に気がついたと推定される所定の動作を行ったか否かを検出する。所定の動作を検出すると、受信した画像I1に切り替えて表示する。
【0024】
このような表示を行うため、画像表示制御装置1は起動されると他機器からの情報の送信を待つ受信待ち状態となる(ステップS1)。そして、画像I1を受信すると(ステップS2)、この画像I1に画像変換を行って(ステップS3)、変換画像I2を生成する(ステップS3)。そして、変換画像I2を通知用の変換画像として表示する(ステップS4)。通知用の変換画像の表示に並行して、画像表示制御装置1は人感センサ40を用いて画像表示制御装置1の周囲に人が居るか否かを検出する(ステップS4)。そして、画像表示制御装置1の周囲に人を検出すると、受信した画像I1に切り替えて表示する(ステップS5)。
【0025】
次に、画像表示制御装置1が上記処理をどのように実行するか、図3を参照して詳細に説明する。
【0026】
画像表示制御装置1が通信部60を介して他機器200から何らかの情報を受信すると、制御部10の通信制御部14がこれを検出し、制御部10は図3に示す画像表示処理1を開始する。
まず、制御部10は受信した情報に画像が含まれるか判別する(ステップS101)。
画像が含まれていないと判別した場合(ステップS101;NO)、その他の処理を行う(ステップS102)。この「その他の処理」は任意に設定可能であるが、例えば画像表示処理1が開始される前に表示されていた画像をそのまま表示し続ける処理が考えられる。
【0027】
画像が含まれていると判別した場合(ステップS101;YES)、制御部10の記憶制御部15は、受信した画像を記憶部20の画像記憶部21に記憶する。
また、記憶制御部15は、記憶部20の画像変換プログラム記憶部22に記憶されている画像変換プログラムの1つを読み出す。ここでは、絵画調変換プログラムを読み出すこととする。
続いて、制御部10は、受信した画像に読み出した画像変換プログラムによる画像変換を行って、通知用の変換画像を生成する(ステップS103)。
【0028】
変換画像の生成が終わると、制御部10のタッチパネル制御部12は、変換画像をタッチパネル30の表示部31に表示し(ステップS104)、新たな画像を受信したことをユーザに通知・報知する。
【0029】
次に、制御部10は、ユーザが表示された変換画像に気がついたか否かを判別する処理を行う(ステップS105、ステップS106)。
具体的には、制御部10のタッチパネル制御部12は、タッチパネル30のタッチセンサ32に対して何らかの操作が行われたか否かを判別し、また、制御部10の入力制御部13は、入力部50に対して何らかの操作が行われたか否かを判別する(ステップS105)。タッチセンサ32と入力部50とのいずれに対しても操作が行われていないと判別すると(ステップS105;NO)、制御部10は、人感センサ40を用いた人の検出を行なう(ステップS106)。具体的には、人感制御部11が人感センサ40を用いて人感センサ40を基準とした所定の区域で37℃付近の熱を放つ物体を検出できるか判別する(ステップS106)。37℃近辺の熱を持つ物体が検出できた場合、人感制御部11は人を検出したと判別する(ステップS106;YES)。
【0030】
ユーザの操作が行われていないと判別され(ステップS105;NO)、かつ人が検出されないと判別された場合(ステップS106;NO)、ユーザが通知用の変換画像に気がついていないと推測されるため、処理はステップS105に戻り、通知用の変換画像が続けて表示される。
【0031】
一方、ユーザの操作が行われたと判別された場合(ステップS105;YES)、又は人が検出されたと判別された場合(ステップS106;YES)、ユーザが変換画像の表示による受信通知に気がついたと推定されるため、変換画像の表示を停止し、受信した画像を表示する(ステップS107)。そして、画像表示処理1は終了する。
その後、画像表示制御装置1の通常の処理に移行し、例えば、記憶部20の画像記憶部21に記憶されている画像をスライドショー形式で表示する。
【0032】
上述したように、本実施形態の画像表示制御装置1は、画像を受信すると当該受信した画像に画像変換を行った通知用の変換画像を表示する。そして、ユーザが変換画像に気がついたと判別すると、受信した画像に切り替えて表示する。ユーザは、通常の画像とは画調が異なる変換画像を一見するだけで、特段の負担なく、新着画像があることを知ることができ、画像表示制御装置1に歩み寄る、タッチパネル30に触れる、入力部50を操作する等の行為を自然に行うだけで、新規に受信した画像を見ることができる。
また、通知用の発光部やスピーカを用いずに通知(報知)を行うことができるため、簡易な構成で報知することができる。
【0033】
(実施形態2)
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態2に係る画像表示制御装置2は、受信した情報に複数の画像が含まれていた場合、当該複数の画像から優先度が高い画像を選択して、優先度が高い画像を変換した変換画像を表示することによりユーザに受信を通知することを特徴とする。
【0034】
実施形態2に係る画像表示制御装置2の構成について、図4を参照して説明する。
画像表示制御装置2は、実施形態1に係る画像表示制御装置1と比して、記憶部20に顔判別プログラム記憶部23と、顔年齢推定プログラム記憶部24と、をさらに備えることを特徴とする。
【0035】
顔判別プログラム記憶部23は、画像に人の顔の画像が含まれているか判別するプログラムを記憶する。顔判別プログラムの種類は任意であるが、例えば(i)Haar-like特徴を使った顔判別プログラム、(ii)HOG (Histogram of oriented Gradient)特徴を使った顔判別プログラム、(iii)画像の各画素のうち人肌の色と推定した色の画素が占める領域を検出し、当該領域の形状と所定の形状との比較結果に基づいて顔が含まれているか判別する顔判別プログラム、等の既知の任意の顔判別プログラムを採用できる。
これらの顔判別プログラムは、画像に人の顔の画像が含まれていると判別すると、その顔の画像を検出する。ある画像が人の顔の画像を複数含んでいる場合には、各顔の画像をそれぞれ検出する。
【0036】
顔年齢推定プログラム記憶部24は、上記顔判別プログラムが検出した顔の画像から、その顔を有する人間の年齢を推定する顔年齢推定プログラムを記憶する。顔年齢推定プログラムの種類は任意であるが、例えば、(i)顔の輪郭、目と鼻の位置、等のパラメータを算出し、これらのパラメータを変数とする推定式によって年齢を推定する顔年齢推定プログラム、(ii)目、鼻、顔の上端、顔の下端、口の両端の位置、等からなる顔特徴ベクトルを抽出して、教師有り学習を行ったニューラルネットワークやサポートベクターマシンに当該顔特徴ベクトルを入力して年齢推定を行う顔年齢推定プログラム、等の既知の任意の顔年齢推定プログラムを採用できる。
【0037】
次に、画像表示制御装置2が行う処理の概要を、図5を参照して説明する。
画像表示制御装置2は、複数の画像を含む情報を受信すると、受信した複数の画像からユーザが最も興味を示すと推定される画像(優先度の高い画像)を一つ選択して、当該選択された画像を変換した通知用の変換画像を生成して表示する。並行して、ユーザが通知用の変換画像に気がついたと推定される所定の動作を行ったか否かを検出する。所定の動作を検出すると、受信した画像に切り替えて表示する。
【0038】
このような表示を行うため、画像表示制御装置2は起動されると他機器200からの情報の送信を待つ受信待ち状態となる(ステップS11)。そして、複数の画像(画像I1、I3、I4)を含む情報を受信すると(ステップS12)、複数の画像から一つの画像を選択する(ステップS13)。図5の例では、画像I1が選択され、この画像I1に画像変換を行って、通知用の変換画像I2を生成する(ステップS14)。その後の処理は、実施形態1の図で説明したステップS4〜ステップS5の処理と同様に実行される(ステップS15〜ステップS16)。
【0039】
受信画像のうちで、人の顔の画像を含む画像は、例えば送信者やその家族の顔を含む画像である場合が多い。さらに、その顔が子供など若い人の顔であった場合には、その人はユーザの家族である送信者の子供(例えばユーザの孫)であることが想定できる。そのため、人の顔を含む画像、特にその中でも最も若い人の顔が含まれる画像が、ユーザの関心が最も高い画像であると推定される。そこで本実施形態2では、ユーザの関心が最も高く、かつ送信者を特定できる可能性が高いと推定できる「最も若い人物の顔を含む画像」を選択して、選択された画像から通知用の変換画像を作成する。
【0040】
次に、画像表示制御装置2が上記処理をどのように実行するか、図6、7を参照して詳細に説明する。
【0041】
画像表示制御装置2が通信部60を介して他機器200から何らかの情報を受信すると、制御部10の通信制御部14がこれを検出し、制御部10は図6に示す画像表示処理2を開始する。
まず、制御部10は当該受信した情報に画像が含まれるか判別する(ステップS201)。
画像が含まれていないと判別した場合(ステップS201;NO)、その他の処理を行う(ステップS202)。この場合の処理は任意に設定可能であるが、例えば画像表示処理2が開始される前に表示されていた画像をそのまま表示し続ける処理が考えられる。
【0042】
画像が含まれていると判別した場合(ステップS201;YES)、制御部10の記憶制御部15は、受信した画像を記憶部20の画像記憶部21に記憶し、次に変換元画像選択処理を実行して(ステップS203)、通知用の変換画像を生成するための変換元となる画像を受信した複数の画像から選択する。変換元画像選処理については後述する。
【0043】
その後、制御部10は上記選択された画像を変換して通知用の変換画像を生成する(ステップS204)。
【0044】
通知用の変換画像が生成された後の処理は、実施形態1に係る画像表示処理1(図3;ステップS104〜ステップS107)と同様である(ステップS205〜ステップS208)。
【0045】
次に、上記ステップS203で行われる変換元画像選択処理について、図7を参照して説明する。
画像表示処理2において、受信した情報に画像が含まれていた場合は、制御部10はステップS203で図7に示す変換元画像選択処理を開始する。
【0046】
まず制御部10は受信した情報に画像が2つ以上含まれているか判別する(ステップS301)。
受信した情報に画像が一つだけ含まれていると判別した場合(ステップS301;NO)、制御部10はその画像を変換元画像として選択して(ステップS302)、処理を終了する。
【0047】
一方、画像が二つ以上含まれていた場合(ステップS301;YES)、当該複数の画像から、変換元となる画像を選択する処理を行う(ステップS303〜ステップS307)。
このとき、記憶制御部15は、記憶部20の顔判別プログラム記憶部23に記憶されている顔判別プログラムの1つを読み出す。ここでは、HOG特徴を使った顔判別プログラムを読み出すこととする。
【0048】
続いて、制御部10は、読み出した顔判別プログラムを用いて受信した複数の画像それぞれに人の顔の画像が含まれるか否か判別する。
受信した複数の画像全てについて、顔の画像が含まれていないと判別された場合、制御部10は顔有り画像(人の顔の画像が含まれている画像)が無いと判別する。(ステップS303;NO)
【0049】
顔有り画像が無いと判別した場合(ステップS303;NO)、制御部10は当該複数の画像からコントラストが最大の画像を選択して(ステップS304)、処理を終了する。
コントラスト最大の画像が選択される理由は、コントラストが最大である画像は最も鮮明な画像であるからである。
【0050】
前記複数の画像に人物の顔が描写されている画像が含まれていると判別した場合(ステップS303;YES)、制御部10は顔の画像を含む画像(顔あり画像)が2つ以上あるか判別する(ステップS305)。
顔有り画像が2つ以上無いと判別すると(ステップS305;NO)、その顔有り画像を変換元画像として選択する(ステップS306)。
【0051】
一方、顔有り画像が2つ以上あると判別した場合は(ステップS305;YES)、当該複数の顔有り画像から、もっとも若い顔が含まれる画像を選択する(ステップS307)。具体的には、記憶制御部15が、記憶部20の画像変換プログラム記憶部22に記憶されている顔年齢推定プログラムの1つを読み出す。ここでは、目、鼻、顔の上端、顔の下端、口の両端の位置、からなる顔特徴ベクトルを抽出して、教師有り学習を行ったサポートベクターマシンに当該顔特徴ベクトルを入力して年齢推定を行う顔年齢推定プログラムを読み出す。
【0052】
続いて、制御部10は、顔有り画像に含まれる顔の画像を、顔判別プログラムを用いて検出し、検出した画像の顔を有する人物の年齢を、読み込んだ顔年齢推定プログラムを用いて推定する。この顔年齢推定プログラムが行う処理については後述する。
そして、もっとも若い人物の顔画像を含む画像を、変換元画像として選択する。
【0053】
ステップS302、ステップS304、ステップS306又はステップS307で変換元画像が選択されると、制御部10は変換元画像選択処理を終了し、図6のステップS204が実行される。ステップS204以下の処理は上述したとおり実施形態1に係る画像表示処理1のステップS103〜S107と同様である。
【0054】
ここで、上記顔年齢推定プログラムを用いた年齢の推定処理について説明する。
推定処理では、まず人の顔の画像を抽出し、顔の方向や大きさ等を正規化する正規化処理を行う。そして、正規化した顔の画像から、顔の輪郭、眉、目、鼻、口、の位置を抽出する。
そして、眉の位置と目の位置との距離y1と、目の位置と顔の輪郭の中央までの距離y2と、顔の位置の中央から鼻の下部までの位置y3と、鼻の下部から口までの距離y4と、口から顔の下端までの距離y5と、をパラメータとして抽出して、顔特徴ベクトルとして記憶部20に記憶する。
そして、教師有り学習で学習したサポートベクターマシンに上記顔特徴ベクトルを入力し、クラスタリングを行って、年齢を推定する。
【0055】
上述したように、本実施形態の画像表示制御装置2は、複数の画像を含む情報を受信すると、画像のコントラスト、画像に顔の画像が含まれているか否か、顔の画像の顔年齢、に基づいて通知用の変換画像の変換元画像を選択する。
そのため、通知用の変換画像を表示するに当たって、送信者を特定でき、ユーザの関心が高いと推定される画像を変換した変換画像を表示できる。そのため、よりユーザの注意を引きつけることができると推定される変換画像を用いて、特段の負担なく、新着画像があることをユーザに通知することができる。
【0056】
(実施形態3)
次に、本発明に係る実施形態3について説明する。実施形態3は、実施形態2に係る画像表示制御装置2が行う処理を、画像表示制御システム3を構成するサーバ4と画像表示制御装置5とで分散して行うことを特徴とする。
【0057】
実施形態3に係る画像表示制御システム3の構成を、図9を参照して説明する。画像表示制御システム3は、サーバ4と、画像表示制御装置5と、から構成される。
【0058】
サーバ4は、画像を含む情報を受信すると、当該画像を変換した変換画像を生成し、前記受信した画像と前記変換画像を画像表示制御装置5に送信するサーバであり、図9に示すように制御部70と、記憶部80と、通信部90と、から構成される。
制御部70は、物理的にはCPU(Central processing unit)、内部メモリ、等から構成され、記憶部80と、通信部90と、を制御する。制御部70は、このような構成により、機能的には、通信制御部71と、記憶制御部72と、を備える。
【0059】
通信制御部71は通信部90を制御して、他機器及び画像表示制御装置5と通信を行う。具体的には、他機器が送信する情報を受信し、他機器に情報を送信する。また、画像表示制御装置5に情報を送信し、画像表示制御装置5から情報を受信する。
【0060】
記憶制御部72は、記憶部80を制御する。具体的には、記憶部80に制御部70の処理結果に基づく情報を記憶させる。また、記憶部80から記憶された情報を取得する。
【0061】
記憶部80は、物理的には不揮発性メモリ等から構成され、機能的には、画像記憶部81と、画像変換プログラム記憶部82と、顔判別プログラム記憶部83と、顔年齢推定プログラム記憶部84と、送受信アドレス表記憶部85と、から構成される。
【0062】
画像記憶部81と、画像変換プログラム記憶部82と、顔判別プログラム記憶部83と、顔年齢推定プログラム記憶部84と、は実施形態2に係る同名の部位(画像記憶部21、画像変換プログラム記憶部22、顔判別プログラム記憶部23、顔年齢推定プログラム記憶部24)とそれぞれ対応する。
送受信アドレス表記憶部85は、他機器のアドレスと、画像表示制御装置5のアドレスと、を対応付けて登録した送受信アドレス表を記憶する。
【0063】
ここで、送受信アドレス表記憶部85に記憶された送受信アドレス表について図10を参照して説明する。送受信アドレス表は、図10に示すように、情報を受信した他機器のアドレス(受信元アドレス)と、画像と変換画像を送信する画像表示制御装置5のアドレス(送信先アドレス)と、を対応付けて記憶している。
さらに、送受信アドレス表には、一つの受信元アドレスと送信先アドレスの組に対して、画像変換プログラムの名称(変換プログラム名)が登録されている。この変換プログラム名は、サーバ4の記憶部80の画像変換プログラム記憶部82に記憶されている画像変換プログラムの名前を示す。
サーバ4は、制御部70の通信制御部71が、通信部90を通じて他機器から画像を受信すると、送受信アドレス表を参照して、他機器のアドレス(受信元アドレス)と対応するアドレス(送信先アドレス)の画像表示制御装置5に、受信した画像と、受信元アドレスに対応する画像変換プログラムを用いて変換した変換画像を送信する。
送受信アドレス表の内容は、あらかじめサーバ管理者によって設定されている。
【0064】
図9に戻って、画像表示制御装置5は、画像変換プログラム記憶部22を含まない以外は、図1に示した実施形態1に係る画像表示制御装置1と同様の構成を持つ。
【0065】
次に、画像表示制御システム3で行われる処理の概要を、図11を参照して説明する。
画像表示制御システム3では、実施形態2に係る処理の概要(図5)と比して、画像表示制御装置2で行われていた処理の一部が、画像表示制御装置5でなくサーバ4で行われる点が異なる。
【0066】
サーバ4は、起動されると他機器200からの情報の送信を待つ受信待ち状態となる(ステップS21)。そして、複数の画像(画像I1、I3、I4)を含む情報を受信すると(ステップS22)、複数の画像から一つの画像を選択する(ステップS23)。図11の例では、画像I1が選択され、この画像I1に画像変換を行って、通知用の変換画像I2を生成する(ステップS24)。
このとき、画像変換は、送受信アドレス表記憶部85に記憶された送受信アドレス表で、他機器200のアドレスが送信元アドレスに登録された行の変換プログラム名に対応する画像変換プログラムを用いて行われる。
【0067】
変換画像I2の生成が終わると、送受信アドレス表記憶部85に記憶された送受信アドレス表で他機器200のアドレスが送信元アドレスに登録された行の送信先アドレスと同じアドレスを持つ画像表示制御装置5に、画像I1〜I4を送信する(ステップS25)。このとき、通知用の変換画像I2と、変換元画像I1は対応付けて送信される。
【0068】
一方、画像表示制御装置5は、起動されるとサーバ4からの受信を待つ受信待ち状態となる(ステップS31)。そして、サーバから画像を受信すると(ステップS32)、変換画像I2を表示してユーザに受信を通知する(ステップS33)。その後の画像表示制御装置5の処理は、図5で示した画像表示制御装置2の処理(ステップS15−ステップS16)と同様である(ステップS33−ステップS34)。
【0069】
次に、サーバ4が上記処理をどのように実行するか、図12を参照して詳細に説明する。
サーバ4が通信部90を介して他機器200から何らかの情報を受信すると、制御部70の通信制御部71がこれを検出し、制御部70は図12に示す画像変換・送信処理を開始する。
【0070】
まず、制御部70の通信制御部71は、他機器200のアドレスを抽出する(ステップS401)。そして、制御部70は記憶部80の送受信アドレス表記憶部85に記憶された送受信アドレス表を参照して、抽出したアドレスが送受信アドレス表の受信元アドレスに登録されているか判別する(ステップS402)。
【0071】
抽出したアドレスが送受信アドレス表の受信元アドレスに登録されていないと判別した場合(ステップS402;NO)、他機器200はサーバ4に登録されていないため、サーバ4は受信を拒絶する処理(ステップS403)を実行する。この場合に行われる処理は任意に設定可能であるが、例えば他機器200に受信を拒絶するメッセージを送信する。
【0072】
一方、抽出したアドレスが送受信アドレス表の受信元アドレスに登録されていると判別した場合(ステップS402;YES)、制御部70は、登録されている受信元アドレスに対応する送信先アドレスと画像変換プログラムとを抽出し、次に受信した情報に画像が含まれるか判別する(ステップS404)。
【0073】
画像が含まれていないと判別した場合(ステップS404;NO)、制御部70は情報送信処理を実行する(ステップS405)。具体的には、通信制御部71が通信部90を用いて、受信した情報を抽出した送信先アドレスの画像表示制御装置5に送信する。
【0074】
画像が含まれている場合(ステップS404;YES)、制御部70は変換元画像選択処理を実行する(ステップS406)。変換元画像選択処理で、制御部70は画像変換を行って変換画像を生成する際の変換元となる画像を決定する。実施形態3で行われる変換元画像選択処理は、図7で示した変換元画像選択処理と同じである。
【0075】
変換元画像選択処理(ステップS406)で変換元となる画像が選択されると、制御部70は画像変換プログラム記憶部82に記憶された、受信元アドレスに対応する画像変換プログラムを用いて通知用の変換画像を生成する(ステップS407)。
【0076】
変換画像の生成が終わると、受信した画像と、変換画像と、変換画像と変換元画像とを対応付ける情報と、を画像表示制御装置5に送信する(ステップS408)。具体的には、制御部70の通信制御部71が通信部90を用いて、受信した画像と、変換画像と、変換画像と変換元画像を対応付ける情報と、を抽出した送信先アドレスの画像表示制御装置5に送信する。
【0077】
サーバ4で行われる処理についての説明は以上で終了する。その後、画像表示制御装置5で行われる処理は、図6で示した実施形態2に係る画像表示処理2のステップS205以下と同様である。
【0078】
以上説明したように、実施形態3は、実施形態1〜2で行われていた変換元画像選択処理と、通知用の変換画像を生成する処理と、をサーバ4で行う構成を持つ。
そのため、実施形態3に係る画像表示制御装置5は通知用の変換画像を生成する処理を行うための構成(画像変換プログラム記憶部や画像処理用のDSP等)を持たなくても良い。そのため、実施形態3は、実施形態1〜2の画像表示制御装置1〜2の機能をより小型・低価格が可能な画像表示制御装置5を用いて提供することが出来る。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は上記に限られる物ではない。
【0080】
例えば、上記実施形態では、通知用の変換画像から変換前の画像に表示を切り替える際に、瞬時に切り替える。しかし、本発明において変換前の画像に切り替えて表示する方法はこれに限られず、中間の画像を順次切り替え表示してから変換前の画像に切り替えて表示してもよい。
【0081】
この場合に行われる処理を、図13を参照して説明する。図2の処理において、元画像(変換度0%)を変換した変換画像(変換度100%)の生成が完了すると、元画像と変換画像とを合成して中間段階の画像(中間の画像)を複数生成する。図13の例では、元画像と変換画像を重みづけて加算して平均値を作成し、変換度25%、変換度50%、変換度75%の画像(中間の画像)を生成して保存する(図13(A))。この中間の画像を生成するプログラムとしては、例えば対応する各画素について、色値を合成比率に基づいて加重平均する事によって中間の画像を生成するプログラム等、既知の合成画像生成プログラムを採用できる。
【0082】
そして、ユーザを検出して変換前の元画像に切り替えるタイミングで中間の画像を変換度100%から変換度0%まで順次切り替えて表示する(図13(B))。
これにより、ユーザに、通知用の変換画像に気がついて画像表示制御装置に近づくと、絵画調の画像が徐々に写真に変わっていくような印象を与える事が出来る。
【0083】
また、上記実施形態では、人の検出を焦電型赤外線センサを用いて行ったが、本発明において人を検出する方法はこれに限られる物ではない。その他の例として、画像表示制御装置が音声検知部を持ち、人の検出は当該音声検知部を用いて実行されても良い。このとき、画像表示制御装置は音声検知部が所定の閾値を超える音声を検知した場合に人が検出されたと判別する。
なお、他の検出方法として、予めユーザの声の特徴を記録しておき、音声検知部が当該ユーザの声の特徴をもつ音声を検知した場合に、人が検出されたと判別する構成も可能である。
【0084】
さらに、人の検出を振動によって検出する方法も可能である。
この場合は、画像表示制御装置は振動検知部をもち、当該振動検知部が所定の閾値よりも大きい振動を検知した場合に人が検出されたと判別する。
また、焦電型赤外線センサと、音声検知部と、振動検知部と、が検出した結果を組み合わせて判別を行う構成も可能である。
【0085】
また、ユーザが通知用の変換画像に気がついたか否かの判別を、人が画像表示制御装置に近づいてくるか否か判別し、人が近づいてきたと判別した場合にユーザが通知用の変換画像に気がついたと判別する方法も考えられる。
この場合、人が近づいてきたか否かの判別は、例えばマイクロ波ドップラーセンサを用いて行うことができる。また、上記した人の検出を複数回行い、人の検出結果が所定の時間内で所定の割合だけ大きくなっている場合に人が近づいてきたと判別することもできる。
【0086】
また、上記実施形態では、複数の画像を含む情報を受信した場合に、優先順位を定めて一つの画像を選択して、当該選択された画像を元に生成された変換画像を表示した。
その他の表示方法として、当該複数の画像の全て、または一部について変換画像を生成し、当該複数の変換画像を並べて表示することによりユーザに受信を通知する方法も可能である。
【0087】
また、上記実施形態では主に絵画調変換プログラムを用いて画像変換を行っていたが、通知用の変換画像を生成する方法はこれに限られるものではなく、一見して違いがわかる変換画像を生成できる任意の画像変換プログラムが利用できる。
【0088】
ここで、本発明の実施形態に係る画像表示制御装置1、2、5及びその他の実施形態に係る画像表示制御装置の具体的なハードウェア構成の一例を、図14を参照して説明する。
画像表示制御装置1、2、5は、制御部101、主記憶部102、外部記憶部103、操作部104、タッチパネル105、入出力部106、送受信部107、人感センサ109、を備える。
主記憶部102、外部記憶部103、操作部104、タッチパネル105、入出力部106、送受信部107、人感センサ109、はいずれも内部バス100を介して制御部101に接続されている。
【0089】
制御部101はCPU、画像処理用DSP、等から構成され、外部記憶部103に記憶されている制御プログラム108に従って、画像表示制御装置1、2、5の制御部10の各処理を実行する。
【0090】
主記憶部102はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部103に記憶されている制御プログラム108をロードし、制御部101の作業領域として用いられる。
【0091】
外部記憶部103は、フラッシュメモリ、ハードディスク、等の不揮発性メモリから構成され、画像表示制御装置1、2、5の処理を制御部101に行わせるためのプログラムをあらかじめ記憶し、また、制御部101の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部101に供給し、制御部101から供給されたデータを記憶する。画像表示制御装置1、2、5の記憶部20は、主記憶部102と外部記憶部103とによって構成される。
【0092】
操作部104は筐体に備えられたキーあるいはキーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボードおよびポインティングデバイス等を内部バス100に接続するインターフェース装置から構成されている。
【0093】
タッチパネル105は、LCD(Liquid Crystal Display)と、感圧センサ又は静電気センサ等と、から構成される。
【0094】
入出力部106は、シリアルインターフェースまたはパラレルインターフェースから構成されている。入出力部106は、ユーザが外部装置を接続して情報伝達する場合、当該外部装置と接続される。
【0095】
送受信部107は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインターフェースまたはLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。送受信部107は、ネットワークを介して、他機器から画像表示制御装置1、2、5に送信された情報を受信し、画像表示制御装置1,2、5に記憶された情報を他機器に伝達する。
【0096】
人感センサ109は、焦電型赤外線センサ、マイク、振動検知器、等と、これらの機器を内部バス100に接続するインターフェース装置から構成されている。
【0097】
画像表示制御装置1、2、5の、制御部10、記憶部20,タッチパネル30,人感センサ40,入力部50、通信部60、の処理は、制御プログラム108が、制御部101、主記憶部102、外部記憶部103、操作部104、タッチパネル105、入出力部106、送受信部107、人感センサ109、等を資源として用いて処理することによって実行する。
【0098】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0099】
(付記1)
画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が画像を受信すると、該画像に対応する通知用の変換画像を取得する変換画像取得手段と、
表示手段に前記変換画像取得手段が取得した前記通知用の変換画像を表示させる変換画像表示制御手段と、
ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを、予め定められた条件に従って判別する判別手段と、
前記判別手段が、ユーザが前記通知用の変換画像に気がついたと判別すると、前記表示手段に前記受信した画像を表示させる画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示制御装置。
【0100】
(付記2)
前記変換画像取得手段は、前記画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、他装置が前記受信した画像に対応する画像から生成した通知用の変換画像を取得する手段と、
の少なくとも一方を備える、
ことを特徴とする付記1に画像表示制御装置。
【0101】
(付記3)
前記画像受信手段が複数の画像を受信した場合に、受信した複数の画像から一の画像を選択する画像選択手段をさらに備え、
前記変換画像生成手段は、前記一の画像を変換して前記通知用の変換画像を生成する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の画像表示制御装置。
【0102】
(付記4)
前記画像受信手段が受信した複数の画像それぞれに、人の顔の画像が含まれているか否かを判別する顔画像判別手段をさらに備え、
前記画像選択手段は、前記顔画像判別手段が顔の画像が含まれていると判別した画像を前記一の画像として選択する、
ことを特徴とする付記3に記載の画像表示制御装置。
【0103】
(付記5)
前記画像受信手段が受信した画像に含まれる人の顔の画像を検出する顔画像検手段と、
顔画像検出手段が検出した顔の画像から、当該顔を有する人物の年齢を推定する年齢推定手段と、をさらに備え、
前記画像選択手段は、前記人の顔の画像を含む画像が複数ある場合に、前記年齢推定手段が推定した年齢に基づいて前記一の画像を選択する、
ことを特徴とする付記3又は4に記載の画像表示制御装置。
【0104】
(付記6)
画像表示制御手段は、前記変換画像から前記受信した画像への表示の変更にあたり、前記変換画像と前記受信した画像との中間の画像を順次切り替えて前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする付記1乃至5の何れか一つに記載の画像表示制御装置。
【0105】
(付記7)
前記判別手段は、人感センサを備え、該人感センサが人を検出すると、ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたと判別する、
ことを特徴とする付記1乃至6の何れか一つに記載の画像表示制御装置。
【0106】
(付記8)
コンピュータに、
画像を受信し、
受信した画像に対応する通知用の変換画像を取得し、
取得した前記通知用の変換画像を表示させ、
ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを判別し、
気がついたと判別すると、受信した画像を表示させる、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【0107】
(付記9)
画像を受信する第1の画像受信手段と、前記第1の画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、前記受信した画像と前記通知用の変換画像とを送信する送信手段と、
を備えたサーバと、
前記サーバが送信した画像と通知用の変換画像とを受信する第2の画像受信手段と、表示手段に前記第2の画像受信手段が受信した前記通知用の変換画像を表示させる変換画像表示制御手段と、ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを、予め定められた条件に従って判別する判別手段と、前記判別手段が、ユーザが前記通知用の変換画像に気がついたと判別すると、前記表示手段に前記第2の画像受信手段が受信した画像を表示させる画像表示制御手段と、
を備えた画像表示制御装置と、
から構成される画像表示制御システム。
【0108】
(付記10)
画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、
前記受信した画像と前記通知用の変換画像とを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【符号の説明】
【0109】
1…画像表示制御装置、2…画像表示制御装置、3…画像表示制御システム、4…サーバ、5…画像表示制御装置、10…制御部、11…人感制御部、12…タッチパネル制御部、13…入力制御部、14…通信制御部、15…記憶制御部、20…記憶部、21…画像記憶部、22…画像変換プログラム記憶部、23…顔判別プログラム記憶部、24…顔年齢推定プログラム記憶部、30…タッチパネル、31…表示部、32…タッチセンサ、40…人感センサ、50…入力部、60…通信部、70…制御部、71…通信制御部、72…記憶制御部、80…記憶部、81…画像記憶部、82…画像変換プログラム記憶部、83…顔判別プログラム記憶部、84…顔年齢推定プログラム記憶部、85…送受信アドレス表記憶部、90…通信部、100…内部バス、101…制御部、102…主記憶部、103…外部記憶部、104…操作部、105…タッチパネル、106…入出力部、107…送受信部、108…制御プログラム、109…人感センサ、200…他機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が画像を受信すると、該画像に対応する通知用の変換画像を取得する変換画像取得手段と、
表示手段に前記変換画像取得手段が取得した前記通知用の変換画像を表示させる変換画像表示制御手段と、
ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを、予め定められた条件に従って判別する判別手段と、
前記判別手段が、ユーザが前記通知用の変換画像に気がついたと判別すると、前記表示手段に前記受信した画像を表示させる画像表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示制御装置。
【請求項2】
前記変換画像取得手段は、前記画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、他装置が前記受信した画像に対応する画像から生成した通知用の変換画像を取得する手段と、の少なくとも一方を備える、
ことを特徴とする請求項1に画像表示制御装置。
【請求項3】
前記画像受信手段が複数の画像を受信した場合に、受信した複数の画像から一の画像を選択する画像選択手段をさらに備え、
前記変換画像生成手段は、前記一の画像を変換して前記通知用の変換画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示制御装置。
【請求項4】
前記画像受信手段が受信した複数の画像それぞれに、人の顔の画像が含まれているか否かを判別する顔画像判別手段をさらに備え、
前記画像選択手段は、前記顔画像判別手段が顔の画像が含まれていると判別した画像を前記一の画像として選択する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示制御装置。
【請求項5】
前記画像受信手段が受信した画像に含まれる人の顔の画像を検出する顔画像検手段と、
顔画像検出手段が検出した顔の画像から、当該顔を有する人物の年齢を推定する年齢推定手段と、をさらに備え、
前記画像選択手段は、前記人の顔の画像を含む画像が複数ある場合に、前記年齢推定手段が推定した年齢に基づいて前記一の画像を選択する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像表示制御装置。
【請求項6】
画像表示制御手段は、前記変換画像から前記受信した画像への表示の変更にあたり、前記変換画像と前記受信した画像との中間の画像を順次切り替えて前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像表示制御装置。
【請求項7】
前記判別手段は、人感センサを備え、該人感センサが人を検出すると、ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたと判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像表示制御装置。
【請求項8】
コンピュータに、
画像を受信し、
受信した画像に対応する通知用の変換画像を取得し、
取得した前記通知用の変換画像を表示させ、
ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを判別し、
気がついたと判別すると、受信した画像を表示させる、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
画像を受信する第1の画像受信手段と、前記第1の画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、前記受信した画像と前記通知用の変換画像とを送信する送信手段と、
を備えたサーバと、
前記サーバが送信した画像と通知用の変換画像とを受信する第2の画像受信手段と、表示手段に前記第2の画像受信手段が受信した前記通知用の変換画像を表示させる変換画像表示制御手段と、ユーザが前記通知用の変換画像に気づいたか否かを、予め定められた条件に従って判別する判別手段と、前記判別手段が、ユーザが前記通知用の変換画像に気がついたと判別すると、前記表示手段に前記第2の画像受信手段が受信した画像を表示させる画像表示制御手段と、
を備えた画像表示制御装置と、
から構成される画像表示制御システム。
【請求項10】
画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段が受信した画像を変換して通知用の変換画像を生成する変換画像生成手段と、
前記受信した画像と前記通知用の変換画像とを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−212326(P2012−212326A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77777(P2011−77777)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】