画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラム
【課題】 画像を表示させるときのユーザの気分に合わせた画像を表示させることが可能な画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供する。
【解決手段】 画像表示装置10は、各画像が画像表示部18に表示されてから他の画像の表示に切り換えられるまでの表示時間を計測する。画像表示装置10は、所定のコマ数のコマ送りが終了すると、所定コマ数の画像の表示時間の平均値(平均表示時間)と各画像の表示時間とに基づいて各画像の注目度を判断する。そして、次にコマ送り操作が行われた場合に、注目度が高いと判断された画像に付属する識別子(画像の属性又は特徴を示す識別子)を有する画像、又は注目度が高いと判断された画像群の識別子を集計した結果、集計値が大きい識別子を有する画像の表示頻度が高くなるようにコマ送り制御を行う。
【解決手段】 画像表示装置10は、各画像が画像表示部18に表示されてから他の画像の表示に切り換えられるまでの表示時間を計測する。画像表示装置10は、所定のコマ数のコマ送りが終了すると、所定コマ数の画像の表示時間の平均値(平均表示時間)と各画像の表示時間とに基づいて各画像の注目度を判断する。そして、次にコマ送り操作が行われた場合に、注目度が高いと判断された画像に付属する識別子(画像の属性又は特徴を示す識別子)を有する画像、又は注目度が高いと判断された画像群の識別子を集計した結果、集計値が大きい識別子を有する画像の表示頻度が高くなるようにコマ送り制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに係り、ユーザの操作に応じて画像を所定の順番で表示する画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、対象者の表情と感情との相関関係を気分データベースに蓄積しておき、動画像入力カメラを用いて対象者の表情をリアルタイムに捉えて対象者の気分判定を行う感情解析システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、表示器を見るユーザの画像を捕捉して、画像内の人間の顔を検出し、表情カテゴリを含む顔カテゴリの検出の頻度に応じて、表示器に表示すべき広告画像の組を選択する画像表示装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、デジタルテレビ放送のような入力ソースから入力された入力データ(画像データ及び音声データ)を出力する情報処理装置において、入力データの属性情報(入力ソース情報、チャンネル情報等)と、画面レイアウト及び音声モードとを対応づけて視聴パターンとして記憶することが開示されている。
【0005】
特許文献4には、デジタルカメラ等で取り込まれたデジタル画像データが実際に表示されたときの閲覧者の人数や反応(音声)等の閲覧状況に関する表示データを取得し、表示データをポイント化して集計し、集計したポイントが高い順にデジタル画像データを表示する画像を選択する画像ビューアが開示されている。
【特許文献1】特開2000−76421号公報
【特許文献2】特開2005−267611号公報
【特許文献3】特開2003−174598号公報
【特許文献4】特開2004−318861号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
画像記録装置の大容量化によって大量の画像の保存が可能になった。しかしながら、多くの画像の中からユーザが見たい(表示させたい)画像を探し出して画面に表示させる場合、例えば、ユーザ自身がコマ送り操作を繰り返す必要があり、操作が面倒であった。また、ユーザが見たい画像は、ユーザの時々の気分に応じて異なるため、予め予測することは困難であった。
【0007】
特許文献1及び2は、ユーザの顔画像を解析してユーザの気分を推定するものであり、カメラ及びデータベースを含む複雑な装置が必要になる。
【0008】
特許文献3は、過去の視聴パターンに応じて、デジタルテレビ放送等の画面のレイアウトを制御するものであり、ユーザの時々の気分に応じた画像を表示するためのものではなかった。
【0009】
特許文献4は、過去に実際に表示されたときの閲覧状況に基づいてデジタル画像データの表示順序を決定するものであり、ユーザの現在の気分を反映した表示を行えるものではなかった。また、特許文献4では、初めて表示する(過去に表示されたことがない)画像についてはポイントに基づく表示順序の決定はできなかった。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像を表示させるときのユーザの気分に合わせた画像を表示させることが可能な画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る画像表示装置は、画像を表示する画像表示部と、前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断部と、前記画像に付属しており、前記画像の属性を示す複数の識別子を抽出する画像識別子抽出部と、前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出部と、前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御部とを備える。
【0012】
上記第1の態様によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像の表示頻度を高めるようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像の表示を行うことができる。
【0013】
本発明の第2の態様に係る画像表示装置は、上記第1の態様において、前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示部を更に備え、前記表示制御部は、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0014】
上記第2の態様によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送り表示を行うことができる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る画像表示装置は、上記第1又は2の態様において、前記注目度判断部は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0016】
本発明の第4の態様に係る画像表示装置は、上記第1から3の態様において、前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示部を更に備え、前記注目度判断部は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0017】
本発明の第5の態様に係る画像表示装置は、上記第1から4の態様において、前記注目識別子検出部は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出するように構成されている。
【0018】
本発明の第6の態様に係る画像表示装置は、上記第1から5の態様において、前記表示制御部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断部によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0019】
上記第6の態様によれば、例えば、注目度の判断が誤っていた場合、又は画像の閲覧中にユーザが閲覧したい画像の傾向が変化した場合に、注目度の判断を再度実行することにより、ユーザの気分に合うコマ送り表示を実現することができる。
【0020】
本発明の第7の態様に係る画像表示装置は、上記第6の態様において、前記注目度判断部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0021】
本発明の第8の態様に係る画像表示装置は、上記第1から7の態様において、前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析部を更に備える。
【0022】
上記第8の態様によれば、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)が付属していない画像を解析して、解析タグを付与することにより、画像データファイルの形式やタグ情報の内容に関わらず、ユーザの気分に合った画像のコマ送り表示を実現することができる。
【0023】
本発明の第9の態様に係る画像表示装置は、上記第8の態様において、前記画像解析部は、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0024】
本発明の第10の態様に係る画像表示装置は、上記第1から9の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【0025】
本発明の第11の態様に係る表示制御方法は、(1a)画像表示部に表示した画像に対するユーザの注目度を判断し、(1b)前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像に付属しており、前記注目画像の複数の属性を示す識別子を抽出し、前記注目画像から注目識別子を検出し、(1c)前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行するように構成されている。
【0026】
本発明の第12の態様に係る表示制御方法は、上記第11の態様において、(2a)前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付け、(2b)前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0027】
本発明の第13の態様に係る表示制御方法は、上記第11又は12の態様において、前記ステップ(1a)では、前記画像が表示された表示時間、表示回数、前記画像に対する拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて前記画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0028】
本発明の第14の態様に係る表示制御方法は、上記第11から13の態様において、前記ステップ(1b)は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出するように構成されている。
【0029】
本発明の第15の態様に係る表示制御方法は、上記第11から14の態様において、(5a)前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0030】
本発明の第16の態様に係る表示制御方法は、上記第15の態様において、前記ステップ(5a)では、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0031】
本発明の第17の態様に係る表示制御方法は、上記第11から16の態様において、(7a)前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与するように構成されている。
【0032】
本発明の第18の態様に係る表示制御方法は、上記第17の態様において、前記ステップ(7a)では、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0033】
本発明の第19の態様に係る表示制御方法は、上記第11から18の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【0034】
本発明の第20の態様に係る表示制御プログラムは、画像表示装置に画像を表示する画像表示機能と、前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断機能と、前記画像に付属しており、前記画像の複数の属性を示す識別子を抽出する画像識別子抽出機能と、前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出機能と、前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように表示制御を実行する表示制御機能とをコンピュータに実現させる。
【0035】
本発明の第21の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20の態様において、前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示機能を更に備え、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力されると、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0036】
本発明の第22の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20又は21の態様において、前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて行われるように構成されている。
【0037】
本発明の第23の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から22の態様において、前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示機能を更に備え、前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて行うように構成されている。
【0038】
本発明の第24の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から23の態様において、前記注目識別子の検出は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて行われるように構成されている。
【0039】
本発明の第25の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から24の態様において、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断機能によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0040】
本発明の第26の態様に係る表示制御プログラムは、上記第25の態様において、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0041】
本発明の第27の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から26の態様において、前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析機能を更に備える。
【0042】
本発明の第28の態様に係る表示制御プログラムは、上記第27の態様において、前記画像解析機能により、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0043】
本発明の第29の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から28の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像の表示頻度を高めるようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像の表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、添付図面に従って本発明に係る画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムの好ましい実施の形態について説明する。
【0046】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0047】
本実施形態の画像表示装置10は、ユーザのコマ送り操作に従って静止画像を所定の順番で表示する装置である。画像表示装置10に記録される画像には所定の識別子が含まれている。ここで、識別子とは、画像の属性又は特徴を示す情報であり、画像データファイルの付属情報(Exifタグ情報)として記録される。具体的には、識別子は、基本的な画像情報、撮影・更新日時情報、位置情報(GPS情報)、画角、フラッシュのオン/オフの情報、画像中に写っている対象物(例えば、人物、風景)、写っている人物の人数、写っている人物の属性(例えば、男性、女性、大人、子供、赤ちゃん)、写っている人物の表情(笑顔、怒った顔、泣き顔・悲しい顔、その他)、撮影時のモード、シーンの設定(例えば、人物、風景、スポーツ、夜景、花火、夕焼け、スノー、ビーチ、水中、美術館、パーティ、花の接写又は文字の撮影)、シーンの認識結果、撮影環境(例えば、屋内、屋外)及び色合い(R、G、B値の最大値、最小値、分布、割合)を示す情報のうちの少なくとも1つを含んでいる。なお、識別子は、上記以外の情報を含んでいてもよい。
【0048】
画像表示装置10は、各画像が画像表示部18に表示されてから他の画像の表示に切り換えられるまでの表示時間を計測する。画像表示装置10は、所定のコマ数のコマ送りが終了すると、所定コマ数の画像の表示時間の平均値(平均表示時間)と各画像の表示時間とに基づいて各画像の注目度を判断する。そして、次にコマ送り操作が行われた場合に、注目度が高いと判断された画像に付属する識別子を有する画像、又は注目度が高いと判断された画像群の識別子を集計した結果、集計値が大きい識別子を有する画像の表示頻度が高くなるようにコマ送り制御を行う。
【0049】
図1に示す例では、笑顔の識別子を有する画像P10、P14及びP18の表示時間が平均表示時間と比較して長く、怒った顔、泣き顔・悲しい顔又はその他の顔の識別子を有する画像P12、P16及びP20の表示時間が短くなっている。画像表示装置10は、笑顔の識別子を有する画像の注目度が高いと判断し、画像P20の表示中にコマ送り操作が行われると、怒った顔、泣き顔・悲しい顔又はその他の顔の識別子を有する画像をとばして、笑顔の識別子を有する画像のみをコマ送りの対象とする。これにより、ユーザの画像閲覧時における気分に合致する画像のみ表示することができる。
【0050】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図である。
【0051】
図2に示すように、本実施形態に係る画像表示装置10は、CPU12、画像記録再生部14、操作入力部16、画像表示部18、画像表示制御部20、時間計測部22、注目度判断部24、入力画像解析部26、画像識別子抽出部28及び注目画像識別子判断部30を備えている。
【0052】
CPU12は、所定のプログラムに従って画像表示装置10全体の動作を制御するとともに、各種の演算を実行する。
【0053】
操作入力部16は、ユーザが操作入力を行うための各種のスイッチを含んでおり、例えば、画像の表示開始指示を入力する表示開始スイッチ、画像の表示終了指示を入力する表示終了スイッチ、画像表示部18に表示された画像のコマ送りの指示を入力するコマ送りスイッチを含んでいる。CPU12は、操作入力部16からの入力信号に基づいて画像表示装置10の各部を制御し、画像表示部18の表示制御及び画像記録制御を行う。
【0054】
画像記録再生部14は、画像を電子的に記録する。画像記録再生部14としては、例えば、xDピクチャカード(登録商標)及びスマートメディア(登録商標)のような半導体メモリカード、又はハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクを用いることができる。
【0055】
画像表示部18は、例えば、液晶モニタ(LCD)又は有機ELであり、画像表示制御部20から入力された画像を表示する。
【0056】
画像表示制御部20は、操作入力部16からの入力に従って画像記録再生部14に記録された画像を読み出して、表示用のデータに変換し、画像表示部18に出力する。また、画像表示制御部20は、CPU12からの指令に従って画像表示部18の制御、表示内容の切り換え制御を行う。
【0057】
時間計測部22は、時間を計測する。
【0058】
入力画像解析部26は、画像記録再生部14に入力された画像を解析する。
【0059】
注目度判断部24は、画像表示部18に表示された各画像の表示時間に基づいて当該画像の注目度が高いかどうかを判断する。
【0060】
図3は、注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0061】
図3に示すように、注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36を備えている。
【0062】
画像表示時間計測部36は、画像表示部18に画像が表示された時間及び他の画像にコマ送りされた時間を示す時間情報を時間計測部22から取得して、当該画像の表示時間を計測する。なお、画像のコマ戻し操作が行われて同じ画像が繰り返し表示された場合には、当該画像の表示時間の合計値を計測するようにしてもよい。
【0063】
平均表示時間算出部34は、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間の平均値(平均表示時間Ta)を算出する。平均表示時間Taは、画像がコマ送りされる都度算出されて更新される。
【0064】
なお、各画像の表示時間及び平均表示時間Taは、画像の表示開始指示ごとに求められ、画像の表示終了指示が入力されるとクリアされる。
【0065】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間Taと各画像の表示時間とを比較し、当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上の画像を注目度が高いと判断する。なお、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像を注目度が高いと判断するようにしてもよい。
【0066】
画像識別子抽出部28は、注目度判断部24によって注目度が高いと判断された画像に付された識別子を抽出する。
【0067】
注目画像識別子判断部30は、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像から抽出された識別子を集計して、ユーザの注目度が高い識別子(ユーザの画像閲覧時現在の気分に合う画像の属性、特徴)を推定する。注目画像識別子判断部30は、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子を集計し、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断する。
【0068】
図1に示す例では、表示時間が長く注目度が高いと判断された画像P10、P14及びP18に「笑顔」が共通して付されており、「笑顔」の集計値が最も高い。従って、注目画像識別子判断部30は、「笑顔」の識別子がユーザの注目度が高いと判断する。
【0069】
所定のコマ数(以下、Nコマとする。)の画像が表示された後、更にコマ送り操作が行われた場合、画像識別子抽出部28は、コマ送りの順番が画像表示部18に表示中の画像Nの次の(N+1)コマ目の画像N+1から識別子を抽出する。
【0070】
注目度判断部24は、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子とを比較して、画像N+1に対するユーザの注目度が高いかどうか(現在の気分に合うかどうか)を判断する。
【0071】
具体的には、注目度判断部24は、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子を比較し、互いに一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断する。
【0072】
一方、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で一致する識別子がない場合(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合)、注目度判断部24は、画像N+1がユーザの注目度が低いと判断する。注目度判断部24は、(N+2)コマ目以降の画像について、ユーザの注目度が高い画像を検出するまで、識別子の抽出、及び識別子に基づく注目度の判断処理を繰り返す。
【0073】
CPU12は、所定のコマ数の画像が表示された後にコマ送り操作を検出すると、注目度判断部24による注目度の判定結果に基づいて、コマ送りの順番が後の画像データのうち、ユーザの注目度が高いと判断された画像データを画像表示部18に表示させる。
【0074】
なお、ユーザの注目度の判断については、上記のように2値判断とするようにしたが、例えば、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、(N+1)コマ目以降の画像から抽出された識別子との間で一致する識別子の数又は識別子の数の割合に基づいて、当該画像に対するユーザの注目度を数値化し(例えば、0,…,100)し、注目度の値が所定値以上の場合にコマ送り表示の対象にするようにしてもよい。
【0075】
また、ユーザの注目度を数値化する場合には、特定の識別子について重み付けを行うようにしてもよい。
【0076】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0077】
図4に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、画像1,…,N−1の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送り表示される。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出される。
【0078】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS10)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS12)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS14)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS16)。
【0079】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS14のYes)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS18)。
【0080】
次に、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上の場合には(Ta≦Tn、ステップS20のNo)、画像識別子抽出部28によって画像Nの識別子が抽出される(ステップS22)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS24)。ステップS24では、例えば、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子が集計され、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断される。
【0081】
一方、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Taより短い場合には(Ta>Tn、ステップS20のYes)、そのままステップS26に進む。
【0082】
次に、画像Nの次に表示される画像N+1の識別子が抽出され(ステップS26)、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1の識別子とに基づいて、ユーザの画像N+1に対する注目度が高いかどうか(画像閲覧時(コマ送り操作時)現在の気分に合うかどうか)判断される(ステップS28)。ステップS28では、例えば、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子を比較し、互いに一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断される。一方、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で、互いに一致する識別子がない場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が低いと判断される。
【0083】
次に、画像N+1の注目度が高いと判断された場合には(ステップS30のYes)、画像表示部18に画像N+1が表示される(ステップS32からS10)。
【0084】
一方、画像N+1の注目度が低いと判断された場合には(ステップS30のNo)、画像N+1の表示は行われず、画像N+1の次の画像N+2の識別子が抽出され(ステップS34からステップS26)、画像N+2について注目度の判断が行われる(ステップS28及びS30)。そして、画像N+2の注目度が高いと判断された場合には(ステップS30のYes)、画像表示部18に画像N+2が表示される(ステップS32からS10)。一方、画像N+2の注目度が低いと判断された場合には(ステップS30のNo)、画像N+2についても表示は行われず、次の画像N+3の識別子に基づいて注目度の判断及び画像N+3を表示するかどうかの判断が行われる(ステップS26からS34)。
【0085】
本実施形態によれば、画像を所定のコマ数以上続けて表示する場合に、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送り表示を行うことができる。
【0086】
なお、本実施形態では、所定のコマ数コマ送り操作がなされた後に、図4の処理を行うようにしたが、例えば、N=1として、1コマ目の画像の表示時から図4の処理を行うようにしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、注目度が高いと判断された画像のみをコマ送りの対象とするようにしたが、例えば、コマ送り操作時に、注目度が高いと判断された画像が表示される頻度を高くするか、又は表示時の解像度を上げる表示制御を行うようにしてもよい。
【0088】
また、画像を自動的に順次表示するスライドショーを行う場合に、操作入力部16からの操作内容(例えば、一時停止、コマ送り、コマ戻し)に応じた各画像の表示時間を計測して、注目度の判断を行うようにしてもよい。
【0089】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0090】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0091】
図5に示すように、本実施形態に係る注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36に加えて、画像表示回数計測部38を備えている。
【0092】
画像表示回数計測部38は、表示開始指示以降の各画像の表示回数(コマ送り及びコマ送り操作により表示された回数)を計測する。なお、各画像の表示回数は、画像の表示時間及び平均表示時間Taと同様に、画像の表示開始指示ごとに求められ、画像の表示終了指示が入力されるとクリアされる。
【0093】
画像表示時間計測部36は、画像表示部18に画像が表示された時間及び他の画像にコマ送りされた時間を示す時間情報を時間計測部22から取得して、当該画像の表示時間を計測する。
【0094】
平均表示時間算出部34は、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間の平均値(平均表示時間Ta)を算出する。なお、平均表示時間Taは、画像のコマ送りの都度算出されて更新される。
【0095】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間Taと各画像の表示時間とを比較結果と表示回数とに基づいて当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像の注目度の値を高くするとともに、表示回数が所定回数以上(例えば、2回以上)の画像の注目度の値を高くする。そして、注目度判断部(コア部)32は、注目度の値が所定値以上の画像の注目度が高いと判断する。
【0096】
次に、上記第1の実施形態と同様、注目度が高いと判断された画像の識別子に基づいて、注目度が高い画像のみをコマ送りの対象とする表示制御を実行する。
【0097】
表示時間は短いが繰り返し表示される画像は(例えば、ユーザが確認のために繰り返し閲覧する場合、画像中の一部を繰り返し確認するような場合)、ユーザの注目度が高いと推定される。本実施形態によれば、画像の表示回数を用いて注目度の判断を行うようにしたので、ユーザの現在の気分により合致した注目度の判断を行うことができる。
【0098】
なお、表示回数は、画像の表示終了指示が入力されたとき、又は電源がオフされたときにクリアして、表示開始指示が入力されるごとに計測するようにしてもよいし、画像の表示終了指示が入力された後、又は電源がオフされた後にも各画像の表示回数を画像の付属情報として記録しておき、表示開始指示前から累積した表示回数を用いて注目度を求めるようにしてもよい。
【0099】
また、累積の表示回数と、表示開始指示後の表示回数の両方を考慮して注目度を判断するようにしてもよい。
【0100】
また、画像に対する注目度を判断する場合には、例えば、当該画像の表示中の操作内容(例えば、拡大表示(ズーム)、編集)を考慮して、例えば、拡大操作、画像の編集回数が多い画像の注目度を高めるようにしてもよい。例えば、編集画像を保存しなかったとしても、拡大したり、トリミングしたり、あるいはシャープネスや明るさなどを編集した画像は注目度が高いと判断出来る。
【0101】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0102】
図6及び図7は、本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0103】
図6に示すように、画像がP30からP42までコマ送りされた時点(A1)で、ユーザの注目度が判断され、A1以降にコマ送り操作が行われると、注目度が高いと判断された画像のみがコマ送りの対象となり、注目度が低いと判断された画像は表示されなくなる。
【0104】
その後、コマ送り表示される画像の表示時間が所定の基準時間Tbよりも短い画像のコマ数が規定のコマ数(以下、mbコマとする。)より多くなった時点(A2)で、注目度が高いと判断された画像のみを表示する表示制御を解除し、ユーザの注目度の判断を再度実行する。
【0105】
図6及び図7に示す例では、A1間での間に、識別子「風景」又は「ビーチ」を含む画像P32,…,P40の表示時間が平均表示時間Taと比較して長かったため、A1以降、識別子「風景」を含む画像又は識別子「ビーチ」を含む画像のみを表示していた。
【0106】
ところが、A1以降、画像の表示時間が所定の基準時間Tbより短くなったため(コマ送り操作の間隔が短くなったため)、A2の時点で表示制御が解除され、ユーザの注目度の判断が再度実行される。
【0107】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0108】
図8に示すように、本実施形態に係る注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36に加えて、注目度判断表示時間メモリ40を備えている。
【0109】
注目度判断表示時間メモリ(以下、表示時間メモリという。)40には、基準時間Tbが記録される。
【0110】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間算出部34によって算出された平均表示時間Taと、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間とを比較し、当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上の画像を注目度が高いと判断する。なお、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像を注目度が高いと判断するようにしてもよい。
【0111】
次に、上記第1の実施形態と同様、表示済みの画像のうち注目度が高い画像から識別子が抽出・集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される。そして、コマ送り操作に応じてユーザの注目度が高い識別子を有する画像を選択的に画像表示部18に表示する表示制御が開始される。
【0112】
注目度判断部(コア部)32は、上記表示制御が開始された後に画像表示部18に表示された画像の表示時間を画像表示時間計測部36から取得し、表示メモリ40に記録された基準時間Tbと比較する。画像の表示時間が基準時間Tbよりも短い場合、誤判断回数m(画像の表示開始時はゼロ)に1加算して表示メモリ40に記録する。
【0113】
そして、コマ送り操作が繰り返されて、誤判断回数mが規定回数mbより多くなると、注目度判断部(コア部)32は、誤判断回数mが規定回数mbを越えたことをCPU12に通知する。
【0114】
CPU12は、誤判断回数mが規定回数mbを越えた旨の通知を受けると、上記表示制御を解除するとともに、画像表示装置10の各部を制御して、注目度の判断を再度実行する。
【0115】
図9は、本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0116】
図9に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、所定のコマ数((N−1)コマとする)の画像の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送りされる。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出されて集計される。
【0117】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS50)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS52)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS54)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS56)。
【0118】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS54のYes)、画像nの表示時間Tnが基準時間Tbよりも短いかどうか判断される(ステップS58)。
【0119】
画像nの表示時間Tnが基準時間Tb以上の場合には(ステップS58のNo)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS60)。そして、ステップS50からS76において、画像の注目度の判断及び表示制御が行われる。なお、ステップS60からS76の処理は、それぞれ上記図4のステップS18からS34と同様であるため説明を省略する。
【0120】
一方、画像nの表示時間Tnが基準時間Tbよりも短い場合には(ステップS58のYes)、誤判断回数mに1が加算される(ステップS78)。そして、誤判断回数mが規定回数mb(例えば、mb=5)以下の場合には(ステップS80のNo)、次に識別子の集計値が初期値であるかどうか判断される(ステップS82)。ステップS82では、表示開始指示後に表示された画像の識別子を集計した結果、各識別子の集計値が等しいか、又は各識別子の集計値の上限値と下限値との差が所定値以下であり、ユーザの注目度が高い識別子が特定できなかった場合に、識別子の集計値が初期値であると判断する。
【0121】
識別子の集計値が初期値でない場合には(ステップS82のNo)、ステップS68に進み、表示制御が継続される。一方、識別子の集計値が初期値の場合には(ステップS82のYes)、(N+1)コマ目の画像が画像表示部18に表示される(ステップS74からS50)。
【0122】
ステップS50からS82の処理が繰り返されて、誤判断回数mが規程回数mbを越えると(ステップS80のYes)、表示制御が解除されて(ステップS84)、(N+1)コマ目の画像が画像表示部18に表示される(ステップS74からS50)。また、誤判断回数が初期値(ゼロ)に設定される(ステップS86)。
【0123】
本実施形態によれば、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送りを行うことができる。更に、本実施形態によれば、例えば、画像表示装置10による注目度の判断が誤っていた場合、又は画像の閲覧中にユーザが閲覧したい画像の傾向が変化した場合に、注目度の判断を再度実行することにより、ユーザの気分に合うコマ送り表示を実現することができる。
【0124】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0125】
本実施形態に係る画像表示装置10は、入力された画像に識別子が付されていない場合に識別子を付与することにより、ユーザの注目度の判断を行うようにしたものである。
【0126】
図10は、本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0127】
図10に示す例では、各画像がシーン解析されて、シーン・ポジションを示す識別子が付与されている。例えば、画像P80には、画像のシーン解析により、人物写真と風景写真の識別子が付与されるとともに、海辺、水辺の写真にも識別子が付与されている。シーン解析は、例えば、画像中からの人物の顔画像、動物、色(R、G、B)及び色の分布により行われる。
【0128】
更に、図10に示す例では、各画像の色彩傾向(R、G、B)を示す識別子(例えば、各画像の画面全体のR、G、Bの平均値、最頻値又は最大値)が付与されている。
【0129】
上記のように、各画像に識別子を付与することにより、ユーザの注目度の判断が容易になる。図10に示す例では、R、G、Bの平均値を比較してBの平均値が最大の画像P82,…,P90の表示時間が長いことから、青傾向の画像に対するユーザの注目度が高いと判断される。従って、画像表示装置10は、以降のコマ送り表示において、R、G、Bの平均値のうちBの平均値が最大の画像(青傾向の画像)のみをコマ送り対象とする表示制御を行う。
【0130】
なお、画像解析により付与する識別子は、上記に限定されるものではない。例えば、画像中から山、ビーチ、海、川、乗り物(例えば、自動車、船)、人物又は動物(ペット)のような特定の対象物を検出し、検出した対象物を示す識別子を付与するようにしてもよい。人物の検出を行う場合には、人物の顔画像のデータベースを設けて特定の人物を検出すると、より詳しく解析が出来る。また、動物の検出を行う場合には、動物の種類(犬、より細かくはミニチュア・ダックスフント)ごとの画像データベースを設けて、特定の動物の種類を検出すると、より詳しく解析が出来る。
【0131】
また、コマ送り操作に応じて、画像中から検出した人物や動物の拡大表示を行うようにしてもよい。
【0132】
図11は、画像に識別子を付与する処理を示すデータブロック図である。
【0133】
図11に示すように、画像識別子抽出部28は、入力画像判別部50、タグ解析部52、タグ情報判別部54及び画像識別子出力部56を備えている。
【0134】
入力画像判別部50は、ユーザのコマ送り操作に応じて画像記録再生部14から読み出された画像を解析し、付属情報(タグ情報)が付属しているかどうかを判別する。そして、入力画像判別部50は、タグ情報が付属している画像からタグ情報を抽出し、タグ解析部52に出力する。一方、画像にタグ情報が付属していない場合には(例えば、画像処理ソフトで編集された画像の場合)、入力画像判別部50は、当該画像を入力画像解析部26に出力する。
【0135】
タグ解析部52は、入力画像判別部50から入力されたタグ情報を認識用のデータに変換し、タグ情報判別部54に出力する。
【0136】
タグ情報判別部54は、タグ情報を解析して、タグ情報中に所定の識別子(注目度の判断に使用する識別子、以下、解析タグという)が含まれているかどうか判別する。解析タグが含まれている場合には、タグ情報判別部54は、抽出された認識用のタグ情報データを画像識別子出力部56に出力する。解析タグが含まれている場合には、タグ情報判別部54は、入力画像解析部26に当該画像の解析を実施する指示を与える。
【0137】
入力画像解析部26は、所定の画像解析を実施し、識別子を画像に追加し、画像識別子出力部56に出力する。
【0138】
画像識別子出力部56は、認識用のタグ情報データを注目度判断部24に出力する。
【0139】
次に、入力画像の解析について説明する。図10に示すように、入力画像解析部26は、シーン解析部60、光源解析部62、顔・人物解析部64及び色・WB解析部66を備えている。
【0140】
色・WB解析部66は、入力画像を解析して、色(R、G、B)の値、分布及び平均値を示す情報(色彩傾向)を取得する。更に、色・WB解析部66は、入力画像の撮影時のホワイトバランス調整(ゲイン)に関する情報をタグ情報から取得する。
【0141】
光源解析部62は、色・WB解析部66によって取得した画像中の色及びホワイトバランスゲインに基づいて、撮影環境かの光源(例えば、屋内、屋外、夕焼け、雪景色、水中)を推定する。
【0142】
顔・人物解析部64は、画像中の人物の顔を含む顔領域を検出するとともに、画像中に写っている人物の人数をカウントする。また、顔・人物解析部64は、検出した人物の顔画像を解析して、当該人物の性別、年齢層及び表情を識別する。
【0143】
シーン解析部60は、上記光源の解析結果、人物の検出結果に基づいて、シーン、色彩傾向を示す識別子を入力画像に付与する。
【0144】
なお、入力画像解析部26は、シーン、顔・人物、光源・色・WBのほか、例えば、画像の鮮鋭度又は画面全体のトーン(ガンマ値)を解析するようにしてもよいし、撮影者の特定を行うようにしてもよい。
【0145】
図12は、本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0146】
図12に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、所定のコマ数((N−1)コマとする)の画像の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送り表示される。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出される。そして、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)を含まない画像については、画像解析が実施され、識別子が当該画像に書き込まれる。
【0147】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS100)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS102)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS104)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS106)。
【0148】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS104のYes)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS108)。
【0149】
次に、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上で(Ta≦Tn、ステップS110のNo)、画像Nに解析タグがある場合には(ステップS112のYes)、画像識別子抽出部28によって画像Nの識別子が抽出される(ステップS114)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS116)。ステップS116では、例えば、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子が集計され、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断される。
【0150】
一方、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上で(Ta≦Tn、ステップS110のNo)、画像Nに解析タグが含まれていない場合には(ステップS112のNo)、入力画像解析部26によって画像Nが解析され、シーン解析及び色彩傾向の判定が実施され、画像Nに解析タグが付与される(ステップS118)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS120)。
【0151】
また、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Taより短い場合には(Ta>Tn、ステップS110のYes)、そのままステップS122に進む。
【0152】
次に、画像Nの次に表示される画像N+1のタグ情報が読み込まれる。画像N+1に解析タグが含まれている場合には(ステップS122のYes)、画像N+1の識別子が抽出される(ステップS124)。
【0153】
一方、画像N+1に解析タグが含まれていない場合には(ステップS122のNo)、入力画像解析部26によって画像N+1が解析され、シーン解析及び色彩傾向の判定が実施され、画像N+1に解析タグが付与される(ステップS126)。
【0154】
次に、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1の識別子ユーザの画像N+1に対する注目度が高いかどうか(画像閲覧時(コマ送り操作時)現在の気分に合うかどうか)判断される(ステップS128)。ステップS128では、例えば、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断される。一方、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で、互いに一致する識別子がない場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が低いと判断される。
【0155】
次に、画像N+1の注目度が高いと判断された場合には(ステップS130のYes)、画像表示部18に画像N+1が表示される(ステップS132からS100)。
【0156】
一方、画像N+1の注目度が低いと判断された場合には(ステップS130のNo)、画像N+1の表示は行われず、画像N+1の次の画像N+2の識別子が抽出され(ステップS134からステップS122)、画像N+2について注目度の判断が行われる(ステップS122及びS130)。そして、画像N+2の注目度が高いと判断された場合には(ステップS130のYes)、画像表示部18に画像N+2が表示される(ステップS132からS100)。
【0157】
一方、画像N+2の注目度が低いと判断された場合には(ステップS130のNo)、画像N+2についても表示は行われず、注目度が高い画像が検出されるまで注目度の判断が行われる(ステップS122からS134)。
【0158】
本実施形態によれば、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)が付属していない画像を解析して、解析タグを付与することにより、画像データファイルの形式やタグ情報の内容に関わらず、ユーザの気分に合った画像のコマ送り表示を実現することができる。
【0159】
なお、入力画像の解析は、画像記録再生部14に記録するときに行うようにしてもよい。
【0160】
また、上記の各実施形態では、注目度が高いと判断された画像のみをコマ送りの対象とするようにしたが、例えば、コマ送り操作時に、注目度が高いと判断された画像が表示される頻度を高くするか、又は表示時の解像度を上げる表示制御を行うようにしてもよい。
【0161】
また、画像を自動的に順次表示するスライドショーを行う場合に、操作入力部16からの操作内容(例えば、一時停止、コマ送り、コマ戻し)に応じた各画像の表示時間を計測して、注目度の判断を行うようにしてもよい。
【0162】
なお、本発明に係る画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムは、画像ビューワ(画像閲覧装置、画像ファイリング装置)のほか、画像を表示する機能を有する装置(例えば、電子カメラ、ムービー、電子辞書、携帯電話、パーソナルコンピュータ、テレビ)、及び該装置を制御するための表示制御プログラムとしても実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図4】本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【図5】本発明の第2の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図6】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【図10】本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図11】画像に識別子を付与する処理を示すデータブロック図
【図12】本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【符号の説明】
【0164】
10…画像表示装置、12…CPU、14…画像記録再生部、16…操作入力部、18…画像表示部、20…画像表示制御部、22…時間計測部、24…注目度判断部、26…入力画像解析部、28…画像識別子抽出部、30…注目画像識別子判断部
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに係り、ユーザの操作に応じて画像を所定の順番で表示する画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、対象者の表情と感情との相関関係を気分データベースに蓄積しておき、動画像入力カメラを用いて対象者の表情をリアルタイムに捉えて対象者の気分判定を行う感情解析システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、表示器を見るユーザの画像を捕捉して、画像内の人間の顔を検出し、表情カテゴリを含む顔カテゴリの検出の頻度に応じて、表示器に表示すべき広告画像の組を選択する画像表示装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、デジタルテレビ放送のような入力ソースから入力された入力データ(画像データ及び音声データ)を出力する情報処理装置において、入力データの属性情報(入力ソース情報、チャンネル情報等)と、画面レイアウト及び音声モードとを対応づけて視聴パターンとして記憶することが開示されている。
【0005】
特許文献4には、デジタルカメラ等で取り込まれたデジタル画像データが実際に表示されたときの閲覧者の人数や反応(音声)等の閲覧状況に関する表示データを取得し、表示データをポイント化して集計し、集計したポイントが高い順にデジタル画像データを表示する画像を選択する画像ビューアが開示されている。
【特許文献1】特開2000−76421号公報
【特許文献2】特開2005−267611号公報
【特許文献3】特開2003−174598号公報
【特許文献4】特開2004−318861号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
画像記録装置の大容量化によって大量の画像の保存が可能になった。しかしながら、多くの画像の中からユーザが見たい(表示させたい)画像を探し出して画面に表示させる場合、例えば、ユーザ自身がコマ送り操作を繰り返す必要があり、操作が面倒であった。また、ユーザが見たい画像は、ユーザの時々の気分に応じて異なるため、予め予測することは困難であった。
【0007】
特許文献1及び2は、ユーザの顔画像を解析してユーザの気分を推定するものであり、カメラ及びデータベースを含む複雑な装置が必要になる。
【0008】
特許文献3は、過去の視聴パターンに応じて、デジタルテレビ放送等の画面のレイアウトを制御するものであり、ユーザの時々の気分に応じた画像を表示するためのものではなかった。
【0009】
特許文献4は、過去に実際に表示されたときの閲覧状況に基づいてデジタル画像データの表示順序を決定するものであり、ユーザの現在の気分を反映した表示を行えるものではなかった。また、特許文献4では、初めて表示する(過去に表示されたことがない)画像についてはポイントに基づく表示順序の決定はできなかった。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像を表示させるときのユーザの気分に合わせた画像を表示させることが可能な画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る画像表示装置は、画像を表示する画像表示部と、前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断部と、前記画像に付属しており、前記画像の属性を示す複数の識別子を抽出する画像識別子抽出部と、前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出部と、前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御部とを備える。
【0012】
上記第1の態様によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像の表示頻度を高めるようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像の表示を行うことができる。
【0013】
本発明の第2の態様に係る画像表示装置は、上記第1の態様において、前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示部を更に備え、前記表示制御部は、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0014】
上記第2の態様によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送り表示を行うことができる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る画像表示装置は、上記第1又は2の態様において、前記注目度判断部は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0016】
本発明の第4の態様に係る画像表示装置は、上記第1から3の態様において、前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示部を更に備え、前記注目度判断部は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0017】
本発明の第5の態様に係る画像表示装置は、上記第1から4の態様において、前記注目識別子検出部は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出するように構成されている。
【0018】
本発明の第6の態様に係る画像表示装置は、上記第1から5の態様において、前記表示制御部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断部によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0019】
上記第6の態様によれば、例えば、注目度の判断が誤っていた場合、又は画像の閲覧中にユーザが閲覧したい画像の傾向が変化した場合に、注目度の判断を再度実行することにより、ユーザの気分に合うコマ送り表示を実現することができる。
【0020】
本発明の第7の態様に係る画像表示装置は、上記第6の態様において、前記注目度判断部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0021】
本発明の第8の態様に係る画像表示装置は、上記第1から7の態様において、前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析部を更に備える。
【0022】
上記第8の態様によれば、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)が付属していない画像を解析して、解析タグを付与することにより、画像データファイルの形式やタグ情報の内容に関わらず、ユーザの気分に合った画像のコマ送り表示を実現することができる。
【0023】
本発明の第9の態様に係る画像表示装置は、上記第8の態様において、前記画像解析部は、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0024】
本発明の第10の態様に係る画像表示装置は、上記第1から9の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【0025】
本発明の第11の態様に係る表示制御方法は、(1a)画像表示部に表示した画像に対するユーザの注目度を判断し、(1b)前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像に付属しており、前記注目画像の複数の属性を示す識別子を抽出し、前記注目画像から注目識別子を検出し、(1c)前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行するように構成されている。
【0026】
本発明の第12の態様に係る表示制御方法は、上記第11の態様において、(2a)前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付け、(2b)前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0027】
本発明の第13の態様に係る表示制御方法は、上記第11又は12の態様において、前記ステップ(1a)では、前記画像が表示された表示時間、表示回数、前記画像に対する拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて前記画像に対する前記ユーザの注目度を判断するように構成されている。
【0028】
本発明の第14の態様に係る表示制御方法は、上記第11から13の態様において、前記ステップ(1b)は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出するように構成されている。
【0029】
本発明の第15の態様に係る表示制御方法は、上記第11から14の態様において、(5a)前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0030】
本発明の第16の態様に係る表示制御方法は、上記第15の態様において、前記ステップ(5a)では、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0031】
本発明の第17の態様に係る表示制御方法は、上記第11から16の態様において、(7a)前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与するように構成されている。
【0032】
本発明の第18の態様に係る表示制御方法は、上記第17の態様において、前記ステップ(7a)では、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0033】
本発明の第19の態様に係る表示制御方法は、上記第11から18の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【0034】
本発明の第20の態様に係る表示制御プログラムは、画像表示装置に画像を表示する画像表示機能と、前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断機能と、前記画像に付属しており、前記画像の複数の属性を示す識別子を抽出する画像識別子抽出機能と、前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出機能と、前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように表示制御を実行する表示制御機能とをコンピュータに実現させる。
【0035】
本発明の第21の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20の態様において、前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示機能を更に備え、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力されると、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させるように構成されている。
【0036】
本発明の第22の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20又は21の態様において、前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて行われるように構成されている。
【0037】
本発明の第23の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から22の態様において、前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示機能を更に備え、前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて行うように構成されている。
【0038】
本発明の第24の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から23の態様において、前記注目識別子の検出は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて行われるように構成されている。
【0039】
本発明の第25の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から24の態様において、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断機能によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止するように構成されている。
【0040】
本発明の第26の態様に係る表示制御プログラムは、上記第25の態様において、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断するように構成されている。
【0041】
本発明の第27の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から26の態様において、前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析機能を更に備える。
【0042】
本発明の第28の態様に係る表示制御プログラムは、上記第27の態様において、前記画像解析機能により、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与するように構成されている。
【0043】
本発明の第29の態様に係る表示制御プログラムは、上記第20から28の態様において、前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報としたものである。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像の表示頻度を高めるようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像の表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、添付図面に従って本発明に係る画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムの好ましい実施の形態について説明する。
【0046】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0047】
本実施形態の画像表示装置10は、ユーザのコマ送り操作に従って静止画像を所定の順番で表示する装置である。画像表示装置10に記録される画像には所定の識別子が含まれている。ここで、識別子とは、画像の属性又は特徴を示す情報であり、画像データファイルの付属情報(Exifタグ情報)として記録される。具体的には、識別子は、基本的な画像情報、撮影・更新日時情報、位置情報(GPS情報)、画角、フラッシュのオン/オフの情報、画像中に写っている対象物(例えば、人物、風景)、写っている人物の人数、写っている人物の属性(例えば、男性、女性、大人、子供、赤ちゃん)、写っている人物の表情(笑顔、怒った顔、泣き顔・悲しい顔、その他)、撮影時のモード、シーンの設定(例えば、人物、風景、スポーツ、夜景、花火、夕焼け、スノー、ビーチ、水中、美術館、パーティ、花の接写又は文字の撮影)、シーンの認識結果、撮影環境(例えば、屋内、屋外)及び色合い(R、G、B値の最大値、最小値、分布、割合)を示す情報のうちの少なくとも1つを含んでいる。なお、識別子は、上記以外の情報を含んでいてもよい。
【0048】
画像表示装置10は、各画像が画像表示部18に表示されてから他の画像の表示に切り換えられるまでの表示時間を計測する。画像表示装置10は、所定のコマ数のコマ送りが終了すると、所定コマ数の画像の表示時間の平均値(平均表示時間)と各画像の表示時間とに基づいて各画像の注目度を判断する。そして、次にコマ送り操作が行われた場合に、注目度が高いと判断された画像に付属する識別子を有する画像、又は注目度が高いと判断された画像群の識別子を集計した結果、集計値が大きい識別子を有する画像の表示頻度が高くなるようにコマ送り制御を行う。
【0049】
図1に示す例では、笑顔の識別子を有する画像P10、P14及びP18の表示時間が平均表示時間と比較して長く、怒った顔、泣き顔・悲しい顔又はその他の顔の識別子を有する画像P12、P16及びP20の表示時間が短くなっている。画像表示装置10は、笑顔の識別子を有する画像の注目度が高いと判断し、画像P20の表示中にコマ送り操作が行われると、怒った顔、泣き顔・悲しい顔又はその他の顔の識別子を有する画像をとばして、笑顔の識別子を有する画像のみをコマ送りの対象とする。これにより、ユーザの画像閲覧時における気分に合致する画像のみ表示することができる。
【0050】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図である。
【0051】
図2に示すように、本実施形態に係る画像表示装置10は、CPU12、画像記録再生部14、操作入力部16、画像表示部18、画像表示制御部20、時間計測部22、注目度判断部24、入力画像解析部26、画像識別子抽出部28及び注目画像識別子判断部30を備えている。
【0052】
CPU12は、所定のプログラムに従って画像表示装置10全体の動作を制御するとともに、各種の演算を実行する。
【0053】
操作入力部16は、ユーザが操作入力を行うための各種のスイッチを含んでおり、例えば、画像の表示開始指示を入力する表示開始スイッチ、画像の表示終了指示を入力する表示終了スイッチ、画像表示部18に表示された画像のコマ送りの指示を入力するコマ送りスイッチを含んでいる。CPU12は、操作入力部16からの入力信号に基づいて画像表示装置10の各部を制御し、画像表示部18の表示制御及び画像記録制御を行う。
【0054】
画像記録再生部14は、画像を電子的に記録する。画像記録再生部14としては、例えば、xDピクチャカード(登録商標)及びスマートメディア(登録商標)のような半導体メモリカード、又はハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクを用いることができる。
【0055】
画像表示部18は、例えば、液晶モニタ(LCD)又は有機ELであり、画像表示制御部20から入力された画像を表示する。
【0056】
画像表示制御部20は、操作入力部16からの入力に従って画像記録再生部14に記録された画像を読み出して、表示用のデータに変換し、画像表示部18に出力する。また、画像表示制御部20は、CPU12からの指令に従って画像表示部18の制御、表示内容の切り換え制御を行う。
【0057】
時間計測部22は、時間を計測する。
【0058】
入力画像解析部26は、画像記録再生部14に入力された画像を解析する。
【0059】
注目度判断部24は、画像表示部18に表示された各画像の表示時間に基づいて当該画像の注目度が高いかどうかを判断する。
【0060】
図3は、注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0061】
図3に示すように、注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36を備えている。
【0062】
画像表示時間計測部36は、画像表示部18に画像が表示された時間及び他の画像にコマ送りされた時間を示す時間情報を時間計測部22から取得して、当該画像の表示時間を計測する。なお、画像のコマ戻し操作が行われて同じ画像が繰り返し表示された場合には、当該画像の表示時間の合計値を計測するようにしてもよい。
【0063】
平均表示時間算出部34は、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間の平均値(平均表示時間Ta)を算出する。平均表示時間Taは、画像がコマ送りされる都度算出されて更新される。
【0064】
なお、各画像の表示時間及び平均表示時間Taは、画像の表示開始指示ごとに求められ、画像の表示終了指示が入力されるとクリアされる。
【0065】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間Taと各画像の表示時間とを比較し、当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上の画像を注目度が高いと判断する。なお、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像を注目度が高いと判断するようにしてもよい。
【0066】
画像識別子抽出部28は、注目度判断部24によって注目度が高いと判断された画像に付された識別子を抽出する。
【0067】
注目画像識別子判断部30は、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像から抽出された識別子を集計して、ユーザの注目度が高い識別子(ユーザの画像閲覧時現在の気分に合う画像の属性、特徴)を推定する。注目画像識別子判断部30は、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子を集計し、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断する。
【0068】
図1に示す例では、表示時間が長く注目度が高いと判断された画像P10、P14及びP18に「笑顔」が共通して付されており、「笑顔」の集計値が最も高い。従って、注目画像識別子判断部30は、「笑顔」の識別子がユーザの注目度が高いと判断する。
【0069】
所定のコマ数(以下、Nコマとする。)の画像が表示された後、更にコマ送り操作が行われた場合、画像識別子抽出部28は、コマ送りの順番が画像表示部18に表示中の画像Nの次の(N+1)コマ目の画像N+1から識別子を抽出する。
【0070】
注目度判断部24は、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子とを比較して、画像N+1に対するユーザの注目度が高いかどうか(現在の気分に合うかどうか)を判断する。
【0071】
具体的には、注目度判断部24は、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子を比較し、互いに一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断する。
【0072】
一方、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で一致する識別子がない場合(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合)、注目度判断部24は、画像N+1がユーザの注目度が低いと判断する。注目度判断部24は、(N+2)コマ目以降の画像について、ユーザの注目度が高い画像を検出するまで、識別子の抽出、及び識別子に基づく注目度の判断処理を繰り返す。
【0073】
CPU12は、所定のコマ数の画像が表示された後にコマ送り操作を検出すると、注目度判断部24による注目度の判定結果に基づいて、コマ送りの順番が後の画像データのうち、ユーザの注目度が高いと判断された画像データを画像表示部18に表示させる。
【0074】
なお、ユーザの注目度の判断については、上記のように2値判断とするようにしたが、例えば、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、(N+1)コマ目以降の画像から抽出された識別子との間で一致する識別子の数又は識別子の数の割合に基づいて、当該画像に対するユーザの注目度を数値化し(例えば、0,…,100)し、注目度の値が所定値以上の場合にコマ送り表示の対象にするようにしてもよい。
【0075】
また、ユーザの注目度を数値化する場合には、特定の識別子について重み付けを行うようにしてもよい。
【0076】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0077】
図4に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、画像1,…,N−1の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送り表示される。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出される。
【0078】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS10)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS12)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS14)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS16)。
【0079】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS14のYes)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS18)。
【0080】
次に、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上の場合には(Ta≦Tn、ステップS20のNo)、画像識別子抽出部28によって画像Nの識別子が抽出される(ステップS22)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS24)。ステップS24では、例えば、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子が集計され、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断される。
【0081】
一方、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Taより短い場合には(Ta>Tn、ステップS20のYes)、そのままステップS26に進む。
【0082】
次に、画像Nの次に表示される画像N+1の識別子が抽出され(ステップS26)、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1の識別子とに基づいて、ユーザの画像N+1に対する注目度が高いかどうか(画像閲覧時(コマ送り操作時)現在の気分に合うかどうか)判断される(ステップS28)。ステップS28では、例えば、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子を比較し、互いに一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断される。一方、ステップS24においてユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で、互いに一致する識別子がない場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が低いと判断される。
【0083】
次に、画像N+1の注目度が高いと判断された場合には(ステップS30のYes)、画像表示部18に画像N+1が表示される(ステップS32からS10)。
【0084】
一方、画像N+1の注目度が低いと判断された場合には(ステップS30のNo)、画像N+1の表示は行われず、画像N+1の次の画像N+2の識別子が抽出され(ステップS34からステップS26)、画像N+2について注目度の判断が行われる(ステップS28及びS30)。そして、画像N+2の注目度が高いと判断された場合には(ステップS30のYes)、画像表示部18に画像N+2が表示される(ステップS32からS10)。一方、画像N+2の注目度が低いと判断された場合には(ステップS30のNo)、画像N+2についても表示は行われず、次の画像N+3の識別子に基づいて注目度の判断及び画像N+3を表示するかどうかの判断が行われる(ステップS26からS34)。
【0085】
本実施形態によれば、画像を所定のコマ数以上続けて表示する場合に、各画像の表示時間及び識別子に基づいて、表示時間が長い画像と識別子が類似する画像を注目度が高い画像と判断して、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送り表示を行うことができる。
【0086】
なお、本実施形態では、所定のコマ数コマ送り操作がなされた後に、図4の処理を行うようにしたが、例えば、N=1として、1コマ目の画像の表示時から図4の処理を行うようにしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、注目度が高いと判断された画像のみをコマ送りの対象とするようにしたが、例えば、コマ送り操作時に、注目度が高いと判断された画像が表示される頻度を高くするか、又は表示時の解像度を上げる表示制御を行うようにしてもよい。
【0088】
また、画像を自動的に順次表示するスライドショーを行う場合に、操作入力部16からの操作内容(例えば、一時停止、コマ送り、コマ戻し)に応じた各画像の表示時間を計測して、注目度の判断を行うようにしてもよい。
【0089】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0090】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0091】
図5に示すように、本実施形態に係る注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36に加えて、画像表示回数計測部38を備えている。
【0092】
画像表示回数計測部38は、表示開始指示以降の各画像の表示回数(コマ送り及びコマ送り操作により表示された回数)を計測する。なお、各画像の表示回数は、画像の表示時間及び平均表示時間Taと同様に、画像の表示開始指示ごとに求められ、画像の表示終了指示が入力されるとクリアされる。
【0093】
画像表示時間計測部36は、画像表示部18に画像が表示された時間及び他の画像にコマ送りされた時間を示す時間情報を時間計測部22から取得して、当該画像の表示時間を計測する。
【0094】
平均表示時間算出部34は、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間の平均値(平均表示時間Ta)を算出する。なお、平均表示時間Taは、画像のコマ送りの都度算出されて更新される。
【0095】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間Taと各画像の表示時間とを比較結果と表示回数とに基づいて当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像の注目度の値を高くするとともに、表示回数が所定回数以上(例えば、2回以上)の画像の注目度の値を高くする。そして、注目度判断部(コア部)32は、注目度の値が所定値以上の画像の注目度が高いと判断する。
【0096】
次に、上記第1の実施形態と同様、注目度が高いと判断された画像の識別子に基づいて、注目度が高い画像のみをコマ送りの対象とする表示制御を実行する。
【0097】
表示時間は短いが繰り返し表示される画像は(例えば、ユーザが確認のために繰り返し閲覧する場合、画像中の一部を繰り返し確認するような場合)、ユーザの注目度が高いと推定される。本実施形態によれば、画像の表示回数を用いて注目度の判断を行うようにしたので、ユーザの現在の気分により合致した注目度の判断を行うことができる。
【0098】
なお、表示回数は、画像の表示終了指示が入力されたとき、又は電源がオフされたときにクリアして、表示開始指示が入力されるごとに計測するようにしてもよいし、画像の表示終了指示が入力された後、又は電源がオフされた後にも各画像の表示回数を画像の付属情報として記録しておき、表示開始指示前から累積した表示回数を用いて注目度を求めるようにしてもよい。
【0099】
また、累積の表示回数と、表示開始指示後の表示回数の両方を考慮して注目度を判断するようにしてもよい。
【0100】
また、画像に対する注目度を判断する場合には、例えば、当該画像の表示中の操作内容(例えば、拡大表示(ズーム)、編集)を考慮して、例えば、拡大操作、画像の編集回数が多い画像の注目度を高めるようにしてもよい。例えば、編集画像を保存しなかったとしても、拡大したり、トリミングしたり、あるいはシャープネスや明るさなどを編集した画像は注目度が高いと判断出来る。
【0101】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0102】
図6及び図7は、本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0103】
図6に示すように、画像がP30からP42までコマ送りされた時点(A1)で、ユーザの注目度が判断され、A1以降にコマ送り操作が行われると、注目度が高いと判断された画像のみがコマ送りの対象となり、注目度が低いと判断された画像は表示されなくなる。
【0104】
その後、コマ送り表示される画像の表示時間が所定の基準時間Tbよりも短い画像のコマ数が規定のコマ数(以下、mbコマとする。)より多くなった時点(A2)で、注目度が高いと判断された画像のみを表示する表示制御を解除し、ユーザの注目度の判断を再度実行する。
【0105】
図6及び図7に示す例では、A1間での間に、識別子「風景」又は「ビーチ」を含む画像P32,…,P40の表示時間が平均表示時間Taと比較して長かったため、A1以降、識別子「風景」を含む画像又は識別子「ビーチ」を含む画像のみを表示していた。
【0106】
ところが、A1以降、画像の表示時間が所定の基準時間Tbより短くなったため(コマ送り操作の間隔が短くなったため)、A2の時点で表示制御が解除され、ユーザの注目度の判断が再度実行される。
【0107】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図である。
【0108】
図8に示すように、本実施形態に係る注目度判断部24は、注目度判断部(コア部)32、平均表示時間算出部34及び画像表示時間計測部36に加えて、注目度判断表示時間メモリ40を備えている。
【0109】
注目度判断表示時間メモリ(以下、表示時間メモリという。)40には、基準時間Tbが記録される。
【0110】
注目度判断部(コア部)32は、平均表示時間算出部34によって算出された平均表示時間Taと、画像表示時間計測部36によって計測された各画像の表示時間とを比較し、当該画像の注目度が高いかどうか判断する。注目度判断部(コア部)32は、例えば、表示時間が平均表示時間Ta以上の画像を注目度が高いと判断する。なお、表示時間と平均表示時間Taの差又は割合(比)が所定値以上の画像を注目度が高いと判断するようにしてもよい。
【0111】
次に、上記第1の実施形態と同様、表示済みの画像のうち注目度が高い画像から識別子が抽出・集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される。そして、コマ送り操作に応じてユーザの注目度が高い識別子を有する画像を選択的に画像表示部18に表示する表示制御が開始される。
【0112】
注目度判断部(コア部)32は、上記表示制御が開始された後に画像表示部18に表示された画像の表示時間を画像表示時間計測部36から取得し、表示メモリ40に記録された基準時間Tbと比較する。画像の表示時間が基準時間Tbよりも短い場合、誤判断回数m(画像の表示開始時はゼロ)に1加算して表示メモリ40に記録する。
【0113】
そして、コマ送り操作が繰り返されて、誤判断回数mが規定回数mbより多くなると、注目度判断部(コア部)32は、誤判断回数mが規定回数mbを越えたことをCPU12に通知する。
【0114】
CPU12は、誤判断回数mが規定回数mbを越えた旨の通知を受けると、上記表示制御を解除するとともに、画像表示装置10の各部を制御して、注目度の判断を再度実行する。
【0115】
図9は、本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0116】
図9に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、所定のコマ数((N−1)コマとする)の画像の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送りされる。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出されて集計される。
【0117】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS50)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS52)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS54)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS56)。
【0118】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS54のYes)、画像nの表示時間Tnが基準時間Tbよりも短いかどうか判断される(ステップS58)。
【0119】
画像nの表示時間Tnが基準時間Tb以上の場合には(ステップS58のNo)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS60)。そして、ステップS50からS76において、画像の注目度の判断及び表示制御が行われる。なお、ステップS60からS76の処理は、それぞれ上記図4のステップS18からS34と同様であるため説明を省略する。
【0120】
一方、画像nの表示時間Tnが基準時間Tbよりも短い場合には(ステップS58のYes)、誤判断回数mに1が加算される(ステップS78)。そして、誤判断回数mが規定回数mb(例えば、mb=5)以下の場合には(ステップS80のNo)、次に識別子の集計値が初期値であるかどうか判断される(ステップS82)。ステップS82では、表示開始指示後に表示された画像の識別子を集計した結果、各識別子の集計値が等しいか、又は各識別子の集計値の上限値と下限値との差が所定値以下であり、ユーザの注目度が高い識別子が特定できなかった場合に、識別子の集計値が初期値であると判断する。
【0121】
識別子の集計値が初期値でない場合には(ステップS82のNo)、ステップS68に進み、表示制御が継続される。一方、識別子の集計値が初期値の場合には(ステップS82のYes)、(N+1)コマ目の画像が画像表示部18に表示される(ステップS74からS50)。
【0122】
ステップS50からS82の処理が繰り返されて、誤判断回数mが規程回数mbを越えると(ステップS80のYes)、表示制御が解除されて(ステップS84)、(N+1)コマ目の画像が画像表示部18に表示される(ステップS74からS50)。また、誤判断回数が初期値(ゼロ)に設定される(ステップS86)。
【0123】
本実施形態によれば、注目度が高い画像のみをコマ送り操作に応じて表示するようにしたので、ユーザが画像を閲覧しているときの気分に応じた画像のコマ送りを行うことができる。更に、本実施形態によれば、例えば、画像表示装置10による注目度の判断が誤っていた場合、又は画像の閲覧中にユーザが閲覧したい画像の傾向が変化した場合に、注目度の判断を再度実行することにより、ユーザの気分に合うコマ送り表示を実現することができる。
【0124】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、画像表示装置10全体のブロック図については、上記図2と同様であるため説明を省略する。
【0125】
本実施形態に係る画像表示装置10は、入力された画像に識別子が付されていない場合に識別子を付与することにより、ユーザの注目度の判断を行うようにしたものである。
【0126】
図10は、本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図である。
【0127】
図10に示す例では、各画像がシーン解析されて、シーン・ポジションを示す識別子が付与されている。例えば、画像P80には、画像のシーン解析により、人物写真と風景写真の識別子が付与されるとともに、海辺、水辺の写真にも識別子が付与されている。シーン解析は、例えば、画像中からの人物の顔画像、動物、色(R、G、B)及び色の分布により行われる。
【0128】
更に、図10に示す例では、各画像の色彩傾向(R、G、B)を示す識別子(例えば、各画像の画面全体のR、G、Bの平均値、最頻値又は最大値)が付与されている。
【0129】
上記のように、各画像に識別子を付与することにより、ユーザの注目度の判断が容易になる。図10に示す例では、R、G、Bの平均値を比較してBの平均値が最大の画像P82,…,P90の表示時間が長いことから、青傾向の画像に対するユーザの注目度が高いと判断される。従って、画像表示装置10は、以降のコマ送り表示において、R、G、Bの平均値のうちBの平均値が最大の画像(青傾向の画像)のみをコマ送り対象とする表示制御を行う。
【0130】
なお、画像解析により付与する識別子は、上記に限定されるものではない。例えば、画像中から山、ビーチ、海、川、乗り物(例えば、自動車、船)、人物又は動物(ペット)のような特定の対象物を検出し、検出した対象物を示す識別子を付与するようにしてもよい。人物の検出を行う場合には、人物の顔画像のデータベースを設けて特定の人物を検出すると、より詳しく解析が出来る。また、動物の検出を行う場合には、動物の種類(犬、より細かくはミニチュア・ダックスフント)ごとの画像データベースを設けて、特定の動物の種類を検出すると、より詳しく解析が出来る。
【0131】
また、コマ送り操作に応じて、画像中から検出した人物や動物の拡大表示を行うようにしてもよい。
【0132】
図11は、画像に識別子を付与する処理を示すデータブロック図である。
【0133】
図11に示すように、画像識別子抽出部28は、入力画像判別部50、タグ解析部52、タグ情報判別部54及び画像識別子出力部56を備えている。
【0134】
入力画像判別部50は、ユーザのコマ送り操作に応じて画像記録再生部14から読み出された画像を解析し、付属情報(タグ情報)が付属しているかどうかを判別する。そして、入力画像判別部50は、タグ情報が付属している画像からタグ情報を抽出し、タグ解析部52に出力する。一方、画像にタグ情報が付属していない場合には(例えば、画像処理ソフトで編集された画像の場合)、入力画像判別部50は、当該画像を入力画像解析部26に出力する。
【0135】
タグ解析部52は、入力画像判別部50から入力されたタグ情報を認識用のデータに変換し、タグ情報判別部54に出力する。
【0136】
タグ情報判別部54は、タグ情報を解析して、タグ情報中に所定の識別子(注目度の判断に使用する識別子、以下、解析タグという)が含まれているかどうか判別する。解析タグが含まれている場合には、タグ情報判別部54は、抽出された認識用のタグ情報データを画像識別子出力部56に出力する。解析タグが含まれている場合には、タグ情報判別部54は、入力画像解析部26に当該画像の解析を実施する指示を与える。
【0137】
入力画像解析部26は、所定の画像解析を実施し、識別子を画像に追加し、画像識別子出力部56に出力する。
【0138】
画像識別子出力部56は、認識用のタグ情報データを注目度判断部24に出力する。
【0139】
次に、入力画像の解析について説明する。図10に示すように、入力画像解析部26は、シーン解析部60、光源解析部62、顔・人物解析部64及び色・WB解析部66を備えている。
【0140】
色・WB解析部66は、入力画像を解析して、色(R、G、B)の値、分布及び平均値を示す情報(色彩傾向)を取得する。更に、色・WB解析部66は、入力画像の撮影時のホワイトバランス調整(ゲイン)に関する情報をタグ情報から取得する。
【0141】
光源解析部62は、色・WB解析部66によって取得した画像中の色及びホワイトバランスゲインに基づいて、撮影環境かの光源(例えば、屋内、屋外、夕焼け、雪景色、水中)を推定する。
【0142】
顔・人物解析部64は、画像中の人物の顔を含む顔領域を検出するとともに、画像中に写っている人物の人数をカウントする。また、顔・人物解析部64は、検出した人物の顔画像を解析して、当該人物の性別、年齢層及び表情を識別する。
【0143】
シーン解析部60は、上記光源の解析結果、人物の検出結果に基づいて、シーン、色彩傾向を示す識別子を入力画像に付与する。
【0144】
なお、入力画像解析部26は、シーン、顔・人物、光源・色・WBのほか、例えば、画像の鮮鋭度又は画面全体のトーン(ガンマ値)を解析するようにしてもよいし、撮影者の特定を行うようにしてもよい。
【0145】
図12は、本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
【0146】
図12に示すように、画像の表示開始指示が検出されると、1コマ目の画像1が画像表示部18に表示される。そして、操作入力部16からのコマ送り操作に従って、所定のコマ数((N−1)コマとする)の画像の表示が行われる。ここで、画像1,…,N−1は、例えば、画像データが撮影された日時順、更新された日時順、ファイル名順、サイズ順又は種類順(ファイル形式ごと)に従ってコマ送り表示される。そして、各画像1,…,N−1が画像表示部18に表示されると、表示されてからコマ送りされるまでの表示時間(T1,…,T(n−1))が計測(カウント)される。また、画像1,…,N−1の識別子が抽出される。そして、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)を含まない画像については、画像解析が実施され、識別子が当該画像に書き込まれる。
【0147】
次に、画像記録再生部14からNコマ目の画像Nが読み出されて、画像表示部18に表示される(ステップS100)。そして、操作入力部16からの画像の表示終了指示により画像の再生表示が終了するか(ステップS102)、又は操作入力部16によるコマ送り操作が検出される(ステップS104)までの時間(画像Nの表示時間Tn)が計測される(ステップS106)。
【0148】
次に、操作入力部16によるコマ送り操作が検出されると(ステップS104のYes)、画像1,…,N−1,Nの表示時間T1,…,T(n−1),Tnの平均値(平均表示時間Ta)が算出される(ステップS108)。
【0149】
次に、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上で(Ta≦Tn、ステップS110のNo)、画像Nに解析タグがある場合には(ステップS112のYes)、画像識別子抽出部28によって画像Nの識別子が抽出される(ステップS114)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS116)。ステップS116では、例えば、表示時間に基づいて注目度が高いと判断された画像の識別子が集計され、集計値が大きい、又は集計値の順位が高い識別子がユーザの注目度が高いと判断される。
【0150】
一方、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Ta以上で(Ta≦Tn、ステップS110のNo)、画像Nに解析タグが含まれていない場合には(ステップS112のNo)、入力画像解析部26によって画像Nが解析され、シーン解析及び色彩傾向の判定が実施され、画像Nに解析タグが付与される(ステップS118)。そして、注目画像識別子判断部30によって画像1,…,N−1,Nの識別子が集計され、ユーザの注目度が高い識別子が推定される(ステップS120)。
【0151】
また、画像Nの表示時間Tnが平均表示時間Taより短い場合には(Ta>Tn、ステップS110のYes)、そのままステップS122に進む。
【0152】
次に、画像Nの次に表示される画像N+1のタグ情報が読み込まれる。画像N+1に解析タグが含まれている場合には(ステップS122のYes)、画像N+1の識別子が抽出される(ステップS124)。
【0153】
一方、画像N+1に解析タグが含まれていない場合には(ステップS122のNo)、入力画像解析部26によって画像N+1が解析され、シーン解析及び色彩傾向の判定が実施され、画像N+1に解析タグが付与される(ステップS126)。
【0154】
次に、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1の識別子ユーザの画像N+1に対する注目度が高いかどうか(画像閲覧時(コマ送り操作時)現在の気分に合うかどうか)判断される(ステップS128)。ステップS128では、例えば、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で一致する識別子がある場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値以上の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が高いと判断される。一方、ユーザの注目度が高いと判断された識別子と、画像N+1から抽出された識別子との間で、互いに一致する識別子がない場合に(例えば、一致する識別子の数又は識別子の数の割合が所定値未満の場合に)、画像N+1に対するユーザの注目度が低いと判断される。
【0155】
次に、画像N+1の注目度が高いと判断された場合には(ステップS130のYes)、画像表示部18に画像N+1が表示される(ステップS132からS100)。
【0156】
一方、画像N+1の注目度が低いと判断された場合には(ステップS130のNo)、画像N+1の表示は行われず、画像N+1の次の画像N+2の識別子が抽出され(ステップS134からステップS122)、画像N+2について注目度の判断が行われる(ステップS122及びS130)。そして、画像N+2の注目度が高いと判断された場合には(ステップS130のYes)、画像表示部18に画像N+2が表示される(ステップS132からS100)。
【0157】
一方、画像N+2の注目度が低いと判断された場合には(ステップS130のNo)、画像N+2についても表示は行われず、注目度が高い画像が検出されるまで注目度の判断が行われる(ステップS122からS134)。
【0158】
本実施形態によれば、注目度の判断に使用する識別子(解析タグ)が付属していない画像を解析して、解析タグを付与することにより、画像データファイルの形式やタグ情報の内容に関わらず、ユーザの気分に合った画像のコマ送り表示を実現することができる。
【0159】
なお、入力画像の解析は、画像記録再生部14に記録するときに行うようにしてもよい。
【0160】
また、上記の各実施形態では、注目度が高いと判断された画像のみをコマ送りの対象とするようにしたが、例えば、コマ送り操作時に、注目度が高いと判断された画像が表示される頻度を高くするか、又は表示時の解像度を上げる表示制御を行うようにしてもよい。
【0161】
また、画像を自動的に順次表示するスライドショーを行う場合に、操作入力部16からの操作内容(例えば、一時停止、コマ送り、コマ戻し)に応じた各画像の表示時間を計測して、注目度の判断を行うようにしてもよい。
【0162】
なお、本発明に係る画像表示装置、表示制御方法及び表示制御プログラムは、画像ビューワ(画像閲覧装置、画像ファイリング装置)のほか、画像を表示する機能を有する装置(例えば、電子カメラ、ムービー、電子辞書、携帯電話、パーソナルコンピュータ、テレビ)、及び該装置を制御するための表示制御プログラムとしても実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図4】本発明の第1の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【図5】本発明の第2の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図6】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る注目度判断部24を示すデータブロック図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【図10】本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を模式的に示す図
【図11】画像に識別子を付与する処理を示すデータブロック図
【図12】本発明の第4の実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャート
【符号の説明】
【0164】
10…画像表示装置、12…CPU、14…画像記録再生部、16…操作入力部、18…画像表示部、20…画像表示制御部、22…時間計測部、24…注目度判断部、26…入力画像解析部、28…画像識別子抽出部、30…注目画像識別子判断部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示部と、
前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断部と、
前記画像に付属しており、前記画像の属性を示す複数の識別子を抽出する画像識別子抽出部と、
前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出部と、
前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御部と、
を備える画像表示装置。
【請求項2】
前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示部を更に備え、
前記表示制御部は、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記注目度判断部は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項1又は2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示部を更に備え、
前記注目度判断部は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項1から3のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記注目識別子検出部は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出する、請求項1から4のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断部によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項1から5のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記注目度判断部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析部を更に備える請求項1から7のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記画像解析部は、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項8記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項1から9のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項11】
(1a) 画像表示部に表示した画像に対するユーザの注目度を判断し、
(1b) 前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像に付属しており、前記注目画像の複数の属性を示す識別子を抽出し、前記注目画像から注目識別子を検出し、
(1c) 前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御方法。
【請求項12】
(2a) 前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付け、
(2b) 前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項11記載の表示制御方法。
【請求項13】
前記ステップ(1a)では、前記画像が表示された表示時間、表示回数、前記画像に対する拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて前記画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項11又は12記載の表示制御方法。
【請求項14】
前記ステップ(1b)では、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出する、請求項11から13のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項15】
(5a) 前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項11から14のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項16】
前記ステップ(5a)では、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項15記載の表示制御方法。
【請求項17】
(7a) 前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する、請求項11から16のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項18】
前記ステップ(7a)では、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項17記載の表示制御方法。
【請求項19】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項11から18のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項20】
画像表示装置に画像を表示する画像表示機能と、
前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断機能と、
前記画像に付属しており、前記画像の複数の属性を示す識別子を抽出する画像識別子抽出機能と、
前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出機能と、
前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように表示制御を実行する表示制御機能と、
をコンピュータに実現させる表示制御プログラム。
【請求項21】
前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示機能を更に備え、
前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力されると、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項20記載の表示制御プログラム。
【請求項22】
前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて行われる、請求項20又は21記載の表示制御プログラム。
【請求項23】
前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示機能を更に備え、
前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて行う、請求項20から22のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項24】
前記注目識別子検出機能による注目識別子の検出は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて行われる、請求項20から23のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項25】
前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断機能によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項20から24のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項26】
前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項25記載の表示制御プログラム。
【請求項27】
前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析機能を更に備える請求項20から26のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項28】
前記画像解析機能により、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項27記載の表示制御プログラム。
【請求項29】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項20から28のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項1】
画像を表示する画像表示部と、
前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断部と、
前記画像に付属しており、前記画像の属性を示す複数の識別子を抽出する画像識別子抽出部と、
前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出部と、
前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御部と、
を備える画像表示装置。
【請求項2】
前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示部を更に備え、
前記表示制御部は、前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記注目度判断部は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項1又は2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示部を更に備え、
前記注目度判断部は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて該画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項1から3のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記注目識別子検出部は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出する、請求項1から4のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断部によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項1から5のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記注目度判断部は、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析部を更に備える請求項1から7のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記画像解析部は、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項8記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項1から9のいずれか1項記載の画像表示装置。
【請求項11】
(1a) 画像表示部に表示した画像に対するユーザの注目度を判断し、
(1b) 前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像に付属しており、前記注目画像の複数の属性を示す識別子を抽出し、前記注目画像から注目識別子を検出し、
(1c) 前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように前記画像表示部の表示制御を実行する表示制御方法。
【請求項12】
(2a) 前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付け、
(2b) 前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力された場合に、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項11記載の表示制御方法。
【請求項13】
前記ステップ(1a)では、前記画像が表示された表示時間、表示回数、前記画像に対する拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて前記画像に対する前記ユーザの注目度を判断する、請求項11又は12記載の表示制御方法。
【請求項14】
前記ステップ(1b)では、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて注目識別子として検出する、請求項11から13のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項15】
(5a) 前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項11から14のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項16】
前記ステップ(5a)では、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項15記載の表示制御方法。
【請求項17】
(7a) 前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する、請求項11から16のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項18】
前記ステップ(7a)では、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項17記載の表示制御方法。
【請求項19】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項11から18のいずれか1項記載の表示制御方法。
【請求項20】
画像表示装置に画像を表示する画像表示機能と、
前記画像に対するユーザの注目度を判断する注目度判断機能と、
前記画像に付属しており、前記画像の複数の属性を示す識別子を抽出する画像識別子抽出機能と、
前記注目度判断部によって前記ユーザの注目度が高いと判断された注目画像から注目識別子を検出する注目識別子検出機能と、
前記画像表示部に表示する対象の画像の中から前記注目識別子を有する表示対象画像を検出し、前記表示対象画像が表示される頻度がより高くなるように表示制御を実行する表示制御機能と、
をコンピュータに実現させる表示制御プログラム。
【請求項21】
前記画像表示部に表示される画像のコマ送り指示の入力を受け付けるコマ送り指示機能を更に備え、
前記表示制御の実行中に、前記コマ送り指示が入力されると、前記表示対象画像のみを前記画像表示部にコマ送り表示させる、請求項20記載の表示制御プログラム。
【請求項22】
前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記画像が表示された表示時間又は表示回数に基づいて行われる、請求項20又は21記載の表示制御プログラム。
【請求項23】
前記画像の拡大表示の指示入力を受け付ける拡大指示機能を更に備え、
前記注目度判断機能による注目度の判断は、前記拡大表示の指示入力の有無又は回数に基づいて行う、請求項20から22のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項24】
前記注目識別子検出機能による注目識別子の検出は、前記注目画像から抽出した識別子を属性ごとに集計し、前記集計値に基づいて行われる、請求項20から23のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項25】
前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が前記注目度判断機能によって低いと判断された場合に、前記表示制御の実行を停止する、請求項20から24のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項26】
前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の表示時間を計測し、前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数が所定値を越えた場合、又は前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像の総数に対する前記計測した表示時間が所定の時間よりも短い画像の数の割合が所定値を越えた場合に、前記表示制御が開始された後に前記画像表示部に表示された画像に対する注目度が低いと判断する、請求項25記載の表示制御プログラム。
【請求項27】
前記識別子が付されていない画像を解析し、前記画像に識別子を付与する画像解析機能を更に備える請求項20から26のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【請求項28】
前記画像解析機能により、前記画像に写っている対象物、シーン設定及び色彩傾向のうちの少なくとも1つの情報を取得し、該情報を示す識別子を前記画像に付与する、請求項27記載の表示制御プログラム。
【請求項29】
前記識別子は、前記画像に写っている対象物、シーン及び撮影環境を示す情報のうちの少なくとも1つの情報である、請求項20から28のいずれか1項記載の表示制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−187109(P2009−187109A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24083(P2008−24083)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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