説明

画像表示装置

【課題】元画像に画像処理を施した鑑賞用画像の表示に際し、画像の表示と並行して音楽を再生することにより演出効果を得る場合に、より高い演出効果を確保する。
【解決手段】元画像G1に画像処理を施した鑑賞用画像G3の表示に際し、元画像G1が鑑賞用画像G3に変化する過程を表現する複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・を生成する。BGMとして音楽の再生を開始した後、鑑賞用画像G3の表示に先立ち、複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・を、音楽情報に基づき予め設定した表示タイミングで順に切り替えて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽を再生しながら、画像処理を施した鑑賞用画像を表示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばデジタルカメラにより撮影され画像データとして記録された画像を鑑賞用に表示する表示装置として種々のデジタルフォトフレーム(以下、DPFという。)が商品化されている。また、DPFには、表示対象の画像である元画像を画像処理によって特定の画調を備えた絵画調画像に変換し、変換後の絵画調画像を表示するアート変換機能を備えたものがある。なお、画調とは、画像から感じることができる印象に基づいて規定される絵画的な特徴であり、日本画調、西洋画調、水彩画調、水墨画調、ペン画調、ゴッホ調など、様々に分類することができるものである。アート変換機能を用いれば、元画像を新たな作品として鑑賞をすることができる。
【0003】
一方、例えば下記特許文献1には、音楽を再生する間に、特定の画像を予め決められているタイミングで表示する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−252901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで特許文献1に記載されている方法は、DPFにおけるアート変換機能にも採用することができる。すなわちアート変換機能で絵画調画像を表示する際に、任意の音楽をBGM(background music)として再生し、係る音楽の再生中に特定のタイミングで絵画調画像を表示させれば、絵画調画像の表示に際して一定の演出効果を得ることができる。
【0006】
しかしながら、音楽の再生中に、単に特定のタイミングで絵画調画像を表示させたとしても、絵画調画像の表示に際して得られる演出効果には自ずと限界があるという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、元画像に画像処理を施した鑑賞用画像の表示に際し、画像の表示と並行して音楽を再生することにより演出効果を得る場合に、より高い演出効果を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る画像表示装置にあっては、元画像に画像処理を施して鑑賞用画像を生成する第1の画像生成手段と、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像を表示する表示手段と、前記元画像が前記鑑賞用画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を生成する第2の画像生成手段と、音楽を再生する音楽再生手段と、前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像に先立ち、前記第2の画像生成手段により生成された複数の変換経過画像を、前記表示手段に前記音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とする
【0009】
本発明の第2の観点に係るプログラムあっては、コンピュータを、元画像に画像処理を施して鑑賞用画像を生成する第1の画像生成手段と、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像を表示する表示手段と、前記元画像が前記鑑賞用画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を生成する第2の画像生成手段と、音楽を再生する音楽再生手段と、前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像に先立ち、前記第2の画像生成手段により生成された複数の変換経過画像を、表示手段に前記音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示させる表示制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、元画像に画像処理を施した鑑賞用画像の表示に際し、画像の表示と並行して音楽を再生することにより演出効果を得る場合に、より高い演出効果を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る各実施形態に共通するデジタルフォトフレームのハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図2】デジタルフォトフレームの機能の要部を示す機能ブロック図である。
【図3】音楽ファイルのフォーマットを示した概念図である。
【図4】第1の実施形態におけるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】BGM付きアート変換モードで表示される画像を示す模式図である。
【図6】変換経過画像の具体例を、音楽データの再生時間と対応付けて示した図である。
【図7】複数の変換経過画像の他の例を示す説明図である。
【図8】第2の実施形態におけるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】BGM付きアート変換モードで表示される画像を示す模式図である。
【図10】第3の実施形態におけるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】BGM付きアート変換モードで表示される画像を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について説明する。後述する各実施形態は、画像データとして記録されている画像を絵画調画像に変換し鑑賞用画像として表示するアート変換機能と、音楽データとして記録されている音楽を再生する音楽再生能とを備えたDPF(デジタルフォトフレーム)に関するものである。
【0013】
(実施形態1)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した各実施形態に共通するDPF1のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。DPF1は、CPU(Central Processing Unit)101によってシステムの全体を制御される構成である。CPU101には、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access memory)103、メディアコントローラ104、操作キー群201、ディスプレイ301、音声処理部401が接続されている。
【0014】
ROM102は、CPU101にシステム全体を制御させるための複数種のプログラムやデータが記憶されているメモリである。ROM102に記憶されているプログラムには、第1の実施形態においてCPU101を第1の画像生成手段、第2の画像生成手段、音楽再生手段、表示制御手段、取得手段、タイミング設定手段として機能させる画像表示プログラム102aが含まれる。
【0015】
RAM103は、CPU101がDPF1の制御に際し、必要に応じ種々のデータを一時記憶する作業用のメモリであり、具体的にはSDRAM(Synchronous dynamic random-access memory)等である。
【0016】
メディアコントローラ104は、DPF1の図示しない本体に設けられているメモリカードスロットに着脱自在に装着された記録メディア50と、CPU101との間におけるデータの入出力を制御する入出力インターフェースである。記録メディア50は、フラッシュメモリーからなる不揮発性のカード型の記憶媒体である。記録メディア50には、画像データ、及び音楽データが複数記憶されている。
【0017】
画像データは、例えばデジタルカメラにおいて撮影により取得されたものであり、JPEG(Joint Photographic Expert Group)方式により圧縮された画像データ本体に、画像に付随する撮影日時等の画像情報が付加され静止画ファイルとして記録メディア50に記憶されている。
【0018】
音楽データは、各種のデジタルオーディオプレーヤや、パーソナルコンピュータ等において再生可能なデータであり、例えばインターネットを介して取得されたものである。音楽データは、MP3(MPEG1 Audio Layer-3)方式で圧縮された音楽データ本体に、音楽に付随するアーティスト名や各楽曲のタイトル等の音楽情報が付加され音楽ファイルとして記録メディア50に記憶されている。
【0019】
図3は、記録メディア50に記憶されている音楽ファイル501のフォーマットを示す概念図である。音楽ファイル501は、ファイル情報とID3タグとMP3オーディオデータとから構成される。ファイル情報はファイルの名等の基本情報であり、MP3オーディオデータは音楽データ本体であり、ID3タグは音楽の内容を示す複数種の音楽情報が格納された部分である。
【0020】
図3に示したID3タグは、具体的にはID3v2(ID3 version 2)のフォーマットのデータであり、主としてヘッダ、拡張ヘッダと、フレーム群(♯01〜♯0n)とから構成される。ヘッダには、文字列「ID3」の他、タグ情報のバージョンやID3タグの構造や、長さの情報が格納される。また、拡張ヘッダには、より詳細なID3タグの構造を示す情報が格納される。
【0021】
フレーム群(♯01〜♯0n)は1以上の可変長のフレームの集合であり、各フレームはフレームヘッダとフレームデータとから構成される。フレームデータには、アーティスト名や楽曲のタイトル、さらにミリ秒単位で示したオーディオファイルの長さを示す再生時間情報や、主要部分での一分間の拍数を示す整数値である拍数情報であるBPM(Beats Per Minute)等の種々の音楽情報が格納される。フレームヘッダには、各々のフレームデータに格納されている情報の種別を示すフレームIDが格納される。したがって、フレームIDを確認すれば、任意の音楽情報が格納されているフレームを特定し、必要とする音楽情報を得ることができる。
【0022】
操作キー群201は、電源スイッチ及び複数の操作スイッチから構成される。CPU101は、操作キー群201における操作キー等の操作状態を定常的にスキャンすることにより、所定のキー操作によるユーザからの種々の指示を検知する。
【0023】
ディスプレイ301は、バックライト付きのカラー液晶表示パネルと、CPU101から供給される画像データ等の表示データに応じてカラー液晶表示パネルを駆動し、画像データにより表される画像等をカラー液晶表示パネルに表示させる駆動回路とから構成される。
【0024】
音声処理部401は、CPU101から供給されるデコード後の音楽データであるデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A(digital-to-analog conversion)コンバータ、及びアナログ音声信号を増幅するアンプから構成される。音声処理部401において増幅されたアナログ音声信号はスピーカ402へ供給され、スピーカ402から音楽として出力される。
【0025】
図2は、第1の実施形態において、図1に示したDPF1の各部により実現される機能の要部を示す、各実施形態に共通する機能ブロック図である。DPF1は、制御部10と、操作部20、表示部30、音声出力部40を有している。制御部10は、画像再生部11、音楽再生部12、音楽情報取得部13、画像変換部14、表示画像生成部15、タイミング設定部16、表示制御部17、記憶部18から構成される。
【0026】
操作部20は、DPF1に対するユーザからの各種の指示を検知する機能部分であり、図1に示した操作キー群201により実現される。
【0027】
表示部30は、記録メディア50に記録されている画像データにより表される画像や、ユーザがDPF1を操作する際に必要とする各種の操作画面を表示する。表示部30は、図1に示したディスプレイ301により実現される。
【0028】
音声出力部40は、記録メディア50に記録されている音楽データに基づく音楽を出力する。音声出力部40は、図1に示した音声処理部401とスピーカ402とにより実現される。
【0029】
画像再生部11は、記録メディア50に静止画ファイルとして記憶されている圧縮符号化された任意の画像データを復号化し、画像変換部14及び記憶部18へ供給する。画像再生部11は、図1に示したCPU101により実現される。
【0030】
音楽再生部12は、記録メディア50に音楽ファイルとして記憶されている圧縮符号化された任意の音楽データを復号化し、音声出力部40へ供給する。音楽再生部12も、図1に示したCPU101により実現される。
【0031】
音楽情報取得部13は、音楽再生部12が再生対象とする音楽データに付加されている再生時間情報を取得し、記憶部18へ供給する。再生時間情報は、先に説明したようにID3タグを構成する特定のフレームに記述されているミリ秒単位で示したオーディオファイルの長さである。音楽情報取得部13も、図1に示したCPU101により実現される。
【0032】
画像変換部14は、画像再生部11から供給された画像データに対してアート変換処理を施すことにより、特定の画調を備えた絵画調画像を表す絵画調画像データを生成し、記憶部18へ供給する。画像変換部14も、図1に示したCPU101により実現される。
【0033】
画像変換部14におけるアート変換処理は、例えば特開平10−011569号公報及び特開2006−031688号公報に開示されている技術を適用したものである。具体的に説明すると、アート変換処理は、画像データを構成する画素から、色などを基準として相関の高い画素を集めてグループを形成し、形成したグループ毎に、グループ内の画素の色を該グループの代表色に置き換える処理である。
【0034】
アート変換処理においては、グループとして集められる画素の相関の取り方、及び同一の色(代表色)の画素により構成されるグループの基本形状を変化させることによって、処理後の画像データが表す画像に様々な画調を与えることができる。
【0035】
また、例えば同一の色(代表色)の画素により構成されるグループの大きさ(画素数)を変化させることにより、処理後の画像データに与えられる画調が同一であっても、アート変換処理の強度を変化させることができる。ここで、アート変換処理の強度(以下、単に変換強度という。)とは、処理後の画像データにより表される画像から感じることができる絵画らしさの度合である。
【0036】
アート変換処理で用いる同一グループを形成すべき画素の相関度、グループの基本形状や大きさといったパラメータの組み合わせは複数の画調毎に予め決められており、画調毎のパラメータの組み合わせが、ROM102に記憶されている画像表示プログラム102aに記述されている。
【0037】
表示画像生成部15は、画像再生部11が再生した画像データにより表される画像(以下、「元画像」という。)が、絵画調画像データにより表される絵画調画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を表す複数の変換経過画像データを生成する。
【0038】
タイミング設定部16は、音楽情報取得部13によって取得され記憶部18に記憶された特定の音楽情報に基づいて、表示画像生成部15が生成する異なる変換経過画像データにより表される複数の変換経過画像の各々の表示タイミングを設定する。タイミング設定部16も、図1に示したCPU101により実現される。
【0039】
表示制御部17は、画像再生部11が再生した画像データにより表される元画像、及び画像変換部14が生成した絵画調画像データにより表される絵画調画像、表示画像生成部15が生成した複数の変換経過画像データによりそれぞれ表される複数の変換経過画像を表示部30に表示させる。図1に示したCPU101により実現される。
【0040】
記憶部18は、音楽情報取得部13が取得した再生時間情報、画像再生部11による復号化後の画像データ、画像変換部14によるアート変換処理後の絵画調画像データ、タイミング設定部16が設定した複数の変換経過画像毎の複数の表示タイミングを示すタイミング情報等を一時的に記憶する。また、記憶部18は、制御部10が表示部30に表示させる各種の設定面等のデータも一時的に記憶する。記憶部18は、図1に示したRAM103により実現される。
【0041】
次に、以上の構成からなるDPF1の動作について説明する。DPF1には動作モードとしてBGM(background music)付きアート変換モードが用意されている。BGM付きアート変換モードは、記録メディア50に記録されている音楽を再生しながら、記録メディア50に記録されている画像を絵画調画像に変換し鑑賞用画像として表示する動作モードである。なお、BGM付きアート変換モードは、ユーザが操作キー群201の所定の操作キーを操作することによって適宜設定可能である。
【0042】
以下、BGM付きアート変換モードが設定されたときのDPF1の具体的な動作について説明する。図4は、BGM付きアート変換モードにおいて、制御部10(CPU101)がROM102に記憶されている画像表示プログラム102aに従って実行する処理を示したフローチャートである。
【0043】
BGM付きアート変換モードにおいては、まず制御部10が、操作キー群201における操作キー等の操作状態を逐次検出することによって、処理対象となる画像データ及び音楽データと、アート変換後の絵画調画像に確保すべき画調とを設定する(ステップSA1)。
【0044】
ステップSA1の処理において、制御部10は、記録メディア40に記録されている画像データを読み出し、読み出した画像データにより表される画像を表示部30(ディスプレイ301)の画面上に選択候補として一覧表示する。そして、制御部10は、ユーザに所定のキー操作によって所望する画像を選択させ、選択された画像のファイル名を記憶部18(RAM103)に記憶する。
【0045】
ステップSA1の処理において制御部10は、記録メディア40に記録されている音楽データにそれぞれ付加されている付加されている曲名情報を読み出し、読み出した曲名情報を表示部30(ディスプレイ301)の画面上に選択候補として一覧表示する。そして、制御部10は、ユーザに所定のキー操作によって所望する音楽(曲名)を選択させ、選択された音楽のファイル名を記憶部18に記憶する。
【0046】
また、ステップSA1の処理において制御部10は、予め用意されている画調の種類(日本画調、西洋画調、水彩画調、水墨画調、ペン画調、ゴッホ調等)を表示部30に選択候補として一覧表示する。そして、制御部10は、ユーザに所定のキー操作によって所望する画調を選択させ、選択された画調を示すデータを記憶部18に記憶する。
【0047】
次に、音楽情報取得部13(CPU101)が、ステップSA1の処理で処理対象として設定された音楽データに付加されている再生時間情報を取得する(ステップSA2)。さらに、タイミング設定部16(CPU101)が、音楽情報取得部13により取得された再生時間情報に基づいて、複数の変換経過画像毎の複数の表示タイミングを設定する(ステップSA3)。
【0048】
ステップSA3の処理においてタイミング設定部16は、まず、再生時間情報により示される処理対象の音楽データの全再生時間を、予め決められている表示回数で除算することによって表示単位時間を計算する。ここで表示回数は、後述する複数の変換経過画像、及び絵画調画像からなる複数の画像を表示する回数であり、以下の説明においては、便宜上、予め決められている表示回数が7回であるものとする。したがって、例えば音楽データの全再生時間が3分30秒である場合には、表示単位時間は30秒となる。
【0049】
そして、タイミング設定部16は、処理対象の音楽データの再生を開始してから表示単位時間が経過する毎の再生時間を、複数の変換経過画像毎の複数の表示タイミングとして決定する。但し、音楽データの全再生時間となる再生時間は表示タイミングから除く。しかる後、タイミング設定部16は、決定した複数の表示タイミング、つまり表示回数−1回分の複数の表示タイミングを示すタイミング情報を記憶部18に記憶する。
【0050】
したがって、例えば音楽データの全再生時間が3分30秒である場合には、表示単位時間は30秒であるため、ステップSA3の処理においてタイミング設定部16は、複数の変換経過画像毎の表示タイミングとして、0分30秒、1分00秒、・・・3分00秒の各再生時間を設定する。
【0051】
引き続き、画像再生部11(CPU101)が、ステップSA1の処理で処理対象として設定された画像データを復号化するとともに、表示制御部17(CPU101)が、復号化後の画像データにより表される元画像を表示部30に表示させる(ステップSA4)。
【0052】
また、画像変換部14(CPU101)が、元画像を表す画像データにアート変換処理を施し、処理後の絵画調画像データ、つまりステップSA1の処理で設定された特定の画調を備えた絵画調画像を表す絵画調画像データを記憶部18に記憶する(ステップSA5)。
【0053】
次に、音楽再生部12(CPU101)が、ステップSA1の処理で処理対象として設定された音楽データの再生を開始する(ステップSA6)。つまり音楽再生部12が、処理対象の音楽データを復号化し、復号化後の音楽データを音声出力部40(音声処理部401)へ順次に供給することにより、音声出力部40によるBGMの音声出力を開始する。
【0054】
その後、記憶部18に記憶されているタイミング情報により示される変換経過画像の表示タイミングが到来すると(ステップSA7:YES)、表示画像生成部15が、表示タイミングに応じた変換経過画像データを生成する(ステップSA8)。
【0055】
ステップSA8の処理において表示画像生成部15が生成する変換経過画像データは、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現するための以下の変換経過画像を表す画像データである。すなわち変換経過画像は、元画像の全域を表示回数(7回)に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを絵画調画像に置き換えた画像である。変換経過画像の詳細については後述する。
【0056】
そして、表示制御部17が、表示画像生成部15が生成した変換経過画像データを表示部30に供給し、変換経過画像データにより表される変換経過画像を表示部30に表示させる(ステップSA9)。
【0057】
引き続き、音楽データの再生が終了するまでの間においては(ステップSA10:NO)、変換経過画像の表示タイミングが到来する毎に(ステップSA7:YES)、ステップSA8及びステップSA9の処理が繰り返し行われる。ステップSA8及びステップSA9の処理が繰り返されることにより、複数の変換経過画像が、絵画調画像に置き換えられた部分の面積が小さい順に一定の時間間隔で表示部30に切り替えて表示される。
【0058】
その後、表示制御部17が、音楽データの再生が終了した時点で(ステップSA10:YES)、記憶部18に記憶されている絵画調画像データを表示部30へ供給し、絵画調画像データにより表される絵画調画像を表示部30に表示させる(ステップSA11)。 これにより制御部10は、BGM付きアート変換モードによる処理を終了する。なお、制御部10は、表示部30における絵画調画像の表示を、例えばユーザによって操作キー群201の所定の操作キーが操作されるまで継続する。
【0059】
図5は、以上の処理に際して表示部30に順に表示される元画像G1と、複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・と、絵画調画像G3とを示した模式図である。なお、図5は、音楽データの全再生時間が3分30秒である場合の例を示した図である。
【0060】
先に説明したように、複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・は、元画像G1の全域を表示回数(7回)に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを絵画調画像G3に置き換えた画像である。なお、図5において破線で区画された領域が分割領域である。
【0061】
つまり音楽データの再生時間(再生開始後の経過時間)が30秒であるときの1回目の表示タイミングに応じた変換経過画像G2aは、元画像G1の一番左端の分割領域のみを絵画調画像G3に置き換えた画像である。また、音楽データの再生時間が1分00秒であるときの2回目の表示タイミングに応じた変換経過画像G2bは、元画像G1の左端の2つの分割領域のみを絵画調画像G3に置き換えた画像である。図6は、2回目の表示タイミングに応じた変換経過画像G2bの具体例を、音楽データの再生時間(再生開始後の経過時間)と対応付けて示した図である。
【0062】
以上のようにDPF1においては、BGM付きアート変換モードで絵画調画像を表示する際、絵画調画像の表示と並行して音楽を再生するとともに、音楽の再生中には、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示する。
【0063】
そのため、DPF1においては、ユーザがBGM付きアート変換モードを用いて絵画調画像を鑑賞する際、元画像が絵画調画像に変化する過程を音楽の進行に合わせてユーザに鑑賞させることができる。したがって、例えば音楽の再生中に、単に特定のタイミングで絵画調画像を表示させる場合に比べ、絵画調画像の表示に際してより高い演出効果を確保することができる。
【0064】
ここで、第1の実施形態においては、音楽(BGM)の再生中に表示する複数の変換経過画像の数、つまり変換経過画像の表示回数が固定されている構成について説明した。しかし、表示回数は固定値でなくともよく、例えば表示回数をユーザに指定させる構成としてもよい。また、表示回数は、BGMとして再生する音楽の内容に応じて変化させてもよい。
【0065】
表示回数をBGMとして再生する音楽の内容に応じて変化させる方法としては、例えば表示単位時間を固定しておくことにより、表示回数を音楽データの全再生時間に比例して増減させる方法がある。表示回数を音楽データの全再生時間に比例して増減させる場合には、例えば以下のようにすればよい。
【0066】
すなわちCPU101を画像数制御手段として機能させる画像表示プログラム102aをROM102に記憶させておく。そして、図4のステップSA3の処理においては、タイミング設定部16に、全再生時間を変数とする計算式を用いた計算等によって全再生時間に比例する表示回数を取得させた後、取得した表示回数を用いて変換経過画像毎の複数の表示タイミングを設定させればよい。
【0067】
また、表示回数をBGMとして再生する音楽の内容に応じて変化させる方法としては、例えば表示回数を音楽データの主要部分での一分間の拍数に比例して増減させる方法がある。表示回数を音楽データの主要部分での一分間の拍数に比例して増減させる場合にも、CPU101を画像数制御手段として機能させる画像表示プログラム102aをROM102に記憶されておく。
【0068】
そして、図4のステップSA2の処理においては、音楽情報取得部13に、音楽データに付加されている再生時間情報と共に拍数情報(BPM)を取得させる。しかる後、図4のステップSA3の処理においては、タイミング設定部16に、拍数情報により示される拍数を変数とする計算式を用いた計算等によって拍数に比例する表示回数を取得させた後、取得した表示回数を用いて変換経過画像毎の複数の表示タイミングを設定させればよい。
【0069】
表示回数をBGMとして再生する音楽の内容(拍数情報等)に応じて変化させる構成とすれば、同一の元画像を同一の画調を有する絵画調画像に変換して表示する場合であっても、BGMとして再生する音楽が異なると変換経過画像が切り替わるテンポが変化する。したがって、絵画調画像の表示に際し、BGMとして再生する音楽に応じた多様な演出効果を確保することができる。
【0070】
また、第1の実施形態においては、音楽の再生中に表示する複数の変換経過画像が、元画像の全域を表示回数に応じた数で横方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものである場合について説明した。
【0071】
しかし、複数の変換経過画像は、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現するものであればよい。したがって、複数の変換経過画像は、以下の画像としてもよい。
【0072】
図7(a)〜(e)は、複数の変換経過画像の他の例をそれぞれ示す説明図であり、第1の実施形態と同様、元画像を部分的に絵画調画像に置き換えるとともに、絵画調画像に置き換える部分の面積(分割領域の数)が表示順に従い増大させたものを示した図である。なお、図7(a)〜(e)は、図5に示した1回目の表示タイミングに応じた変換経過画像G2aに対応する変換経過画像G2のみを示した図である。
【0073】
すなわち複数の変換経過画像は、例えば図7(a)に示したように、元画像の全域を表示回数に応じた数で横方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の右側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものとしてもよい。
【0074】
また、複数の変換経過画像は、例えば図7(b)に示したように、元画像の全域を表示回数に応じた数で縦方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の上側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものとしてもよい。
【0075】
また、複数の変換経過画像は、例えば図7(c)に示したように、元画像の全域を表示回数に応じた数で縦方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の上側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものとしてもよい。
【0076】
また、複数の変換経過画像は、例えば図7(d)に示したように、元画像の全域を表示回数に応じた数で内外方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の内側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものとしてもよい。
【0077】
また、複数の変換経過画像は、例えば図7(e)に示したように、元画像の全域を表示回数に応じた数で内外方向に分割し、表示タイミングが到来した回数に応じた数の外側の分割領域のみを絵画調画像に置き換えたものとしてもよい。
【0078】
また、図示しないが、複数の変換経過画像は、例えば元画像の全域をマトリックス状に表示回数に応じた数に分割し、複数の分割領域を、表示タイミングが到来する毎に予め決められた順序やランダムな順序で絵画調画像に順に置き換えたものとしてもよい。
【0079】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、図1に示した構成を備え、BGM付きアート変換モードにおいて、複数の変換経過画像として第1の実施形態とは異なる複数の画像を表示する他のDPFに関するものである。なお、第2の実施形態のDPFは、図2に示した制御部10の複数の機能部分のうち、表示画像生成部15を廃止したものである。
【0080】
また、第2の実施形態においては、図2に示した画像変換部14が、元画像を表す画像データに変換強度を変えた複数回のアート変換処理を施すことにより、変換強度が異なる複数の絵画調画像をそれぞれ表す複数種類の絵画調画像データを生成する。ここで、変換強度とは、先に述べたように絵画調画像データにより表される絵画調画像から感じることができる絵画らしさの度合である。つまり第2の実施形態において画像変換部14は、特定の画調を有するとともに絵画らしさの度合が異なる複数の絵画調画像をそれぞれ表す複数種類の絵画調画像データを生成する。
【0081】
また、図2に示した表示制御部17は、画像変換部14が生成した複数種類の絵画調画像データにより表される複数の絵画調画像を、複数の変換経過画像として表示部30へ表示させる。
【0082】
次に、第2の実施形態のDPFにおいてBGM付きアート変換モードが設定されたときの具体的な動作について説明する。図8は、BGM付きアート変換モードにおいて、制御部10がROM102に記憶されている画像表示プログラム102aに従って実行する処理を示したフローチャートである。
【0083】
第2の実施形態においては、まず制御部10が、操作キー群201における操作キー等の操作状態を逐次検出することによって、処理対象となる画像データ及び音楽データと、アート変換後の絵画調画像に確保すべき画調と、変換強度とを設定する(ステップSB1)。ステップSB1の処理で制御部10が画像データと音楽データと画調とを設定する際の具体的な手順については、図4のステップSA1の処理と同様である。
【0084】
また、ステップSB1の処理で制御部10が設定する変換強度は、BGM付きアート変換モードにおいて最終的に鑑賞用画像として表示する絵画調画像を得るために、画像変換部14が処理対象の画像データにアート変換処理を施す際の変換強度である。変換強度の設定に際して制御部10は、例えば表示部30に変換強度の設定画面を表示し、ユーザに所定のキー操作によって所望する変換強度を選択的又は直接的に指定させる。そして、制御部10は、ユーザに指定された変換強度を示す変換強度情報を記憶部18に記憶する。
【0085】
次に、音楽情報取得部13が、ステップSB1の処理で処理対象として設定された音楽データに付加されている再生時間情報を取得する(ステップSB2)。さらに、タイミング設定部16が、音楽情報取得部13により取得された再生時間情報に基づいて、表示タイミングを設定する(ステップSB3)。
【0086】
ここで、タイミング設定部16が設定する表示タイミングは、画像変換部14が生成する複数種類の絵画調画像データにより表される複数種類の絵画調画像データによってそれぞれ表される変換強度が異なる複数の絵画調画像の表示タイミングである。
【0087】
ステップSB3においてタイミング設定部16は、まず、再生時間情報により示される処理対象の音楽データの全再生時間を、予め決められている表示回数で除算することによって表示単位時間を計算する。そして、タイミング設定部16は、処理対象の音楽データの再生を開始してから表示単位時間が経過する毎の再生時間を、それぞれ表示タイミングとして決定する。なお、第1の実施形態とは異なり、タイミング設定部16は、音楽データの終了時間(全再生時間)を含めた複数の再生時間を表示タイミングとして決定する。そして、タイミング設定部16は、決定した表示回数分の表示タイミングを示すタイミング情報を記憶部18に記憶する。
【0088】
次に、画像再生部11が、処理対象として設定された画像データを復号化するとともに、表示制御部17が、復号化後の画像データにより表される元画像を表示部30に表示させる(ステップSB4)。さらに、音楽再生部12が、ステップSB1の処理で処理対象として設定された音楽データの再生、つまり音声出力部40によるBGMの音声出力を開始する(ステップSB5)。
【0089】
その後、記憶部18に記憶されているタイミング情報により示される変換経過画像毎の表示タイミングが到来すると(ステップSB6:YES)、画像変換部14が、表示タイミングに応じた変換強度の絵画調画像データを生成する(ステップSB7)。
【0090】
ここで、表示タイミングに応じた変換強度とは、記憶部18に記憶されている変換強度情報により示される変換強度を最大とした表示回数分の複数段階の変換強度のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた段階の変換強度である。具体的に説明すると、例えば予め決められている表示回数がn回である場合には、変換強度の段階数はn段階であり、第1段階の変換強度が最小、第n段階の変換強度が最大である。すなわち1回目の表示タイミングに応じた変換強度が第1段階の変換強度であり、2回目の表示タイミングに応じた変換強度が第2段階の変換強度であり、表示回数が増える毎に対応する変換強度が大きくなる。
【0091】
また、各段階の変換強度の違いは、画像変換部14が復号化後の画像データにアート変換処理を施す際における、先に説明した同一の色(代表色)の画素により構成されるグループの大きさ(画素数)の違いである。つまりステップSB7の処理において画像変換部14は、処理単位となる画素グループの大きさを表示タイミングに応じた大きさであって、表示回数が増える毎に段階的に増大する大きさに設定した内容のアート変換処理を行う。なお、表示タイミングに応じた(変換強度に対応する)画素グループの大きさは、画調毎に予め決められている(画像表示プログラム102aに記述されている)大きさである。
【0092】
しかる後、表示制御部17が、画像変換部14が生成した絵画調画像データを表示部30に供給し、絵画調画像データにより表される絵画調画像を表示部30に表示させる(ステップSB8)。
【0093】
引き続き、音楽データの再生が終了するまでの間(ステップSB9:NO)、絵画調画像の表示タイミングが到来する毎に(ステップSB6:YES)、ステップSB7及びステップSB8の処理が繰り返し行われる。ステップSB7及びステップSB8の処理が繰り返されることにより、変換強度の異なる複数の絵画調画像が、変換強度が小さい順に一定の時間間隔で表示部30に切り替えて表示される。
【0094】
その後、制御部10が、音楽データの再生が終了した時点で(ステップSB9:YES)、すなわちステップSB7及びステップSB8の処理によって、変換強度が最大の絵画調画像が表示部30に表示された時点で、制御部10は、BGM付きアート変換モードによる処理を終了する。なお、制御部10は、表示部30に最後に表示した絵画調画像の表示状態を、例えばユーザによって操作キー群201の所定の操作キーが操作されるまで継続する。
【0095】
図9は、以上の処理において表示部30に順に表示される元画像G1と、変換強度の異なる複数の絵画調画像G3a〜G3fを示した模式図である。なお、図9は、音楽データの全再生時間が3分00秒であり、予め決められている表示回数が6回である場合の例を示した図である。また、図9は、複数の絵画調画像G3a〜G3fにおける変換強度の違いを斜線の本数の違いにより便宜的に示したものである。
【0096】
図9に示した複数の絵画調画像G3a〜G3fのうち、1回目の表示タイミングで表示される第1段階の変換強度の絵画調画像G3aから、5回目の表示タイミングで表示される第5段階の変換強度の絵画調画像G3eまでの複数の絵画調画像が、第2の実施形態における複数の変換経過画像である。つまり元画像が絵画調画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像である。そして、6回目の表示タイミングで表示される第6段階の変換強度(最大の変換強度)の絵画調画像G3fが、第2の実施形態において鑑賞用画像として最終的に表示される絵画調画像である。
【0097】
以上のように、第2の実施形態のDPFにおいては、BGM付きアート変換モードで絵画調画像を表示する際、絵画調画像の表示と並行して音楽を再生するとともに、音楽の再生中には、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現する複数の絵画調画像を音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示する。
【0098】
そのため、第2の実施形態のDPFにおいても、ユーザがBGM付きアート変換モードを用いてDPF1に絵画調画像を鑑賞する際、元画像が絵画調画像に変化する過程を音楽の進行に合わせてユーザに鑑賞させることができる。したがって、例えば音楽の再生中に、単に特定のタイミングで絵画調画像を表示させる場合に比べ、絵画調画像の表示に際してより高い演出効果を確保することができる。
【0099】
ここで、第2の実施形態においては、鑑賞用画像として最終的に表示する絵画調画像を、ユーザが指定した変換強度の絵画調画像とする構成について説明した。しかし、鑑賞用画像として最終的に表示する絵画調画像は、画調毎に予め決められている(画像表示プログラム102aに記述されている)規定の変換強度の絵画調画像としてもよい。
【0100】
また、第2の実施形態においては、音楽(BGM)の再生中に変換経過画像として表示する複数の絵画調画像の数、つまり表示回数が固定されている構成について説明した。しかし、表示回数は固定値でなくともよい。表示回数は、例えばユーザに指定させる構成としてもよいし、第1の実施形態において言及した方法によって、BGMとして再生する音楽の内容に応じて変化させる構成としてもよい。
【0101】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、BGM付きアート変換モードにおいて、音楽(BGM)の再生中に複数の変換経過画像と絵画調画像とを順に表示し、さらに絵画調画像の表示後に、絵画調画像が元画像に戻る過程を表現する複数の解除経過画像を順に表示するDPFに関するものである。
【0102】
第3の実施形態のDPFは、図1に示した構成を備えるとともに、画像表示プログラム102aが、CPU101を第2のタイミング設定手段、第3の画像生成手段としても機能させる構成である。
【0103】
第3の実施形態においては、図2に示した表示画像生成部15が、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を表す複数の変換経過画像データに加え、以下の画像データを生成する。すなわち表示画像生成部15は、元画像を表す画像データと絵画調画像を表す絵画調画像データとに基づき複数の解除経過画像データを生成する。解除経過画像データは、絵画調画像が元画像に戻る過程を表現する複数の解除経過画像をそれぞれ表す画像データである。
【0104】
また、図2に示したタイミング設定部16は、複数の変換経過画像毎の表示タイミングに加え、表示画像生成部15が生成した複数の解除経過画像データによりそれぞれ表される複数の解除経過画像毎の表示タイミングを設定する。
【0105】
また、図2に示した表示制御部17は、元画像と、複数の変換経過画像と、絵画調画像と、複数の解除経過画像とを表示部30にそれぞれ表示させる。なお、表示制御部17は、複数の変換経過画像と複数の解除経過画像については、タイミング設定部16が設定した表示タイミングで表示部30に表示させ、かつ絵画調画像については、制御部10が設定した変換終了タイミングで表示部30に表示させる。
【0106】
次に、第3の実施形態のDPFにおいて、BGM付きアート変換モードが設定されたときの具体的な動作について説明する。図10は、BGM付きアート変換モードにおいて、制御部10がROM102に記憶されている画像表示プログラム102aに従って実行する処理を示したフローチャートである。
【0107】
第3の実施形態においては、まず制御部10が、操作キー群201における操作キー等の操作状態を逐次検出することによって、処理対象となる画像データ及び音楽データと、アート変換後の絵画調画像に確保すべき画調と、変換終了タイミングとを設定する(ステップSC1)。ステップSC1の処理において制御部10が、画像データと音楽データと画調との設定に関する具体的な手順については、図4のステップSA1処理と同様である。
【0108】
また、ステップSC1の処理において制御部10が設定する変換終了タイミングは、処理対象の音楽データの再生中における絵画調画像の表示タイミングである。ステップSC1の処理において制御部10は、ユーザに所定のキー操作によって、処理対象の音楽データの再生中における任意の時間(再生開始後の経過時間)を指定させる。そして、制御部10は、ユーザに指定された時間を変換終了タイミングとし、当該変換終了タイミングを示すタイミング情報(以下、第1のタイミング情報という。)を記憶部18に記憶する。
【0109】
次に、音楽情報取得部13が、ステップSC1の処理で処理対象として設定された音楽データに付加されている再生時間情報を取得する(ステップSC2)。
【0110】
次に、タイミング設定部16が、音楽情報取得部13により取得された再生時間情報と、記憶部18に記憶されている第1のタイミング情報により示される変換終了タイミングとに基づいて、変換経過画像毎の複数の表示タイミングを設定する(ステップSC3)。
【0111】
ステップSC3の処理においてタイミング設定部16は、まず、変換終了タイミングである処理対象の音楽データの再生開始後の経過時間を予め決められている表示回数で除算することによって表示単位時間を計算する。ここで表示回数は、後述する複数の変換経過画像と絵画調画像とからなる複数の画像を表示する回数であり、以下の説明においては、便宜上、予め決められている表示回数が7回であるものとする。したがって、例えば変換終了タイミングである再生時間が3分30秒である場合には、表示単位時間は30秒となる。
【0112】
次に、タイミング設定部16は、処理対象の音楽データの再生を開始してから表示単位時間が経過する毎の再生時間を、変換経過画像毎の表示タイミングとして決定する。但し、変換終了タイミングである再生時間は表示タイミングから除く。しかる後、タイミング設定部16は、決定した複数の表示タイミング、つまり表示回数−1回分の表示タイミングを示すタイミング情報(以下、第2のタイミング情報という。)を記憶部18に記憶する。
【0113】
したがって、例えば変換終了タイミングである再生時間が3分30秒である場合には、表示単位時間は30秒であるため、ステップSC3の処理においてタイミング設定部16は、変換経過画像毎の表示タイミングとして、0分30秒、1分00秒、・・・3分00秒の各再生時間を設定する。
【0114】
引き続き、タイミング設定部16が、音楽情報取得部13により取得された再生時間情報と、制御部10が変換終了タイミングとして設定した時間(処理対象の音楽データの再生開始後の経過時間)に基づいて、複数の解除経過画像毎の表示タイミングを設定する(ステップSC4)。
【0115】
ステップSC4の処理においてタイミング設定部16は、まず、処理対象の音楽データの全再生時間における変換終了タイミング以降の残存時間を計算する。次に、タイミング設定部16は、計算した残存時間を予め決められている表示回数で除算することによって表示単位時間を計算する。
【0116】
ここで表示回数は、後述する複数の解除経過画像と元画像とからなる複数の画像を表示する回数であり、以下の説明においては、便宜上、予め決められている表示回数が、変換経過画像毎の表示タイミングの設定に際して使用した表示回数と同様に7回であるものとする。したがって、例えば音楽データの全再生時間が7分00秒であり、変換終了タイミングの再生時間が3分30秒である場合には、残存時間も3分30秒であるため、表示単位時間は30秒となる。
【0117】
次に、タイミング設定部16は、処理対象の音楽データの再生時間において、制御部10が変換終了タイミングとして設定した時間以降に表示単位時間が経過する毎の再生時間を、複数の解除経過画像の表示タイミングとして決定する。但し、音楽データの全再生時間となる再生時間は表示タイミングから除かれる。しかる後、タイミング設定部16は、決定した複数の表示タイミング、つまり表示回数−1回分の表示タイミングを示すタイミング情報(以下、第3のタイミング情報という。)を記憶部18に記憶する。
【0118】
したがって、例えば音楽データの全再生時間が7分00秒であり、変換終了タイミングである再生時間が3分30秒である場合には、表示単位時間は30秒であるため、ステップSC4の処理においてタイミング設定部16は、複数の解除経過画像毎の表示タイミングとして、4分00秒、4分30秒、・・・6分30秒の各再生時間を設定する。
【0119】
次に、画像再生部11が、処理対象として設定された画像データを復号化するとともに、表示制御部17が、復号化後の画像データにより表される元画像を表示部30に表示させる(ステップSC5)。
【0120】
また、画像変換部14が、元画像を表す画像データにアート変換処理を施し、処理後の絵画調画像データを記憶部18に記憶する(ステップSC6)。次に、音楽再生部12が、ステップSC1の処理で処理対象として設定された音楽データの再生、つまり音声出力部40によるBGMの音声出力を開始する(ステップSC7)。
【0121】
その後、記憶部18に記憶されている第2のタイミング情報により示される変換経過画像の表示タイミングが到来すると(ステップSC8:YES)、表示画像生成部15が、表示タイミングに応じた変換経過画像データを生成する(ステップSC9)。
【0122】
ステップSC9の処理において表示画像生成部15が生成する変換経過画像データは、第1の実施形態と同様、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現するための以下の変換経過画像を表す画像データである。すなわち変換経過画像は、元画像の全域を表示回数に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを絵画調画像に置き換えた画像である。
【0123】
そして、表示制御部17が、表示画像生成部15が生成した変換経過画像データを表示部30に供給し、変換経過画像データにより表される変換経過画像を表示部30に表示させる(ステップSC10)。
【0124】
引き続き、音楽データの再生が終了するまでの間においては(ステップSC11:NO)、変換経過画像の表示タイミングが到来する毎に(ステップSC8:YES)、ステップSC9及びステップSC10の処理が繰り返し行われる。ステップSC9及びステップSC10の処理が繰り返されることにより、複数の変換経過画像が、絵画調画像に置き換えられた部分の面積が小さい順に一定の時間間隔で表示部30に切り替えて表示される。
【0125】
そして、表示制御部17が、記憶部18に記憶されている第1のタイミング情報により示される変換終了タイミングが到来した時点で(ステップSC11:YES)、絵画調画像データにより表される絵画調画像を表示部30に表示させる(ステップSC12)。
【0126】
その後、記憶部18に記憶されている第3のタイミング情報により示される解除経過画像の表示タイミングが到来すると(ステップSC13:YES)、表示画像生成部15が、表示タイミングに応じた解除経過画像データを生成する(ステップSC14)。
【0127】
ステップSC14の処理において表示画像生成部15が生成する解除経過画像データは、絵画調画像が元画像に戻る過程を表現するための以下の解除経過画像を表す画像データである。すなわち解除経過画像は、絵画調画像の全域を表示回数に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを元画像に置き換えた画像である。解除経過画像の詳細については後述する。
【0128】
そして、表示制御部17が、表示画像生成部15が生成した解除経過画像データを表示部30に供給し、解除経過画像データにより表される解除経過画像を表示部30に表示させる(ステップSC15)。
【0129】
引き続き、音楽データの再生が終了するまでの間(ステップSC16:NO)、解除経過画像の表示タイミングが到来する毎に(ステップSC13:YES)、ステップSC14及びステップSC15の処理が繰り返し行われる。ステップSC14及びステップSC15の処理が繰り返されることにより、複数の変換経過画像が、絵画調画像に置き換えられた部分の面積が小さい順に一定の時間間隔で表示部30に切り替えて表示される。
【0130】
その後、表示制御部17が、音楽データの再生が終了した時点で(ステップSC16:YES)、記憶部18に記憶されている画像データにより表される元画像を表示部30に表示させる(ステップSC17)。
【0131】
これにより制御部10は、BGM付きアート変換モードによる処理を終了する。なお、制御部10は、表示部30における元画像の表示を、例えばユーザによって操作キー群201の所定の操作キーが操作されるまで継続する。
【0132】
図11は、以上の処理において表示部30に順に表示される元画像G1と、複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・と、絵画調画像G3と、複数の解除経過画像G4a,G4b,・・・とを示した模式図である。なお、図11は、音楽データの全再生時間が7分00秒、変換終了タイミングの再生時間が3分30秒である場合の例を示した図である。
【0133】
複数の変換経過画像G2a,G2b,・・・は、先に説明したように、第1の実施形態と同様であり、元画像G1の全域を表示回数(7回)に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを絵画調画像G3に置き換えた画像である。なお、図11においても破線で区画された領域が分割領域である。
【0134】
一方、複数の解除経過画像G4a,G4b,・・・は、先に説明したように、絵画調画像G3の全域を表示回数(7回)に応じた数で横方向に分割し、分割後の複数の分割領域のうちで、表示タイミングが到来した回数に応じた数の左側に位置する分割領域のみを元画像G1に置き換えた画像である。
【0135】
つまり音楽データの再生時間(再生開始後の経過時間)が4分00秒であるときの1回目の表示タイミングに応じた解除経過画像G4aは、絵画調画像G3の一番左端の分割領域のみを元画像G1に置き換えた画像である。また、音楽データの再生時間が4分30秒であるときの2回目の表示タイミングに応じた解除経過画像G4bは、絵画調画像G3の左端の2つの分割領域のみを元画像G1に置き換えた画像である。
【0136】
以上のように第3の実施形態のDPFにおいても、BGM付きアート変換モードで絵画調画像を表示する際、絵画調画像の表示と並行して音楽を再生するとともに、音楽の再生中には、元画像が絵画調画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示する。さらに、第3の実施形態のDPFにおいては、絵画調画像を表示した後には、絵画調画像が元画像に戻る過程を表現する複数の解除経過画像を音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示する。
【0137】
そのため、第3の実施形態のDPFにおいては、ユーザがBGM付きアート変換モードを用いて絵画調画像を鑑賞する際、元画像が絵画調画像に変化する過程を音楽の進行に合わせてユーザに鑑賞させることができる。同時に、絵画調画像が元画像に戻る過程を音楽の進行に合わせてユーザに鑑賞させることができる。
【0138】
したがって、例えば音楽の再生中に、単に特定のタイミングで絵画調画像を表示させる場合に比べ、絵画調画像の表示に際してより高い演出効果を確保することができる。
【0139】
さらに、第3の実施形態のDPFにおいては、音楽データの再生中に絵画調画像を表示する変換終了タイミングをユーザが指定できるようにした。そのため、ユーザがBGM付きアート変換モードを用いて絵画調画像を鑑賞する際には、例えば音楽が一番盛り上がる瞬間に絵画調画像を表示することができる。したがって、絵画調画像の表示に際してより一層高い演出効果を確保することができる。
【0140】
ここで、第3の実施形態においては、音楽データの再生中に絵画調画像を表示する変換終了タイミングとして、ユーザが指定した時間を設定する構成とした。しかし、DPFには、変換終了タイミングを、例えば音楽データに付加されている特定の音楽情報に基づいて自動的に設定する構成を採用してもよい。特定の音楽情報としては、例えばID3タグにイベントタイムコードとして記述されている歌詞終了、リフレイン終了、主題終了を示す時間情報を使用することができる。変換終了タイミングを音楽情報に基づいて自動的に設定する構成においても、特定の音楽情報を用いることによって、例えば音楽が一番盛り上がる瞬間に絵画調画像を表示させることができる。
【0141】
また、第3の実施形態においては、音楽(BGM)の再生中に表示する複数の変換経過画像と複数の解除経過画像との数、つまり変換経過画像と解除経過画像との表示回数が固定されている構成について説明した。
【0142】
しかし、変換経過画像と解除経過画像との表示回数は固定値でなくともよく、例えば変換経過画像と解除経過画像との一方、又は双方の表示回数をユーザに指定させる構成としてもよい。また、変換経過画像と解除経過画像との一方、又は双方の表示回数を、例えば第1の実施形態において言及した方法によって、BGMとして再生する音楽の内容に応じて変化させる構成としてもよい。また、変換経過画像と解除経過画像との表示回数が同一である必要はない。
【0143】
また、第3の実施形態においては、複数の変換経過画像や複数の解除経過画像を他の複数の画像とする構成としてもよい。複数の変換経過画像は、例えば第1の実施形態において言及した図7に示した他の複数の変換経過画像等や、第2の実施形態で説明した表示順に従い変換強度が増大する複数の絵画調画像に変更してもよい。
【0144】
また、複数の解除経過画像は、例えば第1の実施形態において言及した図7に示した他の複数の変換経過画像等において、元画像部分と絵画調画像部分とを逆転させたものに変更してもよい。さらに、複数の解除経過画像は、例えば第2の実施形態で説明した複数の絵画調画像とは逆に、表示順に従い変換強度が減少する複数の絵画調画像に変更してもよい。
【0145】
(第1の実施形態〜第3の実施形態の変形等)
ここで第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態(以下、本実施形態という。)の変形について説明する。本実施形態においては、音楽を再生しながら表示する鑑賞用画像が、元画像にアート変換処理を施した後の絵画調画像である場合について説明した。しかし、音楽を再生しながら表示する鑑賞用画像は、アート変換処理以外の他の任意の画像処理を施すことにより生成される他の画像であっても構わない。
【0146】
また、本実施形態においては、鑑賞用画像の表示に際して再生する音楽が、MP3方式で圧縮された音楽データとして記憶されているものについて説明した。しかし、鑑賞用画像を表示に際して再生する音楽は、他の形式の音楽データとして記憶されているものでも構わない。
【0147】
また、本実施形態においては、複数の変換経過画像等の表示タイミングの設定に使用される音楽情報(再生時間情報等)が、ID3タグとして音楽データに付加されている場合について説明した。しかし、表示タイミングの設定に使用される音楽情報は、音楽データに付随するものであればよく、任意のデータ構造や任意の形態で記憶されているものを使用することができる。
【0148】
また、本実施形態においては、本発明をDPFに採用した場合について説明したが、本発明は、音楽を再生する機能と、元画像に画像処理を施し鑑賞用画像として表示する機能とを備えたものであれば、DPF以外の他の装置にも適用することができる。他の装置としては、例えばデジタルカメラや、デジタルカメラが内蔵された携帯電話端末等の任意の携帯情報端末、汎用的なパーソナルコンピュータである。
【符号の説明】
【0149】
1 DPF
10 制御部
11 画像再生部
12 音楽再生部
13 音楽情報取得部
14 画像変換部
15 表示画像生成部
16 タイミング設定部
17 表示制御部
18 記憶部
20 操作部
30 表示部
40 音声出力部
50 記録メディア
101 CPU
102 ROM
102a 画像表示プログラム
103 RAM
301 ディスプレイ
401 音声処理部
402 スピーカ
501 音楽ファイル
G1 元画像
G2,G2a,G2b 変換経過画像
G3 絵画調画像
G3a〜G3f 絵画調画像(変換経過画像)
G4a,G4b 解除経過画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
元画像に画像処理を施して鑑賞用画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像を表示する表示手段と、
前記元画像が前記鑑賞用画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を生成する第2の画像生成手段と、
音楽を再生する音楽再生手段と、
前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像に先立ち、前記第2の画像生成手段により生成された複数の変換経過画像を、前記表示手段に前記音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示させる表示制御手段と
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記音楽の内容を示す音楽情報を取得する取得手段と、
前記第2の画像生成手段により生成される複数の変換経過画像の表示タイミングを、前記取得手段により取得された音楽情報に基づき設定するタイミング設定手段と
をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記複数の変換経過画像を、前記タイミング設定手段により設定された表示タイミングで順に切り替えて表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記取得手段により取得された音楽情報に基づいて、前記第2の画像生成手段が生成する前記複数の変換経過画像の数を制御する画像数制御手段と
をさらに備えた
ことを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記音楽再生手段による音楽の再生中における前記鑑賞用画像の表示タイミングを設定する第2のタイミング設定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記鑑賞用画像を前記表示手段に前記第2のタイミング設定手段により設定された表示タイミングで表示させる
ことを特徴とする請求項2又は3記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記鑑賞用画像が前記元画像に戻る過程を表現する複数の解除経過画像を生成する第3の画像生成手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記鑑賞用画像を前記表示手段に前記第2のタイミング設定手段により設定された表示タイミングで表示させた後、前記第3の画像生成手段により生成された前記複数の解除経過画像を、前記表示手段に前記音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示させる
ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記第2の画像生成手段は、前記複数の変換経過画像として、前記元画像を部分的に前記鑑賞用画像に置き換えた複数の画像であって、鑑賞用画像に置き換える部分の面積が異なる複数の画像を生成し、
前記表示制御手段は、前記第2の画像生成手段により生成された複数の変換経過画像を、元画像が鑑賞用画像に置き換えられた部分の面積が小さい順に切り替えて前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記第1の画像生成手段が元画像に施す画像処理は、任意の画像を特定の画調を有する絵画調画像に変換するアート変換処理であり、
前記第2の画像生成手段は、前記複数の複数の変換経過画像として、元画像に変換強度が異なる複数回の前記アート変換処理を施すことにより、前記第1の画像生成手段により生成される鑑賞用画像と同一の画調を有する複数の絵画調画像を生成し、
前記表示制御手段は、前記第2の画像生成手段により生成された複数の絵画調画像を、前記アート変換処理時における変換強度が小さい順に切り替えて前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の画像表示装置。
【請求項8】
コンピュータを、
元画像に画像処理を施して鑑賞用画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像を表示する表示手段と、
前記元画像が前記鑑賞用画像に変化する過程を表現する複数の変換経過画像を生成する第2の画像生成手段と、
音楽を再生する音楽再生手段と、
前記音楽再生手段による音楽の再生中に、前記第1の画像生成手段により生成された鑑賞用画像に先立ち、前記第2の画像生成手段により生成された複数の変換経過画像を、表示手段に前記音楽の進行に合わせて順に切り替えて表示させる表示制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−49837(P2012−49837A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190260(P2010−190260)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】