説明

画像表示装置

【課題】画像表示装置にモアレが発生する。
【解決手段】画像表示装置は、一定の画素ピッチで配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像生成部と、前記一定の画素ピッチとはずれたピッチであって一定の織ピッチで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させた透明基板、および、前記透明基板の少なくとも一方の面に形成され、入射光の偏光状態を変調する偏光変調部を有し、前記画像生成部に取り付けられる光学素子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、開繊された経糸及び緯糸からなるガラスクロスを有する透明基板が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2004−233851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
経糸及び緯糸を有する透明基板を画像表示装置に適用するとモアレが発生するといった課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の画像表示装置においては、一定の画素ピッチで配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像生成部と、前記一定の画素ピッチとはずれたピッチであって一定の織ピッチで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させた透明基板、および、前記透明基板の少なくとも一方の面に形成され、入射光の偏光状態を変調する偏光変調部を有し、前記画像生成部に取り付けられる光学素子とを備える。
【0005】
本発明の第2の態様の画像表示装置においては、一定の画素ピッチで配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像形成部、及び、前記一定の画素ピッチとはずれたピッチであって一定の織ピッチで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させて、前記画像形成部を支持する透明基板を有する画像生成部を備える。
【0006】
本発明の第3の態様の画像表示装置においては、二次元に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像生成部と、経糸と緯糸とで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させた透明基板、および、前記透明基板の少なくとも一方の面に形成され、入射光の偏光状態を変調する偏光変調部とを備え、前記画像生成部の通常の使用状態における水平方向と前記偏光変調部の経糸の延伸方向とを平行にして前記光学素子が前記画像生成部に取り付けられている。
【0007】
本発明の第4の態様の画像表示装置においては、二次元に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像形成部、及び、経糸と緯糸とで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させて、前記画像形成部を支持する透明基板を有する画像生成部を備え、前記画像形成部の通常の使用状態における水平方向と前記透明基板の経糸の延伸方向とが平行である。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態による立体画像表示装置の分解斜視図である。
【図2】画像形成部及び光学素子の透明基板の拡大された前面図である。
【図3】光学素子の横断面図である。
【図4】開繊前の織り込まれた経糸及び緯糸の横断面図である。
【図5】開繊後の織り込まれた経糸及び緯糸の横断面図である。
【図6】透明基板の平滑化を説明する横断面図である。
【図7】配向膜が形成された透明基板を説明する横断面図である。
【図8】モアレの低減を証明するために行った実験の結果を説明する表である。
【図9】種々の樹脂板の特性を調べた実験の結果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、実施形態による立体画像表示装置の分解斜視図である。図1の矢印で示すように、ユーザが位置する方向を立体画像表示装置の前方とする。本発明による画像表示装置を立体画像表示装置に適用した実施形態について説明する。図1に示すように、立体画像表示装置10は、光源12と、偏光板14と、画像生成部16と、偏光板18と、光学素子20と、反射防止膜22とを備える。
【0012】
光源12は、面内において略均一な強度で、白色の無偏光を照射する。光源12は、ユーザから見て、立体画像表示装置10の一番後方に配置される。光源12には、拡散板と冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)とを組み合わせた光源、導光板と冷陰極管とを組み合わせた光源、または、フレネルレンズと発光ダイオードとを組み合わせた光源等を適用できる。
【0013】
偏光板14は、光源12と画像生成部16との間に配置される。偏光板14は、水平方向から45°傾斜した透過軸と、透過軸に直交する吸収軸とを有する。これにより、光源12から出射されて、偏光板14に入射した無偏光のうち、振動方向が透過軸と平行な成分は透過するとともに、振動方向が吸収軸と平行な成分は吸収されて遮断される。このため、偏光板14から出射される光は、偏光板14の透過軸を偏光軸とする直線偏光となる。
【0014】
画像生成部16は、偏光板14と、偏光板18との間に配置される。画像生成部16は、透明基板24と、画像形成部26と、透明基板27とを備える。透明基板24は、ガラス繊維からなる経糸28及び緯糸30と、ガラス繊維を埋設するエポキシ樹脂からなる樹脂部32とを有する。経糸28は、水平方向と平行に配置されている。緯糸30は、鉛直方向と平行に配置されている。透明基板27は、ガラス繊維からなる経糸29及び緯糸31と、ガラス繊維を埋設するエポキシ樹脂からなる樹脂部33とを有する。経糸29は、水平方向と平行に配置されている。緯糸31は、鉛直方向と平行に配置されている。
【0015】
画像形成部26は、透明基板24と、透明基板27との間に設けられている。画像形成部26は、「R」及び「L」で示すように、右目用の画像を生成する右目用画像生成部34と、左目用の画像を生成する左目用画像生成部36とを有する。右目用画像生成部34及び左目用画像生成部36は、水平方向に延びる矩形状に形成されている。右目用画像生成部34及び左目用画像生成部36は、鉛直方向に沿って交互に配列されている。
【0016】
偏光板18は、画像生成部16と、光学素子20との間に配置される。偏光板18は、透過軸と、透過軸と直交する吸収軸とを有する。偏光板18の透過軸は、偏光板14の透過軸と直交する。これにより、画像生成部16の画像形成部26によって偏光軸が90°回転された直線偏光は、偏光板18を透過して画像を形成する。一方、画像形成部26に偏光軸が回転されなかった直線偏光は、偏光板18によって遮断される。
【0017】
光学素子20は、偏光板18と、反射防止膜22との間に配置される。光学素子20は、偏光変調部38と、透明基板40とを備える。
【0018】
偏光変調部38は、画像生成部16の出射側であって、偏光板18と、透明基板40との間に配される。偏光変調部38は、透明基板40の一方の面である後面に形成されている。偏光変調部38は、複数の右目用変調領域42と、複数の左目用変調領域44とを含む。右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、それぞれ画像生成部16の右目用画像生成部34及び左目用画像生成部36と同形状に形成されている。右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、水平方向に延びる矩形状に形成されている。右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、それぞれ画像生成部16の右目用画像生成部34及び左目用画像生成部36の前方に配置されている。複数の右目用変調領域42及び複数の左目用変調領域44は、鉛直方向に沿って、交互に配置されている。
【0019】
右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、入射する偏光の偏光状態を変調させる。右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、直線偏光を円偏光に変換するλ/4の位相差板である。右目用変調領域42の光学軸は、図1の右目用変調領域42の左端に記載する矢印に示すように、鉛直方向と平行に形成されている。これにより、右目用変調領域42は、光学軸の矢印の右側に示すように矢印のように、偏光板18から入射した直線偏光を右回りの円偏光に変調する。左目用変調領域44の光学軸は、図1の左目用変調領域44の左端に記載の矢印に示すように、水平方向と平行に形成されている。これにより、左目用変調領域44は、偏光板18から入射した直線偏光を、光学軸の矢印の右側に示す矢印のように、左回りの円偏光に変調する。光学軸の一例は、進相軸または遅相軸である。これにより、右目用変調領域42及び左目用変調領域44は、右目用画像及び左目用画像を構成する偏光の偏光軸をユーザが掛ける偏光眼鏡の右目用レンズ及び左目用レンズの透過軸に対応した右回り及び左回りの円偏光へと変調させる。
【0020】
立体画像表示装置10の立体画像を視聴する場合に、ユーザが掛ける偏光眼鏡の右目用レンズは右回りの円偏光を透過して、左目用レンズは左回りの円偏光を透過する。これにより、ユーザの右目は、右目用変調領域42によって変調された円偏光のみを見る。一方、ユーザの左目は、左目用変調領域44によって変調された左回りの円偏光のみを見る。
【0021】
透明基板40は、偏光変調部38の前方に配置されている。透明基板40は、一体に形成された偏光変調部38を支持する。透明基板40は、可撓性を有する。透明基板40は、ガラス繊維である複数の経糸48及び複数の緯糸50と、エポキシ樹脂からなる樹脂部52とを有する。経糸48は、水平方向と平行に配置されている。これにより、画像生成部16の通常の使用状態における水平方向と経糸48の延伸方向とが平行となる。尚、人間の視野は、上下より左右に広い。よって、長方形の立体画像表示装置10は、通常、長手方向が水平方向となるように使用される。緯糸50は、鉛直方向と平行に配置されている。この結果、ガラス繊維である経糸48及び緯糸50の沿った方向と偏光変調部38の光学軸とが平行になる。これにより、透明基板40を透過する円偏光は、透明基板40を構成するエポキシ樹脂の偏り(即ち、樹脂配列)及び複屈折率の影響をほとんど受けない。このため、円偏光は、透明基板40に入射された偏光状態を略維持したまま透過する。経糸48及び緯糸50は、織られて樹脂部52に含浸されている。ここで、経糸48及び緯糸50の屈折率と、樹脂部52の屈折率との差は、589nmの波長において、0.002以内が好ましく、略等しいことがより好ましい。また、樹脂部52の屈折率が、経糸48及び緯糸50の屈折率に比べて大きい方がより好ましい。
【0022】
光学素子20の光の透過率は、90%以上であることが好ましい。光学素子20のヘーズ(曇り度)は、3.0%以下であることが好ましい。
【0023】
反射防止膜22は、透明基板40から出射された光の反射を抑制する。これにより、反射防止膜22は、高効率で画像を構成する偏光をユーザへと出射する。
【0024】
図2は、画像形成部及び光学素子の透明基板の拡大された前面図である。尚、図2は、画像生成部16の画像形成部26の画素56と、光学素子20の透明基板40の経糸48及び緯糸50との関係を説明するための図であって、一部の構成を省略している。
【0025】
図2に示すように、画像形成部26は、画像を生成する複数の画素(=ピクセル)56を有する。複数の画素56は、鉛直方向及び水平方向に一定の画素ピッチPpで二次元に配列されている。画素ピッチPpの一例は、250μm〜500μmである。画素56は、画像を扱うときの単位をいい、色調及び階調の色情報を出力する。各画素56は、3個の副画素(=サブピクセル)58を有する。副画素58は、鉛直方向に長い長方形状に形成されている。副画素58には、液晶部と、液晶部の前後面に形成された透明電極とが設けられている。透明電極は、液晶部に電圧を印加する。電圧が印加された領域の液晶部は直線偏光の偏光軸を90°回転させる。
【0026】
各画素56における3個の副画素58は、それぞれ赤色のカラーフィルター60と、緑色のカラーフィルター62と、青色のカラーフィルター64とを備える。各カラーフィルター60、62、64は、鉛直方向に長い長方形状に形成されている。副画素58の透明電極に電圧印加を制御することにより、副画素58から出射される赤色、緑色、青色の光を強めまたは弱めて、画像を形成する。
【0027】
透明基板40の経糸48は、水平方向に延びる。緯糸50は、鉛直方向に延びる。緯糸50は、副画素58の長手方向と平行に配置されている。経糸48及び緯糸50は、交互に前後関係が反転するように織り込まれている(即ち、平織り)。これにより、経糸48及び緯糸50は、布状に構成されたガラスクロスとなる。
【0028】
複数の経糸48は、互いに一定の経織ピッチVpで鉛直方向に配列されている。複数の緯糸50は、互いに一定の緯織ピッチHpで水平方向に配列されている。経織ピッチVp及び緯織ピッチHpの一例は、250μm〜550μmである。経織ピッチVp及び緯織ピッチHpは、画素ピッチPpとずれている。尚、ピッチがずれているとは、互いの位置がずれているだけでなく、それぞれの間隔がずれていることを意味する。ここで、緯織ピッチHpと画素ピッチPpとのピッチ比をRp1(=Pp/Hp)とする。モアレを低減するために、ピッチ比Rp1は、「Rp1≦0.7」、または、「Rp1≧1.1」であって、整数でないことが好ましい。更に、ピッチ比Rp1は、nを正の整数として、「2(n−0.05)≦Rp1≦2(n+0.05)」でないことが、より好ましい。また、経織ピッチVpと画素ピッチPpとのピッチ比をRp2(=Pp/Vp)とする。ここで、ピッチ比Rp2は、特に限定するものではない。しかし、更にモアレを低減するためには、ピッチ比Rp2は、「Rp2≦0.7」、または、「Rp2≧1.1」であって、整数でないことが好ましい。更に、ピッチ比Rp2は、nを正の整数として、「2(n−0.05)≦Rp2≦2(n+0.05)」でないことが、より好ましい。
【0029】
緯糸50の緯糸幅Hwは、経糸48の経糸幅Vwに比べて大きい。これは、経糸48に張力を作用させた状態で、経糸48及び緯糸50を織るとともに、開繊していることに起因する。
【0030】
経糸48及び緯糸50は、織られたガラス繊維である。経糸48及び緯糸50を構成するガラス繊維の線膨張係数は、樹脂部52を構成するエポキシ樹脂の線膨張係数よりも小さい。経糸48を構成するガラス繊維は、複数のモノフィラメント68の束であるヤーンである。緯糸50を構成するガラス繊維は、複数のモノフィラメント70の束であるヤーンである。
【0031】
モノフィラメント68、70の表面には、カップリング処理等によって導入されたアミノ基、エポキシ基または水酸基等の極性基または官能基が存在する。尚、これらの極性基は、単独で存在させてもよく、併存させてもよい。また、水酸基は、カップリング処理を施さなくても、空気中の水分と結合して生成される。このようなモノフィラメント68、70を有するガラス繊維である経糸48及び緯糸50に樹脂部52を構成するエポキシ樹脂を含浸させると、モノフィラメント68、70の表面の極性基とエポキシ樹脂の極性基とが反応して、ガラス繊維とエポキシ樹脂との結合が強固となる。
【0032】
図3は、光学素子の横断面図である。図3に示すように、偏光変調部38は、配向膜72と、液晶膜74とを有する。
【0033】
配向膜72は、液晶膜74の分子を配向させる。配向膜72は、透明基板40の後面の略全面にわたって形成されている。配向膜72は、一般に公知の光配向性化合物を適用できる。光配向性化合物の例として、光分解型、光二量子化型、光異性化型等の化合物をあげることができる。液晶膜74の分子は、配向膜72の配向に対応して配向される。これら配向膜72及び液晶膜74の配向は、上述した右目用変調領域42及び左目用変調領域44の光学軸に対応している。
【0034】
透明基板40は、平滑化シート76及び平滑化シート78を更に備えている。平滑化シート76、78は、TAC(=トリアセチルセルロース)等の樹脂の膜からなる。平滑化シート76、78を、COP(シクロオレフィンポリマー)及びCOC(シクロオレフィンコポリマー)によって構成してもよい。特に、加工性を向上させることを考慮すると、平滑化シート76、78の材質はCOPが好ましく、より好ましくはCOCである。平滑化シート76、78は、40μm〜100μmの厚みを有する。平滑化シート76、78は、位相差のない膜によって構成することが好ましい。平滑化シート76、78は、樹脂部52の前面及び後面の全面を覆うように設けられている。これにより、平滑化シート76、78は、透明基板40の前後面を平滑化する。
【0035】
経糸48及び緯糸50は、エポキシ樹脂からなる樹脂部52に埋設されている。緯糸50及び緯糸50は、モノフィラメント68、70の重なりが小さくなるように開繊されている。緯糸50のモノフィラメント70の重なり本数は、経糸48のモノフィラメント68の重なり本数と同じであってもよい。しかし、更に、モアレを低減するためには、緯糸50のモノフィラメント70の重なり本数が、経糸48のモノフィラメント68の重なり本数よりも少ない方がよい。これは、経糸48に張力を作用させた状態で、緯糸50を経糸に通して織ることによって実現できる。また、開繊工程において、経糸48の両端が保持されて、緯糸50に比べて経糸48に大きい張力が作用している状態で、経糸48及び緯糸50が開繊されることによっても実現できる。更には、緯糸50におけるモノフィラメント68の重なり本数は、2本以下が好ましい。また、経糸48及び緯糸50が交差した領域でのモノフィラメント68、70の重なり本数は、5本以下が好ましい。緯糸50の重なったモノフィラメント70の厚みは、0.01mm以下が好ましい。経糸48及び緯糸50が交差した領域でのモノフィラメント68、70の厚みは、0.025mm以下が好ましい。
【0036】
次に、上述した立体画像表示装置10の動作を説明する。まず、光が光源12から前方へと照射される。照射された光は、無偏光であって、鉛直面内において光量が略均一である。光は、偏光板14に入射する。ここで、偏光板14は、水平方向から45°傾斜した透過軸と、透過軸と直交する吸収軸とを有する。従って、光は、偏光板14の透過軸と平行な偏光軸を有する直線偏光として、偏光板14から出射される。
【0037】
偏光板14から出射した直線偏光は、画像生成部16に入射する。画像生成部16では、直線偏光は、透明基板24を透過した後、画像形成部26の右目用画像生成部34または左目用画像生成部36に入射する。画像形成部26では、生成する画像に合わせて何れかの画素56の副画素58に電圧が印加されている。電圧が印加されている副画素58の画像形成部26を透過した直線偏光は、偏光軸が90°回転された後、透明基板27を透過して画像形成部26から出射される。一方、電圧が印加されてない副画素58の画像形成部26を透過した直線偏光は、偏光軸が回転されることなく、透明基板27を透過して画像形成部26から出射される。
【0038】
直線偏光は、偏光板18に入射する。ここで、偏光板18の透過軸は、偏光板18の透過軸と直交する。従って、画像形成部26によって偏光軸が90°回転された直線偏光は、偏光板18を透過する。一方、画像形成部26によって偏光軸が回転されなかった直線偏光は、偏光板18によって吸収される。
【0039】
偏光板18を透過した直線偏光は、光学素子20の偏光変調部38の右目用変調領域42または左目用変調領域44に入射する。右目用変調領域42は、鉛直方向の光学軸を有する。これにより、右目用変調領域42に入射した直線偏光は、右回りの円偏光となって偏光変調部38から出射される。一方、左目用変調領域44は、水平方向の光学軸を有する。これにより、左目用変調領域44に入射した直線偏光は、左回りの円偏光となって偏光変調部38から出射される。
【0040】
この後、円偏光は、透明基板40を透過する。ここで、ガラス繊維からなる経糸48及び緯糸50は、それぞれ左目用変調領域44及び右目用変調領域42の光学軸と平行である。従って、透明基板40を透過する円偏光は、透明基板40を構成するエポキシ樹脂の偏り(即ち、樹脂配列)及び複屈折率の影響をほとんど受けない。このため、円偏光は、透明基板40に入射された偏光状態を略維持したまま透過する。この結果、偏光軸のばらつきが抑制されたまま、画像を構成する円偏光は、透明基板40から出射される。この後、透明基板40から出射された円偏光は、反射防止膜22を透過する。そして、円偏光は、ユーザが掛けている偏光眼鏡に入射する。ユーザが掛けている偏光眼鏡の右目用レンズは右回りの円偏光を透過するとともに、左目用レンズは左回りの円偏光を透過する。従って、ユーザの右目には、右回りの円偏光が入射して、ユーザの左目には、左回りの円偏光が入射する。これにより、ユーザは、立体画像を視認できる。
【0041】
次に、上述した光学素子20の製造方法について説明する。図4は、開繊前の織り込まれた経糸及び緯糸の横断面図である。図5は、開繊後の織り込まれた経糸及び緯糸の横断面図である。図6は、透明基板の平滑化を説明する横断面図である。図7は、配向膜が形成された透明基板を説明する横断面図である。
【0042】
まず、図4に示すように、ガラス繊維の経糸48及び緯糸50が織られたガラスクロスを用意する。ガラスクロスは、アリサワファイバーグラス株式会社製のIPC規格106を用いた。経糸48及び緯糸50を構成するガラス繊維は、モノフィラメント68、70の直径が5μmである日本電気硝子株式会社製のECD900 1/0を用いた。経糸48の密度は、25.4mmあたり56本である。緯糸50の密度は、25.4mmあたり56本である。ガラスクロスの厚さは、約25μmである。
【0043】
次に、図5に示すように、経糸48及び緯糸50を開繊する。ここで、開繊時において、経糸48の両端を保持して経糸48にテンションを作用させている。一方、開繊時において、緯糸50の両端は開放されている。この状態で、水流等による圧力をガラスクロス状の経糸48及び緯糸50に作用させて開繊させているので、緯糸50の緯糸幅Vwは、経糸48の経糸幅Hwに比べて大きくなる。従って、緯糸50のモノフィラメント70の前後方向の重なり本数は、経糸48のモノフィラメント68の前後方向の重なり本数よりも少ない。また、緯糸50のモノフィラメント70の前後方向の厚みは、経糸48のモノフィラメント68の前後方向の厚みよりも小さい。
【0044】
次に、樹脂部52を構成するエポキシ樹脂を用意する。例えば、エポキシ樹脂の主剤樹脂として、ジャパンエポキシレジン(=JER)株式会社製のエピコート1004を49重量部、DIC株式会社製のエピクロン830を7重量部、新日鐵化学株式会社製のST−4000Dを44重量部、硬化剤として三新化学工業社製のSI−150Lの熱カチオン系硬化剤を3重量部、溶剤としてメチルエチルケトン(=MEK)とトルエンとの混合液を、粘度が100cps程度になるまで加えて調整する。
【0045】
図6に示すように、ガラスクロス状の経糸48及び緯糸50に、上述した樹脂部52を構成するエポキシ樹脂を含浸または塗布する。この後、樹脂部52に含浸された経糸48及び緯糸50を乾燥後の仕上がり重量が75g/mとなるように循環式温風乾燥機によって120℃で10分間乾燥させる。これにより、半硬化状態の樹脂部52に含浸された経糸48及び緯糸50からなるプリプレグを作製する。尚、乾燥温度は、100℃〜180℃の間でもよい。乾燥温度を変更する場合、乾燥時間は、乾燥温度に対応させて5分〜60分の間で適切に設定することが好ましい。
【0046】
次に、半硬化状態の樹脂部52の両面に平滑化シート76、78をロールラミネート法によって貼り合わせる。平滑化シート76、78は、厚さが80μmである富士フィルム株式会社製のTAC(=トリアセチルセルロース)であるTD80ULを用いることができる。ロールラミネート法における条件の一例は、120℃の温度、1MPaのラミネート圧力、0.1m/分〜10m/分のラミネート速度である。尚、ロールラミネート法に代えて、真空ラミネート法、シームレスベルトプレス法等の平滑性を向上させるラミネート方法を適用してもよい。また、平滑化シート76、78の貼り合せ時のラミネート法の条件は、60℃〜150℃の温度、0.1MPa〜10MPaのラミネート圧力、0.1m/分〜10m/分のラミネート速度であってもよい。この条件により、半硬化状態の樹脂部52の表面を溶融させてボイド無く密着させることができる。
【0047】
次に、ラミネートされた半硬化状態の透明基板40を150℃の循環式温風乾燥機に180分間投入することにより、透明基板40を完全に硬化させる。尚、透明基板40を完全に硬化させる温度及び時間等の条件は、平滑化シート76、78の耐熱性等の特性によって変更することが好ましい。例えば、完全に硬化させる条件は、120℃〜180℃の温度、1時間〜168時間の硬化時間の間で変更してもよい。
【0048】
また、プレス機を使用して、半硬化状態の透明基板40を完全に硬化させる場合には、研磨されたステンレス板の間に透明基板40を挟み、150℃の温度で、1MPaの圧力を180分間作用させた後、冷却して、透明基板40を完全に硬化させてもよい。更に、透明基板40を完全に硬化させる方法として、循環式温風乾燥機で所定の熱量を加える方法、また、プレス成形による方法、ベルトプレスによる方法を適用できる。これにより、透明基板40が完成する。
【0049】
次に、図7に示すように、透明基板40の一方の面に配向膜72を形成するための液状の感光性樹脂膜を塗布する。この後、右目用変調領域42に対応して開口が形成されたマスクを介して、配向膜72の右目用変調領域42に紫外線等の偏光を照射する。これにより、配向膜72の右目用変調領域42を所定の方向に配向させる。次に、マスクを移動させて、配向膜72の左目用変調領域44に偏光を照射して、配向膜72の左目用変調領域44を所定の方向に配向させる。これにより、配向膜72が完成する。
【0050】
次に、配向膜72の一方の面の全面に液晶膜74を塗布する。この後、液晶膜74を乾燥させた後、加熱する。これにより、配向膜72の配向に従って、液晶膜74の分子が配向されつつ硬化する。尚、液晶膜74を加熱の代わりに紫外線等の光照射によって硬化させてもよい。この結果、所定の光学軸が形成された右目用変調領域42及び左目用変調領域44を有する偏光変調部38が完成するとともに、光学素子20が完成する。
【0051】
上述したように、立体画像表示装置10では、画像生成部16の画素ピッチPpと、光学素子20の緯織ピッチHpが異なる。これにより、立体画像表示装置10は、モアレを低減することができる。これは、画素56と、緯糸50とを透過する光の干渉及び光の曲がりを低減することにより得られる効果と考えられる。更に、立体画像表示装置10では、画像生成部16の画素ピッチPpと、光学素子20の経織ピッチVpとを異ならせた場合、モアレをより低減することができる。これは、画素56と、経糸48とを透過する光の干渉及び光の曲がりを低減することにより得られる効果と考えられる。また、画素ピッチPpと、経織ピッチVp及び緯織ピッチHpの両方とを異ならせることによって、更にモアレを低減できる。これは、経糸48及び緯糸50の交点と画素56とが重なることを低減して光の干渉及び光の曲がりを低減することにより得られる効果と考えられる。
【0052】
立体画像表示装置10では、経糸48に比べてモノフィラメント70の重なり本数が小さい緯糸50を、副画素58の長手方向と平行に配置している。これにより、立体画像表示装置10は、モアレを低減できる。また、経糸48及び緯糸50が開繊されているので、透明基板40の厚みを小さくすることができる。これにより、視野角が広くなり、クロストークを低減できる。
【0053】
立体画像表示装置10では、ガラス繊維からなる経糸48及び緯糸50は、それぞれ左目用変調領域44及び右目用変調領域42の光学軸と平行である。これにより、画像を構成する透明基板40を透過する円偏光は、偏光軸のばらつきが抑制されたまま、透明基板40から出射される。これにより、立体画像表示装置10は、画像斑を抑制することができる。
【0054】
図8は、モアレの低減を証明するために行った実験の結果を説明する表である。図8において、ドットハッチングされたセルは比較例の実験結果を示し、ハッチングがないセルは本実施形態の実験結果を示す。
【0055】
完全硬化後の透明基板40の経糸48及び緯糸50の密度は、株式会社中村製作所社製のBESTOOL−KANONの二次元測長器によって、25.4mm(=1インチ)間の経糸48及び緯糸50の本数を測定して求めた。そして、経糸48の経織ピッチVp及び緯糸50の緯織ピッチHpは、25.4mmを測定した経糸48及び緯糸50の本数で除して算出した。
【0056】
ガラスクロス状の経糸48及び緯糸50の厚みは、株式会社ミツトヨ社製のマイクロメータによって測定した。
【0057】
モノフィラメント68、70の直径、重なり本数、厚みは、完全硬化後の透明基板40をエポキシ樹脂によって包埋した断面を研磨した試料をSEM(=走査型電子顕微鏡)によって測定した。
【0058】
モアレの評価は、12.1インチ(DELL社製ノートブック型PCのLATITUDE D430)、20インチ(LG社製のLM200WD1)、24インチ(Samsung社製のLTM240M2)、32インチ(シャープ株式会社製のPC−32MD3)、及び、46インチ(Samsung社製のLTA460HB07)の液晶表示装置を水平に載置した。そして、それぞれの液晶表示装置の表示面に水を滴下した。この状態で、水が滴下された部分に、図8の表に示す透明基板40を押し付けて貼り付けた。これにより作製された各試料を、目視観察した。観察方法は、赤色、緑色、青色の単原色及び三原色(即ち、白色)の光源で透明基板40が貼り付いている部分と、透明基板40が貼り付いていない部分との見え方の差を目視観察することにより行った。尚、三原色の観察において、目視観察に差がない場合はさらに中間色(例えば、灰色)を追加して、再度観察した。
【0059】
図8に示すように、ピッチ比Rpが、「Rp≦0.7」または「Rp≧1.1」を満たし、且つ、「2(n−0.05)≦Rp≦2(n+0.05)」でなく、開繊された実施形態に基づく試料では、モアレを低減できることがわかる。また、経糸48を水平方向と平行に配置した試料では、モアレを低減できることがわかる。更に、品種1078及び1067と、品種106開繊及び1037とを比較すると、緯糸50の重なり本数を2本以下にすると、よりモアレを低減できることがわかる。
【0060】
図9は、種々の樹脂板の特性を調べた実験の結果を説明する図である。光の透過率は、JISK7361に基づき、完全硬化した透明基板40を株式会社村上色彩技術研究所社製のHM−150によって測定した。ヘーズは、前述の透過率から求めた。
【0061】
複屈折性は、吸収軸が直交する2枚の偏光板の間に、完全硬化した透明基板40を設けた試料及び透明基板40を設けない2枚の偏光板の試料を作製して、それぞれの透過率の差を確認することにより、複屈折性を評価した。複屈折性のための透過率は、日立ハイテクノロジーズ社製の分光光度計U−4100によって確認した。測定に用いた光の波長は、400nm〜650nmである。
【0062】
熱膨張係数(=CTE)は、完全硬化した透明基板40を、5mmの幅及び15mmの長さの長方形にして試料とした。この試料を、10℃/分の昇温速度、5.0gの初期荷重、50℃〜80℃の間の温度条件で測定した。熱膨張係数の測定には、株式会社島津製作所社製の熱分析装置TMA−60を用いた。
【0063】
湿度膨張係数(=CHE)は、完全硬化した透明基板40を、3mmの幅及び15mmの長さの長方形にして試料した。この試料を、25℃の温度条件、40%RH〜80%RHの湿度条件で、0.5gの負荷重量で測定した。湿度膨張係数の測定には、株式会社島津製作所社製の熱機械分析装置TMA−50を用いた。
【0064】
図9に示すように、本実施形態であるTAC/GE/TACの積層構造及びCOP/GE/COPの積層構造からなる樹脂板は、光学物性の透過率、ヘーズ及び複屈折と、湿熱・熱物性のCTE及びCHEとにおいて、優れた特性を有することがわかる。一方、他の樹脂からなる樹脂板は、本実施形態の樹脂板に比べて、光学物性または湿熱・熱物性の何れかで劣ることがわかる。
【0065】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0066】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0067】
上述の実施形態では、立体画像表示装置に本発明を適用したが、二次元画像を表示する画像表示装置に本発明を適用してもよい。
【0068】
上述の実施形態では、光学素子20の透明基板40に本発明を適用したが、画像生成部16の透明基板24または透明基板27に本発明を適用してもよい。
【0069】
透明基板24に本発明を適用する場合、立体画像表示装置10は、透明基板24及び画像形成部26を有する画像生成部16を備えている。画像形成部26は、一定の画素ピッチPpで配列された複数の画素56を有し、複数の画素56で画像を生成する。透明基板24は、一定の画素ピッチPpとはずれたピッチであって一定の経織ピッチVp及び緯織ピッチHpで織られたガラス繊維からなる経糸28及び緯糸30に樹脂を含浸させて、画像形成部26を支持する。
【0070】
画像形成部26の通常の使用状態における水平方向と透明基板24の経糸28の延伸方向とを平行にしてもよい。また、緯糸30と平行な鉛直方向に長い複数の副画素58を画素56に設けてもよい。更に、経糸28及び緯糸30を複数のモノフィラメントで構成するとともに、緯糸30のモノフィラメントの重なり本数が、経糸のモノフィラメントの重なり本数よりも少なくしてもよい。
【0071】
また、画像生成部16の透明基板24に本発明を適用する場合、次のように構成してもよい。立体画像表示装置10は、透明基板24及び画像形成部26を有する画像生成部16を備える。画像形成部26は、二次元に配列された複数の画素56を有し、複数の画素56で画像を生成する。透明基板24は、経糸28と緯糸30とで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させて、画像形成部26を支持する。画像形成部26の通常の使用状態における水平方向が透明基板の経糸48の延伸方向と平行である。
【0072】
また、緯糸30と平行な鉛直方向に長い複数の副画素58を画素56に設けてもよい。更に、経糸28及び緯糸30を複数のモノフィラメントで構成するとともに、緯糸30のモノフィラメントの重なり本数が、経糸のモノフィラメントの重なり本数よりも少なくしてもよい。尚、透明基板27に本発明を適用する場合も、上述した透明基板24と同様に構成すればよい。
【0073】
上述の実施形態では、平滑化シート76、78によって透明基板40の表面を平滑化したが、他の方法によって透明基板の表面の平滑化を発現してもよい。例えば、シリコン処理フィルム等の容易に剥離できるフィルムを半硬化状態の透明基板の両面に貼った状態で熱プレスする。その後、硬化した透明基板から当該フィルムを剥離する。これにより、作製された透明基板は、表面の平滑性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0074】
10 立体画像表示装置
12 光源
14 偏光板
16 画像生成部
18 偏光板
20 光学素子
22 反射防止膜
24 透明基板
26 画像形成部
27 透明基板
28 経糸
29 経糸
30 緯糸
31 緯糸
32 樹脂部
33 樹脂部
34 右目用画像生成部
36 左目用画像生成部
38 偏光変調部
40 透明基板
42 右目用変調領域
44 左目用変調領域
48 経糸
50 緯糸
52 樹脂部
56 画素
58 副画素
60 カラーフィルター
62 カラーフィルター
64 カラーフィルター
68 モノフィラメント
70 モノフィラメント
72 配向膜
74 液晶膜
76 平滑化シート
78 平滑化シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の画素ピッチで配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像生成部と、
前記一定の画素ピッチとはずれたピッチであって一定の織ピッチで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させた透明基板、および、前記透明基板の少なくとも一方の面に形成され、入射光の偏光状態を変調する偏光変調部を有し、前記画像生成部の出射側に配される光学素子と
を備える画像表示装置。
【請求項2】
一定の画素ピッチで配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像形成部、及び、前記一定の画素ピッチとはずれたピッチであって一定の織ピッチで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させて、前記画像形成部を支持する透明基板を有する画像生成部
を備える画像表示装置。
【請求項3】
前記ガラス繊維は、織られた経糸と緯糸とを有し、
前記画像生成部の通常の使用状態における水平方向と前記透明基板の前記経糸の延伸方向とが平行である
請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記複数の画素は、鉛直方向に長い副画素を有する
請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記経糸及び前記緯糸は、複数のモノフィラメントを有し、
前記緯糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数は、前記経糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数よりも少ないか、または、前記経糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数と等しい
請求項3または4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
二次元に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像生成部と、
経糸と緯糸とで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させた透明基板、および、前記透明基板の少なくとも一方の面に形成され、入射光の偏光状態を変調する偏光変調部を有する光学素子と
を備え、
前記画像生成部の通常の使用状態における水平方向と前記偏光変調部の前記経糸の延伸方向とを平行にして前記光学素子が前記画像生成部の出射側に配される画像表示装置。
【請求項7】
二次元に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素で画像を生成する画像形成部、及び、経糸と緯糸とで織られたガラス繊維に樹脂を含浸させて、前記画像形成部を支持する透明基板を有する画像生成部
を備え、
前記画像形成部の通常の使用状態における水平方向と前記透明基板の前記経糸の延伸方向とが平行である画像表示装置。
【請求項8】
前記複数の画素は、鉛直方向に長い副画素を有する
請求項6または7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記経糸及び前記緯糸は、複数のモノフィラメントを有し、
前記緯糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数は、前記経糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数よりも少ない、または、前記経糸の前記複数のモノフィラメントの重なり本数と等しい
請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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