説明

画像記録体形成方法、画像記録体製造装置、及び保持体

【課題】小判サイズの記録媒体に画像を形成した画像記録体を製造する場合においても、位置ずれを起こすことなく所望の位置に画像が形成した画像記録体を製造することができる画像記録体製造方法を提供すること。
【解決手段】金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を保持する保持体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記保持体により保持された記録媒体表面とが対面するように重ね合わせる重ね合わせ工程と、重ね合わされた前記金属板と前記転写体と前記記録媒体とに対し、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を行うことにより前記画像を前記転写体表面から前記記録媒体表面に転写する転写工程とを、少なくとも有することを特徴とする画像記録体製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録体製造装置、画像記録体形成方法、及び保持体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明等のようにプラスチックシートに画像を形成したカードは幅広く利用されている。また、近年では、カード用の基材の一部に凹部を設けて、この凹部内にICチップが搭載されたICモジュールが配置された構成等を有する所謂ICカードなども普及し始めている。
一方、カードの作製に用いる画像製造装置としては、昇華型熱転写方式の装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、インクドナーフィルムに塗布されたインクを第1の加熱部によって中間転写体に転写してインク像を形成し、この中間転写体に転写されたインク像を第2の加熱部によって受像体に再転写することによって画像を形成する。
【0003】
また、昇華型熱転写方式ではなく、電子写真方式によりプラスチックシート等にカラー画像を形成する画像製造装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この装置による画像の形成は以下のように実施される。まず、基体表面に画像受像層を設けた画像形成材料転写フィルムを用いて、既存の電子写真方式の画像製造装置によりこの転写フィルム上に画像を一旦形成した後、プラスチックシートなどの画像支持体に積層し、熱・圧力でラミネートし、続いて、画像形成材料転写フィルムを剥離して、画像を画像支持体上に転写させることで、プラスチックシートに電子写真画像が形成される。
【0004】
更に、予めカード形状に加工された情報カードに電子写真方式で画像を形成する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法では、窓穴を有する担持板と、担持板の一方の側の表面に窓穴を覆うように固着され、窓穴と共に凹陥を形成する保持シートとからなる部材の凹陥部分に情報カードを挿入して接着したものを、電子写真方式の画像記録装置に供給して情報カードに印刷を行う。
なお、この方法では、厚みが0.008〜0.010インチ(203.2〜254μm)程度の情報カードを用いることを想定しており、情報カードを接着して固定する担持板と保持シートとから構成される部材は、従来の画像製造装置を通すことが可能な材料から構成される。
【特許文献1】特開平8−067019号公報
【特許文献2】特開2005−227377号公報
【特許文献3】特開平7−013463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、小判サイズの記録媒体に画像を形成した画像記録体を製造する場合においても、位置ずれを起こすことなく所望の位置に画像が形成した画像記録体を製造することができる画像記録体製造方法、これを用いた画像記録体製造装置、並びに、画像記録体の製造に際して用いられる保持体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
請求項1に係わる発明は、金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を保持する保持体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記保持体により保持された記録媒体表面とが対面するように重ね合わせる重ね合わせ工程と、
重ね合わされた前記金属板と前記転写体と前記記録媒体とに対し、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を行うことにより前記画像を前記転写体表面から前記記録媒体表面に転写する転写工程とを、
少なくとも有することを特徴とする画像記録体製造方法である。
【0007】
請求項2に係わる発明は、金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を保持する保持体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記保持体により保持された記録媒体表面とが対面するように重ね合わせる重ね合わせ手段と、
重ね合わされた前記金属板と前記転写体と前記記録媒体とに対し、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を行うことにより前記画像を前記転写体表面から前記記録媒体表面に転写する転写手段とを、
少なくとも有することを特徴とする画像記録体製造装置である。
【0008】
請求項3に係わる発明は、金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記記録媒体表面とが対面するように重ね合わせた状態で、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を実施する機能を有する画像記録体製造装置に用いられ、
前記記録媒体の保持部を有する基体と、該基体と前記金属板とを固定する固定部材と、を有することを特徴とする保持体である。
【0009】
請求項4に係わる発明は、前記前記金属板が磁性体であり、前記固定部材が前記基体内部に設けられた磁石であることを特徴とする請求項3に記載の保持体である。
【0010】
請求項5に係わる発明は、前記金属板が予め円筒面を形成するように湾曲しており、且つ、前記固定部材が当該金属板の単部と前記基体とを固定することを特徴とする請求項3に記載の保持体である。
【発明の効果】
【0011】
以上に説明したように請求項1に記載の発明によれば、小判サイズの記録媒体に画像を形成した画像記録体を製造する場合において、加熱・加圧工程を通過するまでの間、記録媒体と転写体を金属板でずれることなく固定することで、本構成を有していない場合に比較して、所望の位置から画像ずれのない印刷を記録媒体に行うことが可能である。更に、熱ロール対のような簡易な構成の装置で加熱加圧を行った場合においても、記録媒体は金属板で把持されたまま冷却されるため、平面性の高い状態が保たれる。以上のように、品質の高い記録媒体を得ることのできる画像記録体製造方法を提供することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、小判サイズの記録媒体に画像を形成した画像記録体を製造する場合においても、所望の位置から画像ずれのない印刷を記録媒体に行うことが可能で、更に、平面性の高い記録媒体を得ることのできる画像記録体製造装置を提供することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、画像記録体製造装置により画像記録体を製造する過程において、位置ずれを起こすことなく所望の位置に画像が形成され、更に、平面性の高い記録媒体を得ることのできる、記録媒体を保持する保持体を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、簡易な操作で保持体に対して固定用の金属板を固定することが可能な保持体を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、簡易な構成で確実に保持体に対して固定用の金属板を固定することが可能な保持体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像記録体製造装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像記録体製造装置10は、重ね合わせ手段である丁合い装置12と、転写手段である転写装置14(転写部)と、を有し、丁合い装置12と転写装置14とは、例えば、水平方向に互いに隣接するように配置されている。
【0015】
丁合い装置12は、金属板20を収納する金属板収納部30と、金属板収納部30の下方に配置され、画像を有する転写体22を収納する転写体収納部32と、転写体収納部32の下方に配置され、保持体24を収納する保持体収納部34と、保持体収納部34と転写装置14との間に配置された丁合い手段(位置決め部)50と、金属板収納部30から金属板20を丁合い手段50へと搬送するための搬送路40と、転写体収納部32から転写体22を丁合い手段50へと搬送するための搬送路42と、保持体収納部34から保持体24を丁合い手段50へと搬送するための搬送路44とを有する。
【0016】
搬送路40、42、44としては、表面が平滑な板状部材と、その表面を金属板20、転写体22、保持体24を搬送させるための搬送ロールと、からなる構成であってもよく、また、回転可能な無端ベルトで構成されていてもよい。
これらの搬送路40、42、44は、画像記録体を形成する際に、丁合い手段50において、金属板20、転写体22、及び保持体24が重ね合わせられるように所定のタイミングで搬送ロールやベルトが回転し、金属板収納部30、転写体収納部32、及び保持体収納部34から、金属板20、転写体22、及び保持体24を丁合い手段50に搬送する。
【0017】
保持体収納部34には、記録媒体が保持された保持体24が収納されると共に、通常の給紙装置に備えられているピックアップロールや給紙ロールが備えられ、給紙ロール等が回転し、丁合い手段50に保持体24を1個搬送する。
転写体収納部32には、所定の画像が例えば電子写真方式などを利用して形成された画像を有する転写体22が収納されると共に、通常の給紙装置に備えられているピックアップロールや給紙ロールが備えられ、丁合い手段50に保持体24が排出された直後のタイミングで給紙ロール等が回転し、丁合い手段50に画像を有する転写体22を1枚搬送する。
金属板収納部30には、金属板20が収納されると共に、通常の給紙装置に備えられているピックアップロールや給紙ロールが備えられ、丁合い手段50に転写体22が排出された直後のタイミングで給紙ロール等が回転し、丁合い手段50に金属板20を1枚搬送する。
【0018】
丁合い手段50は、搬送路40の金属板20を排出する側の鉛直方向下方で、搬送路42の転写体22を排出する側の鉛直方向下方で、且つ、搬送路44の保持体24を排出する部分と同じ高さの位置に設けられている。
丁合い手段50で積層された金属板20、転写体22、及び保持体24は、その直交する2辺が丁合い手段50の壁面に接触するように、残りの2辺と接触するように設けられたタンパーを動かし、壁面に押し付けられることで互いに位置決めされる。
丁合い手段50には、金属板20、転写体22、及び保持体24からなる積層体を仮止めする仮止め装置が設けられていてもよい。
【0019】
次に、転写装置14について説明する。
転写装置14は、例えば、一対の無端ベルトを用いた構成を有する装置が利用できる。
図1に示される転写装置14は、外周面同士が互いに押圧するように接触して配置された一対の無端ベルト64と、各々の無端ベルト64を張架するように、丁合い装置12側に配置された1対の加熱・加圧ロール60と、画像記録体排出部70側に配置された1対の張架ロール62と、画像記録体排出部70と、を有する。
【0020】
なお、転写装置14の構成は図中に示す構成にのみ限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法や、熱プレス技法を実施できる構成を有する装置であればいずれも利用できる。
【0021】
次に、図1に示す画像記録体製造装置による画像記録体の形成プロセスを説明する。
まず、丁合い装置12において、保持体24が、保持体収納部34から搬送路44を経て、丁合い手段50へと供給され、丁合い手段50の所定の位置へセットされる。
次いで、画像を有する転写体22が、転写体収納部32から搬送路42を経由して丁合い手段50へと供給される。ここで、搬送路42から排出される転写体22は、その自重により丁合い手段50へ供給され、保持体24上に重ね合わせられる。ここで、搬送路42から排出される転写体22は、画像が設けられた面が下側を向くようにされている。
続いて、金属板20が、金属板収納部30から搬送路40を経由して丁合い手段50へと供給される。ここで、搬送路40から排出される金属板20は、その自重により丁合い手段50へ供給され、転写体22上に重ね合わせられる。
以上が、本発明における重ね合わせ工程である。
【0022】
この重ね合わせ工程に際しては、転写体22の表面に形成されている画像が、保持体24に保持された記録媒体表面の所望の位置に対面するように、画像を有する転写体22と保持体24との位置を合わせて重ね合わせられる。
更に、転写体22上に、金属板20が供給されると、金属板20と、転写体22及び保持体24との2辺が一致するように重ね合わされる。
【0023】
次に、丁合い手段50で重ね合わされた、金属板20、転写体22、及び保持体24から構成される積層体は、必要に応じて、仮止め装置により仮止めが施された後、不図示の搬送手段により転写装置14へ搬送される。
【0024】
次に、転写装置14において、金属板20、転写体22、及び保持体24から構成される積層体を、一対の無端ベルト64の外周面同士が接触する接触部を通過させて加熱・加圧処理することにより画像を記録媒体表面に転写する。
以上が、本発明における転写工程である。
【0025】
その後、接触部を通過した積層体は、画像記録体排出部70へと排出される。
続いて、この積層体の温度が記録媒体のガラス転移温度以下になった後、積層体から、金属板及び転写体(転写体全体又は画像保持層などの剥離可能な部分を除く転写体の一部)を剥離すると共に、保持体24から記録媒体を取り外すことにより、画像が形成された画像記録体を得ることができる。
【0026】
以上のように、本実施形態では、転写体22の片面に電子写真方式により画像を形成し、保持体24により保持された記録媒体に、転写体22の画像面を対面させてラミネートすることで、画像形成手段として従来の電子写真装置を大きく改造することなく用い、プラスチックカードに電子写真方式による高解像度、高耐光性の画像を高い生産性で印刷することが可能である。
【0027】
次に、本発明に用いられる金属板、転写体、保持体、及び記録媒体についてより詳細に説明する。
【0028】
−金属板−
本発明における金属板としては、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、マグネシウム合金、ニッケル等が挙げられ、中でも、特に弾性が強く、しかも加熱、加圧による変形が少ないステンレス鋼、バネ鋼、リン青銅等が望ましい。
また、金属板の厚さとしては、0.05mm〜1mmのものが用いられる。
なお、後述のように、磁性ステンレス鋼であったり、湾曲したものであっても、本発明における金属板として使用することができる。
【0029】
−転写体−
本発明における転写体は、基材とこの基材の少なくとも片面に設けられた画像保持層とを有するものが好ましい。また、基材表面に、必要に応じて1層以上の中間層と画像保持層とをこの順に積層した構成であってもよい。また、画像はこの画像保持層に形成されることが好ましい。
【0030】
この転写体としては、画像のみを転写するタイプと、転写体を構成する部材の一部と共に画像を転写するタイプの転写体と、が挙げられる。
すなわち、画像のみを転写するタイプ転写体は、画像保持層が少なくとも離型性材料を含有するものであり、この転写体を用いた転写工程は、画像のみが転写体から記録媒体へと転写することにより行われる。
また、画像保持層に形成される画像は公知の記録方式により形成されたものであれば特に限定されないが、画像保持層表面の離型性に優れることから、画像保持層表面に固体状の画像形成材料を付与する方法により形成された画像であることが好ましく、特に電子写真法により形成された画像であることが好ましい。
【0031】
これに対して、転写体を構成する部材の一部と共に画像を転写するタイプの転写体は、画像保持層又は画像保持層側に隣接する1以上の層と、基材又は基材側に隣接する1以上の層との界面が剥離可能な構成を有する。この転写体を用いた転写工程は、画像保持層又は画像保持層側に隣接する1以上の層が転写体から剥離して、画像と共に記録媒体へと転写することにより行われる。
【0032】
また、画像保持層に形成される画像は公知の記録方式により形成されたものであれば特に限定されない。例えば、画像保持層表面に固体状や液体状の画像形成材料を付与する方法により形成された画像であってもよく、この場合、代表的には、電子写真法やインクジェット記録法により形成された画像が挙げられる。更に、画像保持層が、熱や光などの外部刺激の付与によって変色又は発色する機能を有する場合には、外部刺激の付与により画像保持層表面を変色又は発色させることにより形成された画像であってもよく、この場合、代表的には、感光記録法や感熱記録法、感光感熱記録法により形成された画像が挙げられる。
【0033】
なお、上述した2つのタイプの転写体としては、電子写真法によりその表面に画像を形成した後、プラスチックのシートなどの他の部材に当該画像を転写するために用いるものが知られており、本発明においてもこれら公知の転写体を利用することができる。
【0034】
また、本発明における転写体のサイズは特に限定されるものではないが、電子写真法やインクジェット法など、公知の画像形成方法を利用した市販の画像製造装置での画像の形成に利用できるA4やA3などの定型サイズであることが好適である。
【0035】
また、転写体表面への画像の形成は、保持体に保持された記録媒体表面の画像を設けたい領域に対応するように実施される。この際、転写体と保持体に保持された記録媒体との位置合わせが容易にできるように、記録媒体の輪郭線や、記録媒体の輪郭より一回り外側を示す線、記録媒体の輪郭より一回り外側の枠の4隅を示すマークなどが、記録媒体表面に転写されることになる画像部分と共に転写体表面に形成されていることが望ましい。
【0036】
以下、電子写真法により画像が形成される場合に好適な転写体について、詳細に説明する。
本発明に好適な転写体においては、電子写真法により形成される画像の転写性を良好なものとするために画像保持層の表面抵抗率が、23℃、55%RHにおいて、1.0×10以上3.2×1013Ω以下の範囲であることが好ましく、1.0×10以上1.0×1011Ω以下の範囲であることが好ましい。
【0037】
上記表面抵抗率が1.0×10Ωに満たないと、特に、高温高湿時に画像受像体として使用される転写体の抵抗値が低くなりすぎる。このため、電子写真装置内にて転写体表面へ未定着の画像(トナー像)を転写する際にトナー像が乱れる場合がある。また、表面抵抗率が3.2×1013Ωを超えると、画像受像体として使用される転写体の抵抗値が高くなりすぎ、電子写真装置内にてトナー像を転写体表面に移行できず、転写不良による画像欠陥が発生する場合がある。
【0038】
また、同様の理由により画像保持層が基材の片面のみに設けられる場合には、基材の画像保持層が設けられない側の基材表面の23℃、55%RHにおける表面抵抗率は、1.0×10Ω以上1.0×1013Ω以下の範囲であることが好ましく、1.0×10Ω以上1.0×1011Ω以下の範囲であることが好ましい。
【0039】
そして、転写体の23℃、55%RHにおける表裏面の表面抵抗率差は、4桁以内であることが好ましく、3桁以内であることがより好ましい。表裏面の表面抵抗率差が4桁を超えると、トナーの転写不良が起こりやすくなり画像の劣化を引き起こす場合がある。尚、表面抵抗率差が4桁以内とは、それぞれの表面抵抗率を常用対数で表したとき、その常用対数値の差が4以内であることを意味する。
【0040】
なお、表面抵抗率はJIS K 6911における二重リング電極法に準拠した方法で測定し、同時に提示されている計算式に則ることにより求めたものである。より具体的には、(株)アドバンテスト社製 デジタル超高抵抗/微小電流計R8340に円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を接続したものに、23℃、55%RHの環境下で、印加電圧1000Vで60秒後の電流値を基にJIS K 6911に規定されている計算式から求めた。
【0041】
画像保持層の表面抵抗率を1.0×10〜1.0×1013Ωの範囲内に制御するにあたっては、画像保持層中に帯電制御剤を含有させることが好ましい。該帯電制御剤としては、例えば、高分子導電剤、界面活性剤や、導電性の金属酸化物粒子等を用いることができる。
【0042】
また、画像保持層には離型性材料が含まれているため、トナーなどの画像形成材料を記録媒体に良好に転写できる。
離型性材料は、転写体において画像形成材料を一旦定着し固定化すると共に、記録媒体と加熱圧着されたときには上記画像形成材料を離型する画像保持層に用いられるものである。したがって、離型性材料としては、電子写真において画像形成材料として一般的に使用されるトナーに対して密着性と、離型性とを有することが望ましい。
【0043】
上述の離型性材料としては、特に制限されないが、シリコーン系ハードコート材料が利用できる。このシリコーン系ハードコート材料には、シラン系組成物を含む縮合物樹脂や、このシラン系組成物を含む縮合物樹脂とコロイダルシリカ分散液との混合物からなる材料が含まれていてもよい。
【0044】
画像保持層には、離型性材料の他に樹脂が含まれていてもよく、例えば、ポリエステル樹脂やスチレンアクリル樹脂が含まれていてもよい。ポリエステル樹脂やスチレンアクリル樹脂はトナーの結着樹脂として用いられるものであるため、これと同系統の樹脂を画像保持層に含ませることにより、転写体表面への画像形成材料の定着性を適性に制御することができる。なお、上記ポリエステル樹脂としては、一般的なポリエステル樹脂の他に、例えば、シリコーン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステルなどを用いても良い。
【0045】
更にまた、基材との接着性を改善したり、ブロッキング性などを改善するために、従来の公知の樹脂を必要に応じて混合して、画像保持層を構成する樹脂材料として用いることもできる。この樹脂材料としては、ポリビニルアセタール樹脂を用いることが好ましい。
【0046】
電子写真装置内での転写体の搬送をより良好なものとするために、画像保持層にはフィラーが含まれていてもよい。このフィラーの体積平均粒子径としては、0.1μm以上30μm以下であることが好ましいが、画像保持層膜厚を考慮すると、画像保持層膜厚の1.2倍以上が好ましい。大き過ぎるとフィラーが画像保持層から脱離して、転写体表面が摩耗損傷し易くなり、更に曇り(ヘイズ度)が増大する場合がある
【0047】
フィラーの形状としては、球状粒子が一般的であるが、板状、針状、不定形状であってもよい。また、フィラーを構成する材料としては公知の樹脂材料や、無機材料が利用できる。
【0048】
基材としては、特に限定されないが、プラスチックフィルムを代表的に用いることができる。この中でも、OHPフィルムとして使用できる光透過性のあるフィルムである、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリフェニレンエーテルフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを用いることが好適できる。また、紙(普通紙、コート紙等)、金属(アルミニウム等)、セラミックス(アルミナ等)も用いることができる。
【0049】
なお、基材の画像保持層が設けられる側の面は、表面粗さ(中心線平均粗さRa)で1μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。表面粗さ(中心線平均粗さRa)が1μmを超える場合には、高い光沢度を得ることができなくなる場合がある。
【0050】
また、画像保持層の厚みは0.1μm以上20μm以下程度であるため、転写体の厚みは基材の厚みによって決定される。このため、基材の厚さは、50μm以上200μm以下の範囲が好ましく、75μm以上150μm以下の範囲がより好ましい。厚さが50μmに満たないと、電子写真装置内で搬送不良を招く場合があり、200μmを超えると電子写真装置内にてトナー像を転写体表面に移行することが困難になり、転写不良による画像欠陥が発生する場合がある。
【0051】
−記録媒体−
本発明で用いられる記録媒体としては、通常のプラスチックカードの他に、紙、金属、セラミックなどからなるカード等、通常の電子写真式画像記録装置では印刷できない小さなサイズの画像形成可能な記録媒体であれば特に限定されない。
【0052】
記録媒体としては、これらに顔料や染料などを添加して着色することもできる。また、記録媒体は、フィルム状、板状であってもよいし、可とう性を有しない程度、又は、記録媒体としての要求に必要な強度を有する程度に厚みを有する形状であってもよい。
なお、記録媒体をICカードや磁気カード等に適用させる場合、ICメモリ、アンテナ、外部端子等が予め埋め込まれる。また、磁気ストライプやホログラム等が別途印刷されることもある。
【0053】
記録媒体としては、プラスチックを用いることが好ましく、PET(ポリエチレンテレフタレート)を用いることがより好ましい。プラスチックの厚さは50〜5000μmが好ましく、100〜1000μmがより好ましい。
プラスチックは不透明であることが好ましく、白色に着色されていることがより好ましい。
プラスチックとしては、具体的には、塩化ビニル、アセテート、三酢酸セルローズ、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレンフィルム、ポリイミド、セロハンなどがあり、中でもポリエステルが好ましく用いられる。特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられている。
【0054】
なお、記録媒体がカードである場合、その形状は、識別カードとしてJIS X−6302で規定されているサイズに限られるわけでないことは言うまでもなく、さまざまな大きさのものが使用できる。
更に、後述する記録媒体保持体の窓穴に対応した形状であれば記録媒体は、長方形に限らず、円形、楕円形、三角形、星型等とすることも可能である。
【0055】
−保持体−
本発明で用いられる保持体は、前述の記録媒体を保持する機能を有していれば、特に制限されない。
本発明における保持体としては、具体的には、例えば、A4或いはA3といった定型の金属板に、少なくとも1つ以上のカードサイズ(記録媒体が嵌め込まれる大きさ)の開口部が設けられており、更に、この開口部の一方を封鎖するための金属板が貼り付けられた構成を有する。この構成により、保持体には記録媒体の保持部(凹部)が形成される。
なお、保持部において、転写体が接触する面には、転写工程(転写手段)においてトナー画像が付着するのを防止するため、離型性材料が被覆されていることが好ましい。
【0056】
金属板と離型性材料の厚さの合計は、印刷するカードの厚さに比べて1〜200μm薄いことが望ましく、更に望ましくは10〜100μmであるとよい。
また、保持体における記録媒体の保持部(開口部)の周囲には、保持部の位置が容易に特定できるよう、保持部より若干外側を示す線、或いは保持部の若干外側の枠の4隅を示すマークなどが印刷されていることが望ましい。
なお、本発明における保持体は、記録媒体が取り出された後、再利用することも可能である。
【0057】
また、本発明における保持体としては、図2及び図3に示されるものが好ましく用いられる。ここで、図2は、本発明の保持体の一態様を示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。また、図3は、本発明の保持体の別の一態様を示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。
【0058】
図2に示される保持体は、ステンレス板200を用いている。ステンレス板200の厚さは0.65mm、サイズは297mm×210mmである。面内にカード形状の開口部206が6箇所、開口部206と開口部206との間に、例えば、磁石210の挿入用の開口部208が4箇所設けられている。ステンレス板200の片面には、ステンレス板204(厚さ100μm)が全面に接触している。ステンレス板200の開口部206と、ステンレス板204とにより、記録媒体の保持部(凹部)が形成される。
また、磁石挿入用の開口部208に、磁石210(厚さ600μm)が挿入されることで、磁力により、ステンレス板200及びステンレス板204からなる基体(記録媒体の保持部を有する基体)と、転写体と共に重ね合わされた金属板とが固定化されることになる。つまり、図2に示される保持部においては、磁石210の挿入用の開口部208中に挿入された磁石210が固定部材となる。この固定部材の磁石としては、永久磁石やプラスチック磁石などを用いることができる。
また、図2に示される保持体において、ステンレス板200の記録媒体が挿入される面において、開口部206以外領域全面に、PTFEシート202(厚さ100μm)が接着されている。
この態様では、ステンレス板200とPTFEシート202との厚さの合計は750μmである。
【0059】
図3に示される保持体は、図2と同様に、開口部206を設けたステンレス板200を用いている。また、ステンレス板200の片面には、ステンレス板204(厚さ100μm)が全面に接触している。更には、ステンレス板200の記録媒体が挿入される面において、開口部206以外領域全面に、PTFEシート202(厚さ100μm)が接着されている。
また、図3に示される保持体は、曲面を持たせた固定用ステンレス板214の端部を、ステンレス板200及びステンレス板204からなる基体(記録媒体の保持部を有する基体)に固定する固定金具212と、を有している。
この曲面を持たせた固定用ステンレス板214を、転写体と共に重ね合わされた金属板に置き換えることにより、固定金具212は、図3に示される保持部における固定部材となる。
【0060】
図3に示される態様の場合、固定金具212により固定用ステンレス板(金属板)214が固定化されると、記録媒体(カード)を押さえつける力が働くため、カードと転写体がずれることはなく、また、転写装置を通過した後のカードも、2枚のステンレス板に挟まれて冷却されるため、平面性が悪化することがなく、高品質な記録済みカードを得ることが可能である。
【0061】
また、図2及び図3に示される保持体を用いることで、保持体が有する保持部(凹部)記録媒体が挿入されるため、記録媒体の熱による伸びが抑えられ、印刷後の記録媒体の寸法変化がないといった効果も有する。
【実施例】
【0062】
以下に、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は、以下の実施例にのみ限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
−画像記録体製造装置−
画像記録体製造装置としては、上述した図1に示す画像記録体製造装置を用いた。以下に詳細な条件を記載する。
【0064】
−記録媒体−
カラー画像の形成に用いた記録媒体としては、白色PETG(三菱樹脂社製,ディアフィクスWHI)製で、厚さは760μm、大きさは85.6mm×54mmに予め打抜き加工されたものを用いた。
【0065】
−転写体−
転写体には、基体と画像保持層とからなる2層構造のものを用いた。基体には、PETフィルムの片面に予め離型処理を施したフィルム(東レ社製、ルミラーT60、厚み:100μm、幅:300mm、長さ:5m)を用いた。画像保持層は、有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーンハードコート剤(GE東芝シリコーン社製、SHC900、固形分30質量%)10質量部、及び、帯電制御剤としてパイオニンB144V(竹本油脂社製)0.2部を、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30質量部に添加して十分撹拌した画像保持層塗工液を、上記PETフィルムの片面に乾燥後の厚さが1μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗布することにより形成した。
そして、上記フィルムを297mm×210mmのサイズに裁断した後、画像保持層側に富士ゼロックス製DocuColor1256GA(電子写真方式カラー複合機)により、A4サイズにカードの絵柄を6面レイアウトした画像を左右反転印刷した。
【0066】
−保持体−
保持体として、前述の図2で示される保持体を用いた。6箇所の開口部(保持部)に、記録媒体であるプラスチックカード21を6枚挿入した。
【0067】
―金属板―
金属板として、磁性ステンレス鋼、厚さ100μm、サイズは297mm×210mmのものを用いた。
【0068】
前述の転写体、保持体、及び金属板を、図1に示される画像記録体製造装置の収納部30、32、及び34に、それぞれセットした。転写装置14の加熱加圧手段の温度は、ロール対60を150℃、ロール対62を150℃、送り速度を10mm/sとした。転写装置14を通過した積層体を十分冷却した後、金属板と転写体を剥離し、保持体からカードを取り出した。
【0069】
(比較例1)
転写体としては、実施例1で用いた画像を有する転写体を85.6mm×54mmサイズの絵柄が形成された部分の輪郭線に対応するように裁断してサイズが85.6mm×54mmの小判のものを用いた。
続いて、保持体を用いずに、上記の転写体とプラスチックカードを重ねあわせ、実施例1と同様に、転写装置14を通過させてプラスチックカードに画像を形成した。
【0070】
−評価−
以上の実施例、比較例により得られた画像記録体の画像の位置ずれ、伸び、及びカードの平面性について評価した結果を表1に示す。
なお、表1中に示す、画像の位置ずれ、伸び、及びカードの平面性の評価方法及び評価基準は以下に示す通りである。
【0071】
−画像の位置ずれ−
画像の位置ずれは、画像記録体の輪郭線と画像の輪郭線との位置ずれ具合を以下の基準で評価した。
○:画像記録体の輪郭線と画像の輪郭線とが一致しており、位置ずれがない。
△:画像記録体の輪郭線と画像の輪郭線とでずれ生じており、画像記録体の周囲に画像が形成されていない余白部分の最大幅が0.5mm未満。
×:画像記録体の輪郭線と画像の輪郭線とでずれ生じており、画像記録体の周囲に画像が形成されていない余白部分の最大幅が0.5mm以上。実用上、問題となるレベル。
【0072】
−伸び−
伸びは、記録媒体の短辺及び長辺方向のサイズを基準として得られた画像記録体の短辺及び長辺方向の最大伸び量をノギスで測り、以下の基準で評価した。
○:最大伸び量が0.1mm未満。
△:最大伸び量が0.1mmを超え0.2mm未満。
×:最大伸び量が0.2mmを超え、実用上問題となるレベル。
【0073】
−カード平面性−
カード平面性は、画像を形成したプラスチックカードを定盤の上に置き、カードの4隅と定盤との隙間をノギスで測り、以下の基準で評価した。
○:4隅と定盤との隙間が最大0.5mm未満。
△:4隅と定盤との隙間が最大1.0mm未満。
×:4隅と定盤との隙間が最大1.0mm以上で、実用上問題となるレベル。
【0074】
【表1】

【0075】
表1に示されるように、実施例1では、画像のズレ、伸び、及びカード平面性の全てが優れることが分かる。
これは、転写体と、保持体に挿入されたプラスチックカードとの間にズレが発生しなかったためである。また、図2に示されるように、保持体に埋め込まれた磁石と転写体上に重ね合わされた磁性ステンレス鋼との磁気吸着力を使用した保持体を用いたことから、転写装置を通過中、更には、通過後、プラスチックカードが冷却するまで、カードが平面性を保つよう保持することができたためである。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の画像製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の保持体の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明の保持体の別の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0077】
10 画像記録体製造装置
12 丁合い装置
14 ラミネート装置
20 金属板
21 プラスチックカード(記録媒体)
22 転写体
24 保持体
30 金属板収納部
32 転写体収納部
34 保持体収納部
50 丁合いトレイ
40、42、44 搬送路
60 1対の加熱・加圧ロール60
62 張架ロール
64 一対の無端ベルト
70 排出トレイ
200 ステンレス板(基体)
202 PTFEシート
204 ステンレス板(基体)
206 開口部
208 磁石挿入用の開口部
210 磁石(固定部材)
212 固定金具(固定部材)
214 固定用ステンレス板(金属板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を保持する保持体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記保持体により保持された記録媒体表面とが対面するように重ね合わせる重ね合わせ工程と、
重ね合わされた前記金属板と前記転写体と前記記録媒体とに対し、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を行うことにより前記画像を前記転写体表面から前記記録媒体表面に転写する転写工程とを、
少なくとも有することを特徴とする画像記録体製造方法。
【請求項2】
金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を保持する保持体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記保持体により保持された記録媒体表面とが対面するように重ね合わせる重ね合わせ手段と、
重ね合わされた前記金属板と前記転写体と前記記録媒体とに対し、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を行うことにより前記画像を前記転写体表面から前記記録媒体表面に転写する転写手段とを、
少なくとも有することを特徴とする画像記録体製造装置。
【請求項3】
金属板、片面に画像を有する転写体、及び記録媒体を、前記金属板の片面と前記転写体の画像が設けられていない面とが対面し、且つ、前記転写体の画像が設けられた面と前記記録媒体表面とが対面するように重ね合わせた状態で、加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を実施する機能を有する画像記録体製造装置に用いられ、
前記記録媒体の保持部を有する基体と、該基体と前記金属板とを固定する固定部材と、を有することを特徴とする保持体。
【請求項4】
前記前記金属板が磁性体であり、前記固定部材が前記基体内部に設けられた磁石であることを特徴とする請求項3に記載の保持体。
【請求項5】
前記金属板が予め円筒面を形成するように湾曲しており、且つ、前記固定部材が当該金属板の端部と前記基体とを固定することを特徴とする請求項3に記載の保持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−45849(P2009−45849A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−214531(P2007−214531)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】