説明

画像記録装置、画像記録方法およびプログラム

【課題】伝送フレームレートを一定に保ちつつ、使用者が意図する撮像画像を記録することができる画像記録装置を提供する。
【解決手段】画像記録装置における撮像画像記録装置1は、伝送フレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加し、撮像フレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶し、記録可能画像の、画像一時記憶部における保存可否情報を生成し、生成された保存可否情報に記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加し、タイムコードが付加された表示画像を記録画像指示部に伝送フレームレートで伝送し、記録可能画像と関連付けされたタイムコードが付加された保存可否情報を記録画像指示部に伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置、画像記録方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device)イメージャやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージャなどの撮像素子から得られる被写体の撮像画像情報を、磁気テープ、光ディスク、カード型メモリなどの記録媒体に記録する画像記録装置が、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラとして普及している。
【0003】
この種の画像記録装置においては、撮影者が撮影すべき被写体を確認するためには、光学的なビューファインダを用いるものもある。しかし、最近の画像記録装置では、一般的には、撮像素子から得られる被写体の画像情報によるモニタ表示画像を、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などからなるディスプレイに表示するようにしている。そして、撮影者は、ディスプレイに表示された当該モニタ表示画像を観て確認した後、シャッタボタンを押したり、記録スタートボタンを押したりして、ディスプレイで確認した画像の撮影を実行するようにする。
【0004】
ところが、例えば撮像素子からの被写体のモニタ画像をディスプレイに表示する際に遅延が生じる場合がある。
【0005】
このような遅延が生じる状況においては、撮影者がモニタ表示部のモニタ撮像画像を見て記録指示操作をした場合に、そのモニタ撮像画像と実際に記録される画像とが異なる場合があり、撮影者が意図した画像を記録することができないという問題がある。
【0006】
上記問題点を解決した撮像システムが、特許文献1(特開2006−325150号公報)に記載されている。この特許文献1に記載の撮像システムは、撮像装置と、モニタ表示装置とが別体であって、例えば無線通信により接続される構成である。
【0007】
そして、撮像装置は、記憶用画像データを、その撮像したタイミングを示すタイミングデータと関連付けてバッファメモリに一時記憶する。また、撮像装置は、表示用画像データを、記憶用画像データと同じタイミングデータと関連付けて、モニタ表示装置に送信する。
【0008】
モニタ表示装置は、使用者からの撮像記録指示を受け付けた時点で表示装置に表示されていた画像を特定し、その画像に関連付けられている上記タイミングデータを、撮像装置に送信する。
【0009】
モニタ表示装置からの上記タイミングデータを受けた撮像装置は、当該タイミングデータに対する記憶用画像データをバッファメモリから読み出して、画像保管手段に記憶するようにする。
【0010】
この特許文献1の撮像システムによれば、画像を撮像したタイミングを示すタイミングデータにより、撮像記録指示された画像が特定されるので、撮像装置と、モニタ表示装置との間での遅延の問題が解消される。
【0011】
参考となる特許文献は、次の通りである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−325150号公報
【特許文献2】特開2008−306708号公報
【特許文献3】特開平09−307804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、上述した従来の遠隔撮影を行う撮像システムにおいては、画像の識別子として、撮像時のタイムコードを使用したり、記録可能画像と表示画像とで同一の識別子を使用したりしていた。
【0014】
上述した従来の撮像システムにおいては、画像を伝送する際の伝送フレームレートと同じフレームレート以上かつ整数倍のフレームレートで表示画像を撮像することができれば問題は生じないが、暗い被写体や特殊効果などでスローシャッタになった場合や撮像フレームレートが伝送フレームレートの整数倍でない場合は伝送フレームレートを可変にする必要がある。さらに、シャッタスピードだけでなく撮像素子自体の仕様により撮像フレームレートも撮像素子によって異なる。
【0015】
しかしながら、通常、複数枚の画像の伝送は動画圧縮などを用いて行われ、伝送フレームレートを可変にすることは行われていない。また、単体で撮像装置であるとは限らない記録画像指示部に伝送フレームレートを可変にするための機能は期待できない。さらに、撮像素子の仕様による多種多様な撮像フレームレートのすべてに対応するのは容易ではないし、事後にわかった撮像フレームレートには対応できないという問題がある。
【0016】
また、伝送フレームレートを一定にする場合は、同一の画像フレームが複数回に亘って伝送されることになるため、必然的にタイムコードも同一のものが複数回に亘って伝送されることになり、使用者による画像記録タイミングを正確に把握することができなくなり、使用者が意図する撮像画像を記録することができなくなるという問題がある。さらに、表示画像のフレームレートと記録可能画像のフレームレートとが異なるため、画像が記録できるか否かを使用者が記録指示をした段階で判断できないという問題がある。
【0017】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、伝送フレームレートを一定に保ちつつ、使用者が意図する撮像画像を記録することが可能な、新規かつ改良された画像記録装置、画像記録方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加部と、第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部と、前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成部と、前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加部と、タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送部と、前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断部と、前記判断部で前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行部と、を備える、画像記録部と、前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示部と、操作入力を受け付ける操作部と、前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての前記操作部を通じた操作入力を監視する監視部と、前記監視部で前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成部と、前記応答生成部で生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送部と、を備える、記録画像指示部と、を備える、画像記録装置が提供される。
【0019】
前記応答生成部は、前記使用者により前記操作部を通じた操作がないと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む消去可能指示を前記応答として生成し、前記画像記録部は、前記判断部で前記応答が前記画像記録指示でないと判断されたときに、前記応答に含まれているタイムコードで特定されるフレームの画像の前記画像一時記憶部の記憶領域を消去可能とする消去処理部を備えてもよい。
【0020】
前記記録画像指示部は、前記表示画像と対応付け可能の状態で、前記画像記録部からの前記保存可否情報に基づく保存可否表示をする保存可否表示部を備えてもよい。
【0021】
前記保存可否情報生成部は、前記画像一時記憶部における画像保存可能フレーム数を前記保存可否情報として生成してもよい。
【0022】
前記記録画像指示部は、前記操作部を通じた前記使用者の操作入力があったときに、前記画像記録部からの前記保存可否情報に基づいて、前記操作入力により指定されるフレームの画像が前記画像記録部の前記画像一時記憶部に記憶されているか否かを判別する判別部と、前記判別部で前記操作入力により指定されるフレームの画像が前記画像記録部の前記画像一時記憶部に記憶されていないと判別したときには、前記操作入力に対して警告表示および/または警告音を発生させる警告部と、を備えてもよい。
【0023】
前記画像記録部は、前記使用者からの前記第2のフレームレートの変更指示に応じて前記記録可能画像の前記第2のフレームレートを設定するフレームレート設定部を備えてもよい。
【0024】
前記記録画像指示部は、前記操作部を通じて前記画像記録指示された画像についての削除指示を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた前記削除指示を、前記削除指示された画像のタイムコードを付加して前記画像記録部に伝送する第3の伝送部とを備え、前記画像記録部は、前記記録画像指示部からの前記削除指示を受信して、前記削除指示に含まれるタイムコードで特定される画像を、前記画像一時記憶部、前記記録媒体、あるいは記録実行中の画像から削除する画像削除部を備えてもよい。
【0025】
前記画像記録部と、前記記録画像指示部とは別体であってもよい。
【0026】
1つの前記画像記録部に対して、複数個の前記記録画像指示部が接続可能であってもよい。
【0027】
前記画像記録部は、第3のフレームレートで入力される表示画像に対してフレーム補間を行って、前記表示画像を前記第1のタイムコード付加部に前記第1のフレームレートで供給する第1のフレーム補間部を備えてもよい。
【0028】
前記記録画像指示部は、前記画像記録部から前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像に対してフレーム補間を行って、前記表示画像を前記画像表示部に第4のフレームレートで供給する第2のフレーム補間部を備え、前記第2のフレーム補間部は、前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像のタイムコードに対しても補間を行ってもよい。
【0029】
前記画像記録部は、第5のフレームレートで入力される表示画像のバッファリングを行って、前記表示画像を前記第1のタイムコード付加部に前記第1のフレームレートで供給する第1のバッファ部を備えてもよい。
【0030】
前記記録画像指示部は、前記画像記録部から前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像のバッファリングを行って、前記表示画像を前記画像表示部に第6のフレームレートで供給する第2のバッファ部を備えてもよい。
【0031】
前記画像記録部は、自身の姿勢情報を生成する第1の姿勢情報生成部を備え、前記第1のタイムコード付加部は、第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームに前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報をさらに付加し、前記第1の伝送部は、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報がさらに付加された前記表示画像を前記記録画像指示部に伝送し、前記記録画像指示部は、自身の姿勢情報を生成する第2の姿勢情報生成部を備え、前記画像表示部は、前記画像記録部からの前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報がさらに付加された前記表示画像を、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報および前記第2の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報に基づいて、前記ディスプレイに表示してもよい。
【0032】
前記画像一時記憶部は、前記記録可能画像の複数フレームを、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報とさらに関連付けて、一時的に記憶してもよい。
【0033】
前記記録実行部は、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報を前記画像一時記憶部からさらに取得して、画像を、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報と関連付けて、前記記録媒体に記録してもよい。
【0034】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像記録部において、第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加ステップと、第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部に記憶させる記憶ステップと、前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成ステップと、前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加ステップと、タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送ステップと、前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップで前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行ステップと、を有し、記録画像指示部において、前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示ステップと、前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての、操作入力を受け付ける操作部を通じた操作入力を監視する監視ステップと、前記監視ステップで前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成ステップと、前記応答生成ステップで生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送ステップと、を有する、画像記録方法が提供される。
【0035】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加部と、第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部と、前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成部と、前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加部と、タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送部と、前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断部と、前記判断部で前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行部と、を備える、画像記録部と、前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示部と、操作入力を受け付ける操作部と、前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての前記操作部を通じた操作入力を監視する監視部と、前記監視部で前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成部と、前記応答生成部で生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送部と、を備える、記録画像指示部と、として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように本発明によれば、伝送フレームレートを一定に保ちつつ、使用者が意図する撮像画像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】画像記録装置の第1の実施の形態のシステム構成例を示す図である。
【図2】図1の撮像画像記録装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の撮像画像記録装置の一部のより詳細な構成例を説明するためのブロック図である。
【図4】図3の構成例を説明するための図である。
【図5】図1の記録画像指示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図6】第1の実施の形態の画像記録装置の撮像画像記録装置における送信処理動作例のフローチャートを示す図である。
【図7】第1の実施の形態の画像記録装置の撮像画像記録装置における受信処理動作例のフローチャートを示す図である。
【図8】第1の実施の形態の画像記録装置の記録画像指示装置における処理動作例のフローチャートの一部を示す図である。
【図9】第1の実施の形態の画像記録装置の記録画像指示装置における処理動作例のフローチャートの一部を示す図である。
【図10】第1の実施の形態の画像記録装置における撮像記録処理動作を説明するために用いる図である。
【図11】第2の実施の形態の画像記録装置の撮像画像記録装置の一部のより詳細な構成例を説明するためのブロック図である。
【図12】第2の実施の形態の画像記録装置における撮像記録処理動作を説明するために用いる図である。
【図13】第2の実施の形態の画像記録装置の撮像画像記録装置における送信処理動作例のフローチャートを示す図である。
【図14】第2の実施の形態の画像記録装置における撮像記録処理動作を説明するために用いる図である。
【図15】第2の実施の形態の画像記録装置における撮像記録処理動作を説明するために用いる図である。
【図16】第2の実施の形態の画像記録装置の記録画像指示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図17】第2の実施の形態の画像記録装置の記録画像指示装置における処理動作例のフローチャートの一部を示す図である。
【図18】第3の実施の形態の画像記録装置の撮像画像記録装置の一部のより詳細な構成例を説明するためのブロック図である。
【図19】第3の実施の形態の画像記録装置の記録画像指示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図20】画像記録装置の撮像画像記録装置における処理動作例のフローチャートを示す図である。
【図21】画像記録装置の第4の実施の形態のシステム構成例を示す図である。
【図22】第5の実施の形態を説明するための図である。
【図23】第5の実施の形態を説明するための図である。
【図24】第5の実施の形態を説明するための図である。
【図25】画像記録装置の第7の実施の形態のシステム構成例を示す図である。
【図26】図25の撮像画像記録装置の一部のより詳細な構成例を説明するためのブロック図である。
【図27】図26の構成例を説明するための図である。
【図28】図25の記録画像指示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0039】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.画像記録装置(第1の実施の形態)
2.撮像画像記録装置の構成例
3.表示画像生成部と指示画像記録部の構成例
4.記録画像指示装置の構成例
5.画像記録指示または画像消去指示からなる応答の生成および送信
6.撮像画像記録装置での処理動作のフローチャート(第1の実施の形態)
7.記録画像指示装置での処理動作のフローチャート(第1の実施の形態)
8.画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例(第2の実施の形態)
9.撮像画像記録装置での処理動作のフローチャート(第2の実施の形態)
10.画像記録装置における記録画像指示装置の構成例(第2の実施の形態)
11.記録画像指示装置での処理動作のフローチャート(第2の実施の形態)
12.画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例(第3の実施の形態)
13.画像記録装置における記録画像指示装置の構成例(第3の実施の形態)
14.使用者による明示の画像削除指示に基づく処理動作
15.画像記録装置(第4の実施の形態)
16.画像記録装置(第5の実施の形態)
17.画像記録装置(第6の実施の形態)
18.画像記録装置(第7の実施の形態)
19.表示画像生成部と指示画像記録部の構成例(第7の実施の形態)
20.記録画像指示装置の構成例(第7の実施の形態)
21.その他の実施の形態および変形例
【0040】
[1.画像記録装置(第1の実施の形態)]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置について説明する。図1は、静止画の撮像画像を記録する場合に適用した、この実施の形態による画像記録装置の実施の形態のシステム構成図である。この実施の形態の画像記録装置は、図1に示すように、撮像画像記録装置1と、記録画像指示装置2とからなり、これら撮像画像記録装置1と、記録画像指示装置2とが無線通信路3により接続される構成とされている。この実施の形態では、無線通信路3を通じたデータ通信により、遅延が生じるものとしている。撮像画像記録装置1は、請求項の画像記録部に対応し、記録画像指示装置2は、請求項の記録画像指示部に対応している。
【0041】
無線通信路3は、この例では、電波を用いたものとされるが、光や超音波などを用いたものであってもよい。
【0042】
撮像画像記録装置1は、シャッタボタンを備えず、撮像画像の記録機能と、撮像記録しようとする被写体の表示画像に関する情報や記録画像に関する情報の生成機能と、生成された表示画像に関する情報や記録画像に関する情報を記録画像指示装置2に無線通信路3を通じて送信する機能とを備える。また、撮像画像記録装置1は、記録画像指示装置2からの記録画像指示を含む応答を無線通信路3を通じて受信し、記録指示された撮像画像の記録を実行するように制御する機能も備える。なお、撮像画像記録装置1は、シャッタボタン(図示しない)を備えて、使用者(撮影者)によるシャッタボタンの操作を監視する機能と、その監視結果に基づく撮像画像の記録機能とを備えてもよい。
【0043】
記録画像指示装置2は、撮像画像記録装置1からの表示画像に関する情報を無線通信路3を通じて受信して、例えばLCDからなるディスプレイ21に撮像画像を表示する機能と、受信した記録画像に関する情報に対する応答を撮像画像記録装置1に無線通信路3を通じて送信する機能を備える。
【0044】
また、記録画像指示装置2は、使用者(撮影者)によるシャッタボタン22の操作を監視する機能と、その監視結果に基づいて上記応答を生成する機能を備える。上記応答を生成する機能においては、使用者によりシャッタボタン22が操作されたと判別したときには、記録画像指示を生成する。
【0045】
また、使用者によりシャッタボタン22が操作されなかったと判別したときには、上記応答を生成する機能においては、消去可能指示を生成する。この消去可能指示は、撮像画像記録装置1の画像一時記憶部に記憶されている記録画像信号のうち、記録指示が使用者によりなされなかったものに対して送出される。撮像画像記録装置1は、消去可能指示に含まれるタイムコードTCで特定される記録画像信号を、画像一時記憶部から消去する。
【0046】
あるいは、記録画像信号は消去せずに、当該タイムコードTCで特定される記録画像信号が記憶されていた画像一時記憶部の記憶領域を消去可能領域とする。画像一時記憶部では、その後の記録画像信号がこの消去可能領域に上書き可能となる。
【0047】
なお、以下の説明においては、画像一時記憶部では、記録画像信号は消去せずに、消去可能となった記録画像信号の記憶領域を消去可能領域とするようにする。
【0048】
[2.撮像画像記録装置の構成例]
図2は、撮像画像記録装置1の構成例のブロック図である。この例の撮像画像記録装置1は、撮像記録部10と、制御部100と、無線送受信部110と、記録/消去指示検出判定部111とを備えて構成される。無線送受信部110は、本発明の第1の伝送部の一例である。
【0049】
制御部100は、マイクロコンピュータにより構成されている。すなわち、制御部100は、システムバス104に対してCPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103とが接続されて構成される。
【0050】
また、システムバス104には、ディスプレイコントローラ105を介して、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示素子106が接続されている。なお、このディスプレイコントローラ105および表示素子106は、省略してもよい。
【0051】
撮像記録部10は、この図2に示すように、撮像レンズ11および撮像素子12を備える。撮像素子12は、この例では、CMOSイメージャにより構成される。この撮像素子12からは、所定の撮像フレームレート、例えば、60fps(frame per second)の撮像画像信号が出力される。
【0052】
この撮像素子12からの撮像画像信号は、撮像信号処理部13に供給される。撮像信号処理部13では、γ補正などの補正がなされるとともに、撮像画像信号が、生データから例えば輝度信号Yと色差信号Cr,Cbが変換され、デジタル撮像データとして出力される。
【0053】
この撮像信号処理部13からのデジタル撮像データは、記録画像信号生成部14および表示画像信号生成部15に供給される。
【0054】
記録画像信号生成部14は、撮像信号処理部13からのデジタル撮像データから、制御部100からの制御信号により指定された解像度のフレーム単位の記録画像信号を生成し、生成したフレーム単位の記録画像信号を指示画像記録部16に供給する。
【0055】
指示画像記録部16は、画像一時記憶部を備え、各フレームの記録画像信号(記録可能画像)に対して、タイムコード(記録タイムコード)を付加して、複数フレーム分の記録画像信号を常に一時記憶するようにする。記録タイムコードは、当該フレームの時間情報(時刻情報)である。指示画像記録部16は、本発明の記録実行部の一例である。
【0056】
ここで、画像一時記憶部に一時記憶可能な記録画像信号のフレーム数(画像一時記憶部の記憶容量)は、少なくとも無線通信路3における遅延分(往復分)を含む。また、画像一時記憶部の記憶容量は、余裕分を含むものとされる。
【0057】
この例では、無線通信路3における遅延は、説明の便宜上、片道が1フレーム分であると想定し、画像一時記憶部の記憶容量(記憶可能画像のフレーム数)は、例えば4フレーム分とされる。
【0058】
指示画像記録部16が、画像一時記憶部に対して記録画像信号を保存することができるか否かを示す保存可否情報を、1フレームの記録画像信号を書き込む際に、あるいは、書き込み後に生成する。この実施の形態では、保存可否情報としては、画像一時記憶部の未記録領域および消去可能領域に書き込むことができるフレーム数(保存可能フレーム数)としている。
【0059】
そして、指示画像記録部16は、生成した保存可否情報に、次の1フレームの記録画像信号に付加する記録タイムコードと同一の記録タイムコードを付加して、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に送信するようにする。上記記録画像に関する情報は、指示画像記録部16から出力される、記録タイムコードが付加された保存可否情報に対応する。
【0060】
また、後述するように、制御部100からは、タイムコードTCにより記録すべき画像を指定する記録画像指示が、指示画像記録部16に供給される。指示画像記録部16は、この記録画像指示により指定されるフレームの記録画像信号を、そのタイムコードTCにより認識して、一時記憶している4フレームの記録画像信号から抽出する。そして、指示画像記録部16は、抽出した記録画像信号を、例えばカード型メモリなどの記録媒体17に書き込んで記録するようにする。
【0061】
また、表示画像信号生成部15は、撮像信号処理部13からのデジタル撮像データから、制御部100からの制御信号により指定された表示解像度のフレーム単位の表示画像信号を生成する。そして、表示画像信号生成部15は、生成したフレーム単位の表示画像信号に対して、タイムコード(表示タイムコード)を付加して、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に送信するようにする。この表示画像信号生成部15からは、所定の伝送フレームレートの表示画像信号が出力される。上記表示画像に関する情報は、表示画像信号生成部15から出力される、表示タイムコードが付加された表示画像信号に対応する。
【0062】
なお、図2の例においては、表示画像信号生成部15からの表示画像は、制御部100の制御の下、ディスプレイコントローラ105を通じてLCD106に送られ、LCD106にも表示される。撮像画像記録装置1が使用者により保持されて、被写体に向けられる場合には、使用者は、このLCD106の表示画像を観ることで、撮像される被写体を確認することができる。
【0063】
記録画像指示装置2では、撮像画像記録装置1からの表示画像に関する情報を受け取ると、各フレームの表示タイムコードを分離して保持するとともに、表示タイムコードに基づいて、各フレームの表示画像信号によるモニタ表示画像を、ディスプレイ21に表示する。また、記録画像指示装置2では、撮像画像記録装置1からの記録画像に関する情報を受け取ると、保存可否情報と記録タイムコードとを分離して保持する。このとき、ディスプレイ21には、保存可否情報および記録タイムコードに基づく保存可否表示25をモニタ表示画像に重畳して表示するようにする。
【0064】
保存可否表示25としては、例えば図1に示すような保存可否マークを用いるようにしてもよいし、この例のように、保存可否情報が保存可能フレーム数である場合には、当該保存可能フレーム数を表わす数字表示とするようにしてもよい。図1の例の保存可否マークとしては、例えば、保存可能フレーム数が1以上であって保存可能であれば、「○」マークを表示し、また、保存可能フレーム数が0であって、保存不可であれば、「×」マークを表示する。
【0065】
記録画像指示装置2の使用者は、ディスプレイ21のモニタ表示画像を見ながら、保存可否表示25で、撮像画像記録装置1の画像一時保持部における記録可能画像の保存可否を確認した上で、記録したい表示画像のところで、シャッタボタン22を押下する。
【0066】
記録画像指示装置2は、ディスプレイ21に表示された表示画像に対する使用者のシャッタボタン22の操作の有無を監視する。
【0067】
そして、記録画像指示装置2は、表示画像に対してシャッタボタン22の操作がないと判断したときには、そのタイミングに対応する記録可能画像についての画像消去指示を、記録画像に関する情報に対する応答として、撮像画像記録装置1に送信する。この場合、画像消去指示には、消去対象となる記録可能画像の記録タイムコードが含まれている。
【0068】
また、ディスプレイ21に表示された表示画像に対する使用者のシャッタボタン22の操作があったときには、記録画像指示装置2は、そのタイミングに対応する記録可能画像について画像記録指示を、記録画像に関する情報に対する応答として、撮像画像記録装置1に送信する。この画像記録指示には、記録対象となる記録可能画像の記録タイムコードが含まれている。
【0069】
以上のように、この実施の形態では、記録画像指示装置2は、撮像画像記録装置1から受け取った記録画像に関する情報に対して、応答を撮像画像記録装置1に返す。そして、その応答として、記録画像指示装置2は、使用者がシャッタボタン22を操作しなかったときには、画像消去指示を、シャッタボタン22を操作したときには、画像記録指示を、それぞれ撮像画像記録装置1に送る。
【0070】
撮像画像記録装置1では、記録画像指示装置2からの応答を、無線送受信部110で受信し、記録/消去指示検出判定部111に渡す。記録/消去指示検出判定部111では、受信した応答が画像消去指示か、画像記録指示かを判定し、その判定結果を、応答に含まれる記録タイムコードとともにシステムバス104を通じて制御部100に送出する。
【0071】
制御部100は、判定結果が画像消去指示であるときには、判定結果とともに受け取った記録タイムコードの記録可能画像を指示画像記録部16の画像一時記憶部から消去するようにする指示を、指示画像記録部16に送る。この指示を受けた指示画像記録部16は、指示された記録タイムコードの記録可能画像が記録されていた画像一時記憶部の記憶領域を消去可能領域とする。
【0072】
また、制御部100は、判定結果が画像記録指示であるときには、判定結果とともに受け取った記録タイムコードの記録可能画像を記録媒体17に記録するようにする指示を、指示画像記録部16に送る。この指示を受けた指示画像記録部16は、指示された記録タイムコードの記録可能画像を、画像一時記憶部から読み出して、記録媒体17に記録する。そして、指示画像記録部16は、当該記録終了後、指示された記録タイムコードの記録可能画像が記録されていた画像一時記憶部の記憶領域を消去可能領域とする。
【0073】
以上のようにして、指示画像記録部16は、記録画像指示装置2で、使用者により指示された画像フレームを、記録画像指示に含まれる記録タイムコードにより記録すべき画像フレームとして認識し、当該記録タイムコードで特定される画像フレームの記録画像信号を記録媒体17に記録するようにする。そして、指示画像記録部16は、当該記録した画像フレームと、その他の記録指示されなかった画像フレームは、画像一時記憶部から消去可能とするようにして、新しい画像フレームを記憶する記憶領域を確保するようにする。
【0074】
[3.表示画像生成部と指示画像記録部の構成例]
次に、図3について、撮像画像記録装置1における表示画像信号生成部15と、指示画像記録部16の詳細構成例について説明する。この図3は、撮像画像記録装置1における表示画像信号生成部15および指示画像記録部16の構成の機能をブロックとして示したものでもある。
【0075】
図3に示すように、表示画像信号生成部15は、解像度変換部151と、表示タイムコード付加部152と、タイムコード生成部153とを備える。解像度変換部151は、撮像信号処理部13からの撮像画像データを、制御部100からの表示解像度についての制御情報に基づいた解像度の表示画像データを生成し、生成した表示画像データを表示タイムコード付加部152に伝送フレームレートで供給する。伝送フレームレートは本発明の第1のフレームレートの一例である。
【0076】
図2では図示を省略したが、撮像画像記録装置1は、図3に示すように、画素レートやフレームレートなどの各種のタイミング信号を発生するタイミング信号発生部18を備えている。このタイミング信号発生部18からのタイミング信号に基づいて、撮像素子12から撮像画像信号が読み出される。
【0077】
そして、図3に示すように、このタイミング信号発生部18からのクロック信号Fckが、表示画像信号生成部15のタイムコード生成部153に供給される。タイムコード生成部153では、このクロック信号Fckに基づいて、タイムコードTCを生成する。そして、タイムコード生成部153は、生成したタイムコードTCを表示タイムコード付加部152に供給する。
【0078】
表示タイムコード付加部152では、解像度変換部151からの表示画像データのフレーム単位に、タイムコードTC(表示タイムコード)を付加する。そして、表示タイムコード付加部152では、当該表示タイムコードを付加した表示画像データを、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に無線送信する。上記表示画像に関する情報は、表示画像信号生成部15から出力される、表示タイムコードが付加された表示画像データに対応する。表示タイムコード付加部152は、本発明の第1のタイムコード付加部の一例である。
【0079】
指示画像記録部16は、タイムコード関連付け部161と、画像一時記憶部162と、記録指示画像特定部163と、画像圧縮処理部164と、保存可否情報生成部165と、記録タイムコード付加部166とを備えて構成されている。指示画像記録部16には、撮像フレームレートで記録画像信号が供給される。撮像フレームレートは本発明の第2のフレームレートの一例である。
【0080】
タイムコード関連付け部161には、記録画像信号生成部14からの記録画像信号が供給されるとともに、表示画像信号生成部15のタイムコード生成部153からのタイムコードTCが供給される。
【0081】
タイムコード関連付け部161は、記録画像信号生成部14からの記録画像信号のフレーム単位(記録可能画像のそれぞれ)にタイムコードTC(記録タイムコード)を付加して、画像一時記憶部162に供給する。また、タイムコード関連付け部161は、記録画像信号に付加した記録タイムコードを記録タイムコード付加部166に供給する。
【0082】
画像一時記憶部162は、前述したように、この例では、4フレームの記録画像信号を、その記録タイムコードとともに記憶することができるように構成されている。図4を参照して、この画像一時記憶部162の記憶内容について説明する。
【0083】
すなわち、画像一時記憶部162は、No.1〜No.4の4個のフレーム記憶領域を備え、これら4個のフレーム記憶領域に、記録画像信号を、フレーム単位で、記録タイムコードと対応付けた状態で、4枚記憶することができる。
【0084】
そして、最初は、画像一時記憶部162のNo.1のフレーム記憶領域に1枚目の記録画像信号が記録される。2枚目の記録画像信号が到来すると、未記録領域(空き領域)であるNo.2のフレーム記憶領域に2枚目の記録画像信号が記憶される。また、3枚目の記録画像信号が到来すると、未記録領域(空き領域)であるNo.3のフレーム記憶領域に新たな3枚目の記録画像信号が記憶される。以下、未記録領域に、順次に新たな記録画像信号が記憶されていく。
【0085】
そして、画像一時記憶部162に未記録領域がなくなると、後述するようにして、消去可能領域とされた記憶領域に、新たな記録画像信号が記憶されていく。
【0086】
したがって、画像一時記憶部162には、4フレームの記録画像信号を一時保持することができる。そして、この画像一時記憶部162に一時記憶することができるフレームの記録画像信号が記録可能画像となる。
【0087】
そして、記録指示画像特定部163は、以下に説明するように、記録/消去指示検出判定部111からの応答が画像記録指示か画像消去指示かの判定結果を受けて、画像一時記憶部162に一時記憶されている画像の記録または消去処理を行なうようにする。
【0088】
先ず、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から応答が画像記録指示であるという判定結果を受けると、同時に送られてくる記録タイムコードにより、画像記録指示されたフレームの画像を特定する。すなわち、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードと同じ記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、記録すべきフレームの記録画像信号として特定する。なお、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードと別の記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、記録すべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。例えば、事前にずらし量を撮像画像記録装置1に設定しておき、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードを基準として、当該ずらし量だけずらした記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、記録すべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。また、例えば、事前にずらし量を記録画像指示装置2に設定しておき、記録画像指示装置2は、画像記録指示に当該ずらし量を付加して送信するようにして、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードを基準として、当該ずらし量だけずらした記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、記録すべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。
【0089】
そして、記録指示画像特定部163は、特定した記録画像信号のフレームを、上記記録タイムコードに基づいて、画像一時記憶部162に記憶されている記録画像信号の中から検索して読み出し、画像圧縮処理部164に供給する。
【0090】
画像圧縮処理部164は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などの適当な静止画像圧縮処理方式により、記録画像信号を圧縮処理し、当該圧縮した画像信号を記録媒体17に記録するようにする。
【0091】
記録媒体17への画像の記録が終了すると、記録指示画像特定部163は、画像一時記憶部162の、当該記録が終了した記録画像信号が記憶されていた記憶領域を消去可能領域とするようにする。
【0092】
また、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から応答が画像消去指示であるという判定結果を受けると、同時に送られてくる記録タイムコードにより、画像消去指示されたフレームの画像を特定する。すなわち、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードと同じ記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、消去可能とすべきフレームの記録画像信号として特定する。なお、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードと別の記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、消去可能とすべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。例えば、事前にずらし量を撮像画像記録装置1に設定しておき、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードを基準として、当該ずらし量だけずらした記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、消去可能とすべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。また、例えば、事前にずらし量を記録画像指示装置2に設定しておき、記録画像指示装置2は、画像消去指示に当該ずらし量を付加して送信するようにして、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードを基準として、当該ずらし量だけずらした記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、消去可能とすべきフレームの記録画像信号として特定するようにしてもよい。
【0093】
そして、記録指示画像特定部163は、特定した記録画像信号が記憶されていた画像一時記憶部162の記憶領域を消去可能領域とするようにする。
【0094】
画像一時記憶部162は、消去可能領域には、新たに記録画像信号生成部14から到来する記録画像信号を上書き記憶可能である。
【0095】
保存可否情報生成部165は、画像一時記憶部162の未記憶領域および消去可能領域を監視することにより、画像一時記憶部162に、その後、何フレーム記憶可能であるか、つまり、保存可能フレーム数を検出する。そして、保存可否情報生成部165は、検出した保存可能フレーム数を、保存可否情報ENmとして記録タイムコード付加部166に供給するようにする。
【0096】
記録タイムコード付加部166では、保存可否情報生成部165からの保存可否情報ENmに、タイムコード関連付け部161からの記録タイムコードを付加する。そして、記録タイムコード付加部166では、当該記録タイムコードを付加した保存可否情報ENmを、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に無線送信する。上記記録画像に関する情報は、指示画像記録部16から出力される、記録タイムコードが付加された保存可否情報ENmに対応する。記録タイムコード付加部166は、本発明の第2のタイムコード付加部の一例である。
【0097】
また、前述したように、送信された記録画像に関する情報のそれぞれに対しては、記録画像指示装置2からは、画像記録指示または画像消去指示からなる応答が送られてくるので、無線送受信部110は、当該応答を受信し、記録/消去指示検出判定部111に転送する。
【0098】
記録/消去指示検出判定部111は、応答が画像記録指示か画像消去指示かを判別し、その判別出力を記録タイムコードとともに指示画像記録部16に供給する。記録/消去指示検出判定部111は、本発明の判断部の一例である。
【0099】
なお、上述した画像一時記憶部162における各フレームの記憶処理方法は、一例であって、この方法に限られるものではない。
【0100】
[4.記録画像指示装置の構成例]
次に、図5に、記録画像指示装置2の構成例のブロック図を示す。この例の記録画像指示装置2は、制御部200と、無線送受信部210と、シャッタボタンを含む操作部211と、表示および記録/消去指示生成部220とを備えて構成されている。無線送受信部210は、本発明の第2の伝送部の一例である。
【0101】
制御部200は、システムバス204に対してCPU201と、プログラムが記憶されるROM202と、ワークエリアとして使用されるRAM203とが接続されて構成されるマイクロコンピュータにより構成されている。
【0102】
無線送受信部210の送信入力端および受信出力端は、この例では、システムバス204に接続されており、このシステムバス204を通じて送信情報が無線送受信部210に供給される。また、無線送受信部210で受信された情報は、システムバス204を通じて、制御部200の制御の下に各部に供給されるように構成されている。
【0103】
また、操作部211は、操作部インタフェース212を通じてシステムバス204に接続されている。操作部211は、この例では、図1に示したように、シャッタボタン22などを含む。
【0104】
操作部211のいずれかのボタンが操作されると、その操作入力信号が操作部インタフェース212を通じてシステムバス204に供給される。制御部200のCPU201は、ROM202の操作部211における操作入力の検出プログラムにしたがって、いずれのボタンが操作されたかを認識し、その認識結果にしたがって、操作されたボタンに応じたソフトウェア処理を実行するようにする。
【0105】
表示および記録/消去指示生成部220は、ディスプレイ21と、ディスプレイコントローラ221と、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226とからなっている。なお、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226とは、制御部200を構成するマイクロコンピュータによるソフトウェア処理として構成することもできる。
【0106】
ディスプレイ21は、ディスプレイコントローラ221を通じてシステムバス204に接続される。ディスプレイコントローラ204は、制御部200の制御を受けながら、ディスプレイ21に画像表示を行う。
【0107】
表示タイムコード分離部222は、無線送受信部210で撮像画像記録装置1から受信した表示画像に関する情報を、システムバス204を通じて受け、当該表示画像に関する情報から表示タイムコードを分離する。そして、表示タイムコード分離部222は、表示タイムコードはシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給し、表示画像信号は、保存可否表示加算部226に供給する。
【0108】
記録タイムコード分離部223は、無線送受信部210で撮像画像記録装置1から受信した記録画像に関する情報を、システムバス204を通じて受け、当該記録画像に関する情報から記録タイムコードを分離する。そして、記録タイムコード分離部223は、記録タイムコードは記録/消去指示生成部224に供給し、保存可否情報ENmは、保存可否情報処理部225に供給する。
【0109】
保存可否情報処理部225は、この例では、保存可否情報ENmから保存可否状況を判断し、その判断結果をシステムバス204に送出する。また、保存可否情報処理部225は、判断した保存可否状況から保存可否表示情報MKを生成する。この保存可否表示情報MKは、保存可否状況が保存可能であるときには、例えば「○」マークの表示情報とされ、保存不可であるときには、「×」マークの表示情報とされる。この保存可否表示情報MKは、保存可否表示加算部226に供給される。前述もしたように、保存可否表示情報MKとしては、「○」マークや「×」マークではなく、保存可能フレーム数を示す数字の表示情報であってもよい。
【0110】
そして、保存可否情報加算部226は、表示画像信号に保存可否表示情報を加算して、その加算結果の表示画像信号をディスプレイコントローラ221に供給する。ディスプレイコントローラ221は、この保存可否表示情報が加算された表示画像信号による画像を、撮像時のモニタ表示画像としてディスプレイ21の画面に表示する。
【0111】
[5.画像記録指示または画像消去指示からなる応答の生成および送信]
制御部200は、操作部211のシャッタボタン22の押下操作の有無を、操作部インタフェース212を通じて受信し、かつ、ディスプレイ21に表示した各表示画像について監視し、その監視結果を記録/消去指示生成部224に供給する。
【0112】
記録/消去指示生成部224は、制御部100からのシャッタボタン22の押下操作の有無の監視結果を受け、その監視結果に応じて、無線送受信部210で受信した記録画像に関する情報に対する応答を生成する。
【0113】
[画像記録指示からなる応答の生成および送信]
記録/消去指示生成部224は、シャッタボタン22の押下操作があったという監視結果を受けたときには、上記応答として画像記録指示を生成する。その際に、記録/消去指示生成部224は、記録タイムコード分離部223から供給されている記録タイムコードを検出する。
【0114】
そして、記録/消去指示生成部224は、検出した記録タイムコードを含めた記録画像指示をシステムバス204に送出する。制御部200は、この画像記録指示を、記録画像に関する情報に対する応答として、無線送受信部210を通じて撮像画像記録装置1に送信するようにする。なお、制御部200は、記録画像指示に上述したずらし量を含めることもできる。
【0115】
[画像消去指示からなる応答の生成および送信]
また、記録/消去指示生成部224は、シャッタボタン22の押下操作があったという監視結果を受けなかったときには、上記応答として画像消去指示を生成する。
【0116】
記録/消去指示生成部224は、この例では、画像消去指示を生成する時点は、記録タイムコード部223からの記録タイムコードの変更時点として検出する。
【0117】
そして、記録/消去指示生成部224は、画像消去指示に含めるべき記録タイムコードを決定する。
【0118】
制御部200は、この記録/消去指示生成部224からの画像消去指示を、記録画像に関する情報に対する応答として、無線送受信部210を通じて撮像画像記録装置1に送信するようにする。なお、制御部200は、記録消去指示に上述したずらし量を含めることもできる。
【0119】
なお、上述の説明では、記録指示がない記録画像信号の消去可能指示を明示的に示すために、画像消去指示からなる応答を撮像画像記録装置1に送るようにした。しかし、消去可能指示という明示的な情報を含めずに、記録タイムコードのみを含めた応答を撮像画像記録装置1に返し、撮像画像記録装置1では、この応答を消去可能指示であると判断するようにすることもできる。以下の実施の形態においても同様である。
【0120】
[6.撮像画像記録装置での処理動作のフローチャート(第1の実施の形態)]
以上説明した撮像画像記録処理時における撮像画像記録装置1での処理動作を、図6および図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0121】
図6は、撮像画像記録装置1から記録画像指示装置2への表示画像に関する情報および記録画像に関する情報の送信のための処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0122】
撮像画像記録装置1に電源が投入されると、撮像画像記録装置1の制御部100は、図6の開始から処理を開始する。そして、制御部100は、先ず、指示画像記録部16の保存可否情報生成部165を制御して、画像一時記憶部162の空き記憶容量、すなわち、保存可能フレーム数を計算して、保存可否情報ENmを生成させるようにする(ステップS100)。保存可否情報生成部165は、保存可能フレーム数を、画像一時記憶部162の未記憶領域および消去可能領域を検出して、その検出結果から計算する。
【0123】
次に、制御部100は、撮像素子12からの撮像画像データの取り込みを開始するように制御する(ステップS102)。そして、制御部100の制御の下、記録画像信号生成部14ではフレーム単位の記録画像信号が生成され、指示画像記録部16のタイムコード関連付け部161では記録画像信号に記録タイムコードが関連付けられる。そして、記録タイムコードが付加された記録画像信号が、画像一時記憶部162に記憶される(ステップS104)。
【0124】
また、制御部100の制御の下、記録タイムコード付加部166では、保存可否情報生成部165からの保存可否情報ENmにタイムコード関連付け部161からの記録タイムコードが付加される(ステップS104)。
【0125】
次に、制御部100は、記録タイムコードが付加された保存可否情報ENmを、上述した記録画像に関する情報として、記録画像指示装置2に無線送信するように制御する(ステップS108)。
【0126】
また、制御部100の制御の下、表示画像信号生成部15では、解像度変換部151からの表示画像データに表示タイムコードが付加される(ステップS110)。
【0127】
次に、制御部100は、表示タイムコードが付加された表示画像データを、上述した表示画像に関する情報として、記録画像指示装置2に無線送信するように制御する(ステップS112)。
【0128】
次に、制御部100は、電源オフ操作がなされたか否か判別し(ステップS114)、電源オフ操作がなされていないと判別したときには、ステップS100に戻って、当該ステップS100以降の処理を繰り返す。また、ステップS114で、電源オフ操作がなされたと判別したときには、制御部100は、この図6の送信の処理ルーチンを終了する。
【0129】
図7は、撮像画像記録装置1が、記録画像指示装置2からの記録画像に関する情報のそれぞれについての応答の受信のための処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0130】
先ず、制御部100は、画像記録指示または画像消去指示からなる応答を受信したか否か判別する(ステップS116)。ステップS116で、応答を受信していないと判別したときには、制御部100は、記録画像に関する情報を送ってから、予め定めた所定時間以上経過したか否か判別する(ステップS118)。ここで監視する所定時間の時間長は、例えば撮像画像記録装置1と、記録画像指示装置2との間での無線接続が切断されてしまったとみなせることができるような時間長とされる。
【0131】
ステップS118で、所定時間は経過していないと判別したときには、制御部100は、ステップS116に戻って、応答の受信を監視する。また、ステップS118で、所定時間以上経過したと判別したときには、制御部100は、応答を上記所定時間以内に受信しなかった記録タイムコードの画像フレームの、画像一時記憶部162の記憶領域は消去可能領域とする(ステップS120)。
【0132】
そして、制御部100は、電源オフ操作がなされたか否か判別し(ステップS128)、電源オフ操作がなされていないと判別したときには、ステップS116に戻って、当該ステップS116以降の処理を繰り返す。また、ステップS128で、電源オフ操作がなされたと判別したときには、制御部100は、この図7の処理ルーチンを終了する。
【0133】
ステップS116で、応答を受信したと判別したときには、制御部100は、受信した応答が画像記録指示であるか否か判別する(ステップS122)。そして、このステップS122で、記録画像指示を受信したと判別したときには、制御部100は、記録指示画像特定部163を制御して、受信した記録画像指示に基づいて実際に記録する撮像画像の記録タイムコードを特定させるようにする。そして、記録指示画像特定部163は、制御部100の制御の下、特定した記録タイムコードを付加された記録画像信号を、画像一時記憶部162から読み出し、画像圧縮処理部164によりデータ圧縮して、記録媒体17に記録するようにする(ステップS124)。
【0134】
そして、このステップS124に続いて、制御部100は、画像記録指示に含まれていた記録タイムコードの画像データが記憶されていた画像一時記憶部162の記憶領域を、消去可能領域とするようにする(ステップS126)。
【0135】
ステップS122で、応答は記録画像指示ではないと判別したときには、制御部100は、ステップS124を飛ばして、ステップS126に進み、画像消去指示に含まれていた記録タイムコードの画像データが記憶されていた画像一時記憶部162の記憶領域を、消去可能領域とするようにする。
【0136】
ステップS126の次には、ステップS128に進み、制御部100は、電源がオフされたか否か判別し、電源オフとされてはいないと判別したときには、ステップS116に戻って、上述した処理動作を繰り返す。また、ステップS128で、電源がオフとされたと判別したときには、制御部100は、この処理ルーチンを終了する。
【0137】
[7.記録画像指示装置での処理動作のフローチャート(第1の実施の形態)]
次に、以上説明した撮像画像記録処理時における記録画像指示装置2での処理動作を、図8および図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0138】
記録画像指示装置2では、撮像画像記録装置1からの、表示タイムコードが付加されている表示画像信号を無線送受信部210で受信し、システムバス204に送出する(ステップS200)。制御部200は、当該受信した、表示タイムコードが付加されている表示画像信号を表示タイムコード分離部222に転送する。
【0139】
表示タイムコード分離部222は、転送されてきた表示画像信号から表示タイムコードを分離して表示タイムコードをシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給するとともに、当該表示画像信号をディスプレイコントローラ221を通じてディスプレイ21に送る。これにより、ディスプレイ21には、撮像画像のモニタ表示画像が表示されるようになる(ステップS202)。
【0140】
また、記録画像指示装置2では、撮像画像記録装置1からの、記録タイムコードが付加されている保存可否情報ENmを無線送受信部210で受信し、システムバス204に送出する(ステップS204)。制御部200は、当該受信した、記録タイムコードが付加されている保存可否情報ENmを記録タイムコード分離部223に転送する。
【0141】
記録タイムコード分離部223は、転送されてきた保存可否情報ENmから記録タイムコードを分離して記録タイムコードをシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給するとともに、当該保存可否情報ENmを保存可否情報処理部225に供給する。保存可否情報処理部225は、保存可否情報ENmが保存可能を示しているか、保存不可を示しているかを判断して、その判断結果を制御部100に伝える。また、保存可否情報処理部225は、保存可否の判断結果から、保存可否表示を生成し、それを表示画像に重畳表示するようにする(ステップS206)。
【0142】
次に、制御部200は、使用者によりシャッタボタン22が押下操作されたか否かを監視する(ステップS208)。このステップS208で、シャッタボタン22が押下操作されていないと判別したときには、制御部200は、記録/消去指示生成部224を制御して、画像消去指示を生成させるようにする。
【0143】
すなわち、記録/消去指示生成部224は、応答として画像消去指示を返す記録可能画像の記録タイムコードを決定する。そして、記録/消去指示生成部224は、決定した記録タイムコードを含めた画像消去指示を、応答として生成する(ステップS210)。
【0144】
そして、制御部200は、当該画像消去指示からなる応答を無線送受信部210に供給して、撮像画像記録装置1に無線送信させるようにする(ステップS212)。そして、制御部200は、ステップS214に進み、電源がオフされたか否か判別し、電源オフとされてはいないと判別したときには、ステップS200に戻って、上述した処理動作を繰り返す。また、ステップS214で、電源がオフとされたと判別したときには、制御部200は、この処理ルーチンを終了する。
【0145】
また、ステップS208で、使用者によりシャッタボタン22が押下操作されたと判別したときには、制御部200は、保存可否情報処理部225からの保存可否判断結果を参照し、保存可能(記録可能)である否かを判別する(図9のステップS216)。
【0146】
このステップS216で、画像一時記憶部162に保存されていない状態であって記録不可であると判別したときには、制御部100は、使用者に対してエラー報知をする(ステップS218)。このエラー報知は、例えばディスプレイ21に、記録不可のメッセージを表示する、あるいは、警告音を鳴らす、または、上記メッセージ表示と警告音とを併用するなどにより、行なうことができる。
【0147】
ステップS218の次には、ステップS214に進み、前述したステップS214以降の処理を繰り返す。
【0148】
また、ステップS216で、記録可能であると判別したときには、制御部200は、使用者によりシャッタボタン22が押下操作された旨を、記録/消去指示生成部224に通知する。記録/消去指示生成部224は、この通知に基づいて、記録タイムコード分離部223からの、当該シャッタボタン22の押下操作時に供給された記録タイムコードを、記録すべき記録可能画像の記録タイムコードとして決定する。そして、記録/消去指示生成部224は、決定した記録タイムコードを含めた画像記録指示を生成し、システムバス204に送出する(ステップS220)。
【0149】
そして、制御部200は、当該画像記録指示を無線送受信部210に供給して、撮像画像記録装置1に無線送信させるようにする(ステップS222)。そして、ステップS214に進み、電源がオフされたか否か判別し、電源オフとされてはいないと判別したときには、ステップS200に戻って、上述した処理動作を繰り返す。また、ステップS214で、電源がオフとされたと判別したときには、制御部100は、この処理ルーチンを終了する。
【0150】
以上のようにして、上述の第1の実施の形態によれば、撮像画像記録装置1と記録画像指示装置2との間で情報伝送に遅延が生じる場合であっても、使用者が、記録画像指示装置2のディスプレイ画面で確認した撮像画像に基づく撮像画像を、撮像画像記録装置1で、確実に記録することができる。
【0151】
また、本実施の形態によれば、記録画像に関する情報に対する応答を記録画像指示装置2から撮像画像記録装置1に返し、記録画像信号を画像一時記憶部162から消去できるようにしている。このため、画像一時記憶部162では、無駄に不要な画像データを記憶しておく必要はなく、新たな撮像画像の記憶領域を確保するようにすることができる。
【0152】
また、本実施の形態によれば、図10に示すように、記録可能画像のフレームレートよりも表示画像のフレームレートが低い場合において、例えば、使用者がタイムコードが6の時点で、使用者が意図するタイムコードが6の時点での撮像画像が記録可能であることを判断できるようになる。そして、使用者がタイムコードが6の時点で、シャッタ操作を行うことにより、使用者が意図するタイムコードが6の時点での撮像画像が記録されるようになる。
【0153】
[8.画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例(第2の実施の形態)]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例について説明する。図11は、本実施の形態に係る画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例を説明するための説明図である。本実施の形態における撮像画像記録装置は、暗い被写体や特殊効果などでスローシャッタになり、撮像フレームレートが伝送フレームレートよりも低く、表示画像信号生成部15がフレーム補間部154を備えている点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
【0154】
図11において、表示画像信号生成部15は、解像度変換部151と、表示タイムコード付加部152と、タイムコード生成部153と、フレーム補間部154とを備える。
【0155】
解像度変換部151は、撮像信号処理部13からの撮像画像データを、制御部100からの表示解像度についての制御情報に基づいた解像度の表示画像データを生成し、生成した表示画像データをフレーム補間部154に供給する。
【0156】
フレーム補間部154は、撮像フレームレートで入力される表示画像に対してフレーム補間を行って、表示画像を表示タイムコード付加部152に伝送フレームレートで供給する。フレーム補間部154は、例えば、図12(A)および図12(B)に示すように、前後のフレームから動きベクトルを求めてフレーム補間を行う。なお、フレーム補間部154によるフレーム補間の手法は上記に限られない。
【0157】
表示タイムコード付加部152では、フレーム補間部154からの表示画像データのフレーム単位に、タイムコードTC(表示タイムコード)を付加する。そして、表示タイムコード付加部152では、当該表示タイムコードを付加した表示画像データを、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に無線送信する。
【0158】
[9.撮像画像記録装置での処理動作のフローチャート(第2の実施の形態)]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装置における撮像画像記録装置での処理動作を、図13のフローチャートを参照しながら説明する。本実施の形態における撮像画像記録装置での処理動作は、フレーム補間を行う点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した説明は省略する。
【0159】
図13は、撮像画像記録装置1から記録画像指示装置2への表示画像に関する情報および記録画像に関する情報の送信のための処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0160】
上述したステップS100〜ステップS108の処理が実行された後に、制御部100の制御の下、表示画像信号生成部15では、解像度変換部151からの表示画像データのフレーム補間が行われる(ステップS130)。
【0161】
次に、制御部100の制御の下、表示画像信号生成部15では、フレーム補間部154からの表示画像データに表示タイムコードが付加される(ステップS110)。そして、上述したステップS112、ステップS114の処理が実行される。
【0162】
本実施の形態によれば、暗い被写体や特殊効果などでスローシャッタになり、撮像フレームレートが伝送フレームレートよりも低くなる場合においても、伝送フレームレートを一定に保つことができる。
【0163】
また、本実施の形態によれば、図14に示すように、記録可能画像のフレームレートよりも表示画像のフレームレートが高い場合において、破線の枠で示すフレーム補間された表示画像においてもタイムコードが付加されているため、例えば、使用者がタイムコードが6の時点で、シャッタ操作を行った際に、使用者が意図するタイムコードが6の時点の撮像タイミングを正確に把握することができるようになる。
【0164】
また、本実施の形態によれば、図15に示すように、記録可能画像のフレームレートよりも表示画像のフレームレートが高く、整数倍でない場合において、破線の枠で示すフレーム補間された表示画像においてもタイムコードが付加されているため、例えば、使用者がタイムコードが16の時点で、使用者が意図するタイムコードが16の時点の直前のタイムコードが15の時点での撮像画像が記録不可能であることを判断できるようになる。
【0165】
[10.画像記録装置における記録画像指示装置の構成例(第2の実施の形態)]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装置における記録画像指示装置の構成例について説明する。図16は、本実施の形態に係る画像記録装置における記録画像指示装置の構成例を説明するための説明図である。本実施の形態における記録画像指示装置は、表示フレームレートが伝送フレームレートよりも高く、表示および記録/消去指示生成部220がフレーム補間部227を備えている点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
【0166】
図16において、表示および記録/消去指示生成部220は、ディスプレイ21と、ディスプレイコントローラ221と、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、フレーム補間部227とからなっている。なお、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、フレーム補間部227とは、制御部200を構成するマイクロコンピュータによるソフトウェア処理として構成することもできる。
【0167】
フレーム補間部227は、無線送受信部210で撮像画像記録装置1から受信した表示画像に関する情報を、システムバス204を通じて受け、伝送フレームレートで入力される表示画像に対してフレーム補間を行って、表示画像を表示タイムコード分離部222に表示フレームレートで供給する。また、フレーム補間部227は、表示画像のタイムコードに対しても補間を行う。フレーム補間部227は、例えば、図12(A)および図12(B)に示すように、前後のフレームから動きベクトルを求めてフレーム補間を行う。なお、フレーム補間部227によるフレーム補間の手法は上記に限られない。
【0168】
表示タイムコード分離部222は、フレーム補間部227から表示画像に関する情報を受け、当該表示画像に関する情報から表示タイムコードを分離する。そして、表示タイムコード分離部222は、表示タイムコードはシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給し、表示画像信号は、保存可否表示加算部226に供給する。
【0169】
[11.記録画像指示装置での処理動作のフローチャート(第2の実施の形態)]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装置における記録画像指示装置での処理動作を、図17のフローチャートを参照しながら説明する。本実施の形態における記録画像指示装置での処理動作は、フレーム補間を行う点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した説明は省略する。
【0170】
記録画像指示装置2では、撮像画像記録装置1からの、表示タイムコードが付加されている表示画像信号を無線送受信部210で受信し、システムバス204に送出する(ステップS200)。制御部200は、当該受信した、表示タイムコードが付加されている表示画像信号をフレーム補間部227に転送する。
【0171】
次に、制御部200の制御の下、フレーム補間部227では、転送されてきた表示画像信号のフレーム補間が行われる。また、フレーム補間部227では、転送されてきた表示画像信号の表示タイムコードに対しても補間が行われる(ステップS224)。
【0172】
表示タイムコード分離部222は、転送されてきた表示画像信号から表示タイムコードを分離して表示タイムコードをシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給するとともに、当該表示画像信号をディスプレイコントローラ221を通じてディスプレイ21に送る。これにより、ディスプレイ21には、撮像画像のモニタ表示画像が表示されるようになる(ステップS202)。そして、上述したステップS204〜ステップS214の処理が実行される。
【0173】
本実施の形態によれば、表示フレームレートが伝送フレームレートよりも高い場合においても対応することができるようになる。さらに、本実施の形態によれば、表示画像信号の表示タイムコードに対しても補間が行われるので、使用者によりフレーム補間された表示画像の撮像タイミングについても正確に把握することができるようになる。
【0174】
[12.画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例(第3の実施の形態)]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例について説明する。図18は、本実施の形態に係る画像記録装置における撮像画像記録装置の構成例を説明するための説明図である。本実施の形態における撮像画像記録装置は、撮像フレームレートが伝送フレームレートよりも高く、表示画像信号生成部15がバッファ部155を備えている点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
【0175】
図18において、表示画像信号生成部15は、解像度変換部151と、表示タイムコード付加部152と、タイムコード生成部153と、バッファ部155とを備える。
【0176】
バッファ部155は、撮像信号処理部13からの撮像フレームレートで入力される撮像画像データのバッファリングを行って、撮像画像データを解像度変換部151に伝送フレームレートで供給する。
【0177】
解像度変換部151は、バッファ部155からの撮像画像データを、制御部100からの表示解像度についての制御情報に基づいた解像度の表示画像データを生成し、生成した表示画像データを表示タイムコード付加部152に供給する。
【0178】
本実施の形態によれば、撮像フレームレートが伝送フレームレートよりも高い場合においても、バッファ部155を利用してすべての画像フレームを伝送することにより、スロー再生を可能とすることができる。
【0179】
[13.画像記録装置における記録画像指示装置の構成例(第3の実施の形態)]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る画像記録装置における記録画像指示装置の構成例について説明する。図19は、本実施の形態に係る画像記録装置における記録画像指示装置の構成例を説明するための説明図である。本実施の形態における記録画像指示装置は、表示フレームレートよりも伝送フレームレートが高く、表示および記録/消去指示生成部220がバッファ部228を備えている点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
【0180】
図19において、表示および記録/消去指示生成部220は、ディスプレイ21と、ディスプレイコントローラ221と、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、バッファ部228とからなっている。なお、表示タイムコード分離部222と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、バッファ部228とは、制御部200を構成するマイクロコンピュータによるソフトウェア処理として構成することもできる。
【0181】
バッファ部228は、無線送受信部210で撮像画像記録装置1から伝送フレームレートで受信した表示画像に関する情報のバッファリングを行って、表示画像に関する情報を表示タイムコード分離部222に表示フレームレートで供給する。
【0182】
表示タイムコード分離部222は、バッファ部228から表示画像に関する情報を受け、当該表示画像に関する情報から表示タイムコードを分離する。そして、表示タイムコード分離部222は、表示タイムコードはシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給し、表示画像信号は、保存可否表示加算部226に供給する。
【0183】
本実施の形態によれば、伝送フレームレートが表示フレームレートよりも高い場合においても、バッファ部228を利用してすべての画像フレームを供給することにより、スロー再生を可能とすることができる。
【0184】
[14.使用者による明示の画像削除指示に基づく処理動作]
使用者は、記録画像指示装置2で記録指示をしたが、その直後に、その記録指示した画像についての記録をやめたい場合がある。これを考慮して、記録画像指示装置2に削除指示ボタンを設けることが考えられる。
【0185】
上述の実施の形態では、記録画像指示装置2からの、このような使用者の意志に基づく記録画像の削除指示に対する撮像画像記録装置での処理については、言及しなかった。そこで、以下に、記録画像指示装置2における使用者の明示の画像削除指示に基づく撮像画像記録装置での処理動作を説明する。
【0186】
この場合、記録画像指示装置2において、使用者が、シャッタボタン操作後に、削除ボタンを操作したときには、記録画像指示装置2は、記録指示に含まれていた記録タイムコードを含む記録画像削除指示を撮像画像記録装置1に送信するようにする。撮像画像記録装置1は、この削除指示を受信すると、記録画像の削除処理を実行する。
【0187】
図20は、記録画像指示装置2からの使用者の意志に基づく記録画像の削除指示に対する撮像画像記録装置での削除処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0188】
制御部100は、先ず、記録画像指示装置2から記録画像削除指示を受信したか否か判別し(ステップS140)、受信していなければ、他の処理を実行し(ステップS152)、その後、ステップS140に戻る。
【0189】
ステップS140で、記録画像削除指示を受信したと判別したときには、制御部100は、当該記録画像削除指示に含まれる記録タイムコードを認識して、当該記録タイムコードで特定される削除対象画像は、記録媒体への記録前で、画像一時記憶部にあるか否か判別する(ステップS142)。
【0190】
ステップS142で、削除対象画像は、記録媒体への記録前で、その全てが画像一時記憶部にあると判別したときには、制御部100は、画像一時記憶部から指示された画像信号を削除する。そして、その後、ステップS140に戻る。
【0191】
また、ステップS142で、削除対象画像は、記録媒体17への記録が開始されていると判別したときには、制御部100は、削除対象画像は記録媒体17への記録実行中であるか否か判別する(ステップS146)。ステップS146で記録実行中であると判別したときには、制御部100は、当該削除対象画像の記録動作を中止する、あるいは、当該削除対象画像の記録終了後、記録された削除対象画像を記録媒体17から削除する(ステップS150)。その後、ステップS140に戻る。
【0192】
ステップS146で、記録実行中ではなく、既に記録媒体17に記録済みであると判別したときには、制御部100は、記録された削除対象画像を記録媒体17から削除する(ステップS148)。その後、ステップS140に戻る。
【0193】
[15.画像記録装置(第4の実施の形態)]
以上の実施の形態は、いずれも1台の撮像画像記録装置と、1台の記録画像指示装置とからなる画像記録装置の場合であった。これに対して、この第4の実施の形態は、1台の撮像画像記録装置に対して、複数台の記録画像指示装置が接続される場合である。
【0194】
1台の撮像画像記録装置と、複数台の記録画像指示装置との接続は、無線通信路による接続のみではなく、ケーブルを通じた有線接続であっても良いし、無線接続と有線接続との混在であってもよい。
【0195】
この場合、撮像画像記録装置は、その表示画像に関する情報や記録画像に関する情報を、複数個の記録画像指示装置に共通に供給するようにするが、記録画像指示装置のそれぞれは、自装置からの画像記録指示であることを示す装置識別子を、画像記録指示に含めるようにする。
【0196】
撮像画像記録装置は、記録媒体17への画像フレームの記録に際しては、その付随情報として、当該画像フレームを画像記録指示した記録画像指示装置を後の時点で特定することができるようにするために、上記画像記録指示に含められている記録画像指示装置の装置識別子を、記録媒体17に併せて記録するようにする。
【0197】
これにより、記録媒体17に記録した静止画の画像フレームのそれぞれについて、いずれの記録画像指示装置からの記録画像指示によって記録した画像フレームであるかを認識できる。このため、複数台の記録画像指示装置のそれぞれ毎に対応して、記録画像を振り分けて再生したり、印刷出力したりすることが容易になる。
【0198】
1台の撮像画像記録装置から複数台の記録画像指示装置に対しては、上述のように、共通の表示画像に関する情報や記録画像に関する情報を供給するようにするため、撮像画像記録装置の通信相手となる複数個の記録画像指示装置を分離特定する必要は無い。しかし、撮像画像記録装置で、複数個の記録画像指示装置からの画像記録指示を受信する場合には、複数個の記録画像指示装置からの画像記録指示を受信して、それぞれを分離する必要があり、その分離の方法が問題となる。
【0199】
1台の撮像画像記録装置と、複数台の記録画像指示装置とのそれぞれが全て有線接続の場合であって、それぞれ別々のケーブルを通じて接続される場合には、撮像画像記録装置は、接続される記録画像指示装置の数分のケーブル接続端子を備える。したがって、この場合には、撮像画像記録装置は、それぞれのケーブル接続端子により、複数個の記録画像指示装置のそれぞれからの画像記録指示を分離して受信できる。
【0200】
また、1台の撮像画像記録装置と、複数台の記録画像指示装置とのそれぞれが全て有線接続の場合であって、1本の共通のケーブルを通じて接続される場合には、当該1本の共通ケーブルを通じて接続される環境をネットワーク(LAN(Local Area Network))接続と考える。この場合には、撮像画像記録装置および複数台の記録画像指示装置のそれぞれにネットワーク上のアドレスを付加する。そして、撮像画像記録装置と、それぞれの記録画像指示装置との間の通信は、例えばTDMA(Time Division Multiple Access)方式により、それぞれ異なる通信スロット(通信期間)を割り当てて、時分割で通信するようにする。
【0201】
また、1台の撮像画像記録装置と、複数台の記録画像指示装置とのそれぞれが全て無線接続の場合には、撮像画像記録装置と複数台の記録画像指示装置との通信に対して複数の接続チャンネルを割り当てる。そして、前述のTDMA方式と同様に、記録画像指示装置毎に異なる通信スロット(通信期間)において、撮像画像記録装置が、対応する記録画像指示装置との接続チャンネルを生成して送受信する方法を用いることができる。
【0202】
図21は、この第4の実施の形態における画像記録装置のシステム構成例を示すものである。この図21の例では、1台の撮像画像記録装置1に対して、記録画像指示装置2Aは、上述の実施の形態と同様の無線通信路3を通じて無線接続され、記録画像指示装置2Bは、ケーブル4を通じて接続される。
【0203】
撮像画像記録装置1は、この例では、一定時間毎に、無線通信路3を通じた記録画像指示装置2Aとの送受信状態と、ケーブル4による通信路を通じた記録画像指示装置2Bとの送受信状態とを切り替える。
【0204】
そして、記録画像指示装置2Aでは、使用者によるシャッタボタン22Aの操作に基づいて、前述の実施の形態と同様の画像記録指示が生成されるが、この実施の形態の画像記録指示には、装置識別子がさらに付加される。そして、記録画像指示装置2Aは、当該生成した画像記録指示を撮像画像記録装置1に無線送信する。
【0205】
撮像画像記録装置1は、この画像記録指示を受けて、前述したようにして、当該画像記録指示に含まれる記録タイムコードで特定されるフレームの記録画像信号を、圧縮して記録媒体17に記録する。そして、この際に、当該フレームの記録画像信号に関連付けて、記録画像指示装置2Aの装置識別子を記録するようにする。
【0206】
また、同様に、記録画像指示装置2Bでは、使用者によるシャッタボタン22Bの操作に基づいて、前述の実施の形態と同様の画像記録指示に、さらに装置識別子を付加して、この実施の形態の画像記録指示を生成する。そして、記録画像指示装置2Bは、当該生成した画像記録指示を撮像画像記録装置1にケーブル4を通じて送信する。
【0207】
撮像画像記録装置1は、この画像記録指示を受けて、前述したようにして、当該画像記録指示に含まれる記録タイムコードで特定されるフレームの記録画像信号を、圧縮して記録媒体17に記録する。そして、この際に、当該フレームの記録画像信号に関連付けて、記録画像指示装置2Bの装置識別子を記録するようにする。
【0208】
そして、この第4の実施の形態においても、撮像画像記録装置1においては、2個の記録画像指示装置2Aおよび2Bからの画像消去指示からなる応答に基づいて、画像一時記憶部に記憶している記録画像信号を消去可能とするようにする。ただし、この第4の実の施形態では、撮像画像記録装置1は、2個の記録画像指示装置2Aおよび2Bの一方からの画像消去指示により消去指示されるだけでは、その記録画像信号を消去可能とはしない。
【0209】
すなわち、1つの記録タイムコードの記録画像信号は、2個の記録画像指示装置2Aおよび2Bの両方からの画像消去指示を受信したときに始めて、画像一時記憶部162から消去可能とする。1つの記録画像指示装置からの画像消去指示で消去してしまうと、その後で、他の記録画像指示装置からの同じ記録タイムコードを含む画像記録指示が発生したときに、画像が記録できなくなってしまうからである。
【0210】
なお、図21において、撮像画像記録装置1と記録画像指示装置2Bとを一体の撮像装置の構成とし、この一体の撮像装置と、記録画像指示装置2Aとが、上述の例のように無線接続される構成とすることもできる。
【0211】
また、図21では、1台の撮像画像記録装置に対して、2台の記録画像指示装置を接続する場合であるが、3台以上の記録画像指示装置が接続可能であることは言うまでもない。撮像画像記録装置は、3台以上の記録画像指示装置が接続される場合には、1つの記録タイムコードの記録画像信号は、3個以上の記録画像指示装置のすべてから、その画像消去指示を受信したときに始めて、画像一時記憶部162から消去可能とする。
【0212】
[16.画像記録装置(第5の実施の形態)]
上述した実施の形態では、記録する記録画像信号のフレームレートは一定であるとして説明した。しかし、記録画像指示装置の使用者が記録画像信号のフレームレートを設定変更することができるようにすることもできる。
【0213】
例えば第1の実施の形態の場合を例に説明する。記録画像指示装置2において、所定のボタン操作をすると、記録画像指示装置2は、記録フレームレートの設定モードとなり、使用者からの記録フレームレートの設定を受け付ける。そして、記録画像指示装置2は、受け付けた記録フレームレートの情報を、撮像画像記録装置1に送信するようにする。
【0214】
撮像画像記録装置では、タイミング信号発生部18からのフレームレートに同期するクロック信号Fckは、記録画像指示装置からの記録フレームレートの情報に応じて変更可能に構成されている。したがって、撮像画像記録装置1は、記録フレームレートの情報を受信すると、その受信した記録フレームレートの情報に応じたフレームレートとなるように、タイミング信号発生部18からのクロック信号Fckの周波数を制御する。このため、画像一時記憶部に記憶される記録画像信号のフレームレート(記録フレームレート)が変更される。
【0215】
ここで、記録フレームレートが高い場合には、図22(A)に示すように、画像一時記憶部162に記憶される記録画像信号のフレーム数が多くなり、記録指示および消去指示が未だ到来していない画像が記憶される記憶領域が大きくなる。そのため、保存可能フレーム数として検出されるフレーム数は少なくなる。
【0216】
一方、記録フレームレートが低い場合には、図22(B)に示すように、画像一時記憶部162に記憶される記録画像信号のフレームの到来タイミングに対して、記録指示および消去指示の到来タイミングに余裕が生じる。このため、記録指示および消去指示により、消去可能または消去がされて、空き領域となる領域が多くなる。したがって、保存可能フレーム数として検出されるフレーム数は多くなる。
【0217】
こうして、使用者の記録フレームレートの変更設定に応じて、撮像画像記録装置1では、画像一時記憶部162の消去可能領域および空き領域が変化するので、保存可能フレーム数が変化する。したがって、当該保存可能フレーム数を、記録画像指示装置2のディスプレイ21に表示するようにすれば、当該表示される保存可能フレーム数が変化することになる。
【0218】
また、撮像画像記録装置1から記録画像指示装置2に送られる表示画像のフレームも、併せて変更になるので、記録画像指示装置2では、フレームレートの設定変更に応じて、ディスプレイ21での表示画像の変化の仕方が変わる。
【0219】
そこで、使用者は、そのディスプレイ21の表示画像の変化および保存可能フレーム数の変化を確認しながら、希望する記録フレームレートを設定するようにすることができる。
【0220】
図23は、記録画像指示装置2における、使用者による記録フレームレートの設定入力方法の幾つかの例を示す図である。
【0221】
図23(A)は、記録フレームレートをフレーム時間間隔で設定するようにする場合である。この場合には、フレームレート表示部901には、設定されたフレーム時間間隔が時間表示される。保存可能フレーム数の表示902は、その設定されたフレーム時間間隔に応じて変化する。
【0222】
図23(B)は、記録フレームレートをフレーム数で設定するようにする場合である。この場合には、フレームレート表示部901には、設定されたフレームレートの数値(fps(frame per second)が表示される。
【0223】
また、図23(C)は、記録フレームレートを、スライドバー903で設定するようにする場合である。この場合には、スライドバー903における設定位置に応じて、例えば、図24(A)および図24(B)に示すように、ディスプレイ21の表示画像の変化の仕方が変わり、また、保存可能フレーム数の表示902が変わる。
【0224】
[17.画像記録装置(第6の実施の形態)]
上述の実施の形態は、主として静止画の撮像画像を記録する場合について説明したが、この発明は、動画の撮像画像を記録する場合にも適用することができる。動画の撮像画像を記録する場合には、動画の記録開始および動画の記録停止について、上述した静止画の場合の記録画像指示を用いるようにする。
【0225】
すなわち、例えば図1において、記録画像指示装置2のディスプレイ21に表示されるモニタ表示画像を見ながら、使用者が、記録画像指示装置2で動画記録スタート操作をしたとき、当該操作時点にモニタ表示されていた画像フレームの記録タイムコードを含めた記録スタート指示を、記録画像指示装置2から撮像画像記録装置1に送り、撮像画像記録装置1において動画記録をスタートさせるようにする。
【0226】
そして、ディスプレイ21に表示されるモニタ表示画像を見ながら、使用者が、記録画像指示装置2で動画記録停止操作をしたとき、当該操作時点にモニタ表示されていた画像フレームの記録タイムコードを含めた記録停止指示を、記録画像指示装置2から撮像画像記録装置1に送り、動画記録を停止させるようにする。
【0227】
これにより、使用者の意図する画像フレームから動画記録を開始し、かつ、使用者の意図する画像フレームで、動画記録を停止することができる。動画記録の場合、画像一時記憶部162の複数のフレーム領域のうちの、記録画像指示に含まれる記録タイムコードで特定されるフレームの記録画像信号が書き込まれるフレーム領域から、動画の記録画像信号が順次に読み出されて、記録されることになる。
【0228】
[18.画像記録装置(第7の実施の形態)]
次に、本発明の第7の実施の形態に係る画像記録装置について説明する。図25は、静止画の撮像画像を記録する場合に適用した、この実施の形態による画像記録装置の実施の形態のシステム構成図である。本実施の形態における画像記録装置は、撮像画像記録装置1Aが自身の姿勢情報を生成する機能と、生成された姿勢情報を記録画像指示装置2Cに無線通信路3を通じて送信する機能とを備え、記録画像指示装置2Cが自身の姿勢情報を生成する機能を備えている点が、上述した第1の実施の形態と異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
【0229】
撮像画像記録装置1Aは、後述する図26に示すように、自身の姿勢情報を生成する姿勢情報生成部19を備える。また、記録画像指示装置2Cは、後述する図28に示すように、自身の姿勢情報を生成する姿勢情報生成部229を備える。
【0230】
[19.表示画像生成部と指示画像記録部の構成例(第7の実施の形態)]
次に、図26について、この実施の形態による撮像画像記録装置1Aにおける表示画像信号生成部15と、指示画像記録部16の詳細構成例について説明する。この図26は、撮像画像記録装置1Aにおける表示画像信号生成部15および指示画像記録部16の構成の機能をブロックとして示したものでもある。
【0231】
図26に示すように、表示画像信号生成部15は、解像度変換部151と、表示タイムコード・姿勢情報付加部156と、タイムコード生成部153とを備える。解像度変換部151は、撮像信号処理部13からの撮像画像データを、制御部100からの表示解像度についての制御情報に基づいた解像度の表示画像データを生成し、生成した表示画像データを表示タイムコード・姿勢情報付加部156に供給する。
【0232】
表示タイムコード・姿勢情報付加部156では、解像度変換部151からの表示画像データのフレーム単位に、タイムコードTC(表示タイムコード)および姿勢情報生成部19からの姿勢情報を付加する。そして、表示タイムコード・姿勢情報付加部156では、当該表示タイムコードおよび姿勢情報を付加した表示画像データを、無線送受信部110を通じて、記録画像指示装置2に無線送信する。上記表示画像に関する情報は、表示画像信号生成部15から出力される、表示タイムコードおよび姿勢情報が付加された表示画像データに対応する。
【0233】
指示画像記録部16は、タイムコード・姿勢情報関連付け部167と、画像一時記憶部162と、記録指示画像特定部163と、画像圧縮処理部164と、保存可否情報生成部165と、記録タイムコード付加部166と、画像回転部168とを備えて構成されている。
【0234】
タイムコード・姿勢情報関連付け部167には、記録画像信号生成部14からの記録画像信号が供給されるとともに、表示画像信号生成部15のタイムコード生成部153からのタイムコードTCや、姿勢情報生成部19からの姿勢情報が供給される。
【0235】
タイムコード・姿勢情報関連付け部167は、記録画像信号生成部14からの記録画像信号のフレーム単位(記録可能画像のそれぞれ)にタイムコードTC(記録タイムコード)および姿勢情報を付加して、画像一時記憶部162に供給する。また、タイムコード・姿勢情報関連付け部167は、記録画像信号に付加した記録タイムコードを記録タイムコード付加部166に供給する。
【0236】
画像一時記憶部162は、前述したように、この例では、4フレームの記録画像信号を、その記録タイムコードとともに記憶することができるように構成されている。図27を参照して、この画像一時記憶部162の記憶内容について説明する。
【0237】
すなわち、画像一時記憶部162は、No.1〜No.4の4個のフレーム記憶領域を備え、これら4個のフレーム記憶領域に、記録画像信号を、フレーム単位で、記録タイムコードおよび姿勢情報と対応付けた状態で、4枚記憶することができる。
【0238】
そして、記録指示画像特定部163は、以下に説明するように、記録/消去指示検出判定部111からの応答が画像記録指示か画像消去指示かの判定結果を受けて、画像一時記憶部162に一時記憶されている画像の記録または消去処理を行なうようにする。
【0239】
先ず、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から応答が画像記録指示であるという判定結果を受けると、同時に送られてくる記録タイムコードにより、画像記録指示されたフレームの画像を特定する。すなわち、記録指示画像特定部163は、記録/消去指示検出判定部111から受け取った記録タイムコードと同じ記録タイムコードを備える記録画像信号のフレームを、記録すべきフレームの記録画像信号として特定する。
【0240】
そして、記録指示画像特定部163は、特定した記録画像信号のフレームを、上記記録タイムコードに基づいて、画像一時記憶部162に記憶されている記録画像信号の中から検索して読み出し、姿勢情報とともに画像回転部168に供給する。
【0241】
画像回転部168は、供給された記録画像信号に対して、供給された姿勢情報に基づく画像回転処理を施し、画像回転処理が施された記録画像信号を画像圧縮処理部164に供給する。
【0242】
画像圧縮処理部164は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などの適当な静止画像圧縮処理方式により、記録画像信号を圧縮処理し、当該圧縮した画像信号を記録媒体17に記録するようにする。また、画像圧縮処理部164は、圧縮した画像信号を姿勢情報と関連付けして記録媒体17に記録するようにしてもよい。この場合、記録画像信号に画像回転処理を施す必要をなくすことができる。
【0243】
[20.記録画像指示装置の構成例(第7の実施の形態)]
次に、図28に、記録画像指示装置2Cの構成例のブロック図を示す。この例の記録画像指示装置2Cは、制御部200と、無線送受信部210と、シャッタボタンを含む操作部211と、表示および記録/消去指示生成部220とを備えて構成されている。
【0244】
表示および記録/消去指示生成部220は、ディスプレイ21と、ディスプレイコントローラ221と、表示タイムコード・姿勢情報分離部230と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、姿勢情報生成部229と、画像回転部231とからなっている。なお、表示タイムコード・姿勢情報分離部230と、記録タイムコード分離部223と、記録/消去指示生成部224と、保存可否情報処理部225と、保存可否表示加算部226と、姿勢情報生成部229と、画像回転部231とは、制御部200を構成するマイクロコンピュータによるソフトウェア処理として構成することもできる。
【0245】
表示タイムコード・姿勢情報分離部230は、無線送受信部210で撮像画像記録装置1から受信した表示画像に関する情報を、システムバス204を通じて受け、当該表示画像に関する情報から表示タイムコードと姿勢情報とを分離する。そして、表示タイムコード・姿勢情報分離部230は、表示タイムコードはシステムバス204および記録/消去指示生成部224に供給し、姿勢情報はシステムバス204および画像回転部231に供給し、表示画像信号は、画像回転部231に供給する。
【0246】
画像回転部231は、供給された表示画像信号に対して、表示タイムコード・姿勢情報分離部230から供給された姿勢情報および姿勢情報生成部229から供給された姿勢情報に基づく画像回転処理を施し、画像回転処理が施された表示画像信号を保存可否表示加算部226に供給する。
【0247】
そして、保存可否情報加算部226は、表示画像信号に保存可否表示情報を加算して、その加算結果の表示画像信号をディスプレイコントローラ221に供給する。ディスプレイコントローラ221は、この保存可否表示情報が加算された表示画像信号による画像を、撮像時のモニタ表示画像としてディスプレイ21の画面に表示する。
【0248】
本実施の形態によれば、撮像画像記録装置1Aや記録画像指示装置2Cのどちらの姿勢が変化した場合においても、正しい向きでモニタ表示画像を表示することができるようになる。
【0249】
[21.その他の実施の形態および変形例]
上述の実施の形態では、保存可否情報は、表示画像に重畳してディスプレイに表示するようにしたが、ディスプレイ上で、表示画像とは表示領域を分離して、表示するようにしても良い。その場合には、保存可否情報が付加されて送られてきた表示画像との対応付けが可能なように、対応関係にある表示画像と保存可否とが同時に表示されるようにするのがよい。
【0250】
また、保存可否情報は、表示画像のディスプレイとは異なる表示素子に表示するようにしても良い。ただし、その場合にも、保存可否情報が付加されて送られてきた表示画像との対応付け関係が可能となるように、表示画像の表示タイミングと、保存可否情報の表示タイミングが同時になるようにされる。
【0251】
また、上述した実施の形態では、撮像画像記録装置1と記録画像指示装置2との間は無線通信路により接続するようにしたが、ケーブルによる有線接続であってもよい。
【0252】
また、撮像画像記録装置1や記録画像指示装置2は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを通じて接続されるように構成されてもよい。
【0253】
また、上述した実施の形態では、撮像画像記録装置1の部分と記録画像指示装置2の部分とが別体のものとしたが、撮像画像記録装置1の部分と記録画像指示装置2の部分との間における信号のやり取りに遅延が生じる場合であれば、撮像画像記録装置1の部分と記録画像指示装置2の部分とが一体のものでも、この発明は適用できる。
【0254】
また、上述の第1〜第7の実施の形態における主要な各部の処理動作は、マイクロコンピュータを用いたソフトウェア処理により実行するように構成することができるものであることは前述した通りである。
【0255】
また、上述の実施の形態では、撮像記録する静止画像は、1枚のフレームからなるものとしたが、時間的に連続する複数枚の画像フレームを重ね合わせて解像度を向上させた静止画像を、撮像記録する静止画像として記録するようにしても良い。
【0256】
また、上述の実施の形態は、撮像素子からの撮像画像信号を、静止画像または動画像として記録するようにした場合であるが、記録する画像信号は、撮像画像信号に限られるものではない。
【0257】
また、本発明の目的は、前述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
【0258】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0259】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0260】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0261】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その拡張機能を拡張ボードや拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0262】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0263】
1 撮像画像記録装置
2 記録画像指示装置
3 無線通信路
10 撮像記録部
11 撮像レンズ
12 撮像素子
13 撮像信号処理部
14 記録画像信号生成部
15 表示画像信号生成部
16 指示画像記録部
17 記録媒体
18 タイミング信号発生部
21 ディスプレイ
22 シャッタボタン
25 保存可否表示
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 システムバス
105 ディスプレイコントローラ
106 表示素子
110 無線送受信部
111 記録/消去指示検出判定部
151 解像度変換部
152 表示タイムコード付加部
153 タイムコード生成部
161 タイムコード関連付け部
162 画像一時記憶部
163 記録指示画像特定部
164 画像圧縮処理部
165 保存可否情報生成部
166 記録タイムコード付加部
200 制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 システムバス
210 無線送受信部
211 操作部
212 操作部インタフェース
220 表示および記録/消去指示生成部
221 ディスプレイコントローラ
222 表示タイムコード分離部
223 記録タイムコード分離部
224 記録/消去指示生成部
225 保存可否情報処理部
226 保存可否表示加算部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加部と、
第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部と、
前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成部と、
前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加部と、
タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送部と、
前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断部と、
前記判断部で前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行部と、
を備える、画像記録部と、
前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示部と、
操作入力を受け付ける操作部と、
前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての前記操作部を通じた操作入力を監視する監視部と、
前記監視部で前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成部と、
前記応答生成部で生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送部と、
を備える、記録画像指示部と、
を備える、画像記録装置。
【請求項2】
前記応答生成部は、前記使用者により前記操作部を通じた操作がないと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む消去可能指示を前記応答として生成し、
前記画像記録部は、
前記判断部で前記応答が前記画像記録指示でないと判断されたときに、前記応答に含まれているタイムコードで特定されるフレームの画像の前記画像一時記憶部の記憶領域を消去可能とする消去処理部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記記録画像指示部は、
前記表示画像と対応付け可能の状態で、前記画像記録部からの前記保存可否情報に基づく保存可否表示をする保存可否表示部を備える、請求項1または2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記保存可否情報生成部は、前記画像一時記憶部における画像保存可能フレーム数を前記保存可否情報として生成する、請求項3に記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記記録画像指示部は、
前記操作部を通じた前記使用者の操作入力があったときに、前記画像記録部からの前記保存可否情報に基づいて、前記操作入力により指定されるフレームの画像が前記画像記録部の前記画像一時記憶部に記憶されているか否かを判別する判別部と、
前記判別部で前記操作入力により指定されるフレームの画像が前記画像記録部の前記画像一時記憶部に記憶されていないと判別したときには、前記操作入力に対して警告表示および/または警告音を発生させる警告部と、を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項6】
前記画像記録部は、
前記使用者からの前記第2のフレームレートの変更指示に応じて前記記録可能画像の前記第2のフレームレートを設定するフレームレート設定部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項7】
前記記録画像指示部は、
前記操作部を通じて前記画像記録指示された画像についての削除指示を受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた前記削除指示を、前記削除指示された画像のタイムコードを付加して前記画像記録部に伝送する第3の伝送部とを備え、
前記画像記録部は、
前記記録画像指示部からの前記削除指示を受信して、前記削除指示に含まれるタイムコードで特定される画像を、前記画像一時記憶部、前記記録媒体、あるいは記録実行中の画像から削除する画像削除部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項8】
前記画像記録部と、前記記録画像指示部とは別体である、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項9】
1つの前記画像記録部に対して、複数個の前記記録画像指示部が接続可能である、請求項8に記載の画像記録装置。
【請求項10】
前記画像記録部は、
第3のフレームレートで入力される表示画像に対してフレーム補間を行って、前記表示画像を前記第1のタイムコード付加部に前記第1のフレームレートで供給する第1のフレーム補間部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項11】
前記記録画像指示部は、
前記画像記録部から前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像に対してフレーム補間を行って、前記表示画像を前記画像表示部に第4のフレームレートで供給する第2のフレーム補間部を備え、
前記第2のフレーム補間部は、前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像のタイムコードに対しても補間を行う、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項12】
前記画像記録部は、
第5のフレームレートで入力される表示画像のバッファリングを行って、前記表示画像を前記第1のタイムコード付加部に前記第1のフレームレートで供給する第1のバッファ部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項13】
前記記録画像指示部は、
前記画像記録部から前記第1のフレームレートで受信した前記表示画像のバッファリングを行って、前記表示画像を前記画像表示部に第6のフレームレートで供給する第2のバッファ部を備える、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項14】
前記画像記録部は、
自身の姿勢情報を生成する第1の姿勢情報生成部を備え、
前記第1のタイムコード付加部は、第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームに前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報をさらに付加し、
前記第1の伝送部は、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報がさらに付加された前記表示画像を前記記録画像指示部に伝送し、
前記記録画像指示部は、
自身の姿勢情報を生成する第2の姿勢情報生成部を備え、
前記画像表示部は、前記画像記録部からの前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報がさらに付加された前記表示画像を、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報および前記第2の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報に基づいて、前記ディスプレイに表示する、請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項15】
前記画像一時記憶部は、前記記録可能画像の複数フレームを、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報とさらに関連付けて、一時的に記憶する、請求項14に記載の画像記録装置。
【請求項16】
前記記録実行部は、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報を前記画像一時記憶部からさらに取得して、画像を、前記第1の姿勢情報生成部により生成された姿勢情報と関連付けて、前記記録媒体に記録する、請求項15に記載の画像記録装置。
【請求項17】
画像記録部において、
第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加ステップと、
第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部に記憶させる記憶ステップと、
前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成ステップと、
前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加ステップと、
タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送ステップと、
前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップで前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行ステップと、
を有し、
記録画像指示部において、
前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示ステップと、
前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての、操作入力を受け付ける操作部を通じた操作入力を監視する監視ステップと、
前記監視ステップで前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成ステップと、
前記応答生成ステップで生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送ステップと、
を有する、画像記録方法。
【請求項18】
コンピュータを、
第1のフレームレートで入力される表示画像の各フレームにタイムコードを付加する第1のタイムコード付加部と、
第2のフレームレートで入力される記録可能画像の複数フレームを、タイムコードと関連付けて、未使用領域もしくは消去可能領域に、一時的に記憶する画像一時記憶部と、
前記記録可能画像の、前記画像一時記憶部における保存可否情報を生成する保存可否情報生成部と、
前記保存可否情報に前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを付加する第2のタイムコード付加部と、
タイムコードが付加された前記表示画像を記録画像指示部に前記第1のフレームレートで伝送し、前記保存可否情報を前記記録画像指示部に伝送する第1の伝送部と、
前記記録画像指示部からの、タイムコード付きの応答が画像記録指示であるか否かを判断する判断部と、
前記判断部で前記応答が前記画像記録指示であると判断されたときに、当該応答に含まれているタイムコードに基づいて特定されるフレームの画像を前記画像一時記憶部から取得して、記録媒体に記録する記録実行部と、
を備える、画像記録部と、
前記画像記録部からのタイムコードが付加された前記表示画像をディスプレイに表示する画像表示部と、
操作入力を受け付ける操作部と、
前記ディスプレイに表示された前記表示画像についての前記操作部を通じた操作入力を監視する監視部と、
前記監視部で前記操作部を通じた操作がなされたと判断したときには、前記表示画像のそれぞれのタイムコードに基づく前記画像記録部からの前記記録可能画像と関連付けされたタイムコードを含む画像記録指示を前記応答として生成する応答生成部と、
前記応答生成部で生成された前記応答を前記画像記録部に伝送する第2の伝送部と、
を備える、記録画像指示部と、
として機能させるための、プログラム。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate


【公開番号】特開2012−129807(P2012−129807A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279696(P2010−279696)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】