説明

画像記録装置の故障監視装置

【課題】画像記録装置の制御手段に不具合が生じても、画像記録装置の故障検出を行うと共に、故障部位の特定を行うことができる画像記録装置の故障監視装置の提供。
【解決手段】画像記録装置2の異常の有無を検出する故障監視装置3を備え、画像記録装置2は、ワンチップマイコンやランダムロジック回路から成ると共に、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25に接続され、各手段21,22,23,25とCPU24の状態信号21s〜25sを取得して出力する機器状態調査手段26を有し、故障監視装置3は、問合せ信号35の送信指令を機器状態調査手段26へ出力すると共に、機器状態調査手段26から状態信号21s〜25sを回答信号36として受信し、問合せ信号35と回答信号36とを比較して各手段21,22,23,25とCPU24の異常の有無を判定する故障判定手段33を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置の異常の有無を検出する画像記録装置の故障監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は従来の画像記録装置の故障監視装置の構成を示す図である。
【0003】
近年、防犯や監視等を目的として建物や路上設備等にカメラを設置し、カメラの画像をビデオテープレコーダ(VTR)やデジタルビデオレコーダ等の画像記録装置を使用して記録し、事故や犯罪があった場合にカメラの画像を再生して表示や印刷等を行うことを目的とした画像監視システムが普及している。
【0004】
これらの画像記録装置においては、カメラの故障や伝送線路の切断等による画像信号の喪失と、装置内部のビデオテープ、光ディスク、ハードディスク、及びフラッシュメモリを総称する画像記録媒体の不具合等の故障事象の発生を画像記録装置の内部で検知して故障検知信号を発生させる機能があり、この故障検知信号を利用して機器の故障発生の表示や警告を行ったり、管理拠点に通報して保守員を出動させて修理対応を行うことにより、機器故障による記録画像の損失発生を低減させる効果を持つ従来技術がある。
【0005】
このような従来技術の1つとして、エレベータの乗かごに、乗かご内の状況を撮影するためのテレビカメラ、すなわちカメラを設置し、カメラが撮影した映像を記録するためのVTR、すなわち画像記録装置を設けたエレベータのかご内映像記録装置において、カメラ又は画像記録装置が故障したことを検出する故障検出装置を備え、故障検出装置が故障を検出した場合は、他のシステムに故障を伝える故障伝送装置、すなわち伝送装置を備えたエレベータのかご内映像記録装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、機器故障による記録画像の損失発生を低減させる従来技術の他の例として、エレベータの乗かご内を撮影するビデオカメラ、すなわちカメラと、このカメラによって撮影された内容を録画するビデオテープ、すなわち画像記録装置と、この画像記録装置の動作を少なくとも監視する監視装置と、画像記録装置の動作が異常になると監視装置から監視センタに異常信号を発報する伝送装置とを備えたエレベータの防犯装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
具体的には、上述した特許文献1に開示されたエレベータのかご内映像記録装置及び特許文献2に開示されたエレベータの防犯装置に類似した機能を有する従来の画像記録装置の故障監視装置は、例えば図4に示すようにカメラ1、画像記録装置6、故障監視装置7、遠隔監視端末装置4を主な構成要素とし、遠隔監視端末装置4と遠隔地に設置されている遠隔監視センタ5の間は通信回線8(公衆電話回線、無線通信回線、WANを総称)によって接続されている。
【0008】
画像記録装置6は、故障検知機能を持つ装置であり、カメラ1からの映像信号を画像データとして取込む機能を持つ画像取込み手段61と、画像データを圧縮する機能を持つ画像圧縮手段62と、圧縮された画像データを画像記録媒体に記録する機能を持つ画像記録手段63とを備えている。また、画像記録装置6は、画像取込み手段61、画像圧縮手段62、画像記録手段63の各手段をバスライン67を介して制御すると共に、上述した各手段の故障を検知する機能を持つCPU64、すなわち制御手段と、このCPU64が上述の各手段の故障を検知した場合に接点出力等の故障検知信号68を出力させる機能を持つ故障信号出力手段66と、画像取込み手段61、画像圧縮手段62、画像記録手段63及びCPU64が動作するために必要な電源を各部に供給する機能を持つ電源供給手段65とを備えている。
【0009】
故障監視装置7は、上述のエレベータのかご内映像記録装置の故障検出装置又はエレベータの防犯装置の監視装置に上述の伝送装置を含む装置に相当し、故障発生検出と通報機能を有する装置である。この故障監視装置7は、例えば画像記録装置6から出力される接点出力等の故障検知信号68を検出する故障検出手段71と、故障発生を警告ランプやブザー鳴動で通知する故障発生報知手段72とを含んでおり、故障検出手段71は、故障発生を遠隔監視端末装置4へ通知する機能も有している。また、遠隔監視端末装置4は通信回線8を介して遠隔監視センタ5に故障発生した旨を通報する機能を有している。
【0010】
次に、このように構成された従来の画像記録装置の故障監視装置の動作を説明する。
【0011】
CPU64は、画像取込み手段61を制御すると共に画像取込み手段61からのカメラ1の映像信号の同期信号の喪失を監視する。また、CPU64は、画像圧縮手段62を制御し、圧縮後の画像データのサイズの所定範囲からの逸脱発生を監視する。さらに、CPU64は、画像記録手段63を制御し、画像記録手段63の記録媒体の異常発生を監視する。そして、CPU64は、これらの異常を検出した場合に故障信号出力手段66を制御して故障監視装置7に向けて故障検知信号68を出力させる。次に、故障監視装置7は、故障検知信号68を検知した場合、警告ランプの点灯や点滅あるいはブザーの鳴動等により管理者やオペレーターに対して、画像記録装置6の故障発生を伝えると共に、遠隔監視端末装置4に画像記録装置6が故障発生した旨を伝える。ここで、遠隔監視端末装置4は通信回線8を介して遠隔監視センタ5に故障発生した旨を伝える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平10−245172号公報
【特許文献2】特開平11−92048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、上述した従来の画像記録装置の故障監視装置では、例えば画像記録装置6を制御するCPU64の動作が停止した場合に、CPU64による故障信号出力手段66の制御ができなくなるので、画像記録装置6は故障検知信号68を出力することができない状況が発生する。そのため、故障検知装置7が故障検知信号68を検知することができず、画像記録装置6に故障が発生しても当該故障発生を検出できない不都合がある。
【0014】
また、CPU64が故障を検知して故障信号出力手段66に故障検知信号68の出力を指示した場合においても、故障検知信号68が接点信号の場合には、画像記録装置6の故障部位を外部から特定できないので、修理や交換等に必要な機材や部材を選定できず、保守拠点での交換部品の準備や故障修復に時間がかかる問題がある。
【0015】
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、画像記録装置の制御手段に不具合が生じても、画像記録装置の故障検出を行うと共に、故障部位の特定を行うことができる画像記録装置の故障監視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するために、本発明の画像記録装置の故障監視装置は、カメラで撮影した映像データの処理を行う映像データ処理手段と、この映像データ処理手段を制御する制御手段とを備え、前記映像データ処理手段は、前記カメラで撮影した映像データを取込む画像取込み手段と、この画像取込み手段で取込んだ映像データの画像圧縮を行う画像圧縮手段と、この画像圧縮手段で圧縮された映像データを記録する画像記録手段とを少なくとも有する画像記録装置に設けられ、前記画像記録装置の異常の有無を検出する故障監視装置を備えた画像記録装置の故障監視装置において、前記画像記録装置は、ワンチップマイコン又はランダムロジック回路から少なくとも構成されると共に、前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち少なくとも一方に接続され、前記一方が正常状態又は異常状態であることを示す状態信号を取得して出力する機器状態調査手段を有し、前記故障監視装置は、複数ビットで構成される問合せ信号の送信指令を前記機器状態調査手段へ出力すると共に、前記機器状態調査手段によって取得された前記状態信号を複数ビット信号の回答信号として受信し、前記問合せ信号と前記回答信号とを比較して前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方の異常の有無を判定する故障判定手段を有することを特徴としている。
【0017】
このように構成した本発明は、機器状態調査手段が映像データ処理手段の各手段、及び制御手段のうち少なくとも一方の正常状態又は異常状態を示す状態信号を取得して出力し、故障判定手段が機器状態調査手段によって取得された状態信号を複数ビット信号の回答信号として受信することにより、故障判定手段は、問合せ信号と受信した回答信号とを比較することによって映像データ処理手段及び制御手段のうち機器状態調査手段に接続された当該一方の個々の状態を把握することができる。すなわち、故障判定手段によって映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方が正常状態あるいは異常状態であるのかを判別することができる。
【0018】
また、機器状態調査手段がワンチップマイコン又はランダムロジック回路から少なくとも構成されているので、機器状態調査手段は制御手段の制御の影響を受けずに独立して動作する。そのため、制御手段に不具合が生じても機器状態調査手段は映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方の状態信号を取得して出力し続けることができる。これにより、故障判定手段は、機器状態調査手段から回答信号を継続して受信することができるので、映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方の異常の有無の判定処理を中断させることなく続行することできる。このように、画像記録装置の制御手段に不具合が生じても、画像記録装置の故障検出を行うと共に、故障部位の特定を行うことができる。
【0019】
また、本発明に係る画像記録装置の故障監視装置は、前記発明において、前記画像記録装置は、電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記機器状態調査手段に供給する第1の蓄電手段を有し、前記故障監視装置は、電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記故障判定手段に供給する第2の蓄電手段を有することを特徴としている。
【0020】
このように構成した本発明は、停電や電源装置から供給される電源に不具合が生じ、画像記録装置及び故障監視装置に供給される電力が断たれた場合であっても、画像記録装置の第1の蓄電手段が電力を機器状態調査手段へ供給すると共に、故障監視装置の第2の蓄電手段が電力を故障判定手段へ供給することにより、機器状態調査手段及び故障監視装置が停止することなく動作を継続することができる。
【0021】
また、本発明に係る画像記録装置の故障監視装置は、前記発明において、前記故障監視装置は、前記故障判定手段からの前記問合せ信号の送信指令を受けてこの問合せ信号を前記機器状態調査手段へ送信する機器状態問合せ信号送信手段と、前記機器状態調査手段から受信した前記回答信号を前記故障判定手段へ送信する機器状態回答信号受信手段と、前記故障判定手段によって前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方に異常があると判定された場合に、故障が発生したことを知らせる故障発生報知手段とを有することを特徴としている。
【0022】
このように構成した本発明は、故障判定手段が、機器状態問合せ信号送信手段が送信する問合せ信号と機器状態回答信号受信手段が受信した回答信号とを比較して映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方に異常があることを判定すると、故障発生報知手段によって映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方に故障が発生したことを知ることができるので、映像データ処理手段及び制御手段のうち故障した当該一方の修理等の対応を迅速に行うことができ、早期に復旧させることができる。
【0023】
また、本発明に係る画像記録装置の故障監視装置は、前記発明において、前記機器状態調査手段は、前記機器状態問合せ信号送信手段から送信される前記問合せ信号を入力する入力側シフトレジスタと、前記機器状態回答信号受信手段へ前記回答信号を送信する出力側シフトレジスタと、出力端子及び2つの入力端子が設けられ、この入力端子の一方を前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方に接続し、前記入力端子の他方を前記入力側シフトレジスタのビットに接続すると共に、前記出力端子を前記出力側シフトレジスタのビットに接続する排他的論理和演算回路とを含むことを特徴としている。
【0024】
このように構成した本発明は、機器状態調査手段が、入力側シフトレジスタに入力された問合せ信号と取得した映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方の状態信号との排他的論理和を演算することにより、入力された問合せ信号の変化を検出することができる。これにより、問合せ信号と回答信号との比較が容易になるので、故障判定手段が映像データ処理手段及び制御手段のうち当該一方の異常の有無を迅速に判定することができる。従って、故障判定手段による判定処理の高速化を実現することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の画像記録装置の故障監視装置は、画像記録装置は、ワンチップマイコン又はランダムロジック回路から少なくとも構成されると共に、映像データ処理手段及び制御手段のうち少なくとも一方に接続され、前記一方が正常状態又は異常状態であることを示す状態信号を取得して出力する機器状態調査手段を有することにより、映像データ処理手段及び制御手段のうち機器状態調査手段に接続された前記一方の個々の状態を把握することができる。また、本発明の画像記録装置の故障監視装置は、故障監視装置は、複数ビットで構成される問合せ信号の送信指令を機器状態調査手段へ出力すると共に、機器状態調査手段によって取得された状態信号を複数ビット信号の回答信号として受信し、問合せ信号と回答信号とを比較して映像データ処理手段及び制御手段のうち前記一方の異常の有無を判定する故障判定手段を有することにより、機器状態調査手段が制御手段の制御の影響を受けずに独立して動作するので、制御手段に不具合が生じても機器状態調査手段は動作を継続することができ、故障判定手段による判定処理を中断させることなく続行することできる。このように、画像記録装置の制御手段に不具合が生じても、画像記録装置の故障検出を行うと共に、故障部位の特定を行うことができる。これにより、故障した装置の復旧を迅速且つ的確に行うことができ、従来よりも信頼性の高い映像監視サービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る画像記録装置の故障監視装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示す本実施形態に備えられる機器状態調査手段の構成を示す図である。
【図3】本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図4】従来の画像記録装置の故障監視装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る画像記録装置の故障監視装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0028】
本発明に係る画像記録装置の故障監視装置の一実施形態は、カメラ1で撮影した映像データの処理を行う映像データ処理手段と、この映像データ処理手段を制御する後述の制御手段とを備え、映像データ処理手段は、カメラ1で撮影した映像データを取込む画像取込み手段21と、この画像取込み手段21で取込んだ映像データの画像圧縮を行う画像圧縮手段22と、この画像圧縮手段22で圧縮された映像データを記録する画像記録手段23と、電源の供給源となる電源供給手段25とを有する画像記録装置2に設けられ、この画像記録装置2の異常の有無を検出する故障監視装置3を備えている。
【0029】
前述した制御手段は、例えば画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23をバスライン27を介して制御するCPU24から成っている。本実施形態は、遠隔監視端末装置4を備えており、遠隔監視端末装置4と遠隔地に設置されている遠隔監視センタ5の間は通信回線8(公衆電話回線、無線通信回線、WANを総称)によって接続されている。
【0030】
画像記録装置2は、ワンチップマイコン又はランダムロジック回路から少なくとも構成され、映像データ処理手段及びCPU24のうち少なくとも一方、例えば映像データ処理手段の画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、及びCPU24にそれぞれ接続され、これらの画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、及びCPU24がそれぞれ正常状態又は異常状態であることを示す状態信号21s,22s,23s,24sを取得して出力する機器状態調査手段26を有している。この機器状態調査手段26は、状態信号21s,22s,23s,24sに加え、電源供給手段25の状態信号25sも取得して出力するようになっている。
【0031】
また、画像記録装置2は、電力を蓄えると共に、蓄えた電力を機器状態調査手段26に供給する第1の蓄電手段28を有している。なお、画像記録手段23は、ハードディスク、書き換え型光ディスク、フラッシュメモリの何れでも良い。また、電源供給手段25は、例えばAC100Vの商用電源に接続され、画像記録装置2内の各構成機器に必要な電力を供給している。
【0032】
従って、電源供給手段25から電源の供給を受けている機器状態調査手段26は、停電や電源供給手段25に故障等の不具合が生じても蓄電手段28から電力の供給を受けるので、蓄電手段28には機器状態調査手段26が数分間動作可能な電力を供給できる蓄電容量があれば良く、蓄電手段28として例えばコンデンサや二次電池を用いても良い。
【0033】
ここで、状態信号21sは、カメラ1からの映像信号の同期信号が画像取込み手段21に入力されていることを示す信号であり、状態信号22sは、画像圧縮手段22が撮影画像を圧縮した後の圧縮率や圧縮後のサイズに対し、予め設定された閾値の範囲内であることを示す信号である。また、状態信号23sは、画像記録手段23によって使用されている画像記録媒体である例えばハードディスクの正常動作、1枚の画像を記録した際にカウントされるフレームカウンタ、及び最終的に画像を記録した日時が増加していることを示す信号である。さらに、状態信号24sは、CPU24が動作していることを示すウオッチドッグ信号であり、状態信号25sは、電源供給手段25に商用電源が入力され、出力電圧が正常範囲であることを示す信号である。そして、これらの状態信号21s,22s,23s,24s,25sは、動作が正常状態のときに“1”の値、動作が異常状態のときに“0”の値となる。
【0034】
本実施形態は、故障監視装置3は、複数ビット、例えば8ビットで構成される問合せ信号35の送信指令を機器状態調査手段26へ出力すると共に、機器状態調査手段26によって取得された状態信号21s,22s,23s,24s,25sを複数ビット信号、例えば8ビットの回答信号36として受信し、問合せ信号35と回答信号36とを比較して画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の異常の有無を判定する故障判定手段33を有している。
【0035】
具体的に本実施形態では、故障監視装置3は、故障判定手段33からの問合せ信号35の送信指令を受けてこの問合せ信号35を機器状態調査手段26へ送信する機器状態問合せ信号送信手段31と、機器状態調査手段26から受信した回答信号36を故障判定手段33へ送信する機器状態回答信号受信手段32と、故障判定手段33によって画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25に異常があると判定された場合に、故障が発生したことを知らせる故障発生報知手段34とを有している。この故障発生報知手段34は、例えば警告ランプやブザー鳴動等で報知するようになっている。
【0036】
また、故障監視装置3は、電源の供給源となる電源供給手段37と、電力を蓄えると共に、蓄えた電力を故障監視装置3の各機器に供給する第2の蓄電手段38とを有している。ここで、電源供給手段37は、例えばAC100Vの商用電源に接続されており、蓄電手段38を介して故障監視装置3の各機器に電力を供給すると共に、外部から商用電源等の電源供給を示す信号37sを故障判定手段33へ出力している。さらに、本実施形態では、故障監視装置3は、画像記録装置2の画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の他に、電源供給手段37の異常の有無も判定するようになっている。上述の蓄電手段38には、故障監視装置3の各機器が数分間動作可能な電力を供給できる蓄電容量があれば良く、蓄電手段38として例えばコンデンサや二次電池を用いても良い。
【0037】
ここで、故障監視装置3は、画像記録装置2の故障を検出すると、遠隔監視端末装置4に信号を出力し、遠隔監視端末装置4は通信回線8を介して遠隔監視センタ5へ画像記録装置2の故障発生を通報する。また、画像記録装置2の機器状態調査手段26と、故障監視装置3の機器状態問合せ信号送信手段31及び機器状態回答信号受信手段32との間には、問合せ信号35及び回答信号36をそれぞれ伝送するためのシリアル伝送ケーブルがそれぞれ接続されている。なお、シリアル伝送方式としてRS−232CやRS−485Cのシリアル通信を使用するのが一般的だが、IEEE802.3のバス型ネットワーク通信を使用しても良い。
【0038】
次に、本実施形態に備えられる画像記録装置の機器状態調査手段の内部構成を図2に基づいて説明する。
【0039】
図2は図1に示す本実施形態に備えられる機器状態調査手段の構成を示す図である。
【0040】
本実施形態では、機器状態調査手段26は、図2に示すように機器状態問合せ信号送信手段31から送信される問合せ信号35を入力する入力側シフトレジスタ261と、機器状態回答信号受信手段32へ回答信号36を送信する出力側シフトレジスタ262とを含んでいる。これらの入力側シフトレジスタ261及び出力側シフトレジスタ262は、例えば8ビットから成っている。
【0041】
そして、機器状態調査手段26は、問合せ信号35を入力する図示しない信号入力端子と、回答信号36を出力する図示しない信号出力端子と、機器の状態信号を入力する図示しない状態入力端子がそれぞれ設けられ、入力端子の一方を画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25にそれぞれ接続し、入力端子の他方を入力側シフトレジスタ261の対応するビットにそれぞれ接続すると共に、出力端子を出力側シフトレジスタ262の対応するビットにそれぞれ接続する排他的論理和演算回路263a〜263eを含んでいる。
【0042】
すなわち、状態信号21sと入力側シフトレジスタ261の7ビット目の信号が排他的論理和演算回路263aの各入力端子に接続されており、状態信号22sと入力側シフトレジスタ261の6ビット目の信号が排他的論理和演算回路263bの各入力端子に接続されている。また、状態信号23sと入力側シフトレジスタ261の4ビット目の信号が排他的論理和演算回路263cの各入力端子に接続されており、状態信号24sと入力側シフトレジスタ261の2ビット目の信号が排他的論理和演算回路263dの各入力端子に接続されている。さらに、状態信号25sと入力側シフトレジスタ261の1ビット目の信号が排他的論理和演算回路263eの各入力端子に接続されており、これらの排他的論理和演算回路263a〜263eの出力端子は、出力側シフトレジスタ262の7ビット目、6ビット目、4ビット目、2ビット目、1ビット目にそれぞれ接続されている。そして、出力側シフトレジスタ262は、各ビットに格納された値を機器状態の回答信号36として機器状態回答信号受信手段32へ送信するようになっている。
【0043】
なお、入力側シフトレジスタ261及び出力側シフトレジスタ262のうち各8ビット目、5ビット目、3ビット目は互いに回路でそのまま接続されており、排他的論理和演算回路は設けられていない。また、入力側シフトレジスタ261及び出力側シフトレジスタ262は、状態信号21s〜25sが5種類あるので、上述したように7ビット目、6ビット目、4ビット目、2ビット目、1ビット目を排他的論理和演算回路263a〜263eにそれぞれ接続しているが、状態信号の増減に伴って使用するビットを増減させれば良い。
【0044】
機器状態調査手段26は、例えば問合せ信号35が16進表記で55(01010101)の値の場合、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25が全て正常状態であり、状態信号21s〜25sが全て“1”のときは、排他的論理和演算回路263a〜263eを介した出力側シフトレジスタ262の値は16進表記で3E(00111110)と演算する。
【0045】
また、機器状態調査手段26は、例えば問合せ信号35が16進表記でAA(10101010)の値の場合、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25が全て正常状態であり、状態信号21s〜25sが全て“1”のときは、排他的論理和演算回路263a〜263eを介した出力側シフトレジスタ262の値は16進表記でC1(11000001)と演算する。そして、機器状態調査手段26は、このような演算を行った後、出力側シフトレジスタ262の値を回答信号36として機器状態回答信号受信手段32に送信する。
【0046】
次に、本実施形態の動作を図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0047】
図3は本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【0048】
本実施形態は、まず画像記録装置2の機器状態調査手段26は、装置の起動直後は問合せ信号35の受信試行の状態にあり、機器状態の問合せ信号35を受信していない場合には、受信待ちループ動作を行っている(ステップ(以下、Sと記す)10,S11)。次に、故障監視装置3の故障判定手段33から問合せ信号35の出力の指示を受けた機器状態問合せ信号送信手段31は、8ビットで構成される問合せ信号35を作成すると共に、作成した問合せ信号35を機器状態調査手段26に送信する(S1)。ここで、故障監視装置3の機器状態問合せ信号送信手段31が問合せ信号35を出力すると、機器状態回答信号受信手段32は機器状態の回答信号36の受信待ちループとなる(S2〜S4)。
【0049】
機器状態調査手段26が、手順S1において機器状態問合せ信号送信手段31から送信された問合せ信号35を受信すると(S11)、手順S10,S11の受信待ちループを抜け、画像記録装置2の画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25に関する機器状態の調査を行うための演算を行う(S12)。
【0050】
ここで、機器状態調査手段26の演算は、例えば問合せ信号35が16進表記で55(01010101)の値の場合、入力側シフトレジスタ261の各ビットにこの値が格納されると共に、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25が全て正常状態であり、状態信号21s〜25sが全て“1”のときは、入力側シフトレジスタ261の各ビット信号と状態信号21s〜25sとの排他的論理和演算回路263a〜263eの演算結果の出力値を出力側シフトレジスタ262の各ビットに格納し、出力側シフトレジスタ262の値は16進表記で3E(00111110)となる。そして、機器状態調査手段26は、このような演算を行った後、出力側シフトレジスタ262の値を回答信号36として機器状態回答信号受信手段32に送信する(S13)。
【0051】
次に、機器状態回答信号受信手段32が回答信号36を受信すると(S4)、故障判定手段33は、問合せ信号35である(01010101)と回答信号36である(00111110)とを比較し(S5)、状態信号21s〜25sが排他的論理和演算回路263a〜263eを介して入力されるシフトレジスタ262のビット7,6,4,2,1の値、すなわち回答信号36のビット7,6,4,2,1の値が全て反転していた場合に、故障判定手段33は、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の正常動作が行われていると判定する(S6)。
【0052】
一方、手順S6において回答信号のビット7,6,4,2,1の値が1つでも反転していない場合には、故障判定手段33が画像記録装置2に異常がある、すなわち画像記録装置2に故障が発生していると判定し、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25のうち値が反転していないシフトレジスタ262のビット7,6,4,2,1に対応するものを選択して故障発生部位を特定する(S7)。
【0053】
このとき、回答信号36のビット7の値が反転していなかった場合には、状態信号21sが“0”であり、例えばカメラ1の故障、カメラ1と画像記録装置2との間のケーブルの切断、あるいはケーブルコネクタが外れていると判断できる。手順S7において回答信号36のビット6の値が反転していなかった場合には、状態信号22sが“0”であり、例えば撮影された画像に異常(真っ黒状態、真っ白状態、ぼけ、あるいは隠蔽等)が発生したと判断できる。
【0054】
手順S7において回答信号36のビット4の値が反転していなかった場合には、状態信号23sが“0”であり、例えばハードディスク等の故障と判断でき、回答信号36のビット2の値が反転していなかった場合には、状態信号24sが“0”であり、例えばCPU24が何らかの理由により停止又は永久ループ動作を行っていると判断できる。また、手順S7において回答信号36のビット1の値が反転していなかった場合には、状態信号25sが“0”であり、例えば画像記録装置2への商用電源の供給が停電やブレーカースイッチで供給停止となっていたり、あるいは電源供給手段25の出力電圧が異常であると判断できる。
【0055】
ここで、状態信号25sが“0”、すなわち電源供給手段25が異常状態であり、さらに故障監視装置3の電源供給手段37の状態信号37sが“0”、すなわち電源供給手段37が異常状態である場合には、画像記録装置2の電源供給手段25と故障監視装置3の電源供給手段37の双方に電源が供給されていない状況であるので、故障判定手段33は建屋や各機器の電源系統が停電状態であると判断する(S7)。
【0056】
一方、状態信号25sが“0”、すなわち電源供給手段25が異常状態であり、さらに故障監視装置3の電源供給手段37の状態信号37sが“1”、すなわち電源供給手段37が正常状態である場合には、故障判定手段33は画像記録装置2の電源供給手段25のみの故障と判断する(S7)。なお、商用電源の供給停止や電源供給手段25の出力電圧が異常であっても、画像記録装置2の機器状態調査手段26は、蓄電手段28から動作に必要な電力の供給を受けると共に、故障監視装置3の機器状態問合せ信号送信手段31、機器状態回答信号受信手段32、故障判定手段33、及び故障発生報知手段34は、蓄電手段38から動作に必要な電力の供給を受けているので、画像記録装置2の故障の判定を行う動作が可能である。
【0057】
また、手順S1において故障判定手段33は、機器状態問合せ信号送信手段31に対して問合せ信号35の送信を指示した後、予め定めた時限を経過しても機器状態調査手段26から機器状態回答信号受信手段32を介して回答信号36を受信できなかった場合には(S3)、故障判定手段33は、例えば画像記録装置2と故障監視装置3との間のケーブルが外れていたり、あるいは画像記録装置2の移設や盗難による機器の紛失が発生したと判断する(S7)。
【0058】
そして、故障判定手段33は、手順S3、手順S6、手順S7において故障を検出すると、故障発生報知手段34を作動、例えばブザー鳴動やランプを点灯・点滅させ、画像記録装置2の故障発生をユーザーや管理者に知らせると共に、遠隔監視端末装置4に画像記録装置2の故障発生と故障発生部位を示す信号を送信する(S8)。そして、遠隔監視端末装置4は受信した画像記録装置2の故障発生と故障発生部位を示す信号を通信回線8を介して遠隔監視センタ5へ送信する。
【0059】
また、故障監視装置3は、上記手順S1〜S8を実行して画像記録装置2の故障検出や故障部位の特定を実施した後、予め定めた監視時間の間待機し(S9)、手順S1へ戻る。ここで、監視時間は、画像記録装置2の故障による画像喪失時間に関連するので、画像喪失時間の最大許容時間に設定すれば良いが、通信や故障監視の所要時間を考慮すると、画像喪失時間の最大許容時間より大きな時間間隔に設定するのが望ましい。
【0060】
このように構成した本実施形態によれば、手順S12、S13において機器状態調査手段26が画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の正常状態又は異常状態を示す状態信号21s〜25sを取得して出力し、手順S4において故障判定手段33が機器状態調査手段26によって取得された状態信号21s〜25sを8ビット信号の回答信号36として受信することにより、故障判定手段33は、手順S5において機器状態問合せ信号送信手段31が送信した問合せ信号35と機器状態回答信号受信手段32が受信した回答信号36とを比較することで手順S6、S7において画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の個々の状態を把握することができる。すなわち、故障判定手段33によってこれらの画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25のそれぞれが正常状態あるいは異常状態であるのかを判別することができる。
【0061】
また、機器状態調査手段26はワンチップマイコンやランダムロジック回路から構成されているので、機器状態調査手段26はCPU24の制御の影響を受けずに独立して動作する。そのため、CPU24に不具合が生じても機器状態調査手段26は、手順S12、S13において画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の各状態信号21s〜25sを取得して出力し続けることができる。これにより、故障判定手段33は、手順S4において機器状態調査手段26から回答信号36を継続して受信することができるので、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の異常の有無の判定処理を中断させることなく続行することできる。このように、画像記録装置2のCPU24に不具合が生じても、画像記録装置2の故障検出を行うと共に、故障部位の特定を行うことができる。これにより、故障した装置の復旧を迅速且つ的確に行うことができ、信頼性の高い映像監視サービスを提供することができる。
【0062】
また、本実施形態は、手順S6、S7において故障判定手段33が画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の異常の有無を判定するだけでなく、電源供給手段37の異常の有無も判定するので、電源供給手段25,37の異常の有無の判定結果によって建屋や各機器の電源系統に異常があるのか、あるいは電源供給手段25のみ異常があるのかを把握することができる。これにより、故障判定手段33の判定処理の精度を向上させることができる。
【0063】
また、本実施形態は、停電等によって電源供給手段25,37から供給される電源に不具合が生じ、画像記録装置2及び故障監視装置3に供給される電力が断たれた場合であっても、画像記録装置2の蓄電手段28が電力を機器状態調査手段26へ供給すると共に、故障監視装置3の蓄電手段38が電力を故障監視装置3の各機器へ供給することにより、機器状態調査手段26及び故障監視装置3が停止することなく動作を継続することができる。
【0064】
また、本実施形態は、手順S6において故障判定手段33が、機器状態問合せ信号送信手段31が送信する問合せ信号35と機器状態回答信号受信手段32が受信した回答信号36とを比較して画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25に異常があることを判定すると、手順S8においてユーザーや管理者が故障発生報知手段34によって画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25に故障が発生したことを知ることができるので、画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の修理等の対応を迅速に行うことができ、早期に復旧させることができる。
【0065】
また、本実施形態は、手順S12において機器状態調査手段26が、入力側シフトレジスタ261に入力された問合せ信号35と取得した画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の状態信号21s〜25sとの排他的論理和を演算することにより、入力された問合せ信号35の変化を検出することができる。これにより、手順S5において問合せ信号35と回答信号36との比較が容易になるので、手順S6、S7において故障判定手段33が画像取込み手段21、画像圧縮手段22、画像記録手段23、CPU24、及び電源供給手段25の異常の有無を迅速に判定することができる。従って、故障判定手段33による判定処理の高速化を実現することができ、故障監視装置3の性能を高めることができる。
【符号の説明】
【0066】
1 カメラ
2 画像記録装置
3 故障監視装置
4 遠隔監視端末装置
5 遠隔監視センタ
21 画像取込み手段
22 画像圧縮手段
23 画像記録手段
24 CPU
25,37 電源供給手段
21s〜25s,37s 状態信号
26 機器状態調査手段
28,38 蓄電手段
31 機器状態問合せ信号送信手段
32 機器状態回答信号受信手段
33 故障判定手段
34 故障発生報知手段
35 問合せ信号
36 回答信号
261 入力側シフトレジスタ
262 出力側シフトレジスタ
263a〜263e 排他的論理和演算回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮影した映像データの処理を行う映像データ処理手段と、この映像データ処理手段を制御する制御手段とを備え、前記映像データ処理手段は、前記カメラで撮影した映像データを取込む画像取込み手段と、この画像取込み手段で取込んだ映像データの画像圧縮を行う画像圧縮手段と、この画像圧縮手段で圧縮された映像データを記録する画像記録手段とを少なくとも有する画像記録装置に設けられ、
前記画像記録装置の異常の有無を検出する故障監視装置を備えた画像記録装置の故障監視装置において、
前記画像記録装置は、
ワンチップマイコン又はランダムロジック回路から少なくとも構成されると共に、前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち少なくとも一方に接続され、前記一方が正常状態又は異常状態であることを示す状態信号を取得して出力する機器状態調査手段を有し、
前記故障監視装置は、
複数ビットで構成される問合せ信号の送信指令を前記機器状態調査手段へ出力すると共に、前記機器状態調査手段によって取得された前記状態信号を複数ビット信号の回答信号として受信し、前記問合せ信号と前記回答信号とを比較して前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方の異常の有無を判定する故障判定手段を有することを特徴とする画像記録装置の故障監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像記録装置の故障監視装置において、
前記画像記録装置は、
電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記機器状態調査手段に供給する第1の蓄電手段を有し、
前記故障監視装置は、
電力を蓄えると共に、蓄えた電力を前記故障判定手段に供給する第2の蓄電手段を有することを特徴とする画像記録装置の故障監視装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像記録装置の故障監視装置において、
前記故障監視装置は、
前記故障判定手段からの前記問合せ信号の送信指令を受けてこの問合せ信号を前記機器状態調査手段へ送信する機器状態問合せ信号送信手段と、
前記機器状態調査手段から受信した前記回答信号を前記故障判定手段へ送信する機器状態回答信号受信手段と、
前記故障判定手段によって前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方に異常があると判定された場合に、故障が発生したことを知らせる故障発生報知手段とを有することを特徴とする画像記録装置の故障監視装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像記録装置の故障監視装置において、
前記機器状態調査手段は、
前記機器状態問合せ信号送信手段から送信される前記問合せ信号を入力する入力側シフトレジスタと、
前記機器状態回答信号受信手段へ前記回答信号を送信する出力側シフトレジスタと、
出力端子及び2つの入力端子が設けられ、この入力端子の一方を前記映像データ処理手段及び前記制御手段のうち前記一方に接続し、前記入力端子の他方を前記入力側シフトレジスタのビットに接続すると共に、前記出力端子を前記出力側シフトレジスタのビットに接続する排他的論理和演算回路とを含むことを特徴とする画像記録装置の故障監視装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−191350(P2012−191350A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52000(P2011−52000)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000232955)株式会社日立ビルシステム (895)
【Fターム(参考)】