説明

画像読取装置、画像読取方法、画像読取プログラム

【課題】
本発明では、当該画像読取装置の動作を止めることなく、ジョブの割り込み処理が可能であり、当該割り込み処理により中断されたジョブを自動的に再開することができる画像読取装置、画像読取方法、読取プログラムを提供する。
【解決手段】
本発明に係る画像読取装置は、記憶装置を有する画像処理装置の画像読取装置であって、当該画像読取装置が実行すべき処理に係る識別情報を受け付ける識別情報受付手段と、識別情報に基づく処理の実行中に、当該処理に係る情報を、記憶装置に記憶する実行処理記憶手段と、実行処理記憶手段により記憶した情報を読み出す実行処理読出手段と、実行処理読出手段により読み出した情報に基づき、処理の実行を再開する処理再開手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数組の原稿を読み取り、登録されたジョブ情報に基づき、自動的に順次処理を行う画像処理装置の画像読取装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、複合機では、ユーザが設定した処理内容に基づき、スキャナで原稿画像をスキャンして、コピーを行ったり、スキャンした原稿画像に係る画像データファイルを電子メールで送信することなどが日常的に行われている。
【0003】
一方、ハイエンド機では多機能、高速化が進められているが、世間ではペーパレスがスローガンとして掲げられており、紙の無駄な消費によるコスト削減、紙からの情報流出防止、情報共有や情報検索性に優れる電子情報による生産性の向上、環境負荷削減が進められている。また、他方では、OA機器の小型化、低価格化が進んでおり、低価格機を購入する企業も増えている。
【0004】
しかし、低価格機では、画像入出力の性能が低く、作業時間が増加する傾向にある。特に、多くの異なるジョブを行う場合に、OA機器の前で作業を繰り返し行わなければならないことになり、ユーザにとっては不便である。また、ユーザが異なるジョブを行う原稿毎に、複合機の設定を行い、ジョブを実行するのは非常に手間が掛かる。
【0005】
そこで、複合機の操作パネルにジョブ設定を登録して、必要なときにすぐ呼び出せるようにする技術が一般に知られている。また、複合機に、ジョブ設定シートへ記載したジョブ設定情報を読み込ませることで、ジョブ設定を自動的に行う技術も知られている(特許文献1)。
【0006】
特許文献1では、ジョブ設定シートで指示された1組の原稿を順次処理する技術が公開されている。この技術を用いれば、ADF(Auto Document Feeder)にある原稿を順次読んで、ジョブ設定シートを読み取った場合に、ユーザによる確認を行うことなく、自動的にジョブ設定を行い、さらには、連続する次の原稿を読み取り、この原稿に対し設定されたジョブを行うことが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記技術においては、ジョブの割り込み処理を行う場合に、ユーザは、画像処理装置の動作を中断させないと、当該ジョブの割り込み処理をさせることができないという問題点がある。
【0008】
また、上記のように、一旦、割り込み処理により中断されたジョブを再開させることを自動的に行わせることができないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明では、当該画像読取装置の動作を止めることなく、ジョブの割り込み処理が可能であり、当該割り込み処理により中断されたジョブを自動的に再開することができる画像読取装置、画像読取方法、画像読取プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る画像読取装置は、記憶装置を有する画像処理装置の画像読取装置であって、当該画像読取装置が実行すべき処理に係る識別情報を受け付ける識別情報受付手段と、前記識別情報に基づく処理の実行中に、前記処理に係る情報を、前記記憶装置に記憶する実行処理記憶手段と、前記実行処理記憶手段により記憶した前記情報を読み出す実行処理読出手段と、前記実行処理読出手段により読み出した前記情報に基づき、前記処理の実行を再開する処理再開手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、画像データを読み取るためのスキャナと、前記スキャナを使用して読み取った前記画像データから、前記識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記識別情報抽出手段は、前記スキャナを使用して読み取った、当該画像読取装置が実行すべき処理を設定するためのジョブ設定シートに係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記識別情報抽出手段は、前記スキャナを使用して読み取った、前記識別情報が記載された原稿に係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記記憶装置は、前記識別情報と前記識別情報に基づき当該画像読取装置が実行すべき処理内容とを、関連付けて記憶し、前記記憶装置から、前記処理内容を取得する処理内容取得手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記識別情報と前記識別情報に基づき当該画像読取装置が実行すべき処理内容とを関連付けて記憶する記憶装置を有するジョブ管理サーバと、通信ネットワークで接続され、前記処理内容取得手段は、当該画像読取装置が有する前記記憶装置に代えて、前記ジョブ管理サーバが有する前記記憶装置から、前記処理内容を取得することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、一の前記識別情報に基づく処理の実行を中断して、他の前記識別情報に基づく処理を実行するか否かを判定する優先処理判定手段を有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記優先処理判定手段にて、他の前記識別情報に基づく処理を実行すると判定された場合に、一の前記識別情報に基づく処理は、他の前記識別情報に基づく処理の実行後に行われること、を特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報に基づく処理の内容と前記他の識別情報に基づく処理の内容とに基づき、判定することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記識別情報には、当該識別情報に対応するユーザ情報を含み、前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報に対応する前記ユーザ情報と前記他の識別情報に対応する前記ユーザ情報とに基づき、判定することを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報と前記他の識別情報とに基づき、判定することを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、情報を記憶する記憶手段と、画像データを取得する画像入力手段と、ジョブの実行中に他のジョブの開始を示すジョブ設定開始シートを受け付けると前記ジョブの実行を中断して、前記中断したジョブに関する情報である中断ジョブ情報を前記記憶手段に記憶する実行処理記憶手段と、前記他のジョブを実行対象のジョブに設定する割込ジョブ確認手段と、前記他のジョブの終了を示すジョブ設定終了シートを受け付けると、前記記憶手段から前記中断したジョブの中断ジョブ情報を読み出して、前記中断したジョブを実行対象のジョブに設定する実行処理読出手段と、前記画像入力手段で取得した画像データに対して、実行対象のジョブを実行する処理内容実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記中断したジョブの順序を管理する中断ジョブ情報管理テーブルを記憶する第2の記憶手段を有し、前記実行処理記憶手段はさらに、前記中断したジョブを前記中断ジョブ情報管理テーブルに記憶し、前記実行処理読出手段は、前記ジョブ設定終了シートを受け付けると、前記中断ジョブ情報管理テーブルの前記順序を参照して読み出す中断したジョブを決定し、前記決定した前記中断したジョブに対応する中断ジョブ情報を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記中断ジョブ情報管理テーブルはさらに、前記中断したジョブに関する中断ジョブ情報の記憶場所を記憶しており、前記実行処理読出手段は、前記中断ジョブ情報管理テーブルの前記記憶場所に基づいて、前記決定した前記中断したジョブに対応する中断ジョブ情報を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、前記各ジョブの処理内容を示すジョブ内容情報を管理するジョブ内容管理テーブルを記憶する第3の記憶手段と、前記ジョブ設定開始シートを受け付けると、当該ジョブ設定開始シートに係るジョブのジョブ内容情報を、前記第3の記憶手段から取得する処理内容取得手段と、実行対象のジョブのジョブ内容情報を管理する実行ジョブ管理テーブルを記憶する第4の記憶手段と、を備え、前記割込みジョブ確認手段は、前記他のジョブのジョブ内容情報を前記実行ジョブ管理テーブルに記憶して、前記他のジョブを実行対象のジョブに設定し、前記処理内容実行手段は、前記実行ジョブ管理テーブルのジョブ内容情報に基づいて、前記画像入力手段で取得した画像データに対する実行対象のジョブを実行することを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係る画像読取装置の一形態では、各ジョブに予め定められた優先度情報を管理する優先度管理テーブルを記憶する第5の記憶手段と、前記他のジョブの優先度情報と、前記中断したジョブの優先度情報とに基づいて、前記他のジョブの処理形態を判定する優先処理判定手段と、を備え、前記実行ジョブ管理テーブルはさらに、実行対象のジョブの処理形態を記憶しており、前記処理内容取得手段はさらに、前記ジョブ設定開始シートに係るジョブの優先度情報を前記優先度管理テーブルから取得し、前記割込みジョブ確認手段はさらに、前記他のジョブの処理形態を前記実行対象ジョブ管理テーブルに記憶して、前記他のジョブを実行対象のジョブに設定し、前記処理内容実行手段は、前記実行ジョブ管理テーブルに管理されるジョブ内容情報と処理形態とに基づいて、前記画像入力手段で取得した画像データに対する実行対象のジョブを実行することを特徴とする。
【0026】
従って、本発明では、当該画像読取装置の動作を止めることなく、ジョブの割り込み処理が可能であり、当該割り込み処理により中断された処理を自動的に再開することができる画像読取装置を提供する。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、当該画像読取装置の動作を止めることなく、ジョブの割り込み処理が可能であり、当該割り込み処理により中断されたジョブを自動的に再開することができる画像読取装置、画像読取方法、読取プログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】画像読取装置の機能ブロック図を示す図である。
【図1(A)】画像読取装置の一形態における機能ブロック図を示す図である。
【図1(B)】画像読取装置の一形態における機能ブロック図を示す図である。
【図1(C)】画像読取装置の一形態における機能ブロック図を示す図である。
【図2】ジョブ内容管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】ジョブ設定シートの説明をするための図である。
【図4】識別情報を記載した原稿の一例を示す図である。
【図5】ジョブ設定シートと原稿の設置例を示す図である。
【図6】中断ジョブ情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】画像読取装置の処理実行時における原稿の様子を示す図である。
【図8】画像読取装置の処理実行時に割り込み処理を行わせる場合の様子を示す図である。
【図9】画像読取装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係るフローチャートである。
【図11】第2の実施形態に係るフローチャートである。
【図12】第3の実施形態に係るフローチャートである。
【図13】優先度管理テーブルの一例を示す図である。
【図14】実行ジョブ管理テーブルの一例を示す図である。
【図15】実行ジョブ管理テーブルの別例を示す図である。
【図16】中断ジョブ情報管理テーブルの別例を示す図である。
【図17】画像読取装置の一形態における機能ブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る画像読取装置の動作原理)
図1(A)を用いて、本実施の形態に係る画像読取装置の動作原理について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像読取装置100の動作原理を示す図である。
【0030】
画像読取装置100は、制御手段110で実行される、画像入力手段10、識別情報抽出手段20、識別情報受付手段30、処理内容取得手段40、処理実行手段50、実行処理記憶手段70、実行ジョブ管理テーブル管理手段80と、記憶手段150とを有する。実行ジョブ管理テーブル管理手段80は、実行ジョブ確認手段801、割込ジョブ管理手段802、実行ジョブ管理手段803、実行ジョブ管理テーブル更新手段804、残ジョブ確認手段805、実行処理読出手段806を含む。
【0031】
また、記憶手段150には、設定ファイル、進行ファイル、一時ファイルからなる中断ジョブ情報1501、ジョブ内容管理テーブル1502、実行ジョブ管理テーブル1503、ユーザ情報管理テーブル1505、中断ジョブ管理テーブル1506が記憶されている。
【0032】
また、図17によれば、画像読取装置100は、通信ネットワークを介して、記憶装置210を有するジョブ管理サーバ200と接続されている。このとき画像読取装置100の記憶手段150には、中断ジョブ情報1501及び中断ジョブ管理テーブル1506、実行ジョブ管理テーブル1503が記憶されている。ジョブ管理サーバ200は記憶手段210を備え、記憶装置210には、ジョブ内容管理テーブル1502、ユーザ情報管理テーブル1505が記憶されている。
【0033】
ここで、記憶手段150、210に記憶される、ジョブ内容管理テーブル1502について説明を行う。ジョブ内容管理テーブル1502には、画像読取装置100が実行すべき処理を識別するための処理内容識別情報と、当該処理内容識別情報によって特定される画像読取装置100が実行すべき処理内容を示す処理内容情報と、当該処理の実行を画像読取装置100に指示するユーザに係るユーザ情報とが関連付けられて記憶されている。
【0034】
そして、処理内容識別情報は、読み取られた画像データに埋め込まれたバーコードや2次元コード等の具象化画像をデコードして得られる。処理内容識別情報は、数字列、文字列等の情報からなる。なお、処理内容識別情報は、画像読取装置100が実行すべき処理を識別できる形態のものであれば良い。
【0035】
図2は、ジョブ内容管理テーブルの一例を示す図である。処理内容識別情報(ジョブID)と処理内容情報とは、図2に示すようなジョブ内容管理テーブルで関連付けられて管理されている。なお、図2の例では、後述のユーザ情報とも関連付けられて管理されている。
【0036】
1行目の例では、ジョブID123456(処理内容識別情報)で識別される処理内容情報は、「原稿をカラー画像として両面スキャンして(ジョブ種:scan、両面:true、カラー:true)、そのスキャンした画像データをtiffフォーマットで、「/document/taroh/work」のパスで示されるフォルダに保存する(format=tiff、savepath=/document/taroh/work)」ことであることを示している。
【0037】
また、2行目の例では、ジョブID345678(処理内容識別情報)で識別される処理内容情報は、原稿を「モノクロ画像として片面スキャンして(ジョブ種:コピー、カラー:false、両面:false)、割り付け部数2で集約して、出力濃度を+2の設定で、1部だけ片面モノクロコピーする(color=false、Nup=2、volume=1、density=+2)」ことであることを示している。
【0038】
前述のユーザ情報とは、ユーザ名、社員番号、メールアドレス、IPアドレス等、ユーザを特定する情報をいう。図2に示す例によれば、ユーザ情報は、前述の処理内容識別情報とも関連付けられて管理されている。1行目の例では、ジョブID123456(処理内容識別情報)で識別されるユーザ情報は、「ユーザ名:理光太郎、社員番号:10011、メールアドレス:taroh.ricoh@xxx.com、IPアドレス:YYY.XXX.0.33」であることを示している。3行目の例では、ジョブID222555(処理内容識別情報)で識別されるユーザ情報は、「ユーザ名:光理花子、社員番号:18023、メールアドレス:hanako.kohri@xxx.com、IPアドレス:YYY.XXX.7.111」であることを示している。
【0039】
ここで、メールアドレス、IPアドレスは、画像読取装置100の処理の途中で、何らかの障害が生じ、処理を完了させることができないときに使用することができる。このような場合には、当該メールアドレスにエラー通知メールが送信されたり、当該IPアドレスで特定される端末のディスプレイにエラーを示す表示が通知される。
【0040】
図2では、ジョブ内容管理テーブルがユーザ情報を処理内容識別情報に関連付けて管理している例を示したが、ユーザ情報はユーザ情報管理テーブル1505から必要に応じて取得することも可能である。その場合には、ジョブ内容管理テーブルは、ユーザ情報を特定するユーザ識別情報を処理内容識別情報に関連付けて管理しておけば、ユーザ情報をユーザ情報管理テーブル1505から特定することができる。
【0041】
画像入力手段10は、スキャナ160に原稿の読み取りを指示する。スキャナ160は、ADF上に原稿があるかどうかを確認し、あれば、原稿を読み取って読み取った画像データを画像入力手段10に送り、なければ原稿がない旨の信号を画像入力手段10に送る。画像入力手段10は、スキャナ160から入力された信号に応じて、読み取った画像データを画像読取装置内に取り込むか、画像読取装置100の処理を終了する。
【0042】
次に、図3を用いてジョブ設定シートについて説明する。図3(A)は、ジョブ設定シートの一例を示す図である。図3(A)に示すように、ジョブ設定シートは、原稿とは別の独立したシートで構成され、上段から、識別情報をエンコードして作成された具象化画像である2次元コード、当該ジョブ設定シートで識別される処理の要求主体であるユーザ名(ここでは、「理光太郎」)、処理内容識別情報である数字列(ここでは、「123456」)、識別情報である文字列(ここでは、「ジョブ設定シートA」)がそれぞれ記載されている。この形態であれば、ジョブ設定シートは、画像読取装置100の処理対象から外される。この場合のジョブ設定シートは、ユーザからのジョブ設定の指示を示すものだからである。
【0043】
図3(B)は、ジョブ設定シートの2次元コードが含む、識別情報を示す一例である。識別情報は、画像読取装置100が実行すべき処理を識別するIDを示す処理内容識別情報と、ジョブ設定シートの種別を示すシート種別情報とからなる。ジョブ設定シートは、ジョブ設定開始シートとジョブ設定終了シートの2種類あるため、現在読み取られたジョブ設定シートがジョブ設定開始シートであるのか、ジョブ設定終了シートであるのか、がシート種別情報によって特定できる。
【0044】
図3(C)は、ジョブ設定シートの2次元コードが含む識別情報の第2の形態を示す図である。識別情報は、処理内容識別情報と、シート種別情報と、ジョブ内容管理テーブルのネットワーク上の位置を示す位置情報とを含んでいる。この識別情報は、ジョブ管理サーバ200を利用して実現される画像読取システムの場合に利用することができる。
【0045】
図3(D)は、ジョブ設定シートの2次元コードが含む識別情報の第3の形態を示す図である。識別情報は、処理内容識別情報と、シート種別情報と、ユーザ情報管理テーブル1505で管理されるユーザ情報を特定するためのユーザ識別情報とを含む。この識別情報は、ジョブ内容管理テーブルがユーザ情報を管理していない場合に利用することができる。
【0046】
図3(E)は、ジョブ設定シートの2次元コードが含む識別情報の第4の形態を示す図である。識別情報は、処理内容識別情報と、シート種別情報と、位置情報と、ユーザ識別情報と、ユーザ情報管理テーブルのネットワーク上の位置を示すユーザ位置情報とを含んでいる。この識別情報は、ジョブ管理サーバ200を利用して実現される画像読取システムで、かつ、ジョブ内容管理テーブルがユーザ情報を管理していない場合に利用される。
【0047】
また、ジョブ設定シートは、図4に示すように、原稿の一部として、原稿の隅に識別情報をエンコードして作成された2次元コードを記載する形態としても良い。この形態であれば、ジョブ設定シートの役割をする原稿も、画像読取装置100の処理対象となる。この場合のジョブ設定シートは、ユーザからのジョブ設定の指示と実際に処理の対象となる原稿とを含むため、原稿に対する処理が画像読取装置100によってなされるためである。
【0048】
次は、図5を用いてジョブ設定シートの使用方法について、説明する。図5は、ジョブ設定シートの使用法を説明する図である。ジョブ設定シートは、図5に示すように、処理対象となる原稿をジョブ設定開始シートとジョブ設定終了シートで挟んで、スキャナ160のADF(Auto Document Feeder:自動原稿送り装置)の原稿を置くトレイである原稿トレイ上に配置されて使用される。ジョブ設定開始シートは処理対象である原稿の1番上に、ジョブ設定終了シートは処理対象である原稿の1番下に配置される。
【0049】
また、図4に示すように、原稿の一部に識別情報を記載する場合には、原稿の1枚目がジョブ設定開始シートの役割することとなり、原稿の最終頁がジョブ設定終了シートの役割をすることとなる。
【0050】
原稿トレイ上に置かれた紙媒体は、上から順にスキャナ160によって読み取られる。図5の例では、ADF上に置かれた、ジョブ設定シート及び原稿を含む紙媒体は、ジョブ設定開始シート1からジョブ設定終了シート3(上から下へ)順に読み取られる。図5の例では、まずジョブ設定開始シート1がスキャナ160によって読み取られ、続いて、原稿群1が上から順に読み取られていく。スキャナ160は、ジョブ設定終了シート3が読み取られるまで、読み取り動作を継続する。なお、原稿群は、処理対象の原稿が1枚以上存在することを意味している。したがって、原稿群という表現がなされているが、原稿が一枚だけであっても構わない。
【0051】
識別情報抽出手段20は、画像入力手段10により読み込んだ画像データから、具象化画像(2次元コード)を抽出する。例えば、識別情報抽出手段20は、図3(A)に示すような2次元コードを、画像データから抽出する。ここで、この画像データは、ジョブ設定シートに係る画像データでも良いし、識別情報が記載された原稿に係る画像データでも良い。
【0052】
識別情報受付手段30は、識別情報抽出手段20により抽出された2次元コードをデコードして、識別情報を受け付ける。この手段によって、画像読取装置100は、識別情報を認識することができる。
【0053】
また、識別情報抽出手段20と識別情報受付手段30の結果によって、読み取った画像データの原稿種類が判定される。すなわち、読み取った画像データに2次元コードが存在しなければ、通常の原稿として判定され、画像データに2次元コードが存在すれば、識別情報内のシート種別情報によってジョブ設定開始シートかジョブ設定終了シートのいずれであるかが判定される。
【0054】
処理内容取得手段40は、識別情報受付手段30により受け付けた識別情報に基づいて、記憶装置150又は210に記憶されているジョブ内容管理テーブル1502から、処理内容情報とユーザ情報とを取得する。
【0055】
図3(D)(E)の識別情報の場合には,ジョブ内容取得手段40は、記憶装置150又は210に記憶されているジョブ内容管理テーブル1502及びユーザ情報管理テーブル1505に対し、処理内容識別情報に関連付けられた処理内容情報及びユーザ識別情報に関連付けられたユーザ情報を取得する。
【0056】
実行ジョブ管理テーブル管理手段80は、画像読取装置100が実行しているジョブ(実行対象ジョブ)を管理する実行対象ジョブ管理テーブルを管理する。図14に実行ジョブ管理テーブル1503の一例を示す。実行ジョブ管理テーブル1503は、現実行対象ジョブのみを管理している。実行ジョブ管理テーブルは、ジョブID(処理内容識別情報)、ユーザ情報、処理内容情報が関連付けられて管理されている。
【0057】
実行ジョブ管理テーブル管理手段80は、実行ジョブ確認手段801、割込ジョブ管理手段802、実行ジョブ管理手段803、実行ジョブ管理テーブル更新手段804、残ジョブ確認手段805、実行処理読出手段806を含む。これらの手段は、いずれも実行ジョブ管理テーブルを管理するための手段であり、用途に応じてその名前を変えている。以下で、各手段の説明を行う。
【0058】
実行ジョブ確認手段801は、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、現在実行中のジョブ(現実行対象ジョブ)があるかを判定する。割込ジョブ管理手段802は、実行ジョブ確認手段801によって現実行対象ジョブがあると判定された場合に、実行ジョブ候補(処理内容取得手段40によって取得された処理内容情報を実行するジョブ)を実行対象ジョブとして、実行ジョブ管理テーブル1503に登録する。
【0059】
実行ジョブ管理手段803は、実行ジョブ確認手段801によって現実行対象ジョブがないと判定された場合に、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、実行ジョブ管理テーブルに登録する。この割込ジョブ管理手段802と実行ジョブ管理手段803の違いは、後述の実行処理記憶手段70の処理の後に実行されるか否か、という点である。
【0060】
実行ジョブ管理テーブル更新手段804は、ジョブ設定終了シートが検出された際に、実行ジョブ管理テーブル1503を更新する。具体的には、ジョブ設定終了シートが検出されたときの実行対象ジョブを実行ジョブ管理テーブル1503から削除する。残ジョブ確認手段805は、後に説明する、中断ジョブ情報管理テーブル1506を参照して、残ジョブがあるかを判定する。
【0061】
そして、処理実行手段50は、実行ジョブ管理テーブル1503に管理されている実行対象ジョブの処理内容情報に基づき、読み取った画像データに対する処理を実行する。
【0062】
実行処理記憶手段70は、実行中の実行対象ジョブの処理を中断する場合に、その実行対象ジョブに係る情報を、記憶装置150に中断ジョブ情報として記憶するとともに、中断ジョブ情報管理テーブル1506を更新する。ここで、中断ジョブ情報とは、実行対象ジョブの処理を一旦中断して、処理実行手段50により別の処理を実行した後に、当該中断した処理(実行中断ジョブ)を再開して、処理を完了させるに足りる情報をいう。具体的には、中断ジョブ情報とは、当該中断する処理の内容(設定ファイル)、中断するまでの処理の経過情報(進行ファイル)、中断するまでの処理によって生成された中間データ(一時ファイル)等を含む。
【0063】
図6は、中断ジョブ情報管理テーブル1506の一例を示す図である。中断ジョブ情報管理テーブル1506は、INDEX、ジョブID(処理内容識別情報)、ディレクトリ、設定ファイル名、進行ファイル名、一時ファイル名を関連付けて管理している。
【0064】
ここで、INDEXは、実行対象ジョブとなる実行中断ジョブの待ち順番を示すジョブ順番情報である。この例では、INDEXが0のジョブ(ジョブID:123456)は、現在実行中の実行対象ジョブの次に実行対象ジョブになる実行中断ジョブである。INDEXが増えるごとに、実行待ち順番が遅くなることになる。
【0065】
実行処理記憶手段70によって記憶された実行中断ジョブの中断ジョブ情報は、図6に示す形態で、中断ジョブ情報管理テーブル1506にジョブIDに対応付けて記憶されている。1列目は、ジョブID123456について、ディレクトリ「/temp/123456/」に、設定ファイル(処理の内容)「123456.def」と進行ファイル(処理の経過情報)「123456.pgr」と一時ファイル(中間データ)「0.tmp」とを記憶していることを示す。
【0066】
また、図6に示すように、実行処理記憶手段70は、中断した処理に係る情報毎にINDEXを付して記憶しているため、割り込み処理の途中で別の割り込み処理が行われた場合でも、INDEXに基づいて中断した処理を再開することができる。
【0067】
実行処理読出手段806は、中断ジョブ情報管理テーブル1506を参照して、INDEXが0のジョブIDに対応する中断ジョブ情報を、記憶装置150から実行ジョブ管理テーブル1503に読み出して登録する。
【0068】
本実施形態の説明においては、説明の簡略化のために実行ジョブ管理テーブル1503と中断ジョブ情報管理テーブル1506とを別にして記載しているが、これらを一体として構成してもよい。その場合、INDEXによって現実行対象ジョブと実行中断ジョブとを区別する方法が考えられる。
【0069】
例えば、INDEXが0のジョブは、現実行対象ジョブ、それ以外のジョブは実行中断ジョブとして、区別することができる。なお、INDEXが時間的に後に記録されるほど、小さい番号が付される場合について説明したが、INDEXが、時間的に後で記録されるほど大きい番号が付されるようにしてもよい。その場合には、実行処理読出手段80は、最も大きいINDEX番号に対応するジョブが現実行対象ジョブに相当し、INDEX番号が次に大きいジョブが次に実行対象ジョブとなるジョブとなる。すなわち、実行ジョブ管理テーブル1502と中断ジョブ情報管理テーブル1506とが一体化されたテーブルで管理される場合、INDEXの小さい方から昇順に処理を進めていくか、大きい方から降順に処理を行っていくか、はいずれの形式をとっても構わない。
【0070】
ところで、処理内容取得手段40を利用して、特定のジョブIDに対応する処理を開始する前に、当該処理をキャンセルさせることもできる。当該処理の開始前に、キャンセルさせたい処理に係るジョブIDを記憶装置150、210に通知しておき、図2に示したテーブルに当該通知があったことのフラグを立てる。その後、処理内容取得手段40が、記憶装置150、210に対し、識別情報受付手段30により受け付けた識別情報に対応して記憶している処理内容とユーザ情報とを通知するように要求をした場合に、当該キャンセル通知のフラグが立っていれば、記憶装置150、210はその旨の通知を行うようにする。
【0071】
それを受けて、処理実行手段50は、当該ジョブIDに対応する識別情報を記載したジョブ設定開始シート又は原稿に続く原稿を、ジョブ設定終了シートを検出するまで回送をする。こういった処理をすることで、処理内容取得手段40を利用して、特定のジョブIDに対応した処理を開始する前に、当該処理をキャンセルさせることができる。
【0072】
(本実施の形態に係る画像読取装置のハードウェア構成)
図9を用いて、本実施の形態に係る画像読取装置のハードウェア構成について説明する。図9は、本実施の形態に係る画像読取装置100のハードウェア構成の一例である。画像読取装置100は、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read−Only Memory)120、RAM(Ramdom Access Memory)130、NVRAM(Non−Volatile RAM)140、HDD(Hard Disk Drive)150、スキャナ160、通信I/F(InterFace)170、表示装置180を有する。
【0073】
CPU110は、ROM120に記憶されたプログラムを実行する装置で、RAM130に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、画像読取装置100の全体を制御する。ROM120は、CPU110が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM130は、CPU110でROM120に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0074】
NVRAM140は、電源を切ってもデータが消えず保存される半導体メモリのことであり、画像読取装置100のセットアップ情報等が保存されている。HDD150は、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、本実施の形態に係るアプリケーションプログラムや機能拡張用のプラグインなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。スキャナ160は、原稿を読み込み、画像読取装置100に画像データを入力する装置である。
【0075】
通信I/F170は、通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器と情報(データ)をやり取りするインタフェースである。本実施の形態では、LAN(Local Area Network)に接続され、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルに従って、LANに接続されたジョブ管理サーバ200と処理の内容及びユーザ情報の送受信を行う。表示装置180は、ハードキーによるキースイッチとLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、画像読取装置100が有する機能をユーザが利用する際に、各種設定を行うなどのユーザインタフェースとして機能する装置である。
【0076】
また、画像読取装置100は、外部記憶I/Fを有する形態としても良い。外部記憶I/Fは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカードなどの外部記憶媒体と、情報(データ)のやり取りをするためのインタフェースである。外部記憶媒体に記録した、本発明に係る処理を画像読取装置100に実行させるためのプログラムを、当該外部記憶I/Fを介して、画像読取装置100に読み込ませて、CPU110に実行させる形態としても良い。
【0077】
以下で、本実施形態に係る画像読取装置100の処理の流れを、画像読取装置100が有するハードウェアと関連させて説明する。ここでは、画像読取装置100に係る1つのジョブを実行中に、それとは別のジョブを新たに受け付けた場合に、新たに受け付けたジョブを実行中のジョブに優先して実行して、その後、中断したジョブを再開し、完了するという一連の処理について説明する。また、この説明では、原稿から独立したジョブ設定シートを用いて、画像読取装置100の実行すべき処理を指定する形態とする。
【0078】
つまり、図7に示すように、画像読取装置100では、原稿群1に関するジョブを実行していたところ、図8で示すような形態で、原稿群2に関するジョブの割り込みが行われる場合を想定して、説明する。
【0079】
はじめに、原稿1に関するジョブを実行するまで処理について説明する。まず、画像入力手段10は、スキャナ160に原稿の読み取りを指示し、スキャナ160入力された、画像データを画像読取装置内のRAM130又はHDD150に記憶する。画像入力手段10は、スキャナ160から原稿がない旨を示す信号を受信した場合には、画像読取装置100の処理を終了する。そして、識別情報抽出手段20が、画像入力手段10により読み込まれた画像データをRAM130又はHDD150から読み出し、具象化画像(2次元コード)を抽出する。さらに、識別情報受付手段30が、識別情報抽出手段20により抽出された具象化画像(2次元コード)をデコードして識別情報を受け付け、当該識別情報をRAM130又はHDD150に記憶する。
【0080】
次に、処理内容取得手段40が、識別情報受付手段30により受け付けた識別情報に基づき、その識別情報と紐付けられた処理内容を、記憶装置150又は通信I/F170を介して記憶装置210から、取得する。取得した情報は実行ジョブ管理テーブル1503に登録され、RAM130又はHDD150に記憶される。そして、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503に登録された処理内容に基づき、原稿群1に対して実行すべき処理を実行する。
【0081】
今度は、原稿群2に関する割り込みジョブに関する処理について説明する。まず、画像入力手段10が、スキャナ160を用いて、原稿群2についてのジョブ設定開始シートを読み取り、読み取った画像データをRAM130又はHDD150に記憶する。そして、識別情報抽出手段20が、画像入力手段10により読み込まれた画像データをRAM130又はHDD150から読み出し、具象化画像(2次元コード)を抽出する。さらに、識別情報受付手段30が、識別情報抽出手段20により抽出された具象化画像(2次元コード)をデコードして識別情報を受け付け、RAM130又はHDD150に記憶する。
【0082】
次に、処理内容取得手段40が、識別情報受付手段30により受け付けた識別情報に基づき、その識別情報と紐付けられた処理内容とユーザ情報とを、記憶装置150又は通信I/F170を介して記憶装置210から、取得する。取得した情報は、実行ジョブ管理テーブル1503に登録され、RAM130又はHDD150に記憶される。実行ジョブ管理テーブル管理手段80は、RAM130又はHDD150に記憶される、画像読取装置100が実行しているジョブ(実行対象ジョブ)を管理する実行対象ジョブ管理テーブル1503に対する確認、更新、設定の各処理を管理する。
【0083】
実行処理記憶手段70は原稿群1に関する処理(実行対象ジョブ)の中断ジョブ情報を、RAM130又はHDD150に記憶する。また、実行処理記憶手段70は、RAM130又はHDD150に記憶される、中断ジョブ情報管理テーブル1506の更新も行う。その後、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503に登録された処理内容に基づき、原稿群2に対して実行すべき処理を実行する。
【0084】
そして、処理実行手段50により原稿2に対して実行すべき処理が終了した(画像入力手段10により図8に示すジョブ設定終了シート2が読み込まれた)後に、実行処理読出手段806が、実行処理記憶手段70により記憶された原稿1に関する処理の内容、実行中であった原稿1に関する処理の経過情報、及び原稿1に関する処理で生成された中間データを、RAM130又はHDD150から読み出して実行ジョブ管理テーブル1503に登録する。そして、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503に登録された処理内容に基づいて、処理を実行する。
【0085】
本発明は、こうした一連の処理によって、画像読取装置の動作を止めることなく、ジョブの割り込み処理が可能であり、当該割り込み処理により中断されたジョブを自動的に再開することができる画像読取装置を提供することができる。
【0086】
(第1の実施形態)
図10を用いて、画像読取装置の第1の実施形態について説明する。図10は、本実施形態に係る画像読取装置の処理を説明するフローチャートである。ここでは、図8に示すように、原稿1に対するジョブの実行中に、原稿2に対するジョブの割り込みが行われる場合の処理について、説明を行う。なお、図8に示す原稿は、情報から順にスキャナに読み込まれていく。
【0087】
画像読取装置100が、ユーザからの操作指示に応じて、動作を開始する。画像入力手段10が、スキャナ160に原稿の読み取りを指示、スキャナ160は、ADFトレイ上に原稿があるかどうかを確認し、あれば、原稿を読み取って読み取った画像データを画像入力手段10に送り、なければ原稿がない旨の信号を画像入力手段10に送る。画像入力手段10は、スキャナ160から画像データが送られてきたか否かを判定する(ステップS101)。画像入力手段10に画像データが送られてきた場合(ステップS101のYES)には、その画像データを取得してステップS102に進む。画像入力手段10がスキャナから原稿がない旨の信号を受信した場合(ステップS101のNO)には、画像読取装置100の処理を終了する。
【0088】
識別情報抽出手段20が、画像入力手段10にて読み取られた画像データに2次元コードが存在すれば抽出する。識別情報受付手段30が、識別情報抽出手段20が抽出した2次元コードをデコードして、識別情報を受け付ける。識別情報抽出手段20と識別情報受付手段30の結果によって画像データの原稿種類が判定される(ステップS102)。すなわち、読み取った画像データに2次元コードが存在しなければ、通常の原稿として判定され、画像データに2次元コードが存在すれば、識別情報内のシート種別情報によってジョブ設定開始シートかジョブ設定終了シートのいずれであるかが判定される。
【0089】
<ジョブ設定開始シート>
ステップS102にてジョブ設定開始シートと判定された場合、処理内容取得手段40が、ジョブ内容管理テーブル1502を参照して、取得した識別情報に含まれる処理内容識別情報に対応する処理内容情報を取得する(ステップS103)。ここで取得した処理内容情報を実行するジョブを以下、実行ジョブ候補とする。
【0090】
実行ジョブ確認手段801は、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、現在実行中のジョブ(現実行対象ジョブ)があるかを判定する(ステップS104)。現実行対象ジョブがあると判定された場合(ステップS104のYES)、実行処理記憶手段70は、実行ジョブ管理テーブル1503の現実行対象ジョブの設定ファイル、進行ファイル、一時ファイルとを中断ジョブ情報として記憶手段150に記憶し、現実行対象ジョブを実行中断ジョブとして、ジョブID、中断ジョブ情報の名称とディレクトリとともに中断ジョブ情報管理テーブル1506のINDES0を付して記憶する(ステップS105)。
【0091】
続いて、割込ジョブ管理手段802が、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、実行ジョブ管理テーブル1503に登録する。(ステップS106)。そして、ステップS101に戻る。現実行対象ジョブがないと判定された場合(ステップS104のNO)、実行ジョブ管理手段803が、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、実行ジョブ管理テーブルに登録する(ステップS107)。そして、ステップS101に戻る。
【0092】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102にてジョブ設定終了シートと判定された場合、実行ジョブ管理テーブル更新手段804が、実行ジョブ管理テーブル1503を更新する(ステップS108)。具体的には、ジョブ設定終了シートが検出されたときの実行対象ジョブを実行ジョブ管理テーブル1503から削除する。
【0093】
そして残ジョブ確認手段805が、中断ジョブ情報管理テーブル1506を参照して、残ジョブがあるかを判定する(ステップS109)。残ジョブがないと判定された場合(ステップS109のNO)、画像読取装置100はステップS101に戻る。残ジョブがあると判定された場合(ステップS109のYES)、実行処理読出手段806は、中断ジョブ情報管理テーブル1506を参照して、最も小さなINDEXを持つジョブに実行対象ジョブに対応する中断ジョブ情報を記憶手段150から読み出し、新たに実行対象ジョブとして実行ジョブ管理テーブル1503に登録する(ステップS110)。そしてステップS101へ戻る。
【0094】
<通常の原稿>
ステップS102にて通常の原稿と判定された場合、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS111)。そしてステップS101へ戻る。
【0095】
上記では、図3(A)に記載されたジョブ設定シートを用いる際の画像読取装置100の動作について説明したが、図4の原稿を利用した場合の画像読取装置100の動作について説明する。基本的な原理が変わらないため、図10のフローチャートからの変更点のみを説明する。
【0096】
ステップS102において、画像入力手段10にて読み取られた画像データに2次元コードが存在する場合、2次元コードをデコードして得られる識別情報内のシート種別情報に基づいて、ジョブ設定開始シート、ジョブ設定終了シート、若しくは、両方のいずれであるかが判定される。
【0097】
<ジョブ設定開始シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シートと判定された場合には、ステップS106又はステップS107の後、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS111と同じ)。そして、その後、ステップS101に戻る。
【0098】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定終了シートと判定された場合には、ステップS108の処理の前に、処理実行手段50が実行ジョブ管理テーブル1503を参照して実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS111と同じ内容を実行)。その後、ステップS108に進む。
【0099】
<ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートの処理(ステップS103−S107)を行い、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容に従って、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS111と同じ内容を実行)。そして、その後、ステップS108に進む。すなわち、ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートに対する処理を実行後、処理実行手段50による処理を実行し、その後に、ジョブ設定終了シートに対する処理を実行する。
【0100】
なお、本発明は、スキャンした原稿をファイルサーバに登録する処理、メール・FAXでの送信処理、前述の処理とコピー処理とを組み合わせた処理についても適用可能である。
【0101】
(第2の実施形態)
画像読取装置の第2の実施形態について説明する。ここでは、図8に示すように、原稿1に対するジョブの実行中に、原稿2に対するジョブの割り込みが行われる場合の処理について説明する。また、本実施形態では、各原稿に対するジョブの優先順位の判定は行わず、原稿2に対するジョブを自動的に割り込ませる場合について説明を行う。図8に示す原稿は、上方から順にスキャナ160に読み込まれていくものとする。図8に示すように、原稿群1に対するジョブの実行中に、原稿群2に対するジョブの割り込みが行われる場合の処理について説明する。
【0102】
また、本実施形態では、各原稿群に対するジョブの優先順位の判定を行い、その判定の相違に伴う処理の流れについて説明を行う。本実施形態では、原稿群1、原稿群2に対するジョブの優先度情報に基づいてジョブの優先度を判定する形態とするが、原稿群1、原稿群2に対する処理の指示主体であるユーザ情報に基づいて判定する形態としても良い。また、図8に示す原稿は、上方から順にスキャナ160で読み込まれていくものとする。
【0103】
図1(B)は、本実施形態の画像読取装置100の機能ブロック図である。第1の実施形態との相違は、優先処理判定手段60、処理再開手段90、優先度管理テーブル1504が新たに加わっていることである。これらの新たに加わった機能によって、本実施形態では、第1の実施形態の処理内容取得手段40、割込ジョブ管理手段802、実行ジョブ管理テーブル更新手段804、処理実行手段50が、それぞれ、処理内容取得手段400、割込ジョブ管理手段8020、実行ジョブ管理テーブル更新手段8040、処理実行手段500と変更されている。また、実行ジョブ管理テーブル1503、中断ジョブ情報管理テーブル1506が、実行ジョブ管理テーブル15030、中断情報管理テーブル15060と変更されている。以下、図1(B)の機能ブロック図に基づく機能の説明を行う。第1の実施形態と同じ手段については、同じ番号を付して説明を省略する。
【0104】
優先処理判定手段60は、実行対象ジョブを実行中に検出された他のジョブIDに対応した処理(実行ジョブ候補)の処理形態を判定する。この判定を行うとき、優先処理判定手段60は、記憶装置150又は210に管理される優先度管理テーブル1504を参照して、実行ジョブ候補の処理形態を判定する。
【0105】
ここで、図13を用いて優先度管理テーブルについて、説明する。優先度管理テーブル1504には幾つかの形態が考えられる。図13(A)(B)(C)は、優先度管理テーブルの例を示す図である。優先度管理テーブル1504の第1の形態は、図13(A)に示すように、処理内容毎に優先度が規定された優先度管理テーブル15041である。この場合、優先処理判定手段60は、優先度管理テーブル15041を参照して、実行対象ジョブに係る処理内容と当該他のジョブIDに係る処理内容とを比較して、当該他のジョブIDに係る処理の処理形態を判定する。
【0106】
優先度管理テーブル1504の第2の形態では、図13(B)に示すように、ユーザ毎に優先度が規定された優先度管理テーブル15042である。この場合、優先処理判定手段60は、優先度管理テーブル15042を参照して、実行対象ジョブに係るユーザ情報と当該他のジョブIDに係るユーザ情報とを比較して、当該他のジョブIDに係る処理の処理形態を判定する。
【0107】
優先度管理テーブル1504の第3の形態は、図13(C)に示すように、ユーザが任意に設定した、処理内容毎の緊急度が規定された優先度管理テーブル15043である。この場合、優先処理判定手段60は、優先度管理テーブル15043を参照して、実行対象ジョブに係る処理の緊急度と当該他のジョブIDに係る処理の緊急度とを比較して、当該他のジョブIDに係る処理の処理形態を判定する。なお、優先度は、数字が小さいほど優先されるものとする。
【0108】
図16は、中断ジョブ情報管理テーブル15060の一例を示す図である。中断ジョブ情報管理テーブル15060は、中断ジョブ情報管理テーブル1506では管理されていない、優先度情報、処理形態を管理している。優先度情報は、優先度管理テーブル1504から取得されたジョブIDに対応する優先度である。ここでは、優先度管理テーブル15042のユーザ優先度を例として記載している。処理形態は、優先判定手段60によって判定された処理形態である。
【0109】
図15は、実行ジョブ管理テーブル15030の一例を示す図である。実行ジョブ管理テーブル15030は、ジョブID(処理内容識別情報)、優先度情報、処理形態、ユーザ情報、処理内容情報が関連付けられて管理されている。実行ジョブ管理テーブル15030は、実行ジョブ管理テーブル1503では管理されていない、優先度情報、処理形態を管理している。
【0110】
処理内容取得手段400は、ジョブ内容管理テーブル1502を参照して、識別情報内の処理内容識別情報に対応する処理内容と、優先度管理テーブル1504を参照して取得した処理内容についての優先度情報とを取得する。
【0111】
割込ジョブ管理手段8020は、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、優先度情報と、優先処理判定手段60による処理形態の判定結果とともに、実行ジョブ管理テーブル15030に登録する。実行ジョブ管理テーブル更新手段8040は、実行ジョブ管理テーブル15030を更新する。
【0112】
処理再開手段90は、実行処理読出手段806が読み出した中断ジョブ情報の進行ファイル、一時ファイルを利用して、実行対象ジョブの出力処理を実行する。処理実行手段500は、実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、実行対象ジョブの処理内容情報及び処理形態にしたがって、読み取った画像データを一時ファイルとして記憶する。
【0113】
次に、優先処理判定手段60及び処理再開手段90の処理を、画像読取装置100が有するハードウェアと関連させて説明する。優先処理判定手段60は、RAM130又はHDD150に記憶した各ジョブの処理内容又はユーザ情報を参照して、判定処理を行う。
【0114】
処理再開手段90は、実行処理読出手段806により読み出された中断ジョブ情報によって設定された、RAM130又はHDD150に記憶される実行ジョブ管理テーブル15030に基づいて、実行対象ジョブの出力処理を実行する。
【0115】
図11は、本実施形態に係る画像読取装置の処理を説明するフローチャートである。第1の実施形態と同一の処理には、同一のステップ番号を付している。また、第1の実施形態と同一の処理である、S101、S102については、説明を省略している。
【0116】
<ジョブ設定開始シート>
ステップS102にてジョブ設定開始シートと判定された場合、処理内容取得手段400が、ジョブ内容管理テーブル1502を参照して、識別情報内の処理内容識別情報に対応する処理内容と、優先度管理テーブルを参照して取得した処理内容についての優先度情報とを取得する(ステップS103)。ここで取得した処理内容を実行するジョブを以下、実行ジョブ候補とする。
【0117】
現実行対象ジョブがあると判定された場合(ステップS104のYES)、実行処理記憶手段70は、現在実行対象ジョブの、実行ジョブ管理テーブル1503に管理される処理内容情報及びユーザ情報を含む設定ファイル、進行ファイル、読み取った画像データを処理した一時ファイルとを中断ジョブ情報として記憶手段150に記憶する。そして、現実行対象ジョブを実行中断ジョブとして、実行ジョブ管理テーブル15030から読み出した、ジョブID、優先度情報、処理形態と、中断ジョブ情報のファイル名(設定ファイル名、進行ファイル名、一時ファイル名)とディレクトリとを関連付け、INDEX0を付して中断ジョブ情報管理テーブル15060に記憶する。
【0118】
既に中断ジョブ情報管理テーブル15060に実行中断ジョブが記憶されている場合には、それらの実行中断ジョブのINDEXを1ずつ増やす作業を行う。(ステップS105)。実行処理記憶手段70が現在実行対象ジョブを実行中断ジョブとして中断ジョブ情報管理テーブル15060に記憶する際、実行中断ジョブの処理形態は以下のルールにしたがって記憶される。
【0119】
現在実行対象ジョブの処理形態が「優先」である場合、実行中断ジョブの処理形態は「通常」として記憶される。現在実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」である場合、実行中断ジョブの処理形態も「出力後回し」として記憶される。現在実行対象ジョブの処理形態が「拒否」である場合、実行中断ジョブの処理形態も「拒否」として記憶される。
【0120】
続いて、優先処理判定手段60が、実行ジョブ候補の処理形態を判定する(ステップS201)。この判定は、実行ジョブ管理テーブル15030の現実行対象ジョブに対応付けられた優先度情報と、優先度管理テーブル1504から取得した実行ジョブ候補の優先度情報とを比較して行われる。判定される処理形態は3つあり、「優先」、「出力後回し」、「拒否」、である。
【0121】
実行ジョブ候補の優先度が現実行対象ジョブの優先度より高い場合、処理形態は「優先」と判定される。実行ジョブ候補の優先度が現実行対象ジョブの優先度より同じ場合、処理形態は「出力後回し」と判定される。実行ジョブ候補の優先度が現実行対象ジョブの優先度より低い場合、処理形態は「拒否」と判定される。
【0122】
「優先」は、実行ジョブ候補の読取処理及び出力処理が、現実行対象ジョブより優先されて行われる処理形態である。「出力後回し」は、実行ジョブ候補の読取処理のみが、現実行対象ジョブより優先され、実行ジョブ候補の出力処理は後回しにされる処理形態である。「拒否」は、実行ジョブ候補の割込処理を拒否するものである。この場合、実行ジョブ候補の原稿は、実行ジョブ候補の設定終了シートが検出するために読取処理されるものの、読み取った画像データに対する処理は実行されない処理形態である。
【0123】
続いて、割込ジョブ管理手段8020が、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、優先度情報と、優先処理判定手段60による処理形態の判定結果とともに、実行ジョブ管理テーブル15030に登録する(ステップS202)。そして、ステップS101に戻る。現実行対象ジョブがないと判定された場合(ステップS104のNO)、実行ジョブ管理手段803が、実行ジョブ候補を実行対象ジョブとして、実行ジョブ管理テーブル15030に登録する(ステップS107)。そして、ステップS101に戻る。
【0124】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102にてジョブ設定終了シートと判定された場合、実行ジョブ管理テーブル更新手段8040が、実行ジョブ管理テーブル1503を更新する(ステップS203)。具体的には、まず、ジョブ設定終了シートが検出されたときの実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」か否かを確認する。
【0125】
そして、「出力後回し」であれば、実行対象ジョブを実行中断ジョブとして、中断ジョブ情報管理テーブル15060にINDEX1を付し、かつ、処理形態を「出力後処理」として記憶する。すなわち、次の実行対象ジョブとなるINDEX(0)を持つ実行中断ジョブの次のジョブ(INDEX(1))に処理形態を「出力後処理」として設定する。そして実行対象ジョブを実行ジョブ管理テーブルから削除する。なお、実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」でない場合には、単に実行対象ジョブを実行ジョブ管理テーブルから削除する。
【0126】
そして残ジョブ確認手段805が、中断ジョブ情報管理テーブル15060を参照して、残ジョブがあるかを判定する(ステップS109)。この処理は、ステップS203と同時に行われるようにしてもよい。残ジョブがないと判定された場合(ステップS109のNO)、画像読取装置100はステップS101に戻る。残ジョブがあると判定された場合(ステップS109のYES)、実行処理読出手段806は、中断ジョブ情報管理テーブル15060を参照して、最も小さなINDEXを持つ実行中断ジョブに対応する中断ジョブ情報を記憶手段150から読み出し、新たに実行対象ジョブとして実行ジョブ管理テーブル15030に登録する(ステップS110)。
【0127】
処理再開手段90は、実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」となっているか判定する(ステップS204)。実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」の場合(ステップS204のYES)、処理再開手段90は、実行処理読出手段806が読み出した中断ジョブ情報の進行ファイル、一時ファイルを利用して、実行対象ジョブの出力処理を実行する(ステップS205)。そしてステップS203に戻る。実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」ではない場合(ステップS204のNO)、ステップS101に戻る。
【0128】
<通常の原稿>
ステップS102にて通常の原稿と判定された場合、処理実行手段500が、実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、実行対象ジョブの処理内容情報及び処理形態にしたがって、読み取った画像データを一時ファイルとして記憶する(ステップS206)。
【0129】
具体的には、実行対象ジョブの処理形態が「優先」の場合、実行対象ジョブの処理内容情報にしたがって画像データに対する処理を実行する。実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」の場合、実行対象ジョブの処理内容情報にしたがって読み取った画像データを一時ファイルとして記憶する。実行対象ジョブの処理形態が「拒否」の場合、読み取った画像データを記憶せずに破棄する。そしてステップS101へ戻る。
【0130】
上記では、図3(A)に記載されたジョブ設定シートを用いる際の画像読取装置100の動作について説明したが、図4の原稿を利用した場合の画像読取装置100の動作について説明する。基本的な原理が変わらないため、図11のフローチャートからの変更点のみを説明する。
【0131】
ステップS102において、画像入力手段10にて読み取られた画像データに2次元コードが存在する場合、2次元コードをデコードして得られる識別情報内のシート種別情報に基づいて、ジョブ設定開始シート、ジョブ設定終了シート、若しくは、両方のいずれであるかが判定される。
【0132】
<ジョブ設定開始シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シートと判定された場合には、ステップS107又はステップS202の後、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ)。その後、ステップS101へ戻る。
【0133】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定終了シートと判定された場合には、ステップS203の前に、処理実行手段50が実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ内容を実行)。その後、ステップS203に進む。
【0134】
<ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートの処理(ステップS103−S105、S107、S201、S202)を行い、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ内容を実行)。
【0135】
そして、その後、ステップS203に進む。すなわち、ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートに対する処理を実行後、処理実行手段50による処理を実行し、その後に、ジョブ設定終了シートに対する処理を実行する。
【0136】
なお、本発明は、スキャンした原稿をファイルサーバに登録する処理、メール・FAXでの送信処理、前述の処理とコピー処理とを組み合わせた処理についても適用可能である。
【0137】
(第3の実施形態)
画像読取装置の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、図8に示すように、原稿群1に対するジョブの実行中に、原稿群2に対するジョブの割り込みが行われる場合の処理について説明する。また、本実施形態では、各原稿に対するジョブの優先順位の判定を行い、その判定の相違に伴う処理の流れについて説明を行う。本実施形態では、原稿群1、原稿群2に対するジョブの指示主体であるユーザ情報に基づいてジョブの優先度を判定する形態とするが、原稿群1、原稿群2に対する実行する処理の内容に基づき判定する形態としても良い。また、図8に示す原稿は、上方から順にスキャナ160で読み込まれていくものとする。
【0138】
図1(C)は、本実施形態の画像読取装置100の機能ブロック図である。第2の実施形態との相違は、実行ジョブ管理テーブル更新手段8040が、実行ジョブ管理テーブル更新手段80400と変更されている点である。以下、図1(C)の機能ブロック図に基づく機能の説明を行う。第1、第2の実施形態と同じ手段については、同じ番号を付して説明を省略する。実行ジョブ管理テーブル更新手段80400は、実行ジョブ管理テーブル15030の更新と、ユーザに実行対象ジョブの完了を通知する。
【0139】
図12は、本実施形態に係る画像読取装置の処理を説明するフローチャートである。第2の実施形態と異なる処理は、ステップS102で原稿種類がジョブ設定終了シートと判定されたときの処理のみであるので、それ以外の処理の説明は、省略している。
【0140】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102にてジョブ設定終了シートと判定された場合、実行ジョブ管理テーブル更新手段80400が、ジョブ設定終了シートが検出されたときの実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」か否かを確認する(ステップS301)。「出力後回し」であれば(ステップS301のYES)、実行対象ジョブを実行中断ジョブとして、中断ジョブ情報管理テーブル15060にINDEX1を付し、かつ、処理形態を「出力後処理」として記憶する。すなわち、次の実行対象ジョブとなるINDEX(0)を持つ実行中断ジョブの次のジョブ(INDEX(1))に処理形態を「出力後処理」として設定する。そして、ステップS203に進む。
【0141】
実行対象ジョブの処理形態が「出力後回し」でない場合には(ステップS301のNO)、実行ジョブ管理テーブル更新手段80400は、実行ジョブ管理テーブル15030のユーザ情報を利用して、ユーザに実行対象ジョブの完了を通知する(ステップS302)。そして、ステップS203に進む。
【0142】
実行ジョブ管理テーブル更新手段80400は、実行ジョブ管理テーブル15030を更新する(ステップS203)。具体的には、そして実行対象ジョブを実行ジョブ管理テーブル15030から削除する。そして残ジョブ確認手段805が、更新された実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、残ジョブがあるかを判定する(ステップS109)。この処理は、ステップS203と同時に行われるようにしてもよい。
【0143】
残ジョブがないと判定された場合(ステップS109のNO)、画像読取装置100はステップS101に戻る。残ジョブがあると判定された場合(ステップS109のYES)、実行処理読出手段806は、実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、最も小さなINDEXを持つ実行中断ジョブに対応する中断ジョブ情報を記憶手段150から読み出し、新たに実行対象ジョブとして実行ジョブ管理テーブル15030に登録する(ステップS110)。
【0144】
処理再開手段90は、実行ジョブ管理テーブル15030を参照して、実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」となっているか判定する(ステップS204)。実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」の場合(ステップS204のYES)、処理再開手段90は、実行処理読出手段806が読み出した中断ジョブ情報の進行ファイル、一時ファイルを利用して、実行対象ジョブの出力処理を実行する(ステップS205)。そしてステップS302に戻る。実行対象ジョブの処理形態が「出力後処理」ではない場合(ステップS204のNO)、ステップS101に戻る。
【0145】
上記では、図3(A)に記載されたジョブ設定シートを用いる際の画像読取装置100の動作について説明したが、図4の原稿を利用した場合の画像読取装置100の動作について説明する。基本的な原理が変わらないため、図12のフローチャートからの変更点のみを説明する。
【0146】
ステップS102において、画像入力手段10にて読み取られた画像データに2次元コードが存在する場合、2次元コードをデコードして得られる識別情報内のシート種別情報に基づいて、ジョブ設定開始シート、ジョブ設定終了シート、若しくは、両方のいずれであるかが判定される。
【0147】
<ジョブ設定開始シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シートと判定された場合には、ステップS107又はステップS202の後、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ)。その後、ステップS101へ戻る。
【0148】
<ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定終了シートと判定された場合には、ステップS301の前に、処理実行手段50が実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ内容を実行)。その後、ステップS301に進む。
【0149】
<ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シート>
ステップS102においてジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートの処理(ステップS103−S105、S107、S201、S202)を行い、処理実行手段50が、実行ジョブ管理テーブル1503を参照して、実行対象ジョブの処理内容にしたがって、読み取った画像データに対する処理を実行する(ステップS206と同じ内容を実行)。
【0150】
そして、その後、ステップS301に進む。すなわち、ジョブ設定開始シート兼ジョブ設定終了シートと判定された場合には、ジョブ設定開始シートに対する処理を実行後、処理実行手段50による処理を実行し、その後に、ジョブ設定終了シートに対する処理を実行する。
【0151】
なお、本発明は、スキャンした原稿をファイルサーバに登録する処理、メール・FAXでの送信処理、前述の処理とコピー処理とを組み合わせた処理についても適用可能である。
【0152】
(総括)
本発明では、ジョブ設定シート又は識別情報を原稿に記載した原稿を読み取らせることによって、行うべき処理を自動的に決定する画像読取装置において、自動的に割り込み処理を実行し、かつ、自動的に中断した処理を復帰させ、処理を完了させる画像読取装置を提供する。
【0153】
上記の説明では、画像読取装置について詳述したが、画像読取装置が同様の処理を実行する画像読取方法、及び、コンピュータにこの画像読取方法を実行させるための画像読取プログラムも、本発明の技術的範囲に含まれるものとする。さらには、この画像読取プログラムを記録した記録媒体も、本発明の技術的範囲に含まれるものとし、当該記録媒体は、記憶媒体に記録した当該画像読取プログラムを、画像読取装置へ読み込ませた上で、当該プログラムを実行させることにより実施する。
【0154】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0155】
10 画像入力手段
20 識別情報抽出手段
30 識別情報受付手段
40、400 処理内容取得手段
50、500 処理内容実行手段
60 優先処理判定手段
70 実行処理記憶手段
80 実行ジョブ管理テーブル管理手段
90 処理再開手段
100 画像読取装置
110 CPU
120 ROM
130 RAM
140 NVRAM
150 HDD(記憶手段)
160 スキャナ
170 通信I/F
180 表示装置
200 ジョブ管理サーバ
210 記憶装置(記憶手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0156】
【特許文献1】特開平6−202415号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置を有する画像処理装置の画像読取装置であって、
当該画像読取装置が実行すべき処理に係る識別情報を受け付ける識別情報受付手段と、
前記識別情報に基づく処理の実行中に、前記処理に係る情報を、前記記憶装置に記憶する実行処理記憶手段と、
前記実行処理記憶手段により記憶した前記情報を読み出す実行処理読出手段と、
前記実行処理読出手段により読み出した前記情報に基づき、前記処理の実行を再開する処理再開手段と、を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
画像データを読み取るためのスキャナと、
前記スキャナを使用して読み取った前記画像データから、前記識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記識別情報抽出手段は、前記スキャナを使用して読み取った、当該画像読取装置が実行すべき処理を設定するためのジョブ設定シートに係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記識別情報抽出手段は、前記スキャナを使用して読み取った、前記識別情報が記載された原稿に係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記記憶装置は、前記識別情報と前記識別情報に基づき当該画像読取装置が実行すべき処理内容とを、関連付けて記憶し、
前記記憶装置から、前記処理内容を取得する処理内容取得手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記識別情報と前記識別情報に基づき当該画像読取装置が実行すべき処理内容とを関連付けて記憶する記憶装置を有するジョブ管理サーバと、通信ネットワークで接続され、
前記処理内容取得手段は、当該画像読取装置が有する前記記憶装置に代えて、前記ジョブ管理サーバが有する前記記憶装置から、前記処理内容を取得することを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
一の前記識別情報に基づく処理の実行を中断して、他の前記識別情報に基づく処理を実行するか否かを判定する優先処理判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記優先処理判定手段にて、他の前記識別情報に基づく処理を実行すると判定された場合に、一の前記識別情報に基づく処理は、他の前記識別情報に基づく処理の実行後に行われること、を特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報に基づく処理の内容と前記他の識別情報に基づく処理の内容とに基づき、判定することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記識別情報には、当該識別情報に対応するユーザ情報を含み、
前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報に対応する前記ユーザ情報と前記他の識別情報に対応する前記ユーザ情報とに基づき、判定することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記優先処理判定手段は、前記一の識別情報と前記他の識別情報とに基づき、判定することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項12】
記憶装置を有する画像読取装置の画像読取方法であって、
前記画像読取装置が実行すべき処理に係る識別情報を受け付ける識別情報受付手順と、
前記識別情報に基づく処理の実行中に、前記処理に係る情報を、前記記憶装置に記憶する実行処理記憶手順と、
前記実行処理記憶手順により記憶した前記情報を読み出す実行処理読出手順と、
前記実行処理読出手順により読み出した前記情報に基づき、前記処理の実行を再開する処理再開手順と、を有することを特徴とする画像読取方法。
【請求項13】
前記画像読取装置は、画像データを読み取るためのスキャナを有し、
前記スキャナを使用して読み取った前記画像データから、前記識別情報を抽出する識別情報抽出手順を有することを特徴とする請求項12に記載の画像読取方法。
【請求項14】
前記識別情報抽出手順は、前記スキャナを使用して読み取った、前記画像読取装置が実行すべき処理を設定するためのジョブ設定シートに係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする請求項13に記載の画像読取方法。
【請求項15】
前記識別情報抽出手順は、前記スキャナを使用して読み取った、前記識別情報が記載された原稿に係る画像データから、前記識別情報を抽出することを特徴とする請求項13に記載の画像読取方法。
【請求項16】
前記記憶装置は、前記識別情報と前記識別情報に基づき前記画像読取装置が実行すべき処理内容とを、関連付けて記憶し、
前記記憶装置から、前記処理内容を取得する処理内容取得手順を有することを特徴とする請求項12乃至15のいずれか一に記載の画像読取方法。
【請求項17】
前記画像読取装置は、前記識別情報と前記識別情報に基づき前記画像読取装置が実行すべき処理内容とを関連付けて記憶する記憶装置を有するジョブ管理サーバと、通信ネットワークで接続され、
前記処理内容取得手順は、前記画像読取装置が有する前記記憶装置に代えて、前記ジョブ管理サーバが有する前記記憶装置から、前記処理内容を取得することを特徴とする請求項16に記載の画像読取方法。
【請求項18】
一の前記識別情報に基づく処理の実行を中断して、他の前記識別情報に基づく処理を実行するか否かを判定する優先処理判定手順を有することを特徴とする請求項12乃至17のいずれか一に記載の画像読取方法。
【請求項19】
前記優先処理判定手順にて、他の前記識別情報に基づく処理を実行すると判定された場合に、一の前記識別情報に基づく処理は、他の前記識別情報に基づく処理の実行後に行われること、を特徴とする請求項18に記載の画像読取方法。
【請求項20】
前記優先処理判定手順は、前記一の識別情報に基づく処理の内容と前記他の識別情報に基づく処理の内容とに基づき、判定することを特徴とする請求項18に記載の画像読取方法。
【請求項21】
前記識別情報には、当該識別情報に対応するユーザ情報を含み、
前記優先処理判定手順は、前記一の識別情報に対応する前記ユーザ情報と前記他の識別情報に対応する前記ユーザ情報とに基づき、判定することを特徴とする請求項18に記載の画像読取方法。
【請求項22】
コンピュータに、請求項12乃至21のいずれか一に記載の画像読取方法を、実行させるための画像読取プログラム。
【請求項23】
画像読取装置であって、
情報を記憶する記憶手段と、
画像データを取得する画像入力手段と、
ジョブの実行中に他のジョブの開始を示すジョブ設定開始シートを受け付けると前記ジョブの実行を中断して、前記中断したジョブに関する情報である中断ジョブ情報を前記記憶手段に記憶する実行処理記憶手段と、
前記他のジョブを実行対象のジョブに設定する割込ジョブ確認手段と、
前記他のジョブの終了を示すジョブ設定終了シートを受け付けると、前記記憶手段から前記中断したジョブの中断ジョブ情報を読み出して、前記中断したジョブを実行対象のジョブに設定する実行処理読出手段と、
前記画像入力手段で取得した画像データに対して、実行対象のジョブを実行する処理内容実行手段と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項24】
前記画像読取装置はさらに、
前記中断したジョブの順序を管理する中断ジョブ情報管理テーブルを記憶する第2の記憶手段を有し、
前記実行処理記憶手段はさらに、前記中断したジョブを前記中断ジョブ情報管理テーブルに記憶し、
前記実行処理読出手段は、前記ジョブ設定終了シートを受け付けると、前記中断ジョブ情報管理テーブルの前記順序を参照して読み出す中断したジョブを決定し、前記決定した前記中断したジョブに対応する中断ジョブ情報を前記記憶手段から読み出すこと
を特徴とする請求項23に記載の画像読取装置。
【請求項25】
前記中断ジョブ情報管理テーブルはさらに、前記中断したジョブに関する中断ジョブ情報の記憶場所を記憶しており、
前記実行処理読出手段は、前記中断ジョブ情報管理テーブルの前記記憶場所に基づいて、前記決定した前記中断したジョブに対応する中断ジョブ情報を前記記憶手段から読み出すこと
を特徴とする請求項24に記載の画像読取装置。
【請求項26】
前記画像読取装置はさらに、
前記各ジョブの処理内容を示すジョブ内容情報を管理するジョブ内容管理テーブルを記憶する第3の記憶手段と、
前記ジョブ設定開始シートを受け付けると、当該ジョブ設定開始シートに係るジョブのジョブ内容情報を、前記第3の記憶手段から取得する処理内容取得手段と、
実行対象のジョブのジョブ内容情報を管理する実行ジョブ管理テーブルを記憶する第4の記憶手段と、を備え、
前記割込みジョブ確認手段は、前記他のジョブのジョブ内容情報を前記実行ジョブ管理テーブルに記憶して、前記他のジョブを実行対象のジョブに設定し、
前記処理内容実行手段は、前記実行ジョブ管理テーブルのジョブ内容情報に基づいて、前記画像入力手段で取得した画像データに対する実行対象のジョブを実行すること
を特徴とする請求項23に記載の画像読取装置。
【請求項27】
前記画像読取装置はさらに、
各ジョブに予め定められた優先度情報を管理する優先度管理テーブルを記憶する第5の記憶手段と、
前記他のジョブの優先度情報と、前記中断したジョブの優先度情報とに基づいて、前記他のジョブの処理形態を判定する優先処理判定手段と、
を備え、
前記実行ジョブ管理テーブルはさらに、実行対象のジョブの処理形態を記憶しており、
前記処理内容取得手段はさらに、前記ジョブ設定開始シートに係るジョブの優先度情報を前記優先度管理テーブルから取得し、
前記割込みジョブ確認手段はさらに、前記他のジョブの処理形態を前記実行対象ジョブ管理テーブルに記憶して、前記他のジョブを実行対象のジョブに設定し、
前記処理内容実行手段は、前記実行ジョブ管理テーブルに管理されるジョブ内容情報と処理形態とに基づいて、前記画像入力手段で取得した画像データに対する実行対象のジョブを実行すること
を特徴とする請求項26に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図1(A)】
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【図1(B)】
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【図1(C)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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