説明

画像読取装置と画像形成装置

【課題】配列された3つのセンサの、中間のセンサが故障しても、画像読取を継続する。
【解決手段】画像読取装置は、原稿搬送方向の上流から下流に順に配置されて、原稿検知信号を発する原稿長さセンサS110A、原稿有無センサS109及び分離後センサS113と、装置の作動状態を表示するパネル操作部105と、原稿分離ローラ112を作動制御して原稿分離ローラに原稿を搬送させ、原稿長さセンサ、原稿有無センサ及び分離後センサからの検知信号を受けて、原稿分離ローラに原稿の搬送を継続させるCPU101と、を備え、CPUは、原稿長さセンサからの検知信号を受け、原稿有無センサからの検知信号を受けなくても、分離後センサからの検知信号を受けると、原稿分離ローラに原稿を搬送させることが可能であり、パネル操作部に、原稿有無センサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を検知する3つ以上のセンサを備えた画像読取装置と、この画像読取装置を備えた画像読取装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像読取装置を装置本体に備えて、原稿を画像読取装置で読み取り、画像読取情報に基づいてシートに画像を複写する画像形成装置がある。そして、画像形成装置の本体や画像読取装置は、複数のセンサを備えて、各センサからの出力信号に基づいて原稿やシートの現在位置やシート詰まり(ジャム)を検知できるようになっている。
【0003】
しかし、一部のセンサが故障することがある。この場合、サービスマンが修理に来るまで、画像形成装置を停止させておかなければならないという問題があった。
【0004】
このような問題に対処した発明が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された画像形成装置は、画像読取装置における原稿搬送経路の最初のセンサ(プリサイクルエンドセンサ)が故障した場合、その最初のセンサを使用しないシーケンスに切り換えて、画像読取を継続できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−139967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、故障し易いセンサは、原稿の搬送経路に配列してある複数のセンサの内、中間のセンサである。中間のセンサは、原稿が通過する度に作動するため、作動頻度が高く、故障しやすい。
【0007】
これに対して、従来の画像形成装置のプリサイクルエンドセンサは、原稿トレイに積載された最後の原稿の1枚前の原稿を検知するようになっており、作動頻度が上記中間のセンサよりも低く、上記中間のセンサよりも、故障することが少ないセンサである。
【0008】
そこで、故障の発生率の高い上記中間センサが故障しても、原稿の画像読取を継続できる画像読取装置の出現が待たれていた。
【0009】
本発明は、配列された3つのセンサの内、中間のセンサが故障しても、画像読取を継続できる画像読取装置と、この画像読取装置を備えて稼働率を高めた画像形成装置とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像読取装置は、搬送手段によって原稿積載手段から搬送されてくる原稿を画像読取部で読み取るようになっており、原稿搬送方向の上流から下流に順に配置されて、原稿検知信号を発する第1センサ、第2センサ及び第3センサと、画像読取装置の作動状態を表示する状態表示手段と、前記搬送手段を作動制御して前記搬送手段に原稿を搬送させ、前記第1センサ、前記第2センサ及び前記第3センサからの原稿検知信号を受けて、前記搬送手段に原稿の搬送を継続させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1センサからの原稿検知信号を受け、前記第2センサからの原稿検知信号を受けなくても、前記第3センサからの原稿検知信号を受けた際に、前記搬送手段に原稿を搬送させることが可能であり、前記状態表示手段に、前記第2センサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示する、ことを特徴としている。
【0011】
本発明の画像形成装置は、上記の画像読取装置と、前記画像読取装置が読み取った画像情報に基づいて、シートに原稿を複写する画像形成部と、を備えた、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像読取装置は、第2のセンサ(中間センサ)が故障しても、原稿の搬送を継続することができるので、サービスマンが修理に来るまで、停止する必要がなく、使い勝手を向上させることができる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、画像読取装置の第2のセンサが故障しても、画像読取装置が原稿の搬送を継続することができるので、原稿の複写動作を停止することなく、稼働率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面概略図である。
【図2】本発明の実施形態の画像読取装置の原稿搬送方向に沿った断面図である。
【図3】第1実施形態における画像読取装置の制御部のブロック図である。
【図4】第1実施形態における画像読取装置の動作説明用のフローチャートである。
【図5】図4に続く動作説明用のフローチャートである。
【図6】第1実施形態における画像読取装置の他の動作説明用のフローチャートである。
【図7】第2実施形態における画像読取装置の制御部のブロック図である。
【図8】第2実施形態における画像読取装置の動作説明用のフローチャートである。
【図9】図8に続く動作説明用のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の画像形成装置と、画像形成装置の装置本体に装備された画像読取装置とを図に基づいて説明する。なお、実施の形態で示す数値は、参考数値であり、本発明を限定する数値ではない。
【0016】
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態の画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面概略図である。
【0017】
画像形成装置10は、装置本体10Aの上部に画像読取装置200(300)が装備されている。画像読取装置200(300)は、後述する。
【0018】
画像形成装置10の装置本体10Aの下部には、各種サイズのシートPを収納した複数のシートカセット11(図には1つのみ示して他は省略)が着脱自在に装着されている。シートカセット11から搬送ローラ12によって搬送されたシートは、画像形成部13に搬送される。一方、レーザスキャナ20には、画像読取装置200(300)から電気信号により画像読取情報が送られてきている。レーザスキャナ20は、画像情報に基づいて感光体ドラム14をレーザ光で照射して、感光体ドラム14に電子写真方式によりトナー画像を形成する。シートは、感光体ドラム14からトナー画像を転写されて、定着器15によって、トナー画像を定着される。
【0019】
シートの片面にトナー画像を形成する場合、シートは、排出ローラ対16によって、排出トレイ17に排出される。シートの両面に画像を形成する場合、シートは、排出ローラ対16によって、スイッチバック搬送されて、再送パス18に送り込まれる。シートは、スイッチバック搬送されることで、表裏反転されて、再度、画像形成部13へ送り込まれる。シートは、画像形成部13で他方の面にトナー画像を転写されて、そのトナー画像を定着器15で定着され、排出ローラ対16によって排出トレイ17に排出される。
【0020】
さらに、装置本体10Aは、シートをシートカセット11からだけでなく、マルチトレイ19から、ユーザの手差しによって給送されるようになっている。
【0021】
(画像読取装置)
図2は、画像読取装置の原稿搬送方向に沿った断面図である。
【0022】
画像読取装置200(300)は、原稿が搬送される案内パス129に原稿搬送方向の上流から下流に配置されて、原稿検知信号を発するに3つのセンサの内、中間のセンサが故障しても、画像読取を継続できるようになっている。
【0023】
画像読取装置は、複数のセンサを備えている。その複数のセンサの内、3つのセンサとして、原稿長さセンサS110と原稿有無センサS109と分離後センサS113とを取り上げた発明の実施の形態を第1実施形態とする。また、分離後センサS113とレジストセンサS115とリードセンサS116との3つのセンサを取り上げた発明の実施の形態を第2実施形態とする。なお、S110は最終原稿検知センサとしての機能も有する。
【0024】
第1実施形態と第2実施形態は、画像読取装置全体の構成の内、取り上げるセンサが異なることによる制御関係が異なるだけであり、その部分以外は、共通している。このため、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する部分の図示及び説明を兼用することとする。
【0025】
(第1実施形態の画像読取装置)
構成を説明する。
【0026】
画像読取装置200は、画像形成装置10の装置本体10Aの上部に装備されている。画像読取装置200は、画像読取部106で読み取った原稿の画像情報をレーザスキャナ20に電気信号で送信するようになっている。
【0027】
画像読取装置200は、概略、原稿の画像を読み取る原稿読取ユニット117と、原稿読取ユニット117に原稿を搬送する原稿搬送ユニット118とで構成されている。原稿搬送ユニット118は、図2の矢印A−Aから上の部分であり、原稿読取ユニット117に開閉自在に設けられている。
【0028】
原稿搬送ユニット118を説明する。
【0029】
原稿搬送ユニット118は、原稿D(図1)がユーザによって載置される積載手段として原稿積載トレイ120を備えている。原稿積載トレイ120には、原稿の長さを検知する3つの原稿検知センサS110A,S110B,S110Cと、原稿の幅を揃える1対の整合板119(図2では手前側の整合板を図示省略)とが設けられている。1対の整合板119は、ユーザによって互いに接近離間する方向に移動させられて、原稿の幅を揃えるようになっている。
【0030】
原稿の長さとは、図2において、左右方向(原稿搬送方向、副走査方向)の長さであり、原稿の幅とは、原稿の長さ方向に対して交差する方向の長さである。3つの原稿検知センサS110A,S110B,S110Cと1対の整合板119とによって、原稿Dの長さと幅が検知できて、原稿のサイズが分かるようになっている。なお、原稿搬送方向下流側の原稿検知センサS110Aは、最後の原稿が原稿積載トレイ120から原稿搬送ユニット118内に引き込まれたことを検知する役目もしている。
【0031】
3つの原稿検知センサS110A,S110B,S110Cの少なくとも1つは、請求項において、原稿検知信号を発する第1センサであり、積載手段としての原稿積載トレイ120に積載された原稿を検知する積載検知センサである。
【0032】
原稿搬送ユニット118の本体118Aの入口には、回動レバー121が設けられている。回動レバー121は、基端部分(図2において左端部分)を重送防止ローラ122の回転中心軸123に設けられて、上下方向に回動できるようになっている。重送防止ローラ122に対向する位置には、重送防止摩擦板125が本体118Aに固定されている。回動レバー121の先端部分(図2において右端部分)には、原稿分離ローラ112が回転中心軸124によって回転自在に設けられている。原稿分離ローラ112は、回転中心軸124と、重送防止ローラ122の回転中心軸123との各々に設けられた不図示のプーリに架け渡した不図示のベルトによって回転するようになっている。原稿分離ローラ112は、連結駆動された原稿を1枚ずつ分離して、原稿搬送ユニット118内に引き込む方向に回転するようになっている。
【0033】
原稿搬送ユニット118の本体118Aの入口には、原稿有無センサS109が設けられている。原稿有無センサS109は、フラグS109aが回動自在に設けられている。分離後センサS113は搬送経路上に原稿が有るか否かを検出するセンサである。
【0034】
原稿有無センサS109は、請求項において、原稿検知信号を発する第2センサであり、原稿積載トレイ120に積載された原稿が、ローラとしての原稿分離ローラ112によって搬送される位置に積載されたか否かを検知する原稿検知センサである。分離後センサS113は、請求項において、原稿検知信号を発する第3センサであり、原稿有無センサS109と後述する画像読取部106との間で、画像読取部106の上方へ搬送される原稿を検知する搬送検知センサである。
【0035】
重送防止ローラ122の下流には、レジストセンサS115とレジストローラ対115とが順に設けられている。
【0036】
レジストローラ対115の原稿搬送方向の下流には、リードローラ対116が設けられ、その下流にリードセンサS116が設けられ、さらに、下流には読取ローラ126、搬送ローラ対127、排出ローラ対128が順に設けられている。読取ローラ126は、画像読取部106に対向している。搬送ローラ対127と排出ローラ対128との間には、原稿の位置を検知して、排出ローラ対128の正転と反転とのタイミングを計るための排出センサS128が設けられている。
【0037】
以上のローラ112,122及びローラ対115,116,127,128等は、搬送手段を構成して、原稿を案内する案内パス129に設けられている。ローラ対128,115の間には、反転パス130が設けられている。
【0038】
また、以上の各センサS109,S113,S115,S116,S128も、案内パス129に設けられている。原稿長さセンサS110は、案内パス129の入口に設けられている。
【0039】
さらに、案内パス129を覆っているカバー134の開閉を検知するカバー開閉センサS114がカバー134に設けられている。
【0040】
原稿読取ユニット117を説明する。
【0041】
原稿読取ユニットの本体117Aの上部には、原稿を流し読みするときに使用する流し読み用原稿台ガラス132と、固定読みするときに使用する固定読み用原稿台ガラス108と、両方のガラスの間で原稿をすくい上げる掬い部材133とが設けられている。
【0042】
本体117Aの内部には、不図示の読取センサ及びLEDで構成された画像読取部106が設けられている。画像読取部106は、流し読み用原稿台ガラス132の下に停止して、原稿台ガラス132上を通過する原稿を読み取って画像データを取得するようになっている。また、画像読取部106は、固定読み用原稿台ガラス108の下を移動して、ユーザによって固定読み用原稿台ガラス108上に置かれた原稿を読み取り、画像データを取得するようになっている。
【0043】
さらに、ユーザから見て、本体117Aの外部の手前側には、画像読取装置の作動状態を表示する状態表示手段としてのパネル操作部105が設けられている。
【0044】
制御部を説明する。
【0045】
図3は、制御部のブロック図である。
【0046】
制御部としてのCPU101は、画像読取装置全体を制御するようになっており、システムバス100によって、画像読取装置の各部に接続されている。
【0047】
CPU101は、画像形成装置の装置本体10Aを制御するCPU140(図1)や外部のコンピュータ端末装置と通信I/F104によって接続されている。CPU101とCPU140は、一方が他方に組み込まれていてもよい。
【0048】
CPU101には、RAM102と、ROM103とが接続されている。RAM102は、CPU101の作業領域及びデータの一時記憶領域である。ROM103は、画像読取装置を駆動するためのファームウェアプログラムや、ファームウェアプログラムを制御するためのブートプログラムが書き込まれる領域である。また、ROM103は、図4乃至図6に示す処理手順も記憶されている。
【0049】
CPU101には、パネル操作部105、画像読取部106、画像処理部107も接続されている。パネル操作部105は、ユーザが画像読取装置の各種設定を行ったり、その確認を行ったり、さらに各種表示を行ったりするためのものである。画像処理部107は、画像読取部106で取得した画像データを、ユーザの設定に基づいて処理・加工するようになっている。
【0050】
さらに、CPU101には、各センサS110,S109,S113,S114,S115,S116,S128が接続され、これらのセンサの検知信号に基づいて、各ローラやローラ対を回転させる搬送モータMも接続されている。搬送モータMは、複数設けられているが、各ローラやローラ対と各搬送モータMとの接続関係の説明は、省略する。
【0051】
なお、CPU101は、原稿長さセンサS110AがONになったとき、或いは原稿有無センサS109がONになり、ユーザがスタート指示を操作パネルにて操作したとき搬送モータMを始動させる。搬送モータMは、各ローラ112,122,126やローラ対115,116、127,128を回転させるようになっている。
【0052】
流し読み動作を説明する。
【0053】
図4、図5は、動作説明用のフローチャートである。
【0054】
画像読取装置200は、原稿を、流し読みで読み取る場合と、固定読みで読み取る場合とがある。流し読み(流し読みモード)とは、画像読取部106を流し読み用原稿台ガラス132の下に停止させ、流し読み用原稿台ガラス132の上を、原稿を通過させて原稿を読み取る方法である。固定読み(固定読みモード)とは、固定読み用原稿台ガラス108上に原稿を置き、画像読取部106を固定読み用原稿台ガラスの下を移動させて原稿を読み取る方法である。
【0055】
ユーザが、パネル操作部105のスタート釦を押す(S301)。CPU101は、原稿有無センサS109がONかOFFかを判断する。原稿有無センサS109がON(S303でON)であれば、原稿積載トレイ120に原稿が積載されていることになる。原稿積載トレイ120に原稿が載置されていることにより、少なくとも原稿長さセンサS110Aも原稿を検知していることになり、CPU101は、原稿のサイズを判断する(S305)。
【0056】
そして、原稿有無センサS109が原稿を検知していることから、原稿が原稿分離ローラ112によって原稿搬送ユニット118の本体118Aに引き込まれる位置に載置されていることになる。すなわち、原稿は、ストッパ136に受け止められて原稿積載トレイ120に積載されていることになる。なお、ストッパ136は、回動レバー121が下降する方向に回動したとき、本体118A内に回動して、原稿の搬送に支障をきたさないようになっている。CPU101は、原稿有無センサS109が原稿を検知していることから、原稿積載トレイ120に原稿が積載されて、原稿を流し読みするものと判断して、原稿分離ローラ112を原稿上に下降させ、かつ搬送モータMを回転させる。
【0057】
原稿分離ローラ112は、回転して原稿を約260mm/sの速さで搬送する(S307)。原稿は、重送防止ローラ122と重送防止摩擦板125との間に送り込まれる。重送防止ローラ122と重送防止摩擦板125は、原稿が2枚以上重なっている場合、最上位の原稿のみ搬送する。原稿はレジストセンサS115に送られる。
【0058】
その後、レジストセンサS115が原稿の先端を検知すると、CPU101は、レジストローラ対115の回転を停止する。レジストローラ対115は、原稿の先端を受け止める。しかし、重送防止ローラ122が回転を継続している。このため、原稿が撓み、原稿が斜行している場合、原稿は斜行を真っ直ぐに矯正される。CPU101は、レジストローラ対115を、所定時間回転を停止させて、原稿の斜行が修正された頃、レジストローラ対115の回転を再開させる。レジストローラ対115は、原稿をリードローラ対116に送り込む。リードローラ対116、読取ローラ126が原稿を搬送して、流し読み用原稿台ガラス132上に送り込む。そして、すいくい上げ部材133が原稿の先端を流し読み用原稿台ガラス132からすくい上げて、搬送ローラ対127に案内する。搬送ローラ対127は、原稿を排出ローラ対128に搬送する。
【0059】
一方、画像読取部106は、流し読み用原稿台ガラス132の下に停止しており、流し読み用原稿台ガラス132上を通過する原稿の画像を読み取る。
【0060】
排出ローラ対128は、原稿を排出トレイ135に排出する。これによって、原稿の一方の面に形成されている画像が読み取られたことになる。
【0061】
原稿の両面に画像が形成され、両面の画像を読み取る場合、CPU101は、排出センサS128が原稿を検知した後、所定時間後に、排出ローラ対128の回転を原稿排出回転方向から一旦停止後、逆転させる。一旦停止後、逆転させるタイミングは、原稿の後端が、案内部材131を通過し、かつ排出ローラ対128を抜け出ない間のタイミングである。
【0062】
案内部材131は、排出トレイ135に向かって搬送される原稿に押し除けられて、原稿の通過を許容し、排出ローラ対128が逆転して逆送される原稿を反転パス130に案内するようになっている。
【0063】
CPU101は、排出ローラ対128を逆転させる。排出ローラ対128は、原稿を反転パス130に搬送する。原稿は、案内パス129から反転パス130に搬送されるとき、スイッチバック搬送されることになり、このスイッチバック搬送によって表裏反転される。
【0064】
CPU101は、レジストローラ対115の回転を一旦停止させる。レジストローラ対115の一旦停止と、排出ローラ対128の回転継続とによって、レジストローラ対のニップに突き当てられた原稿に撓みが生じて、原稿の斜行が修正される。その後、CPU101は、リードローラ対116、読取ローラ126、排出ローラ対128を回転させて、原稿を流し読み原稿台ガラス132上を通過させ、原稿の他方の面の画像を画像読取部106に読み取らせる。
【0065】
両面の画像を読み取られた原稿は、そのまま、排出トレイ135に排出されると、頁順が揃わなくなるので、再度、スイッチバック搬送されてから排出トレイ135に排出される。このとき、原稿は、再度、流し読み原稿台ガラス132上を通過するが、画像読取部106は、画像の読取動作を行わない。
【0066】
このようにして、画像読取装置200は、原稿を流し読みし、原稿積載トレイ120に積載原稿が無くなると原稿有無センサS109と原稿長さセンサS110Aが原稿を検知しなくなるので(S309でOFF)、原稿の流し読み動作を終了する。
【0067】
固定読み動作を説明する。
【0068】
処理S303で、原稿有無センサS109がOFFで、処理S311で、原稿長さセンサS110A,S110B,S110CがOFFの場合、原稿積載トレイ120に原稿が積載されないで、スタート釦を押されたことになる。このため、CPU101は、画像読取装置200が固定読みモードであると判断(S313)して、固定読みをする(S315)。
【0069】
原稿有無センサが故障している場合の動作を説明する。
【0070】
ユーザが、S301でスタート釦を押したとき、原稿有無センサS109がOFF(S303でOFF)で、3つの原稿長さセンサの内、少なくとも原稿長さセンサS110AがON(S311でON)の場合がある。そのとき、CPU101は、原稿長さセンサS110AがON(S311でON)であるので、原稿分離ローラ112を下降させて、搬送モータを回転させる。原稿分離ローラ112は、原稿を搬送する。しかし、CPU101は、原稿有無センサS109がOFFで原稿有無センサS109から原稿検知信号を受信していないので、原稿有無センサが故障しているものと判断する。
【0071】
CPU101は、搬送モータMを制御して、原稿分離ローラ112に原稿を搬送速度約130mm/sで搬送させ(S331)、分離後センサS113が原稿を検知すると(S333でON)、原稿分離ローラ112の回転を、一旦、停止させる(S335)。そして、CPU101は、パネル操作部105に、原稿有無センサS109が故障しているが、原稿を搬送可能であると表示し(S337)、さらに、原稿を搬送するか否かの問い合わせの表示をする(S339)。
【0072】
なお、処理S337でパネル操作部105に、原稿有無センサS109が故障しているが、原稿を搬送可能であると表示したままで、処理S339を省略して、処理S347に移行して、原稿の搬送を継続してもよい。
【0073】
処理S339において、ユーザが原稿を搬送しないと判断し、パネル操作部105に原稿搬送しないことを入力すると(S339でNO)、CPU101は、原稿分離ローラ112の回転を停止する。これによって、1枚目の原稿(S341でYES)の搬送が停止される(S343)。
【0074】
処理S333で、分離後センサS113が原稿を検知しない場合がある(S333でOFF)。この場合、原稿有無センサS109の動作不良か、あるいは原稿分離ローラ112が回転しない等によって、原稿を搬送できない状態になっている。したがって、分離後センサS113が原稿を1枚も検知していないので(S341でNO)、CPU101は、パネル操作部105に原稿を固定読み用原稿台ガラス108に置くように指示する(S345)。その後、ユーザによって、原稿が固定読み用原稿台ガラス108に載置されて固定読みが行われる(S315)。
【0075】
処理S339で、ユーザが、原稿有無センサが故障していても、原稿を搬送することができるならば、サービスマンが原稿有無センサを交換にくるまで、読取動作を継続させると判断して、パネル操作部に原稿を搬送することを入力する(S339でYES)。
【0076】
その後、CPU101は、原稿長さセンサS110A,S110B,S110Cの原稿検知信号と、整合板119の位置とで原稿のサイズを検知する(S347)。その後、CPU101は、搬送モータMを制御して、各ローラとローラ対で原稿を搬送速度約260mm/sで搬送して原稿を画像読取部106に読み取らせる(S349)。なお、原稿の搬送速度は、S331での約130mm/sのままでも良い。
【0077】
最後、CPU101は、原稿長さセンサが原稿を検知しなくなると(S351でOFF)、原稿積載トレイ120に原稿が積載されていないことになり、画像読取装置を停止させる。
【0078】
なお、以上の説明において、原稿有無センサS109が処理S303でOFF、原稿長さセンサが処理S311でONになる理由として、原稿有無センサが故障しているか、原稿が原稿有無センサに検知されない位置に載置されているかのいずれかである。
【0079】
そこで、図6に示すように、原稿が、原稿積載トレイ120上の、原稿有無センサに検知されない位置に載置されているものとして、パネル操作部105に原稿のセットし直しを表示(S321)してもよい。表示を見たユーザは、原稿のセットのし直しをして、スタート釦を押す(S323)。
【0080】
原稿をセットし直して(S323)、原稿有無センサS109がONになった場合(S325でON)、原稿有無センサは故障していないことになり、CPU101は、処理S305に移行して、原稿の流し読みを開始する。しかし、原稿をセットし直しても、原稿有無センサS109がONにならない場合(S325でOFF)、原稿有無センサは故障していることになる。そこで、CPU101は、原稿を原稿積載トレイ120に載置し直したことによって、原稿が原稿長さセンサに検知されているか否かの再確認をする(S327)。原稿長さセンサS110Aが原稿を検知した場合(S327でON)、処理S331へ移行する。原稿長さセンサS110Aが原稿を検知しない場合(S327でOFF)、CPU101は、原稿が流し読みできないサイズの原稿であると判断して、処理S345へ移行する。
【0081】
このようにすると、ユーザが原稿のセットのし直しを速やかに行うことができて、画像読取装置が原稿の読み取りを速やかに行うことができる。
【0082】
以上、説明したように、画像読取装置200は、原稿長さセンサS110Aと原稿有無センサS109との少なくとも原稿長さセンサS110Aが原稿を検知したとき、CPU101によって、原稿分離ローラ112が、回転するようになっている。
【0083】
また、CPU101は、原稿長さセンサS110Aからの原稿検知信号を受け、原稿有無検知センサS109からの原稿検知信号を受けなくても、分離後センサS113からの原稿検知信号を受けることがある。このような場合、CPU101は、原稿分離ローラ112を回転させることが可能であり、パネル操作部105に、原稿有無センサS109が故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示するようになっている。
【0084】
この結果、ユーザは、原稿有無センサS109が故障しても、サービスマンが原稿有無センサを交換にくるまで、画像読取装置の読みとり動作を継続させることができて、画像読取装置の作動効率を高めることができる。
【0085】
すなわち、本実施形態の画像読取装置は、原稿有無センサが故障しても、それに関連する部分を使用不可能にすること無く、画像読取装置の持つ機能を有効に使用することができるという特徴を備えている。
【0086】
仮に、ユーザが原稿の搬送の継続を望まない場合、画像読取装置を停止して、サービスマンが原稿有無センサを交換にくるまで、待つことができる。
【0087】
また、CPUが、原稿有無センサが故障していることを検知して、原稿の搬送を一旦停止して、パネル操作部に原稿の搬送を継続するか否かの表示をすると、原稿有無センサが故障状態での原稿の搬送をするか否かのユーザの意思を確認することができる。
【0088】
(第2実施形態の画像読取装置)
第2実施形態の画像読取装置300は、図2に示す通りであり、第1実施形態の画像読取装置200と同一構造である。
【0089】
但し、第1実施形態の画像読取装置を作動制御する制御手段としてのCPU101(図3)は、原稿有無センサS109と原稿長さセンサS110Aとの少なくとも一方がONであれば、原稿分離ローラ112を回転させるようになっている。これに対して、第2実施形態の画像読取装置を作動制御する制御手段としてのCPU301(図7)は、原稿有無センサS109と原稿長さセンサS110Aとの両方がONであるとき、原稿分離ローラ112を回転させるようになっている。
【0090】
また、第1実施形態の画像読取装置の図3に示す制御ブロック図のCPU101は、レジストセンサS115が故障した場合、原稿の搬送を停止するようになっている。しかし、第2実施形態の画像読取装置の図7に示す制御ブロック図のCPU301は、レジストセンサS115が故障しても、レジストローラ対115を回転させて、原稿を搬送するようになっている。
【0091】
さらに、ROM308は、図8、図9に示す処理手順を記憶している。
【0092】
第2実施形態の画像読取装置300は、図2に示す通りであり、第1実施形態の画像読取装置200と同一構造であるので構造の説明は省略して、第2実施形態の画像読取装置300の動作を説明する。
【0093】
図8は、動作説明用のフローチャートである。
【0094】
画像読取装置300も、原稿を、流し読みで読み取る場合と、固定読みで読み取る場合とがある。
【0095】
ユーザが、パネル操作部105のスタート釦を押す(S401)。CPU101は、原稿有無センサS109が原稿積載トレイ120に原稿が載置されているか否かを判断する(S403)。
【0096】
原稿有無センサS109が原稿を検知していない場合(S403でOFF)、CPU301は、原稿積載トレイ120に原稿が置かれていないので、固定読み用原稿台ガラス108に原稿が載置されているものと判断し、固定読みモードに移行(S451)する。画像読取部106は、原稿の固定読み(S452)を行う。
【0097】
処理S403で、原稿有無センサS109が原稿を検知していれば(S403でON)、原稿積載トレイ120に原稿が載置されていることになる。これによって、少なくとも原稿長さセンサS110Aが原稿を検知していることになり、CPU101は、原稿のサイズを判断する(S405)。
【0098】
そして、原稿有無センサS109が原稿を検知していることから、原稿が原稿分離ローラ112によって原稿搬送ユニット118の本体118Aに引き込まれる位置に載置されていることになる。すなわち、原稿は、ストッパ136に受け止められて原稿積載トレイ120に積載されていることになる。CPU101は、原稿有無センサS109が原稿を検知していることから、原稿積載トレイ120に原稿が積載されて、原稿を流し読みするものと判断して、原稿分離ローラ112を原稿上に下降させ、かつ搬送モータMを回転させる。
【0099】
したがって、原稿分離ローラ112は、回転して原稿を約260mm/sの速さで搬送する(S407)。原稿は、重送防止ローラ122と重送防止摩擦板125との間に送り込まれる。重送防止ローラ122と重送防止摩擦板125は、原稿が2枚以上重なっている場合、最上位の原稿のみ、搬送する。
【0100】
しかし、最上位の原稿が第1センサとしての分離後センサS113に検知されない場合(S409でOFF)、CPU301は、原稿が詰まっているか、原稿分離ローラ112が回転しないものとして(S411)、流し読みを終了或いは中断する(S413)。
【0101】
最上位の原稿が分離後センサS113に検知された場合(S409でON)、CPU301は、第2センサとしてのレジストセンサS115が原稿を検知したか否かを判断する(S415)。CPU301は、レジストセンサS115が原稿を検知した場合(S415でON)、第3センサとしてのリードセンサS116が原稿を検知したか否かを判断する(S417)。リードセンサS116が原稿を検知した場合(S417でON)、CPU301は、原稿の流し読みの制御を継続する。そして、画像読取装置は、最終原稿まで読取を継続する(S419でYES、S413)。
【0102】
処理S417において、リードセンサS116が原稿を検知しない場合(S417でOFF)、CPU301は、リードセンサS116の上流で原稿詰まり(S421)が発生したものとして、画像読取装置の動作を停止させる(S413)。
【0103】
処理S415において、レジストセンサS115が所定時間OFFの状態が続き、所定時間後もリードセンサS116がOFFの場合がある(S415でOFF、S431でYES、S433でOFF)。このような場合、CPU301は、レジストセンサS115の上流で原稿が詰まったものと判断して(S411)、原稿の搬送を停止する(S413)。
【0104】
しかし、処理S415においてレジストセンサS115が所定時間OFFの状態が続き、所定時間後、リードセンサS116がONになる場合がある(S415でOFF、S431でYES、S433でON)。このような場合、CPU301は、レジストセンサS115が故障して原稿を検知できない状態になっているものと判断する。
【0105】
なお、レジストローラ対115は、上流のレジストセンサS115に原稿が到達する以前に回転しており、レジストセンサS115が原稿を検知すると、一旦、回転を停止して、原稿の先端を受け止めて、原稿の斜行を真っ直ぐに矯正するようになっている。その後、レジストローラ対115は、斜行を真っ直ぐに矯正した原稿を搬送する。
【0106】
しかし、レジストセンサS115が故障した場合、原稿を検知しないため、レジストローラ対115は、回転を停止することなく、原稿の斜行の矯正をしないで、リードセンサS116に搬送する。
【0107】
したがって、処理S415においてレジストセンサS115が所定時間OFFの状態が続き、所定時間後、読取センサとしてのリードセンサS116がONになると、レジストセンサS115が故障していることになる。
【0108】
CPU301は、処理S433でレジストセンサS115が故障しているものと判断した場合、画像読取装置による原稿搬送を一旦停止させる(S435)。そして、CPU101は、パネル操作部105に、レジストセンサS115が故障しているが、原稿を搬送可能であると表示し(S437)、さらに、原稿を搬送するか否かの問い合わせの表示をする(S439)。
【0109】
ユーザが原稿を搬送しないと判断し、パネル操作部105に原稿搬送しないことを入力すると(S439でNO)、CPU101は、1枚目の原稿の搬送を停止する(S413)。ユーザが原稿を搬送すると判断して、パネル操作部105に原稿搬送することを入力する(S439でYES)。すると、CPU101は、最後の原稿まで約130mm/sの原稿搬送速度で流し読みを継続するように画像読取装置300を制御する(S441、S500、S413)。
【0110】
なお、処理S437でパネル操作部105に、原稿有無センサS109が故障していることを表示し、原稿は、搬送可能であると表示したままで、処理S439を省略して、S441に移行して、原稿の搬送を継続してもよい(S500)。
【0111】
図9に基づいて図8の流し読み処理(S500)を説明する。図8の流し読み処理の説明は、分離後センサS113、及びレジストセンサS115の関係についてのみ説明し、他の機構との関係の説明は、省略する。
【0112】
図8における処理S441で搬送される原稿は、1枚目である(S501、n=1)。
1枚目の原稿に続いて2枚目の原稿(S503、n+1=2)が分離後センサS113に検知される。CPU301は、1枚目(n=1)の原稿がレジストセンサS115を抜けたか否かを判断し、抜けた場合(S505、YES)、後続の2枚目の原稿が最終原稿であるか否かを判断する(S507)。最終原稿である場合、2枚目の原稿を読み取ると(S509)、流し読みを終了する(S413)。
【0113】
処理S507で、2枚目の原稿が最終原稿でない場合、3枚目の原稿を読み取るようにする(S511、3=2+1)。そして、3枚目が最終の原稿であれば、読取を終了し、最終の原稿でない場合には、4枚目の原稿を流し読みする。このようにして、最終原稿まで、流し読みを継続する。
【0114】
処理S505において、1枚目の原稿がレジストセンサS115を抜けていないとき(S505でNO)、後続の2枚目の原稿を停止させる(S513)。そして、1枚目の原稿がレジストセンサS115を抜けると(S515)、後続の2枚目の原稿の搬送を再開する(S517)。レジストセンサが故障している場合、レジストセンサでの原稿の搬送速度が約130mm/sであり、正常の搬送速度約260mm/sよりも遅いため、後続の原稿が先行の原稿に追い付いて、原稿が詰まるおそれがある。このため、後続の原稿の搬送速度を調節している。
【0115】
以上、説明したように、CPU301は、分離後センサS113からの原稿検知信号を受けて、レジストセンサS115からの原稿検知信号を受けなくても、リードセンサS116からの原稿検知信号を受けることがある。このような場合、CPU301は、レジストローラ対を、一旦、回転停止させることなく原稿を搬送させることが可能であり、パネル操作部105に、レジストセンサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示するようになっている。
【0116】
この結果、ユーザは、原稿有無センサS109が故障しても、サービスマンが原稿有無センサを交換にくるまで、画像読取装置の読みとり動作を継続させることができて、画像読取装置の作動効率を高めることができる。
【0117】
すなわち、本実施形態の画像読取装置は、原稿有無センサが故障しても、それに関連する部分を使用不可能にすること無く、画像読取装置の持つ機能を有効に使用することができるという特徴を備えている。
【0118】
仮に、ユーザが原稿の搬送の継続を望まない場合、画像読取装置を停止して、サービスマンが原稿有無センサを交換にくるまで、待つことができる。
【0119】
また、CPUが、レジストセンサが故障していることを検知して、原稿の搬送を一旦停止して、パネル操作部に原稿の搬送を継続するか否かの表示をすると、原稿有無センサが故障状態での原稿の搬送をするか否かのユーザの意思を確認することができる。
【0120】
さらに、画像形成装置は、画像読取装置の原稿有無センサ或いはレジストセンサが故障しても、画像読取装置が原稿の搬送を継続することができるので、原稿の複写動作を停止することなく、稼働率を高めることができる。
【符号の説明】
【0121】
M:搬送モータ、10:画像形成装置、10A:画像形成装置本体、13:画像形成部、101:CPU(制御部)、105:パネル操作部(状態表示部)、106:画像読取部、108:固定読み用原稿台ガラス、S109:原稿有無センサ(第2センサ、原稿検知センサ)、S110A:原稿長さセンサ(第1センサ、積載検知センサ)、112:原稿分離ローラ(搬送手段、ローラ)、S113:分離後センサ(第3センサ、第1センサ、搬送検知センサ)、115:レジストローラ対(搬送手段)、S115:レジストセンサ(第2センサ、搬送検知センサ)、116:リードローラ対(搬送手段)、S116:リードセンサ(第3センサ、読取センサ)、117:原稿読取ユニット、118:原稿搬送ユニット、118A:本体、120:原稿積載トレイ(積載手段)、122:重送防止ローラ(搬送手段)、127:搬送ローラ対(搬送手段)、128:排出ローラ対(搬送手段)、S128:排出センサ、129:案内パス、130:反転パス、132:流し読み用原稿台ガラス、134:カバー、136:ストッパ、200:画像読取装置、300:画像読取装置、301:CPU(制御手段)。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送手段によって原稿積載手段から搬送されてくる原稿を画像読取部で読み取る画像読取装置において、
原稿搬送方向の上流から下流に順に配置されて、原稿検知信号を発する第1センサ、第2センサ及び第3センサと、
画像読取装置の作動状態を表示する状態表示手段と、
前記搬送手段を作動制御して前記搬送手段に原稿を搬送させ、前記第1センサ、前記第2センサ及び前記第3センサからの原稿検知信号を受けて、前記搬送手段に原稿の搬送を継続させる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記第1センサからの原稿検知信号を受け、前記第2センサからの原稿検知信号を受けなくても、前記第3センサからの原稿検知信号を受けた際に、前記搬送手段に原稿を搬送させることが可能であり、前記状態表示手段に、前記第2センサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記状態表示手段に、前記第2センサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であると表示するとともに、原稿の搬送を継続するか否かの問い合わせの表示もする、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記搬送手段が、前記積載手段に積載された原稿を搬送するローラを備え、
前記第1センサが、前記積載手段に積載された原稿を検知する積載検知センサであり、
前記第2センサが、前記積載手段に積載された原稿が、前記ローラによって搬送される位置に積載されたか否かを検知する原稿検知センサであり、
前記第3センサが、前記原稿検知センサと前記画像読取部との間で、前記画像読取部へ搬送される原稿を検知する搬送検知センサであり、
前記ローラは、前記積載検知センサと前記原稿検知センサとの少なくとも前記積載検知センサが原稿を検知したとき、前記制御手段によって回転するようになっており、
前記制御手段は、前記積載検知センサからの原稿検知信号を受け、前記原稿検知センサからの原稿検知信号を受けなくても、前記搬送検知センサからの原稿検知信号を受けた場合、前記ローラを回転させることが可能であり、前記状態表示手段に、前記原稿検知センサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であり、原稿の搬送を継続するか否かの問い合わせの表示をする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記原稿検知センサが故障しているときの前記ローラの原稿搬送速度を、前記原稿検知センサが正常なときの原稿搬送速度よりも遅くする、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記搬送手段が、搬送される原稿の先端を回転停止した状態で、一旦、受け止めて、原稿の斜行を矯正した後、回転して原稿を搬送するレジストローラ対を備え、
前記第1センサが、前記レジストローラ対よりも上流で原稿を検知する搬送検知センサであり、
前記第2センサが、前記搬送検知センサと前記レジストローラ対との間で原稿を検知するレジストセンサであり、
前記第3センサが、前記レジストローラ対と前記画像読取部との間で原稿を検知する読取センサであり、
前記レジストローラ対は、前記レジストセンサの原稿検知信号を受けた前記制御手段によって、回転停止をさせるようになっており、
前記制御手段は、前記搬送検知センサからの原稿検知信号を受けて、前記レジストセンサからの原稿検知信号を受けなくても、前記読取センサからの原稿検知信号を受けた場合、前記レジストローラ対を、一旦、回転停止させることなく原稿を搬送させることが可能であり、前記状態表示手段に、前記レジストセンサが故障しているが、原稿の搬送を継続可能であることを表示する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記レジストセンサが故障しているときの前記搬送手段の原稿搬送速度を、前記レジストセンサが正常なときの原稿搬送速度よりも遅くする、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置が読み取った画像情報に基づいて、シートに原稿を複写する画像形成部と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−93770(P2013−93770A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235176(P2011−235176)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】