説明

画像読取装置及び画像形成装置

【課題】コンタクトガラス上に付着した紙粉などのゴミを取り除き、異常画像を防止でき、最終的に形成される画像が高品位の画像情報が得られる画像読取装置を提供する。
【解決手段】コンタクトガラス上の原稿に光を照射し、その反射光を走行体が具備するミラーを介して、レンズで結像させてセンサで読み取る画像読取装置において、上記コンタクトガラスは、透明な円筒状のシート部材で覆われており、シェーディング動作時に、そのシート部材が移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、スキャナ等のADF(自動原稿搬送装置)によりコンタクトガラス上に搬送された原稿の像を撮像センサにより読み取る画像読取装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置には、シートスルー方式と称して、原稿を副走査方向に移送させ、移送中の原稿を固定位置に置かれた読取部により読み取る方式のものがある。
この方式によると、原稿は読み取りの際、コンタクトガラスに接触しながら通過するので、原稿の画像面側に付いたゴミ等のコンタクトガラス上への付着が避けられない。このような付着物がコンタクトガラスの読み取り位置に付着すると、読み取った画像信号にその影響が現れ、最終的に形成される画像が乱れることになり、画質を劣化させる。
コンタクトガラス上への粉塵等の付着物は、シートスルー方式のみならず何れの方式においても画像劣化につながり、原稿を固定し読取部を副走査させる方式の画像読み取り装置では、点として発生するだけであるのに対し、シートスルー方式の読み取り装置の場合、副走査方向につながるいわゆる縦スジの発生となってしまい、その影響は遥かに大きい。
従来、特許文献1に開示されているようなコンタクトガラス面を清掃する手段はいくつかあるが、ゴミや埃などは、コンタクトガラス面上、もしくはその近傍部に残ってしまい、見た目が悪くなるだけでなく、ゴミなどを完全に除去できない場合、何らかの拍子でゴミが原稿画像の読取位置に移動してきた場合、形成される画像に縦スジを発生させる原因となる可能性がある。
また、特許文献2には、透明部材を原稿搬送方向に往復移動するための移動手段と、原稿を搬送すると共に移動手段によって透明部材を移動させながら、読取位置で画像読み取りを行わせる制御手段とを有する原稿読取装置が記載されているが、コンタクトガラス自体を動かす構成である事から、原稿の停止位置によっては、原稿を損傷させてしまう可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、コンタクトガラス上に付着した紙粉などのゴミを取り除き、異常画像を防止でき、最終的に形成される画像が高品位の画像情報が得られる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の画像読取装置は、コンタクトガラス上を一定速度で搬送される原稿に光を照射し、その反射光を走行体が具備するミラーを介して、レンズで結像させてセンサで読み取る画像読取装置において、上記コンタクトガラスは、透明な円筒状のシート部材で覆われており、シェーディング動作時に、そのシート部材が移動することを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記画像読取装置は、その走行体を固定した状態で、原稿を一枚ずつ分離し、画像読取部のコンタクトガラス上に一定速度で原稿を搬送する自動原稿搬送装置に連動していることを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記シート部材を搬送するための駆動源は、上記走行体の駆動源と同一であることを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記シート部材を保持するローラは、一方向にのみ駆動が伝達される構成あることを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記シート部材は、シート部材の搬送方向に対し、読み取り位置よりも上流側に清掃機構を具備しており、上記シート部材の一回の搬送量が、上記清掃機構と読み取り位置間の距離よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記シート部材を保持するローラの直径が、上記コンタクトガラスの厚さより大きいことを特徴とする。
また、本発明の画像読取装置は、さらに、上記シート部材の透過率は、近赤外域より長波長側をカットする特性であることを特徴とする。
【0005】
本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、上記像担持体に接触又は近接して配設されて、上記像担持体表面を帯電する帯電装置と、上記像担持体表面を露光し、静電潜像を書き込む露光装置と、上記像担持体表面に形成された潜像にトナーで可視像化する現像装置と、上記像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、上記転写装置の下流に配設されて、上記像担持体表面のトナーをクリーニングするクリーニング装置と、上記記録部材上のトナーを溶融し固着させる定着装置と、を備える画像形成装置において、上記のいずれかに記載の画像読取装置を用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記課題を解決する手段である本発明によって、原稿に光を照射し画像を読み取る際、読み取り位置対応する透明シートの位置が毎回変わるため、直前の原稿搬送でゴミが付着した場合にも、読み取り位置から持ち去ることが可能となり、異常画像を低減できる。また、シェーディング時のみの動作であり、かつ、動作するのはシート部材であることから、異常停止時などに原稿を損傷することのない画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の制御を示すブロック図である。
【図3】本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の制御を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像読取装置の構成を示す概略図である。
【図5】本発明の画像読取装置の構成を示す概略図である。
【図6】一般的な画像読取部近傍の画像読取装置/自動原稿搬送装置の構成を示す概略図である。
【図7】本発明の画像読取装置のシート部材の構成を示す概略図である。
【図8】本発明の画像読取装置のシート部材の構成を示す概略図である。
【図9】本発明の画像読取装置のシート部材の構成を示す概略図である。
【図10】本発明の画像読取装置の動作を説明する概略図である。
【図11】本発明の画像読取装置の動作を説明する概略図である。
【図12】本発明の画像読取装置のシート部材を駆動する駆動源の概略構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の画像読取装置のシート部材を駆動する駆動源の概略構成を側面図である。
【図14】本発明の画像読取装置のシート部材の駆動を説明する概略図である。
【図15】本発明の画像読取装置の透明シートを保持するローラの直径とコンタクトガラスの厚さを説明する概略図である。
【図16】本発明の画像読取装置を組み込んだ画像形成装置の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0009】
本実施例は、被読取原稿を固定の読取装置部に搬送し所定の速度で搬送しながら画像読取を行う装置に用いられる自動原稿搬送装置(以下、「ADF」と記す。)に関するものである。
図1は、本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の構成を示す断面図である。
図2は、本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の制御を示すブロック図である。
図3は、本発明の画像読取装置に連動する自動原稿搬送装置(ADF)の制御を示すブロック図である。
図1の基本的な構成、動作、作用を本装置の断面図及び図2、図3の制御ブロック図を基に説明する。
被読取のための原稿7の原稿束501をセットする原稿セット部A、セットされた原稿束501から一枚毎原稿7を分離して給送する分離給送部B、給送された原稿7を一次突当整合する働きと、整合後の原稿7を引き出し搬送する働きのレジスト部C、搬送される原稿7をターンさせて、原稿面を読取り側(下方)に向けて搬送するターン部D、原稿7の表面画像を、コンタクトガラスの下方より読取を行わせる第一読取搬送部E、読取後の原稿7の裏面画像を読みとる第二読取搬送部F、表裏の読取が完了した原稿7を機外に排出する排紙部G、読取完了後の原稿7を積載保持するスタック部H、これら搬送動作の駆動を行う駆動部101〜105、更に、一連の動作を制御するコントローラー部100とから構成されている。
【0010】
読取を行う原稿7の原稿束501をセットするのは、可動原稿テーブル503を含む原稿テーブル502上で、原稿面を上向きの状態でセットする。更に、原稿7の原稿束501の巾方向を図示しないサイドガイドによって搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。原稿7のセットはセットフィラー504、セットセンサ505により検知され、I/F(インターフェース)107により本体制御部111に送信される。
更に、原稿テーブル502に設けられた原稿長さ検知センサー530又は531により原稿7の搬送方向長さが判定される。この原稿長さ検知センサー530又は531としては、反射型センサー又は、原稿7が1枚にても検知可能なアクチェーター・タイプのセンサーが用いられる。また、原稿長さ検知センサー530又は531としては、少なくとも、同一原稿7のサイズの縦か横かを判断可能な配置が必要である。これによって、原稿7の方向、大きさを検知して、原稿7の搬送等を制御することができる。
可動原稿テーブル503は底板上昇モータ105により図に示すa、b方向に上下動可能な構成になっていて、原稿7がセットされた事をセットフィラー504、セットセンサ505により検知すると底板上昇モータ105を正転させて原稿7の束の最上面がピックアップローラ507と接触するように可動原稿テーブル503を上昇させる。
【0011】
ピックアップローラ507は、ピックアップモータ101によりカム機構で図に示すc、d方向に動作すると共に、可動テーブル503が上昇し可動テーブル503上の原稿上面により押されて、c方向に上がりテーブル上昇検知センサ508により上限を検知可能となっている。
本体操作部108よりプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F(インターフェース)107を介してADF制御部100に原稿給紙信号が送信されると、ピックアップローラ507は給紙モータ102の正転によりコロが回転駆動し、原稿テーブル502上の数枚(理想的には1枚)の原稿7をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿7を給紙口に搬送する方向である。
給紙ベルト509は給紙モータ102の正転により給紙方向に駆動され、リバースローラ510は給紙モータ102の正転により搬送する方向と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿7とその下の原稿7を分離して、最上位の原稿7のみを搬送できる。
さらに詳しく説明すると、リバースローラ510は給紙ベルト509と所定圧で接し、給紙ベルト509との直接接している時、又は原稿7の1枚を介して接している状態では給紙ベルト509の回転につられて反時計方向につれ回りし、原稿7が万一の場合2枚以上給紙ベルト509とリバースローラ510の間に侵入した時は連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されており、リバースローラー510は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿7を押し戻す働きをし、重送が防止される。
【0012】
給紙ベルト509とリバースローラー510との作用により1枚に分離された原稿7は給紙ベルト509によって更に送られ、突き当てセンサー511によって先端が検知され更に進んで停止しているプルアウトローラー512に突き当たる。その後、突き当てセンサー511の検知から所定量定められた距離送られ、結果的には、プルアウトローラー512に所定量撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ102を停止させることにより、給紙ベルト509の駆動が停止する。この時、ピックアップモータ101を回転させることでピックアップローラー507を原稿7の上面から退避させ原稿7を給紙ベルト509の搬送力のみで送ることにより、原稿7の先端は、プルアウトローラー512の上下ローラー対のニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラ512は、スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿7を中間ローラ514まで搬送するためのローラで、給紙モータ102の逆転により駆動される。またこの時(給紙モータ102逆転時)、プルアウトローラ512と中間ローラ14は駆動されるが、ピックアップローラ507と給紙ベルト509は駆動されていない。
【0013】
原稿幅センサ513は奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラ512により搬送された原稿7の搬送方向に直行する幅方向のサイズを検知する。また、原稿7の搬送方向の長さは原稿7の先端後端を突き当てセンサ511で読取ることによりモータパルスから原稿7の長さを検知する。
プルアウトローラ512及び中間ローラ514の駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿7が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して原稿7を読取部へ送り込む処理時間の短縮が図られている。
原稿先端が読取入口センサ515により検出されると、読取入口ローラ516の上下ローラー対のニップに原稿先端が進入前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にする為に減速を開始すると同時に、読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ516、読取り出口ローラ523、CIS出口ローラ527を駆動する。
原稿7の先端をレジストセンサ517にて検知すると、所定の搬送距離をかけて減速し、読取位置520の手前で一時停止すると共に、本体制御部111にI/F107を介してレジスト停止信号を送信する。
続いて、本体制御部111より読取り開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿7は、読取位置に原稿先端が到達するまでに所定の搬送速度に立上がるように増速されて搬送される。読取モータ103のパルスカウントにより検出された原稿7の先端が読取部に到達するタイミングで、本体制御部111に対して第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が、第1読取部を原稿後端が抜けるまで送信される。
【0014】
片面原稿読取りの場合には、読取搬送部Eを通過した原稿7は第二読取り部を経て排紙部Gへの搬送される。この際、排紙センサ524により原稿7の先端を検知すると、排紙モータ104を正転駆動して排紙ローラ528を反時計方向に回転させる。
また、排紙センサ524による原稿7の先端検知からの排紙モータのパルスカウントにより、原稿後端が排紙ローラ528の上下ローラ対のニップから抜ける直前に排紙モータ駆動速度を減速させて、排紙トレイ29上に排出される原稿7が飛び出さない様に制御される。
両面原稿読取りの場合には、排紙センサ524にて原稿7の先端を検知してから読取りモータのパルスカウントにより第二読取部25に原稿7の先端が到達するタイミングで第二読取部25に対して自動原稿搬送装置(ADF)5の制御部100から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が読取り部を原稿7の後端が抜けるまで送信される。第二読取ローラ526は第二読取り部における原稿7の浮きを抑えると同時に、第二読取り部におけるシェーディングデータを取得する為の基準白部を兼ねるものである。
【0015】
図4及び5は、本発明の画像読取装置の構成を示す概略図である。
以下に、本発明の本発明の画像読取装置4(以下、単に「読取装置」と記すことがある。)の構成を図面に基づいて説明する。
画像読取装置4の内部には、光学ユニット401が存在し、その光学ユニット401内には、光源403及び両端支持された第1ミラー404aよりなる第1走行体404、そして、やはり両端支持された第2ミラー405a、第3ミラー405bよりなる第2走行体405、及び、原稿7の反射光をCCD407上に結像させるレンズ406が設けられており、ホストコンピュ−タから送られてくる1ライン毎の画像読取要求の信号に応じて、第1走行体404及び第2走行体405はそれぞれ2:1の速度で原稿7に沿って移動しながら逐次画像の読取を行うよう構成されている。
第1走行体404が一定の速度で往動するとともに、第1走行体405が第1走行体404の1/2の速度で第1走行体404に追従して往動する。これにより、コンタクトガラス402上の原稿7が光学的に走査される。コンタクトガラス402上の原稿7が光源403等により照明されて、その反射光像が第1ミラー404a、第2ミラー405a、第3ミラー405bを介して結像レンズ406に導かれ、この結像レンズ406により撮像センサであるCCD407上に結像される。
この撮像センサ407は、結像された原稿7の反射光像を光電変換してアナログ画像信号とし、原稿7の読み取りがおこなわれる。そして、原稿7の読み取り終了後に、第1走行体404と第1走行体405はホームポジション位置に復動する。
なお、撮像センサ407から出力されたアナログ画像信号は、アナログ/デジタル変換器によりデジタル画像信号に変換され、画像処理回路を搭載した回路基板において、各々の画像処理(2値化、多値化、階調処理、変倍処理、編集処理など)が施される。
【0016】
本発明の実施形態1について説明する。
図6は、一般的な画像読取部近傍の画像読取装置/自動原稿搬送装置の構成を示す概略図である。
図7ないし図9は、本発明の画像読取装置のシート部材の構成を示す概略図である。
読取入口ローラ516から排出された原稿7が、ガイド板に沿って搬送され、コンタクトガラス402の上面に接触しながら、読取出口ローラ523へと受け渡される。
これに対し、本発明では、図7及び8に示すように、コンタクトガラス402の周囲に円筒状のシート部材411として透明シート411が配置されており、その透明シート411は駆動ローラ413、及び従動ローラ414により保持されている。
さらに、図9に示すように、これらの駆動ローラ413、及び従動ローラ414は、各々駆動軸受け413a、及び従動軸受け414aに保持されており、両軸受け413a、414aはスプリング415により加圧されており、これにより透明シート411が張られた状態となる。駆動ローラ413の軸にはタイミングプーリ416などの駆動伝達部品が設けられており、駆動源であるモータ418からの動力をタイミングベルト417などを介して伝達している。
これまでの画像読取装置4では、原稿7を読み取る前、及び複数枚の原稿7が連続して搬送される場合はその原稿7の間で、シェーディングと呼ばれる白基準の補正を行っており、動作としては、画像を読み取る位置から白基準板の下に走行体が移動して白基準板の画像を読み取り、再度画像読み取り位置に戻り原稿7が読み取り位置に搬送されてくるのを待機するものである。
【0017】
図10及び図11は、本発明の画像読取装置の動作を説明する概略図である。
本発明の画像読取装置4では、このシェーディング動作を行っている間に、駆動源418により透明シート411を搬送させる構成としたものである。これにより、画像を読み取る際、読み取り位置対応する透明シート411の位置が毎回変わるため、直前の原稿7の搬送でゴミが付着した場合にも、読取位置520から持ち去ることが可能となり、ゴミ等の汚れのない状態でシェーディング動作を行うことで、画像形成装置1における画像形成で、濃度、画像精度が異なる異常画像の発生をを低減できる。
【0018】
図12は、本発明の画像読取装置のシート部材を駆動する駆動源の概略構成を示す斜視図である。図13は、本発明の画像読取装置のシート部材を駆動する駆動源の概略構成を側面図である。
次に、本発明の画像読取装置4では、シート部材である透明シート411を搬送するための駆動源418は、走行体404、405の駆動源と同一である。
上記透明シート411を搬送するためには上述のように駆動源が必要であるが、専用のモータなどを使用するとコストが高くなってしまう。一方、原稿7を読み取る直前にはシェーディング動作を行っており、その間は原稿7の読み取りは行われない。そこで、透明シート411の搬送動作をシェーディング動作と連動させることで、走行体404、405の駆動源と同一の駆動源のモータ418で透明シート411の搬送を行ったものである。
例えば、走行体404、405は駆動源であるモータ418からの動力をタイミングプーリ422を介して走行体駆動軸423に伝達し、その駆動軸423が具備するワイヤプーリにより駆動ワイヤ424を巻き取ることで走行体404、405が走行する。この際、タイミングプーリ422に伝達された動力を、同時にタイミングベルト425により透明シート411の駆動プーリ416に伝達することで、シェーディング動作と同時に透明シート411の搬送を行うことが可能となる。
このシェーディング動作時には、原稿7がコンタクトガラス402上に搬送されることは無いため、その間に透明シート411を移動させる事で、直前の原稿7の搬送でゴミが付着した場合にも、読取位置427から持ち去ることが可能となる。また、専用の駆動源を持たないため、安価な構成で実現することが可能となる。
【0019】
次に、本発明の画像読取装置では、シート部材を保持するローラは、一方向にのみ駆動が伝達される構成ある。
本発明の画像読取装置4では、シェーディング動作は読み取り位置と白基準板位置との往復動作となるため、透明シート411の動作も往復動作となる。しかし、往復動作の場合は、一度取り除いた透明シート411上のゴミが再度読み取り位置に戻ってしまう可能性がある。そこで、本発明の画像読取装置4では、透明シート411を搬送する駆動列の一部、例えば透明シート411の駆動軸に動力を伝達するタイミングプーリ416などにワンウェイクラッチを使用し、往復動作の一方向のみで動力が伝達される構成としたものである。こうすることで、往復動作の一方向のみで動力が伝達されるため、シェーディング動作と同期しても、透明シート411は一方向のみに搬送されることになる。そのため、一度取り除いた透明シート411上のゴミが再度読み取り位置に戻ることを防止できるため、ゴミによる異常画像を低減することが可能となる。
【0020】
次に、本発明の画像読取装置4では、シート部材411は、シート部材411の搬送方向に対し、読み取り位置よりも上流側に清掃機構426を具備しており、シート部材411の一回の搬送量が、清掃機構426と読取位置427の間の距離よりも大きい。
図14は、本発明の画像読取装置のシート部材の駆動を説明する概略図である。
本発明では、シート部材である透明シート411の搬送方向に対し、読み取り位置87よりも上流側に清掃機構86を設け、一回の動作による透明シート411の搬送量を、清掃機構と読み取り位置間の距離より大きくしたものである。こうすることで、透明シート411を搬送すると、必ず清掃機構を通過した部分が読み取り位置となるため、確実にゴミを取り除いた部分で次原稿7を読み取ることができる。そのため、ゴミによる異常画像を低減することが可能となる。
【0021】
次に、本発明の画像読取装置4では、シート部材411を保持する駆動ローラ413、従動ローラ414の双方のローラの直径が、コンタクトガラス402の厚さより大きい構成になっている。
図15は、本発明の画像読取装置のシート部材を保持するローラの直径とコンタクトガラスの厚さを説明する概略図である。
本発明の画像読取装置4では、透明シート411を保持する駆動ローラ413、従動ローラ414の双方のローラの径88をコンタクトガラス402の厚さ89よりも大きくし、コンタクトガラス402と透明シート411が接触しない構成とたものである。こうすることで、透明シート411の搬送時に、コンタクトガラス402のエッジ部と透明シート411が接することがなくなり、透明シート411が傷つくのを防止することができる。透明シート411にキズがついた場合にも、ゴミと同様、異常画像になることがあるため、この構成とすることで異常画像を低減することが可能となる。
【0022】
次に、本発明の画像読取装置4では、シート部材411の透過率は、近赤外域より長波長側をカットする特性を有している。
本発明の画像読取装置4では、透明シート411の透過率を近赤外域より長波長側をカットした特性としたものである。画像読取装置4で一般的に使用される光源403は、微小ではあるが近赤外域より長波長の光も持っており、CCDなどの撮影センサ407も上記波長帯に感度を持つことから、この領域の反射率を持つ原稿7では狙い通りの色再現が得られない場合がある。これに対し、本構成にすることでこの課題が解消されるため、より良好な画像を得ることが可能となる。
【0023】
次に、本発明の画像読取装置では、これを画像形成装置に備えて用いることができる。
図16は、本発明の画像読取装置を組み込んだ画像形成装置の構成を示す概略図である。
図16に示す画像形成装置1は、画像形成ユニット10となるプロセスカートリッジを並列し、中間転写ベルト61に一旦画像を重ね合わせて、それを記録部材6に一括転写する方式である。また、画像形成装置1は、画像形成ユニット10となるプロセスカートリッジを並列しているが、搬送ベルト66上を記録部材6が搬送されながら、その上に順次トナー画像が転写される方式である。
【0024】
画像形成装置1は、図16に示すように、上の方から、置かれた原稿7を自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)5と、原稿7を読み取るスキャナ(読取装置)4、トナー画像を形成する画像形成部3、そして、その下に記録紙等の記録部材6を備え、供給する給紙部2が配置されている。
画像形成装置1は、その中央部に画像形成部3が配置されている。画像形成部3では、その内部の略中央に、プロセスカートリッジとしての画像形成ユニット10をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つを水平な横方向に並列に並べたタンデム型に配列している。
4つの画像形成ユニット10Y、10C、10M、10Kの上方には、帯電した各静電潜像担持体11の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置12が備えられている。また、4つの画像形成ユニット10Y、10C、10M、10Kの下方には、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトをローラ651、652、653に掛け回して支持し、回転駆動する中間転写ベルト61を備える転写装置60を配置している。
いずれの画像形成ユニット10でも同様の構成であるので、この図においては、色の区別に関係ない場合はY、C、M、Kの表示を省略する。各画像形成ユニット10Y、10C、10M、10Kは、静電潜像担持体11Y、11C、11M、11Kを有し、各静電潜像担持体11の周りには、静電潜像担持体11表面に電荷を与える帯電装置20、静電潜像担持体11表面に形成された潜像を各色トナーで現像してトナー像とする現像装置30、静電潜像担持体11表面に、図示しない潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置、トナー像転写後の静電潜像担持体11表面のクリーニングをするクリーニングブレードを備えるクリーニング装置40がそれぞれ配置されている。これで、一つの画像形成ユニット10を形成している。
【0025】
静電潜像担持体11は、アモロファスシリコーン、セレン等の金属、または、有機系であり、ここでは、有機感光体で説明する。有機系静電潜像担持体11としては、導電性支持体上に、フィラー分散した樹脂層、電荷発生層及び電荷輸送層を有する感光層、その表面にフィラーを分散させた保護層を有する。
感光層は電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層構成の感光層でも構わないが、電荷発生層と電荷輸送層で構成される積層型が感度、耐久性において優れている。
電荷発生層は、電荷発生能を有する顔料を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。結着樹脂としてはポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100質量部に対し0〜500質量部、好ましくは10〜300質量部が適当である。
また、電荷輸送層は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリルニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層を設け、耐久性を向上させることによって、本発明の高感度で異常欠陥のない静電潜像担持体11を有用に用いることができる。
保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレートが最も良好に使用できる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シリカ等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したもの等を添加することができる。保護層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また静電潜像担持体11を使用する電子写真プロセス条件によっても異なるが、保護層9の最表層側において全固形分に対するフィラーの比で5質量%以上、好ましくは10質量%以上、50質量%以下、好ましくは30質量%以下程度が良好である。
【0026】
帯電装置20は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ21を備える。帯電ローラは、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。このイオンを放電する帯電ローラ21は、材質としては弾性樹脂ローラを用いている。また、帯電ローラ21は電気抵抗の調整のために、カーボンブラック等の無機導電材、イオン導電材を含有することがある。
また、帯電ローラ21は、静電潜像担持体11に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ21の両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を静電潜像担持体11表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ21は、静電潜像担持体11に近接させずに、接触させても良い。ローラ形状であり、静電潜像担持体11に近接している部分で、放電して、静電潜像担持体11を帯電させることができる。また、近接させて非接触にすることで、帯電ローラ21の転写残トナーによる汚れの発生を抑えることができる。また、帯電ローラ21には、帯電ローラ21表面に接触してクリーニングする図示しない帯電クリーナローラが設けられている。
現像装置30は、磁性キャリアとトナーとを有する二成分現像剤を用いている。そして、潜像を有する静電潜像担持体11を現像するために、対向する位置に設けられている。
また、現像装置30は、図示しないが内部に磁界発生手段を備える現像剤担持体31が配置されている。現像剤担持体の下方には、図示しないトナーボトルから投入されるトナーを現像剤と混合し、攪拌しながら現像剤担持体31へ汲み上げる機構を併せて有する攪拌・搬送スクリュー34が備えられている。現像剤担持体31によって搬送されるトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤は、汲み上げ量規制部材35によって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像剤担持体31に担持される。現像剤担持体31は、静電潜像担持体11との対向位置において同方向に移動しながら、現像剤を担持搬送し、トナーを静電潜像担持体11に供給する。また、未使用のトナーが収納された各色のトナーカートリッジが、着脱可能に静電潜像担持体11上部の空間に収納される。図示しないモーノポンプやエアーポンプなどのトナー搬送手段により、各現像装置30の必要に応じトナーを供給するようになっている。消耗の多いブラックトナー用のトナーカートリッジを、特に大容量としておくことも可能である。
更に詳細には、後述する。
【0027】
クリーニング装置40は、クリーニングブレード及びそのブレードを保持するホルダー等で構成され、静電潜像担持体11に対してそのブレード部材を圧接させることにより、静電潜像担持体11から残留トナーを除去する。また、クリーニングブレードが静電潜像担持体11と当接・離間する機構を備え、画像形成装置1の制御部にて、任意に当接・離間させることができる。クリーニングブレードをカウンタ方式で、静電潜像担持体11に当接し、これによって、静電潜像担持体11上に残留するトナー、汚れとして付着している記録部材のタルク、カオリン、炭酸カルシウム等の添剤を静電潜像担持体11から除去してクリーニングする。除去したトナー等は、図示しない廃トナー回収コイルで、図示しない廃トナー容器に搬送し、貯留する。
クリーニング装置40によりクリーニングされて静電潜像担持体11から取り除かれたトナーは、トナー搬送部材によって、サービスマンなどにより回収されるか、あるいはリサイクルトナーとして現像装置などに運ばれ現像に使用される。
【0028】
転写装置60は、トナー像が積層される中間転写ベルト61、静電潜像担持体11上のトナー像を中間転写ベルト61に転写・積層させる一次転写ローラ62、積層されたトナー像を記録部材6に転写する二次転写ローラ63等を備えている。さらに、転写装置60は、二次転写ローラ63に対向する部分で、中間転写ベルト61の内側には、対向部材となる支持ローラ653が対向するように設けている。
中間転写ベルト61を挟んで、各静電潜像担持体11と対向する位置には、静電潜像担持体11上に形成されたトナー像を中間転写ベルト61上に一次転写する一次転写ローラ62がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ62は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。印加する電圧の極性としては、トナーの電荷の極性とは逆の極性で、静電潜像担持体11から中間転写ベルト61側に引き寄せ移行させることで、一次転写する。また、この一次転写ローラ62は電気抵抗の調整のために、カーボンブラック等の無機導電材、イオン導電材を含有させ、半導電性にすることが好ましい。一次転写ローラ62の抵抗値が異なっていても転写効率はほとんど変わらないが、画像面積比が異なると転写効率は大きく異なってくるため、安定して転写効率を維持できない。これは、転写ニップ部においてトナーが介在しない部分に電流が優先的に流れてしまう結果、画像面積比が小さい場合には転写電圧値が低くなって転写に必要な電界が十分得られなくなるためである。特に、一次転写ローラ62の抵抗値が低い場合には転写部に介在するトナーの抵抗値の影響が大きくなるため、一次転写ローラ62の抵抗値が低い場合ほど顕著になる。このように定電流制御を採用する場合には一次転写ローラ62として抵抗値の高いものを使用することが望まれるが、その抵抗値が5×10Ωを越えると電流のリークによってトナー像を乱すおそれが強まる。したがって、一次転写ローラの抵抗値は、1×10Ω以上5×10Ω以下の範囲内のものを用いるのが好ましい。トナーが介在しない部分に電流が優先的に流れてしまう現象は、上述のトナー抵抗によるだけでなく、一次転写ローラ62の中心に設けられている芯金に印加される一次転写電圧と静電潜像担持体11との電位差が、トナーが現像されていない個所の方が、トナーが現像された個所よりも大きいために、より大きな電位差の方に転写電流が流れ易いことにもよる。これは、トナー像が静電潜像担持体11の帯電極性と同じで、静電潜像担持体11の像露光を受けて感光体電位が除電された個所にトナーが現像されることで静電潜像担持体11上にトナー像を形成する画像形成装置1の場合に発生する。トナー像の形成されていない個所の感光体電位が高く、トナー像の形成された個所の感光体電位は低いが、転写電位は感光体電位と逆極性なので、一次転写電圧と感光体電位との差が、トナーが現像されていない個所の方が、トナーが現像された個所よりも大きくなる。この場合一次転写ローラ62の抵抗値は、望ましくは、5×10Ω以上5×10Ω以下の範囲内のものが好ましい。
【0029】
また、中間転写ベルト61に積層されたトナー像は、二次転写ローラ63で記録部材に二次転写される。二次転写ローラ63には、一次転写ローラ62と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加される。印加する電圧の極性としては、トナーの電荷の極性とは逆の極性で、中間転写ベルト61から、搬送されてきた記録部材側に引き寄せ移行させることで、二次転写する。
二次転写ローラ63は、金属よりなる円筒状の芯金と、この芯金の外周面に形成された弾性層と、この弾性層の外周面に形成された樹脂材料からなる表面層とから構成されている。
芯金を構成する金属としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属材料が用いられる。芯金の上に形成される弾性層には一般的にゴム材料が使用されゴム層65bとなっている。これは、二次転写ローラ63を変形させて二次転写ニップ部を確保のために二次転写ローラ63には弾性機能が要求されることに起因するものであり、JIS−A硬度で70[°]以下が望ましい。
また、二次転写ローラ63のクリーニング手段としてクリーニングブレード22を使用しているため、弾性層が柔らかすぎると、クリーニングブレード22の当接状態が不安定となり適正なクリーニング角度が得られなくなる。よって、弾性層の硬度としてはJIS−A40[°]以上が望ましい。
また、二次転写ローラ63が絶縁体ではトナー画像を記録体に転写するという機能が果たしえないため、導電機能を付与された発泡樹脂剤で、厚さは2mm〜10mmであることが好ましい。導電機能を付与する材料としては、カーボンブラックが分散されたEPDMやSiゴム、またイオン導電機能を有するNBR、ウレタンゴム等を使用してもよい。
弾性層に用いられる発泡樹脂剤の多くがトナーに対し化学的親和性が高く、摩擦係数が大きいため、クリーニングブレード22が接触している表面層に必要な機能としては、低摩擦係数、トナー離型性が必要となることから、二次転写ローラ63の表面層は、フッ素樹脂系樹脂に抵抗制御材を加えて抵抗調整し用いられる。
さらに、二次転写ローラ63は、中間転写ベルト61と接触して回転していることから、中間転写ベルト61と二次転写ローラ63との間に微小な線速差が発生すると中間転写ベルト61の駆動に影響を与えてしまう。よって、中間転写ベルト61とのすべり性が二次転写ローラ63の表面層には要求されるため、表面層の最表面の摩擦係数0.4以下になるように設定することが望ましい。
また、中間転写ベルト61には、二次転写後の中間転写ベルト61の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置64が設けられている。
また、支持ローラ653が中間転写ベルト61と当接・離間する機構を備え、画像形成装置1本体の制御部にて、任意に当接・離間させることができる。
【0030】
さらに、この画像形成装置1には、中間転写ベルト61に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置45が設けられている。潤滑剤塗布装置45は、固定されたケースに収容された固形潤滑剤と、固形潤滑剤に接触して潤滑剤を削り取り、中間転写ベルト61に塗布するブラシローラとブラシローラで塗布された潤滑剤を均す潤滑剤塗布ブレードを備える。固形潤滑剤は、直方体状に形成されており、加圧バネによってブラシローラ側に付勢されている。固形潤滑剤はブラシローラによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧バネで加圧されているために常時ブラシローラに当接している。ブラシローラは、回転しながら削り取った潤滑剤を中間転写ベルト61表面に塗布する。
なお、同様の機能を有する潤滑剤塗布装置を静電潜像担持体11に対して配設してもよい。
本実施形態においては、上記ブラシローラによる潤滑剤塗布位置に対して移動方向の下流側の中間転写ベルト61表面に潤滑剤均し手段としての不図示の潤滑剤塗布ブレードを当接させている。潤滑剤塗布ブレードは弾性体であるゴムから構成されているものであり、クリーニング手段としての機能も持たせ、中間転写ベルト61の移動方向に対してカウンタ方向に当接してある。上記固形潤滑剤としては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸、オレイン酸、パルチミン酸等の脂肪酸基を有する金属化合物なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
【0031】
中間転写ベルト61はPVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を10〜1012Ωcm、かつ表面抵抗率を10〜1013Ωcmの範囲となるよう調整されている。なお、必要に応じ該中間転写ベルト61の表面に離型層をコートしても良い。コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、
PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
中間転写ベルト61の製造方法は注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。
中間転写ベルト61の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト61の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が前記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、本発明における中間転写ベルト61の体積抵抗率および表面抵抗率は前記範囲内でなければならない。
なお、体積抵抗率及び表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9mm,リング電極内径11mm)を接続し、中間転写ベルト61の表裏に100V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
【0032】
転写装置60の左方には、記録部材6上のトナー像を記録部材6に半永久的に定着させる定着装置70が備えられている。定着装置70は、図示しないが、主に、内部にハロゲンヒータを有する定着ローラ71と、これに対向し、圧接して配置される加圧ローラ72とから構成されている。定着装置70は、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、記録部材6の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。
【0033】
また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を定着した記録部材6を切換爪851により記録部材反転装置89側に搬送し、この反転路87の内に、所定の配置した複数の搬送ローラや図示しないガイド部材によって、あらかじめ所定に形成した反転搬送経路87上を往復移動させて、記録部材面9の上下向きを反転させてから、再度、切換爪852で切り替えて、画像形成のための搬送経路に復帰させ、この搬送経路上を搬送されて再びレジストローラ84まで搬送される。ここで、再度、記録部材6の位置、方向を揃えてレジストローラ84に送られる。したがって、記録部材6の裏面に画像が形成される場合であっても、記録部材6の表裏面の画像を揃えることができる。
さらに、転写装置60へ導かれ、今度は記録部材6の裏面に画像を転写し定着した後に、排紙ローラ85によって排紙トレイ86上に最終的に排出される。
このときに、記録部材6が1枚の時には、記録部材6面の上下向きを反転させてから、記録部材反転搬送装置89の再搬送経路87を通過して、再度レジストローラ84で、画像形成ユニット10によって画像が形成されるのを待って、転写ローラ63で記録部材6上に画像が形成される。今度は、記録部材6の裏面に画像を転写し定着した後に、排紙ローラ48によって排紙トレイ86上に最終的に排出される。
記録部材6が複数枚ある時には、記録部材反転搬送装置89内の記録部材反転収納装置88に設定枚数の片面にトナー像が形成された記録部材6を一端収納されて、次ぎに、そこから、給紙ローラ82で給紙され、分離ローラ81で1枚づつに分離されて、再度レジストローラ84で、画像形成ユニット10によって画像が形成されるのを待って、記録部材6上に画像が形成される。今度は記録部材6の裏面に画像を転写し定着した後に、排紙ローラ85によって排紙トレイ86上に最終的に排出される。
なお、画像形成ユニットであるプロセスカートリッジ10には、静電潜像担持体11を中心に、帯電装置20、現像装置30、クリーニング装置40及び潤滑剤塗布装置45と備えている。プロセスカートリッジ10は、少なくとも静電潜像担持体11と現像装置30とを一体に支持して、画像形成装置1に着脱可能になっている。
【0034】
次ぎに画像形成動作について説明する。
画像形成動作は、まず、特に、原稿テーブル502では、原稿を予め完全に揃えてから、積載することは困難であり、特に、種々の大きさがある原稿を使用する場合などは、画像形成装置1に原稿の大きさを入力する必要があり、煩雑な作業を強いられていた。しかし、本発明の自動原稿搬送装置(ADF)5は、原稿テーブル502に用いることで、ユーザーは原稿を原稿テーブル502に載せるだけで、原稿の自動的に所定の位置に規制して収納してくれ、積載と同時に原稿の大きさの検知まで行われ、飛躍的に簡単かつ便利に画像形成装置1を利用することができるようになる。
さらに、原稿を所定の位置に収納して読取装置4に向かって搬送できることで、原稿自動搬送装置5の搬送途中における紙詰まりを減らすことができる。さらに、原稿自動搬送装置5における原稿の斜行を抑えることで、コンタクトガラス402上に原稿を精度良く置いて読み取ることができ、結果的に精度の良い高品位の画像を得ることができる。
読取装置4では、図16に示すように、コンタクトガラス402の上へと移動して後に、他方コンタクトガラス402の上に原稿7をセットする。このとき、原稿7をセットする前に、シェーディング動作を行うことが可能となる。このシェーディング動作によって、透明シート411を移動させる事で、直前の原稿7の搬送でゴミが付着した場合にも、読取位置427から持ち去ることが可能となる。
このシェーディング動作の後に直ちに、光源403を発光させ、第1走行体404および第2走行体405を走行する。そして、第1走行体404で光源403から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体405に向け、第2走行体405のミラーで反射して結像用光学レンズ304を通して、CCDで構成されている撮像センサ407に入れ、原稿内容を読み取る。
【0035】
そして、個々の画像形成手段を負荷電極性の感光体11に対し、露光装置12のレーザビームにより各感光体11の表面に形成された色毎の静電潜像が形成される。次に、現像装置30で、感光体11の帯電極性と同極性(負極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる反転現像がおこなわれる。このときに、無端状の中間転写ベルト61が、複数のローラ651〜653により支持されて、感光体11Y、11C、11M、11Kの上部に設けられて、各感光体11Y、11C、11M、11Kの現像工程後の一部が接触するように張架、配置されて、走行している。また、中間転写ベルト61には、各感光体11Y、11C、11M、11Kに形成されたトナー画像を1次転写ローラ62Y、62C、62M、62Kで、中間転写ベルト61上に転写され、トナー画像が重ねられて、未定着の画像が形成される。中間転写ベルト61の外周部には、クリーニングバックアップローラ641に対向する位置にベルトクリーニング装置64が設けられている。このベルトクリーニング装置64は、中間転写ベルト61の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。さらに、中間転写ベルト61の外周で、支持ローラ653の対向する位置には、二次転写ローラ63が設けてある。
このときに、画像形成装置1の下側には記録部材6を供給可能に収納した給紙カセット81を備える給紙装置80が配備されている。この給紙カセット81から、確実に記録部材6の一枚だけが搬送ローラ82により、搬送ガイド装置90に送られる。ここで、記録部材6の幅方向、搬送方向の位置が正しい位置に制御される。さらに、搬送方向の上流側にあるレジストローラ84に送られる。
次ぎに、中間転写ベルト61と2次転写ローラ63の間に記録部材6を通過させながら、二次転写ローラ63にバイアスを印加することで中間転写ベルト61が担持するトナー画像が記録部材6に転写される。記録部材6が、制御された位置、方向で搬送されてくることで、転写されたずれ等の少ない高品位の転写画像が記録部材6上に得られる。二次転写ローラ63に印加される転写電圧の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性である。これらの中間転写ベルト61に関連する部材は、中間転写ベルト61とともに転写装置60として一体的に構成してあり、画像形成装置1に対し着脱が可能となっている。
さらに、二次転写ローラ63を通過した記録部材6は、搬送方向下流に備えられた定着装置70まで搬送される。定着後の記録部材6は、排紙ローラ85により、画像形成装置1の外に設けた排紙トレイ86に排紙、スタックさせる。
したがって、最終的に、記録部材6上に高品位の画像が得られる。
【符号の説明】
【0036】
1 画像形成装置
2 給紙部
3 画像形成部
4 画像読取装置(スキャナ部)
401 光学ユニット
402/521 コンタクトガラス
403 光源/ランプ
404 第1走行体
404a 第1ミラー
405 第2走行体
405a 第2ミラー
405b 第3ミラー
406 レンズ
407 CCD
411 透明シート
412/522 給送ガイド
413 駆動ローラ
413a 駆動軸受け
414 従動ローラ
414a 従動軸受け
415 スプリング
416 タイミングプーリ
417 タイミングベルト
418 モータ
422 タイミングプーリ
423 走行体駆動軸
424 駆動ワイヤ
425 タイミングベルト
426 清掃機構
427/520 読取位置
428 ローラの径
429 コンタクトガラスの厚さ
5 原稿自動搬送装置(ADF)
501 原稿束
502 原稿テーブル
503 可動原稿テーブル
504 セットフィラー
505 セットセンサ
507 ピックアップローラ
508 テーブル上昇検知センサ
509 給紙ベルト
510 リバースローラ
511 突き当てセンサー
512 プルアウトローラー
513 原稿幅センサ
514 中間ローラ
515 読取入口センサ
516 読取入口ローラ
517 レジストセンサ
523 読取り出口ローラ
524 排紙センサ
525 第二読取部
526 第二読取ローラ
527 CIS出口ローラ
528 排紙ローラ
529 排紙トレイ
530 原稿長さ検知センサー
531 原稿長さ検知センサー
6 記録部材
7 原稿
10 画像形成ユニット(プロセスカートリッジ)
11 感光体
12 露光装置
13 除電装置
20 帯電装置
21 帯電ローラ
30 現像装置
40 クリーニング装置
45 潤滑剤塗布装置
60 転写装置
61 中間転写ベルト
62 一次転写ローラ
63 二次転写ローラ
64 ベルトクリーニング装置
641 クリーニングバックアップローラ
642 回転部材
65 ローラ
651 従動ローラ
652 駆動ローラ
653 支持/テンションローラ
66 搬送ベルト
70 定着装置
80 給紙装置
81 給紙カセット
811 分離ローラ
812 給紙ローラ
82 搬送経路
83a、83b、83c、83d 搬送ローラ
84 レジストローラ
85 排紙ローラ
851、852 切換爪
86 排紙トレイ
87、871、872 反転搬送経路
88 記録部材収納装置
89 記録部材反転搬送装置
100 コントローラ
101〜105 駆動部
101 ピックアップモータ
102 給紙モータ
103 読取モータ
104 排紙モータ
105 底板上昇モータ
107 I/F
108 本体操作部
111 本体制御部
200 光源部
201 センサチップ
202 オペアンプ
203 A/D変換素子
204 画像処理部
205 フレームメモリ
206 出力制御回路
207 I/F回路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】特開2004‐221727
【特許文献2】特許第3832483号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトガラス上を一定速度で搬送される原稿に光を照射し、その反射光を走行体が具備するミラーを介して、レンズで結像させてセンサで読み取る画像読取装置において、
上記コンタクトガラスは、透明な円筒状のシート部材で覆われており、シェーディング動作時に、そのシート部材が移動する
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置において、
上記画像読取装置は、その走行体を固定した状態で、原稿を一枚ずつ分離し、画像読取部のコンタクトガラス上に一定速度で原稿を搬送する自動原稿搬送装置に連動している
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像読取装置において、
上記シート部材を搬送するための駆動源は、上記走行体の駆動源と同一である
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像読取装置において、
上記シート部材を保持するローラは、一方向にのみ駆動が伝達される構成ある
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像読取装置において、
上記シート部材は、シート部材の搬送方向に対し、読み取り位置よりも上流側に清掃機構を具備しており、上記シート部材の一回の搬送量が、上記清掃機構と読み取り位置間の距離よりも大きい
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像読取装置において、
上記シート部材を保持するローラの直径が、上記コンタクトガラスの厚さより大きい
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像読取装置において、
上記シート部材の透過率は、近赤外域より長波長側をカットする特性である
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項8】
静電潜像を担持する像担持体と、
上記像担持体に接触又は近接して配設されて、上記像担持体表面を帯電する帯電装置と、
上記像担持体表面を露光し、静電潜像を書き込む露光装置と、
上記像担持体表面に形成された潜像にトナーで可視像化する現像装置と、
上記像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、
上記転写装置の下流に配設されて、上記像担持体表面のトナーをクリーニングするクリーニング装置と、
上記記録部材上のトナーを溶融し固着させる定着装置と、を備える画像形成装置において、
上記画像形成装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像読取装置を用いる
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−65067(P2012−65067A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206346(P2010−206346)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】