説明

画像読取装置

【課題】原稿カバーを容易に開閉することができる画像読取装置の提供。
【解決手段】この多機能装置10は、原稿載置台13と原稿カバー15とを備える。原稿載置台13は、天面19にコンタクトガラス板20が配設され、上傾斜面に操作パネル45が取り付けられている。操作パネル45の表面が操作面44を構成している。原稿カバー15は、天面19を覆う閉じ姿勢と露出させる開き姿勢との間で姿勢変化する。原稿カバー15の正面に湾曲パネル50が嵌め込まれている。この湾曲パネル50の表面は、上記操作面44と滑らかに連続し、しかも斜め上方へ迫り上がっている。原稿カバー15の正面の上縁部52は、正面側に庇状に突出している。上記操作面44及び上記湾曲パネル50は、黒に着色されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトガラス板上に原稿が載置される読取載置台及び当該読取載置台に設けられた原稿押さえカバーとを備えた画像読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置は、コンタクトガラス板が設けられた原稿載置台、及びこの原稿載置台の上面に開閉可能に設けられ、閉じられることによってコンタクトガラス板上に載置された原稿を覆う原稿カバーとを備えている。この原稿カバーは、原稿がコンタクトガラス板上に載置され、画像の読み取りがなされる際に開閉される。したがって、画像読取装置のユーザーにとって、原稿カバーは、開けやすく且つ閉めやすいものであることが重要である。
【0003】
そのため、従来の画像読取装置では、原稿カバーに把手が設けられているものがあり(例えば、特許文献1参照)、ユーザーは、この把手を操作することによって原稿カバーを簡単に開閉することができる。また、原稿載置台と原稿カバーとの間にユーザーが手を差し入れることができる凹部が形成されているものもある(例えば、特許文献2参照)。ユーザーは、この凹部に手を挿入することによって指を容易に原稿カバーに掛けることができ、その結果、原稿カバーの開閉を簡単に行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特開平7−72555号公報(図1)
【特許文献2】実開平1−71735号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
原稿カバーに把手が設けれられる場合には、当該把手によって装置全体が大型するという問題があり、そのため、把手は小型化される必要があった。ところが、把手が小型化されると、ユーザーにとって把手の使い勝手が悪く、原稿カバーの開閉が容易でなくなるという新たな問題が発生する。一方、原稿載置台と原稿カバーとの間に上記凹部が設けられる場合には、装置全体の大型化という問題は発生しないが、上記凹部は、例えば原稿載置台の内部のデッドスペースを利用して形成されるものであることから、その大きさ及び位置が限定される。したがって、上記凹部の大きさ及び位置によっては、ユーザーがこれを目視により確認したうえで当該凹部に手を差し入れなければならず、結果として、ユーザーは、上記凹部に容易に指を掛けることができず、原稿カバーの開閉が必ずしも容易ではないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、原稿カバーを容易に開閉することができるコンパクトな画像読取装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る画像読取装置は、原稿が載置されるコンタクトガラス板が天面に配置されると共に当該天面から正面側に連続し且つ操作パネルが配置された操作面が形成された読取載置台と、上記天面を覆う閉じ姿勢と上記天面を露出させる開き姿勢との間で姿勢変化可能なように上記読取載置台に回動自在に設けられた原稿押さえカバーとを備える。当該原稿押さえカバーの正面は、当該原稿押さえカバーが閉じ姿勢の状態で上記操作面と滑らかに連続し且つ斜め上方へ迫り上がるように湾曲していると共に、当該原稿押さえカバーの正面の上縁部が正面側に庇状に突出している。
【0008】
画像読取装置のユーザーは、原稿押さえカバーを開き姿勢に変化させて原稿をコンタクトガラス板上に載置した後、当該原稿押さえカバーを閉じ姿勢に変化させる。これにより、読取載置台の天面が原稿押さえカバーによって覆われ、上記原稿は、原稿押さえカバーとコンタクトガラス板とによって挟持される。そして、この状態で、当該原稿から画像の読み取りが行われ、画像読取が終了すると、ユーザーは、再び原稿押さえカバーを開き姿勢に変化させて当該原稿をコンタクトガラス板上から取り除く。
【0009】
ユーザーが原稿押さえカバーの正面の上縁部に手を掛けて当該原稿押さえカバーを回動させることにより、当該原稿押さえカバーは、閉じ姿勢から開き姿勢へと変化する。このとき、当該原稿押さえカバーの正面の上縁部が正面側に庇状に突出しているから、ユーザーは、きわめて容易に上記上縁部に指を掛けることができる。換言すれば、上記原稿押さえカバーの正面の上縁部が正面側に庇状に突出していることから、当該上縁部全体にわたってユーザーが指を掛けることができる把手が形成された状態となっている。したがって、ユーザーは、指を掛ける位置を認識することなく、確実に上記上縁部に指を掛けることができる。
【0010】
また、ユーザーは、一般に画像読取装置の正面側から手を伸ばして上記上縁部に指を掛けることができる。原稿押さえカバーが閉じ姿勢にあるときは、上記原稿押さえカバーの正面は、上記操作面と滑らかに連続し且つ斜め上方へ迫り上がるように湾曲している。したがって、ユーザーは、手を上記原稿押さえカバーの正面に伸ばして当該正面に沿って指を上方へ移動させるだけで、把手の存在を誤認することなく、確実に指を上記上縁部に引っかけることができる。
【0011】
(2) 上記原稿押さえカバーは、正面側が開放されたケーシングと、上記原稿押さえカバーの正面を形成すべく上記ケーシングの正面側に設けられた湾曲パネルとを備えて構成され得る。当該湾曲パネルは、当該ケーシングの上縁部が上記庇状に形成されるように当該ケーシングの内奥側に嵌め込まれているのが好ましい。
【0012】
この場合、ケーシングに湾曲パネルが嵌め込まれることによって、当該湾曲パネルの表面によって原稿押さえカバーの上記正面が形成される。したがって、予め所定形状の湾曲パネルが成形されることによって、上記形状の正面が容易に構成され得る。加えて、この湾曲パネルが上記ケーシングの内奥側に嵌め込まれることによって、当該ケーシングの上縁部が庇状に形成される。したがって、予め用意された湾曲パネルが上記ケーシングに嵌め込まれるだけで、原稿押さえカバーの開閉時にユーザーの指が引っかけられる上記上縁部が簡単に構成され得る。
【0013】
(3) 上記操作面及び上記湾曲パネルは、黒に着色されているのが好ましい。
【0014】
これにより、ユーザーが画像読取装置を正面から見たときに、原稿押さえカバーの正面が迫り上がるように湾曲していても、当該湾曲した部分が平面的に認識される。そのため、当該画像読取装置がよりコンパクトに見えるという利点がある。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザーは、手を原稿押さえカバーの正面に伸ばすだけで、当該正面の上縁部に確実に指を掛けることができ、その結果、原稿押さえカバーをきわめて容易に開閉することができる。しかも、ユーザーが指を掛けるべき部分は、特別に把手が設けられたものではなく、原稿押さえカバーの一部が庇状に形成されることによって構成されたものであるから、画像読取装置全体が大型することはなく、コンパクトに設計され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0017】
(1) 本実施形態に係る多機能装置の概略
【0018】
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る多機能装置の外観斜視図であって、図1は、この多機能装置の向かって右側から見た斜視図であり、図2は、向かって左側から見た斜視図である。なお、図2において、多機能装置の一部(操作パネル)の図示が省略されている。
【0019】
多機能装置10は、下部にプリンタ部11を、上部にスキャナ部12(画像読取装置)を一体的に備えたMFD(Multi Function Device)であり、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能及びファクシミリ機能を有する。本発明に係る画像読取装置は、この多機能装置10のスキャナ部12として構成されている。なお、本発明に係る画像読取装置は、例えば複写機の画像読取部としても用いられ得る。したがって、本実施形態に係る多機能装置10において、上記プリンタ機能は任意の機構であり、本発明は、例えば、スキャナ機能のみを有するフラットベッドスキャナ(FBS:Flatbed Scanner)としても用いられ得る。
【0020】
多機能装置10は、主に図示されていないコンピュータと接続されて、このコンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録するものである。さらに、多機能装置10は、デジタルカメラ等の外部機器と接続されてデジタルカメラから出力される画像データを記録用紙に記録したり、メモリカード等の各種記録媒体を装填して、この記録媒体に記録された画像データ等を記録用紙に記録することが可能である。以下に説明される多機能装置10の構成は、本発明に係る画像読取装置の一例であり、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更され得る。
【0021】
図3及び図4は、それぞれ、図1におけるIII−平面矢視図、VI−正面矢視図である。また、図5は、多機能装置10の一部断面右側面図である。なお、図4において、多機能装置10の一部の構成(操作パネル)の図示が省略されている。さらに、図6は、スキャナ部12の内部構成(図5において点線で示された部分)を模式的に示す図であり、図7は、プリンタ部11の内部構成(図6において点線で示された部分)を模式的に示す図である。
【0022】
(2) スキャナ部の構成
【0023】
スキャナ部12は、FBS(Flatbed Scanner)として機能する原稿載置台13と、これに設けられた原稿カバー15とを備えている。原稿カバー15は、自動原稿搬送機構(ADF:Auto Document Feeder、以下「ADF」という。)14を備えており、原稿載置台13の背面48側に蝶番を介して開閉自在に取り付けられている。このため、原稿カバー15は、原稿載置台13に対して矢印16の方向に回動することによって開閉されるようになっている。本実施形態では、原稿載置台13は、多機能装置10の筐体により構成されており、原稿カバー15は、多機能装置10の上面の一部を構成している。
【0024】
ADF14は、既知の構成が採用され得る。したがって、本明細書においては、ADF14の構造及び機能についての詳しい説明は省略される。また、本実施形態では、スキャナ部12及びプリンタ部11が一体的に形成されているが、両者が別々に構成され、例えばプリンタ部11に対してスキャナ部12が開閉することができるように設けられていてもよい。その場合、スキャナ部12がプリンタ部11に対して開放されることによって、例えばジャム処理が容易になされる。
【0025】
本実施形態に係る多機能装置10の特徴とするところは、原稿カバー15の正面が斜め上方に迫り上がるように湾曲されている点、及び原稿カバー15の上縁部17が庇状に正面側に突出している点である。これにより、多機能装置10のユーザーは、後に詳述されるように、きわめて容易に原稿カバー15の開閉等の作業を行うことができる。
【0026】
図5及び図6が示すように、原稿載置台13は、スキャナ部12のフレームを兼ねている。この原稿載置台13の天面19(上面)にコンタクトガラス板20が設けられている。また、この原稿載置台13の内部に画像読取ユニット21が配設されている。図6において紙面に垂直な方向が多機能装置10の幅方向であって、図5において紙面に垂直な方向と一致している。
【0027】
前述のように原稿載置台13に設けられた上記原稿カバー15が開放されることにより、コンタクトガラス板20が露出する。原稿は、このコンタクトガラス板20上に載置され、その状態で原稿カバー15が閉じられる。これにより、当該原稿は、原稿カバー15とコンタクトガラス板20との間に挟み込まれて固定される。そして、画像読取ユニット21がコンタクトガラス板20の下方を当該コンタクトガラス板20に沿って(図6において紙面に垂直な方向に沿って)移動することにより、上記原稿から画像が読み取られるようになっている。
【0028】
図6が示すように、画像読取ユニット18は、CISユニット21と、ガイドシャフト22と、ローラユニット23と、図示されていないベルト駆動機構とを備えている。CISユニット21は、いわゆる密着型のイメージセンサであって、コンタクトガラス板20の裏面26と対向するように配置されている。CISユニット21は、細長直方体状の筐体を備えており、この筐体がキャリッジ24に嵌め込まれている。CISユニット21は、コンタクトガラス板20の裏面26側から原稿に光を照射すると共に当該原稿からの反射光を受光し、受光した光を電気信号に変換する。
【0029】
ガイドシャフト22は、同図の紙面に垂直な方向に架設されている。このガイドシャフト22は、上記キャリッジ24の下端部25を貫通している。すなわち、CISユニット21は、このガイドシャフト22に支持されており、当該ガイドシャフト22に案内されながらコンタクトガラス板20に沿ってスライドすることができる。上記ベルト駆動機構は、例えばモータにより駆動される無端環状ベルト(典型的にはタイミングベルト)を備えている。この無端環状ベルトの一部が上記キャリッジ24の下端部25に連結されている。したがって、ベルト駆動機構が作動すると、キャリッジ24が無端環状ベルトと共に移動する。その結果、CISユニット21は、ガイドシャフト22上を摺動し、コンタクトガラス板20の下方を移動することになる。
【0030】
上記ローラユニット23は、CISユニット21の両端部に設けられている。このローラーユニット23は、コンタクトガラス板20の裏面26に当接している。そして、キャリッジ24の移動に伴って、ローラユニット23は、コンタクトガラス板20の裏面26をキャリッジ24の移動方向に沿って転動する。すなわち、このローラーユニット23は、CISユニット21の円滑な移動を支援するものである。
【0031】
本実施形態では、画像読取ユニット21は、CIS(Contact Image Sensor)により画像をスキャンする。ただし、画像読取ユニット21は、CISに代えてCCD(Charge Coupled Device)のような縮小光学系のイメージセンサを採用することができる。また、本実施形態では、無端環状ベルトによりCISユニット21が駆動されるが、無端環状ベルトに代えてベルトの両端部がキャリッジ24に固定された有端ベルトが採用されてもよい。
【0032】
(3) プリンタ部の構成
【0033】
図7において紙面に垂直な方向が多機能装置10の幅方向であって、図5において紙面に垂直な方向と一致している。図5及び図7が示すように、プリンタ部11は、上記原稿載置台13によって構成されるフレームと、インクジェット記録ヘッド27を有する画像記録部28とを備えている。なお、前述のように、本発明においては、プリンタ部11は任意の構成であるため、本実施形態に係る多機能装置10においても後述されるプリンタ部11の構成は一例であって、これに代えて他の既知構成が採用され得る。
【0034】
すなわち、本実施形態では、プリンタ部11は、インクジェット記録装置として構成されている。プリンタ部11は、インクタンク33を備えている。このインクタンク33は、例えば、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクをそれぞれ独立して貯留しており、各色のインクがインクジェット記録ヘッド27へ供給されるようになっている。
【0035】
プリンタ部11の底部には給紙トレイ29が設けられている。この給紙トレイ29の奥側(図中右側)に分離傾斜板30が配設されている。この分離傾斜板30は、給紙トレイ29に積載された記録用紙を分離して上方へ案内する。この分離傾斜板30から上方へ向かって用紙搬送路31が形成されている。用紙搬送路31は、上方へ延びた後に左方へ湾曲し、多機能装置10の背面側から正面側へと延びている。さらに、この用紙搬送路31は、画像記録部28を通過して排紙トレイ32へ通じている。したがって、給紙トレイ29に収容された記録用紙は、用紙搬送路31により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録部28に至る。この画像記録部28が用紙搬送路31を搬送される記録用紙に画像記録を行った後、この記録用紙は、排紙トレイ32に排出されることとなる。
【0036】
給紙トレイ29の上側に給紙ローラ34が設けられている。給紙ローラ34は、給紙トレイ29に積載された記録用紙を1枚ずつ分離して用紙搬送路31へ供給する。給紙ローラ34の構造は既知であって、本実施形態では、この給紙ローラ34は、給紙アーム35の先端に軸支されている。この給紙アーム35は、給紙トレイ29に接離可能に上下動することができる。給紙ローラ34は、図示されていない駆動伝達機構を介してモータと連結されている。この駆動伝達機構は、複数のギアが噛合されて構成され得る。そして、上記モータが作動することにより、その駆動力が給紙ローラ34に伝達され、給紙ローラ34が回転するようになっている。回転する給紙ローラ34は、上記記録用紙を用紙搬送路31へ送り出す。
【0037】
給紙アーム35は、基端軸36に支持されており、当該基端軸36の周りに回動可能となっている。これにより、給紙アーム35は、基端軸36を揺動中心として上下方向に揺動可能である。この給紙アーム35は、給紙トレイ29が装着された状態では、図示されていない給紙クラッチやバネ等により給紙トレイ29側に付勢されており、給紙トレイ29が取り外された状態で、上側へ跳ね上げられるようになっている。給紙アーム35が下側へ回動することにより、その先端に軸支された給紙ローラ34が給紙トレイ29上の記録用紙の表面に圧接する。その状態で、給紙ローラ34が回転すると、給紙ローラ34のローラ面と記録用紙との間の摩擦力は、最上位置の記録用紙を上記分離傾斜板30へ送り出す。この送り出された記録用紙は、その先端が分離傾斜板30に当接して上方へ案内され、用紙搬送路31へ送り込まれる。なお、給紙ローラ34によって最上位置の記録用紙が送り出される際に、その直下の記録用紙が摩擦や静電気の作用によって共に送り出される場合がある。しかし、この記録用紙は分離傾斜板30に当接することによって制止される。
【0038】
用紙搬送路31は、画像記録部28等が配設されている箇所以外では、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とにより区画形成されている。この多機能装置10では、外側ガイド面は、原稿載置台13により構成されるプリンタ部11のフレームの内壁面により構成されており、内側ガイド面は、当該フレーム内に設けられたガイド部材の表面によって構成されている。また、特に用紙搬送路31が曲がっている箇所には、搬送コロが設けられていてもよい。同図では搬送コロが図示されていないが、搬送コロは、用紙搬送路31の幅方向(同図において紙面に垂直な方向)を回転中心軸方向として回転自在に設けられていてもよい。搬送コロは、そのローラ面が上記外側ガイド面又は内側ガイド面に露出するように取り付けられる。この搬送コロが設けられることにより、記録用紙は、用紙搬送路31が曲がっている箇所においてもガイド面に接触して円滑に搬送される。
【0039】
上記画像記録部28は、用紙搬送路31が下方から上方へUターンした後の下流側に設けられている。上記インクジェット記録ヘッド27と対向してプラテン37が設けられている。搬送される記録用紙は、このプラテン37上に送られる。インクジェット記録ヘッド27は、プラテン37上に配置された記録用紙にインク滴を吐出する。このインクジェット記録ヘッド27は、図示されていないキャリッジに搭載されている。このキャリッジは、CRモータによって同図において紙面に垂直な方向にスライドされる。インクジェット記録ヘッド27の位置及びスライド動作は、図示されていないキャリッジ用エンコーダにより監視されている。インクジェット記録ヘッド27は、スライドされつつ上記各色のインクをインク滴として上記記録用紙上に吐出し、これにより、当該記録用紙に画像が記録される。
【0040】
上記インクジェット記録ヘッド27の用紙搬送路31の上流側に駆動ローラ38及び押さえローラ39が設けられている。駆動ローラ38は、図示されていないLFモータにより回転駆動されるようになっており、正転及び逆転が可能である。駆動ローラ38が正転されることにより、記録用紙は用紙搬送路31の下流側へ送られ、駆動ローラ38が逆転されることにより、記録用紙は用紙搬送路31の上流側へ逆送される。これら駆動ローラ38及び押さえローラ39は、用紙搬送路31を搬送される記録用紙を狭持し、プラテン37上へ送る。この記録用紙の搬送は、図示されていない用紙搬送用エンコーダにより監視されている。具体的には、用紙搬送用エンコーダは、駆動ローラ38の回転軸に設けられたエンコーダディスク及び回転するエンコーダディスクからパルスを読み取るフォトセンサからなる。したがって、上記駆動ローラ38の回転数が用紙搬送用エンコーダによって検出されることにより、上記記録用紙の搬送距離が求められるようになっている。
【0041】
上記インクジェット記録ヘッド27の用紙搬送路31の下流側に排紙ローラ40及び押さえローラ41が設けられている。排紙ローラ40は、上記駆動ローラ38を駆動するLFモータにより回転駆動されるようになっている。すなわち、排紙ローラ40は、図示されていない連動機構を介して駆動ローラ38と同期駆動されるようになっており、正転及び逆転が可能である。これら排紙ローラ40及び押さえローラ41は、インク滴が吐出された記録用紙を狭持する。排紙ローラ40が正転されることにより、上記記録用紙は用紙搬送路31の下流側へ送られ、また、排紙ローラ40が逆転されることにより、上記記録用紙は、用紙搬送路31の上流側へ逆送される。この場合の記録用紙の搬送についても、上記用紙搬送用エンコーダが監視している。したがって、この用紙搬送用エンコーダが上記排紙ローラ40の回転数を上記駆動ローラ38を介して検出することにより、上記記録用紙の搬送距離が求められる。
【0042】
上記押さえローラ39は、上記駆動ローラ38を所定の押圧力で押圧するように駆動ローラ38に対して弾性付勢されている。したがって、駆動ローラ38と押さえローラ39との間に記録用紙が進入した場合には、押さえローラ39は、記録用紙の厚み分だけ弾性的に退避しつつ駆動ローラ38と協働して記録用紙を狭持する。このように記録用紙が駆動ローラ38と押さえローラ39とによってニップされるので、駆動ローラ38の回転力は、確実に記録用紙へ伝達される。また、上記押さえローラ41も上記排紙ローラ40に対して同様に設けられている。ただし、本実施形態では、押さえローラ41は、記録済みの記録用紙に圧接されるので、記録用紙に記録された画像を劣化させないようにローラ面が拍車状に形成されている。
【0043】
駆動ローラ38及び押さえローラ39に狭持された記録用紙は、所定の改行幅でプラテン37上を間欠的に搬送される。インクジェット記録ヘッド27は、記録用紙の改行ごとにスライドされ、記録用紙の先端側から画像記録を行う。画像記録が行われた記録用紙は、その先端側から排紙ローラ40及び押さえローラ41に狭持される。すなわち、記録用紙は、その先端側を排紙ローラ40及び押さえローラ41に、その後端側を駆動ローラ38及び押さえローラ39に狭持された状態で所定の改行幅で間欠して搬送され、このように搬送されつつインクジェット記録ヘッド27によって画像の記録が行われる。記録用紙の所定領域に画像が記録された後は、排紙ローラ40が連続的に回転駆動され、排紙ローラ40及び押さえローラ41により狭持された記録用紙は、排紙トレイ32へ排出される。
【0044】
なお、本実施形態では、プリンタ部11がインクジェット記録装置として構成されているが、レーザ光を用いて感光体上に形成された潜像にトナーを付着させる画像形成装置(いわゆるレーザープリンタ)として構成されていてもよいし、感熱用紙を熱処理して変色させることによって印字する画像形成装置(いわゆるサーマルプリンタ)として構成されていてもよい。
【0045】
図1、図3及び図5が示すように、プリンタ部11のフレームを構成する原稿載置台13の上傾斜面に操作パネル45が取り付けられている。この操作パネル45は、プリンタ部11やスキャナ部12の操作等をするための装置であって、後述される各種操作ボタン及び液晶表示部等を備える。また、原稿載置台13の下部に、プリンタ部11及びスキャナ部12の作動並びに多機能装置10全体の動作を制御する制御装置が備えられている。この多機能装置10は、操作パネル45からの指示によって動作するようになっている。なお、
【0046】
本実施形態では、この操作パネル45の表面によって操作面44が構成されている。図5が示すように、この操作パネル45の下方(原稿載置台13の内部)に制御基板54が配設されている。操作パネル45上に配置された各種操作ボタンは、フラットケーブル55を介して制御基板54と接続されている。なお、この制御基板54は、上記制御装置に接続されており、制御装置は、上記各種操作ボタンからの指令を処理し、当該多機能装置10の作動を制御する。
【0047】
操作パネル45は、各種操作キー56〜58と液晶表示部59とを具備する。多機能装置10のユーザーは、操作パネル45を用いて所望の指令を入力する。多機能装置10は、所定の入力を受けて所定の動作を行う。本実施形態では、この多機能装置10にパーソナルコンピュータ等が接続され得る。その場合、多機能装置10は、操作パネル45からの指示のほか、このパーソナルコンピュータからスキャナドライバやプリンタドライバ等を介して送信される指示によっても動作することが可能である。
【0048】
図1及び図3に示すように、液晶表示部59は、平面視が横長矩形であり、その縦寸法が操作パネル45の奥行き寸法より若干小さいものである。すなわち、液晶表示部59は、操作パネル45に配置可能な大きさに大型化されている。このような大型の液晶表示部59が採用されることにより、液晶表示部59に表示された文字や画像等の視認性が向上する。また、液晶表示部59は、操作パネル45の幅方向の中央に配置されている。液晶表示部59の幅寸法は、操作パネル45の幅寸法に比べて十分に小さい。そのため、液晶表示部59が操作パネル45の中央に配置され、この液晶表示部59の左右両側に操作キー56〜58が配置されている。
【0049】
操作キー56〜58は、液晶表示部59の周囲に設けられた操作キー56、操作パネル45の向かって右端側に設けられた操作キー57、操作パネル45の向かって左端側に設けられた操作キー58の3つに大別される。
【0050】
操作キー56は、液晶表示部59の周囲であって、左右の両側方に液晶表示部59の側縁に沿って各々一列に配置されている。このように、液晶表示部59の左右両側に操作キー56が配置されることにより、液晶表示部59の側方のスペースが有効利用される。操作キー56は、ファクシミリモード、コピーモード、スキャンモード等の各モードを切り替えるためのモードキーであり、さらに各モードにおける各種設定を行うための設定キーも兼ねている。つまり、複数の入力が操作キー56に割り当てられており、ユーザーが各操作キー56を押すことによって入力される内容は、液晶表示部59に表示される。
【0051】
操作キー57は、多機能装置10の電源をオン/オフするための電源キー、上記制御装置に登録された電話帳や短縮ダイヤルの検索、通話音量や警告音、入力確認音の音量の変更、各種設定を確定するためのナビゲーションキー、画像記録や画像読取りの開始を入力するためのスタートキー、各種処理の中断を入力するためのストップキー等を備えている。また、操作キー58は、電話番号の入力やコピー枚数の入力等のためのダイヤルキー等を備えている。なお、操作キー57、58の種類は一例であり、他の機能が割り当てられていてもよいことは勿論である。
【0052】
液晶表示部59は、その表面と操作パネル45の表面(上記操作面44)とが同一面上に配置されるように取り付けられている。このため、液晶表示部59が操作面44から突出することがなく、操作パネル45の外観が向上される。また、多機能装置10の上側からの液晶表示部59の表示の視認性が向上される。
【0053】
上記操作面44は、スキャナ部12のフレームの天面19、すなわち原稿載置台13の天面から正面側に連続して形成されている。この操作面44に上記液晶表示部59及び操作キー56〜58が設けられているから、当該操作面44は、ユーザーがこの多機能装置10を使用する際に実際に手を触れる面である。そして、この操作面44は、後に詳述されるように原稿カバー15の正面と滑らかに連続しており(図2参照)、後述の作用効果を奏する。
【0054】
(4) 原稿カバーの構成
【0055】
図1が示すように、原稿カバー15は、ADF14を備えている。このADF14は、原稿トレイ46から排紙トレイ47へ原稿を連続搬送する。本実施形態では、ADF14は、給排紙分離板53を備えている。この給排紙分離板53の上面により上記原稿トレイ46が構成され、原稿カバー15の上面によって排紙トレイ47が構成されている。ただし、本実施形態において、このADF14が省略されていてもよいことは勿論である。
【0056】
原稿カバー15は、前述のように、原稿載置台13の背面48側に設けられた蝶番を介してスキャナ部12と連結されており、矢印16に沿って右方向又は左方向に回動する。したがって、原稿カバー15は、原稿載置台13の天面19(図5参照)を覆う姿勢(当該姿勢は、「閉じ姿勢」と定義される。)と、上記天面19を露出させる姿勢(当該姿勢は、「開き姿勢」と定義される。)との間で姿勢変化することができる。一般にユーザーは、操作パネル45を用いて、コピー枚数や解像度等の印刷モードを手動設定し、原稿カバー15を開いて原稿をコンタクトガラス板20上に載置する。そして、ユーザーは、当該原稿カバー15を閉じることによって当該原稿をコンタクトガラス板20上に固定すると共に操作キー57を操作して画像記録の開始を指示する。画像記録が終了すると、ユーザーは、再び原稿カバー15を開き姿勢から閉じ姿勢へと姿勢変化させ、原稿を取り出す。
【0057】
図1、図2及び図5が示すように、原稿カバー15は、ケーシング49及び湾曲パネル50とを備えている。ケーシング49は、正面側に開口51を有しており、湾曲パネル50は、この開口51に嵌め込まれている。なお、ケーシング49の内部に上記ADF14の搬送ローラ及びこれを駆動するモータ等の機能部品が配設されており、上記原稿トレイ46に載置された原稿が給紙され、上記排紙トレイ47へ送られる。
【0058】
上記開口51は、ケーシング49の正面側の周縁部により区画されている。このケーシング49の正面側の周縁部とは、前述された原稿カバー15の上縁部17である。本実施形態では、この開口51は、略C字状に形成されている。そして、湾曲パネル50は、この開口50の形状に対応して略矩形に形成されており、この開口50の内側に隙間なく嵌め込まれている。このとき、図5が示すように、湾曲パネル50の上縁は、上記ケーシング49の正面側の上縁60よりも内奥側に嵌り込んでいる。換言すれば、原稿カバー15の正面の上縁部17は、同図において紙面に垂直な方向の全域にわたって庇状に突出している。このように、当該上縁部17が庇を構成することによる作用効果については、後述される。
【0059】
上記湾曲パネル50は、図5が示すように湾曲している。詳述すれば、湾曲パネル50がケーシング49の開口51に嵌め込まれた状態で、この湾曲パネル50の正面は、上記操作パネル45の操作面44と滑らかに連続し、当該湾曲パネル50の正面は、多機能装置10の背面側へ湾曲しつつ上方へ迫り上がり、上記原稿カバー15の上縁部17に達している。すなわち、原稿カバー15が閉じ姿勢にあるときは、当該原稿カバー15の正面は、上記操作面44と滑らかに連続し、しかも、当該操作面44から斜め上方へ迫り上がっている。このように、原稿カバー15の正面が斜め上方に迫り上がっていることによる作用効果については、後述される。
【0060】
(5) 本実施形態に係る多機能装置の使用要領
【0061】
この多機能装置10のユーザーは、一例として次の要領で原稿のコピーを行うことができる。まず、ユーザーは、操作パネル45を操作することにより、記録用紙のサイズ、コピー枚数のほか場合によっては解像度等の印刷モードを設定する。そして、ユーザーは、原稿カバー15を把持し、開き姿勢に変化させる。原稿カバー15が開き姿勢になると、コンタクトガラス板20が露出する。ユーザーは、原稿をコンタクトガラス板20上に載置し、その後、当該原稿カバー15を閉じ姿勢に変化させる。これにより、原稿載置台13の天面19が原稿カバー15によって覆われ、当該原稿は、原稿カバー15とコンタクトガラス板20とによって挟持固定される。この状態でユーザーが再び操作パネル45を操作することによって、スキャナ部12が作動し、当該原稿から画像の読み取りが行われる。本実施形態に係る多機能装置10は上記プリンタ部11を備えているから、当該プリンタ部11は、スキャナ部12によって読み取られた画像のデータに基づいて記録用紙に画像を記録する。原稿のコピーが終了すると、ユーザーは、再び原稿カバー15を開き、当該原稿をコンタクトガラス板20上から取り除く。なお、ユーザーによっては、先に原稿をコンタクトガラス板20上に載置した後に上記印刷モード等の設定をし、コピーをスタートさせる場合もある。
【0062】
前述のように、ユーザーが操作パネル45を操作した後に原稿カバー15を閉じ姿勢から開き姿勢に変化させるときは、ユーザーは、原稿カバー15の正面の上縁部17(図5参照)に手を掛ける。このとき、上記上縁部17が正面側に庇状に突出しているから、ユーザーは、きわめて容易に当該上縁部17に指を掛けることができる。詳述すれば、ユーザーは、操作パネル45を指で操作した後に原稿カバー15を開く際には、操作パネル45を操作した指をそのまま当該操作パネル45から原稿カバー15の湾曲パネル50に沿わせて上方へ移動させる。前述のように、原稿カバー15の上縁部17は、正面側全域にわたって庇状に突出していることから、当該上縁部17全体にわたってユーザーが指を掛けることができる把手が形成された状態となっている。したがって、ユーザーは、把手の位置ないし指を掛けるべき位置を認識することなく、上記上縁部17のいずれの位置にも確実に指を掛けることができる。すなわち、ユーザーは、操作パネル45を操作した後に、視線を操作パネル45から原稿カバー15へ移すことなく、容易に原稿カバー15を開くことが可能である。
【0063】
また、原稿カバー15が閉じ姿勢にあるときには、図5が示すように、原稿カバー15の正面は、上記操作面44と滑らかに連続し且つ斜め上方へ迫り上がるように湾曲しているから、操作面44と原稿カバー15の正面との境界に段部が形成されることがない。したがって、仮に上記操作面44と原稿カバー15の正面との境界に段部が形成されているならば、ユーザーは、操作パネル45を操作した指をそのまま操作面44及び原稿カバー15の正面に沿わせる際に、指が当該段部に触れることにより把手の存在を誤認してしまうという不都合があるが、本実施形態ではかかる不都合はなく、ユーザーは、操作パネル45から視線をそらすことなく、簡単且つ確実に指を原稿カバー15に掛けて開くことができる。
【0064】
このように、本実施形態に係る多機能装置10によれば、ユーザーは、手を操作パネル45から原稿カバー15の正面に沿わせるだけで、この原稿カバー15の上縁部17に確実に指を掛けることができるので、原稿カバー15の開閉動作をきわめて容易に行うことができる。しかも、ユーザーが指を掛けるべき部分は、特別に把手が設けられたものではなく、原稿カバー15の一部(上縁部17)が庇状に形成されることによって構成されたものであるから、多機能装置10全体が大型することはなく、コンパクトに設計され得る。
【0065】
特に、本実施形態では、原稿カバー15のケーシング49の内奥側に湾曲パネル50が嵌め込まれた結果、原稿カバー15の上縁部17が上記庇を形成している。したがって、原稿カバー15に別部材として庇が設けられる場合に比べて当該原稿カバー15の構造が簡単であり、その結果、多機能装置10の製造コストが大幅に上昇することがないという利点がある。
【0066】
また、本実施形態では、上記操作パネル45及び上記湾曲パネルの色については特に限定されていないが、この操作パネル45の操作面44及び上記湾曲パネル50の表面が黒に着色されていてもよい。これにより、原稿カバー15の正面が迫り上がるように湾曲していても、ユーザーが多機能装置10を正面から見たときに、上記湾曲した原稿カバー15の正面が平面的に認識される。その結果、この多機能装置10がよりコンパクトに見えるという視覚的効果が奏される。なお、上記操作面44及び上記湾曲パネル50の表面は、黒以外に着色されていてもよい。要するに、原稿載置台13や原稿カバー15のケーシング49のカラーとの関係で当該多機能装置10がコンパクトに見えるという視覚的効果が奏されるように、上記操作面44及び上記湾曲パネル50の表面が着色されていればよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、画像読取装置及びこれが採用された多機能装置に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る多機能装置の外観斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る多機能装置の外観斜視図である。
【図3】図3は、図1におけるIII−平面矢視図である。
【図4】図4は、図1におけるVI−正面矢視図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に係る多機能装置の一部断面右側面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係る多機能装置のスキャナ部の内部構成を模式的に示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態に係る多機能装置のプリンタ部の内部構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0069】
10・・・多機能装置
12・・・スキャナ部
13・・・原稿載置台
15・・・原稿カバー
19・・・天面
20・・・コンタクトガラス板
44・・・操作面
45・・・操作パネル
49・・・ケーシング
50・・・湾曲パネル
51・・・開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載置されるコンタクトガラス板が天面に配置されると共に当該天面から正面側に連続し且つ操作パネルが配置された操作面が形成された読取載置台と、
上記天面を覆う閉じ姿勢と上記天面を露出させる開き姿勢との間で姿勢変化可能なように上記読取載置台に回動自在に設けられた原稿押さえカバーとを備え、
当該原稿押さえカバーの正面は、当該原稿押さえカバーが閉じ姿勢の状態で上記操作面と滑らかに連続し且つ斜め上方へ迫り上がるように湾曲していると共に、当該原稿押さえカバーの正面の上縁部が正面側に庇状に突出している画像読取装置。
【請求項2】
上記原稿押さえカバーは、
正面側が開放されたケーシングと、
上記原稿押さえカバーの正面を形成すべく上記ケーシングの正面側に設けられた湾曲パネルとを備え、
当該湾曲パネルは、当該ケーシングの上縁部が上記庇状に形成されるように当該ケーシングの内奥側に嵌め込まれている請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
上記操作面及び上記湾曲パネルは、黒に着色されている請求項2に記載の画像読取装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−74614(P2007−74614A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261625(P2005−261625)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】