説明

画像選択装置およびコンピュータプログラム、並びに記録媒体

【課題】複数の画像の中から所望の画像を選択する際の作業性を向上させる。
【解決手段】サブウィンドウWD2の作業フィールドFL23には、候補用エリアA1と候補外用エリアA2とが、操作者からの入力操作を受けて切り換え可能に表示される。候補用エリアA1には、複数の画像データのサムネールが表示される。操作者は、候補用エリアA1上でサムネールをクリック操作により選択指示して、その後、切換ボタンCBをクリックすることで、そのサムネールに対応する画像データを、選択の候補外に切り換えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の表示エリアに複数の画像を一覧表示するとともに、操作者からの入力操作を受けて、前記表示エリア内の複数の画像の中から所望の画像を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子スチールカメラ、いわゆるデジタルカメラが開発され、一般的に普及しつつある。デジタルカメラを用いれば、多数の写真を手軽に、経済的に撮影することができる。このために、撮影した多数の写真画像から優れた1枚(あるいは複数枚)を選別するという作業が重要である。
【0003】
上記選別の作業を行なうことが可能なものとして、画像編集用のアプリケーションソフトウェアがある。画像編集用のアプリケーションソフトウェアは、デジタルカメラで撮影した写真画像をパーソナルコンピュータに取り込んで、表示したり加工したりするものである。このようなソフトウェアは、通常、フォルダ内に存在する複数の画像データを、予め定めた所定の大きさに縮小して、ウィンドウ内に一覧表示する機能と、操作者によるクリック操作を受け付けて、ウィンドウ内に表示された縮小画像(サムネール)の中から所望のものを選択する機能とを備える。これら機能によって上記写真画像の選別の作業が可能となる。
【0004】
しかしながら、従来の技術では、一度の選別の作業で、最良のものを選ぶ必要があった。選択の候補となる候補画像を何枚かに絞って、また、その候補画像の中からさらに候補となるものを絞り込んでいくというように、選別の作業を複数回行なって最終的な1枚を決めるといったことが難しかった。このように選別の作業を複数回行なうには、選別の作業を行なう毎に新たなフォルダを作って、選別した画像をそのフォルダ内に転送して、次いで、そのフォルダ内の画像をウィンドウに表示して、そのウィンドウ内から選別を行なう必要があり、作業性が悪かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、複数の画像の中から所望の画像を選択する際の作業性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題の少なくとも一部を解決するための手段として、以下に示す構成をとった。
【0007】
本発明の第1の画像選択装置は、
所定の表示エリアに複数の画像を一覧表示するとともに、操作者からの入力操作を受けて、前記表示エリア内の複数の画像の中から所望の画像を選択する画像選択装置において、
前記複数の画像のそれぞれが、前記選択の候補となる候補画像と候補とならない候補外画像とのどちらに該当するかを記憶する候補/候補外記憶手段と、
前記候補/候補外記憶手段により候補画像に該当すると記憶された画像を、前記表示エリアに表示させる候補画像表示制御手段と、
前記候補画像表示制御手段により表示エリアに表示された画像の中から1または複数の画像を、前記操作者からの入力操作に応じて指示する画像指示手段と、
候補画像を候補外画像に変更する旨を、前記操作者からの入力操作に応じて指示する変更指示手段と、
前記変更指示手段によって前記指示がなされたときに、前記画像指示手段による指示によって定まる画像についての候補/候補外記憶手段における記憶を候補外画像に変更する変更実行手段と
を備えることを要旨としている。
【0008】
ここで、複数の画像には、画像データで表わされる画像や、その画像データで表わされる画像を縮小したいわゆるサムネールなどが含まれる。
【0009】
上記構成の第1の画像選択装置によれば、候補/候補外記憶手段に候補画像に該当すると記憶された画像が、表示エリアに表示される。これら表示された画像の中から1または複数の画像が、操作者からの入力操作に応じて指示される。また、候補画像を候補外画像に変更する旨の指示が、操作者からの入力操作に応じてなされる。この指示がなされたときに、上記指示によって定まる画像は、候補/候補外記憶手段で候補外画像として記憶が変更される。
【0010】
このために、第1の画像選択装置によれば、操作者は、候補用エリア上で画像を選択して、候補画像を候補外画像に変更する旨の指示を入力するだけで、候補画像を順に絞り込んでいくことができる。したがって、複数の画像の中から所望の画像を選択する際に、新たなフォルダを作成したり等の余分な作業を行なう必要がないことから、作業性を向上させることができる。
【0011】
前記設定切換手段における「候補画像指示手段による指示によって定まる画像」とは、候補画像指示手段によって指示された1または複数の画像そのものである態様と、候補画像指示手段によって指示された1または複数の画像を除いた残りの候補画像である態様とが含まれる。
【0012】
本発明の第1の画像選択装置において、前記表示エリアに、前記候補画像を表示するための候補用エリアと、前記候補外画像を表示するための候補外用エリアとを切換え可能に表示するエリア表示制御手段と、前記操作者からの入力操作に応じて、前記表示エリアの表示を候補用エリアと候補外用エリアとの間で切り換えるエリア切換手段とを備え、前記候補画像表示制御手段は、前記エリア切換手段により前記候補用エリアへの切換えがなされたときに、前記画像の前記候補用エリアへの表示を実行させる手段を備える構成とすることができる。
【0013】
この構成によれば、候補用エリアと候補外用エリアとを切り換えて表示することができ、候補用エリアへ表示を切り換えた際に、候補画像をその候補用エリア内に表示させることができる。
【0014】
この候補用エリアと候補外用エリアとを切り換えて表示することを可能とした画像選択装置(以下、「エリア切換え可能な画像選択装置」という)において、前記エリア切換手段により前記候補外用エリアへの切換えがなされたときに、前記候補/候補外記憶手段により候補外画像に該当すると記憶された画像を、前記候補外用エリアに表示させる候補外画像表示制御手段を備える構成とすることができる。
【0015】
この構成によれば、候補外用エリアへ表示を切り換えた際には、候補外画像をその候補外用エリア内に表示させることができる。したがって、操作者は、候補用エリアと候補外用エリアとの表示を切り換えるだけで、候補用画像と候補外用画像とを簡単に把握することができることから、画像の絞り込みの作業性をより向上させることができる。
【0016】
上記エリア切換え可能な画像選択装置において、前記変更指示手段は、前記候補用エリアに設けられ、前記指示を発生するためのボタンスイッチを備えた構成とすることができる。
【0017】
この構成によれば、操作者は、候補用エリアに設けられたボタンスイッチを操作するだけで、画像指示手段による指示によって定まる画像を候補画像から候補外画像に変更することができる。したがって、より操作性に優れている。
【0018】
また、上記エリア切換え可能な画像選択装置において、前記操作者からの入力操作に応じて、前記候補外用エリアに表示された画像の中から1または複数の画像を、前記操作者からの入力操作に応じて指示する第2画像指示手段と、候補外画像を候補画像に変更する旨を、前記操作者からの入力操作に応じて指示する第2変更指示手段と、前記第2変更指示手段によって前記指示がなされたときに、前記第2画像指示手段による指示によって定まる画像についての候補/候補外記憶手段における記憶を候補画像に変更する第2変更実行手段とを備える構成とすることができる。
【0019】
この構成によれば、候補外用エリアに表示された候補外画像を、候補画像に変更することができる。このために、候補画像と候補外画像とは相互に他方側に、簡単な操作で変更することができることから、より作業性に優れている。
【0020】
上記エリア切換え可能な画像選択装置において、前記エリア表示制御手段は、前記候補用エリアと候補外用エリアとを、それぞれカード型に形成する手段を備え、前記エリア切換手段は、前記候補用エリアまたは候補外用エリアを構成するカードの端に設けたタブが、操作者からの入力操作により指示されたときに、両エリアの表示を切り換える手段を備える構成とすることができる。
【0021】
この構成によれば、操作者は、候補用エリアと候補外用エリアを、カード型として認識することができる。また、カード型のエリアに設けられたタブを指示するという操作を行なうだけで、候補用エリアと候補外用エリアとの表示を切り換えることができる。したがって、操作性に優れている。
【0022】
上記エリア切換え可能な画像選択装置において、前記操作者からの入力操作に応じて、前記候補用エリアに表示される画像の中から1の画像を最終選択画像として指示する最終選択画像指示手段と、前記最終選択画像に対応した画像データを、格納場所である記憶手段から読み出す画像データ入力手段とを備える構成とすることができる。
【0023】
この構成によれば、記憶手段に格納されている複数の画像データから、最終的な1の画像を作業性よく、格納場所から読み出すことができる。
【0024】
本発明の第2の画像選択装置は、
所定の表示エリアに複数の画像を一覧表示するとともに、操作者からの入力操作を受けて、前記表示エリア内の複数の画像の中から所望の画像を選択する画像選択装置において、
前記表示エリアには、前記選択の候補となる候補画像を表示するための候補用エリアと、前記選択の候補外となる候補外画像を表示するための候補外用エリアとを、操作者からの入力操作を受けて切り換え可能に表示するエリア表示制御手段と、
前記複数の画像を前記候補画像として前記候補用エリアに表示する候補画像表示制御手段と、
前記操作者からの入力操作に応じて、前記候補用エリア内の候補画像の中から1または複数の画像を指示する候補画像指示手段と、
前記操作者からの入力操作に応じて、候補画像を候補外画像に変更する旨を指示する変更指示手段と、
前記変更指示手段によって前記指示がなされたときに、前記候補画像指示手段による指示によって定まる候補画像を、前記候補用エリアの表示から削除するとともに、前記候補外画像として設定する設定変更手段と
を備えることを要旨としている。
【0025】
上記構成の第2の画像選択装置によれば、表示エリアに切り換えて表示される候補用エリアに、複数の画像が候補画像として表示される。これら候補画像の中から1または複数の画像が、操作者からの入力操作に応じて指示される。また、候補画像を候補外画像に変更する旨の指示が、操作者からの入力操作に応じてなされる。この指示がなされたときに、上記指示によって定まる候補画像が、候補用エリアの表示から削除され、候補外画像として設定が移される。
【0026】
このために、本発明の第2の画像選択装置によれば、操作者は、候補用エリア上で画像を選択して、候補画像を候補外画像に変更する旨の指示を入力するだけで、候補画像を順に絞り込んでいくことができる。したがって、複数の画像の中から所望の画像を選択する際に、新たなフォルダを作成したり等の余分な作業を行なう必要がないことから、作業性を向上させることができる。
【0027】
本発明の画像選択方法は、
所定の表示エリアに複数の画像を一覧表示するとともに、操作者からの入力操作を受けて、前記表示エリア内の複数の画像の中から所望の画像を選択する画像選択方法であって、
(a)前記表示エリアには、前記選択の候補となる候補画像を表示するための候補用エリアと、前記選択の候補外となる候補外画像を表示するための候補外用エリアとを、操作者からの入力操作を受けて切り換え可能に表示する工程と、
(b)前記複数の画像を前記候補画像として前記候補用エリアに表示する工程と、
(c)前記操作者からの入力操作に応じて、前記候補用エリア内の候補画像の中から1または複数の画像を指示する工程と、
(d)前記操作者からの入力操作に応じて、候補画像を候補外画像に移行する旨を指示する工程と、
(e)前記工程(d)によって前記指示がなされたときに、前記工程(c)による指示によって定まる候補画像を、前記候補用エリアの表示から削除するとともに、前記候補外画像として設定する工程と
を備えることを要旨としている。
【0028】
本発明のコンピュータプログラムは、
所定の表示エリアに複数の画像を一覧表示するとともに、操作者からの入力操作を受けて、前記表示エリア内の複数の画像の中から所望の画像を選択するためのコンピュータプログラムであって、
(a)前記表示エリアには、前記選択の候補となる候補画像を表示するための候補用エリアと、前記選択の候補外となる候補外画像を表示するための候補外用エリアとを、操作者からの入力操作を受けて切り換え可能に表示する機能と、
(b)前記複数の画像を前記候補画像として前記候補用エリアに表示する機能と、
(c)前記操作者からの入力操作に応じて、前記候補用エリア内の候補画像の中から1または複数の画像を指示する機能と、
(d)前記操作者からの入力操作に応じて、候補画像を候補外画像に移行する旨を指示する機能と、
(e)前記機能(d)によって前記指示がなされたときに、前記機能(c)による指示によって定まる候補画像を、前記候補用エリアの表示から削除するとともに、前記候補外画像として設定する機能と
をコンピュータに実現させることを要旨としている。
【0029】
上記構成の画像選択方法およびコンピュータプログラムは、本発明の第1の画像選択装置と同様な作用・効果を有しており、複数の画像の中から所望の画像を選択する際の作業性を向上させることができるという効果を奏する。
【0030】
本発明の記録媒体は、本発明のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を特徴としている。この記録媒体は、本発明のコンピュータプログラムと同様な作用・効果を有している。
【0031】
本発明は、以下のような他の態様も含んでいる。その第1の態様は、本発明のコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様である。この第1の態様では、コンピュータプログラムをコンピュータネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を介して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロードし、これを実行することで、上記の方法や装置を実現することができる。第2の態様は、上述した本発明の第2の画像選択装置を、方法の発明として捉えた態様である。第3の態様は、その第2の態様をコンピュータプログラムとして捉えた態様である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例を適用するコンピュータシステムの概略構成を示す説明図である。
【図2】このアプリケーションウィンドウWD1の初期状態を示す説明図である。
【図3】画像選択処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図4】ステップS100で実行される一覧表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】初期状態のサブウィンドウWD2を示す説明図である。
【図6】候補/候補外登録テーブルTBLのデータ構成を示す説明図である。
【図7】ステップS160,S170の実行後のサブウィンドウWD2の一例を示す説明図である。
【図8】ステップS200で実行される候補/候補外変更処理の詳細をフローチャートである。
【図9】選択指示がなされた後のサブウィンドウWD2の候補用エリアA1の一例を示す説明図である。
【図10】サムネール移動処理が終了後の候補用エリアA1の一例を示す説明図である。
【図11】サムネール移動処理が終了後の候補/候補外登録テーブルTBLの内容の一例を示す説明図である。
【図12】ステップS300で実行される表示の切換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】候補外用エリアA2が表示されたサブウィンドウWD2の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。この実施例を、次の順序に従って説明する。
A.装置の構成:
B.コンピュータ処理:
C.作用・効果
D.他の実施形態:
【0034】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例を適用するコンピュータシステムの概略構成を示す説明図である。この実施例のコンピュータシステムは、本発明を構成する画像選択装置としてのパーソナルコンピュータ10を中心に備える。パーソナルコンピュータ10は、コンピュータ本体12と液晶ディスプレイ14とキーボード16とマウス18を備える。
【0035】
コンピュータ本体12は、デジタルカメラ20によって撮影した写真画像の画像データを、メモリカードやケーブルを介して読み込み、液晶ディスプレイ14に写真画像のサムネールを一覧表示し、そのサムネールから最良の写真画像を選択する。そして、その選択された写真画像に対して加工処理を施したり、プリンタ30によってその写真画像を印刷したりする。
【0036】
コンピュータ本体12は、中央演算処理装置としてのCPUを中心にバスにより相互に接続されたROM、RAM、表示画像メモリ、マウスインタフェース、キーボードインタフェース等を備える。また、コンピュータ本体12は、内蔵のハードディスクドライブ、CD−R/RWドライブ等を備える。このハードディスクドライブには、デジタルカメラ20によって撮影した写真画像の画像データが、多数、格納される。
【0037】
図では、コンピュータ本体12は、内部で実現される機能のブロックによって示されている。これら機能ブロックの集まりによって構成される制御部40はソフトウェア的に構成されたものである。すなわち、制御部40は、コンピュータ本体12にインストールされたソフトウェア(コンピュータプログラム)をCPUが実行することにより実現される。ここでは、このソフトウェアは、フォトレタッチソフトウェアであり、CD−ROMによって提供されたものである。
【0038】
なお、このソフトウェアは、CD−ROMに替えて、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ICカード等の他の携帯型記録媒体(可搬型記録媒体)に格納された構成として、これらから提供されたものとすることができる。また、このソフトウェアは、外部のネットワークに接続される特定のサーバから、ネットワークを介して提供されたものとすることもできる。上記ネットワークとしては、インターネットであってもよく、特定のホームページからダウンロードして得たコンピュータプログラムであってもよい。あるいは、電子メールの添付ファイルの形態で供給されたコンピュータプログラムであってもよい。
【0039】
制御部40の構成は次の通りである。制御部40は、候補/候補外記憶部41、候補画像表示制御部42、画像指示部43、変更指示部44、変更実行部45を備える。候補/候補外記憶部41は、複数の画像のそれぞれが、選択の候補となる候補画像と候補外画像のどちらに該当するかを記憶するものである。詳細には、この候補/候補外記憶部41は、RAM上に用意される後述する候補/候補外登録テーブルとこのテーブルにアクセスする機能を併せ持つ。
【0040】
候補画像表示制御部42は、候補/候補外記憶部41により候補画像に該当すると記憶された画像を、液晶ディスプレイ14の画面上の表示エリアAに表示する。この表示される画像は、画像データのサムネールTNである。画像指示部43は、それらサムネールTNの中から1または複数の画像を指示する。この指示は、マウス18から入力部50を介して受け取るクリック操作に応じてなされる。
【0041】
変更指示部44は、候補画像を候補外画像に変更する旨を指示する。この指示も、マウス18から入力部50を介して受け取るクリック操作に応じてなされる。変更実行部45は、変更指示部44によって前記指示がなされたときに、画像指示部43によって指示された1または複数の画像について、候補/候補外記憶部41における記憶を候補画像から候補外画像に変更する。
【0042】
B.コンピュータ処理:
コンピュータ本体12のCPUでフォトレタッチソフトウェアを実行することで、制御部40の各部41ないし45を実現している。フォトレタッチソフトウェアは、各部41ないし45以外にも様々な機能を有するが、このフォトレタッチソフトウェアの概容を説明するために、このフォトレタッチソフトウェアが提供するアプリケーションウィンドウの初期状態についてまず説明する。
【0043】
図2は、このアプリケーションウィンドウWD1の初期状態を示す説明図である。アプリケーションウィンドウWD1は、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を構成しており、図示するように、処理メニューのフィールドL1に、「入力」、「修整」、「印刷」、「出力」の4種類のボタンBT1,BT2,BT3,BT4を備える。作業者は、これらボタンBT1〜BT4をマウス18によりクリックしていくことで、CRTディスプレイ12の画面上で、デジタルカメラ20で撮影した写真画像を加工して出力する作業を進めていくことができる。
【0044】
アプリケーションウィンドウWD1は、表示された最初は、「入力」のボタンBT1が選択された状態となっており、ツールバーFL2には、写真の入力の方法を指定するための「絞り込み入力」、「ファイルから入力」、「TWAINから入力」の各ボタンBT5,BT6,BT7が設けられている。作業者は、「絞り込み入力」のボタンBT5をマウス18によりクリックすることで、上記制御部40の各部41ないし45を実現する画像選択処理のルーチンを実行することができる。この画像選択処理のルーチンについて、以下、詳細に説明する。
【0045】
図3は、画像選択処理のルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、処理の概要を示すゼネラルフローチャートである。図示するように、処理が開始されると、コンピュータ本体12のCPUは、まず、複数の画像データのサムネールを表示エリアAに一覧表示する処理を実行する(ステップS100)。次いで、その表示エリア内のサムネールを選択指示して、これら選択指示したサムネールについての画像データを候補外画像に変更する処理を行なう(ステップS200)。そして、必要に応じて、表示エリアAの表示を切り換える(後述する候補用エリアA1と候補外用エリアA2との間の切り換え)処理を行なう(ステップS300)。
【0046】
続いて、候補画像から最終的な一つの画像を選択する処理を行なう(ステップS400)。その後、その選択された一つの画像に対応する画像データをその格納場所からメモリ上に読み出すとともに、液晶ディスプレイ14に表示する処理を行なう(ステップS500)。こうして、この画像選択処理のルーチンは終了する。この画像選択処理のルーチンによって、ハードディスクドライブ等の記憶媒体に格納された画像データを入力する作業が完了する。その後、上述したアプリケーションウィンドウWD1に設けられたボタンBT2ないしBT4が必要に応じてクリックされて、各ボタンBT2ないしBT4に対応した「修整」、「印刷」、「出力」の作業が、上記入力された画像データに対して施されることになる。「修整」、「印刷」、「出力」の作業については、この発明とは関係しないことから、詳しい説明は省略する。
【0047】
図4は、ステップS100で実行される一覧表示処理の詳細を示す説明図である。図示するように、処理が開始されると、コンピュータ本体12のCPUは、まず、この画像選択処理のルーチンを実行開始後、初めてであるか否かを判別する(ステップS110)。ここで、初めてであると判別されたときには、サブウィンドウWD2を初期状態で液晶ディスプレイ14に表示する処理を行なう(ステップS120)。サブウィンドウWD2は、前述してきた表示エリアAに相当するものである。
【0048】
図5は、初期状態のサブウィンドウWD2を示す説明図である。サブウィンドウWD2も、GUIを構成しており、図示するように、ツールバーFL21と、ファイル指定のフィールドFL22と、作業フィールドFL23とが設けられている。ファイル指定のフィールドFL22は、選択の対象となる画像データの格納場所を、「ファイル」や「フォルダ」を用いて指定するためのフィールドである。この指定は、作業者によるマウス18のクリック操作に従うものである。また、ハードディスクドライブは勿論のこと、CD−ROM等の他の記録媒体上の格納場所を指定することができ、デジタルカメラ20の記録媒体を直接指定することもできる。
【0049】
作業フィールドFL23は、ファイル選択のフィールドFL22で指定されたファイルまたはフォルダに格納されている画像データをサムネールにて一覧表示するとともに、作業者によるマウス18のクリック操作を受けて、その一覧表示された画像データの中から所望のものを選択するためのフィールドである。初期状態では、作業フィールドFL23には、後ほど詳述する候補用エリアA1が表示されている。
【0050】
図4に戻り、コンピュータ本体12のCPUは、ステップS120でサブウィンドウWD2の初期状態の表示がなされると、次いで、ファイル指定のフィールドFL22に対する作業者によるマウス18のクリック操作を受けて、選択の対象となる画像データの格納場所である「ファイル」や「フォルダ」を選択する処理を行なう(ステップS125)。続いて、CPUは、ステップS125で選択された「ファイル」や「フォルダ」に格納された全ての画像データを、候補/候補外登録テーブルに登録する処理を行なう(ステップS130)。図6は、候補/候補外登録テーブルTBLのデータ構成を示す説明図である。図示するように、候補/候補外登録テーブルTBLは、「候補画像」のフィールドTaと、「候補外画像」のフィールドTbとから構成されており、フィールドTaには、候補画像となる画像データのファイル名が、フィールドTbには、候補外画像となる画像データのファイル名がそれぞれ格納される。
【0051】
図6に例示するように、ファイル指定のフィールドFL22で指定されたフォルダが「20021102」という名前のフォルダである場合、ステップS130では、そのフォルダに格納された全ての画像データ、すなわち、「画像データ1」、「画像データ2」、「画像データ20」が、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補画像」のフィールドTaにそのデータ名でもって登録されることになる。なお、このステップS130の時点では、「候補外画像」のフィールドTbには、データの格納はない。
【0052】
図4に戻り、ステップS130の実行後、CPUは、フラグFを値0にセットして(ステップS140)、処理をステップS150に進める。一方、ステップS110で、否定判別、すなわち、初めてでないと判別された場合には、ステップS120ないしS140の処理を実行することなしに、ステップS150に処理を進める。
【0053】
ステップS150では、CPUは、フラグFが値0であるか否かの判別を行なう。ここで、フラグFが値0であると判別されると、CPUは、候補用エリアA1を、サブウィンドウWD2の作業フィールドF23内に表示する(作業フィールドF23内に既に表示された画像がある場合にはその画像は消した上で表示を行なう)処理を行なう(ステップS160)とともに、「候補画像」と登録された画像データのサムネールを、候補用エリアA1内に表示する処理を行なう(ステップS170)。
【0054】
図7は、ステップS160,S170の実行後のサブウィンドウWD2の一例を示す説明図である。図示するように、サブウィンドウWD2の作業フィールドF23内に表示された候補用エリアA1は、カード型の形状をしており、左上隅には、「入力候補」のタブTB1が設けられている。なお、タブTB1の右隣には、「候補外」のタブTB2が設けられており、このタブTB2がマウス18によりクリックされると、作業フィールドF23内の表示を、後述する候補外用エリアA2に切換え可能となっている。
【0055】
図4のステップS170では、詳細には、CPUは、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補画像」のフィールドTaに格納されたデータ名を順に読み出して、そのデータ名に対応する画像データを、その格納場所から読み出して、それら画像データからサムネールを作成して(画像データが、サムネールを含むデータ形式である場合には、データ名に対応する画像データのサムネールを読み出して)、それらサムネールを候補用エリアA1内に表示する。この結果、図7に示すように、候補用エリアA1内に、候補/候補外登録テーブルTBLで候補画像であると登録された画像データのサムネールTNが一覧表示されることになる。
【0056】
一方、ステップS150で、否定判別、すなわち、フラグFが値0でない(=値1)であると判別された場合には、CPUは、候補外用エリアA2を、サブウィンドウWD2の作業フィールドF23内に表示する(作業フィールドF23内に既に表示された画像がある場合にはその画像は消した上で表示を行なう)処理を行なう(ステップS180)とともに、「候補外画像」と登録された画像データのサムネールを、候補外用エリアA2内に表示する処理を行なう(ステップS190)。候補外用エリアA2は、候補用エリアA1と同様に、候補カード型の形状をしており、左上には、「入力候補」と「候補外」のタブTB1,TB2が設けられている。
【0057】
ステップS180の処理は、詳細には、候補外用エリアA2の候補用エリアA1との相違する部分、すなわち、後述する変更ボタンCBの画面上の表示と、タブTB1,TB2のいずれが全面にでているかの表示についてだけを描画し直し、共通部分については、候補用エリアA1の表示を利用するようにしている。この構成によって、表示の高速化を図ることができる。なお、候補外用エリアA2全体を描画し直す構成とすることも勿論できる。
【0058】
ステップS190では、詳細には、CPUは、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補外画像」のフィールドTbに格納されたデータ名を順に読み出して、そのデータ名に対応する画像データを、その格納場所、例えばハードディスクドライブから読み出して、それら画像データからサムネールを作成して(あるいは、画像データに含まれるサムネールを読み出して)、それらサムネールを候補外用エリアA2内に表示する。ステップS170またはS190の実行後、「リターン」に抜けて、この一覧表示処理のルーチンを一旦終了する。
【0059】
図8は、ステップS200で実行される候補/候補外変更処理の詳細を示す説明図である。図示するように、処理が開始されると、コンピュータ本体12のCPUは、まず、ステップS100で一覧表示された候補用エリアA1(または候補外用エリアA2)内のサムネールを選択指示する(ステップS210)。この選択指示は、作業者によるマウス18を用いたクリック操作により行なわれる。選択指示されるサムネールは、作業者が選択の候補となる画像(または候補外の画像)であると判断したもので、1または複数の画像が指示される。図9は、選択指示がなされた後のサブウィンドウWD2の候補用エリアA1の一例を示す説明図である。図示するように、選択指示された4番目、8番目、10番目、12番目のサムネールTN(以下、サムネール[4]、[8]、[10]、[12]と呼ぶ)が高輝度に表示される。
【0060】
図8に戻り、次いで、CPUは、作業フィールドFL23に表示された候補用エリアA1(または候補外用エリアA2)に設けられた変更ボタンCBが、作業者によるマウス操作によってクリックされたか否かを判別する(ステップS220)。変更ボタンCBは、両エリアA1、A2の左上、詳細には、「入力候補」のタブTB1の直下に設けられたボタンスイッチであり、候補画像を候補外画像へ、あるいは候補外画像を候補画像へ切り換える(変更する)旨を指示するためのものである。なお、候補用エリアA1の変更ボタンCBには、「候補外へ」という文字列が表示されており(図9参照)、候補外用エリアA2の変更ボタンCBには、「入力候補へ」という文字列が表示されている(図13参照)。
【0061】
ステップS220で、変更ボタンCBがクリックされたと判別された場合には、CPUは、ステップS230に処理を進める。一方、ステップS220で、否定判別された場合には、ステップS220の処理を繰り返して、変更ボタンCBがクリックされるのを待つ。なお、フローチャートには記載されていないが、このステップS220の処理の繰り返し時に他の入力操作があった場合には、「リターン」に処理を進めて、このルーチンを一旦終了する。
【0062】
ステップS230では、CPUは、現在のフラグFが値0であるか否かを判別する。ここで、フラグFが値0であると判別された場合には、現在表示されているのは候補用エリアA1であるとして、CPUは、ステップS210で選択指示されたサムネールに対応する画像データを「候補外画像」に登録する(ステップS240)。詳細には、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補画像」のフィールドTaに格納された、上記サムネールに対応する画像データについてのデータ名を、「候補外画像」のフィールドTbに移動する(移動元のデータ名は削除)。
【0063】
一方、ステップS230で、フラグFが値0でない(=1)と判別された場合には、現在表示されているのは候補外用エリアA2であるとして、CPUは、ステップS210で選択指示されたサムネールに対応する画像データを「候補画像」に登録する(ステップS250)。詳細には、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補外画像」のフィールドTbに格納された、上記サムネールに対応する画像データについてのデータ名を、「候補画像」のフィールドTaに移動する(移動元のデータ名は削除)。
【0064】
ステップS240またはS250の実行後、CPUは、ステップS220でクリックされたサムネールを、候補用エリアA1(または候補外用エリアA2)の表示から削除する(ステップS260)。その後、「リターン」に抜けて、このサムネール移動処理のルーチンを一旦終了する。
【0065】
図10は、サムネール移動処理が終了後の候補用エリアA1を示す説明図である。図示するように、選択指示されたサムネール[4]、[8]、[10]、[12]が、サブウィンドウWD2の候補用エリアA1内から削除されることになる。図11は、このときの候補/候補外登録テーブルTBLの内容の一例を示す説明図である。図示するように、候補/候補外登録テーブルTBLの「候補外画像」のフィールドTbには、上記サムネール[4]、[8]、[10]、[12]に対応する画像データについてのデータ名が、「候補画像」のフィールドTaから移動して格納されている。
【0066】
図12は、ステップS300で実行される表示の切換処理の詳細を示す説明図である。図示するように、処理が開始されると、コンピュータ本体12のCPUは、「候補外」のタブTB2が、マウス18によってクリック操作されたか否かを判別し(ステップS310)、また、「入力候補」のタブTB1が、マウス18によってクリック操作されたか否かを判別する(ステップS320)。ステップS310で「候補外」のタブTB2がクリックされたと判別された場合には、フラグFを値1にセットする(ステップS330)。ステップS320で「入力候補」のタブTB1がクリックされたと判別された場合には、フラグFを値0にセットする(ステップS340)。
【0067】
ステップS330またはS340の実行後、CPUは、ステップS350に処理を進めて、一覧表示処理を実行する。この一覧表示処理は、図4を用いて先に説明した一覧表示処理である。ステップS350の実行後、「リターン」に抜けてこの表示の切換処理のルーチンを一旦終了する。なお、ステップS310,S320で共に否定判別された場合にも、「リターン」に抜けてこの表示の切換処理のルーチンを一旦終了する。
【0068】
すなわち、この表示の切換処理によれば、「候補外」のタブTB2がクリックされた場合には、フラグFを、候補外用エリアA2を示す値1に切り換えることで、一覧表示処理でその候補外用エリアA2の表示がなされるようにする。一方、「入力候補」のタブTB1がクリックされた場合には、フラグFを、候補用エリアA1を示す値0に切り換えることで、一覧表示処理でその候補用エリアA1の表示がなされるようにする。
【0069】
図13は、候補外用エリアA2が表示されたサブウィンドウWD2の一例を示す説明図である。図9に例示するようにサムネール[4]、[8]、[10]、[12]が選択指示された場合に、この表示の切換処理で候補外用エリアA2側に表示が切り換えられた場合、図13に示すように、サブウィンドウWD2の候補外用エリアA2内には、上記選択指示されたサムネール[4]、[8]、[10]、[12]が表示される。
【0070】
上述したステップS100ないしS300の処理により、作業者は、多数のサムネールから選択の候補となる画像を候補用エリアA1に集めて表示することができる。なお、図3において、ステップS200は一回の処理だけであるが、実際は、作業者のマウス18を用いた操作により、このステップS200を必要に応じて何度も繰り返し実行可能となっており、これにより、選択の候補となる候補画像を何枚かに絞って、また、その候補画像の中からさらに候補となるものを絞り込んでいくというようなことができる。
【0071】
ステップS300で候補用エリアA1に表示が切り換えられた後、CPUは、この候補用エリアA1の中から最終的な1枚のサムネールを選択するという処理を行なう(ステップS400)。この処理は、作業者によるマウス18を用いたクリック操作を受けて1枚のサムネールを選択するというものである。その後、CPUは、「開く」のボタンBT8(図10参照)がクリックされるのを待って、ステップS400で選択されたサムネールに対応する画像データをその格納場所から読み出して、アプリケーションウィンドウWD1の作業フィールドFL3にその画像データを表示する処理を行なう(ステップS500)。なお、サブウィンドウWD2については、画像入力の作業が終了したので液晶ディスプレイ14から表示が消される。その後、この画像選択処理のルーチンを終了する。
【0072】
こうした構成の画像選択処理のうちのステップS110ないしS130の処理が、候補/候補外記憶部41(図1)に対応し、ステップS170の処理が、候補画像表示部制御42(図1)に対応し、ステップS210の処理が、画像指示部43(図1)に対応し、ステップS220の処理が、変更指示部44(図1)に対応し、ステップS230,S240の処理が、変更実行部45(図1)に対応する。
【0073】
C.作用・効果
以上のように構成された本実施例によれば、操作者は、候補用エリアA1上でサムネールをクリック操作により選択指示して、その後、変更ボタンCBをクリックするだけで、そのサムネールに対応する画像データを候補外画像に変更することができる。このために、作業者は候補画像を順に絞り込んでいくことができる。したがって、複数の画像の中から所望の画像を選択する際に、新たなフォルダを作成したり等の余分な作業を行なう必要がないことから、作業性を向上させることができる。
【0074】
また、この実施例では、候補外用エリアA2に表示された候補外画像を、候補画像に変更することもできることから、一旦候補外とした画像データを候補に戻すこともできる。このために、より作業性に優れている。
【0075】
さらに、この実施例では、選択指示されたサムネールの画像データの候補/候補外の登録の変更を、変更ボタンCBというボタンスイッチをクリックするだけで行なうことができることから、操作性に優れている。
【0076】
また、この実施例では、候補用エリアA1と候補外用エリアA2とが、それぞれカード型の形状となって、そのカードの左上にタブTB1,TB2が設けられていることから、操作者は、そのタブTB1,TB2をクリック操作するだけで、両エリアA1,A2の表示を切り換えることできる。したがって、候補用エリアA1と候補外用エリアA2との表示の切換えが容易であり、作業性に優れている。
【0077】
D.他の実施形態:
本発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様にて実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0078】
(1)前記実施例では、表示エリアAに表示する画像は、画像データで表わされる画像を縮小したサムネールであったが、これに換えて、画像データをそのまま一覧表示する構成とすることもできるし、画像データの一部の画像を表示する構成とすることもできる。
【0079】
(2)前記第1実施例では、候補用エリアA1上でクリックされたサムネールを、候補外画像へ切り換える構成としていたが、これに換えて、クリックがされたサムネールを除いた残りのサムネールをその切換の対称とすることもできる。
【0080】
(3)前記実施例では、画像指示部43、変更指示部44は、作業者によるマウス18の操作に応じて動作する構成となっていたが、必ずしもマウス18に限る必要はなく、キーボード16等の他の入力装置に応じて動作する構成とすることもできる。
【0081】
(4)前記実施例では、候補用エリアA1と候補外用エリアA2とは、それぞれカード型の形状としたが、これに換えて、単なる矩形の形状等、他の形状とすることもできる。また、必ずしもタブTB1,TB2を設ける必要もなく、例えば、キーボード16の操作によって両エリアA1,A2の表示が切り替わるように構成してもよい。また、変更ボタンCBに替えて、キーボード16の操作に応じて、候補画像と候補外画像との間の移行がなされる構成とすることもできる。
【0082】
(5)前記実施例では、候補用エリアA1と候補外用エリアA2とは、画面上の同一の位置に切り換えて表示されるが、これに換えて、エリアそのものは共通の一つのものとして、エリア切換えの指示があるごとに、そのエリアの役割を候補用エリアA1と候補外用エリアA2に切り換える構成とすることもできる。
【0083】
(6)前記実施例では、画像データの格納場所の移動は行なわずに、複数の画像が候補画像と候補外画像とのどちらに該当するかを、候補/候補外登録テーブルに登録するように構成したが、これに換えて、画像データの格納場所を移動することでどちらに該当するかを示す構成とすることもできる。また、テーブルに限る必要もなく、各画像データに、候補画像か候補外画像かを示す符号を付加することで、どちらに該当するかを示す構成とすることができる。
【0084】
(7)前記実施例では、複数の画像を候補画像と候補外画像の2種類に分類する構成であったが、これに換えて、「候補画像」と「次候補画像」と「候補外画像」の3種類に分類する構成とすることもできる。そうして、3種類の各分類に対応する3つエリアに、分類された各画像を表示して、各エリアの表示を切り換える構成とする。さらには、3よりも多くの数に分類する構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0085】
10…パーソナルコンピュータ
12…コンピュータ本体
14…液晶ディスプレイ
16…キーボード
18…マウス
20…デジタルカメラ
30…プリンタ
40…制御部
41…候補/候補外記憶部
42…候補画像表示制御部
43…画像指示部
44…変更指示部
45…変更実行部
50…入力部
A…表示エリア
A1…候補用エリア
A2…候補外用エリア
TN…サムネール
WD1…アプリケーションウィンドウ
WD2…サブウィンドウ
TB1,TB2…タブ
CB…変更ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
複数の画像のそれぞれが、候補の優先度が相違する複数のグループのいずれに該当するかを記憶する候補記憶手段と、
所定の表示エリアを表示するエリア表示制御手段と、
前記エリア表示制御手段により表示される前記表示エリアの役割を、前記複数のグループのそれぞれに対応する複数のグループ別エリアを個別に表示する複数の役割のうちのいずれか一つに切り換えるエリア切換手段と、
前記エリア切換手段によりグループ別エリアの表示の切り換えがなされたときに、前記切り換えられたグループ別エリアに対応するグループ以外のグループに該当することが前記候補記憶手段により記憶された画像を表示させずに、前記切り換えられたグループ別エリアに対応するグループに該当することが前記候補記憶手段により記憶された画像を、前記切り換えられたグループ別エリアに表示させる画像表示制御手段
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記グループ別エリアの数は、3以上の数である、請求項1記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項4】
複数の画像のそれぞれが、候補の優先度が相違する複数のグループのいずれに該当するかを記憶する候補記憶手段と、
所定の表示エリアを表示するエリア表示制御手段と、
前記エリア表示制御手段により表示される前記表示エリアの役割を、前記複数のグループのそれぞれに対応する複数のグループ別エリアを個別に表示する複数の役割のうちのいずれか一つに切り換えるエリア切換手段と、
前記エリア切換手段によりグループ別エリアの表示の切り換えがなされたときに、前記切り換えられたグループ別エリアに対応するグループ以外のグループに該当することが前記候補記憶手段により記憶された画像を表示させずに、前記切り換えられたグループ別エリアに対応するグループに該当することが前記候補記憶手段により記憶された画像を、前記切り換えられたグループ別エリアに表示させる画像表示制御手段と
を備える画像選択装置。
【請求項5】
前記グループ別エリアの数は、3以上の数である、請求項4記載の画像選択装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−10333(P2011−10333A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−173446(P2010−173446)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【分割の表示】特願2008−121177(P2008−121177)の分割
【原出願日】平成14年12月9日(2002.12.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】