説明

画像配信システム、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体

【課題】画像配信システムと図書館業務管理システムとの連携を図り、ユーザーの作業を簡単化する。
【解決手段】図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムとネットワークを介して接続される画像配信システムであって、図書の一部を読み込んで画像データを生成する読込手段と、読込手段により生成された画像データに含まれる情報を用いて、業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する取得手段と、取得手段により取得された書誌情報が付与された画像データを配信する配信手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像配信システム、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの企業において、多機能複合機などの画像入出力機器のネットワーク上への配置・接続が進んでいる。画像入出力機器は、業務の効率化を図る手段として大きな役割を担っている。特に、紙文書の電子化と配布を効率的に行う画像配信システムが重要になっている。
【0003】
画像配信システムを構成する大きな要素は、画像入力機器(例えばスキャナなど)と画像配信装置である。画像配信装置には、あらかじめさまざまな業務・用途にあわせた複数の配信処理メニューが登録されている。ユーザーは、スキャナのオペレーションパネルから、業務に適した処理メニューを選択してスキャンを行う。
【0004】
例えば、特許文献1には、文書を読み込んで取得した画像データを配信する際に、書誌情報の入力を可能にし、画像データに書誌情報を付加して配信処理を行う技術が開示されている。
【0005】
一方、近年のコンピュータ及びネットワークをはじめとする情報関連技術のめざましい発展により、図書館においてもコンピュータ等を用いた図書に関する各種情報の取得・管理がなされており、図書館業務における情報の電子化・オンライン化が進められている。
【0006】
例えば、特許文献2には、図書館の運用に合わせた作業ワークフローが構築でき、図書館における作業状況を管理しやすくする技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1の画像配信システムは、画像データの書誌情報をMFPのオペレーションパネル上で入力する必要があり、ユーザーにとって煩雑な処理を強いることになる。
【0008】
また、特許文献2に記載の図書館情報管理システムは、専門知識を有する図書館職員を必要とし、図書館職員が図書の書誌情報を入力項目に一つ一つ入力する必要があり、図書館業務を煩雑にしている。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、図書館業務管理システムと連携を図り、ユーザーの作業を簡単化する仕組みを提供する画像配信システム、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明における一態様の画像配信システムは、図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムとネットワークを介して接続される画像配信システムであって、図書の一部を読み込んで画像データを生成する読込手段と、前記読込手段により生成された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信手段と、前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理手段と、ユーザーにより受入処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報を前記業務管理システムに登録するよう要求する登録要求手段と、ユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得手段により取得されたユーザー情報及び前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求する貸出要求手段と、を備える。
【0011】
また、本発明における他の態様の画像処理装置は、図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムと画像形成装置とネットワークを介して接続される画像処理装置であって、図書の一部を読み込んで生成された画像データを前記画像形成装置から取得する第1取得手段と、前記取得手段により取得された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段により取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信手段と、前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理手段と、前記認識処理手段により文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報の登録処理を行うよう前記業務管理システムに要求する登録要求手段と、前記画像形成装置からユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得手段により取得されたユーザー情報及び前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求する貸出要求手段と、を備える。
【0012】
また、本発明における他の態様の画像処理方法は、図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムとネットワークを介して接続される画像配信システムにおける画像処理方法であって、図書の一部を読み込んで画像データを生成する読込ステップと、前記読込ステップにより生成された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信ステップと、前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理ステップと、前記認識処理ステップにより文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報の登録処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の受入業務に関する処理を提供するステップと、ユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得ステップにより取得されたユーザー情報及び前記認識処理ステップにより文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の貸出業務に関する処理を提供するステップと、を有する。
【0013】
また、本発明は、前述した方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、このプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体として実現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、画像配信システムと図書館業務管理システムとの連携を図り、ユーザーの作業を簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例におけるシステムの一例を示す図。
【図2】実施例におけるMFPのハードウェアの一例を示すブロック図。
【図3】実施例における画像配信装置のハードウェアの一例を示すブロック図。
【図4】実施例における業務管理サーバの機能の一例を示すブロック図。
【図5】実施例におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図6】書誌情報が記載されたページの一例を示す図。
【図7】図書館業務選択画面の一例を示す図。
【図8】実施例における画像配信装置の機能の一例を示すブロック図。
【図9】実施例における画像配信処理の一例を示すフローチャート。
【図10】図書館の業務を支援する処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる実施例を詳細に説明する。また、以下に示す実施例では、画像データを入力する画像入力装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した複合機(MFP)を例にあげて説明する。
【0017】
[実施例]
<システムとハードウェア>
図1は、実施例におけるシステムの一例を示す図である。図1に示すように、ネットワークを介して図書館業務管理システム1と画像配信システム2とが接続されている。
【0018】
図書館業務管理システム1は、情報処理端末(PC:Personal Computer)10、20、DB(Data Base)を備える業務管理サーバ30を含む。画像配信システム2は、MFP(Multifunction Peripheral)40、画像配信装置(配信サーバ)50を含む。画像配信装置50は、画像を処理するという意味で画像処理装置でもある。本実施例では、図書館業務管理システム1と画像配信システム2との連携を図り、それぞれのシステムでの作業を簡単化する。
【0019】
情報処理端末10,20は、図書館業務管理システム1内でのクライアント端末である。情報処理端末10,20は、業務管理サーバ30にアクセスして、業務管理サーバ30が有する図書の受入処理や貸出処理、返却処理、検索処理などの図書館業務を実行する。
【0020】
業務管理サーバ30は、図書の書誌情報などを管理するDBを備え、図書館業務における各機能を実行するアプリケーションを有する。
【0021】
MFP40は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP40は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して画像データを生成し、生成された画像データを画像配信装置50に送信する。MFP40の詳細については後述する。また、画像データは、文書の画像データを含む。
【0022】
画像配信装置50は、MFP40でスキャンされた画像データを受信して、指定された配信フローに従って種々の処理や配信処理を実行するワークステーション等のコンピュータである。配信フローには、メール送信、FAX送信、フォルダー配信などがある。
【0023】
また、画像配信装置50は、入力された画像データに基づいて配信フローを実行するサーバであり、ユーザーによって構築された配信フローに従って文書の蓄積又は配信処理を実行する。画像配信装置50の詳細については後述する。なお、画像配信装置50は、MFP40に組み込まれてもよい。
【0024】
なお、ネットワークを介して接続されるMFPやサーバや情報処理端末の数は、それぞれ任意の数でもよい。また、画像配信システム2は、メール配信サーバなどを有してもよい。
【0025】
実施例におけるMFP40と画像配信装置50とのハードウェアについて説明する。図2は、実施例におけるMFP40のハードウェアの一例を示すブロック図である。図2に示すように、MFP40は、制御部41、主記憶部42、補助記憶部43、外部記録装置I/F部44、ネットワークI/F部46、操作部47、表示部48、エンジン部49を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0026】
制御部41は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部41は、主記憶部42に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0027】
主記憶部42は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部41が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0028】
補助記憶部43は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0029】
外部記録装置I/F部44は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体45(例えば、フラッシュメモリなど)とMFP40とのインタフェースである。
【0030】
また、記録媒体45に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体45に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部44を介してMFP40にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP40により実行可能となる。
【0031】
ネットワークI/F部46は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP40とのインタフェースである。
【0032】
操作部47や表示部48は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP40が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0033】
エンジン部49は、画像データの入出力ユニットとして、紙原稿の読み取り転写紙への印刷を行う。エンジン部49は、スキャナエンジン、検索エンジンなどを含んでもよい。
【0034】
図3は、実施例における画像配信装置50のハードウェアの一例を示すブロック図である。図3に示すように、画像配信装置50は、制御部51、主記憶部52、補助記憶部53、外部記録装置I/F部54、ネットワークI/F部56、入力部57、表示部58を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
【0035】
制御部51は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部51は、主記憶部52に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0036】
主記憶部52は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部51が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0037】
補助記憶部53は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0038】
外部記録装置I/F部54は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体55(例えば、フラッシュメモリなど)と画像配信装置50とのインタフェースである。
【0039】
また、記録媒体55に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体55に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部54を介して画像配信装置50にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像配信装置50により実行可能となる。
【0040】
ネットワークI/F部56は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と画像配信装置50とのインタフェースである。
【0041】
入力部57は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部58の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等を有する。また、入力部57は、ユーザーが制御部51に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザーインタフェースである。
【0042】
表示部58は、CRTやLCD等により構成され、制御部51から入力される表示データに応じた表示が行われる。なお、業務管理サーバ30や情報処理端末10,20も、画像配信装置30と同様のハードウェアを有する。
【0043】
<機能>
1.業務管理サーバ
図4は、実施例における業務管理サーバ30の機能の一例を示すブロック図である。図4に示すように、業務管理サーバ30は、通信手段101、受入手段103、貸出手段105、返却手段107、検索手段109、DB111を含む。
【0044】
通信手段101は、外部の機器に対し、データの送受信を行う。通信手段101は、例えば、情報処理端末10,20と図書館の業務に関するデータの送受信を行う。通信手段101は、画像配信システム2から図書館業務の実行要求を受けたり、図書の書誌情報を画像配信システム2に送信したりする。
【0045】
受入手段103は、新規図書の受入を行う。受入手段103は、図書館職員により入力された書誌情報の入力値を取得し、DB111に登録する。書誌情報には、例えば、図書の発行年月日、著者名、出版社、国際標準図書番号(ISBN)などがある。
【0046】
貸出手段105は、図書の貸出管理を行う。貸出手段105は、例えば、バーコードリーダーなどで読み取られたユーザーを識別するためのユーザー情報と、図書館独自で付与したユニークな識別情報とを関連付け、貸出管理データベースに登録する。この識別情報は、バーコードなどに変換され、図書に付与される。ユーザー情報や図書の識別情報は、例えば、貸し出し用の端末である情報処理端末10から送信される。
【0047】
返却手段107は、図書の返却管理を行うアプリケーションである。返却手段107は、例えば、バーコードリーダーなどで読み取られた図書の識別情報を取得し、この識別情報に関連付けられた情報を貸出管理データベースから削除する。例えば、図書の識別情報は、返却用の端末である情報処理装置20から送信される。
【0048】
検索手段109は、図書の検索処理を行う。検索手段109は、所定のキーに基づいて、DB111から所定のキーを有する図書を検索する。所定のキーとは、例えば、著者名や出版社名などの書誌情報の一つ又は複数である。
【0049】
また、受入手段103、貸出手段105、返却手段107、検索手段109などの図書館業務の各機能は、画像配信システム2から処理要求を受けた場合でも、その機能における処理を実行する。
【0050】
DB111は、図書の書誌情報の管理を行うデータベースである。DB111は、図書の書誌情報や識別情報を関連付けて記憶する。
【0051】
なお、受入手段103、貸出手段105、返却手段107、検索手段109は、業務管理サーバ30の例えば制御部や主記憶部により実現されうる。また、通信手段101は、業務管理サーバ30の例えばネットワークI/F部により実現されうる。
【0052】
2.MFP
図5は、MFP40の機能の一例を示すブロック図である。図5に示すように、MFP40は、画像読込手段201、配信制御手段203、通信手段205、業務選択手段207、表示制御手段209、ユーザー情報取得手段211を含む。その他一般的なMFPが有するプリンタ機能やコピー機能やFAX機能等については図示していない。
【0053】
画像読込手段201は、スキャン機能により図書を読み込んで画像データを取得する。画像データの取得については、FAXで受信したり、ネットワーク上のホットフォルダーから取得したりしてもよい。例えば、画像読込手段201は、図書の書誌情報が記載されているページを読み込むとする。また、画像読込手段201は、図書の識別情報が変換されたバーコードが付与された表紙又は裏表紙を読み込んでもよい。
【0054】
図6は、書誌情報が記載されたページの一例を示す図である。画像読込手段201は、図6に示すようなページを読み込んで、この画像データを通信手段205に出力する。図6に示す書誌情報は、発行年月日、著者、発行者、印刷所、ISBNがある。
【0055】
図5に戻り、配信制御手段203は、ユーザーからの配信フローの指定を受け付ける。配信制御手段203は、選択可能な配信フローを画像配信装置50の記憶手段311から取得しておく。配信フローの指定は、MFP40のオペレーションパネル(操作部47及び表示部48)を用いて行われる。配信制御手段203は、指定された配信フローに従って画像データが配信されるように、通信手段205を介して画像配信装置50に配信要求を行う。
【0056】
このとき、配信フローに含まれる処理の書誌情報がユーザーから入力されてもよい。書誌情報とは、例えば、画像変換処理の場合は、画像形式や画像サイズなどであり、メール配信の場合は、配信先のメールアドレスなどである。また、書誌情報としてISBNを入力させるようにしてよい。ただし、スキャンする図書の書誌情報は、後述するように画像配信装置50により取得される。
【0057】
通信手段205は、外部の機器と、機器情報や画像データなどの送受信を行う。通信手段205は、画像データの配信フロー処理要求などが配信制御手段203から要求された場合、画像データ及びこの処理要求を画像配信装置50に送信する。また、通信手段205は、画像配信装置50から図書の検索結果を受信した場合、この検索結果を表示制御手段209に出力する。また、この検索結果は、表示されるだけでなくプリンタエンジン(エンジン部19)により印刷されてもよい。
【0058】
業務選択手段207は、図書館業務管理システム1における業務の選択を受け付ける。例えば、業務選択手段207は、業務選択画面を表示するよう表示制御手段209に指示する。また、業務選択手段207は、ユーザーにより選択された業務を受け付ける。
【0059】
図7は、図書館業務選択画面の一例を示す図である。図7に示すように、受入ボタン、貸出ボタン、返却ボタン、検索ボタンが表示される。業務選択手段207は、このボタンの押下を検知して、押下されたボタンに対応する業務の処理要求を、通信手段205を介して画像配信装置50に送信する。
【0060】
図5に戻り、表示制御手段209は、各種画面の表示制御を行う。例えば、表示制御手段209は、図書館業務選択画面や図書館業務管理システム1により検索された検索結果画面を表示制御する。
【0061】
ユーザー情報取得手段211は、MFP40の利用を許可するためにユーザー情報を取得する。ユーザー情報取得手段211は、例えばMFP40に外付けされたカードリーダーなどにより読み取られたユーザー情報を取得する。ユーザー情報は、必要に応じて通信手段205を介して画像配信装置50に送信される。ユーザー情報は、ユーザーを識別するための情報である。
【0062】
画像読込手段201は、エンジン部49のスキャナにより実現されうる。配信制御手段203、表示制御手段209、ユーザー情報取得手段211は、例えば制御部41及びワークメモリとしての主記憶部42により実現されうる。通信手段205は、例えば制御部41によりネットワークI/F部46が制御されて実現されうる。業務選択手段207は、例えば制御部41、操作部47などにより実現されうる。
【0063】
3.画像配信装置
図8は、画像配信装置50の機能の一例を示すブロック図である。図8に示すように、
画像配信装置50は、配信フロー管理手段301、通信手段303、配信手段304、記憶手段311、書誌情報取得手段313、業務要求手段315、文字認識手段317、識別子読取手段319を含む。
【0064】
配信フロー管理手段301は、画像変換処理、又は出力処理の各プラグインを任意に組み合わせた配信フローをユーザーにより設定された場合、設定された配信フローを例えばXML形式で記憶手段311に記憶する。配信フロー管理手段301は、情報処理端末に表示する配信フロー設定のためのUI画面などを制御する。また、配信フロー管理手段301は、画像配信システム2の管理ツールとしても機能する。
【0065】
通信手段303は、機器情報や画像データなどの送受信を行う。通信手段303は、MFP40から画像データを受信したり、配信フローの配信先に対し、画像処理した画像データを送信したりする。
【0066】
また、通信手段303は、配信フローの識別情報や、配信フローの各処理の書誌情報などをMFP40から受信する。通信手段303は、MFP40から配信フローの処理要求(ジョブ要求)を受信した場合は、配信フローの識別情報や、配信フローの各処理の書誌情報などをジョブ実行手段305に出力する。
【0067】
また、通信手段303は、MFP40から、図書館業務管理システム1における業務の処理要求を受けた場合、業務要求手段315にその旨を通知する。通信手段303は、業務要求手段315から図書の検索結果の送信要求を受けた場合、この検索結果をMFP40に送信する。
【0068】
配信手段304は、配信フローに従って画像データの配信処理を行う。配信フローとは、画像データを出力するまでの各処理を組み合わせた処理フローである。配信手段304は、ジョブ実行手段305、配信フロー制御手段307、配信フロー処理手段309を含む。
【0069】
ジョブ実行手段305は、MFP40から要求されたジョブを実行する。ジョブ実行手段305は、配信フロー制御手段307に対し、配信フローの処理要求を行うと共に、配信フローの識別情報や配信フローの各処理の書誌情報、画像データを出力する。
【0070】
配信フロー制御手段307は、ジョブ実行手段305から配信フローの処理要求を受けた場合、配信フローに含まれる各処理の実行を制御する。
【0071】
配信フロー処理手段309は、配信フロー制御手段307から配信フロー制御の指示を受けると、この指示に従って配信フローを実行し、配信処理を行う。つまり、配信フロー処理手段309は、配信フローに含まれる各処理をフロー順に実行し、配信先へ画像データを配信する。
【0072】
なお、配信フロー処理手段309が行う各処理は、画像変換処理、出力処理(配信処理)などに分けられる。画像変換処理とは、PDF変換やTIFF変換などの画像データの形式変換を行う処理などのことを言う。出力処理とは、取得した画像データ又は画像変換された画像データを配信先(メール配信サーバや画像管理サーバなど)に配信する処理のことを言う。また、配信フロー処理手段309において、少なくとも出力処理は行われることとする。
【0073】
配信手段304は、実行する配信フローが、図書の画像データを配信対象とする配信フローの場合、書誌情報取得手段313から書誌情報が付与された画像データを取得し、この画像データに対し、配信処理を行う。
【0074】
記憶手段311は、画像変換処理、又は出力処理の各プラグインを格納し、また、各プラグインが組み合わされた配信フローを1又は複数格納する。
【0075】
書誌情報取得手段313は、配信対象の画像データを通信手段303から取得する。書誌情報取得手段313は、取得した画像データに対し、文字認識手段317により文字認識処理を行わせて、例えばISBNの番号を取得する。また、書誌情報取得手段313は、画像データにISBNが書誌情報として入力されている場合は、そのISBNの番号を取得する。
【0076】
書誌情報取得手段313は、取得したISBNをキーにして、図書館業務管理システム1のDB111からこのISBNを有する書誌情報を取得する。取得する書誌情報は、例えば、図書名、著者名、出版社名、発行年月日などである。DB111には、図書館が配架している図書の書誌情報が管理されている。例えば、DB111には、図書名、ISBN、著者名、出版社名、発行年月日などの書誌情報と、その図書館独自で図書に付与された識別情報などが管理されている。図書館独自の識別情報は、バーコードなどを用いて図書に付与される。
【0077】
また、書誌情報取得手段313は、配信対象の画像データにバーコードが含まれる場合、識別子読取手段319にバーコードを読み取らせて、識別情報を取得する。書誌情報取得手段313は、この識別情報をキーにして図書館業務管理システム1のDB111から書誌情報を取得してもよい。
【0078】
書誌情報取得手段313は、図書館業務管理システム1から取得した書誌情報を配信対象の画像データの書誌情報とし、配信手段305に出力する。これにより、図書館業務管理システム1から取得した書誌情報を画像データに付与して配信先に配信するため、書誌情報を入力する手間が省け、作業を簡単化することができる。
【0079】
業務要求手段315は、通信手段303を介して、MFP40から図書館業務の処理要求を受ける。図書館業務には、例えば受入処理、貸出処理、返却処理、検索処理などがある。よって、業務要求手段315は、受入(登録)要求手段、貸出要求手段、返却要求手段、検索要求手段でもある。以下、業務要求手段315がいずれかの処理要求を受けた場合の機能について、順に説明する。
【0080】
(1)受入処理
ユーザーが、図7に示すような選択画面から受入ボタンを選択したとする。MFP40は、図書の画像データとともに受入の処理要求を画像配信装置50に送信する。業務要求手段315は、受入の処理要求を受けると、通信手段303から画像データを取得する。業務要求手段315は、取得した画像データを文字認識手段317に出力し、文字認識処理を実行させる。
【0081】
文字認識手段317は、業務要求手段315から取得した画像データに対し、文字認識処理を行い、書誌情報を取得する。例えば、図書名、著者名、出版社名、発行年月日などが取得される。このとき、読み取った図書名、著者名などの項目に対し、各項目に対応する文字を関連付けておく。これによりDB111に登録できるようになる。文字認識手段317は、取得した書誌情報を業務要求手段315に出力する。
【0082】
業務要求手段315は、文字認識手段317から書誌情報を取得し、この書誌情報とともに受入処理要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0083】
図書館業務管理システム1の受入手段103は、画像配信システム2から書誌情報とともに受入処理要求を受けた場合、DB111に書誌情報を登録し、この図書に対し、図書館独自の識別情報を割り当てる。この識別情報は、バーコードにして印刷され、この図書に付与されるようにしてもよい。
【0084】
これにより、図書館職員が受入処理を行う際、図書に関する書誌情報を入力する手間が省け、作業を簡単化し、図書館業務の受入処理を支援することができる。
【0085】
(2)貸出処理
ユーザーが、図7に示すような選択画面から貸出ボタンを選択したとする。MFP40は、図書の画像データ、ユーザー情報とともに貸出の処理要求を画像配信装置50に送信する。業務要求手段315は、貸出の処理要求を受けると、通信手段303からユーザー情報及び画像データを取得する。業務要求手段315は、取得した画像データを識別子読取手段319に出力し、画像データ内のバーコードを読み取らせる。
【0086】
ここで、貸出処理を要求する場合には、図書館で付与されたバーコードがスキャンされていることを前提とする。つまり、この画像データはバーコードを含む。
【0087】
識別子読取手段319は、画像データ内のバーコードを読み取り、図書館独自で図書に付与した図書の識別情報を取得する。識別子読取手段319は、読み取った識別情報を業務要求手段315に出力する。
【0088】
業務要求手段315は、識別子読取手段319から識別情報を取得し、この識別情報及びユーザー情報とともに貸出要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0089】
図書館業務管理システム1の貸出手段105は、画像配信システム2から図書の識別情報及びユーザー情報とともに貸出処理要求を受けた場合、貸出管理データベースに登録する。これにより、図書館職員がバーコードを読み取って貸し出し業務を行う必要がなく、ユーザーが、ユーザー情報が埋め込まれたIDカードをMFP40のカードリーダーに通し、借りたい本のバーコードをスキャンさせることにより、貸出処理を行うことができる。
【0090】
また、ユーザー情報がバーコードの場合、所定の位置に、ユーザー情報を有するバーコード、その他の所定の位置に図書のバーコードをスキャンさせることで、識別子読取手段319が、両方のバーコードを読み取り、ユーザー情報と図書の識別情報とを取得する。
【0091】
業務要求手段315は、識別子読取手段319からユーザー情報と図書の識別情報とを取得した後に前述した処理を行えば、ユーザー情報がバーコードであっても、貸出業務を支援することができる。
【0092】
(3)返却処理
ユーザーが、図7に示すような選択画面から返却ボタンを選択したとする。MFP40は、図書の画像データとともに返却の処理要求を画像配信装置50に送信する。業務要求手段315は、返却の処理要求を受けると、通信手段303から画像データを取得する。業務要求手段315は、取得した画像データを識別子読取手段319に出力し、画像デー内のバーコードを読み取らせる。
【0093】
ここで、返却処理を要求する場合には、図書館で付与されたバーコードがスキャンされていることを前提とする。つまり、画像データはバーコードを含む。
【0094】
識別子読取手段319は、画像データ内のバーコードを読み取り、図書の識別情報を取得する。識別子読取手段319は、読み取った識別情報を業務要求手段315に出力する。
【0095】
業務要求手段315は、識別子読取手段319から図書の識別情報を取得し、この識別情報とともに返却要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0096】
図書館業務管理システム1の返却手段107は、画像配信システム2から図書の識別情報とともに返却要求を受けた場合、貸出管理データベースからこの識別情報に関する項目を削除する。これにより、図書館職員がバーコードを読み取って返却業務を行う必要がなく、ユーザーが図書のバーコードをスキャンすることにより、返却処理を行うことができる。この機能により、返却処理の支援をすることができる。
【0097】
(4)検索処理
ユーザーが、図7に示すような選択画面から検索ボタンを選択したとする。MFP40は、図書の画像データとともに検索の処理要求を画像配信装置50に送信する。業務要求手段315は、検索の処理要求を受けると、通信手段303から画像データを取得する。業務要求手段315は、取得した画像データを文字認識手段317に出力し、画像データ内の書誌情報を読み取らせる。
【0098】
ここで、検索を要求する場合には、図書の最終ページ近辺にある書誌情報が記載されたページがスキャンされていることを前提とする。なお、図書館のバーコードが付与されている場合は、バーコードがスキャンされてもよい。
【0099】
文字認識手段317は、画像データに文字認識処理を行い、書誌情報を取得する。文字認識手段317は、認識した書誌情報を業務要求手段315に出力する。
【0100】
業務要求手段315は、文字認識手段317から書誌情報を取得し、この書誌情報と共に検索要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0101】
図書館業務管理システム1の検索手段109は、画像配信システム2から書誌情報とともに検索要求を受けた場合、DB111からこの書誌情報と類似する書誌情報を有する図書を検索する。検索手段109は、類似する図書の書誌情報を検索結果とし、この検索結果を画像配信システム2の業務要求手段315に送信する。
【0102】
業務要求手段315は、検索結果を図書館業務管理システム1から取得した場合、通信手段303を介して検索結果をMFP40に送信する。
【0103】
MFP40の表示制御手段209は、画像配信装置50から検索結果を取得した場合、検索結果を表示部48に表示する。これにより、ユーザーは、図書の書誌情報が記載されたページをスキャンすることにより、その書誌情報に類似する図書の提案を受けることができる。
【0104】
<動作>
次に、実施例におけるシステムの動作について説明する。図9は、実施例における画像配信処理の一例を示すフローチャートである。ステップS101で、画像読込手段201は、ユーザーにより図書の所定のページをスキャンされ、画像データを生成する。このとき、図書の画像データを配信する配信フローが選択されている。
【0105】
ステップS102で、配信制御手段203は、図書を読み込んで生成された画像データとともに、選択された配信フローの配信要求を画像配信装置50に行う。
【0106】
ステップS103で、画像配信装置50の書誌情報取得手段313は、画像データに対し文字認識処理を実行させ、ISBNを取得する。なお、書誌情報取得手段313は、ユーザーにより入力された書誌情報のISBNが画像データに付与されている場合は、そのISBNを取得する。
【0107】
ステップS104で、書誌情報取得手段313は、取得したISBNをキーにして、図書館業務管理システム1からこのISBNを有する図書の書誌情報を取得する。書誌情報取得手段313は、書誌情報取得手段313は、取得した書誌情報を画像データの書誌情報として付与する。
【0108】
ステップS105で、配信手段304は、図書館業務管理システム1から取得した書誌情報が付与された画像データを、選択された配信フローに従って配信処理を行う。
【0109】
これにより、ユーザーがスキャンする図書の書誌情報を入力しなくても、図書館業務管理システム1から書誌情報を取得し、この書誌情報を画像データに付与して配信することができる。
【0110】
図10は、図書館の業務を支援する処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すステップS201で、業務選択手段207は、ユーザーが選択した業務を受け付ける。
【0111】
ステップS202で、画像読込手段201は、図書の所定のページがスキャンされ、このページの画像データを生成する。このとき、選択された業務が受け入れの場合、書誌情報が記載されたページがスキャンされる。また、選択された業務が貸出、返却の場合、図書館が付与したバーコードがスキャンされる。選択された業務が検索の場合、書誌情報が記載されたページ、又はバーコードどちらかがスキャンされる。
【0112】
ステップS203で、業務選択手段207は、選択された業務が「貸出」であるか否かを判定する。「貸出」が選択されていた場合(ステップS203−YES)、ステップS204に進み、「貸出」以外が選択されていた場合(ステップS203−NO)、ステップS207に進む。
【0113】
ステップS204で、識別子読取手段319は、業務要求手段315からの要求により、画像データのバーコードを読み取る。ここでは、ユーザー情報のバーコード、図書の識別情報のバーコードがスキャンされているとする。ステップS205で、識別子読取手段319は、両バーコードからユーザー情報、図書の識別情報を取得する。
【0114】
ステップS206で、業務要求手段315は、ユーザー情報と図書の識別情報とを識別子読取手段319から取得する。業務要求手段315は、取得したユーザー情報と図書の識別情報とともに貸出要求を、通信手段303を介して図書管理業務システム1に送信する。
【0115】
ステップS207で、業務選択手段207は、選択された業務が「返却」であるか否かを判定する。「返却」が選択されていた場合(ステップS207−YES)、ステップS208に進み、「返却」が選択されていなかった場合(ステップS207−NO)、ステップS211に進む。
【0116】
ステップS208で、識別子読取手段319は、業務要求手段315からの要求により、画像データのバーコードを読み取る。ここでは、図書の識別情報のバーコードがスキャンされているとする。ステップS209で、識別子読取手段319は、図書の識別情報を取得する。
【0117】
ステップS210で、業務要求手段315は、図書の識別情報を識別子読取手段319から取得する。業務要求手段315は、取得した図書の識別情報とともに返却要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0118】
ステップS211で、業務選択手段207は、選択された業務が「検索」であるか否かを判定する。「検索」が選択されていた場合(ステップS211−YES)、ステップS212に進み、「検索」が選択されていなかった場合(ステップS211−NO)、ステップS215に進む。
【0119】
ステップS212で、文字認識手段317は、業務要求手段315からの要求により、画像データに対して文字認識処理を行う。ここでは、図書の書誌情報が記載されたページがスキャンされているとする。ステップS213で、文字認識手段317は、図書の書誌情報を取得する。
【0120】
ステップS214で、業務要求手段315は、図書の書誌情報を文字認識手段317から取得する。業務要求手段315は、取得した図書の書誌情報とともに検索要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。
【0121】
ステップS215で、業務選択手段207は、選択された業務が「受入」であるか否かを判定する。「受入」が選択されていた場合(ステップS215−YES)、ステップS216に進み、「受入」が選択されていなかった場合(ステップS215−NO)、処理を終了する。
【0122】
ステップS216で、文字認識手段317は、業務要求手段315からの要求により、画像データに対して文字認識処理を行う。ここでは、図書の書誌情報が記載されたページがスキャンされているとすると、ステップS217で、文字認識手段317は、図書の書誌情報を取得する。
【0123】
ステップS217で、業務要求手段315は、図書の書誌情報を文字認識手段317から取得する。業務要求手段315は、取得した図書の書誌情報とともにDB111への登録要求を、通信手段303を介して図書館業務管理システム1に送信する。これにより、図書館職員の図書館業務における入力作業を省くことができ、画像配信システム2から図書館業務管理システム1の業務を支援することができる。
【0124】
以上、実施例によれば、画像配信システムと図書館業務管理システムとの連携を図り、各システムでの作業を簡単化することができる。また、実施例によれば、画像配信時の書誌データに対し、図書館業務管理システムから取得することで書誌情報の入力を省くことができる。また、実施例によれば、画像配信システムから業務の処理要求と必要な情報を図書館業務管理システムに送信することで、図書館職員の作業を省くことができる。
【0125】
なお、画像配信時に図書の書誌情報を取得する先は、図書館業務管理システムに限られず、図書の書誌情報を有するデータベースであれば何でもよい。
【0126】
[変形例]
次に、変形例におけるMFPについて説明する。変形例では、前述した画像配信装置がMFPに組み込まれている。なお、変形例におけるMFPのハードウェアは、実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0127】
変形例における画像配信装置が組み込まれたMFPの各機能は、基本的には図5に示すMFPの機能と図8に示す画像配信装置の機能と同様である。これにより、変形例におけるMFPによれば、MFP単体で、実施例に示した処理を行なうことができる。
【0128】
実施例の画像配信装置や変形例のMFPで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0129】
また、実施例の画像配信装置や変形例のMFPで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施例の画像配信装置や変形例のMFPで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0130】
また、実施例の画像配信装置や変形例のMFPで実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0131】
実施例の画像配信装置や変形例のMFPで実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が補助記憶部からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段が主記憶部上にロードされ、1又は複数の各手段が主記憶部上に生成されるようになっている。
【0132】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0133】
10、20 情報処理端末
30 業務管理サーバ
40 MFP
50 画像配信装置
201 画像読込手段
203 配信制御手段
205 通信手段
207 業務選択手段
209 表示制御手段
211 ユーザー情報取得手段
301 配信フロー管理手段
303 通信手段
304 配信手段
305 ジョブ実行手段
307 配信フロー制御手段
309 配信フロー処理手段
311 記憶手段
313 書誌情報取得手段
315 業務要求手段
317 文字認識手段
319 識別子読取手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0134】
【特許文献1】特開2008−97586号公報
【特許文献2】特開2006−318212号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムとネットワークを介して接続される画像配信システムであって、
図書の一部を読み込んで画像データを生成する読込手段と、
前記読込手段により生成された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信手段と、
前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理手段と、
ユーザーにより受入処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報を前記業務管理システムに登録するよう要求する登録要求手段と、
ユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、
ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得手段により取得されたユーザー情報及び前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求する貸出要求手段と、
を備える画像配信システム。
【請求項2】
ユーザーにより返却処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を用いて返却処理を行うよう前記業務管理システムに要求する返却要求手段と、
をさらに備える請求項1記載の画像配信システム。
【請求項3】
ユーザーにより検索処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報に類似する書誌情報を有する図書の検索処理を行うよう前記業務管理システムに要求する検索要求手段と、
前記業務管理システムから取得した検索結果を表示制御する表示制御手段と、
をさらに備える請求項1又は2記載の画像配信システム。
【請求項4】
図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムと画像形成装置とネットワークを介して接続される画像処理装置であって、
図書の一部を読み込んで生成された画像データを前記画像形成装置から取得する第1取得手段と、
前記取得手段により取得された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段により取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信手段と、
前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理手段と、
前記認識処理手段により文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報の登録処理を行うよう前記業務管理システムに要求する登録要求手段と、
前記画像形成装置からユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、
ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得手段により取得されたユーザー情報及び前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求する貸出要求手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項5】
ユーザーにより返却処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報を用いて返却処理を行うよう前記業務管理システムに要求する返却要求手段と、
をさらに備える請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
ユーザーにより検索処理が選択された場合、前記認識処理手段により文字認識された図書の書誌情報に類似する書誌情報を有する図書の検索処理を行うよう前記業務管理システムに要求する検索要求手段と、
前記業務管理システムから取得した検索結果を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
をさらに備える請求項4又は5記載の画像処理装置。
【請求項7】
図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムとネットワークを介して接続される画像配信システムにおける画像処理方法であって、
図書の一部を読み込んで画像データを生成する読込ステップと、
前記読込ステップにより生成された画像データに含まれる情報を用いて、前記業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信ステップと、
前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理ステップと、
前記認識処理ステップにより文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報の登録処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の受入業務に関する処理を提供するステップと、
ユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、
ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得ステップにより取得されたユーザー情報及び前記認識処理ステップにより文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の貸出業務に関する処理を提供するステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項8】
図書の書誌情報を記憶し、図書館の業務を管理する業務管理システムと画像形成装置とネットワークを介して接続される画像処理装置に実行される画像処理プログラムであって、
図書の一部を読み込んで生成された画像データを前記画像形成装置から取得する第1取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された画像データに含まれる情報を用いて、前記図書館業務管理システムから、読み込まれた図書に対応する書誌情報を取得する第2取得ステップと、
前記第2取得ステップにより取得された書誌情報が付与された前記画像データを配信する配信ステップと、
前記生成された画像データに文字認識処理を行う認識処理ステップと、
前記認識処理ステップにより文字認識された情報を前記図書の書誌情報とし、該書誌情報の登録処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の受入業務に関する処理を提供するステップと、
ユーザーを識別するためのユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、
ユーザーにより貸出処理が選択された場合、前記ユーザー情報取得ステップにより取得されたユーザー情報及び前記認識処理ステップにより文字認識された図書の書誌情報を関連付け、関連付けられた前記ユーザー情報及び前記書誌情報を用いて貸出処理を行うよう前記業務管理システムに要求し、図書館業務の貸出業務に関する処理を提供するステップと、
を画像処理装置に実行させるための画像処理プログラム。
【請求項9】
請求項8記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−53856(P2012−53856A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198133(P2010−198133)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】