説明

界面レベル検出方法及び界面レベル検出装置

【課題】内部空間を有する被測温部材の前記内部空間に存する内容物の界面レベルを外部から精度よく検出することができる界面レベル検出方法、及び界面レベル検出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、被測温部材Tの表面において線分L上の温度分布が取得され、当該温度分布に近似させた1次元関数f(x)が導出されると共にその変曲点pfが導出され、この変曲点pfに基づいて界面sの位置が検出される。そして、この変曲点pfは、1次元関数f(x)が連続する微小区間に区分けされ、隣り合う微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される階差数列が導出され、この階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点bpが導出され、これによって導出されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器や水平方向に配管された管等の内部空間に存する内容物における上側空間との界面の位置(界面レベル)を前記容器等の外部から検出するための界面レベル検出方法及び界面レベル検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から容器に充填された液化石油ガスの液面の高さ、即ち液面レベルを当該容器の外部から検出する検出方法としては、特許文献1に記載の検出方法が知られている。
【0003】
この方法では、まず、内容物(液化石油ガス)が充填された容器の外周面が所定時間加熱される。この加熱後、前記容器の外周面における前記内容物が溜まっている位置からその上側に形成された空間(以下、単に「上側空間」とも称する。)と対応する位置にかけて、複数箇所の温度が測定される。即ち、前記内容物と前記上側空間との界面(液面)を上下方向に横切るような方向に沿って複数箇所の温度がそれぞれ対応する位置に配置された温度検出手段によって測定される。そして、各温度検出手段で検出された温度と外気温度との差が求められ、前記容器の外周面における検出温度が外気温度とほぼ同等若しくはそれより低い場合に、その温度を検出した温度検出手段の位置が界面(液面)レベルと判断される。
【特許文献1】特開2005−308670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記の界面レベル検出方法では、温度が測定される被測温部材(容器)の表面温度が外気温度とほぼ同等若しくはそれより低くなった位置が界面レベルと判断される。そのため、前記容器の肉厚が大きい場合、当該容器の熱伝導率の影響で実際の界面より低い位置で界面レベルと判断され、界面レベルを正確に検出することができないといった問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、内部空間を有する被測温部材の前記内部空間に存する内容物の界面レベルを外部から精度よく検出することができる界面レベル検出方法、及び界面レベル検出装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、上記課題を解消すべく、本発明に係る界面レベル検出方法は、内部空間を有する被測温部材において、前記内部空間内に存する内容物とその上側空間との界面の位置を外部から検出するための界面レベル検出方法であって、前記被測温部材の表面において、前記界面と前記内部空間を規定する前記被測温部材の内壁面との交線に対して交差する方向で且つ前記交線を横切るような線分上の温度分布が取得される温度測定ステップと、前記線分上の温度分布から当該温度分布に近似させた1次元関数が導出されると共にその変曲点が導出され、この導出された変曲点に基づいて前記界面の位置が検出される変曲点導出ステップとを備えることを特徴とする。
【0007】
かかる構成によれば、前記温度測定ステップにおいて、前記内容物と前記内部空間における前記内容物の上側に形成された空間(上側空間)内の空気との熱伝導率の違いが前記測温部材の表面における熱容量の違いとなり前記線分上の温度分布として現れる。このとき、前記界面の位置(界面レベル)は、前記表面における熱容量の変化の最も大きい位置であるため、前記温度分布を近似させた1次元関数において変曲点として現れる。そのため、前記変曲点導出ステップにおいて、前記温度分布に近似させた1次元関数が導出されると共にその変曲点の位置が導出され、この変曲点に基づいて前記界面レベルが求められる。
【0008】
即ち、被測温部材の外部から当該被測温部材の表面における前記温度分布が取得され、当該温度分布に基づいて前記変曲点が導出されることで、前記界面レベルが精度よく導出される。
【0009】
本発明に係る界面レベル検出方法においては、前記変曲点導出ステップは、前記1次元関数が連続する微小区間に区分けされ、隣り合う微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される第1の階差数列が導出される階差数列導出ステップと、横軸を前記線分上の位置、縦軸を各微小区間における前記温度差として前記第1の階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点が導出される折れ曲がり点導出ステップとを有する構成であってもよい。
【0010】
かかる構成によれば、前記第1の階差数列を構成する値がグラフにプロットされることで、前記微小区間の間の温度差における極値である前記グラフの折れ曲がり点として前記変曲点が導出される。
【0011】
通常、測定された前記表面の温度には測定誤差が含まれるため、前記線分上の温度分布は、滑らかな線分で表される1次元関数とならずノイズが含まれる。そのため、前記のように階差数列が導出されてグラフ化されることで、前記誤差(ノイズ)の含まれた状態であっても前記折れ曲がり点の検出が容易になる。その結果、前記界面レベルの検出が精度よく行われる。
【0012】
尚、前記構成の場合、前記温度測定ステップでは、前記線分上の温度分布が取得された後、さらにこの温度分布がローパスフィルタ処理される構成が好ましい。
【0013】
かかる構成とすることで、前記折れ曲がり点導出ステップで得られた前記グラフにおける前記測定誤差に基づくノイズ量が減少してより滑らかなグラフとなる。その結果、前記折れ曲がり点の導出がより容易となり、界面レベルの検出精度がより向上する。
【0014】
また、前記変曲点導出ステップは、前記1次元関数が連続する微小区間に区分けされ、一つの前記微小区間と当該一つの微小区間からn(nは自然数且つ1≦n)区間離れた微小区間とからなる一対の微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される第2の階差数列が導出される階差数列導出ステップと、横軸を前記線分上の位置、縦軸を各一対の微小区間における前記温度差として前記第2の階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点が導出される折れ曲がり点導出ステップとを有する構成が好ましい。
【0015】
このように前記一対の微小区間の間の温度差に基づく第2の階差数列が導出されることで、各微小区間における前記測定誤差が平均(平滑化)される。そのため、前記折れ曲がり点導出ステップにおいて得られる前記第2の階差数列に基づくグラフのノイズ量が減少して滑らかなグラフとなり、前記折れ曲がり点の導出がより容易となる。その結果、前記同様、界面レベルの検出精度もより向上する。
【0016】
また、前記温度測定ステップの前に、前記被測温部材の表面が均一若しくは略均一に加熱又は冷却される変温ステップをさらに備え、前記温度測定ステップでは、前記被測温部材の表面の前記加熱又は冷却部分において、前記線分上の温度分布が取得される構成が好ましい。
【0017】
かかる構成によれば、外気や前記内容物の温度に関わらず、確実に前記被測温部材の表面が加熱又は冷却される。そのため、時間や気候等に左右されることなく前記被測温部材の表面が加熱又は冷却され、前記線分上で温度分布における高温部と低温部との温度差が大きくなり、前記変曲点の導出が容易となる。
【0018】
また、上記課題を解消すべく、本発明に係る界面レベル検出装置は、内部空間を有する被測温部材における前記内部空間内に存する内容物の上側空間との界面の位置を外部から検出するための界面レベル検出装置であって、前記被測温部材の表面の温度分布を測定するための温度測定手段と、前記温度測定手段での測定結果に基づいて前記被測温部材における前記内容物の界面の位置を導出する界面レベル検出手段と、前記界面レベル検出手段によって導出された前記界面の位置を出力する出力手段とを備え、前記界面レベル検出手段は、前記温度測定手段から得られた前記被測温部材の表面における前記界面と前記内部空間を規定する前記被測温部材の内壁面との交線に対して交差する方向で且つ当該交線を横切るような線分上での前記温度分布に基づいて、当該温度分布に近似させた1次元関数を導出するための1次元関数導出手段と、この1次元関数における変曲点を導出し、この導出した変曲点に基づいて前記界面の位置を検出するための変曲点導出手段とを有することを特徴とする。
【0019】
かかる構成によれば、前記温度測定手段によって前記表面温度を測定することで、前記内容物とその上側空間との熱伝導率の違いが前記測温部材の表面における熱容量の違いとして現れた前記線分上の温度分布が得られる。そして、1次元関数導出手段が前記温度分布に近似させた1次元関数を導出し、変曲点導出手段が前記1次元関数の変曲点の位置を導出することで、前記界面レベルが精度よく導出される。
【0020】
本発明に係る界面レベル検出装置においては、前記変曲点導出手段は、前記1次元関数を連続する微小区間に区分けし、一つの前記微小区間と当該一つの微小区間からn(nは自然数且つ1≦n)区間離れた微小区間とからなる一対の微小区間の間の温度差をそれぞれ導出し、これら複数の温度差の値で構成される第2の階差数列を導出する階差数列導出手段と、横軸を前記線分上の位置、縦軸を各一対の微小区間における前記温度差として前記第2の階差数列を構成する値をプロットして得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点を導出する折れ曲がり点導出手段とを有する構成が好ましい。
【0021】
かかる構成によれば、前記階差数列導出手段が前記一対の微小区間の間の温度差に基づく第2の階差数列を導出することで、前記同様、各微小区間における前記測定誤差が平均(平滑化)される。そのため、前記折れ曲がり点導出手段において、前記同様、前記第2の階差数列に基づく前記グラフがノイズ量の減少した滑らかなグラフとなり、前記折れ曲がり点の導出が容易となる。その結果、界面レベルの検出精度が向上する。
【0022】
また、前記温度測定手段は赤外線カメラで構成され、前記1次元関数導出手段は、前記赤外線カメラで得られた前記被測温部材の表面に沿った2次元の温度分布から前記線分上の1次元の温度分布を抽出する温度分布抽出手段を有する構成が好ましい。
【0023】
かかる構成によれば、前記温度測定手段によって前記被測温部材から離れた位置での温度測定が可能となる。
【0024】
このとき、前記赤外線カメラで測定した前記表面温度は、当該表面に沿った2次元の温度分布情報として取得されるが、前記温度分布抽出手段によって、この2次元の温度分布情報から前記線分上の1次元の温度分布を適宜抽出される。そして、前記抽出された1次元温度分布情報から、前記同様、前記変曲点導出手段によって変曲点の位置が導出され、この変曲点の位置に基づき前記界面レベルが検出される。
【0025】
また、前記赤外線カメラでは測定対象物表面に沿った2次元の温度分布情報を取得できる。そのため、前記のように離れた位置から前記表面温度の測定が行われたとしても、前記赤外線カメラの測定領域内に前記線分を含むように測定し易く、よって、より確実に前記線分上の温度分布が取得される。
【0026】
また、前記被測温部材の表面を加熱又は冷却するための変温手段をさらに備える構成が好ましく、この場合、前記変温手段は、ハロゲンランプ又はキセノンランプで構成されることが好ましい。
【0027】
かかる構成によれば、外気や前記内容物の温度に関わらず、確実に前記被測温部材の表面の加熱又は冷却が可能となる。そのため、時間や気候等に左右されることなく前記被測温部材の表面が加熱又は冷却される。特に、前記ハロゲンランプやキセノンランプが用いられることで、離れた位置からでも前記被測温物の表面への光(加熱光)の照射が可能となる。そのため、前記被測温部材が高所等、測定位置から離れた位置に配置されている場合でも足場等を組むことなく容易に加熱することが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
以上より、本発明によれば、内部空間を有する被測温部材の前記内部空間に存する内容物の界面レベルを外部から精度よく検出することができる界面レベル検出方法、及び界面レベル検出装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0030】
本実施形態に係る界面レベル検出装置(以下、単に「検出装置」とも称する。)は、容器や管等の内部空間を有する部材(被測温部材)において、前記内部空間に存する内容物とその上面との界面の位置(界面レベル)を外部から検出するための装置である。この装置では、前記内部空間に溜まった液体やヘドロ等の内容物の界面レベルを前記内容物とその上側の空間に満たされている空気等との熱伝導率の違いを利用して外部からの検出を可能としている。
【0031】
尚、前記内容物は、液体やヘドロ等の流動性を有するもの(本実施形態においては水)であるが、これに限定されず、径の小さな粒状物の集合体等であってもよい。即ち、管内や容器内に溜まった(又は収容された)状態の前記粒状物の集合体等とその上側の空間との界面が水平若しくは略水平となり、且つ前記粒状物の集合体等と上側の空間を満たす空気等との熱伝導率の大きさが異なるようなものであればよい。
【0032】
具体的には、図1(a)及び図1(b)に示されるように、本実施形態に係る検出装置10は、赤外線カメラ(温度測定手段)12と、この赤外線カメラ12が接続され、界面レベルを導出するための検出装置本体(界面レベル検出手段)20と、検出装置本体20に接続され、前記導出された界面レベルslを表示するためのモニタ(出力手段)14とを備える。
【0033】
赤外線カメラ12は、被測温部材Tの表面における各部位の温度を測定することで温度分布を得ることができるものであり、被測温部材Tの表面に沿って2次元の温度分布を得ることができる。
【0034】
検出装置本体20は、赤外線カメラ12から送られてくる被測温部材Tの表面温度の測定結果(2次元の温度分布)に基づいて界面レベルslを導出するためのものであり、1次元関数導出手段22と変曲点導出手段28とを備える。
【0035】
1次元関数導出手段22は、赤外線カメラ12での被測温部材Tの表面温度の測定結果から取得した1次元の温度分布に基づいて、当該温度分布に近似させた1次元関数f(x)(図8(a)及び図10(a)参照)を導出するためのものであり、本施形態においては、2次元温度分布一時記憶手段24と1次元温度分布抽出手段26とを有する。2次元温度分布一時記憶手段(以下、単に「2次元分布記憶手段」とも称する。)24は、赤外線カメラ12での前記表面温度の測定結果を一時的に記憶する手段であり、1次元温度分布抽出手段26は、2次元分布記憶手段24で一時的に記憶した前記測定結果から後述する測定ラインL上での温度分布を抽出するための手段である。
【0036】
変曲点導出手段28は、前記1次元関数f(x)における変曲点pf(図8(a)及び図10(a)参照)を導出し、この導出した変曲点pfに基づいて界面レベル(界面の位置)slを検出するものであり、本実施形態においては、階差数列導出手段30と折れ曲がり点導出手段34とを有する。階差数列導出手段30は、1次元関数f(x)を微小区間に区分けし、この区分けした微小区間における温度値を並べた数列に対する階差数列を導出する手段であり、折れ曲がり点導出手段34は、前記階差数列を構成する値をプロットしてグラフ化することで(図8(b)及び図10(b)参照)、1次元関数f(x)の変曲点pfを導出する手段である。
【0037】
モニタ(出力手段)14は、CRT、LCD等で構成される。本実施形態において、出力手段14は、画面を通じて界面レベルslを作業者等が取得できるように構成されているが、プリンタ等の印刷手段であってもよい。又、両方を備えていてもよい。
【0038】
本実施形態に係る検出装置10は、以上の構成からなり、次に、この検出装置10の作用について図2も参照しつつ説明する。尚、本実施形態においては、被測温部材Tを水平若しくは略水平に配管されている管とし、その表面温度が測定されることで、その内部(内部空間)に溜まっている水の液面レベル(界面レベル)slが検出される。
【0039】
まず、太陽光によって暖められた管Tの表面における測定ラインLを含む領域(測定領域)tの表面温度が赤外線カメラ12で測定される(ステップ1)。
【0040】
このように温度測定対象となる管Tの表面が太陽光によって暖められる場合、管Tの表面における内部の液面(界面)sに対応する位置slを挟んで上下両側での温度差が最も大きくなる時間帯での測定が好ましい。具体的には、太陽光が管Tの測定領域tを直接照射して加熱している時間帯が最もS/Nがよい状態で測定できる。
【0041】
また、赤外線カメラ12を用いて管Tの表面温度が測定されることで、測定場所から離れた位置に配置された管(被測温部材)Tの表面温度の測定が可能となる。例えば、高所に配管された管Tの表面温度が測定される際に、足場が組まれることなく離れた位置から容易に測定ができる。
【0042】
さらに、前記のように赤外線カメラ12では管Tの表面に沿った2次元の温度分布情報が取得されるため、離れた位置から管Tの表面温度が測定されたとしても、赤外線カメラ12の測定領域t内に測定ラインLが含まれるように測定し易い。従って、赤外線カメラ12を用いて管Tの表面の温度が測定されることで、前記離れた位置からの測定においても、より確実に測定ラインL上の温度分布の取得が可能となる。
【0043】
赤外線カメラ12で測定された表面温度(温度データ)、詳細には測定領域tにおける管Tの表面に沿った2次元の温度分布が検出装置本体20に送られ、検出装置本体20の1次元関数導出手段22の2次元分布記憶手段24に一時的に記憶される。(ステップ2)。
【0044】
そして、1次元温度分布抽出手段26が2次元分布記憶手段24に記憶された前記2次元の温度分布を引き出し、この2次元の温度分布から管Tの表面における所定の線分(測定ライン)L上の温度分布(1次元の温度分布)を抽出する(ステップ3)。
【0045】
測定ラインLは、管Tの表面における管T内に溜まった水の液面sと管内周面(管内壁面)との交線に対して交差する方向で且つ当該交線を横切るような線分である(図1(b)参照)。この測定ラインLは、本実施形態においては、2次元分布記憶手段24に記憶された2次元の温度分布情報がモニタ14に温度分布画像として画面表示され、検出装置本体20に接続されたマウスやジョイスティック等の入力手段(図示省略)によって前記画面上で指定される。
【0046】
尚、本実施形態においては、測定ラインLは、液面sと管内周面との交線(液面)と直交若しくは略直交するような線分であるが、前記交線と交差していれば当該交線に対して大きく傾斜していてもよい。また、測定ラインLが前記のように任意に指定されてもよいが、あらかじめ温度測定時に1次元の温度分布を取得しようとするライン(線分)が設定され、このラインに対して液面sと管周面との交線が横切るように赤外線カメラ12の画角が定められてもよい。この場合、温度測定時に1次元の温度分布を取得しようとする測定ラインLを赤外線画像(2次元の温度分布画像)と同時にモニタ14の画面上に表示するようにあらかじめ設定しておく。こうすることで赤外線カメラ12の画角が容易に定められる。
【0047】
1次元関数導出手段22は、このようにして抽出した測定ラインL上の温度分布(1次元の温度分布)に基づき、この温度分布に近似させた1次元関数f(x)を導出し(ステップ4)、この1次元関数f(x)を変曲点導出手段28の階差数列導出手段30に送る。
【0048】
階差数列導出手段30は、1次元関数導出手段22で導出した1次元関数f(x)を連続する微小区間に区分けし、各微小区間での値(温度値)を測定ラインL上の距離と対応づけて1次元温度分布の一時記憶手段(以下、単に「1次元分布記憶手段」)32にそれぞれ記憶する。そして、階差数列導出手段30は、隣り合う微小区間の間の温度差をそれぞれ導出し、これら複数の温度差の値で構成される階差数列を導出する(ステップ5)。即ち、前記連続する微小区間に区分けした各微小区間における温度値で数列が構成され、この数列の隣り合う数値同士の差が求められることで前記階差数列が導出される。この階差数列は、折れ曲がり点導出手段34に送られる。
【0049】
折れ曲がり点導出手段34は、横軸を測定ライン上の位置、縦軸を各微小区間における温度差として前記階差数列を構成する値をプロットし、得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点bpを導出する(ステップ6:図8(b)及び図10(b)参照)。
【0050】
変曲点導出手段28は、このようにして導出された測定ラインLにおける折れ曲がり点bpの位置を界面レベルslとして出力(送信)してモニタ14に表示させる(ステップ7)。また、検出装置本体20は、導出された変曲点pfの測定ラインL上の位置、即ち、界面レベルslを記憶する検出結果記憶手段(図示省略)も備えている。
【0051】
尚、本実施形態において測定ラインLは1本のラインで構成される。しかし、複数の測定ラインL,L,…が設定され、並列処理が行われてもよい。この場合、各測定ラインLでの界面レベルslが平均されることで正確な界面レベルslの検出が可能となる。また、内容物の種類(粘度の高い流動体や粒状物の集合体等)によっては傾斜した界面sが形成されている場合があるが、このような場合でも、界面sと内周面との交線の正確な検出が可能となる。また、赤外線カメラ12での測定を続けつつ前記のデータ処理が次々に行われることで、リアルタイムでの界面レベルslの検出が可能となる。
【0052】
以上のように、赤外線カメラ(温度測定手段)12によって管(被測温部材)Tの表面温度が測定されることで、水(内容物)とその上側空間に満たされた空気との熱伝導率の違いが管Tの表面における熱容量の違いとして現れた測定ラインL上の温度分布(1次元関数f(x))が得られる。
【0053】
このとき、管Tの表面における液面(界面)sに対応する位置は前記熱容量の変化の最も大きい位置であるため、測定ラインL上の温度分布を近似させた1次元関数f(x)において変曲点pfとして現れる。そのため、1次元関数f(x)が導出されると共にその変曲点pfの位置が導出されることで、この変曲点pfに基づいて導出された液面レベルslが出力される。このように変曲点pfに基づいて液面レベルslを導出することで、管Tの熱伝導率や肉厚の大小に影響されず、精度よく液面レベルslの導出が可能となる。
【0054】
本実施形態において変曲点pfは、1次元関数f(x)を微小区間に区分けして得た数列の階差数列が導出され、この階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから折れ曲がり点bpとして導出している。このように階差数列を構成する値がグラフにプロットされることで、微小区間の間の温度差における極値である前記グラフの折れ曲がり点bpとして変曲点pfが導出される。
【0055】
通常、測定された管Tの表面温度には測定誤差が含まれるため、測定ラインL上の温度分布は、滑らかな線分で表される1次元関数とならずノイズを含む(図3参照)。そのため、前記のように階差数列が導出されてグラフ化されることで、前記誤差(ノイズ)の含まれた状態であっても折れ曲がり点bpの検出が、微分処理によって変曲点pfを導出するよりも容易に行われる。その結果、液面レベルslの検出が精度よく行われる。
【0056】
尚、本発明の検出装置10は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0057】
例えば、本実施形態においては、太陽光によって加熱された管Tの表面温度が測定されているが、このように加熱に限定される必要はない。
【0058】
即ち、被測温部材Tの表面が冷却されてもよい。このように冷却されても、取得される測定ラインL上の温度分布には、内容物とその上側の空間と熱伝導率の違いによる被測温部材Tの表面の熱容量の違いが表れる。そのため、前記同様にこの温度分布に近似させた1次元関数f(x)が導出され、その変曲点pfが導出されることで界面レベルslが検出される(図10(a)及び図10(b)参照)。
【0059】
また、太陽光や気温によって被測温部材Tの表面に温度変化を与える必要はなく、加熱光照射機や冷風機等の変温手段が用いられて被測温部材Tの表面が加熱又は冷却されるように構成されてもよい。このような構成とすれば、外気や内容物の温度に関わらず、確実に被測温部材Tの表面の加熱又は冷却が可能となる。そのため、時間や気候等に左右されることなく被測温部材Tの表面が加熱又は冷却される。特に、変温手段としてハロゲンランプやキセノンランプが用いられることで、離れた位置からでも被測温部材Tの表面への光(加熱光)の照射が可能となる。そのため、被測温部材Tが高所等、測定位置から離れた位置に配置されている場合でも、足場等を組む必要がなく容易に加熱することが可能となる。
【0060】
また、1次元関数導出手段22と変曲点導出手段28との間にローパルフィルターが設けられ、導出された1次元関数f(x)がローパスフィルタ処理されるように構成されてもよい。このように構成されることで、折れ曲がり点bpが導出される際に、前記グラフにおける測定誤差に基づくノイズ量が減少してより滑らかなグラフとなる。その結果、折れ曲がり点bpの導出がより容易となり、界面レベルslの検出精度がより向上する。
【0061】
また、本実施形態において、変曲点導出手段28における階差数列導出手段30では、1次元関数f(x)が連続する微小区間に区分けされ隣り合う微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される階差数列が導出されている。しかし、前記階差数列を構成する値(温度差の値)は、隣り合う微小区間の間の温度差に限定される必要はない。
【0062】
即ち、1次元関数f(x)が連続する微小区間に区分けされ、一つの微小区間と当該一つの微小区間からN(Nは自然数且つ1≦N)区間離れた微小区間とからなる一対の微小区間の間の温度差がそれぞれ導出される。そして、これら複数の温度差の値で構成される階差数列が導出されるようにしてもよい。このようにすることで、階差数列導出手段30が前記一対の微小区間の間の温度差に基づく階差数列を導出することで、各微小区間における測定誤差が平均(平滑化)される。そのため、折れ曲がり点導出手段34において、前記階差数列に基づくグラフがノイズ量の減少した滑らかなグラフとなり、折れ曲がり点bpの導出が容易となる。即ち、前記のローパスフィルタ処理と同様に測定誤差に基づくノイズを削減することができる。その結果、界面レベルslの検出精度が向上する。
【0063】
具体的には、図3に示されるように、実測された測定ラインL上の1次元の温度分布(1次元関数)f1(x)は、管Tの表面における温度分布のむらや前記表面からの熱の放射むら等に起因する測定誤差の影響で小刻みに波打っている。そのため、この温度分布から単純に微小区間に区分けされ階差数列が求められ(階差数列処理され)、前記のように階差数列を構成する値がプロットされてグラフ化されると、図4(a)に示されるように、ノイズが大きくなる。このグラフからでも折れ曲がり点bpの特定は可能であるが、精度のよい折れ曲がり点の特定は容易でない。
【0064】
そこで、前記微小区間に区分けされ、N区間離れた一対の微小区間の間の温度差に基づく階差数列が導出されて、前記同様にグラフ化されたものが図4(b)に示される。この図からもわかるように、グラフのノイズが減少し、滑らかなグラフとなる。そのため、前記の単純に階差数列処理されたグラフに比べ折れ曲がり点bpの位置の特定がより容易になる。尚、この場合でも、前記の測定誤差をグラフから完全に取り除くことはできず、前記測定誤差の影響が残り折れ曲がり点bpが複数表れたように見えることがあるが、階差数列を構成する値の絶対値(微小区間の間の温度差)が最も大きい位置を折れ曲がり点bpとすることで精度よく界面レベルslの検出が可能となる。
【0065】
また、本実施形態においては、管(被測温部材)Tの内部空間に水(内容物)が溜まっている(存する)状態での界面レベルslの検出が行われている。しかし、これに限定されず、内容物が溜まっていない状態で界面レベルslの検出が行われてもよい。この場合、本実施形態に係る界面レベル検出方法によれば、被測温部材Tの内部空間に内容物が存するか否かの判断を行うことも可能となる。
【0066】
具体的には、例えば、晴天の日の14:00に太陽光によって加熱された管Tの表面における測定ラインLに沿った温度分布を測定(実測)した結果を図5(a)に示す。このときの管Tの内部空間には内容物が無い状態である。この図において、横軸の左側が管の上部、右側が管の下部となる。この図(グラフ)から管Tの上部は太陽光によって加熱され易いため温度が高くなっているのがわかる。このような温度分布は、管Tの内部に常温に近い流体(内容物)がある場合に得られるときがある。そのため、この1次元の温度分布のみからでは、管Tの内部空間に内容物が存するか否かの判断が不可能である。
【0067】
そこで、図5(a)のデータに階差数列処理を施した結果を図5(b)に示す。この図5(b)においては、明確な折れ曲がり点bpが現れていないことがわかる。このように管(被測温部材)Tの内部空間に内容物が無い状態では、1次元の温度分布に階差数列処理を施しても折れ曲がり点bpが現れてこない。
【0068】
以上より、本実施形態によれば、測定ラインLに沿った1次元の温度分布に階差数列処理を施し、折れ曲がり点bpが現れるか否かをみることで、まず、被測温部材の内部空間に内容物が存するか否かを容易に判断することができることがわかる。そして、折れ曲がり点bpがある場合は、その位置をみることで界面レベルslの検出がなされる。
【0069】
また、本実施形態においては、温度測定手段(赤外線カメラ)12での測定によって、2次元の温度分布が得られるが、図6に示されるように、測定ラインLに沿って互いに間隔をおいて複数の温度計12a,12a,…が配置され、各温度計12aによって測定ラインL上の対応する部位の温度がそれぞれ測定されてもよい。このように温度が測定されても、測定ラインL上の1次元の温度分布が得られる。
【0070】
温度計12aは、赤外線カメラ12のように、離れた位置から温度を測定するものでなく、被測温部材Tの表面に接触させて温度測定が行われる接触式温度計であってもよい。接触式温度計12aは、汎用品が種々販売されており、簡単且つ安価な構成での温度測定が可能となる。また、接触式温度計12aを用いることで、被測温部材Tの表面と温度計12aとの間の空気等の影響による測定誤差がなく、精度よく確実に被測温部材Tの表面温度の測定が可能となる。
【実施例1】
【0071】
前記実施形態の検出装置10を用い、図7に示されるような厚さ6mmの被測温部材Tで構成された容器内に27℃の水と27℃のガスとが収容された解析モデルを用いて界面レベルslを検出する場合のシミュレーションを行った。被測温部材Tを構成する軟鋼の特性(材料定数)は、下表に示す。
【0072】
【表1】

【0073】
その結果を図8(a)及び図8(b)に示す。図8(a)は測定ラインL上の1次元の温度分布(1次元関数)f(x)を示し、図8(b)は前記1次元の温度分布を前記実施形態における階差数列処理を行った結果を示す。このように、界面レベルslは、階差数列を構成する値をプロットしたグラフの折れ曲がり点bp、即ち、1次元関数の変曲点pfの位置から精度よく検出できることが確認できる。
【0074】
また、図9に示されるような外気よりも内容物(水)の温度が高い解析モデルを用い、前記同様にシミュレーションを行った。この場合、外気の方が内容物よりも温度が低いため、太陽光で加熱される場合と異なり、被測温部材Tの表面が外気によって冷却されることとなる。その結果を図10(a)及び図10(b)に示す。この図からもわかるように、内容物の温度が外気より高い場合(又は被測温部材Tの表面を冷却した場合)でも、前記の実施形態同様に精度よく界面レベルslの検出が可能であることが確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】(a)は、本実施形態に係る界面レベル検出装置のブロック図であり、(b)は被測温部材の表面における測定ラインを示す概略図である。
【図2】同実施形態に係る界面レベル検出装置での界面レベルの検出のフローを示す図である。
【図3】実測での測定ライン上の1次元の温度分布を示す図である。
【図4】1次元関数を階差処理した結果を示す図であって、(a)は実測値をそのまま階差数列処理した図であり、(b)はN個離れた微小区間の間での温度差を用いて階差数列処理した図である。
【図5】(a)は、内容物のない被測温部材における実測での測定ライン上の1次元の温度分布を示す図であり、(b)は、図5(a)を階差数列処理した結果を示す図である。
【図6】他実施形態に係る界面レベル検出装置のブロック図である。
【図7】外気よりも内容物の温度が低い場合の解析モデルを示す図である。
【図8】図7の解析モデルにおける(a)は測定ライン上の温度分布を示し、(b)は、図8(a)を階差数列処理したグラフを示す。
【図9】外気よりも内容物の温度が高い場合の解析モデルを示す図である。
【図10】図9の解析モデルにおける(a)は測定ライン上の温度分布を示し、(b)は、図10(a)を階差数列処理したグラフを示す。
【符号の説明】
【0076】
10 検出装置
12 赤外線カメラ(温度検出手段)
bp 折れ曲がり点
f(x) 1次元関数
L 測定ライン
pf 変曲点
s 液面(界面)
sl 界面(液面)レベル(界面(液面)の位置)
T 管(被測温部材)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する被測温部材において、前記内部空間内に存する内容物とその上側空間との界面の位置を外部から検出するための界面レベル検出方法であって、
前記被測温部材の表面において、前記界面と前記内部空間を規定する前記被測温部材の内壁面との交線に対して交差する方向で且つ前記交線を横切るような線分上の温度分布が取得される温度測定ステップと、
前記線分上の温度分布から当該温度分布に近似させた1次元関数が導出されると共にその変曲点が導出され、この導出された変曲点に基づいて前記界面の位置が検出される変曲点導出ステップとを備えることを特徴とする界面レベル検出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の界面レベル検出方法において、
前記変曲点導出ステップは、前記1次元関数が連続する微小区間に区分けされ、隣り合う微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される第1の階差数列が導出される階差数列導出ステップと、
横軸を前記線分上の位置、縦軸を各微小区間における前記温度差として前記第1の階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点が導出される折れ曲がり点導出ステップとを有することを特徴とする界面レベル検出方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の界面レベル検出方法において、
前記温度測定ステップでは、前記線分上の温度分布が取得された後、さらにこの温度分布がローパスフィルタ処理されることを特徴とする界面レベル検出方法。
【請求項4】
請求項1に記載の界面レベル検出方法において、
前記変曲点導出ステップは、前記1次元関数が連続する微小区間に区分けされ、一つの前記微小区間と当該一つの微小区間からn(nは自然数且つ1≦n)区間離れた微小区間とからなる一対の微小区間の間の温度差がそれぞれ導出され、これら複数の温度差の値で構成される第2の階差数列が導出される階差数列導出ステップと、
横軸を前記線分上の位置、縦軸を各一対の微小区間における前記温度差として前記第2の階差数列を構成する値がプロットされて得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点が導出される折れ曲がり点導出ステップとを有することを特徴とする界面レベル検出方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の界面レベル検出方法において、
前記温度測定ステップの前に、前記被測温部材の表面が均一若しくは略均一に加熱又は冷却される変温ステップをさらに備え、
前記温度測定ステップでは、前記被測温部材の表面の前記加熱又は冷却部分において、前記線分上の温度分布が取得されることを特徴とする界面レベル検出方法。
【請求項6】
内部空間を有する被測温部材における前記内部空間内に存する内容物の上側空間との界面の位置を外部から検出するための界面レベル検出装置であって、
前記被測温部材の表面の温度分布を測定するための温度測定手段と、
前記温度測定手段での測定結果に基づいて前記被測温部材における前記内容物の界面の位置を導出する界面レベル検出手段と、
前記界面レベル検出手段によって導出された前記界面の位置を出力する出力手段とを備え、
前記界面レベル検出手段は、前記温度測定手段から得られた前記被測温部材の表面における前記界面と前記内部空間を規定する前記被測温部材の内壁面との交線に対して交差する方向で且つ当該交線を横切るような線分上での前記温度分布に基づいて、当該温度分布に近似させた1次元関数を導出するための1次元関数導出手段と、この1次元関数における変曲点を導出し、この導出した変曲点に基づいて前記界面の位置を検出するための変曲点導出手段とを有することを特徴とする界面レベル検出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の界面レベル検出装置において、
前記変曲点導出手段は、前記1次元関数を連続する微小区間に区分けし、一つの前記微小区間と当該一つの微小区間からn(nは自然数且つ1≦n)区間離れた微小区間とからなる一対の微小区間の間の温度差をそれぞれ導出し、これら複数の温度差の値で構成される第2の階差数列を導出する階差数列導出手段と、
横軸を前記線分上の位置、縦軸を各一対の微小区間における前記温度差として前記第2の階差数列を構成する値をプロットして得られたグラフから当該グラフにおける折れ曲がり点を導出する折れ曲がり点導出手段とを有することを特徴とする界面レベル検出装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の界面レベル検出装置において、
前記温度測定手段は赤外線カメラで構成され、
前記1次元関数導出手段は、前記赤外線カメラで得られた前記被測温部材の表面に沿った2次元の温度分布から前記線分上の1次元の温度分布を抽出する温度分布抽出手段を有することを特徴とする界面レベル検出装置。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか1項に記載の界面レベル検出装置において、
前記被測温部材の表面を加熱又は冷却するための変温手段をさらに備えることを特徴とする界面レベル検出装置。
【請求項10】
請求項9に記載の界面レベル検出装置において、
前記変温手段は、ハロゲンランプ又はキセノンランプで構成されることを特徴とする界面レベル検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−38568(P2010−38568A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198512(P2008−198512)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(594126159)神鋼検査サービス株式会社 (9)
【Fターム(参考)】