説明

界面活性剤/溶媒混合物

本発明は、a) R はC4-C19-炭化水素基であり、R1は第三級C4-C19-炭化水素基又はC1C19-ヒドロキシ炭化水素基であり、R2は H、C1-C14-炭化水素基又はC1C14-ヒドロキシ炭化水素基である、R-CO-NR1R2で表される1又はそれ以上の溶媒、及び、 b)1又はそれ以上の界面活性剤、を含む界面活性剤/溶媒混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、界面活性剤及び溶媒の組合せ(界面活性剤/溶媒混合物)に関するものである。当該界面活性剤/溶媒混合物は、1又はそれ以上の有効成分、特に農薬有効成分の製剤の製造に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
作物保護の分野においても使用することができる溶媒としては、例えば、Exxon社からのSolvesso(R)シリーズのような芳香族溶媒、又はBP-n-パラフィンのような脂肪族溶媒、イソホロン、シクロヘキサノン及びアセトフェノンのようなケトン、又はDow Chem社からのTriton(R) GR 7 MEのようなスルホスクシネートが知られている。また、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN-メチルピロリドン(US 6420361、JP 2001 302422 A、WO 9951099)を包含する作物保護製剤も知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は安定な有効成分製剤の製造に好適である界面活性剤/溶媒混合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
驚くべきことに、この目的が特定のカルボキシアミドとの界面活性剤/溶媒混合物によって達成され得ることが分かった。
【0005】
それ故、本発明は、
a) 式(I):
R-CO-NR1R2 (I)
[式中、
Rは、例えばC4-C19-アルキル、C4-C19-アルケニル、 C4-C19-アルキニル、C4-C19-シクロアルキル、C4-C19-シクロアルケニル又は C4-C19-シクロアルキニルのようなC4-C19炭化水素基であり、
R1は、例えば第三級C4-C19-アルキルのような第三級C4-C19炭化水素基であり、
R2は H、C1-C14-アルキル、C1-C14-アルケニル、C1-C14-アルキニル、C4-C14-シクロアルキル、C4-C14-シクロアルケニル若しくは C4-C14-シクロアルキニルのようなC1-C14-炭化水素基、又はC1-C14-ヒドロキシアルキル、C1-C14-ヒドロキシアルケニル、C1-C14-ヒドロキシアルキニル、C4-C14-ヒドロキシシクロアルキル、C4-C14-ヒドロキシシクロアルケニル若しくは C4-C14-ヒドロキシシクロアルキニルのようなC1-C14-ヒドロキシ炭化水素基である]で表される1又はそれ以上の溶媒、及び
b) 1又はそれ以上の界面活性剤、
を含む、界面活性剤/溶媒混合物を提供するものである。
【0006】
式(I)において、炭化水素基R及びR2 、並びにヒドロキシ炭化水素基R1及びR2は、直鎖、分枝鎖又は環式であってもよい。炭化水素基R、R1及びR2、並びにヒドロキシ炭化水素基R2は置換されていてもよい。置換された炭化水素基及びヒドロキシ炭化水素基、例えば置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニル若しくはヒドロキシアルキニルは、例えば、置換されていない親物質由来の置換された置換基であり、ここにおいて、当該置換基は、例えば、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル、カルバモイル、モノ-及びジアルキルアミノカルボニル、アシルアミノ、モノ-及びジアルキルアミノのような置換されたアミノ、並びにアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、そして環式置換基の場合は、更にアルキル、ヒドロキシ及びハロアルキル、並びに、当該飽和炭化水素を含む置換基に対応する、アルケニル、アルキニル、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ等のような不飽和の脂肪族置換基の群からの1又はそれ以上、好ましくは1、2又は3個の置換基である。
【0007】
式(I)におけるアルキル基R、R1 及びR2並びにヒドロキシアルキル基R2は、好ましくはC2-C19-アルケニル、C2-C19-アルキニル、C4-C19-シクロアルキル、C4-C19-シクロアルケニル又はC4-C19-シクロアルキニルにより置換されていてもよい。
【0008】
他に言及していない限り、アルキル基は、アルコキシ、ハロアルキル等のような複合語中のものを含んで、例えば、メチル、エチル、n-若しくはイソプロピル、n-、イソ-、tert-若しくはsec-ブチル、ペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル及び 1,3-ジメチルブチルのようなヘキシル、又はn-ヘプチル、1-メチルヘキシル及び 1,4-ジメチルペンチルのようなヘプチルであり;アルケニル及びアルキニル基はアルキル基に対応して可能な不飽和基の意味を有する;アルケニルは、例えば、アリル、1-メチルプロパ-2-エン-1-イル、2-メチルプロパ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-3-エン-1-イル、1-メチルブタ-3-エン-1-イル、及び 1-メチルブタ-2-エン-1-イルであり; アルキニルは、例えば、プロパルギル、ブタ-2-イン-1-イル、ブタ-3-イン-1-イル、1-メチルブタ-3-イン-1-イルである。
【0009】
シクロアルキルは 炭素環式の飽和した環構造であり、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。シクロアルケニル及びシクロアルキニルは対応する不飽和の環構造である。
【0010】
アルキル基Rの例としては、 n-ブチル又はsec-ブチル、イソブチル若しくはtert-ブチルのような分枝のブチルのようなブチル; n-ペンチル又はイソペンチル若しくはネオペンチルのような分枝のペンチルのようなペンチル;n-ヘキシル又は分枝のヘキシルのようなヘキシル;n-ヘプチル又は分枝のヘプチルのようなヘプチル;n-オクチル又はイソオクチルのような分枝のオクチルのようなオクチル;n-ノニル又は分枝のノニルのようなノニル; n-デシル又は分枝のデシルのようなデシル; n-ウンデシル又は分枝のウンデシルのようなウンデシル; n-ドデシル又は分枝のドデシルのようなドデシル; n-トリデシル又は分枝のトリデシルのようなトリデシルがある。
【0011】
第三級アルキル基 R1の例としては、tert-ブチル、tert-ペンチル、tert-ヘキシル、tert-ヘプチル、tert-オクチル、tert-ノニル、tert-デシル、tert-ウンデシル、 tert-ドデシル、tert-トリデシルがある。
【0012】
アルキル基 R2の例としては、メチル;エチル;n-プロピル若しくはイソプロピルのようなプロピル;n-ブチル又はsec-ブチル、イソブチル若しくはtert-ブチルのような分枝のブチルのようなブチル;n-ペンチル又はイソペンチル若しくはネオペンチルのような分枝のペンチルのようなペンチル;n-ヘキシル又は分枝のヘキシルのようなヘキシル;n-ヘプチル又は分枝のヘプチルのようなヘプチル;n-オクチル又はイソオクチルのような分枝のオクチルのようなオクチル;n-ノニル又は分枝のノニルのようなノニル;n-デシル又は分枝のデシルのようなデシル;n-ウンデシル又は分枝のウンデシルのようなウンデシル;n-ドデシル又は分枝のドデシルのようなドデシル;n-トリデシル又は分枝のトリデシルのようなトリデシル;並びに対応するヒドロキシアルキル、例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル、ヒドロキシヘプチル、ヒドロキシオクチル、ヒドロキシノニル、ヒドロキシデシル、ヒドロキシウンデシル、ヒドロキシドデシル又はヒドロキシドデシルがある。
【0013】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物中に存在する溶媒a)には、例えば、N-第三級-ブチルN'-メチルへキサン酸アミド、N-第三級-ブチル N'-エチルイソオクテン酸アミド、N-第三級-ペンチル N'-イソプロピルデカノン酸アミド、N-第三級-ヘキシル N'-イソブチルペンタン酸アミド、N-第三級-ブチル N'-シクロヘキシル-ヘプタン酸アミド、N-第三級-ヘプチル N'-メチルノナン酸アミド、N-第三級-ブチルN'-エチル-イソペンタン酸アミド、N-第三級-ブチルN'-エタノールイソヘキサン酸アミド、N,N'-ジイソプロパノールオクタン酸アミド、N-エタノール N'-ブタノールデカン酸アミド、N-プロパノール N'-ヘキシルドデカン酸アミド、N-第三級-ブチル N'-エチルペンタン酸アミド、がある。
【0014】
好適なものは、式(I)の溶媒で、式中、R = C4-C19-アルキル、好ましくは C4-C13-アルキル、R1 = 第三級 C4-C7-アルキル、例えば第三級ブチル、及び R2 = H、C1-C6-アルキル(例えばメチル;エチル;n-プロピル若しくはイソプロピルのようなプロピル;n-ブチル又はsec-ブチル、イソブチル若しくはtert-ブチルのような分枝のブチルのようなブチル;n-ペンチル又はイソペンチル若しくはネオペンチルのような分枝のペンチルのようなペンチル;n-ヘキシル又は分枝のヘキシルのようなヘキシル)、C4-C10-シクロアルキル(例えばシクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル) 又は C1-C6-ヒドロキシアルキルである。
【0015】
好適なものは、式(I)の溶媒で、式中R = C4-C19-アルキル、好ましくは C4-C10-アルキル、R1 = 第三級 C4-C7-アルキル、例えば第三級ブチル、及び R2 = C1-C6-アルキル (例えばメチル;エチル;n-プロピル若しくはイソプロピルのようなプロピル;n-ブチル又はsec-ブチル、イソブチル若しくはtert-ブチルのような分枝のブチルのようなブチル;n-ペンチル又はイソペンチル若しくはネオペンチルのような分枝のペンチルのようなペンチル;n-ヘキシル又は分枝のヘキシルのようなヘキシル)である。
【0016】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物中に含まれる界面活性剤b)には、例えば、非芳香族ベースの界面活性剤、例えば複素環、オレフィン、脂肪族又は環式脂肪族をベースとしたもので、例えば、界面活性のモノ-又はポリ-アルキル置換されそして次いで誘導化されたもの、例えばアルコキシル化、硫酸化、スルホン化又はリン酸化されたもの、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピロール、ピロリジン、フラン、チオフェン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール及びトリアゾール化合物、及び/又は芳香族ベースの界面活性剤、例えば、モノ-又はポリ-アルキル置換されそして次いで誘導化されたもの、例えばアルコキシル化、硫酸化、スルホン化又はリン酸化されたもの、ベンゼン又はフェノールがある。当該界面活性剤b)は、一般的に溶媒相に可溶であり、そしてそこに溶解している有効成分と一緒に水で希釈することにより、溶媒を乳化するのに適している(噴霧用液を得るために)。本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物は、例えば、非芳香族若しくは芳香族の界面活性剤又は非芳香族及び芳香族の界面活性剤の混合物を含むことができる。
【0017】
界面活性剤b)の例は以下に表示しているが、ここにおいてEO=エチレンオキシド単位、PO=プロピレンオキシド単位、及びBO=ブチレンオキシド単位である:
b1) いかなる順序であれ、例えば1-60 アルキレンオキシド単位、好ましくは1-60 EO 及び/又は 1-30 PO及び/又は 1-15 BOでアルコキシル化されていてもよいC10-C24-アルコール。これらの化合物の末端水酸基は、1〜24個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル又はアシル基によって末端に結合することができる。このような化合物の例としては:
Clariant社からのGenapol(R) C、L、O、T、UD、UDD、X製品、BASF社からのPlurafac(R)- 及び Lutensol(R)A、AT、ON、TO製品、Condea社からのMarlipal(R)24及び O13製品、Henkel社からのDehypon(R)製品、Akzo Nobel社からのEthylan CD 120のようなEthylan(R)製品がある。
【0018】
b2) エーテル カルボキシレート、スルホネート、サルフェート及びホスフェートの形態で b1)に記載されている製品の陰イオン誘導体、並びにそれらの無機塩(例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属)及び有機塩(例えばアミン又はアルカノールアミンベースのもの)、例えば、Clariant社からのGenapol(R)LRO、Sandopan(R)製品、ホスタフェート(hostaphate)、Hordaphos(R)製品がある。
EO、PO及び/又はBO単位から成るコポリマー、例えば、BASF社からのPluronic(R)製品及びUniquema社からのSynperonic(R)製品で、分子量400〜108であるブロックコポリマー。
C1-C9 アルコールのアルキレンオキシ製品、例えばUniquema社からのAtlox(R)5000又はClariant社からのHoe(R)-S3510。
【0019】
b3) 脂肪酸とトリグリセリドのアルコキシレート、例えばCondea社からのSerdox(R)NOG製品、又はアルコキシル化植物油、例えば大豆油、ナタネ油、コーン油、ヒマワリ油、棉実油、あまに油、ココナツ油、ヤシ油、アザミ油、クルミ油、ラッカセイ油、オリーブ油又はヒマシ油、殊にナタネ油。植物油はまた、エステル交換反応による製品も意味するものとして規定され、例えばナタネ油メチルエステル、ナタネ油エチルエステルのようなアルキルエステル、例えばClariant社からのEmulsogen(R)製品、脂肪族、環式脂肪族及びオレフィン系カルボン酸及びポリカルボン酸の塩、並びにHenkel社から入手可能なアルファースルホ脂肪酸エステル。
【0020】
b4) 脂肪酸アミドアルコキシレート、例えばHenkel社からのComperlan(R)製品、又はRhodia社からのAmam(R)製品。
アルキレンジオールのアルキレンオキシ付加物、例えばAir Products社からのSurfynol(R)製品。糖誘導体、例えばClariant社からのアミノ及びアミノ糖、Clariant社からのグルシトール、Henkel社からのAPG(R)製品の形態でのアルキルポリグリコシド、又はUniquema社からのSpan(R)若しくは Tweent(R)製品の形態でのソルビタンエステル、又はWacker社からのシクロデキストリンエステル若しくはエーテル。
【0021】
b5) 界面活性セルロース及びアルギン、ペクチン及びグアール誘導体、例えばClariant社からのTylose(R)製品、Kelco社からのManutex(R)製品、及びCesalpina社からのグアール誘導体。
ポリオールベースのアルキレンオキシ付加物、例えばClariant社からのPolyglycol(R)製品。Clariant社からの界面活性ポリグリセリド及びそれらの誘導体。
【0022】
b6) スルホスクシネート、アルカンスルホネート、パラフィン-及びオレフィンスルホネート、例えばClariant社からのNetzer IS(R)、Hoe(R)S1728、Hostapur(R)OS、Hostapur(R)SAS、Union Carbide社からのTriton(R)GR7ME 及び GR5、Albright and Wilson社からのEmpimin(R)製品、Condea社からのMarlon(R)PS65。
b7) スルホスクシナメート、例えば、Cytec社からのAerosol(R)製品又はAlbright and Wilson社からのEmpimin(R)製品。
【0023】
b8) 8〜22個の炭素原子(C8-C22)を有する第四級アンモニウム化合物、脂肪アミンのアルキレンオキシド付加物、例えばClariant社からのGenamin(R)C、L、O、T製品。
b9) 界面活性双性イオン(zwitterionic)化合物、例えばGoldschmidt社からのTegotain(R)製品、Clariant社からのHostapon(R)T及びArkopon(R)T製品の形態のタウリド、ベタイン及びスルホベタイン。
【0024】
b10) シリコーン及び/又はシランをベースとした界面活性剤、例えばGoldschmidt社からのTegopren(R)製品及びWacker社からのSE(R)製品、並びにRhodia社 (Dow Corning、Reliance、GE、Bayer)からのBevaloid(R)、Rhodorsil(R)及びSilcolapse(R)製品。
b11) 過−又は多価フッ素化された界面活性剤、例えばClariant社からのFluowet(R)製品、Bayer社からのBayowet(R)製品、DuPont社からのZonyl(R)製品、並びにDaikin社及び旭硝子社からのこの種の製品。
【0025】
b12) 界面活性スルホンアミド、例えばBayer社からのもの。
b13) 界面活性ポリアクリル及びポリメタアクリル誘導体、例えばBASF社からのSokalan(R)製品。
b14) 界面活性ポリアミド、例えばBayer社からの修飾したゼラチン又は誘導化されたポリアスパラギン酸及びそれらの誘導体。
【0026】
b15) 界面活性ポリビニル化合物、例えばBASF社からのLuviskol(R)製品及びISP社からのAgrimer(R)製品のような修飾されたポリビニルピロリドン、又は誘導化されたポリ酢酸ビニル、例えばClariant社からのMowilith(R)製品、又はブチラートポリ酪酸ビニル、例えばBASF社からのLutonal(R)製品、Wacker社からのVinnapas(R)及びPioloform(R)製品、又は修飾されたポリビニルアルコール、例えばClariant社からのMowiol(R)製品。
【0027】
b16) 無水マレイン酸及び/又は無水マレイン酸の反応生成物をベースとした界面活性ポリマー、及び無水マレイン酸及び/又は無水マレイン酸を含むコポリマーの反応生成物、例えばISP社からのAgrimer(R)-VEMA製品。
b17) モンタン、ポリエチレン及びポリプロピレンワックスの界面活性誘導体、例えばClariant社からのHoechst(R)ワックス又はLicowet(R)製品。
b18) 界面活性ホスホネート及びホスフィネート、例えばClariantからのFluowet(R)-PL。
b19) 多価-又は過ハロゲン化された界面活性剤、例えばClariant社からのEmulsogen(R)-1557。
【0028】
b20) アルコキシル化されていてもよいフェノール、例えばフェニル (C1-C4)アルキルエーテル又は(ポリ)アルコキシル化されているフェノール [= フェノール (ポリ)アルキレン グリコール エーテル]であって、これは、例えば(ポリ) アルキレンオキシ分子中に1〜50個のアルキレンオキシ単位を有し、ここにおいて、当該アルキレン部分はそれぞれの場合好ましくは1〜4個の炭素原子を有し、好ましくは3〜10モルのアルキレンオキシドと反応しているフェノール;
(ポリ)アルキルフェノール又は(ポリ)アルキルフェノールアルコキシレート[=ポリアルキルフェノール(ポリ)アルキレングリコールエーテル]であって、これは、例えば、アルキル基当たり1〜12個の炭素原子を有し、そして(ポリ)アルキレンオキシ部分中に1〜150アルキレンオキシ単位を有し、好ましくは1〜50モルのエチレンオキシドと反応しているトリ-n-ブチルフェノール又はトリイソブチルフェノール;
ポリアリールフェノール又はポリアリールフェノールアルコキシレート[= ポリアリールフェノール(ポリ)アルキレン グリコールエーテル]、例えばポリアルキレンオキシ部分中に1〜150アルキレンオキシ単位を有するトリスチリルフェノールポリアルキレングリコールエーテル、好ましくは1〜50モルのエチレンオキシドと反応しているトリスチリルフェノール。
【0029】
b21) b20)で記載した分子と硫酸又はリン酸との反応生成物を形式上表示している化合物、及びそれらを適当な塩基と中和した塩、例えばトリエトキシフェノールの酸性リン酸エステル、9モルのエチレンオキシドと反応したノニルフェノールの酸性リン酸エステル、及び20モルのエチレンオキシドと1モルのトリスチリルフェノールとの反応生成物をトリエタノールアミンで中和したリン酸エステル。
【0030】
b22) アルキル- 又はアリールベンゼンスルホネートのようなベンゼンスルホネート、例えば酸性であってそして適当な塩基と中和し、例えばアルキル基当たり1〜12個の炭素原子を有するか、又はポリアリール基中に3個までのスチレン単位を有する(ポリ)アルキル- 及び(ポリ)アリールベンゼンスルホネート、好ましくは(直鎖)ドデシルベンゼンスルホン酸及びその油性の塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩又はイソプロピルアンモニウム塩。
【0031】
アルキレンオキシ単位はエチレンオキシ、プロピレンオキシ及びブチレンオキシ単位、殊に好ましくはエチレンオキシ単位である。
【0032】
非芳香族ベースの界面活性剤の一群からの界面活性剤の例には、上記に言及したb1) から b19)群、殊にb1)、b2)、b6)及びb8)群の界面活性剤がある。
【0033】
芳香族ベースの界面活性剤の一群からの界面活性剤の例には、上記に言及したb20)〜b22)群の界面活性剤、
好ましくは、例えばAgrisol(R)製品(Akcros社) の態様で商業的に入手可能な4〜10モルのエチレンオキシドと反応したフェノール、
例えば、Sapogenat(R)T製品(Clariant社)の態様で商業的に入手可能な4〜50モルのエチレンオキシドと反応したトリイソブチルフェノール、
例えば、Arkopal(R)製品(Clariant社)の態様で商業的に入手可能な4〜50モルのエチレンオキシドと反応したノニルフェノール、
例えばSoprophor(R)FL、Soprophor(R)3D33、Soprophor(R)BSU、Soprophor(R)4D-384、Soprophor(R)CY/8のようなSoprophor(R)シリーズ(Rhodia社)からの、4〜150モルのエチレンオキシドと反応したトリスチリルフェノール、並びに
Marlon(R)製品(Huls社)の態様で商業的に入手可能な酸性(直鎖)ドデシルベンゼンスルホナートがある。
【0034】
好ましい界面活性剤(b)には、例えばアルコキシル化されたC10-C24-アルコール (b1)及びそれらのアニオン性誘導体(b2)、例えばサルフェート、スルホネート及びホスフェート、アルコキシル化された植物油(b3)、アルコキシル化されたフェノール(b20)、並びにそれらの硫酸又はリン酸との反応生成物(b21)、並びにアルキルベンゼンスルホネート(b22)がある。
【0035】
界面活性剤b)対する溶媒a)の質量比は、一般的に10000:1から1:99の範囲であり、好ましくは1000:1から10:90であり、溶媒a)は、殊に好ましくは界面活性剤b)に対して過剰量、例えば100:1から2:1までの質量比である。
【0036】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物は、例えばエマルション及び懸濁液並びにそれらの製剤又は粒剤、例えば乳化性水和剤(water-emulsifiable granules)のような有効成分の製剤の製造、殊に油性懸濁液、油性懸濁製剤、サスポエマルション(suspoemulsion)、サスポエマルション製剤(suspoemulsion concentrates)、エマルション、例えば水中油型(O/W-)又は油中水型(W/O-)ベースのエマルション、エマルション製剤、マイクロエマルション、マイクロエマルション製剤、並びにそれらから作成した(水性)噴霧液のような、液状の有効成分の製剤の製造に好適である。
【0037】
それ故、本発明はまた、
(1)1又はそれ以上の有効成分、殊に除草剤、殺虫剤又は殺菌剤のような農薬有効成分、
(2)本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物、
(3)場合により更なる有機溶媒、及び
(4)場合により増粘剤及びチキソトロピー剤、湿展剤、抗ドリフト剤、粘着剤、浸透剤、保存剤及び結霜保護剤、抗酸化剤、増量剤、担体物質、染料、芳香剤、消泡剤、肥料、蒸発防止剤、並びにpH及び粘度調整剤のような慣用的な補助剤及び添加剤、そして
(5)場合により、水
を含む、有効成分の製剤、殊に例えば除草剤、殺虫剤又は殺菌剤の液状農薬のような農薬有効成分の製剤を提供するものである。
【0038】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を用いることにより、安定な有効成分製剤、殊に水に溶けにくい有効成分、例えば水1リットル当たり有効成分5g以下の溶解度のものの製剤の製造を可能とすることができる。これらの有効成分は、例えば、染料、農薬有効成分、粘着剤、崩壊剤、医薬又は獣医薬の有効成分、洗剤、芳香剤又は蛋白質、好ましくは農薬有効成分である。
【0039】
好適な農薬有効成分(1)は、例えば、除草剤、殺虫剤、殺菌剤(好ましくはアゾール化合物でないもの)、薬害軽減剤及び植物成長調節剤である。好ましくは除草剤であり、例えばALS阻害剤のような葉面活性除草剤(例えばフルカルバゾン、プロポキシカルバゾン若しくはアミカルバゾンのようなスルホンアミド系、又はメソスルフロン、ヨードスルフロン、アミドスルフロン、ホラムスルフロンのようなスルホニルウレア系)、ジフルフェニカン、ブロモキシニル含有又はアイオキシニル含有製品、フェノキサプロップ-p-エチルのようなアリールオキシフェノキシプロピオネート系の除草剤、デスメデイファム、フェンメデイファム、エトフメサート若しくはメタミトロンのような砂糖大根用除草剤、又はHPPD阻害剤(例えばイソキサフルトール、スルコトリオン、メソトリオン)のクラスからのその他の有効成分である。
【0040】
有効成分が分離していない1又はそれ以上の不斉炭素原子又は二重結合を含んでいるときは、いかなる異性体であれ全てが含まれる。鏡像異性体、ジアステレオ異性体、Z又はE異性体のような特異的な三次元形によって定義される可能性のある立体異性体は全て含まれ、そして該立体異性体の混合物から慣用的な方法により、又は立体化学的に純粋な出発物質の使用との組合せによる立体選択的反応によって合成することができる。純粋な及び混合物としての該立体異性体は、いずれも本発明に関して使用することができる。
【0041】
本発明の目的のためには、中性化合物の他に、本発明に係る有効成分の製剤中に成分として含まれている有効成分はまた常に、無機及び/又は有機対イオンとの塩を意味するものと規定される。それ故、例えばスルホニルウレアは、例えば、-SO2-NH基の水素が農業に適する陽イオンによって置換されている塩を形成することができる。これらの塩は、例えば、金属塩、特にアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、殊にナトリウム及びカリウム塩、並びにアンモニウム塩又は有機アミンとの塩である。塩の形成は、例えばアミノ及びアルキルアミノのような塩基に対する酸の付加反応によって行なうことができる。これに適する酸は無機及び有機の強酸、例えばHCl、HBr、H2SO4又はHNO3である。
【0042】
本発明に係る農薬組成物に含まれる除草剤は、例えば、ALS阻害剤(アセト乳酸シンテターゼ インヒビター)又はALS阻害剤以外の除草剤、例えば、カーバメート系、チオカーバメート系、ハロアセトアニリド系、置換されたフェノキシ−、ナフトキシ−及びフェノキシフェノキシカルボン酸誘導体、及びキノリルオキシ-、キノキサリルオキシ-、ピリジルオキシ-、ベンゾキサゾリルオキシ−及びベンゾチアゾリルオキシフェノキシアルカンカルボン酸エステルのようなヘテロアリールオキシフェノキシアルカンカルボン酸誘導体、シクロヘキサンジオン修飾体、燐含有除草剤、例えばグルホシネート型の又はグリホサート型の並びにS-(N-アリール-N-アルキルカルバモイルメチル)ジチオリン酸エステルである。
【0043】
ALS阻害剤は、殊にイミダゾリノン、ピリミジニルオキシピリジンカルボン酸誘導体、ピリミジニルオキシ安息香酸誘導体、トリアゾロピリミジンスルホンアミド誘導体及びスルホンアミド、好ましくはスルホニルウレア系からのものである。
【0044】
好ましいALS阻害剤は、スルホニルウレア系、例えばピリミジン- 又はトリアジニルアミノカルボニル-[ベンゼン-、ピリジン-、ピラゾール-、チオフェン- 及び(アルキルスルホニル)アルキルアミノ-]スルファミドに由来するものである。ピリミジン環又はトリアジン環の好ましい置換基は、アルコキシ、アルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン又はジメチルアミノであり、ここにおいて全ての置換基はそれぞれ独立に組合せることが可能である。ベンゼン、ピリジン、ピラゾール、チオフェン又は(アルキルスルホニル)アルキルアミノ基の好ましい置換基は、アルキル、アルコキシ、F、Cl、Br若しくはIのようなハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ホルミルアミノのようなアシルアミノ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルコキシアミノカルボニル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニルアミノアルキル、(アルカンスルホニル)アルキルアミノである。そのような好適なスルホニルウレアには、例えば、
【0045】
A1) フェニル- 及びベンジルスルホニルウレア並びに関連化合物、例えば、
1-(2-クロロフェニルスルホニル)-3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ウレア (クロルスルフロン)、
1-(2-エトキシカルボニルフェニルスルホニル)-3-(4-クロロ-6-メトキシピリミジン-2-イル)ウレア (クロリムロン-エチル)、
1-(2-メトキシフェニルスルホニル)-3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ウレア (メトスルフロン-メチル)、
1-(2-クロロエトキシフェニルスルホニル)-3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ウレア (トリアスルフロン)、
1-(2-メトキシカルボニルフェニルスルホニル)-3-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ウレア (スルホメツロン-メチル)、
1-(2-メトキシカルボニルフェニルスルホニル)-3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-メチルウレア (トリベニュロン−メチル)、
1-(2-メトキシカルボニルベンジルスルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレア (ベンスルフロン-メチル)、
1-(2-メトキシカルボニルフェニルスルホニル)-3-(4,6-ビス(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-2-イル)ウレア (プリミスルフロン-メチル)、
3-(4-エチル-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-(2,3-ジヒドロ-1,1-ジオキソ-2-メチルベンゾ[b]チオフェン-7-スルホニル)ウレア (EP-A 0 796 83)、
3-(4-エトキシ-6-エチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-(2,3-ジヒドロ-1,1-ジオキソ-2-メチルベンゾ[b]チオフェン-7-スルホニル)ウレア (EP-A 0 079 683)、
3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-(2-メトキシカルボニル-5-ヨードフェニルスルホニル)ウレア (ヨードスルフロン-メチル及びその塩、例えばナトリウム塩、WO 92/13845)、
DPX-66037、トリフルスルフロン-メチル(Brighton Crop Prot. Conf.「Weeds」1995、853頁参照)、
CGA-277476、(Brighton Crop Prot. Conf.「Weeds」1995、79頁参照)、
メチル-2-[3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレイドスルホニル]-4-メタンスルホンアミドメチル ベンゾエート (メソスルフロン-メチル及びその塩、例えばナトリウム塩、WO 95/10507)、
N,N-ジメチル-2-[3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル) ウレイドスルホニル]-4-ホルミルアミノベンズアミド (ホラムスルフロン及びその塩、例えばナトリウム塩、WO 95/01344);
【0046】
A2) チエニルスルホニルウレア、例えば、
1-(2-メトキシカルボニルチオフェン-3-イル)-3-(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ウレア (チフェンスルフロン-メチル);
【0047】
A3) ピラゾリルスルホニルウレア、例えば、
1-(4-エトキシカルボニル-1-メチルピラゾール-5-イルスルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレア (ピラゾスルフロン-メチル)、
3-クロロ-5-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イルカルバモイルスルファモイル)-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸メチル (EP-A 0 282 613)、
5-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イルカルバモイルスルファモイル)-1-(2-ピリジル)ピラゾール-4-カルボン酸メチル (NC-330、Brighton Crop Prot. Conference 「Weeds」1991、1巻、45頁 ff. 参照)、
DPX-A8947、アジムスルフロン (Brighton Crop Prot. Conf.「Weeds」1995、65頁参照);
【0048】
A4) スルホンジアミド誘導体、例えば、
3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)-1-(N-メチル-N-メチルスルホニルアミノスルホニル)ウレア (アミドスルフロン)及びその構造類似体 (EP-A 0 131 258 及び Z. Pfl. Krankh. Pfl. Schutz、特別版 XII、489-497頁 (1990));
【0049】
A5) ピリジルスルホニルウレア、例えば、
1-(3-N,N-ジメチルアミノカルボニルピリジン-2-イルスルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレア (ニコスルフロン)、
1-(3-エチルスルホニルピリジン-2-イルスルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレア (リムスルフロン)、
2-[3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)ウレイドスルホニル]-6-トリフルオロメチル-3-ピリジンカルボン酸メチル、ナトリウム塩(DPX-KE 459、フルピルスルフロン、Brighton Crop Prot. Conf.「Weeds」1995、49頁参照)、並びにトリフロキシスルフロン及びそのナトリウム塩;
【0050】
A6) 例えば、EP-A 0 342 569中に記載されているアルコキシフェノキシスルホニルウレア、好ましくは3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)-1-(2-エトキシフェノキシ)スルホニルウレア (エトキシスルフロン) 又はその塩;
【0051】
A7) イミダゾリルスルホニルウレア、例えば、
MON 37500、スルホスルフロン(Brighton Crop Prot. Conf. 「Weeds」1995、57頁参照)、及び他の関連するスルホニルウレア誘導体並びにそれらの混合物。
【0052】
これら有効成分の典型的な代表例は、特に以下に表示した化合物及びそれらの塩である:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン-メチル、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン-メチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム、ハロスルフロン-メチル、イマゾスルフロン、メトスルフロン-メチル(metsulfuron-methyl)、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン-メチル、プロスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、リムスルフロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、チフェンスルフロン-メチル、トリアスルフロン、トリベヌロン-メチル、トリフルスルフロン-メチル、トリフロキシスルフロン及びそのナトリウム塩、ヨードスルフロン-メチル及びそのナトリウム塩(WO 92/13845)、メソスルフロン-メチル及びそのナトリウム塩(Agrow No. 347、March 3、2000、22頁(PJB Publications Ltd. 2000))並びにホラムスルフロン及びそのナトリウム塩(Agrow No. 338、October 15、1999、26頁(PJB Publications Ltd. 1999))。
【0053】
上記に表示した有効成分は、例えば、「The Pesticide Manual」、12版 (2000)、The
British Crop Protection Council、又は個々の有効成分の後に記載されている引用文献から既知のものである。
【0054】
更なる好適なALS阻害剤は、例えば、
B) イミダゾリノン、例えば、
2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)-5-メチル安息香酸メチル及び2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)-4-メチル安息香酸 (イマザメタベンズ)、
5-エチル-2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)ピリジン-3-カルボン酸 (イマゼタピル)、
2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)キノリン-3-カルボン酸 (イマザキン)、
2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)ピリジン-3-カルボン酸 (イマザピル)、
5-メチル-2-(4-イソプロピル-4-メチル-5-オキソ-2-イミダゾリン-2-イル)ピリジン-3-カルボン酸 (イマゼタメタピル);
【0055】
C) トリアゾロピリミジンスルホンアミド誘導体、例えば、
N-(2,6-ジフルオロフェニル)-7-メチル-1,2,4-トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-スルホンアミド (フルメトシュラム(flumetsulam))、
N-(2,6-ジクロロ-3-メチルフェニル)- 5,7-ジメトキシ-1,2,4-トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-スルホンアミド、
N-(2,6-ジフルオロフェニル)-7-フルオロ-5-メトキシ-1,2,4-トリアゾロ[1、5-c]ピリミジン-2-スルホンアミド、
N-(2,6-ジクロロ-3-メチルフェニル)-7-クロロ-5-メトキシ-1,2,4-トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-スルホンアミド、
N-(2-クロロ-6-メトキシカルボニル)-5,7-ジメチル-1,2,4-トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-スルホンアミド (EP-A 0 343 752、US-A 4,988,812);
【0056】
D) ピリミジニルオキシピリジンカルボン酸又はピリミジニルオキシ安息香酸誘導体、例えば、
3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシピリジン-2-カルボン酸ベンジル (EP-A 0 249 707)、
3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシピリジン-2-カルボン酸メチル(EP-A 0 249 707)、
2,6-ビス[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]安息香酸(EP-A 0 321 846)、
2,6-ビス[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]安息香酸 1-(エトキシカルボニルオキシエチル) (EP-A 0 472 113)。
【0057】
本発明に係る除草剤組成物に含まれているALS阻害剤以外の除草剤有効成分は、例えば、カーバメート系、チオカーバメート系、ハロアセトアニリド系、置換されたフェノキシ−、ナフトキシ−及びフェノキシフェノキシカルボン酸誘導体の一群からの除草剤、並びにキノリルオキシ-、キノキサリルオキシ-、ピリジルオキシ-、ベンゾキサゾリルオキシ−及びベンゾチアゾリルオキシフェノキシアルカンカルボン酸エステルのようなヘテロアリールオキシフェノキシアルカンカルボン酸誘導体、シクロヘキサンジオン修飾体、並びにS-(N-アリール-N-アルキルカルバモイルメチル)ジチオリン酸エステルである。ここで好ましいものは、フェノキシカルボキシ、フェノキシフェノキシ-及びヘテロアリールオキシフェノキシカルボン酸のエステル及び塩、並びにベンタゾン、シアナジン、アトラジン、ジカンバ、又はブロモキシニル若しくはアイオキシニルのようなヒドロキシベンゾニトリル及びそれらのエステルのような除草剤、並びにその他の葉面除草剤(leaf herbicide)である。
【0058】
本発明に係る農薬組成物中に成分として含むことができるALS阻害剤以外の好適な除草剤有効成分は、例えば:
E)フェノキシフェノキシ-及びヘテロアリールオキシフェノキシカルボン酸誘導体型の除草剤、例えば、
E1) フェノキシフェノキシ及びベンジルオキシフェノキシカルボン酸誘導体、例えば、
2-(4-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル (ジクロホップ-メチル)、
2-(4-(4-ブロモ-2-クロロフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル (DE-A 26 01 548)、
2-(4-(4-ブロモ-2-フルオロフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル(US-A 4,808,750)、
2-(4-(2-クロロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル(DE-A 24 33 067)、
2-(4-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル(US-A 4,808,750)、
2-(4-(2,4-ジクロロベンジル)フェノキシ)プロピオン酸メチル (DE-A 24 17 487)、
4-(4-(4-トリフルオロメチルフェノキシ)フェノキシ)ペンタ-2-エン酸エチル、
2-(4-(4-トリフルオロメチルフェノキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル(DE-A 24 33 067);
【0059】
E2)「単核(mononuclear)」ヘテロアリールオキシフェノキシアルカンカルボン酸誘導体、例えば、
2-(4-(3,5-ジクロロピリジル-2-オキシ)フェノキシ)プロピオン酸エチル (EP-A 0 002 925)、
2-(4-(3,5-ジクロロピリジル-2-オキシ)フェノキシ)プロピオン酸プロパルギル(EP-A 0 003 114)、
2-(4-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル (EP-A 0 003 890)、
2-(4-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸エチル (EP-A 0 003 890)、
2-(4-(5-クロロ-3-フルオロ-2-ピリジルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸プロパルギル (EP-A 0 191 736)、
2-(4-(5-トリフルオロメチル-2-ピリジルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸ブチル (フルアジホップ-ブチル);
【0060】
E3)「二核(binuclear)」ヘテロアリールオキシフェノキシアルカンカルボン酸誘導体、例えば、
2-(4-(6-クロロ-2-キノキサリルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル及びエチル(キザロホップメチル及びキザロホップエチル)、
2-(4-(6-フルオロ-2-キノキサリルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸メチル(J. Pest. Sci. 10巻、61頁(1985)参照)、
2-(4-(6-クロロ-2-キノキサリルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸 2-イソプロピリデンアミノオキシエチル (プロパキザホップ)、
2-(4-(6-クロロベンゾキサゾール-2-イルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸エチル(フェノキサプロップ-エチル)、その D(+)異性体 (フェノキサプロップ-P-エチル)及び2-(4-(6-クロロベンゾチアゾール-2-イルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸 エチル(DE-A 26 40 730)、
2-(4-(6-クロロキノキサリルオキシ)フェノキシ)プロピオン酸 テトラヒドロ-2-フリルメチル (EP-A 0 323 727);
【0061】
E4) フェノキシカルボン酸誘導体、例えば
2,4-D、2,4-DP、2,4-DB、CMPP及びMCPA並びにそれらのエステル及び塩;
【0062】
F) クロロアセトアニリド系、例えば
N-メトキシメチル-2,6-ジエチルクロロアセトアニリド (アラクロール)、
N-(3-メトキシプロパ-2-イル)-2-メチル-6-エチルクロロアセトアニリド (メトラクロール)、
N-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イルメチル)クロロアセト-2,6-ジメチルアニリド、
N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(1-ピラゾリルメチル)クロロアセトアミド (メタザクロール);
【0063】
G) チオカーバメート系、例えば
N,N-ジプロピルチオカルバミン酸 S-エチル(EPTC)、
N,N-ジイソブチルチオカルバミン酸 S-エチル (ブチレート);
【0064】
H) シクロヘキサンジオン オキシム系、例えば
3-(1-アリルオキシイミノブチル)-4-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-2-オキソシクロヘキサ-3-エンカルボン酸メチル (アロキシジム)、
2-(1-エトキシイミノブチル)-5-(2-エチルチオプロピル)-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン (セトキシジム)、
2-(1-エトキシイミノブチル)-5-(2-フェニルチオプロピル)-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン (クロプロキシジム)、
2-(1-(3-クロロアリルオキシ)イミノブチル)-5-(2-エチルチオプロピル)-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン、
2-(1-(3-クロロアリルオキシ)イミノプロピル)-5-(2-エチルチオプロピル)-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン (クレトジム)、
2-(1-エトキシイミノブチル)-3-ヒドロキシ-5-(チアン-3-イル)シクロヘキサ-2-エンオン (シクロキシジム)、
2-(1-エトキシイミノプロピル)-5-(2,4,6-トリメチルフェニル)-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン (トラルコキシジム);
【0065】
I) ベンゾイルシクロヘキサンジオン系、例えば
2-(2-クロロ-4-メチルスルホニルベンゾイル)シクロヘキサン-1,3-ジオン (SC-0051、EP-A 0 137 963)、
2-(2-ニトロベンゾイル)-4,4-ジメチルシクロヘキサン-1,3-ジオン (EP-A 0 274 634)、
2-(2-ニトロ-4-メチルスルホニルベンゾイル)-4,4-ジメチルシクロヘキサン-1,3-ジオン (WO 91/13548、メソトリオン);
【0066】
J) S-(N-アリール-N-アルキルカルバモイルメチル)ジチオホスホン酸エステル、例えば、O,O-ジメチルジチオホスホン酸 S-[N-(4-クロロフェニル)-N-イソプロピルカルバモイルメチル] (アニロホス);
【0067】
K) アルキルアジン系、例えば、WO-A 97/08156、WO-A-97/31904、DE-A-19826670、WO-A-98/15536、WO-A-8/15537、WO-A-98/15538、WO-A-98/15539、DE-A-19828519、WO-A-98/34925、WO-A-98/42684、WO-A-99/18100、WO-A-99/19309、WO-A-99/37627及びWO-A-99/65882中に記載されているもので、好ましくは、
式(I):
【化1】

[式中、
RXは(C1-C4)-アルキル又は(C1-C4)-ハロアルキルであり;
RYは(C1-C4)-アルキル、(C3-C6)-シクロアルキル又は(C3-C6)-シクロアルキル-(C1-C4)-アルキルであり、そして
Aは-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-O-、-CH2-CH2-O-、-CH2-CH2-CH2-O-、である]
で表されるものであり、
【0068】
殊に好ましくは式(I1)〜(I7):
【化2】

【0069】
【化3】

で表されるものである。
【0070】
グループBからKの除草剤は、例えば、それぞれの場合に上記に明記した刊行物及び「The Pesticide Manual」、12版、2000、The British Crop Protection Council、Agricultural Chemicals Book II - Herbicides -、W. T. Thompson編、Thompson Publications, Fresno CA, USA 1990 及び「Farm Chemicals Handbook '90」、Meister Publishing Company, Willoughby OH, USA、1990から既知のものである。
【0071】
本発明に係る有効成分製剤に含まれている農薬有効成分の例としては:
アセトクロール、アクロニフェン、アラクロール、アミドクロール、アミドスルフロン、ベンスルフロン−メチル、ビテルタノール、ブロモキシニル オクタノエート、ブタクロール、塩化クロルメコート、クロルスルフロン、シノスルフロン、クロジナホップ−プロパルギル、シペルメトリン、2,4−Dエステル、2,4−DBエステル、2,4−DPエステル、CMPPエステル、MCPAエステル、デルタメトリン、デスメデイファム、ジクロホップ−メチル、ジフルフェニカン、エトフメセート、フェノキサプロップ−エチル、フィプロニル、フルオログリコフェン、ホラムスルフロン、イマザピル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン−メチル、イミダクロプリド、アイオキシニル オクタノエート、イソキサフルトール、ラクトフェン、メソスルフロン−メチル、メトラクロール、メトスルフロン−メチル、メタミトロン、ニコスルフロン、オキシフルオルフェン、ペンジメタリン、フェンメデイファム、プリミスルフロン−メチル、プロパキザホップ、ピラゾスルフロン−メチル、リムスルフロン、テブコナゾール、トリフルスルフロン−メチル、トリフロキシストロビン、トリフルラリン、ヨードスルフロン、プロクロラズ、アミトラズ、オキサジノン、オキサジアルギル、メタミトロン、メフェンピル−ジエチル、フェンメデイファム、デスメデイファム及びイソキサジフェン−エチル、並びにそれらの塩、例えばナトリウム塩がある。
【0072】
本発明に係る有効成分製剤に場合により含まれている好適な更なる有機溶媒(3)の例としては、非極性の溶媒、極性のプロトン性又は非プロトン性の双極溶媒及びそれらの混合物がある。本発明の目的のための更なる有機溶媒の例としては、
- 脂肪族又は芳香族の炭化水素、例えば鉱油、パラフィン、又はトルエン、キシレン及びナフタレン誘導体、殊に1-メチルナフタレン、2-メチルナフタレン、C6-C16-芳香族の混合物、例えば、Solvesso(R)100(b.p. 162-177℃)、Solvesso(R)150 (b.p. 187-207℃)及びSolvesso(R)200(b.p. 219-282℃)のグレードを有するSolvesso(R)シリーズ(ESSO社)、並びに直鎖又は環式のいずれでもよい6〜20C脂肪族、例えばShellsol(R)シリーズ製品、グレイド T 及び K又はBP-n パラフィン、
- ハロゲン化された脂肪族又は芳香族の炭化水素、例えば塩化メチレン又はクロロベンゼン、
- 一価-及び/又は多価塩基性エステル、例えば、トリアセチン(酢酸トリグリセリド)、ブチロラクトン、炭酸プロピレン、クエン酸トリエチル及びフタル酸(C1-C22)アルキルエステル、特定的にはフタル酸(C4-C8)アルキルエステル、
- エーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、アルキレン グリコール モノアルキル エーテル及びジアルキル エーテル、例えばプロピレン グリコール モノメチル エーテル、特定的にはDowanol(R)PM (プロピレン グリコール モノメチル エーテル)、プロピレングリコール モノエチル エーテル、エチレングリコール モノメチル エーテル又はモノエチル エーテル、ジグリム及びテトラグリム、
- ケトン、例えばアセトンのような水-混和性ケトン、又はシクロヘキサノン若しくはイソホロンのような水-不混和性ケトン、
- ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル及びベンゾニトリル、
- スルホキシド及びスルホン、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホラン、並びに
- 天然起源の油、例えばコーン油及びナタネ油のような植物油、並びにそれらのエステル交換反応産物、例えばナタネ油メチルエステル、
が挙げられる。
【0073】
本発明の目的のための更なる好適な有機溶媒には、殊にExxon社からのSolvesso(R)シリーズのような芳香族溶媒、アセトフェノン及びアセトンのような水-混和性ケトンがある。
【0074】
本発明に係る有効成分製剤に場合により含まれている慣用的な製剤補助剤及び添加剤(4)は、基本的には既知のものであり、そして例えば、基本書である McCutcheon's 「Detergents and Emulsifiers Annual」、MC Publ. Corp., Ridgewood N.J.; Sisley and Wood、「Encyclopedia of Surface active Agents」、Chem. Publ.Co.Inc., N.Y. 1964; Schoenfeldt、「Grenzflaechenaktive Athylenoxidaddukte(Surface-active ethylene oxide adducts)」、Wiss. Verlagsgesellschaft, Stuttgart 1976; Winnacker-Kuchler、「Chemische Technologie」、7巻、 C.Hauser-Verlag, Munich、4版 1986に記載されている

【0075】
本発明に係る有効成分製剤に場合によっては含まれていてもよい慣用的な製剤補助剤及び添加剤(4)は、例えば、増粘剤及びチキソトロピー剤、湿展剤、抗ドリフト剤、粘着剤、浸透剤、保存剤及び結霜保護剤、酸化防止剤、増量剤、担体、染料、芳香剤、消泡剤、肥料、蒸発防止剤、並びにpH及び粘度調整剤がある。
【0076】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物及び有効成分製剤は、既知の慣用的な製法、例えば、撹拌機、振とう機、ミル又は(静止)ミキサーを用いて種々の成分を混合することによって製造することができる。これに関連して、混合物を短時間加熱することは、含有する全ての成分を完全に溶解させるために、場合によっては有利である。
【0077】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物は、広範囲において変えることができる有効成分の濃度及び有効成分の組成物を有する安定な製剤の製造を可能とする。それ故、例えば、有効成分の濃度は0.1から60質量%の間、好ましくは1から45質量%の間で変えることができる。場合によっては1種、2種又はそれ以上の有効成分を含ませることもできる。
【0078】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を用いることによって、有効成分製剤、好ましくは液状の有効成分製剤、殊に、
1) 農薬有効成分を0.1〜60質量%、好ましくは15〜35質量%、
2) 本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を1〜99.9質量%、好ましくは10〜70質量%、ここにおいて好ましくは式(I)の溶媒を0.9〜99質量%、好ましくは35〜99質量%含んでいること、
3) 更なる有機溶媒を0〜80質量%、好ましくは0〜30質量%、
4) 製剤補助剤のような慣用的な補助剤及び添加剤を0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%、及び
5) 水を0〜96質量%、好ましくは0〜70質量%、殊に0〜10質量%、
を含んでいて、好ましくは式(I)の溶媒が更なる有機溶媒3)に比べて過剰に含んでいることに特徴を有する除草剤、殺虫剤又は殺菌剤のような農薬有効成分を製造することが可能となる。
【0079】
好ましい農薬有効成分製剤は:
1) 農薬有効成分を0.1〜60質量%、
2) 本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を10〜99.9質量%、ここにおいて好ましくは式(I)の溶媒を0.9〜99質量%、好ましくは、35〜99質量%含んでいること、
3) 他の有機溶媒を0〜35質量%、及び
4) 製剤補助剤のような慣用的な補助剤及び添加剤を0〜10質量%、
を含んでいて、好ましくは式(I)の溶媒が更なる有機溶媒3)に比べて過剰に含んでいる、エマルション製剤及びマイクロエマルション製剤;
【0080】
1) 農薬有効成分を0.1〜60質量%、
2) 本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を10〜60質量%、ここにおいて好ましくは式(I)の溶媒を0.9〜59質量%、好ましくは35〜59質量%含んでいること、
3) 更なる有機溶媒を0〜35質量%、
4) 製剤補助剤のような慣用的な補助剤及び添加剤を0〜10質量%、及び
5) 水を0.001〜89質量%、
を含んでいて、好ましくは式(I)の溶媒が更なる有機溶媒3)に比べて過剰に含んでいる、エマルション及びマイクロエマルション;
【0081】
1) 農薬有効成分を0.1〜60質量%、
2) 本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を10〜99.9質量%、ここにおいて好ましくは式(I)の溶媒を0.9〜99質量%、好ましくは35〜99質量%含んでいること、
3) 更なる有機溶媒を0〜35質量%、及び
4)製剤補助剤のような慣用的な補助剤及び添加剤を0〜10質量%、殊に有機又は無機の増粘剤を0.001〜5質量%、
を含んでいて、好ましくは式(I)の溶媒が更なる有機溶媒3)に比べて過剰に含んでいる、油性懸濁製剤及び油性懸濁;
【0082】
1) 農薬有効成分を10〜40質量%、
2) 本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を10〜60質量%、ここにおいて好ましくは式(I)の溶媒を0.9〜59質量%、好ましくは35〜59質量%含んでいること、
3) 更なる有機溶媒を0〜35質量%、
4) 製剤補助剤のような慣用的な補助剤及び添加剤を0〜10質量%、殊に有機又は無機の増粘剤を0.001〜5質量%、及び
5) 水を0.001〜80質量%、
を含んでいて、好ましくは式(I)の溶媒が更なる有機溶媒3)に比べて過剰に含んでいる、サスポエマルション製剤及びサスポエマルションが挙げられる。
【0083】
上記に言及した農薬有効成分製剤は、また追加的に水で希釈することができ、そして本発明の目的としての有効成分製剤を同様に代表する、例えば、水性の噴霧液を作成することができる。
【0084】
本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物は、好ましくは、安定な農薬有効成分製剤、殊に水性噴霧液を含む液状の農薬有効成分製剤の製造に好適である。本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物を用いて製造することができる製剤はまた使用に際し生物学的に有利な結果を有している。有効量の該製剤は有害生物、又は有害生物が発生する場所、例えば、植物、植物の部分、植物の種子又は植物が生育している場所、例えば耕作地に施用することができる。更に、本発明に係る界面活性剤/溶媒混合物の使用により、使用した農薬有効成分の生物活性は、殊に相乗作用の態様において、増大させることができる。
【実施例】
【0085】
下記の表に記載している製剤は次のようにして製造した:
溶媒 a)を初めにフラスコ中に注入した。次いで、撹拌を続けつつ、溶媒b)及び製剤補助剤と添加剤を順次添加した。次いで該混合物を50℃で1時間撹拌した。得られた製剤を次いで水で希釈して噴霧液を得てそしてその安定性を分析するために1週間保存した。実施例1から5の製剤は安定であったが、比較対照の実施例6及び7は安定ではなかった。下記の表において、製剤成分の割合は質量%で表示している。
【0086】
【表1】

説明:
AASCA(R)60 (Rhodia社) = カルシウム ドデシルベンゼンスルホナート(イソブタノール中60%)
Antarox(R)724P (Rhodia社) = 18 EO/PO単位を有するエチレンオキシド/プロピレンオキシド-(p-ノニルフェノール) コポリマー
Solvesso(R)150 (Exxon社) = 芳香族鉱油

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 式(I):
R-CO-NR1R2 (I)
[式中、
RはC4-C19炭化水素基であり、
R1は第三級C4-C19炭化水素基であり、
R2は H、C1-C14炭化水素基又はC1-C14ヒドロキシ炭化水素基である]
で表される1又はそれ以上の溶媒、及び
b) 1又はそれ以上の界面活性剤、
を含む界面活性剤/溶媒混合物。
【請求項2】
成分a)として、Rは(C4-C19)-アルキル、R1は第三級(C4-C7)-アルキル、そしてR2はH、(C1-C6)-アルキル、(C4-C16)シクロアルキル又は(C1-C6)ヒドロキシアルキルである式(I)の化合物を1又はそれ以上含む、請求項1に記載の界面活性剤/溶媒混合物。
【請求項3】
成分b)として、アルコキシル化されたC10-C24-アルコール及びそれらの陰イオン誘導体、アルコキシル化された植物油、アルコキシル化されたフェノール及びそれらの硫酸又はリン酸との反応物、並びにアルキルベンゼンスルホナートの群からの1又はそれ以上の化合物を含む、請求項1又は2に記載の界面活性剤/溶媒混合物。
【請求項4】
(1)1又はそれ以上の有効成分、
(2)請求項1〜3のいずれか1項に記載の界面活性剤/溶媒混合物の成分a)及び成分b)、
(3)場合により更なる有機溶媒、
(4)場合により慣用的な補助剤及び添加剤、並びに
(5)場合により水、
を含む、有効成分製剤。
【請求項5】
農薬有効成分、好ましくは除草剤、殺虫剤、殺菌剤及び薬害軽減剤の群からの1又はそれ以上を含む、請求項4に記載の有効成分製剤。
【請求項6】
液状である、請求項4又は5に記載の有効成分製剤。
【請求項7】
乳剤、マイクロエマルション製剤、油性懸濁製剤、サスポエマルション製剤、エマルション、マイクロエマルション、油性懸濁、サスポエマルション又は噴霧液の形態である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の有効成分製剤。
【請求項8】
成分が互いに混合される、請求項4〜7のいずれか1項の記載により定義された有効成分製剤の製造方法。
【請求項9】
有効成分製剤を製造するための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の界面活性剤/溶媒混合物の使用。
【請求項10】
乳剤、マイクロエマルション製剤、油性懸濁製剤、サスポエマルション製剤、エマルション、マイクロエマルション、油性懸濁、サスポエマルション又は噴霧液を製造するための、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
請求項4〜7のいずれか1項に記載の有効量の農薬有効成分製剤を有害生物又は有害生物が発生している場所に施用する、有害生物の防除方法。
【請求項12】
有害生物を防除するための、請求項4〜7のいずれか1項に記載の農薬有効成分製剤の使用。

【公表番号】特表2008−515938(P2008−515938A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536035(P2007−536035)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010560
【国際公開番号】WO2006/040022
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】