説明

畜産用混合飼料およびその製造方法

【課題】焼酎粕など、醸造粕を固液分離するために用いる従来の攪拌・混練装置や、固液分離装置などの大掛りの設備を必要とせず、初期投資費用やランニングコストを大幅に抑えることができ、その結果、製造コストの大幅削減を可能とする、畜産用の混合飼料とその製造方法を提供する。
【解決手段】竹チップ4を解繊装置5によって竹チップ解繊体7を得るとともに、この竹チップ解繊体7に対し、予め乳酸菌を添付した焼酎粕15を噴霧ノズル13の先端から噴霧して、竹チップ解繊体7と焼酎粕15の混合物Kを生成し、この混合物Kを収容袋12に収容して、密閉し、嫌気状態下で、乳酸発酵させ、畜産用混合飼料を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料用原料に醸造粕を混合して得られる、畜産用混合飼料およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
清酒,焼酎,ビール,醤油,味噌等を製造する過程で、酒粕,焼酎粕,ビール粕などの醸造粕が発生する。例えば、焼酎粕は、さつまいも,米,麦,黒糖などを原料としてアルコール発酵させた「もろみ」を蒸留した後の副産物であり、焼酎の製造過程において、大量に発生するものである。かかる焼酎粕の処理・処分としては、従来より、多くが海洋投棄されてきた他、陸上での肥料や、家畜用の混合飼料等の用途に用いられている。
【0003】
特許文献1や特許文献2には、焼酎粕を攪拌・混練装置を用いて攪拌・混練して減圧蒸留しながら固液分離したり、焼酎粕をスクリュープレスを用いて固液分離してそれぞれ乾燥させ混合し、これを飼料化するようにした技術が開示されている。
【0004】
一方、飼料用原料としては、乾燥草,藁,籾殻,フスマ等が従来より用いられてきたが、最近では、生竹または未乾燥竹を解繊処理したものも用いられている。特に、竹は我が国で伝統的に使われてきた天然資源であり、従来より、筍の栽培や竹製品の材料として利用されてきたが、近年、竹林の放置問題が全国各地でクローズアップされている。特に竹は、その成長が非常に早く、繁殖力も強いため、畑や雑木林、人工林に侵入して、樹木への悪影響が大きい。かかる放置竹林を減らすべく、竹の有効な利用方法について、様々な検討が行われている。
【0005】
特許文献3には、籾殻、糠、又はフスマを粉状にし、これに焼酎粕を吸着させ、気流乾燥機を用いて急速乾燥し、飼料を得る技術が開示されている。特許文献4には、未乾燥の竹を粉砕機に投入して回転刃によって竹を5mm以下の微粉末にして家畜用の飼料を得る方法が開示されている。また、特許文献5には、生竹を切削して粒度500μm程度の粉末に加工した生竹粉末をサイレージする方法が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−204107号公報
【特許文献2】特開平8−56584号公報
【特許文献3】特開2006−136209号公報
【特許文献4】特開2000−224960号公報
【特許文献5】特開2006−180832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1や特許文献2の提案は、焼酎粕を攪拌・混練する装置や固液分離するためのスクリュープレスなどの大型の装置が必要であり、また、特許文献3の提案も、気流乾燥機を必要とするなど、設備の初期投資やメンテナンスコスト、ランニングコストが掛かり、その結果として、混合飼料の製造コストが高くなるという問題がある。一方、特許文献4や特許文献5の提案は、硬い竹を粉末または微粉末に処理するにあたり、回転刃を用いるため、回転刃の磨耗が激しく、装置の保守や回転刃の交換頻度が高くなり、結果として飼料の製造コストが高くなるといった問題を抱えている。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、焼酎粕など、醸造粕を固液分離するために用いる従来の攪拌・混練装置や、固液分離装置などの大掛りの設備を必要とせず、初期投資費用やランニングコストを大幅に抑えることができ、その結果、製造コストの大幅削減を可能とする、畜産用の混合飼料とその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る畜産用混合飼料は、水分調整材を兼ねる飼料用原料に対し、醸造粕を散布したものを、嫌気発酵させて得られることを特徴とする。
【0010】
請求項1に係る畜産用混合飼料によると、水分調整材を兼ねる飼料用原料に対し、醸造粕を散布するだけで、醸造粕が均一に混合され、かつ、水分調整された混合物、すなわち飼料用原料と醸造粕の混合物が得られる。そして、当該混合物を嫌気発酵させることでサイレージ化された良好な畜産用混合飼料を得ることができる。
【0011】
醸造粕を散布する方法には、液状の醸造粕を飼料用原料に均等に撒き散らす、液状の醸造粕を噴霧器で霧状に均等に噴霧する、液状の醸造粕をブローして均等に散布する等の方法がある。
【0012】
醸造粕を散布するだけでよく、従来のように、醸造粕を固液分離するための攪拌・混練装置や、固液分離装置などの大掛りの設備を必要とせず、初期投資費用やランニングコストが大幅に抑えられ、その結果、製造コストの大幅削減を可能とする。
【0013】
請求項2記載の畜産用混合飼料は、飼料用原料又は醸造粕の少なくともいずれか一方に、予め乳酸菌を添加させたことを特徴とする。
【0014】
飼料用原料又は醸造粕の少なくともいずれか一方に乳酸菌を添加させることで、雑菌類の繁殖を抑制できる。特に醸造粕が焼酎粕である場合、空気中の雑菌により腐敗が進行しやすく、焼酎粕に乳酸菌を添加することで、雑菌類の繁殖を抑制し、これにより混合物の嫌気状態下で、乳酸発酵が進行し、良好にサイレージ化された畜産用混合飼料が得られる。乳酸菌を添加させるタイミングとしては、醸造粕を散布する直前が望ましい。
【0015】
請求項3記載の畜産用混合飼料の製造方法は、飼料用原料が、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体であることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の畜産用混合飼料によると、飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用いることで、良好な飼料用原料を得ることができ、竹の有効利用を図るとともに、全国の放置竹林の大量消費を図ることが可能である。
【0017】
請求項4記載の畜産用混合飼料は、醸造粕が、焼酎粕であることを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の畜産用混合飼料によると、飼料用原料に混ぜる醸造粕として、焼酎粕を用いることで、栄養価の高い畜産用混合飼料を得ることができ、焼酎粕の陸上での有効利用を図るとともに、焼酎廃液の大量処理を図ることが可能である。
【0019】
請求項5記載の畜産用混合飼料の製造方法は、飼料用原料に対し、醸造粕を散布して、飼料用原料と醸造粕の混合物を得る第1の工程と、前記第1の工程で得られた混合物を嫌気発酵させて混合飼料を得る第2の工程と、を含むことを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、醸造粕を散布するだけで飼料用原料に醸造粕を均一に混合でき、焼酎粕を攪拌・混練する装置や固液分離するための装置が必要でなく、設備の初期投資やメンテナンスコスト、ランニングコストを抑制できる。その結果として、混合飼料の製造コストを安くあげることが可能である。
【0021】
請求項6記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、前記第1の工程において、飼料用原料又は醸造粕の少なくともいずれか一方に、予め乳酸菌を添加させることを特徴とする。
【0022】
予め乳酸菌を添加することで、飼料用原料又は醸造粕に繁殖し易い雑菌類を抑制することができる。特に醸造粕が焼酎粕である場合、空気中の雑菌により腐敗が進行しやすく、乳酸菌を添加することで、雑菌類の繁殖を抑制し、これにより混合物の嫌気状態下で、乳酸発酵が進行し、良好にサイレージ化された畜産用混合飼料を製造することができる。乳酸菌を添加させるタイミングとしては、醸造粕を散布する直前が望ましい。
【0023】
請求項7記載の畜産用混合飼料の製造方法は、前記第1の工程において、前記飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用いることを特徴とする。
【0024】
請求項7記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用いることで、良好な飼料用原料を得ることができ、竹の有効利用を図るとともに、全国の放置竹林の大量消費を図ることが可能である。
【0025】
請求項8記載の畜産用混合飼料の製造方法は、前記第1の工程において、前記醸造粕として、焼酎粕を用いることを特徴とする。
【0026】
請求項8記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、飼料用原料に混ぜる醸造粕として、焼酎粕を用いることで、栄養価の高い畜産用混合飼料を製造することができ、焼酎粕の陸上での有効利用を図るとともに、焼酎廃液の大量処理を図ることが可能である。
【0027】
請求項9記載の畜産用混合飼料の製造方法は、前記第1の工程において、前記飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用い、前記醸造粕として、焼酎粕を用い、それぞれの配合割合を、焼酎粕100重量%に対し、竹チップ解繊体20〜30重量%とすることを特徴とする。
【0028】
請求項9記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、焼酎粕100重量%に対し、竹チップ解繊体20〜30重量%とすることで、50〜60%に水分調整された焼酎粕と竹チップ解繊体の混合物を得ることができ、嫌気発酵を促進させることができる。
【0029】
請求項10記載の畜産用混合飼料の製造方法は、前記第2の工程において、混合物を密閉可能な収容袋内に収容し、密閉して、嫌気発酵させることを特徴とする。
【0030】
請求項10記載の畜産用混合飼料の製造方法によると、前記第2の工程において、混合物を密閉可能な収容袋内に収容し、密閉することで、嫌気状態下で、飼料用材料と醸造粕の混合物の発酵を促進することができる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明に係る畜産用混合飼料によると、水分調整材を兼ねる飼料用原料に対し、醸造粕を散布するだけで、醸造粕が略均一に混合され、かつ、水分調整された混合物が得られ、かかる混合物を嫌気発酵させることで、サイレージ化された良好な畜産用混合飼料を得ることができる。
【0032】
また、本発明に係る畜産用混合飼料の製造方法によると、醸造粕を散布するだけで飼料用原料に醸造粕を略均一に混合でき、焼酎粕を攪拌・混練する装置や固液分離するための装置が必要でなく、設備の初期投資やメンテナンスコスト、ランニングコストを抑制できる。その結果として、混合飼料の製造コストを安くあげることができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に、本発明に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る畜産用混合飼料の製造工程を示す全体図、図2は同畜産用混合飼料の製造手順を示すフロー図を示している。
【0034】
<第1工程>
図1および図2に示すように、本発明に係る畜産用混合飼料を得るには、まず、基礎飼料となる未乾燥の竹1を破砕機2にその投入口2aから投入して(S1:ステップ1)、内部の破砕ギア3,3を通して直径15〜30mm程度の竹チップ4に破砕し、排出口2bから破砕された竹チップ4を得る(S2:ステップ2)。
【0035】
次いで、破砕機2の排出口2bから排出された竹チップ4を解繊装置5の投入口5aに投入して(S3:ステップ3)、内蔵されたスクリュー6の回転によって竹チップ4を加圧破砕、混練して、竹チップ4の繊維質を剥き出しながら解繊し、スクリュー6の圧送力によって排出口5bから装置外に排出して、膨潤された綿状の竹チップ解繊体7を得る(S4:ステップ4)。
【0036】
解繊装置5の排出口5bの直下には搬送装置8が配置されており、解繊装置5の排出口5bから排出された綿状の竹チップ解繊体7は、搬送装置8の搬送ベルト9上に落下し、搬送ベルト9上を前方斜め上へ向けて搬送される(S5:ステップ5)。解繊装置5の排出口5bから排出された直後の竹チップ解繊体7は、加圧および摩擦熱により、約100℃と高温に昇温されるが、搬送ベルト9上を搬送される間、自然冷却されて、搬送ベルト9上の先端に至る時には、約60℃程度まで低下する。
【0037】
搬送ベルト9の先端の直下にはホッパー10が配置されており、ホッパー10の真下には振分装置11を介して、左右に、畜産用混合飼料を生成するための、竹チップ解繊体7と焼酎粕15の混合物を落下、収容させる一対の密閉可能な収容袋12が、上方に開口した状態で、配置されている。そして、搬送ベルト9の先端に運ばれた竹チップ解繊体7は、そのまま直下のホッパー10の受入口10aに落下する(S6:ステップ6)。
【0038】
ホッパー10の受入口10aの近傍には、焼酎粕15を噴霧するための噴霧ノズル13の先端が位置している。噴霧ノズル13の配管14は焼酎粕15を一時的に貯留する貯留タンク16に接続されており、配管14の途中に設けられたエアポンプ17によって、圧搾空気を配管14に供給して、貯留タンク16内に貯留された焼酎粕15を圧搾空気と共に噴霧ノズル13の先端口13aからホッパー10の受入口10aに落下する竹チップ解繊体7に対し均一に霧状に散布するようになっている。
【0039】
焼酎の製造工程で生成される焼酎粕15は、焼酎工場からタンク車18によって貯留タンク16まで運ばれ、タンク車18内の焼酎粕15が、貯留タンク16内に全て貯留される(S7:ステップ7)。そして、貯留タンク16内に貯留された焼酎粕15に対し、乳酸菌が添加される(S8:ステップ8)。乳酸菌の添加量は、焼酎粕10トンに対し、約50g程度とする。
【0040】
乳酸菌を添加する時期としては、焼酎粕15を散布する直前に添加するようにする。乳酸菌を添加する時期が早すぎると、焼酎粕15に対する乳酸菌発酵が早期に開始して、散布時期にはヨーグルト状になって均一に噴霧することが難しくなるおそれがあるからである。
【0041】
配管14の開閉弁19を開いて、噴霧ノズル13の先端口13aから乳酸菌を添加した焼酎粕15をホッパー10の受入口10aの内側に霧状に散布する(S9:ステップ9)このようにして、乳酸菌を添加した焼酎粕15を噴霧ノズル13からホッパー10内に散布することにより、上から落下する水分調整材としての竹チップ解繊体7が、ホッパー10内で霧状に散布された焼酎粕15の水分を吸収して、焼酎粕15の固形分ときれいに混ざり合い、ホッパー10の排出口10bから竹チップ解繊物と焼酎粕の混合物Kとして落下する(S10:ステップ10)。
【0042】
<第2の工程>
ホッパー10の直下の振分装置11は、一定量の混合物Kを左右に振り分けて左右に配置した密閉可能な収容袋12,12に一定量の混合物Kを交互に収容するようになっており、左右の収容袋12,12に混合物Kをガイドする左右一対のガイド板20,20と、ガイド板20,20の直上に配置され、ホッパー10の排出口10bから落下する混合物Kが一定量に達した時に一方のガイド板20から他方のガイド板20へ混合物Kを振り分ける振分板21とを備えている。例えば、一方の収容袋12内に収容された混合物Kの重量を測定し、同重量が一定値に達した時に振分板21を他方の収容袋12へ振分け動作するように制御するようにする。
【0043】
振分板21、ガイド板20にガイドされて、一方の収容袋12に一定量の混合物Kが落下、収容されると、振分装置11は、振分板21を他方の収容袋12に対し振分け動作し、今度は、他方の収容袋12に混合物Kが落下、収容される(S11:ステップ11)。
【0044】
一定量の混合物Kが収容された収容袋12は、直ちに上方開口部12aが密閉され、台車22によって、所定の保管場所へ移送される(S12:ステップ12)。そして、他方の収容袋12に混合物Kが落下、収容されている間、台車22に新しい収容袋12を乗せ、所定の収容位置まで移動させ、配置する。これにより、左右の収容袋12,12に対し、交互に混合物Kを連続的に収容可能である。
【0045】
保管場所に移送された密閉状態の収容袋12内の竹チップ解繊物7と焼酎粕15の混合物Kは、嫌気状態の下で、焼酎粕15に予め添加された乳酸菌によって乳酸発酵が進行し、3日〜1週間かけて熟成される(サイレージ化される)(S13:ステップ13)。これにより、栄養価のある良好な畜産用混合飼料が得られる(S14:ステップ14)。
【0046】
前記実施形態においては、焼酎粕の水分調整材として、竹チップ解繊体7を用いたが、これに限らず、籾殻等の水分調整可能な飼料用原料を用いることも可能である。また、乳酸菌は焼酎粕に対して添加するようにしたが、搬送ベルト9上の竹チップ解繊体7に対し、微量ずつ噴霧するようにしてもよく、あるいは、焼酎粕15と竹チップ解繊体7に分けてそれぞれ添加するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る畜産用粗飼料は、醸造粕を固液分離するために用いる従来の攪拌・混練装置や、固液分離装置などの大掛りの設備を必要とせず、初期投資費用やランニングコストを大幅に抑えることができる、畜産用粗飼料とその製造方法として、利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、畜産用粗飼料の製造工程の全体を示す概略図である。
【図2】図1に示す畜産用粗飼料の製造方法の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0049】
1 未乾燥の竹
2 破砕機
2a,5a 投入口
2b,5b,10b 排出口
3 破砕ギア
4 竹チップ
5 解繊装置
6 スクリュー
7 竹チップ解繊体
8 搬送装置
9 搬送ベルト
10 ホッパー
10a 受入口
11 振分装置
12 収容袋
12a 上方開口部
13 噴霧ノズル
13a 先端口
14 配管
15 焼酎粕
16 貯留タンク
17 エアポンプ
18 タンク車
19 開閉弁
20 ガイド板
21 振分板
22 台車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分調整材を兼ねる飼料用原料に対し、醸造粕を散布したものを、嫌気発酵させて得られることを特徴とする畜産用混合飼料。
【請求項2】
飼料用原料又は醸造粕の少なくともいずれか一方に、予め乳酸菌を添加させたことを特徴とする、請求項1記載の畜産用混合飼料。
【請求項3】
飼料用原料が、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体であることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の畜産用混合飼料。
【請求項4】
醸造粕が、焼酎粕であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3記載の畜産用混合飼料。
【請求項5】
飼料用原料に対し、醸造粕を散布して、飼料用原料と醸造粕の混合物を得る第1の工程と、
前記第1の工程で得られた混合物を嫌気発酵させて混合飼料を得る第2の工程と、
を含むことを特徴とする畜産用混合飼料の製造方法。
【請求項6】
前記第1の工程において、飼料用原料又は醸造粕の少なくともいずれか一方に、予め乳酸菌を添加させることを特徴とする、請求項5記載の畜産用混合飼料の製造方法。
【請求項7】
前記第1の工程において、前記飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用いることを特徴とする、請求項5または請求項6記載の畜産用混合飼料の製造方法。
【請求項8】
前記第1の工程において、前記醸造粕として、焼酎粕を用いることを特徴とする、請求項5ないし請求項7記載の畜産用混合飼料の製造方法。
【請求項9】
前記第1の工程において、前記飼料用原料として、未乾燥の竹チップを解繊処理して得られた竹チップ解繊体を用い、前記醸造粕として、焼酎粕を用い、それぞれの配合割合を、焼酎粕100重量%に対し、竹チップ解繊体20〜30重量%とすることを特徴とする、請求項5ないし請求項8記載の畜産用混合飼料の製造方法。
【請求項10】
前記第2の工程において、混合物を密閉可能な収容袋内に収容し、密閉して、嫌気発酵させることを特徴とする、請求項5ないし請求項9記載の畜産用混合飼料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−113574(P2008−113574A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297703(P2006−297703)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(506367674)有限会社明豊エコ・テクノ (2)
【Fターム(参考)】