説明

病状の始まりまたは変化を予測する方法

本発明の非線形一般化動的回帰分析のシステムおよび方法は、すべての時点でのすべての入手可能なデータと、そのお互いに対する測定された時間関係とを使用して、単一出力変数の応答または複数の出力変数の応答を同時に予測することが好ましい。本発明は、一態様で、患者に施された介入が、特定の病状に関してその患者の生理学的、薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的状態を変更するかどうかを予測するシステムおよび方法である。本発明は、マルチンゲールの理論を使用して、統計評価に関する確率特性を導出する。本手法は、次の領域で情報を独自にモデル化する:(1)人間および動物での有効性と、安全性と、診断パターンとを含む臨床試験レコードおよび医療レコードの分析、(2)医療処置コスト効率の分析および予測、(3)財務データの分析、(4)タンパク質構造の予測、(5)時間依存の生理学的、心理学的、および薬理学的データならびにサンプリングされた確率過程の集団またはその諸世代がアクセス可能であるすべての他の分野の分析。量的病状評価または病状スコアが、病状の存在または始まりの統計的判定を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療診断および評価のシステムおよび方法に関するが、製造、金融、またはセールス・モデリングの分野での非医療的な用途に使用することができる。特に、本発明は、薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的な条件ないし影響の予測に関する。具体的には、本発明は、条件、影響、病気、または疾患の始まりないし減退の存在の予測に関する。より具体的には、本発明は、(1)条件ないし影響を有することの臨床家認識可能徴候を示さない人の病状または医療効果の始まりの高められたリスクの予測、(2)条件ないし影響を有する人の病状または医療効果の減退の高められた傾向の予測、または(3)既存の病状の予測または診断に関する。
【背景技術】
【0002】
診断医学は、統計モデルを使用して、特定の病気あるいは悪い生理学的条件または悪い心理学的条件の始まりを予測する。一般に、臨床家は、データ(たとえば血液検査結果)が、臨床家認識可能な正常な統計的範囲内であるかどうかを判定し、範囲内の場合に、その患者は特定の病気を有しないと考えられ、臨床家認識可能な正常な統計的範囲外の場合に、その患者は特定の病気を有すると考えられる。この手法は、多数の制限を有する。
【0003】
1つの制限は、病態の判定が、一般に単一の時点で行われることである。もう1つの制限は、判定が、特定の病気に関する特定の以前の制限され獲得され保持された情報に臨床家が頼ることによって行われることである。その結果、臨床家認識可能な正常な統計的範囲内のデータを有する患者は、特定の病気を有しないと考えられるが、実際には、既にその病気を有するか、病態の高められたまたは差し迫ったリスクを有する場合がある。更に、患者が、臨床家認識可能な正常な範囲内のデータおよび臨床家認識可能な正常な範囲外のデータを有する場合に、特定の病気に関する診断は、不確かであり、しばしば、臨床家によって異なる。
【0004】
肝毒性の特定の例を検討すると、肝毒性の存在を判断する現在のルールは、アド・ホックであり、早期検出に鈍感である。肝毒性は、固有に多変量であり、動的である。めいめいの基準範囲に対する複数の統計的に独立な検査成績の比較は、統計的意味を有しない。検体の間の相関が、確率不一致を悪くする場合がある。
【0005】
相関を考慮しないと、2つの検体の確率分布は、直線(たとえば、正方形または長方形)である。相関を正しく考慮すると、2つの検体の確率分布は、曲線(たとえば、楕円)である。正しい曲線の確率分布を、不正に考慮された直線の確率分布に重ねることによって、誤った肯定および誤った否定に関する高い可能性を諒解することができる。実際に、誤った肯定は、直線の確率分布の場合に途方もなく増えるが、曲線の確率分布の場合には指定されたレベルに制御することができる。臨床的有意性限度を変更することによって、直線の確率分布に関して誤った肯定の数を減らすことができるが、真の肯定の数も減り、これによって感度が0になる。
【0006】
かなりの量の情報が、経時的に変化するデータに含まれる。残念ながら、時間変動するデータから生物学的または生理学的に意味のあるパラメータを推定する推計学的方法は、ほとんどない。具体的には、医学は、病気の予測または診断に関して数学を使用するのが極端に遅かった。病気予測の分野では、患者から包括的な病気予測要因を入手し、患者が病気に直面している確率を定義するために多変量回帰病気予測式を展開し、適用することは、2000年8月29日にHuらに発行された米国特許第6,110,109号で開示されているように(「Hu法」)、既知である。Hu法は、異なる要因に割り当てられた確率の重みに基づく。しかし、Hu法には、病気予測の動的で信頼できる方法のためのフル依存データ分析が欠けている。
【0007】
統計学では、同一サンプルからの複数の属性の測定を、ベクトルによって表すことができる。測定値をベクトルに集めることによって、多変量確率分布を適用することができ、これは、相関係数と呼ばれるパラメータを介するかなりの追加情報に寄与する。単一の時の属性の間の相関および異なる時の同一属性の間の相関など、複数のタイプの相関がある
。測定値が一緒にどのように変化するかを知らなければ、サンプルに関する情報の多くが失われる。別々の応用例で、現在実践されている統計技法の大多数が、統計モデルの構築に、線形代数を使用する。回帰および分散の分析は、一般に知られている統計技法である。
【0008】
金融イベント予測の関連しない分野では、一変量または多変量のマルチンゲール変換を使用することは、2002年9月2日に公開されたOlsenらの米国特許出願第2002/0123951号および2002年8月1日に公開されたGriebelらの米国特許出願第2002/6103738号に開示されているように、一般に既知である。
【0009】
多変量測定を構築し、正規化して、次元と独立な判断ルールを定義することができる。
ベクトルは、幾何学的に矢印として定義され、尾は、始点であり、頭は、終点である。ベクトルの成分を、経度および緯度などの地理的座標系に関係させることができる。たとえば、航海は、広範囲にベクトルを使用して、物体を突き止め、航空機または船舶の移動の方向を判定する。速度、即ち位置の変化の時間的割合は、速さ(ベクトルの長さ)と方位角(ベクトルの方向)の組合せである。速さという用語が適当である時に、速度という用語は、正しくない形で非常にしばしば使用される。加速度が、もう1つの一般的なベクトル量であり、これは、速度の変化の時間的割合である。速度と加速度の両方が、ベクトル分析を介して得られ、ベクトル分析は、ベクトルの特性および/または挙動の数学的判定である。風、天気系および海流は、均一でない形で移動または流動する大量の流体の例である。これらの流れを、ベクトル場として記述し、研究することができる。
【0010】
ベクトル分析は、天気予報、航空機設計、船舶設計、ならびに時空間内で移動する多数の他の物体の設計および動作の数学的モデルを構築するのに使用される。電気(ベクトル)場および磁気(ベクトル)場は、日常生活のすべての場所に存在する。移動する磁場が、電流を生成し、これが、電気を生成するのに使用される原理である。類似する形で、電場を使用して、磁石を回すことができ、これが電気モーターを駆動する。物理および工学の分野は、おそらく、ベクトル分析の最大のユーザであり、数学的研究の多くを刺激してきた。機械学の分野では、ベクトル分析の目的に、位置、速度、および加速度を含む動きと;重心と;慣性モーメントと;摩擦、応力、およびひずみなどの力と;電磁場および重力場と;の方程式が含まれる。
【0011】
医療診断技術は、悪条件の始まりの前に悪条件の高められたリスクを信頼できる形で予測するために要因およびデータを分析する動的モデルを望む。
医療診断技術は、悪条件の減退の高められた傾向を信頼できる形で予測するために要因およびデータを分析する動的モデルをも望む。
【0012】
更に、医療診断技術は、医療効果の始まりの前に、患者に施された薬または他の介入に起因する医療効果の始まりを予測するための動的モデルを望む。医療効果は、治療上悪い場合と治療上良い場合とがある。
【0013】
医療診断技術は、測定が単一の時点で行われる場合であっても、医療診断に関する判断ルールを作成するのに使用できる、動的モデルからとられた臨床的測定およびパターンのより効率的な利用も望む。
【0014】
更に、医療診断技術は、悪い病状または副作用の実際の始まりの前に、悪い病状または副作用の傾向を有する薬が、その薬を飲んだ患者を悪い病状または副作用を有するリスクがある状態にする可能性が高いかどうかを予測する動的モデルをも望む。たとえば、医療診断技術は、直前で述べた、肝機能障害または肝臓への不可逆的損傷が生じる前に肝毒性の始まりを予測する動的モデルを望む。
【0015】
医療診断技術は、病状を有する被験者での治療的介入のリスク/便益分析判定を行う方法を望む。リスク/便益分析は、(1)治療的介入からの悪条件の高められたリスクを信頼できる形で予測するために要因およびデータを分析する動的モデルと、(2)病状の減退の高められた傾向を信頼できる形で予測するために要因およびデータを分析する動的モデルと、を最適に組み合わせる。
【0016】
医療診断技術は、上で述べた動的予測モデルを適用することによって医療コストおよび有責義務コストを減らす方法をも望む。
医療診断技術は、臨床家認識可能要因またはデータが特定の病気、疾患、または病状の始まりを示さない場合に特定の病気または疾患の始まりを予測する方法をも望む。
【0017】
医療診断技術は、病気、疾患、または病状に関連する要因およびデータの臨床家による解釈または評価を不要にする、量的値を利用して病気または疾患の始まりまたは減退を予測する方法をも望む。
【0018】
医療診断技術は、母集団に対する特定の病気または疾患に関する個人の病状を判定する量的方法を望む。
医療診断技術は、患者または被験者の特定の病状の始まりまたは論証の前述の判定の動的表示の方法を望む。
【0019】
本発明は、前述の従来技術で必要とされるものを達成するシステムと、方法と、動的モデルとを提供する。
次は、本明細書で使用される定義である。
【0020】
用語「病状」は、薬理学的条件、病理学的条件、生理学的条件、または心理学的条件、たとえば、異常、苦痛、慢性病、奇形、不安症、原因、病気、疾患、疾病、不快、虚弱質、疾患、問題、または病を意味し、肯定的な病状(たとえば生殖能力と、妊娠と、妨げられたまたは逆転された男性型脱毛症)を含めることができる。特定の病状に、神経変性障害と、繁殖障害と、心臓血管疾患と、自己免疫疾患と、炎症性疾患と、癌と、細菌感染と、ウィルス感染と、糖尿病と、関節炎と、内分泌障害とが含まれるが、これに制限はされない。他の病気に、狼瘡と、リウマチ性関節炎と、子宮内膜症と、多発性硬化症と、卒中と、アルツハイマー病と、パーキンソン病と、ハンチントン病と、プリオン病と、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と、虚血状態と、アテローム性動脈硬化症と、心筋梗塞のリスクと、高血圧症と、肺高血圧症と、うっ血性心不全と、血栓症と、1型または2型の真性糖尿病と、肺癌と、乳癌と、大腸癌と、前立腺癌と、卵巣癌と、膵臓癌と、脳腫瘍と、充実性腫瘍と、黒色腫と、脂質代謝の疾患と、HIV/AIDSと、A型と、B型と、C型とを含む肝炎と、甲状腺疾患と、異常な老化と、他のすべての病気または疾患とが含まれるが、これに制限はされない。
【0021】
用語「被験者」は、特に哺乳類を含む個々の動物、具体的には人、たとえば、臨床試験中の個人および同様のものを意味する。
用語「臨床家」は、門外漢ではなく医学のある態様の訓練を受けたか経験を有する人、たとえば、医学の研究者と、医者と、歯科医と、サイコセラピストと、教授と、精神科医と、専門医と、外科と、眼科医と、オプティシャン医療専門家と、同様の者とを意味する。
【0022】
用語「患者」は、臨床家によって観察されている被験者を意味する。患者は、治療または医療、たとえば、製薬または精神療法などの治療的介入の投与を必要とする場合がある。
【0023】
用語「クライテリア」は、医学的に関係する量、重さ、範囲、値、または質の測定または査定のための技術によって認識できるまたは技術によって受け入れ可能な標準を意味し、たとえば、複合毒性(たとえば、遺伝子発現データに基づく、一般的な患者母集団でおよび特定の患者での薬剤候補の毒性;別の薬または薬剤候補と組み合わせて使用される時の薬または薬剤候補の毒性(即ち、薬物相互作用));病気診断;病期(たとえば、末期の、前駆症状の、慢性の、終末の、有毒の、進んだなど);病気の結果(たとえば、治療法の影響;治療法の選択);薬または処置プロトコルの有効性(たとえば、一般的な患者母集団でまたは特定の患者もしくは特定の患者部分母集団での有効性;薬物耐性);病気のリスク、および病気のまたは臨床試験の生存性(たとえば、臨床試験の結果の予測;臨床試験に関する患者母集団の選択)が含まれるが、これに制限はされない。
【0024】
句「臨床家認識可能クライテリア」は、臨床家が知るかまたは理解することのできるクライテリアを意味する。
「診断」は、患者の健康状態の分類である。
【0025】
「臨床的に有意」は、患者または医師が検出でき、患者の診断、予後、治療法、または生理学的平衡を変更する、健康状態の1つまたは複数の時間的変化を意味する。
「鑑別診断」は、検討中の診断のリストである。
【0026】
「状態」は、固定された時点での患者の条件である。
「正常」は、通常の状態であり、通常は、値の95%が発生する空間として定義され;母集団または個人に対する相対的なものとすることができる。
【0027】
「健康な状態」は、患者または患者の医師が、患者の健康に対して悪い条件を検出できない状態を意味する。
「病理学的状態」は、健康な状態でないすべての状態である。
【0028】
「一時的変化」は、患者の健康状態のすべての経時的変化である。
「検体」は、測定される実際の量である。
「試験」は、検体を測定する手順である。
【0029】
用語「介入」は、制限なしに、製薬、栄養、プラセボ、またはビタミンなどの配合物の、経口と、経皮と、局所と、他の手段とによる投与;カウンセリングと、応急処置と、ヘルス・ケアと、治癒と、薬物投与と、看護と、食事療法および運動、たとえばアルコール、たばこ使用などの物質と、処方箋と、リハビリテーションと、理学療法と、精神療法と、性活動と、外科手術と、瞑想と、鍼と、他の処置とを含み、更に、前述の変更または減少を含む。
【0030】
用語「患者データ」または「被験者データ」に、人間などの動物被験者から得られたデータなどの薬理学的データと、病態生理学的データと、病的心理学的データと、生物学的データとが含まれ、血液検査および他の臨床データと、運動機能および神経学的機能の試験の結果と、身長、体重、年齢、以前の病気、食事療法、喫煙者/非喫煙者、妊娠歴、および健康診断の過程中に得られる他のデータを含む既往とを含むが、これに制限はされない。患者データまたは試験データに、イムノアッセイと、生物学的試験と、クロマトグラフィと、モニタおよびイメージャからのデータと、測定値とを含むがこれに制限されない分析方法の結果が含まれ、脈拍数と、体温と、血圧と、たとえばEMGと、ECGと、およびEEGの結果と、バイオリズム・モニタと、他のそのような情報の結果など、バイタル・サインおよび身体機能に関するデータも含まれ、その分析は、たとえば、検体と、血清マーカーと、抗体と、サンプルを介して患者から得られる他のそのような材料と、患者観察データ(たとえば、外見、冠状血管、態度);ならびに患者から得られた質問表結果データ(たとえば、喫煙習慣、食習慣、睡眠ルーチン)を査定することができる。
【0031】
次は、本明細書で使用される数学的概念の定義である。
文字nおよびpは、整数の値をとる変数を示すのに使用される。たとえば、n次元空間は、1次元、2次元、3次元、またはそれを超える次元を有することができる。
【0032】
用語「分析」は、連続的な数学的構造または関数の研究を意味する。例に、代数と、微積分と、微分方程式とが含まれる。
用語「線形代数」は、n次元ユークリッド・ベクトル空間を意味する。これは、多くの統計応用例および工学応用例で使用される。
【0033】
用語「ベクトル」は、代数的には、数の順序付きリストまたは対を意味する。一般に、ベクトルの成分は、デカルト座標または極座標などの座標系に関連する、および/または幾何学的には、尾が始点であり、頭が終点である矢印である。
【0034】
用語「ベクトル代数」は、ある代数的特性と共に、ベクトルの成分ごとの加算および減算とそのスカラ乗算(同一個数によるすべての成分の乗算)を意味する。
用語「ベクトル空間」は、ベクトルの組およびそれに関連するベクトル代数を意味する。
【0035】
用語「ベクトル分析」は、ベクトル空間への分析の適用を意味する。
用語「多変量分析」は、ベクトル空間への確率および統計理論の適用を意味する。
用語「ベクトルの向き」は、ベクトルをその長さで割ったものを意味する。向きは、ベクトルと1つまたは複数の座標軸との間の角度を計算することによって示すこともできる。
【0036】
用語「ベクトルの長さ」は、ベクトルの尾から頭までの距離を意味し、時々、ベクトルのノルムと呼ばれる。一般に、この距離は、人間が3次元の世界で経験するユークリッド
距離である。しかし、生物学的現象を記述する距離は、非ユークリッド距離になる可能性が高く、このために、ほとんどの人にとって直観的でなくなっている。
【0037】
用語「ベクトル場」は、尾が通常は2次元または3次元で等間隔にプロットされ、長さおよび向きがある材料の流れを表すベクトルの集合を意味する。場は、長さおよび向きを変更することによって時間に伴って変化することができる。
【0038】
用語「容量(content)」は、多面体または他のn次元空間あるいはその一部の一般化された体積(即ち、hypervolume)を意味する。
用語「多様体」は、局所的にユークリッド空間である位相空間を意味する。言い換えると、多様体内の所与の点の回りに、位相的にその点と同一である、囲む点の近傍がある。たとえば、円または球などのユークリッド空間の部分集合のなめらかな境界は、すべてが多様体である。
【0039】
「部分多様体」は、それ自体が多様体であるがより低い次元を有する、多様体の部分集合である。たとえば、球の赤道が部分多様体である。
用語「確率過程」は、増加する量、通常は離散時間または連続時間によってパラメータ化される確率変数またはベクトルを意味する。
【0040】
用語「集団」は、関連付けられる挙動を有する確率過程の集合である。
用語「確率微分方程式」は、確率変数またはベクトル、通常は確率過程を含む微分方程式を意味する。
【0041】
用語「一般化動的回帰分析システム(generalized dynamic regression analysis system)」は、一般的な確率分布を有し時間の一般化された概念によってパラメータ化された、サンプリングされた確率過程または類似する数学的オブジェクトの集団から動的モデルおよび確率微分方程式を推定する統計的方法を意味する。
【0042】
「打ち切られた」確率過程には、確率過程を観察できず、従ってデータを得られなかった場所にギャップが含まれる。通常、打ち切られたデータは、確率過程の対象時間期間の左または右にあるが、データは、確率過程内のどの時にも打ち切られる可能性がある。
【0043】
マルチンゲールは、過去の観察のすべてを与えられて、次の観察(時刻tの)の条件付き期待値X(t)が最も最近の過去の観察(時刻sの)の値X(s)と等しい時に満足される、離散時間または連続時間の確率過程である。マルチンゲールは、数学的には次のように表される:
E[X(t)|X(s)]=X[s]またはE[X(t)−X(s)]|X(s)]=0。
【0044】
劣マルチンゲールについて、過去の観察のすべてを与えられて、次の観察(時刻tの)の条件付き期待値X(t)は、最も最近の過去の観察(時刻sの)の値X(s)より大きい。劣マルチンゲールは、数学的には次のように表される:
E[X(t)|X(s)]≧X(s)またはE[X(t)−X(s)|X(s)]≧0。
【0045】
ドーブ−マイヤ分解を使用して、劣マルチンゲールSを補償する非減少過程Aを定義することによって、劣マルチンゲールSをマルチンゲールMとして記述することができる。ここで、t=0でM=YかつA=0であると仮定すると、
M=S−AまたはS=A+M
である。これを、半マルチンゲールに一般化することができる。一般的な確率過程を介して、このモデル化方法を、適用可能な場合にいつでも半マルチンゲールに一般化できることが認められている。
【0046】
次は、本明細書で使用される数学記号および略語である。
E[X]−Xの期待値
V[X]−Xの分散
P[A]−集合Aの確率
E[X|Y]−Yに対するXの条件付き期待値または回帰
X’はXの転置行列である
【0047】
【数1】

【0048】
−クロネッカー積
tr(X)−Xのトレース
etr(X)−exp(tr(X)
|X|−Xの行列式
−行列の累乗
log(X)−行列の対数
X(t)−多変量確率過程
次は、本明細書で使用される、肝臓病または肝機能不全の診断の特定の例に関係する略語である。
【0049】
FDA−米国食品薬品局
LFT−肝機能検査、たとえば、肝機能のパネル・スクリーニング(liver function panel screen)
ALT−アラニン・アミノトランスフェラーゼ
AST−アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
GGT−γ−グルタミルトランスフェラーゼ
ALP−アルカリ・ホスファターゼ
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0050】
(発明の概要)
薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的な状態の変化を予測する医療診断および評価のシステムおよび方法が提供される。特に、薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的な状態ないし影響の始まりを予測するシステムおよび方法が提供される。具体的には、条件、影響、病気、または疾患の始まりまたは減退を予測するシステムおよび方法が提供される。より具体的には、提供されるシステムおよび方法は、(1)悪条件または影響を有することの臨床家認識可能徴候を示さない人の悪い病状または副作用の始まりの高められたリスクを予測し、および/または(2)悪条件または影響を有する人の悪い病状または副作用の減退の高められた傾向を予測し、および/または(3)既存の病状を予測または診断する。
【0051】
好ましくは、特定の病状または医療効果に関する、臨床家認識可能である薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的なクライテリアが、選択され、対応する複数の軸を定義し、ここで、これらの軸は、n次元ベクトル空間を定義する。この空間内で、通常は開いているかまたは閉じている、面、多様体、または部分多様体である容量または部分が、定義され、この容量または部分の中に配置された点は、特定の病状に関する臨床家認識可能表示を示し、この容量の外に配置された点は、特定の病状に関する反対の臨床家認識可能表示を示す。特定の病状に関する臨床家認識可能クライテリアに対応する患者データまたは被験者データは、ある時間期間にわたって入手される。ベクトルは、患者データの増分時間依存変化に基づいて計算される。患者データまたは被験者ベクトルが、空間および容量に関して評価される。たとえば、容量が、特定の病状の不在を定義する時に、その容量内のベクトルは、その患者が検討中の指定された病状を有しないことを示す。しかし、患者がその時間期間中に特定の病状を有しておらず、患者が病状の存在を判定するための臨床家認識可能クライテリアを有しない場合であっても、ベクトルに、臨床家認識可能パターンが含まれ、患者は、その特定の病状の始まりの高められたリスクを有する。
【0052】
本発明は、悪い病状または副作用の実際の始まりの前に、特定の個人でのならびに母集団または部分母集団での治療的介入の有効性および/または毒性を判定する方法でもある。
【0053】
本発明は、患者が悪い病状または副作用を有するリスクを最小にするかまたは制限する
ために、薬の投与の初期相中に、既存の病状の存在または不在、あるいは治療的介入薬の悪い副作用の始まりの高められたリスクの存在または不在を予測する臨床ツールも提供する。本発明は、介入を提供する際のヘルス・ケア・コストおよび有責義務を最小にする方法も提供する。
【0054】
空間内の容量に、特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示す点が含まれ、容量の外に配置された点が、特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示すことも、本発明の企図に含まれる。容量内の患者データ・ベクトルは、その患者が検討中の指定された病状を有することを示す。しかし、特定の病状が測定時間期間中に静まるかまたは寛解に入り、患者が病状の鎮静または寛解を判定するための臨床家認識可能クライテリアを有しない場合であっても、臨床家認識可能ベクトル・パターンは、患者が特定の病状の鎮静または寛解の高められた潜在性を有することを示す。特定の病状の鎮静または寛解の高められた潜在性を判定するための分析を、別の特定の病状の始まりの高められたリスクを判定するための分析と共に使用することができる。一態様で、この共に使用される2タイプの分析が、治療薬または患者への他の介入を施すことの有効性と副作用の両方を評価する動的診断ツールを提供する。言い換えると、本発明は、特定の患者での治療的介入のリスク/便益分析のツールを提供する。
【0055】
本発明は、個人の特定の病状の正規性を統計的に判定する方法およびシステムであって、病状に関するパラメータを定義するステップと、母集団の複数のメンバから前記パラメータに関する基準データを入手するステップと、前記母集団のメンバごとに、各メンバの前記めいめいの基準データの多変量分析によって、病状スコア(medical score)を判定するステップと、前記母集団の病状スコア分布を判定するステップであって、前記病状スコア分布は、特定の病状スコアが前記母集団の前記メンバの前記病状スコアに対して統計的に正常である相対確率を示す、ステップと、ある時間期間の間の複数の時に個人の前記パラメータの被験者データを入手するステップと、前記被験者データの多変量分析によって前記複数の時の前記個人の病状スコアを判定するステップと、前記時間期間での前記個人の前記病状スコアを前記母集団の前記病状スコア分布と比較するステップであって、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布からの前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの発散は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する減らされた確率を示し、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布への前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの収束は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する増やされた確率を示す、ステップと、を含む方法およびシステムも提供する。
【0056】
本発明の応用は、別個の、実質的な、治療上の、および経済的な利益を作る。本発明を使用する製薬会社は、見込みのある薬の有効性および毒性分析のためのコスト効率が良く、動的なツールを有する。これまでよりはるかに早期に、治療に役立たない配合物および/または安全でない配合物の開発を停止することが可能になる。もう1つの態様で、本発明は、薬物介入および投薬量を最適化するために有害反応を最小にし、治療反応を最大にするために、および遺伝子型と表現型の間のよりよいリンケージを作るために、個人に合わせたまたはパーソナライズされた治療法を可能にする。本発明が、病状と相関する特定の容量を定義するのに使用されたならば、人間の医学および獣医学でならびに科学的研究の被験者の特定の部分母集団の選択で使用するために、判断ルールまたは診断ルールを構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
本発明の一般化動的回帰分析のシステムおよび方法は、すべての時点でのすべての入手可能な患者データまたは被験者データと、そのお互いに対する測定された時間関係とを使用して、単一出力変数の応答(一変量)または複数の出力変数の応答を同時に(多変量)予測することが好ましい。本発明は、一態様で、患者に施された介入が、特定の病状に関してその患者の薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的状態を変更するかどうかを予測するシステムおよび方法である。本発明は、ベクトル分析と多変量分析を組合せ、マルチンゲールと、確率過程と、確率微分方程式との理論を使用して、統計評価に関する確
率特性を導出する。このシステムは、データを平滑化する補間を作成し、これによって、実現可能な計算および統計的精度を可能にする。変数選択技法を使用して、一変量出力モデルまたは多変量出力モデルの何れかの、時間依存と時間独立の両方のすべての入力変数の予測力を査定する。このシステムおよび方法は、ユーザが、予測モデルを定義し、次に、回帰関数を推定し、その統計的有意性を査定することを可能にする。このシステムは、2次元または3次元で、患者データ・ベクトルと、マルチンゲールベースの方法によって計算された回帰関数と、ベクトル場などの他の結果とをグラフィカルに表示し、モデル仮定の適切さの査定を容易にする。本手法は、次の領域で潜在的に有用な情報をモデル化する:(1)人間および動物での有効性と、安全性と、診断パターンとを含む臨床試験レコードおよび医療レコードの分析、(2)医療処置コスト効率の分析および予測、(3)コストと、市場価値と、売上などの財務データの分析、(4)タンパク質構造の予測、(5)時間依存の生理学的、心理学的、および薬理学的データならびにサンプリングされた確率過程の集団またはその諸世代がアクセス可能であるすべての他の分野の分析。
【0058】
患者データおよび/または被験者データは、臨床家認識可能である薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的クライテリアのそれぞれについて入手される。患者データは、介入が患者に施される前の第1時間期間中に、および介入が患者に施された後の第2のまたはそれ以降の時間期間中に入手することができる。介入に、薬および/またはプラセボを含めることができる。介入は、特定の病状の始まりの高められたリスクに影響する、臨床家認識可能傾向を有すると考えることができる。介入は、特定の病状の始まりの高められたリスクを減らす、臨床家認識可能傾向を有すると考えることができる。特定の病状を、望ましくない副作用とすることができる。介入に、施薬を含めることができ、薬が、特定の病状のリスクを増やす、認識できる傾向を有する場合に、特定の病状を、望ましくない副作用とすることができる。
【0059】
一般化動的回帰モデル
ベクトル分析の観点から、ベクトルは、非パラメトリック(分散の意味で)非線形一般化動的回帰分析システムを使用して患者データから計算される。非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、第1時間期間ベクトルおよび第2時間期間ベクトルのサンプル経路によって表される確率過程の基礎になる集団または母集団のモデルである。
【0060】
一般的なモデルの次の説明は、誤差値または残差Rが、観測値Yと期待値XBの間の差である場合に、式
R=Y−XBまたはY=XB+R
があり、ここで、観測値Yは、期待値XBによって定義され、誤差値は、観察値Yの期待値であったという観察から始まる。
【0061】
更に、Sが劣マルチンゲールである場合に、S−Aがマルチンゲールである減少しない過程または補償子Aが存在し、t=0の時にM(0)=0、S(0)=0、およびA=0である。補償子Aは、次のように構成される。
【0062】
【数2】

【0063】
0=t<t<…<t=tについて、
dA(t)=E[dS(t)|Ht−
dM(t)=dS(t)−E[dS(t)|Ht−
【0064】
【数3】

【0065】
ここで、E[dS(t)|Ht−]は、条件付き期待値として示される回帰の標準定義であり、行列Ht−は、時刻tを含まずに時刻tまでの時間独立設計変数、時間独立共変量、時間依存共変量、および/または関数S(t)の値である(即ち、0<s<t)(これを、S(t)のろ過(filtration)またはヒストリと称する)。
【0066】
既知の回帰変数Xおよび回帰パラメータB(一般に未知である)に関して補償子
【0067】
【数4】

【0068】
を定義し、(ii)観測値Yとして劣マルチンゲールSを定義し、(iii)残差RとしてマルチンゲールMを定義すると、この式は
【0069】
【数5】

【0070】
になり、ここで、Y(t)またはdY(t)は、右連続劣マルチンゲールの確率微分、X(t)は、臨床家認識可能である生理学的、薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的クライテリアのn×p行列であり、dB(t)は、未知の回帰関数のp次元ベクトルであり、dM(t)は、局所二乗可積分マルチンゲール(local square−integrable martingale)の確率微分n次元ベクトルである。dB(t)は、このモデルの未知パラメータであり、受入可能な統計的推定手順の何れかによって推定することができる。受入可能な統計的推定手順の例が、一般化されたネルソン−アーレン推定と、ベイジス推定と、最小二乗法推定と、加重最小二乗法推定と、最尤推定とである。更に、現在の例について、患者データは、右側でのみ打ち切られ、その結果、ある患者の患者データが、ある時点まで測定されるが、それ以降は測定されないことが好ましい。右側打切りは、患者に追従し、変化する長さの時間について測定し、なおかつ回帰モデルに含めることを可能にする。他のタイプの打切りの使用を、可能とすることができる。
【0071】
前述を確立することによって、本発明は、残差マルチンゲールMを劣マルチンゲールMと置換する二次関数を企図する。M=S−Aという基本概念に戻ると、Mはマルチンゲールなので、Mは劣マルチンゲールである。補償子<M>即ち予測可能な変動過程を定義することによって、
【0072】
【数6】

【0073】
になり、ここで、Mε(t)は、二次マルチンゲール残差である。
マルチンゲールを、次のようにブラウン運動過程に再スケーリングすることができる。
M(t)=W(<M>(t))
【0074】
【数7】

【0075】
最初の式を前述のブラウン運動として再スケーリングされた前述の二次関数と組み合わせることによって、一般化動的回帰モデルが得られる。式は、
【0076】
【数8】

【0077】
であり、ここで
【0078】
【数9】

【0079】
および
Θ(Z(t),Γ(t))=diag(Θ(Z(t),Γ(t)),…,Θ(Z(t),Γ(t)))
である。前述の一般式は、非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析を含む特定の医療の始まりを予測するのに使用することに固有であるが、本発明は、たとえば製造と、財務と、セールス・マーケティングの分野など、関連する態様で他の分野で使用することができる。
【0080】
変化を予測するのに一般化回帰モデルを使用する方法は患者の病状である
患者データ・ベクトルのパターンは、特定の病状の臨床家認識可能表示の存在または不在など、その患者の将来の病状を予報する。本発明に、予報する少なくとも3つのパターン、即ち、発散と、ドリフトと、拡散とがある。発散するベクトルは、他の患者のデータ・ベクトルと比較して異なる大きさおよび/または向きを有する。患者データ・ベクトルの母集団内で、ドリフト即ち、特に実質的に共通のアラインメントが母集団全体のパターンから区別可能である時に、実質的に共通の編成またはアラインメントを有するベクトルのグループを定義するのに使用される用語。拡散は、特に母集団内でベクトルの編成された移動がない時の、ベクトルの母集団の形状全体(即ち、サブ容量)の変化を定義する。たとえば、拡散(ドリフトではなく)は、第1時間期間に測定されたクライテリアからの
ベクトルの第1母集団が、実質的に円形の形状を有するサブ容量を定義するが、第2時間期間に測定された同一クライテリアからのベクトルの第2母集団が、実質的に楕円の形状を有するサブ容量を定義する場合に発生する。発散と、ドリフトと、拡散と、他のすべての臨床家認識可能ベクトル・パターンとを、患者の将来の病状を予測するために単独でまたは組み合わせて使用することができる。
【0081】
上で説明したベクトル分析の補完物として図1を参照すると、本発明の一般化動的回帰分析システムは、入力変数または予測子変数の組と単一のまたは複数の出力変数または応答変数との間の関係を計算する。
【0082】
第1に、観察されたデータの順次構造が、システムによって使用されて、予測子変数と応答変数の間の計算された関係の精度が改善される。このタイプのデータ構造を、しばしば、時系列データ(time series dataまたはlongitudinal
data)と称するが、このタイプのデータ構造は、時間への特定の参照なしで順次発生する変化を反映したデータとすることもできる。本システムは、時間またはシーケンス値が等間隔であることを必要としない。実際に、時間パラメータを、確率変数そのものとすることができる。本システムは、独自の形でこれらのデータを使用して、すべての時点での予測子変数と応答変数との間のモデルをあてはめる。これは、1つの時点だけについておよび多数の時点にまたがる1つのサンプル経路だけについてモデルをあてはめる通常の回帰システムと異なる。本システムは、データの順次構造を使用して、前の時点からの情報を使用することによる各連続する時点でのモデルあてはめの精度を改善することもできる。微分回帰式の結果の組が、通常の回帰モデルより弱い仮定の下でより多くの情報を有する、経時的なデータへのあてはめを提供する。
【0083】
第2に、予測子変数と応答変数の間の関係を定量化する値である、回帰モデルの推定されたパラメータは、数の「ブラックボックス」セット以上のものである。現在使用可能なニューラル・ネットワークおよび他の機械学習システムと同様に、本システムがデータからトレーニングされたならば、応答を、新しい入力データから予測することができる。しかし、現在のニューラルネットワーク・システムでは、予測子変数に関連する回帰推定値が、解釈可能な意味を有しない。一般化動的回帰分析システムでは、各予測子回帰推定値が、予測子値と応答値の間の関係であり、基礎になる過程の動力学を反映するようにこれらの関係を構造化することができる。
【0084】
第3に、本システムによって計算される信頼区間は、モデルが他のサンプルにあてはまる確率の尺度を提供する。この特徴が、本システムを現在のニューラルネットワーク・システムから区別する。これらのニューラルネットワーク・システムでは、あてはめの度合は、システムが新しいデータを用いて動作する時でなければ判定できない。一般化動的回帰分析システムでは、各回帰パラメータの計算された信頼区間を使用して、そのパラメータが、他のサンプルに適用される時に0以外であるかどうかを判定することができる。言い換えると、基礎になる確率構造が、この方法によって保存され、定量化される。
【0085】
一般化動的回帰分析システムは、確率解析学に基づく回帰法を使用して、分析単位のデータ・セットから予測子変数と応答変数の間の関係を推定する。本システムの分析単位は、経時的に測定されるすべてのオブジェクトとすることができ、ここで、時間は、単調増加または単調減少するシーケンスを意味するのに使用されている。上で述べたように、時間は、等間隔とすることも、ランダムに発生することもできる。分析単位は、臨床試験の患者または被験者、開発される新製品、またはタンパク質の形状とすることができるが、これに制限はされない。応答変数は、測定されるたびに変更を受けることができ、予測子変数も、変更の対象とすることができ、あるいは、安定し、変化しないものとすることができる。
【0086】
本システムは、分析単位ごとにデータ101を必要とする。本システムは、データとして、手で構成されたASCIIファイルまたはSASデータシートを受け入れることが好ましい。本システムは、スプレッドシートなどの他のデータ構造を含むように拡張することができる。データは、インターネット/ウェブ・インターフェースまたは類似する技術を介してシステムから入手可能とすることもできる。
【0087】
本システムは、構造化データ・ソースから、変数のリストおよびそれらが経時的に関連する際の変数の構造を生成することができる。ASCIIデータまたは非構造化データについて、この情報は、指定されたフォーマットでシステムに供給されなければならない。
【0088】
データ分析ステップの前に、本システムは、2ステップで必要なデータ構造を作る。第1ステップでは、本システムは、a)供給されたデータ101と、b)ユーザ指定のデータ定義および構造102と、c)システム生成のデータ定義103と、から最初の構造を作る。
【0089】
第2ステップでは、本システムは、欠けている値を処理する際のユーザからの入力を使用し、ベースラインまたは最初の条件値と、ヒストリ依存要約変数と、時間依存変数とを識別することによって、システム・データ行列104を作成する。本システムは、この行列104を独自の形で生成する。補間技法を使用して、分析単位が測定されなかったが他の単位が測定された場合のデータを転嫁する。この転嫁は、すべての時点で式を解くことを可能にし、その結果、時間にまたがる回帰関数を推定できるようになる。本システムは、統計モデルを正確に推定するのにクリティカルな変動性全体が保存される形でこの補間を実行する。
【0090】
本システムは、この生成されたデータ行列104を検査するデータ・レビュー・ツール105を有する。このシステム・データ行列104は、後続のモデルあてはめおよび分析に使用される。
【0091】
ユーザによって指定されたモデルのそれぞれについて、システムは、データ値およびそのデータが測定された時刻値に基づいて回帰パラメータを推定し106、その有意性を計算する。本システムは、推定値の分散も推定することができる。確率微分方程式を推定することができ、モデルの推定された確率特性を利用して伊藤解析を適用することができる。
【0092】
ユーザ供給のモデル仕様107を、回帰モデル推定106に供給することができる。ユーザは、a)関心を持たれている応答変数および時間間隔と、b)必ずモデルに含まれる予測子変数と、c)相互作用項として他の変数と共に使用される予測子変数と、を定義することによって、このモデルを指定することができる。
【0093】
モデル推定の少なくとも3つのオプションが使用可能である。すべての統計モデル作成手順を適用することができる。通常、変数減少法または変数増加技法が使用される。これらの技法は、ユーザが、データ内の可能なモデルおよび関係を調査することを可能にする。第3の方法が、特定のモデル仮説試験に使用され、ユーザが、回帰推定が計算されなければならない正確なモデルを指定できるようにする。
【0094】
本システムからの出力は、ユーザが、データに関する仮定を検査できるようにする108。積分回帰推定109が、モデルごとに出力または生成される。推定値109に、(1)各時点およびすべての時点に関するモデルの全体的あてはめの計算された推定値、(2)推定の信頼区間と共に、予測子変数ごとの回帰関数のグラフィック表示および表出力、ならびに(3)予測子変数ごとのベータの変化のグラフィック表示および表出力が、含まれることが好ましい。これらの出力は、最初の積分された推定量の任意の次数の時間導関数について繰り返すことができる。
【0095】
幾つかの検体で対数変換を使用できないことが、肝毒性の検出を偏らせる可能性がある。他の変換が、他のタイプのデータに必要になる場合がある。
サンプル基準範囲の分散は、サンプル平均値の分散と比較して大きいので、よい推定値を得るためには非常に大きいサンプル・サイズが必要である。基準範囲を正しく構成するのに十分な個数の「正常値」を得ることは、ほとんどの試験室の能力を超える。実際に、基準範囲が研究室間の比較またはデータ・プールを対象としたことは一度もない。
【0096】
本発明に、点pで交わるn本の軸を含むベクトル空間内で患者データ・ベクトルをプロットするステップを含めることができる。n本の軸は、それぞれ、特定の病状を診断するのに有用な、臨床家認識可能である薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的クライテリアに対応する。
【0097】
前述の空間内で、容量が定義される。この容量は、被験者、患者、または母集団の十分
に大きいサンプルから入手された薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的データに基づく。人のこの大きいサンプルに、特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない人の部分群と、特定の病状の臨床家認識可能表示を有する人の第2の部分群とが、含まれることが好ましい。一態様で、容量内の点が、特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示すように、その容量の境界が、その特定の病状に関係する正常データの、その時に実在する臨床家が判定した限度を定義することができる。もう1つの態様で、容量内の点が、特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示すように、その容量の境界が、その特定の病状に関係する異常なまたは「不健康な」データの、その時に実在する臨床家が判定した限度を定義することができる。同様に、容量の外に配置された点は、使用されるモデルに依存する特定の病状のその時実在する臨床家認識可能表示の存在または不在を示すことができる。
【0098】
容量は、2つ以上の次元を有することができる。一般に、容量は、n次元多様体、n次元部分多様体、n次元hyperellipsoid、n次元hypertoroid、またはn次元hyperparaboloidの形になる。容量に、少なくとも1つの境界が含まれるが、容量も境界も、連続である必要はない。被験者または患者は、対応する薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的データを有し、そのベクトルが、容量内のサブ容量を定義することができる。ベクトルのサブ容量を定義するベクトルは、統計的雑音過程(stochastic noise process)を示し、これは、ホメオスタシス的、復元された、制限された、または制約付きのブラウン運動の1タイプとすることができる。存在する場合に、ベクトルのサブ容量は、最初のおよび/または静止した条件を示す。しかし、患者または被験者が、臨床家認識可能ベクトル・パターンを有する場合に、ベクトルのサブ容量は、最初のまたは静止した条件から別の固有の病状への変化の始まりの高められたリスクを示す。この別の固有の病状の始まりの高められたリスクの判定には、その特定の病状の技術的現状の臨床家認識可能判定がない。
【0099】
第1条件(たとえば、介入の前)の第1条件ベクトルおよび第2条件(たとえば、介入の後)の第2条件ベクトルの計算は、第1条件および第2条件のめいめいの患者データの増分時間依存変化に基づく。
【0100】
このベクトル計算は、特定の介入が特定の病状の始まりのリスクを増やさないことを示すのに使用することができる。その状況では、第1条件ベクトルが、容量内に配置されており、臨床家認識可能ベクトル・パターンを有しないと判定され、これが、介入が施される前の時間期間中に患者がその特定の病状の臨床家認識可能表示を有しないことを示す。第2条件ベクトルも、容量内に配置されており、臨床家認識可能ベクトル・パターンを有すると判定され、これが、介入が施された後の時間期間中に患者がその特定の病状の臨床家認識可能表示を有しないことを示す。
【0101】
このベクトル計算は、特定の介入が特定の病状の始まりのリスクを実際に増やすことを示すのに使用することもできる。その状況では、第2条件ベクトルが、臨床家認識可能ベクトル・パターンを有し、これに発散、ドリフト、および/または拡散が含まれる。臨床家認識可能ベクトル・パターンは、患者が、特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間に、それでも、介入が施された後にその特定の病状の始まりの高められたリスクを有することを示す。
【0102】
空間内の容量に、特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示す点が含まれ、その容量の外に配置された点が、その特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示すことも、本発明の企図に含まれる。この容量内のベクトルは、患者が検討中の指定された病状を有することを示す。臨床家認識可能ベクトル・パターンは、その特定の病状が測定時間期間中に静まらないかまたは寛解に入らず、患者が病状の鎮静または寛解を判定する臨床家認識可能クライテリアを有しない場合であっても、患者がその特定の病状の鎮静または寛解の高められた潜在性を有することを示す。特定の病状の鎮静または寛解の高められた潜在性を判定するための分析を、別の特定の病状の始まりの高められたリスクを判定するための分析と共に使用することができる。一態様で、共に使用されるこの2タイプの分析が、患者に治療薬を施すことの有効性と副作用との両方を評価する動的診断ツールである。
【0103】
例1:悪い病状の高められたリスク
図2A〜図7を参照すると、薬物治療に関する、肝毒性または肝臓毒性の高められたリスクの存在または不在を判定するための本発明の適用が示されている。薬剤誘発性肝毒性(肝臓毒性)は、医薬品(有望な薬)の調査(即ち、臨床開発)の中止、FDA承認および初期臨床使用の後の薬の回収、および箱の警告などのラベル変更の主要な原因である。いわゆる「直接肝毒性物質」である肝酵素の用量依存性上昇を誘導する薬は、通常、動物毒性試験または早期臨床試験で検出される。直接肝毒性物質の開発は、通常、無毒性量(NOAEL)および治療係数が得られない限り中止される。対照的に、いわゆる「特異体質」反応を引き起こす薬は、既存の動物モデルでは検出されず、肝酵素の用量依存性変化を引き起こさず、通常は5000人未満の被験者を用いる承認前臨床試験で、以前に存在する方法を使用する検出がありそうにない、低い割合で深刻な肝損傷を引き起こす。FDA承認後に、一般的でない深刻な特異肝毒性の検出は、ヘルス・ケア労働者による自発的な報告に依存する。
【0104】
薬物開発中の肝毒性の潜在性を検出する努力は、主に、検査薬を用いて処置された患者とプラセボまたは承認された薬を用いて処理された患者との、肝臓起源の血漿中の酵素の割合または比率および閾値を超える血清総ビリルビン上昇(たとえば、正常の上限の1.5倍から3倍)の比較に焦点を合わせてきた。しかし、後続の深刻な肝臓毒性のリスクを確立する際のこの手法の精度は、未知である。幾つかの場合に、肝毒性のシグナルが、分析方法の感度の欠如のゆえに開発中に見逃されてきた可能性がある。どの場合でも、そのような手法は、高い価を有する少数の患者からのデータに大きく頼る。更に、これらの手法は、試験の規模がかなり増やされない限り、まれな特異体質反応を検出する可能性が低いが、規模の拡大は、新しい薬物開発を妨げる可能性が高い高コストの手法である。
【0105】
臨床試験中に収集された個人のおよび群の肝臓機能検査(LFT)データへのベクトル分析の適用は、これまでに可能であったものより高い精度および限定性を有し、試験での被験者の数の増加を必要としない可能性を有する、シグナルを検出する可能性を提供する。この例の目的は、薬剤誘発性肝毒性へのベクトル分析方法論の適用を説明し、潜在的な異常即ち、単一LFTが臨床的有意性の現在許容されている限度内または「正常」範囲内に留まる被験者のLFT変化の病理学的多変量パターンを検出する際のその使用を例示することである。
【0106】
本発明は、肝毒性の証拠のゆえに最終的に開発が中止された配合物の第II相臨床試験で得られたLFT値にベクトル分析を後で適用する。血清サンプルは、開発配合物の同一の治療計画を使用する、無作為並列プラセボ対照試験中に順次収集された。この試験に、それぞれ6週間の持続期間を有し、毎週LFT測定される、乾癬と、リウマチ性関節炎と、潰瘍性大腸炎と、喘息を有する患者が含まれる。サンプルを、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)と、アルカリ・ホスファターゼ(ALP)と、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)と、γ−グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)とについて分析した。ALTは、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)とも称する。ASTは、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)とも称する。GGTは、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(GGTP)とも称する。
【0107】
共通の薬物治療群からのベクトルを、プラセボ治療群からのベクトルと比較した。これらの群からのLFT値をプールした。LFTは、共通して適用される方法を使用して、少数の中央研究所で測定した。LFTベクトルを、個人ごとに判定し、これらのベクトルを、下で説明する多変量分析を使用して新たに定義された常態の限度に関して描いた。
【0108】
正常範囲から導出された向きおよび/または速さの変化を示すベクトルを識別するために、LFT値を、健康な被験者から入手した。本発明の譲受人であるPfizer,Inc.社が、集中化された研究所で一貫し検証された方法を使用して判定された研究所値のコンピュータ化されたデータベースを確立した。データは、過去10年間にわたるPfizer社が出資した臨床試験に参加した10,000人超の「健康で正常な」被験者から収集された血清サンプルである。ベクトル分析の正常値は、これらの健康な被験者のベースライン値から引き出され、これらの被験者の全員が、正常な既往と、健康診断と、研究
所スクリーニング・テストと、尿スクリーニング・テストとを有した。
【0109】
LFTの正常範囲は、通常、120人以上の健康な被験者に対して固定された分析方法を使用して特定のLFTを測定することによって、統計的に確立される。しかし、ほとんどのLFTについて、確率分布は、正規(即ちガウス)分布ではなく、値の「尾」が、分布曲線の右側に含まれる(図2Aを参照されたい)。LFT値をその対数(対数の底はどれでもよい)に変換することによって、正規分布の単純な特性を適用可能にすることができる。正規分布について、平均および標準偏差が、分布全体を完全に記述するのに十分である(図2Bを参照されたい)。
【0110】
正規分布の95%基準領域は、平均値プラスマイナス標準偏差の1.96倍によって表される。2つ以上の次元について、図3に示されているように、正規分布のレベル・セットは楕円形の形状を有し、従って、95%基準領域は回転楕円体である。
【0111】
図3は、「健康で正常な被験者」のALT値およびAST値の2次元プロットである。同心の楕円は、値が正常であることの減少する確率を表す。同心の楕円は、それぞれ95.0000%〜99.9999%領域を表す。最内周楕円に、正常値の95%が含まれる。最外周リング内の値が正常である確率は、0.0009%である。同心リングの外の値は、正常であることの減少する確率を有し、これは、通常の統計的意味でのp値に類似する。
【0112】
図4Aに、被験者の2つの相関されたLFT即ちALTおよびASTに関する、多変量確率分布であるベースライン散布図を示す。これらの値は、log10に変換され、お互いの関数として、ALT値が垂直軸、AST値が水平軸にプロットされている。楕円は、健康なデータベース基準領域に基づく、常態の95%境界を表す。垂直線および水平線は、習慣的な正常範囲を表し、楕円は、これらの相関された研究所試験の正しい正常範囲を表す。
【0113】
図4Bに、被験者のALT値およびGGT値のベースライン散布図を示す。これらの値は、log10(どの対数でもよい)に変換され、お互いの関数として、ALT値が垂直軸、GGT値が水平軸にプロットされている。楕円に、被験者の95%が含まれる。この楕円が、ALT値およびGGT値のベクトル分析で正常基準範囲として使用される。
【0114】
図4Aおよび4Bに、ベースライン・アミノトランスフェラーゼ値が、後続のベクトル・プロットに示される試験患者について本質的に正常であることが示されている。
図5に、42日試験の各週の間にプラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値およびAST値に同時に適用されたベクトル分析を示す。楕円は、正常な被験者の基準範囲である。各パネルのベクトルの長さおよび向きは、ベースラインからの変化ではなく、示された期間中の変化を表す。従って、ベクトルの頭は、所与の週の7日目のALT値およびAST値であり、ベクトルの尾は、所与の週の1日目のALT値およびAST値である。言い換えると、ベクトルの長さは、7日間のLFT状態の変化である。これらのベクトルは、標準化されており、その結果、すべてのプロットのすべてのベクトルが、7日の追跡調査期間を表す。ベクトルの長さは、患者の変化の時間的割合または速さに比例する。ベクトルが指している向きは、ベクトルの成分が各時間間隔内に互いに関してどのように変化しているかを示す。基準について、ベクトルを、健康な被験者の母集団の常態の楕円形の境界に関して示す。
【0115】
プラセボ治療被験者のベクトルは、全般に、この研究全体を通じて長さまたは向きをほとんどまたは全く示さず、主に正常範囲の輪郭内でクラスタ化していた。対照的に、アクティブ・ドラッグ治療群の7人の被験者のベクトルは、長さおよび向きを示し、基準の提示されたフレームの右上に移動した。最初の2週間(0から14日目)に、比較的短いベクトルが、主に正常範囲内でクラスタ化した。少数の細長いベクトルが、両方の処置群で発生した。第3週(14〜21日目)までに、複数のベクトルが、薬物治療群の正常範囲の中で延び、第4週に正常範囲の外に移動した。2つの群の間のベクトルの差は、第4週(21〜28日目)にほとんど明白であった。第5週(28〜35日目)には、群の間の差が永続したが、複数のベクトルが、正常範囲に向かって移動しつつあった。ほとんどのベクトルが、第6週(35〜42日目)に戻り、その時に、2つの群の間の差は、もはや
明白ではなかった。
【0116】
図6に、42日試験の各週の間にプラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値およびGGT値に同時に適用されたベクトル分析を示す。各パネルのベクトルの長さおよび向きは、示された期間中の変化を表す。楕円は、正常な被験者の基準範囲である。ベクトルは、主に、第3週(14〜21日目)までは正常範囲内でクラスタ化していた。ベクトルの移動は、ベクトルの移動が薬物治療群では明らかであったがプラセボ治療群では明らかでなかった21〜28日期間中にアクティブ治療群で最も明白であった。その後、ベクトルは、第5週(28〜35日目)に正常に向かって戻った。
【0117】
図7に、3つのLFT(ALTと、ASTと、GGT)に同時に適用されたベクトル分析を示す。この場合に、各被験者のベクトルが、3次元で移動する。楕円は、正常な被験者の基準範囲である。これらの3次元ベクトル・プロットは、図5および6からのベクトルの組合せである。95%基準領域が、回転楕円体面である。拡大されアニメートされた時に、これらのプロットは、ベクトルの軌跡をはるかに明瞭に示す。
【0118】
各肝臓機能検査(LFT)のおよびLFTの組合せのベクトルは、カスタマイズされたソフトウェアを用いて数学的に計算され、試験の7週間の過程にわたって2次元または3次元で表示された。
【0119】
短いベースライン・ベクトルは、アクティブ治療群およびプラセボ治療群で、多変量正常範囲内でクラスタ化していた。第3週までに、複数のベクトルが、アクティブ治療群で正常範囲の中で延び、第4週に外に移動した。2つの群の間のベクトルの移動の差は、図に示されているように、治療の第4週の間に最も明白であった。図7では、プラセボ治療群が、右の列のグラフに示され、薬物治療群が、左の列のグラフに示されている。各グラフは、値をlog10に変換した後の各患者のASTと、GGTと、ALTのベクトルの3次元プロットである。各図に示された楕円は、3次元での正常な肝臓機能の臨床家定義の境界を表す。治療群の間の差を、ALT対GGTまたはALT対ALPの2次元プロットで区別することもできた。
【0120】
視覚的ベクトル分析は、薬物治療群対プラセボ治療群の異なるLFTプロファイルを検出することができた。これらの3次元パターンは、臨床試験中には認識されなかった。従って、現在、ベクトル分析が、臨床試験での肝毒性の早期のまたは臨床的に不明瞭なシグナルを検出するのに有用である場合があると判定されている。
【0121】
第II相追跡で、ALTと、ASTと、GGTとのベクトルは、アクティブ治療群での変更された特性を明らかに示した。複数の個人のベクトルが、前の週からのすばやい変化を示す増えた長さを作り出した。これらベクトルは、右上に移動したが、これは、肝臓試験の増えた値を示す。これらの変化は、処置の第3週(14〜21日目)に最も明白であったが、第3週の少し後まで、正常の上限を超えなかった。これらの変化は、従来の方法によって検出されるよりはるかに早期に明白になった。その後、ベクトルは、反転し、この研究の終りにはプラセボ群のベクトルとほとんど区別不能になった。
【0122】
肝臓試験における変更の可能な有意性は、早期試験中には認識されなかった。というのは、値が、従来「臨床的に有意」と考えられた単一の試験境界、たとえば、正常の上限の2倍または3倍のアミノトランスフェラーゼ値によって評価されたからである。ベクトル分析は、はるかに早期に検出できる群の相違を示し、試験評価中には見られなかった非常に別個のパターンを示した。この薬の開発は、その後、より大規模な試験が、臨床的に有意と考えられる肝臓試験異常を検出した時に中止された。
【0123】
特定の理論または機構に制限されずに、細長く発散するベクトルによって示される臨床家認識可能ベクトル・パターンが、おそらくは「特異な」変種の、肝毒性の早期シグナルを予報し、表すと考えられる。
【0124】
複数のベクトルが正常範囲の外に移動したので、これらは、現在の定義によって、病気によるものである。これらが、継続された処置中に正常に向かって戻ったという事実は、普通は病理学的にも臨床的にも意味があると思われない適応反応を暗示する。これは、GGT値の変化によって影響を受けるベクトルに特に関連する。というのは、GGTが、誘導酵素であり、誘導酵素は、薬が中止された少し後まで増え、安定期に達すると期待され
るからである。その一方で、継続される処置中に常態に向かって値が戻ることは、酵素誘導と矛盾する。更に、アミノトランスフェラーゼ値が、予想外にGGT値と共に移動し、アミノトランスフェラーゼ変化が、一般に、濃度勾配を下る酵素漏出をもたらす細胞膜損傷を示すと考えられる。これは、GGT増加に、一般に薬試験で無視される肝臓情報が含まれることを暗示する。
【0125】
各被験者のベースライン値からの変化を比較することによって、ベクトル分析自体なしで、治療群の間の微妙だがおそらく重要な差を検出することも可能である。これは、ベクトル分析によって見つけられた逆転可能な変化を検出するために、頻繁な間隔で行われる必要がある。ベースラインは、前の週の最後の値であった。ベクトル変化は、異なる週に検出された。処置前ベースラインで1回および研究の終りに1回ベクトルを単純に測定することは、値が試験中にアクティブ・ドラッグ群で異常になり、その後正常に向かって戻ったことの観察を見逃したはずである。更に、ベクトルに、ベースラインからの変化よりはるかに多くの情報が含まれる。具体的には、速さまたは向きあるいはその両方の変化を検出することができる。移動によって実証されるパターンは、人間の視覚には明らかに明白になることができるが、一般的な統計方法によって検出されない可能性が高い。現在特異と考えられている毒性を、実際に、正常基準領域の部分空間およびおそらくは「臨床的に有意な」境界の中を流れるベクトルの部分母集団の観察を介して、明らかに影響されない個人において検出することができる。
【0126】
図8Aから図13Kのそれぞれに、図7と同一のデータに基づく、回帰係数関数および/またはその分散のプロットを示す。8Kと、9Kと、10Kと、11Kと、12Kと、13Kと以外のすべての図で、各象限の左上のプロットは、95%信頼区間を有するカプラン−マイヤ様推定量である。0が、ある時の区間の外にある場合に、その係数は、近似的に統計的に0と異なる。左下プロットは、真上のカプラン−マイヤ様推定量の曲線の傾きである。右象限は、信頼区間を計算するのに使用されためいめいの分散である。具体的には、右上プロットは、カプラン−マイヤ様推定量(左上プロット)の分散であり、右下プロットは、カプラン−マイヤ様推定量の曲線の傾き(左下プロット)の分散である。めいめいの臨床家認識可能クライテリア(即ち、ALTと、ASTと、GGT)は、X(t)の外部共変量である。また、めいめいの臨床家認識可能クライテリアを、Y(t)の以前の結果の関数と見ることができる。平均ドリフトの関数
【0127】
【数10】

【0128】
(図8Aから図10K)および平均変動の関数
【0129】
【数11】

【0130】
(図11Aから図13K)は、同一のものまたは異なるものである場合がある。
図8Aは、積分回帰係数関数
【0131】
【数12】

【0132】
、回帰係数関数
【0133】
【数13】

【0134】
、ならびにこれらのめいめいの分散
【0135】
【数14】

【0136】
および
【0137】
【数15】

【0138】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対するプラセボの影響である。図8Bは、図8AのALTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0139】
【数16】

【0140】
の一次導関数
【0141】
【数17】

【0142】
および二次導関数
【0143】
【数18】

【0144】
ならびに、そのめいめいの分散
【0145】
【数19】

【0146】
および
【0147】
【数20】

【0148】
である。図8Cは、積分回帰係数関数
【0149】
【数21】

【0150】
、回帰係数関数
【0151】
【数22】

【0152】
、ならびにそのめいめいの分散
【0153】
【数23】

【0154】
および
【0155】
【数24】

【0156】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対する薬の影響である。図8Dは、図8CのALTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0157】
【数25】

【0158】
の一次導関数
【0159】
【数26】

【0160】
および二次導関数
【0161】
【数27】

【0162】
ならびに、そのめいめいの分散
【0163】
【数28】

【0164】
および
【0165】
【数29】

【0166】
である。図8Eは、積分回帰係数関数
【0167】
【数30】

【0168】
、回帰係数関数
【0169】
【数31】

【0170】
、ならびにそのめいめいの分散
【0171】
【数32】

【0172】
および
【0173】
【数33】

【0174】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響である。図8Fは、図8Eに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0175】
【数34】

【0176】
の一次導関数
【0177】
【数35】

【0178】
および二次導関数
【0179】
【数36】

【0180】
ならびに、そのそれぞれの分散
【0181】
【数37】

【0182】
および
【0183】
【数38】

【0184】
である。図8Gは、積分回帰係数関数
【0185】
【数39】

【0186】
、回帰係数関数
【0187】
【数40】

【0188】
、ならびにそのめいめいの分散
【0189】
【数41】

【0190】
および
【0191】
【数42】

【0192】
によって実証された、ALTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響である。図8Hは、図8Gに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0193】
【数43】

【0194】
の一次導関数
【0195】
【数44】

【0196】
および二次導関数
【0197】
【数45】

【0198】
ならびに、そのそれぞれの分散
【0199】
【数46】

【0200】
および
【0201】
【数47】

【0202】
である。図8Iは、積分回帰係数関数
【0203】
【数48】

【0204】
、回帰係数関数
【0205】
【数49】

【0206】
、ならびにそのめいめいの分散
【0207】
【数50】

【0208】
および
【0209】
【数51】

【0210】
によって実証された、ALTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響である。図8Jは、図8Iに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0211】
【数52】

【0212】
の一次導関数
【0213】
【数53】

【0214】
および二次導関数
【0215】
【数54】

【0216】
ならびに、そのそれぞれの分散
【0217】
【数55】

【0218】
および
【0219】
【数56】

【0220】
である。図8Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
図9Aは、積分回帰係数関数
【0221】
【数57】

【0222】
、回帰係数関数
【0223】
【数58】

【0224】
、ならびにそのめいめいの分散
【0225】
【数59】

【0226】
および
【0227】
【数60】

【0228】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するプラセボの影響である。図9Bは、図9AのASTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0229】
【数61】

【0230】
の一次導関数
【0231】
【数62】

【0232】
および二次導関数
【0233】
【数63】

【0234】
ならびに、そのめいめいの分散
【0235】
【数64】

【0236】
および
【0237】
【数65】

【0238】
である。図9Cは、積分回帰係数関数
【0239】
【数66】

【0240】
、回帰係数関数
【0241】
【数67】

【0242】
、ならびにそのめいめいの分散
【0243】
【数68】

【0244】
および
【0245】
【数69】

【0246】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対する薬の影響である。図9Dは、図9CのASTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0247】
【数70】

【0248】
の一次導関数
【0249】
【数71】

【0250】
および二次導関数
【0251】
【数72】

【0252】
ならびに、そのめいめいの分散
【0253】
【数73】

【0254】
および
【0255】
【数74】

【0256】
である。図9Eは、積分回帰係数関数
【0257】
【数75】

【0258】
、回帰係数関数
【0259】
【数76】

【0260】
、ならびにそのめいめいの分散
【0261】
【数77】

【0262】
および
【0263】
【数78】

【0264】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響である。図9Fは、図9Eに示されたASTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0265】
【数79】

【0266】
の一次導関数
【0267】
【数80】

【0268】
および二次導関数
【0269】
【数81】

【0270】
ならびに、そのめいめいの分散
【0271】
【数82】

【0272】
および
【0273】
【数83】

【0274】
である。図9Gは、積分回帰係数関数
【0275】
【数84】

【0276】
、回帰係数関数
【0277】
【数85】

【0278】
、ならびにそのめいめいの分散
【0279】
【数86】

【0280】
および
【0281】
【数87】

【0282】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響である。図9Hは、図9Gに示されたASTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0283】
【数88】

【0284】
の一次導関数
【0285】
【数89】

【0286】
および二次導関数
【0287】
【数90】

【0288】
ならびに、そのめいめいの分散
【0289】
【数91】

【0290】
および
【0291】
【数92】

【0292】
である。図9Iは、積分回帰係数関数
【0293】
【数93】

【0294】
、回帰係数関数
【0295】
【数94】

【0296】
、ならびにそのめいめいの分散
【0297】
【数95】

【0298】
および
【0299】
【数96】

【0300】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響である。図9Jは、図9Iに示されたASTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0301】
【数97】

【0302】
の一次導関数
【0303】
【数98】

【0304】
および二次導関数
【0305】
【数99】

【0306】
ならびに、そのめいめいの分散
【0307】
【数100】

【0308】
および
【0309】
【数101】

【0310】
である。図9Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
図10Aは、積分回帰係数関数
【0311】
【数102】

【0312】
、回帰係数関数
【0313】
【数103】

【0314】
、ならびにそのめいめいの分散
【0315】
【数104】

【0316】
および
【0317】
【数105】

【0318】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するプラセボの影響である。図10Bは、図10AのGGTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0319】
【数106】

【0320】
の一次導関数
【0321】
【数107】

【0322】
および二次導関数
【0323】
【数108】

【0324】
ならびに、そのめいめいの分散
【0325】
【数109】

【0326】
および
【0327】
【数110】

【0328】
である。図10Cは積分回帰係数関数
【0329】
【数111】

【0330】
、回帰係数関数
【0331】
【数112】

【0332】
、ならびにそのめいめいの分散
【0333】
【数113】

【0334】
および
【0335】
【数114】

【0336】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対する薬の影響である。図10Dは、図10CのGGTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0337】
【数115】

【0338】
の一次導関数
【0339】
【数116】

【0340】
および二次導関数
【0341】
【数117】

【0342】
ならびに、そのめいめいの分散
【0343】
【数118】

【0344】
および
【0345】
【数119】

【0346】
である。図10Eは、積分回帰係数関数
【0347】
【数120】

【0348】
、回帰係数関数
【0349】
【数121】

【0350】
、ならびにそのめいめいの分散
【0351】
【数122】

【0352】
および
【0353】
【数123】

【0354】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響である。図10Fは、図10Eに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0355】
【数124】

【0356】
の一次導関数
【0357】
【数125】

【0358】
および二次導関数
【0359】
【数126】

【0360】
ならびに、そのめいめいの分散
【0361】
【数127】

【0362】
および
【0363】
【数128】

【0364】
である。図10Gは、積分回帰係数関数
【0365】
【数129】

【0366】
、回帰係数関数
【0367】
【数130】

【0368】
、ならびにそのめいめいの分散
【0369】
【数131】

【0370】
および
【0371】
【数132】

【0372】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響である。図10Hは、図10Gに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0373】
【数133】

【0374】
の一次導関数
【0375】
【数134】

【0376】
および二次導関数
【0377】
【数135】

【0378】
ならびに、そのめいめいの分散
【0379】
【数136】

【0380】
および
【0381】
【数137】

【0382】
である。図10Iは、積分回帰係数関数
【0383】
【数138】

【0384】
、回帰係数関数
【0385】
【数139】

【0386】
、ならびにそのめいめいの分散
【0387】
【数140】

【0388】
および
【0389】
【数141】

【0390】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響である。図10Jは、図10Iに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0391】
【数142】

【0392】
の一次導関数
【0393】
【数143】

【0394】
および二次導関数
【0395】
【数144】

【0396】
ならびに、そのめいめいの分散
【0397】
【数145】

【0398】
および
【0399】
【数146】

【0400】
である。図10Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
図11Aは、図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、
積分回帰係数関数
【0401】
【数147】

【0402】
、回帰係数関数
【0403】
【数148】

【0404】
、ならびにそのめいめいの分散
【0405】
【数149】

【0406】
および
【0407】
【数150】

【0408】
によって実証された、ALTの平均変動に対するプラセボの影響である。図11Bは、図11Aに示されたALTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0409】
【数151】

【0410】
の一次導関数
【0411】
【数152】

【0412】
および二次導関数
【0413】
【数153】

【0414】
ならびに、そのめいめいの分散
【0415】
【数154】

【0416】
および
【0417】
【数155】

【0418】
である。図11Cは、図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0419】
【数156】

【0420】
、回帰係数関数
【0421】
【数157】

【0422】
、ならびにそのめいめいの分散
【0423】
【数158】

【0424】
および
【0425】
【数159】

【0426】
によって実証された、ALTの平均変動に対する薬の影響である。図11Dは、図11Cに示されたALTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0427】
【数160】

【0428】
の一次導関数
【0429】
【数161】

【0430】
および二次導関数
【0431】
【数162】

【0432】
ならびに、そのめいめいの分散
【0433】
【数163】

【0434】
および
【0435】
【数164】

【0436】
である。図11Eは、図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0437】
【数165】

【0438】
、回帰係数関数
【0439】
【数166】

【0440】
、ならびにそのめいめいの分散
【0441】
【数167】

【0442】
および
【0443】
【数168】

【0444】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響である。図11Fは、図11Eに示されたALTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0445】
【数169】

【0446】
の一次導関数
【0447】
【数170】

【0448】
および二次導関数
【0449】
【数171】

【0450】
ならびに、そのめいめいの分散
【0451】
【数172】

【0452】
および
【0453】
【数173】

【0454】
である。図11Gは、図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0455】
【数174】

【0456】
、回帰係数関数
【0457】
【数175】

【0458】
、ならびにそのめいめいの分散
【0459】
【数176】

【0460】
および
【0461】
【数177】

【0462】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響である。図11Hは、図11Gに示されたALTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0463】
【数178】

【0464】
の一次導関数
【0465】
【数179】

【0466】
および二次導関数
【0467】
【数180】

【0468】
ならびに、そのめいめいの分散
【0469】
【数181】

【0470】
および
【0471】
【数182】

【0472】
である。図11Iは、図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0473】
【数183】

【0474】
、回帰係数関数
【0475】
【数184】

【0476】
、ならびにそのめいめいの分散
【0477】
【数185】

【0478】
および
【0479】
【数186】

【0480】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響である。図11Jは、図11Iに示されたALTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0481】
【数187】

【0482】
の一次導関数
【0483】
【数188】

【0484】
および二次導関数
【0485】
【数189】

【0486】
ならびに、そのめいめいの分散
【0487】
【数190】

【0488】
および
【0489】
【数191】

【0490】
である。図11Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経
時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
図12Aは、図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0491】
【数192】

【0492】
、回帰係数関数
【0493】
【数193】

【0494】
、ならびにそのめいめいの分散
【0495】
【数194】

【0496】
および
【0497】
【数195】

【0498】
によって実証された、ASTの平均変動に対するプラセボの影響である。図12Bは、図12Aに示されたASTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0499】
【数196】

【0500】
の一次導関数
【0501】
【数197】

【0502】
および二次導関数
【0503】
【数198】

【0504】
ならびに、そのめいめいの分散
【0505】
【数199】

【0506】
および
【0507】
【数200】

【0508】
である。図12Cは、図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0509】
【数201】

【0510】
、回帰係数関数
【0511】
【数202】

【0512】
、ならびにそのめいめいの分散
【0513】
【数203】

【0514】
および
【0515】
【数204】

【0516】
によって実証された、ASTの平均変動に対する薬の影響である。図12Dは、図12Cに示されたASTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0517】
【数205】

【0518】
の一次導関数
【0519】
【数206】

【0520】
および二次導関数
【0521】
【数207】

【0522】
ならびに、そのめいめいの分散
【0523】
【数208】

【0524】
および
【0525】
【数209】

【0526】
である。図12Eは、図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0527】
【数210】

【0528】
、回帰係数関数
【0529】
【数211】

【0530】
、ならびにそのめいめいの分散
【0531】
【数212】

【0532】
および
【0533】
【数213】

【0534】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響である。図12Fは、図12Eに示されたASTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0535】
【数214】

【0536】
の一次導関数
【0537】
【数215】

【0538】
および二次導関数
【0539】
【数216】

【0540】
ならびに、そのめいめいの分散
【0541】
【数217】

【0542】
および
【0543】
【数218】

【0544】
である。図12Gは、図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0545】
【数219】

【0546】
、回帰係数関数
【0547】
【数220】

【0548】
、ならびにそのめいめいの分散
【0549】
【数221】

【0550】
および
【0551】
【数222】

【0552】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響である。図12Hは、図12Gに示されたASTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0553】
【数223】

【0554】
の一次導関数
【0555】
【数224】

【0556】
および二次導関数
【0557】
【数225】

【0558】
ならびに、そのめいめいの分散
【0559】
【数226】

【0560】
および
【0561】
【数227】

【0562】
である。図12Iは、図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0563】
【数228】

【0564】
、回帰係数関数
【0565】
【数229】

【0566】
、ならびにそのめいめいの分散
【0567】
【数230】

【0568】
および
【0569】
【数231】

【0570】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響である。図12Jは、図12Iに示されたASTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0571】
【数232】

【0572】
の一次導関数
【0573】
【数233】

【0574】
および二次導関数
【0575】
【数234】

【0576】
ならびに、そのめいめいの分散
【0577】
【数235】

【0578】
および
【0579】
【数236】

【0580】
である。図12Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
図13Aは、図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0581】
【数237】

【0582】
、回帰係数関数
【0583】
【数238】

【0584】
、ならびにそのめいめいの分散
【0585】
【数239】

【0586】
および
【0587】
【数240】

【0588】
によって実証された、GGTの平均変動に対するプラセボの影響である。図13Bは、図13Aに示されたGGTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【0589】
【数241】

【0590】
の一次導関数
【0591】
【数242】

【0592】
および二次導関数
【0593】
【数243】

【0594】
ならびに、そのめいめいの分散
【0595】
【数244】

【0596】
および
【0597】
【数245】

【0598】
である。図13Cは、図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0599】
【数246】

【0600】
、回帰係数関数
【0601】
【数247】

【0602】
、ならびにそのめいめいの分散
【0603】
【数248】

【0604】
および
【0605】
【数249】

【0606】
によって実証された、GGTの平均変動に対する薬の影響である。図13Dは、図13Cに示されたGGTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【0607】
【数250】

【0608】
の一次導関数
【0609】
【数251】

【0610】
および二次導関数
【0611】
【数252】

【0612】
ならびに、そのめいめいの分散
【0613】
【数253】

【0614】
および
【0615】
【数254】

【0616】
である。図13Eは、図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0617】
【数255】

【0618】
、回帰係数関数
【0619】
【数256】

【0620】
、ならびにそのめいめいの分散
【0621】
【数257】

【0622】
および
【0623】
【数258】

【0624】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響である。図13Fは、図13Eに示されたGGTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0625】
【数259】

【0626】
の一次導関数
【0627】
【数260】

【0628】
および二次導関数
【0629】
【数261】

【0630】
ならびに、そのめいめいの分散
【0631】
【数262】

【0632】
および
【0633】
【数263】

【0634】
である。図13Gは、図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0635】
【数264】

【0636】
、回帰係数関数
【0637】
【数265】

【0638】
、ならびにそのめいめいの分散
【0639】
【数266】

【0640】
および
【0641】
【数267】

【0642】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響である。図13Hは、図13Gに示されたGGTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0643】
【数268】

【0644】
の一次導関数
【0645】
【数269】

【0646】
および二次導関数
【0647】
【数270】

【0648】
ならびに、そのめいめいの分散
【0649】
【数271】

【0650】
および
【0651】
【数272】

【0652】
である。図13Iは、図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【0653】
【数273】

【0654】
、回帰係数関数
【0655】
【数274】

【0656】
、ならびにそのめいめいの分散
【0657】
【数275】

【0658】
および
【0659】
【数276】

【0660】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響である。図13Jは、図13Iに示されたGGTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【0661】
【数277】

【0662】
の一次導関数
【0663】
【数278】

【0664】
および二次導関数
【0665】
【数279】

【0666】
ならびに、そのめいめいの分散
【0667】
【数280】

【0668】
および
【0669】
【数281】

【0670】
である。図13Kは、積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、その残差の分散V[Error]とを表す残差分析である。
ほとんどの統計モデルでは、分散が、経時的におよび被験者の間で一定であると仮定される。実際には、分散は、ほとんどの統計手法で、一般に「擾乱母数」と考えられている。図8Aから13Kに示された結果は、分散に関する以前の仮定が、本発明のモデルに適用可能でないことを示す。そうではなく、多くの実例で、分散に、平均と同等以上の情報が含まれる。
【0671】
例2(仮説):病状の減退の高められた傾向
上で述べたように、図3は、「健康で正常な被験者」のALT値およびAST値の2次元プロットである。同心の楕円は、値が正常であることの減少する確率を表す。内側の楕円に、正常値の95%が含まれる。再外周リングの値が正常である確率は、0.0009%である。
【0672】
前述の例1では、関心を持たれている容量または部分が、図3の同心の楕円の中の点として定義され、ここで、これらの内側の点は、特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、被験者がその特定の病状を有しないので、計算されたベクトルは容量内に配置される。従って、本システムおよび方法は、例1で、「健康な」被験者が特定の病状の始まりを経験することの高められたリスクを企図する。
【0673】
それでも、本発明は、この仮説の例2で、関心を持たれている容量または部分を、図3の同心の楕円の外側の点として定義することができ、ここで、これらの外側の点が、特定
の病状の存在を示し、被験者がその特定の病状を有するので、計算されたベクトルが容量内に配置されることも企図する。従って、本システムおよび方法は、例2で、「健康でない」患者または被験者がその特定の病状の減退の始まりを経験する高められた傾向を企図する。
【0674】
ベクトル分析を、以前に肝毒性を有すると診断されたが、その後、肝臓機能を高めるかまたは肝毒性を減らすことを意図された養生法が試みられた被験者のALT値およびAST値に同時に適用することができる。この分析で計算されたベクトルは、被験者が肝毒性を有するので図3の同心の楕円の外に配置されるはずである。このALT値およびAST値から計算されたベクトルの長さおよび向きは、ALT値およびAST値が被験者からとられた間隔中の変化を表す。
【0675】
理想的には、ベクトルの向きは、同心の楕円の向きを指し、肝毒性の減退の高められた傾向を意味する。具体的には、ALT値およびAST値が、当初に異常に高められている場合に、肝毒性の減退の傾向を高めた養生法の被験者のベクトルが、左下に移動する。
【0676】
上で述べたように、各肝臓機能検査(LFT)のおよびLFTの組合せのベクトルを、カスタマイズされたソフトウェアを用いて数学的に計算し、ある時間の過程にわたって2次元または3次元で表示することができる。
【0677】
従って、ベクトル分析は、肝臓機能を高めるか肝毒性を減らす養生法を開始する前および開始した後の肝毒性を有する被験者の異なるLFTプロファイルを検出することができる。これらのプロファイルは、伝統的な医学的監視中には認識されない。特定の理論または機構に制限されずに、「健康でない」容量または部分の細長いベクトルが、肝毒性の減退の早期シグナルを表すと考えられる。言い換えると、ベクトル分析は、肝毒性の減退の早期のまたは臨床的に不明瞭なシグナルを検出するのに有用である場合がある。
【0678】
本発明は、状況に対する動物または被験者のデータをある時間期間にわたって入手でき、そのデータの増分時間依存変化に基づいてベクトルを計算できる、すべての生理学的、薬理学的、病態生理学的、または病的心理学的状態に幅広く適用可能である。
【0679】
本発明は、臨床試験判定と、治療上のリスク/便益分析と、製品およびケア提供者有責義務リスク削減と、類似物にも幅広く適用可能である。
病状スコアの計算およびベクトル表示ソフトウェア
肝毒性の存在を判定する現在のルールは、アド・ホックであり、早期検出に鈍感である。肝毒性は、本質的に多変量であり、動的である。肝毒性のパターンは、さまざまな力場で移動するブラウン運動粒子としてモデル化することができる。これらの「粒子」の挙動の物理学的特性は、肝毒性の診断に関する科学に基づく判断ルールになる可能性がある。これらのルールは、仮想肝生検として働くのに十分に特異的である可能性さえある。
【0680】
正規分布は、連続的確率分布である。正規分布は、(1)対称の形状(即ち、両方の尾が無限大まで伸びる釣り鐘型の形状)、(2)同一の平均と、最頻値と、中央値、ならびに(3)その平均および標準偏差によって完全に決定される分布、によって特徴付けられる。標準正規分布は、0の平均および1の標準偏差を有する正規分布である。
【0681】
正規分布が「正規」と呼ばれるのは、中心極限定理の特性によって生成される多数の実世界の分布に似ているからである。もちろん、実世界の分布が、正規分布に似ていながら、非常に系統的な形で異なる可能性がある。スコアの経験的分布のどれもが、正規分布の要件のすべてを満足はしないが、多くの注意深く定義された試験は、この分布の原理の一部を利用するのに十分に近くこの分布を近似する。
【0682】
対数正規分布は、確率変数の値自体ではなくその対数が正規分布すると仮定されることを除いて、正規分布に似ている。従って、すべての値が正であり、分布は、右にゆがんでいる(即ち、正にゆがんでいる)。従って、対数正規分布は、0以上になるように制約されている確率変数に使用される。言い換えると、対数正規分布は、所与の変数が理論的に永久に増加し得るが0未満に減ることができないことを暗示するので、便利で論理的な分布である。
【0683】
信頼区間を伴う問題が生じるのは、肝毒性検体の分布が、正しく対数正規分布と考えられるのではなく、誤って正規分布と考えられる時である。0の平均および1の標準偏差を
有する標準対数正規分布について、95%基準範囲は、約0から約+7までである。しかし、同一の標準対数正規分布を正規分布として誤って識別するための場合の1の場合に、平均は、誤って約1.65として計算され、標準偏差は、誤って約5として計算され、約−3.35と約+6.65の間の95%基準範囲が与えられる。従って、対数変換を使用できないと、肝毒性の検出が偏る。具体的には、誤った肯定または誤った否定が増える。
【0684】
もう1つの問題は、基準範囲(即ち、正常範囲)を正しく定義することである。基準範囲の精度が、サンプル・サイズが増える時に高まることは明白である。具体的には、基準範囲のよい推定は、非常に大きいサンプル・サイズを必要とする。というのは、サンプル基準範囲の分散に、分散の分散が含まれるからである。しかし、ほとんどの研究室は、基準範囲を正しく構成するのに十分な数の「正常」を得るリソースを有しない。実際に、2つの異なる研究室からの基準範囲を、比較またはプールすることはできない。
【0685】
2つの正規分布で等しい分散の相関しない検体のグラフ的分布は、円形である。複数の統計的に独立な検査成績の、めいめいの基準範囲だけとの比較は、基準範囲が長方形によって表されるので、明瞭な確率的意味を有しない。
【0686】
2つの正規分布で相関する検体のグラフ的分布は、円形でなく(たとえば、楕円形)、座標軸に関して回転されている。複数の統計的に相互依存する検査成績の、めいめいの基準範囲だけとの比較は、確率不一致を更に悪化させる。
【0687】
図14を参照すると、2つのシミュレートされた正規分布の相関する検体の95%基準線が示されている。95%基準線は、楕円形領域または基準領域を形成する。図14には、各検体のめいめいの相関しない95%基準範囲も示されている。相関しない95%基準範囲の交差が、9つのセクションの直線グリッドを形成する。各めいめいの検体の平均値が、その平均的な健康な値を表す場合に、グリッドの中央セクションは、関心を持たれている不健康な病状の不在を表し、グリッドの外側のセクションは、関心を持たれている不健康な病状の存在を表す。しかし、グリッドの「健康な」中央セクションの部分FNは、95%信頼線によって形成される楕円の外にある。部分FN内の値は、誤った否定であり、これは、部分FN内の値が、95%基準線を正しく考慮する時には健康でないが、相関しない95%基準範囲に基づけば、誤って健康と考えられることを意味する。更に問題なことに、95%信頼線によって形成される楕円の部分FPは、グリッドの「健康」中央セクションの外にある。部分FP内の値は、誤った肯定であり、これは、部分FP内の値が、95%基準線を正しく考慮する時には健康であるが、相関しない95%基準範囲に基づけば、誤って不健康と考えられることを意味する。
【0688】
図15を参照すると、多変量測定(即ち、病状スコアまたは疾患スコア(disease score))を構成し、正規化して、次元に独立な判断ルールを定義することができる。この測定値を使用して、所与の時点での研究所試験の各患者のベクトルのp値を計算することができる。疾患スコアまたは病状スコアの明らかな版が、正規化されたマハラノビス距離方程式
【0689】
【数282】

【0690】
であり、ここで、100*(1−α)は、通常は95%になるように選択される。本発明の疾患スコアまたは病状スコアは、マハラノビス距離方程式の正規化された関数であり、その結果、この距離が、試験の回数であるpに依存しないことが好ましい:
【0691】
【数283】

【0692】
。基準楕円の構成により小さいサンプル・サイズが使用される時には、どちらの場合でも、χ二乗分布ではなくF分布を使用しなければならない。Φは、標準正規分布関数であるが、任意の適当な確率分布とすることができる。
【0693】
図15に示されているように、経時的に疾患スコアをプロットすることによって、臨床家または内科医に有意な情報を提供することができる。図15に、経時的な疾患スコアの薬剤誘発性の増加を示す、3つの異なる被験者のめいめいの疾患スコア・プロットを示す。疾患スコアが垂直軸であり、時間が水平軸である。このグラフには、95.0%と、99.0%と、99.9%の信頼限度も示されている。データ点(即ち、三角形、正方形、または円形の点)が、被験者ごとにプロットされ、めいめいの線は、データ点の間の補間である。薬剤誘発性の影響は、0日目に施された薬剤介入によって作られた。各被験者は、約5日目と約25日目の間に時々悪く反応した。この有害反応が、薬によって誘導されたと推理することができる。というのは、被験者の疾患スコアが、約15日目と約30日目の間のある時に薬剤介入が中止された後に非常に短いうちに正常範囲に戻ったからである。複数の研究所試験に基づく多次元医療プロットを計算し、プロットすることによって、明らかに、一般に非常に限られた量の有意なデータの検討を含む臨床家による従来の分析と比較して、優れた臨床分析を提供することができる。
【0694】
図16および図17を参照すると、ドリフトを伴うまたは伴わない単純なブラウン運動は、その分散が制限されないので、連続的臨床的測定の適当なモデルではない。しかし、復元力(即ち恒常性維持力(homeostatic force)を伴うブラウン運動は、正規性を定義するよい選択肢であり、経験的に観察できる多変量正規分布になる。残念ながら、パターンを記述する数学は、むずかしく、研究用の膨大なデータ・セットを必要とする。
【0695】
p次元力場でのブラウン運動の方程式は、次の通りである。
【0696】
【数284】

【0697】
ここで、
【0698】
【数285】

【0699】
は、力場であり、V(x)は、ポテンシャル関数であり、Z(t)は、多変量ガウス白色雑音であり、粒子のサンプル経路は、観察不能である可能性がある確率分布f(x,v,t)を有する。
【0700】
フォッカー−プランクの方程式は、次の通りである。
【0701】
【数286】

【0702】
V(x)≠0かつ
【0703】
【数287】

【0704】
の時に、
【0705】
【数288】

【0706】
である。tが無限大になる時に、第2(遷移)項は、0になり、第1項は、平衡確率密度関数である。これは、平静な正常状態を表す楕円レベル・セットを有する時に、多変量ガウシアンになる。
【0707】
図16は、復元力または恒常性維持力を伴うブラウン運動を示す、上の式からの2次元テスト・プロットである。図17は、外力(たとえば、薬または病気)が適用され、結果のベクトル経路が恒常性維持力場によってセンタリングされない時に恒常性維持力が不平衡になることを除いて、図16のテスト・プロットに似た2次元テスト・プロットである。センタリングされない恒常性維持力は、ブラウン運動が本質的に円形の経路内でドリフトすることを可能にする。
【0708】
平均的な条件の下で、個人は、許容範囲の特定の組の中の安定した生理学的状態を有する。平均的な条件の下での個人の安定した生理学的状態を、その個人の標準状態とも呼ぶ。個人の標準状態は、健康または不健康の何れかとすることができる。外力が個人の標準状態に作用する場合に、その個人が標準状態を維持する減らされた確率が生じる。
【0709】
個人の標準状態は、その個人の生理学的データをグラフにプロットすることによって観察することができる。安定した標準状態は、グラフの1つの部分に置かれる。更に、個人の標準状態を、母集団の標準状態に対してその個人の生理学的データをプロットすることによって観察することができる。
【0710】
個人の標準状態は、薬の投与によって乱すことができる。施された薬の影響の下で、個人の標準状態は、不安定になり、グラフ内のその最初の位置からグラフ内の新しい位置に移動する。薬の投与を停止した時、または薬の影響が終わった時に、個人の標準状態が、もう一度乱される場合があり、これは、グラフ内の標準状態のもう1つの移動になる。薬の投与を停止した時、または薬の影響が終わった時に、個人の標準状態が、グラフ内でその薬が投与される前の最初の位置に戻る場合があり、あるいは、第1の医薬前位置と第2の医薬結果位置の両方と異なる新しいまたは第3の位置に戻る場合がある。
【0711】
個人の診断を、グラフ内の個人の標準状態の移動の複数の態様を研究することによって
援助することができる。標準状態がグラフ内で移動する時にたどる経路の向き(たとえば、角度および/または方位)が、診断的である場合がある。グラフ内の標準状態の移動の速さが、診断的である場合もある。加速度および曲率などの他の物理的類似物ならびに他の導出された数学的バイオマーカが、診断的重要性を有する場合もある。
【0712】
グラフ内の標準状態の移動の向きおよび/または速さが診断的であると仮定すると、標準状態の最初の移動の向きおよび/または速さを使用して、結果の標準状態の新しい位置を予測することが可能である可能性がある。特に、ある作用因子(即ち、薬)の影響の下で、個人の標準状態が安定するグラフ内のある個数の位置だけがあることを確立できる場合である。
【0713】
更に、ある個人の正常薬物投与条件が、臨床家認識可能健康状態である場合に、母集団の健康な病状分布からの個人の病状スコアの発散は、その個人が健康な病状を有することの減らされた確率を示す。逆に、ある個人の正常薬物投与条件が、臨床家認識可能不健康状態である場合に、母集団の健康な病状分布への個人の病状スコアの収束は、その個人が健康な病状を有するかそれに近付きつつあることの増やされた確率を示す。
【0714】
図18を参照すると、卵型Oによって表される初期のまたはオリジナルの安定した条件から開始し、施された医薬の影響の下でドーナツ型の回路または軌跡に進行する、個人の標準状態の移動を示す仮説の3次元グラフが示されている。図16に示された例について、個人の標準状態は、卵型Oの最初の安定した位置に戻る。
【0715】
本発明の推計学モデルは、複数の変数を使用して実践されることが好ましく、多数の変数を使用して実践されることがより好ましい。本質的に、本多変量推計学モデルの強さは、医師が検討できるより多数の変数を合成し、比較する能力にある。2つまたは3つの変数だけを与えられた場合に、本発明の方法は、有用ではあるが絶対必要ではない。たとえば8つの変数(またはそれより多数)を与えられれば、本発明のモデルは、貴重な診断ツールである。
【0716】
本発明の重要な利益は、多変量分析が、標準状態の下の変数を相関させるクロス乗積を提供することである。従って、1つの変量の経時的な大きい増加は、複数の変量の小さい同時増加と同一の統計的関連性を有する。病気の厳しさは、線形には増加しないので、クロス乗積の影響は、医療分析に非常に有用である。
【0717】
本発明のモデルは、多数の変数と共に使用されることを意図されているが、所与のユーザ(たとえば、臨床家または内科医)は、それでも、2次元または3次元で視覚化することができる。言い換えると、本発明の多変量推計学モデルは、n次元空間で計算を実行することができるが、ユーザの理解を簡単にするために、モデルが2次元または3次元でも情報を出力することが有用である。
【0718】
図19Aから図19Dを参照すると、本発明は、特に本発明の多変量推計学モデルからの出力をグラフィカルに表現するように設計された、データ視覚化ソフトウェア(DVS)を企図している。
【0719】
DVSに、3つのデータ・ファイル即ち、データ定義ファイルと、パラメータ・データ・ファイルと、研究データ・ファイルとが含まれる。データ定義ファイルは、DVSによって使用されるデータの基礎になる定義を含むメタデータ・ファイルである。パラメータ・データ・ファイルは、基準母集団に関する、関心を持たれているパラメータに関するデータを含むデータ・ファイルである。パラメータ・データ・ファイル内のデータは、母集団の統計的測定値、具体的には、所与の検体について何が正常であるかを判定するのに使用される。本システムおよび方法の好ましい実施形態では、パラメータ・データ・ファイルに、関心を持たれている検体の大サンプル母集団データが含まれ、この検体は、肝毒性の評価に有用である。研究データ・ファイルは、母集団内の比較的小さいサンプル群(即ち、臨床研究群)からのデータに制限されている点における研究データ・ファイルを除いて、パラメータ・データ・ファイルに似ている。
【0720】
データ定義ファイルは、DVSによって使用されるデータの基礎になる定義を含むメタデータ・ファイルである。機能的に、データ定義ファイルは、構造化された内容である。DDFは、Extensible Markup Language(XML)または類
似する構造化言語で記述されることが好ましい。DDFで提供される定義に、被験者属性と、検体属性と、時間属性とが含まれる。各属性に、名前と、任意選択の短い名前と、記述と、値のタイプと、値の単位と、値のスケールと、主キー・フラグとが含まれる。主キー・フラグは、個々の被験者を一意に識別する属性を示すのに使用される。属性は、離散(即ち、有限の個数の値を有する)または連続とすることができる。離散属性に、患者IDと、患者群IDと、年齢とが含まれる。連続属性に、検体属性および時間属性が含まれる。
【0721】
図20A〜図20BBBは、本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す54枚の図である。
図21A〜図21APを参照することは、本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す42枚の図である。
【0722】
好ましい実施形態で、肝毒性について、データ定義ファイルは、被験者と、関心を持たれている肝臓検体と、時間属性(即ち、臨床試験測定期間の始めからの日時)とを定義する。被験者は、患者IDと、患者群と、患者年齢と、患者性別とによって定義される。検体は、臨床家によって使用される通常の血液検査即ち、異常リンパ球(1000/mm)と、アルカリ・ホスファターゼ(IU/L)と、好塩基性白血球(%)と、好塩基性白血球(1000/mm)と、重炭酸塩(meq/L)と、血中尿素窒素(mg/dL)と、カルシウム(meq/L)と、塩化物(meq/L)と、クレアチン(mg/dL)と、クレアチン・キナーゼ(IU/L)と、クレアチン・キナーゼ・イソ酵素(IU/L)と、好酸球(%)と、好酸球(1000/mm)と、ガンマ・グルタミルトランスペプチダーゼ(IU/L)と、ヘマトクリット(%)と、ヘモグロビン(g/dL)と、乳酸脱水素酵素(IU/L)と、リンパ球(%)と、リンパ球(1000/mm)と、単核白血球(%)と、単核白血球(1000/mm)と、好中球(%)と、好中球(1000/mm)と、リン(mg/dL)と、血小板(1000/mm)と、カリウム(meq/L)と、血糖値(random glucose)(mg/dL)と、赤血球数(100万/mm)と、血清アルブミン(g/dL)と、血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(IU/L)と、血清アラニン・アミノトランスフェラーゼ(IU/L)と、ナトリウム(meq/L)と、総ビリルビン(g/dL)と、総タンパク質(g/dL)と、トロポニン(ng/mL)と、尿酸(mg/dL)と、尿中クレアチニン(urine creatinine)(mg/(24時間))と、尿pHと、尿比重と、白血球数(1000/mm)とである。検体は、線形スケールまたは対数スケールの何れかで記録される。ほとんどの検体が、線形スケールで記録される。対数スケールで記録される検体に、総アルカリ・ホスファターゼと、ビリルビンと、クレアチン・キナーゼと、クレアチン・キナーゼ・イソ酵素と、ガンマ・グルタミルトランスフェラーゼと、乳酸脱水素酵素と、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼと、アラニン・アミノトランスフェラーゼとが含まれる。
【0723】
パラメータ・データ・ファイルは、母集団に関する、関心を持たれているパラメータに関するデータを含むデータ・ファイルである。パラメータ・データ・ファイル内のデータは、母集団の統計的測定値、具体的には、所与のパラメータについて何が正常であるかを判定するのに使用される。基準領域も、パラメータ・データ・ファイルから計算される。基準領域は、ある個人が、母集団から逸脱しつつある(即ち、よりランダムまたは「正常」でなくなりつつある)か、母集団に収束しつつある(即ち、よりランダムまたは「正常」になりつつある)かを判定するのに使用される。基準領域は、既知の統計技法を使用して計算される。
【0724】
DVSに、更に、ユーザ・インターフェースが含まれる。このユーザ・インターフェースを介して、ユーザは、選択されたデータ定義ファイルと、パラメータ・データ・ファイルと、研究データ・ファイルとをインポートすることができる。このユーザ・インターフェースは、ユーザが研究データ・ファイルからアクティブ・セットを選択することをもたらす。たとえば、ユーザは、ある閾値レベルを超える疾患スコアを有する個人だけを含むアクティブ・セットを研究データ・ファイルから選択することができる。
【0725】
ユーザは、複数の形でグラフを編集することができる。ユーザは、グラフに関する2つまたは3つの検体と、検体に関する測定範囲と、時間期間とを選択することができる。グラフを生成した後に、ユーザは、個々の被験者のプロットを選択し、これらをグラフから除去することができる。更に、ユーザは、測定されたデータ点または補間されたデータ点など、グラフ内の特定のデータ点を表示し、かつ/または強調表示することができる。補間されたデータ点は、下で詳細に説明する。ユーザは、当業者に周知のように、グラフの他の態様(たとえば、グラフの凡例)を制御することができる。
【0726】
ユーザ・インターフェースは、アニメートされたグラフも生成することができる。言い換えると、ユーザ・インターフェースは、病状スコアまたは選択された検体の経時的な変化を示す動くイメージとして、連続する順序で複数の特定の時刻の病状スコアまたは選択された検体のグラフを表示するように適合される。
【0727】
ユーザは、ソフトウェアが疾患スコアを計算するのに使用する検体を選択することができる。肝毒性について、疾患スコアの計算に使用される検体は、ASTと、ALTと、GGTと、総ビリルビンと、総タンパク質と、血清アルブミンと、アルカリ・ホスファターゼと、乳酸脱水素酵素とであることが好ましい。
【0728】
特定の検体測定値または疾患スコアの間の補間が、特に個人から連続した測定値を得ることが非常に非実用的なので、必要になる場合がある。データ点の間の補間は、任意の適切な補間とすることができる。好ましい補間は、三次スプライン補間である。
【0729】
本発明は、個人の病状を予測するのに有用な、病状に関連するパラメータのデータを分析し、グラフィカルに表示するように適合されるが、本発明は、個人の差し迫った死を予測するように特によく適合されてはいない。基本的に、本発明のシステムおよび方法のパラメータ・データのほとんどの供給源である臨床試験からの臨終および死に関するデータは、ほとんどない。それでも、死が、母集団の測定値に関する正常な健康な分布の外にあるとたやすく仮定することができる。
【0730】
本発明の1つまたは複数の上で注記した好ましい実施形態を説明し、導入部で代替位置を注記したので、本明細書では、本発明の諸態様が、製造と、財務と、セールス・モデリングなど、非医療使用にたやすく適合されることが更に企図され、注記される。
【0731】
従って、本発明の現在好ましい実施形態を説明したので、本発明の目的が達成されたことが認識され、本発明の構成の変更と、大きく異なる実施形態および応用例とが、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに念頭に浮かぶことが、当業者によって理解されるであろう。本明細書の開示および説明は、例示的であることを意図され、いかなる意味でも本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0732】
【図1】本発明による、悪い病状を予測する方法を示す流れ図である。
【図2A】健康な大人からのAST値の分布を示す図である。この値は、曲線の右部分で「尾」が明白であるという点で、均等に分布していない。
【図2B】値をlog10に変換した後の図2AのAST値の分布を示す図である。この分布は、正規分布であり、値のうちの95%が、1.96標準偏差に含まれる。
【図3】「健康で正常な被験者」のALT値およびAST値を示す2次元プロットである。
【図4A】正常な被験者のALT値およびAST値の多変量確率分布を示す図である。
【図4B】正常な被験者のALT値およびGGT値の多変量確率分布を示す図である。
【図5】42日試験の各週の間にプラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値およびAST値に同時に適用されたベクトル分析を示す図である。
【図6】42日試験の各週の間にプラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値およびGGT値に同時に適用されたベクトル分析を示す図である。
【図7A】プラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値と、AST値と、GGT値とに同時に適用されたベクトル分析を示す図である。
【図7B】プラセボまたはアクティブ・ドラッグを与えられた各被験者のALT値と、AST値と、GGT値とに同時に適用されたベクトル分析を示す図である。
【図8A】積分回帰係数関数
【数289】

【0733】
、回帰係数関数
【数290】

【0734】
、ならびにこれらのめいめいの分散
【数291】

【0735】
および
【数292】

【0736】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対するプラセボの影響を示す図である。
【図8B】図8AのALTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数293】

【0737】
の一次導関数
【数294】

【0738】
および二次導関数
【数295】

【0739】
ならびにそのめいめいの分散
【数296】

【0740】
および
【数297】

【0741】
を示す図である。
【図8C】積分回帰係数関数
【数298】

【0742】
、回帰係数関数
【数299】

【0743】
、ならびにそのめいめいの分散
【数300】

【0744】
および
【数301】

【0745】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対する薬の影響を示す図である。
【図8D】図8CのALTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数302】

【0746】
の一次導関数
【数303】

【0747】
および二次導関数
【数304】

【0748】
ならびにそのめいめいの分散
【数305】

【0749】
および
【数306】

【0750】
を示す図である。
【図8E】積分回帰係数関数
【数307】

【0751】
、回帰係数関数
【数308】

【0752】
、ならびにそのめいめいの分散
【数309】

【0753】
および
【数310】

【0754】
によって実証されたALTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図8F】図8Eに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数311】

【0755】
の一次導関数
【数312】

【0756】
および二次導関数
【数313】

【0757】
ならびにそのそれぞれの分散
【数314】

【0758】
および
【数315】

【0759】
を示す図である。
【図8G】積分回帰係数関数
【数316】

【0760】
、回帰係数関数
【数317】

【0761】
、ならびにそのめいめいの分散
【数318】

【0762】
および
【数319】

【0763】
によって実証された、ALTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図8H】図8Gに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数320】

【0764】
の一次導関数
【数321】

【0765】
および二次導関数
【数322】

【0766】
ならびにそのそれぞれの分散
【数323】

【0767】
および
【数324】

【0768】
を示す図である。
【図8I】積分回帰係数関数
【数325】

【0769】
、回帰係数関数
【数326】

【0770】
、ならびにそのめいめいの分散
【数327】

【0771】
および
【数328】

【0772】
によって実証された、ALTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図8J】図8Iに示されたALTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数329】

【0773】
の一次導関数
【数330】

【0774】
および二次導関数
【数331】

【0775】
ならびにそのそれぞれの分散
【数332】

【0776】
および
【数333】

【0777】
を示す図である。
【図8K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図8Aの積分回帰係数関数
【数334】

【0778】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図9A】積分回帰係数関数
【数335】

【0779】
、回帰係数関数
【数336】

【0780】
、ならびにそのめいめいの分散
【数337】

【0781】
および
【数338】

【0782】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するプラセボの影響を示す図である。
【図9B】図9AのASTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数339】

【0783】
の一次導関数
【数340】

【0784】
および二次導関数
【数341】

【0785】
ならびにそのめいめいの分散
【数342】

【0786】
および
【数343】

【0787】
を示す図である。
【図9C】積分回帰係数関数
【数344】

【0788】
、回帰係数関数
【数345】

【0789】
、ならびにそのめいめいの分散
【数346】

【0790】
および
【数347】

【0791】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対する薬の影響を示す図である。
【図9D】図9CのASTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数348】

【0792】
の一次導関数
【数349】

【0793】
および二次導関数
【数350】

【0794】
ならびにそのめいめいの分散
【数351】

【0795】
および
【数352】

【0796】
を示す図である。
【図9E】積分回帰係数関数
【数353】

【0797】
、回帰係数関数
【数354】

【0798】
、ならびにそのめいめいの分散
【数355】

【0799】
および
【数356】

【0800】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図9F】図9Eに示されたASTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数357】

【0801】
の一次導関数
【数358】

【0802】
および二次導関数
【数359】

【0803】
ならびにそのめいめいの分散
【数360】

【0804】
および
【数361】

【0805】
を示す図である。
【図9G】積分回帰係数関数
【数362】

【0806】
、回帰係数関数
【数363】

【0807】
、ならびにそのめいめいの分散
【数364】

【0808】
および
【数365】

【0809】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図9H】図9Gに示されたASTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数366】

【0810】
の一次導関数
【数367】

【0811】
および二次導関数
【数368】

【0812】
ならびにそのめいめいの分散
【数369】

【0813】
および
【数370】

【0814】
を示す図である。
【図9I】積分回帰係数関数
【数371】

【0815】
、回帰係数関数
【数372】

【0816】
、ならびにそのめいめいの分散
【数373】

【0817】
および
【数374】

【0818】
によって実証された、ASTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図9J】図9IのASTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数375】

【0819】
の一次導関数
【数376】

【0820】
および二次導関数
【数377】

【0821】
ならびにそのめいめいの分散
【数378】

【0822】
および
【数379】

【0823】
を示す図である。
【図9K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図9Aの積分回帰係数関数
【数380】

【0824】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図10A】積分回帰係数関数
【数381】

【0825】
、回帰係数関数
【数382】

【0826】
、ならびにそのめいめいの分散
【数383】

【0827】
および
【数384】

【0828】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するプラセボの影響を示す図である。
【図10B】図10AのGGTの平均ドリフトに対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数385】

【0829】
の一次導関数
【数386】

【0830】
および二次導関数
【数387】

【0831】
ならびにそのめいめいの分散
【数388】

【0832】
および
【数389】

【0833】
を示す図である。
【図10C】積分回帰係数関数
【数390】

【0834】
、回帰係数関数
【数391】

【0835】
、ならびにそのめいめいの分散
【数392】

【0836】
および
【数393】

【0837】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対する薬の影響を示す図である。
【図10D】図10CのGGTの平均ドリフトに対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数394】

【0838】
の一次導関数
【数395】

【0839】
および二次導関数
【数396】

【0840】
ならびにそのめいめいの分散
【数397】

【0841】
および
【数398】

【0842】
を示す図である。
【図10E】積分回帰係数関数
【数399】

【0843】
、回帰係数関数
【数400】

【0844】
、ならびにそのめいめいの分散
【数401】

【0845】
および
【数402】

【0846】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図10F】図10Eに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数403】

【0847】
の一次導関数
【数404】

【0848】
および二次導関数
【数405】

【0849】
ならびにそのめいめいの分散
【数406】

【0850】
および
【数407】

【0851】
を示す図である。
【図10G】積分回帰係数関数
【数408】

【0852】
、回帰係数関数
【数409】

【0853】
、ならびにそのめいめいの分散
【数410】

【0854】
および
【数411】

【0855】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図10H】図10Gに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数412】

【0856】
の一次導関数
【数413】

【0857】
および二次導関数
【数414】

【0858】
ならびにそのめいめいの分散
【数415】

【0859】
および
【数416】

【0860】
を示す図である。
【図10I】積分回帰係数関数
【数417】

【0861】
、回帰係数関数
【数418】

【0862】
、ならびにそのめいめいの分散
【数419】

【0863】
および
【数420】

【0864】
によって実証された、GGTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図10J】図10Iに示されたGGTの平均ドリフトに対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数421】

【0865】
の一次導関数
【数422】

【0866】
および二次導関数
【数423】

【0867】
ならびにそのめいめいの分散
【数424】

【0868】
および
【数425】

【0869】
を示す図である。
【図10K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図10Aの積分回帰係数関数
【数426】

【0870】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図11A】図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数427】

【0871】
、回帰係数関数
【数428】

【0872】
、ならびにそのめいめいの分散
【数429】

【0873】
および
【数430】

【0874】
によって実証された、ALTの平均変動に対するプラセボの影響を示す図である。
【図11B】図11Aに示されたALTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数431】

【0875】
の一次導関数
【数432】

【0876】
および二次導関数
【数433】

【0877】
ならびにそのめいめいの分散
【数434】

【0878】
および
【数435】

【0879】
を示す図である。
【図11C】図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数436】

【0880】
、回帰係数関数
【数437】

【0881】
、ならびにそのめいめいの分散
【数438】

【0882】
および
【数439】

【0883】
によって実証された、ALTの平均変動に対する薬の影響を示す図である。
【図11D】図11Cに示されたALTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数440】

【0884】
の一次導関数
【数441】

【0885】
および二次導関数
【数442】

【0886】
ならびにそのめいめいの分散
【数443】

【0887】
および
【数444】

【0888】
を示す図である。
【図11E】図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数445】

【0889】
、回帰係数関数
【数446】

【0890】
、ならびにそのめいめいの分散
【数447】

【0891】
および
【数448】

【0892】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図11F】図11Eに示されたALTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数449】

【0893】
の一次導関数
【数450】

【0894】
および二次導関数
【数451】

【0895】
ならびにそのめいめいの分散
【数452】

【0896】
および
【数453】

【0897】
を示す図である。
【図11G】図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数454】

【0898】
、回帰係数関数
【数455】

【0899】
、ならびにそのめいめいの分散
【数456】

【0900】
および
【数457】

【0901】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図11H】図11Gに示されたALTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数458】

【0902】
の一次導関数
【数459】

【0903】
および二次導関数
【数460】

【0904】
ならびにそのめいめいの分散
【数461】

【0905】
および
【数462】

【0906】
を示す図である。
【図11I】図8Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数463】

【0907】
、回帰係数関数
【数464】

【0908】
、ならびにそのめいめいの分散
【数465】

【0909】
および
【数466】

【0910】
によって実証された、ALTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図11J】図11Iに示されたALTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数467】

【0911】
の一次導関数
【数468】

【0912】
および二次導関数
【数469】

【0913】
ならびにそのめいめいの分散
【数470】

【0914】
および
【数471】

【0915】
を示す図である。
【図11K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図11Aの積分回帰係数関数
【数472】

【0916】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図12A】図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数473】

【0917】
、回帰係数関数
【数474】

【0918】
、ならびにそのめいめいの分散
【数475】

【0919】
および
【数476】

【0920】
によって実証された、ASTの平均変動に対するプラセボの影響を示す図である。
【図12B】図12Aに示されたASTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数477】

【0921】
の一次導関数
【数478】

【0922】
および二次導関数
【数479】

【0923】
ならびにそのめいめいの分散
【数480】

【0924】
および
【数481】

【0925】
を示す図である。
【図12C】図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数482】

【0926】
、回帰係数関数
【数483】

【0927】
、ならびにそのめいめいの分散
【数484】

【0928】
および
【数485】

【0929】
によって実証された、ASTの平均変動に対する薬の影響を示す図である。
【図12D】図12Cに示されたASTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数486】

【0930】
の一次導関数
【数487】

【0931】
および二次導関数
【数488】

【0932】
ならびにそのめいめいの分散
【数489】

【0933】
および
【数490】

【0934】
を示す図である。
【図12E】図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数491】

【0935】
、回帰係数関数
【数492】

【0936】
、ならびにそのめいめいの分散
【数493】

【0937】
および
【数494】

【0938】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図12F】図12Eに示されたASTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数495】

【0939】
の一次導関数
【数496】

【0940】
および二次導関数
【数497】

【0941】
ならびにそのめいめいの分散
【数498】

【0942】
および
【数499】

【0943】
を示す図である。
【図12G】図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数500】

【0944】
、回帰係数関数
【数501】

【0945】
、ならびにそのめいめいの分散
【数502】

【0946】
および
【数503】

【0947】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図12H】図12Gに示されたASTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数504】

【0948】
の一次導関数
【数505】

【0949】
および二次導関数
【数506】

【0950】
ならびにそのめいめいの分散
【数507】

【0951】
および
【数508】

【0952】
を示す図である。
【図12I】図9Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数509】

【0953】
、回帰係数関数
【数510】

【0954】
、ならびにそのめいめいの分散
【数511】

【0955】
および
【数512】

【0956】
によって実証された、ASTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図12J】図12Iに示されたASTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数513】

【0957】
の一次導関数
【数514】

【0958】
および二次導関数
【数515】

【0959】
ならびにそのめいめいの分散
【数516】

【0960】
および
【数517】

【0961】
を示す図である。
【図12K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図12Aの積分回帰係数関数
【数518】

【0962】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図13A】図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数519】

【0963】
、回帰係数関数
【数520】

【0964】
、ならびにそのめいめいの分散
【数521】

【0965】
および
【数522】

【0966】
によって実証された、GGTの平均変動に対するプラセボの影響を示す図である。
【図13B】図13Aに示されたGGTの平均変動に対するプラセボの影響に関する、回帰係数関数
【数523】

【0967】
の一次導関数
【数524】

【0968】
および二次導関数
【数525】

【0969】
ならびにそのめいめいの分散
【数526】

【0970】
および
【数527】

【0971】
を示す図である。
【図13C】図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数528】

【0972】
、回帰係数関数
【数529】

【0973】
、ならびにそのめいめいの分散
【数530】

【0974】
および
【数531】

【0975】
によって実証された、GGTの平均変動に対する薬の影響を示す図である。
【図13D】図13Cに示されたGGTの平均変動に対する薬の影響に関する、回帰係数関数
【数532】

【0976】
の一次導関数
【数533】

【0977】
および二次導関数
【数534】

【0978】
ならびにそのめいめいの分散
【数535】

【0979】
および
【数536】

【0980】
を示す図である。
【図13E】図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数537】

【0981】
、回帰係数関数
【数538】

【0982】
、ならびにそのめいめいの分散
【数539】

【0983】
および
【数540】

【0984】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響を示す図である。
【図13F】図13Eに示されたGGTの平均変動に対するベースラインALT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数541】

【0985】
の一次導関数
【数542】

【0986】
および二次導関数
【数543】

【0987】
ならびにそのめいめいの分散
【数544】

【0988】
および
【数545】

【0989】
を示す図である。
【図13G】図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数546】

【0990】
、回帰係数関数
【数547】

【0991】
、ならびにそのめいめいの分散
【数548】

【0992】
および
【数549】

【0993】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響を示す図である。
【図13H】図13Gに示されたGGTの平均変動に対するベースラインAST共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数550】

【0994】
の一次導関数
【数551】

【0995】
および二次導関数
【数552】

【0996】
ならびにそのめいめいの分散
【数553】

【0997】
および
【数554】

【0998】
を示す図である。
【図13I】図10Kの分散プロットV[Errors]から導出された、積分回帰係数関数
【数555】

【0999】
、回帰係数関数
【数556】

【1000】
、ならびにそのめいめいの分散
【数557】

【1001】
および
【数558】

【1002】
によって実証された、GGTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響を示す図である。
【図13J】図13Iに示されたGGTの平均変動に対するベースラインGGT共変量の影響に関する、回帰係数関数
【数559】

【1003】
の一次導関数
【数560】

【1004】
および二次導関数
【数561】

【1005】
ならびにそのめいめいの分散
【数562】

【1006】
および
【数563】

【1007】
を示す図である。
【図13K】積分回帰モデル(dM)の各時点の箱ヒゲ図によって示された、経時的な残差の分布と、図13Aの積分回帰係数関数
【数564】

【1008】
に関するその残差の分散V[Error]とを表す残差分析を示す図である。
【図14】各個々の検体の95%基準領域と共に2つの相関された検体の楕円形の分布を示す図である。
【図15】経時的な疾患スコアの薬剤誘発性の増加を示す、3つの異なる被験者のめいめいの疾患スコア・プロットを示す図である。
【図16】復元力または恒常性維持力を伴うブラウン運動を示す2次元テスト・プロットを示す図である。
【図17】恒常性維持力に外力が対向し、環状ドリフトが生じていることを除いて図16のテスト・プロットに似た2次元テスト・プロットを示す図である。
【図18】卵型Oによって表される初期のまたはオリジナルの安定した条件から開始し、施された医薬の影響の下でドーナツ型の回路または軌跡に進行する、個人の標準状態の移動を示す仮説の3次元グラフである。
【図19A】本発明のベクトル・ディスプレイ・ソフトウェアのグラフィカル出力を示す図である。
【図19B】本発明のベクトル・ディスプレイ・ソフトウェアのグラフィカル出力を示す図である。
【図19C】本発明のベクトル・ディスプレイ・ソフトウェアのグラフィカル出力を示す図である。
【図19D】本発明のベクトル・ディスプレイ・ソフトウェアのグラフィカル出力を示す図である。
【図20A】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20B】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20C】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20D】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20E】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20F】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20G】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20H】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20I】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20J】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20K】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20L】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20M】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20N】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20O】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20P】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20Q】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20R】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20S】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20T】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20U】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20V】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20W】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20X】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20Y】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20Z】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20AA】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20BB】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20CC】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20DD】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20EE】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20FF】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20GG】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20HH】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20II】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20JJ】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20KK】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20LL】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20MM】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20NN】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20OO】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20PP】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20QQ】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20RR】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20SS】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20TT】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20UU】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20VV】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20WW】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20XX】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20YY】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20ZZ】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20AAA】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図20BBB】本発明の一実施形態による、ベクトル分析を使用する肝毒性のシグナル検出を示す図である。
【図21A】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21B】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21C】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21D】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21E】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21F】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21G】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21H】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21I】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21J】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21K】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21L】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21M】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21N】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21O】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21P】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21Q】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21R】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21S】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21T】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21U】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21V】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21W】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21X】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21Y】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21Z】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AA】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AB】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AC】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AD】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AE】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AF】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AG】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AH】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AI】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AJ】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AK】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AL】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AM】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AN】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AO】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。
【図21AP】本発明の一実施形態による、多変量動的モデル化ツールを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者が特定の病状の始まりの高められたリスクを有するかどうかを予測する方法であって、
a.前記病状を診断するのに有用なめいめいのn個の臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応するn次元空間を定義するステップであって、前記n次元空間の第1部分内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記n次元空間の第2部分内に配置された点は、前記病状の臨床家認識可能表示の存在を示す、ステップと、
b.前記被験者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データを入手するステップと、
c.前記めいめいの被験者データの増分時間依存変化に基づいてベクトルを計算するステップであって、前記ベクトルは、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示す前記n次元空間の前記第1部分内に配置される、ステップと、
d.前記ベクトルは、前記被験者が、前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間に、それでも前記病状の前記始まりの高められたリスクを有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、発散するベクトルを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記被験者に関する悪い出来事または悪い治療上の結果の表示である、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記ベクトル分析は、非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムを使用して前記被験者データから実行される、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、第1のおよび第2のまたは後続の時間期間ベクトルのサンプル経路の集団によって表される確率過程の基礎になる母集団に関するモデルである、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、一般式
dY(t)=X(t)dB(t)+dM(t)
を使用し、Y(t)またはdY(t)は、右連続劣マルチンゲールの確率微分であり、X(t)は、臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアのn×p行列であり、dB(t)は、未知の回帰関数のp次元ベクトルであり、dM(t)は、局所二乗可積分マルチンゲールの確率微分n次元ベクトルである、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、外部共変量である、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、Yの以前の結果の関数である、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、Yの以前の結果の前記関数は、自己回帰である、方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法であって、B(t)は、任意の受入可能な統計推定手順によって推定される未知パラメータである、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記受入可能な統計推定手順は、一般化されたネルソン−アーレン推定量と、ベイジス推定と、最小二乗法推定量と、加重最小二乗法推定量と、最尤推定量と、からなる群から選択される、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記第1部分は、境界を含む容量を含み、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記容量内から前記特定の病状の前記始まりの前記高められたリスクを示す前記境界に向かって延びるための向きおよび大きさを含む発散するベクトルを含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、前記第1部分内に配置された前記ベクトルは、統計的雑音過程を示す、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、前記統計的雑音過程は、ブラウン運動である、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記ブラウン運動は、制約付きである、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、更に、前記被験者に介入を施すステップを含み、前記介入は、前記特定の病状の前記始まりの前記高められたリスクに影響する臨床家認識可能傾向を有すると考えられる、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記特定の病状は、悪い病状または悪い副作用である、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、更に、前記被験者に介入を施すステップを含み、前記介入は、前記特定の病状の前記始まりの前記高められたリスクを増やすか減らす臨床家認識可能傾向を有すると考えられる、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記介入は、前記被験者に薬を施すことを含み、前記薬は、前記特定の病状の前記リスクを増やす臨床家認識可能傾向を有し、前記特定の病状は、悪い病状または悪い副作用を含む、方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法であって、コンピュータベースである方法。
【請求項21】
指定された病状を有する被験者が前記指定されたの病状の減退の始まりの高められた傾向を有するかどうかを予測する方法であって、
a.前記指定された病状を診断するのに有用なめいめいのn個の臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応するn次元空間を定義するステップであって、
前記n次元空間の第1部分内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示し、前記n次元空間の第2部分内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示す、ステップと、
b.前記被験者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データを入手するステ
ップと、
c.前記めいめいの被験者データの増分時間依存変化に基づいてベクトルを計算するステップであって、前記ベクトルは、前記被験者が前記特定の病状を有することを示す前記n次元空間の前記第1部分内に配置される、ステップと、
d.前記ベクトルは、前記被験者が、前記特定の病状を有する間に、それでも前記病状の減退の前記始まりの高められた傾向を有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを更に含むかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、発散するベクトルを含む、方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法であって、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記被験者に関する治療的介入の肯定的結果の表示である、方法。
【請求項24】
請求項21に記載の方法であって、ステップ(c)は、非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムを使用して前記被験者データから実行される、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、第1のおよび第2の時間期間ベクトルのサンプル経路の集団によって表される確率過程の基礎になる母集団に関するモデルである、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、一般式
dY(t)=X(t)dB(t)+dM(t)
を使用し、Y(t)またはdY(t)は、右連続劣マルチンゲールの確率微分であり、X(t)は、臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアのn×p行列であり、dB(t)は、未知の回帰関数のp次元ベクトルであり、dM(t)は、局所二乗可積分マルチンゲールの確率微分n次元ベクトルである、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、外部共変量である、方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、Yの以前の結果の関数である、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、Yの以前の結果の前記関数は、自己回帰である、方法。
【請求項30】
請求項26に記載の方法であって、B(t)は、任意の受入可能な統計推定手順によって推定される未知パラメータである、方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であって、前記受入可能な統計推定手順は、一般化されたネルソン−アーレン推定量と、ベイジス推定と、最小二乗法推定量と、加重最小二乗法推定量と、最尤推定量と、からなる群から選択される、方法。
【請求項32】
請求項21に記載の方法であって、前記第1部分は、境界を含む容量を含み、前記臨床
家認識可能ベクトル・パターンは、前記特定の病状の前記始まりの前記高められたリスクを示す前記境界に向かって延びるための向きおよび大きさを含む発散するベクトルを含む、方法。
【請求項33】
請求項21に記載の方法であって、前記第1部分内に配置された前記ベクトルは、統計的雑音過程を示す、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、前記統計的雑音過程は、ブラウン運動である、方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、前記ブラウン運動は、制約付きである、方法。
【請求項36】
請求項23に記載の方法であって、更に、前記被験者に治療的介入を施すステップを含む、方法。
【請求項37】
請求項36に記載の方法であって、前記治療的介入は、前記特定の病状を減らす臨床家認識可能傾向を有すると考えられる、方法。
【請求項38】
請求項36に記載の方法であって、前記介入は、前記特定の病状を治療する臨床家認識可能傾向を有すると考えられる、方法。
【請求項39】
請求項21に記載の方法であって、前記特定の病状は、悪い病状または悪い副作用である、方法。
【請求項40】
請求項21に記載の方法であって、コンピュータベースである方法。
【請求項41】
患者に施される介入が、特定の病状に関する前記患者の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を変更するかどうかを予測する方法であって、
a.前記特定の病状を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する空間を定義するステップと、
b.前記空間内の容量を定義するステップであって、前記容量内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示す、ステップと、
c.前記患者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において、および
(ii)前記介入が前記患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件の前記容量内に配置された第1条件ベクトルおよび前記第2条件の前記容量内に配置された第2条件ベクトルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記第1のおよび第2の条件からの前記めいめいの患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記第2条件ベクトルは、前記患者が、前記容量内に配置された前記第1のおよび前記第2の条件ベクトルによって前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間に、それでも前記介入が施された後に前記特定の病状の始まりの高められたリスクを有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを更に含むかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法であって、前記介入は、前記患者に施される薬を含む、方法。
【請求項43】
請求項41に記載の方法であって、前記介入は、前記患者に施されるプラセボを含む、方法。
【請求項44】
請求項41に記載の方法であって、前記ステップ(e)は、前記空間内の前記第1のおよび第2の条件ベクトルをプロットするステップを含む、方法。
【請求項45】
請求項41に記載の方法であって、ステップ(h)は、前記介入が施された後に前記患者が前記特定の病状の前記始まりの高められたリスクを有しないことをその不在が示す、前記第2条件ベクトルからの前記臨床家認識可能ベクトル・パターンの不在を判定するステップを更に含む、方法。
【請求項46】
請求項41に記載の方法であって、前記容量は、n次元多様体またはn次元部分多様体を含む、方法。
【請求項47】
請求項41に記載の方法であって、前記容量は、n次元hyperellipsoidを含む、方法。
【請求項48】
請求項41に記載の方法であって、前記臨床家認識可能ベクトル・パターンは、発散するベクトルを含む、方法。
【請求項49】
患者に施された時に特定の悪い病状または副作用に影響すると考えられる介入が、前記特定の悪い病状または副作用に関して患者の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を変更するかどうかを予測する方法であって、
a.点pで交差するn本の軸を含む空間を定義するステップであって、前記n本の軸は、前記特定の病状または副作用を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する、ステップと、
b.
(i)前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示を有しない人の統計的に有意なサンプルから入手された第1の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
(ii)前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示を有する人の統計的に有意なサンプルから入手された第2の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
に基づいて前記空間内の容量を定義するステップであって、
前記容量内に配置された点は、前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示の存在を示す、
ステップと、
c.前記特定の患者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記特定の患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において、および
(ii)前記介入が前記特定の患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件に関する第1条件ベクトルおよび前記第2条件に関する第2条件ベク
トルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記第1のおよび第2の条件からの前記めいめいの特定の患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記空間に関して前記第1のおよび第2の条件ベクトルを評価するステップと、
f.前記介入が施される前の前記第1時間期間中に前記患者が前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示を有しないことを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記第1条件ベクトルに欠けているかどうかを判定するステップと、
g.前記介入が施された後の前記第2時間期間中に前記患者が特定の悪い病状の副作用の始まりの臨床家認識可能な高められたリスクを有しないことを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記第2条件ベクトルに欠けているかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項50】
患者に施される介入が、特定の病状に関して前記患者の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を変更するかどうかを予測する方法であって、
a.前記特定の病状を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する空間を定義するステップと、
b.前記空間内の容量を定義するステップであって、前記容量内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示す、ステップと、
c.前記患者の前記めいめいの臨床家認識可能である病態生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において、および
(ii)前記介入が前記患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件の前記容量内の第1条件ベクトルおよび前記第2条件の前記容量内の第2条件ベクトルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記第1のおよび第2の条件からの前記めいめいの患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記第2条件ベクトルは、前記患者が、前記容量内に配置された前記第1のおよび前記第2の条件ベクトルによって前記特定の病状を有する間に、それでも前記介入が施された後に前記特定の病状の減退の始まりの高められた傾向を有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項51】
患者に施された時に特定の悪い病状または副作用の減退に影響すると考えられる介入が、前記特定の悪い病状または副作用に関して患者の臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を変更するかどうかを予測する方法であって、
a.点pで交差するn本の軸を含む空間を定義するステップであって、前記n本の軸は、前記特定の病状または副作用を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する、ステップと、
b.
(i)前記特定の病状または副作用の臨床家認識可能表示を有しない人の統計的に有意なサンプルから入手された第1の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
(ii)前記特定の病状または副作用の臨床家認識可能表示を有する人の統計的に有
意なサンプルから入手された第2の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
に基づいて前記空間内の容量を定義するステップであって、
前記容量内に配置された点は、前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示の存在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示の不在を示す、
ステップと、
c.前記特定の患者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において、および
(ii)前記介入が前記患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件に関する第1条件ベクトルおよび前記第2条件に関する第2条件ベクトルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記第1のおよび第2の条件からの前記めいめいの特定の患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記空間に関して前記第1のおよび第2の条件ベクトルを評価するステップと、
f.前記第1条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記介入が施される前の前記第1時間期間中に前記患者が前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示を有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記第1条件ベクトルに欠けているかどうかを判定するステップと、
g.前記第2条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記介入が施された後の前記第2時間期間中に前記患者が前記特定の悪い病状または副作用の臨床家認識可能表示を有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記第2条件ベクトルに欠けているかどうかを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項52】
患者に施される介入が、特定の病状に関する前記患者の生理学的な、生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を悪く変更する可能性が高いかどうかを予測することによって医療コストを最小にする方法であって、
a.点pで交差するn本の軸を含む空間を定義するステップであって、前記n本の軸は、前記特定の病状を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する、ステップと、
b.
(i)前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない人の統計的に有意なサンプルから入手された第1の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
(ii)前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有する人の統計的に有意なサンプルから入手された第2の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
に基づいて前記空間内の容量を定義するステップであって、
前記容量内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示す
ステップと、
c.前記患者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において
、および
(ii)前記介入が前記患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件に関する第1条件ベクトルおよび前記第2条件に関する第2条件ベクトルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記めいめいの第1のおよび第2の条件での前記めいめいの患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記空間に関して前記第1のおよび第2の条件ベクトルを評価するステップと、
f.前記第1条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記介入が施される前の前記第1時間期間中に前記患者が前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しないことを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記第1条件ベクトルに欠けているかどうかを判定するステップと、
g.前記第2条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記患者が前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間にそれでも前記特定の病状の始まりの高められたリスクを有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップであって、
これによって、前記介入の継続される施しから生じる可能性がある有責義務を最小にするために、前記患者は、前記特定の病状を有しない間に、前記介入の前記施しによる前記特定の病状の高められたリスクについて助言され、前記介入のさらなる施しは、評価され、減少されるか中止される、
ステップと、
を含む方法。
【請求項53】
患者に施される介入が、特定の病状に関する前記患者の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的な状態を悪く変更する可能性が高いかどうかを予測することによって有責義務を最小にする方法であって、
a.点pで交差するn本の軸を含む空間を定義するステップであって、前記n本の軸は、前記特定の病状を診断するのに有用なめいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する、ステップと、
b.
(i)前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない人の統計的に有意なサンプルから入手された第1の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
(ii)前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有する人の統計的に有意なサンプルから入手された第2の生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なデータと、
に基づいて前記空間内の容量を定義するステップであって、
前記容量内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記容量の外に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の存在を示す、ステップと、
c.前記患者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する患者データを
(i)前記介入が前記患者に施される前の第1時間期間に対応する第1条件において、および
(ii)前記介入が前記患者に施された後の第2時間期間に対応する第2条件において、
入手するステップと、
d.前記第1条件に関する第1条件ベクトルおよび前記第2条件に関する第2条件ベク
トルを計算するステップであって、前記第1のおよび第2の条件ベクトルは、前記めいめいの第1のおよび第2の条件での前記めいめいの患者データの増分時間依存変化に基づく、ステップと、
e.前記空間に関して前記第1のおよび第2の条件ベクトルを評価するステップと、
f.前記第1条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記介入が施される前の前記第1時間期間中に同時に前記患者が前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しないことを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを有しないサブ容量を含むかどうかを判定するステップと、
g.前記第2条件ベクトルは、前記容量内に配置され、かつ、前記患者が前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間にそれでも前記特定の病状の始まりの高められたリスクを有することを示す臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップであって、
前記患者は、前記特定の病状を有しない間に、前記介入の前記施しによって引き起こされる前記特定の病状の高められたリスクについて助言され、前記介入の施しは、前記介入の継続される施しから生じる可能性がある有責義務を最小にするために中止される、
ステップと、
を含む方法。
【請求項54】
被験者での治療的介入のリスク/便益判定を行う方法であって、
a.病状の存在を定義する臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データの増分時間依存変化に基づいて第1ベクトルを計算するステップであって、前記第1ベクトルは、第1n次元空間内の第1部分を定義する、ステップと、
b.推測される悪い影響を有する治療的介入を被験者に施すステップと、
c.前記推測される悪い影響の不在を定義する臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データの増分時間依存変化に基づいて第2ベクトルを計算するステップであって、前記第2ベクトルは、第2n次元空間内の第2部分を定義する、ステップと、
d.前記第1ベクトルは、前記治療的介入が前記病状の減退の始まりの傾向を提供していることを示す第1臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップと、
e.前記第2ベクトルは、前記治療的介入が前記悪い影響の始まりのリスクを引き起こしていることを示す第2臨床家認識可能ベクトル・パターンを含むかどうかを判定するステップと、
を含み、前記第1のおよび第2の臨床家認識可能ベクトル・パターンのめいめいの存在または不在を比較し、存在する時にすべての発散するベクトルのめいめいのサイズを比較することによって、前記治療的介入から提供される利益は、前記治療的介入から引き起こされるリスクと比較される、
方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、前記第1のまたは第2の臨床家認識可能ベクトル・パターンは、発散するベクトルを含む、方法。
【請求項56】
請求項54に記載の方法であって、前記第1のおよび第2のベクトルは、非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムを使用して前記被験者データから計算される、方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、第1のおよび第2の時間期間ベクトルのサンプル経路の集団によって表される確率過程の基礎になる母集団に関する回帰モデルである、方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であって、前記非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムは、一般式
dY(t)=X(t)dB(t)+dM(t)
を使用し、Y(t)またはdY(t)は、右連続劣マルチンゲールの確率微分であり、X(t)は、臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアのn×p行列であり、dB(t)は、未知の回帰関数のp次元ベクトルであり、dM(t)は、局所二乗可積分マルチンゲールの確率微分n次元ベクトルである、方法。
【請求項59】
請求項57に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、外部共変量である、方法。
【請求項60】
請求項57に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、Yの以前の結果の関数である、方法。
【請求項61】
請求項60に記載の方法であって、Yの以前の結果の前記関数は、自己回帰である、方法。
【請求項62】
請求項57に記載の方法であって、前記受入可能な統計推定手順は、一般化されたネルソン−アーレン推定量と、ベイズ推定と、最小二乗法推定量と、加重最小二乗法推定量と、最尤推定量と、からなる群から選択される、方法。
【請求項63】
請求項54に記載の方法であって、前記第1部分は、境界を含む容量を含み、前記第1臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記病状の前記減退の前記始まりの前記高められた傾向を示す前記境界に向かって延びるための向きおよび大きさを含む発散するベクトルを含む、方法。
【請求項64】
請求項54に記載の方法であって、前記第2部分は、境界を含む容量を含み、前記第2臨床家認識可能ベクトル・パターンは、前記悪影響の前記始まりの前記高められたリスクを示す前記境界に向かって延びるための向きおよび大きさを含む発散するベクトルを含む、方法。
【請求項65】
請求項54に記載の方法であって、コンピュータベースである方法。
【請求項66】
請求項54に記載の方法であって、前記第1のおよび第2のベクトルは、統計的雑音過程を示す、方法。
【請求項67】
請求項66に記載の方法であって、前記統計的雑音過程は、ブラウン運動である、方法。
【請求項68】
請求項67に記載の方法であって、前記ブラウン運動は、制約付きである、方法。
【請求項69】
被験者が特定の病状の始まりの高められたリスクを有するかどうかを判定するデータベースであって、
a.前記病状を診断するのに有用なめいめいのn個の臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応するn次元空間を含むデータであって、前記n次元空間の第1部分内に配置されたデータ点は、前記特
定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記n次元空間の第2部分内に配置されたデータ点は、前記病状の臨床家認識可能表示の存在を示す、データと、
b.前記被験者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データであって、
(i)増分時間依存ベクトルであって、第1臨床家認識可能パターンを有するn次元空間の前記第1部分内に配置された第1ベクトルは、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、第2臨床家認識可能パターンを有する第2ベクトルは、前記被験者が、前記特定の病状の臨床家認識可能表示を有しない間に、それでも前記特定の病状の前記始まりの高められたリスクを有することを示す第2臨床家認識可能ベクトル・パターンを有する、増分時間依存ベクトルを、
含む被験者データと、
を含むデータベース。
【請求項70】
請求項69に記載のデータベースであって、前記第1ベクトル・パターンは、ブラウン運動を含む、データベース。
【請求項71】
請求項69に記載のデータベースであって、前記第2ベクトル・パターンは、ドーナツ型パターンを含む、データベース。
【請求項72】
請求項71に記載のデータベースであって、前記ドーナツ型パターンは、前記第1ベクトル・パターンから延びる、データベース。
【請求項73】
請求項69に記載のデータベースであって、前記被験者データは、複数のLFTを含む、データベース。
【請求項74】
請求項69に記載のデータベースであって、前記第1ベクトル・パターンは、肝毒性の不在を示す、データベース。
【請求項75】
請求項69に記載のデータベースであって、前記第2ベクトル・パターンは、肝毒性の始まりの高められたリスクを示す、データベース。
【請求項76】
請求項69に記載のデータベースであって、データベース・ベクトル・パターンは、視覚的フォーマットを含む、データベース。
【請求項77】
請求項69に記載のデータベースであって、前記第2ベクトル・パターンは、前記第1ベクトル・パターンから発散するベクトルを含む視覚的フォーマットを含む、データベース。
【請求項78】
被験者が特定の病状の始まりの高められたリスクを有しないかどうかを判定するデータベースであって、
a.前記病状を診断するのに有用なめいめいのn個の臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応するn次元空間を含むデータであって、前記n次元空間の第1部分内に配置された点は、前記特定の病状の臨床家認識可能表示の不在を示し、前記n次元空間の第2部分内に配置された点は、前記病状の臨床家認識可能表示の存在を示す、データと、
b.前記被験者の前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアに対応する被験者データであって、前記被験者データは、増分時間依存ベクトルを含み、前記ベクトルは、前記病状の前記始まりの高められたリスクの不在を示すために、前記n次元空間の前記第1部分内に配置される、被験者データと、
を含むデータベース。
【請求項79】
請求項78に記載のデータベースであって、前記第1動きベクトルは、ブラウン運動を含む、データベース。
【請求項80】
請求項79に記載のデータベースであって、ブラウン運動ベクトルは、病態力学的復旧力(pathodynamic restitution force)によって前記第1部分内に制限される、データベース。
【請求項81】
個人の特定の病状の相対正規性を統計的に判定する方法であって、
a.病状に関するパラメータを定義するステップと、
b.母集団の複数のメンバから前記パラメータに関する基準データを入手するステップと、
c.前記母集団のメンバごとに、各メンバの前記めいめいの基準データの多変量分析によって、病状スコアを判定するステップと、
d.前記母集団の病状スコア分布を判定するステップであって、前記病状スコア分布は、特定の病状スコアが前記母集団の前記メンバの前記病状スコアに対して統計的に正常である相対確率を示す、ステップと、
e.ある時間期間の間の複数の時に個人の前記パラメータの被験者データを入手するステップと、
f.前記被験者データの多変量分析によって前記複数の時の前記個人の病状スコアを判定するステップと、
g.前記時間期間での前記個人の前記病状スコアを前記母集団の前記病状スコア分布と比較するステップであって、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布からの前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの発散は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する減らされた確率を示し、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布への前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの収束は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する増やされた確率を示す、ステップと、
を含む方法。
【請求項82】
請求項81に記載の方法であって、前記病状は、健康な病状であり、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの発散は、前記個人が前記健康な病状を有する減らされた確率を示す、方法。
【請求項83】
請求項81に記載の方法であって、前記病状は、健康な病状と定義され、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの収束は、前記個人が前記健康な病状を有する増やされた確率を示す、方法。
【請求項84】
請求項81に記載の方法であって、前記病状は、不健康な病状であり、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの発散は、前記個人が前記不健康な病状を有する増やされた確率を示す、方法。
【請求項85】
請求項81に記載の方法であって、前記病状は、不健康な病状と定義され、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの収束は、前記個人が前記不健康な病状を有する増やされた確率を示す、方法。
【請求項86】
請求項81に記載の方法であって、
前記個人の少なくとも1つの病状スコアのグラフを表示するステップと、
前記病状スコア分布の少なくとも1つの信頼区間を表示するステップと、
を更に含む方法。
【請求項87】
請求項85に記載の方法であって、前記信頼区間は、少なくとも90%信頼区間である、方法。
【請求項88】
請求項85に記載の方法であって、ステップ(g)は、更に、前記個人の少なくとも1つの病状スコアを接続する線を表示するステップを含む、方法。
【請求項89】
請求項87に記載の方法であって、前記線は、補間を含む、方法。
【請求項90】
請求項88に記載の方法であって、前記補間は、三次スプライン補間を含む、方法。
【請求項91】
請求項85に記載の方法であって、特定の時刻の前記個人の前記病状スコアのグラフを連続する順序で動くイメージとして表示し、これによって、前記個人の前記病状スコアの経時的な変化を示すステップを更に含む、方法。
【請求項92】
請求項85に記載の方法であって、前記病状は、肝臓機能を含む、方法。
【請求項93】
請求項88に記載の方法であって、前記パラメータは、ASTと、ALTと、GGTと、総ビリルビンと、総タンパク質と、血清アルブミンと、アルカリ・ホスファターゼと、乳酸脱水素酵素と、からなる群から選択された少なくとも2つを含む、方法。
【請求項94】
請求項92に記載の方法であって、前記病状スコアは、8次元計算である、方法。
【請求項95】
特定の病状の相対正規性を統計的に判定する方法であって、
a.病状に関するパラメータを定義するステップと、
b.母集団の複数のメンバから前記パラメータに関する基準データを入手するステップと、
c.パラメータごとに前記母集団のパラメータ分布を判定するステップであって、前記パラメータ分布は、あるパラメータの特定のデータ値が、前記母集団からの前記パラメータの前記基準データに対して正常である確率を示す、ステップと、
d.ある時間期間内の複数の時に個人から前記パラメータの被験者データを入手するステップと、
e.(i)2つまたは3つのパラメータの被験者データと、(ii)前記2つまたは3つのパラメータの多次元パラメータ分布と、を比較する複数の多次元グラフを表示するステップであって、各グラフは、前記時間期間内の特定の時刻の前記2つまたは3つのパラメータの前記被験者データを表示し、これによって、前記多次元パラメータ分布からの経時的な前記被験者データの発散は、前記個人が前記母集団に対して統計的に正常である減る確率を示し、これによって、前記多次元パラメータ分布に関する経時的な前記個人の前記被験者データの収束は、前記個人が前記母集団に対して統計的に正常である増える確率を示す、ステップと、
を含む方法。
【請求項96】
請求項95に記載の方法であって、前記複数のグラフは、時間的に連続する順序で動くイメージとして表示される、方法。
【請求項97】
請求項95に記載の方法であって、ステップ(e)は、更に、前記2つまたは3つのパラメータの前記被験者データの間に線を表示するステップを含む、方法。
【請求項98】
請求項96に記載の方法であって、前記線は、補間を含む、方法。
【請求項99】
請求項97に記載の方法であって、前記補間は、三次スプライン補間を含む、方法。
【請求項100】
請求項95に記載の方法であって、前記病状は、肝臓機能を含む、方法。
【請求項101】
請求項99に記載の方法であって、前記パラメータは、ASTと、ALTと、GGTと、総ビリルビンと、総タンパク質と、血清アルブミンと、アルカリ・ホスファターゼと、乳酸脱水素酵素と、これらの組合せと、からなる群から選択された少なくとも2つを含む、方法。
【請求項102】
個人における特定の病状の相対正規性を統計的に判定するシステムであって、
a.病状に関する複数のパラメータに関する母集団の複数のメンバのデータを含む基準データであって、パラメータ・データ・ファイルに保管された基準データと、
b.ある時間期間内の複数の時の前記複数のパラメータの個々の被験者からのデータを含む研究データであって、研究データ・ファイルに保管された研究データと、
c.データ定義ファイルに保管されたデータ定義と、
d.ユーザ・インターフェースと、
e.
(i)めいめいの基準データの多変量分析による、前記母集団のメンバごとの病状スコアと、
(ii)めいめいの研究データの多変量分析による、個々の被験者ごとの前記時間期間にわたる病状スコアと、
(iii)前記母集団の病状スコア分布であって、特定の病状スコアが前記母集団の前記メンバの前記病状スコアに対して統計的に正常である相対確率を示す病状スコア分布と、
(iv)多次元パラメータ分布と、
を判定する分析ソフトウェアと、
f.前記病状スコア分布と比較した経時的な少なくとも1つの個々の被験者の病状スコアを視覚化する表示ソフトウェアと、
を含むシステム。
【請求項103】
請求項102に記載のシステムであって、前記分析ソフトウェアは、ソフトウェア・ランタイム環境で動作する、システム。
【請求項104】
請求項102に記載のシステムであって、前記ソフトウェア・ランタイム環境は、Javaである、システム。
【請求項105】
請求項102に記載のシステムであって、前記データ定義ファイルは、マークアップ言語によって識別される構造化された情報を含む、システム。
【請求項106】
請求項104に記載のシステムであって、前記マークアップ言語は、XMLである、システム。
【請求項107】
請求項102に記載の方法であって、前記病状は、健康な病状を含み、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの発散は、前記個人が前記健康な病状を有する減らされた確率を示す、方法。
【請求項108】
請求項102に記載の方法であって、前記病状は、健康な病状を含み、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの収束は、前記個人が前記健康な病状を有する増やされた確率を示す、方法。
【請求項109】
請求項102に記載の方法であって、前記病状は、不健康な病状を含み、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの発散は、前記個人が前記不健康な病状を有しない増やされた確率を示す、方法。
【請求項110】
請求項102に記載の方法であって、前記病状は、不健康な病状を含み、これによって、前記母集団の病状分布からの前記個人の病状スコアの収束は、前記個人が前記不健康な病状を有する増やされた確率を示す、方法。
【請求項111】
請求項102に記載の方法であって、ステップ(f)は、更に、前記個人の経時的な前記病状スコアの変化を示す動くイメージとして、前記個人の前記病状スコアの特定の時のグラフを時間的に連続する順序で表示するステップを含む、方法。
【請求項112】
請求項102に記載の方法であって、ステップ(f)は、更に、前記個人の経時的な前記病状スコアの変化を示す動くイメージとして、前記個人の複数のパラメータの前記研究データの特定の時のグラフを時間的に連続する順序で表示するステップを含む、方法。
【請求項113】
請求項102に記載の方法であって、前記特定の病状は、肝臓機能を含む、方法。
【請求項114】
請求項112に記載の方法であって、前記パラメータは、ASTと、ALTと、GGTと、総ビリルビンと、総タンパク質と、血清アルブミンと、アルカリ・ホスファターゼと、乳酸脱水素酵素と、これらの組合せと、からなる群から選択された少なくとも2つを含む、方法。
【請求項115】
請求項102に記載の方法であって、前記病状スコアは、8次元計算を含む、方法。
【請求項116】
個人の特定の病状の相対正規性を統計的に判定する方法であって、
a.病状に関するパラメータを定義するステップと、
b.母集団の複数のメンバから前記パラメータに関する基準データを入手するステップと、
c.前記母集団のメンバごとに、各メンバの前記めいめいの基準データの多変量分析によって、病状スコアを判定するステップと、
d.前記母集団の病状スコア分布を判定するステップであって、前記病状スコア分布は、特定の病状スコアが前記母集団の前記メンバの前記病状スコアに対して統計的に正常である相対確率を示す、ステップと、
e.ある時間期間の間の複数の時に個人の前記パラメータの被験者データを入手するステップと、
f.前記被験者データの多変量分析によって前記時間期間の前記個人の病状スコアを判定するステップと、
g.前記時間期間での前記個人の前記病状スコアを前記母集団の前記病状スコア分布と比較するステップであって、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布からの前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの発散は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する減らされた確率を示し、これによって、前記母集団の前記病状スコア分布への前記時間期間での前記個人の前記病状スコアの収束は、前記個人が前記母集団に対する統計的に正常な病状を有する増やされた確率を示す、ステップと、
を含む方法。
【請求項117】
一般式
【数1】

を使用する非パラメトリック非線形一般化動的回帰分析システムを含む、被験者が特定の病状の始まりの高められたリスクを有するかどうかを予測する方法であって、前記積分は、確率積分であり、Y(t)は、モデル化される確率過程であり、X(s)は、めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアのn×p行列であり、dB(t)は、未知の回帰関数のp次元ベクトルであり、
は残差項であり、
【数2】

である、方法。
【請求項118】
請求項117に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、外部共変量である、方法。
【請求項119】
請求項117に記載の方法であって、前記めいめいの臨床家認識可能である生理学的な、薬理学的な、病態生理学的な、または病的心理学的なクライテリアは、Yの以前の結果の関数である、方法。
【請求項120】
請求項119に記載の方法であって、Yの以前の結果の前記関数は、自己回帰である、方法。
【請求項121】
請求項117に記載の方法であって、B(t)は、任意の受入可能な統計推定手順によって推定される未知パラメータである、方法。
【請求項122】
請求項121に記載の方法であって、前記受入可能な統計推定手順は、一般化されたネルソン−アーレン推定量と、ベイジス推定と、最小二乗法推定量と、加重最小二乗法推定量と、最尤推定量と、からなる群から選択される、方法。
【請求項123】
特定の分析状況のコスト−便益/コスト−効率を統計的に判定するシステムであって、
a.特定の分析状況に関する複数のパラメータに関する母集団の複数の分析個々メンバのデータを含む基準データであって、パラメータ・データ・ファイルに保管された基準データと、
b.ある時間期間内の複数の時の前記複数のパラメータの個々の状況からのデータを含む研究データであって、研究データ・ファイルに保管された研究データと、
c.データ定義ファイルに保管されたデータ定義と、
d.ユーザ・インターフェースと、
e.
(i)めいめいの基準データの多変量分析による、分析母集団のメンバごとの分析スコアと、
(ii)めいめいの研究データの多変量分析による、分析個々メンバ被験者ごとの前記時間期間にわたる分析スコアと、
(iii)前記分析母集団の分析スコア分布であって、特定の分析スコアが前記分析母集団の前記メンバの前記分析スコアに対して統計的に正常である相対確率を示す分析スコア分布と、
(iv)多次元パラメータ分布と、
を判定する分析ソフトウェアと、
f.前記分析スコア分布と比較した経時的な少なくとも1つの分析個々被験者の分析スコアを視覚化する表示ソフトウェアと、
を含むシステム。
【請求項124】
請求項123に記載のシステムであって、前記分析ソフトウェアは、ソフトウェア・ランタイム環境で動作する、システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図8I】
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【図8J】
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【図8K】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図9I】
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【図9J】
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【図9K】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図10G】
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【図10H】
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【図10I】
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【図10J】
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【図10K】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図11I】
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【図11J】
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【図11K】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図12H】
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【図12I】
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【図12J】
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【図12K】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図13F】
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【図13G】
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【図13H】
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【図13I】
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【図13J】
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【図13K】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図20E】
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【図20F】
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【図20G】
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【図20H】
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【図20I】
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【図20J】
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【図20K】
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【図20L】
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【図20M】
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【図20N】
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【図20O】
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【図20P】
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【図20Q】
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【図20R】
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【図20S】
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【図20T】
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【図20U】
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【図20V】
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【図20W】
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【図20X】
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【図20Y】
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【図20Z】
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【図20AA】
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【図20BB】
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【図20CC】
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【図20DD】
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【図20EE】
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【図20FF】
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【図20GG】
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【図20HH】
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【図20II】
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【図20JJ】
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【図20KK】
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【図20LL】
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【図20MM】
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【図20NN】
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【図20OO】
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【図20PP】
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【図20QQ】
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【図20RR】
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【図20SS】
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【図20TT】
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【図20UU】
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【図20VV】
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【図20WW】
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【図20XX】
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【図20YY】
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【図20ZZ】
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【図20AAA】
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【図20BBB】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図21F】
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【図21G】
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【図21H】
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【図21I】
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【図21J】
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【図21K】
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【図21L】
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【図21M】
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【図21N】
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【図21O】
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【図21P】
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【図21Q】
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【図21R】
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【図21S】
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【図21T】
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【図21U】
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【図21V】
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【図21W】
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【図21X】
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【図21Y】
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【図21Z】
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【図21AA】
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【図21AB】
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【図21AC】
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【図21AD】
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【図21AE】
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【図21AF】
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【図21AG】
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【図21AH】
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【図21AI】
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【図21AJ】
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【図21AK】
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【図21AL】
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【図21AM】
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【図21AN】
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【図21AO】
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【図21AP】
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【公表番号】特表2008−502371(P2008−502371A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536752(P2006−536752)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/034728
【国際公開番号】WO2005/039388
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】