説明

病院予約システムと方法およびプログラム

【課題】 問診情報を基に該当する疾病内容や緊急度を判定し、その時点における各病院の予約状況などをふまえた上で最も適切な病院を検索して予約を行い、必要に応じて救急車の手配を実行する病院予約システムの提供。
【解決手段】 センタサーバと、前記問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲とこれに対応する病名および緊急度とがレコードごとに予め登録された疾病情報データベースとを備え、前記センタサーバが、前記ユーザ端末から取得される問診情報に基づいて前記疾病情報データベースを検索し、前記問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することによりユーザの疾病内容と緊急度を判定する。センタサーバはまた、疾病内容に応じた対処法等のコメントをユーザ端末に返信するとともに、緊急度が高い場合は救急センタへ救急車の出動依頼を発信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は病院予約システム、方法、プログラムに関し、特に、通信ネットワークを利用してユーザの簡易診察を自動で行って疾病内容や緊急度を判定し、これに基づき対処法の指示や病院を予約し案内するシステムと方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として、通信ネットワークを介してユーザ端末から問診情報を取得し、この症状に対応しうる医療機関を複数提示し、ユーザに選択された医療機関の端末とユーザ端末との接続処理を実行するシステムがある(例えば、特許文献1)。このシステムにより、ユーザは症状にあった病院端末に対し診療予約等の手続を行うことができる。
【0003】
また、携帯端末により血圧等の生体データを継続的に監視し、異常が現れたら救急車出動や薬剤服用など前記異常に対応する予め設定された行動の指示などを行うシステムがある(例えば、特許文献2)。この発明は、常に生体情報を監視することにより、ユーザの健康に異常が生じたら自動的に警告を発して対処方法を指示することを目的としている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−251457号公報
【特許文献2】特開2003−303239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の装置は、システムは提示した医療機関のうち指定された端末とユーザ端末とを接続するに留まり、ユーザには改めて当該医療機関に対し予約等の手続を行う手間がかかるものである。また、ユーザが選択した医療機関に接続された後、当該医療機関の予約が一杯だったり休診日だったりする場合は診察を受けることができなくなる問題がある。この文献記載の技術は医療機関の情報を提供するシステムであり、その時点におけるユーザの症状への対処法などを提供し得るものではない。
【0006】
また、特許文献2には必要に応じて救急車の出動依頼を行うことが記載されているものの、症状にあった診療機関を紹介するものではなく、ユーザが病院の手配を希望する場合、自分で症状にあった病院を検索して予約する等の手続が必要となる。したがって、文献1と同様にユーザが任意の医療機関端末に対し予約等の手続を行う手間がかかるとともに、アクセスした医療機関の予約が一杯だったり休診日だったりする場合は診察を受けることができないという問題がある。
【0007】
本発明は、問診情報を基に該当する疾病内容や緊急度を判定し、その時点における各病院の予約状況などをふまえた上で最も適切な病院を検索して予約を行い、必要に応じて救急車の手配を実行する機能を備えることにより、ユーザの手間を軽減するとともに適切な対処法を指示する病院予約システムと方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る病院予約システムは、通信ネットワークを介してユーザ端末から取得される問診情報に基づいて簡易診断や病院の予約を行う病院予約システムであって、センタサーバと、少なくとも前記問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲と病名とがレコードごとに予め登録された疾病情報データベースとを備え、前記センタサーバが、前記ユーザ端末から取得される問診情報に基づいて前記疾病情報データベースを検索し、前記問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することによりユーザの病名を判定することを特徴とする。
【0009】
また、前記疾病情報データベースの各レコードに予め疾病内容の緊急度を示す情報が登録されているとともに、前記センタサーバが抽出されたレコードの緊急度情報に基づいて、前記通信ネットワークを介して接続された病院の情報端末に対する診察予約依頼と、必要に応じて救急センタの情報端末に対する救急車の出動依頼とを実行することを特徴とする。
【0010】
本発明の病院予約システムはさらに、各病院の所在地と予約可能情報とが少なくとも登録された病院予約情報データベースを備え、前記センタサーバは、前記病院予約情報データベースからユーザの位置に近い予約可能な病院を検索して予約依頼を行うことを特徴とする。
【0011】
また、前記ユーザの位置に近い病院の検索は、前記ユーザ端末から送られるGPS位置情報に基づいて実行されることが有効である。
【0012】
さらに、少なくとも各病院の地図情報が登録された地図情報データベースを備え、前記センタサーバは、前記地図情報データベースから予約した病院の地図情報を抽出して前記ユーザ端末に送出することが有効である。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、予め問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲と病名とがレコードごとに登録された疾病情報データベースを参照して、問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することにより疾病内容を判定する構成であるため、複数の診断要素(例えば頭痛の有無、血圧、体温など)を総合的に勘案した疾病内容を導出することができる。また、レコードごとに緊急度を設けて病院の予約や救急車の出動の是非を自動的に判断するよう構成しているため、具合の悪いユーザが自ら判断したり手続したりする手間が不要となるとともに、ユーザが素人判断で病名や緊急度を判断して誤った行動を起こすことが防止され、適切なタイミングで適切な治療を受けることが可能となる。
【0014】
また、GPSなどの位置情報を利用して、診療可能な病院のうちユーザに最も近いものを抽出して予約するため、ユーザが自ら病院を検索したり無駄に遠い病院に出向いたりするのを防止することができる。また、予約までの処理を自動的に行うため、ユーザは病院で待たされることなく診察を受けることができ、また救急車を手配した場合でも受け入れ先がなかなか決定されず身動きが取れなくなるような事態がなくなる。また、予約した病院の地図情報をユーザ端末に返信するため、ユーザが迷うことなくその病院にたどり着くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る病院予約システムおよびこれを実現する関連要素の概要を示す図である。図1を参照すると、ユーザ端末10と、センタサーバ20と、病院端末30と、救急センタ端末40とが通信ネットワーク100に接続されている。通信ネットワーク100は例えばインターネットである。
【0016】
ユーザ端末10は、ユーザに属する携帯電話機、PHS、パーソナルコンピュータ、PDAなどの電子機器であり、少なくとも表示画面と入力手段と通信機能とを具備する。図2に示すように、実施例においてユーザ端末10はデータ通信機能付の携帯電話機であり、これに体温、脈拍、血圧を測定できる検査装置12が接続されており、ユーザ端末10は検査装置12の検査データを取り込んでセンタサーバ20に送信する機能を有する。また、ユーザ端末10はGPS機能を有し、GPS衛星群110からの受信信号から自機の位置を算出し、画面に表示したりネットワーク100に送出することができる。これらの機能は公知であるため、その詳細な説明は省略する。検査装置12は必須のものではなく、ユーザが自分で計測した血圧等をユーザ端末10の入力手段を用いて入力する構成としてもよい。また、検査装置12は上記以外に、例えばユーザの体重、運動量、発汗量、酸素濃度、血糖値などの健康情報を取得する機能を備えていてもよく、またユーザ端末10は腕に取り付けるタイプのウェアラブルコンピュータや腕時計型通信装置であってもよい。
【0017】
センタサーバ20は、ワークステーションとインターネットサーバの機能を有する情報処理システムであり、問診票の必要項目の入力欄を設けたホームページ21をネットワーク100上に開設している。図1に示すように、センタサーバ20は記憶領域内に、問診票ページ21および動作プログラム22と、簡易自動診察を行うための疾病情報データベースと210と、各病院の患者受け入れ状況や予約情報を格納する病院予約情報データベース220と、ユーザ端末10からの入力データを格納する患者情報データベース230と、少なくとも各病院周辺の地図情報が格納された地図情報データベース240とを具えている。
【0018】
センタサーバ20が備える問診票ページ21の例を図3に示す。この問診票には、患者氏名、年齢、性別、体重、現在地などの基本項目の他、患部、症状、意識の有無、顔色の良し悪し、苦しみの有無などの症状入力/選択欄、体温、血圧、脈拍などの生体情報入力欄が設けられている。ユーザ端末10からセンタサーバ20にアクセスするとこの問診票が表示される。問診票ページ21は例えばHTML形式で、性別や意識の有無などは選択式に構築されている。また、現在地の欄に設けられたボタン13を選択入力すると、端末20のGPS機能が起動して現在地情報を取得し、現在地の入力欄に位置情報が貼付される。同様に、生体情報入力欄のボタン14を選択入力すると、検査装置12から取得された測定データが各項目に貼付される。この処理は、例えばHTML画面に埋め込んだJAVA(登録商標)アプレットで実現することができるが、ユーザ端末10に搭載されたプログラムが、センタサーバ20へのアクセスおよび現在地や測定データの貼付などを行うよう構成してもよい。また、各入力欄は住所や血圧等をユーザが直接入力する構成としてもよい。問診票の最下欄に設けられた実行ボタンを選択入力すると、各項目の入力情報がセンタサーバ20へ送信され、図4に示すような形式で患者情報データベース230に格納される。
【0019】
図5は、疾病情報データベース210の登録内容を示す図である。この疾病情報データベース210は医師など医学知識を有する者から情報を得て予め作成されるものであり、問診票の入力項目と照らし合わせることにより病名、緊急度、対処法などのコメントを自動的に導き出せるよう構成されている。すなわち、データベース210の各レコードには、問診票の入力項目に対応する各項目に特定の値または数値範囲が登録されており、これらの項目値に対応する病名、緊急度、対処法などのコメントが登録されている。病名等の導出は、センタサーバ20の動作プログラム22が疾病情報データベース210を参照して、受信された問診票のすべての項目内容が合致するレコードを抽出することにより行われる。図5を用いて具体例に説明すると、例えば患部が「頭」で、意識が「有」、顔色が「悪」、嘔吐が「有」・・・の場合に可能性のある病名として「くも膜下出血」、緊急度が「大」、科目が「脳神経外科」、コメントが「体を暖め、急な動作をしない。すぐに救急車を手配しますので、横になってお待ち下さい。」などのコメントが登録されている。疾病情報データベース210において、項目が「−」あるいは未登録の場合はユーザの入力値がいずれの数値であっても該当するものとして扱われる。また、同じ病名でも、例えば体温が39.5度以上であれば緊急度「大」、38〜39.5度であれば緊急度「中」のように、条件に応じて複数のレコードが登録されていてもよい。
【0020】
病院端末30は、各病院に設置されたパーソナルコンピュータやワークステーション等の情報処理システムであり、少なくとも表示画面とキーボード等の入力手段とネットワーク送受信機能とを有する。各病院の担当者は予め当該病院における診察の可否や診察可能時刻などを病院端末30に入力し、センタサーバ20に送信する。このイメージを図6に示す。この情報は、センタサーバ20において病院予約情報データベース220に登録される。図7は、病院予約情報データベース220の登録内容を示す図である。センタサーバ20が受診した問診票データの内容から疾病内容および緊急度が導かれたら、必要に応じて病院の予約が行われる。各病院の予約は、例えば、センタサーバ20の動作プログラム22が病院予約情報データベース220を参照して、疾病の科目が合致する病院のうち診察が可能で患者位置の最も近くにある病院を選択し、当該病院に予約番号と問診票の入力内容(すなわち患者情報データベース220のレコード)と疾病内容(すなわち疾病情報データベース210のレコード)とを病院端末30に送信することにより行われる。病院端末30はこの予約依頼を自動受信して表示画面や印刷手段等に出力する。また病院端末30は、当該病院の診察予約を管理するスケジュールソフトを備えていてもよく、この場合はセンタサーバ20からの問い合わせに応じて予約の可否を返信したり、当該病院で直接受けた診察予約の情報をその都度センタサーバ20に送出し、センタサーバ20の病院予約情報データベース220が更新されるようにしてもよい。このようにすればセンタサーバ20側で各病院の予約状況を把握することが可能となりより具体的な診察予約を行うことができる。なお、緊急度が低い場合は病院に行かなくてもよい場合もあるため、病院の予約は例えば患者の疾病内容を特定した際その緊急度が「中」以上である場合にのみ行うようにしてもよい。
【0021】
救急センタ端末40は、救急車の出動を手配する救急センタに属する情報通信端末であり、センタサーバ20から救急車の出動依頼とともに出動先住所や患者の症状等の情報を受診する。この情報に基づいて、救急センタ端末40の自動処理あるいはオペレータの処理により、指定場所に最も早く行ける救急車の出動が消防署に依頼される。
【0022】
このように構成された病院予約システムの動作について、センタサーバ20の動作プログラム22の処理内容を中心に以下に説明する。図8は病院予約システムの動作を説明するためのフロー図である。ユーザが体調不良を感じたとき、まず図2のようにユーザ端末10に検査装置12を接続して生体情報を測定し、これがユーザ端末10に取り込まれる(ステップS1)。本実施例では血圧、脈拍、体温の測定を行うが、上述のように発汗量など他のデータを取得してもよく、また検査装置12によらずユーザが自分で測定してユーザ端末10に入力するようにしてもよい。次に、ユーザ端末10からセンタサーバ20のホームページに接続する(ステップS2)。ホームページの問診票21は図3のように表示され、ユーザはユーザ端末10の入力手段を用いて、氏名、年齢、性別、体重、その他症状に関する情報を入力する(ステップS3)。このとき、図3に示す現在地の検索ボタンを選択入力するとユーザ端末10のGPS機能が起動し、現在位置の情報を取得して入力欄に貼付される。また、測定データの貼付ボタンを選択入力すると、検査装置12の測定内容が該当する欄に貼付される。最後にユーザが実行ボタンを選択入力すると入力内容がセンタサーバ20へ送信される。
【0023】
一方、病院端末30では担当者がその病院の診察可否情報や診察可能時刻を入力し、センタサーバ20へ送信する(ステップS4)。この情報がセンタサーバ20の病院予約情報データベース220に登録される(ステップS5)。上述のように、病院端末30はその病院の予約状況をセンタサーバ20に定期的に送信して、病院予約情報データベース220が随時更新されるようにしてもよい。
【0024】
ユーザ端末10から問診票の入力情報を受信したセンタサーバ20は、受信データを患者情報データベース230に登録するとともに、疾病情報データベース210を参照して問診票の各項目内容が合致するレコードを検索して、該当レコードに登録されている病名、科目、緊急度、対処法コメントを抽出する(ステップS6)。次に、センタサーバ20は、疾病情報データベース210から抽出した内容に基づき病院予約情報データベース220を参照して、疾病の科目が合致する病院のうち診察が可能で患者位置の最も近くにある病院を選択し、当該病院に予約番号と問診票の入力内容(すなわち患者情報データベース220のレコード)と疾病内容(すなわち疾病情報データベース210のレコード)とを選択した病院端末30に送信する(ステップS7)。これを受けた病院端末30は指定された患者の予約処理を行う(ステップS8)。なお、ステップS7〜S8の病院予約は、患者の緊急度が「中」以上の場合にのみ実行するようにしてもよい。
【0025】
次に、センタサーバ20は疾病情報データベース210から抽出した緊急度を参照して、緊急度が「大」の場合は、救急センタ端末40に対し救急車の出動依頼を送信する(ステップS9〜S10)。この出動依頼には、患者の現在地、病名、電話番号、予約した病院名、病院所在地情報その他必要な情報が含まれるものとする。救急センタでは端末40の自動処理あるいはオペレータの処理により、適宜の消防署に通知がなされ救急車の出動が手配される(ステップS11〜S13)。
【0026】
次に、センタサーバ20は回答情報を作成して、ユーザ端末10に返信し(ステップS14)、これがユーザ端末10の画面に表示される(ステップS15)。この回答情報の例を図9に示す。図9に示すように、回答情報には病院の予約が完了した旨と、病院予約情報データベース220に登録されている予約番号、予約日時、病院名等と、疾病情報データベース210から抽出された対処法等のコメントや緊急度などが含まれている。また、センタサーバ20は予約した病院名またはその所在地に基づいて地図情報データベース240から当該病院の周辺地図を抽出して回答情報に添付するとともに、回答情報画面の地図ボタン15を選択入力することによりこの地図が表示されるよう構成する。地図情報の表示例を図10に示す。地図ボタン15を選択入力すると、ユーザ端末10の表示画面に、予約された病院の周辺地図と、病院名、住所、電話番号等が表示される。また、回答情報画面にはキャンセルボタン16が設けられており、ユーザ端末10にてこのボタンが選択入力されるとセンタサーバ20に送信され、これを受けたセンタサーバ20は病院予約情報データベース220から予約情報を削除するとともに予約した病院端末30に予約キャンセルを通知する。
【0027】
また、センタサーバ20は回答情報の作成にあたり受付番号を生成してユーザ端末10に通知し、以降にユーザが予約の確認やキャンセルを希望する場合に、センタサーバ20のホームページで当該受付番号を入力することにより予約情報を呼び出せるように構成する。この機能は例えば航空券のインターネット予約等で周知であるため、その詳細な構成の説明は省略する。
【0028】
地図情報の添付は、GPSデータに準拠した経緯度情報のみであってもよい。この場合、携帯電話機のGPSルート案内機能がその情報を取り込み、目的地に設定して地図表示を行うようにする。この実施例であれば、ユーザは携帯電話機の画面を見ながら案内に従って病院へ辿り着くことができる。
【0029】
本発明によれば、携帯電話機等の電子機器からセンタサーバ20に接続して問診票に入力すれば、病名および緊急度の判定と、病院の予約と、必要に応じて救急車の手配等が自動で行われるため、具合が悪くなったユーザが自ら病院を探して手配する手間を省くことが出来る。また、簡易診断により導かれる病名を基に病院を決定するため、医学知識の乏しいユーザが見当違いな病院や科目で受診してしまうといった問題を回避することができる。さらに、病院に行く前に診察の予約を行うため、ユーザは待たされることなく診察を受けることができる。これは救急車の手配でも同様であり、受け入れ先病院を予約してから救急車を手配するためすぐに病院に搬送することができる。また、ユーザ端末に携帯電話機を用いた場合、屋外や旅先であっても電波圏内であればどこでも利用することができる。また、診察可能な病院のなかから最も近い病院を検索して予約しているため、ユーザが病院を選択した場合のように休診日だったり予約が一杯だったりすることがなく、確実に診察を受けることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、ネットワークと通信機器を用いて簡易診断による疾病の特定や病院の手配を自動で行うようにするものであり、医療業や通信業、電子機器製造業などに好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態にかかる病院予約システムの全体像を示す図である。
【図2】ユーザ端末の実施例を示す図である。
【図3】ユーザ端末に表示される問診票ページの実施例を示す図である。
【図4】患者情報データベースの登録例を示す図である。
【図5】疾病情報データベースの登録例を示す図である。
【図6】病院端末とセンタサーバとの通信内容を説明するためのイメージ図である。
【図7】病院情報データベースの登録例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる病院予約方法を説明するためのフロー図である。
【図9】ユーザ端末に表示される回答情報の例を示す図である。
【図10】ユーザ端末に表示される地図情報の例を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
10 ユーザ端末
20 センタサーバ
21 問診票ページ
22 動作プログラム
30 病院端末
40 救急センタ
50 消防署
100 通信ネットワーク
210 疾病情報データベース
220 病院予約情報データベース
230 患者情報データベース
240 地図情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介してユーザ端末から取得される問診情報に基づいて簡易診断や病院の予約を行う病院予約システムであって、センタサーバと、少なくとも前記問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲と病名とがレコードごとに予め登録された疾病情報データベースとを備え、前記センタサーバが、前記ユーザ端末から取得される問診情報に基づいて前記疾病情報データベースを検索し、前記問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することによりユーザの病名を判定することを特徴とする病院予約システム。
【請求項2】
請求項1に記載の病院予約システムにおいて、前記疾病情報データベースの各レコードに予め疾病内容の緊急度を示す情報が登録されているとともに、前記センタサーバが抽出されたレコードの緊急度情報に基づいて、前記通信ネットワークを介して接続された病院の情報端末に対する診察予約依頼と、必要に応じて救急センタの情報端末に対する救急車の出動依頼とを実行することを特徴とする病院予約システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の病院予約システムがさらに、各病院の所在地と予約可能情報とが少なくとも登録された病院予約情報データベースを備え、前記センタサーバは、前記病院予約情報データベースからユーザの位置に近い予約可能な病院を検索して予約依頼を行うことを特徴とする病院予約システム。
【請求項4】
請求項3に記載の病院予約システムにおいて、前記ユーザの位置に近い病院の検索は、前記ユーザ端末から送られるGPS位置情報に基づいて実行されることを特徴とする病院予約システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の病院予約システムがさらに、少なくとも各病院の地図情報が登録された地図情報データベースを備え、前記センタサーバは、前記地図情報データベースから予約した病院の地図情報を抽出して前記ユーザ端末に送出することを特徴とする病院予約システム。
【請求項6】
通信ネットワークを介してユーザ端末および各病院の情報処理端末と接続されたセンタサーバを備える病院予約システムにおける病院予約方法であって、前記センタサーバが前記ユーザ端末から問診情報を受け付けるステップと、前記センタサーバが、受け付けた問診情報に基づいて、少なくとも前記問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲とこれに対応する疾病内容および対処法等のコメントとがレコードごとに予め登録された疾病情報データベースを検索し、前記問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することによりユーザの疾病内容を判定するステップと、前記センタサーバが、前記判定された疾病内容に基づいて各病院の情報が登録された病院情報データベースから適宜の病院を選択し、前記通信ネットワークを介して選択した病院の端末に予約依頼を行うステップと、前記センタサーバが、前記予約した病院の情報とともに前記疾病内容およびコメントを前記ユーザ端末に返信するステップと、を含むことを特徴とする病院予約方法。
【請求項7】
請求項6に記載の病院予約方法において、前記疾病情報データベースのレコード毎に予め疾病内容の緊急度が登録されているとともに、前記センタサーバが、判定される疾病内容の緊急度が高い場合に前記通信ネットワークを介して救急センタの端末に救急車の出動依頼を行うステップを備えることを特徴とする病院予約方法。
【請求項8】
請求項6または7に記載の病院予約方法において、前記病院の選択または救急車の出動依頼は、前記ユーザ端末からの問診情報に含まれるGPS位置情報に基づいて行われることを特徴とする病院予約方法。
【請求項9】
通信ネットワークを介してユーザ端末および各病院の情報処理端末と接続されたセンタサーバで動作する病院予約プログラムであって、前記ユーザ端末から問診情報を受け付けるステップと、受け付けた問診情報に基づいて、少なくとも前記問診情報の各入力項目に対応する診断要素の値または数値範囲とこれに対応する疾病内容および対処法等のコメントとがレコードごとに予め登録された疾病情報データベースを検索し、前記問診情報の各入力項目の値または数値範囲がすべて合致するレコードを抽出することによりユーザの疾病内容を判定するステップと、前記判定された疾病内容に基づいて各病院の情報が登録された病院情報データベースから適宜の病院を選択し、前記通信ネットワークを介して選択した病院の端末に予約依頼を行うステップと、前記予約した病院の情報とともに前記疾病内容およびコメントを前記ユーザ端末に返信するステップと、前記センタサーバに実行させることを特徴とする病院予約プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の病院予約プログラムにおいて、前記疾病情報データベースのレコード毎に予め疾病内容の緊急度が登録されており、判定される疾病内容の緊急度が高い場合に前記通信ネットワークを介して救急センタの端末に救急車の出動依頼を行うステップを前記センタサーバに実行させることを特徴とする病院予約プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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