説明

発光タグ

【課題】対象物に貼り付けたときに広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上する。
【解決手段】発光タグ100において、略平板形状の内側基材5と、内側基材5の貼り付け側の面に設けられた、本体粘着層6と、内側基材5の一端部から突出するように設けられ、面厚さ方向一方側及び他方側に第1発光部12及び第2発光部13をそれぞれ備えた発光体2と、IC回路部8、及び、IC回路部8に電気的に接続され情報を送受信するループアンテナ9、を備えた無線タグ回路部4と、発光体2への電源供給を行うための電源供給部31とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部と情報の無線通信が可能である無線タグとともに有機EL等の発光素子を備えた発光タグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線タグを物品に貼り付け、これをリーダライタにて読み取ることにより、物品の流通管理が行われている。例えば、特許文献1には、無線タグに発光素子等などの報知手段を設け、リーダライタにて特定の無線タグの報知手段を反応させることにより、所望の無線タグを容易に見つけ出せるようにした物品検索システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−24018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、発光素子等は、無線タグの貼り付け面に平面視で見て重なるような配置で設けられ、その発光素子を含む無線タグの全体が設置対象物に貼り付けられる。そして、例えば書類やクリアファイルなどのように厚み寸法のない設置対象物に対し無線タグが貼り付けられる際には、発光素子を含む無線タグの全体が、当該書類等の一方の表面上に、又は、書類等の端部に折り畳み巻き付けるように貼り付けられる。この結果、無線タグをそれぞれ貼付した複数の書類等を折り重なるようにして収納する際、設置対象物の表面に貼り付けた無線タグは他の書類との間に挟まれ隠れてしまい、発光状態がユーザから見えにくくなる。また設置対象物の貼り付けた上記表面とは反対側の裏面側からは、ユーザは発光状態を視認することは不可能である。また、設置対象物の端部に折り畳み巻き付けた無線タグは、折り畳まれた分、ユーザの視界側への露出面積が極めて小さくなる。いずれにしても、上記従来技術では、ユーザにより発光素子の発光状態を視認できる範囲が非常に限られる、という問題があった。
【0005】
本発明の目的は、対象物に貼り付けたときに広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上させることができる発光タグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、略平板形状の基材と、前記基材の貼り付け側の面に設けられた、貼り付け用粘着部と、前記基材の一端部から突出するように設けられ、面厚さ方向一方側及び他方側に第1発光部及び第2発光部をそれぞれ備えた発光体と、情報を送受信するタグアンテナ、及び、前記タグアンテナにより受信された情報に基づき所定の制御を行う制御部を設けたIC回路部、を備えた無線タグ回路部と、前記発光体及び前記無線タグ回路部への電源供給を行うための給電部とを有し、前記制御部は、前記給電部から前記第1発光部及び前記第2発光部並びに前記無線タグ回路部への給電を制御することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明の発光タグは、基材と、発光体とを有する。第1及び第2発光部と無線タグ回路部とには制御部の制御に基づき給電部から給電が行われ、無線タグ回路部の動作に応じて発光可能である。ユーザの使用時には、略平板形状の基材が貼り付け用粘着部により設置対象物に貼り付けられて、使用される。このとき、発光体は、基材の一端部から突出するように設けられている。これにより、基材が設置対象物に貼り付けられる際も、基材を設置対象物の縁部近くに貼り付けることで、発光体を設置対象物からはみ出るように空中に突出させることができる。そして、発光体には、その両側に第1発光部及び第2発光部を備えていることにより、上記のように空中に突出した状態で一方側からは第1発光部が良好に視認されるとともに他方側からは第2発光部が良好に視認される。このようにして、発光体を空中に突出させ、その表裏両面から第1及び第2発光部に発光させるので、対象物に貼り付けたときに広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上することができる。
【0008】
第2発明は、上記第1発明において、前記給電部は、前記タグアンテナにより受信された電波のエネルギーを蓄積し、発光タグ全体に給電を行うことを特徴とする。
【0009】
給電部で無線給電を行うことにより、発光タグ内に自己電源を持たなくても、受信された電波のエネルギーを用いて第1及び第2発光部に給電を行い、発光させることができる。
【0010】
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記貼り付け用粘着部の貼り付け側を覆う、引き剥がし可能な剥離紙をさらに有し、前記制御部は、前記剥離紙が備える電極導体による電気の導通によって、当該剥離紙が付着しているかどうかを検出し、その検出結果に基づいて前記給電を制御することを特徴とする。
【0011】
これにより、ユーザによって使用時に剥離紙が剥がされるまでは第1発光部及び第2発光部は発光を行わず、剥離紙が剥がされて使用が開始されると第1発光部及び第2発光部が発光可能となる。これにより、使用前の無駄な電源消費を防止することができる。
【0012】
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記無線タグ回路部は、平面視において前記貼り付け用粘着部と重なるように、前記基材に設けられていることを特徴とする。
【0013】
無線タグ回路部を発光体側でなく基材に設けることにより、発光体側の制限を受けることなく無線タグ回路部の大きさを比較的大きくすることができる。一般に、タグアンテナの送受信可能な周波数帯域は、アンテナ素子の電気長に依存するが、無線タグ回路部を大型化することで、タグアンテナの電気長を小さくしたり大きくしたり比較的自由に設定可能となる。これにより、タグアンテナの送受信可能な電波の周波数帯域を、比較的広範囲とすることができ、無線タグとしての汎用性が向上し、ユーザの利便性が向上する。
【0014】
第5発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記基材に設けられ、前記給電部にそれぞれ接続された陽極端子及び陰極端子をさらに有し、前記発光体は、折り曲げ前の状態において略平板状の形状を備え、前記第1発光部、折り曲げ可能な部材で構成された折り曲げ部、及び、前記第2発光部、の順で配置された発光準備体が、前記折り曲げ部を介して折り曲げられることにより形成され、前記発光準備体は、
当該折り曲げにより前記第1発光部及び前記第2発光部が高さ方向に積層したときに、前記第2発光部に接続された第2陽極及び第2陰極が、前記第1発光部に接続された第1陽極及び第1陰極と、前記陽極端子及び前記陰極端子とに、接触可能な形状に配設されていることを特徴とする。
【0015】
これにより、平板状の構造の発光準備体を折り曲げ部で折り曲げることで、発光部が表裏2層構造で含まれる発光体を、容易に形成することができる。
【0016】
第6発明は、上記第1乃至第3発明、及び第5発明のいずれかにおいて、前記発光体は、前記基材の前記一端部に取り付けられた発光部設置部を備え、前記無線タグ回路部は、平面視において、前記発光部設置部の周縁部に設けられており、前記第1発光部及び前記第2発光部は、平面視において、前記無線タグ回路部より前記発光部設置部の径方向内周側に設けられていることを特徴とする。
【0017】
無線タグ回路部を基材側でなく、基材から突出した発光体設置部に設けることにより、無線タグ回路部への電波の障害物がなくなり、通信信頼性を向上することができる。また、一般に、タグアンテナの送受信可能な周波数帯域は、アンテナ素子の電気長に依存するが、第1及び第2発光部より外周側に無線タグ回路部を配置することで、アンテナ素子の電気長が比較的長い低周波通信向きの無線タグ回路部を、容易に実現できる。
【0018】
第7発明は、上記第1乃至第3発明、及び第5発明のいずれかにおいて、前記発光体は、前記基材の前記一端部に取り付けられた発光部設置部を備え、前記第1発光部及び前記第2発光部は、平面視において、前記発光部設置部の周縁部に設けられており、前記無線タグ回路部は、平面視において、前記第1発光部及び前記第2発光部より前記発光部設置部の径方向内周側に設けられていることを特徴とする。
【0019】
無線タグ回路部を基材側でなく、基材から突出した発光体設置部に設けることにより、無線タグ回路部への電波の障害物がなくなり、通信信頼性を向上することができる。また、一般に、タグアンテナの送受信可能な周波数帯域は、アンテナ素子の電気長に依存するが、第1及び第2発光部より内周側に無線タグ回路部を配置することで、アンテナ素子の電気長が比較的短い高周波通信向きの無線タグ回路部を、容易に実現できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、対象物に貼り付けたときに広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る発光タグを使用状態で貼り付けたクリアファイルの全体外観図である。
【図2】使用前状態の発光タグの上面図、図2(a)の構造の下面図、及び、図2(a)中のIIc−IIc断面による断面図及びその部分拡大図である。
【図3】図2(a)中のIIIa−IIIa断面による断面図、及び、図2(a)中のIIIb−IIIb断面による断面図である。
【図4】使用直前状態の発光タグの上面図、使用状態の発光タグの上面図、及び、図4(b)の構造の下面図である。
【図5】図4(b)中のVa−Vaによる断面図、及び、図4(b)中のVb−Vbによる断面図である。
【図6】IC回路部とその周辺回路の機能的構成を表すブロック図である。
【図7】発光タグの使用例を示す説明図である。
【図8】無線タグ回路部を突出発光部に配置した変形例の、使用状態の発光タグの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1は、本実施形態の発光タグを使用状態で貼り付けたクリアファイルの全体外観図である。
【0024】
この図1において、本実施形態の発光タグ100は、例えば複数枚の紙から成る書類などを収納するクリアファイルFを設置対象物として、その表面に貼り付けられている。
【0025】
発光タグ100は、貼付本体部1と発光体2とを有している。図1に示している、クリアファイルFに設置した使用状態では、発光体タグ100は、貼付本体部1は全体が略平板状で略矩形形状に形成されており、発光体2は当該貼付本体部1と同じ略平板状で上記貼付本体部1より小さい略矩形形状に形成されている。そして発光体2は、貼付本体部1の一方の短辺から突出する配置で一体に形成されている。この発光タグ100は、貼付本体部1の裏面に設けられた本体粘着層(後述)によりクリアファイルFの表面に貼り付けられ、その貼り付ける配置としては図1に示すように発光体2だけをクリアファイルFの縁部Faから突出する配置が適切となる。
【0026】
発光タグ100の使用前状態を図2及び図3に示す。図2(a)は使用前状態の発光タグ100の上面図である。なお、図示の煩雑の防止のために、図2(a)では後述の発光体剥離紙15を取り去った後の状態を示している(後述の図4(a)参照)。図2(b)は図2(a)の構造の下面図であり、図2(c)は図2(a)中のIIc−IIc断面による断面図及びその部分拡大図である。また、図3(a)は図2(a)中のIIIa−IIIa断面による断面図であり、図3(b)は図2(a)中のIIIb−IIIb断面による断面図である。
【0027】
これら図2(a)〜(c)、図3(a)、及び図3(b)において、使用前状態の貼付本体部1は、この例では、概略的に外側基材3と、無線タグ回路部4と、内側基材5と、貼り付け用粘着部としての本体粘着層6と、本体剥離紙7とを有している。外側基材3及び内側基材5が各請求項記載の基材を構成する。なお、後述のように折り曲げて発光体2として完成する前、すなわち図2(a)〜(c)、図3(a)、及び図3(b)で示す使用前の状態を、以下、「発光準備体2′」として説明する。
【0028】
全体が略平板状に形成されている貼付本体部1は、上記外側基材3、無線タグ回路部4、内側基材5、本体粘着層6、及び本体剥離紙7の5層構造となっている。すなわち貼付本体部1は、クリアファイルFに貼付された際(上記図1参照)の外面側から接触面側へ向かって、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る上記外側基材3、上記無線タグ回路部4、上記同様のPET等から成る上記内側基材5、適宜の粘着材からなる本体粘着層6、引き剥がし可能な剥離紙としての本体剥離紙7の順序で積層して構成されている。
【0029】
無線タグ回路部4は、情報を記憶可能なIC回路部8と情報を送受信するタグアンテナとしてのループアンテナ9とを備え、平面視において本体粘着層6と重なるように設けられている。上記本体剥離紙7は、発光タグ100がクリアファイルFに貼り付けられる際に、これを剥がすことで本体粘着層6により当該クリアファイルFの表面に接着させる。
【0030】
また、上記IC回路部8に接続する上記ループアンテナ9の両端付近にはそれぞれ導電材料から成る接触端子9a,9bが接続されており、それら2つの接触端子9a,9bは内側基材5と本体粘着層6を貫通するよう配置されている。また、本体剥離紙7の本体粘着層6側の表面には、それら2つの接触端子9a,9bを短絡させる配置で、例えば導電材料から成る電極導体としての短絡部材10が設けられている。これら2つの接触端子9a,9bと短絡部材10が、タグスイッチ部SW1を構成している。
【0031】
発光準備体2′は、この例では、発光部設置部としての発光体基材11と、第1発光部12と、第2発光部13と、発光体粘着層14と、発光体剥離紙15(前述したように図2(a)では省略して図示している。後述の図4(a)参照)とを有している。発光体基材11は、上記貼付本体部1の内側基材5の一部としてその一端部から突出して延長するように形成され、貼付本体部1の近傍から順に、第1発光部12と、折り曲げ部11aと、第2発光部13とが設けられている。第1発光部12と第2発光部13は比較的短い距離で離間しており、この離間部分における発光体基材11が上記折り曲げ部11aを構成している。また、後述するように、この発光タグ100の使用時にはこの折り曲げ部11aを例えば折り曲げ線kを基準として折り曲げ、第1発光部12と第2発光部13とを重ね合わせるように配置するが(後述の図4,図5参照)、発光体基材11はその際に先端部分が貼付本体部1と十分な距離で重なるよう形成されている。
【0032】
ここで上記2つの発光部12,13は、例えば公知の有機エレクトロルミネッセンス発光素子(以下、有機EL素子という)を用いることができる。図3に示すように、有機EL素子で構成される発光部12は、発光層12aと、発光層12aの一方側に設けられる陰極層12cと、発光層12aの他方側に設けられる陽極層12bとを含む。同様に、有機EL素子で構成される発光部13は、発光層13aと、発光層13aの一方側に設けられる陰極層13cと、発光層13aの他方側に設けられる陽極層13bとを含む。
【0033】
発光層12a,13aは、有機ELを含む層であり、陰極層12c,13cと陽極層12b,13bとの間に電圧が印加されることで発光する。有機ELとしては、例えばポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリチオフェン誘導体等の高分子発光材料、及び、テトラフェニルブタジエン(TPB)、ペリレン、クマリン、ルブレン、ナイルレッド、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−ジメチルアミノスチリル−4−ピラン(DCM)、4−ジシアノメチレン−6−シーピージュロリジノスチリル−2−ターシャルブチル−4H−ピラン(DCJTB)、スクアリリウム、アルミニウム錯体(例えばAlQ3)等の低分子系材料を用いることができる。
【0034】
なお、発光層12a,13aの陰極層12c,13cに接する面には、図示されない電子注入層が設けられる。電子注入層は、オキサジゾール誘導体、トリアゾール系、及びアルミニウム錯体のいずれかを用いることができる。
【0035】
陰極層12c,13cは、例えばアルミニウム(Al),フッ化リチウム(LiF),AlとCaとの積層,AlとLiFとの積層及びAlとBaとの積層等で構成することができる。陰極層12c,13cは、陰極層12c,13cと陽極層12b,13bとの間に電圧が印加されることで、上記電子注入層を介して発光層12a,13aに電子を注入する。
【0036】
陽極層12b,13bは、例えば透明電極用の材料であるインジウムチタンオキサイド(ITO)又はポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)で構成することができる。陽極層12b,13bは、陰極層12c,13cと陽極層12b,13bとの間に電圧が印加されることで、発光層12a,13aに正孔を注入する。
【0037】
このように有機EL素子で構成される2つの発光部12,13は、発光体2において、それぞれの陰極層12c,13cを発光体基材11に貼り合わせ、それぞれ陽極層12b,13bを表面側に配置して外部に露出させている。
【0038】
なお、本実施形態では、例えば、第1発光部12が青色に発光し、第2発光部13が緑色に発光する。このように2つの発光部12,13を互いに異なる色で発光する有機EL素子で構成する以外にも、それぞれ同じ色で発光する有機EL素子で構成してもよい。
【0039】
また、発光タグ100は、発光スイッチ部SW2を有している。発光スイッチ部SW2は、陽極端子としてのIC陽極16と、陰極端子としてのIC陰極17と、第1陽極18、第1陰極19、第2陽極20、及び第2陰極21の、合計6つの電極端子で構成される。
【0040】
IC陽極16及びIC陰極17の2つの電極端子は、それぞれIC回路部8に電気的に接続されており、上記第1発光部12及び上記第2発光部13の2つを同時に発光できる電力をIC回路部8から供給可能となっている。なお、この例では、IC陽極16及びIC陰極17が基材5のうち、クリアファイルFへの貼り付け側と反対側に設けられているが、クリアファイルFへの貼り付け側に設けるようにしてもよい。
【0041】
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1陽極18は、第1発光部12の陽極層12bに電気的に接続されている。第1陰極19は、第1発光部12の陰極層12cに電気的に接続されている。第2陽極20は第2発光部13の陽極層13bに電気的に接続されている。第2陰極21は第2発光部13の陰極層13cに電気的に接続されている。
【0042】
これら6つの電極端子16,17,18,19,20,21は、それぞれ内側基材5上又は発光体基材11上で、内側基材5のクリアファイルFへの貼り付け側と反対側の表面に設けられている。そして、各陽極16,18,20は、発光体基材11の突出方向に沿いかつ発光体基材11の幅方向の縁部近傍に一列に並ぶ、陽極列を構成している。各陰極17,19,21は発光体基材11の突出方向に沿いかつ発光体基材11の幅方向の縁部近傍に一列に並ぶ、陰極列を構成している。
【0043】
また、IC陽極16とIC陰極17は貼付本体部1上の発光準備体2′側に配置され、第1陽極18及び第1陰極19は平面視で見て第1発光部12と重なるよう配置され、第2陽極20及び第2陰極21は平面視で見て第2発光部13と重なるよう配置されている。このような配置関係にある6つの電極端子16,17,18,19,20,21は、図示する使用前状態においてお互いに離間して電気的に遮断された状態となっている。
【0044】
そして、IC陽極16、第1陽極18、及び第2陽極20は、後述するように発光タグ100の使用時に折り曲げ部11aを折り曲げて第1発光部12と第2発光部13とを重ね合わせた際に、第2陽極20がIC陽極16及び第1陽極18に同時に接触できるような形状及び位置に形成されている。同様に、IC陰極17、第1陰極19、及び第2陰極21は、折り曲げ部11aを折り曲げて第1発光部12と第2発光部13とを重ね合わせた際に、第2陰極21がIC陰極17及び第1陰極19に同時に接触できるような形状及び位置に形成されている。
【0045】
また、発光体基材11の折り曲げ部11aより先端側で、内側基材5のクリアファイルFへの貼り付け側と反対側の面のうち、上記第2陽極20と第2陰極21を除く部分に、適宜の粘着材からなる発光体粘着層14が設けられている。また、その発光体粘着層14の表面には発光体剥離紙15が積層して設けられている。なお、図3及び後述の図5においては、図示の煩雑を避けるために、発光体粘着層14、発光体剥離紙15、及び上記外側基材3などの詳細部分の図示を省略している。
【0046】
図4(a)は使用直前状態の発光タグの上面図である。図4(b)は使用状態の発光タグの上面図であり、図4(c)は図4(b)の構造の下面図であり、それぞれ上記図2(a)、図2(b)に対応する図である。図5(a)は図4(b)中のVa−Vaによる断面図であり、図5(b)は図4(b)中のVb−Vbによる断面図であり、それぞれ上記図3(a)、図3(b)に対応する図である。
【0047】
図4(a)において、発光タグ100をユーザが使用する際には、まず本体剥離紙7及び発光体剥離紙15をそれぞれ貼付本体部1及び発光準備体2′から引き剥がす。
【0048】
本体剥離紙7を引き剥がすことにより、上記タグスイッチ部SW1における短絡部材10が本体剥離紙7とともに引き剥がされ、2つの接触端子9a,9bの間は電気的に遮断される。また、貼付本体部1を、クリアファイルFの表面上に本体粘着層6を介し貼り付けることができる。
【0049】
また、発光体剥離紙15を引き剥がして発光体基材11の折り曲げ部11aを折り曲げることにより、発光体粘着層14を介して、図5に示すように第1発光部12と第2発光部13とが厚さ方向に積層するよう配置される。またそれとともに、第2陽極20がIC陽極16及び第1陽極18に同時に接触して電気的に導通し、第2陰極21がIC陰極17及び第1陰極19に同時に接触して電気的に導通する。この状態では、第1発光部12と第2発光部13のそれぞれの陽極層12b,13bが、第1陽極18、第2陽極20、及びIC陽極16を介してIC回路部8の陽極側に電気的に導通する。また同様に、第1発光部12と第2発光部13のそれぞれの陰極層12c,13cが、第1陰極19、第2陰極21、及びIC陰極17を介してIC回路部8の陰極側に電気的に導通する。このような折り曲げ及び電気的な導通により、発光準備体2′から前述の発光体2が形成される。
【0050】
図6は、貼付本体部1に備えられたIC回路部8及びその周辺回路の機能的構成を表すブロック図である。
【0051】
IC回路部8は、給電部としての電源供給部31と、復調部32と、変調部33と、制御部34とを備えている。またこのIC回路部8には、特に上記図1〜図5に示していないコンデンサ36と、上記タグスイッチ部SW1と、上記ループアンテナ9とが、互いに並列に接続されている。また、IC回路部8は、上記発光スイッチ部SW2を介し、第1発光部12と第2発光部13とに接続している。なお、図中においては、ループアンテナ9をコイルのシンボルで表している。また、図示の状態は、発光タグ100の使用状態に対応しており、タグスイッチ部SW1においては短絡部材10が2つの接触端子9a,9bから離間して遮断状態となっている。また、発光スイッチ部SW2においては陽極端子16,18,20が接触して導通状態となっており、陰極端子17,19,21が接触して導通状態となっている。
【0052】
電源供給部31は、この例ではループアンテナ9を介して受信した質問波のエネルギーを蓄積し、そのエネルギーをIC回路部8及び2つの発光部12,13などの駆動電源とする無線給電を行う。
【0053】
制御部34は、上記復調部32及び変調部33等を介し、上記IC回路部8の作動を制御するとともに、上記電源供給部31から発光部12,13への給電を制御することで発光及び消光の切り替えを制御する。また、上記電源供給部31からIC回路部8全体への給電も制御する。
【0054】
復調部32は、ループアンテナ9により受信された、後述のリーダのリーダアンテナからの質問波を復調する(後述の図5参照)。
【0055】
変調部33は、上記制御部34からの返信信号を変調し、ループアンテナ9より応答波、すなわちタグIDを含む信号として、送信する。
【0056】
制御部34は、その内部に所定の情報信号を記憶する記憶部35を備えており、この記憶部35には当該IC回路部8の個体を特定するためのタグIDを記憶するID記憶領域35aが設けられている。この制御部34は、上記復調部32により復調された受信信号を解釈し、上記記憶部35において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成する。そして、上記変調部33が、当該返信信号を上記ループアンテナ9を介し送信する。また、制御部34は、自己のタグIDが含まれている質問波の受信信号を上記復調部32から受け取った際には、2つの発光部12,13を発光させるよう給電を制御する。
【0057】
また、IC回路部8の外部に接続しているコンデンサ36は、ループアンテナ9が電波を受信した際に発生するノイズを除去するためのバイパスコンデンサとして機能する。
【0058】
そしてタグスイッチ部SW1は、上述したようにループアンテナ9に並列に接続されており、上記貼付本体部1に本体剥離紙7を貼り付けたままの使用前状態では短絡部材10が2つの接触端子9a,9bを短絡して電気的に接続した導通状態となる(図2参照)。このとき、ループアンテナ9は当該タグスイッチ部SW1により短絡されて電波を送受信する機能を失い、無線タグ回路部4全体の機能が停止した状態となる。また、上記貼付本体部1から本体剥離紙7とともに短絡部材10を引き剥がした使用状態では、2つの接続端子9a,9bが電気的に絶縁した遮断状態となる(図4(c)参照)。このとき、ループアンテナ9は電波を送受信することができ、無線タグ回路部4全体が制御部34の制御により正常に機能できる状態となる。
【0059】
言い換えれば、制御部34は、本体剥離紙7の短絡部材10による電気の導通の有無によって、貼付本体部1へ本体剥離紙7が付着しているかどうかを検出する。そして、制御部34は、その検出結果に応じて、本体剥離紙7が付着している上記使用前状態では電源供給部11から各発光部12,13への給電を行わず、本体剥離紙7が付着していない上記使用状態では電源供給部11から各発光部12,13への給電を行うのである。
【0060】
ユーザは、上記のように構成した本実施形態の発光タグ100をクリアファイルFに設け、クリアファイルに収納させた紙書類などに対しIC回路部8のタグIDを対応付けることで、物品管理を行うことができる。
【0061】
図7は、上記構成の本実施形態の発光タグ100の使用例を示す説明図である。図7に示す例では、上記のように紙書類を収納した複数のクリアファイルFが、立った状態で配列されている。またこの例では、各発光タグ100は、互いに発光体2の位置が重ならないように、それぞれ上下方向の配置位置が互いに異ならせて貼付されている。この状態では、通常の場合、図中の最も手前側のクリアファイルF以外では、どのクリアファイルFにどの書類が収納されているか見分けることが困難である。
【0062】
しかしながら、本実施形態においては、上記無線タグ回路部4と無線通信が可能なリーダ200を用い、目的の書類に対応するタグIDを含む質問波をリーダアンテナ201から送信することにより、当該タグIDに対応する発光タグ100の各発光部12,13だけを発光させることができ、ユーザは容易に識別することができる。特に、照明がなく周囲が暗い場合には、有効である。これにより、物品管理におけるユーザの利便性を向上することができる。
【0063】
そして、本実施形態の発光タグ100においては、発光体2が貼付本体部1の一端部から突出するように設けられており、図7に示すように発光体2をクリアファイルFからはみ出るように空中に突出させることができる。また、発光体2は、その両側に第1発光部12及び第2発光部13を備えている。このようにして、発光体2の表裏両面から第1発光部12及び第2発光部13を発光させることで、上記のように空中に突出した状態で、一方側からは第1発光部12が良好に視認されるとともに他方側からは第2発光部13が良好に視認される。したがって、広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上することができる。
【0064】
また、この実施形態では特に、無線タグ回路部4に設けた電源供給部31で無線給電を行うことにより、発光タグ100内に自己電源を持たなくても、受信された電波のエネルギーを用いて第1発光部12及び第2発光部13に給電を行い、発光させることができる。
【0065】
また、この実施形態では特に、ユーザによって使用時に本体剥離紙7が剥がされるまでは第1発光部12及び第2発光部13は発光を行わず、本体剥離紙7が剥がされ、また発光体基材11が折り曲げられて前述の電極の導通が行われて使用が開始されると第1発光部12及び第2発光部13が発光可能となる。これにより、使用前の無駄な電源消費を防止することができる。
【0066】
また、この実施形態では特に、無線タグ回路部4を発光体2側でなく貼付本体部1の内側基材5に設けることにより、発光体2側の制限を受けることなく無線タグ回路部4の大きさを比較的大きくすることができる。すなわち、一般に、ループアンテナ9の送受信可能な周波数帯域は、アンテナ素子の電気長に依存するが、無線タグ回路部4を大型化することで、ループアンテナ9の電気長を小さくしたり大きくしたり比較的自由に設定可能となる。これにより、ループアンテナ9の送受信可能な電波の周波数帯域を、比較的広範囲とすることができ、無線タグとしての汎用性が向上し、ユーザの利便性が向上する。
【0067】
また、この実施形態では特に、ユーザが使用する前の平板状の構造の図2に示す状態の発光準備体2′を図4(a)に示すように折り曲げ部11aで折り曲げることで、図1及び図4(c)に示すような第1発光部12と第2発光部13が表裏2層構造で含まれる発光体2を、容易に形成することができる。
【0068】
なお、本発明は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0069】
(1)無線タグ回路部を発光体に設ける場合
上記実施形態では、無線タグ回路部4を貼付本体部1に設けていたが、本発明はこれに限られない。
【0070】
例えば、上記図4(b)に対応する図8(a)に示す発光タグ100Aのように、発光体基材11Aが折り曲げられた状態の発光体2Aの周縁部に無線タグ回路部4Aを設け、第1発光部12A及び第2発光部13Aを、平面視において、無線タグ回路部4Aより発光体基材11の径方向内周側に設けてもよい。なおこの場合でも、タグスイッチ部SW1は貼付本体部1側に設ける。
【0071】
本変形例においては、無線タグ回路部4Aを貼付本体部1の内側基材5側でなく、内側基材5から突出した発光体基材11Aに設けることにより、無線タグ回路部4Aへの電波の障害物がなくなり、通信信頼性を向上することができる。また、前述したように、一般に、ループアンテナ9Aの送受信可能な周波数帯域は、アンテナ素子の電気長に依存するが、第1発光部12A及び第2発光部13Aより外周側に無線タグ回路部4Aを配置することで、アンテナ素子の電気長が比較的長い低周波通信向きの無線タグ回路部4Aを、容易に実現できる。
【0072】
また例えば、上記図4(b)に対応する図8(b)に示す発光タグ100Bのように、発光体基材11Bが折り曲げられた状態の発光体2Bの周縁部に第1発光部12B及び第2発光部13Bを設け、無線タグ回路部4Bを、平面視において、第1発光部12B及び第2発光部13Bより発光体基材11Bの径方向内周側に設けてもよい。なおこの場合でも、タグスイッチ部SW1は貼付本体部1側に設ける。
【0073】
本変形例においても、上記と同様に通信信頼性を向上することができる。また、第1発光部12B及び第2発光部13Bより内周側に無線タグ回路部4Bを配置することで、アンテナ素子としてのループアンテナ9Bの電気長が比較的短い高周波通信向きの無線タグ回路部4Bを、容易に実現できる。
【0074】
なお、上記図8(a)及び図8(b)に示す、無線タグ回路部4A,4Bを発光体2A,2Bに設ける構造に対し、前述の図2〜図4等を用いて説明したような、発光準備体を折り曲げて発光体とする構造を適用してもよい。この場合、前述と同様、第1発光部と第2発光部が表裏2層構造で含まれる発光体を容易に形成できる効果を得る。
【0075】
(2)片面発光の発光体を2つ設ける場合
上記実施形態や(1)の変形例では、発光体2又は発光体2A若しくは発光体2Bがそれぞれ単独で、基材の面に垂直な一方側と他方側との両側へ発光可能な機能を備えていたが、これに限られない。すなわち、図4(a)〜図4(c)、図5(a)、及び図5(b)を用いて前述した、発光準備体2′の折り曲げにより実現した発光体2の上記両側への発光機能を、基材の面の一方側に当該一方側方向にのみ発光する発光部と、基材の面の他方側に当該他方側方向にのみ発光する発光部とを設けることで、実現するようにしてもよい。この場合も、上記同様、広い範囲においてユーザの視認性を大きく向上できる、という効果を得る。
【0076】
なお、以上において、図6等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0077】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0078】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0079】
1 貼付本体部
2,2A,2B 発光体
2′ 発光準備体
3 外側基材(基材)
4,4A,4B 無線タグ回路部
5 内側基材(基材)
6 本体粘着層(貼り付け用粘着部)
7 本体剥離紙(剥離紙)
8 IC回路部
9,9A,9B ループアンテナ(タグアンテナ)
11,11A,11B 発光体基材(発光部設置部)
11a 折り曲げ部
12,12A,12B 第1発光部
13,13A,13B 第2発光部
16 IC陽極(陽極端子)
17 IC陰極(陰極端子)
18 第1陽極
19 第1陰極
20 第2陽極
21 第2陰極
31 電源供給部(給電部)
32 復調部
33 変調部
34 制御部
35 記憶部
36 コンデンサ
100,100A,100B 発光タグ
F クリアファイル(設置対象物)
SW1 タグスイッチ部
SW2 発光スイッチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平板形状の基材と、
前記基材の貼り付け側の面に設けられた、貼り付け用粘着部と、
前記基材の一端部から突出するように設けられ、面厚さ方向一方側及び他方側に第1発光部及び第2発光部をそれぞれ備えた発光体と、
情報を送受信するタグアンテナ、及び、前記タグアンテナにより受信された情報に基づき所定の制御を行う制御部を設けたIC回路部、を備えた無線タグ回路部と、
前記発光体及び前記無線タグ回路部への電源供給を行うための給電部と
を有し、
前記制御部は、前記給電部から前記第1発光部及び前記第2発光部並びに前記無線タグ回路部への給電を制御する
することを特徴とする発光タグ。
【請求項2】
請求項1記載の発光タグにおいて、
前記給電部は、
前記タグアンテナにより受信された電波のエネルギーを蓄積し、発光タグ全体に給電を行う
ことを特徴とする発光タグ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の発光タグにおいて、
前記貼り付け用粘着部の貼り付け側を覆う、引き剥がし可能な剥離紙をさらに有し、
前記制御部は、
前記剥離紙が備える電極導体による電気の導通によって、当該剥離紙が付着しているかどうかを検出し、その検出結果に基づいて前記給電を制御する
ことを特徴とする発光タグ。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発光タグにおいて、
前記無線タグ回路部は、
平面視において前記貼り付け用粘着部と重なるように、前記基材に設けられている
ことを特徴とする発光タグ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発光タグにおいて、
前記基材に設けられ、前記給電部にそれぞれ接続された陽極端子及び陰極端子をさらに有し、
前記発光体は、
折り曲げ前の状態において略平板状の形状を備え、前記第1発光部、折り曲げ可能な部材で構成された折り曲げ部、及び、前記第2発光部、の順で配置された発光準備体が、前記折り曲げ部を介して折り曲げられることにより形成され、
前記発光準備体は、
当該折り曲げにより前記第1発光部及び前記第2発光部が高さ方向に積層したときに、前記第2発光部に接続された第2陽極及び第2陰極が、前記第1発光部に接続された第1陽極及び第1陰極と、前記陽極端子及び前記陰極端子とに、接触可能な形状に配設されている
ことを特徴とする発光タグ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項3、及び請求項5のいずれか1項に記載の発光タグにおいて、
前記発光体は、
前記基材の前記一端部に取り付けられた発光部設置部を備え、
前記無線タグ回路部は、
平面視において、前記発光部設置部の周縁部に設けられており
前記第1発光部及び前記第2発光部は、
平面視において、前記無線タグ回路部より前記発光部設置部の径方向内周側に設けられていることを特徴とする発光タグ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3、及び請求項5のいずれか1項に記載の発光タグにおいて、
前記発光体は、
前記基材の前記一端部に取り付けられた発光部設置部を備え、
前記第1発光部及び前記第2発光部は、
平面視において、前記発光部設置部の周縁部に設けられており、
前記無線タグ回路部は、
平面視において、前記第1発光部及び前記第2発光部より前記発光部設置部の径方向内周側に設けられている
ことを特徴とする発光タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−76136(P2011−76136A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223704(P2009−223704)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】