説明

発泡壁紙

【課題】紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、更に絵柄模様層を介して最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、表面が低艶化されており、しかもトップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好であり、摩擦による艶変化も抑制されている発泡壁紙を提供する。
【解決手段】紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面の装飾に有用な、発泡壁紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発泡壁紙としては、紙質基材(裏打紙)に塩化ビニル樹脂の発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年では、環境に配慮して、発泡樹脂層にはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂などの、ハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(特許文献1〜3等)。
【0003】
発泡壁紙は、一般に紙質基材上に発泡剤含有樹脂層を形成後、当該発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させることにより得られる。発泡剤含有樹脂層の形成方法には、カレンダー法やTダイを用いた押出し法、その他、樹脂エマルジョンを塗工する方法がある。この中でも、溶融させた樹脂組成物をTダイによって押出し製膜する方法が簡便な方法として知られている。
【0004】
発泡壁紙の最表面には、発泡壁紙を保護して優れた表面特性を付与するためにトップコート層が設けられる場合がある。発泡樹脂層の上に絵柄模様層を設けた場合には、トップコート層は絵柄模様層を保護する役目もある。そして、トップコート層には、一般にシリカ等の無機粒子や、アクリルビーズ等の樹脂ビーズからなる艶消し剤が添加されて発泡壁紙の表面は低艶化される。
【0005】
しかしながら、トップコート層に艶消し剤を十分に添加した場合には、トップコートの耐セロハンテープ剥離性が低下し、セロハンテープの付け外しによりトップコート層が剥離し易くなる。また、発泡壁紙の表面を摩擦した際に艶消し剤が脱落して艶変化が生じる点で問題がある。なお、トップコート層から艶消し剤を抜いた場合には、耐セロハンテープ剥離性及び艶消し剤の脱落の問題は回避できるが、発泡壁紙の表面の艶が高くなり、壁紙としての質感が低下する。
【0006】
従って、紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、表面が低艶化されており、しかもトップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好であり、摩擦による艶変化も抑制されている発泡壁紙の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−47875号公報
【特許文献2】特開2000−255011号公報
【特許文献3】特開2001−347611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、表面が低艶化されており、しかもトップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好であり、摩擦による艶変化も抑制されている発泡壁紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、発泡樹脂層の発泡倍率を特定範囲に調整した上でトップコート層の艶消し剤の含有量を低減することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙に関する。
1.紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。
2.前記発泡樹脂層は、樹脂成分としてエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体を含有する、上記項1に記載の発泡壁紙。
3.前記エチレン共重合体は、メルトフローレート(MFR)が9〜24g/10分であり、前記エチレン以外のモノマーの含有量が5〜20重量%である、上記項2に記載の発泡壁紙。
4.前記エチレン共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である、上記項2又は3に記載の発泡壁紙。
5.前記発泡樹脂層は、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
6.前記発泡樹脂層のおもて面に非発泡樹脂層Aが形成されている、上記項1〜5のいずれかに記載の発泡壁紙。
7.前記紙質基材と前記発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層Bが形成されている、上記項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。
8.前記艶消し剤が無機粒子及び/又は樹脂ビーズである、上記項1〜7のいずれかに記載の発泡壁紙。
9.前記発泡樹脂層は、発泡倍率が6.5〜10倍である、上記項1〜8のいずれかに記載の発泡壁紙。
10.最表面層の上からエンボス加工が施されている、上記項1〜9のいずれかに記載の発泡壁紙。
【0011】
以下、本発明の発泡壁紙について詳細に説明する。
【0012】
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする。なお、本明細書における75°艶値は、JIS Z 8741に規定された入射光75°の方法に従い、PORTABLE GROSS METER GMX-202(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定した値である。
【0013】
上記特徴を有する発泡壁紙は、トップコート層側の75°艶値が12以下であるため、壁紙表面が十分に低艶化されている。また、トップコート層の艶消し剤の含有量が低減されているため、トップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好であり、摩擦による艶変化も抑制されている。このような発泡壁紙は、特に発泡樹脂層の発泡倍率を6.5〜10倍の高倍率に設定することにより得られる。即ち、発泡樹脂層の発泡倍率を高倍率に設定することにより、発泡樹脂層の表面粗さが増すため、トップコート層の艶消し剤の含有量を低減しても低艶化を達成することができる。
【0014】
以下、発泡壁紙の各層について説明する。
【0015】
紙質基材
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
【0016】
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
【0017】
紙質基材の坪量は限定的ではないが、40〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
【0018】
非発泡樹脂層B
本発明では、必要に応じて紙質基材と発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が形成されていてもよい。特に、非発泡樹脂層Bが接着剤層として形成される場合は、優れた密着性を得ることができる。非発泡樹脂層Bとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を好適に用いることができる。
【0019】
非発泡樹脂層Bは樹脂成分以外に公知の添加剤を含んでもよいが、樹脂成分の含有量が70〜100重量%となるように配合することが好ましい。
【0020】
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、3〜50μm程度が好ましく、特に5〜15μm程度がより好ましい。
【0021】
発泡樹脂層
発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を製膜後、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される。なお、製膜方法としては、Tダイなどを用いた押出し製膜が好ましい。
【0022】
本発明で用いる発泡剤としては熱分解型発泡剤が好ましく、この場合には発泡剤含有樹脂層は加熱により発泡して発泡樹脂層となる。
【0023】
本発明では、発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分としてエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体(以下、「エチレン共重合体」と略記する)を含有することが好ましい。
【0024】
エチレン共重合体は融点及びMFRの観点で押出し製膜に適している。エチレン共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等が挙げられる。これらのエチレン共重合体は単独又は2種以上を混合して使用できる。これらのエチレン共重合体の中でも特にエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体が好ましく、これらのいずれか1種と他の樹脂の1種以上とを併用する場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体の含有量は、それぞれ70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
【0025】
エチレン共重合体のMFRは9〜24g/10分が好ましく、9〜20g/10分がより好ましい。このようなMFRを採用することにより、押出し製膜性がより高まる。なお、本明細書のMFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定した値である。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」を採用したものである。
【0026】
また、エチレン共重合体は、エチレン以外のモノマーの含有量としては、5〜20重量%が好ましく、9〜15重量%がより好ましい。このような共重合比率を採用することにより、押出し製膜性がより高まる。具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの共重合比率(VA量)としては9〜20重量%が好ましく、9〜15重量%がより好ましい。また、エチレン−メチルメタクリレート共重合体は、メチルメタクリレートの共重合比率(MMA量)としては5〜25重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。
【0027】
熱分解型発泡剤としては公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類や発泡倍率に応じて設定する。なお、本発明では、発泡倍率は6.5倍以上、好ましくは6.5〜10倍程度とする。このような発泡倍率に設定することにより、発泡樹脂層の表面粗さを増すことができ、それによりトップコート層の艶消し剤の含有量が少なくても発泡壁紙の表面を低艶化することができる。熱分解型発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、1〜20重量部程度とすることが好ましい。
【0028】
発泡剤含有樹脂層には、本発明の効果に影響を与えない範囲で添加剤を加えてもよい。例えば、顔料、発泡安定剤、酸化防止剤、発泡助剤(亜鉛化合物)、架橋剤、表面処理剤、蛍光増白剤、防カビ剤、滑剤等を添加剤として用いることができる。
【0029】
顔料については、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度が好ましく、15〜40重量部程度がより好ましい。
【0030】
発泡安定剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムの少なくとも1種が好ましい。
【0031】
また、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸や界面活性剤を使用することもできる。これらの含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。
【0032】
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤である2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート〕メタン、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
【0033】
発泡助剤(亜鉛化合物)としては、例えば、亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩、塩基性炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜燐酸塩、カルボン酸塩等が挙げられる。かかる亜鉛化合物は、発泡速度向上の観点から添加することが好ましい。上記カルボン酸塩としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、ネオデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ベヘニン酸等の脂肪族酸や、安息香酸、p−第三ブチル安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、ナフテン酸等の芳香族酸が挙げられる。これらのカルボン酸を用いた亜鉛のカルボン酸塩は正塩、酸性塩、塩基性塩のいずれの形態であってもよい。亜鉛のカルボン酸塩を構成するカルボン酸としては上記のものが使用できるが、VOCを低減する観点からは、炭素数12以上の脂肪酸を用いた常温で粉体であるもの、例えば、ステアリン酸亜鉛やラウリン酸亜鉛が好ましい。他のカルボン酸を用いた場合には、液状であったり、ハンドリング性を良くするために有機溶媒に溶かす作業が必要であったりする場合がある。
【0034】
亜鉛化合物の含有量は樹脂組成分100重量部に対して、0.001〜20重量部程度が好ましく、0.001〜10重量部程度がより好ましい。発泡層の厚みは限定的ではないが、非発泡状態(発泡前)で40〜80μmが好ましい。発泡後は400〜700μmが好ましい。
【0035】
発泡剤含有樹脂層を発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すれば良い。
【0036】
非発泡樹脂層A
発泡樹脂層のおもて面には、更に非発泡樹脂層Aを形成してもよい。なお、この非発泡樹脂層Aは、本発明のトップコート層とは異なる。
【0037】
非発泡樹脂層Aは、主として発泡樹脂層を保護するものである。本発明では、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分として含む樹脂組成物により形成された層を非発泡樹脂層Aとすることが好ましい。
【0038】
前記樹脂成分としては、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種のモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を樹脂成分として好適に用いることができる。より具体的には、EMAA、エチレン−アクリル酸共重合体及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが望ましい。アイオノマー樹脂としては、EMAA及び/又はエチレン−アクリル酸共重合体の分子間をナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで分子間結合した構造を有する樹脂が使用できる。このような樹脂成分を用いる場合には、特に樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができるので、優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性等を得ることができる。これらは、公知又は市販のものを使用することができる。
【0039】
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は限定的ではないが、15重量%以下が好ましく、4〜15重量%程度がより好ましい。このような樹脂も市販品を使用することができる。前記樹脂組成物には、公知の添加剤を配合することもできる。
【0040】
非発泡樹脂層Aの厚みは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましく、特に8〜20μm程度がより好ましい。
【0041】
前記樹脂成分のメルトフローレート値は、用いる樹脂成分の種類等によるが、一般に10g/10分以上の範囲内で適宜設定すれば良い。通常は10〜100g/10分、特に10〜95g/10分、さらに20〜80g/10分の範囲にあることが好ましい。このような数値範囲のものを使用することにより、より優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性等を得ることができる。
【0042】
また、樹脂組成物中の前記樹脂成分の含有量は限定的ではないが、通常70〜100重量%の範囲内で適宜設定することが好ましい。
【0043】
絵柄模様層
本発明では、発泡樹脂層の上(非発泡樹脂層Aを設ける場合にはその上)に絵柄模様層を設けてもよい。
【0044】
絵柄模様層は、発泡壁紙に意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できる。
【0045】
絵柄模様層は、例えば、非発泡樹脂層Aのおもて面に絵柄模様を印刷することで形成できる。なお、絵柄模様層を形成する際には、必要に応じてあらかじめプライマー層を形成しても良い。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤(又は分散媒)を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用しても良い。
【0046】
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
【0047】
結着材樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0048】
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
【0049】
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
【0050】
トップコート層
本発明では、発泡壁紙の最表面にトップコート層を設ける。
【0051】
トップコート層の形成方法としてはグラビア印刷などの公知の方法が採用できる。なお、トップコート層の密着性をより向上させるために、トップコート層を積層する面(例えば、非発泡樹脂層Aの表面)に易接着処理(プライマー処理)した後にトップコート層を設けることもできる。
【0052】
トップコート層の材質としては、アクリル樹脂等の公知の樹脂が使用できる。中でも、発泡壁紙の表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性等を向上させるために、電離放射線硬化型樹脂を使用又は併用してもよい。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
【0053】
本発明では、発泡樹脂層の発泡倍率が大きいことにより、発泡樹脂層の表面粗さが増加するため、それによりトップコート層の艶消し剤の含有量が少なくても発泡壁紙の表面を低艶化することができる。即ち、トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下(好ましくは0〜15重量部)であってもトップコート層側の75°艶値を12以下と低くできる。このように、トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量を低減できるため、トップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好となり、摩擦による艶変化も抑制されている。
【0054】
艶消し剤の種類は限定的ではないが、無機粒子及び/又は樹脂ビーズが好ましく、具体的には、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、アクリルビーズ、シリコーンビーズ、ポリカ−ボネートビーズ等が挙げられる。
【0055】
トップコート層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
【0056】
エンボス
本発明では、適宜エンボス模様を付してもよい。この場合、発泡壁紙の最表面層であるトップコート層の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、トップコート層を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0057】
<発泡壁紙の製造方法>
発泡壁紙の製造方法は、例えば、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、発泡剤含有樹脂層を発泡させる工程を含むものが好ましい。例えば、紙質基材上に発泡樹脂層と非発泡樹脂層Aとを有する発泡壁紙を製造するには、Tダイ押出し機による同時押出しが好適である。2つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより2層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることができる。この場合、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物及び非発泡樹脂層Aを形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、2種2層を同時に押出し成膜・積層すればよい。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
【0058】
なお、発泡剤含有樹脂層に炭酸カルシウム等の無機フィラーが含まれる場合には、押出し成形機の押出し口(いわゆるダイス)に炭酸カルシウムの残渣(いわゆる目やに)が付着し易く、これがシート表面の異物となり易い。その場合には、非発泡樹脂層A及び非発泡樹脂層Bを、発泡剤含有樹脂層とともに同時押出し成形することが好ましい。同時押出し成形は、例えば、マルチマニホールドタイプのTダイを用いることにより行える。このように発泡剤含有樹脂層を非発泡樹脂層によって挟み込んだ態様で同時押出し成形することにより、前記目やにの発生を抑制することができる。
【0059】
その後、非発泡樹脂層Aの上に必要に応じて絵柄模様層を介してトップコート層を形成した後、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。なお、発泡剤含有樹脂層の熔融張力を調整して所望の発泡倍率を得られ易くするために、加熱に先立って電子線照射により発泡剤含有樹脂層を適度に樹脂架橋させてもよい。このとき、トップコート層の樹脂が電離放射線硬化型樹脂である場合には、トップコート層を積層後、加熱前に電子線照射することにより、発泡剤含有樹脂層及びトップコート層を同時に樹脂架橋させてもよい。他方、トップコート層の樹脂が電離放射線硬化型樹脂でない場合には、発泡剤含有樹脂層の樹脂架橋は、発泡剤含有樹脂層を形成後、加熱前のいずれの時期に実施してもよい。電子線照射の条件としては、150〜220kV程度、20〜50KGy程度である。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は220〜250℃程度が好ましく230〜240℃程度がより好ましい。加熱時間は15〜50秒程度が好ましく、15〜25秒程度がより好ましい。
【発明の効果】
【0060】
本発明の発泡壁紙は、トップコート層側の75°艶値が12以下であるため、壁紙表面が十分に低艶化されている。また、トップコート層の艶消し剤の含有量が低減されているため、トップコート層の耐セロハンテープ剥離性が良好であり、摩擦による艶変化も抑制されている。このような発泡壁紙は、特に発泡樹脂層の発泡倍率を6.5〜10倍の高倍率に設定することにより得られる。発泡樹脂層の発泡倍率を高倍率に設定することにより、発泡樹脂層の表面粗さが増すため、トップコート層の艶消し剤の含有量を低減しても上記低艶化を達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【0062】
実施例1
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bの順に厚み8μm/50μm/8μmになるように基材(裏打紙)に押出し製膜した。これにより、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層B/基材からなる積層体を得た。
【0063】
基材としては、裏打紙「NI−65AK(坪量65g/m、日本製紙製)」を用意し、これを90℃に加熱した後、上記3層を押出し製膜した。
【0064】
押出し条件は、非発泡樹脂層Aを形成するための樹脂を収容したシリンダー温度は140℃とし、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物を収容したシリンダー温度は120℃とし、非発泡樹脂層Bを形成するための樹脂を収容したシリンダー温度は100℃とした。また、ダイス温度はいずれも120℃とした。
【0065】
上記積層体に対して、非発泡樹脂層Aの側から電子線(195kV,50KGy)を照射して特に発泡剤含有樹脂層を樹脂架橋した。また、非発泡樹脂層A上にコロナ放電処理を行った。
【0066】
次に、非発泡樹脂層A上に水性インキ「ハイドリック」(大日精化工業製)を用いてグラビア印刷により布目絵柄を印刷した。
【0067】
次に、布目絵柄を被覆するように、シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」から艶消し剤(シリカ)を全て抜いた塗工液(即ち、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを0重量部含有する)を用いてトップコート層を形成した。
【0068】
次に、トップコート層を形成した積層体をオーブンで加熱(240で15秒)し、発泡剤含有樹脂層を発泡させた。
【0069】
最後に、上記発泡体に対して布目パターンのエンボスを施して発泡化粧シートを得た。
【0070】
各層は、それぞれ以下の成分を用いて形成した。
【0071】
非発泡樹脂層Aは、EMAA「ニュクレルN1560(MMA含有量:15重量%)、三井・デュポン ポリケミカル製」により形成した。
【0072】
発泡剤含有樹脂層は、EVA「エバフレックスP1007(VA含有量:10重量%、MFR=9g/10分)、三井・デュポン ポリケミカル製」95重量部、石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学工業製」5重量部、二酸化チタン「タイピュアR103、デュポン製」30重量部、発泡剤「ビニホールAC♯3、永和化成工業製」5.5重量部、発泡助剤「MFX−50J−3、大協化成工業製」5重量部により形成した。
【0073】
非発泡樹脂層Bは、EVA「エバフレックスEV150(VA含有量:33重量%)、三井・デュポン ポリケミカル製」により形成した。
【0074】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は9.1〜10.2であった。
【0075】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.3倍であった。
【0076】
実施例2
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」のシリカ量を調整し、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを17.2重量部含有するように設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0077】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は5.7〜6.1であった。
【0078】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.3倍であった。
【0079】
実施例3
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、艶消し剤(シリカ、アクリルビーズ)を全て抜いた塗工液(即ち、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを0重量部含有する)を用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0080】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は11.2〜12.0であった。
【0081】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.3倍であった。
【0082】
実施例4
アクリル樹脂エマルション「AL−TOP(大日精化工業製)」のシリカ、アクリルビーズ量を調整し、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ量を0重量部、アクリルビーズを17.2重量部含有するように設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0083】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は9.7〜10.5であった。
【0084】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.3倍であった。
【0085】
実施例5
発泡時の加熱条件を220℃×25秒に設定した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0086】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は20.3〜21.1であった。
【0087】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は6.6倍であった。
【0088】
比較例1
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」をそのまま用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを33重量部含有する。
【0089】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は4.0〜4.6であった。
【0090】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.3倍であった。
【0091】
比較例2
発泡剤含有樹脂層を、EVA「エバフレックスV406(VA含有量:20重量%、MFR=20g/10分)、三井・デュポン ポリケミカル製」90重量部、石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学工業製」10重量部、炭酸カルシウム「ホワイトンH、白石工業製」40重量部、二酸化チタン「タイピュアR350、デュポン製」20重量部、発泡剤「ビニホールAC♯3、永和化成工業製」4重量部、発泡助剤「アデカスタブOF−101、ADEKA製」3重量部、発泡助剤「MFX−50J−3、大協化成工業製」3重量部、架橋剤「DCP、新中村化学工業製」1重量部により形成した。
【0092】
また、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bの順に厚み8μm/95μm/8μmになるように基材(裏打紙)に押出し製膜した。
【0093】
また、上記積層体に対して、非発泡樹脂層Aの側から電子線(195kV,30KGy)を照射して特に発泡剤含有樹脂層を樹脂架橋した。
【0094】
また、シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」をそのまま用いてトップコート層を形成した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを33重量部含有する。
【0095】
上記以外の条件は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0096】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は32.6〜33.7であった。
【0097】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は5.7倍であった。
【0098】
比較例3
シリコーンアクリル樹脂エマルション「ビニブラン890(日信化学工業製)」から艶消し剤(シリカ)を全て抜いた塗工液(即ち、アクリル樹脂100重量部に対してシリカを0重量部含有する)を用いてトップコート層を形成した以外は比較例2と同様にして発泡壁紙を作製した。
【0099】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は48.5〜49.5であった。
【0100】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は5.7倍であった。
【0101】
比較例4
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、そのまま用いてトップコート層を形成した以外は比較例2と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを合わせて33重量部含有する。
【0102】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は18.2〜19.6であった。
【0103】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は5.7倍であった。
【0104】
比較例5
アクリル樹脂エマルションとして「AL−TOP(大日精化工業製)」を用意し、そのまま用いてトップコート層を形成した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。つまり、塗工液は、アクリル樹脂100重量部に対してシリカ、アクリルビーズを合わせて33重量部含有する。
【0105】
作製した発泡壁紙のトップコート層側の75°艶値は9.1〜10.0であった。
【0106】
また、発泡樹脂層の発泡倍率は8.7倍であった。
【0107】
試験例1
実施例及び比較例で作製した発泡壁紙について、1)壁紙表面の艶、2)耐セロハンテープ剥離性、3)耐摩擦艶変化性を調べた。その結果を下記表1に示す。
【0108】
各試験方法及び評価基準は次の通りである。
(壁紙表面の艶)
トップコート層側の75°艶値により評価した。
○…12.0以下
△…12.1〜22.0
×…22.1以上
(耐セロハンテープ剥離性)
急剥離試験方法…壁紙表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン製25mm幅)を貼付け、勢いよく剥がして、テープ面への付着物を観察した。
遅剥離試験方法…壁紙表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン製25mm幅)を貼付け、ゆっくりと剥がして、テープ面への付着物を観察した。
○…剥離物小(なし〜点々)
△…剥離物中(全体的に薄く点々と付着)
×…剥離物大(全面剥離)
(耐摩擦艶変化性)
乾式試験方法…JIS A6921 6.3.2に規定された試験方法にて実施。
湿式試験方法…JIS A6921 6.3.2に規定された試験方法にて実施。
○…艶変化なし
△…僅かに艶変化
×…艶変化が大きい
【0109】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙質基材上に少なくとも発泡樹脂層が形成されており、最表面にトップコート層を有する発泡壁紙であって、
(1)前記発泡壁紙は、前記トップコート層側の75°艶値が12以下であり、
(2)前記トップコート層に含まれる艶消し剤の含有量が、前記トップコート層に含まれる樹脂成分100重量部に対して18重量部以下である、
ことを特徴とする発泡壁紙。
【請求項2】
前記発泡樹脂層は、樹脂成分としてエチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体を含有する、請求項1に記載の発泡壁紙。
【請求項3】
前記エチレン共重合体は、メルトフローレート(MFR)が9〜24g/10分であり、前記エチレン以外のモノマーの含有量が5〜20重量%である、請求項2に記載の発泡壁紙。
【請求項4】
前記エチレン共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である、請求項2又は3に記載の発泡壁紙。
【請求項5】
前記発泡樹脂層は、押出し製膜によって発泡剤含有樹脂層を製膜後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
【請求項6】
前記発泡樹脂層のおもて面に非発泡樹脂層Aが形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡壁紙。
【請求項7】
前記紙質基材と前記発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層Bが形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。
【請求項8】
前記艶消し剤が無機粒子及び/又は樹脂ビーズである、請求項1〜7のいずれかに記載の発泡壁紙。
【請求項9】
前記発泡樹脂層は、発泡倍率が6.5〜10倍である、請求項1〜8のいずれかに記載の発泡壁紙。
【請求項10】
最表面層の上からエンボス加工が施されている、請求項1〜9のいずれかに記載の発泡壁紙。

【公開番号】特開2011−74598(P2011−74598A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224509(P2009−224509)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】