説明

発泡性組成物

【課題】 発泡ポンプを包含するディスペンサーから調製される際、安定したフォームを形成して、ディスペンサーからの滴下を低減するようにした発泡性アルコール組成物を提供する。
【解決手段】 アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;シロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤を含有する。必要により、ポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性のアルコール組成物に関し、さらに詳述すれば、フルオロ界面活性剤、シロキサンポリマー界面活性剤、及びそれらの組合せから選ばれる発泡表面活性剤を含む発泡性アルコール組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フォーム洗浄組成物は、一部は、それらが表面上に容易に塗布されるとの理由で好評である。消費者は、発泡セッケン製品の高級感を好むように思われる。フォームの表面積が大きいとの1つの理由から、フォームでは、より少ない量で、液体又はゲルと同じ洗浄力を得ることができる。好適に処方されたフォーム製品は、フォームのより大きい表面張力のため、従来のゲル化製品又は液体製品について経験されるドリップ又は跳ねを生じない。これは、設備の床及び壁(ここでは、製品ディスペンサーが使用される)に対する損傷を防止する。フォーム製品の製造は、ゲル化製品(しばしば、取り扱いが困難な粉末状増粘剤を含有する)よりも容易である。
【0003】
水性のフォーム製品、例えば、界面活性剤、フォーム促進溶媒(例えば、グリコール)及び水少なくとも80質量%を含有するフォーム洗浄組成物が開示されている。
【0004】
アルコール組成物は皮膚清浄薬としてよく知られている。しかし、アルコール組成物に基づく発泡性製品は、アルコールが強い消泡性を有することが知られているため、厄介である。エーロゾル系アルコールフォームは利用可能であるが、これらのエーロゾル製品は、一般に、非エーロゾルフォームよりも製造コストが高い。
【0005】
水及びアルコキシル化ケイ素化合物を含有する安定な発泡化組成物は、アルコール30質量%以下を含有でき、1ヶ月以上安定であることが開示されている。しかし、アルコール組成物は、アルコールが50質量%以上の量で存在しない限り、有効な抗菌特性を発揮しない。
【0006】
表面活性剤、保湿剤、水、及びアルコール約35−約70質量%を含有する発泡性液体クレンザーが開示されているが、この組成物に空気を含ませる際に形成されたフォームは約5−45秒で破壊して、実質的に液体となる。
【0007】
(a)組成物全体の約50−約80質量%の量のアルコール;(b)約0.02−約5質量%のブロックコポリマー;(c)約5−約25質量%の発泡界面活性剤;(d)約0−約3質量%の増粘剤;(e)約1−約5質量%の乳化剤;(f)約0−約5質量%の保存料;(g)約1−約10質量%の清浄剤;(h)約0.5−約5質量%のポリアルキレングリコール;(i)約0.05−約5質量%の保湿剤及び/又は皮膚軟化剤;及び(j)約6−約30質量%の水を含有する皮膚消毒処方が開示されている。記載されている発泡界面活性剤は、脂肪スルホコハク酸アンモニウム、コカミドDEA、アルコノールアミド(例えば、ココジエタノールアミド)、アミンオキシド(例えば、セチルジメチルアミノオキシド)及び両性界面活性剤(例えば、イソステアロアムホロピオネート及びラウルアミドプロピルベタイン界面活性剤)である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
市販の非エーロゾルアルコールフォームは、特殊なペルフルオロアルキルホスフェート界面活性剤を使用して処方されており、発泡ポンプ機構から調製される。しかし、このようにして形成されたフォームは一瞬のものであって、直ちに空気が抜け始め、液化して、水で薄められた液体となる。アルコールフォームが一般的な発泡ポンプ機構から調製される際には、フォームのいくらかは、ディスペンサーの管内に残り、フォームが破棄するため、しばしば、組成物がディスペンサーから滴下する。この滴下は、単に、製品の無駄だけでなく、ディスペンサーの周りの区域の見た目を不衛生なものとし、また、製品が床に滴下する場合には、すべる危険を生ずると共に、壁及び床に対して損傷を生ずることにもなる。このように、安定化した発泡性アルコール組成物に関する要求が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1具体例は、発泡性アルコール組成物であって、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤を含有し、だたし、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤である場合には、発泡性アルコール組成物は、さらに、ポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有することを特徴とする発泡性アルコール組成物を提供する。
【0010】
本発明の1具体例は、さらに、消毒アルコール組成物であって、組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤を含有し、だたし、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤である場合には、発泡性アルコール組成物は、さらに、ポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有することを特徴とする消毒アルコール組成物を提供する。
【0011】
本発明の1具体例は、さらにまた、安定化アルコールフォームを形成する方法であって、当該方法は、アルコール及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤を合わせて発泡性アルコール組成物を形成し;混合チャンバーにおいて、前記アルコール組成物及び空気又は不活性ガスを混合して、混合物を形成し;及び前記混合物を、メッシュスクリーンを通過させて、フォームを形成することからなり、前記発泡性アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコールを含有し、だたし、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤である場合には、発泡性アルコール組成物は、さらに、ポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有するものであることを特徴とする安定化アルコールフォームの製法を提供する。
【0012】
本発明の1具体例は、さらに、組成物を調合するために使用される発泡ポンプディスペンサーからの組成物の滴下を低減する方法であって、当該方法は、発泡性アルコール組成物であって、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤を含有し、だたし、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤である場合には、発泡性アルコール組成物は、さらに、ポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有する発泡性アルコール組成物を用意し;ディスペンサーヘッドを有する発泡ポンプディスペンサーを用意し;及び前記発泡性組成物を前記発泡ポンプディスペンサーに入れることを特徴と組成物の滴下の低減法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明による発泡性アルコール組成物は、少なくとも1のアルコール及び少なくとも1の発泡界面活性剤を含有する。1具体例では、アルコールは、低級アルコール、すなわち、炭素原子1−4個を含有するアルコールである。一般的に、これらのアルコールは抗菌性を有する。低級アルコールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、第3級ブタノール、及びこれらの混合物がある(ただし、これらに限定されない)。1具体例では、アルコールはエタノールでなる。
【0014】
一般に、アルコール組成物は、少なくとも約40質量%の量のアルコールを含有する。1具体例では、アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で、アルコール少なくとも約45質量%を含有し、他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール少なくとも約50質量%を含有し、及びさらに他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール少なくとも約60質量%を含有する。ある種の場合では、組成物において使用される他の成分及び/又はその量に応じて、多い又は少ないアルコール量が要求される。1具体例では、アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で、アルコール約40−約98質量%を含有し、他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール約45−約95質量%を含有し、さらに他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール約50−約90質量%を含有し、さらに他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール約60−約80質量%を含有する。
【0015】
発泡界面活性剤は、アルコール組成物に発泡性を付与するものであり、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両イオン性、又は両性界面活性剤及びそれらの関連する塩が含まれる。1具体例では、発泡界面活性剤は、フルオロ界面活性剤、シロキサンポリマー界面活性剤、又はこれらの組合せを含む。フルオロ界面活性剤は、フッ素原子少なくとも1個を含有する化合物を包含する。フルオロ界面活性剤の例としては、ペルフルオロアルキルエチルホスフェート、ペルフルオロアルキルエチルベタイン、フルオロ脂肪族アミンオキシド、フルオロ脂肪族ナトリウムスルホスクシネート、フルオロ脂肪族ステアリン酸エステル、フルオロ脂肪族リン酸エステル、フルオロ脂肪族4級塩、フルオロ脂肪族ポリオキシエチレン等及びそれらの混合物がある。
【0016】
1具体例では、フルオロ界面活性剤は電荷化学種を含有し、すなわち、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性である。電荷化学種を含有するフルオロ界面活性剤の例としては、ペルフルオロアルキルエチルホスフェート、ペルフルオロアルキルエチルベタイン、フルオロ脂肪族アミンオキシド、フルオロ脂肪族ナトリウムスルホスクシネート、フルオロ脂肪族リン酸エステル、及びフルオロ脂肪族4級アンモニウム塩がある。フルオロ界面活性剤の特殊な例としては、DEA-C8-18ペルフルオロアルキルエチルホスフェート、TEA-C8-18ペルフルオロアルキルエチルホスフェート、NH4-C8-18ペルフルオロアルキルエチルホスフェート、及びC8-18ペルフルオロアルキルエチルベタインがある。
【0017】
1具体例では、フルオロ界面活性剤は、式
[F3CF2C-(CF2CF2)x-CH2CH2-O-P2O3] [R1]
(ここで、[R1]は、DEA、TFA、NH4又はベタインであり、xは約4−約18の整数である)で表される化合物を包含する。
【0018】
シロキサンポリマー界面活性剤は、一般に、ポリマー主鎖骨格に1以上のSi-O-Si結合を含有することによって特徴付けられる。シロキサンポリマー界面活性剤は、フッ素原子を含有していてもよく、又は含有していなくてもよい。従って、いくつかの発泡界面活性剤は、フルオロ界面活性剤及びシロキサンポリマー界面活性剤の両方に分類される。シロキサンポリマー界面活性剤は、オルガノポリシロキサンジメチコーンポリオール、シリコーンカルビノール流体、シリコーンポリエーテル、アルキルメチルシロキサン、アモジメチコーン、トリシロキサンエトキシレート、ジメチコノール、4級化シリコーン界面活性剤、ポリシリコーン、シリコーンクロスポリマー、及びシリコーンワックスを包含する。
【0019】
シロキサンポリマー界面活性剤の例としては、ジメチコーンPEG-7ウンデシレネート、PEG-10ジメチコーン、PEG-8ジメチコーン、PEG-12ジメチコーン、ペルフルオロノニルエチルカルボキシデカルPEG 10、PEG-20/PPG-23ジメチコーン、PEG-11メチルエチルジメチコーン、ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコーン、シリコーンquats、PEG-9ジメチコーン、PPG-12ジメチコーン、フルオロPEG-8ジメチコーン、PEG23/PPG6ジメチコーン、PEG20/PPG23ジメチコーン、PEG 17ジメチコーン、 PEG5/PPG3メチコーン、ビス PEG20ジメチコーン、PEG/PPG20/15ジメチコーンコポリオール及びスルホスクシネートブレンド、PEG-8ジメチコーン/二量体酸ブレンド、PEG-8ジメチコーン/脂肪酸ブレンド、PEG-8ジメチコーン/冷時圧搾植物油/ポリクオタニウムブレンド、ランダムブロック重合体及びそれらの混合物がある。
【0020】
1具体例では、シロキサンポリマー界面活性剤は、式
R2-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]a-[O-Si(CH3)R3]b-O-Si(CH3)2-R2
[ここで、R2及びR3は、それぞれ、メチル基又は式
-(CH2)3-O-(CH2CH2O)c-[CH2CH(CH3)O]d-(CH2CH2O)eH
(ここで、aは約3−約21の整数であり、bは約1−約7の整数であり、cは約0−約40の整数であり、dは約0−約40の整数であり、及びeは約0−約40の整数であり、ただし、a≧3×bであり及びc+d+e≧5である)で表される基であり、ただし、R2及びR3が共にCH3となることはない]で表される。
【0021】
発泡界面活性剤の量は、発泡を生ずるに有効な量である限り、特に制限されない。ある種の具体例では、発泡を生ずるに有効な量は、アルコール及び存在する他の成分の量に応じて変動する。1以上の具体例では、アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で発泡界面活性剤少なくとも約0.002質量%を含有する。他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で、発泡界面活性剤少なくとも約0.01質量%を含有する。さらに他の具体例では、アルコール組成物は、アルコール組成物の総質量基準で、発泡界面活性剤少なくとも約0.05質量%を含有する。
【0022】
1の具体例では、発泡界面活性剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.002−1質量%の量で存在する。他の具体例では、発泡界面活性剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.01−約2質量%の量で存在する。これより多い量も、フォームを形成するために有効であると考えられる。記載する成分に関する質量表示は、すべて、使用レベルに基づくものであり、他に特定しない限り、市販品に含有されるようなキャリヤー又は副生物を含まない。
【0023】
いくつかの具体例では、経済性又は他の理由から、フルオロ界面活性剤の使用量を制限することが望ましい。有利には、組成物の総質量基準で、アルコール約60質量%以上及びフルオロ界面活性剤約0.002−約0.5質量%を含有する本発明の組成物から安定したフォームが生成される。ある種の具体例では、発泡性組成物は、組成物の総質量基準で、アルコール約65質量%以上及びフルオロ界面活性剤約0.002−約0.4質量%を含有する。
【0024】
他の具体例では、より多い量の発泡界面活性剤を使用することが望ましい。例えば、本発明の発泡性アルコール組成物が、表面に塗布された後、すすがれる清浄剤又は消毒剤を含有するものであるような具体例では、より多くの量の発泡界面活性剤が使用される。これらの具体例では、発泡界面活性剤は、組成物の総質量基準で、約35質量%以下の量で存在する。
【0025】
1以上の具体例では、発泡界面活性剤は、アルコール組成物に直接添加される。他の具体例では、発泡界面活性剤は、溶液又はエマルジョンとして、アルコール組成物に添加される。すなわち、発泡界面活性剤を、発泡界面活性剤溶液又はエマルジョンを生成するために、予めキャリヤー(ただし、キャリヤーは、発泡性に有害な影響を及ぼすものではない)と混合することができる。キャリヤーの例としては、水、アルコール、グリコール(例えば、プロピレン又はエチレングリコール)、ケトン、直鎖状及び/又は環状炭化水素、トリグリセリド、カーボネート、シリコーン、アルケン、エステル(例えば、酢酸エステル、安息香酸エステル、脂肪酸エステル、グリセリルエステル)、エーテル、アミド、ポリエチレングリコール及びPEG/PPGコポリマー、無機塩溶液(例えば、食塩水)及びこれらの混合物がある。発泡界面活性剤溶液又はエマルジョンを形成するため、発泡界面活性剤を予め混合する場合、アルコール組成物に添加される溶液又はエマルジョンの量は、発泡界面活性剤の量が上述の範囲内に入るように選択される。
【0026】
発泡剤溶液又はエマルジョンは、例えば、Mason Chemical社から、Masurf(登録商標)FS-115(フルオロ脂肪族リン酸エステルの14質量%水溶液)、Masurf(登録商標)FS-130(フルオロ脂肪族リン酸エステルの28質量%水溶液)として市販されている。当分野において公知のように、シロキサン界面活性剤も市販されている。
【0027】
ある種の具体例では、本発明のアルコール組成物は、さらに、少なくとも1の泡安定剤を含有する。1具体例では、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤を含有するものである場合、泡安定剤はポリマー性又はオリゴマー性泡安定剤から選ばれる。他の具体襟では、発泡界面活性剤がシロキサン界面活性剤を含有するものである場合には、泡安定剤は任意であり、ポリマー性又は非ポリマー性である。1具体例では、泡安定剤はカチオン性のオリゴマー又はポリマーを含有する。
【0028】
有利には、これら具体例のアルコール組成物は、泡安定剤を含有しないアルコール組成物と比べて、改善された泡安定性を発揮する。「泡安定性」とは、泡が破壊して、液体となるに要する時間の長さを意味する。
【0029】
ポリマー性泡安定剤には、ポリクオタニウムポリマーが含まれる。一般に、ポリクオタニウムポリマーは、それ自体、CTFAによって表示されるものである。ポリクオタニウムポリマーは、4級アンモニウム基を含有することによって特徴付けられるものである。ポリクオタニウムの非限定的な例としては、下記の表1(INCI名称及び化学名を含む)に示すものが含まれる。
【0030】
表1
INCI名 化合物名
ポリクオタニウム
−X
−2 ビス(2-クロロエチル)エーテル, polym. w. N,N'-ビス[3-(ジメチル
アミノ)プロピル]尿素
−4 ヒドロキシエチルセルロース ジメチルジアリルアンモニウムクロライ
ドコポリマー
−5 アクリルアミド及びβ-メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムメトスルフェートのコポリマー
−6 ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド
−7 ジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びアクリルアミドコポリ
マー
−9 臭化メチルにて4級化したポリジメチルアミノエチルメタクリレート
−10 トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシルエ
チルセルロース
−11 PVP N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸コポリマー硫酸ジエチル
溶液
−14 エタンアミニウム, N,N,N-トリメチル-2-[(2-メチル-1-オキソ-2
-プロペニル)オキシ]-, 硫酸メチルホモポリマー
−15 アクリルアミド−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロラ
イドコポリマー
−16 3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムクロライド−1-ビニル-2-ピロ
リジノンクロライド
−17 アジピン酸及びジエチルアミノピロピルアミン及びジクロロエーテル
から調製された4級塩
−18 アジピン酸及びジメチルアミノプロピルアミンを反応させ、ジクロロエ
チルエーテルと反応させることによって調製された4級塩
−19 ポリビニルアルコールと2,3−エポキシプロピルアミンとの反応によ
って調製された4級塩
−20 ポリビニルオクタデシルエーテルと2,3-エポキシプロピルアミンと
の反応によって調製された4級アンモニウム塩
−22 アクリル酸−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)ポリ
マー
−24 ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキ
シエチルセルロースのポリ4級アンモニウム塩
−27 ポリクオタンウム−2及び17のブロックコポリマー
−28 ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライドコポリマー
−29 エピクロルヒドリンにて4級化したプロポキシル化キトサン
−30 エタンアンモニウム, N-カルボキシメチル-N,N-ジメチル-2-((2-メ
チル-1-オキソ-2-プロペニル)オキシ)-, 分子内塩, メチル2-メチ
ル-2-プロペノエートとのポリマー
−31 N, N-ジメチルプロパンジアミンとの2-プロパンニトリルの反応生成
物, 硫酸塩
−32 アクリルアミド−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロラ
イド(DMAEMA)コポリマー
−37 トリメチルアミノエチルメタクリートクロライドポリマー
−39 アクリル酸(AA), ポリマーw/アクリルアミド及びジアリルジメチル
アンモニウムクロライド(DADMAC)
−42 ポリオキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン−(ジメチルイミノ)エ
チレンジクロライド
−43 アクリルアミド, アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド,
アミドプロピルアクリルアミド及びDMAPAモノマーのコポリマー
−44 ビニルピリリドン及び4級化イミダゾリンモノマーのポリ4級アンモ
ニウム塩
−46 ビニルカプロラクタム, ビニルピロリドン及びメチルビニルイミダゾ
リウムの4級アンモニウム塩
−47 4級アンモニウムクロライド−アクリル酸, メチルアクリレート及び
メタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド
−48 メタクリロイルエチルベタイン, 2-ヒドロキシエチルメタクリレート
及びメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウムクロライドのコポ
リマー
−51 3,5,8-トリオキシ-4-ホスファウンデカ-10-エン-1-アンモニウム
, 4-ヒドロキシ-N,N,N,10-テトラメチル-9-オキソ, 分子内塩, 4-
オキシド, ブチル2-メチル-2-プロペノエートとのポリマー
−53 アクリル酸(AA)/アクリルアミド/メタクリルアミドプロピルトリモ
ニウムクロライド(MAPTAC)コポリマー
−54 アスパラキシ酸及びC6-18アルキルアミンとジメチルアミノプロピル
アミン及びクロル酢酸ナトリウムのと反応によって調製されたポリマ
ー性4級アンモニウム塩
−55 1-ドデカンアミニウム, N,N-ジメチル-N-[3-[(2-メチル-1-オキソ
-2-プロペニル)アミノプロピル]-, クロライド, N-[3-(ジメチルア
ミノ)プロピル]-2-メチル-2-プロベンアミド及び1-エテニル-2-ピ
ロリドンとのポリマー
−56 アスパラギン酸及びC6-18アルキルアミンとジメチルアミノプロピル
アミン及びクロロ酢酸ナトリウムの反応によって調製されたポリマー
性4級アンモニウム塩
−57 カストールイソステアレートスクシネート(q.v.)及びリシノールアミ
ドプロピルトリモニウムクロライド(q.v.)モノマーからなるポリマー
性4級アンモニウム塩
−58 2-プロペノン酸、メチルエステル、2,2-ビス[(2-プロペニルオキシ
)メチル]-1-ブタノール及びジエテニルベンゼンとのポリマー, N,N-
ジメチル−1,3-プロパンジアミンとの反応生成物, クロロメタン−
4級化
−59 ポリクオンタニウムポリエステル
−60 9-オクタデセン酸, 12-ヒドロキシ, [(2-ヒドロキシエチル)イミノ]
ジ-2,1-エタンジイルエステル, 5-イソシアナト-1-(イソシアナト
メチル)-1,3,3-トリメチルシクロヘキサン, 硫酸ジエチルとの化合

−62 ブチルメタクリート, ポリエチレングリコールメチルエーテルメタク
リート、エチレングリコールジメタクリート及び2-メタクリロイルエ
チルトリモニウムクロライドと2,2'-アゾビス-(2-メチルプロピオ
ンアミジン)2塩酸塩との反応によって調製されたポリマー性4級アン
モニウム塩
−63 アクリルアミド, アクリル酸及びエチルトリモニウムクロライドアク
リレートのコポリマー
−65 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン, ブチルメタクリー
ト及びメタクリル酸ナトリウムモノマーからなるポリマー性4級アン
モニウム塩
−68 ビニルプロリドン(VP)、メタクリルアミド(MAM)、ビニルイミダゾ
ール(VI)及び4級化ビニルイミダゾール(QVI)の4級化コポリマー
【0031】
1具体例では、ポリクオタニウムポリマーとしては、ビニルピロリドン及びジメチルアミノメタクリレートの4級アンモニウム化コポリマー、ビニルピロリドン及びジメチルアミノメタクリレートの疎水性変性4級アンモニウム化コポリマー、又はこれらの混合物を包含する。
【0032】
1具体例では、ポリクオタニウムポリマーは分子量1,000−5,000,000を有し、他の具体例では、分子量約1,500−約2,500,000を有し、さらに他の具体例では、分子量約1,000,000−約2,000,000を有する。
【0033】
フォームの質及び/または安定性を改善するよう機能する他の泡安定性としては、ビニルカプロラクタム(VCL)、ビニルピロリドン(VP)及びジアルキルアミノアルキルアクリレートのターポリマーが含まれる(VP/ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノプロピルメタクリレートコポリマーを含む)。さらに他の泡安定剤としては、イソブチレン/ジメチルアミノプロピルマレイミド/エトキシ化マレイミド/マレイン酸コポリマーが含まれる。これらの又は他の泡安定剤は、しばしば、膜形成ポリマーと称される。
【0034】
さらに他の泡安定剤としては、アクリルアミド/アクリル酸アンモニウムコポリマー、アクリルアミド/DMAPAアクリレート/メトキシPEGメタクリレートコポリマー、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルメチルタウレート/アクリル酸コポリマー、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドコポリマー、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリレートコポリマー、アクリレート/アセトアセトキシエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、アクリレート/3級ブチルアクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー、アクリレート/C1-2スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、アクリレート/ラウリルアクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミド/ジフェニルアモジメチコーンコポリマー、アクリレート/ポリトリメチルシロキシメタクリレートコポリマー、アクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、アクリレート/トリフルオロプロピルメタクリレート/ポリトリメチルシロキシメタクリレートコポリマー、アクリレート/VAコポリマー、アクリレート/VPコポリマー、アジピン酸/ジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/イソフタル酸/ネオペンチルグリコール/トリメチロールプロパンコポリマー、アリルステアレート/VAコポリマー、アミノエチルアクリレートホスフェート/アクリレートコポリマー、アミノエチルプロパンジオール-アクリレート/アクリレートコポリマー、アミノエチルプロパンジオール-AMPD-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、アンモニウムVA/アクリレートコポリマー、アモジメチコーン/シルセスキオキサンコポリマー、AMDP-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、AMP-アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー、AMP-アクリレート/C1-18アルキルアクリレート/C1-8アルキルアクリルアミドコポリマー、AMP-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、AMP-アクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、バチラス/米ぬかエキス/大豆エキス発酵濾液、ベヘニルメタクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、ビス-ブチルロキシアモジメチコーン/PEG-60コポリマー、ビス-イソブチルPEG-14/アモジメチコーンコポリマー、ビス-イソブチルPEG-15/アモジメチコーンコポリマー、ブチルアクリレート/エチルヘキシルメタクリレートコポリマー、ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー、エチレンブチルエステル/MAコポリマー、PVMブチルエステル/MAコポリマー、カルシウム/ナトリウムPVM/MAコポリマー、キトサン、キトサンラクテート、コーンスターチ/アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー、デヒドロキサンタンガム、ジエチレングリコールアミン/エピクロロヒドリン/ピペラジンコポリマー、ジメチコーンクロスポリマー、ジメチコーン/シルセスキオキサンコポリマー、ジフェニルアモジメチコーン、PVMエチルエステル/MAコポリマー、エチルトリモニウムクロライドメタクリレート/ヒドロキシエチルアクリルアミドコポリマー、加水分解小麦タンパク/PVPクロスポリマー、ヒドロキシプロピルジメチコニルプロピルアクリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コーンスターチ、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、イソブチレン/MAコポリマー、イソブチルメタクリレート/トリフルオロエチルメタクリレート/ビス-ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー、PVMイソブチルエステル/MAコポリマー、ラウリルアクリレートクロスポリマー、ラウリルメタクリレート/グリコールジメタクリレートクロスポリマー、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコーン、メタクリル酸/ナトリウムアクリルアミドメチルプロパンスルホネートコポリマー、メタクリロイルエチルベタイン/アクリレートコポリマー、メトキシアモジメチコーン/シルセスキオキサンコポリマー、メトキシPEG-114/ポリイプシロンカプロラクトン、ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/リシノール酸/エイコサン二酸グリセリド、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、PEG-800/ポリビニルアルコールコポリマー、PEG/PPG-25/25ジメチコーン/アクリレートコポリマー、PEG-8/SMDIコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート-6、ポリアクリレート-8、ポリアクリレート-9、ポリアクリレート-15、ポリアクリレート-16、ポリアクリレート-17、ポリアクリレート-18、ポリアクリレート-19、ポリβ-アラニン/グルタミン酸クロスポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル-1、ポリエチルアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド-1、ポリメタクリロイルエチルベタイン、ポリペンタエリスリチルテレフタレート、ポリペルフルオロペルヒドロフェナントレン、ポリクオタニウム-4/ヒドロキシプロピルスターチコポリマー、ポリウレタン-1、ポリウレタン-6、ポリウレタン-10、ポリウレタン-18、ポリウレタン-19、ポリビニル酢酸、ポリビニルブチラール、ポリビニルカプロラクタム、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルイミダゾリニウム酢酸、ポリビニルメチルエーテル、PVMカリウムブチルエステル/MAコポリマー、PVMカリウムエチルエステル/MAコポリマー、PPG-70ポリグリセリル-10エーテル、PPG-12/SMDIコポリマー、PPG-51/SMDIコポリマー、PVM/MAコポリマー、PVP/VAコポリマー、PVP/VA/イタコン酸コポリマー、PVP/VA/ビニルプロピオネートコポリマー、リゾビウムガム、ロジンアクリレート、セラック、シリコーンクオタニウム-16/グリシドキシジメチコーンクロスポリマー、PVMナトリウムブチルエステル/MAコポリマー、PVMナトリウムエチルエステル/MAコポリマー、ナトリウムポリアクリレート、ナトリウムポリγ-グルタミン酸、大豆タンパクフタレート、カラヤガム、テレフタル酸/イソフタル酸/ナトリウムイソフタル酸スルホネート/グリコールコポリマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチルシロキシシリルカラバモイルプルラン、VA/クロトネートコポリマー、VA/クロトネート/メタクリロキシベンゾフェノン-1コポリマー、VA/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、VA/クロトネート/ビニルプロピオネートコポリマー、VA/DBMコポリマー、VA/ビニルブチルベンゾアート/クロトネート/コポリマー、ビニルアミン/ビニルアルコールコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/DMAPAアクリレートコポリマー、VP/ヘキサデセンコポリマー、VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、VP/VAコポリマー、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、酵母パルミテート、ケイ素系ポリマー又は樹脂(例えば、フェニルプロピルジメチルシロキシシリケート、トリメチルシロキシシリケート、シクロペンタシロキサン、ジイソステアロイルトリメチルロールプロパンシロキシシリケート、ビニルジメチコーンクロスポリマー/ブレンド、及びアルキルセテアリルジメチコーンクロスポリマー)が包含される。
【0035】
1具体例では、泡安定剤には、Aquaflex SF-40の商品名で市販されているVP/ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノプロピルメタクリレートコポリマー、又はAquaflex XL-30の商品名で市販されているイソブチレン/ジメチルアミノプロピルマレイミド/エトキシ化マレイミド/マレイン酸コポリマーが包含される。
【0036】
1具体例では、泡安定剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.005−約4質量%の量で存在する。他の具体例では、泡安定剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.01−約1質量%の量で存在し、さらに他の具体例では、泡安定剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.02−約0.2質量%の量で存在する。
【0037】
1以上の具体例では、泡安定剤は、アルコール組成物に直接添加される。1以上の具体例では、泡安定剤は、溶液又はエマルジョンとして、アルコール組成物に添加される。すなわち、泡安定剤溶液又はエマルジョンを生成するために、泡安定剤を予めキャリヤー(ただし、キャリヤーは、アルコール組成物の発泡性に有害な影響を及ぼすものではない)と混合することができる。キャリヤーの例としては、水、アルコール、グリコール(例えば、プロピレン又はエチレングリコール)、ケトン、直鎖状及び/又は環状炭化水素、トリグリセリド、カーボネート、シリコーン、アルケン、エステル(例えば、酢酸エステル、安息香酸エステル、脂肪酸エステル、グリセリルエステル)、エーテル、アミド、ポリエチレングリコール及びPEG/PPGコポリマー、無機塩溶液(例えば、食塩水)及びこれらの混合物がある。泡安定剤溶液又はエマルジョンを形成するため、泡安定剤を予め混合する場合、アルコール組成物に添加される溶液又はエマルジョンの量は、泡安定剤の量が上述の範囲内に入るように選択される。
【0038】
1具体例では、発泡界面活性剤:泡安定剤の質量比は、約3.5:1−約14.5:1であり、他の具体例では、発泡界面活性剤:泡安定剤の質量比は、約8:1−約11:1である。
【0039】
ある種の具体例では、泡安定剤は、フォームの安定性、すなわち、フォームが破壊して液体となるに要する時間の長さを増大させる。特に、発泡界面活性剤がフルオロ界面活性剤でなる場合には、泡安定剤の存在はフォームの安定性を改善することが認められた。発泡界面活性剤がシロキサンポリマーでなる場合には、泡安定剤は任意である。
【0040】
泡安定剤は、各種の方法でフォームの安定性を改善するように機能する。1以上の具体例では、泡安定剤はフォームの質をも改善し、すなわち、気泡の数を増大させ及び/又は気泡のサイズを低減する。
【0041】
図面を参照すると、図1Aは、フォームが調合された直後における安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。さらに詳述すれば、発泡組成物は、いずれも、同じ量のエタノール、フルオロ界面活性剤、保湿剤、及び水を含有する。右側の発泡組成物は、泡安定剤約0.14質量%を含有する。非安定化フォームは、安定化フォームよりも、いくらか小さい気泡を含有するが、大きい、遊離した気泡を、より多い量で含有することが認められる。
【0042】
図1Bは、フォームが調合された1分後における図1Aの発泡組成物の表面を示す写真である。安定化フォームは本質的に未変化のままであるが、非安定化フォームでは、縁部の周囲が水っぽくなっていることが認められる。
【0043】
図1Cは、フォームが調合された3分後における図1Aの発泡組成物の表面を示す写真である。安定化フォームは本質的に未変化のままであるが、非安定化フォームは非常に水っぽくなっていることが認められる。
【0044】
図1Dは、フォームが調合された5分後における図1Aの発泡組成物の表面を示す写真である。安定化フォームは本質的に未変化のままであるが、非安定化フォームは主に液体であり、わずかな気泡が残っているのみであることが認められる。
【0045】
図1Eは、フォームが調合された1時間後における図1Aの発泡組成物の表面を示す写真である。安定化フォームは、非常に気泡の多い状態を保っているが、非安定化フォームは破壊して、液体となっていることが認められる。具体例では、アルコール40質量%以上、フルオロ界面活性剤、及び泡安定剤を含有する組成物を、室温において、非エーロゾル発泡ポンプを通過させる際に形成されるフォームの安定性は、泡安定剤を含有しない組成物を、非エーロゾル発泡ポンプを通過させる際に形成されるフォームの安定性よりも大きい。
【0046】
1具体例では、本発明の発泡性アルコール組成物を、室温において、非エーロゾル形成ポンプを通過させる際に形成されるフォームのフォーム安定性は、少なくとも約30秒であり、他の具体例では、少なくとも約3分であり、換言すれば、アルコール組成物は、少なくとも約3分間は、そのフォーム形状を保持し、破壊して液状となることはない。他の具体例では、フォーム安定性は少なくとも約5分であり、さらに他の具体例では、フォーム安定性は少なくとも約15分である。1以上の具体例では、フォーム安定性は少なくとも約30分であり、他の具体例では、フォーム安定性は少なくとも約60分である。
【0047】
本発明のアルコール組成物は、さらに、広い範囲の任意成分を含有できるが、ただし、これら成分は、アルコール組成物のフォーム形成特性、すなわち、フォームの安定性に有害な影響を及ぼすものであってはならない。CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 11版, 2005及び2004 CTFA International Buyers Guide(これらの両文献を、参考として、ここに含める)には、本発明の組成物での使用に適するスキン・ケア工業において一般的に使用される化粧品用及び医薬品用成分が開示されている(これらに限定されない)。これら文献には、成分の機能の種類の非限定的な例も記載されている。これら機能の種類の例としては、研磨剤、抗ニキビ剤、固化防止剤、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤;着色料、化粧品用収れん剤、化粧品用殺生剤、変成剤、医薬品用収れん剤、乳化剤、外用鎮痛薬、膜形成剤、フレグランス成分、保湿剤、乳白剤、可塑化剤、保存料、高圧ガス、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚コンディショニング剤(皮膚軟化剤、保湿剤、その他、)、皮膚保護剤、溶媒、起泡力増進剤、ヒドロトロープ、安定化剤、懸濁化剤(非界面活性剤)、日焼け止め剤、紫外線吸収剤、粘着力低減剤、及び粘性増加剤(水性又は非水性)がある。本発明において使用される他の物質(当業者に公知である)の機能の種類の例としては、可溶化剤、金属イオン封鎖剤、及び角質溶解剤等がある。1具体例では、アルコール組成物は、さらにグリセリンを含有する。
【0048】
フォームの質及び特性を促進又は変成するため、擦り込みの際及び/又は乾燥時の最終処方の感触を変成するため、アルコールの持続的又は長期間の殺菌作用を提供するため、他の成分(例えば、フレグランス又は日焼け止め剤)を溶解させるため、及び刺激緩和のために、アルコール組成物に、補助の界面活性剤を含有させることができる。補助の界面活性剤としては、スルホスクシネート、アミンオキシド、PEG-80ソルビタンラウリン酸エステル、ポリグルコシド、アルカノールアミド、ソルビタン誘導体、脂肪酸アルコールエトキシレート、4級アンモニウム化合物、アミドアミン、sultaines、イソチオネート、sarcosinate、ベタイン、及び脂肪酸アルコールポリエチレングリコールがある(ただし、これらに限定されない)。
【0049】
安定なフォームを形成するために高圧ガスが使用されるが、有利には、高圧ガスは不要である。ある種の具体例では、高圧ガスの量は、アルコール組成物の総質量基準で、約1000 ppm未満である。1具体例では、アルコール組成物は、高圧ガス、例えば、炭化水素高圧ガスを実質的に含有しない。「実質的に含有しない」とは、アルコール組成物における高圧ガスの量が、アルコース組成物の総質量基準で、約100 ppm未満であることを意味する。
【0050】
1具体例では、アルコールは組成物に導入されるただ1つの活性な殺菌剤成分であり、この具体例では、補助の殺菌剤成分の量は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.1質量%未満である。他の具体例では、組成物は、アルコールに加えて、補助の殺菌剤を含有する。補助の殺菌剤の例としては、tricolosan(5-クロロ-2-(2,4-ジクロロフェノキシ)-フェノールとしても知られており、Ciba-Geigy Corporationから商品名IRGASAN(登録商標)で市販されている);クロロキシレノール(4-クロロ-3,5-キシレノールとしても知られており、Nipa Laboratories, Inc.から商品名NIPACIDE(登録商標)MX又はPXで市販されている);ヘキセチジン(5-アミノ-1,3-ビス(2-エチルへキシル)-5-メチル-へキサヒドロピリミジンとしても知られている);クロロヘキシジングルコネート及びN,N-ビス(4-クロロフェニル)-3,12-ジアミノ-2,4,11,14-テトラアザテトラデカンジイミジアミドの塩を含むクロロヘキシジン塩;2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1;3-ジオールベンザルコニウムクロライド;セチルピリジニウムクロライド;アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド;ヨウ素;フェノール誘導体、ポリビニルピロリジノン-ヨウ素を含むポビドン-ヨウ素;パラベン;ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントシン(DMDMヒダントイン又はglydantとしても知られている)と共に、2,4-イミダゾリジンジオン及び2,4-イミダソリジンジオンの誘導体を含むヒダントイン及びその誘導体;フェノキシエタノール;1-(3-クロロアリル)-3,5,6-テトラアザ-1-アゾニアアダマンタンクロライドのシス異性体(クオンタニウム-15としても知られており、Dow Chemical Companyから商品名DOWCIL(商標)2000で市販されている);ジアゾリジニル尿素;塩化ベンゼトニウム;塩化メチルベンゼトニウム;及びそれらの混合物がある(ただし、これらに限定されない)。使用する場合には、補助の殺菌剤は、アルコール組成物の総質量基準で、約0.1〜約1%の量で存在する。
【0051】
本発明のアルコール組成物は、任意に、各種の局所適用薬剤をさらに含有できるが、ただし、これらの薬剤は、アルコール組成物のフォーム形成特性、又はフォーム安定性に有害な影響を及ぼすものであってはならない。局所適用薬剤の例としては、サリチル酸、アセチルサリチル酸、シス-レチノイン酸、トランス-レチノイン酸、N-アセチル-L-システイン、リポ酸、アゼライン酸、フィチン酸、リソホスホチディック酸、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、アセトミノフェン、ハイドロコルチゾン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4'-トリクロロ-2'-ハイドロキシジフェニルエーテル、3,4,4'-トリクロロカルボアニリド、オクトピロックス、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、ジヒドロキシアセトン、過酸化ベンゾイル、2,4,4'-トリクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、フィチン酸、リポ酸、リソホスファチディック酸、ベノキサプロフェン、フルビプロフェン、フェンプロフェン、フェノブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、プリプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロクス酸、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロロプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、ジヒドロキシアセトン、チロシン、エチルトリオシネート、ホスホ-DOPA、β-ラクチム剤、キノリン剤、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、エリスロマイシン、アミカシン、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、ヘキサミジンイセチオネート、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイシリン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミクロナゾール、テトラサイクリン塩酸塩、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシンステアレート、アミカシン硫酸塩、ドキシクルサイリン(doxyclcyline)塩酸塩、カプレオマイシン硫酸塩、クロルヘキシジングルコネート、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルテトラサイクリン塩酸塩、オキシテトラサイクリン塩酸塩、クリンダマイシン塩酸塩、エタンブトール塩酸塩、メトロニダゾール塩酸塩、ペンタミジン塩酸塩、ゲンタマイシン硫酸塩、カナマイシン硫酸塩、リネオマイシン塩酸塩、メタサイクリン塩酸塩、メテナミン馬尿酸塩、メテナミンマンデル酸塩、ミノサイクリン塩酸塩、ネオマイシン硫酸塩、ネチルミシン硫酸塩、パロモマイシン硫酸塩、ストレプトマイシン硫酸塩、トブラマイシン硫酸塩、ミクロナゾール塩酸塩、アマンファジン塩酸塩、アマンファジン硫酸塩、オクトプリロクス、パラクロロメタキシノール、ナイスタチン、トルナフテート、クロトリマゾール、2-エチルヘキシル-p-メトキシ桂皮酸、オクチルメトキシ桂皮酸、p-アミノベンゾアート、p-アミノ安息香酸、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、オクロクリレン、オキシベンゾン、ホモメチルサリチル酸、オクチルサリチル酸、4,4'-メトキシ-t-ブチルジベンゾイルメタン、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、3-ベンジリデンカンファー、3-(4-メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、シリカ、酸化鉄、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4-ヒドロキシジベンゾイルメタン4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4-(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタン4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、アセトアミノフェン、レゾルシノール、3,4,4'-トリクロロカルボアニリド、オクトプリロクス、薬学上許容される塩及びこれらの混合物がある。
【0052】
1以上の具体例では、アルコール組成物の残余は、水又は他の好適な溶媒である。1具体例では、さらに蒸発プロセスを補助するために、処方中に1以上の揮発性のシリコーン系化合物が含有される。代表的な揮発性シリコーンは、アルコールよりも小さい蒸発熱を有する。ある種の具体例では、シリコーン系物質の使用は、液体組成物の表面張力を低減させる。これにより、表面とのより大きい接触を提供できる。1具体例では、シリコーン系物質、例えば、シクロメチコーン、トリメチルシロキシシリケート又はこれらの混合物が、処方中に、アルコール組成物の総質量基準で、約4−約50質量%、他の具体例では、約5−約35質量%、さらに他の具体例では、約11−約25質量%の濃度で含有される。
【0053】
上述のリンスオフ処方の如きある種の具体例では、アルコール組成物の残余は、発泡界面活性剤を含有する。
【0054】
アルコール組成物は、単に、成分を混合することによって調製される。添加の順序は実質的に限定されない。1具体例では、皮膚衛生アルコール組成物は、遅い速度から中位の速度で攪拌しながら、アルコール中に発泡界面活性剤を分散させ、ついで、泡安定剤を添加し、混合物が均質化するまで混合することからなる方法によって調製される。
【0055】
本発明の発泡性組成物は、フォーム製品について一般的に使用される各種のディスペンサーにおいて使用される。有利には、発泡性組成物を、組成物をエーロゾル化することによって、任意に発泡させることができるが、エーロゾル化製品は、発泡に関して、必ずしも必要ではない。発泡性アルコール組成物を空気又は不活性ガスと混合することができる各種のディスペンサーが使用される。不活性ガスとしては、実質的に反応しない、又は発泡性組成物に対して有害な影響を及ぼさないガスが含まれる。不活性ガスの例としては、窒素、アルゴン、キセノン、クリプトン、ヘリウム、ネオン及びラドンがある。1具体例では、アルコール組成物は、発泡ポンプを使用するディスペンサー(混合チャンバーにおいて、周囲空気又は不活性ガス及びアルコール組成物を合わせ、混合物を、メッシュスクリーンを通過させる)において使用される。この具体例又は他の具体例では、組成物の粘度は、約100 mPas未満であり、1具体例では、約50mpas未満、他の具体例では、約25mPas未満である。
【0056】
本発明のアルコール組成物は、安定化フォームを形成する。その結果、フォーム状組成物は、破壊して液状となる恐れが少なく、発泡ポンプ及び/又はディスペンサー部材から滴下することがない。
【0057】
従って、本発明は、発泡ポンプから組成物が滴下することを低減する方法を提供するものである。発泡性組成物が発泡ポンプを使用して調合される際、調合された組成物の部分(フォーム状となっている)は、次の量が調合されるまで、ディスペンサーのヘッド部に残る。ディスペンサーの使用から次の使用までの間に、ディスペンサーのヘッド部内のフォームが破壊して液体となった場合には、液体はディスペンサーのヘッドから滴下するであろう。ディスペンサーの使用の間の時間は、一般にX分として示される。「X」は広く変動できる。
【0058】
有利には、本発明の安定化フォームは、Xが約3分以下では、ディスペンサーから滴下することはない。安定化フォームは、1具体例では、Xが約5分以下、他の具体例では、Xが約15分以下では、ディスペンサーから滴下することはない。1以上の具体例では、安定化フォームは、Xが約30分以下では、ディスペンサーから滴下することはなく、他の具体例では、Xが約60分以下であれば、ディスペンサーから滴下することはない。
【0059】
本発明の実施を示すため、下記の例を実施し、テストした。しかし、実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲が、本発明を限定するものである。
【0060】
実施例1
実施例1では、ゆっくりから中位の速度で攪拌しながら、均質な分散液が形成されるまで、フルオロ界面活性剤、DEA-C8-18ペルフルオロアルキルエーテルホスフェートをエタノールに分散させることによって、アルコール組成物を調製した。ついで、保湿剤を添加し、混合物が均質になるまで混合した。混合しながら、水を添加した。均質な混合物が形成されるまで、溶液を攪拌した。
【0061】
発泡性混合物を、発泡ポンプAirspray(登録商標)を通過させた。下記に示すように、フォームを質及び安定性に関して評価した。その結果を表2に示す。
【0062】
各システムのフォームを評価するため、1−5評価システムを使用した。5が最良である。
【0063】
フォームの質の評価基準:代表的な市販の発泡ポンプから調合した際のフォームの目視外観の観察によって質を評価する。
【0064】
評価基準:0−5
0:気泡なし
1:大きく、粘着性のない気泡を持つ水っぽく、弱いフォーム
2:大きく、粘着性のない気泡、少量の小さい気泡を持つ
3:ほぼ同量の小さい気泡及び大きい気泡を有するフォーム
4:主として、小さく、堅固な気泡を有するフォーム
5:小さく、堅固な気泡を持つクリーミーで、緻密なフォーム
フォームの安定性の評価基準:フォームが破壊して液体となるに要する時間を測定することによって安定性を評価した。「安定性に乏しい」との評価は、テーブルトップディスペンサーの壁からの滴下に該当する。3以上の評価は、アルコールフォームのかなりの安定化を示す。
【0065】
評価基準:0−5
0:直ちに溶融する(<30秒)
1:約30−60秒で溶融
2:約1−15分で溶融
3:約15−30分で溶融
4:約30−60分で溶融
5:約60分後もフォームが持続する
【0066】
実施例2
実施例2では、実施例1に記載の如くして、ただし、水の後に、ポリクオタニウム-11を添加し、均質な混合物が形成されるまで攪拌して、アルコール組成物を調製した。発泡性混合物を、発泡ポンプを通過させ、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。用語「qs」は、計100%とするに充分な量を意味する。
【0067】
実施例3−7
実施例1及び2に記載の如くして、これらの組成物を調製し、発泡させ、評価した。ただし、量は表2に示すとおり変更されている。
【0068】
【表2】

【0069】
実施例8−11
実施例2に記載の如くして、ただし、実施例8、9及び11では、ポリクオタニウム-11を他のポリマーと交換して、これらの組成物を調製した。各発泡性混合物を、実施例1に記載の如く、発泡ポンプを通過させ、評価した。これらの結果を表3に示す。
【0070】
【表3】

【0071】
実施例12−24
実施例1に記載の如くして、ただし、フルオロ界面活性剤の量を変更し、2つの発泡性界面活性剤、ペルフルオロノニルエチルカルボキシデカールpeg10ジメチコーン及びジメチコーンコポリマーウンデシレネートを、実施例1のフルオロ界面活性剤に加えて、又はこれに代えて使用して、これらの組成物を調製した。実施例10の組成物も、ポリクオタニウム-11を含有する。各発泡性混合物を、実施例1に記載の如くして、発泡ポンプを通過させ、評価した。結果を表4及び5に示す。
【0072】
【表4】

【0073】
【表5】

【0074】
実施例25−36
実施例2に記載の如くして、ただし、量を表6及び7に示すように変更し、いくつかの実施例では、実施例2のフルオロ界面活性剤に加えて、又はこれに代えて、各種の発泡性界面活性剤を使用して、これらの組成物を調製した。実施例33の組成物はポリクオタニウム-11を含有しない。結果を表6及び7に示す。
【0075】
【表6】

【0076】
【表7】

【0077】
実施例1の発泡性組成物をウオールディスペンサーの発泡ポンプAirspray(登録商標)に入れた。一定量の組成物を、ポンプを介して分散させた。約30秒から1分後に、ディスペンサーのヘッドから滴下する液体が観察された。
【0078】
実施例1の発泡性組成物に、ポリクオタニウム-11 0.1質量%を添加した。この組成物を、ウオールディスペンサーの発泡ポンプAirspray(登録商標)から分散させた。続く10分の間では、滴下は観察されなかった。
【0079】
本発明の範囲及び精神を逸脱しない各種の変形及び変更は、当業者には明らかであろう。本発明は、ここに例示する具体例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1A】フォームを調合した直後における、安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。
【図1B】フォームを調合した1分後における、安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。
【図1C】フォームを調合した3分後における、安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。
【図1D】フォームを調合した5分後における、安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。
【図1E】フォームを調合した1時間後における、安定化発泡組成物(右側)及び非安定化発泡組成物の表面を示す写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡性アルコール組成物であって、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤;及びポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有することを特徴とする、発泡性アルコール組成物。
【請求項2】
アルコール組成物を調合するために使用される発泡ポンプディスペンサーからの前記アルコール組成物の滴下を低減する方法であって、当該方法は、発泡性アルコール組成物であって、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約40%のアルコール;及びシロキサンポリマー界面活性剤、アニオン性、カチオン性、又は両イオン性のフルオロ界面活性剤、及びこれらの組合せでなる群から選ばれる発泡界面活性剤及びポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤を含有する発泡性アルコール組成物を用意し;ディスペンサーヘッドを有する発泡ポンプディスペンサーを用意し;前記発泡性組成物を前記発泡ポンプディスペンサーに入れ;及び前記発泡性アルコール組成物の一定量を調合することからなり、ここで、前記一定量の一部は、少なくとも約3分間、ディスペンサーヘッド内に残留し、前記ディスペンサーヘッド内に残留する前記部分はディスペンサーから滴下しないことを特徴とする、アルコール組成物の滴下の低減法。
【請求項3】
発泡性アルコール組成物から形成されたフォームを安定化する方法であって、当該方法は、アルコール及び発泡界面活性剤を含有するアルコール組成物を用意し;アルコール組成物をポリマー性又はオリゴマー性の泡安定剤と合わせて、安定化フォームを形成することを包含し、ここで、安定化フォームの泡安定性は、泡安定剤を含有しないフォームの安定性よりも大きいものであり、前記安定化フォームの気泡安定性は、室温において、少なくとも約30秒であることを特徴とする、フォームの安定化法。
【請求項4】
発泡界面活性剤が、式
[F3CF2C-(CF2CF2)x-CH2CH2-O-P2O3] [R1]
(ここで、[R1]は、DEA、TFA、NH4又はベタインであり、xは約4−約18の整数である)で表されるフルオロ界面活性剤を含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
発泡界面活性剤が、式
R2-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]a-[O-Si(CH3)R3]b-O-Si(CH3)2-R2
[ここで、R2及びR3は、それぞれ、メチル基又は式
-(CH2)3-O-(CH2CH2O)c-[CH2CH(CH3)O]d-(CH2CH2O)eH
(ここで、aは約3−約21の整数であり、bは約1−約7の整数であり、cは約0−約40の整数であり、dは約0−約40の整数であり、及びeは約0−約40の整数であり、ただし、a≧3×bであり及びc+d+e≧5である)で表される基であり、ただし、R2及びR3が共にCH3となることはない]で表されるシロキサンポリマー界面活性剤を含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項6】
シロキサンポリマー界面活性剤が、オルガノポリシロキサンジメチコーンポリオール、シリコーンカルビノール流体、シリコーンポリエーテル、アルキルメチルシロキサン、アモジメチコーン、トリシロキサンエトキシレート、ジメチコノール、4級アンモニウム化シリコーン界面活性剤、ポリシリコーン、シリコーンクロスポリマー、シリコーンワックス及びこれらの混合物でなる群から選ばれる界面活性剤を含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項7】
シロキサンポリマー界面活性剤が、ジメチコーンPEG-7ウンデシレネート、PEG-10ジメチコーン、PEG-8ジメチコーン、PEG-12ジメチコーン、ペルフルオロノニルエチルカルボキシデカルPEG 10、PEG-20/PPG-23ジメチコーン、PEG-11メチルエチルジメチコーン、ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコーン、シリコーンquats、PEG-9ジメチコーン、PPG-12ジメチコーン、フルオロPEG-8ジメチコーン、PEG23/PPG6ジメチコーン、PEG20/PPG23ジメチコーン、PEG 17ジメチコーン、 PEG5/PPG3メチコーン、ビス PEG20ジメチコーン、PEG/PPG20/15ジメチコーンコポリオール及びスルホスクシネートブレンド、又はそれらの混合物を含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項8】
泡安定剤が、ポリクオタニウム、ビニルピロリドン及びジメチルアミノメタクリレートの4級アンモニウム化コポリマー、ビニルピロリドン及びジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの疎水性変性4級アンモニウム化コポリマー、又はこれらの混合物を含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項9】
泡安定剤が、ビニルカプロラクタム(VCL)、ビニルピロリドン(VP)及びジアルキルアミノアルキルアクリレートのターポリマー、又はイソブチレン/ジメチルアミノプロピルマレイミド/エトキシ化マレイミド/マレイン酸コポリマーを含有するものである、請求項1記載の組成物又は請求項2又は3記載の方法。
【請求項10】
消毒アルコール組成物であって、アルコール組成物の総質量基準で、少なくとも約50%のアルコール;式
[F3CF2C-(CF2CF2)x-CH2CH2-O-P2O3] [R1]
(ここで、[R1]は、DEA、TFA、NH4又はベタインであり、xは約4−約18の整数である)で表される化合物でなる群から選ばれるフルオロ界面活性剤、又は式
R2-Si(CH3)2-[O-Si(CH3)2]a-[O-Si(CH3)R3]b-O-Si(CH3)2-R2
[ここで、R2及びR3は、それぞれ、メチル基又は式
-(CH2)3-O-(CH2CH2O)c-[CH2CH(CH3)O]d-(CH2CH2O)eH
(ここで、aは約3−約21の整数であり、bは約1−約7の整数であり、cは約0−約40の整数であり、dは約0−約40の整数であり、及びeは約0−約40の整数であり、ただし、a≧3×bであり及びc+d+e≧5である)で表される基であり、ただし、R2及びR3が共にCH3となることはない]で表されるシロキサンポリマー界面活性剤、又はこれらの混合物;及びポリマー性又はオリゴマー性のカチオンポリマー約0.005−約4質量%を含有することを特徴とする、消毒アルコール組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【公開番号】特開2007−176940(P2007−176940A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−343712(P2006−343712)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(506190555)ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (44)
【Fターム(参考)】