説明

発電プラントの試料液サンプリング装置

【課題】本発明は、減圧手段を大型化することなく試料液の圧力を広範囲に減圧できる発電プラントの試料液サンプリング装置を提供することにある。
【解決手段】本発明は、導入された試料液を減圧手段7を介して分析計6に導く発電プラントの試料液サンプリング装置において、減圧手段7の試料液流通路(8A,8B)内に芯線(11A,11B)を挿入して流路断面積を漸減させる区間Lと、流路断面積の漸減後に前記芯線(11A,11B)が前記試料液流通路(8A,8B)を塞ぐ位置とを形成したのである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、火力発電所や原子力発電所においてボイラ水を含む各種液体を抽出して液質を分析する発電プラントの試料液サンプリング装置に係り、特に、試料液の減圧手段を備えた発電プラントの試料液サンプリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、試料液の減圧手段を備えた発電プラントの試料液サンプリング装置は、例えば、特許文献1に示すように、既に提案されている。
【0003】
特許文献1に開示の試料液サンプリング装置の減圧手段は、試料液流通路内に先端にテーパ部を形成した芯線を挿入し、挿入の度合いによって試料液の減圧を適正に行うものである。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第2550999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示の減圧手段は、芯線のテーパ部が形成されている範囲においての試料液の圧力を漸減することができる。しかし、芯線の無テーパ部と試料液流通路との間に隙間が存在することから、この隙間を流れる試料液については、芯線の試料液流通路内への挿入距離を長くして試料液の流通抵抗を増加させて減圧する必要があり、その結果、芯線の挿入距離を確保するために、試料液流通路を長くするか、減圧手段自体を多段に設置する必要があり、いずれにしても減圧手段、云い代えれば試料液サンプリング装置を大型化させる問題があった。
【0006】
本発明の目的は、減圧手段を大型化することなく試料液の圧力を広範囲に減圧できる発電プラントの試料液サンプリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために、試料液導入管を介して導入された試料液を、試料液流通路内に芯線を挿入して試料液の減圧を行う減圧手段を介して分析計に導く発電プラントの試料液サンプリング装置において、前記減圧手段に、前記芯線の挿入によって前記試料液流通路と前記芯線との間の流路断面積を漸減させる区間と、流路断面積の漸減後に前記芯線が前記試料液流通路を塞ぐ位置とを形成したのである。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、減圧手段の芯線の最終挿入位置に流路断面積の漸減後に芯線が試料液流通路を塞ぐ位置を形成することで、芯線と試料液流通路との間に隙間の存在がなくなり、その結果、試料液の圧力を広範囲に減圧することができる。したがって、減圧手段を大型化することなく試料液の圧力を広範囲に減圧できる発電プラントの試料液サンプリング装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下本発明による発電プラントの試料液サンプリング装置の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0010】
例えば、原子力発電所における蒸気タービンは、原子炉で発生した反応熱を高圧ボイラに導いて高圧蒸気を発生させ、この高圧蒸気により蒸気タービンを回転駆動して発電機を駆動している。蒸気タービンで仕事を終えた高圧蒸気は復水器で高温水に戻され、再度高圧ボイラに供給される。このような高圧蒸気の循環系内の高圧蒸気或いは高温水をサンプリングし分析することで、機器の運転状況を監視している。
【0011】
そのために、図3に示すように、高圧ボイラ配管1から試料液導入管2を介して試料液を採取し、サンプリング装置3で分析後、その分析データを図示しない監視装置に送信して必要な対応をしている。サンプリング装置3で分析を終えた試料液は廃液となって試料液排出管4を経由して廃液処理部5に導入され廃液処理される。
【0012】
前記サンプリング装置3は、分析計6と減圧手段7とを備えており、前記試料液導入管2の下流側に減圧手段7が接続され、この減圧手段7の下流側に分析計6が接続され、この分析計6の下流側に前記試料液排出管4を接続することで、高圧ボイラ配管1から採取した高圧の試料液を減圧手段7で分析に必要な最低圧力まで減圧した後、分析計6に供給するようにしている。
【0013】
ところで、前記減圧手段7は、図4に示すように、前記試料液導入管2に接続される第1試料液流通路8Aと、この第1試料液流通路8Aと平行に配置され前記試料液排出管4に接続される第2試料液流通路8Bと、これら第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bとを連通する圧力調節シリンダ9と、前記第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bの内部で試料液を減圧する減圧用可動部10とを備えている。
【0014】
そして減圧用可動部10は、前記第1試料液流通路8A及び第2試料液流通路8Bの内部に挿入される第1芯線11A及び第2芯線11Bと、これら第1芯線11Aと第2芯線11Bの反挿入側を連結し前記圧力調節シリンダ9の内部を摺動する減圧用ピストン12と、この減圧用ピストン12を駆動する駆動手段13とを備えている。このように構成することで、圧力調節シリンダ9内の減圧用ピストン12の第1試料液流通路8A側及び第2試料液流通路8B側には体積が変化する試料液連通室9Rが形成される。尚、前記駆動手段13は、高圧ボイラ配管1〜試料液導入管2〜第2試料液流通路8Bの下流側のいずれかに設けられた圧力計(図示せず)からの信号を受けて自動的に駆動してもよく、また、作業者が圧力計を見ながら手動で駆動するようにしてもよい。
【0015】
ところで、第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8B及び第1芯線11A及と第2芯線11Bの具体的構成を、図1に示す第1試料液流通路8Aと第1芯線11Aを代表して説明する。
【0016】
第1試料液流通路8Aは、上流側(芯線挿入方向先端側)に内径Dが試料液の分析に必要な最低圧力を確保する大きさの小径流路が形成されており、そこから下流側(芯線挿入方向後端側)に向かって漸増する傾斜角θ1のテーパ流通路8Tが形成されており、さらに、テーパ流通路8Tの下流側(芯線挿入方向後端側)には前記内径Dよりも大径となる内径Dの大径流路が形成されている。
【0017】
一方、第1芯線11Aは、下流側から上流側に向かって第1試料液流通路8A内に挿入されるものであり、前記内径Dとの間に前記内径Dの断面積と同じ断面積を確保するように、外径d1に形成されている。そして、外径d1の第1芯線11Aの挿入方法の先端部には、前記傾斜角θ1よりも緩傾斜となる先細りとなる傾斜角θ2のテーパ部11Tが形成され、先端部は外径d1よりも小径となる外径d2に形成されている。また、外径d1は、前記内径Dよりも大径で内径Dよりも小径に形成され、外径d2は、何れの内径D,D及び外径d1よりも小径に形成されている。
【0018】
したがって、前記内径と外径との関係は、D>d1>D>d2となっている。
【0019】
尚、第2試料液流通路8Bと第2芯線11Bの具体的構成も、上流側を下流側と、下流側を上流側と読み替えることで、第1試料液流通路8Aと第1芯線11Aと々構成となっている。
【0020】
上記構成において、高圧ボイラ配管1から試料液を採取して分析する場合には、試料液導入管2を介して試料液を採取し、減圧手段7で分析に必要な最低圧力まで減圧する。減圧手段7においては、試料液を試料液導入管2に接続された第1試料液流通路8A−試料液連通室9R−第2試料液流通路8Bを通過させることで分析に必要な最低圧力まで減圧し、その後、分析計6に導いて分析する。分析計6での試料液の分析後、廃液は試料液排出管4を経由して廃液処理部5に排出される。
【0021】
前記減圧手段7による試料液の減圧は、減圧用可動部10を可動させて行う。具体的には、駆動手段13によって圧力調節シリンダ9内の減圧用ピストン12を押し込み、図1に示すように、第1芯線11Aを第1試料液流通路8A内の左方向に挿入して行く。第1芯線11Aの第1試料液流通路8A内への挿入により、第1芯線11Aのテーパ部11Tと第1試料液流通路8Aのテーパ流通路8Tとの隙間は減少してゆき、この隙間の減少により試料液の流通抵抗が増加することで分析計6への試料液の圧力を低減することができる。
【0022】
さらに、第1芯線11Aを同方向に挿入することで、第1芯線11Aのテーパ部11Tが、第1試料液流通路8Aの内径Dとテーパ流通路8Tとの境界部8Sの接触して第1試料液流通路8Aを塞ぎ、試料液の流通を停止させる。
【0023】
このように、本実施の形態によれば、第1試料液流通路8Aの流路断面積を漸減させる区間L(図2)と、流路断面積の漸減後に第1芯線11Aが内径Dの第1試料液流通路8Aを塞ぐ位置である前記境界部8Sを形成することで、第1芯線11Aの第1試料液流通路8Aの挿入により、試料液をゼロからの減圧調節を行うことができる。また、第1芯線11Aの挿入行程も、テーパ部11Tとテーパ流通路8Tとを設けることで、少ない挿入行程によって容易に減圧させることができるので、減圧手段6を多段に設置する必要はない。
【0024】
尚、上記説明は、第1試料液流通路8Aと第1芯線11Aを代表して説明したものであるが、第2試料液流通路8Bと第2芯線11Bも、第1試料液流通路8Aと第1芯線11Aと同じに構成されていることは云うまでもない。但し、第1試料液流通路8Aと第1芯線11Aによって試料液を効果的に減圧できるので、分析計6に繋がる第2試料液流通路8Bと第2芯線11Bは、省略することも可能である。
【0025】
図5は、第1試料液流通路8A及び第1芯線11Aと第2試料液流通路8B及び第2芯線11Bとの第1の変形例を示すもので、図1及び図2と同符号は同一構成部品を示すので再度の詳細な説明は省略する。
【0026】
この第1の変形例と上記実施の形態との差異は、テーパ流通路8Tとテーパ部11Tとの傾斜角が同じ傾斜角で形成されている点である。したがって、第1芯線11Aと第2芯線11Bとを、夫々第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bに挿入することで、次第に流路断面積を減少させて行き、最終的には各テーパ流通路8Tの内周面とテーパ部11Tの外周面とが面接触して流路を塞ぐように構成されている。
【0027】
この第1の変形例によっても、上記実施の形態と同じような効果を奏することができる。
【0028】
図6は、第1試料液流通路8A及び第1芯線11Aと第2試料液流通路8B及び第2芯線11Bとの第2の変形例を示すもので、図1及び図2と同符号は同一構成部品を示すので再度の詳細な説明は省略する。
【0029】
この第2の変形例と上記実施の形態との差異は、第2の変形例において、テーパ流通路8Tの傾斜角θ1が、テーパ部11Tの傾斜角θ2よりも緩傾斜に形成されている点である。したがって、第1芯線11Aと第2芯線11Bとを、夫々第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bに挿入することで、次第に流路断面積を減少させて行き、最終的には第1芯線11A及び第2芯線11Bの外径d1とテーパ部11Tの境界部11Sが第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bのテーパ流通路8Tの内周面に接触して流路を塞ぐように構成されている。
【0030】
この第2の変形例によっても、上記実施の形態と同じような効果を奏することができる。
【0031】
図7は、第1試料液流通路8A及び第1芯線11Aと第2試料液流通路8B及び第2芯線11Bとの第3の変形例を示すもので、図1及び図2と同符号は同一構成部品を示すので再度の詳細な説明は省略する。
【0032】
この第3の変形例と上記実施の形態との差異は、第3の変形例において、第1芯線11Aと第2芯線11Bを全長に渡って同一外径d1に形成した点である。したがって、第1芯線11Aと第2芯線11Bとを、夫々第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bに挿入することで、第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bの各テーパ流通路8Tとの間の流路断面積を減少させて行き、最終的には第1芯線11A及び第2芯線11Bの外径d1の先端部11Eが、2点鎖線で示すように、第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bのテーパ流通路8Tの内周面に接触して流路を塞ぐように構成されている。
【0033】
この第3の変形例によっても、上記実施の形態と同じような効果を奏することができる。
【0034】
図8は、第1試料液流通路8A及び第1芯線11Aと第2試料液流通路8B及び第2芯線11Bとの第4の変形例を示すもので、図1及び図2と同符号は同一構成部品を示すので再度の詳細な説明は省略する。
【0035】
この第4の変形例と上記実施の形態との差異は、第4の変形例において、第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bの内径DとDとの間にテーパ流通路を形成せずに段差8Dを形成した点である。したがって、第1芯線11Aと第2芯線11Bとを、夫々第1試料液流通路8Aと第2試料液流通路8Bに挿入することで、第1試料液流通路8A及び第2試料液流通路8Bの各段差8Dと第1芯線11A及び第2芯線11Bのテーパ部11Tとの間の流路断面積を減少させて行き、最終的には第1芯線11A及び第2芯線11Bのテーパ部11Tが第1試料液流通路8A及び第2試料液流通路8Bの各段差8Dと接触して流路を塞ぐように構成されている。
【0036】
この第4の変形例によっても、上記実施の形態と同じような効果を奏することができる。
【0037】
このように本発明により実施の形態及び第1〜第4の変形例によれば、試料液流通路の流路断面積を漸減させた後、減圧手段7の試料液流通路への芯線の最終挿入位置に、芯線が試料液流通路を塞ぐ位置を形成することで、試料液の圧力をゼロまで減圧させることができ、その結果、試料液の圧力を広範囲に減圧することができる。したがって、減圧手段を大型化することなく試料液の圧力を広範囲に減圧できる発電プラントの試料液サンプリング装置を得ることができる。
【0038】
ところで以上の説明は、高圧ボイラの循環系内の高圧蒸気或いは高温水を試料液として採取する場合を一例に説明したが、発電プラントには復水器に供給される冷却液を含む各種液体が循環しているので、これらの液体のサンプリングにも適用できるのは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による発電プラントの試料液サンプリング装置の減圧手段の実施の形態を示す縦断側面図。
【図2】図1の作動状態の一例を示す縦断側面図。
【図3】本発明による発電プラントの試料液サンプリング装置を示す全体図。
【図4】図3に用いられる減圧手段を示す概略図。
【図5】図1の第1の変形例を示す縦断側面図。
【図6】図1の第2の変形例を示す縦断側面図。
【図7】図1の第3の変形例を示す縦断側面図。
【図8】図1の第4の変形例を示す縦断側面図。
【符号の説明】
【0040】
1…高圧ボイラ配管、2…試料液導入管、3…サンプリング装置、4…試料液排出管、5…廃液処理部、6…分析計、7…減圧手段、8A…第1試料液流通路、8B…第2試料液流通路、8D…段差、8T…テーパ流通路、8S…境界部、9…圧力調節シリンダ、9R…試料液連通室、10…減圧用可動部、11A…第1芯線、11B…第2芯線、11T…テーパ部、11E…先端部、11S…境界部、12…減圧用ピストン、13…駆動手段、L…流路断面積を漸減させる区間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料液を導入する試料液導入管と、導入された試料液を分析する分析計と、分析後の試料液を排出する試料液排出管と、前記試料液導入管と前記分析計との間に設置され試料液を流通させる試料液流通路内に芯線を挿入して試料液の減圧を行う減圧手段とを備え、前記試料液流通路の最小内径が試料液の分析に必要な最低圧力を確保する大きさに形成されている発電プラントの試料液サンプリング装置において、前記減圧手段に、前記芯線の挿入によって前記試料液流通路と前記芯線との間の流路断面積を漸減させる区間と、流路断面積の漸減後に前記芯線が前記試料液流通路を塞ぐ位置とを形成したことを特徴とする発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項2】
試料液を導入する試料液導入管と、導入された試料液を分析する分析計と、分析後の試料液を排出する試料液排出管と、前記試料液導入管と前記分析計との間に設置され試料液を流通させる試料液流通路内に芯線を挿入して試料液の減圧を行う減圧手段とを備え、前記試料液流通路の最小内径が試料液の分析に必要な最低圧力を確保する大きさに形成されている発電プラントの試料液サンプリング装置において、前記芯線の挿入方向先端側に先細りとなるテーパ部を形成すると共に、前記試料液流通路にも前記芯線のテーパ部と同方向に傾斜するテーパ流通路を形成し、このテーパ流通路への前記テーパ部の挿入によって前記試料液流通路と前記芯線との間に、流路断面積を漸減させる区間と、流路断面積の漸減後に前記芯線が前記試料液流通路を塞ぐ位置とを形成したことを特徴とする発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項3】
前記テーパ部と前記テーパ流通路とは、同じ傾斜角を有することを特徴とする請求項2記載の発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項4】
前記テーパ部は、前記テーパ流通路よりも緩傾斜角であることを特徴とする請求項2記載の発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項5】
前記テーパ流通路は、前記テーパ部よりも緩傾斜角であることを特徴とする請求項2記載の発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項6】
試料液を導入する試料液導入管と、導入された試料液を分析する分析計と、分析後の試料液を排出する試料液排出管と、前記試料液導入管と前記分析計との間に設置され試料液を流通させる試料液流通路内に芯線を挿入して試料液の減圧を行う減圧手段とを備え、前記試料液流通路の最小内径が試料液の分析に必要な最低圧力を確保する大きさに形成されている発電プラントの試料液サンプリング装置において、前記試料液流通路に前記芯線の挿入方向先端側に先細りとなるテーパ流通路を形成すると共に、前記芯線の少なくとも先端部を前記テーパ流通路の最小内径よりも大径に形成し、前記テーパ流通路への前記芯線の挿入によって前記試料液流通路と前記芯線との間の流路断面積を漸減させる区間と、流路断面積の漸減後に前記芯線が前記試料液流通路を塞ぐ位置とを形成したことを特徴とする発電プラントの試料液サンプリング装置。
【請求項7】
試料液を導入する試料液導入管と、導入された試料液を分析する分析計と、分析後の試料液を排出する試料液排出管と、前記試料液導入管と前記分析計との間に設置され試料液を流通させる試料液流通路内に芯線を挿入して試料液の減圧を行う減圧手段とを備え、前記試料液流通路の最小内径が試料液の分析に必要な最低圧力を確保する大きさに形成されている発電プラントの試料液サンプリング装置において、前記試料液流通路の芯線挿入方向先端側に前記最小内径の小径流通路を形成し、前記試料液流通路の芯線挿入方向後端側に大径流通路を形成し、前記試料液流通路の前記小径流通路と前記大径流通路との間にテーパ流通路を形成すると共に、前記芯線に挿入方向先端側が先細りとなり挿入方向後端側が前記小径流通路よりも大径となるテーパ部を形成し、前記テーパ流通路への前記芯線の挿入によって前記試料液流通路と前記芯線との間の流路断面積を漸減させる区間と、流路断面積の漸減後に前記芯線が前記試料液流通路を塞ぐ位置とを形成したことを特徴とする発電プラントの試料液サンプリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−128780(P2008−128780A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−313018(P2006−313018)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)
【Fターム(参考)】